JP2018149898A - ヘッドレストガイド及び車両用シート - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載の技術においては、ヘッドレストガイドの筒状部に形成された開口部に対して押付ピースを挿入して筒状部の内部に突出させ、この押付ピースによってピラーを前方に押し付けることにより、ヘッドレストのガタつきを抑制している。
そのため、ヘッドレストのガタつきを抑制する構造の簡素化が求められていたが、押付ピースによるガタつき抑制構造を単に省くだけではヘッドレストのガタつきを抑制することが難しいという問題があった。
前記ピラーが挿通される貫通孔が長さ方向に沿って形成された筒状部を備えており、
前記筒状部は、前記貫通孔の内周面に設けられて当該貫通孔に挿通された前記ピラーに当接する突起を有しており、
前記突起は、前記筒状部の長手方向に沿って延在し、その上下方向の長さが、左右又は前後方向の長さに比較して長く設定されていることを特徴とする。
前記突起は、前記筒状部の下端部近傍を含む範囲における前記貫通孔の内周面に設けられていることを特徴とする。
前記突起は、前記貫通孔の内周面から前後方向に沿って突出していることを特徴とする。
前記筒状部は、前記貫通孔の内周面のうち前記突起と前後方向に対向する位置に設けられた第二突起を有することを特徴とする。
前記第二突起における上下方向の長さは、前記突起における上下方向の長さと比較して短く設定されていることを特徴とする。
前記第二突起における左右方向の長さは、前記突起における左右方向の長さと比較して短く設定されていることを特徴とする。
前記突起は、前記筒状部における上下方向の中央部よりも下方に設けられており、
前記筒状部は、前記貫通孔の内周面のうち前記突起から上下方向に離間し、かつ前記筒状部における上下方向の中央部よりも上方に設けられた上方突起を有することを特徴とする。
前記上方突起における上下方向の長さは、前記突起における上下方向の長さと比較して短く設定されていることを特徴とする。
前記上方突起は前記貫通孔の内周面に複数設けられており、
前記複数の上方突起は、前記突起を正面視する方向から前記筒状部を透視した場合において前記突起の左右に分かれて配置されていることを特徴とする。
乗員の臀部を支持するシートクッションと、
前記シートクッションに回動可能に取り付けられたシートバックと、
前記シートバックの上部に設けられたヘッドレストと、を備えており、
前記シートバックを構成するシートフレームには、前記ヘッドレストガイドの前記筒状部の一部を保持するホルダーが設けられており、
前記突起の少なくとも一部は、前記筒状部のうち前記ホルダーによって保持されていない部位における前記貫通孔の内周面に設けられていることを特徴とする。
また、突起の少なくとも一部は、筒状部のうちホルダーによって保持されていない部位における貫通孔の内周面に設けられているので、ヘッドレストガイドが撓みやすくなり、ヘッドレストの操作荷重低減に寄与する。
また、このシートクッション2は、前後位置調整機構及び高さ調整機構を介して車両のフロアに連結されており、前後位置が前後位置調整機構によって調整され、高さが高さ調整機構によって調整される。なお、このような前後位置調整機構や高さ調整機構としては、従来から公知のものを用いることができる。
リクライニング機構はシートクッション2に対してシートバック3の角度を調整するものであり、リクライニング機構によってシートバック3が後ろに倒れたり、前に立ち上がったり、シートバック3をロックしてその角度を維持したりする。なお、当該リクライニング機構と、上述のシートクッション2における前後位置調整機構及び高さ調整機構とを働かせることにより、車両用シート1のシートアレンジが可能となっている。
このようなヘッドレスト4は、シートバック3のシートフレーム31に設けられた支持構造5によって、シートバック3に支持されている。
なお、複数のピラー43は、ヘッドレスト4の下端部から下方に真っすぐに突出するものと、前方又は後方に湾曲しながら下方に突出するものが採用可能である(図10,図11参照)。
なお、ホルダー51は、金属板が曲げ加工により角筒状に巻かれることによって形成されているものとする。
ヘッドレストガイド52には、その全長に亘って、ピラー43が挿通される貫通孔63が形成されている。すなわち、貫通孔63は、頭部62の上端面から筒状部61の下端にかけて貫通している。また、貫通孔63は、ヘッドレストガイド52の長さ方向に沿って一直線に形成されている。
なお、複数のヘッドレストガイド52のうち一方は、ヘッドレスト4の高さ調整を可能とする調整用ノブが備えられている。
この筒状部61の前側面には、一体形成された複数のリブ61aが形成されている。筒状部61は、当該複数のリブ61aを含めてホルダー51の内側寸法に対応する大きさに設定されている。
また、筒状部61の下部両側面には、外部側に突出する爪61bが設けられている。爪61bは、筒状部61の下部両側面を、爪61bの下端部を残した状態に切り欠くことによって、筒状部61と一体形成されている。このように下端部を残した状態にした爪61bは、その下端部を基点にして筒状部61の内外方向に弾性的に移動自在となっており、ピラー43が貫通孔63に挿通されていない状態においては、爪61bを、貫通孔63の内部側に入り込むように移動させることができる。そのため、ヘッドレストガイド52をホルダー51に対して抜き差しする場合には爪61bを貫通孔63側に入り込ませることによって抜き差しを可能とし、ヘッドレストガイド52をホルダー51に装着させた場合には爪61bがヘッドレストガイド52の抜け止めとして機能する。
この頭部62は、ヘッドレストガイド52がホルダー51によって保持されてシートバック3に対して設けられた場合に、シートバック3の上端面に露出する。したがって、貫通孔63は、シートバック3の上端面から開放された状態となる。
換言すれば、筒状部61は、貫通孔63の内周面に設けられて当該貫通孔63に挿通されたピラー43の外周面に当接する複数の突起64,65,66を有している。また、これら複数の突起64,65,66は、貫通孔の内周面に一体形成されている。
また、突起64は、筒状部61の下端部近傍を含む範囲における貫通孔63の内周面に設けられている。より詳細に説明すると、突起64は、筒状部61における上下方向の中央部よりも下方に設けられており、その下端部は、筒状部61の最下端には到達しない状態となっている。
さらに、突起64は、貫通孔63の内周面から前後方向に沿って突出している。具体的には、突起64は、貫通孔63の内周面のうち前側の面から後方に突出するようにして形成されている。
当接面64aは、ピラー43が貫通孔63に挿通された場合にピラー43の外周面に当接する面であり、筒状部61の長手方向に沿って長尺に形成されている。
上側傾斜面64bは、突起64の上端部に位置するとともに当接面64aと連続し、当接面64aから貫通孔63の内周面に向かって傾斜している。
下側傾斜面64cは、突起64の下端部に位置するとともに当接面64aと連続し、当接面64aから貫通孔63の内周面に向かって傾斜している。
なお、上側傾斜面64bと下側傾斜面64cは共に、貫通孔63の内周面に向かうにつれて左右の幅寸法が徐々に狭くなるように形成されている。
このような第二突起65は、当接面65aと、上側傾斜面65bと、下側傾斜面65cと、を備える。
当接面65aは、ピラー43が貫通孔63に挿通された場合にピラー43の外周面に当接する面であり、筒状部61の長手方向に沿って長尺に形成されている。
上側傾斜面65bは、第二突起65の上端部に位置するとともに当接面65aと連続し、当接面65aから貫通孔63の内周面に向かって傾斜している。
下側傾斜面65cは、第二突起65の下端部に位置するとともに当接面65aと連続し、当接面65aから貫通孔63の内周面に向かって傾斜している。
なお、上側傾斜面65bと下側傾斜面65cは共に、貫通孔63の内周面に向かうにつれて左右の幅寸法が徐々に狭くなるように形成されている。
さらに、第二突起65における左右方向の長さは、突起64における左右方向の長さと比較して短く設定されている。なお、ここでいう、左右方向の長さとは、突起64における当接面64aの左右方向の長さと、第二突起65における当接面65aの左右方向の長さを指しており、突起64と第二突起65の左右方向の長さを比較する場合は、互いの当接面64a,65aを比較する。
このような上方突起66における上下方向の長さは、突起64における上下方向の長さと比較して短く設定されている。また、第二突起65と比較しても上下方向の長さは短く設定されている。さらに、その幅寸法も、突起64及び第二突起65と比較して短く設定されている。すなわち、この上方突起66は、貫通孔63の内周面に小さく突き出た部分であり、ピラー43に対する接触面積は、突起64及び第二突起65と比較して狭い。
本実施形態においては、左右の上方突起66は、突起64に対して等間隔に離間しているが、これに限られるものではなく、突起64の左右に分かれて配置されていればよい。
図10に示すピラー43は、ヘッドレスト4の下端部から下方に真っすぐに突出するストレートタイプであり、矢印Y1で指す位置は、ピラー43と貫通孔63の内周面とが所謂“ゼロタッチ(ゼロ当たりともいう)”した状態となっている。すなわち、ピラー43と貫通孔63の内周面とが触れている状態となっている。さらに、矢印Y2で指す位置は、ピラー43と第二突起65とがゼロタッチした状態となっている。
また、矢印Y3で指す位置は、ピラー43と上方突起66とが強く接した状態となっており、場合によっては、ヘッドレストガイド52が弾性変形する。さらに、矢印Y4で指す位置は、ピラー43と突起64とが強く接した状態となっており、場合によっては、ヘッドレストガイド52が弾性変形する。
矢印Y5で指す位置は、ピラー43Aと貫通孔63の内周面とがゼロタッチした状態となっている。さらに、矢印Y6で指す位置は、ピラー43Aと突起64とがゼロタッチした状態となっている。
また、矢印Y7で指す位置は、ピラー43Aと上方突起66とが強く接した状態となっており、場合によっては、ヘッドレストガイド52が弾性変形する。さらに、矢印Y8で指す位置は、ピラー43Aと第二突起65とが強く接した状態となっており、場合によっては、ヘッドレストガイド52が弾性変形する。
より詳細に説明すると、ヘッドレストガイド52は、ホルダー51の下端部開口から突き出るようにしてホルダー51によって保持されている。この状態において爪61bはホルダー51の下端面よりも下方に位置しており、ヘッドレストガイド52の抜け止めとして機能している。また、ヘッドレストガイド52のうち爪61bにおける上端部から下方に位置する部位は、ホルダー51によって保持されてない状態となっている。すなわち、貫通孔63の内周面に設けられた突起64及び第二突起65の一部は、ホルダー51によって保持されていない部位に設けられた状態となっている。また、上方突起66も、頭部62における貫通孔63の内周面に設けられているため、ホルダー51によって保持されていない部位に設けられた状態となっている。
例えば筒状部61全体をホルダー51によって保持してしまうと、筒状部61が変形しにくくなってしまうため、ピラー43を貫通孔63に挿通させにくい。これに対して、ピラー43を貫通孔63に挿通させた際にピラー43と強く接触する各突起64,65,66の位置が、ホルダー51によって保持されていない箇所にあれば、ピラー43挿通時にヘッドレストガイド52が撓みやすくなるという利点がある。
また、突起64の少なくとも一部は、筒状部61のうちホルダー51によって保持されていない部位における貫通孔63の内周面に設けられているので、ヘッドレストガイド52が撓みやすくなり、ヘッドレスト4の操作荷重低減に寄与する。
すなわち、貫通孔63の内周面に突起64のみが設けられていてもよい。
また、貫通孔63の内周面に上方突起66はなく、突起64と第二突起65だけが設けられていてもよい。
また、貫通孔63の内周面に第二突起65はなく、突起64と上方突起66だけが設けられていてもよい。
また、貫通孔63の内周面に設けられる上方突起66は一つでもよいし、複数でもよい。上方突起66が一つの場合は、突起64の左右どちらかではなく、貫通孔63の内周面のうち後側の面から前方に突出するようにして形成されることが望ましい。すなわち、このような場合には、突起64と一つの上方突起66が同一垂直面上に位置する。
2 シートクッション
3 シートバック
31 シートフレーム
4 ヘッドレスト
43 ピラー
43A ピラー
5 支持構造
51 ホルダー
52 ヘッドレストガイド
61 筒状部
64 突起
65 第二突起
66 上方突起
62 頭部
63 貫通孔
Claims (10)
- ヘッドレストから突出するピラーを保持するためのヘッドレストガイドにおいて、
前記ピラーが挿通される貫通孔が長さ方向に沿って形成された筒状部を備えており、
前記筒状部は、前記貫通孔の内周面に設けられて当該貫通孔に挿通された前記ピラーに当接する突起を有しており、
前記突起は、前記筒状部の長手方向に沿って延在し、その上下方向の長さが、左右又は前後方向の長さに比較して長く設定されていることを特徴とするヘッドレストガイド。 - 前記突起は、前記筒状部の下端部近傍を含む範囲における前記貫通孔の内周面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドレストガイド。
- 前記突起は、前記貫通孔の内周面から前後方向に沿って突出していることを特徴とする請求項1又は2に記載のヘッドレストガイド。
- 前記筒状部は、前記貫通孔の内周面のうち前記突起と前後方向に対向する位置に設けられた第二突起を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のヘッドレストガイド。
- 前記第二突起における上下方向の長さは、前記突起における上下方向の長さと比較して短く設定されていることを特徴とする請求項4に記載のヘッドレストガイド。
- 前記第二突起における左右方向の長さは、前記突起における左右方向の長さと比較して短く設定されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のヘッドレストガイド。
- 前記突起は、前記筒状部における上下方向の中央部よりも下方に設けられており、
前記筒状部は、前記貫通孔の内周面のうち前記突起から上下方向に離間し、かつ前記筒状部における上下方向の中央部よりも上方に設けられた上方突起を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のヘッドレストガイド。 - 前記上方突起における上下方向の長さは、前記突起における上下方向の長さと比較して短く設定されていることを特徴とする請求項7に記載のヘッドレストガイド。
- 前記上方突起は前記貫通孔の内周面に複数設けられており、
前記複数の上方突起は、前記突起を正面視する方向から前記筒状部を透視した場合において前記突起の左右に分かれて配置されていることを特徴とする請求項7又は8に記載のヘッドレストガイド。 - 乗員の臀部を支持するシートクッションと、
前記シートクッションに回動可能に取り付けられたシートバックと、
前記シートバックの上部に設けられたヘッドレストと、を備えており、
前記シートバックを構成するシートフレームには、前記ヘッドレストガイドの前記筒状部の一部を保持するホルダーが設けられており、
前記突起の少なくとも一部は、前記筒状部のうち前記ホルダーによって保持されていない部位における前記貫通孔の内周面に設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のヘッドレストガイドを有する車両用シート。
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