JP2018158494A - 液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラージフォーマットプリンターにおいて、キャリッジが大型となることを抑制しつつ、駆動信号の転送配線が長くなることに起因する問題を、低減及び回避することが可能な液体吐出装置を提供する。
【解決手段】プリントヘッドを搭載したキャリッジ24と、駆動信号の生成を制御する駆動信号生成制御信号を生成する制御回路基板10と、駆動信号生成制御信号に基づいて駆動信号を生成する駆動回路基板30と、制御回路基板10から駆動回路基板30に駆動信号生成制御信号を転送する第1ケーブル19と、駆動回路基板30からプリントヘッドに駆動信号を転送する第2ケーブル19とを備え、制御回路基板10と移動するキャリッジ24との間の最短距離は、駆動回路基板30と移動するキャリッジ24との間の最短距離よりも長く、駆動回路基板30を重力の方向において制御回路基板10よりも高い位置に設けた。
【選択図】図16
【解決手段】プリントヘッドを搭載したキャリッジ24と、駆動信号の生成を制御する駆動信号生成制御信号を生成する制御回路基板10と、駆動信号生成制御信号に基づいて駆動信号を生成する駆動回路基板30と、制御回路基板10から駆動回路基板30に駆動信号生成制御信号を転送する第1ケーブル19と、駆動回路基板30からプリントヘッドに駆動信号を転送する第2ケーブル19とを備え、制御回路基板10と移動するキャリッジ24との間の最短距離は、駆動回路基板30と移動するキャリッジ24との間の最短距離よりも長く、駆動回路基板30を重力の方向において制御回路基板10よりも高い位置に設けた。
【選択図】図16
Description
本発明は、液体吐出装置に関する。
インクを吐出して画像や文書を印刷するインクジェットプリンターなどの液体吐出装置には、圧電素子(例えばピエゾ素子)を用いたものが知られている。圧電素子は、ヘッド(プリントヘッド)において複数のノズルのそれぞれに対応して設けられ、それぞれが駆動信号に従って駆動されることにより、ノズルから所定のタイミングで所定量のインク(液体)が吐出されて、ドットを形成する。圧電素子は、電気的にみればコンデンサーのような容量性負荷であるので、各ノズルの圧電素子を動作させるためには十分な電流を供給する必要がある。このため、上述の液体吐出装置においては、駆動回路が増幅回路によって増幅した駆動信号をヘッドに供給して、圧電素子を駆動する構成となっている。
ヘッドに駆動信号を供給する駆動回路は、特許文献1では、ヘッドの駆動を制御するための制御信号を生成する制御回路と、ヘッドを駆動するための駆動信号を生成する駆動回路と、が一体で設けられ、フレキシブルケーブルを介してプリントヘッドに供給するインクジェットプリンターが開示されている。また、特許文献2には、インクを吐出するヘッドが搭載された移動(往復動)するキャリッジと、ヘッドを駆動するための駆動信号を生成する駆動回路と、が一体で設けられた液体吐出装置が開示されている。
しかし、A3以上の媒体にシリアル印刷を行うような液体吐出装置(例えばラージフォーマットプリンター(LFP:Large Format Printer))では、プリントヘッドの移動距離が長くなり、プリントヘッドと制御基板とを接続するケーブルが1m以上になり得るため、当該信号線のインダクタンスやインピーダンスが大きくなる。したがって、A3以上の媒体にシリアル印刷を行うような液体吐出装置において、特許文献1に開示されているインクジェットプリンターのように、制御回路と、駆動回路とが一体に設けられ、フレキシブルケーブル(信号線)を介して制御信号及び駆動信号をプリントヘッドに転送する場合、駆動信号を転送するための配線のインダクタンスの影響により、駆動信号のオーバーシュートやアンダーシュートが大きくなり、プリントヘッドに搭載される回路や駆動素子に耐圧を超える過電圧が瞬時的に印加されることで、プリントヘッドが故障するおそれがある。また、駆動信号を転送するための配線のインピーダンスの影響により、駆動信号の電圧降下が大きくなって印字精度や印字安定性が低下し、あるいは、インクの誤吐出等の誤動作が生じ得る。また、駆動信号と制御信号とを転送する信号線が長くなると、駆動信号と制御信号とのクロストークが大きくなるため、低電圧の制御信号が高電圧の駆動信号の影響を受けやすくなり、誤吐出等の誤動作が生じ得る。
また、A3以上の媒体にシリアル印刷を行うような液体吐出装置において、特許文献2に開示されている記録装置のように、駆動回路をキャリッジに搭載すると、シリアル印刷を行うための可動部の重量が大きくなり、可動部を往復移動させるためのモーターの負荷が大きくなるため、高価なモーターが必要となり、低コスト化が難しい。また、駆動回路
の発熱に起因して吐出精度や吐出安定性が低下するおそれがある。さらに、可動部の重量が大きくなると往復移動時の振動が大きくなるため、プリントヘッドの大きな振動によっても印字精度や印字安定性が低下するおそれがある。
の発熱に起因して吐出精度や吐出安定性が低下するおそれがある。さらに、可動部の重量が大きくなると往復移動時の振動が大きくなるため、プリントヘッドの大きな振動によっても印字精度や印字安定性が低下するおそれがある。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の幾つかの態様によれば、A3以上の媒体に印刷を行うような液体吐出装置(例えばラージフォーマットプリンター)において、キャリッジが大型となることを抑制しつつ、駆動信号の転送配線が長くなることに起因する問題の少なくとも一つを低減及び回避することが可能な液体吐出装置を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例を実現することが可能となる。
[適用例1]
本適用例に係る液体吐出装置は、A3短辺幅以上の大きさの媒体にシリアル印刷を行う液体吐出装置であって、駆動素子を含み、駆動信号が印加されて前記駆動素子が駆動することにより液体を吐出するプリントヘッドと、前記プリントヘッドを搭載し、前記媒体に対して移動するキャリッジと、前記駆動信号の生成を制御する駆動信号生成制御信号を生成する制御信号生成回路と、前記駆動信号生成制御信号に基づいて前記駆動信号を生成する駆動信号生成回路と、前記制御信号生成回路から前記駆動信号生成回路に前記駆動信号生成制御信号を転送する第1ケーブルと、前記駆動信号生成回路から前記プリントヘッドに前記駆動信号を転送する第2ケーブルと、前記制御信号生成回路が設けられた制御回路基板と、前記駆動信号生成回路が設けられた駆動回路基板と、を備え、前記制御回路基板と移動する前記キャリッジとの間の最短の距離は、前記駆動回路基板と移動する前記キャリッジとの間の最短の距離よりも長く、前記駆動回路基板は、重力の方向において前記制御回路基板よりも高い位置に設けられる。
本適用例に係る液体吐出装置は、A3短辺幅以上の大きさの媒体にシリアル印刷を行う液体吐出装置であって、駆動素子を含み、駆動信号が印加されて前記駆動素子が駆動することにより液体を吐出するプリントヘッドと、前記プリントヘッドを搭載し、前記媒体に対して移動するキャリッジと、前記駆動信号の生成を制御する駆動信号生成制御信号を生成する制御信号生成回路と、前記駆動信号生成制御信号に基づいて前記駆動信号を生成する駆動信号生成回路と、前記制御信号生成回路から前記駆動信号生成回路に前記駆動信号生成制御信号を転送する第1ケーブルと、前記駆動信号生成回路から前記プリントヘッドに前記駆動信号を転送する第2ケーブルと、前記制御信号生成回路が設けられた制御回路基板と、前記駆動信号生成回路が設けられた駆動回路基板と、を備え、前記制御回路基板と移動する前記キャリッジとの間の最短の距離は、前記駆動回路基板と移動する前記キャリッジとの間の最短の距離よりも長く、前記駆動回路基板は、重力の方向において前記制御回路基板よりも高い位置に設けられる。
駆動素子は、例えば圧電素子でもよいし、発熱素子でもよい。
「シリアル印刷」とは、印刷ヘッド部が移動して印刷を行う印刷方法である。
本適用例に係る液体吐出装置では、プリントヘッドが搭載されたキャリッジが移動することで、印刷を行うシリアル印刷であって、駆動信号を生成する駆動信号生成回路が実装された駆動回路基板は、プリントヘッドが搭載されたキャリッジとも、駆動信号の生成を制御する駆動信号生成制御信号が生成される制御信号生成回路が実装された制御回路基板とも、別体で設けられる。このとき、駆動回路基板とキャリッジとの最短の距離は、制御回路基板とキャリッジとの最短の距離より短い。すなわち、駆動回路基板は、制御回路基板に対し、キャリッジの近くに配される。これより、キャリッジが大型となることを抑制しつつ、駆動回路基板から出力される駆動信号が転送される配線を、短くすることが可能となり、駆動信号が転送される配線のインダクタンスやインピーダンスを低減することが可能となる。よって、転送配線が長くなることに起因する駆動信号の歪みを低減し、駆動信号を高精度で駆動素子に転送することが可能となり、液体吐出装置の信頼性を向上することが可能となる。
また、本適用例に係る液体吐出装置では、駆動回路基板は、重力の方向において制御回路基板よりも高い位置に設けられている。すなわち、駆動回路基板で生じた熱が、制御回路基板に与える影響を低減することが可能となる。よって、制御回路基板は、熱による特性変化、熱劣化に伴う故障(例えば短寿命)を低減することが可能となり、液体吐出装置の信頼性を向上することが可能となる。
[適用例2]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記制御回路基板と前記駆動回路基板とは、前記キャリッジが移動する方向と直交する方向から見たとき、少なくとも一部が、前記キャリッジが移動する領域の外部に設けられてもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記制御回路基板と前記駆動回路基板とは、前記キャリッジが移動する方向と直交する方向から見たとき、少なくとも一部が、前記キャリッジが移動する領域の外部に設けられてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動回路基板及び制御回路基板は、キャリッジが移動し媒体に液体を吐出する領域の外部に設けられる。これにより、吐出された液体が駆動回路基板及び制御回路基板に付着することが低減できる。よって、液体の付着による駆動回路基板及び制御回路基板の絶縁不良等による故障は低減され、液体吐出装置の信頼性を、さらに向上することが可能となる。
[適用例3]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記シリアル印刷が可能な最大幅が、24インチ以上75インチ以下であってもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記シリアル印刷が可能な最大幅が、24インチ以上75インチ以下であってもよい。
シリアル印刷が可能な最大幅が24インチ以上75インチ以下の場合、駆動信号が伝搬する信号線の全長が1m〜3m程度になり得るため、当該信号線のインピーダンスやインダクタンスが大きくなる。したがって、本適用例に係る液体吐出装置によれば、当該信号線のインピーダンスやインダクタンスを低減させることによる上記の効果がより大きい。なお、シリアル印刷が可能な最大幅が75インチを超えると、駆動信号が伝搬する信号線のインピーダンスやインダクタンスが大きくなりすぎて、駆動信号のオーバーシュートやアンダーシュートによって印刷ヘッド部が故障や誤動作を起こすおそれがより大きくなるため、上記の効果が得られにくい。
[適用例4]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記シリアル印刷が可能な最大幅が、24インチ、36インチ、44インチ、64インチのいずれかの前記媒体に対応してもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記シリアル印刷が可能な最大幅が、24インチ、36インチ、44インチ、64インチのいずれかの前記媒体に対応してもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、特に需要が大きい24インチ対応プリンター、36インチ対応プリンター、44インチ対応プリンターあるいは64インチ対応プリンターとして、優れた印字精度や印字安定性を実現することができる。
[適用例5]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記駆動信号生成制御信号は、デジタル信号であって、前記駆動信号生成回路は、前記駆動信号生成制御信号に基づいて、前記駆動信号の元となるアナログ信号の元駆動信号を生成し、前記元駆動信号を電力増幅して前記駆動信号を生成してもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記駆動信号生成制御信号は、デジタル信号であって、前記駆動信号生成回路は、前記駆動信号生成制御信号に基づいて、前記駆動信号の元となるアナログ信号の元駆動信号を生成し、前記元駆動信号を電力増幅して前記駆動信号を生成してもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動信号生成回路に入力される駆動信号生成制御信号は、デジタル信号で転送される。すなわち、駆動信号の元となる駆動信号生成制御信号は、外来ノイズに対し影響を受け難くなる。よって、駆動信号生成制御信号は、精度よく駆動信号生成回路に入力され、したがって、駆動信号生成回路から出力される駆動信号の精度が向上する可能性がある。
[適用例6]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記駆動信号生成制御信号は、差動信号であって、前記第1ケーブルは、第1配線と、第2配線と、第3配線と、第4配線と、第5配線と、第6配線と、を含み、前記第2配線と、前記第3配線と、は前記差動信号を転送し、前記第1配線と、前記第4配線と、前記第5配線と、前記第6配線と、は定電圧信号を
転送し、前記第2配線と、前記第5配線と、は対向して配置され、前記第3配線と、前記第6配線と、は対向して配置されてもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記駆動信号生成制御信号は、差動信号であって、前記第1ケーブルは、第1配線と、第2配線と、第3配線と、第4配線と、第5配線と、第6配線と、を含み、前記第2配線と、前記第3配線と、は前記差動信号を転送し、前記第1配線と、前記第4配線と、前記第5配線と、前記第6配線と、は定電圧信号を
転送し、前記第2配線と、前記第5配線と、は対向して配置され、前記第3配線と、前記第6配線と、は対向して配置されてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動信号生成回路に入力される駆動信号生成制御信号は、差動信号であって、さらに外来ノイズ(特にコモンモードノイズ)の影響を受け難く、精度よく駆動信号生成回路に入力することが可能となる。
さらに、駆動信号生成制御信号が伝送される第1ケーブルにおいて、差動信号である駆動信号生成制御信号が伝送される配線(芯線)の周囲を、グランド電位や電源電位などの一定電位で囲むことで、駆動信号生成制御信号は、外来ノイズ(特に相互干渉)による影響をさらに低減することが可能となる。よって、駆動信号生成制御信号は、精度よく駆動信号生成回路に入力され、したがって、駆動信号生成回路から出力される駆動信号の精度が向上する可能性がある。
[適用例7]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記キャリッジに搭載され、前記プリントヘッドの状態を検出し、前記プリントヘッドの状態を示すアナログ信号の状態信号を生成する状態検出回路と、前記駆動回路基板に設けられ、前記状態信号をデジタル信号に変換する変換回路と、前記状態検出回路から前記変換回路に前記状態信号を転送する第3ケーブルと、前記変換回路から前記制御信号生成回路にデジタル信号に変換された前記状態信号を転送する第4ケーブルと、をさらに備えてもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記キャリッジに搭載され、前記プリントヘッドの状態を検出し、前記プリントヘッドの状態を示すアナログ信号の状態信号を生成する状態検出回路と、前記駆動回路基板に設けられ、前記状態信号をデジタル信号に変換する変換回路と、前記状態検出回路から前記変換回路に前記状態信号を転送する第3ケーブルと、前記変換回路から前記制御信号生成回路にデジタル信号に変換された前記状態信号を転送する第4ケーブルと、をさらに備えてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、プリントヘッドの状態を示す状態信号は、駆動回路基板においてデジタル信号に変換されたのち、制御回路基板に転送される。プリントヘッドの状態を示す信号には、温度情報やノズルの特性を示す残留振動などのアナログ信号が含まれる。状態信号は、プリントヘッドと、制御回路基板との間に設けられた駆動回路基板において、デジタル信号に変換されることで、配線による外来ノイズの影響が低減される。そのため、プリントヘッドの状態は、精度よく制御回路基板に転送される。これにより、制御信号生成回路は、プリントヘッドの状態に応じた適正な駆動信号生成制御信号を駆動信号生成回路に出力することが可能となる。よって、駆動信号生成制御信号は最適に補正され、精度よく駆動信号生成回路に入力され、したがって、駆動信号生成回路から出力される駆動信号の精度が向上する可能性がある。
[適用例8]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記プリントヘッドは、30kHz以上の周波数で液体を吐出してもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記プリントヘッドは、30kHz以上の周波数で液体を吐出してもよい。
液体を吐出する周波数が高いほど(高速に印刷を行うほど)、駆動信号の電圧変化が急峻になるためオーバーシュートやアンダーシュートが大きくなりやすい。本適用例に係る液体吐出装置によれば、特に駆動信号のオーバーシュートやアンダーシュートが大きくなりやすい30kHz以上の周波数で高速印刷を行うため、上記の効果がより大きい。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.液体吐出装置の概要
本実施形態に係る液体吐出装置の一例としての印刷装置は、外部のホストコンピューターから供給された画像データに応じてインクを吐出させることによって、紙などの印刷媒体にインクドット群を形成し、これにより、当該画像データに応じた画像(文字、図形等を含む)を印刷するインクジェットプリンターである。
本実施形態に係る液体吐出装置の一例としての印刷装置は、外部のホストコンピューターから供給された画像データに応じてインクを吐出させることによって、紙などの印刷媒体にインクドット群を形成し、これにより、当該画像データに応じた画像(文字、図形等を含む)を印刷するインクジェットプリンターである。
図1は、液体吐出装置1の外観模式図である。図1に示されるように、液体吐出装置1は、シリアルスキャン型(シリアル印刷型)の大判プリンターであり、本体2と、本体2を支持する支持スタンド3と、を備えている。大判プリンターとは、例えば、印刷可能な印刷媒体のサイズがA3短辺幅(297mm×420mm)以上の用紙サイズに対応したプリンターであって、本実施形態における大判プリンターとは、印刷可能な印刷媒体Pの最大サイズが70インチ程度である、いわゆるラージフォーマットプリンター(LFP:Large Format Printer)である。なお、本実施形態では、図1において、液体吐出装置1のキャリッジ24の移動方向を主走査方向X、液体吐出装置1の印刷媒体Pの搬送方向を副走査方向Y、液体吐出装置1の鉛直方向を鉛直方向Zとして説明する。また、主走査方向Xと、副走査方向Yと、鉛直方向Zと、は互いに直交するX、Y,Zの3軸として図面に記載するが、各構成の配置関係が必ずしも直交するものに限定されるものではない。
図1に示すように、本体2は、印刷媒体(ロール紙)P(「媒体」の一例)を供給する供給部4と、印刷媒体Pに対しインク滴を吐出し、印刷媒体Pに印刷を行う印刷部5と、印刷部5により印刷された印刷媒体Pを本体2の外部に排出する排出部6と、印刷の実行、停止等の操作を行う操作部7と、吐出されるインク(液体)が貯留されているインク貯留部8と、を備えている。また、図示省略するが、液体吐出装置1の後面には、USBポート及び電源ポートが配設されている。すなわち、液体吐出装置1は、USBポートを介
してコンピューター等に接続可能に構成されている。
してコンピューター等に接続可能に構成されている。
印刷部5は、ヘッドユニット20と、キャリッジガイド軸32と、インクチューブ9と、を含む。
ヘッドユニット20(「プリントヘッド」の一例)は、キャリッジ24と、印刷媒体(ロール紙)Pと対向するようにキャリッジ24に搭載されたヘッド21と、を含む。ヘッド21は、多数のノズルからインク滴(液滴)を吐出させるための液体噴射ヘッドである。また、キャリッジ24は、キャリッジガイド軸32に支持されて、主走査方向Xに移動(往復動)し、このとき、印刷媒体Pは副走査方向Yに搬送される。すなわち、本実施形態における液体吐出装置1は、インク滴(液体)を吐出するヘッド21を搭載したキャリッジ24を含むヘッドユニット20が、主走査方向Xに移動(往復動)し印刷するシリアル印刷を行う。
インク貯留部8には、複数のインクカートリッジ22が取り付けられており、各インクカートリッジ22には対応する色のインクが充填されている。図1に示すインクカートリッジ22には、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、B(ブラック)の4色に対応する4個のインクカートリッジ22が図示されているが、インクカートリッジ22は本構成に限る物でなく、例えば、5個以上のインクカートリッジ22を備えていてもよく、グレー、グリーン、バイオレットなど、異なる色のインクカートリッジ22を含んでもよい。各インクカートリッジ22に収容されているインクは、インクチューブ9を介してヘッド21に供給される。
2.液体吐出装置の電気的構成
図2は、本実施形態の液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
図2は、本実施形態の液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、液体吐出装置1は、液体の吐出を制御する制御基板10と、液体を吐出する吐出部600を有するヘッド21と、駆動信号を生成する駆動基板30と、ヘッド21に出力する駆動信号を選択する選択信号を生成するヘッド基板36と、これらの構成を接続する複数のケーブル19とを含む。なお、液体吐出装置1は複数のヘッド21を含んで構成されてもよいが、図2では、1つのヘッド21を代表させて示している。
制御基板10には、制御信号生成部100と、制御信号変換部110と、制御信号送信部120と、駆動データ送信部140と、状態判定部150と、が設けられている(実装されている)。
制御信号生成部100(「制御信号生成回路」の一例)は、ホストコンピューターから画像データ等の各種の信号が供給されたときに、各部を制御するための各種の制御信号等を出力する。詳細には、制御信号生成部100は、キャリッジ移動機構41を制御する制御信号と、用紙搬送機構42を制御する制御信号を生成する。キャリッジ移動機構41は、例えばキャリッジ24を移動させるためのモーターの回転を制御することで、キャリッジ24を、主走査方向Xに移動(往復動)させる。また、用紙搬送機構42は例えばロール状に巻かれた連続する印刷媒体Pを回転可能に支持するとともに、回転により印刷媒体Pを搬送する。すなわち。キャリッジ移動機構41と、用紙搬送機構42とが、制御信号生成部100からの制御信号に基づいて動作することで、印刷媒体Pの所定の位置での印刷を可能とする。
また、制御信号生成部100は、メンテナンス機構80に、吐出部600におけるインクの吐出状態を正常に回復させるためのメンテナンス処理を実行させるための制御信号を生成する。メンテナンス機構80は、制御信号生成部100からの制御信号に基づき、メ
ンテナンス処理として、吐出部600内の増粘したインクや気泡等をチューブポンプ(図示省略)により吸引するクリーニング処理(ポンピング処理)や、吐出部600のノズル近傍に付着した紙粉等の異物をワイパーにより拭き取るワイピング処理を行う。
ンテナンス処理として、吐出部600内の増粘したインクや気泡等をチューブポンプ(図示省略)により吸引するクリーニング処理(ポンピング処理)や、吐出部600のノズル近傍に付着した紙粉等の異物をワイパーにより拭き取るワイピング処理を行う。
また、制御信号生成部100は、ホストコンピューターからの各種の信号に基づき、吐出部600からの液体の吐出を制御する複数種類の原制御信号として、原クロック信号sSck、原印刷データ信号sSI、原ラッチ信号sLAT,原チェンジ信号sCH及び原切替期間指定信号sRTを生成し、パラレル形式で制御信号変換部110に出力する。なお、複数種類の原制御信号には、これら信号の一部が含まれていなくてもよいし、他の信号が含まれていてもよい。
また、制御信号生成部100は、ホストコンピューターからの各種の信号に基づき、ヘッド21が備える吐出部600を駆動する駆動信号を示すデータである原駆動データsdA,sdBを生成し、パラレル形式で駆動データ送信部140に出力する。例えば、原駆動データsdA,sdBは、駆動信号の波形(駆動波形)をアナログ/デジタル変換したデジタルデータであってもよいし、駆動波形において傾きが一定の各区間の長さとそれぞれの傾きとの対応関係を規定するデジタルデータでもよいし、不図示の記憶部に記憶された複数種類の駆動波形の一つを選択するデジタルデータでもよい。
制御信号変換部110は、制御信号生成部100から出力される複数種類の原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sSI、原ラッチ信号sLAT,原チェンジ信号sCH及び原切替期間指定信号sRT)を、1つのシリアル形式のシリアル制御信号に変換(シリアライズ)し、制御信号送信部120に出力する。また、制御信号変換部110は、ケーブル19を介した高速シリアルデータ転送に用いられる転送用クロック信号を生成し、複数種類の原制御信号とともに当該転送用クロック信号をシリアル制御信号に埋め込む。
制御信号送信部120は、制御信号変換部110から出力されるシリアル制御信号を原制御差動信号dCSに変換し、ケーブル19を介してヘッド基板36に送信する。ここで、制御信号送信部120から出力される原制御差動信号dCSを転送するケーブル19を、FFC191とする。
例えば、制御信号送信部120は、シリアル制御信号をLVDS(Low Voltage Differential Signaling)転送方式の差動信号に変換し、ヘッド基板36に送信する。LVDS転送方式の差動信号はその振幅が350mV程度であるため高速データ転送を実現することができる。なお、制御信号送信部120は、LVDS以外のLVPECL(Low Voltage Positive Emitter Coupled Logic)やCML(Current Mode Logic)等の各種の高速転送方式の差動信号をヘッド基板36に送信してもよい。また、制御信号変換部110が転送用クロック信号をシリアル制御信号に埋め込まず、制御信号送信部120が、転送用クロック信号を独立してヘッド基板36に送信してもよい。
駆動データ送信部140は、制御信号生成部100から出力される原駆動データsdA、sdBをそれぞれシリアル形式の原駆動差動信号dDSA,dDSB(「駆動信号生成制御信号」の一例)に変換し、ケーブル19を介して、駆動基板30に送信する。ここで、制御基板10に含まれる駆動データ送信部140から出力される原駆動差動信号dDSA,dDSBを転送するケーブル19を、FFC192(「第1ケーブル」の一例)とする。
例えば、駆動データ送信部140から出力される原駆動差動信号dDSA,dDSBは、デジタルの信号であって、具体的には、駆動データ送信部140は、原駆動データsd
A,sdBをそれぞれLVDS等の高速転送方式の差動信号に変換し、ヘッド基板36に送信してもよい。また、駆動データ送信部140は、原駆動データsdA,sdBを1つのシリアル形式のシリアル信号にシリアライズし、当該シリアル信号を原駆動差動信号dDSA,dDSBに変換してヘッド基板36に送信してもよい。なお、駆動データ送信部140は、高速シリアルデータ転送に用いられる転送用クロック信号を差動信号に埋め込んでもよいし、当該転送用クロック信号を独立してヘッド基板36に送信してもよい。
A,sdBをそれぞれLVDS等の高速転送方式の差動信号に変換し、ヘッド基板36に送信してもよい。また、駆動データ送信部140は、原駆動データsdA,sdBを1つのシリアル形式のシリアル信号にシリアライズし、当該シリアル信号を原駆動差動信号dDSA,dDSBに変換してヘッド基板36に送信してもよい。なお、駆動データ送信部140は、高速シリアルデータ転送に用いられる転送用クロック信号を差動信号に埋め込んでもよいし、当該転送用クロック信号を独立してヘッド基板36に送信してもよい。
状態判定部150は、ケーブル19を介して入力されるデジタルの状態信号に基づいて吐出部600の状態を判定する。状態信号とは、ヘッド21の状態を示す信号であって、例えば、ヘッド21の吐出部600が備える圧電素子60(「駆動素子」の一例)が駆動された後の吐出部600の残留振動を示す残留振動信号Vrbgであってもよく、また、ヘッド21の温度を示す温度信号Vtempであってもよい。さらに、ヘッド21の異常(異常温度)を示す異常信号XHOTであってもよい。なお、状態信号は、残留振動信号Vrbg、温度信号Vtemp及び異常信号XHOTの複数であってもよく、またいずれか一つであってもよい。ここで、状態信号が転送されるケーブル19をFFC193(「第4ケーブル」の一例)とする。なお、状態信号は、上記に限られるものでなく、例えば、ヘッド21に供給される電流を検出した信号や、駆動信号の電圧の振幅を検出した信号であってもよい。なお、状態判定部150は、制御信号生成部100に含まれ構成されてもよい。
制御信号生成部100は、状態判定部150の判定結果に応じた処理も行う。例えば、制御信号生成部100は、状態判定部150により吐出不良があると判定された場合には、メンテナンス機構80にメンテナス処理を実行させるための制御信号を生成してもよい。また、例えば、制御信号生成部100は、状態判定部150によりヘッド21の内部温度が所定のレベルを超えた(高温になりすぎた)と判定された場合には、印刷の速度を遅らせる、あるいは、印刷を中断するための原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sSI、原ラッチ信号sLAT,原チェンジ信号sCH及び原切替期間指定信号sRT)を生成してもよい。また、例えば、ヘッド21が異常であると判定したとき、液体吐出装置1の動作を停止してもよい。
駆動基板30には、駆動信号生成部31と、状態信号変換部370と、が設けられている(実装されている)。
駆動信号生成部31(「駆動信号生成回路」の一例)は、駆動データ受信部330と、駆動回路50−a,50−bと、を含み構成される。
駆動データ受信部330は、制御基板10から送信された原駆動差動信号dDSA,dDSBを受信し、ヘッド21に設けられた吐出部600を駆動する駆動信号を示すデータである駆動データdA,dBを出力する。詳細には、駆動データ受信部330は、受信した原駆動差動信号dDSA,dDSBを差動増幅し、差動増幅した信号に埋め込まれている転送用クロック信号を復元し、当該転送用クロック信号に基づいて、当該差動増幅した信号に含まれている原駆動データsdA,sdBを復元することにより、パラレル形式の駆動データdA,dBを出力する。
駆動回路50−a,50−bは、駆動データ受信部330から出力される駆動データdA,dBに基づいてヘッド21に設けられた吐出部600のそれぞれを駆動する駆動信号COM−A,COM−B(「駆動信号」の一例)を生成する。
例えば、駆動データdA,dBがそれぞれ駆動信号COM−A,COM−Bの波形をアナログ/デジタル変換したデジタルデータであれば、駆動回路50−a,50−bは、駆
動データdA,dBをそれぞれデジタル/アナログ変換したアナログ信号を生成し、その後、D級増幅して駆動信号COM−A,COM−Bを生成する。
動データdA,dBをそれぞれデジタル/アナログ変換したアナログ信号を生成し、その後、D級増幅して駆動信号COM−A,COM−Bを生成する。
また、例えば、駆動データdA,dBがそれぞれ駆動信号COM−A,COM−Bの波形において傾きが一定の各区間の長さとそれぞれの傾きとの対応関係を規定するデジタルデータであれば、駆動回路50−a,50−bは、それぞれ駆動データdA,dBで規定される各区間の長さと傾きとの対応関係を満たすアナログ信号を生成した後にD級増幅して駆動信号COM−A,COM−Bを生成する。
また、例えば、駆動データdA,dBがそれぞれ不図示の記憶部に記憶された複数種類の駆動波形の一つを選択するデジタルデータであれば、駆動回路50−a,50−bは、読み出された、それぞれ駆動データdA,dBで選択されるアナログ信号を生成した後に、D級増幅して駆動信号COM−A,COM−Bを生成する。
このように、駆動データdA,dBは、それぞれ、駆動信号COM−A,COM−Bの波形を規定するデータである。駆動回路50−a,50−bで生成された駆動信号COM−A,COM−Bは、ケーブル19を介して、ヘッド基板36に送信される。ここで、駆動信号COM−A,COM−Bをヘッド基板36に転送するケーブル19をFFC194(「第2ケーブル」の一例)とする。なお、駆動回路50−a,50−bは、入力するデータ、及び、出力する駆動信号が異なるのみであって、回路的な構成は同一であってもよい。また、駆動基板30には、複数の駆動回路50−a,50−bが実装されても良いが、図2では、1組の駆動回路50−a,50−bを代表させて示している。
状態信号変換部370(「変換回路」の一例)は、ヘッド基板36からケーブル19を介して状態信号として入力された、残留振動信号Vrbg、温度信号Vtemp、異常信号XHOTのそれぞれをデジタル信号に変換する。状態信号を、駆動基板30で、デジタル信号に変換することで、伝送中の外来ノイズなどの影響を低減することが可能となり、ヘッド21の状態の検出感度を高めることができる。これにより、制御基板10は、ヘッド21の状態を正確に検出することが可能となり、インク滴の吐出精度を向上することが可能となる。デジタル信号に変換された状態信号は、FFC193を介して、状態判定部150に転送される。なお、状態信号変換部370に状態信号が転送されるケーブル19をFFC195(「第3ケーブル」の一例)とする。
ここで、異常信号XHOTは、ヘッド21の温度異常を検出信号であり、迅速に制御基板10に転送される必要がある。そのため、異常信号XHOTは、例えば「異常」「正常」の2値(すなわちデジタル信号)であってもよく、また、状態信号変換部370を介さずに状態判定部150に入力されてもよい。
ヘッド基板36には、制御信号受信部310と、制御信号復元部320と、選択制御部210と、複数の選択部230と、切替部340と、増幅部350と、温度信号出力部360と、が設けられている(実装されている)。さらに、ヘッド基板36には、吐出部600を含むヘッド21が接続される。
制御信号受信部310は、制御基板10からFFC191を介して送信された原制御差動信号dCSを受信し、受信した原制御差動信号dCSをシリアル制御信号に変換して制御信号復元部320に出力する。詳細には、制御信号受信部310は、LVDS転送方式の差動信号を受信し、当該差動信号を差動増幅してシリアル制御信号に変換してもよい。
制御信号復元部320は、制御信号受信部310が変換したシリアル制御信号に基づいて、ヘッド21に備えられる吐出部600からの液体の吐出を制御する複数種類の制御信
号(クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT,チェンジ信号CH及び切替期間指定信号RT)を生成する。詳細には、制御信号復元部320は、制御信号受信部310から出力されるシリアル制御信号に埋め込まれている転送用クロック信号を復元し、当該転送用クロック信号に基づいて、当該シリアル制御信号に含まれている複数種類の原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sSI、原ラッチ信号sLAT,原チェンジ信号sCH及び原切替期間指定信号sRT)を復元(デシリアライズ)することにより、パラレル形式の複数種類の制御信号(クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT,チェンジ信号CH及び切替期間指定信号RT)を生成する。
号(クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT,チェンジ信号CH及び切替期間指定信号RT)を生成する。詳細には、制御信号復元部320は、制御信号受信部310から出力されるシリアル制御信号に埋め込まれている転送用クロック信号を復元し、当該転送用クロック信号に基づいて、当該シリアル制御信号に含まれている複数種類の原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sSI、原ラッチ信号sLAT,原チェンジ信号sCH及び原切替期間指定信号sRT)を復元(デシリアライズ)することにより、パラレル形式の複数種類の制御信号(クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT,チェンジ信号CH及び切替期間指定信号RT)を生成する。
選択制御部210は、選択部230のそれぞれに対して駆動信号COM−Aを選択すべきか非選択とすべきかを、制御信号生成部100から出力される複数種類の制御信号(クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CH)によって指示する。
選択部230のそれぞれは、選択制御部210の指示に従って、駆動信号COM−A,COM−Bを選択し、駆動信号Voutとして切替部340に出力する。ここで、駆動信号COM−Aは、ヘッド21の吐出部600のそれぞれを駆動して液体を吐出させるための信号であり、駆動信号COM−Bは、ヘッド21の吐出部600のそれぞれの吐出不良を検査するための信号である。
また、選択部230のそれぞれは、制御信号生成部100から出力される切替期間指定信号RTに基づいて選択信号Selを生成し、切替部340に出力する。本実施形態では、選択信号Selは、切替期間指定信号RTがハイレベル、かつ、駆動信号COM−Bが選択されているときのみハイレベルとなる信号である。
切替部340は、選択部230から出力される選択信号Selがローレベルのときは、ヘッド21の対応する吐出部600が有する圧電素子60の一端に駆動信号Voutが印加されるように制御し、当該選択信号Selがローレベルのときは、当該圧電素子60の一端に駆動信号Voutが印加されないように制御する。ヘッド21の圧電素子60のそれぞれにおける他端は、電圧VBSが共通に印加されている。圧電素子60は、駆動信号が印加されることで変位する。圧電素子60は、ヘッド21における複数の吐出部600のそれぞれに対応して設けられる。そして、圧電素子60は、駆動信号Voutと電圧VBSとの電位差に応じて変位してインクを吐出させる。
本実施形態では、切替期間指定信号RTは、印刷期間では常にローレベルであり、検査期間では、ローレベルとハイレベルを周期的に繰り返す。すなわち、印刷期間ではすべての吐出部600に駆動信号Voutが常に印加される。また、検査期間では、非検査対象の吐出部600(駆動信号Voutとして駆動信号COM−Bを選択しない選択部230に対応する吐出部600)には駆動信号Voutが常に印加されるが、検査対象の吐出部600(駆動信号Voutとして駆動信号COM−Bを選択する選択部230に対応する吐出部600)には駆動信号Voutが印加された後、一定期間は駆動信号Voutが印加されず、この一定期間は当該吐出部600が有する圧電素子60の一端に現れる信号が残留振動信号Vrbとして切替部340から出力される。
増幅部350は、ヘッドユニット20の状態を示す状態信号の1つとして、残留振動信号Vrbを増幅した残留振動信号Vrbgを生成し、駆動基板30に設けられた状態信号変換部370に出力する。
温度信号出力部360は、不図示の温度センサーで検出されたヘッド基板36及びヘッ
ド21の温度を、ヘッド基板36及びヘッド21の状態を示す状態信号として出力する。ヘッド基板36及びヘッド21の状態を示す状態信号の1つとしてヘッド21の温度を示す温度信号Vtempを生成し、駆動基板30に設けられた状態信号変換部370に出力する。例えば、温度センサーは、ヘッド21の温度として、高温になりやすい部材の温度、ノズル651あるいはノズルプレート632(図3参照)の温度、選択部230が有するトランスファーゲート234a,234b(図12参照)の温度のいずれかを検出可能な位置に設けられていてもよい。また、温度センサーは、高温になりやすい複数の部材の温度をそれぞれ検出する複数の温度センサーが設けられていてもよい。
ド21の温度を、ヘッド基板36及びヘッド21の状態を示す状態信号として出力する。ヘッド基板36及びヘッド21の状態を示す状態信号の1つとしてヘッド21の温度を示す温度信号Vtempを生成し、駆動基板30に設けられた状態信号変換部370に出力する。例えば、温度センサーは、ヘッド21の温度として、高温になりやすい部材の温度、ノズル651あるいはノズルプレート632(図3参照)の温度、選択部230が有するトランスファーゲート234a,234b(図12参照)の温度のいずれかを検出可能な位置に設けられていてもよい。また、温度センサーは、高温になりやすい複数の部材の温度をそれぞれ検出する複数の温度センサーが設けられていてもよい。
このように、切替部340、増幅部350及び温度信号出力部360は、ヘッドユニット20の状態を検出して状態信号(残留振動信号Vrbg及び温度信号Vtemp)を生成する状態信号生成部380(「状態検出回路」の一例)を構成している。
3.印刷ヘッドの構成
3.1 吐出部の構成
図3は、ヘッド21において、1つの吐出部600に対応した概略構成を示す図である。図3に示されるように、ヘッド21は、吐出部600と、リザーバー641とを含む。
3.1 吐出部の構成
図3は、ヘッド21において、1つの吐出部600に対応した概略構成を示す図である。図3に示されるように、ヘッド21は、吐出部600と、リザーバー641とを含む。
リザーバー641は、インクの色毎に設けられており、インクが供給口661からリザーバー641に導入される。なお、インクは、インク貯留部8に設けられたインクカートリッジ22からインクチューブ9を介して供給口661に供給される。
吐出部600は、圧電素子60(「駆動素子」の一例)と振動板621とキャビティー(圧力室)631とノズル651とを含む。このうち、振動板621は、図3において上面に設けられた圧電素子60によって変位(屈曲振動)し、インクが充填されるキャビティー631の内部容積を拡大/縮小させるダイヤフラムとして機能する。ノズル651は、ノズルプレート632に設けられるとともに、キャビティー631に連通する開孔部である。キャビティー631は、内部に液体(例えば、インク)が充填され、圧電素子60の変位により、内部容積が変化する。ノズル651は、キャビティー631に連通し、キャビティー631の内部容積の変化に応じてキャビティー631内の液体を液滴として吐出する。
図3で示される圧電素子60は、圧電体601を一対の電極611,612で挟んだ構造である。この構造の圧電体601にあっては、電極611,612により印加された電圧に応じて、電極611,612、振動板621とともに図3において中央部分が両端部分に対して上下方向に撓む。具体的には、圧電素子60は、駆動信号Voutの電圧が高くなると、上方向に撓む一方、駆動信号Voutの電圧が低くなると、下方向に撓む構成となっている。この構成において、上方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が拡大するので、インクがリザーバー641から引き込まれる一方、下方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が縮小するので、縮小の程度によっては、インクがノズル651から吐出される。
なお、圧電素子60は、図示した構造に限られず、圧電素子60を変形させてインクのような液体を吐出させることができる型であればよい。また、圧電素子60は、屈曲振動に限られず、いわゆる縦振動を用いる構成でもよい。
また、圧電素子60は、ヘッド21においてキャビティー631とノズル651とに対応して設けられ、選択部230にも対応して設けられる。このため、圧電素子60、キャビティー631、ノズル651及び選択部230のセットは、ノズル651毎に設けられることになる。
3.2 吐出部の吐出不良と残留振動との関係
ところで、吐出部600がインク滴を吐出するための動作を行ったにもかかわらず、ノズル651からインク滴が正常に吐出されない場合、即ち吐出不良が発生する場合がある。この吐出不良が発生する原因としては、(1)キャビティー631内への気泡の混入、(2)キャビティー631内のインクの乾燥等に起因するキャビティー631内のインクの増粘又は固着、(3)ノズル651の出口付近への紙粉等の異物の付着、等が挙げられる。
ところで、吐出部600がインク滴を吐出するための動作を行ったにもかかわらず、ノズル651からインク滴が正常に吐出されない場合、即ち吐出不良が発生する場合がある。この吐出不良が発生する原因としては、(1)キャビティー631内への気泡の混入、(2)キャビティー631内のインクの乾燥等に起因するキャビティー631内のインクの増粘又は固着、(3)ノズル651の出口付近への紙粉等の異物の付着、等が挙げられる。
まず、キャビティー631内に気泡が混入した場合には、キャビティー631内を満たすインクの総重量が減り、イナータンスが低下するものと考えられる。また、気泡がノズル651付近に付着している場合には、その径の大きさだけノズル651の径が大きくなったと看做される状態となり、音響抵抗が低下するものと考えられる。そのため、キャビティー631内に気泡が混入して吐出不良が生じた場合には、吐出状態が正常である場合と比較して、残留振動の周波数が高くなる。また、音響抵抗の低下などにより、残留振動の振幅の減衰率が小さくなる。
次に、ノズル651付近のインクが乾燥して固着した場合、キャビティー631内のインクは、キャビティー631内に閉じこめられたような状況となる。このような場合、音響抵抗が増加するものと考えられる。そのため、キャビティー631内のノズル651付近のインクが固着した場合には、吐出状態が正常である場合と比較して、残留振動の周波数が極めて低くなるとともに、残留振動が過減衰となる。
次に、ノズル651の出口付近に紙粉等の異物が付着した場合、キャビティー631内から紙粉等の異物を介してインクが染み出してしまうため、イナータンスが増加するものと考えられる。また、ノズル651の出口付近に付着した紙粉の繊維によって音響抵抗が増大するものと考えられる。そのため、ノズル651の出口付近に紙粉等の異物が付着した場合には、吐出状態が正常である場合と比較して、残留振動の周波数が低くなる。
次に、ノズル651の出口付近に紙粉等の異物が付着した場合、キャビティー631内から紙粉等の異物を介してインクが染み出してしまうため、イナータンスが増加するものと考えられる。また、ノズル651の出口付近に付着した紙粉の繊維によって音響抵抗が増大するものと考えられる。そのため、ノズル651の出口付近に紙粉等の異物が付着した場合には、吐出状態が正常である場合と比較して、残留振動の周波数が低くなる。
以上より、状態判定部150は、残留振動信号Vrbgの周波数や振幅の減衰率(減衰時間)に基づき、吐出不良の有無等を判定することができる。
3.3 駆動信号の構成
図4は、ノズル651の配列の一例を示す図である。図4に示されるように、ノズル651は、例えば2列で次のように配列している。詳細には、1列分でみたとき、複数個のノズル651が副走査方向Yに沿ってピッチPvで配置する一方、2列同士では、主走査方向XにピッチPhだけ離間して、かつ、副走査方向YにピッチPvの半分だけシフトした関係となっている。
図4は、ノズル651の配列の一例を示す図である。図4に示されるように、ノズル651は、例えば2列で次のように配列している。詳細には、1列分でみたとき、複数個のノズル651が副走査方向Yに沿ってピッチPvで配置する一方、2列同士では、主走査方向XにピッチPhだけ離間して、かつ、副走査方向YにピッチPvの半分だけシフトした関係となっている。
なお、ノズル651は、用いられるインクカートリッジ22(例えばC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、B(ブラック)など)の各色に対応したパターンが例えば主走査方向Xに沿って設けられるが、以下の説明では、簡略化するために、単色で階調を表現する場合について説明する。
図5は、図4に示したノズル配列による画像形成の基本解像度を説明するための図である。なお、この図は、説明を簡易化するために、ノズル651からインク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法(第1方法)の例であり、黒塗りの丸印がインク滴の着弾により形成されるドットを示している。
ヘッドユニット20が、主走査方向Xに速度vで移動するとき、図5に示されるように、インク滴の着弾によって形成されるドットの(主走査方向Xの)ドット間隔Dと、当該速度vとは、次のような関係にある。
すなわち、1回のインク滴の吐出で1ドットが形成される場合、ドット間隔Dは、速度vを、インクの吐出周波数fで除した値(=v/f)、換言すれば、インク滴が繰り返し吐出される周期(1/f)においてヘッドユニット20が移動する距離で示される。
なお、図4及び図5の例では、ピッチPhがドット間隔Dに対して係数nで比例する関係にして、2列のノズル651から吐出されるインク滴が、印刷媒体Pにおいて同一列で揃うように着弾させている。このため、図5に示されるように、副走査方向Yのドット間隔が、主走査方向Xのドット間隔の半分となっている。ドットの配列は、図示の例に限られないことは言うまでもない。
ところで、高速印刷を実現するためには、単純には、ヘッドユニット20が主走査方向Xに移動する速度vを高めればよい。ただし、単に速度vを高めるだけでは、ドット間隔Dが長くなってしまう。このため、ある程度の解像度を確保した上で、高速印刷を実現するためには、インクの吐出周波数fを高めて、単位時間当たりに形成されるドット数を増やす必要がある。
また、印刷速度とは別に、解像度を高めるためには、単位面積当たりで形成されるドット数を増やせばよい。ただし、ドット数を増やす場合に、インクを少量にしないと、隣り合うドット同士が結合してしまうだけでなく、インクの吐出周波数fを高めないと、印刷速度が低下する。
このように、高速印刷及び高解像度印刷を実現するためには、インクの吐出周波数fを高める必要がある。なお、本実施形態における、液体吐出装置1は、大判プリンターであり、高速印刷及び高解像度印刷を実施するために、30kHz以上の周波数で液体を吐出することが好ましい。
一方、印刷媒体Pにドットを形成する方法としては、インク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法のほかに、単位期間にインク滴を2回以上吐出可能として、単位期間において吐出された1以上のインク滴を着弾させ、当該着弾した1以上のインク滴を結合させることで、1つのドットを形成する方法(第2方法)や、これら2以上のインク滴を結合させることなく、2以上のドットを形成する方法(第3方法)がある。本実施形態では、第2方法によって、1つのドットについては、インクを最多で2回吐出させることで、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」及び「非記録(ドットなし)」の4階調を表現させる。
この4階調を表現するために、本実施形態では、駆動信号COM−Aには、ドット形成の1周期における前半パターンと後半パターンとを持たせている。1周期のうち、前半・後半において駆動信号COM−Aを圧電素子60に供給するか否かを、表現すべき階調に応じて選択(又は選択しない)する構成となっている。さらに、本実施形態では、「検査」に対応する駆動信号Voutを生成するために、駆動信号COM−Bも用意している。
図6は、駆動信号COM−A,COM−Bの波形を示す図である。図6に示されるように、駆動信号COM−Aは、ラッチ信号LATが立ち上がってからチェンジ信号CHが立ち上がるまでの期間T1に配置された台形波形Adp1と、チェンジ信号CHが立ち上がってから次にラッチ信号LATが立ち上がるまでの期間T2に配置された台形波形Adp2とを連続させた波形となっている。期間T1と期間T2からなる期間を周期Taとして、周期Ta毎に、印刷媒体Pに新たなドットが形成される。
本実施形態において、台形波形Adp1、Adp2とは、互いに異なる波形である。このうち、台形波形Adp1は、当該圧電素子60に対応するノズル651から所定量、具体的には中程度の量のインクをそれぞれ吐出させる波形である。また、台形波形Adp2は、台形波形Adp1とは異なる波形となっている。台形波形Adp2が圧電素子60の一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子60に対応するノズル651から上記所定量よりも少ない量のインクを吐出させる波形である。
駆動信号COM−Bは、期間T1に配置された台形波形Bdp1と、期間T2に配置された一定の電圧Vcの波形とを連続させた波形となっている。台形波形Bdp1は、ノズル651の開孔部付近のインクを振動させて、検査に必要な所望の残留振動を発生させるための波形である。台形波形Bdp1が圧電素子60の一端に供給されたとしても、当該圧電素子60に対応するノズル651からインクは吐出されない。
なお、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1の開始タイミングでの電圧と、終了タイミングでの電圧とは、いずれも電圧Vcで共通である。すなわち、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1は、それぞれ電圧Vcで開始し、電圧Vcで終了する波形となっている。
図7は、本実施形態における「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」、「非記録」及び「検査」のそれぞれに対応する駆動信号Voutの波形を示す図である。
図7に示されるように、「大ドット」に対応する駆動信号Voutは、期間T1における駆動信号COM−Aの台形波形Adp1と期間T2における駆動信号COM−Aの台形波形Adp2と、を連続させた波形となっている。この駆動信号Voutが圧電素子60の一端に供給されると、期間T1において、当該圧電素子60に対応したノズル651から、中程度の量のインクが吐出され、期間T2において、当該圧電素子60に対応したノズル651から、小程度の量のインクが吐出さる。このため、周期Taにおいて印刷媒体Pには、それぞれのインクが着弾し合体して大ドットが形成されることになる。
「中ドット」に対応する駆動信号Voutは、期間T1における駆動信号COM−Aの台形波形Adp1と、期間T2では圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcと、を連続させた波形となっている。この駆動信号Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651から、中程度の量のインクが1回吐出される。このため、周期Taにおいて印刷媒体Pには中ドットが形成されることになる。
「小ドット」に対応する駆動信号Voutは、期間T1では圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcと、期間T2では駆動信号COM−Aの台形波形Adp2と、を連続させた波形となっている。この駆動信号Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651から、小程度の量のインクが1回吐出される。このため、周期Taにおいて印刷媒体Pには小ドットが形成されることになる。
「非記録」に対応する駆動信号Voutは、期間T1及び期間T2において、圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcを連続させた波形となっている。即ち、周期Taにおいて、当該圧電素子60は駆動せずインクは吐出されない。このため、印刷媒体Pにドットは形成されない。
「検査」に対応する駆動信号Voutは、期間T1では駆動信号COM−Bの台形波形Bdp1となり、期間T2では圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcとなっている。検査用の駆動信号Voutが圧電素子60の一端に供給されると、当該圧電素子60を有する吐出部600は、期間T1において振動して残留振動が発生するが、インクは吐出されない。なお、本実施形態では、検査対象でない吐出部600には、すべて「非記録」に対応する駆動信号Voutが印加される。
3.4 駆動回路の電気的構成
ここで、駆動信号COM−A,COM−Bを生成する駆動回路50−a、50−bの動作について説明する。このうち、一方の駆動回路50−aについて概略すると、次のようにして駆動信号COM−Aを生成する。すなわち、駆動回路50−aは、第1に、制御信号生成部100から供給される駆動データdAをアナログ変換し、第2に、出力の駆動信号COM−Aを帰還するとともに、当該駆動信号COM−Aに基づく信号(減衰信号)と目標信号との偏差を、当該駆動信号COM−Aの高周波成分で補正して、当該補正した信号に従って変調信号を生成し、第3に、当該変調信号に従ってトランジスターをスイッチングすることによって増幅変調信号を生成し、第4に、当該増幅変調信号をローパスフィルターで平滑化(復調)して、当該平滑化した信号を駆動信号COM−Aとして出力する。
ここで、駆動信号COM−A,COM−Bを生成する駆動回路50−a、50−bの動作について説明する。このうち、一方の駆動回路50−aについて概略すると、次のようにして駆動信号COM−Aを生成する。すなわち、駆動回路50−aは、第1に、制御信号生成部100から供給される駆動データdAをアナログ変換し、第2に、出力の駆動信号COM−Aを帰還するとともに、当該駆動信号COM−Aに基づく信号(減衰信号)と目標信号との偏差を、当該駆動信号COM−Aの高周波成分で補正して、当該補正した信号に従って変調信号を生成し、第3に、当該変調信号に従ってトランジスターをスイッチングすることによって増幅変調信号を生成し、第4に、当該増幅変調信号をローパスフィルターで平滑化(復調)して、当該平滑化した信号を駆動信号COM−Aとして出力する。
他方の駆動回路50−bについても同様な構成であり、駆動データdBから駆動信号COM−Bを出力する点についてのみ異なる。そこで以下の図8においては、駆動回路50−a、50−bについて区別しないで、駆動回路50として説明する。
ただし、入力されるデータや出力される駆動信号については、dA(dB)、COMA(COM−B)などと表記して、駆動回路50−aの場合には、駆動データdAを入力して駆動信号COM−Aを出力し、駆動回路50−bの場合には、駆動データdBを入力して駆動信号COM−Bを出力する、ということを表すことにする。
図8は、駆動回路50の回路構成を示す図である。
なお、図8では、駆動信号COM−Aを出力するための構成を示しているが、集積回路装置500については、実際には、2系統の駆動信号COM−A及びCOM−Bの双方を生成するための回路が1個にパッケージ化されている。
図8に示されるように、駆動回路50は、集積回路装置500と、出力回路550と、複数の抵抗やコンデンサーなどの各種素子と、を含み構成される。
本実施形態における駆動回路50は、源信号をパルス変調した変調信号を生成する変調部510と、変調信号に基づいて、増幅制御信号を生成するゲートドライバー520と、増幅制御信号に基づいて、変調信号が増幅された増幅変調信号を生成するトランジスター(第1トランジスターM1及び第2トランジスターM2)と、増幅変調信号を復調して駆動信号を生成するローパスフィルター560と、駆動信号を変調部510に帰還する帰還回路(第1帰還回路570及び第2帰還回路572)と、昇圧回路540と、を備えている。また、駆動回路50は、圧電素子60の駆動信号が印加される端子と異なる端子に信号を印加する第1電源部530を備えていてもよい。
本実施形態における集積回路装置500は、変調部510と、ゲートドライバー520と、を備えている。
集積回路装置500は、駆動データ受信部330から端子D0〜D9を介して入力した10ビットの駆動データdA(源信号)に基づいて、第1トランジスターM1及び第2トランジスターM2のそれぞれにゲート信号(増幅制御信号)を出力するものである。このため、集積回路装置500は、DAC(Digital to Analog Converter)511と、加算器512と、加算器513と、コンパレーター514と、積分減衰器516と、減衰器517と、インバーター515と、第1ゲートドライバー521と、第2ゲートドライバー522と、第1電源部530と、昇圧回路540と、基準電圧生成部580と、を含む。
基準電圧生成部580は、調整信号に基づいて調整された第1基準電圧DAC_HV(高電圧側基準電圧)と第2基準電圧DAC_LV(低電圧側基準電圧)とを生成し、DAC511に供給する。
DAC511は、駆動信号COM−Aの波形を規定する駆動データdAを、第1基準電圧DAC_HVと第2基準電圧DAC_LVとの間の電圧の元駆動信号Aaに変換し、加算器512の入力端(+)に供給する。なお、この元駆動信号Aaの電圧振幅は、その最大値及び最小値がそれぞれ第1基準電圧DAC_HV及び第2基準電圧DAC_LVで決まり(例えば1〜2V程度)、この電圧を増幅したものが、駆動信号COM−Aとなる。つまり、元駆動信号Aaは、駆動信号COM−Aの増幅前の目標となる信号である。
積分減衰器516は、端子Vfbを介して入力した端子Outの電圧、すなわち、駆動信号COM−Aを減衰するとともに、積分して、加算器512の入力端(−)に供給する。
加算器512は、入力端(+)の電圧から入力端(−)の電圧を差し引いて積分した電圧の信号Abを加算器513の入力端(+)に供給する。
なお、DAC511からインバーター515までに至る回路の電源電圧は、低振幅の3.3V(電源端子Vddから供給される電圧VDD)である。このため、元駆動信号Aaの電圧が最大でも2V程度であるのに対し、駆動信号COM−Aの電圧が最大で40Vを超える場合があるので、偏差を求めるにあたって両電圧の振幅範囲を合わせるため、駆動信号COM−Aの電圧を積分減衰器516によって減衰させている。
減衰器517は、端子Ifbを介して入力した駆動信号COM−Aの高周波成分を減衰して、加算器513の入力端(−)に供給する。加算器513は、入力端(+)の電圧から入力端(−)の電圧を減算した電圧の信号Asを、コンパレーター514に供給する。減衰器517による減衰は、積分減衰器516と同様に、駆動信号COM−Aを帰還するにあたって、振幅を合わせるためである。
加算器513から出力される信号Asの電圧は、元駆動信号Aaの電圧から、端子Vfbに供給された信号の減衰電圧を差し引いて、端子Ifbに供給された信号の減衰電圧を減算した電圧である。このため、加算器513による信号Asの電圧は、目標である元駆動信号Aaの電圧から、端子Outから出力される駆動信号COM−Aの減衰電圧を指し引いた偏差を、当該駆動信号COM−Aの高周波成分で補正した信号ということができる。
コンパレーター514は、加算器513による減算電圧に基づいて、次のようにパルス変調した変調信号Msを出力する。詳細には、コンパレーター514は、加算器513から出力される信号Asが電圧上昇時であれば、電圧閾値Vth1以上になったときにHレベルとなり、信号Asが電圧下降時であれば、電圧閾値Vth2を下回ったときにLレベルとなる変調信号Msを出力する。なお、後述するように、電圧閾値は、Vth1>Vth2という関係に設定されている。
コンパレーター514による変調信号Msは、インバーター515による論理反転を経て、第2ゲートドライバー522に供給される。一方、第1ゲートドライバー521には、論理反転を経ることなく変調信号Msが供給される。このため、第1ゲートドライバー521と第2ゲートドライバー522に供給される論理レベルは互いに排他的な関係にある。
第1ゲートドライバー521及び第2ゲートドライバー522に供給される論理レベルは、実際には、同時にHレベルとはならないように(第1トランジスターM1及び第2トランジスターM2が同時にオンしないように)、タイミング制御してもよい。このため、ここでいう排他的とは、厳密にいえば、同時にHレベルになることがない(第1トランジスターM1及び第2トランジスターM2が同時にオンすることがない)、という意味である。
ところで、ここでいう変調信号は、狭義には、変調信号Msであるが、元駆動信号Aaに応じてパルス変調したものと考えれば、変調信号Msの否定信号も変調信号に含まれる。すなわち、元駆動信号Aaに応じてパルス変調した変調信号には、変調信号Msのみならず、当該変調信号Msの論理レベルを反転させたものや、タイミング制御されたものが含まれる。
なお、コンパレーター514が変調信号Msを出力するので、当該コンパレーター514又はインバーター515にいたるまでの回路、すなわち、加算器512、加算器513と、コンパレーター514と、インバーター515と、積分減衰器516と、減衰器517と、が変調信号を生成する変調部510に相当する。
第1ゲートドライバー521は、コンパレーター514の出力信号である低論理振幅を高論理振幅にレベルシフトして、端子Hdrから出力する。第1ゲートドライバー521の電源電圧のうち、高位側は、端子Bstを介して印加される電圧であり、低位側は、端子Swを介して印加される電圧である。端子Bstは、コンデンサーC5の一端及び逆流防止用のダイオードD10のカソード電極に接続される。端子Swは、第1トランジスターM1におけるソース電極、第2トランジスターM2におけるドレイン電極、コンデンサーC5の他端、及び、インダクターL1の一端に接続される。ダイオードD10のアノード電極は、端子Gvdに接続され、昇圧回路540が出力する電圧Vm(例えば7.5V)が印加される。したがって、端子Bstと端子Swとの電位差は、コンデンサーC5の両端の電位差、すなわち電圧Vm(例えば7.5V)におよそ等しい。
第2ゲートドライバー522は、第1ゲートドライバー521よりも低電位側で動作する。第2ゲートドライバー522は、インバーター515の出力信号である低論理振幅(Lレベル:0V、Hレベル:3.3V)を高論理振幅(例えばLレベル:0V、Hレベル:7.5V)にレベルシフトして、端子Ldrから出力する。第2ゲートドライバー522の電源電圧のうち、高位側として、電圧Vm(例えば7.5V)が印加され、低位側として、グラウンド端子Gndを介して電圧ゼロが印加される、すなわちグラウンド端子Gndはグラウンドに接地される。また、端子Gvdは、ダイオードD10のアノード電極に接続される。
第1トランジスターM1及び第2トランジスターM2は、例えばNチャンネル型のFET(Field Effect Transistor)である。このうち、ハイサイドの第1トランジスターM1において、ドレイン電極には、電圧Vh(例えば42V)が印加され、ゲート電極が、抵抗R1を介して端子Hdrに接続される。ローサイドの第2トランジスターM2については、ゲート電極が、抵抗R2を介して端子Ldrに接続され、ソース電極が、グラウンドに接地されている。
したがって、第1トランジスターM1がオフ、第2トランジスターM2がオンの時は、端子Swの電圧は0Vとなり、端子Bstには電圧Vm(例えば7.5V)が印加される。一方、第1トランジスターM1がオン、第2トランジスターM2がオフの時は、端子SwにはVh(例えば42V)が印加され、端子BstにはVh+Vm(例えば49.5V)が印加される。
すなわち、第1ゲートドライバー521は、コンデンサーC5をフローティング電源として、第1トランジスターM1及び第2トランジスターM2の動作に応じて、基準電位(端子Swの電位)が0V又はVh(例えば42V)に変化するので、Lレベルが0VかつHレベルがVm(例えば7.5V)又はLレベルがVh(例えば42V)かつHレベルがVh+Vm(例えば49.5V)の増幅制御信号を出力する。これに対して、第2ゲートドライバー522は、第1トランジスターM1及び第2トランジスターM2の動作に関係なく、基準電位(端子Gndの電位)が0Vに固定されるので、Lレベルが0VかつHレベルがVm(例えば7.5V)の増幅制御信号を出力する。
インダクターL1の他端は、この駆動回路50で出力となる端子Outであり、当該端子Outから駆動信号COM−Aが、ヘッド基板36に、ケーブル19(図2参照)を介して供給される。
端子Outは、コンデンサーC1の一端と、コンデンサーC2の一端と、抵抗R3の一端と、にそれぞれ接続される。このうち、コンデンサーC1の他端は、グラウンドに接地されている。このため、インダクターL1とコンデンサーC1とは、第1トランジスターM1と第2トランジスターM2との接続点に現れる増幅変調信号を平滑化するローパスフィルター(Low Pass Filter)560として機能する。
抵抗R3の他端は、端子Vfb及び抵抗R4の一端に接続され、当該抵抗R4の他端には電圧Vhが印加される。これにより、端子Vfbには、端子Outから第1帰還回路570(抵抗R3、抵抗R4で構成される回路)を通過した駆動信号COM−Aがプルアップされて帰還されることになる。
一方、コンデンサーC2の他端は、抵抗R5の一端と抵抗R6の一端とに接続される。このうち、抵抗R5の他端はグラウンドに接地される。このため、コンデンサーC2と抵抗R5とは、端子Outからの駆動信号COM−Aのうち、カットオフ周波数以上の高周波成分を通過させるハイパスフィルター(High Pass Filter)として機能する。なお、ハイパスフィルターのカットオフ周波数は、例えば約9MHzに設定される。
また、抵抗R6の他端は、コンデンサーC4の一端とコンデンサーC3の一端とに接続される。このうち、コンデンサーC3の他端はグラウンドに接地される。このため、抵抗R6とコンデンサーC3とは、上記ハイパスフィルターを通過した信号成分のうち、カットオフ周波数以下の低周波成分を通過させるローパスフィルター(Low Pass Filter)として機能する。なお、ローパスフィルターのカットオフ周波数は、例えば約160MHzに設定される。
上記ハイパスフィルターのカットオフ周波数は、上記ローパスフィルターのカットオフ周波数よりも低く設定されているので、ハイパスフィルターとローパスフィルターとは、駆動信号COM−Aのうち、所定の周波数域の高周波成分を通過させるバンドパスフィルター(Band Pass Filter)として機能する。
コンデンサーC4の他端は、集積回路装置500の端子Ifbに接続される。これにより、端子Ifbには、上記バンドパスフィルターとして機能する第2帰還回路572(コンデンサーC2、抵抗R5、抵抗R6、コンデンサーC3及びコンデンサーC4で構成される回路)を通過した駆動信号COM−Aの高周波成分のうち、直流成分がカットされて帰還されることになる。
ところで、端子Outから出力される駆動信号COM−Aは、第1トランジスターM1と第2トランジスターM2との接続点(端子Sw)における増幅変調信号を、インダクターL1及びコンデンサーC1からなるローパスフィルターによって平滑化した信号である。この駆動信号COM−Aは、端子Vfbを介して積分・減算された上で、加算器512に帰還されるので、帰還の遅延(インダクターL1及びコンデンサーC1の平滑化による遅延と、積分減衰器516による遅延と、の和)と、帰還の伝達関数で定まる周波数で自励発振することになる。
ただし、端子Vfbを介した帰還経路の遅延量が大であるために、当該端子Vfbを介した帰還のみでは、自励発振の周波数を、駆動信号COM−Aの精度を十分に確保できるほど高くすることができない場合がある。
そこで、本実施形態では、端子Vfbを介した経路とは別に、端子Ifbを介して、駆動信号COM−Aの高周波成分を帰還する経路を設けることによって、回路全体でみたときの遅延を小さくしている。このため、信号Abに、駆動信号COM−Aの高周波成分を加算した信号Asの周波数は、端子Ifbを介した経路が存在しない場合と比較して、駆動信号COM−Aの精度を十分に確保できるほど高くなる。
図9は、信号Asと変調信号Msとの波形を、元駆動信号Aaとの波形と関連付けて示す図である。
図9に示されるように、信号Asは三角波であり、その発振周波数は、元駆動信号Aaの電圧(入力電圧)に応じて変動する。具体的には、入力電圧が中間値である場合に最も高くなり、入力電圧が中間値から高くなるにつれて、又は、低くなるにつれて低くなる。
また、信号Asにおいて三角波の傾斜は、入力電圧が中間値付近であれば、上り(電圧の上昇)と下り(電圧の下降)とでほぼ等しくなる。このため、信号Asをコンパレーター514によって電圧閾値Vth1、Vth2と比較した結果である変調信号Msのデューティー比は、ほぼ50%となる。入力電圧が中間値から高くなると、信号Asの下りの傾斜が緩くなる。このため、変調信号MsがHレベルとなる期間が相対的に長くなって、デューティー比が大きくなる。一方、入力電圧が中間値から低くなるにつれて、信号Asの上りの傾斜が緩くなる。このため、変調信号MsがHレベルとなる期間が相対的に短くなって、デューティー比が小さくなる。
このため、変調信号Msは、次のようなパルス密度変調信号となる。すなわち、変調信号Msのデューティー比は、入力電圧の中間値でほぼ50%であり、入力電圧が中間値よりも高くなるにつれて大きくなり、入力電圧が中間値よりも低くなるにつれて小さくなる。
第1ゲートドライバー521は、変調信号Msに基づいて第1トランジスターM1をオン/オフさせる。すなわち、第1ゲートドライバー521は、第1トランジスターM1を、変調信号MsがHレベルであればオンさせ、変調信号MsがLレベルであればオフさせる。第2ゲートドライバー522は、変調信号Msの論理反転信号に基づいて第2トランジスターM2をオン/オフさせる。すなわち、第2ゲートドライバー522は、第2トランジスターM2を、変調信号MsがHレベルであればオフさせ、変調信号MsがLレベルであればオンさせる。
したがって、第1トランジスターM1と第2トランジスターM2の接続点における増幅変調信号をインダクターL1及びコンデンサーC1で平滑化した駆動信号COM−Aの電圧は、変調信号Msのデューティー比が大きくなるにつれて高くなり、デューティー比が小さくなるにつれて低くなるので、結果的に、駆動信号COM−Aは、元駆動信号Aaの電圧を拡大し、電力増幅した信号となるように制御されて、出力されることになる。
この駆動回路50は、パルス密度変調を用いているので、変調周波数が固定のパルス幅変調と比較して、デューティー比の変化幅を大きく取れる、という利点がある。
すなわち、回路全体で扱うことができる最小の正パルス幅と負パルス幅はその回路特性で制約されるので、周波数固定のパルス幅変調では、デューティー比の変化幅として所定の範囲(例えば10%から90%までの範囲)しか確保できない。これに対し、パルス密度変調では、入力電圧が中間値から離れるにつれて、発振周波数が低くなるため、入力電圧が高い領域においては、デューティー比をより大きくすることができ、また、入力電圧が低い領域においては、デューティー比をより小さくすることができる。このため、自励発振型パルス密度変調では、デューティー比の変化幅として、より広い範囲(例えば5%から95%までの範囲)を確保することができるのである。
また、駆動回路50は、自励発振であり、他励発振のように高い周波数の搬送波を生成する回路が不要である。このため、高電圧を扱う回路以外の、すなわち集積回路装置500の部分の、集積化が容易である、という利点がある。
加えて、駆動回路50では、駆動信号COM−Aの帰還経路として、端子Vfbを介した経路だけでなく、端子Ifbを介して高周波成分を帰還する経路があるので、回路全体でみたときの遅延が小さくなる。このため、自励発振の周波数が高くなるので、駆動回路50は、駆動信号COM−Aを精度良く生成することが可能になる。
図8に戻り、図8に示される例では、抵抗R1、抵抗R2、第1トランジスターM1、第2トランジスターM2、コンデンサーC5、ダイオードD10及びローパスフィルター560は、変調信号に基づいて増幅制御信号を生成し、増幅制御信号に基づいて駆動信号を生成して容量性負荷(圧電素子60)に出力する出力回路550として構成されている。
第1電源部530は、圧電素子60の駆動信号が印加される端子と異なる端子に信号を印加する。第1電源部530は、例えば、バンドギャップ・リファレンス回路のような定電圧回路で構成される。第1電源部530は、電圧VBSを端子Vbsから出力する。図8に示される例では、第1電源部530は、グラウンド端子Gndのグラウンド電位を基準として電圧VBSを生成する。
昇圧回路540は、ゲートドライバー520に電源供給する。図7に示される例では、昇圧回路540は、グラウンド端子Gndのグラウンド電位を基準として電源端子Vdd
から供給される電圧VDDを昇圧し、第2ゲートドライバー522の高電位側の電源電圧となる電圧Vmを生成する。昇圧回路540は、チャージポンプ回路やスイッチングレギュレーターなどで構成することができるが、チャージポンプ回路で構成した方が、スイッチングレギュレーターで構成する場合に比べて、ノイズの発生を抑制できる。そのため、駆動回路50は、駆動信号COM−Aをより精度良く生成することが可能になり、圧電素子60に印加される電圧を高精度に制御できるので、液体の吐出精度を向上させることができる。また、ゲートドライバー520の電源生成部をチャージポンプ回路で構成することで小型化したため集積回路装置500に搭載可能となり、ゲートドライバー520の電源生成部を集積回路装置500の外部に構成した場合と比較して、駆動回路50の回路面積を全体として大幅に削減することができる。
から供給される電圧VDDを昇圧し、第2ゲートドライバー522の高電位側の電源電圧となる電圧Vmを生成する。昇圧回路540は、チャージポンプ回路やスイッチングレギュレーターなどで構成することができるが、チャージポンプ回路で構成した方が、スイッチングレギュレーターで構成する場合に比べて、ノイズの発生を抑制できる。そのため、駆動回路50は、駆動信号COM−Aをより精度良く生成することが可能になり、圧電素子60に印加される電圧を高精度に制御できるので、液体の吐出精度を向上させることができる。また、ゲートドライバー520の電源生成部をチャージポンプ回路で構成することで小型化したため集積回路装置500に搭載可能となり、ゲートドライバー520の電源生成部を集積回路装置500の外部に構成した場合と比較して、駆動回路50の回路面積を全体として大幅に削減することができる。
3.5 選択制御部及び選択部の構成
図10は、選択制御部210の構成を示す図である。図10に示されるように、選択制御部210には、クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHが供給される。選択制御部210では、シフトレジスター(S/R)212とラッチ回路214とデコーダー216との組が、圧電素子60(ノズル651)のそれぞれに対応して設けられている。
図10は、選択制御部210の構成を示す図である。図10に示されるように、選択制御部210には、クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHが供給される。選択制御部210では、シフトレジスター(S/R)212とラッチ回路214とデコーダー216との組が、圧電素子60(ノズル651)のそれぞれに対応して設けられている。
印刷データ信号SIは、m個の吐出部600のそれぞれに対して、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」、「非記録」及び「検査」のいずれかを選択するための3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)を含む、合計3mビットの信号である。
印刷データ信号SIは、クロック信号Sckに同期して制御信号復元部320からシリアルで供給される。シフトレジスター212は、シリアルで供給される印刷データ信号SIを、それぞれのノズル651に対応した3ビット分の印刷データ(SIH,SIM,SIL)毎に、いったん保持するための構成である。
詳細には、圧電素子60(ノズル)に対応した段数のシフトレジスター212が互いに縦続接続されるとともに、シリアルで供給された印刷データ信号SIが、クロック信号Sckに従って順次後段に転送される構成となっている。
なお、圧電素子60の個数をm(mは複数)としたときに、シフトレジスター212を区別するために、印刷データ信号SIが供給される上流側から順番に1段、2段、…、m段と表記している。
m個のラッチ回路214の各々は、m個のシフトレジスター212の各々で保持された3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)をラッチ信号LATの立ち上がりでラッチする。
m個のデコーダー216の各々は、m個のラッチ回路214の各々によってラッチされた3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)をデコードして、ラッチ信号LATとチェンジ信号CHとで規定される期間T1、T2ごとに、選択信号Sa,Sbを出力して、選択部230での選択を規定する。
図11は、デコーダー216におけるデコード内容を示す図である。デコーダー216は、例えばラッチされた3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(1,0,0)であれば、選択信号Sa,Sbの論理レベルを、期間T1ではそれぞれH,Lレベルとし、期間T2ではそれぞれL,Lレベルとして、出力するということを意味している。
なお、選択信号Sa,Sbの論理レベルについては、クロック信号Sck、印刷データ
信号SI、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHの論理レベルよりも、レベルシフター(図示省略)によって、高振幅論理にレベルシフトされる。
信号SI、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHの論理レベルよりも、レベルシフター(図示省略)によって、高振幅論理にレベルシフトされる。
図12は、圧電素子60(ノズル651)の1個分に対応する選択部230の構成を示す図である。
図12に示されるように、選択部230は、インバーター(NOT回路)232a,232bと、トランスファーゲート234a,234bと、AND回路236とを有する。
デコーダー216からの選択信号Saは、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付されていない正制御端に供給される一方で、インバーター232aによって論理反転されて、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付された負制御端に供給される。同様に、選択信号Sbは、トランスファーゲート234bの正制御端に供給される一方で、インバーター232bによって論理反転されて、トランスファーゲート234bの負制御端に供給される。
トランスファーゲート234aの入力端には、駆動信号COM−Aが供給され、トランスファーゲート234bの入力端には、駆動信号COM−Bが供給される。トランスファーゲート234a,234bの出力端同士は共通接続され、当該共通接続端子を介して駆動信号Voutが切替部340に出力される。
トランスファーゲート234aは、選択信号SaがHレベルであれば、入力端及び出力端の間を導通(オン)させ、選択信号SaがLレベルであれば、入力端と出力端との間を非導通(オフ)させる。トランスファーゲート234bについても同様に選択信号Sbに応じて、入力端及び出力端の間をオンオフさせる。
AND回路236は、選択信号Sbと切替期間指定信号RTとの論理積を表す信号を、選択信号Selとして切替部340に出力する。
次に、選択制御部210と選択部230との動作について図13を参照して説明する。
印刷データ信号SIは、制御信号復元部320からクロック信号Sckに同期してシリアルで供給されて、ノズル毎に対応するシフトレジスター212において順次転送される。そして、制御信号復元部320がクロック信号Sckの供給を停止させると、シフトレジスター212のそれぞれには、ノズルに対応した3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)が保持された状態になる。なお、印刷データ信号SIは、シフトレジスター212における最終m段、…、2段、1段のノズルに対応した順番で供給される。
ここで、ラッチ信号LATが立ち上がると、ラッチ回路214のそれぞれは、シフトレジスター212に保持された3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)を一斉にラッチする。図13において、LT1、LT2、…、LTmは、1段、2段、…、m段のシフトレジスター212に対応するラッチ回路214によってラッチされた3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)を示している。
デコーダー216は、ラッチされた3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)で規定されるドットのサイズに応じて、期間T1,T2のそれぞれにおいて、選択信号Sa,Sbの論理レベルを図11に示されるような内容で出力する。
すなわち、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(1,1,0)であって、大ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1
においてH,Lレベルとし、期間T2においてもH,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(1,0,0)であって、中ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてH,Lレベルとし、期間T2においてL,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,1,0)であって、小ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Lレベルとし、期間T2においてH,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,0,0)であって、非記録を規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Lレベルとし、期間T2においてL,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,0,1)であって、検査を規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Hレベルとし、期間T2においてもL,Hレベルとする。
においてH,Lレベルとし、期間T2においてもH,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(1,0,0)であって、中ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてH,Lレベルとし、期間T2においてL,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,1,0)であって、小ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Lレベルとし、期間T2においてH,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,0,0)であって、非記録を規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Lレベルとし、期間T2においてL,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,0,1)であって、検査を規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Hレベルとし、期間T2においてもL,Hレベルとする。
選択部230は、印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(1,1,0)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがH,Lレベルであるので駆動信号COM−A(台形波形Adp1)を選択し、期間T2でもSa,SbがH,Lレベルであるので駆動信号COM−A(台形波形Adp2)を選択する。その結果、図7に示した「大ドット」に対応する駆動信号Voutが生成される。
また、選択部230は、印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(1,0,0)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがH,Lレベルであるので駆動信号COM−A(台形波形Adp1)を選択し、期間T2ではSa,SbがL,Lレベルであるので駆動信号COM−A,COM−Bのどちらも選択しない。その結果、図7に示した「中ドット」に対応する駆動信号Voutが生成される。
また、選択部230は、印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,1,0)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがL,Lレベルであるので駆動信号COM−A,COM−Bのどちらも選択せず、期間T2ではSa,SbがH,Lレベルであるので駆動信号COM−A(台形波形Adp2)を選択する。その結果、図7に示した「小ドット」に対応する駆動信号Voutが生成される。
また、選択部230は、印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,0,0)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがL,Lレベルであるので駆動信号COM−A,COM−Bのどちらも選択せず、期間T2においても選択信号Sa,SbがL,Lレベルであるので駆動信号COM−A,COM−Bのどちらも選択しない。その結果、図7に示した「非記録」に対応する駆動信号Voutが生成される。
また、選択部230は、印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,0,1)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがL,Hレベルであるので駆動信号COM−B(台形波形Bdp1)を選択し、期間T2でもSa,SbがL,Hレベルであるので駆動信号COM−B(一定の電圧Vc)を選択する。その結果、図7に示した「検査」に対応する駆動信号Voutが生成される。
なお、選択信号Sa,SbがL,Lレベルの期間においては、駆動信号COM−A,COM−Bのどちらも選択されないため、圧電素子60の一端はオープンとなる。しかし、圧電素子60が有する容量性によって、駆動信号Voutは直前の電圧Vcに保持される。
なお、本実施形態における駆動信号COM−A,COM−Bはあくまでも一例である。実際には、ヘッドユニット20の移動速度や印刷媒体の性質などに応じて、予め用意され
た様々な波形の組み合わせが用いられる。
た様々な波形の組み合わせが用いられる。
また、ここでは、圧電素子60が、電圧の上昇に伴って上方向に撓む例で説明したが、電極611,612に供給する電圧を逆転させると、圧電素子60は、電圧の上昇に伴って下方向に撓むことになる。このため、圧電素子60が、電圧の上昇に伴って下方向に撓む構成では、本実施形態に例示した駆動信号COM−A,COM−Bは、電圧Vcを基準に反転した波形となる。
3.6 切替部の構成
図14は、切替部340の構成を示す図である。図14に示されるように、切替部340は、m個の吐出部600がそれぞれ有する圧電素子60の一端と接続されるm個のスイッチ342−1〜342−mを含み、m個のスイッチ342−1〜342−mは、それぞれ、m個の選択部230から出力されるm個の選択信号Sel(Sel−1〜Sel−m)の各々によって制御される。
図14は、切替部340の構成を示す図である。図14に示されるように、切替部340は、m個の吐出部600がそれぞれ有する圧電素子60の一端と接続されるm個のスイッチ342−1〜342−mを含み、m個のスイッチ342−1〜342−mは、それぞれ、m個の選択部230から出力されるm個の選択信号Sel(Sel−1〜Sel−m)の各々によって制御される。
具体的には、スイッチ342−i(iは1〜mのいずれか)は、選択信号Sel−iがローレベルのときは、駆動信号Vout−iをi番目の吐出部600が有する圧電素子60の一端に印加する。また、スイッチ342−iは、選択信号Sel−iがハイレベルのときは、駆動信号Vout−iをi番目の吐出部600が有する圧電素子60の一端に印加せず、当該圧電素子60の一端に発生する信号を残留振動信号Vrbとして選択する。印刷期間では、切替期間指定信号RTがローレベルであり、m個の選択信号Sel(Sel−1〜Sel−m)はすべてローレベルであるから、m個の吐出部600には、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」、「非記録」のずれかに相当する駆動信号Vout(Vout−1〜Voutm)が供給される。また、検査期間では、検査対象となるi番目(iは1〜mのいずれか)の吐出部600には、選択信号Sel−iがローレベル(切替期間指定信号RTがローレベル)のときは「検査」に相当する駆動信号Vout−iが供給され、選択信号Sel−iがハイレベル(切替期間指定信号RTがハイレベル)のときは、i番目の吐出部600からの信号が残留振動信号Vrbとして切替部340から出力される。また、検査期間において、その他の選択信号Sel−j(jは1〜mのうちiを除くいずれか)はローレベルであり、非検査対象の吐出部600には「非記録」に相当する駆動信号が供給される。
図15に、検査期間における切替期間指定信号RT、検査対象の吐出部600に印加される駆動信号Vout及び残留振動信号Vrbの波形の一例を示す。なお、図15には、増幅部350(図2参照)から出力される残留振動信号Vrbgの波形も示されている。図15に示されるように、切替期間指定信号RTがローレベルのときは検査対象の吐出部600に駆動信号Vout(検査用の駆動信号COM−B)が印加される。また、切替期間指定信号RTがハイレベルのときは検査対象の吐出部600に駆動信号Voutが印加されず、当該吐出部600に駆動信号Voutを印加された後の残留振動による波形が残留振動信号Vrbに現れる。そして、この残留振動信号Vrbが増幅部350によって増幅されて残留振動信号Vrbgとなり、この残留振動信号Vrbgが制御基板10に設けられた状態信号変換部370に送信される。即ち、本実施形態における残留振動信号Vrbgは、吐出部600に駆動信号Voutを印加された後の残留振動による波形が増幅されたアナログ信号である。
4.印刷部の構成
4.1 印刷部の構成及び配置
本実施形態における印刷部5の構成を図16及び図17を用いて説明する。図16は、副走査方向Yから見たときの印刷部5の構成を示す図であり、図17は、主走査方向X方見たときのキャリッジ24の内部構成を示す図である。なお、図16及び図17において
も、図1と同様に、キャリッジ24の移動方向を主走査方向X、印刷媒体Pの搬送方向を副走査方向Y、液体吐出装置1の鉛直方向を鉛直方向Zとして説明する。また、図16及び図17において、主走査方向Xの制御基板10が設けられる側をX1、反対側をX2とし、副走査方向Yの印刷媒体Pの搬送方向の上流側をY1、下流側をY2とし、鉛直方向Zの鉛直下側をZ1、鉛直上側をZ2として説明を行う。
4.1 印刷部の構成及び配置
本実施形態における印刷部5の構成を図16及び図17を用いて説明する。図16は、副走査方向Yから見たときの印刷部5の構成を示す図であり、図17は、主走査方向X方見たときのキャリッジ24の内部構成を示す図である。なお、図16及び図17において
も、図1と同様に、キャリッジ24の移動方向を主走査方向X、印刷媒体Pの搬送方向を副走査方向Y、液体吐出装置1の鉛直方向を鉛直方向Zとして説明する。また、図16及び図17において、主走査方向Xの制御基板10が設けられる側をX1、反対側をX2とし、副走査方向Yの印刷媒体Pの搬送方向の上流側をY1、下流側をY2とし、鉛直方向Zの鉛直下側をZ1、鉛直上側をZ2として説明を行う。
印刷部5は、制御基板10と、ヘッドユニット20と、駆動基板30と、ケーブル19と、キャリッジガイド軸32と、プラテン33と、キャッピング機構35と、メンテナンス機構80と、を含み構成されている。すなわち、本実施形態では、制御基板10と、ヘッドユニット20と、駆動基板30と、はそれぞれが独立して構成されている。
キャリッジガイド軸32は、主走査方向Xに沿って設けられ、ヘッドユニット20を支持する。すなわち、ヘッドユニット20は、キャリッジ移動機構41(図2参照)の制御に基づき、キャリッジガイド軸32に沿って可動領域Rの範囲内において移動(往復動)する。
ヘッドユニット20は、キャリッジ24と、キャリッジ24に搭載されたヘッド21と、を含む。
キャリッジ24は、主走査方向Xから見たとき、L字状をなすキャリッジ本体241と、キャリッジガイド軸32と接続されるキャリッジ支持部242と、キャリッジ本体241と、キャリッジ支持部242とで閉空間を作るように備えられるキャリッジカバー243とを備える。
キャリッジ本体241には、ヘッド21と、ヘッド基板36と、が搭載されている。
ヘッド21は、キャリッジ24のZ1側に搭載され、キャリッジ24の不図示の開口部より、ノズル651と、印刷媒体Pと、が対向するように設けられる。
ヘッド基板36は、ヘッド21のZ2側に設けられ、ケーブル19と接続される。そして、ヘッド基板36は、複数の信号処理部(制御信号受信部310、制御信号復元部320、選択制御部210、選択部230、状態信号生成部380(図2参照))に従い、駆動信号Voutを生成し、ヘッド21に出力する。そして、ヘッド21は、入力された駆動信号Voutに基づき、インク貯留部8から供給されたインクをインク滴として印刷媒体Pに吐出する。
キャリッジ支持部242は、キャリッジ本体241の上部(Z2側)後方(Y1側)に備えられ、前端部がキャリッジ本体241と固定されている。
キャリッジ支持部242は、挿通孔37を有する。挿通孔37にキャリッジガイド軸32が挿通されることで、キャリッジ支持部242は、キャリッジ本体241とともにキャリッジガイド軸32に支持される。また、キャリッジ支持部242には、ケーブル19が挿入さる。ケーブル19は、キャリッジ支持部242の内部を経由し、キャリッジ本体241に搭載されたヘッド基板36と接続される。これにより、駆動信号COM−A,COM−B、及び複数の制御信号(クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT,チェンジ信号CH及び切替期間指定信号RT)が、ヘッド基板36に入力される。
すなわち、ヘッドユニット20は、キャリッジ24がキャリッジガイド軸32に支持されることで、キャリッジ移動機構41(図2参照)の制御に基づき、キャリッジガイド軸32に沿って可動領域Rの範囲内において移動(往復動)する。
プラテン33は、印刷媒体Pのヘッド21が対向する面とは異なる面に設けられる。プラテン33には、印刷媒体Pを搬送する不図示のローラーが設けられ、印刷媒体Pを副走査方向Yに搬送するとともに、印刷媒体Pに対しインク滴が吐出されたとき、印刷媒体PをZ1側で保持する。すなわち、液体吐出装置1の印刷部5におけるシリアル印刷が可能な最大幅(以下、「最大印刷幅」という)は、プラテン33の主走査方向Xの幅であるプラテン幅PWと同等である。プラテン幅PWは、印刷媒体Pを安定して保持・搬送するために主走査方向Xにおける印刷媒体Pの幅である媒体幅Wの規格寸法Wsより広く設定される。本実施形態では、プラテン幅PW(すなわち、最大印刷幅)は、規格寸法Wsに対してWs<PW≦Ws×1.15を満たす。換言すれば、規格寸法Wsに対応する液体吐出装置1は、最大印刷幅が規格寸法Wsよりも大きく規格寸法Wsの115%以下のプリンターである。
例えば、媒体幅Wの規格寸法Wsが24インチである液体吐出装置1は、最大印刷幅が24インチに対応するプリンター(「24インチ対応プリンター」と呼ばれる)であり、具体的には、最大印刷幅が24インチよりも大きく27.6インチ以下のプリンターである。また、媒体幅Wの規格寸法Wsが36インチである液体吐出装置1は、最大印刷幅が36インチに対応するプリンター(「36インチ対応プリンター」と呼ばれる)であり、具体的には、最大印刷幅が36インチよりも大きく41.4インチ以下のプリンターである。また、媒体幅Wの規格寸法Wsが44インチである液体吐出装置1は、最大印刷幅が44インチに対応するプリンター(「44インチ対応プリンター」と呼ばれる)であり、具体的には、最大印刷幅が44インチよりも大きく50.6インチ以下のプリンターである。また、媒体幅Wの規格寸法Wsが64インチである液体吐出装置1は、最大印刷幅が64インチに対応するプリンター(「64インチ対応プリンター」と呼ばれる)であり、具体的には、最大印刷幅が64インチよりも大きく73.6インチ以下のプリンターである。
また、プラテン33のX1側にはホームポジションが設定されている。ホームポジションは、ヘッドユニット20の移動(往復動)の起点であり、ヘッド21のノズル形成面を封止するキャッピング機構35が設けられている。ホームポジションは、液体吐出装置1が、印刷を実行していないときに、ヘッドユニット20を待機させる位置でもある。すなわち、ホームポジション(キャッピング機構35)の主走査方向Xにおける幅であるキャッピング機構幅CWは、ヘッドユニット20の主走査方向Xの幅であるヘッドユニット幅HW以上設けられていることが好ましい。
また、プラテン33のX2側には、メンテナンス機構80が設けられる。メンテナンス機構80は、メンテナンス処理として、吐出部600内の増粘したインクや気泡等をチューブポンプ(図示省略)により吸引するクリーニング処理(ポンピング処理)や、吐出部600のノズル近傍に付着した紙粉等の異物をワイパーにより拭き取るワイピング処理を行う。当該メンテナンス処理の実行中は、ヘッドユニット20と、印刷領域であるプラテン33と、は鉛直方向Zから見たときに、重ならないことが好ましい。すなわち、メンテナンス機構80の主走査方向Xの幅であるメンテナンス機構幅MWは、ヘッドユニット20の主走査方向Xの幅であるヘッドユニット幅HW以上設けられていることが好ましい。
これより、本実施形態におけるヘッドユニット20が移動(往復動)する主走査方向Xの可動領域Rは、少なくともプラテン幅PWと、キャッピング機構幅CWと、メンテナンス機構幅MWとを含み構成される。なお、可動領域Rには、他の構成を含んでも良く、また、当該構成の間に、間隙などが設けられていても良い。
駆動基板30(「駆動回路基板」の一例)は、ヘッドユニット20とケーブル19(図
2に示すFFC194及びFFC195)で接続されている。本実施形態では、駆動基板30は、本体2の筐体(不図示)に固定されている。すなわち、ヘッドユニット20と駆動基板30とを接続するケーブル19が、ヘッドユニット20の移動(往復動)に対し、変形及び追従することで、駆動信号COM−A,COM−Bは、駆動基板30から移動(往復動)するヘッドユニット20に転送される。なお、駆動基板30は、ケースなどに収容されて、本体2の筐体(不図示)に固定されてもよい。
2に示すFFC194及びFFC195)で接続されている。本実施形態では、駆動基板30は、本体2の筐体(不図示)に固定されている。すなわち、ヘッドユニット20と駆動基板30とを接続するケーブル19が、ヘッドユニット20の移動(往復動)に対し、変形及び追従することで、駆動信号COM−A,COM−Bは、駆動基板30から移動(往復動)するヘッドユニット20に転送される。なお、駆動基板30は、ケースなどに収容されて、本体2の筐体(不図示)に固定されてもよい。
制御基板10(「制御回路基板」の一例)は、駆動基板30とケーブル19(図2に示すFFC192及びFFC193)で接続されている。制御基板10は、本体2の筐体(不図示)に固定されている。よって、制御基板10と、駆動基板30とを接続するケーブル19(図2に示すFFC192及びFFC193)は、ヘッドユニット20の移動(往復動)に対し、変形及び追従しない。なお、制御基板10は、ケースなどに収容されて、本体2の筐体(不図示)に固定されてもよい。
ここで、制御基板10と移動するキャリッジ24との間の最短の距離は、駆動基板30と移動するキャリッジ24との間の最短の距離よりも長く配されている。すなわち、駆動基板30は、制御基板10よりも、ヘッドユニット20の近くに設けられる。これにより、駆動基板30とヘッドユニット20とを接続するケーブル19の配線長を短くすることが可能となる。
駆動基板30とヘッドユニット20とを接続するケーブル19の配線長が短くなることで、当該ケーブル19のインピーダンス成分が低減する。これにより、駆動信号COM−A,COM−Bは、当該ケーブル19のインピーダンス成分に起因する波形の歪みが低減される。よって、ヘッドユニット20に転送される駆動信号COM−A,COM−Bの精度が向上し、インク滴の吐出の精度が向上する。
さらに、駆動基板30とヘッドユニット20とを接続するケーブル19の配線長が短くなることで、インダクタンスも低減する。よって、浮遊インダクタンス成分に起因する駆動信号COM−A,COM−Bのオーバーシュート、アンダーシュート等も低減される。これにより、ヘッドユニット20が、オーバーシュート、アンダーシュート等の過電圧で故障する可能性が低減され、ヘッドユニット20を含む液体吐出装置1の信頼性が向上する。
このとき、駆動基板30は、制御基板10と、ヘッドユニット20と、の間に配されていることが好ましい。
これにより、制御基板10と駆動基板30とを接続するケーブル19も短くすることが可能となる。よって、当該ケーブル19で転送される原駆動差動信号dDSA,dDSBが外来ノイズ等の影響を受けることを低減することが可能となる。
さらに、制御基板10は、鉛直方向Zにおいて、駆動基板30の下(Z1)側に設けられる。すなわち、駆動基板30は、重力の方向である鉛直方向Zにおいて制御基板10よりも高い位置(Z2側)に設けられる。
駆動基板30で生じた熱は鉛直方向ZにおいてZ2側に対流する。駆動基板30を、制御基板10に対し高い位置に配することで、駆動基板30で生じた熱が、制御基板10に影響を与えることを低減することが可能となる。よって、制御基板10は、熱による特性の変化及び故障(例えば短寿命など)を低減することが可能となる。
また、駆動基板30及び制御基板10は、主走査方向Xと直交する副走査方向Yから吐
出面と水平に見たとき、キャリッジ24の移動する領域と少なくとも一部が重ならない位置に設けられていることが好ましい。ここで、キャリッジ24が移動する領域とは、キャリッジ24がキャリッジガイド軸32のX1側端部からX2側端部へ移動するときに、キャリッジ24が通過する領域である。
出面と水平に見たとき、キャリッジ24の移動する領域と少なくとも一部が重ならない位置に設けられていることが好ましい。ここで、キャリッジ24が移動する領域とは、キャリッジ24がキャリッジガイド軸32のX1側端部からX2側端部へ移動するときに、キャリッジ24が通過する領域である。
駆動基板30及び制御基板10が、ヘッドユニット20に含まれるキャリッジ24が移動する領域に対し、少なくとも一部が領域の外部に備えられることで、ヘッドユニット20から吐出されるインク滴が、駆動基板30及び制御基板10に付着することを低減することができる。これにより、駆動基板30及び制御基板10のそれぞれは、インク滴の付着による絶縁不良等の不具合を低減することが可能となる。よって、駆動基板30及び制御基板10の信頼性を、さらに向上することが可能となる。
本実施形態では、駆動基板30は、キャリッジ24のホームポジションのさらにX1側に設けられる。例えば、図1における操作部7と、インク貯留部8との間に設けられてもよい。このとき、駆動基板30は、ヘッド21が、印刷媒体Pにインク滴を吐出する吐出面より鉛直方向Zの上側に設けられていることが好ましい。これにより、駆動基板30にインク滴が付着することを、さらに低減することが可能となる。
また、本実施形態において、制御基板10は、キャリッジ24のホームポジションのさらにX1側において、駆動基板30の鉛直方向Zの下側(Z1側)に設けられる。例えば、図1における操作部7と、インク貯留部8との間に設けられてもよい。これにより、制御基板10にインク滴が付着することが低減されるとともに、駆動基板30で生じた熱による特性の変化及び故障(例えば短寿命など)を低減することが可能となる。
なお、本実施形態では、駆動基板30及び制御基板10は、共にキャリッジ24のホームポジションのさらにX1側に設けられているが、例えば、メンテナンス機構80のX2側に備えられてもよい。
本実施形態における液体吐出装置1は、高速印刷を実現するため、30kHz以上の周波数でインク滴を吐出してもよい。ヘッドユニット20に入力される駆動信号COM−A,COM−Bに、オーバーシュートによる過電圧が生じた状態で、インク滴の吐出周波数を増加すると、過電圧成分に基づき駆動基板30の発熱の増加が懸念される。本実施形態では、ヘッドユニット20と駆動基板30とを接続するケーブル19の配線長を短くすることが可能であり、これにより、駆動信号COM−A,COM−Bに生じるオーバーシュート及びアンダーシュートによる過電圧を低減することが可能である。したがって、インク滴を吐出する周波数を高めても、過電圧成分に基づく駆動基板30の発熱は低減される。よって、本実施形態において、ヘッドユニット20は、30kHz以上の周波数でインク滴を吐出してもよく、これにより、液体吐出装置1は、高速印刷が可能となる。
また、本実施形態における液体吐出装置1は、シリアル印刷を行うラージフォーマットプリンターであって、駆動基板30とヘッドユニット20とを接続するケーブル19が変形・可動し、移動するヘッドユニット20を追従する。
印刷される媒体の短辺方向のサイズが、A3より小さいサイズの媒体であるとき、駆動信号が転送される配線に起因するインダクタンス成分及びインピーダンス成分は、液体の吐出に大きな影響を及ぼすのもではない。一方で、キャリッジが移動して印刷を行うシリアル印刷において、駆動信号を転送するケーブルは、キャリッジの移動に対し変形・追従する。そのため、例えば、印刷媒体Pの短辺方向のサイズが大きくなると、キャリッジが移動する領域が大きくなる。そのため、駆動基板30とヘッドユニット20とを接続するケーブル19は、キャリッジの移動を追従できるだけの、十分な配線長が必要となり、当
該ケーブル19のインダクタンス成分及びインピーダンス成分は増加する。
該ケーブル19のインダクタンス成分及びインピーダンス成分は増加する。
これより、本実施形態に示すような制御基板10と、ヘッドユニット20と、駆動基板30と、を別体とした液体吐出装置1は、駆動基板30とヘッドユニット20とを接続するケーブル19の長さが1m〜2m程度で特に大きな効果が得られる。よって、本実施形態に係る液体吐出装置1は、印刷媒体Pの短辺方向における幅が24インチ以上70インチ以下であることが好ましく、特に、24インチ、36インチ、44インチ、64インチの媒体サイズに対応した液体吐出装置1(ラージフォーマットプリンター)であることが好ましい。
4.2 ケーブル及びケーブルを転送する信号の構成
図18、図19、図20は、本実施形態におけるケーブル19の構成を示す模式図である。本実施形態におけるケーブル19は、キャリッジ24の移動に対し、変形し追従可能なフレキシブルフラットケーブル(FFC:Flexible Flat Cable)が用いられることが好ましい。
図18、図19、図20は、本実施形態におけるケーブル19の構成を示す模式図である。本実施形態におけるケーブル19は、キャリッジ24の移動に対し、変形し追従可能なフレキシブルフラットケーブル(FFC:Flexible Flat Cable)が用いられることが好ましい。
ケーブル19は、図18に示すように複数(図19及び図20では4個)のケーブル19が重なり構成されている。具体的には、ケーブル19は、同じ芯線数(本実施形態では26個)を有するケーブル19が、同じ芯番号で互いに対向するように重なり設けられている。
図19は、ヘッドユニット20と駆動基板30とを接続するケーブル19の構成を示す図である。本実施形態においては、4個のケーブル19が重ねられ構成されている。なお、図19において、重ねられた複数のケーブル19は、駆動基板30に接続される直前(図16におけるA−A‘部)において、印刷媒体Pに近い側から、第1FFC、第2FFC、第3FFC、第4FFCとして説明する。
図19に示すように、第1FFC及び第2FFCには駆動信号COM−A,COM−Bが転送されるFFC194(図2参照)が設けられている。具体的には、第1FFCには、駆動信号COM−Ai(i=1〜m)と電圧VBSとが互いに交互に設けられている。より、具体的には、奇数番号の芯線に電圧VBSが設けられ、偶数番号の芯線に駆動信号COM−Ai(i=1〜m)が設けられている。また、第2FFCには、駆動信号COM−Bi(i=1〜m)と電圧VBSとが互いに交互に設けられている。具体的には、奇数番号の芯線に駆動信号COM−Bi(i=1〜m)が設けられ、偶数番号の芯線に電圧VBSが設けられている。
すなわち、第1FFCの駆動信号COM−Ai(i=1〜m)が転送される芯線と対向する第2FFCの芯線には、電圧VBSが配され、第2FFCの駆動信号COM−Bi(i=1〜m)が転送される芯線と対向する第1FFCの芯線には、電圧VBSが配されている。ここで、駆動信号COM−Ai(i=1〜m)又は駆動信号COM−Bi(i=1〜m)と、電圧VBSと、は互いに逆向きの電流が流れる。図19に示すように、駆動信号COM−A(又はCOM−B)が転送される芯線と、電圧VBSが転送される芯線と、を互いに対向し配置することで、それぞれの芯線に電流が流れることにより生じる電磁界は、互いにキャンセルされ、芯線のインピーダンスを低減することが可能となる。
なお、第1FFCの偶数番号の芯線に電圧VBSが設けられ、奇数番号の芯線に駆動信号COM−Ai(i=1〜m)が設けられてもよい。このとき、第2FFCの偶数番号の芯線に駆動信号COM−Bi(i=1〜m)が設けられ、奇数番号の芯線に電圧VBSが設けられる。
第3FFCには、アナログ信号の状態信号を、状態信号生成部380から状態信号変換部370に転送するFFC195が設けられている。状態信号は、ヘッドユニット20で検出された状態情報であって、第3FFCによって、駆動基板30に転送される。そのため、第3FFCで転送される信号は、状態信号(本実施形態における残留振動信号Vrbg、温度信号Vtemp及び異常信号XHOT)以外は、グラウンド電位(図19においてGND)、電源電位(図19においてVDD)等の一定電位の信号であることが好ましい。これにより、第3FFCで転送される状態信号(本実施形態における残留振動信号Vrbg、温度信号Vtemp及び異常信号XHOT)にノイズなどが重畳することを低減することが可能となる。
第4FFCには、吐出を制御する複数種類の原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sSI及び原ラッチ信号sLAT)の差動信号が送信される。なお第4FFCには、他の原制御信号である原チェンジ信号sCH及び原切替期間指定信号sRTも転送されるが、図19では図示を省略している。ここで、第2FFCと第4FFCとの間に、グラウンド電位(又は電源電位)の多い第3FFCを設けることで、電圧振幅の大きな駆動信号COM−A,COM−Bと、吐出を制御する微弱な複数種類の原制御信号と、の干渉が低減される。
図20は、駆動基板30と制御基板10とを接続するケーブル19構成を示す図である。本実施形態においては4個のケーブル19が重ねられ構成されている。なお、図20においても図19と同様に、重ねられた複数のケーブル19は、駆動基板30に接続される直前(図16におけるB−B‘部)において、印刷媒体Pに近い側から、第5FFC、第6FFC、第7FFC、第8FFCとして説明する。
図20に示すように、第5FFC及び第6FFCは、差動信号である原駆動差動信号dDSA,dDSBが転送されるFFC192(図2参照)が設けられている。具体的には、第5FFCの第1芯線、第4芯線、・・第3n+1芯線(n=0〜m)には、グランド電位(図20においてGND)が配され、第2芯線と第3芯線とには、例えば一組の原駆動差動信号dDSAである原駆動差動データsdA1+、sdA1−が配され、第5芯線と第6芯線とには、例えば一組の原駆動差動信号dDSBである原駆動差動データsdB1+、sdB1−が配され、第3n+2芯線(n=0〜m)と第3n+3(n=0〜m)芯線には、一組の原駆動差動信号dDSA(又はsDSB)である原駆動差動データsdAi+、sdAi−(又はsdBi+、sdBi−)(i=0〜j)が配される。また、第6FFCには、グラウンド電位が配されている。
具体的には、FFC192(「第1ケーブル」の一例)は、第5FFCと第6FFCとを含み、駆動基板30と、制御基板10と、を電気的に接続するケーブルである。そして、第5FFCの第2芯線(「第2配線」の一例)と第5FFCの第3芯線(「第3配線」の一例)とで、差動信号である原駆動差動データsdA1+、sdA1−を転送し、第5FFCの第1芯線(「第1配線」の一例)と第5FFCの第4芯線(「第4配線」の一例)と、第6FFCの第2芯線(「第5配線」の一例)と第6FFCの第3芯線(「第6配線」の一例)とは、グラウンド電位(「定電圧信号」の一例)を転送する。また、第5FFCの第2芯線と、第6FFCの第2芯線とは、対向して配置され、第5FFCの第3芯線と第6FFCの第3芯線とは対向して配置される。
すなわち、原駆動差動信号sDSA(又はsDSB)は、当該信号が転送される芯線の周囲をグランド電位が転送される芯線で覆われている。原駆動差動信号dDSA(又はsDSB)は、微弱な差動信号であり、転送される芯線の周囲に、グランド電位を転送する芯線を配することで、外来ノイズの影響を低減することが可能となる。これにより、駆動信号COM−A,COM−Bの生成に用いられる原駆動データsdA,sdBの精度が向
上する。原駆動データsdA,sdBの精度が向上することで、駆動基板30から出力される駆動信号COM−A,COM−Bの精度も向上し、液体吐出装置1の吐出を安定させることが可能となる。
上する。原駆動データsdA,sdBの精度が向上することで、駆動基板30から出力される駆動信号COM−A,COM−Bの精度も向上し、液体吐出装置1の吐出を安定させることが可能となる。
なお、第5FFCと第6FFCとの間には、他のケーブルが介在しないことが好ましい。また、第5FFCと第6FFCとに転送されるグラウンド電位は、安定した電位であればよく、例えば電源電位等であってもよい。また、第6FFCにおいて、第5FFCのグランド電位と対向する芯線には、グランド電位を含む一定電位とは異なる信号が転送されてもよい。
第7FFCには、駆動基板30の状態信号変換部370でデジタル信号に変換された状態信号が転送されるFFC193が設けられている。第7FFCにより転送される状態信号は、ヘッド基板36及びヘッド21の状態情報を駆動基板30の状態信号変換部370においてデジタル信号に変換した信号である。駆動基板30の状態信号変換部370において、状態信号をデジタル信号に変換することで、ノイズなどが重畳してしまうことを抑制し、ヘッド基板36及びヘッド21の正確な状態を制御基板10に転送することが可能となる。
第8FFCには、吐出を制御する複数種類の原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sSI及び原ラッチ信号sLAT)の差動信号が送信される。なお第8FFCには、他の原制御信号である原チェンジ信号sCH及び原切替期間指定信号sRTも転送されるが、図20では図示を省略している。
ここで、図19に示した第4FFCと、図20に示した第8FFCとともにFFC191である。FFC191は図2に示すように、駆動基板30を介することなく、制御基板10と、ヘッドユニット20と、を接続し原制御差動信号dCSを転送する。このとき、FFC191は、複数重ねられたケーブル19において、図16のA−A‘部(又はB−B’部)において、最もZ2側に配することが好ましい。このように配することで、ケーブル19のFFC191と他のケーブルとが交差することなく接続することが可能となる。これにより、複数重ねられたケーブル19は、ケーブル間での信号の干渉を低減することが可能となり、転送される信号の精度を向上することができ、より精度よくインク滴を吐出することが可能となる。
5.作用効果
本実施形態に係る液体吐出装置1では、ヘッド21が搭載されたキャリッジ24が移動することで、印刷を行うシリアル印刷であって、駆動信号COM−A,COM−Bを生成する駆動信号生成部31が実装された駆動基板30は、ヘッド21が搭載されたキャリッジ24を含むヘッドユニット20とも、駆動信号COM−A,COM−Bの生成を制御する、原駆動差動信号dDSA,dDSBが生成される制御信号生成部100が実装された制御基板10とも、別体で設けられる。
本実施形態に係る液体吐出装置1では、ヘッド21が搭載されたキャリッジ24が移動することで、印刷を行うシリアル印刷であって、駆動信号COM−A,COM−Bを生成する駆動信号生成部31が実装された駆動基板30は、ヘッド21が搭載されたキャリッジ24を含むヘッドユニット20とも、駆動信号COM−A,COM−Bの生成を制御する、原駆動差動信号dDSA,dDSBが生成される制御信号生成部100が実装された制御基板10とも、別体で設けられる。
このとき、駆動基板30とキャリッジ24との最短の距離は、制御基板10とキャリッジ24との最短の距離より短く配される。すなわち、駆動基板30は、制御基板10に対し、キャリッジ24の近くに配される。
これより、キャリッジ24を含むヘッドユニット20が大型となることを抑制しつつ、駆動基板30から出力される駆動信号COM−A,COM−Bが転送されるケーブル19(FFC194)を、短くすることが可能となり、駆動信号COM−A,COM−Bが転送されるケーブル19(FFC194)のインダクタンスやインピーダンスを低減することが可能となる。よって、駆動信号COM−A,COM−Bが転送されるケーブル19(
FFC194)が長くなることに起因する駆動信号COM−A,COM−Bの歪みを低減し、駆動信号COM−A,COM−Bを高精度でヘッド21に含まれる圧電素子60に転送することが可能となり、液体吐出装置1の信頼性を向上することが可能となる。
FFC194)が長くなることに起因する駆動信号COM−A,COM−Bの歪みを低減し、駆動信号COM−A,COM−Bを高精度でヘッド21に含まれる圧電素子60に転送することが可能となり、液体吐出装置1の信頼性を向上することが可能となる。
また、本実施形態に係る液体吐出装置1では、駆動基板30は、重力の方向(鉛直方向Z)において、制御基板10よりも高い位置(Z2側)に設けられている。すなわち、駆動基板30で生じた熱が、制御基板10に与える影響を低減することが可能となる。よって、制御基板10は、熱による特性変化、熱劣化に伴う故障(例えば短寿命)を低減することが可能となり、液体吐出装置1の信頼性を向上することが可能となる。
また、本実施形態に係る液体吐出装置1によれば、駆動基板30及び制御基板10は、キャリッジ24が移動し媒体に液体を吐出する領域の外部に設けられる。これにより、吐出された液体が駆動基板30及び制御基板10に付着することが低減できる。よって、液体の付着による駆動基板30及び制御基板10の絶縁不良等による故障は低減され、液体吐出装置1の信頼性を、さらに向上することが可能となる。
また、本実施形態に係る液体吐出装置1では、シリアル印刷が可能な最大幅が24インチ以上75インチ以下の場合、駆動信号COM−A,COM−Bが伝搬する信号線の全長が1m〜3m程度になり得るため、当該信号線のインピーダンスやインダクタンスが大きくなる。したがって、本実施形態に係る液体吐出装置1によれば、当該信号線のインピーダンスやインダクタンスを低減させることによる上記の効果がより大きい。
また、本実施形態に係る液体吐出装置1では、特に需要が大きい24インチ対応プリンター、36インチ対応プリンター、44インチ対応プリンターあるいは64インチ対応プリンターとして、優れた印字精度や印字安定性を実現することができる。
6.変形例
上記の実施形態では、駆動回路が駆動素子としての圧電素子(容量性負荷)を駆動するピエゾ方式の液体吐出装置を例に挙げたが、本発明は、駆動回路が容量性負荷以外の駆動素子を駆動する液体吐出装置にも適用可能である。このような液体吐出装置としては、例えば、駆動回路が駆動素子としての発熱素子(例えば、抵抗)を駆動し、発熱素子が加熱されることにより発生するバブルを利用して液体を吐出するサーマル方式(バブル方式)の液体吐出装置等が挙げられる。
上記の実施形態では、駆動回路が駆動素子としての圧電素子(容量性負荷)を駆動するピエゾ方式の液体吐出装置を例に挙げたが、本発明は、駆動回路が容量性負荷以外の駆動素子を駆動する液体吐出装置にも適用可能である。このような液体吐出装置としては、例えば、駆動回路が駆動素子としての発熱素子(例えば、抵抗)を駆動し、発熱素子が加熱されることにより発生するバブルを利用して液体を吐出するサーマル方式(バブル方式)の液体吐出装置等が挙げられる。
また、上記の実施形態では、液体吐出装置としてプリンター等の印刷装置を例に挙げたが、本発明は、A3以上の媒体に対し液体を吐出する液体吐出装置であればよく、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材吐出装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料吐出装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物吐出装置、立体造形装置(いわゆる3Dプリンター)、捺染装置等の液体吐出装置にも適用可能である。
以上、本実施形態あるいは変形例について説明したが、本発明はこれら本実施形態あるいは変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の実施形態及び各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる
構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…液体吐出装置、2…本体、3…支持スタンド、4…供給部、5…印刷部、6…排出部、7…操作部、8…インク貯留部、9…インクチューブ、10…制御基板、19…ケーブル、20…ヘッドユニット、21…ヘッド、24…キャリッジ、30…駆動基板、31…駆動信号生成部、32…キャリッジガイド軸、33…プラテン、35…キャッピング機構、36…ヘッド基板、37…挿通孔、41…キャリッジ移動機構、42…用紙搬送機構、50…駆動回路、60…圧電素子、80…メンテナンス機構、100…制御信号生成部、110…制御信号変換部、120…制御信号送信部、130…駆動データ生成部、140…駆動データ送信部、150…状態判定部、191,192,193,194,195…FFC、210…選択制御部、212…シフトレジスター、214…ラッチ回路、216…デコーダー、230…選択部、232…インバーター、234…トランスファーゲート、236…AND回路、241…キャリッジ本体、242…キャリッジ支持部、243…キャリッジカバー、310…制御信号受信部、320…制御信号復元部、330…駆動データ受信部、340…切替部、342…スイッチ、350…増幅部、360…温度信号出力部、370…状態信号変換部、380…状態信号生成部、500…集積回路装置、510…変調部、511…DAC、512,513…加算器、514…コンパレーター、515…インバーター、516…積分減衰器、517…減衰器、520…ゲートドライバー、521…第1ゲートドライバー、522…第2ゲートドライバー、530…第1電源部、540…昇圧回路、550…出力回路、560…ローパスフィルター、570…第1帰還回路、572…第2帰還回路、580…基準電圧生成部、600…吐出部、601…圧電体、611,612…電極、621…振動板、631…キャビティー、632…ノズルプレート、641…リザーバー、651…ノズル、661…供給口、C1,C2,C3,C4,C5…コンデンサー、D10…ダイオード、R1,R2,R3,R4,R5,R6…抵抗、L1…インダクター、M1…第1トランジスター、M2…第2トランジスター
Claims (8)
- A3短辺幅以上の大きさの媒体にシリアル印刷を行う液体吐出装置であって、
駆動素子を含み、駆動信号が印加されて前記駆動素子が駆動することにより液体を吐出するプリントヘッドと、
前記プリントヘッドを搭載し、前記媒体に対して移動するキャリッジと、
前記駆動信号の生成を制御する駆動信号生成制御信号を生成する制御信号生成回路と、
前記駆動信号生成制御信号に基づいて前記駆動信号を生成する駆動信号生成回路と、
前記制御信号生成回路から前記駆動信号生成回路に前記駆動信号生成制御信号を転送する第1ケーブルと、
前記駆動信号生成回路から前記プリントヘッドに前記駆動信号を転送する第2ケーブルと、
前記制御信号生成回路が設けられた制御回路基板と、
前記駆動信号生成回路が設けられた駆動回路基板と、
を備え、
前記制御回路基板と移動する前記キャリッジとの間の最短の距離は、前記駆動回路基板と移動する前記キャリッジとの間の最短の距離よりも長く、
前記駆動回路基板は、重力の方向において前記制御回路基板よりも高い位置に設けられる、
ことを特徴とする液体吐出装置。 - 前記制御回路基板と前記駆動回路基板とは、前記キャリッジが移動する方向と直交する方向から見たとき、少なくとも一部が、前記キャリッジが移動する領域の外部に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記シリアル印刷が可能な最大幅が、24インチ以上75インチ以下である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。 - 前記シリアル印刷が可能な最大幅が、24インチ、36インチ、44インチ、64インチのいずれかの前記媒体に対応している、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記駆動信号生成制御信号は、デジタル信号であって、
前記駆動信号生成回路は、
前記駆動信号生成制御信号に基づいて、前記駆動信号の元となるアナログ信号の元駆動信号を生成し、
前記元駆動信号を電力増幅して前記駆動信号を生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記駆動信号生成制御信号は、差動信号であって、
前記第1ケーブルは、第1配線と、第2配線と、第3配線と、第4配線と、第5配線と、第6配線と、を含み、
前記第2配線と、前記第3配線と、は前記差動信号を転送し、
前記第1配線と、前記第4配線と、前記第5配線と、前記第6配線と、は定電圧信号を転送し、
前記第2配線と、前記第5配線と、は対向して配置され、
前記第3配線と、前記第6配線と、は対向して配置されている、
ことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記キャリッジに搭載され、前記プリントヘッドの状態を検出し、前記プリントヘッドの状態を示すアナログ信号の状態信号を生成する状態検出回路と、
前記駆動回路基板に設けられ、前記状態信号をデジタル信号に変換する変換回路と、
前記状態検出回路から前記変換回路に前記状態信号を転送する第3ケーブルと、
前記変換回路から前記制御信号生成回路にデジタル信号に変換された前記状態信号を転送する第4ケーブルと、
をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記プリントヘッドは、30kHz以上の周波数で液体を吐出する、
ことを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
Priority Applications (1)
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JP2017056649A JP2018158494A (ja) | 2017-03-22 | 2017-03-22 | 液体吐出装置 |
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JP2021006392A (ja) * | 2019-06-28 | 2021-01-21 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置、駆動回路、及び集積回路 |
JP2021035738A (ja) * | 2019-08-30 | 2021-03-04 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置 |
-
2017
- 2017-03-22 JP JP2017056649A patent/JP2018158494A/ja active Pending
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