JP2018100733A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機器内部空間への異物の侵入をさらに低減することができる密封装置を提供する。【解決手段】機器内部空間の潤滑剤を機器内部空間に密封する密封装置は、相対回転する二部材のうちの内側の部材に固定される第1のシール部材8と、相対回転する二部材のうちの外側の部材の孔6の内面に固定され、第1のシール部材が摺動可能に接触する第2のシール部材10とを備える。第1のシール部材は、内側の部材に固定されるスリーブ12と、スリーブの大気側の端部に一体に連結されてその外側に放射状に広がるフランジ14とを有する。フランジは、孔の大気側の端部よりも大気側に配置され、孔よりも大きな直径を有しており、孔の周囲の外側の部材の大気側の部分に重なる。【選択図】図1

Description

本発明は、相対回転する二部材を有する機器に用いられる密封装置に関する。
従来、この種の密封装置として、例えば特許文献1に記載されているように、相対回転する二部材の一方、例えば回転軸に固定されるスリンガと呼ばれる回転シール部材と、相対回転する二部材の他方、例えばハウジングの軸孔内面に固定される固定シール部材とを有する密封構造が知られている。このような密封装置は、機器内部空間の潤滑剤、例えばグリースを密封するために使用される。回転シール部材にはフランジが設けられ、このフランジが大気側から機器内部空間への泥およびダストの侵入を防止または低減するので、例えば、鉄道車両の台車、焼結パレットの台車、建設機械、トラックのトラニオン式サスペンション、農業機械のような泥またはダストの多い環境で使用される機器に、このような密封装置が用いられている。
特許第4978074号公報
この種の密封装置を有する機器については、機器内部空間への泥、泥水またはダストといった異物の侵入を可能な限り低減できることが望ましい。
そこで、本発明は、機器内部空間への異物の侵入をさらに低減することができる密封装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る密封装置は、相対回転する二部材のうちの内側の部材に固定される第1のシール部材と、相対回転する二部材のうちの外側の部材の孔の内面に固定され、前記第1のシール部材が摺動可能に接触する第2のシール部材とを備え、機器内部空間の潤滑剤を当該機器内部空間に密封する密封装置であって、前記第1のシール部材は、前記内側の部材に固定されるスリーブと、前記スリーブの大気側の端部に一体に連結されてその外側に放射状に広がるフランジとを有しており、前記フランジは、前記孔の大気側の端部よりも大気側に配置され、前記孔よりも大きな直径を有しており、前記孔の周囲の前記外側の部材の大気側の部分に重なることを特徴とする。
この密封装置においては、内側の部材に固定される第1のシール部材のフランジが孔の大気側の端部よりも大気側に配置され、孔よりも大きな直径を有しており、孔の周囲の外側の部材の大気側の部分を覆う。したがって、大気側から異物がフランジに向けて進行してきたとしても、フランジによって異物が跳ね返され、孔の内部への異物の侵入が大幅に低減される。
好ましくは、前記第1のシール部材の前記フランジは、弾性体から形成された弾性フランジ部を有し、前記弾性フランジ部は、前記孔よりも大きな直径を有しており、前記外側の部材の大気側の部分に重なり、前記弾性フランジ部の大気側と反対側の面には、前記弾性フランジ部よりも軟らかく、前記外側の部材に摺動可能に接触する多孔質部材が取り付けられている。この構成においては、多孔質部材がフランジと外側の部材の間に介在するため、異物が大気側から孔の内部に侵入しがたい。
好ましくは、前記第1のシール部材の前記フランジは、弾性体から形成された弾性フランジ部を有し、前記弾性フランジ部は、前記孔よりも大きな直径を有しており、前記外側の部材の大気側の部分に重なり、前記弾性フランジ部の大気側と反対側には、前記外側の部材に摺動可能に接触するリップ部が形成されていてもよい。この構成においては、フランジの弾性フランジ部の大気側と反対側の面に形成されたリップ部が外側の部材に摺動可能に接触するため、異物が大気側から孔の内部に侵入しがたい。
さらに好ましくは、前記弾性フランジ部の大気側と反対側の面には、潤滑剤を保持するための凹部が形成されており、前記リップ部が前記凹部の壁部をなす。この場合には、潤滑剤を保持するための凹部がリップ部の近傍に存在するため、異物の侵入がさらに抑制されるとともに、リップ部の摩耗が低減され、外側の部材からフランジに与えられるトルクが低減される。
好ましくは、前記第2のシール部材は、前記孔と同心に配置され、前記第1のシール部材の前記フランジに対して摺動可能に接触する円筒状の突起を有する。この構成においては、第2のシール部材の突起がフランジに対して摺動可能に接触するため、異物が大気側から孔の内部に侵入しがたい。
本発明においては、内側の部材に固定される第1のシール部材のフランジが孔の大気側の端部よりも大気側に配置され、孔よりも大きな直径を有しており、孔の周囲の外側の部材の大気側の部分を覆う。したがって、大気側から異物がフランジに向けて進行してきたとしても、フランジによって異物が跳ね返され、孔の内部ひいては機器内部空間への異物の侵入が大幅に低減される。
本発明の第1実施形態に係る密封装置の断面図である。 回転軸および軸孔に取り付ける前の図1の密封装置の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る密封装置の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る密封装置の断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る様々な実施形態を説明する。
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係る図であり、相対回転する二部材を有する機器に用いられる密封装置を示す。本明細書において、「回転」とは360°以上回る運動だけでなく、360°未満の範囲内で回る運動も含み、さらには360°未満の範囲内で一方向および逆方向に回る運動も含む。
この密封装置1は、回転軸(半径方向内側の部材)4と、この回転軸4が挿入されたハウジング(半径方向外側の部材)5の軸孔6の内面との間を封止して、機器内部空間Sから大気A側へ流体が漏出するのを防止または低減させるものである。回転軸4は円柱状であり、軸孔6は断面円形であり、密封装置1はほぼ環状であるが、図1においては、軸孔6および密封装置1の左側部分のみが示されている。
密封装置1は、回転軸4に固定されて回転軸4と一体的に回転するスリンガと呼ばれる回転シール部材8と、軸孔6に固定される固定シール部材10との組み合わせであるアセンブリである。回転シール部材8と固定シール部材10は協働して潤滑剤を機器内部空間Sに密封する。回転シール部材8は、固定シール部材10に嵌め合わせられており、密封装置1の軸線方向に沿って大きな力を与えると、その嵌め合わせが解除されて取り外されうる。
回転シール部材8は、回転軸4に固定されるスリーブ12と、スリーブ12の大気A側の端部に一体に連結されてその外側に放射状に広がるフランジ14とを有する。回転軸4とスリーブ12の固定の方式は、限定されないが、例えば締まり嵌めであってよい。回転シール部材8は二重構造であって、弾性体、例えばエラストマーで形成された弾性環16と、弾性環16に密着し弾性環16を補強する剛体、例えば金属製の補強環18とを有する。
スリーブ12は、弾性環16の一部であって回転軸4に密着させられる内側円筒部16aと、補強環18の一部であって内側円筒部16aの外周に固着された外側円筒部18aとを有する。フランジ14は、弾性環16の一部であって大気A側に配置される弾性フランジ部16bと、補強環18の一部であって機器内部空間S側に配置され弾性フランジ部16bに固着された剛性フランジ部18bとを有する。
固定シール部材10も二重構造であって、弾性体、例えばエラストマーで形成された弾性環20と、弾性環20を補強する剛体、例えば金属製の補強環22とを有する。補強環22は、その大部分が弾性環20に埋設されており、弾性環20に密着している。
固定シール部材10の補強環22は、軸孔6に同心に配置される円筒部分22aと、円筒部分22aよりも半径方向内側に配置され軸孔6に対する垂直面に配置される円板部分22bと、円筒部分22aおよび円板部分22bを連結する断面U字形の連結部分22cとを有する。
固定シール部材10の弾性環20は、円筒部分22aの外側に配置される外側円筒体20aを有する。外側円筒体20aは、軸孔6に固定される外側シール部である。固定の方式は、限定されないが、例えば締まり嵌めであってよい。補強環22は、弾性環20の外側円筒体20aに半径方向外側に向かう力を与え、外側円筒体20aを軸孔6に強固に押圧する。但し、補強環22は必ずしも不可欠ではない。
また、弾性環20は、外側円筒体20aと同心の内側円筒体20bを有する。内側円筒体20bの周囲には、内側円筒体20bを半径方向内側に圧縮するためのガータースプリング30が巻かれている。内側円筒体20bにはガータースプリング30を受け入れる受け溝が形成されている。
固定シール部材10の弾性環20の内側円筒体20bは、シールリップ部36、ダストリップ部38、およびダストリップ部40を有する。シールリップ部36は、内側円筒体20bから内側に突出し、周方向に連続している突起である。シールリップ部36は、回転シール部材8のスリーブ12の外周面に密封接触し、機器内部空間Sから大気A側への流体の漏れを防止または低減する。回転シール部材8が回転軸4とともに回転する時、スリーブ12の外周面はシールリップ部36に対して摺動する。上記のガータースプリング30は、シールリップ部36を回転軸4に押し付ける力をシールリップ部36に与える。図1は、シールリップ部36およびその他のリップ部が回転シール部材8に押し付けられて変形した状態を示す。
ダストリップ部38,40は、内側円筒体20bから大気A側かつ内側に斜めに延びている。ダストリップ部38,40の先端は、回転シール部材8のスリーブ12の外周面に密封接触し、回転シール部材8が回転軸4とともに回転する時、スリーブ12の外周面はダストリップ部38,40に対して摺動する。
さらに、固定シール部材10の弾性環20は、ダストリップ部42を有する。ダストリップ部42は、内側円筒体20bの近傍から大気A側に延びており、屈曲してさらに半径方向外側かつ大気A側に斜めに延びる。ダストリップ部42の先端は、回転シール部材8のフランジ14の剛性フランジ部18bに接触し、回転シール部材8が回転軸4とともに回転する時、剛性フランジ部18bはダストリップ部42に対して摺動する。
ダストリップ部38,40,42は、主に大気A側から機器内部空間S側への異物(泥、泥水およびダスト)の侵入を防止する役割を担う。但し、ダストリップ部38,40,42は、機器内部空間S側から大気A側への潤滑剤の流出を防止してもよい。
この実施形態において、回転シール部材8のフランジ14の弾性フランジ部16bは、軸孔6よりも大きな直径を有しており、軸孔6の周囲のハウジング5の大気A側の部分に重なる。剛性フランジ部18bは、軸孔6よりも小さな直径を有するが、剛性フランジ部18bも軸孔6よりも大きな直径を有し、軸孔6の周囲のハウジング5の大気A側の部分に重なっていてもよい。フランジ14の外端縁がハウジング5の大気A側の部分を覆うため、大気A側から異物がフランジ14に向けて進行してきたとしても、フランジ14によって異物が跳ね返され、軸孔6の内部ひいては機器内部空間Sへの異物の侵入が大幅に低減される。
不可欠ではないが、この実施形態においては、弾性フランジ部16bの大気A側と反対側の面には、多孔質部材46が取り付けられ、多孔質部材46が軸孔6の周囲のハウジング5の大気A側の部分に摺動可能に接触する。多孔質部材46は、フランジ14の外端縁に取り付けられた円環である。多孔質部材46がフランジ14の外端縁とハウジング5の間に介在するため、異物が大気A側から軸孔6の内部に侵入しがたい。
多孔質部材46は、弾性環16の材料よりも軟らかい不織布(フェルト)、スポンジ、発泡樹脂、または発泡ゴムである。多孔質部材46は、弾性フランジ部16bに対して、接着剤で接着してもよいし、材料の架橋によって接合してもよい。あるいは、弾性環16の成型時に弾性環16の材料であるエラストマーの一部が多孔質部材46に浸透することによって、多孔質部材46が弾性フランジ部16bに接合されてもよい。
図2に示すように、密封装置1を回転軸4および軸孔6に取り付ける前には、多孔質部材46は大きな厚さを有しており、図1に示すように密封装置1を回転軸4および軸孔6に取り付けると、多孔質部材46は多孔質部材46がフランジ14の外端縁とハウジング5の間で圧縮され、ハウジング5に密封接触する。したがって、多孔質部材46がかなり磨滅するまで、軸孔6の周囲のハウジング5の大気A側の部分と、回転シール部材8の間には隙間が生ぜず、異物の侵入が防止される。
この実施形態においては、単一の多孔質部材46が設けられているが、多孔質部材46の数は限定されず、複数の多孔質部材46を設けてもよい。
不可欠ではないが、この実施形態においては、固定シール部材10の弾性環20は、軸孔6と同心に配置された円筒状の突起44を有する。突起44は、弾性環20の外側円筒体20aの半径方向内側に存在して、外側円筒体20aと並行に延びる。突起44の先端は、回転シール部材8のフランジ14に接触し、回転シール部材8が回転軸4とともに回転する時、フランジ14はダストリップ部42に対して摺動する。この実施形態においては、固定シール部材10の突起44がフランジ14に対して摺動可能に接触するため、異物が大気A側から軸孔6の内部に侵入しがたい。このように、突起44は、大気A側から機器内部空間S側への異物の侵入を防止する役割を担う。
以上のように、密封装置1では、大気A側から機器内部空間Sへの異物の侵入を防止または低減するための各種の方策が施されている。したがって、密封装置1は、例えば、鉄道車両の台車、焼結パレットの台車、建設機械、トラックのトラニオン式サスペンション、農業機械(耕耘機、トラクタ、田植機など)のような泥またはダストの多い環境で利用される機器でも、好適に密封機能を発揮する。但し、密封装置1の用途は、そのような機器に限定されず、他の機器であってもよい。
多孔質部材46には、潤滑剤(すなわちオイルまたはグリース)を浸み込ませてもよい。この場合には、多孔質部材46の耐摩耗性が向上するとともに、異物、特に泥水が大気A側から機器内部空間S側に侵入するのをさらに防止することができる。
シールリップ部36とダストリップ部38の間の空間50(図1参照)、ダストリップ部38,40の間の空間52、およびダストリップ部40,42の間の空間54に潤滑剤を配置してもよい。この場合には、これらのリップ部の耐摩耗性が向上する。
第2実施形態
図3は、本発明の第2実施形態に係る密封装置61を示す。図3において、第1実施形態と共通する構成要素を示すため、同一の符号が使用され、それらの構成要素については詳細には説明しない。
密封装置61は、第1実施形態の回転シール部材8と異なる回転シール部材68を有する。第1実施形態の回転シール部材8と同様に、回転シール部材68は、回転軸4に固定されるスリーブ12と、スリーブ12の大気A側の端部に一体に連結されてその外側に放射状に広がるフランジ14とを有する。また、回転シール部材68は二重構造であって、弾性環16と、補強環18とを有する。
第1実施形態の回転シール部材8と同様に、回転シール部材68のフランジ14の弾性フランジ部16bは、軸孔6よりも大きな直径を有しており、軸孔6の周囲のハウジング5の大気A側の部分に重なる。剛性フランジ部18bは、軸孔6よりも小さな直径を有するが、剛性フランジ部18bも軸孔6よりも大きな直径を有し、軸孔6の周囲のハウジング5の大気A側の部分に重なっていてもよい。フランジ14の外端縁がハウジング5の大気A側の部分を覆うため、大気A側から異物がフランジ14に向けて進行してきたとしても、フランジ14によって異物が跳ね返され、軸孔6の内部ひいては機器内部空間Sへの異物の侵入が大幅に低減される。
この実施形態では、多孔質部材46が設けられず、その代わりに、フランジ14の弾性フランジ部16bの大気A側と反対側の面には、外縁リップ部70が形成されている。外縁リップ部70は、円環であって、弾性フランジ部16bの外縁から半径方向外側かつ機器内部空間S側に斜めに延び、その先端が軸孔6の周囲のハウジング5の大気A側の部分に摺動可能に接触する。図3は、外縁リップ部70がハウジング5に接触して変形した状態を示す。外縁リップ部70がハウジング5に密封接触するように、外縁リップ部70の寸法が定められている。この外縁リップ部70のため、異物が大気A側から軸孔6の内部に侵入しがたい。
弾性フランジ部16bの大気A側と反対側の面には、潤滑剤を保持するための凹部72が形成されている。外縁リップ部70が凹部72の壁部をなす。このように、潤滑剤を保持するための凹部72が外縁リップ部70の近傍に存在するため、異物の侵入がさらに抑制されるとともに、外縁リップ部70の摩耗が低減され、ハウジング5からフランジ14に与えられるトルクが低減される。
この実施形態においては、単一の外縁リップ部70が設けられているが、このようなリップ部の数は限定されない。
第3実施形態
図4は、本発明の第3実施形態に係る密封装置81を示す。図4において、第1実施形態と共通する構成要素を示すため、同一の符号が使用され、それらの構成要素については詳細には説明しない。
密封装置81は、第1実施形態の回転シール部材8と異なる回転シール部材88を有する。第1実施形態の回転シール部材8と同様に、回転シール部材88は、回転軸4に固定されるスリーブ12と、スリーブ12の大気A側の端部に一体に連結されてその外側に放射状に広がるフランジ14とを有する。また、回転シール部材88は二重構造であって、弾性環16と、補強環18とを有する。
第1実施形態の回転シール部材8と同様に、回転シール部材88のフランジ14の弾性フランジ部16bは、軸孔6よりも大きな直径を有しており、軸孔6の周囲のハウジング5の大気A側の部分に重なる。剛性フランジ部18bは、軸孔6よりも小さな直径を有するが、剛性フランジ部18bも軸孔6よりも大きな直径を有し、軸孔6の周囲のハウジング5の大気A側の部分に重なっていてもよい。フランジ14の外端縁がハウジング5の大気A側の部分を覆うため、大気A側から異物がフランジ14に向けて進行してきたとしても、フランジ14によって異物が跳ね返され、軸孔6の内部ひいては機器内部空間Sへの異物の侵入が大幅に低減される。
この実施形態では、多孔質部材46が設けられず、その代わりに、フランジ14の弾性フランジ部16bの大気A側と反対側には、外縁リップ部90が形成されている。外縁リップ部90は、円環であって、弾性フランジ部16bの外縁から機器内部空間S側に軸孔6と同心に延びる。外縁リップ部90の外周には、機器内部空間S側ほど直径が小さくなるテーパ面92が形成されている。
軸孔6の周囲のハウジング5の大気A側の部分には、機器内部空間S側ほど直径が小さくなるテーパ面93が形成されている。フランジ14の外縁リップ部90のテーパ面92は、ハウジング5のテーパ面93に摺動可能に面接触する。図4は、外縁リップ部90がハウジング5に接触して変形した状態を示す。外縁リップ部90がハウジング5に密封接触するように、外縁リップ部90の寸法が定められている。この外縁リップ部90のため、異物が大気A側から軸孔6の内部に侵入しがたい。
外縁リップ部90と突起44の間の空間94に潤滑剤を配置してもよい。この場合には、外縁リップ部90と突起44の耐摩耗性が向上するとともに、ハウジング5からフランジ14に与えられるトルクが低減される。
この実施形態の回転シール部材88に、さらに第2実施形態の外縁リップ部70を設けてもよい。
他の変形
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記の説明は本発明を限定するものではなく、本発明の技術的範囲において、構成要素の削除、追加、置換を含む様々な変形例が考えられる。
例えば、固定シール部材10のリップ部の形状および数は、上記のものに限定されない。
上記実施形態では、軸4が回転軸であり、軸孔6を有するハウジングが静止部材である。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、互いに相対回転する二部材の間の密封に適用されうる。例えば軸4(およびシール部材8)が静止し、ハウジング(およびシール部材10)がその周囲を回転してもよいし、軸4もハウジングも回転してもよい。
A 大気
S 機器内部空間
1,61,81 密封装置
4 回転軸(内側の部材)
5 ハウジング(外側の部材)
6 軸孔(孔)
8,68,88 回転シール部材(第1のシール部材)
10 固定シール部材(第2のシール部材)
12 スリーブ
14 フランジ
16 弾性環
18 補強環
16a 内側円筒部
16b 弾性フランジ部
18a 外側円筒部
18b 剛性フランジ部
20 弾性環
20a 外側円筒体
20b 内側円筒体
22 補強環
22a 円筒部分
22b 円板部分
22c 連結部分
30 ガータースプリング
36 シールリップ部
38,40,42 ダストリップ部
44 突起
46 多孔質部材
50,52,54,94 空間
70,90 外縁リップ部
72 凹部
92 テーパ面
93 テーパ面

Claims (5)

  1. 相対回転する二部材のうちの内側の部材に固定される第1のシール部材と、
    相対回転する二部材のうちの外側の部材の孔の内面に固定され、前記第1のシール部材が摺動可能に接触する第2のシール部材とを備え、
    機器内部空間の潤滑剤を当該機器内部空間に密封する密封装置であって、
    前記第1のシール部材は、
    前記内側の部材に固定されるスリーブと、
    前記スリーブの大気側の端部に一体に連結されてその外側に放射状に広がるフランジとを有しており、
    前記フランジは、前記孔の大気側の端部よりも大気側に配置され、前記孔よりも大きな直径を有しており、前記孔の周囲の前記外側の部材の大気側の部分に重なることを特徴とする密封装置。
  2. 前記第1のシール部材の前記フランジは、弾性体から形成された弾性フランジ部を有し、
    前記弾性フランジ部は、前記孔よりも大きな直径を有しており、前記外側の部材の大気側の部分に重なり、
    前記弾性フランジ部の大気側と反対側の面には、前記弾性フランジ部よりも軟らかく、前記外側の部材に摺動可能に接触する多孔質部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  3. 前記第1のシール部材の前記フランジは、弾性体から形成された弾性フランジ部を有し、
    前記弾性フランジ部は、前記孔よりも大きな直径を有しており、前記外側の部材の大気側の部分に重なり、
    前記弾性フランジ部の大気側と反対側には、前記外側の部材に摺動可能に接触するリップ部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  4. 前記弾性フランジ部の大気側と反対側の面には、潤滑剤を保持するための凹部が形成されており、前記リップ部が前記凹部の壁部をなすことを特徴とする請求項3に記載の密封装置。
  5. 前記第2のシール部材は、前記孔と同心に配置され、前記第1のシール部材の前記フランジに対して摺動可能に接触する円筒状の突起を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の密封装置。
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