JP2018168874A - トルクリミッタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 解放トルクの変動を抑えるトルクリミッタを提供すること。【解決手段】 一実施形態に係るトルクリミッタは、原動機の駆動力を伝達する入力軸(50)において軸方向に交差する面(510)に設けられた第1噛合部(52)と、第1噛合部に軸方向に対向して噛合可能な第2噛合部(110)を有し、入力軸と同軸で相対的に回転可能に設けられた出力軸(20)と一体的に回転可能であって、第2噛合部を第1噛合部に向かって付勢し、設定値以上の負荷が作用したときに第2噛合部を第1噛合部とは反対の方向に変位させるように撓む、皿ばね部(120)と、を具備する。【選択図】 図3

Description

本出願において開示された技術は、トルクの伝達を制御するトルクリミッタに関する。
従来技術に係るトルクリミッタとして、特許文献1は、差動装置に組み込まれたトルクリミッタを開示している。特許文献1に記載されたトルクリミッタは、ドライブシャフトの軸心の周りに回転可能に設けられたデフケース内に、変速機の出力によりデフケースと一体的に回転する第1回転部材と、第1回転部材に対向して係合可能にかつ同軸に設けられた第2回転部材と、第1回転部材に隣接して配置されスプリングにより周方向の押圧力を発生させる押圧機構と、を備えるものとして説明されている。
第1回転部材は第2回転部材に対向する面において径方向に延びる歯を有し、第2回転部材も第1回転部材に対向する面において径方向に延びる歯を有する。このような歯を介して第1回転部材と第2回転部材とは相互に噛み合う。
軸方向に摺動可能に設けられた第1回動部材と、周方向に摺動可能に設けられた押圧機構とは、相互に傾斜面を係合させて配置される。これにより、第1回動部材は、押圧機構による周方向の押圧力を、傾斜面を介して軸方向の押圧力として受けることにより、第2回転部材に向かう方向に摺動して押圧される。
上記構成により、差動装置に最大トルク以下のトルクが入力されるまでは、第1回転部材及び第2回転部材は、押圧機構から受ける押圧力により噛み合いを維持してそのようなトルクを伝達する。一方、差動装置に所定値以上のトルクが入力されたときには、第1回転部材が押圧機構から受ける押圧力に抗して第2回転部材とは反対の方向に摺動することにより、第1回転部材及び第2回転部材は、噛み合いを解除してそのようなトルクの伝達を切断する。
特開2014−052048号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたトルクリミッタは、トルクの伝達を切断するという動作(切断動作)を実現するために摺動部材を必須の構成要素として用いるものであるために、以下に示すような問題を生じさせる。
まず、所定のトルクが入力されたときにトルクの伝達を切断するようにトルクリミッタを設計しても、そのような所定のトルクが実際に入力された場合、大きな荷重を受けた摺動部材が摩擦力に抗して摺動するため、トルクの伝達が切断されない可能性がある。具体的には、上記所定のトルクが入力されたときには、第1回転部材が押圧機構から受ける押圧力に抗して第2回転部材から離れる方向に摺動することが意図されている。ところが、例えば、第1回転部材の傾斜面と押圧機構の傾斜面とが当接する部分、及び、押圧機構とこれを囲むガイド壁との間の部分などにおいて摩擦力が生ずることによって、上記所定のトルクが入力されても、第1回転部材が意図されたようには摺動することができず、トルクの伝達が切断されない可能性がある。これにより、実際には、上記所定のトルクより大きなトルクが入力されても、トルクの伝達が切断されない可能性がある。したがって、トルクリミッタに切断動作を実行させるのに必要なトルク(解放トルク)は、摺動部材に起因する摩擦力に依存して上昇し得る。
さらに、高周波の衝撃荷重が入力された場合には、摺動部材は、大きな慣性質量を有するため、意図されたものよりも遅れたタイミングで作動(摺動)する可能性がある。これにより、実際には、上記所定のトルクより大きなトルクが入力されても、トルクの伝達が切断されない可能性がある。したがって、解放トルクは、摺動部材の慣性質量に依存して上昇し得る。
以上のように、トルクリミッタを設計する際には、解放トルクが上昇し得ることを想定して、トルクリミッタを含む動力伝達系のトルク強度を大きく構える必要があるため、動力伝達系の体格を増加させなくてはならない。
そこで、本出願は、様々な実施形態により、解放トルクの変動を抑えるトルクリミッタを提供する。
本発明の一態様に係るトルクリミッタは、原動機の駆動力を伝達する入力軸において軸方向に交差する面に設けられた第1噛合部と、該第1噛合部に軸方向に対向して噛合可能な第2噛合部を有し、前記入力軸と同軸で相対的に回転可能に設けられた出力軸と一体的に回転可能であって、前記第2噛合部を前記第1噛合部に向かって付勢し、設定値以上の負荷が作用したときに前記第2噛合部を前記第1噛合部とは反対の方向に変位させるように撓む、皿ばね部と、を具備するものである。
本発明の様々な実施形態によれば、解放トルクの変動を抑えるトルクリミッタを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るトルクリミッタが組み込まれるパワートレインの基本的な構成を示すブロック図である。 図1に示したモータユニット(一実施形態に係るトルクリミッタを搭載したモータユニット8)の構成を示す模式図である。 図2に示したトルクリミッタ(トルク伝達を許容している状態)及びこれに関連する構成要素の構成を部分的に拡大して模式的に示す断面図である。 図2に示したトルクリミッタ(トルク伝達を遮断している状態)及びこれに関連する構成要素の構成を部分的に拡大して模式的に示す断面図である。 図3及び図4に示したカウンタドリブンギヤとこれに固定される皿ばねユニットの構成を模式的に示す断面図である。 図3〜図5に示した皿ばねユニットの構成を模式的に示す斜視図である。 図6に示した皿ばね部の外周縁から中心軸に向かう方向からみた各歯の形状を模式的に示す図である。 図3に示したトルクリミッタの動作を説明するための模式図である。 本発明の別の実施形態に係るトルクリミッタに含まれる皿ばねユニットの皿ばね部の構成を模式的に示す側面図である。 図9に示された皿ばね部に形成された各歯の構成をX−X平面からみて模式的に示す断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係るトルクリミッタ及びこれに関連する構成要素の構成を部分的に拡大して模式的に示す断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要素には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
以下、本発明の様々な実施形態に係るトルクリミッタが、一例として、通常の局面においては前輪駆動方式(FF方式)で作動し、任意の局面において四輪駆動方式(4WD方式)で作動するようなパートタイム四輪駆動方式を採用した車両に組み込まれた場合について説明する。しかし、様々な実施形態に係るトルクリミッタは、前輪駆動方式(FF方式)を採用した車両、後輪駆動方式(FR、MR、RR方式)を採用した車両、及び、フルタイム/パートタイム四輪駆動方式を採用した車両等を含む任意の駆動方式を採用した車両にも適用可能なものである。
1.トルクリミッタを搭載したパワートレインの構成
図1は、本発明の一実施形態に係るトルクリミッタが組み込まれるパワートレインの基本的な構成を示すブロック図である。
図1に示すように、車両1は、前輪用パワートレインとして、駆動力を発生させるエンジン(ENG)2と、エンジン2の駆動力を伝達するトランスミッション(T/M)3と、トランスミッション3から伝達された駆動力を左前輪5a及び右前輪5bに伝達することが可能な前輪用ディファレンシャルギヤ(Frデフ)4と、を主に含む。前輪用ディファレンシャルギヤ4は、直進時には左前輪5a及び右前輪5bの回転数を同一とし、右旋回時又は左旋回時には左前輪5a及び右前輪5bの回転数をそれぞれ適切な回転数とするように動作するものである。
さらに、車両1は、後輪用パワートレインとして、電力を供給するバッテリ6と、バッテリ6から供給された電力を用いてモータユニット8を制御する制御装置7と、制御装置7の制御を受けて左後輪9a及び右後輪9bを回転させるモータユニット8と、を主に含む。モータユニット8は、後述するように、駆動力を発生させるモータと、モータの駆動力を伝達する減速機と、減速機から伝達された駆動力を左後輪9a及び右後輪9bに伝達することが可能な後輪用ディファレンシャルギヤ(Rrデフ)と、を含む。後輪用ディファレンシャルギヤは、直進時には左後輪9a及び右後輪9bの回転数を同一とし、右旋回時又は左旋回時には左後輪9a及び右後輪9bの回転数をそれぞれ適切な回転数とするように動作するものである。
上記のようなパワートレインを有する車両1は、通常の局面においては、前輪用パワートレインのみを用いて左前輪5a及び右前輪5bに駆動力を伝達することによって、前輪駆動方式で作動する。また、車両1は、任意の局面(例えば雪道を走行するような局面等)においては、前輪用パワートレインが左前輪5a及び右前輪5bに駆動力を伝達するだけでなく、運転者の操作に従って又は制御装置7の制御に従って、後輪用パワートレインが左後輪9a及び右後輪9bに駆動力を伝達することによって、四輪駆動方式で作動する。
モータユニット8には、以下に説明するとおり、一実施形態に係るトルクリミッタが組み込まれている。
2.トルクリミッタを搭載したモータユニットの基本的な構成
図2は、図1に示したモータユニット8(一実施形態に係るトルクリミッタを搭載したモータユニット8)の構成を示す模式図である。
モータユニット8は、主な軸として、ステータ14に対向して設けられたロータ16が外周に取り付けられ、ベアリング12により回転可能に支持された中空状のモータ駆動軸10と、モータ駆動軸10に対して平行に配置され、ベアリング22により回転可能に支持されたカウンタ軸20と、モータ駆動軸10に挿通されモータ駆動軸10と同軸で配置され、ベアリング32により回転可能に支持され左後輪9aが固定された左後輪駆動軸30aと、左後輪駆動軸30aと同軸で配置され、ベアリング34により回転可能に支持され右後輪9bが固定された右後輪駆動軸30bと、を含む。
なお、主に、ステータ14、ロータ16及びモータ駆動軸10等が、モータを構成すると考えることも可能である。
さらに、モータユニット8は、主なギヤとして、モータ駆動軸10に配置されモータ駆動軸10と一体的に回転するカウンタドライブギヤ40と、カウンタ軸20に配置され、カウンタドライブギヤ40に係合してカウンタ軸20と相対的に回転可能なカウンタドリブンギヤ50と、カウンタ軸20に配置され、カウンタ軸20と一体的に回転するファイナルドライブギヤ60と、左後輪駆動軸30aに配置されファイナルドライブギヤ60に係合するファイナルドリブンギヤ70と、左後輪駆動軸30aと右後輪駆動軸30bとの間に配置された後輪用ディファレンシャルギヤ(Rrデフ)80と、を含む。
なお、主に、カウンタドリブンギヤ50、カウンタ軸20、ファイナルドライブギヤ60及びファイナルドリブンギヤ70等が、減速機を構成すると考えることもできる。
さらに、モータユニット8は、カウンタドリブンギヤ50及びカウンタ軸20の両方に係合するように設けられ、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間のトルク伝達を制御するトルクリミッタ90を含む。
トルクリミッタ90は、後に詳述するように、カウンタドリブンギヤ50に設けられた第1フェイスカム(図示せず)と、第1フェイスカムに噛合可能な第2フェイスカム(図示せず)を有し、カウンタ軸20と一体的に回転可能であって、第2フェイスカムを第1フェイスカムに向かって付勢し、設定値以上の負荷が作用したときに第2フェイスカムを第1フェイスカムとは反対の方向に変位させるように撓むように設けられた皿ばねユニット100と、を含むことができる。これにより、トルクリミッタ90は、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間のトルク伝達を制御(許容又は遮断)するという機能(以下便宜上「トルク断接機能」という。)を果たすことができる。
このトルク断接機能とは、具体的には、トルクリミッタ90に解放トルク未満のトルクが入力されているときには、そのようなトルクの伝達を許容し、トルクリミッタ90に解放トルク以上のトルクが入力されたときには、そのようなトルクの伝達を遮断する機能である。
さらに、トルクリミッタ90は、後に詳述するように、カウンタ軸20の外周に設けられたハブ200と、皿ばねユニット100とスプライン結合する第1位置と皿ばねユニット100から離間した第2位置との間においてハブ200に係合してカウンタ軸20の軸方向に摺動するスリーブ300と、スリーブ300の摺動を制御するソレノイド400と、を付加的に含むことができる。これにより、トルクリミッタ90は、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間における駆動力の伝達を制御(許容又は遮断)するという機能(以下便宜上「駆動力断接機能」という。)を付加的に含むこともできる。
この駆動力断接機能とは、具体的には、車両1が四輪駆動方式で作動しているときには、カウンタドリブンギヤ50からカウンタ軸20に対する駆動力の伝達を許容し、車両1が前輪駆動方式で作動しているときには、例えばモータユニット8内における引き摺りトルクの発生を抑えるために、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間における駆動力の伝達を遮断する機能である。
上記構成を有するモータユニット8は、以下のように動作する。
車両1が四輪駆動方式で作動する局面において、モータ(モータ駆動軸10)の駆動力は、カウンタドライブギヤ40及びカウンタドリブンギヤ50を介してカウンタ軸20に伝達される。さらに、カウンタ軸20に伝えられた駆動力は、ファイナルドライブギヤ60を介してファイナルドリブンギヤ70に伝えられる。ファイナルドリブンギヤ70に伝えられた駆動力は、後輪用ディファレンシャルギヤ80を介して左後輪駆動軸30a及び右後輪駆動軸30bに伝えられる。後輪用ディファレンシャルギヤ80は、直進時には左後輪駆動軸30a及び右後輪駆動軸30bが同一の回転数で回転するように左後輪駆動軸30a及び右後輪駆動軸30bに駆動力を伝達し、右旋回時又は左旋回時には、左後輪駆動軸30a及び右後輪駆動軸30bがそれぞれ適切な回転数で回転するように左後輪駆動軸30a及び右後輪駆動軸30bに駆動力を伝達する。
トルクリミッタ90に解放トルク未満のトルクが入力されている場合には、トルクリミッタ90は、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間のトルクの伝達を許容するように作動する。具体的には、皿ばねユニット100が、第2フェイスカム(図示せず)を、カウンタドリブンギヤ50に設けられた第1フェイスカム(図示せず)に向かって付勢して第1フェイスカムに噛合させることによって、トルクリミッタ90は、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間のトルクの伝達を許容する。
一方、トルクリミッタ90に解放トルク以上のトルクが入力された場合には、トルクリミッタ90は、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間のトルクの伝達を遮断するように作動する。具体的には、皿ばねユニット100が、第2フェイスカムを第1フェイスカムとは反対の方向に変位するように撓み、第1フェイスカムと第2フェイスカムとの噛合を解消させることによって、トルクリミッタ90は、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間のトルクの伝達を遮断する。
車両1が前輪駆動方式で作動する局面においては、例えばモータユニット8内における引き摺りトルクの発生を抑えるために、トルクリミッタ90は、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間における駆動力の伝達を遮断するように作動する。具体的には、ソレノイド400の制御を受けたスリーブ300が、(車両1が四輪駆動方式で作動している間にスリーブ300が皿ばねユニット100とスプライン結合していた)第1位置Pから、皿ばねユニット100から離間した第2位置Pに向かってハブ200に係合して摺動することによって、皿ばねユニット100とカウンタ軸20との係合が解消する(なお、第1位置P及び第2位置Pの詳細については後述する。)。これにより、トルクリミッタ90は、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間における駆動力の伝達を遮断することができる。
なお、別の実施形態では、車両1が前輪駆動方式で作動する局面においても、必要に応じて、トルクリミッタ90は、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間における駆動力の伝達を許容するように作動してもよい。この場合には、ソレノイド400の制御を受けたスリーブ300が、皿ばねユニット100とスプライン結合する第1位置Pに向かってハブ200に係合して摺動することによって、皿ばねユニット100とカウンタ軸20とが係合する。これにより、トルクリミッタ90は、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20との間における駆動力の伝達を許容することができる。
3.トルクリミッタ90の構成例
次に、上述したトルクリミッタ90及びこれに関連する構成要素の具体的な構成例について図3及び図4を参照して説明する。図3は、図2に示したトルクリミッタ(トルク伝達を許容している状態)及びこれに関連する構成要素の構成を部分的に拡大して模式的に示す断面図である。図4は、図2に示したトルクリミッタ(トルク伝達を遮断している状態)及びこれに関連する構成要素の構成を部分的に拡大して模式的に示す断面図である。
トルクリミッタ90は、モータの駆動力を伝達するカウンタドリブンギヤ50に設けられた第1フェイスカム(第1噛合部)52と、第1フェイスカム52に対向して噛合可能な第2フェイスカム(第2噛合部)110を有し、カウンタ軸20と一体的に回転可能であって、第2フェイスカム110を第1フェイスカム52に向かって付勢するように設けられた皿ばねユニット100と、を含む。
さらに、トルクリミッタ90は、カウンタ軸20の外周に設けられたハブ200と、皿ばねユニット100とスプライン結合する第1位置Pと皿ばねユニット100から離間した第2位置Pとの間においてハブ200に係合してカウンタ軸20の軸方向に摺動するスリーブ300と、スリーブ300の摺動を制御するソレノイド400と、を付加的に含むことができる。
3−1.カウンタドリブンギヤ50
カウンタドリブンギヤ50の具体的な構成例について、図3及び図4に加えて図5を参照して説明する。図5は、図3及び図4に示したカウンタドリブンギヤ50とこれに固定される皿ばねユニット100の構成を模式的に示す断面図である。
図5に示すように、カウンタドリブンギヤ50は、中心軸に沿って貫通孔51が設けられた全体として環状を呈する部材として、例えば、鉄、鉄鋼、アルミニウム合金、チタン合金等の金属により形成される。カウンタドリブンギヤ50は、その外周面において、カウンタドライブギヤ40に形成された歯(図示せず)に係合する歯54を有する。
カウンタドリブンギヤ50の内部には、全体として環状に延びる収容空間53が形成されている。この収容空間53は、例えば、環状に延びる第1空間53aと、第1空間53aに連通して環状に延びる第2空間53bと、第2空間53bに連通して環状に延びる第3空間53cと、を含むことができる。第1空間53aは、第1半径を有して環状に延びる第1外側周壁53dと第2半径(<第1半径)を有して環状に延びる第1内側周壁53aとに囲まれている。第2空間53bは、第1外側周壁53dと第3半径(<第2半径<第1半径)を有して環状に延びる第2内側周壁53bとに囲まれている。第3空間53cは、第1外側周壁53dと第4半径(<第3半径<第2半径<第1半径)を有して環状に延びる第3内側周壁53c1とに囲まれている。
第1空間53aには、この第1空間53aを満たすように環状に延びるプレート500が収容され固定されている。このプレート500は、例えば、鉄、鉄鋼、アルミニウム合金、チタン合金等の金属により形成される。このプレート500の皿ばねユニット100に対向する面510(軸方向に交差する面)には、第1フェイスカム52が形成されている。第1フェイスカム52は、相互に間隔をおいて設けられた放射状に延びる複数の歯(第1凸部)520を含む。各々の歯520の形状については後述する。
図5に示したカウンタドリブンギヤ50は、貫通孔51にカウンタ軸20を挿通させることにより、図3及び図4に示したように、カウンタ軸20と相対的に又は一体的に回転可能に設けられる。
カウンタドリブンギヤ50がカウンタ軸20と相対的に回転可能となることを容易にするために、図3及び図4に示すように、カウンタ軸20には、カウンタドリブンギヤ50の貫通孔51に対向する領域に周方向に延びる空隙29が形成され、この空隙29において、相互に間隔をおいて配置された複数のベアリング(ニードルベアリング)24が設けられるようにしてもよい。これらの複数のベアリングの各々は、カウンタ軸20の中心軸と平行に延びる中心軸の周りに回動可能に設けられる。
なお、図5と図3(図4)とを比較すると、図5には、収容領域53が第1空間53a、第2空間53b及び第3空間53cを含む態様が示されているのに対して、図3(図4)には、収容領域53が環状に延びる1つの空間のみを含む態様が示されている。しかし、カウンタドリブンギヤ50の収容領域53は、図5に示された態様及び図3(図4)に示された態様のいずれを採用することも可能である。
また、図5には、カウンタドリブンギヤ50の第1空間53aに収容及び固定されたプレート500(の皿ばねユニット100に対向する面510)に、第1フェイスカム52が形成される態様が示されているのに対して、図3(図4)には、カウンタドリブンギヤ50の収容領域53を囲む面(皿ばねユニット100に対向する面)に、直接的に、第1フェイスカム52が形成される態様が示されている。しかし、第1フェイスカム52は、図5に示された態様及び図3(図4)に示された態様のいずれを採用することも可能である。
3−2.皿ばねユニット100
次に、皿ばねユニット100の具体的な構成例について、図3〜図5に加えて図6を参照して説明する。図6は、図3〜図5に示した皿ばねユニット100の構成を模式的に示す斜視図である。図5及び図6には、外力が加えられていない状態における皿ばねユニット100が示されている。
図5及び図6を参照すると、皿ばねユニット100は、可撓性を有する金属、例えば、鉄、鉄鋼、アルミニウム合金、チタン合金等の金属により形成されており、大まかにいえば、環状を呈する皿ばね部120と、皿ばね部120と同軸で一体的に形成され筒状を呈する支持部140と、を含む。
皿ばね部120は、外力が加えられていない状態では、一端122から他端124に進むにつれて減少していく半径を有するように延びている。皿ばね部120は、他端124において貫通孔125を有する。皿ばね部120のカウンタドリブンギヤ50に対向する面126には、第2フェイスカム110が形成されている。第2フェイスカム110は、相互に間隔をおいて設けられた放射状に延びる複数の歯(第2凸部)128を含む。1つの歯128とこれに隣接するもう1つの歯128との間には、第1フェイスカム52における対応する1つの歯520が配置されるように、適切な間隔が設けられている(逆にいえば、第1フェイスカム52における1つの歯520とこれに隣接するもう1つの歯520との間には、第2フェイスカム110における対応する1つの歯128が配置されるように、適切な間隔が設けられている)。各々の歯128の形状については後述する。
支持部140は、一端142から中間部144に向かうにつれて増加していく半径を有するように延び、さらに、中間部144から他端146まで略同一の半径を有するように延びている。支持部140は、一端142において貫通孔143を有する。支持部140は、その一端142において、皿ばね部120の他端124と一体的に結合されている。これにより、支持部140の貫通孔143は、皿ばね部120の貫通孔125と連通している。
また、支持部140は、外周面において、軸方向に沿って延び相互に間隔をおいて配置された複数の***部148を有する。
図5及び図6に示した皿ばねユニット100は、皿ばね部120の貫通孔125及び支持部140の貫通孔143に、カウンタドリブンギヤ50の第2内側周壁53b及び第3内側周壁53c1を挿通させ、皿ばね部120をその面126が中心軸に対して略鉛直となるまでプレート500に向かって押圧して第2空間53bの内部に配置した状態(皿ばね部120の他端124及び支持部140の一端142が第2内側周壁53bに当接した状態)において、支持部140(の例えば他端146)を第2内側周壁53bに固定することによって、図3及び図4に示したように、カウンタドリブンギヤ50に取り付けられる。
カウンタドリブンギヤ50に対する皿ばねユニット100の固定は、図3及び図4に示すように、支持部140の他端146において周方向に環状に延びる切欠きと、この切欠きに対向してカウンタドリブンギヤ50において周方向に環状に延びる溝との間に、スナップリングSを配置することによって、行われるようにしてもよい。これにより、支持部140は、軸方向に沿って第1フェイスカム52から離れる方向(図3及び図4において紙面上右方向)への移動を規制される。
このようにカウンタドリブンギヤ50に対して皿ばねユニット100が固定される。この状態においては、図3及び図4に示すように、皿ばねユニット100に形成された第2フェイスカム110は、カウンタドリブンギヤ50に形成された第1フェイスカム52に対向する。
なお、図5と図3(図4)とを比較すると、図5には、皿ばねユニット100の支持部140が、一端142から中間部144に向かうにつれて増加していく半径を有するように延び、さらに、中間部144から他端146まで略同一の半径を有するように延びる態様が示されている。これに対して、図3(図4)には、支持部140が一端142から他端146まで略同一の半径を有するように延びる態様が示されている。しかし、支持部140は、図5に示された態様及び図3(図4)に示された態様のいずれを採用することも可能である。
次に、皿ばね部120に形成された第2フェイスカム110について説明する。
図6を参照すると、第2フェイスカム110を構成する複数の歯(第2凸部)128の各々は、皿ばね部100の環状を呈する面(基準面)126に設けられている。各歯128は、面126の外周縁に向かって一端602から他端604まで面126に対して略平行に径方向に延びる主面606と、主面606と面126とを繋いで径方向に延びる第1傾斜面608と、第1傾斜面608との間に主面606を挟み主面606と面126とを繋いで径方向に延びる第2傾斜面610と、主面606の一端602から皿ばね部120の中心軸に向かって径方向に延び面126に近づく方向に傾斜する第3傾斜面612と、主面606の他端604から皿ばね部120の外周縁に向かって径方向に延び面126に近づく方向に傾斜する第4傾斜面614と、を含む。なお、本実施形態では、主面606が一端602から他端604に進むにつれて増加する幅を有するが、別の実施形態では、主面606は、一端602から他端604に進むにつれて減少する幅、又は、一端602から他端604まで略同一の幅を有するものであってもよい。
図7は、図6に示した皿ばね部120の外周縁から中心軸に向かう方向からみた歯128の形状を模式的に示す図である。第1傾斜面608が面126に対してなす角度αは、0度<α≦45度の範囲から選択することが可能なものである。第2傾斜面610が面126に対してなす角度αもまた、0度<α≦45度の範囲から選択することが可能なものである。なお、図7には示されていないが、第3傾斜面612が面126に対してなす角度αもまた0度<α≦45度の範囲から選択することが可能なものであり、同様に、第4傾斜面614が面126に対してなす角度αもまた0度<α≦45度の範囲から選択することが可能なものである。なお、一実施形態では、α〜αのいずれもが45度に設定されるが、別の実施形態では、α〜αは、同一である必要はなく、それぞれ任意の角度であってもよい。
第1フェイスカム52と第2フェイスカム110とが係合した状態(図3に示した状態)では、第2フェイスカム110における隣り合う2つの歯128の間に設けられた領域には、第1フェイスカム52における1つの歯520が配置される(別言すれば、第1フェイスカム52における隣り合う2つの歯520の間に設けられた領域には、第2フェイスカム110における1つの歯128が配置される)。よって、第1フェイスカム52における各歯520は、第2フェイスカム110における隣り合う2つの歯128の間に設けられた領域に適切に配置され、かつ、隣り合う2つの歯128に適切に係合するような形状を有することが好ましい。一実施形態では、各歯520は、上述した第2フェイスカム110の各歯128と実質的に同一の形状を有するものとすることができる。すなわち、各歯520は、具体的には図示されていないが、面510(図5参照)の外周縁に向かって一端から他端まで面(第2基準面)510に対して略平行に径方向に延びる主面と、主面と面510とを繋いで径方向に延びる第1傾斜面と、第1傾斜面との間に主面を挟み主面と面510とを繋いで径方向に延びる第2傾斜面と、主面の一端からカウンタドリブンギヤ50の中心軸に向かって径方向に延び面510に近づく方向に傾斜する第3傾斜面と、主面の他端からカウンタドリブンギヤ50の中心軸に向かって径方向に延び面510に近づく方向に傾斜する第4傾斜面と、を含むものとすることができる。第1フェイスカム52と第2フェイスカム110とが係合した状態においては、歯520の第1傾斜面が歯128の第1傾斜面608に対向又は当接し、歯520の第2傾斜面が歯128の第2傾斜面610に対向又は当接することから、歯520の第1傾斜面が面510に対してなす角度及び第2傾斜面が面510に対してなす角度は、それぞれ、歯128の第1傾斜面608の傾斜角度α及び第2傾斜面610の傾斜角度αと同一とされることが好ましい。
3−3.ハブ200、スリーブ300、ソレノイド400
次に、トルクリミッタ90が駆動力断接機能を果たすために備える構成の具体例について説明する。
図3及び図4を参照すると、カウンタ軸20の外周面には、ハブ200が設けられている。ハブ200は、カウンタ軸20の外周面に沿って相互に間隔をおいて周方向に設けられた複数の(ドグクラッチとしての)スプラインを含む。図3及び図4には、ハブ200におけるこれら複数のスプラインのうちの1つのスプラインのみが示されている。なお、ハブ200は、鉄、鉄鋼、アルミニウム合金、チタン合金等の金属により形成されるものとすることができる。
ハブ200に係合するように、スリーブ300がカウンタ軸20の軸方向に摺動可能に設けられている。スリーブ300は、カウンタ軸20の外周面に沿って相互に間隔をおいて周方向に設けられた複数の(ドグクラッチとしての)スプラインを含む。図3及び図4には、スリーブ300におけるこれら複数のスプラインのうちの1つのスプラインのみが示されている。スリーブ300は、これら複数のスプラインをハブ200における複数のスプラインに噛み合わせることにより、ハブ200と係合する。なお、スリーブ300もまた、鉄、鉄鋼、アルミニウム合金、チタン合金等の金属により形成されるものとすることができる。
スリーブ300における各スプラインは、皿ばねユニット100の支持部140に設けられた***部148とこれに隣接する***部148との間に位置して(スプライン結合して)、皿ばねユニット100をカウンタ軸20と一体的に回転可能にする第1位置Pと、これらの***部148から離れて皿ばねユニット100をカウンタ軸20と相対的に回転可能にする第2位置Pと、の間において軸方向に摺動する。
このようなスリーブ300(における各スプライン)の第1位置Pと第2位置Pとの間における摺動は、例えばアクチュエータの一態様であるソレノイド400を用いて実現することが可能である。
スリーブ300(における各スプライン)が第1位置Pに配置されている状態(図3及び図4において実線で示した状態)においては、カウンタドリブンギヤ50が回転すると、皿ばねユニット100の支持部140に形成された***部148がスリーブ300(における対応するスプライン)に当接して周方向に押圧することができる。これにより、皿ばねユニット100(カウンタドリブンギヤ50)は、カウンタ軸20と一体的に回転することができる。
これに対して、スリーブ300(における各スプライン)が第2位置Pに配置されている状態(図3及び図4において破線で示した状態)においては、皿ばねユニット100の支持部140に形成された***部148はスリーブ300(における対応するスプライン)に当接しない。これにより、皿ばねユニット100(カウンタドリブンギヤ50)は、カウンタ軸20と相対的に回転することができる。
4.トルクリミッタ90のトルク断接機能
次に、上記構成を有するトルクリミッタ90がトルク断接機能を果たす際における動作について、さらに図8を参照して説明する。図8は、図3に示したトルクリミッタの動作を説明するための模式図である。
図8において、上段左方には、皿ばねユニット100がカウンタドリブンギヤ50に組み付けられる前(自由状態)における第1フェイスカム52と第2フェイスカム110との位置関係が示されている。中段左方には、皿ばねユニット100がカウンタドリブンギヤ50に組み付けられた状態(通常状態)における第1フェイスカム52と第2フェイスカム110との位置関係が示されている。下段左方には、第2フェイスカム110(第1フェイスカム52)に解放トルクが入力された状態における第1フェイスカム52と第2フェイスカム110との位置関係が示されている。さらに、これらの位置関係の各々に対応付けて、それぞれ、上段右方、中段右方及び下段右方において、皿ばね部120に作用する荷重と皿ばね部120のストローク(変位量)との関係を示すグラフ(a)〜(c)が示されている。
まず、図8の上段に着目すると、皿ばねユニット100の皿ばね部120に外力が作用していない自由状態においては、皿ばね部120の面126は、一端122が他端124よりも第1フェイスカム52により近づくように傾斜している。この状態では、皿ばね部120には荷重が何ら作用していないため、グラフ(a)に示すように、皿ばね部120のストロークは0である。
次に、図8の中段に着目すると、皿ばねユニット100がカウンタドリブンギヤ50に組み付けられた状態では、皿ばね部120に第1フェイスカム52とは反対方向に荷重を掛けられていることによって、皿ばね部120の面126は、鉛直方向に略平行に延びている。この状態では、グラフ(b)に示すように、皿ばね部120に軸方向に沿って第1フェイスカム52とは反対の方向に向かう荷重lが作用することによって、皿ばね部120のストロークはdとなっている。
さらに、図8の下段に着目すると、第2フェイスカム110(又は第1フェイスカム52)に解放トルクが入力されている。第2フェイスカム110又は第1フェイスカム52に対して周方向に向かうトルクが入力されると、第2フェイスカム110における各歯128と第1フェイスカム52における歯520とは傾斜面(歯128の第1傾斜面608及び第2傾斜面610、並びに、歯520の第1傾斜面及び第2傾斜面)を介して当接していることから、歯128は、軸方向に沿って第1フェイスカム52とは反対の方向に向かう力(荷重)を受ける。このように第2フェイスカム110又は第1フェイスカム52に対して入力されるトルクが解放トルクに到達した場合には、グラフ(c)に示すように、皿ばね部120に軸方向に沿って第1フェイスカム52とは反対の方向に向かう荷重lが作用することによって、皿ばね部120のストロークはdとなる。これにより、皿ばね部120の面126は、一端122が他端124よりも第1フェイスカム52からより遠ざかるように傾斜する。よって、第1フェイスカム52と第2フェイスカム110との係合が解消されることによって、第1フェイスカム52と第2フェイスカム110との間におけるトルクの伝達が遮断される。
グラフ(a)〜グラフ(c)を参照すると、皿ばね部120に作用する荷重が0〜lの範囲においては、荷重が一定量だけ増加した場合に増加するストロークの量が比較的小さい。これに対して、皿ばね部120に作用する荷重がl〜lの範囲においては、荷重が一定量だけ増加した場合に増加するストロークの量が大きくなっている。このような特性を有する皿ばね部120を用いることによって、解放トルク未満のトルクが入力されるまでは、第2フェイスカム110は第1フェイスカム52と係合し続け、解放トルク以上のトルクが入力された時点で、即座に、第2フェイスカム110が第1フェイスカム52との係合を解消することができる。
また、以上のようなトルク断接機能を実行する皿ばねユニット100は、解放トルクが入力された場合には、第2フェイスカム110を第1フェイスカム52とは反対の方向に変位させるように撓むことによって、第2フェイスカム110と第1フェイスカム52との係合を解消させるように動作する。皿ばねユニット100の皿ばね部120は支持部140と一体的に形成され、さらに支持部140は軸方向に沿って第1フェイスカム52とは反対の方向に向かって摺動することを規制されている。よって、皿ばねユニット100全体において、他の構成要素(特にカウンタドリブンギヤ50)に対して摺動する部分がほとんどない。これにより、解放トルクが、摺動する部分に起因する摩擦力の大小によってばらつくという事態の発生を抑えることができ、したがって、最大解放トルクを低減することができる。
さらに、上記のように、皿ばねユニット100は、他の構成要素に対して摺動する部分(摺動部材)を実質的に有していないため、大きな慣性質量を有する摺動部材も実質的に含むものではない。したがって、高周波の衝撃荷重が入力された場合であっても、皿ばねユニット100は、より確実に第2フェイスカム110と第1フェイスカム52との係合を解消させることができる。これにより、解放トルクが、摺動する部分に起因する摩擦力の大小によってばらつくという事態の発生を抑えることができ、したがって、最大解放トルクを低減することができる。
また、第2フェイスカム110と皿ばね部120とを一体成形する(すなわち、第2フェイスカム110を皿ばね部120そのものに形成する)ことにより、部品点数を低減することもできる。また、第2フェイスカム110及び皿ばね部120に加えて皿ばね部120を支持する支持部140をも一体成形することによって、更なる部品点数を低減することも可能である。これにより、トルクリミッタを実現するのに必要なコストを削減することができる。
さらには、皿ばね部120が、トルクの伝達を解消するように動作する(トルク解放動作を行う)際には、図8の中段に示された皿ばね部120と下段に示された皿ばね部120とを比較することにより明らかであるように、トルクが入力された皿ばね部120が、その第2フェイスカム110を第1フェイスカム52とは反対の方向に変位させるように撓み続ける過程においては、第2フェイスカム110外径側の領域から内径側の領域の順に、第1フェイスカム52との係合を解除していく。よって、皿ばね部120によるトルク解放動作に伴い、第1フェイスカム52と第2フェイスカム110との間のトルクの伝達は、内径側に移動し、伝達可能トルクは小さくなることにより、トルク解放動作の開始から終了までのトルク上昇を低減することができる。したがって、トルク解放動作が始まる前の必要なトルク伝達を大きくとりながら解放トルクを低減することができる。
5.変形例
5−1.第2フェイスカムの変形例
上述したように、トルクが入力された皿ばね部120が、その第2フェイスカム110を第1フェイスカム52とは反対の方向に変位させるように撓み続ける過程においては、第2フェイスカム110外径側の領域から内径側の領域の順に、第1フェイスカム52との係合を解除していく。よって、第2フェイスカム110が第1フェイスカム52との係合を完全に解除する直前の或る時点においては、第2フェイスカム110の内径側の領域のみが第1フェイスカム52と係合する。この場合、第2フェイスカム110の内径側の領域には、大きなトルクが局所的に作用する可能性が考えられる。
このような可能性を排除するために、皿ばね部120は、図9及び図10に示す第2フェイスカム110を有することができる。図9は、本発明の別の実施形態に係るトルクリミッタに含まれる皿ばねユニットの皿ばね部の構成を模式的に示す側面図である。図10は、図9に示された皿ばね部に形成された各歯の構成をX−X平面からみて模式的に示す断面図である。
第2フェイスカム(第2噛合部)900が、先に図5及び図6を参照して説明した第2フェイスカム110と異なる部分のみに着目して説明する。
図9及び図10に示すように、第2フェイスカム900は、相互に間隔をおいて設けられた放射状に延びる複数の歯(第2凸部)910を含む。各歯910は、面(第1基準面)126の外周縁に向かって一端602から他端604まで面126に対して略平行に径方向に延びる主面606と、主面606と面126とを繋いで径方向に延びる第1傾斜面608と、第1傾斜面608との間に主面606を挟み主面606と面126とを繋いで径方向に延びる第2傾斜面610と、主面606の一端602から皿ばね部120の中心軸に向かって径方向に延び面126に近づく方向に傾斜する第3傾斜面912と、主面606の他端604から皿ばね部120の中心軸に向かって径方向に延び面126に近づく方向に傾斜する第4傾斜面614と、を含む。
第3傾斜面912が面126に対して成す角度βは、第1傾斜面608が面126に対してなす角度α、第2傾斜面610が面126に対してなす角度α及び第4傾斜面614が面126に対してなす角度αのいずれよりも小さくなるように設定されている。これにより、各歯910は、その歯910の他端604から中央部分までは一定の厚みを有するが、その中央部分から皿ばね部120の中心軸に向かうにつれて減少する厚みを有することができる。よって、第2フェイスカム900が第1フェイスカム52との係合を完全に解除する直前の或る時点において、第2フェイスカム900の内径側の領域のみが第1フェイスカム52と係合するという事態の発生を抑えることができる。したがって、第2フェイスカム900の内径側の領域に大きなトルクが局所的に作用するという事態の発生をも抑えることができる。
5−2.駆動力断接機能の省略例
上述した様々な実施形態の形態では、トルクリミッタがトルク断接機能及び駆動力断接機能の両方を備える場合について説明した。しかし、トルクリミッタは、駆動力断接機能を備えることは必須ではないため、駆動力断接機能を省く構成を採用することも可能である。
図11は、本発明のさらに別の実施形態に係るトルクリミッタ及びこれに関連する構成要素の構成を部分的に拡大して模式的に示す断面図である。以下、図11に示した別の実施形態に係るトルクリミッタについて、図3に示したトルクリミッタと異なる点のみに着目して説明する。
図11に示すトルクリミッタ800に含まれる皿ばねユニット700は、カウンタ軸の外周に沿って相互に間隔をおいて設けられた複数の突起部28とスプライン結合することによって、カウンタドリブンギヤ50とカウンタ軸20とを一体的に回転可能に接続することができる。具体的には、まず、皿ばねユニット700は、皿ばね部120(図3、図5及び図6に示した皿ばね部120と同様の構成を有するものであってよい)と、これと一体的に結合された支持部710とを含む。支持部710は、上述した支持部140と同様に筒状の形状を有し、その端部において周方向に沿って相互に間隔をおいて設けられた複数の凹部714を有する。各凹部714には、カウンタ軸20に形成された複数の突起部28のうちの対応する突起部28が係合する。これにより、カウンタドリブンギヤ50が回転すると、カウンタ軸20に形成された各突起部28が皿ばねユニット700の支持部710に形成された対応する凹部714に当接して周方向に押圧することができる。これにより、皿ばねユニット700(カウンタドリブンギヤ50)は、カウンタ軸20と一体的に回転することができる。
なお、図11に示すように、皿ばねユニット700の支持部710は、図3に示した支持部140と同様にスナップリングSにより軸方向に沿って第1フェイスカム52から離れる方向(図11において紙面上右方向)への移動を規制される。よって、図11に示したトルクリミッタ800においても、皿ばねユニット700の皿ばね部120は支持部710と一体的に形成され、さらに支持部710は軸方向に沿って第1フェイスカム52とは反対の方向に向かって摺動することを規制されている。よって、皿ばねユニット700全体において、他の構成要素(特にカウンタドリブンギヤ50)に対して摺動する部分がほとんどない。したがって、設計時に意図された解放トルクが実際に皿ばねユニット700に入力された場合には、皿ばねユニット700はより確実に第2フェイスカム110と第1フェイスカム52との係合を解消させることができる。
なお、上述したように、皿ばねユニット700の支持部710はスナップリングSにより軸方向に沿って第1フェイスカム52とは反対の方向に向かって摺動することを規制されている。よって、支持部710に形成された凹部714とカウンタ軸20に形成された突起部28との間においても、軸方向に沿った摺動はほとんど生じない。
5−3.付言
上述した様々な実施形態では、入力軸と出力軸との間におけるトルク断接機能(及び駆動力断接機能)を実行するトルクリミッタが、入力軸としてカウンタドリブンギヤ50を用い、出力軸としてカウンタ軸20を用いる場合について説明した。しかし、本件出願において開示した技術的思想は、原動機(エンジン及びモータを含む)の駆動力を伝達する任意の入力軸と任意の出力軸との間においてトルク断接機能(及び駆動力断接機能)を実現する場合にも適用可能なものである。
6.本発明の様々な態様
本発明の第1の態様に係るトルクリミッタは、原動機の駆動力を伝達する入力軸において軸方向に交差する面に設けられた第1噛合部と、該第1噛合部に軸方向に対向して噛合可能な第2噛合部を有し、前記入力軸と同軸で相対的に回転可能に設けられた出力軸と一体的に回転可能であって、前記第2噛合部を前記第1噛合部に向かって付勢し、設定値以上の負荷が作用したときに前記第2噛合部を前記第1噛合部とは反対の方向に変位させるように撓む、皿ばね部と、を具備するものである。
この態様によれば、皿ばね部は、所定のトルクが入力された場合に、この皿ばね部に形成された第2噛合部(第2フェイスカム)を、入力軸(例えばカウンタドリブンギヤ)に形成された第1噛合部(第1フェイスカム)とは反対の方向に変位するように撓むことにより、第1噛合部と第2噛合部との噛合を解消させ、入力軸と出力軸(例えばカウンタ軸)との間におけるトルクの伝達を遮断することができる。これにより、トルク断接機能を実現可能なトルクリミッタを提供することができる。
本発明の第2の態様に係るトルクリミッタは、上記第1の態様において、前記皿ばね部と一体的に形成され、外周面において軸方向に沿って延びる複数の***部が相互に周方向に間隔をおいて形成された筒状の支持部をさらに具備し、前記出力軸は、前記複数の***部の間に位置して前記皿ばね部を該出力軸と一体的に回転可能にする第1位置と、前記複数の***部から離れて前記皿ばね部を前記出力軸と相対的に回転可能にする第2位置と、の間において軸方向に摺動する摺動部材を含む、ものである。
この態様によれば、皿ばね部と一体的に形成された支持部は、出力軸に形成され軸方向に摺動可能に設けられた摺動部材と係合することにより、入力軸と出力軸との間における駆動力の伝達を許容する一方、摺動部材との係合を解消することにより入力軸と出力軸との間における駆動力の伝達を遮断することができる。これにより、駆動力断接機能を実現可能なトルクリミッタを提供することができる。
本発明の第3の態様に係るトルクリミッタは、上記第2の態様において、前記支持部は、前記入力軸に固定されることによって、軸方向に沿った移動を規制される、ものである。
この態様によれば、皿ばね部と支持部とが一体成形され、支持部が軸方向に沿った移動を規制された状態で入力軸に固定されることにより、トルク断接機能の実行に際して、皿ばね部乃至支持部が他の部材(例えば入力軸)との間において摺動に起因する摩擦力を発生させることが実質的にない。これにより、解放トルクの変動を抑えたトルクリミッタを提供することができる。
本発明の第4の態様に係るトルクリミッタは、上記第1の態様から上記第3の態様のいずれかの態様において、前記第1噛合部は、相互に間隔をおいて設けられた放射状に延びる複数の第1凸部を含み、前記第2噛合部は、相互に間隔をおいて設けられた放射状に延びる複数の第2凸部を含む、ものである。
この態様によれば、放射状に延びる複数の第1凸部を含む第1噛合部は、同様に放射状に延びる複数の第2凸部を含む第2噛合部と、確実に噛合することができる。これにより、トルク断接機能を実現するトルクリミッタを提供することができる。
本発明の第5の態様に係るトルクリミッタは、上記第4の態様において、前記複数の第2凸部の各々は、前記皿ばね部の環状の領域における基準面に設けられており、前記環状の領域の外周縁に向かって一端から他端まで前記基準面に対して略平行に径方向に延びる主面と、該主面と前記基準面とを繋いで径方向に延びる第1傾斜面と、該第1傾斜面との間に前記主面を挟み該主面と前記基準面とを繋いで径方向に延びる第2傾斜面と、を含む、ものである。
この態様によれば、第2噛合部を構成する第2凸部は、第1噛合部を構成する第1凸部と、第1傾斜面及び第2傾斜面を介して噛合することにより、所定のトルクが入力された場合に、第2噛合部(第1噛合部)は、第1噛合部(第2噛合部)とは反対の方向に押圧される。これにより、トルク断接機能を実現するトルクリミッタを提供することができる。
本発明の第6の態様に係るトルクリミッタは、上記第5の態様において、前記複数の第2凸部の各々は、前記主面の前記一端から前記皿ばね部の中心軸に向かって径方向に延び前記基準面に近づく方向に傾斜する第3傾斜面をさらに含み、該第3傾斜面が前記基準面に対してなす角度は、前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面が前記基準面に対してなす角度よりも小さい、ものである。
この態様によれば、第2噛合部を構成する各第2凸部は、皿ばね部の中心軸に向かって径方向に延びる第3傾斜面を有することにより、第2噛合部の各第2凸部の内径側の領域に対して局所的なトルクが作用するという事態の発生を抑えることができる。
20 カウンタ軸(出力軸)
28 突起部
50 カウンタドリブンギヤ(入力軸)
52 第1フェイスカム(第1噛合部)
90、800 トルクリミッタ
100、700 皿ばねユニット
110、900 第2フェイスカム(第2噛合部)
120 皿ばね部
126 面(第1基準面)
128、910 歯(第2凸部)
140、710 支持部
148 ***部
200 ハブ
300 スリーブ
第1位置
第2位置
400 ソレノイド
510 面(第2基準面)
520 歯(第1凸部)
602 歯の一端
604 歯の他端
606 主面
608 第1傾斜面
610 第2傾斜面
612、912 第3傾斜面
614 第4傾斜面
S スナップリング
714 凹部

Claims (6)

  1. 原動機の駆動力を伝達する入力軸において軸方向に交差する面に設けられた第1噛合部と、
    該第1噛合部に軸方向に対向して噛合可能な第2噛合部を有し、前記入力軸と同軸で相対的に回転可能に設けられた出力軸と一体的に回転可能であって、前記第2噛合部を前記第1噛合部に向かって付勢し、設定値以上の負荷が作用したときに前記第2噛合部を前記第1噛合部とは反対の方向に変位させるように撓む、皿ばね部と、
    を具備するトルクリミッタ。
  2. 前記皿ばね部と一体的に形成され、外周面において軸方向に沿って延びる複数の***部が相互に周方向に間隔をおいて形成された筒状の支持部をさらに具備し、
    前記出力軸は、前記複数の***部の間に位置して前記皿ばね部を該出力軸と一体的に回転可能にする第1位置と、前記複数の***部から離れて前記皿ばね部を前記出力軸と相対的に回転可能にする第2位置と、の間において軸方向に摺動する摺動部材を含む、請求項1に記載のトルクリミッタ。
  3. 前記支持部は、前記入力軸に固定されることによって、軸方向に沿った移動を規制される、請求項2に記載のトルクリミッタ。
  4. 前記第1噛合部は、相互に間隔をおいて設けられた放射状に延びる複数の第1凸部を含み、
    前記第2噛合部は、相互に間隔をおいて設けられた放射状に延びる複数の第2凸部を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のトルクリミッタ。
  5. 前記複数の第2凸部の各々は、前記皿ばね部の環状の領域における基準面に設けられており、
    前記環状の領域の外周縁に向かって一端から他端まで前記基準面に対して略平行に径方向に延びる主面と、該主面と前記基準面とを繋いで径方向に延びる第1傾斜面と、該第1傾斜面との間に前記主面を挟み該主面と前記基準面とを繋いで径方向に延びる第2傾斜面と、を含む、請求項4に記載のトルクリミッタ。
  6. 前記複数の第2凸部の各々は、前記主面の前記一端から前記皿ばね部の中心軸に向かって径方向に延び前記基準面に近づく方向に傾斜する第3傾斜面をさらに含み、
    該第3傾斜面が前記基準面に対してなす角度は、前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面が前記基準面に対してなす角度よりも小さい、請求項5に記載のトルクリミッタ。
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