JP2018132492A - 物理量センサー、物理量センサーデバイス、電子機器および移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力のドリフトを低減することのできる物理量センサー、この物理量センサーを備えた物理量センサーデバイス、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】物理量センサーは、基部と、前記基部に対して揺動軸まわりに揺動可能な可動部と、前記基部に配置された電極と、を有し、前記可動部は、前記揺動軸の一方側に位置する第1可動部と、他方側に位置し、前記揺動軸まわりの回転モーメントが前記第1可動部よりも小さい第2可動部と、を有し、前記電極は、前記第1可動部と対向配置された第1検出電極と、前記第2可動部と対向配置された第2検出電極と、を有し、前記第1検出電極の周囲に、前記基部の表面が露出する第1露出部を有し、前記第1露出部は、前記第1可動部と対向配置され、前記第2検出電極の周囲に、前記基部の表面が露出する第2露出部を有し、前記第2露出部は、前記第2可動部と対向配置されている。【選択図】図2
Description
本発明は、物理量センサー、物理量センサーデバイス、電子機器および移動体に関するものである。
例えば、特許文献1に記載の物理量センサー(加速度センサー)は、ベース基板と、ベース基板に対してシーソー揺動可能な可動部と、ベース基板に設けられ、可動部に対向配置された電極と、を有している。また、可動部は、揺動軸の一方側に位置する第1可動部と、他方側に位置する第2可動部と、を有している。また、電極は、第1可動部と対向して配置された第1検出電極と、第2可動部と対向して配置された第2検出電極およびダミー電極と、を有している。このような物理量センサーでは、加速度が加わることで可動部がシーソー揺動し、これにより、第1可動部と第1検出電極との間の静電容量および第2可動部と第2検出電極との間に静電容量がそれぞれ変化するため、これら静電容量の変化に基づいて、加わった加速度を検出する。
しかしながら、このような構成では、ベース基板が帯電することにより生じる第1可動部とベース基板の露出部(第1検出電極から露出する面)との間の静電引力と、第2可動部とベース基板の露出部(第2検出電極およびダミー電極から露出する面)との間の静電引力と、がずれている。そのため、前記静電引力によって、加速度が加わっていないにも関わらず可動部が揺動してしまい、出力のドリフトが生じてしまう。
本発明の目的は、出力のドリフトを低減することのできる物理量センサー、この物理量センサーを備えた物理量センサーデバイス、電子機器および移動体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の物理量センサーは、基部と、
前記基部に対して揺動軸まわりに揺動可能な可動部と、
前記基部に配置され、前記可動部と対向配置されている電極と、を有し、
前記可動部は、
前記揺動軸の一方側に位置する第1可動部と、
前記揺動軸の他方側に位置し、前記揺動軸まわりの回転モーメントが前記第1可動部よりも小さい第2可動部と、を有し、
前記電極は、
前記第1可動部と対向配置されている第1検出電極と、
前記第2可動部と対向配置されている第2検出電極と、を有し、
前記第1検出電極の周囲に、前記基部の表面が露出する第1露出部を有し、
前記第1露出部は、前記第1可動部と対向配置されており、
前記第2検出電極の周囲に、前記基部の表面が露出する第2露出部を有し、
前記第2露出部は、前記第2可動部と対向配置されていることを特徴とする。
これにより、第2露出部と第2可動部との間に発生する静電引力(第2静電引力)によって、第1露出部と第1可動部との間に発生する静電引力(第1静電引力)の少なくとも一部を相殺することができる。そのため、静電引力に起因する可動部の揺動を抑制することができ、出力のドリフトを低減することができる。
前記基部に対して揺動軸まわりに揺動可能な可動部と、
前記基部に配置され、前記可動部と対向配置されている電極と、を有し、
前記可動部は、
前記揺動軸の一方側に位置する第1可動部と、
前記揺動軸の他方側に位置し、前記揺動軸まわりの回転モーメントが前記第1可動部よりも小さい第2可動部と、を有し、
前記電極は、
前記第1可動部と対向配置されている第1検出電極と、
前記第2可動部と対向配置されている第2検出電極と、を有し、
前記第1検出電極の周囲に、前記基部の表面が露出する第1露出部を有し、
前記第1露出部は、前記第1可動部と対向配置されており、
前記第2検出電極の周囲に、前記基部の表面が露出する第2露出部を有し、
前記第2露出部は、前記第2可動部と対向配置されていることを特徴とする。
これにより、第2露出部と第2可動部との間に発生する静電引力(第2静電引力)によって、第1露出部と第1可動部との間に発生する静電引力(第1静電引力)の少なくとも一部を相殺することができる。そのため、静電引力に起因する可動部の揺動を抑制することができ、出力のドリフトを低減することができる。
本発明の物理量センサーでは、前記電極は、
前記可動部と同電位とされる第1ダミー電極を有し、
前記第1可動部は、
前記第1ダミー電極と対向配置されている先端部と、
前記先端部よりも前記揺動軸側に位置し、前記第1検出電極と対向配置されている基端部と、
前記先端部と前記基端部とを連結する連結部と、を有し、
前記第1ダミー電極と前記第1検出電極との間に前記第1露出部が形成され、
前記第1露出部は、前記連結部の少なくとも一部と対向配置されていることが好ましい。
このように、第1ダミー電極を設けることで、基部と第1可動部との間に発生する第1静電引力を小さくすることができ、第1静電引力による可動部の揺動をより効果的に低減することができる。
前記可動部と同電位とされる第1ダミー電極を有し、
前記第1可動部は、
前記第1ダミー電極と対向配置されている先端部と、
前記先端部よりも前記揺動軸側に位置し、前記第1検出電極と対向配置されている基端部と、
前記先端部と前記基端部とを連結する連結部と、を有し、
前記第1ダミー電極と前記第1検出電極との間に前記第1露出部が形成され、
前記第1露出部は、前記連結部の少なくとも一部と対向配置されていることが好ましい。
このように、第1ダミー電極を設けることで、基部と第1可動部との間に発生する第1静電引力を小さくすることができ、第1静電引力による可動部の揺動をより効果的に低減することができる。
本発明の物理量センサーでは、前記第2可動部は、
前記第2検出電極と対向配置されている本体部と、
前記本体部から突出し、少なくとも一部が前記第2露出部と対向配置されている突出部と、を有していることが好ましい。
これにより、突出部と第2露出部との間に第2静電引力を発生させることができ、この第2静電引力によって、第1静電引力の少なくとも一部を相殺することができる。これにより、突出部を設けるだけという、比較的簡単な構成で、第1静電引力による可動部の揺動を抑制することができる。
前記第2検出電極と対向配置されている本体部と、
前記本体部から突出し、少なくとも一部が前記第2露出部と対向配置されている突出部と、を有していることが好ましい。
これにより、突出部と第2露出部との間に第2静電引力を発生させることができ、この第2静電引力によって、第1静電引力の少なくとも一部を相殺することができる。これにより、突出部を設けるだけという、比較的簡単な構成で、第1静電引力による可動部の揺動を抑制することができる。
本発明の物理量センサーでは、前記電極は、
前記突出部の一部と対向配置され、前記可動部と同電位とされる第2ダミー電極を有し、
前記第2ダミー電極と前記第2検出電極との間に前記第2露出部が形成され、
前記第2露出部は、前記突出部の一部と対向配置されていることが好ましい。
これにより、第2ダミー電極と第2検出電極との離間距離を調整することで、第2静電引力の大きさを調整することができる。そのため、第2静電引力の大きさの調整が容易となる。
前記突出部の一部と対向配置され、前記可動部と同電位とされる第2ダミー電極を有し、
前記第2ダミー電極と前記第2検出電極との間に前記第2露出部が形成され、
前記第2露出部は、前記突出部の一部と対向配置されていることが好ましい。
これにより、第2ダミー電極と第2検出電極との離間距離を調整することで、第2静電引力の大きさを調整することができる。そのため、第2静電引力の大きさの調整が容易となる。
本発明の物理量センサーでは、前記連結部の前記第1露出部と対向する部分と、前記突出部の前記第2露出部と対向する部分とは、前記揺動軸に対して対称的に配置されていることが好ましい。
これにより、第1静電引力により可動部に発生する回転モーメントと、第2静電引力により可動部に発生する回転モーメントとがほぼ等しくなり、第1静電引力による可動部の揺動をより効果的に低減することができる。また、このような対称形状とすることで、物理量センサーの設計が容易となる。
これにより、第1静電引力により可動部に発生する回転モーメントと、第2静電引力により可動部に発生する回転モーメントとがほぼ等しくなり、第1静電引力による可動部の揺動をより効果的に低減することができる。また、このような対称形状とすることで、物理量センサーの設計が容易となる。
本発明の物理量センサーデバイスは、本発明の物理量センサーと、
前記物理量センサーと電気的に接続されている電子部品と、を有することを特徴とする。
これにより、前述した物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する物理量センサーデバイスが得られる。
前記物理量センサーと電気的に接続されている電子部品と、を有することを特徴とする。
これにより、前述した物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する物理量センサーデバイスが得られる。
本発明の電子機器は、本発明の物理量センサーを有することを特徴とする。
これにより、前述した物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する電子機器が得られる。
これにより、前述した物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する電子機器が得られる。
本発明の移動体は、本発明の物理量センサーを有することを特徴とする。
これにより、前述した物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する移動体が得られる。
これにより、前述した物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する移動体が得られる。
以下、本発明の物理量センサー、物理量センサーデバイス、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
まず、本発明の第1実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る物理量センサーの平面図である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、駆動電圧を示すグラフである。図4ないし図6は、それぞれ、図1に示す物理量センサーの作動を説明する断面図である。図7ないし図9は、それぞれ、図1に示す物理量センサーの部分拡大断面図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側および図2中の上側を「上」、図1中の紙面奥側および図2中の下側を「下」とも言う。また、各図には、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸が図示されている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。また、各軸の矢印先端側を「プラス側」とも言い、反対側を「マイナス側」とも言う。
図1に示す物理量センサー1は、Z軸方向(鉛直方向)の加速度Azを測定することのできる加速度センサーである。このような物理量センサー1は、基板2と、基板2上に配置された素子部3と、素子部3を覆うように基板2に接合された蓋部4と、を有している。以下、これら各部について、順に詳細に説明する。
(基板)
図1に示すように、基板2は、矩形の平面視形状を有する板状をなしている。また、基板2は、上面側に開放する凹部21を有している。また、Z軸方向からの平面視で、凹部21は、素子部3を内側に内包するように、素子部3よりも大きく形成されている。このような凹部21は、素子部3と基板2との接触を防止(抑制)するための逃げ部として機能する。
図1に示すように、基板2は、矩形の平面視形状を有する板状をなしている。また、基板2は、上面側に開放する凹部21を有している。また、Z軸方向からの平面視で、凹部21は、素子部3を内側に内包するように、素子部3よりも大きく形成されている。このような凹部21は、素子部3と基板2との接触を防止(抑制)するための逃げ部として機能する。
また、図2に示すように、基板2は、凹部21の底面に設けられた突起状のマウント部22を有している。そして、このマウント部22に素子部3が接合されている。これにより、素子部3を、凹部21の底面と離間させた状態で基板2に固定することができる。
また、図1に示すように、基板2は、上面側に開放する溝部25、26、27を有している。また、溝部25、26、27の一端部は、それぞれ、蓋部4の外側に位置し、他端部は、それぞれ、凹部21に接続されている。
このような基板2としては、例えば、アルカリ金属イオン(Na+等の可動イオン)を含むガラス材料(例えば、パイレックスガラス(登録商標)のような硼珪酸ガラス)で構成されたガラス基板を用いることができる。これにより、例えば、蓋部4の構成材料によっては、基板2と蓋部4とを陽極接合により接合することができ、これらを強固に接合することができる。また、光透過性を有する基板2が得られるため、物理量センサー1の外側から、基板2を介して素子部3の状態(例えば、素子部3が凹部21の底面に貼り付いてしまう現象である「スティッキング」の有無)を視認することができる。
ただし、基板2としては、特に限定されず、例えば、シリコン基板やセラミックス基板を用いてもよい。なお、基板2としてシリコン基板を用いる場合は、短絡を防止する観点から、高抵抗のシリコン基板を用いるか、表面に熱酸化等によってシリコン酸化膜(絶縁性酸化物)を形成したシリコン基板を用いることが好ましい。
また、図1および図2に示すように、凹部21の底面には、電極8として、第1検出電極81、第2検出電極82およびダミー電極83が互いに離間して配置されている。なお、これら第1検出電極81、第2検出電極82およびダミー電極83については、後に詳しく説明する。
また、図1に示すように、溝部25、26、27には配線71、72、73が設けられている。また、配線71、72、73の一端部は、それぞれ、蓋部4の外側に露出しており、外部装置との電気的な接続を行う電極パッドPとして機能する。また、配線71の他端部は、凹部21の底面を通ってマウント部22まで引き回されており、マウント部22上で導電性バンプBを介して素子部3と電気的に接続されている。また、配線71は、途中で分岐しており、ダミー電極83と電気的に接続されている。また、配線72の他端部は、第1検出電極81と電気的に接続されており、配線73の他端部は、第2検出電極82と電気的に接続されている。
第1検出電極81、第2検出電極82、ダミー電極83および各配線71、72、73の構成材料としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、Ti(チタン)、タングステン(W)等の金属材料、これら金属材料を含む合金、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO、IGZO等の酸化物系の透明導電性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用いることができる。
なお、これら材料の中でも、少なくとも、第1検出電極81、第2検出電極82およびダミー電極83については、透明導電性材料を用いることが好ましい。これにより、物理量センサー1の外側から、基板2および各電極81、82、83を介して素子部3の状態を視認することができる。
(蓋部)
図1に示すように、蓋部4は、矩形の平面視形状を有する板状をなしている。また、図2に示すように、蓋部4は、下面側(基板2側)に開放する凹部41を有している。このような蓋部4は、凹部41内に素子部3を収納するようにして、基板2の上面に接合されている。そして、蓋部4および基板2によって、その内側に、素子部3を収納する収納空間Sが形成されている。
図1に示すように、蓋部4は、矩形の平面視形状を有する板状をなしている。また、図2に示すように、蓋部4は、下面側(基板2側)に開放する凹部41を有している。このような蓋部4は、凹部41内に素子部3を収納するようにして、基板2の上面に接合されている。そして、蓋部4および基板2によって、その内側に、素子部3を収納する収納空間Sが形成されている。
また、図2に示すように、蓋部4は、収納空間Sの内外を連通する連通孔42を有している。この連通孔42を介して、収納空間Sを所望の雰囲気に置換することができる。また、連通孔42内には封止部材43が配置され、封止部材43によって連通孔42が気密封止されている。
封止部材43としては、連通孔42を封止できれば、特に限定されず、例えば、金(Au)/錫(Sn)系合金、金(Au)/ゲルマニウム(Ge)系合金、金(Au)/アルミニウム(Al)系合金等の各種合金、低融点ガラス等のガラス材料等を用いることができる。
収納空間Sは、気密空間である。また、収納空間Sは、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されて、使用温度(−40℃〜80℃程度)で、ほぼ大気圧となっていることが好ましい。収納空間Sを大気圧とすることで、粘性抵抗が増してダンピング効果が発揮され、素子部3の振動を速やかに収束させることができる。そのため、物理量センサー1の加速度の検出精度が向上する。
このような蓋部4としては、例えば、シリコン基板を用いることができる。ただし、蓋部4としては、特に限定されず、例えば、ガラス基板やセラミックス基板を用いてもよい。また、基板2と蓋部4との接合方法としては、特に限定されず、基板2や蓋部4の材料によって適宜選択すればよいが、例えば、陽極接合、プラズマ照射によって活性化させた接合面同士を接合させる活性化接合、ガラスフリット等の接合材による接合、基板2の上面および蓋部4の下面に成膜した金属膜同士を接合する拡散接合等が挙げられる。
本実施形態では、図2に示すように、接合材の一例であるガラスフリット49(低融点ガラス)を介して基板2と蓋部4とが接合されている。基板2と蓋部4とを重ね合わせた状態では、溝部25、26、27を介して収納空間Sの内外が連通してしまうが、ガラスフリット49を用いることで、基板2と蓋部4とを接合すると共に、溝部25、26、27を封止することができる。そのため、より容易に、収納空間Sを気密封止することができる。なお、基板2と蓋部4とを陽極接合等(溝部25、26、27を封止できない接合方法)で接合した場合には、例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)を用いたCVD法等で形成されたSiO2膜によって溝部25、26、27を塞ぐことができる。
(素子部)
素子部3は、基板2の上方に設けられている。図1に示すように、素子部3は、マウント部22に接合された接合部311を有する固定部31と、固定部31に対して変位可能な可動部32と、固定部31と可動部32とを接続する梁部33と、を有している。そして、可動部32が、梁部33を揺動軸Jとして、梁部33を捩り変形させつつ、固定部31に対してシーソー揺動可能となっている。
素子部3は、基板2の上方に設けられている。図1に示すように、素子部3は、マウント部22に接合された接合部311を有する固定部31と、固定部31に対して変位可能な可動部32と、固定部31と可動部32とを接続する梁部33と、を有している。そして、可動部32が、梁部33を揺動軸Jとして、梁部33を捩り変形させつつ、固定部31に対してシーソー揺動可能となっている。
このような素子部3は、例えば、リン(P)、ボロン(B)等の不純物がドープされたシリコン基板をパターニングすることで形成することができる。また、素子部3は、例えば、陽極接合によって、基板2(マウント部22)に接合されている。ただし、素子部3の材料や、素子部3の基板2への接合方法は、特に限定されない。
可動部32は、X方向に延びる長手形状をなし、揺動軸Jに対してX軸方向プラス側(一方側)の部分が第1可動部321となっており、揺動軸Jに対してX軸方向マイナス側(他方側)の部分が第2可動部322となっている。また、第1可動部321は、第2可動部322よりもX軸方向に長く、加速度Azが加わったときの回転モーメント(トルク)が第2可動部322よりも大きくなっている。この回転モーメントの差によって、加速度Azが加わると、可動部32が揺動軸Jまわりにシーソー揺動する。
第1可動部321は、基端側に位置する基端部321aと、先端側に位置する先端部321bと、基端部321aおよび先端部321bの間に位置し、これらを連結する連結部321cと、を有している。
連結部321cは、一対設けられており、第1可動部321の幅方向(Y軸方向)の両端部に設けられている。また、各連結部321cは、X軸方向に延在し、延在方向に沿って幅(Y軸方向の長さ)がほぼ一定となっている。ただし、連結部321cの構成としては、基端部321aと先端部321bとを連結することができれば、特に限定されず、例えば、1つ、または、3つ以上の連結部321cが設けられていてもよい。
第2可動部322は、本体部322aと、本体部322aからX軸方向マイナス側へ突出する突出部322cと、を有している。
突出部322cは、一対設けられており、第2可動部322の幅方向(Y軸方向)の両端部に設けられている。また、各突出部322cは、X軸方向に延在し、延在方向に沿って幅(Y軸方向の長さ)がほぼ一定となっている。ただし、突出部322cの構成としては、特に限定されず、例えば、1つ、または、3つ以上の突出部322cが設けられていてもよい。
このような素子部3において、第1可動部321の基端部321aと、第2可動部322の本体部322aとは、Z軸方向から見た平面視にて、揺動軸Jに対して対称的に設けられている。また、第1可動部321の連結部321cと、第2可動部322の突出部322cとも、Z軸方向から見た平面視にて、揺動軸Jに対して対称的に設けられている。
また、可動部32のシーソー揺動時の抵抗を低減するために、第1可動部321および第2可動部322にはそれぞれ複数の貫通孔320が形成されている。ただし、貫通孔320は、必要に応じて形成すればよく、省略してもよい。
図2に示すように、以上のような素子部3と対向して、前述した電極8(第1検出電極81、第2検出電極82およびダミー電極83)が設けられている。第1検出電極81は、第1可動部321の基端部321aと対向して配置されており、これにより、第1検出電極81と基端部321aとの間に静電容量C1が形成される。また、第2検出電極82は、第2可動部322の本体部322aと対向して配置されており、これにより、第2検出電極82と本体部322aとの間に静電容量C2が形成される。なお、これら第1、第2検出電極81、82は、Z軸方向から見た平面視にて、揺動軸Jに対して対称的に設けられており、加速度Azが加わらない状態での静電容量C1、C2が互いにほぼ等しいことが好ましい。
また、ダミー電極83は、第1検出電極81のX軸方向プラス側に配置された第1ダミー電極831と、第2検出電極82のX軸方向マイナス側に配置された第2ダミー電極832と、を有している。第1ダミー電極831は、第1可動部321の先端部321bと対向して配置されている。また、第2ダミー電極832は、第2可動部322の突出部322cと対向して配置されている。前述したように、ダミー電極83は、配線71を介して可動部32と電気的に接続されており、可動部32と同電位である。そのため、第1可動部321と第1ダミー電極831との間、および、第2可動部322と第2ダミー電極832との間には、それぞれ、静電容量が実質的に形成されない。
このようなダミー電極83は、例えば、次のような機能を有している。例えば、基板2中の可動イオン(Na+)の移動によって凹部21の底面211が帯電し、底面211の表面電位が変化すると、底面211と可動部32との間に静電引力が生じる。そして、この静電引力によって第1可動部321が基板2へ引き付けられてしまい、加速度Azが加わっていないにも関わらず可動部32が揺動(傾斜)する。その結果、出力のドリフトが生じる。また、静電引力によって基板2へ引き付けられた可動部32が底面211へ貼り付いてしまう「スティッキング」が生じ、センサーとして機能しなくなる場合もある。そこで、底面211に可動部32と同電位のダミー電極83を配置することで底面211の帯電の影響を低減し、上述のような問題を生じ難くしている。
次に、物理量センサー1の作動について説明する。物理量センサー1の作動時には、例えば、可動部32には図3中の電圧V1が印加され、第1検出電極81および第2検出電極82には、それぞれ、図3中の電圧V2が印加される。そして、図4に示すように、物理量センサー1に加速度Azが加わっていない場合、可動部32は、基板2と平行な状態を維持し、静電容量C1、C2が共に変化しない。これに対して、図5に示すように、物理量センサー1にZ軸方向マイナス側への加速度−Azが加わると、第1、第2可動部321、322の回転モーメントの異なりから、可動部32が揺動軸Jを中心にして反時計回りにシーソー揺動する。反対に、図6に示すように、物理量センサー1にZ軸方向プラス側への加速度+Azが加わると、可動部32が揺動軸Jを中心にして時計回りにシーソー揺動する。このような可動部32のシーソー揺動によって、第1可動部321と第1検出電極81のギャップおよび第2可動部322と第2検出電極82のギャップが変化し、これに応じて静電容量C1、C2が変化する。そのため、これら静電容量C1、C2の変化量(静電容量C1、C2の差動信号)に基づいて加速度Azを検出することができる。
ここで、前述した第1ダミー電極831は、第1検出電極81と絶縁するために、第1検出電極81に対して物理的に離間して配置しなければならない。そのため、これらの間に、図7に示すように、底面211が露出する第1露出部211aが形成される。第1露出部211aは、第1可動部321の連結部321cと対向するため、底面211が帯電すれば、第1露出部211aと連結部321cとの間に第1静電引力F1が発生する。そして、この第1静電引力F1によって、第1可動部321が基板2へ引き付けられ、図8に示すように、加速度Azが加わっていないにも関わらず、可動部32が揺動(傾斜)し、その結果、出力のドリフトが生じる。
そこで、本実施形態では、第1静電引力F1による可動部32の揺動を低減(好ましくは防止)するために、逆向きの回転モーメントを発生させるための第2静電引力F2を発生させている。これにより、第2静電引力F2によって、第1静電引力F1の少なくとも一部が相殺されて、前述したような可動部32の揺動を低減(好ましくは防止)することができる。以下、このことについて説明する。
第2ダミー電極832は、第2検出電極82と絶縁するために、第2検出電極82に対して物理的に離間して配置されている。そのため、図9に示すように、第2ダミー電極832と第2検出電極82との間に、底面211が露出する第2露出部211bが形成される。また、この第2露出部211bは、突出部322cと対向しており、底面211が帯電すれば、第2露出部211bと突出部322cとの間に第2静電引力F2が発生する。この第2静電引力F2によって、第1静電引力F1の少なくとも一部を相殺することができ、加速度Azが加わっていない状態での可動部32の揺動を低減することができる。その結果、出力のドリフトを低減することができる。
特に、本実施形態では、図1に示すように、連結部321cの第1露出部211aと対向する部分321c’と、突出部322cの第2露出部211bと対向する部分322c’とは、Z軸方向から見た平面視で、揺動軸Jに対して対称的に配置されている。これにより、揺動軸Jから第1静電引力F1が加わる位置までの距離L1(図7参照)と、揺動軸Jから第2静電引力F2が加わる位置までの距離L2(図9参照)とがほぼ等しくなると共に、第1静電引力F1と第2静電引力F2とがほぼ等しくなる。そのため、第1静電引力F1により可動部32に発生する回転モーメントと、第2静電引力F2により可動部32に発生する回転モーメントとがほぼ等しくなり、第1静電引力F1による可動部32の揺動をより効果的に低減することができる。また、このような対称形状とすることで、物理量センサー1の設計が容易となるという利点もある。
なお、第2静電引力F2により可動部32に発生する回転モーメントN2は、第1静電引力F1により可動部32に発生する回転モーメントN1との差が小さいほど好ましい。具体的には、(N2/N1)が0.8以上、1.2以下であることが好ましく、0.9以上、1.1以下であることがより好ましく、0.95以上、1.05以下であることがさらに好ましく、1であることが最も好ましい。これにより、より効果的に、第1静電引力F1による可動部32の揺動を低減することができる。
なお、連結部321cの第1露出部211aと対向している部分321c’の面積をS1とし、連結部321cおよび第1露出部211aの離間距離をd1とし、連結部321cおよび第1露出部211aの間に印加される電圧(電位差)をV1としたとき、第1静電引力F1は、下記式(1)となる。また、第1静電引力F1により可動部32に発生する回転モーメントN1は、揺動軸Jから第1静電引力F1が加わる位置までの距離をL1としたとき、下記式(2)となる。
また、突出部322cの第2露出部211bと対向している部分322c’の面積をS2とし、突出部322cおよび第2露出部211bの離間距離をd2とし、突出部322cおよび第2露出部211bの間に印加される電圧(電位差)をV2としたとき、第2静電引力F2は、下記式(3)となる。また、第2静電引力F2により可動部32に発生する回転モーメントN2は、揺動軸Jから第2静電引力F2が加わる位置までの距離をL2としたとき、下記式(4)となる。
物理量センサー1では、離間距離d1、d2および電圧V1、V2が等しく設計されているため、本実施形態のように、面積S1、S2を等しくすると共に、距離L1、L2を等しくすることで、(N2/N1)を簡単に1にする(1に近づける)ことができる。
以上、物理量センサー1について説明した。このような物理量センサー1は、前述したように、基部としての基板2と、基板2に対して揺動軸Jまわりに揺動可能な可動部32と、基板2に配置され、可動部32と対向配置されている電極8と、を有している。また、可動部32は、揺動軸Jの一方側に位置する第1可動部321と、揺動軸Jの他方側に位置し、揺動軸Jまわりの回転モーメントが第1可動部321よりも小さい第2可動部322と、を有している。また、電極8は、第1可動部321と対向配置されている第1検出電極81と、第2可動部322と対向配置されている第2検出電極82と、を有している。また、第1検出電極81の周囲に、基板2の表面(底面211)が露出する第1露出部211aを有し、第1露出部211aは、第1可動部321と対向配置されており、第2検出電極82の周囲に、基板2の表面(底面211)が露出する第2露出部211bを有し、第2露出部211bは、第2可動部322と対向配置されている。これにより、第2露出部211bと第2可動部322との間に発生する第2静電引力F2によって、第1露出部211aと第1可動部321との間に発生する第1静電引力F1の少なくとも一部を相殺することができる。そのため、加速度Az以外の力(すなわち、検出対象の力以外の力)に起因する可動部32の揺動を抑制することができ、出力のドリフトを低減することができる。
また、前述したように、電極8は、可動部32と同電位とされる第1ダミー電極831を有している。また、第1可動部321は、第1ダミー電極831と対向配置されている先端部321bと、先端部321bよりも揺動軸J側に位置し、第1検出電極81と対向配置されている基端部321aと、先端部321bと基端部321aとを連結する連結部321cと、を有している。そして、第1ダミー電極831と第1検出電極81との間に第1露出部211aが形成され、第1露出部211aは、連結部321cの少なくとも一部と対向配置されている。このように、第1ダミー電極831を設けることで、基板2と第1可動部321との間に発生する第1静電引力F1を小さくすることができ、第1静電引力F1による可動部32の揺動をより効果的に低減することができる。
なお、第1ダミー電極831は、省略してもよい。この場合には、本実施形態と比較して第1静電引力F1による回転モーメントが大きくなってしまうが、その分、第2静電引力F2による回転モーメントが大きくなるように設計すればよい。
また、前述したように、第2可動部322は、第2検出電極82と対向配置されている本体部322aと、本体部322aから突出し、少なくとも一部が第2露出部211bと対向配置されている突出部322cと、を有している。これにより、突出部322cと第2露出部211bとの間に第2静電引力F2を発生させることができ、この第2静電引力F2によって、第1静電引力F1の少なくとも一部を相殺することができる。これにより、突出部322cを設けるだけという、比較的簡単な構成で、第1静電引力F1による可動部32の揺動を抑制することができる。
また、前述したように、電極8は、突出部322cの一部と対向配置され、可動部32と同電位とされる第2ダミー電極832を有し、第2ダミー電極832と第2検出電極82との間に第2露出部211bが形成されている。そして、第2露出部211bは、突出部322cの一部と対向配置されている。このような構成によれば、例えば、第2ダミー電極832と第2検出電極82との離間距離を調整することで、第2静電引力F2の大きさを調整することができる。そのため、第2静電引力F2の大きさの調整が容易となる。なお、第2ダミー電極832は、省略してもよい。この場合には、突出部322cの形状(平面視形状)を調整することで、第2静電引力の大きさを調整することができる。
また、前述したように、連結部321cの第1露出部211aと対向する部分321c’と、突出部322cの第2露出部211bと対向する部分322c’とは、Z軸方向から見た平面視で、揺動軸Jに対して対称的に配置されている。これにより、第1静電引力F1により可動部32に発生する回転モーメントと、第2静電引力F2により可動部32に発生する回転モーメントとがほぼ等しくなり、第1静電引力F1による可動部32の揺動をより効果的に低減することができる。また、このような対称形状とすることで、物理量センサー1の設計が容易となるという利点もある。
なお、連結部321cの第1露出部211aと対向する部分321c’と、突出部322cの第2露出部211bと対向する部分322c’とは、揺動軸Jに対して対称的に配置されていなくてもよい。例えば、部分322c’が部分321c’よりも揺動軸Jに近い場合には、例えば、部分322c’の面積S2を、部分321c’の面積S1よりも大きくして第2静電引力F2を第1静電引力F1も大きくすることで、第1静電引力F1による可動部32の揺動を効果的に低減することができる。反対に、部分322c’が部分321c’よりも揺動軸Jから遠い場合には、例えば、部分322c’の面積S2を、部分321c’の面積S1よりも小さくして第2静電引力F2を第1静電引力F1も小さくすることで、第1静電引力F1による可動部32の揺動を効果的に低減することができる。すなわち、S1・L1とS2・L2とが等しくなるように設計すればよい。
また、本実施形態では、図7に示すように、第1検出電極81と第1ダミー電極831との離間距離D1(すなわち、第1露出部211aの長さ)は、連結部321cの長さL’(X軸方向の長さ)よりも短く、第1露出部211aは、連結部321cの両端部を除く中央部と対向している。同様に、図9に示すように、第2検出電極82と第2ダミー電極832との離間距離D2(すなわち、第2露出部211bの長さ)は、突出部322cの長さL”(X軸方向の長さ)よりも短く、第2露出部211bは、突出部322cの両端部を除く中央部と対向している。これにより、例えば、製造誤差等によって素子部3が基板2に対してX軸方向にずれて配置されても、第1、第2静電引力F1、F2の設計値からのずれを抑制することができる。なお、特に限定されないが、離間距離D1、D2としては、例えば、3μm以上、5μm以下程度とすることができ、長さL’、L”としては、例えば、20μm以上、30μm以下程度とすることができる。これにより、生じ得る製造誤差を十分に許容することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
次に、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
図10は、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーの平面図である。図11は、図10中のB−B線断面図である。
本実施形態にかかる物理量センサーでは、主に、基板の形状が異なっていること以外は、前述した第1実施形態にかかる物理量センサーと同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態の物理量センサーに関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図10および図11では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図10に示すように、本実施形態では、前述した第1実施形態と比較して、連結部321cおよび突出部322cが長く設計されている。また、第1可動部321において、一対の連結部321cの間に、先端部321bが突出している。
また、図11に示すように、基板2の底面211は、第1底面211’と、第1底面211’から突出した第2底面211”とを有している。すなわち、底面211は、第1底面211’と、第1底面211’よりも可動部32との離間距離が小さい第2底面211”とを有している。なお、第2底面211”は、Z軸方向から見た平面視で、揺動軸Jに対して対称的に設けられている。
また、第1、第2検出電極81、82は、主に、第2底面211”上に配置されている。これにより、第1検出電極81と第1可動部321(基端部321a)とのギャップおよび第2検出電極82と第2可動部322(本体部322a)とのギャップをそれぞれ小さくすることができるため、第1検出電極81と第1可動部321との間に形成される静電容量C1および第2検出電極82と第2可動部322との間に形成される静電容量C2をそれぞれ大きくすることができる。そのため、加速度Azをより精度よく検出することができる。
また、第1検出電極81の連結部321cと対向する部分は、第1底面211’まで延びている。また、第1ダミー電極831は、主に、第1底面211’上に配置されている。そのため、第1露出部211aは、第1底面211’に位置している。すなわち、連結部321cの第1露出部211aと対向する部分321c’は、第1底面211’上に位置している。これにより、部分321c’および底面211の離間距離を大きくすることができる。そのため、第1静電引力F1を小さくすることができ、第1静電引力F1による可動部32の揺動をより効果的に低減することができる。
また、第2検出電極82の突出部322cと対向する部分は、第1底面211’まで延びている。また、第2ダミー電極832は、主に、第1底面211’上に配置されている。そのため、第2露出部211bは、第1底面211’に位置している。すなわち、突出部322cの第2露出部211bと対向する部分322c’は、第1底面211’上に位置している。これにより、部分322c’および底面211の離間距離を、部分321c’および底面211の離間距離と等しくすることができ、第1静電引力F1と等しい大きさの第2静電引力F2を形成し易くなる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
次に、本発明の第3実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
図12は、本発明の第3実施形態に係る物理量センサーの平面図である。
本実施形態にかかる物理量センサーでは、主に、素子部およびダミー電極の形状が異なっていること以外は、前述した第1実施形態にかかる物理量センサーと同様である。
本実施形態にかかる物理量センサーでは、主に、素子部およびダミー電極の形状が異なっていること以外は、前述した第1実施形態にかかる物理量センサーと同様である。
図12に示すように、連結部321cは、基端部321aの先端部からY軸方向両側に延出して一対設けられている。同様に、突出部322cは、本体部322aの先端部からY軸方向両側に延出して一対設けられている。なお、前述した第1実施形態と同様に、連結部321cおよび突出部322cは、揺動軸Jに対して対称的に設けられている。
また、ダミー電極83は、第1ダミー電極831で構成されている。すなわち、前述した第1実施形態では存在していた第2ダミー電極832が省略されている。また、第1ダミー電極831は、第1、第2検出電極81、82のY軸方向プラス側に位置し、X軸方向に延在する第1延在部831aと、Y軸方向マイナス側に位置し、X軸方向に延在する第2延在部831bとを有している。
また、第1延在部831aは、Y軸方向プラス側に位置する連結部321cおよび突出部322cの先端部と対向している。また、第2延在部831bは、Y軸方向マイナス側に位置する連結部321cおよび突出部322cの先端部と対向している。そして、第1、第2延在部831a、831bと第1検出電極81との間に第1露出部211aが形成されており、第1露出部211aが連結部321cと対向している。同様に、第1、第2延在部831a、831bと第2検出電極82との間に第2露出部211bが形成されており、第2露出部211bが突出部322cと対向している。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る物理量センサーデバイスについて説明する。
次に、本発明の第4実施形態に係る物理量センサーデバイスについて説明する。
図13は、本発明の第4実施形態に係る物理量センサーデバイスを示す断面図である。
図13に示すように、物理量センサーデバイス1000は、ベース基板1010と、ベース基板1010上に設けられた物理量センサー1と、物理量センサー1上に設けられた回路素子1020(電子部品)と、物理量センサー1と回路素子1020とを電気的に接続するボンディングワイヤーBW1と、ベース基板1010と回路素子1020とを電気的に接続するボンディングワイヤーBW2と、物理量センサー1および回路素子1020をモールドするモールド部1030と、を有している。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した第1〜第3実施形態のいずれかを用いることができる。
図13に示すように、物理量センサーデバイス1000は、ベース基板1010と、ベース基板1010上に設けられた物理量センサー1と、物理量センサー1上に設けられた回路素子1020(電子部品)と、物理量センサー1と回路素子1020とを電気的に接続するボンディングワイヤーBW1と、ベース基板1010と回路素子1020とを電気的に接続するボンディングワイヤーBW2と、物理量センサー1および回路素子1020をモールドするモールド部1030と、を有している。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した第1〜第3実施形態のいずれかを用いることができる。
ベース基板1010は、物理量センサー1を支持する基板であり、例えば、インターポーザー基板である。このようなベース基板1010の上面には複数の接続端子1011が配置されており、下面には複数の実装端子1012が配置されている。また、ベース基板1010内には、図示しない内部配線が配置されており、この内部配線を介して、各接続端子1011が、対応する実装端子1012と電気的に接続されている。このようなベース基板1010としては、特に限定されず、例えば、シリコン基板、セラミック基板、樹脂基板、ガラス基板、ガラスエポキシ基板等を用いることができる。
また、物理量センサー1は、基板2を下側(ベース基板1010側)に向けてベース基板1010上に配置されている。そして、物理量センサー1は、接合部材を介してベース基板1010に接合されている。
また、回路素子1020は、物理量センサー1上に配置されている。そして、回路素子1020は、接合部材を介して物理量センサー1の蓋部4に接合されている。また、回路素子1020は、ボンディングワイヤーBW1を介して物理量センサー1の各電極パッドPと電気的に接続され、ボンディングワイヤーBW2を介してベース基板1010の接続端子1011と電気的に接続されている。このような回路素子1020には、物理量センサー1を駆動する駆動回路や、物理量センサー1からの出力信号に基づいて加速度を検出する検出回路や、検出回路からの信号を所定の信号に変換して出力する出力回路等が、必要に応じて含まれている。
また、モールド部1030は、物理量センサー1および回路素子1020をモールドしている。これにより、物理量センサー1や回路素子1020を水分、埃、衝撃等から保護することができる。モールド部1030としては、特に限定されないが、例えば、熱硬化型のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、トランスファーモールド法によってモールドすることができる。
以上のような物理量センサーデバイス1000は、物理量センサー1と、物理量センサー1と電気的に接続されている電子部品としての回路素子1020と、を有している。そのため、物理量センサー1の効果を享受でき、信頼性の高い物理量センサーデバイス1000が得られる。
なお、物理量センサーデバイス1000の構成としては、上記の構成に限定されず、例えば、物理量センサー1がセラミックパッケージに収納された構成となっていてもよい。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る電子機器について説明する。
次に、本発明の第5実施形態に係る電子機器について説明する。
図14は、本発明の第5実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図14に示すモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューター1100は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した第1〜第3実施形態のいずれかを用いることができる。
図14に示すモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューター1100は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した第1〜第3実施形態のいずれかを用いることができる。
このようなパーソナルコンピューター1100(電子機器)は、物理量センサー1を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る電子機器について説明する。
次に、本発明の第6実施形態に係る電子機器について説明する。
図15は、本発明の第6実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図15に示す携帯電話機1200(PHSも含む)は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した第1〜第3実施形態のいずれかを用いることができる。
図15に示す携帯電話機1200(PHSも含む)は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した第1〜第3実施形態のいずれかを用いることができる。
このような携帯電話機1200(電子機器)は、物理量センサー1を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態に係る電子機器について説明する。
次に、本発明の第7実施形態に係る電子機器について説明する。
図16は、本発明の第7実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図16に示すデジタルスチールカメラ1300は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、ケース(ボディー)1302の背面には表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した第1〜第3実施形態のいずれかを用いることができる。
図16に示すデジタルスチールカメラ1300は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、ケース(ボディー)1302の背面には表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した第1〜第3実施形態のいずれかを用いることができる。
このようなデジタルスチールカメラ1300(電子機器)は、物理量センサー1を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の電子機器は、前述した実施形態のパーソナルコンピューターおよび携帯電話機、本実施形態のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、移動体端末基地局用機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ネットワークサーバー等に適用することができる。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態に係る移動体について説明する。
次に、本発明の第8実施形態に係る移動体について説明する。
図17は、本発明の第8実施形態に係る移動体を示す斜視図である。
図17に示す自動車1500は、本発明の物理量センサーを備える移動体を適用した自動車である。この図において、自動車1500には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されており、物理量センサー1によって車体1501の姿勢を検出することができる。物理量センサー1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した第1〜第3実施形態のいずれかを用いることができる。
図17に示す自動車1500は、本発明の物理量センサーを備える移動体を適用した自動車である。この図において、自動車1500には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されており、物理量センサー1によって車体1501の姿勢を検出することができる。物理量センサー1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した第1〜第3実施形態のいずれかを用いることができる。
このような自動車1500(移動体)は、物理量センサー1を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、物理量センサー1は、他にも、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
また、移動体としては、自動車1500に限定されず、例えば、飛行機、ロケット、人工衛星、船舶、AGV(無人搬送車)、二足歩行ロボット、ドローン等の無人飛行機等にも適用することができる。
以上、本発明の物理量センサー、物理量センサーデバイス、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、素子部が1つの構成について説明したが、素子部が複数設けられていてもよい。この際に、複数の素子部を検出軸が互いに異なるように配置することで、複数の軸方向の加速度を検出することができる。
また、前述した実施形態では、物理量センサーとして加速度を検出する加速度センサーについて説明したが、物理量センサーが検出する物理量としては、加速度に限定されず、例えば、角速度、圧力等であってもよい。
1…物理量センサー、2…基板、21…凹部、211…底面、211’…第1底面、211”…第2底面、211a…第1露出部、211b…第2露出部、22…マウント部、25、26、27…溝部、3…素子部、31…固定部、311…接合部、32…可動部、320…貫通孔、321…第1可動部、321a…基端部、321b…先端部、321c…連結部、321c’…部分、322…第2可動部、322a…本体部、322c…突出部、322c’…部分、33…梁部、4…蓋部、41…凹部、42…連通孔、43…封止部材、49…ガラスフリット、71、72、73…配線、8…電極、81…第1検出電極、82…第2検出電極、83…ダミー電極、831…第1ダミー電極、831a…第1延在部、831b…第2延在部、832…第2ダミー電極、1000…物理量センサーデバイス、1010…ベース基板、1011…接続端子、1012…実装端子、1020…回路素子、1030…モールド部、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1500…自動車、1501…車体、1502…車体姿勢制御装置、1503…車輪、Az…加速度、B…導電性バンプ、BW1、BW2…ボンディングワイヤー、C1、C2…静電容量、D1、D2…離間距離、F1…第1静電引力、F2…第2静電引力、J…揺動軸、L’、L”…長さ、L1、L2…距離、P…電極パッド、S…収納空間、V1、V2…電圧
Claims (8)
- 基部と、
前記基部に対して揺動軸まわりに揺動可能な可動部と、
前記基部に配置され、前記可動部と対向配置されている電極と、を有し、
前記可動部は、
前記揺動軸の一方側に位置する第1可動部と、
前記揺動軸の他方側に位置し、前記揺動軸まわりの回転モーメントが前記第1可動部よりも小さい第2可動部と、を有し、
前記電極は、
前記第1可動部と対向配置されている第1検出電極と、
前記第2可動部と対向配置されている第2検出電極と、を有し、
前記第1検出電極の周囲に、前記基部の表面が露出する第1露出部を有し、
前記第1露出部は、前記第1可動部と対向配置されており、
前記第2検出電極の周囲に、前記基部の表面が露出する第2露出部を有し、
前記第2露出部は、前記第2可動部と対向配置されていることを特徴とする物理量センサー。 - 前記電極は、
前記可動部と同電位とされる第1ダミー電極を有し、
前記第1可動部は、
前記第1ダミー電極と対向配置されている先端部と、
前記先端部よりも前記揺動軸側に位置し、前記第1検出電極と対向配置されている基端部と、
前記先端部と前記基端部とを連結する連結部と、を有し、
前記第1ダミー電極と前記第1検出電極との間に前記第1露出部が形成され、
前記第1露出部は、前記連結部の少なくとも一部と対向配置されている請求項1に記載の物理量センサー。 - 前記第2可動部は、
前記第2検出電極と対向配置されている本体部と、
前記本体部から突出し、少なくとも一部が前記第2露出部と対向配置されている突出部と、を有している請求項2に記載の物理量センサー。 - 前記電極は、
前記突出部の一部と対向配置され、前記可動部と同電位とされる第2ダミー電極を有し、
前記第2ダミー電極と前記第2検出電極との間に前記第2露出部が形成され、
前記第2露出部は、前記突出部の一部と対向配置されている請求項3に記載の物理量センサー。 - 前記連結部の前記第1露出部と対向する部分と、前記突出部の前記第2露出部と対向する部分とは、前記揺動軸に対して対称的に配置されている請求項2ないし4のいずれか1項に記載の物理量センサー。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の物理量センサーと、
前記物理量センサーと電気的に接続されている電子部品と、を有することを特徴とする物理量センサーデバイス。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の物理量センサーを有することを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の物理量センサーを有することを特徴とする移動体。
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JP2017028076A JP2018132492A (ja) | 2017-02-17 | 2017-02-17 | 物理量センサー、物理量センサーデバイス、電子機器および移動体 |
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JP2021004858A (ja) * | 2019-06-27 | 2021-01-14 | セイコーエプソン株式会社 | 慣性センサー、電子機器および移動体 |
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-
2017
- 2017-02-17 JP JP2017028076A patent/JP2018132492A/ja active Pending
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