JP2018117243A - 圧電振動子及びその製造方法 - Google Patents

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豪人 石原
威 大野
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Masato Higuchi
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Abstract

【課題】小型化を維持しつつ接合強度の向上を図る。【解決手段】 主面32aを有するベース部材30と、主面32aの上に搭載された圧電振動素子10と、主面32aの上に設けられ、主面32aの法線方向から平面視したときに圧電振動素子10を囲むように配置された接合部材40と、接合部材40を挟んでベース部材30に接合され、圧電振動素子10を収容する内部空間26をベース部材30と共に形成する蓋部材20と、を備え、蓋部材20は、圧電振動素子10を挟んでベース部材30と対向する天面部21と、天面部21に接続された側壁部22と、を有し、側壁部22は、内部空間26の側の内面24と、内部空間26とは反対側の外面25と、内面24及び外面25を繋ぎベース部材30と対向する対向面23と、を有し、接合部材40は、外面25の少なくとも一部を覆い、外面25の側での高さT1が内面24の側での高さT2よりも大きい、圧電振動子。【選択図】 図3

Description

本発明は、圧電振動子及びその製造方法に関する。
発振装置や帯域フィルタなどに用いられる基準信号の信号源に、例えば人工水晶からなる水晶振動子が広く用いられている。近年、小型化、高性能化する携帯用通信機器等への利用を目的として、水晶振動子は、小型化、軽量化、及び耐久性向上が求められている。水晶振動子は、一般的には、小型化すると接合部材の接触面積が減少し、ベース部材と蓋部材との接合強度が低下する。例えば、特許文献1には、接合強度及び気密性を安定的に確保することを目的として、ベースと、ベースの主面にマウント接続された圧電振動片と、フランジを有し圧電振動片を収納するようにフランジとベースとが封止される蓋と、を備えた圧電デバイスが開示されている。
特開2012−74937号公報
蓋部材がフランジ部を有することで、蓋部材の接合部材との接触面積を確保し、ベース部材及び蓋部材の接合強度を向上させることができる。しかし、このような構成では、ベース部材の主面の法線方向からみたときに、フランジ部が水晶振動素子を収容する内部空間の外側に広がるため、内部空間を確保した上での水晶振動子の小型化が困難となる可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、小型化を維持しつつ接合強度の向上を図ることができる圧電振動子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る圧電振動子は、主面を有するベース部材と、主面の上に搭載された圧電振動素子と、主面の上に設けられ、主面の法線方向から平面視したときに圧電振動素子を囲むように配置された接合部材と、接合部材を挟んで前記ベース部材に接合され、圧電振動素子を収容する内部空間をベース部材と共に形成する蓋部材と、を備え、蓋部材は、圧電振動素子を挟んでベース部材と対向する天面部と、天面部に接続された側壁部と、を有し、側壁部は、内部空間の側の内面と、内部空間とは反対側の外面と、内面及び前記外面を繋ぎベース部材と対向する対向面と、を有し、接合部材は、外面の少なくとも一部を覆い、外面の側での高さが内面の側での高さよりも高い。
上記態様によれば、接合部材が蓋部材の外面の一部及び対向面と接触するため、圧電振動子が小型化したとしても、接合部材と蓋部材との接触面積を確保し、ベース部材と蓋部材とを充分な接合強度で接合することができる。また、接合部材の外面の側での高さが内面の側での高さよりも高いため、接合部材と蓋部材を接合する際に、接合部材から内部空間へ放出されるガスの量を低減することができる。このため、圧電振動子が小型化して内部空間の体積が減少したとしても、放出ガスによる内部空間の気圧変動や、放出ガスが圧電振動素子に付着することによる周波数特性の変動を抑制することができる。つまり、圧電振動子を小型化することができる。
本発明の他の一側面に係る圧電振動子の製造方法は、複数のベース部材を有する集合ベース部材を準備する工程と、集合ベース部材の主面において、搭載する複数の圧電振動素子のそれぞれの間の領域に、複数の圧電振動素子に近い端部が薄く複数の圧電振動素子から離れた中央部が厚くなるように接合部材を設ける工程と、複数のベース部材のそれぞれに対向するように複数の圧電振動素子を集合ベース部材の主面に搭載する工程と、複数のベース部材のそれぞれに対応するように複数の蓋部材を接合部材を挟んで集合ベース部材に接合し、複数のベース部材及び複数の蓋部材によって形成される複数の内部空間に複数の圧電振動素子を収容する工程と、複数の圧電振動素子のそれぞれの間の領域における接合部材の中央部に沿って集合ベース部材及び接合部材を切断する工程と、を含む。
上記態様によれば、接合部材が蓋部材の外面の一部及び対向面と接触するため、圧電振動子が小型化したとしても、接合部材と蓋部材との接触面積を確保し、ベース部材と蓋部材とを充分な接合強度で接合することができる。また、接合部材の外面の側での高さが内面の側での高さよりも高いため、接合部材と蓋部材を接合する際に、接合部材から内部空間へ放出されるガスの量を低減することができる。このため、圧電振動子が小型化して内部空間の体積が減少したとしても、放出ガスによる内部空間の気圧変動や、放出ガスが圧電振動素子に付着することによる周波数特性の変動を抑制することができる。つまり、圧電振動子を小型化することができる。
本発明によれば、小型化を維持しつつ接合強度の向上を図ることができる圧電振動子及びその製造方法を提供することが可能となる。
図1は、水晶振動子の一例を示す分解斜視図である。 図2は、図1に示した水晶振動子のII−II線に沿った断面図である。 図3は、図2に示した水晶振動子の接合部材近傍の拡大図である。 図4は、集合ベース部材を準備する工程を示す図である。 図5は、接合部材を設ける工程を示す図である。 図6は、水晶振動素子を搭載する工程を示す図である。 図7は、蓋部材を接合する工程を示す図である。 図8は、集合ベース部材及び接合部材を切断し、カバー部材を設ける工程を示す図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の構成要素は同一又は類似の符号で表している。図面は例示であり、各部の寸法や形状は模式的なものであり、本願発明の技術的範囲を当該実施形態に限定して解するべきではない。
また、以下の説明において、圧電振動子の一例として、水晶振動素子(Quartz Crystal Resonator)を備えた水晶振動子(Quartz Crystal Resonator Unit)を例に挙げて説明する。水晶振動素子は、印加電圧に応じて振動する圧電体として水晶片(Quartz Crystal Blank)を利用するものである。ただし、本発明の実施形態に係る圧電振動子は水晶振動子に限定されるものではなく、セラミック等の他の圧電体を利用するものであってもよい。
<第1実施形態>
図1〜図3を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る水晶振動子について説明する。ここで、図1は、水晶振動子の一例を示す分解斜視図である。図2は、図1に示した水晶振動子のII−II線に沿った断面図である。図3は、図2に示した水晶振動子の接合部材近傍の拡大図である。
図1に示すように、本実施形態に係る水晶振動子1は、水晶振動素子10と、蓋部材20と、ベース部材30と、接合部材40と、カバー部材50と、を備える。ベース部材30及び蓋部材20は、水晶振動素子10を収容するための保持器である。ここで図示した例では、蓋部材20は凹状、具体的には開口部を有する箱状、をなしており、ベース部材30は平板状をなしている。蓋部材20及びベース部材30の形状は、上記に限定されるものではなく、例えばベース部材が凹状をなしていてもよい。
水晶振動素子10は、薄片状の水晶片11を有する。水晶片11は、互いに対向する第1主面12a及び第2主面12bを有する。水晶片11は、例えば、ATカット型の水晶片(Quartz Crystal Blank)である。ATカット型の水晶片は、人工水晶をX軸及びZ´軸によって特定される面と平行な面(以下、「XZ´面」と呼ぶ。他の軸によって特定される面についても同様である。)を主面として切り出されたものである。なお、X軸、Y軸、Z軸は、人工水晶の結晶軸であり、Y´軸及びZ´軸は、それぞれ、Y軸及びZ軸をX軸の周りにY軸からZ軸の方向に35度15分±1分30秒回転させた軸である。つまり、ATカット型の水晶片11において、第1主面12a及び第2主面12bは、それぞれXZ´面に相当する。なお、水晶片のカット角度は、ATカット以外の異なるカット(例えばBTカットなど)を適用してもよい。
ATカット型の水晶片11は、X軸方向に平行な長辺が延在する長辺方向と、Z´軸方向に平行な短辺が延在する短辺方向と、Y´軸方向に平行な厚さが延在する厚さ方向を有する。水晶片11は、第1主面12aの法線方向から平面視したときに矩形状をなしており、中央に位置し励振に寄与する励振部17と、X軸の負方向側で励振部17と隣り合う周縁部18と、X軸の正方向側で励振部17と隣り合う周縁部19と、を有している。励振部17と周縁部19との間には段差13が設けられている。水晶片11は、励振部17が周縁部18,19よりも厚いメサ型構造である。但し、水晶片11の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、第1主面12aの法線方向から平面視したときに、一対の平行な両腕部と、両腕部を連結する連結部と、を有する櫛歯型であってもよい。また、水晶片11は、X軸方向及びZ´軸方向の厚みが略均一な平板構造であってもよく、励振部17が周縁部18,19よりも薄い逆メサ型構造であってもよい。また、励振部17と周縁部18,19との厚みの変化が連続的に変化するコンベックス形状又はベヘル形状であってもよい。
ATカット水晶片を用いた水晶振動素子は、広い温度範囲で高い周波数安定性を有し、また、経時変化特性にも優れている上、低コストで製造することが可能である。また、ATカット水晶振動素子は、厚みすべり振動モード(Thickness Shear Mode)を主振動として用いられる。
水晶振動素子10は、一対の電極を構成する第1励振電極14a及び第2励振電極14bを有する。第1励振電極14aは、励振部17の第1主面12aに設けられている。また、第2励振電極14bは、励振部17の第2主面12bに設けられている。第1励振電極14aと第2励振電極14bは、水晶片11を挟んで互いに対向して設けられている。第1励振電極14aと第2励振電極14bとは、XZ´面において略全体が重なり合うように配置されている。
第1励振電極14a及び第2励振電極14bは、それぞれ、X軸方向に平行な長辺と、Z´軸方向に平行な短辺と、Y´軸方向に平行な厚さとを有している。図1に示す例では、XZ´面において、第1励振電極14a及び第2励振電極14bの長辺は水晶片11の長辺と平行であり、第1励振電極14a及び第2励振電極14bの短辺は水晶片11の短辺と平行である。また、第1励振電極14a及び第2励振電極14bの長辺は水晶片11の長辺から離れており、第1励振電極14a及び第2励振電極14bの短辺は水晶片11の短辺から離れている。
水晶振動素子10は、一対の引出電極15a,15bと、一対の接続電極16a,16bと、を有する。接続電極16aは、引出電極15aを介して第1励振電極14aと電気的に接続されている。また、接続電極16bは、引出電極15bを介して第2励振電極14bと電気的に接続されている。接続電極16a及び16bは、それぞれ、第1励振電極14a及び第2励振電極14bをベース部材30に電気的に接続するための端子である。水晶振動素子10は、ベース部材30に保持されている。第1主面12aは、ベース部材30と対向する側とは反対側に位置し、第2主面12bは、ベース部材30と対向する側に位置している。
引出電極15aは第1主面12aに設けられ、引出電極15bは第2主面12bに設けられている。接続電極16aは、周縁部18の第1主面12aから第2主面12bに亘って設けられ、接続電極16bは、周縁部18の第2主面12bから第1主面12aに亘って設けられている。第1励振電極14a、引出電極15a、及び接続電極16aは、連続しており、第2励振電極14b、引出電極15b、及び接続電極16bは、連続している。図1に示した構成例は、接続電極16a及び接続電極16bが水晶片11の短辺方向(Z´軸方向)に沿って並んでおり、水晶振動素子10が一方の短辺で保持される、いわゆる片持ち構造である。水晶振動素子10は両方の短辺で保持される、いわゆる両持ち構造であってもよく、両持ち構造では例えば、接続電極16a及び接続電極16bの一方が周縁部18に設けられ、他方が周縁部19に設けられる。
第1励振電極14a及び第2励振電極14bの材料は、特に限定されるものではないが、例えば、下地層として水晶片11に接する側にクロム(Cr)層を有し、表層として下地層よりも水晶片11から遠い側に金(Au)層を有している。下地層に酸素との反応性が高い金属層を設けることで水晶片と励振電極との密着力が向上し、表層に酸素との反応性が低い金属層を設けることで励振電極の劣化が抑制され電気的信頼性が向上する。
蓋部材20は、凹状をなしており、ベース部材30の第1主面32aに向かって開口した箱状である。蓋部材20は、ベース部材30に接合され、これによって水晶振動素子10を内部空間26に収容する。蓋部材20は、水晶振動素子10を収容することができればその形状は限定されるものではなく、例えば、天面部21の主面の法線方向から平面視したときに矩形状をなしている。蓋部材20は、例えば、X軸方向に平行な長辺が延在する長辺方向と、Z´軸方向に平行な短辺が延在する短辺方向と、Y´軸方向に平行な高さ方向とを有する。
図2に示すように、蓋部材20は、内面24及び外面25を有している。内面24は、内部空間26側の面であり、外面25は、内面24とは反対側の面である。蓋部材20は、ベース部材30の第1主面32aに対向する天面部21と、天面部21の外縁に接続されており且つ天面部21の主面に対して交差する方向に延在する側壁部22と、を有する。また、蓋部材20は、凹状の開口端部(側壁部22のベース部材30に近い側の端部)においてベース部材30の第1主面32aに対向する対向面23を有する。この対向面23は、水晶振動素子10の周囲を囲むように枠状に延在している。
蓋部材20の材質は特に限定されるものではないが、例えば金属などの導電材料で構成される。これによれば、蓋部材20を接地電位に電気的に接続させることによりシールド機能を付加することができる。例えば、蓋部材20は、鉄(Fe)及びニッケル(Ni)を含む合金(例えば42アロイ)からなる。また、蓋部材20の最表面に酸化防止等を目的とした金(Au)層などが設けられてもよい。あるいは、蓋部材20は、絶縁材料で構成されてもよく、導電材料と絶縁材料との複合構造であってもよい。
ベース部材30は、水晶振動素子10を励振可能に保持するものである。ベース部材30は平板状をなしている。ベース部材30は、X軸方向に平行な長辺が延在する長辺方向と、Z´軸方向に平行な短辺が延在する短辺方向と、Y´軸方向に平行な厚さが延在する厚さ方向とを有する。
ベース部材30は基体31を有する。基体31は、互いに対向する第1主面32a(表面)及び第2主面32b(裏面)を有する。また、基体31は、第1主面32a及び第2主面32bを繋ぐ端面32cを有している。端面32cは、第1主面32aと交差する方向に延在する面であり、第1主面32aの外縁に沿って枠状に形成されている。基体31は、例えば絶縁性セラミック(アルミナ)などの焼結材である。この場合、基体31は、複数の絶縁性セラミックシートを積層して焼結してもよい。あるいは、基体31は、無機ガラス材料(例えばケイ酸塩ガラス、又はケイ酸塩以外を主成分とする材料であって、昇温によりガラス転移現象を有する材料)、水晶材料(例えばATカット水晶)、耐熱性を有するエンジニアリングプラスチック(例えばポリイミドや液晶ポリマー)、又は有機無機ハイブリッド材料(例えばガラスエポキシ樹脂などの繊維強化プラスチック)などで形成してもよい。基体31は耐熱性材料から構成されることが好ましい。基体31は、単層であっても複数層であってもよく、複数層である場合、第1主面32aの最表層に形成された絶縁層を含む。
ベース部材30は、第1主面32aに設けられた電極パッド33a,33bと、第2主面32bに設けられた外部電極35a,35b,35c,35dと、を有する。電極パッド33a,33bは、ベース部材30と水晶振動素子10とを電気的に接続するための端子である。また、外部電極35a,35b,35c,35dは、図示しない回路基板と水晶振動子1とを電気的に接続するための端子である。電極パッド33aは、Y´軸方向に延在するビア電極34aを介して外部電極35aに電気的に接続され、電極パッド33bは、Y´軸方向に延在するビア電極34bを介して外部電極35bに電気的に接続されている。ビア電極34a,34bは基体31をY´軸方向に貫通するビアホール内に形成される。
導電性保持部材36a,36bは、ベース部材30の一対の電極パッド33a,33bに、水晶振動素子10の一対の接続電極16a及び16bをそれぞれ電気的に接続している。また、導電性保持部材36a,36bは、ベース部材30の第1主面32aに水晶振動素子10を励振可能に保持している。導電性保持部材36a,36bは、例えば、熱硬化樹脂や紫外線硬化樹脂等を含む導電性接着剤によって形成されており、ベース部材と水晶振動素子との間隔を保つためのフィラー、導電性保持部材に導電性を与えるための導電性粒子、等の添加剤を含んでいる。
図1に示した構成例において、ベース部材30の電極パッド33a,33bは、第1主面32a上においてベース部材30のX軸負方向側の短辺付近に設けられ、当該短辺方向に沿って配列されている。電極パッド33aは、導電性保持部材36aを介して水晶振動素子10の接続電極16aに接続され、他方、電極パッド33bは、導電性保持部材36bを介して水晶振動素子10の接続電極16bに接続される。
複数の外部電極35a,35b,35c,35dは、第2主面32bのそれぞれの角付近に設けられている。図1に示す例では、外部電極35a,35bが、それぞれ、電極パッド33a,33bの直下に配置されている。これによってY´軸方向に延在するビア電極34a,34bによって、外部電極35a,35bを電極パッド33a,33bに電気的に接続することができる。図1に示す例では、4つの外部電極35a〜35dのうち、ベース部材30のX軸負方向側の短辺付近に配置された外部電極35a,35bは、水晶振動素子10の入出力信号が供給される入出力電極である。また、ベース部材30のX軸正方向側の短辺付近に配置された外部電極35c,35dは、水晶振動素子10の入出力信号が供給されないダミー電極となっている。このようなダミー電極には、水晶振動子1が実装される図示しない回路基板上の他の電子素子の入出力信号も供給されない。あるいは、外部電極35c,35dは、接地電位が供給される接地用電極であってもよい。蓋部材20が導電性材料からなる場合、蓋部材20を接地用電極である外部電極35c,35dに接続することによって、蓋部材20により遮蔽性能の高い電磁シールド機能を付加することができる。
本構成例において、ベース部材30の電極パッド33a,33b、外部電極35a〜dはいずれも金属膜から構成されている。例えば、電極パッド33a,33b、外部電極35a〜d及び封止枠37は、基体31に近い側(下層)から遠い側(上層)にかけて、モリブデン(Mo)層、ニッケル(Ni)層及び金(Au)層がこの順に積層されて構成されている。また、ビア電極34a,34bは、基体31のビアホールにモリブデン(Mo)などの高融点金属からなる導電ペーストを充填して形成することができる。
なお、電極パッド33a,33bや外部電極35a〜35dの配置関係は上記例に限定されるものではない。例えば、電極パッド33aがベース部材30の一方の短辺付近に配置され、電極パッド33bがベース部材30の他方の短辺付近に配置されてもよい。このような構成においては、水晶振動素子10が、水晶片11の長手方向の両端部においてベース部材30に保持されることになる。
また、外部電極の配置は上記例に限るものではなく、例えば、入出力電極である2つが第2主面32bの対角上に設けられていてもよい。あるいは、4つの外部電極は、第2主面32bの角ではなく各辺の中央付近に配置されていてもよい。また、外部電極の個数は4つに限るものではなく、例えば入出力電極である2つのみであってもよい。また、接続電極と外部電極との電気的な接続の態様はビア電極によるものに限らず、第1主面32a又は第2主面32b上に引出電極を引き出すことによってそれらの電気的な導通を達成してもよい。あるいは、ベース部材30の基体31を複数層で形成し、ビア電極を中間層に至るまで延在させ、中間層において引出電極を引き出すことによって接続電極と外部電極との電気的な接続を図ってもよい。
蓋部材20及びベース部材30の両者が接合部材40を挟んで接合されることによって、水晶振動素子10が、蓋部材20とベース部材30とによって囲まれた内部空間(キャビティ)26に封止される。この場合、内部空間26の気圧は大気圧力よりも低圧な真空状態であることが好ましく、これによれば、第1励振電極14a,第2励振電極14bの酸化による水晶振動子1の周波数特性の経時変化などが低減できる。
接合部材40は、蓋部材20及びベース部材30の各全周に亘って設けられている。具体的には、接合部材40は、蓋部材20の側壁部22の対向面23と、ベース部材30の第1主面32aと、の間に設けられ、第1主面32aの法線方向から平面視したときに枠状に配置されている。
図3に示すように、接合部材40は、第1主面32aの法線方向から平面視したとき、蓋部材20の内側(側壁部22に対して内部空間26側)、及び蓋部材20の外側(側壁部22に対して内部空間26とは反対側)にも設けられている。つまり、接合部材40は、ベース部材30の第1主面32aと接触する第1接合面42と、蓋部材20の側壁部22の対向面23と接触する第2接合面43と、第2接合面43よりも内部空間26側に位置し内面24と第1主面32aとを繋ぐ内周面44と、内部空間26とは反対側に位置し外面25と第1主面32aとを繋ぐ外周面45と、を有する。図3に示した例では、外周面45は、ベース部材30の端面32cと連続する接合端面45cを有する。接合端面45cは、端面32cと略面一に形成されている。なお、外周面45は、接合端面45cを有していなくてもよく、すなわち端面32cから離れていてもよい。
接合部材40は、外面25の一部を覆っている。また、接合部材40は、内面24の一部も覆っていている。つまり、蓋部材20は、対向面23の全面、及び外面25の一部で接合部材40と接触し、内面24の一部とも接触している。外面25における接合部材40との接触面積は、内面24における接触面積よりも大きい。また、外周面45の面積は、内周面44の面積よりも大きい。なお、内面24は、接合部材40と接触していなくてもよく、対向面23の一部が接合部材40と接触していなくてもよい。
ベース部材30の第1主面32aの法線方向と平行な高さ(以下、単に高さと呼称する。)に注目し、接合部材40の外面25の側での高さをT1、接合部材40の内面24の側での高さをT2、接合部材40の第2接合面43に対向する領域での高さをT3としたとき、高さT1は高さT2よりも大きく(T1>T2)、高さT3よりも大きい(T1>T3)。また、高さT2は、高さT3よりも大きい(T2>T3)。但し、高さT2は、高さT3と同等か、小さくてもよい(T2≦T3)。なお、高さT1は、第1主面32aの法線方向における、第1接合面42と外周面45との間の距離の最大値である。また、高さT2は、第1主面32aの法線方向における、第1接合面42と内周面44との間の距離の最大値である。また、高さT3は、第1主面32aの法線方向における、第1接合面42と第2接合面43との間の距離の最大値である。
接合部材40は、例えば、加熱処理により溶融・固化して接着作用を示す低融点ガラス接着剤(例えば、鉛ホウ酸系、錫リン酸系、等)である。ガラス接着剤は、固化の際に放出される放出ガスが有機物系の接着剤に比べて少ないため、放出ガスに起因した内部空間26の気圧の上昇や、放出ガスが圧電振動素子10に吸着することによる周波数特性の変動を抑制することができる。低融点ガラスの粉末にバインダーと溶剤を加えペースト状とした後、印刷やディスペンスなどの方法で塗布後、熱処理を施すことでバインダー・溶剤を取り除き、ガラス接着層を得る。低融点ガラス接着剤は、300℃以上410℃以下の温度で溶融する鉛フリーのバナジウム系ガラスを含んでもよい。このバナジウム系ガラスは、接着時の気密性と耐水性・耐湿性などの信頼性が高い。さらに、バナジウム系ガラスは、ガラス構造を制御することにより熱膨張係数も柔軟に制御できる。接合部材40は、上記に限定されるものではなく、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂を含む有機物系接着剤であってもよい。このような接着剤として、例えば、エポキシ樹脂を主成分とするエポキシ系接着剤を用いることができる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などの二官能エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂などを使用することができる。また、多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂など、一般に知られているものも適用することができる。また、接合部材40は、金(Au)‐錫(Sn)共晶合金及びフラックスを含むはんだ部材であってもよい。はんだ部材を用いた金属接合によれば、封止性を向上させることができる。
カバー部材50は、図3に示すように、接合部材40の外側(外周面45)を覆っている。言い換えると、カバー部材50は、ベース部材30の第1主面32aの法線方向から平面視したときに蓋部材20の外側において少なくとも接合部材40を覆っている。カバー部材50は、例えば、接合部材40よりも耐水性が高く、接合部材40への水分の接触を抑制している。カバー部材50は、接合部材40よりも気密性が高く、封止性を向上させるものであってもよい。カバー部材50は、さらに、蓋部材20の外面25、及びベース部材30の端面32cに接触して設けられている。つまり、カバー部材50は、蓋部材20とベース部材30とを繋いでおり、水晶振動子1の機械的強度を向上させている。カバー部材50は、例えば、接合部材40の材料の例として挙げた、ガラス接着剤、有機物系接着剤、及びはんだ部材のいずれかによって形成される。
本実施形態に係る水晶振動素子10は、水晶片11の長辺方向の一方端(導電性保持部材36a,36bが配置される側の端部)が固定端であり、その他方端が自由端となっている。また、水晶振動素子10、蓋部材20、及びベース部材30は、XZ´面において、それぞれ矩形状をなしており、互いに長辺方向及び短辺方向が同一である。
但し、水晶振動素子10の固定端の位置は特に限定されるものではなく、水晶振動素子10は、水晶片11の長辺方向の両端においてベース部材30に固定されていてもよい。この場合、水晶振動素子10を水晶片11の長辺方向の両端において固定する態様で、水晶振動素子10及びベース部材30の各電極を形成すればよい。
本実施形態に係る水晶振動子1においては、ベース部材30の外部電極35a,35bを介して、水晶振動素子10を構成する第1励振電極14a及び第2励振電極14bの間に交番電界を印加する。これにより、厚みすべり振動モードなどの所定の振動モードによって水晶片11が振動し、該振動に伴う共振特性が得られる。
<第2実施形態>
次に、図4〜図8を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る水晶振動子100の製造方法について説明する。以下の説明では、上記と共通の事柄についての記述を省略する。特に、同様の構成による同様の作用効果については逐次言及しない。
図4は、集合ベース部材を準備する工程を示す図である。図5は、接合部材を設ける工程を示す図である。図6は、水晶振動素子を搭載する工程を示す図である。図7は、蓋部材を接合する工程を示す図である。図8は、集合ベース部材及び接合部材を切断し、カバー部材を設ける工程を示す図である。
まず、複数のベース部材130を有する集合ベース部材230を準備する(図4)。本工程では、複数の基体131を含む平板状の集合基体231を準備する。集合基体231は、複数の基体131に個片化される前の大判の基体であり、マザー基体とも呼ばれる。集合基体231の形成にあたって、アルミナを主原料とするセラミック粉末を用いたグリーンシートを作成する。次に、当該グリーンシートの、各々の基体131に対応する領域に、ビアホールを形成し、当該ビアホールの内部に金属ペーストを注入する。次に、当該グリーンシートの互いに対向する第1主面232a及び第2主面232bに複数の金属層を設ける。当該金属層には、モリブデン(Mo)層、ニッケル(Ni)層及び金(Au)層がこの順で設けられる。当該金属層は、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、電気メッキ、及び塗布プロセスのいずれかによって設ける。次に、当該グリーンシートを水素雰囲気化において約1600℃で焼成することで、セラミック製の集合基体231を得る。集合基体231の焼成と共に、当該金属ペーストが固化してビア電極134aとなり、当該金属層がアニールされて電極パッド133a、及び外部電極135a、135cとなる。これにより、複数のベース部材130を有する集合(マザー)ベース部材230が完成する。
次に、集合ベース部30の第1主面232aの法線方向から平面視したときに複数の水晶振動素子110の搭載位置111の間に位置するように接合部材140を設ける(図5)。搭載位置111とは、第1主面232aの法線方向から平面視したときに、後の工程で水晶振動素子110が搭載される予定の領域のことである。つまり、搭載位置111は、ベース部材130の中央部に位置し、電極パッド133aと重なり、ベース部材130を挟んで外部電極135a,135cと対向する領域である。接合部材140は、未固化のガラス接着剤であり、ペースト状である。このような接合部材140を、電極パッド133aから離れるように、集合ベース部材230の第1主面232aに印刷またはディスペンスなどの方法で塗工する。この後、熱処理を行うことでペースト状のガラス接着剤から溶剤とバインダーを除去し、接合部剤140を得る。接合部材140は、各々のベース部材130の間に、山形に設けられる。具体的には、接合部材140は、搭載位置111(水晶振動素子110)に近い端部で薄く、搭載位置111(水晶振動素子110)から離れる中央部で厚くなるように設けられる。なお、接合部材140は、その中央部が隣り合うベース部材130同士の境界と重なるように設けられる。従って、接合部材140の形状は、言い換えると、ベース部材130の境界に近づくに従って厚くなり、境界から離れるに従って薄くなるように形成されている。
次に、複数のベース部材130のそれぞれに対向するように、複数の水晶振動素子110を集合ベース部材230の第1主面232aに搭載する(図6)。本工程では、最初に、複数の電極パッド133aの上に熱硬化性樹脂と導電性粒子を含む導電ペーストを塗工する。次に、当該導電ペーストの上に、水晶振動素子110を載せる。このとき、当該導電ペーストを加熱して、適度な固さとなるように仮固化させてもよい。次に、水晶振動素子110が集合ベース部材230の第1主面232aと対向し且つ第1主面232aから離れた状態を維持しつつ、加熱により当該導電ペーストを固化させて導電性保持部材136aとし、水晶振動素子110を集合ベース部材230のベース部材130に固定して保持させる。このとき、導電性保持部材136aは、接合部材140から離れるように設けられ、水晶振動素子110は、接合部材140から離れるように搭載される。なお、接合部材140を設ける工程と水晶振動素子110を設ける工程との順番は、上記に限定されるものではなく、水晶振動素子110を設ける工程の後に接合部材140を設けてもよく、接合部材140を設ける工程及び水晶振動素子110を搭載する工程が同時であってもよい。
次に、接合部材140を固化させ、複数のベース部材130のそれぞれに対応するように複数の蓋部材120を集合ベース部材230に接合し、複数のベース部材130及び複数の蓋部材120によって形成される複数の内部空間126に複数の圧電振動素子110を収容する(図7)。本工程では、最初に、減圧環境下で、天面部121の内面124が水晶振動素子110を挟んで第1主面232aと対向し、且つ側壁部122の対向面123が第1主面232aと対向するように、蓋部材120を接合部材140に載せる。すなわち、内部空間126に水晶振動素子110を収容する。このとき、側壁部122の対向面123側の端部は、ペースト状の接合部材140の中に埋まっている。次に、減圧環境下で、接合部材140を固化させ、複数の蓋部材120を集合ベース部材230に接合する。つまり、内部空間126の気圧が大気圧よりも低くなるように封止する。なお、接合部材140は、図示しない領域で繋がっている。
図7に示す断面において、別々の蓋部材120に属し且つ隣り合う側壁部122が埋まった接合部材140は、隣り合うベース部材130の両方に亘って連続するように設けられている。接合部材140は、端部がそれぞれの蓋部材120の内部空間126側に位置し、中央部が蓋部材120の外側に位置する。従って、接合部材140は山形に設けられていることから、接合部材140の外面125側での高さが内面124側での高さよりも高くなる。具体的には、第1接合面142が、隣り合うベース部材130の両方に亘って、集合ベース部材230の第1主面232aと接触している。また、このような第1接合面142は、それぞれ異なる蓋部材120の対向面123と接触する2つの第2接合面143と対向している。また、第1接合面142は、それぞれ異なる蓋部材120の内側に位置する2つの内周面144と対向している。また、第1接合面142は、隣り合う2つの側壁部122の間に位置する外周面145と対向している。このような外周面145は、隣り合う2つの側壁部122のそれぞれの外面125を繋ぐような、連続した1つの曲面である。そして、第1接合面142と外周面145との間の距離が、第1接合面142と内周面144との間の距離よりも大きい。
次に、集合ベース部材230及び接合部材140を、図7に示した破断線BRに沿って切断する。この切断工程は、ダイシング工程、又は個片化工程とも呼ばれる。破断線BRは、集合ベース部材230の第1主面232aの法線方向と平行な方向に延在する。また、破断線BRは、平面視したときに蓋部材120の間に位置し、複数の圧電振動素子110のそれぞれの間の領域における接合部材140の中央部に沿っており、接合部材140及び集合ベース部材230において連続する直線である。なお、切断方法は、特に限定されず、例えば、ブレードダイシング加工、又はレーザダイシング加工を実施する。
次に、カバー部材150によって接合部材140の外周面145を覆う(図8)。上記の切断工程によって、集合ベース部材230は、ベース部材130に個片化されている。また、切断により露出した切断面として、ベース部材130の端面132c及び接合部材140の接合端面145cが形成されている。最初に、有機物系の接着剤を、外周面145を覆うように塗工する。このとき、当該接着剤は、蓋部材120の外面125及びベース部材130の端面132cも接触するように配置する。次に、当該接着剤を固化させて、カバー部材150とする。
以上のとおり、第1実施形態によれば、主面32aを有するベース部材30と、主面32aの上に搭載された圧電振動素子10と、主面32aの上に設けられ、主面32aの法線方向から平面視したときに圧電振動素子10を囲むように配置された接合部材40と、接合部材40を挟んでベース部材30に接合され、圧電振動素子10を収容する内部空間26をベース部材30と共に形成する蓋部材20と、を備え、蓋部材20は、圧電振動素子10を挟んでベース部材30と対向する天面部21と、天面部21に接続された側壁部22と、を有し、側壁部22は、内部空間26の側の内面24と、内部空間26とは反対側の外面25と、内面24及び外面25を繋ぎベース部材30と対向する対向面23と、を有し、接合部材40は、外面25の少なくとも一部を覆い、外面25の側での高さT1が内面24の側での高さT2よりも大きい、圧電振動子、が提供される。
上記の第1実施形態によれば、接合部材が蓋部材の外面の一部及び対向面と接触するため、圧電振動子が小型化したとしても、接合部材と蓋部材との接触面積を確保し、ベース部材と蓋部材とを充分な接合強度で接合することができる。また、接合部材の外面の側での高さが内面の側での高さよりも高いため、接合部材と蓋部材を接合する際に、接合部材から内部空間へ放出されるガスの量を低減することができる。このため、圧電振動子が小型化して内部空間の体積が減少したとしても、放出ガスによる内部空間の気圧変動や、放出ガスが圧電振動素子に付着することによる周波数特性の変動を抑制することができる。つまり、圧電振動子を小型化することができる。
さらに、ベース部材30の主面32aの法線方向から平面視したときに蓋部材20の外側において少なくとも接合部材40を覆うカバー部材50を備え、カバー部材50は接合部材40よりも耐水性が高くてもよい。これによれば、接合部材への水分の接触を低減することができ、圧電振動子の信頼性を向上させることができる。
カバー部材50は、側壁部22及びベース部材30に接触して設けられていてもよい。これによれば、蓋部材及びベース部材の接合を補強することができ、圧電振動子の機械的強度を向上させることができる。
ベース部材30は、主面32aと交差する端面32cを有し、接合部材40は、端面32cと連続した面(接合端面45c)を有してもよい。言い換えれば、接合端面45cは、端面32cと略面一となっている。これによれば、複数のベース部材を有する集合ベース部材に複数の蓋部材を接合し、圧電振動子を形成した後にベース部材を個片化することができる。ベース部材を個片化した後に蓋部材を接合し圧電振動子を形成する製造方法に比べて、圧電振動子の製造工程を簡略化し製造コストを抑制することができる。
上記のとおり、第2実施形態によれば、複数のベース部材130を有する集合ベース部材230を準備する工程と、集合ベース部材230の主面232aにおいて、搭載する複数の圧電振動素子110のそれぞれの間の領域に、複数の圧電振動素子110に近い端部が薄く複数の圧電振動素子110から離れた中央部が厚くなるように接合部材140を設ける工程と、複数のベース部材130のそれぞれに対向するように複数の圧電振動素子110を集合ベース部材230の主面232aに搭載する工程と、複数のベース部材130のそれぞれに対応するように複数の蓋部材120を接合部材140を挟んで集合ベース部材230に接合し、複数のベース部材130及び複数の蓋部材120によって形成される複数の内部空間126に複数の圧電振動素子110を収容する工程と、複数の圧電振動素子110のそれぞれの間の領域における接合部材140の中央部に沿って集合ベース部材230及び接合部材140を切断して複数の圧電振動子100を形成する工程と、を含む、圧電振動子の製造方法、が提供される。
上記の第2実施形態によれば、接合部材が蓋部材の外面の一部及び対向面と接触するため、圧電振動子が小型化したとしても、接合部材と蓋部材との接触面積を確保し、ベース部材と蓋部材とを充分な接合強度で接合することができる。また、接合部材の外面の側での高さが内面の側での高さよりも高いため、接合部材と蓋部材を接合する際に、接合部材から内部空間へ放出されるガスの量を低減することができる。このため、圧電振動子が小型化して内部空間の体積が減少したとしても、放出ガスによる内部空間の気圧変動や、放出ガスが圧電振動素子に付着することによる周波数特性の変動を抑制することができる。つまり、圧電振動子を小型化することができる。
複数の圧電振動子100を形成する工程は、集合ベース部材230及び接合部材140を切断した後に、さらに、少なくとも接合部材40を覆うカバー部材50を設けることを含み、カバー部材150は接合部材140よりも耐水性が高くてもよい。これによれば、接合部材への水分の接触を低減することができ、圧電振動子の信頼性を向上させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、小型化を維持しつつ接合強度の向上を図ることができる圧電振動子及びその製造方法を提供することが可能となる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1,100…水晶振動子(圧電振動子)
10,110…水晶振動素子(圧電振動素子)
20,120…蓋部材 21,121…天面部 22,122…側壁部
23,123…対向面 24,124…内面 25,125…外面
30,130…ベース部材 31,131…基体
32a…第1主面(表面) 32b…第2主面(裏面) 32c、132c…端面
230…集合ベース部材 231…集合基体
232a…集合ベース部材の第1主面 132b…集合ベース部材の第2主面
40,140…接合部材 42,142…第1接合面
43,143…第2接合面 44,144…内周面
45,145…外周面 45c、145c…接合端面
50,150…カバー部材

Claims (6)

  1. 主面を有するベース部材と、
    前記主面の上に搭載された圧電振動素子と、
    前記主面の上に設けられ、前記主面の法線方向から平面視したときに前記圧電振動素子を囲むように配置された接合部材と、
    前記接合部材を挟んで前記ベース部材に接合され、前記圧電振動素子を収容する内部空間を前記ベース部材と共に形成する蓋部材と、を備え、
    前記蓋部材は、前記圧電振動素子を挟んで前記ベース部材と対向する天面部と、前記天面部に接続された側壁部と、を有し、
    前記側壁部は、前記内部空間の側の内面と、前記内部空間とは反対側の外面と、前記内面及び前記外面を繋ぎ前記ベース部材と対向する対向面と、を有し、
    前記接合部材は、前記外面の少なくとも一部を覆い、前記外面の側での高さが前記内面の側での高さよりも大きい、圧電振動子。
  2. さらに、前記ベース部材の前記主面の法線方向から平面視したときに前記蓋部材の外側において少なくとも前記接合部材を覆うカバー部材を備え、前記カバー部材は前記接合部材よりも耐水性が高い、請求項1に記載の圧電振動子。
  3. 前記カバー部材は、前記側壁部及び前記ベース部材に接触して設けられている、請求項2に記載の圧電振動子。
  4. 前記ベース部材は、前記主面と交差する端面を有し、
    前記接合部材は、前記端面と連続した面を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の圧電振動子。
  5. 複数のベース部材を有する集合ベース部材を準備する工程と、
    前記集合ベース部材の主面において、搭載する複数の圧電振動素子のそれぞれの間の領域に、前記複数の圧電振動素子に近い端部が薄く前記複数の圧電振動素子から離れた中央部が厚くなるように接合部材を設ける工程と、
    前記複数のベース部材のそれぞれに対向するように前記複数の圧電振動素子を前記集合ベース部材の主面に搭載する工程と、
    前記複数のベース部材のそれぞれに対応するように複数の蓋部材を前記接合部材を挟んで前記集合ベース部材に接合し、前記複数のベース部材及び前記複数の蓋部材によって形成される複数の内部空間に複数の圧電振動素子を収容する工程と、
    前記複数の圧電振動素子のそれぞれの間の領域における前記接合部材の中央部に沿って前記集合ベース部材及び前記接合部材を切断して複数の圧電振動子を形成する工程と、を含む、圧電振動子の製造方法。
  6. 前記複数の圧電振動子を形成する工程は、前記集合ベース部材及び前記接合部材を切断した後に、さらに、少なくとも前記接合部材を覆うカバー部材を設けることを含み、前記カバー部材は前記接合部材よりも耐水性が高い、請求項5に記載の圧電振動子の製造方法。
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