JP5007074B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description
即ち、プレート体の剛性について充分考慮されていないため、弾力調節プレートを前方に突き出させたとき、プレート体も一緒に撓んでしまって、弾力調節プレートの実質的な前方突き出し量が少なくなって「前方突き出し量のロス」が生じることがある。
本願は、プレート体の剛性を向上させ、着座者の体格や好みに応じてクッション材を前方に押出す力を良好にすると共に、また、ワイヤーの取付を工夫してクッション性能を良好にしたものである。
本発明は、前記ワイヤスプリング32は上下一対設け、ワイヤスプリング32のうちの上側ワイヤスプリング32Aは前記フランジ33より上方のプレート体31の上縁付近の裏側に取付け、該上側ワイヤスプリング32Aには前方に突き出る屈曲部37を形成し、該屈曲部37はプレート体31の開口部36の係合片38の表側になるように、係合片38に係合させて取り付け、ワイヤスプリング32のうちの下側ワイヤスプリング32Bは、その左右両側を屈曲させて前記フランジ33の後方に位置させた車両用シートとしたものである。
請求項2の発明では、プレート体31にフランジ33を設けてプレート体31の剛性を向上させた構成でありながら、上側ワイヤスプリング32Aの取付部分のプレート体31の厚さを薄くすることができ、プレート体31の上側を適度に撓ませて良好なクッション性能を提供できる。
背凭シート2の上部にはヘッドレスト6を設ける。ヘッドレスト6の構成は任意であり、ヘッドレスト6は少なくとも着座者の頭部を支持する頭部支持部7と、前記背凭シート2に装着するためピラー8とを設けて構成している。
ヘッドレスト6のピラー8は左右方向のヘッドレスト取付杆10に設けたピラー支持部材11に高さ調節自在に取付ける。ピラー8とピラー支持部材11の構成は公知であり、図示は省略するが、ピラー支持部材11に設けた係合部材を所望高さに位置させたピラー8に形成した係合凹部に選択的に係合させて保持すればよい。
この場合、上側リンク杆15は、回動軸16より上側を上リンクアーム部22に形成し、回動軸16より下側を下リンクアーム部23に形成し、上リンクアーム部22と下リンクアーム部23は逆「く」の字形状に形成し、下リンクアーム部23よりも上リンクアーム部22を長く形成する。また、上側リンク杆15は、下リンクアーム部23が回動軸16を基準に下方に至るに従い前側に位置するように、傾斜させて取付ける。
着座者の後方移動により後突感知体25が後方移動すると、このエネルギーが下側リンク26と伝動部材20を介して上側リンク杆15に伝達され、上側リンク杆15は伝達された着座者の後方移動エネルギーによりヘッドレスト6を前方移動させ、着座者の頭部を支持する。
したがって、上側リンク杆15は、前記後突感知体25に移動量を増幅させてヘッドレスト6を前方移動させ、ヘッドレスト6の移動量を十分に確保でき、着座者の頭部の支持を確実にする。
しかして、前記下側リンク26および前記上側リンク杆15の各部材は、前記背凭フレーム3の左右側部フレーム17と並行方向の板状に形成し、側部フレーム17に取付けているので、左右の側部フレーム17の間には前記後突感知体25が位置するだけであり、着座者に着座時の違和感あるいは不快感を与えない。
即ち、従来の上下に並設したジグザグバネ構成では、着座者の上体は荷重により後方移動する各ジグザグバネにより「線」で支持されるので、着座姿勢が安定せず、後突のとき前方移動するヘッドレスト6が頭部を支持しても、着座者の上体が後方移動してしまって、頭部と上体との位置関係がかえって不安定になるが、本願では、前方移動したヘッドレスト6が頭部を支持しているときに、板状支持材30が着座者の上体全体を「面」で支持するので、頭部を含めた着座者の着座姿勢を極めて安定させる。
プレート体31は、野球のホームベースのような略五角形形状に形成し、プレート体31の左右両側には前方または後方に突き出るようにフランジ33を形成する。フランジ33はプレート体31の剛性を向上させ、着座時の入力荷重によって変形するのを防止する。実施例では後方に突出するようにフランジ33を形成している。
また、フランジ33は、プレート体31の成形時に、プレート体31が反るのを防止する作用も期待する。
フランジ33は、後述する弾力調節プレート40の押出面部70付近が前方または後方に突き出て最も高い頂部34に形成し、側面視、頂部34の上下両側は上方または下方に至るに従い低くなるように傾斜させて傾斜面35に形成する。
前記ワイヤスプリング32は、所定の弾性を有しており、プレート体31に荷重が掛かったときに、プレート体31全体が面形状を保持したまま後方移動しうるように構成する。
ワイヤスプリング32は上下一対設ける。ワイヤスプリング32は、一本の軸部材により形成し、ワイヤスプリング32の左右両端はプレート体31の左右側縁より側方に突き出させ、ワイヤスプリング32の中間部分をプレート体31の裏側に取付ける。
即ち、係合片38は開口部36内に形成され、プレート体31の裏面から係合片38の表面に上側ワイヤスプリング32Aの屈曲部37を係合させることにより、プレート体31および上側ワイヤスプリング32Aの前後の厚さを薄く構成することができる。
また、ワイヤスプリング32の内の下側ワイヤスプリング32Bはプレート体31の上下中間の所定位置に取付ける。
即ち、背凭フレーム3に板状支持材30を設けたことで、板状支持材30の上端から下端の何れかの部分の後方に後突感知体25を設ければ後突を感知できるようになる点、板状支持材30の上下中間部分は後方移動量が大きく後突のとき後突感知体25を大きく移動させて確実に後突を感知できる点、また、後突感知体25を上方に設けると、その部分の板状支持材30を所定量後方移動させることになって、着座者の上体の支持が不足してしまう点等の理由から、プレート体31の上下中間部分の後方に後突感知体25を位置させる。
しかして、前記板状支持材30のプレート体31の表側(前側)には、プレート体31に対して前後する弾力調節プレート40を設ける。
弾力調節プレート40は、弾性を有する合成樹脂製の一枚板状に形成する。弾力調節プレート40の後面の上部所定位置には後側に突き出る後方突出係合部41および/または前方突出係合部42を左右方向に夫々複数並設する。後方突出係合部41と前方突出係合部42はプレート体31に形成した上側係合孔43と下側係合孔44とに係合させる。
この場合、上側係合孔43の下側円弧面47と下側係合孔44の上側円弧面52とは、側面視所定位置に設けた中心Gとする同心円と略一致する円弧面となるように形成し、後方突出係合部41および前方突出係合部42を上側係合孔43と下側係合孔44に挿入係合後に前記中心Gを軸心として弾力調節プレート40が回動するように配置構成する。
弾力調節プレート40の下部所定位置にはやや後側に突き出る下部突出部55を形成する。下部突出部55にはワイヤーケーブル56のインナーケーブル57を挿入するケーブル挿入溝58を形成する。
嵌合溝55Aは、弾力調節プレート40の下部表面側にケーブル先端係合体61の左右幅より長く形成し、嵌合溝55Aの一方側に前記ケーブル挿入溝58を形成すると共に抜止体55Bを設ける。ケーブル先端係合体61は、嵌合溝嵌合溝55Aの他方側に嵌合させ、インナーケーブル57を持ってケーブル先端係合体61を嵌合溝55A内を横にスライドさせ、抜止体55Bにケーブル先端係合体61を当接させて抜けないように構成している。
また、下側開口部60の上下長さは、前記弾力調節プレート40が撓むために前記下部係合部55が上下しうる所定長さを有して開口させる。
プレート体31の左右中央位置には、ワイヤーケーブル56のアウターチューブ62のチューブ先端63を係止するチューブ係止部65を設ける。チューブ係止部65はチューブ先端63の一部または全部がプレート体31の前後の幅内に埋没するような凹部形状に形成すればよい。
この場合、ワイヤーケーブル56は、インナーケーブル57のケーブル先端係合体61を嵌合溝55Aの他方側に嵌合させ、嵌合溝55A内をケーブル先端係合体61を横にスライドさせ、ケーブル先端係合体61が抜止体55Bに嵌ると、インナーケーブル57がケーブル挿入溝58と合致するから、ケーブル先端係合体61を嵌合溝55Aに嵌合させたまま、インナーケーブル57をワイヤーケーブル56ごと回転させて、ワイヤーケーブル56ごと下側開口部60より裏側に通して移動させ、次に、アウターチューブ62を上方に牽引させてチューブ先端63をチューブ係止部65の上方から嵌合させると、取り付けが完了する。
また、チューブ係止部65の上方所定位置には、別途チューブ係止部65Aを設けてアウターチューブ62の中間部を係止すると、ワイヤーケーブル56がプレート体31から離れず、持ち運び等の管理が容易になって、好適である。
ワイヤーケーブル56は、インナーケーブル57を牽引すると、インナーケーブル57のケーブル先端係合体61が弾力調節プレート40の下部係合部55を上方に牽引し、その結果、弾力調節プレート40の上縁と弾力調節プレート40の下部係合部55の間の距離を短くして、弾力調節プレート40を前方に押出す。
しかして、弾力調節プレート40の所定部分は、該弾力調節プレート40の上縁側(係合部41)と下縁側(下部係合部55)との間隔を狭くしたとき前方に突き出る押出面部70に形成し、該押出面部70付近の弾力調節プレート40を前後移動させて該弾力調節プレート40の着座者の身体の支持弾力を調節するように構成する。
前記押出面部70は、押出面部70となる部分の弾力調節プレート40の左右側縁に切欠部71を形成して構成する。切欠部71は、押出面部70の左右側縁に一対あるいは上下に複数設けてもよい。
即ち、押出面部70の部分の弾力調節プレート40に切欠部71を設けると、切欠部71は弾力調節プレート40の断面積を減少させることにより応力が集中することで屈曲点になるので、切欠部71中心に湾曲させる。
また、押出面部70以外の弾力調節プレート40の側縁に、少なくともひとつ以上の上側切欠部72を設けると、弾力調節プレート40の上部部分を所望の形状に湾曲させられる。
この場合、押出面部70の位置は、弾力調節プレート40の後方突出係合部41と下部係合部55との上下中間より下方であって、後方突出係合部41と押出面部70との間隔Kよりも押出面部70と下部係合部55との間隔Lの方が短くなるように構成する。
即ち、弾力調節プレート40は、下部係合部55を上方移動させて押出面部70を前方移動させると共に、後方突出係合部41と押出面部70との間隔Kよりも押出面部70と下部係合部55との間隔Lの方が短くなるように構成することにより、押出面部70が弾力調節プレート40の上縁付近を支点として移動するときの移動半径を可及的に長くし、弾力調節プレート40の撓みによる押出面部70の前後移動の際の上下位置の変動を抑制する。
ヘッドレスト6のピラー8を支持するピラー支持部材11をヘッドレスト取付杆10に固定し、ヘッドレスト取付杆10の左右両側は夫々上側リンク杆15の上部に固定し、各上側リンク杆15の上下中間部は回動軸16により側部フレーム17に取付け、上側リンク杆15の下端部に伝動部材20の上部を取付け、伝動部材20の下部は上部を側部フレーム17に取付けた下側リンク26の上下中間部に軸着し、下側リンク26の下部に後突感知体25の左右両側を連結状態に取付けているから、後方から衝撃を受けて慣性で着座者が後方へ移動すると、クッション材4を後方に押し、クッション材4はプレート体31を後方に押し、プレート体31は後突感知体25を後方移動させ、後突感知体25の後方移動により下側リンク26が回動して伝動部材20を下方に牽引し、伝動部材20は上側リンク杆15を回動軸16中心に下方回動させ、上側リンク杆15の上部は回動軸16中心に前方回動し、これによりヘッドレスト6は軸21中心に前方移動する。
しかして、上側リンク杆15は、回動軸16より上方部分を上リンクアーム部22に、回動軸16より下方部分を下リンクアーム部23に夫々形成し、上リンクアーム部22は下リンクアーム部23よりも長く形成しているから、後突感知体25の移動量(伝動部材20の上下移動量)に対して、ヘッドレスト取付杆10の移動量を格段に大きくでき、しかも、ヘッドレスト取付杆10より上方にあるヘッドレスト6は更に前方移動量が増加し、移動量を十分に確保でき、着座者の頭部の支持を確実にする。
そのため、上側リンク杆15は、ヘッドレスト6を前方移動させるのに、下リンクアーム部23を後方移動させるので、下リンクアーム部23の作動方向が後方から衝撃を受けた着座者の移動方向(後方移動)と同じになって、着座者の後方移動を妨げることはなく、むしろ有効に作動するように作用し、合理的な構成となる。
したがって、下リンクアーム部23は回動軸16中心に後方移動するので、上側リンク杆15の作動の際、下リンクアーム部23はクッション材4や表皮部材5を前側に押す必要がなく、確実に作動する。
しかして、下側リンク26は、その上部を回動軸28により側部フレーム17に取付け、その下部に後突感知体25を取付軸27により取付け、側部フレーム17と取付軸27の間に伝動部材20の下部を軸29により取付けているから、下側リンク26は、取付軸27を力点、回動軸28を支点、軸29を作用点として梃の原理で後突感知体25の後方移動させる作動力を倍加して軸29を牽引する。
そのため、下側リンク26も上側リンク杆15の下リンクアーム部23と同様に、作動方向が着座者の移動方向(後方移動)と一致して合理的な構成となり、作動の際、クッション材4や表皮部材5からの干渉も回避して確実に作動する。
したがって、上側リンク杆15、伝動部材20、下側リンク26の作動機構は、その前側にクッション材4および表皮部材5が存在しても、作動方向が後側方向となるので、クッション材4および表皮部材5による圧力の干渉を避けられ、後突感知体25の移動をヘッドレスト6に伝達するのときロスを極力排除でき、作動を確実にする。
そのため、従来の上下に並設して「線」で支持するジグザグバネ構成に比して格段に着座感を向上させる。
なお、プレート体31は背凭フレーム3に前後移動自在に取付けられ、慣性による移動方向はプレート体31と後突感知体25共に同じであるから両者の関係において、互いに干渉し合う事態はなく、板状支持材30による着座者の支持と、後突感知体25による後突の感知の確実性とを両立させられ、合理的構成となる。
また、下側リンク26および上側リンク杆15の各部材は、背凭フレーム3の左右側部フレーム17と並行方向の板状に形成して、側部フレーム17に取付けているので、プレート体31と後突感知体25の前後移動に干渉しないように設けることができ、この点でも、合理的な構成となる。
したがって、弾力調節機構は、背凭フレーム3に対するプレート体31の全体および後突感知体25との位置関係を変えずに、弾力調節プレート40は前後して弾力を調節でき、弾力調節プレート40の存在は後突感知体25を含むむち打ち対策機構やプレート体31の本来の作用効果に全く影響しない。
それゆえ、後突感知体25とリンク機構により後突時ヘッドレスト6を前方に移動させうるむち打ち対策機構を設けた車両用シート1でありながら、クッションの弾力を調節しうる弾力調節プレート40の併設が可能となる。
しかして、弾力調節プレート40は、その所定部分の左右側縁に切欠部71を形成して構成しているから、切欠部71は、弾力調節プレート40の断面積を減少させることにより、断面積が減少した部分に応力を集中させ、弾力調節プレート40を所望形状に湾曲(前方突出)させて着座者の身体の支持弾力を調節する。
即ち、単に、弾力調節プレート40を上下に撓ませて前方に突出させても、着座者の背面形状にあわせて前方に突出させないと、着座感を損なうので、予め所定部分が前方に湾曲するように切欠部71を設けて撓ませるのである。
即ち、着座者の腰部当たりの弾力調節プレート40を押出面部70とし、押出面部70を切欠部71により前方に突き出すように弾力調節プレート40を湾曲させる。
したがって、予め所定の着座者の腰部後方の押出面部70が常時前方に押し出されるので、良好な着座感を提供する。
即ち、弾力調節プレートを撓ませたとき、押出面部70を切欠部71以外に、上側切欠部72にも応力を集中させることで上側切欠部72を屈曲点として前方に突出させ、切欠部71と上側切欠部72との付近複数位置が屈曲点となって側面視多角形のように撓ませる。
しかして、プレート体31は、野球のホームベースのような略五角形に形成し、プレート体31の左右両側には後側に突き出るようにフランジ33を形成しているから、フランジ33はプレート体31の剛性を向上させ、プレート体31が着座時の入力荷重によって変形するのを防止する。
即ち、プレート体31の剛性が低いと、弾力調節プレート40を前方に突き出させたとき、プレート体31も一緒に撓んでしまって、弾力調節プレート40の実質的な前方突き出し量が少なくなって「前方突き出し量のロス」が生じるが、本願では、フランジ33によりプレート体31の剛性を向上させるので、弾力調節プレート40の前方突き出しを良好にする。
この場合、フランジ33は、弾力調節プレート40の押出面部70付近が最も高く、側面視、上方および下方に至るに従い低くなるように傾斜させて形成しているから、弾力調節プレート40の押出面部70付近のプレート体31の強度を最も強くすると共に、プレート体31の上方および下方に至るに従い低くなるように傾斜させているので、スペース効率も良好にしてプレート体31を薄くする。
即ち、限られた車両用シート1の内部空間にプレート体31が占める割合を小さくすると、クッション材4を厚くする等のメリットが生じ、上側ワイヤスプリング32Aの屈曲部37をプレート体31の開口部36の係合片38の表側になるように係合させると、屈曲部37はプレート体31の厚みの範囲内で固定されることになり、この上側ワイヤスプリング32A取付部分のプレート体31の厚さを薄くすることができる。
なお、下側ワイヤスプリング32Bの取付部分は、フランジ33が有るため、通常の係合フックを設ければよい。
次に、弾力調節プレート40の裏側に位置するアウターチューブ62ごとワイヤーケーブル56全体を下側開口部60を通してプレート体31の裏側に位置させる。
次に、アウターチューブ62を上方に牽引すると、弾力調節プレート40を湾曲させながらケーブル先端係合体61は上方移動するので、アウターチューブ62のチューブ先端63が一旦プレート体31のチューブ係止部65より上方に位置するまでアウターチューブ62を上方に牽引してから、チューブ先端63をチューブ係止部65に上方から嵌合させると、ワイヤーケーブル56の取付が完了する。
即ち、ワイヤーケーブル56の取付は、弾力調節プレート40が湾曲から元に戻る復元力に抗して行われるから、弾力調節プレート40の湾曲と、ワイヤーケーブル56の取付との二つの作業を同時進行させる必要があって、非常に面倒であるが、ワイヤーケーブル56のケーブル先端係合体61を下部係合部55に係合させてから、アウターチューブ62のチューブ先端63をチューブ係止部65に係合させるので、アウターチューブ62をチューブ係止部65に係合させるための牽引が、同時に弾力調節プレート40を湾曲させることになり、簡単に取り付けることができる。
また、弾力調節プレート40の下部係合部55は単にプレート体31の下側開口部60に嵌合するだけであるから、ワイヤーケーブル56の取付の取付を容易にし、また、下部係合部55は下側開口部60との接触により弾力調節プレート40の撓むときのガイド作用を奏し、また、下部係合部55は下側開口部60との接触部分は、何れも合成樹脂製であるから異音の発生が少ない。
また、弾力調節プレート40の前面には背凭シート2のクッション材4があるので、弾力調節プレート40は前側からクッション材4により押され、後側からワイヤーケーブル56により引かれて、クッション材4とプレート体31とにより前後から挟持される。
する。
また、側面視において、チューブ係止部65と下部係合部55とが略同じ前後位置に配置することにより、一層、プレート体31および弾力調節プレート40並びに弾力調節プレート40の操作機構の全体の前後厚さを薄くすることが可能になって、好適である。
即ち、嵌合溝68を設けることによりチューブ係止部65と下部係合部55とを、アウターチューブ62の幅と略同じ前後幅内に配置可能となるので、プレート体31および弾力調節プレート40並びに弾力調節プレート40の操作機構の全体の前後厚さを薄くすることができる。
Claims (2)
- 背凭シート2の背凭フレーム3に、着座者の背部を支持しうる合成樹脂製の一枚板形状のプレート体31を、ワイヤスプリング32を介して前記背凭フレーム3に対して前後移動自在に取付け、該プレート体31の前面には、弾性を有する一枚板状の弾力調節プレート40を前記プレート体31に対して前後するように設けて、該弾力調節プレート40により着座者の身体の支持弾力を調節しうるように構成し、前記プレート体31は、該プレート体31の左右両側に前方または後方に突き出る上下方向に所定長さを有するフランジ33を形成し、前記フランジ33は、前記弾力調節プレート40を撓ませたとき最も前方に突き出る押出面部70付近が前方または後方に突き出て最も高い頂部34に形成し、側面視、頂部34の上下両側は上方または下方に至るに従い順次低くなるように傾斜させて傾斜面35に形成した車両用シート。
- 請求項1において、前記ワイヤスプリング32は上下一対設け、ワイヤスプリング32のうちの上側ワイヤスプリング32Aは前記フランジ33より上方のプレート体31の上縁付近の裏側に取付け、該上側ワイヤスプリング32Aには前方に突き出る屈曲部37を形成し、該屈曲部37はプレート体31の開口部36の係合片38の表側になるように、係合片38に係合させて取り付け、ワイヤスプリング32のうちの下側ワイヤスプリング32Bは、その左右両側を屈曲させて前記フランジ33の後方に位置させた車両用シート。
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