JP2018139273A - 電子装置及びその製造方法、熱伝導部品 - Google Patents
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Description
その限界を打開し、さらに集積度を高める方法として、様々な方法が検討されてきたが、近年、LSIチップを三次元的に積層することによって集積度を高める3D−LSIの技術が注目を集めている。
しかしながら、例えば3D−LSI構造のような三次元積層構造では、個々のLSIチップ(半導体チップ)が発生した熱をどのようにして放熱させるかが問題となる。
本発明は、積層されたチップ間で個々のチップが発生した熱を効率良く伝導させ、十分な放熱効果が得られるようにすることを目的とする。
本実施形態にかかる電子装置は、図1(A)〜図1(C)に示すように、複数の半導体チップ1が接続部2を介して3次元に積層された3次元積層構造を有する半導体装置3と、複数の半導体チップ1の間の空間に設けられた熱伝導部品4とを備える。
ここで、3次元積層構造を有する半導体装置3は、例えばLSIチップを三次元的に積層して構成される半導体装置(3D−LSI;3D−LSI構造)であって、例えば回路基板上に設けられる。
ここで、構造物7は、形状記憶合金からなり、複数の縦材5は、波状の複数の凹凸を有する形状が記憶され、平行に設けられており、横材6は、凹凸の最高点同士及び最低点同士を接続するように設けられている[例えば図3(A)、図3(B)参照]。
ここでは、形状記憶合金は、例えばNi−Ti系合金である。また、構造物7は、形状記憶合金からなり、波板状の周期的な多数の凹凸を備えた2本の平行な縦材5が、凹凸の最高点同士及び最低点同士で個々に横材6で接続されているものである。
ここでは、繊維8は、例えば金属繊維又は炭素繊維である。また、繊維8は、複数の横材6の上側、下側に交互に位置するように、縦材5に沿って設けられている。つまり、繊維8は、複数の横材6のうち隣り合う横材6の間で横材6と繊維8の位置関係が互い違いに入れ替わるように編み込まれている。
このように構成される熱伝導部品4を、積層された複数のチップ1の間の空間に設けることで、3次元積層構造を構成する半導体装置3の内部の個々のチップ1で発生した熱を効率的に移動させ、放熱させる放熱構造を実現することができる。
なお、熱伝導部品4が3次元積層構造を構成する上下のチップ1の間の空間に設けられた半導体装置3又はこれを備える電子装置では、熱伝導部品4が形状を回復した状態、即ち、縦材5が波状の複数の凹凸を有する形状に回復した状態になっている[例えば図5(C)参照]。
つまり、熱伝導部品4は、形状記憶合金からなり、波状の複数の凹凸を有する形状が記憶され、平行に設けられた複数の縦材5と、凹凸の最高点同士及び最低点同士を接続するように設けられた複数の横材6とを備え、平坦になるように変形された構造物7と、複数の横材6の上側、下側に交互に位置するように、縦材5に沿って設けられ、形状記憶合金よりも熱伝導率の高い材料からなる繊維8とを備えるものとなっている。
このため、縦材5が波状の複数の凹凸を有する形状になった状態で、第1繊維8A及び第2繊維8Bの一方は、熱伝導部品4を挟んで上下に位置する半導体チップ1の表面のそれぞれに接触しており、第1繊維8A及び第2繊維8Bの他方は、熱伝導部品4を挟んで上下に位置する半導体チップ1の表面のそれぞれに接触せずに、半導体チップ1の間に位置している状態となる[例えば図5(C)参照]。
ところで、本実施形態では、上述したように、3D−LSI構造の内部で個々のチップ1が発生した熱を効率良く移動させ、十分な放熱効果が得られるようにすべく、チップ間のアンダーフィル材9に埋め込まれるように、上述のように構成される熱伝導部品4を設けている[例えば図5(C)参照]。
そして、図2(B)に示すように、波板状の形状を記憶させた形状記憶合金に応力を加えることによって、全体を平坦に変形させる。
一方、形状記憶合金を加熱し、温度を形状回復温度以上にすると、図2(C)に示すように、形状記憶合金は変形し、元の多数の凹凸を備えた波板状の形状に復元(回復)する。
つまり、上述のような変形挙動を伴う形状記憶合金からなる構造物(骨格)7に、形状記憶合金よりも熱伝導性の高い材料(素材)からなる繊維8を編み込んだ熱伝導部品4を使用して、3D−LSI構造を構成する複数の半導体チップ1のうち上下で隣接する2つのチップ間に熱伝導性の高い材料からなる放熱経路を形成する。
そして、同じ空間に、熱硬化性のアンダーフィル材(未硬化)9を充填し、アンダーフィル材9を硬化させる目的で加熱する[例えば図5(C)参照]。ここでは、形状記憶合金の形状回復温度は、アンダーフィル材9の硬化温度よりも低く設定しておき、アンダーフィル材9の硬化温度まで加熱する。
このようにして形状記憶合金からなる骨格7が、上下の2つのチップ1の間の空間で、元の多数の凹凸を備えた波板状の形状に復元すると、多数の凹凸の凸部が、上下の2つのチップ1のそれぞれの表面に押しつけられることになる[例えば図5(C)参照]。
このようにして、上下の2つのチップ1の表面の間に、熱伝導性の高い繊維8によって多数の放熱経路が形成されるため、チップ間の空間にアンダーフィル材9のみが充填されている場合と比較して、チップ間での伝熱性能を大幅に向上させることができ、十分な放熱効果が得られることになる。
また、上述のように、熱伝導部品4を形状記憶合金からなる構造物7及び繊維8によって構成し、上述のようにして3D−LSI構造の内部に設けることで、チップ1を積層する際の位置合わせに影響を与えることなく、熱伝導性の高い繊維8を上下の2つのチップの表面のそれぞれに接触させ、熱伝導性の高い放熱経路を容易に形成できることになる。
本実施形態の電子装置の製造方法は、複数の半導体チップ1が接続部2を介して3次元に積層された3次元積層構造を有する半導体装置3の複数の半導体チップ1の間の空間に、熱伝導部品4を挿入する工程[例えば図5(B)、図1(B)、図1(C)参照]と、熱伝導部品4を加熱する工程[例えば図5(C)参照]とを含む。
また、熱伝導部品4を挿入する工程の後に、複数の半導体チップ1の間の空間に、アンダーフィル材9を充填する工程と、アンダーフィル材9を硬化温度まで加熱して硬化させる工程[例えば図5(C)参照]とを含むものとしても良い。
また、繊維8を、第1繊維8Aと、第1繊維8Aに対して横材6を挟んで上下方向の反対側に位置するように設けられた第2繊維8Bとを備えるものとし、熱伝導部品4を加熱する工程で、熱伝導部品4の形状を回復させると、第1繊維8A及び第2繊維8Bの一方は、熱伝導部品4を挟んで上下に位置する半導体チップ1の表面のそれぞれに接触し、第1繊維8A及び第2繊維8Bの他方は、熱伝導部品4を挟んで上下に位置する半導体チップ1の表面のそれぞれに接触せずに、半導体チップ1の間に位置するようにしても良い[例えば図5(C)参照]。
本具体例では、例えば図3(A)、図3(B)に示すように、熱伝導部品4の構成要素である形状記憶合金からなる構造物(骨格)7は、2本の平行な縦材5の間を、縦材5とは直交する向きの多数の横材6によって接続した、はしご状の構造を有している。
また、骨格7を構成する形状記憶合金の材料としては、Ni−Ti系合金を用いている。Ni−Ti系合金は、組成や加工条件を調整することによって、形状回復温度を室温から約100℃程度の温度範囲内で設定することが可能であり、後述の放熱経路の形成プロセスの構築に好適である。
具体的には、はしご状の構造を有する骨格7に対して、2本の縦材5が周期的に多数の凹凸を備えた波板状の形状になるように処理を行なう。
この際、横材6が、必ず、縦材5の凹凸の凸部の頂点(最高点及び最低点)同士を連結するように、2本の縦材5の凹凸と横材6の位置関係を調整する。つまり、横材6は、縦材5の上向きの凸部の最も高い位置(最高点)同士と、下向きの凸部の最も低い位置(最低点)同士を、それぞれ連結するように配置する。
ここで、骨格7を波板状の形状に成形する加工において、縦材5の変形量が急峻であると、形状回復効果が良好に発揮されないおそれがあるため、縦材5の凹凸の曲率を定める際には、例えば変形歪量が約7〜約8%を超えないようにすることが望ましい。
ここで、形状記憶合金は、室温下で容易に変形させることが可能であるため、例えば、図3に示すような形状の骨格の全体を平板で押しつぶせば、縦材に与えた波板状の凹凸が失われて、骨格全体を平坦なはしご状の形状とすることができる。
このように、平坦に変形させた骨格7に対して繊維8を編み込むようにしているのは、波板状の凹凸を備えた形状のままで繊維8を編み込み、その後に、例えばプレスなどによって応力を加えて平坦に変形させると、その際に、繊維8が切れてしまうおそれがあるからである。
この具体例では、熱伝導性の高い繊維8を、隣り合う横材6の上側と下側を交互に通過するように通して編み込む。ある横材6の上側を通過したら、その隣の横材6では下側を通過し、さらにその隣では再び横材6の上側を通過するというようにする。
そして、骨格7の横材6に繊維8を編み込む際に、2つの繊維8A、8Bのグループの間で、同じ横材6の上側・下側の通過する側が互いに逆になるようにする。
例えば、繊維8Aのグループが、ある横材6を起点として、その横材6の上、下、上、下・・・のように通過するよう編み込まれていたら、もう一方の繊維8Bのグループは、同じ位置の横材6の下、上、下、上・・・のように通過するように編み込むようにする。
これにより、骨格7を平坦に変形させた状態で、縦材5の上向きの凸部(最高点)に設けられている横材6がどれで、縦材5の下向きの凸部(最低点)に設けられている横材6がどれであるかがわからなくても、いずれか一方のグループの繊維8A又は8Bが横材6とチップ1の表面との間に挟まれてチップ1の表面に接触するようにすることができる。このため、繊維8の編み込みが容易になる。
なお、ここでは、横材6の上下を逆に通すことを示すために、熱伝導性の高い繊維8を、繊維8Aと繊維8Bの2つのグループに分け、異なる符合をつけて示しているが、繊維8Aと繊維8Bの間には、横材6の上下のどちらを通すか以外には差はなく、両者はまったく同じ素材でできた同じ繊維である。
次に、上述のようにして作製された熱伝導部品4を用いて、3次元積層構造を有する半導体装置3を備える電子装置において放熱経路を形成する方法、即ち、本具体例の電子装置の製造方法について、図5(A)〜図5(C)を参照しながら説明する。
まず、図5(A)に示すように、複数のチップ1を、接続部2を介して、3次元に積層して、3D−LSI構造を有する半導体装置3を作製する[例えば図1(A)参照]。
このような3D−LSI構造を有する半導体装置3では、上下の2つのチップ1は、接続端子10及びはんだ11によって構成される接続部2によって電気的に接続される。また、図示していないが、チップ1の表面側と裏面側は、チップ1を貫通するように形成されたTSV(Through Silicon Via)によって接続される。
なお、上下の2つのチップ1の間の接続部2が存在しないところは何もない空洞となっている。
この際、チップ間を電気的に接続している接続部2の間にショートが発生しないように、熱伝導部品4は、接続部2に接触しないように配置する。
そして、アンダーフィル材9を硬化させる目的で、全体を加熱する。
この加熱によって、熱伝導部品4の温度も上昇を開始し、やがて熱伝導部品4の骨格7を構成する形状記憶合金の形状回復温度を上回る温度に到達する。
ここでは、骨格7の縦材5の凹凸の凸部の頂点(最高点及び最低点)の位置には、2本の縦材5の間に渡されるように複数の横材6が配置されている。
そして、上述したように繊維8をグループに分けて編み込む場合、複数の横材6のチップ1の表面と対向する側には、必ず、繊維8A又は繊維8Bのどちらかが通っていることになる。
例えば、図5(C)中、符号Xで示す位置では、骨格7の横材6によって、一方のグループの繊維8Aが上側のチップ1の表面に押し当てられている一方、図5(C)中、符号Yで示す位置では、横材6によって、同じグループの繊維Aが下側のチップ1の表面に押し当てられている。このように、すべての横材6によって、一方のグループの繊維8Aが、上下のチップ1のそれぞれの表面に交互に押し当てられている。
また、一方のグループの繊維8Aは、上下のチップ間の熱の移動を容易にするだけでなく、チップ1の面内方向への熱の移動も助ける効果がある。
そして、アンダーフィル材9が完全に硬化すると、上下のチップ1の表面に繊維8が押し当てられた状態で、熱伝導部品4の位置、即ち、縦材5、横材6、繊維8の位置が固定される。
また、上述のようなプロセスによって作製する場合には、アンダーフィル材9が完全に硬化する前に、液状のアンダーフィル材9の内部で熱伝導部品4の骨格7を構成する形状記憶合金の形状回復が行なわれるように、アンダーフィル材9の硬化温度に対して、形状記憶合金の形状回復温度を低く設定することになる。
また、熱伝導部品4の骨格7に編み込む熱伝導性の高い繊維8(繊維状の素材)としては、例えば、熱伝導率約398W/(m・K)の銅、熱伝導率約429W/(m・K)の銀、熱伝導率約310W/(m・K)の金などの純金属の繊維を利用すれば、極めて効果的な放熱経路の形成が可能である。
さらに、約1000W/(m・K)を上回る熱伝導率を備えたピッチ系の炭素繊維を活用することにより、さらに効率の高い放熱経路の形成も可能となる。
3D−LSI構造では、個々のLSIチップで発生する熱をどのようにして逃がし、冷却するかが問題となる。
例えば、積層構造の上端又は下端に位置するLSIチップは、放熱フィンや回路基板に直接接触させることによって、放熱経路を設けることができるため、これらの位置にあるチップで発生する熱を3D−LSI構造の外部に逃がすことは比較的容易である。
このような位置に、例えばCPUのような発熱量の大きい素子が配置された場合には、チップの局所的な温度上昇がもたらす動作不良や故障などの深刻な問題が生じることが懸念される。
ここで、アンダーフィル材は、一般的には絶縁性の樹脂組成物を硬化させて設けられるが、その樹脂組成物には、例えば、熱硬化型のエポキシ樹脂に、様々な材質、形状のフィラーを分散させたものが使用される。
しかしながら、このように熱伝導性を高めるための工夫を施した樹脂組成物を、アンダーフィル材としてチップ間に充填したとしても、チップ間での熱伝導を劇的に改善することは難しい。
この熱伝導率は、シリコンの熱伝導率約168W/(m・K)や銅の熱伝導率約398W/(m・K)と比較すると圧倒的に低く、アンダーフィル材の存在が、積層されたチップ間での熱伝導の大きな妨げとなっている。
したがって、本実施形態にかかる電子装置及びその製造方法、熱伝導部品は、積層されたチップ間で個々のチップが発生した熱を効率良く伝導させ、十分な放熱効果が得られるようにすることができるという効果を有する。
例えば、アンダーフィル材9を加熱して硬化させる工程とは別に、熱伝導部品4をその形状を回復させる形状回復温度まで加熱する工程を設けても良い。
以下、上述の実施形態に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
複数の半導体チップが接続部を介して3次元に積層された3次元積層構造を有する半導体装置と、
前記複数の半導体チップの間の空間に設けられた熱伝導部品とを備え、
前記熱伝導部品は、
形状記憶合金からなり、波状の複数の凹凸を有する形状が記憶され、平行に設けられた複数の縦材と、前記凹凸の最高点同士及び最低点同士を接続するように設けられた複数の横材とを備える構造物と、
前記複数の横材の上側、下側に交互に位置するように、前記縦材に沿って設けられ、前記形状記憶合金よりも熱伝導率の高い材料からなる繊維とを備え、
前記縦材が波状の複数の凹凸を有する形状になって、前記熱伝導部品を挟んで上下に位置する前記半導体チップの表面のそれぞれに前記複数の凹凸の最高点及び最低点に接続された前記複数の横材が押しつけられて前記繊維が接触した状態になっていることを特徴とする電子装置。
前記複数の半導体チップの間の空間に充填され、硬化されたアンダーフィル材を備えることを特徴とする、付記1に記載の電子装置。
(付記3)
前記繊維は、第1繊維と、前記第1繊維に対して前記横材を挟んで上下方向の反対側に位置するように設けられた第2繊維とを備え、
前記縦材が波状の複数の凹凸を有する形状になった状態で、前記第1繊維及び前記第2繊維の一方は、前記熱伝導部品を挟んで上下に位置する前記半導体チップの表面のそれぞれに接触しており、前記第1繊維及び前記第2繊維の他方は、前記熱伝導部品を挟んで上下に位置する前記半導体チップの表面のそれぞれに接触せずに、前記半導体チップの間に位置していることを特徴とする、付記1又は2に記載の電子装置。
前記形状記憶合金は、Ni−Ti系合金であることを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の電子装置。
(付記5)
前記繊維は、金属繊維又は炭素繊維であることを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の電子装置。
形状記憶合金からなり、波状の複数の凹凸を有する形状が記憶され、平行に設けられた複数の縦材と、前記凹凸の最高点同士及び最低点同士を接続するように設けられた複数の横材とを備え、平坦になるように変形された構造物と、
前記複数の横材の上側、下側に交互に位置するように、前記縦材に沿って設けられ、前記形状記憶合金よりも熱伝導率の高い材料からなる繊維とを備えることを特徴とする熱伝導部品。
前記繊維は、第1繊維と、前記第1繊維に対して前記横材を挟んで上下方向の反対側に位置するように設けられた第2繊維とを備えることを特徴とする、付記6に記載の熱伝導部品。
(付記8)
前記形状記憶合金は、Ni−Ti系合金であることを特徴とする、付記6又は7に記載の熱伝導部品。
前記繊維は、金属繊維又は炭素繊維であることを特徴とする、付記6〜8のいずれか1項に記載の熱伝導部品。
(付記10)
複数の半導体チップが接続部を介して3次元に積層された3次元積層構造を有する半導体装置の前記複数の半導体チップの間の空間に、形状記憶合金からなり、波状の複数の凹凸を有する形状が記憶され、平行に設けられた複数の縦材と、前記凹凸の最高点同士及び最低点同士を接続するように設けられた複数の横材とを備え、平坦になるように変形された構造物と、前記複数の横材の上側、下側に交互に位置するように、前記縦材に沿って設けられ、前記形状記憶合金よりも熱伝導率の高い材料からなる繊維とを備える熱伝導部品を挿入する工程と、
前記熱伝導部品を挟んで上下に位置する前記半導体チップの表面のそれぞれに前記複数の凹凸の最高点及び最低点に接続された前記複数の横材が押しつけられて前記繊維が接触するように、前記熱伝導部品を波状の複数の凹凸を有する形状に回復させる形状回復温度まで加熱する工程とを含むことを特徴とする電子装置の製造方法。
前記熱伝導部品を挿入する工程の後に、前記複数の半導体チップの間の空間に、アンダーフィル材を充填する工程と、前記アンダーフィル材を硬化温度まで加熱して硬化させる工程とを含み、
前記形状記憶合金の形状回復温度が前記アンダーフィル材の硬化温度よりも低く設定されており、前記アンダーフィル材を硬化させる工程において、前記熱伝導部品を加熱する工程も行なわれることを特徴とする、付記10に記載の電子装置の製造方法。
前記繊維は、第1繊維と、前記第1繊維に対して前記横材を挟んで上下方向の反対側に位置するように設けられた第2繊維とを備え、
前記熱伝導部品を加熱する工程で、前記熱伝導部品の形状を回復させると、前記第1繊維及び前記第2繊維の一方は、前記熱伝導部品を挟んで上下に位置する前記半導体チップの表面のそれぞれに接触し、前記第1繊維及び前記第2繊維の他方は、前記熱伝導部品を挟んで上下に位置する前記半導体チップの表面のそれぞれに接触せずに、前記半導体チップの間に位置することを特徴とする、付記10又は11に記載の電子装置の製造方法。
2 接続部
3 半導体装置
4 熱伝導部品
5 縦材
6 横材
7 構造物(骨格)
8 繊維
8A 繊維(第1繊維)
8B 繊維(第2繊維)
9 アンダーフィル材
10 接続端子
11 はんだ
Claims (8)
- 複数の半導体チップが接続部を介して3次元に積層された3次元積層構造を有する半導体装置と、
前記複数の半導体チップの間の空間に設けられた熱伝導部品とを備え、
前記熱伝導部品は、
形状記憶合金からなり、波状の複数の凹凸を有する形状が記憶され、平行に設けられた複数の縦材と、前記凹凸の最高点同士及び最低点同士を接続するように設けられた複数の横材とを備える構造物と、
前記複数の横材の上側、下側に交互に位置するように、前記縦材に沿って設けられ、前記形状記憶合金よりも熱伝導率の高い材料からなる繊維とを備え、
前記縦材が波状の複数の凹凸を有する形状になって、前記熱伝導部品を挟んで上下に位置する前記半導体チップの表面のそれぞれに前記複数の凹凸の最高点及び最低点に接続された前記複数の横材が押しつけられて前記繊維が接触した状態になっていることを特徴とする電子装置。 - 前記複数の半導体チップの間の空間に充填され、硬化されたアンダーフィル材を備えることを特徴とする、請求項1に記載の電子装置。
- 前記繊維は、第1繊維と、前記第1繊維に対して前記横材を挟んで上下方向の反対側に位置するように設けられた第2繊維とを備え、
前記縦材が波状の複数の凹凸を有する形状になった状態で、前記第1繊維及び前記第2繊維の一方は、前記熱伝導部品を挟んで上下に位置する前記半導体チップの表面のそれぞれに接触しており、前記第1繊維及び前記第2繊維の他方は、前記熱伝導部品を挟んで上下に位置する前記半導体チップの表面のそれぞれに接触せずに、前記半導体チップの間に位置していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電子装置。 - 前記形状記憶合金は、Ni−Ti系合金であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子装置。
- 前記繊維は、金属繊維又は炭素繊維であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子装置。
- 形状記憶合金からなり、波状の複数の凹凸を有する形状が記憶され、平行に設けられた複数の縦材と、前記凹凸の最高点同士及び最低点同士を接続するように設けられた複数の横材とを備え、平坦になるように変形された構造物と、
前記複数の横材の上側、下側に交互に位置するように、前記縦材に沿って設けられ、前記形状記憶合金よりも熱伝導率の高い材料からなる繊維とを備えることを特徴とする熱伝導部品。 - 複数の半導体チップが接続部を介して3次元に積層された3次元積層構造を有する半導体装置の前記複数の半導体チップの間の空間に、形状記憶合金からなり、波状の複数の凹凸を有する形状が記憶され、平行に設けられた複数の縦材と、前記凹凸の最高点同士及び最低点同士を接続するように設けられた複数の横材とを備え、平坦になるように変形された構造物と、前記複数の横材の上側、下側に交互に位置するように、前記縦材に沿って設けられ、前記形状記憶合金よりも熱伝導率の高い材料からなる繊維とを備える熱伝導部品を挿入する工程と、
前記熱伝導部品を挟んで上下に位置する前記半導体チップの表面のそれぞれに前記複数の凹凸の最高点及び最低点に接続された前記複数の横材が押しつけられて前記繊維が接触するように、前記熱伝導部品を波状の複数の凹凸を有する形状に回復させる形状回復温度まで加熱する工程とを含むことを特徴とする電子装置の製造方法。 - 前記熱伝導部品を挿入する工程の後に、前記複数の半導体チップの間の空間に、アンダーフィル材を充填する工程と、前記アンダーフィル材を硬化温度まで加熱して硬化させる工程とを含み、
前記形状記憶合金の形状回復温度が前記アンダーフィル材の硬化温度よりも低く設定されており、前記アンダーフィル材を硬化させる工程において、前記熱伝導部品を加熱する工程も行なわれることを特徴とする、請求項7に記載の電子装置の製造方法。
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