JP2018137070A - 超電導ケーブルの接続構造、及び超電導ケーブル用接続部材 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1は、低温絶縁型の超電導ケーブル同士を接続する中間接続構造として、各ケーブルコアに備えるフォーマ同士を接続する丸棒状の中心部を備える中間接続部材を備えるものを開示する。中心部には、超電導導体層同士、外側超電導層同士を接続する接続用超電導線材が挿通配置される配置孔が設けられている。この中間接続構造は、フォーマ同士を中心部で接続し、次に超電導導体層同士を接続用超電導線材で接続し、超電導導体層の接続箇所から中間接続部材の各端部に亘って、これらを覆うように補強絶縁部を形成し、次に外側超電導層同士を接続用超電導線材で接続する工程を経て構築される。
超電導導体層と電気絶縁層と外側導電層とを備えるケーブルコアと、前記ケーブルコアを収納し、冷媒が充填される断熱管とを備える超電導ケーブルの端部に設けられる超電導ケーブルの接続構造であって、
段剥ぎされた前記ケーブルコアの端部に取り付けられる雄型部材と、
前記雄型部材が挿入されるケーブル側凹部と、前記超電導ケーブルの接続対象が挿入される相手側凹部とを備える雌型部材と、
前記超電導導体層の端部の外周に設けられる断熱部とを備え、
前記雄型部材は、
前記超電導導体層の端部が挿入される導体挿入部を備え、前記超電導導体層に電気的に接続される内側導電キャップ部と、
前記外側導電層の端部に電気的に接続される外側導電部と、
前記内側導電キャップ部と前記外側導電部とを電気的に絶縁した状態で接続し、前記電気絶縁層の外周に配置される端末側絶縁部とを備え、
前記雌型部材は、
前記ケーブル側凹部の一部が設けられ、前記内側導電キャップ部と電気的に接続される内側導体部と、
前記内側導体部に同軸に設けられ、前記外側導電部に電気的に接続される外側接続端部を備える外側導電接続筒部と、
前記内側導体部と前記外側導電接続筒部との間に介在されて両者を電気的に絶縁し、前記端末側絶縁部の外周に配置される外側絶縁端部を備える外側絶縁筒部とを備える。
超電導導体層と電気絶縁層と外側導電層とを備えるケーブルコアと、前記ケーブルコアを収納し、冷媒が充填される断熱管とを備える超電導ケーブルの端部に取り付けられて、前記超電導ケーブルの接続対象との接続に用いられる超電導ケーブル用接続部材であって、
段剥ぎされた前記ケーブルコアの端部において、前記超電導導体層の端部が挿入される導体挿入部を備え、前記超電導導体層に電気的に接続される内側導電キャップ部と、
前記外側導電層の端部に電気的に接続される外側導電部と、
前記内側導電キャップ部と前記外側導電部とを電気的に絶縁した状態で接続し、前記電気絶縁層の外周に配置される端末側絶縁部とを備える。
超電導導体層と電気絶縁層と外側導電層とを備えるケーブルコアと、前記ケーブルコアを収納し、冷媒が充填される断熱管とを備える超電導ケーブルと接続対象との間に介在されて、両者の接続に用いられる超電導ケーブル用接続部材であって、
段剥ぎされた前記ケーブルコアの端部が挿入されるケーブル側凹部と、前記超電導ケーブルの接続対象が挿入される相手側凹部とを備え、更に、
前記ケーブル側凹部の一部を構成し、前記超電導導体層の端部が挿入される導体凹部を備え、前記超電導導体層と電気的に接続される内側導体部と、
前記内側導体部に同軸に設けられ、前記外側導電層に電気的に接続される外側接続端部を備える外側導電接続筒部と、
前記内側導体部と前記外側導電接続筒部との間に介在されて両者を電気的に絶縁し、前記電気絶縁層の外周に配置される外側絶縁端部を備える外側絶縁筒部とを備える。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る超電導ケーブルの接続構造は、
超電導導体層と電気絶縁層と外側導電層とを備えるケーブルコアと、前記ケーブルコアを収納し、冷媒が充填される断熱管とを備える超電導ケーブルの端部に設けられる超電導ケーブルの接続構造であって、
段剥ぎされた前記ケーブルコアの端部に取り付けられる雄型部材と、
前記雄型部材が挿入されるケーブル側凹部と、前記超電導ケーブルの接続対象が挿入される相手側凹部とを備える雌型部材と、
前記超電導導体層の端部の外周に設けられる断熱部とを備え、
前記雄型部材は、
前記超電導導体層の端部が挿入される導体挿入部を備え、前記超電導導体層に電気的に接続される内側導電キャップ部と、
前記外側導電層の端部に電気的に接続される外側導電部と、
前記内側導電キャップ部と前記外側導電部とを電気的に絶縁した状態で接続し、前記電気絶縁層の外周に配置される端末側絶縁部とを備え、
前記雌型部材は、
前記ケーブル側凹部の一部が設けられ、前記内側導電キャップ部と電気的に接続される内側導体部と、
前記内側導体部に同軸に設けられ、前記外側導電部に電気的に接続される外側接続端部を備える外側導電接続筒部と、
前記内側導体部と前記外側導電接続筒部との間に介在されて両者を電気的に絶縁し、前記端末側絶縁部の外周に配置される外側絶縁端部を備える外側絶縁筒部とを備える。
上記断熱部は、代表的には、外側絶縁筒部の外周に設けられる。また、上記断熱部は、雌型部材に一体に備える場合、雌型部材とは独立して備える場合のいずれでもよい。
雄型部材は、内側導電キャップ部と端末側絶縁部と外側導電部とが同軸状に配置された部材であり、内側導電キャップ部の位置と外側導電部の位置とは端末側絶縁部によって規定されて実質的に変位しない。
雌型部材は、内側導体部と、外側絶縁筒部と、外側導電接続筒部とが同軸状に配置された部材であり、内側導体部の位置と外側導電接続筒部の位置とは、外側絶縁筒部によって規定されて実質的に変位しない。
雌型部材に雄型部材が差し込まれて、雄型部材と雌型部材との両部材が接続された状態では、両部材の相対位置が実質的に変動しない。
従って、雄型部材と雌型部材とが接続された状態では、ケーブルコアの端部に設けられる超電導導体層の接続箇所(直接には内側導電キャップ部との接続箇所)と外側導電層の接続箇所(直接には外側導電部との接続箇所)とは、端末側絶縁部によって相対位置が固定され、雌型部材がこの相対位置を実質的に変化させない。
前記外側導電接続筒部の冷媒孔から、前記雄型部材の端末側絶縁部と前記雌型部材の外側絶縁筒部との間の空間及び前記内側導電キャップ部と前記内側導体部のケーブル側凹部を形成する内壁との間の空間を経て、前記内側導電キャップ部の冷媒孔及び前記内側導体部の冷媒孔に連続する冷媒流路を備える形態が挙げられる。
超電導導体層と電気絶縁層と外側導電層とを備えるケーブルコアと、前記ケーブルコアを収納し、冷媒が充填される断熱管とを備える超電導ケーブルの端部に取り付けられて、前記超電導ケーブルの接続対象との接続に用いられる超電導ケーブル用接続部材であって、
段剥ぎされた前記ケーブルコアの端部において、前記超電導導体層の端部が挿入される導体挿入部を備え、前記超電導導体層に電気的に接続される内側導電キャップ部と、
前記外側導電層の端部に電気的に接続される外側導電部と、
前記内側導電キャップ部と前記外側導電部とを電気的に絶縁した状態で接続し、前記電気絶縁層の外周に配置される端末側絶縁部とを備える。
超電導導体層と電気絶縁層と外側導電層とを備えるケーブルコアと、前記ケーブルコアを収納し、冷媒が充填される断熱管とを備える超電導ケーブルと接続対象との間に介在されて、両者の接続に用いられる超電導ケーブル用接続部材であって、
段剥ぎされた前記ケーブルコアの端部が挿入されるケーブル側凹部と、前記超電導ケーブルの接続対象が挿入される相手側凹部とを備え、更に、
前記ケーブル側凹部の一部を構成し、前記超電導導体層の端部が挿入される導体凹部を備え、前記超電導導体層と電気的に接続される内側導体部と、
前記内側導体部に同軸に設けられ、前記外側導電層に電気的に接続される外側接続端部を備える外側導電接続筒部と、
前記内側導体部と前記外側導電接続筒部との間に介在されて両者を電気的に絶縁し、前記電気絶縁層の外周に配置される外側絶縁端部を備える外側絶縁筒部とを備える。
この超電導ケーブル用接続部材は、少なくとも一組のケーブル側凹部及び相手方凹部を備える。一組以上備えていれば、ケーブル側凹部の個数と相手方凹部の個数が異なる場合、等しい場合のいずれでもよい。例えば、この超電導ケーブル用接続部材が複数組のケーブル側凹部及び相手方凹部を備える場合、この組数に対応した超電導ケーブルのケーブルコアを接続可能である。
以下に図面を参照して、本発明の実施形態の具体例を説明する。図において同一符号は同一名称物を意味する。
(全体構成)
図1〜図3を参照して、実施形態1の超電導ケーブルの接続構造1を説明する。
実施形態1の超電導ケーブルの接続構造1は、超電導ケーブルと接続対象とを接続する際に超電導ケーブルの端部に設けられる。この例の超電導ケーブルの接続構造1は、図4に示す低温絶縁型の超電導ケーブル100,100同士を接続する中間接続構造である。実施形態1の超電導ケーブルの接続構造1は、接続される二つの超電導ケーブル100,100とは独立した、以下の二種の超電導ケーブル用接続部材を備えることを特徴の一つとする。一方の超電導ケーブル用接続部材は、接続される超電導ケーブル100,100にそれぞれ備えるケーブルコア110A,110Bの端部に取り付けられる雄型部材2A,2Bである。他方の超電導ケーブル用接続部材は、一方のケーブルコア110Aの雄型部材2Aが挿入されるケーブル側凹部31と、接続対象である他方のケーブルコア110Bの雄型部材2Bが挿入される相手側凹部30とを備える雌型部材3である。この例の雌型部材3は、ケーブル側凹部31及び相手側凹部30の組を一組備える。雄型部材2A,2Bと雌型部材3との接続によって、ケーブルコア110A,110Bと雌型部材3との間を電気的及び機械的に接続することができる。
超電導ケーブル100は、超電導導体層112と電気絶縁層113と外側導電層114とを備えるケーブルコア110と、ケーブルコア110を収納し、冷媒130が充填される断熱管120とを備える。超電導ケーブル100は、超電導導体層112及び電気絶縁層113の双方が冷媒130に冷却される低温絶縁型ケーブルである。冷媒130は、液体窒素などの液体冷媒が代表的である。
以下に、ケーブルコア110の一例を説明する。
・・フォーマ
フォーマ111は、超電導導体層112を支持する機能を有する。この例のフォーマ111は中実体である。中実体は、絶縁被覆を備える被覆金属線を撚り合わせた撚線などが挙げられる。その他のフォーマ111として、金属パイプなどの中空体であり、その内部空間を冷媒130の流路に利用するものが挙げられる。
超電導導体層112は、フォーマ111の外周に超電導線材をヘリカル巻きして形成された少なくとも1層の線材層を備える。超電導線材は、例えば酸化物超電導体を備えるテープ状線材が挙げられる。具体的には、Bi2223などのビスマス酸化物系銀シース線材やRE123などの希土類酸化物系薄膜線材などが挙げられる。線材層の積層数は適宜選択できる。フォーマ111と超電導導体層112との間にクッション層(図示せず)などを設けることができる。
電気絶縁層113は、超電導導体層112とその外部との電気的絶縁を確保する。電気絶縁層113は、代表的には、絶縁材からなるテープを超電導導体層112の外周に巻回して積層することで形成される。絶縁材は、例えば、クラフト紙やPPLP(登録商標;Polypropylene Laminated Paper)といった半合成紙などの絶縁紙が挙げられる。
外側導電層114は、電気絶縁層113の外周に設けられ、導電材料から構成される層であり、電界遮蔽や接地に利用され、構成材料によっては電磁遮蔽機能なども有する。例えば、外側導電層114を超電導線材から構成される外側超電導層とする場合、電界遮蔽や接地の機能に加えて、超電導ケーブル100を交流送電路に利用する場合には、外側導電層114を電磁遮蔽層に利用でき、直流送電路に利用する場合には、超電導導体層112を往路導体、外側導電層114を帰路導体などにも利用できる。外側導電層114は、常電導材料からなる層と、超電導材料からなる層との双方を備えることもできる。特に、外側導電層114を、超電導線材や常電導材料からなる線材を配した電流路とする場合、上記線材の巻付ピッチは、巻付径に対して長くすることが一般的である。巻付けピッチを長くすることは、外側導電層114に生じる冷却時応力に基づく相対的な挙動の一因となる。この相対的な挙動を抑制するためには、超電導導体層112の端部と外側導電層114の端部とを、絶縁材を介して固定する必要がある。実施形態1の超電導ケーブルの接続構造1では、雄型部材2A,2B及び雌型部材3を備えることで、上記相対的な挙動を抑制する。
保護層115は、ケーブルコア110の最外周に配置され、その内側に配置された部材(特に超電導導体層112)の機械的保護、外側導電層114と断熱管120との間の電気的絶縁の確保などを目的として設けられる。保護層115は、代表的には、上述の絶縁紙を外側導電層114の外周に巻回して積層することで形成される。
断熱管120は、内管121と外管122とを有する真空断熱管である。内管121の内部空間は、ケーブルコア110の収納空間であると共に、超電導導体層112や、外側超電導層を備える場合には、所定の電流条件において外側超電導層も超電導状態を維持するための冷媒130が過冷却状態で流通される流路に利用される。内管121及び外管122は、ステンレス鋼などの金属製のコルゲート管などが挙げられる。この例に示す断熱管120は、内管121と外管122との間にスーパーインシュレーション(商品名)などの断熱材(図示せず)を備えており、より高い断熱性を有する。断熱管120の外管122の外側には、ビニルやポリエチレンなどの防食材から構成される防食層124を備える。
・雄型部材
雄型部材2は、超電導ケーブル100の端部に取り付けられて、超電導ケーブル100の接続対象(この例では別の超電導ケーブル100)との接続に用いられる。雄型部材2は、図2に示すように有底筒状の部材であって、一端側(図2では左側)に向かって段差が高くなる段差形状である。詳しくは、雄型部材2は、超電導導体層112に電気的に接続される内側導電キャップ部22と、外側導電層114の端部に電気的に接続される外側導電部24と、内側導電キャップ部22と外側導電部24とを電気的に絶縁した状態で接続する端末側絶縁部23とを備える。内側導電キャップ部22は、段剥ぎされたケーブルコア110の端部において、超電導導体層112が挿入される導体挿入部222を備える。この例の内側導電キャップ部22は、接続対象との間に介在される接続部材の凹部(ここでは雌型部材3のケーブル側凹部31の一部である導体凹部322)に挿入する突端部220を備える。この例の内側導電キャップ部22と外側導電部24とは、端末側絶縁部23によって同軸状に一体に保持されて、これら三つの部材を一体物として取り扱える。従って、雄型部材2は、段剥ぎされたケーブルコア110の端部に被せることで、容易に配置できる。
内側導電キャップ部22は、図2に示すように、有底筒状(代表的には有底円筒状)であり、一端側(図2では左側)に開口部を有する止まり穴が設けられている。この止まり穴を超電導導体層112の端部が挿入される導体挿入部222とする。導体挿入部222の内周形状、大きさは、超電導導体層112の端部に対応した形状、大きさであって、超電導導体層112の端部が挿入可能な大きさとする。
内側導電キャップ部22と超電導導体層112とは、例えば半田などの接合材を利用することで接続できる。この場合、内側導電キャップ部22の外周から導体挿入部222を形成する内壁面に至る接合材の導入孔(図示せず)を設けると、上記内壁面と超電導導体層112の端部との間に接合材を均一的にかつ容易に配置できる。内側導電キャップ部22とフォーマ111とは、例えばフォーマ111の端部を挿入する挿入孔を導体挿入部222に連続して備えておき、フォーマ111の端部をこの挿入孔に挿入した状態で圧縮することで接続できる(図2の実線は圧縮後の状態、二点鎖線は圧縮前の状態を例示する)。内側導電キャップ部22にフォーマ111が圧縮接続され、超電導導体層112が上記接合材によって接合されることで、所定の接続強度が得られる。
内側導電キャップ部22の構成材料は、例えば、銅や銅合金、アルミニウムやアルミニウム合金といった常電導材料が挙げられる。これらの金属は、導電性に優れる上に、加工性や成形性にも優れて、上述の圧縮なども可能であり、利用し易い。上記構成材料の一部に超電導材料を含むことができる。
外側導電部24は、筒状(代表的には円筒状)であり、外側導電層114が挿入される。外側導電部24の内周形状、大きさは、外側導電層114の端部に対応した形状、大きさであって、外側導電層114の端部が挿入可能な大きさとする。
外側導電部24の内周面と外側導電層114とが上述の接合材などを介して接合されることで、外側導電部24と外側導電層114とが電気的に接続される。外側導電部24が雌型部材3のケーブル側凹部31に挿入され、外側導電接続筒部34における外側接続端部344の内周面に設けられた電気的接続部340(後述)に接触することで、外側導電部24と外側導電接続筒部34とが電気的に接続される。このようにケーブルコア110Aの端部に接続された雄型部材2Aを介して、ケーブルコア110Aの外側導電層114と雌型部材3の外側導電接続筒部34との間が電気的に接続される。
外側導電部24の構成材料は、例えば、内側導電キャップ部22の構成材料の項で説明した常電導材料が挙げられる。外側導電層114が超電導材料を含む場合、外側導電部24の構成材料の一部に超電導材料を含むことができる。
端末側絶縁部23は、有底筒状(代表的には円筒状)であり、その底部の中央に内側導電キャップ部22が接続され、開口側に外側導電部24が接続される。そして、端末側絶縁部23は、ケーブルコア110の長手方向に、端末側絶縁部23、内側導電キャップ部22と外側導電部24とを電気的に絶縁した状態で一体に保持する。この端末側絶縁部23は、内側導電キャップ部22と外側導電部24とが端末側絶縁部23の軸方向に所定の絶縁距離となるように配置された状態を維持して、両者の位置決め部材としても機能する。また、端末側絶縁部23は、段剥ぎされたケーブルコア110の端部に雄型部材2を取り付けた際、露出される電気絶縁層113の外周を囲むように配置される(図3の左図)。
端末側絶縁部23は、上述のように冷媒130に接触するため、その構成材料は、冷媒温度でも使用可能な電気絶縁材料が挙げられる。例えば、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの各種の樹脂が挙げられる。上記構成材料をエポキシ樹脂などの樹脂成分とガラス繊維などの強化成分とを含む繊維強化プラスチック(FRP)などとすると強度にも優れる。上述の樹脂を含む場合、端末側絶縁部23の成形時に内側導電キャップ部22と外側導電部24との少なくとも一方を一体成型することができる。その他、接着剤を用いたり、機械的に係合可能な構成としたりするなどによって、内側導電キャップ部22及び外側導電部24と端末側絶縁部23とを備える雄型部材2を容易に製造できる。
雌型部材3は、超電導ケーブル100と接続対象(ここでは別の超電導ケーブル100)との間に介在されて、両者の接続に用いられるものであり、段剥ぎされたケーブルコア110Aの端部が挿入されるケーブル側凹部31と、上記接続対象が挿入される相手側凹部30(図1)とを備える。この例の雌型部材3は、ケーブルコア110Aの端部が直接挿入されるのではなく、この端部に取り付けられた雄型部材2Aがケーブル側凹部31に挿入される。相手側凹部30も同様であり、別の超電導ケーブル100に備えるケーブルコア110Bの端部に取り付けられた雄型部材2Bが挿入される。
内側導体部32は、棒状体の各端面に開口部を有する導体凹部322,322がそれぞれ設けられている。各導体凹部322,322には、雄型部材2の内側導電キャップ部22(特に突端部220)が挿入されるため、各導体凹部322,322の内周形状、大きさは、突端部220に対応した形状、大きさで、突端部220が挿入可能な大きさとする。この例では各導体凹部322,322を形成する内壁面に電気的接続部320が設けられた状態で、突端部220における端末側絶縁部23に近い側の領域の一部が挿入可能なように導体凹部322の形状、大きさを調整している。導体凹部322に内側導電キャップ部22が挿入されると、上述のように、電気的接続部320を介して、内側導体部32と内側導電キャップ部22とが電気的に接続される。
内側導体部32の構成材料は、内側導電キャップ部22の構成材料の項で説明した常電導材料が挙げられる。上記構成材料の一部に超電導材料を含むことができる。
外側導電接続筒部34は、その長手方向の中央部分に外側絶縁筒部33を一体に保持し、この外側絶縁筒部33を介して内側導体部32に一体化される。外側導電接続筒部34における外側絶縁筒部33を覆っておらず露出される各端部には、雄型部材2の外側導電部24が挿入されて接続される。この端部を外側導電部24が電気的に接続される外側接続端部344とする。外側接続端部344の内周形状、大きさは、外側導電部24に対応した形状、大きさであって、外側接続端部344の内周面に電気的接続部340が設けられた状態で外側導電部24が挿入可能な大きさとする。外側導電接続筒部34に外側導電部24が挿入されると、上述のように、電気的接続部340を介して、外側導電接続筒部34と外側導電部24とが電気的に接続される。
外側導電接続筒部34の構成材料は、内側導電キャップ部22の構成材料の項で説明した常電導材料が挙げられる。上記構成材料の一部に超電導材料を含むことができる。
外側絶縁筒部33は、その長手方向の中央部分に内側導体部32を一体に保持する。外側絶縁筒部33において、内側導体部32を覆わず、内側導体部32の端部から開口部に至り、内側に向かって露出される各端部を、雄型部材2の端末側絶縁部23の外周(ここではケーブルコア110の電気絶縁層113の外周でもある)に配置される外側絶縁端部333とする。内側導体部32と外側導電接続筒部34との間に、外側絶縁筒部33の中央部分が介在される。内側導体部32の端部近傍と外側導電接続筒部34の外側接続端部344との間に、外側絶縁端部333が介在される。外側絶縁筒部33の中央部分の厚さ、外側接続端部344の長さに応じて、内側導体部32と外側導電接続筒部34とを電気的に絶縁する。外側絶縁筒部33は、外側導電接続筒部34の軸方向の中心近くに内側導体部32に位置するように両者を維持して、内側導体部32と外側導電接続筒部34との位置決め部材としても機能する。
外側絶縁筒部33は、上述のように冷媒130に接触することから、その構成材料は、端末側絶縁部23の構成材料の項で説明した電気絶縁材料が挙げられる。端末側絶縁部23と同様に、上述の樹脂を含む場合、外側絶縁筒部33の成形時に内側導体部32と外側導電接続筒部34との少なくとも一方を一体成型することができる。その他、接着剤を用いたり、機械的に係合可能な構成としたりするなどによって、内側導体部32及び外側導電接続筒部34と外側絶縁筒部33とを備える雌型部材3を容易に製造できる。
断熱部36は、超電導導体層112の端部を冷却する冷媒130が充填される箇所(ここでは後述の冷媒流路)の外周に設けられて、冷媒130に外部からの侵入熱が及ぶことを抑制する。ここで、雌型部材3のケーブル側凹部31には、ケーブルコア110Aの超電導導体層112、外側導電層114の一例である外側超電導層が挿入配置されるため、これらを冷却する冷媒130が充填される。断熱部36によって、冷媒130の温度上昇を抑制して、所定の低温を維持し易くすることができる。
断熱部36が上述のように金属材料で構成される場合、断熱部36と外側導電接続筒部34とを電気的に絶縁する介在絶縁部35を備えることができる。この例の介在絶縁部35は、断熱部36の全長に及ぶ長さの筒状体である。介在絶縁部35の構成材料は、例えば端末側絶縁部23の構成材料の項で説明した電気絶縁材料が挙げられる。
雄型部材2には、ケーブルコア110の超電導導体層112や、外側導電層114の一例である外側超電導層が接続され得るため、これらを冷媒130によって冷却して、超電導状態に維持する必要がある。一方、雄型部材2は、代表的には常電導材料で構成される内側導電キャップ部22及び外側導電部24を備える。雌型部材3は、この内側導電キャップ部22及び外側導電部24が接続され、代表的には常電導材料で構成される内側導体部32及び外側導電接続筒部34を備える。これらの常電導材料で構成される部材は、交流通電時などに発熱し、冷媒130を加熱し得る。従って、雄型部材2の内外、雌型部材3内に冷媒130が流通可能な空間を有することが好ましい。この例の雄型部材2は、上述のように内側導電キャップ部22に冷媒孔223を備えると共に、端末側絶縁部23とケーブルコア110の電気絶縁層113との間に空間が形成される構成である。この例の雌型部材3は、内側導体部32に冷媒孔323を、外側導電接続筒部34の外側接続端部344に冷媒孔343を備える。また、雄型部材2を雌型部材3に差し込んだ際、端末側絶縁部23と外側絶縁筒部33との間に空間が形成されるように、両部材2,3が構成されている。
雄型部材2は、雌型部材3に対して、容易に着脱可能な構成とすることが好ましい。この場合、例えば、雌型部材3に差し込まれた雄型部材2を抜き取って、両部材2,3の接続箇所などを点検後、再度、雌型部材3に雄型部材2を接続すれば、超電導ケーブルの接続構造1を容易に再構築できる。例えば、雌型部材3のケーブル側凹部31に差し込まれた一方の雄型部材2Aをそのまま接続した状態で、相手側凹部30から他方の雄型部材2Bを抜き取ってケーブルコア110Bを除去し、新しい超電導ケーブル100のケーブルコア110に取り付けられた雄型部材2を雌型部材3の相手側凹部30に差し込む。このとき、雌型部材3に接続されるケーブルコア110Aに対して、特段の処理は不要であり、超電導ケーブルの交換や改修などを容易に行える上に、超電導ケーブルの接続構造1を容易に再構築できる。また、雌型部材3を再利用して、新しい超電導ケーブル100,100同士を接続することも容易に行える。
実施形態1の超電導ケーブルの接続構造1は、例えば、以下の各工程を備える製造方法によって構築できる。以下、各工程の概略を述べる。
超電導ケーブル100の端部において、断熱管120から所定の長さのケーブルコア110を出して段剥ぎして、図2の左図に示すように、フォーマ111、超電導導体層112、電気絶縁層113、外側導電層114などを順に露出する。断熱管120は、例えば、その端部を封止部材などで封止して真空断熱層を形成しておくと、雌型部材3の断熱部36との接続を容易に行えて施工性に優れる上に、断熱性能に対する信頼性にも優れる。
図2に示すように、段剥ぎしたケーブルコア110の端部に、雄型部材2を取り付ける。上述のように適宜半田などの接合材を用いたり、圧縮接続を行ったりすることで、雄型部材2とケーブルコア110とを強固に接続できる。上述の端末処理工程及びこの取付工程は、布設現場は勿論、工場でも行える。工場で行う場合、雄型部材2付きケーブルコア110を備える超電導ケーブル100を布設現場に搬送すればよい。
図3に示すように、ケーブルコア110Aの端部に取り付けられた雄型部材2Aを雌型部材3のケーブル側凹部31に差し込む。ケーブルコア110Bの端部に取り付けられた雄型部材2Bを相手側凹部30に差し込む。この例では、着脱自在な機械的接続部(キー部221及びキー溝321、フランジ部241及び嵌合凹部341)及び電気的接続部320,340を備えるため、この挿入作業を容易に行える。この差込よって、内側導電キャップ部22と内側導体部32同士、外側導電部24と外側導電接続筒部34同士をそれぞれ電気的に接続できる。また、機械的接続部によって機械的に接続できる。
上述の工程によって、実施形態1の超電導ケーブルの接続構造1を備える新規の超電導ケーブルの中間接続構造を構築できる。
構築した中間接続構造の内部を点検などする場合には、雌型部材3から雄型部材2A,2Bを抜き取って両部材2,3の接続箇所などを点検する。点検後、再度、雌型部材3に雄型部材2A,2Bを差し込む。こうすることで、実施形態1の超電導ケーブルの接続構造1を備える超電導ケーブルの中間接続構造を再構築できる。
例えば、一方のケーブルコア110Aを備える超電導ケーブル100をそのまま利用し、他方のケーブルコア110Bを備える超電導ケーブル100を新しい超電導ケーブル100に交換する場合、雌型部材3の相手側凹部30から雄型部材2Bを抜き取って、古いケーブルコア110Bを備える超電導ケーブル100を除去する。新しい超電導ケーブル100のケーブルコア110の端部に新しい雄型部材2を取り付け、この雄型部材2を雌型部材3の相手側凹部30に差し込む。このように実施形態1の超電導ケーブルの接続構造1を備える超電導ケーブルの中間接続構造は、ケーブル交換や改修も容易に行える。
実施形態1の超電導ケーブルの接続構造1は、特定の雄型部材2によって、超電導ケーブル100に備えるケーブルコア110の端部に設けられる超電導導体層112の接続箇所と外側導電層114の接続箇所との相対位置を固定でき、特定の雌型部材3によって、雄型部材2による相対位置の固定状態を維持して、機械的接続、電気的接続を行える。従って、実施形態1の超電導ケーブルの接続構造1は、超電導導体層112と外側導電層114との相対的な移動を防止でき、この相対移動に起因して、ケーブルコア110の電気絶縁層113に電気絶縁強度の低下部分が局所的に生じることを効果的に防止して、電気絶縁特性に対する信頼性を高められる。
(A)雌型部材3が断熱部36を一体に備えており、断熱部36の内側に位置する部材内で流通する冷媒130の温度上昇を抑制できる上に、断熱部36を別途構築する必要が無く、施工性に優れる。
(B)雄型部材2及び雌型部材3内に冷媒130が流通する冷媒流路を備え、雌型部材3が冷媒流路の接続部材としても機能する。そのため、雄型部材2及び雌型部材3の導電部分が常電導材料で構成される場合でも、常電導部分を冷媒130によって直接冷却でき、冷媒130の温度上昇を抑制できる。従って、超電導導体層112などの超電導状態を良好に維持できる。
(C)雄型部材2及び雌型部材3が機械的接続部(キー部221及びキー溝321など)と、電気的接続部320,340とを備えることで、雌型部材3に対して雄型部材2の着脱を容易に行えて施工性に優れる。
(D)雌型部材3の再利用によって、新しい部材を利用する場合に比較して、コストの低減を期待できる。
実施形態1で説明した実施形態の超電導ケーブル用接続部材(雄型部材2、雌型部材3)は、超電導ケーブルと常温環境で利用される常電導機器(図示せず)との接続に利用できる。実施形態2の超電導ケーブルの接続構造は、超電導ケーブルの端末構造を構築するものであり、上述のケーブルコア110の端部に取り付けられた雄型部材2と、雄型部材2がケーブル側凹部31に挿入配置されると共に、接続対象である常電導機器の常電導導体が相手側凹部30に挿入配置される雌型部材3とを備える。基本的構成及びその効果は、実施形態1を参照するとよい。
常電導機器は、保護機器や遮断器などで構成される変電設備、地中ケーブルや架空送電線などの常電導ケーブルなどが挙げられる。
例えば、以下の変更が可能である。
(1)断熱部を雌型部材とは独立して備えることができる。
例えば、雌型部材の長手方向に二分割された分割断熱部とし、両分割断熱部を接続することで、雌型部材の全長を覆う構成とすることが挙げられる。この場合、雄型部材と雌型部材との接続前、一方の分割断熱部を超電導ケーブル側に逃がしておき、他方の分割断熱部を接続対象側に逃がしておき、雄型部材と雌型部材との接続後、両分割断熱部を接続することが挙げられる。
各分割断熱部は、真空断熱構造とすると、断熱性を高められる。両分割断熱部の接続箇所を重複させると、断熱性を更に高められる。
この形態では、雌型部材の外側導電接続筒部と断熱部との間に介在絶縁部を設ける場合、絶縁紙の巻回層などとすることができる。
この構成は、実施形態1,2は勿論、以下の(2)〜(5)にも適用できる。
(2)雄型部材2の構成要素(内側導電キャップ部22、端末側絶縁部23、外側導電部24)が一体物ではなく、施工時に順次組み付けられる形態とすることができる。
この形態では、例えば、内側導電キャップ部22と超電導導体層112とを半田などの接合材で接続する場合に端末側絶縁部23が熱影響を実質的に受けない。この形態は、各要素をねじ結合などする構成が挙げられる。その他、上述の三つの構成要素のうち、隣り合う二つの構成要素(内側導電キャップ部22と端末側絶縁部23との組、端末側絶縁部23と外側導電部24との組)が一体化され、残る一つの構成要素がねじ結合される形態などとすることもできる。こうすることで、施工時の部品を小さくでき、搬送などし易い。
(3)多心一括型の超電導ケーブルに適用できる。
この場合、例えば、各ケーブルコアに取り付けられる雄型部材と、各雄型部材が挿入される複数のケーブル側凹部を備える雌型部材とを備える接続構造とすることが挙げられる。雌型部材のケーブル側凹部の個数は、雄型部材の個数以上であればよい。
又は、雌型部材は、例えば、内側導体部、外側絶縁筒部、外側導電接続筒部を一つのユニットとし、ケーブルコア数以上の複数のユニットと、複数のユニットの外周に一括して設けられる一括断熱部と、ユニット間に介在される絶縁材及びユニットと一括断熱部との間に介在される絶縁材とを備えるものとすることができる。
(4)直流送電用の超電導ケーブルに適用できる。
(5)複数の超電導導体層を同軸に備える同軸超電導ケーブルに適用できる。
この場合、雄型部材は、第一外側導電部、第一端末側絶縁部、第二外側導電部、第二端末側絶縁部、…というように、外側導電部と端末側絶縁部とが交互に多層に設けられると共に、内側導電キャップ部からみて、順次段が下がる段差形状となるように、複数の外側導電部及び複数の端末側絶縁部を備えることが挙げられる。
雌型部材は、複数の外側導電部及び複数の端末側絶縁部がつくる段差形状に対応した複数の外側導電接続筒部及び複数の外側絶縁筒部を備え、各外側導電接続筒部の端部が階段状に並べられることが挙げられる。
2,2A,2B 雄型部材(超電導ケーブル用接続部材)
22 内側導電キャップ部 220 突端部 222 導体挿入部 223 冷媒孔
221 キー部
23 端末側絶縁部
24 外側導電部 241 フランジ部
3 雌型部材(超電導ケーブル用接続部材)
31 ケーブル側凹部 30 相手側凹部
32 内側導体部 322 導体凹部 323 冷媒孔
320 電気的接続部 321 キー溝
33 外側絶縁筒部 333 外側絶縁端部
34 外側導電接続筒部 344 外側接続端部 343 冷媒孔
340 電気的接続部 341 嵌合凹部 342 押え板材
35 介在絶縁部
36 断熱部
100 超電導ケーブル 110,110A,110B ケーブルコア
111 フォーマ 112 超電導導体層 113 電気絶縁層
114 外側導電層 115 保護層
120 断熱管 121 内管 122 外管 124 防食層 130 冷媒
Claims (7)
- 超電導導体層と電気絶縁層と外側導電層とを備えるケーブルコアと、前記ケーブルコアを収納し、冷媒が充填される断熱管とを備える超電導ケーブルの端部に設けられる超電導ケーブルの接続構造であって、
段剥ぎされた前記ケーブルコアの端部に取り付けられる雄型部材と、
前記雄型部材が挿入されるケーブル側凹部と、前記超電導ケーブルの接続対象が挿入される相手側凹部とを備える雌型部材と、
前記超電導導体層の端部の外周に設けられる断熱部とを備え、
前記雄型部材は、
前記超電導導体層の端部が挿入される導体挿入部を備え、前記超電導導体層に電気的に接続される内側導電キャップ部と、
前記外側導電層の端部に電気的に接続される外側導電部と、
前記内側導電キャップ部と前記外側導電部とを電気的に絶縁した状態で接続し、前記電気絶縁層の外周に配置される端末側絶縁部とを備え、
前記雌型部材は、
前記ケーブル側凹部の一部が設けられ、前記内側導電キャップ部と電気的に接続される内側導体部と、
前記内側導体部に同軸に設けられ、前記外側導電部に電気的に接続される外側接続端部を備える外側導電接続筒部と、
前記内側導体部と前記外側導電接続筒部との間に介在されて両者を電気的に絶縁し、前記端末側絶縁部の外周に配置される外側絶縁端部を備える外側絶縁筒部とを備える超電導ケーブルの接続構造。 - 前記雄型部材の内側導電キャップ部と、前記雌型部材の内側導体部及び前記外側導電接続筒部とは、前記冷媒が流入される冷媒孔を備え、
前記外側導電接続筒部の冷媒孔から、前記雄型部材の端末側絶縁部と前記雌型部材の外側絶縁筒部との間の空間及び前記内側導電キャップ部と前記内側導体部のケーブル側凹部を形成する内壁との間の空間を経て、前記内側導電キャップ部の冷媒孔及び前記内側導体部の冷媒孔に連続する冷媒流路を備える請求項1に記載の超電導ケーブルの接続構造。 - 前記雄型部材の内側導電キャップ部と前記雌型部材の内側導体部との組、及び前記雄型部材の外側導電部と前記雌型部材の外側導電接続筒部との組の少なくとも一方の組に、前記雌型部材に対して前記雄型部材を着脱自在とする機械的接続部を備える請求項1又は請求項2に記載の超電導ケーブルの接続構造。
- 前記機械的接続部とは独立した電気的接続部を備える請求項3に記載の超電導ケーブルの接続構造。
- 超電導導体層と電気絶縁層と外側導電層とを備えるケーブルコアと、前記ケーブルコアを収納し、冷媒が充填される断熱管とを備える超電導ケーブルの端部に取り付けられて、前記超電導ケーブルの接続対象との接続に用いられる超電導ケーブル用接続部材であって、
段剥ぎされた前記ケーブルコアの端部において、前記超電導導体層の端部が挿入される導体挿入部を備え、前記超電導導体層に電気的に接続される内側導電キャップ部と、
前記外側導電層の端部に電気的に接続される外側導電部と、
前記内側導電キャップ部と前記外側導電部とを電気的に絶縁した状態で接続し、前記電気絶縁層の外周に配置される端末側絶縁部とを備える超電導ケーブル用接続部材。 - 超電導導体層と電気絶縁層と外側導電層とを備えるケーブルコアと、前記ケーブルコアを収納し、冷媒が充填される断熱管とを備える超電導ケーブルと接続対象との間に介在されて、両者の接続に用いられる超電導ケーブル用接続部材であって、
段剥ぎされた前記ケーブルコアの端部が挿入されるケーブル側凹部と、前記超電導ケーブルの接続対象が挿入される相手側凹部とを備え、更に、
前記ケーブル側凹部の一部を構成し、前記超電導導体層の端部が挿入される導体凹部を備え、前記超電導導体層と電気的に接続される内側導体部と、
前記内側導体部に同軸に設けられ、前記外側導電層に電気的に接続される外側接続端部を備える外側導電接続筒部と、
前記内側導体部と前記外側導電接続筒部との間に介在されて両者を電気的に絶縁し、前記電気絶縁層の外周に配置される外側絶縁端部を備える外側絶縁筒部とを備える超電導ケーブル用接続部材。 - 前記外側導電接続筒部の外周に設けられる断熱部を備える請求項6に記載の超電導ケーブル用接続部材。
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