JP2017170768A - 液体吐出装置、ヘッドユニット及び大判プリンター - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動波形に発生するオーバーシュートを効果的に低減させることが可能な液体吐出装置を提供すること。
【解決手段】駆動信号が印加されることにより液体を吐出する吐出部と、前記吐出部への前記駆動信号の印加を制御する駆動制御部と、を備えたヘッドユニットと、前記駆動信号を生成する駆動回路を備えた制御ユニットと、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動信号を供給する駆動信号供給線と、を含み、前記ヘッドユニットは、アノードが前記駆動信号供給線と電気的に接続されているダイオードを備えている、液体吐出装置。
【選択図】図11
【解決手段】駆動信号が印加されることにより液体を吐出する吐出部と、前記吐出部への前記駆動信号の印加を制御する駆動制御部と、を備えたヘッドユニットと、前記駆動信号を生成する駆動回路を備えた制御ユニットと、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動信号を供給する駆動信号供給線と、を含み、前記ヘッドユニットは、アノードが前記駆動信号供給線と電気的に接続されているダイオードを備えている、液体吐出装置。
【選択図】図11
Description
本発明は、液体吐出装置、ヘッドユニット及び大判プリンターに関する。
インクを吐出して画像や文書を印刷するインクジェットプリンターなどの液体吐出装置には、圧電素子(例えばピエゾ素子)を用いたものが知られている。圧電素子は、ヘッドユニット(インクジェットヘッド)において複数のノズルのそれぞれに対応して設けられ、それぞれが駆動信号にしたがって駆動されることにより、ノズルから所定のタイミングで所定量のインク(液体)が吐出されて、ドットが形成される。圧電素子は、電気的にみればコンデンサーのような容量性負荷であるので、各ノズルの圧電素子を動作させるためには十分な電流を供給する必要がある。このため、上述の液体吐出装置においては、駆動回路が増幅回路によって増幅した駆動信号をヘッドに供給して、圧電素子を駆動する構成となっている。
例えば、特許文献1や特許文献2に開示されているプリンター(液体吐出装置)では、本体側に配置された制御ユニットに備えられた駆動信号生成部(駆動回路)において駆動信号が生成され、当該駆動信号は、フレキシブルフラットケーブル(FFC:Flexible Flat Cable)を通じて記録ヘッド(ヘッドユニット)に伝送され、選択用のスイッチを介して圧電素子に印加される。
特許文献1や特許文献2に開示されているプリンター(液体吐出装置)では、フレキシブルフラットケーブルのインダクタンス成分に起因して、フレキシブルフラットケーブルによって伝送された駆動信号の波形(駆動波形)にオーバーシュートが発生する。一般に、駆動信号の最大電圧は、選択用のスイッチを構成するICの定格電圧(例えば、42V)よりも少し低い電圧(例えば、37V)に設定されるため、駆動波形に多少のオーバーシュートが発生してもICの絶対最大定格電圧を超えることはない。しかしながら、FFCのインダクタンス成分が大きいほど、すなわち、フレキシブルフラットケーブルが長いほど、オーバーシュートが大きくなり、特に、A2判サイズ(420mm×594mm)以上の大きな紙に印刷可能な大判プリンター(ラージフォーマットプリンター)では、フレキシブルフラットケーブルが2mm以上にもなるため、駆動波形にICの絶対最大定格電圧を超えるオーバーシュートが発生する場合があり、ICが故障する原因となる。従って、駆動波形のオーバーシュートの対策が求められる。
駆動波形に発生するオーバーシュートの大きさが常に一定であれば、フレキシブルフラットケーブルで伝送される前の駆動信号において、立ち上がり時の電圧をオーバーシュートの分だけ下げるといった対策が可能かもしれない。しかしながら、プリンターなどの液体吐出装置では、ヘッドユニットの移動に伴ってフレキシブルフラットケーブルが変形しながら動くためオーバーシュートの大きさが時々刻々と変化し、かつ、駆動波形に各種のノイズが重畳される影響もあり、オーバーシュートの最大量を推定することは難しく、このような対策は採り得ない。
本発明のいくつかの態様によれば、駆動波形に発生するオーバーシュートを効果的に低減させることが可能な液体吐出装置、ヘッドユニット及び大判プリンターを提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る液体吐出装置は、駆動信号が印加されることにより液体を吐出する吐出部と、前記吐出部への前記駆動信号の印加を制御する駆動制御部と、を備えたヘッドユニットと、前記駆動信号を生成する駆動回路を備えた制御ユニットと、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動信号を供給する駆動信号供給線と、を含み、前記ヘッドユニットは、アノードが前記駆動信号供給線と電気的に接続されているダイオードを備えている。
本適用例に係る液体吐出装置は、駆動信号が印加されることにより液体を吐出する吐出部と、前記吐出部への前記駆動信号の印加を制御する駆動制御部と、を備えたヘッドユニットと、前記駆動信号を生成する駆動回路を備えた制御ユニットと、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動信号を供給する駆動信号供給線と、を含み、前記ヘッドユニットは、アノードが前記駆動信号供給線と電気的に接続されているダイオードを備えている。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動信号供給線のインダクタンス成分に起因して、駆動信号の波形(駆動波形)にオーバーシュートが発生しても、ダイオードのアノードとカソードとの間に順方向降下電圧以上の電位差が生じると、ダイオードに電流が流れて駆動信号の電圧がクランプされる。従って、本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動制御部に供給される駆動信号の電圧が所定の電圧以下に制限されるので、駆動制御部が故障する可能性を低減させることができる。また、本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動信号の波形の歪が低減されるので、吐出部からの液体の吐出精度が向上する。
さらに、本適用例に係る液体吐出装置によれば、ダイオードによる簡単な構成によって、駆動波形のオーバーシュート対策を低コストで実現することができる。
[適用例2]
上記適用例に係る液体吐出装置は、前記制御ユニットと前記ヘッドユニットとを接続し、前記駆動信号供給線の少なくとも一部が設けられているフレキシブルフラットケーブルを含んでもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置は、前記制御ユニットと前記ヘッドユニットとを接続し、前記駆動信号供給線の少なくとも一部が設けられているフレキシブルフラットケーブルを含んでもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、フレキシブルフラットケーブルが変形することで駆動信号供給線のインダクタンス成分が時々刻々と変化し、かつ、駆動波形に各種のノイズが重畳され、駆動波形に予期しない非常に大きなオーバーシュートが発生しても、ダイオードに電流が流れて駆動信号の電圧が所定の電圧以下に制限される。従って、本適用例に係る液体吐出装置によれば、非常に長いフレキシブルフラットケーブルを用いた場合でも、ダイオードによる簡単な構成によって駆動波形のオーバーシュート対策を低コストで実現し、駆動制御部が故障する可能性を低減させるとともに、吐出部からの液体の吐出精度を向上させることができる。
[適用例3]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動制御部の電源電圧を供給する電源電圧供給線を含み、前記ダイオードのカソードは、前記電源電圧供給線と電気的に接続されていてもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動制御部の電源電圧を供給する電源電圧供給線を含み、前記ダイオードのカソードは、前記電源電圧供給線と電気的に接続されていてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動波形にオーバーシュートが発生しても、駆動信号供給線と電源電圧供給線との間にダイオードの順方向降下電圧以上の電位差が生じるとダイオードに電流が流れて、駆動信号の電圧が駆動制御部の電源電圧とダイオードの順方向降下電圧との和以下に制限される。従って、本適用例に係る液体吐出装置によれば、ダイオードによる簡単な構成によって駆動波形のオーバーシュート対策を低コストで実現し、駆動制御部が故障する可能性を低減させることができるとともに、吐出部からの液体の吐出精度を向上させることができる。
[適用例4]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動制御部の電源電圧である第1の電源電圧を供給する第1の電源電圧供給線と、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに第2の電源電圧を供給する第2の電源電圧供給線と、を含み、前記ダイオードのカソードは、前記第2の電源電圧供給線と電気的に接続されていてもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動制御部の電源電圧である第1の電源電圧を供給する第1の電源電圧供給線と、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに第2の電源電圧を供給する第2の電源電圧供給線と、を含み、前記ダイオードのカソードは、前記第2の電源電圧供給線と電気的に接続されていてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動波形にオーバーシュートが発生しても、駆動信号供給線と第2の電源電圧供給線との間にダイオードの順方向降下電圧以上の電位差が生じるとダイオードに電流が流れて、駆動信号の電圧が第2の電源電圧とダイオードの順方向降下電圧との和以下に制限される。従って、本適用例に係る液体吐出装置によれば、ダイオードによる簡単な構成によって駆動波形のオーバーシュート対策を低コストで実現し、駆動制御部が故障する可能性を低減させることができるとともに、吐出部からの液体の吐出精度を向上させることができる。
さらに、本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動波形にオーバーシュートが発生しても、ダイオードを介して第1の電源電圧供給線に電流が流れ込まないので、第1の電圧(駆動制御部の電源電圧)が変動することがなく、第1の電源電圧の変動に起因する駆動制御部の誤動作を防止することができる。
[適用例5]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記ヘッドユニットは、一端が、前記ダイオードの前記カソードと電気的に接続されているコンデンサーを含んでもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記ヘッドユニットは、一端が、前記ダイオードの前記カソードと電気的に接続されているコンデンサーを含んでもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動波形に生じるオーバーシュートによってダイオードを介して駆動信号供給線から電源電圧供給線に流れ込む電流は、コンデンサーによって平滑化されて駆動制御部の電源電圧を安定化させることができる。また、本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動波形に生じるオーバーシュートによってダイオードを介して駆動信号供給線から電源電圧供給線に流れ込む電流は、コンデンサーに回生して再利用されるため、省電力性を向上させることができる。
[適用例6]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記コンデンサーは、セラミックコンデンサーであってもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記コンデンサーは、セラミックコンデンサーであってもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、サイズや重量が小さいセラミックコンデンサーを用いることで、ヘッドユニットのサイズや重量が小さくなる場合もあり、キャリッジを移動させるためのモーターの電力が低減するとともに、当該モーターの負荷も低減してその寿命を延ばすことができる。
[適用例7]
上記適用例に係る液体吐出装置は、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに、前記駆動信号が複製された、前記吐出部に印加されない疑似駆動信号を供給する疑似駆動信号供給線を含み、前記ダイオードのカソードは、前記疑似駆動信号供給線と電気的に接続されていてもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置は、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに、前記駆動信号が複製された、前記吐出部に印加されない疑似駆動信号を供給する疑似駆動信号供給線を含み、前記ダイオードのカソードは、前記疑似駆動信号供給線と電気的に接続されていてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動波形にオーバーシュートが発生しても、駆動信号供給線と疑似駆動信号供給線との間にダイオードの順方向降下電圧以上の電位差が生じるとダイオードに電流が流れて、駆動信号の電圧が、駆動信号が複製された疑似駆動信号の電圧とダイオードの順方向降下電圧との和以下に制限される。従って、本適用例に係る液体吐出装置によれば、ダイオードによる簡単な構成によって駆動波形のオーバーシュート対策を低コストで実現し、駆動制御部が故障する可能性を低減させることができるとともに、吐出部からの液体の吐出精度を向上させることができる。
さらに、本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動波形にオーバーシュートが発生しても、ダイオードを介して電源電圧供給線に電流が流れ込まないので、駆動制御部の電源電圧が変動することがなく、電源電圧の変動に起因する駆動制御部の誤動作を防止することができる。
[適用例8]
本適用例に係るヘッドユニットは、駆動信号が印加されることにより液体を吐出する吐出部と、前記吐出部への前記駆動信号の印加を制御する駆動制御部と、前記駆動信号が入力される駆動信号入力端子と、アノードが前記駆動信号入力端子と電気的に接続されているダイオードと、を備えている。
本適用例に係るヘッドユニットは、駆動信号が印加されることにより液体を吐出する吐出部と、前記吐出部への前記駆動信号の印加を制御する駆動制御部と、前記駆動信号が入力される駆動信号入力端子と、アノードが前記駆動信号入力端子と電気的に接続されているダイオードと、を備えている。
本適用例に係るヘッドユニットによれば、駆動波形にオーバーシュートが発生しても、ダイオードのアノードとカソードとの間に順方向降下電圧以上の電位差が生じると、ダイオードに電流が流れて駆動信号の電圧がクランプされる。従って、本適用例に係るヘッドユニットによれば、駆動制御部に供給される駆動信号の電圧が所定の電圧以下に制限されるので、駆動制御部が故障する可能性を低減させることができる。また、本適用例に係るヘッドユニットによれば、駆動信号の波形の歪が低減されるので、吐出部からの液体の吐出精度が向上する。
さらに、本適用例に係るヘッドユニットによれば、ダイオードによる簡単な構成によって、駆動波形のオーバーシュート対策を低コストで実現することができる。
[適用例9]
本適用例に係る大判プリンターは、駆動信号が印加されることにより液体を吐出する吐出部と、前記吐出部への前記駆動信号の印加を制御する駆動制御部と、を備えたヘッドユニットと、前記駆動信号を生成する駆動回路を備えた制御ユニットと、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動信号を供給する駆動信号供給線と、前記制御ユニットと前記ヘッドユニットとを接続し、前記駆動信号供給線の少なくとも一部が設けられているフレキシブルフラットケーブルと、を含み、前記ヘッドユニットは、アノードが前記駆動信号供給線と電気的に接続されているダイオードを備えている。
本適用例に係る大判プリンターは、駆動信号が印加されることにより液体を吐出する吐出部と、前記吐出部への前記駆動信号の印加を制御する駆動制御部と、を備えたヘッドユニットと、前記駆動信号を生成する駆動回路を備えた制御ユニットと、前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動信号を供給する駆動信号供給線と、前記制御ユニットと前記ヘッドユニットとを接続し、前記駆動信号供給線の少なくとも一部が設けられているフレキシブルフラットケーブルと、を含み、前記ヘッドユニットは、アノードが前記駆動信号供給線と電気的に接続されているダイオードを備えている。
本適用例に係る大判プリンターによれば、非常に長いフレキシブルフラットケーブルが変形することで駆動信号供給線のインダクタンス成分が時々刻々と変化し、かつ、駆動波形に各種のノイズが重畳され、駆動波形に予期しない非常に大きなオーバーシュートが発生しても、ダイオードのアノードとカソードとの間に順方向降下電圧以上の電位差が生じると、ダイオードに電流が流れて駆動信号の電圧がクランプされる。従って、本適用例に係る大判プリンターによれば、駆動制御部に供給される駆動信号の電圧が所定の電圧以下に制限されるので、駆動制御部が故障する可能性を低減させることができる。また、本適用例に係る大判プリンターによれば、駆動信号の波形の歪が低減されるので、吐出部からの液体の吐出精度が向上する。
さらに、本適用例に係る大判プリンターによれば、ダイオードによる簡単な構成によって、駆動波形のオーバーシュート対策を低コストで実現することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.第1実施形態
1−1.液体吐出装置の概要
本実施形態に係る液体吐出装置の一例としての印刷装置は、外部のホストコンピューターから供給された画像データに応じてインクを吐出させることによって、紙などの印刷媒体にインクドット群を形成し、これにより、当該画像データに応じた画像(文字、図形等を含む)を印刷するインクジェットプリンターである。
1−1.液体吐出装置の概要
本実施形態に係る液体吐出装置の一例としての印刷装置は、外部のホストコンピューターから供給された画像データに応じてインクを吐出させることによって、紙などの印刷媒体にインクドット群を形成し、これにより、当該画像データに応じた画像(文字、図形等を含む)を印刷するインクジェットプリンターである。
なお、液体吐出装置としては、例えば、プリンター等の印刷装置、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材吐出装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料吐出装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物吐出装置、立体造形装置(いわゆる3Dプリンター)、捺染装置等を挙げることができる。
図1は、液体吐出装置1の外観模式図である。図1に示されるように、液体吐出装置1は、シリアルスキャン型の大判プリンター(ラージフォーマットプリンター)であり、本体5と、本体5を支持する支持スタンド6と、を備えている。大判プリンターとは、例えば、印刷可能な媒体の最大サイズがA2判の用紙のサイズ(420mm×594mm)以上のプリンターである。
液体吐出装置1は、キャリッジ24と、印刷媒体(ロール紙)Pと対向するようにキャリッジ24に搭載されたヘッド20とを含むヘッドユニット2を備えている。ヘッド20は、多数のノズルからインク滴(液滴)を吐出させるための液体噴射ヘッドである。キャリッジ24は、キャリッジガイド軸32に支持されて、主走査方向に移動(往復動)する。印刷媒体Pは主走査方向と直交する副走査方向に搬送される。
本体5には、所定数のインクカートリッジ22(例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、B(ブラック)の4色に対応する4個のインクカートリッジ22)が取り付けられており、各インクカートリッジ22には対応する色のインクが充填されている。各インクカートリッジ22に収容されているインクは、不図示のインクチューブを介してヘッド20に供給される。
キャリッジ24が印刷媒体Pの搬送と同期して往復動しながら、ヘッド20が印刷媒体Pにインク滴を吐出する。ヘッドユニット2(キャリッジ24)の移動範囲内における端部領域には、ヘッドユニット2の走査の基点となるホームポジションが設定されている。そして、液体吐出装置1は、このホームポジションから反対側の端部へ向けてヘッドユニット2が移動する往動時と、反対側の端部からホームポジション側にヘッドユニット2が戻る復動時との双方向で印刷媒体Pの表面に画像を形成する。
1−2.液体吐出装置の電気的構成
図2は、液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。図2に示されるように、液体吐出装置1では、制御ユニット10とヘッドユニット2とがフレキシブルフラットケーブル190を介して接続される。
図2は、液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。図2に示されるように、液体吐出装置1では、制御ユニット10とヘッドユニット2とがフレキシブルフラットケーブル190を介して接続される。
制御ユニット10は、制御部100と、キャリッジモータードライバー35と、搬送モータードライバー45と、駆動回路50−a,50−bと、電源回路70と、を有し、本体5に固定されている。このうち、制御部100は、ホストコンピューターから画像データが供給されたときに、各部を制御するための各種の制御信号等を出力する。
詳細には、制御部100は、キャリッジモータードライバー35に対して制御信号Ctr1を供給し、キャリッジモータードライバー35は、当該制御信号Ctr1に従ってキャリッジモーター31を駆動する。これにより、キャリッジ24の主走査方向への移動が制御される。
また、制御部100は、搬送モータードライバー45に対して制御信号Ctr2を供給し、搬送モータードライバー45は、当該制御信号Ctr2に従って搬送モーター41を駆動する。これにより、印刷媒体Pの副走査方向への搬送が制御される。
また、制御部100は、ヘッドユニット2に、クロック信号Sck、データ信号Data、制御信号LAT,CH、デジタルのデータdA,dBを供給する。
また、制御部100は、メンテナンスユニット80に、吐出部600におけるインクの吐出状態を正常に回復させるためのメンテナンス処理を実行させる。メンテナンスユニット80は、メンテナンス処理として、吐出部600内の増粘したインクや気泡等をチューブポンプ(図示省略)により吸引するクリーニング処理(ポンピング処理)を行うためのクリーニング機構81を有していてもよい。また、メンテナンスユニット80は、メンテナンス処理として、吐出部600のノズル近傍に付着した紙粉等の異物を拭き取るワイピング処理を行うためのワイピング機構82を有していてもよい。
駆動回路50−a,50−bは、それぞれ、ヘッド20が備える吐出部600を駆動しインク(液体)を吐出させる駆動信号COM−A,COM−Bを生成する。具体的には、駆動回路50−aは、データdAをアナログ変換した後に、D級増幅した駆動信号COM−Aを生成し、選択部230のそれぞれに供給する。同様に、駆動回路50−bは、データdBをアナログ変換した後に、D級増幅した駆動信号COM−Bを生成し、選択部230のそれぞれに供給する。ここで、データdAは、選択部230に供給する駆動信号のうち、駆動信号COM−Aの波形を規定し、データdBは、駆動信号COM−Bの波形を規定する。例えば、駆動回路50−a,50−bについては、入力するデータ、および、出力する駆動信号が異なるのみであって、回路的な構成は同一であってもよい。
電源回路70は、電源電圧VHを生成し、ヘッドユニット2の駆動制御部200に供給する。
ヘッドユニット2は、駆動制御部200と、クランプ回路220とを有する。クランプ回路220は、駆動信号COM−A,COM−Bの電圧を制限する回路である。このクランプ回路220の詳細については後述する。
駆動制御部200は、選択制御部210と、複数の選択部230とを含み、ヘッド20が備える吐出部600への駆動信号COM−A,COM−Bの印加を制御する。例えば、駆動制御部200は、1チップのIC(Integrated Circuit)として構成される。
選択制御部210は、選択部230のそれぞれに対して駆動信号COM−A,COM−Bのいずれかを選択すべきか(または、いずれも非選択とすべきか)を、制御部100から供給されるクロック信号Sck、データ信号Data及び制御信号LAT,CHによって指示する。
選択部230のそれぞれは、選択制御部210の指示に従って、駆動信号COM−A,COM−Bを選択し、ヘッド20が有する圧電素子60のそれぞれの一端に駆動信号として供給する。なお、図2では、この駆動信号の電圧をVoutと表記している。圧電素子60のそれぞれにおける他端は、電圧VBSが共通に印加されている。
圧電素子60は、駆動信号が印加されることで変位する。圧電素子60は、ヘッド20における複数の吐出部600のそれぞれに対応して設けられる。そして、圧電素子60は、選択部230により選択された駆動信号の電圧Voutと電圧VBSとの差に応じて変位してインクを吐出させる。そこで次に、圧電素子60への駆動によってインクを吐出させるための構成について簡単に説明する。
1−3.吐出部の構成
図3は、ヘッド20において、1つの吐出部600に対応した概略構成を示す図である。図3に示されるように、ヘッド20は、吐出部600と、リザーバー641とを含む。
図3は、ヘッド20において、1つの吐出部600に対応した概略構成を示す図である。図3に示されるように、ヘッド20は、吐出部600と、リザーバー641とを含む。
リザーバー641は、インクの色毎に設けられており、インクカートリッジ22の内部に貯留されたインクがインクチューブを介して供給口661からリザーバー641に導入される。
吐出部600は、圧電素子60と振動板621とキャビティー(圧力室)631とノズル651とを含む。このうち、振動板621は、図において上面に設けられた圧電素子60によって変位(屈曲振動)し、インクが充填されるキャビティー631の内部容積を拡大/縮小させるダイヤフラムとして機能する。ノズル651は、ノズルプレート632に設けられるとともに、キャビティー631に連通する開孔部である。キャビティー631は、内部に液体(例えば、インク)が充填され、圧電素子60の変位により、内部容積が変化する。ノズル651は、キャビティー631に連通し、キャビティー631の内部容積の変化に応じてキャビティー631内の液体を液滴として吐出する。
図3で示される圧電素子60は、圧電体601を一対の電極611,612で挟んだ構造である。この構造の圧電体601にあっては、電極611,612により印加された電圧に応じて、電極611,612、振動板621とともに図3において中央部分が両端部分に対して上下方向に撓む。具体的には、圧電素子60は、駆動信号の電圧Voutが高くなると、上方向に撓む一方、電圧Voutが低くなると、下方向に撓む構成となっている。この構成において、上方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が拡大するので、インクがリザーバー641から引き込まれる一方、下方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が縮小するので、縮小の程度によっては、インクがノズル651から吐出される。
なお、圧電素子60は、図示した構造に限られず、圧電素子60を変形させてインクのような液体を吐出させることができる型であればよい。また、圧電素子60は、屈曲振動に限られず、いわゆる縦振動を用いる構成でもよい。
また、圧電素子60は、ヘッド20においてキャビティー631とノズル651とに対応して設けられ、当該圧電素子60は、図1において、選択部230にも対応して設けられる。このため、圧電素子60、キャビティー631、ノズル651および選択部230のセットは、ノズル651毎に設けられることになる。
1−4.駆動信号の構成
図4は、ノズル651の配列の一例を示す図である。図4に示されるように、ノズル651は、例えば2列で次のように配列している。詳細には、1列分でみたとき、複数個のノズル651が副走査方向に沿ってピッチPvで配置する一方、2列同士では、主走査方向にピッチPhだけ離間して、かつ、副走査方向にピッチPvの半分だけシフトした関係となっている。
図4は、ノズル651の配列の一例を示す図である。図4に示されるように、ノズル651は、例えば2列で次のように配列している。詳細には、1列分でみたとき、複数個のノズル651が副走査方向に沿ってピッチPvで配置する一方、2列同士では、主走査方向にピッチPhだけ離間して、かつ、副走査方向にピッチPvの半分だけシフトした関係となっている。
なお、ノズル651は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、B(ブラック)などの各色に対応したパターンが例えば主走査方向に沿って設けられるが、以下の説明では、簡略化するために、単色で階調を表現する場合について説明する。
図5は、図4に示したノズル配列による画像形成の基本解像度を説明するための図である。なお、この図は、説明を簡易化するために、ノズル651からインク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法(第1方法)の例であり、黒塗りの丸印がインク滴の着弾により形成されるドットを示している。
ヘッドユニット2が、主走査方向に速度vで移動するとき、図5に示されるように、インク滴の着弾によって形成されるドットの(主走査方向の)ドット間隔Dと、当該速度vとは、次のような関係にある。
すなわち、1回のインク滴の吐出で1ドットが形成される場合、ドット間隔Dは、速度vを、インクの吐出周波数fで除した値(=v/f)、換言すれば、インク滴が繰り返し吐出される周期(1/f)においてヘッドユニット2が移動する距離で示される。
なお、図4及び図5の例では、ピッチPhがドット間隔Dに対して係数nで比例する関係にして、2列のノズル651から吐出されるインク滴が、印刷媒体Pにおいて同一列で揃うように着弾させている。このため、図5に示されるように、副走査方向のドット間隔が、主走査方向のドット間隔の半分となっている。ドットの配列は、図示の例に限られないことは言うまでもない。
ところで、高速印刷を実現するためには、単純には、ヘッドユニット2が主走査方向に移動する速度vを高めればよい。ただし、単に速度vを高めるだけでは、ドット間隔Dが長くなってしまう。このため、ある程度の解像度を確保した上で、高速印刷を実現するためには、インクの吐出周波数fを高めて、単位時間当たりに形成されるドット数を増やす必要がある。
また、印刷速度とは別に、解像度を高めるためには、単位面積当たりで形成されるドット数を増やせばよい。ただし、ドット数を増やす場合に、インクを少量にしないと、隣り合うドット同士が結合してしまうだけでなく、インクの吐出周波数fを高めないと、印刷速度が低下する。
このように、高速印刷および高解像度印刷を実現するためには、インクの吐出周波数fを高める必要があるのは、上述した通りである。
一方、印刷媒体Pにドットを形成する方法としては、インク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法のほかに、単位期間にインク滴を2回以上吐出可能として、単位期間において吐出された1以上のインク滴を着弾させ、当該着弾した1以上のインク滴を結合させることで、1つのドットを形成する方法(第2方法)や、これら2以上のインク滴を結合させることなく、2以上のドットを形成する方法(第3方法)がある。以降の説明では、ドットを上記第2方法によって形成する場合について説明する。
本実施形態では、第2方法について、次のような例を想定して説明する。すなわち、本実施形態において、1つのドットについては、インクを最多で2回吐出させることで、大ドット、中ドット、小ドットおよび非記録の4階調を表現させる。この4階調を表現するために、本実施形態では、2種類の駆動信号COM−A,COM−Bを用意して、それぞれにおいて、1周期に前半パターンと後半パターンとを持たせている。1周期のうち、前半・後半において駆動信号COM−A,COM−Bを、表現すべき階調に応じて選択して(または選択しないで)、圧電素子60に供給する構成となっている。
図6は、駆動信号COM−A,COM−Bの波形等を示す図である。図6に示されるように、駆動信号COM−Aは、印刷周期Taのうち、制御信号LATが出力されて(立ち上がって)から制御信号CHが出力されるまでの期間T1に配置された台形波形Adp1と、印刷周期Taのうち、制御信号CHが出力されてから次の制御信号LATが出力されるまでの期間T2に配置された台形波形Adp2とを連続させた波形となっている。
本実施形態において台形波形Adp1、Adp2とは、互いにほぼ同一の波形であり、仮にそれぞれが圧電素子60の一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子60に対応するノズル651から所定量、具体的には中程度の量のインクをそれぞれ吐出させる波形である。
駆動信号COM−Bは、期間T1に配置された台形波形Bdp1と、期間T2に配置された台形波形Bdp2とを連続させた波形となっている。本実施形態において台形波形Bdp1、Bdp2とは、互いに異なる波形である。このうち、台形波形Bdp1は、ノズル651の開孔部付近のインクを微振動させてインクの粘度の増大を防止するための波である。このため、仮に台形波形Bdp1が圧電素子60の一端に供給されたとしても、当該圧電素子60に対応するノズル651からインク滴が吐出されない。また、台形波形Bdp2は、台形波形Adp1(Adp2)とは異なる波形となっている。仮に台形波形Bdp2が圧電素子60の一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子60に対応するノズル651から上記所定量よりも少ない量のインクを吐出させる波形である。
なお、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1、Bdp2の開始タイミングでの電圧と、終了タイミングでの電圧とは、いずれも電圧Vcで共通である。すなわち、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1、Bdp2は、それぞれ電圧Vcで開始し、電圧Vcで終了する波形となっている。
1−5.選択制御部及び選択部の構成
図7は、図2における選択制御部210の構成を示す図である。図7に示されるように、選択制御部210には、クロック信号Sck、データ信号Data、制御信号LAT、CHが制御ユニット10から供給される。選択制御部210では、シフトレジスター(S/R)212とラッチ回路214とデコーダー216との組が、圧電素子60(ノズル651)のそれぞれに対応して設けられている。
図7は、図2における選択制御部210の構成を示す図である。図7に示されるように、選択制御部210には、クロック信号Sck、データ信号Data、制御信号LAT、CHが制御ユニット10から供給される。選択制御部210では、シフトレジスター(S/R)212とラッチ回路214とデコーダー216との組が、圧電素子60(ノズル651)のそれぞれに対応して設けられている。
データ信号Dataは、画像の1ドットを形成するにあたって、当該ドットのサイズを規定する。本実施形態では、非記録、小ドット、中ドットおよび大ドットの4階調を表現するために、データ信号Dataは、上位ビット(MSB)および下位ビット(LSB)の2ビットで構成される。
データ信号Dataは、クロック信号Sckに同期してノズルごとに、ヘッドユニット2の主走査に合わせて制御部100からシリアルで供給される。シリアルで供給されたデータ信号Dataを、ノズルに対応して2ビット分、一旦保持するための構成がシフトレジスター212である。
詳細には、圧電素子60(ノズル)に対応した段数のシフトレジスター212が互いに縦続接続されるとともに、シリアルで供給されたデータ信号Dataが、クロック信号Sckに従って順次後段に転送される構成となっている。
なお、圧電素子60の個数をm(mは複数)としたときに、シフトレジスター212を区別するために、データ信号Dataが供給される上流側から順番に1段、2段、…、m段と表記している。
ラッチ回路214は、シフトレジスター212で保持されたデータ信号Dataを制御信号LATの立ち上がりでラッチする。
デコーダー216は、ラッチ回路214によってラッチされた2ビットのデータ信号Dataをデコードして、制御信号LATと制御信号CHとで規定される期間T1、T2ごとに、選択信号Sa、Sbを出力して、選択部230での選択を規定する。
図8は、デコーダー216におけるデコード内容を示す図である。図8において、ラッチされた2ビットのデータ信号Dataについては(MSB、LSB)と表記している。デコーダー216は、例えばラッチされたデータ信号Dataが(0,1)であれば、選択信号Sa,Sbの論理レベルを、期間T1ではそれぞれH、Lレベルとし、期間T2ではそれぞれL、Hレベルとして、出力するということを意味している。
なお、選択信号Sa,Sbの論理レベルについては、クロック信号Sck、データ信号Data、制御信号LAT,CHの論理レベルよりも、レベルシフター(図示省略)によって、高振幅論理にレベルシフトされる。
図9は、図2における圧電素子60(ノズル651)の1個分に対応する選択部230の構成を示す図である。
図9に示されるように、選択部230は、インバーター(NOT回路)232a,232bと、トランスファーゲート234a,234bとを有する。
デコーダー216からの選択信号Saは、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付されていない正制御端に供給される一方で、インバーター232aによって論理反転されて、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付された負制御端に供給される。同様に、選択信号Sbは、トランスファーゲート234bの正制御端に供給される一方で、インバーター232bによって論理反転されて、トランスファーゲート234bの負制御端に供給される。
トランスファーゲート234aの入力端には、駆動信号COM−Aが供給され、トランスファーゲート234bの入力端には、駆動信号COM−Bが供給される。トランスファーゲート234a,234bの出力端同士は、共通接続されるとともに、対応する圧電素子60の一端に接続される。
トランスファーゲート234aは、選択信号SaがHレベルであれば、入力端および出力端の間を導通(オン)させ、選択信号SaがLレベルであれば、入力端と出力端との間を非導通(オフ)させる。トランスファーゲート234bについても同様に選択信号Sbに応じて、入力端および出力端の間をオンオフさせる。
次に、選択制御部210と選択部230との動作について図6を参照して説明する。
データ信号Dataが、制御部100からノズル毎に、クロック信号Sckに同期してシリアルで供給されて、ノズルに対応するシフトレジスター212において順次転送される。そして、制御部100がクロック信号Sckの供給を停止させると、シフトレジスター212のそれぞれには、ノズルに対応したデータ信号Dataが保持された状態になる。なお、データ信号Dataは、シフトレジスター212における最終m段、…、2段、1段のノズルに対応した順番で供給される。
ここで、制御信号LATが立ち上がると、ラッチ回路214のそれぞれは、シフトレジスター212に保持されたデータ信号Dataを一斉にラッチする。図6において、LT1、LT2、…、LTmは、データ信号Dataが、1段、2段、…、m段のシフトレジスター212に対応するラッチ回路214によってラッチされたデータ信号Dataを示している。
デコーダー216は、ラッチされたデータ信号Dataで規定されるドットのサイズに応じて、期間T1,T2のそれぞれにおいて、選択信号Sa,Sbの論理レベルを図8に示されるような内容で出力する。
すなわち、第1に、デコーダー216は、当該データ信号Dataが(1,1)であって、大ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてH,Lレベルとし、期間T2においてもH,Lレベルとする。第2に、デコーダー216は、当該データ信号Dataが(0,1)であって、中ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてH,Lレベルとし、期間T2においてL,Hレベルとする。第3に、デコーダー216は、当該データ信号Dataが(1,0)であって、小ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Lレベルとし、期間T2においてL,Hレベルとする。第4に、デコーダー216は、当該データ信号Dataが(0,0)であって、非記録を規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Hレベルとし、期間T2においてL,Lレベルとする。
図10は、データ信号Dataに応じて選択されて、圧電素子60の一端に供給される駆動信号の電圧波形を示す図である。
データ信号Dataが(1,1)であるとき、選択信号Sa,Sbは、期間T1においてH,Lレベルとなるので、トランスファーゲート234aがオンし、トランスファーゲート234bがオフする。このため、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1が選択される。選択信号Sa,Sbは期間T2においてもH,Lレベルとなるので、選択部230は、駆動信号COM−Aの台形波形Adp2を選択する。
このように期間T1において台形波形Adp1が選択され、期間T2において台形波形Adp2が選択されて、駆動信号として圧電素子60の一端に供給されると、当該圧電素子60に対応したノズル651から、中程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、印刷媒体Pにはそれぞれのインクが着弾し合体して、結果的に、データ信号Dataで規定される通りの大ドットが形成されることになる。
データ信号Dataが(0,1)であるとき、選択信号Sa,Sbは、期間T1においてH,Lレベルとなるので、トランスファーゲート234aがオンし、トランスファーゲート234bはオフする。このため、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1が選択される。次に、選択信号Sa,Sbは期間T2においてL,Hレベルとなるので、駆動信号COM−Bの台形波形Bdp2が選択される。
従って、ノズルから、中程度および小程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、印刷媒体Pには、それぞれのインクが着弾して合体して、結果的に、データ信号Dataで規定された通りの中ドットが形成されることになる。
データ信号Dataが(1,0)であるとき、選択信号Sa,Sbは、期間T1においてともにLレベルとなるので、トランスファーゲート234a,234bがオフする。このため、期間T1において台形波形Adp1,Bdp1のいずれも選択されない。トランスファーゲート234a,234bがともにオフする場合、当該トランスファーゲート234a,234bの出力端同士の接続点から圧電素子60の一端までの経路は、電気的にどの部分にも接続されないハイ・インピーダンス状態になる。ただし、圧電素子60は、自己が有する容量性によって、トランスファーゲート234a,234bがオフする直前の電圧(Vc−VBS)を保持する。
次に、選択信号Sa,Sbは期間T2においてL,Hレベルとなるので、駆動信号COM−Bの台形波形Bdp2が選択される。このため、ノズル651から、期間T2においてのみ小程度の量のインクが吐出されるので、印刷媒体Pには、データ信号Dataで規定された通りの小ドットが形成されることになる。
データ信号Dataが(0,0)であるとき、選択信号Sa,Sbは、期間T1においてL,Hレベルとなるので、トランスファーゲート234aがオフし、トランスファーゲート234bがオンする。このため、期間T1において駆動信号COM−Bの台形波形Bdp1が選択される。次に、選択信号Sa、Sbは期間T2においてともにLレベルとなるので、台形波形Adp2,Bdp2のいずれも選択されない。
このため、期間T1においてノズル651の開孔部付近のインクが微振動するのみであり、インクは吐出されないので、結果的に、ドットが形成されない、すなわち、データ信号Dataで規定された通りの非記録になる。
このように、選択部230は、選択制御部210による指示に従って駆動信号COM−A,COM−Bを選択し(または選択しないで)、圧電素子60の一端に供給する。このため、各圧電素子60は、データ信号Dataで規定されるドットのサイズに応じて駆動されることになる。
なお、図6に示した駆動信号COM−A,COM−Bはあくまでも一例である。実際には、ヘッドユニット2の移動速度や印刷媒体Pの性質などに応じて、予め用意された様々な波形の組み合わせが用いられる。
また、ここでは、圧電素子60が、電圧の上昇に伴って上方向に撓む例で説明したが、電極611,612に供給する電圧を逆転させると、圧電素子60は、電圧の上昇に伴って下方向に撓むことになる。このため、圧電素子60が、電圧の上昇に伴って下方向に撓む構成では、図10に例示した駆動信号COM−A,COM−Bが、電圧Vcを基準に反転した波形となる。
このように本実施形態において、印刷媒体Pに対して1ドットは単位期間である印刷周期Taを単位として形成される。このため、印刷周期Taにおいて(最多で)2回のインク滴の吐出により1ドットを形成する本実施形態では、インクの吐出周波数fは2/Taとなり、ドット間隔Dは、ヘッドユニット2が移動する速度vを、インクの吐出周波数f(=2/Ta)で除した値となる。
一般に、単位期間Tにおいてインク滴がQ(Qは2以上の整数)回吐出可能であって、当該Q回のインク滴の吐出で1ドットが形成される場合、インクの吐出周波数fはQ/Tと表すことができる。
本実施形態のように、印刷媒体Pに異なるサイズのドットを形成する場合の方が、1回のインク滴の吐出で1ドットを形成する場合と比較して、1ドットを形成するために要する時間(周期)が同じでも、1回のインク滴を1回吐出するため時間を短くする必要がある。
なお、2以上のインク滴を結合させないで2以上のドットを形成する第3方法については、特段の説明は要しないであろう。
1−6.クランプ回路の構成及び機能
液体吐出装置1において、制御ユニット10とヘッドユニット2はフレキシブルフラットケーブル190で接続されている。従って、フレキシブルフラットケーブル190によって制御ユニット10からヘッドユニット2の駆動制御部200に伝送された駆動信号COM−A,COM−Bの波形(駆動波形)には、フレキシブルフラットケーブル190のインダクタンス成分に起因するオーバーシュートが発生する。
液体吐出装置1において、制御ユニット10とヘッドユニット2はフレキシブルフラットケーブル190で接続されている。従って、フレキシブルフラットケーブル190によって制御ユニット10からヘッドユニット2の駆動制御部200に伝送された駆動信号COM−A,COM−Bの波形(駆動波形)には、フレキシブルフラットケーブル190のインダクタンス成分に起因するオーバーシュートが発生する。
特に、本実施形態では、液体吐出装置1は大判プリンター(ラージフォーマットプリンター)であるため、制御ユニット10とヘッドユニット2との最大距離が長く、フレキシブルフラットケーブル190が2mm以上にもなる。そのため、フレキシブルフラットケーブル190のインダクタンス成分が非常に大きくなり、駆動波形に発生するオーバーシュートも大きくなる。駆動制御部200を構成するICの絶対最大定格電圧を超えるオーバーシュートが発生すると、瞬時的に、ICに過大な電圧が印加されるため、ICが故障する原因となる。従って、駆動波形のオーバーシュートの対策が必要である。
駆動波形に発生するオーバーシュートの大きさが常に一定であれば、あらかじめ、駆動回路50−a,50−bにおいて、立ち上がり時の電圧をオーバーシュートの分だけ低下させた駆動信号を生成させるといった対策が可能かもしれない。しかしながら、大判プリンター(ラージフォーマットプリンター)である液体吐出装置1では、ヘッドユニット2の移動に伴ってフレキシブルフラットケーブル190が大きく変形しながら動くためオーバーシュートの大きさが時々刻々と変化し、かつ、駆動波形に各種のノイズが重畳される影響もあり、オーバーシュートの最大量を推定することは難しく、このような対策は採り得ない。
そこで、本実施形態では、図2に示されるように、駆動制御部200を構成するICに印加される駆動波形の最大電圧が、オーバーシュートの大きさにかかわらず、ICの絶対最大定格電圧以下となるように、ヘッドユニット2にクランプ回路220が設けられている。
図11は、第1実施形態に係る液体吐出装置1の電気的構成の一部を示す図であり、図11において、図2と同様の構成については図示が省略されている。図11に示されるように、液体吐出装置1は、制御ユニット10とヘッドユニット2とを接続するフレキシブルフラットケーブル190を含む。
また、液体吐出装置1は、制御ユニット10からヘッドユニット2に、駆動制御部200の電源電圧VHを供給する電源電圧供給線91を含む。具体的には、電源電圧供給線91は、制御ユニット10に備えられた電源回路70からヘッドユニット2に備えられた駆動制御部200(詳細には、図2に示される選択制御部210及び複数の選択部230)に電源電圧VHを供給する。フレキシブルフラットケーブル190によって、制御ユニット10の電源電圧出力端子101とヘッドユニット2の電源電圧入力端子201とが電気的に接続されることにより、電源電圧供給線91が構成される。すなわち、電源電圧供給線91の少なくとも一部は、フレキシブルフラットケーブル190に設けられている。
また、液体吐出装置1は、制御ユニット10からヘッドユニット2に、それぞれ駆動信号COM−A,COM−Bを供給する駆動信号供給線92,93を含む。具体的には、駆動信号供給線92は、制御ユニット10に備えられた駆動回路50−aからヘッドユニット2に備えられた駆動制御部200(詳細には、図2に示される複数の選択部230)に駆動信号COM−Aを供給する。同様に、駆動信号供給線93は、制御ユニット10に備えられた駆動回路50−bからヘッドユニット2に備えられた駆動制御部200(詳細には、図2に示される複数の選択部230)に駆動信号COM−Bを供給する。フレキシブルフラットケーブル190によって、制御ユニット10の駆動信号出力端子102,103とヘッドユニット2の駆動信号入力端子202,203とがそれぞれ電気的に接続されることにより、駆動信号供給線92,93が構成される。すなわち、駆動信号供給線92,93の少なくとも一部は、フレキシブルフラットケーブル190に設けられている。
そして、図11に示されるように、第1実施形態に係る液体吐出装置1では、クランプ回路220は、ダイオード221と、ダイオード222とを含む。ダイオード221のアノードは駆動信号供給線92及び駆動信号入力端子202と電気的に接続され、ダイオード221のカソードは電源電圧供給線91及び電源電圧入力端子201と電気的に接続されている。また、ダイオード222のアノードは駆動信号供給線93及び駆動信号入力端子203と電気的に接続され、ダイオード222のカソードは電源電圧供給線91及び電源電圧入力端子201と電気的に接続されている。
図12は、駆動回路50(駆動回路50−a,50−bのいずれか)が生成する駆動信号COM(駆動信号COM−A,COM−Bのいずれか)、すなわち、駆動信号供給線92又は駆動信号供給線93を伝搬する前の駆動信号COMの波形の一例を示す図である。また、図13は、駆動信号供給線92又は駆動信号供給線93を伝搬し、駆動制御部200に入力される駆動信号COMの波形の一例を示す図である。
図12に示されるように、駆動信号供給線92又は駆動信号供給線93を伝搬する前の駆動信号COMの電圧はVminとVmaxの間で遷移し、駆動信号COMの波形にオーバーシュートは発生していない。
これに対して、図13に示されるように、フレキシブルフラットケーブル190が非常に長い(インダクタンス成分が非常に大きい)ために、駆動信号供給線92又は駆動信号供給線93を伝搬した駆動信号COMの波形には非常に大きなオーバーシュートが発生し、このオーバーシュートの最大電圧Vosは、駆動制御部200を構成するICの絶対最大定格電圧VHmaxを超える可能性がある。しかしながら、このオーバーシュートが、電源電圧VHとダイオード221あるいはダイオード222の順方向降下電圧Vf1との和を超えると、ダイオード221あるいはダイオード222に電流が流れて、駆動信号COMの電圧はVH+Vf1以下に制限される。すなわち、ダイオード221,222は、それぞれ駆動信号COM−A,COM−Bの電圧をVH+Vf1以下にクランプするクランプダイオードとして機能する。
そして、このクランプ電圧(VH+vf1)は、駆動制御部200を構成するICの絶対最大定格電圧VHmax以下になっており、当該ICに入力される駆動信号COMの電圧が絶対最大定格電圧VHmaxを超えることはない。
さらに、ダイオード221,222の順方向降下電圧をVf1は、駆動制御部200を構成するICにおいて、駆動信号供給線92,93と電源電圧供給線91との間に寄生する寄生ダイオード(シリコンダイオード)の順方向降下電圧Vf2(0.6V〜0.7V程度)よりも低くなっており、この寄生ダイオードに電流が流れないようにしている。すなわち、寄生ダイオードに電流が流れることによるICの故障を防止している。ダイオード221,222として、例えば、ショットキー型のダイオードを用いれば、順方向降下電圧Vf1を0.4V程度にすることも可能である。
以上に説明したように、第1実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2によれば、フレキシブルフラットケーブル190(駆動信号供給線92,93)のインダクタンス成分に起因して、駆動信号COM−A,COM−Bの波形に非常に大きなオーバーシュートが発生しても、ダイオード221,222の機能により、駆動信号COM−A,COM−Bの電圧がVH+Vf1以下にクランプされる。従って、駆動制御部200を構成するICに当該ICの絶対最大定格電圧VHmaxを超える電圧の駆動信号COM−A,COM−Bが供給されることがないので、当該ICが故障する可能性を低減させることができる。また、駆動信号COM−A,COM−Bの波形に非常に大きなオーバーシュートが発生しても、駆動波形の歪が低減されるので、インクの吐出精度が向上する。
さらに、第1実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2によれば、非常に長いフレキシブルフラットケーブル190を用いた場合でも、簡単な構成のクランプ回路220によって、駆動波形のオーバーシュート対策を低コストで実現することができる。
なお、ダイオード221,222によって駆動信号COM−A,COM−Bの波形に発生するオーバーシュートがクランプされても、駆動信号供給線92,93のうち、ダイオード221,222のアノードと駆動信号供給線92,93との接続点から駆動制御部200までの信号線が長いと、駆動制御部200に入力される駆動信号COM−A,COM−Bの波形が歪むおそれがある。従って、図11に示されるように、クランプ回路220(ダイオード221,222)と駆動制御部200とは、同一のメイン基板250に実装されるのが好ましい。ただし、メイン基板250がヘッド20の内部に設けられる場合などにおいて、メイン基板250にダイオード221,222の実装スペースが確保できない場合は、ダイオード221,222は、メイン基板250とは異なるサブ基板に実装されるようにしてもよい。このサブ基板は、ヘッドユニット2において、ヘッド20の外部に設けられてもよい。
2.第2実施形態
第2実施形態に係る液体吐出装置1は、第1実施形態に係る液体吐出装置1と同様の構成を有するが、クランプ回路220の構成が異なる。以下では、第1実施形態と重複する説明は省略又は簡略し、主として第1実施形態と異なる内容について説明する。
第2実施形態に係る液体吐出装置1は、第1実施形態に係る液体吐出装置1と同様の構成を有するが、クランプ回路220の構成が異なる。以下では、第1実施形態と重複する説明は省略又は簡略し、主として第1実施形態と異なる内容について説明する。
図14は、第2実施形態に係る液体吐出装置1の電気的構成の一部を示す図であり、図14において、第1実施形態(図2)と同様の構成については図示が省略されている。
図14に示されるように、第2実施形態に係る液体吐出装置1では、クランプ回路220は、ダイオード221と、ダイオード222と、コンデンサー223とを含む。第1実施形態と同様、ダイオード221のアノードは駆動信号供給線92及び駆動信号入力端子202と電気的に接続され、ダイオード221のカソードは電源電圧供給線91及び電源電圧入力端子201と電気的に接続されている。また、ダイオード222のアノードは駆動信号供給線93及び駆動信号入力端子203と電気的に接続され、ダイオード222のカソードは電源電圧供給線91及び電源電圧入力端子201と電気的に接続されている。
コンデンサー223は、一端が電源電圧供給線91及び電源電圧入力端子201と電気的に接続され、他端がグラウンドに接続されている。すなわち、コンデンサー223の一端は、ダイオード221のカソード及びダイオード222のカソードと電気的に接続されている。
ダイオード221のカソードと電源電圧供給線91との接続点及びダイオード222のカソードと電源電圧供給線91との接続点は、いずれも、電源電圧入力端子201と、コンデンサー223の一端と電源電圧供給線91との接続点との間にある。従って、駆動波形に生じるオーバーシュートによって、ダイオード221,222を介して駆動信号供給線92,93から電源電圧供給線91に流れ込む電流は、コンデンサー223によって平滑化され、駆動制御部200に供給される電源電圧VHが安定化する。すなわち、コンデンサー223は、電源電圧VHを安定化させる平滑用コンデンサーとして機能する。また、電源電圧供給線91に流れ込む電流は、コンデンサー223に回生し、再利用される。すなわち、コンデンサー223は、回生用コンデンサーとしても機能する。
このように、第2実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2によれば、第1実施形態と同様の効果を奏し、さらに、コンデンサー223によって電源電圧VHを安定化させることができるので、駆動制御部200が誤動作する可能性を低減させることができる。また、コンデンサー223が回生用コンデンサーとして機能するため、液体吐出装置1及びヘッドユニット2の省電力性が向上する。
なお、駆動波形に生じるオーバーシュートが非常に大きい場合は、電源電圧供給線91に流れ込む電流も非常に大きいため、コンデンサー223として、容量値の大きいコンデンサー、例えば、電解コンデンサーが用いられる。電解コンデンサーはサイズが大きいため、駆動制御部200が実装されるメイン基板250がヘッド20の内部に設けられる場合などにおいて、メイン基板250に、ダイオード221,222及びコンデンサー223の実装スペースが確保できない場合、ダイオード221,222及びコンデンサー223はサブ基板260に実装される。このサブ基板260は、ヘッドユニット2において、ヘッド20の外部に設けられてもよい。
ただし、電解コンデンサーは重量が大きく、サブ基板260も必要になると、ヘッドユニット2のサイズや重量が大きくなり、キャリッジモーター31の電力が増大するとともに、キャリッジモーター31の負荷も増大してその寿命が短くなる。従って、コンデンサー223は、電源電圧VHの安定化が達成される限りにおいて、セラミックコンデンサーであることが好ましい。セラミックコンデンサーは、サイズや重量が小さいため、ダイオード221,222及びコンデンサー223をメイン基板250に実装可能となる(サブ基板260が不要となる)場合もあり、ヘッドユニット2のサイズや重量が小さくなり、キャリッジモーター31の電力が低減するとともに、キャリッジモーター31の負荷も低減してその寿命を延ばすことができる。
3.第3実施形態
第3実施形態に係る液体吐出装置1は、第2実施形態に係る液体吐出装置1と同様のクランプ回路220を有するが、クランプ回路220が接続される信号線が第2実施形態と異なる。以下では、第2実施形態と重複する説明は省略又は簡略し、主として第2実施形態と異なる内容について説明する。
第3実施形態に係る液体吐出装置1は、第2実施形態に係る液体吐出装置1と同様のクランプ回路220を有するが、クランプ回路220が接続される信号線が第2実施形態と異なる。以下では、第2実施形態と重複する説明は省略又は簡略し、主として第2実施形態と異なる内容について説明する。
図15は、第3実施形態に係る液体吐出装置1の電気的構成の一部を示す図であり、図15において、第1実施形態(図2)と同様の構成については図示が省略されている。
図15に示されるように、第3実施形態に係る液体吐出装置1は、制御ユニット10からヘッドユニット2に駆動制御部200の電源電圧VH1(第1の電源電圧)を供給する電源電圧供給線91(第1の電源電圧供給線)及び制御ユニット10からヘッドユニット2に駆動信号COM−A,COM−Bを供給する駆動信号供給線92,93を含む。さらに、第3実施形態に係る液体吐出装置1は、制御ユニット10からヘッドユニット2に、電源電圧VH2(第2の電源電圧)を供給する電源電圧供給線94(第2の電源電圧供給線)を含む。フレキシブルフラットケーブル190によって、制御ユニット10の電源電圧出力端子104とヘッドユニット2の電源電圧入力端子204とが電気的に接続されることにより、電源電圧供給線94が構成される。すなわち、電源電圧供給線94の少なくとも一部は、フレキシブルフラットケーブル190に設けられている。
そして、図15に示されるように、第3実施形態に係る液体吐出装置1では、ダイオード221のアノードは駆動信号供給線92及び駆動信号入力端子202と電気的に接続され、ダイオード221のカソードは電源電圧供給線94及び電源電圧入力端子204と電気的に接続されている。また、ダイオード222のアノードは駆動信号供給線93及び駆動信号入力端子203と電気的に接続され、ダイオード222のカソードは電源電圧供給線94及び電源電圧入力端子204と電気的に接続されている。また、コンデンサー223の一端は電源電圧供給線94及び電源電圧入力端子204と電気的に接続され、他端はグラウンドに接続されている。
図16は、駆動信号供給線92又は駆動信号供給線93を伝搬し、駆動制御部200に入力される駆動信号COM(駆動信号COM−A,COM−Bのいずれか)の波形の一例を示す図である。なお、駆動回路50(駆動回路50−a,50−bのいずれか)が生成する駆動信号COM、すなわち、駆動信号供給線92又は駆動信号供給線93を伝搬する前の駆動信号COMの波形は図12と同様である。
図16に示されるように、電源電圧VH2は、駆動信号COMの最大電圧Vmaxよりも高く、かつ、電源電圧VH1よりも低い。そして、駆動信号供給線92又は駆動信号供給線93を伝搬した駆動信号COMの波形に発生するオーバーシュートが、電源電圧VH2とダイオード221あるいはダイオード222の順方向降下電圧Vf1との和を超えると、ダイオード221あるいはダイオード222に電流が流れて、駆動信号COM−A,COM−Bの電圧はVH2+Vf1以下に制限される。すなわち、ダイオード221,222は、それぞれ駆動信号COM−A,COM−Bの電圧をVH2+Vf1以下にクランプするクランプダイオードとして機能する。
そして、このクランプ電圧(VH2+vf1)は、駆動制御部200を構成するICの絶対最大定格電圧VHmaxよりも低くなっており、当該ICに入力される駆動信号COMの最大電圧は、絶対最大定格電圧VHmax以下に制限される。さらに、電源電圧VH1と電源電圧VH2との差がダイオード221あるいはダイオード222の順方向降下電圧Vf1以上となるように電源電圧VH2が設定されていれば、クランプ電圧(VH2+vf1)は、駆動信号COMの最大電圧Vmaxよりも高く、かつ、電源電圧VH1以下となり、ICに電源電圧VH1よりも高い電圧が印加されないようになる。
以上に説明したように、第3実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2によれば、フレキシブルフラットケーブル190(駆動信号供給線92,93)のインダクタンス成分に起因して、駆動信号COM−A,COM−Bの波形に非常に大きなオーバーシュートが発生しても、ダイオード221,222の機能により、駆動信号COM−A,COM−Bの電圧がVH2+Vf1以下にクランプされる。従って、駆動制御部200を構成するICに当該ICの絶対最大定格電圧VHmaxを超える電圧の駆動信号COM−A,COM−Bが供給されることがないので、当該ICが故障する可能性を低減させることができる。また、駆動信号COM−A,COM−Bの波形に非常に大きなオーバーシュートが発生しても、駆動波形の歪が低減されるので、インクの吐出精度が向上する。
また、第3実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2によれば、駆動波形に大きなオーバーシュートが発生しても、ダイオード221,222を介して駆動信号供給線92,93から電源電圧供給線91に電流が流れ込まないので、駆動制御部200の電源電圧VH1が変動することもない。従って、電源電圧VH1の変動に起因する駆動制御部200の誤動作を防止することができる。
また、第3実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2によれば、駆動波形に生じるオーバーシュートによって、ダイオード221,222を介して駆動信号供給線92,93から電源電圧供給線94に流れ込む電流は、コンデンサー223に回生し、再利用される。すなわち、コンデンサー223が回生用コンデンサーとして機能するため、液体吐出装置1及びヘッドユニット2の省電力性が向上する。
さらに、第3実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2によれば、非常に長いフレキシブルフラットケーブル190を用いた場合でも、簡単な構成のクランプ回路220によって、駆動波形のオーバーシュート対策を低コストで実現することができる。
なお、第2実施形態と同様、第3実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2でも、コンデンサー223としてサイズの大きい電解コンデンサーが用いられ、メイン基板250に、ダイオード221,222及びコンデンサー223の実装スペースが確保できない場合、ダイオード221,222及びコンデンサー223はサブ基板260に実装される。このサブ基板260は、ヘッドユニット2において、ヘッド20の外部に設けられてもよい。また、コンデンサー223としてサイズや重量の小さいセラミックコンデンサーが用いられる場合は、ダイオード221,222及びコンデンサー223をメイン基板250に実装可能となり(サブ基板260が不要となり)、ヘッドユニット2のサイズや重量が小さくなって、キャリッジモーター31の電力が低減するとともに、キャリッジモーター31の負荷も低減してその寿命を延ばすことができる。
4.第4実施形態
第4実施形態に係る液体吐出装置1は、第1実施形態に係る液体吐出装置1と同様のクランプ回路220を有するが、クランプ回路220が接続される信号線が第1実施形態と異なる。以下では、第1実施形態と重複する説明は省略又は簡略し、主として第1実施形態と異なる内容について説明する。
第4実施形態に係る液体吐出装置1は、第1実施形態に係る液体吐出装置1と同様のクランプ回路220を有するが、クランプ回路220が接続される信号線が第1実施形態と異なる。以下では、第1実施形態と重複する説明は省略又は簡略し、主として第1実施形態と異なる内容について説明する。
図17は、第4実施形態に係る液体吐出装置1の電気的構成の一部を示す図であり、図17において、第1実施形態(図2)と同様の構成については図示が省略されている。
図17に示されるように、第4実施形態に係る液体吐出装置1は、制御ユニット10からヘッドユニット2に駆動制御部200の電源電圧VHを供給する電源電圧供給線91及び制御ユニット10からヘッドユニット2に駆動信号COM−A,COM−Bを供給する駆動信号供給線92,93を含む。さらに、第4実施形態に係る液体吐出装置1は、制御ユニット10からヘッドユニット2に、駆動信号COM−Aが複製された、吐出部600に印加されない疑似駆動信号を供給する疑似駆動信号供給線95及び制御ユニット10からヘッドユニット2に駆動信号COM−Bが複製された、吐出部600に印加されない疑似駆動信号を供給する疑似駆動信号供給線96を含む。フレキシブルフラットケーブル190によって、制御ユニット10の疑似駆動信号出力端子105とヘッドユニット2の疑似駆動信号入力端子205とが電気的に接続されることにより、疑似駆動信号供給線95が構成される。すなわち、疑似駆動信号供給線95の少なくとも一部は、フレキシブルフラットケーブル190に設けられている。同様に、フレキシブルフラットケーブル190によって、制御ユニット10の疑似駆動信号出力端子106とヘッドユニット2の疑似駆動信号入力端子206とが電気的に接続されることにより、疑似駆動信号供給線96が構成される。すなわち、疑似駆動信号供給線96の少なくとも一部は、フレキシブルフラットケーブル190に設けられている。
そして、図17に示されるように、第4実施形態に係る液体吐出装置1では、ダイオード221のアノードは駆動信号供給線92及び駆動信号入力端子202と電気的に接続され、ダイオード221のカソードは疑似駆動信号供給線95及び疑似駆動信号入力端子205と電気的に接続されている。また、ダイオード222のアノードは駆動信号供給線93及び駆動信号入力端子203と電気的に接続され、ダイオード222のカソードは疑似駆動信号供給線96及び疑似駆動信号入力端子206と電気的に接続されている。
図18は、駆動信号供給線92又は駆動信号供給線93を伝搬し、駆動制御部200に入力される駆動信号COM(駆動信号COM−A,COM−Bのいずれか)の波形の一例を示す図である。図18において、実線W1は駆動信号COMの波形であり、破線W2は疑似駆動信号の波形である。なお、駆動回路50(駆動回路50−a,50−bのいずれか)が生成する駆動信号COM、すなわち、駆動信号供給線92又は駆動信号供給線93を伝搬する前の駆動信号COMの波形は図12と同様である。
図18に示されるように、駆動信号供給線92又は駆動信号供給線93を伝搬した駆動信号COMの波形と、疑似駆動信号供給線95又は疑似駆動信号供給線96を伝搬した疑似駆動信号の波形との差が、ダイオード221あるいはダイオード222の順方向降下電圧Vf1を超えると、ダイオード221あるいはダイオード222に電流が流れて、駆動信号COMの電圧はVmax+Vf1以下に制限される。すなわち、ダイオード221,222は、それぞれ駆動信号COM−A,COM−Bの電圧をVmax+Vf1にクランプするクランプダイオードとして機能する。
そして、このクランプ電圧(Vmax+Vf1)は、駆動制御部200を構成するICの絶対最大定格電圧VHmax以下になっており、当該ICに入力される駆動信号COMの最大電圧は、絶対最大定格電圧VHmax以下に制限される。さらに、電源電圧VHと駆動信号COMの最大電圧Vmaxとの差がダイオード221あるいはダイオード222の順方向降下電圧Vf1以上となるように、駆動信号COMの最大電圧Vmaxが設定されていれば、クランプ電圧(Vmax+Vf1)は、電源電圧VH以下に制限される。
以上に説明したように、第4実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2によれば、フレキシブルフラットケーブル190(駆動信号供給線92,93)のインダクタンス成分に起因して、駆動信号COM−A,COM−Bの波形に非常に大きなオーバーシュートが発生しても、ダイオード221,222の機能により、駆動信号COM−A,COM−Bの電圧がVmax+Vf1以下にクランプされる。従って、駆動制御部200を構成するICに当該ICの絶対最大定格電圧VHmaxを超える電圧の駆動信号COM−A,COM−Bが供給されることがないので、当該ICが故障する可能性を低減させることができる。また、駆動信号COM−A,COM−Bの波形に非常に大きなオーバーシュートが発生しても、駆動波形の歪が低減されるので、インクの吐出精度が向上する。
また、第4実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2によれば、駆動波形に大きなオーバーシュートが発生しても、ダイオード221,222を介して駆動信号供給線92,93から電源電圧供給線91に電流が流れ込まないので、駆動制御部200の電源電圧VHが変動することもない。従って、電源電圧VHの変動に起因する駆動制御部200の誤動作を防止することができる。
さらに、第4実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2によれば、非常に長いフレキシブルフラットケーブル190を用いた場合でも、簡単な構成のクランプ回路220によって、駆動波形のオーバーシュート対策を低コストで実現することができる。
なお、第1実施形態と同様、第4実施形態に係る液体吐出装置1及びヘッドユニット2でも、駆動信号供給線92,93のうち、ダイオード221,222のアノードと駆動信号供給線92,93との接続点から駆動制御部200までの信号線が長いと、駆動制御部200に入力される駆動信号COM−A,COM−Bの波形が歪むおそれがある。従って、図17に示されるように、クランプ回路220(ダイオード221,222)と駆動制御部200とは、同一のメイン基板250に実装されるのが好ましい。ただし、メイン基板250がヘッド20の内部に設けられる場合などにおいて、メイン基板250にダイオード221,222の実装スペースが確保できない場合は、ダイオード221,222は、メイン基板250とは異なるサブ基板に実装されるようにしてもよい。このサブ基板は、ヘッドユニット2において、ヘッド20の外部に設けられてもよい。
5.変形例
上記の各実施形態では、液体吐出装置1の本体5に設けられたインクカートリッジ22からインクチューブを介してヘッド20にインクが供給されるが、キャリッジに搭載されたインクカートリッジからヘッド20にインクが供給される構成であってもよい。
上記の各実施形態では、液体吐出装置1の本体5に設けられたインクカートリッジ22からインクチューブを介してヘッド20にインクが供給されるが、キャリッジに搭載されたインクカートリッジからヘッド20にインクが供給される構成であってもよい。
また、上記の各実施形態に係る液体吐出装置1は、印刷可能な媒体の最大サイズがA2判の用紙のサイズ(420mm×594mm)以上の大判プリンターであるが、印刷可能な媒体の最大サイズがB3判の用紙のサイズ(364mm×515mm)以下のプリンターであってもよい。液体吐出装置1が大判プリンターでなければ、液体吐出装置1が大判プリンターである場合と比較して、フレキシブルフラットケーブル190は短くて済むためインダクタンス成分も小さくなるが、例えば、駆動信号COM−A,COM−Bの最大電圧Vmaxと電源電圧VH(あるいは電源電圧VH1)との差が小さければ、駆動波形に発生したオーバーシュートがICの絶対最大定格電圧VHmaxを超える場合もあり得る。また、オーバーシュートがICの絶対最大定格電圧VHmaxを超えなくても、オーバーシュートによって駆動波形が歪むことでインクの吐出精度が低下することは考えられる。従って、上記各実施形態に係る液体吐出装置1が大判プリンターでない場合でも、ヘッドユニット2がクランプ回路220を備える構成が有効である。
また、上記の各実施形態では、駆動回路の駆動対象として、インクを吐出する圧電素子を例にとって説明したが、駆動対象としては、圧電素子に限られず、例えば超音波モーターや、タッチパネル、平面スピーカー、液晶などのディスプレイなどの容量性負荷であっても良い。すなわち、駆動回路は、このような容量性負荷を駆動するものであれば良い。
以上、本実施形態あるいは変形例について説明したが、本発明はこれら本実施形態あるいは変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…液体吐出装置、2…ヘッドユニット、5…本体、6…支持スタンド、10…制御ユニット、20…ヘッド、22…インクカートリッジ、24…キャリッジ、31…キャリッジモーター、32…キャリッジガイド軸、35…キャリッジモータードライバー、41…搬送モーター、45…搬送モータードライバー、50,50−a,50−b…駆動回路、60…圧電素子、70…電源回路、80…メンテナンスユニット、81…クリーニング機構、82…ワイピング機構、91…電源電圧供給線、92…駆動信号供給線、93…駆動信号供給線、94…電源電圧供給線、95…疑似駆動信号供給線、96…疑似駆動信号供給線、101…電源電圧出力端子、102…駆動信号出力端子、103…駆動信号出力端子、104…電源電圧出力端子、105…疑似駆動信号出力端子、106…疑似駆動信号出力端子、圧電素子、190…フレキシブルフラットケーブル、200…駆動制御部、201…電源電圧入力端子、202…駆動信号入力端子、203…駆動信号入力端子、204…電源電圧入力端子、205…疑似駆動信号入力端子、206…疑似駆動信号入力端子、210…選択制御部、212…シフトレジスター、214…ラッチ回路、216…デコーダー、220…クランプ回路、221…ダイオード、222…ダイオード、223…コンデンサー、230…選択部、232a,232b…インバーター、234a,234b…トランスファーゲート、250…メイン基板、260…サブ基板、600…吐出部、601…圧電体、611,612…電極、621…振動板、631…キャビティー、632…ノズルプレート、641…リザーバー、651…ノズル、661…供給口
Claims (9)
- 駆動信号が印加されることにより液体を吐出する吐出部と、前記吐出部への前記駆動信号の印加を制御する駆動制御部と、を備えたヘッドユニットと、
前記駆動信号を生成する駆動回路を備えた制御ユニットと、
前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動信号を供給する駆動信号供給線と、を含み、
前記ヘッドユニットは、
アノードが前記駆動信号供給線と電気的に接続されているダイオードを備えている、
ことを特徴とする、液体吐出装置。 - 前記制御ユニットと前記ヘッドユニットとを接続し、前記駆動信号供給線の少なくとも一部が設けられているフレキシブルフラットケーブルを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動制御部の電源電圧を供給する電源電圧供給線を含み、
前記ダイオードのカソードは、前記電源電圧供給線と電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。 - 前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動制御部の電源電圧である第1の電源電圧を供給する第1の電源電圧供給線と、
前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに第2の電源電圧を供給する第2の電源電圧供給線と、を含み、
前記ダイオードのカソードは、前記第2の電源電圧供給線と電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。 - 前記ヘッドユニットは、
一端が、前記ダイオードの前記カソードと電気的に接続されているコンデンサーを含む、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の液体吐出装置。 - 前記コンデンサーは、セラミックコンデンサーである、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。 - 前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに、前記駆動信号が複製された、前記吐出部に印加されない疑似駆動信号を供給する疑似駆動信号供給線を含み、
前記ダイオードのカソードは、前記疑似駆動信号供給線と電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。 - 駆動信号が印加されることにより液体を吐出する吐出部と、
前記吐出部への前記駆動信号の印加を制御する駆動制御部と、
前記駆動信号が入力される駆動信号入力端子と、
アノードが前記駆動信号入力端子と電気的に接続されているダイオードと、を備えている、
ことを特徴とするヘッドユニット。 - 駆動信号が印加されることにより液体を吐出する吐出部と、前記吐出部への前記駆動信号の印加を制御する駆動制御部と、を備えたヘッドユニットと、
前記駆動信号を生成する駆動回路を備えた制御ユニットと、
前記制御ユニットから前記ヘッドユニットに前記駆動信号を供給する駆動信号供給線と、
前記制御ユニットと前記ヘッドユニットとを接続し、前記駆動信号供給線の少なくとも一部が設けられているフレキシブルフラットケーブルと、を含み、
前記ヘッドユニットは、
アノードが前記駆動信号供給線と電気的に接続されているダイオードを備えている、
ことを特徴とする、大判プリンター。
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Cited By (2)
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JP2019018560A (ja) * | 2017-07-12 | 2019-02-07 | ゼロックス コーポレイションXerox Corporation | 欠落ジェットの回復 |
JP2020057685A (ja) * | 2018-10-01 | 2020-04-09 | 東芝テック株式会社 | ヘッド用ボード及び処理装置 |
-
2016
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