JP2018123190A - アゾメチン亜鉛錯体 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来にない色相を有する新規黄色顔料を提供することにある。【解決手段】下記式(I):【化1】(式(I)中、X1及びX2は各々独立に水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基を示す)で表されるアゾメチン亜鉛錯体を提供することにより、上記課題を解決する。【選択図】なし

Description

本発明は、新規アゾメチン亜鉛錯体に関する。
特許文献1には、一定の構造を有するアゾメチン亜鉛錯体が開示されている。しかしながら、特許文献1には、下記式(I)で表される本発明の化合物は開示されていない。
特公昭59−5625号公報
現在、着色組成物は様々な分野に用いられており、具体的な用途としては印刷インキ、塗料、樹脂用着色剤、繊維用着色剤、情報記録用色材(カラーフィルタ、トナー、インクジェットなどに用いる色材)などが挙げられる。着色組成物に用いられる色素は主に顔料と染料に大別され、それらに求められる性能としては、色特性(着色力、鮮明性)、耐性(耐候性、耐光性、耐熱性、耐溶剤性)などがある。通常、分子状態で発色する染料とは異なり、顔料は粒子状態(一次粒子の凝集体)からの発色となる。そのため、顔料は染料に比べ、一般的に耐性においては優位であるものの、着色力や鮮明性では劣っているものが多い。このような背景から高着色力・高彩度な顔料が求められている。その中でも、着色力の点において優勢とされている有機顔料にとりわけ注目が集まっている。
それら有機顔料において、黄色顔料はカラーインデックスの登録数が赤色顔料に次いで多いなど、これまで多くの新規顔料が積極的に開発されてきた。実用化されている黄色有機顔料として、例えば、印刷インキ用途ではC.I.ピグメント イエロー3、同12、同74等が、塗料用途では同74、同83、同109、同110等が、カラーフィルタ用途では、同138、同150等が使用されている。
ここで、カラーフィルタは、赤色画素部(R)、緑色画素部(G)及び青色画素部(B)からなり、黄色顔料は、緑色画素部の調色用として用いられる場合が多い。このようなカラーフィルタに用いられる黄色顔料は透過波形及び堅牢性の点から上記の2種(同138、同150)が主に使用されている。
しかしながら、黄色顔料の中で最も使用量が多いC.I.ピグメント イエロー138は、着色力に乏しく、近年要求が高まっている高色再現性が求められる色規格では実用性がない。よって、高色再現性の色規格においては、C.I.ピグメント イエロー150が現行の黄色顔料として用いられているが、同150も輝度・着色力の面で十分とはいえない上、色相バリエーションが制限されてしまう。
このような状況下、黄色顔料の色相拡大はカラーフィルタ用途において喫緊の課題である。
本発明者らは、このような状況を鑑み鋭意検討した結果、下記式(I)で表される化合物が、従来にない色相を有することを見出し、本発明を完成した。即ち本発明は、下記式(I):
Figure 2018123190
(式(I)中、X及びXは各々独立に水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基を示す)で表されるアゾメチン亜鉛錯体(以下、「本発明化合物」と表記する場合がある)に関する。
本発明化合物は、従来にない色味を有する。特に、本発明は、カラーフィルタ用の着色組成物として用いた時には、従来の黄色顔料では表せなかった色域を表すことが可能である。
上記式(I)中のハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素の各原子が挙げられ、なかでも、塩素原子又は臭素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
上記式(I)中のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、ブチルオキシ、i−ブチルオキシ、s−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、1−メチルブチルオキシ、2−メチルブチルオキシ、3−メチルブチルオキシ、1,1−ジメチルプロピルオキシ、1,2−ジメチルプロピルオキシ、2,2−ジメチルプロピルオキシ、1−エチルプロピルオキシ、ヘキシルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、3−メチルペンチルオキシ、4−メチルペンチルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、1,2−ジメチルブチルオキシ、1,3−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、2,3−ジメチルブチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、1−エチルブチルオキシ、2−エチルブチルオキシ、1,1,2−トリメチルプロピルオキシ、1,2,2−トリメチルプロピルオキシ、1−エチル−1−メチルプロピルオキシ、1−エチル−2−メチルプロピルオキシなどが挙げられる。なかでも、炭素数1〜8のものが好適な例として挙げられる。
このような本発明化合物の製造方法は、特に制限されるものではなく従来公知の方法を適宜利用して製造することができる。以下、本発明化合物の製造方法の一態様を記載する。しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明化合物は、溶媒の存在下、下記式(II)(式(II)中、Xは水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基を示す)で表される化合物と、下記式(III)(式(III)中、Xは水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基を示す)で表される化合物とを反応させ、得られた反応溶液に酢酸亜鉛を加え、さらに反応させることで得ることができる。
Figure 2018123190
Figure 2018123190
溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンのようなエーテル類;メタノール、エタノールのようなアルコール類などが挙げられる。
溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
反応温度は、25℃〜65℃、好ましくは40℃〜65℃で行うことができ、反応時間は、1時間〜4時間、好ましくは3時間〜4時間で行うことができる。
以上の反応によって得られる目的物は、反応終了後、濾過、抽出、洗浄などの公知慣用の操作により、単離及び精製することができる。
酢酸亜鉛は、水和物であっても無水物であってもよい。また固体状で使用してもよいし、溶媒に溶解されたものを使用してもよい。反応を効率よく進行させることができることから、溶媒に溶解された酢酸亜鉛を用いることが好ましい。ここで酢酸亜鉛の溶解に使用する溶媒としては、一般的に還流を行う溶剤として知られているものが使用可能であり、メタノールなどを用いることができる。
本発明化合物は、多様な用途に適用可能と考えられる。例えば、印刷インキ、塗料、着色プラスチック、トナー、インクジェット用インキ、ディスプレイ用遮光性部材、種子着色などの広範囲な用途の着色剤として用いることができる。
本発明化合物は、単独で用いてもよいし、2種類以上の化合物を適宜選択し併用してもよい。
本発明化合物は、有機顔料としての性質を示すものであり、ソルトミリング処理などにより、顔料粒子の微細化を施すことで、より好適に使用できる場合がある。このような処理は、公知慣用の方法で行えばよい。
本発明化合物は、本発明化合物以外の有機顔料、有機染料、有機顔料誘導体などの色材を、調色などの目的で併用してもよい。これらは、上述のような用途にあわせて適宜選択されるべきものであり、用途によっては、本発明化合物を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜併用してもよい。
併用可能な色材としては、公知の顔料、染料等いずれのものでも構わない。
用途によって、アゾ系、ジスアゾ系、アゾメチン系、アントラキノン系、キノフタロン系、キナクリドン系、ジケトピロロピロール系、ジオキサジン系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、イソインドリン系、イソインドリノン系、ペリレン系顔料、およびキサンテン系、アゾ系、ジスアゾ系、アントラキノン系、キノフタロン系、トリアリールメタン系、メチン系、フタロシアニン系、ローダミン系染料などが挙げられる。
本発明化合物と併用可能な黄色顔料としては、インキ用途ではC.I.ピグメント イエロー3、同12、同74等が、塗料用途では同74、同83、同109、同110等が、カラーフィルタ用途では、同83、同129、同138、同139、同150、同185、同231、特許第5817028号に記載のキノフタロン顔料などを例示することができる。
特にカラーフィルタ用途における緑色画素部形成用として本発明化合物を使用する場合には、例えば、C.I.ピグメント・グリーン1、同2、同4、同7、同8、同10、同13、同14、同15、同17、同18、同19、同26、同36、同45、同48、同50、同51、同54、同55、同58、同59、同62、同63のような緑色顔料などと併用することができるが、これらに限定されない。カラーフィルタ用途における緑色画素部形成用として本発明化合物を使用する場合、緑色顔料と、本発明の黄色顔料との併用割合は、例えば、緑色顔料100質量部当たり、黄色顔料が10〜100質量部である。
また、緑色画素部形成用として本発明化合物を使用する場合には、本発明化合物と青色顔料を併用することもできる。青色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、アルミニウムフタロシアニン誘導体などが挙げられる。
ここで、上記のアルミニウムフタロシアニン誘導体とは、例えば、下記一般式(3−1)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2018123190
(式(3−1)中、Rはハロゲン原子、ヒドロキシ基、又は下記一般式(3−2)で表される基である。)
Figure 2018123190
(式(3−2)中、Xは直接結合又は酸素原子である。Arはフェニル基又はナフチル基である。式中、アスタリスクは結合部位を示す。)
上記した式(3−1)中のRにおける前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。中でも、Rにおける前記ハロゲン原子としては、塩素原子、又は臭素原子であることが好ましい。
式(3−1)中、Rは、塩素原子、臭素原子、ヒドロキシ基、又は上記一般式(3−2)で表される基であることが好ましい。
式(3−2)中、Xは酸素原子であることが好ましい。
式(3−1)の中でも好ましいものとしては、例えば、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン、ブロモアルミニウムフタロシアニン、下記式(3−1−1)で表される化合物、下記式(3−1−2)で表される化合物、下記式(3−1−3)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2018123190

Figure 2018123190

Figure 2018123190
さらに、本発明化合物は、カラーフィルタ用途における赤色画素部形成用として、赤色顔料と併用することもできる。赤色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド177、同254などが挙げられる。
本発明をカラーフィルタの緑色画素部のパターンの形成に用いる際には、公知の方法を採用することができる。典型的には、本発明の化合物と、感光性樹脂とを必須成分として含むカラーフィルタ用感光性組成物を得ることができる。
カラーフィルタの製造方法としては、例えば、本発明化合物を感光性樹脂からなる分散媒に分散させた後、スピンコート法、ロールコート法、インクジェット法等でガラス等の透明基板上に塗布し、ついでこの塗布膜に対して、フォトマスクを介して紫外線によるパターン露光を行った後、未露光部分を溶剤等で洗浄して緑色パターンを得る、フォトリソグラフィーと呼ばれる方法が挙げられる。本発明をカラーフィルタの赤色画素部のパターンの形成に用いる場合も同様である。
その他、電着法、転写法、ミセル電解法、PVED(Photovoltaic Electrodeposition)法の方法で画素部のパターンを形成して、カラーフィルタを製造してもよい。
カラーフィルタ用感光性組成物を調製するには、例えば、顔料と、感光性樹脂と、光重合開始剤と、前記樹脂を溶解する有機溶剤とを必須成分として混合する。その製造方法としては、顔料と有機溶剤と必要に応じて分散剤を用いて分散液を調製してから、そこに感光性樹脂等を加えて調製する方法が一般的である。
ここでの顔料として、緑色画素部を得る場合には、本発明化合物を顔料化したものと、上記した緑色顔料や青色顔料を用いることができる。同様に、赤色画素部を得る場合には、本発明化合物を顔料化したものと、上記した赤色顔料を用いることができる。
必要に応じて用いる分散剤としては、例えばビックケミー社のDISPERBYK(登録商標名)130、同161、同162、同163、同170、同LPN−6919、同LPN−21116、BASF社のエフカ46、エフカ47等が挙げられる。また、レベンリグ剤、カップリング剤、カチオン系の界面活性剤なども併せて使用可能である。
有機溶剤としては、例えばトルエンやキシレン、メトキシベンゼン等の芳香族系溶剤、酢酸エチルや酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル系溶剤、エトキシエチルプロピオネート等のプロピオネート系溶剤、メタノール、エタノール等のアルコール系溶剤、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクタム、N−メチル−2−ピロリドン、アニリン、ピリジン等の窒素化合物系溶剤、γ−ブチロラクトン等のラクトン系溶剤、カルバミン酸メチルとカルバミン酸エチルの48:52の混合物のようなカルバミン酸エステル等がある。有機溶剤としては、特にプロピオネート系、アルコール系、エーテル系、ケトン系、窒素化合物系、ラクトン系等の極性溶媒で水可溶のものが適している。
本発明のカラーフィルタ用顔料組成物100質量部当たり、300〜1000質量部の有機溶剤と、必要に応じて100質量部以下の分散剤を、均一となる様に攪拌分散して分散液を得ることができる。次いでこの分散液に、分散液100質量部当たり、3〜20質量部の感光性樹脂、感光性樹脂1質量部当たり0.05〜3質量部の光重合開始剤と、必要に応じてさらに有機溶剤を添加し、均一となる様に攪拌分散してカラーフィルタ画素部用感光性組成物を得ることができる。
上記のカラーフィルタ用顔料組成物とは、緑色画素用途の場合、本発明のアゾメチン亜鉛錯体10質量部当たり、緑色画素用途の場合、緑色顔料200質量部以下または/及び青色顔料200質量部以下を適宜設定し混合したもの、また、赤色画素用途の場合、赤色顔料200質量部以下を混合したものである。なお、他の黄色顔料を必要に応じ、混合しても良い。
この際に使用可能な感光性樹脂としては、例えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド酸系樹脂、ポリイミド系樹脂、スチレンマレイン酸系樹脂、スチレン無水マレイン酸系樹脂等の熱可塑性樹脂や、例えば1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ビス( アクリロキシエトキシ)ビスフェノールA、3−メチルペンタンジオールジアクリレート等のような2官能モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等のような多官能モノマー等の光重合性モノマーが挙げられる。
光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタノール、ベンゾイルパーオキサイド、2−クロロチオキサントン、1,3−ビス(4'−アジドベンザル)−2−プロパン、1,3−ビス(4'−アジドベンザル)−2−プロパン−2'−スルホン酸、4,4'−ジアジドスチルベン−2,2'−ジスルホン酸等がある。
こうして調製されたカラーフィルタ画素部用感光性組成物は、フォトマスクを介して紫外線によるパターン露光を行った後、未露光部分を有機溶剤やアルカリ水等で洗浄することによりカラーフィルタを作製することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において特に断りがない場合は、「部」及び「%」は質量基準である。
また、実施例で使用した測定方法は以下の通り。
(1)分子量測定
試料約5mgをTHF1mlに分散させて溶液を調製し、GC/TOFMS JMS−T100GC、日本電子(株)製を用いて行った。
(2)UV−visスペクトル測定
試料をDMSO50mLに溶かし、さらにDMSOで希釈して溶液を調製し、分光光度計U3900 日立製作所製を用いて行った。
[合成例]
合成例1−1
1−アミノ−2−ナフトール塩酸塩 6.37部と、4−クロロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド 6.26部と、メタノール 142.5部とを混合攪拌し溶液とした後、4時間還流を行った。室温に戻した後、酢酸亜鉛 8.78部をメタノール 39.6部に溶かし、この溶液を加えて2時間攪拌した。反応により生成した黄色沈殿物を濾過により回収し、得られたケーキを158.4部のメタノールで洗浄し、下記構造のアゾメチン亜鉛錯体(a) 5.8部を得た。m/z=359
Figure 2018123190
合成例1−2
1−アミノ−2−ナフトール塩酸塩 5.85部と、サリチルアルデヒド 3.66部と、メタノール 142.5部とを混合攪拌し溶液とした後、4時間還流を行った。室温に戻した後、酢酸亜鉛 6.58部をメタノール 39.6部に溶かし、この溶液を加えて2時間攪拌した。反応により生成した黄色沈殿物を濾過により回収し、得られたケーキを158.4部のメタノールで洗浄し、下記構造のアゾメチン亜鉛錯体(b) 5.2部を得た。m/z=325
Figure 2018123190
合成例1−3
1−アミノ−2−ナフトール塩酸塩 6.37部と、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド 6.09部と、メタノール 142.5部とを混合攪拌し溶液とした後、4時間還流を行った。室温に戻した後、酢酸亜鉛 8.78部をメタノール 39.6部に溶かし、この溶液を加えて2時間攪拌した。反応により生成した黄色沈殿物を濾過により回収し、得られたケーキを158.4部のメタノールで洗浄し、下記構造のアゾメチン亜鉛錯体(c) 5.8部を得た。m/z=355
Figure 2018123190
合成例1−4
1−アミノ−8−クロロ−2−ナフトール 5.79部と、サリチルアルデヒド 3.66部と、メタノール 142.5部とを混合攪拌し溶液とした後、4時間還流を行った。室温に戻した後、酢酸亜鉛 6.58部をメタノール 39.6部に溶かし、この溶液を加えて2時間攪拌した。反応により生成した黄色沈殿物を濾過により回収し、得られたケーキを158.4部のメタノールで洗浄し、下記構造のアゾメチン亜鉛錯体(d) 5.6部を得た。m/z=359
Figure 2018123190
合成例1−5
1−アミノ−8−メトキシ−2−ナフトール 5.68部と、サリチルアルデヒド 3.66部と、メタノール 142.5部とを混合攪拌し溶液とした後、4時間還流を行った。室温に戻した後、酢酸亜鉛 6.58部をメタノール 39.6部に溶かし、この溶液を加えて2時間攪拌した。反応により生成した黄色沈殿物を濾過により回収し、得られたケーキを158.4部のメタノールで洗浄し、下記構造のアゾメチン亜鉛錯体(e) 5.5部を得た。m/z=355
Figure 2018123190
合成例2(比較化合物の合成)
2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド 44.3部と、2−アミノフェノール 27.3部と、水 1000部とを混合攪拌し、その混合液に25%苛性ソーダ 41.4部を水100部で希釈した溶液を加えた。その後、亜硫酸水素ナトリウムを38.6部加え、90℃に昇温しそのまま15分間攪拌した。冷却後にろ過を行い、2200部の水で洗浄した。得られたものを水625部中で攪拌し、これに、71.5部の硫酸亜鉛(II)及び28%水酸化アンモニウム 75部を加えた。その混合液を2時間攪拌し、反応により生成した黄色沈殿物を濾過により回収した。得られたケーキを4000部の水で洗浄し、下記構造のアゾメチン亜鉛錯体(f) 78.7部を得た。
Figure 2018123190
試験例1(合成例1〜4で合成されたアゾメチン亜鉛錯体の極大吸収波長の測定)
合成例1〜4で合成されたアゾメチン亜鉛錯体の極大吸収波長を、上述のUV−visスペクトル測定方法に従い測定した。結果を第1表に示す。
Figure 2018123190
試験例2(アゾメチン亜鉛錯体(a)の色度の測定)
C.I.ピグメントグリーン58(FASTOGEN GREEN A110 DIC株式会社製) 1.736部と、合成例1で得られたアゾメチン亜鉛錯体(a) 0.744部を、BYK−LPN21116(固形分:40%) 1.063部、ユニディックZL−295(固形分:40%) 2.36部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 13.74部と共に粒子径が0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物1を得た。得られた着色組成物 2.0部に、ユニディックZL−295 0.813部を加えて、ペイントシェーカーで混合することで、カラーフィルタ評価用組成物1を得た。この評価用組成物1を、ソーダガラスに塗布した。塗布する時、スピンコーターの回転数を変えることで、膜厚が異なるように評価用ガラス基板を作製した。作製した評価用ガラス基板を90℃で3分間乾燥して、C光源における色度(x,y)を測定した。なお、色度はコニカミノルタ社製CM−3500dで測定した。
(x,y)=(0.320,0.490)
試験例3(アゾメチン亜鉛錯体(b)の色度の測定)
C.I.ピグメントグリーン58(FASTOGEN GREEN A110 DIC株式会社製)1.736部と、製造例2で得られたアゾメチン錯体(b)0.744部を、BYK−LPN21116(固形分:40%)1.063部、ユニディック ZL−295(固形分:40%)2.36部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート13.74部と共に粒子径が0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物2を得た。得られた着色組成物2.0部、ユニディックZL−295 0.813部を加えて、ペイントシェーカーで混合することで、カラーフィルタ用評価用組成物2を得た。この評価用組成物2を試験例2と同様の方法を用いて、C光源における色度(x,y)を測定した。なお、色度はコニカミノルタ社製CM−3500dで測定した。
(x,y)=(0.304,0.490)
比較試験例1(アゾメチン亜鉛錯体(f)の色度の測定)
C.I.ピグメントグリーン58(FASTOGEN GREEN A110 DIC株式会社製)1.736部と、製造例2で得られたアゾメチン錯体(f)0.744部を、BYK−LPN21116(固形分:40%)1.063部、ユニディック ZL−295(固形分:40%)2.36部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート13.74部と共に粒子径が0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物3を得た。得られた着色組成物2.0部、ユニディックZL−295 0.813部を加えて、ペイントシェーカーで混合することで、カラーフィルタ用評価用組成物3を得た。この評価用組成物3を試験例2と同様の方法を用いて、C光源における色度(x,y)を測定した。なお、色度はコニカミノルタ社製CM−3500dで測定した。
上記試験例1、2及び比較試験例1の結果を第2表に纏めて示す。
Figure 2018123190
試験例2および試験例3のアゾメチン亜鉛錯体は、比較試験例1に比べ、x値が小さくなっており比較試験例1とは色相の異なった青味を呈していることが分かる。特に試験例3は、比較試験例1と比べてx値が0.02ポイント程度小さく比較試験例1とは全く異なる青味の色相を呈するものとなった。

Claims (4)

  1. 下記式(I):
    Figure 2018123190
    (式(I)中、X及びXは各々独立に水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基を示す)で表されるアゾメチン亜鉛錯体。
  2. 請求項1に記載のアゾメチン亜鉛錯体を含有する着色剤。
  3. 請求項1に記載のアゾメチン亜鉛錯体を少なくとも含有する着色組成物。
  4. 請求項1に記載のアゾメチン亜鉛錯体を画素部に有してなるカラーフィルタ。
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