JP2018096775A - 監視制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、監視対象領域を撮像する監視カメラ装置に振動センサを組み込み、当該振動センサの反応によって、監視カメラ装置に生じた振動が地震によるものか否かを判定する技術が開示されている。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る映像記録再生装置102を備えた監視システムの一例を示す構成図である。
この実施の形態1では、一例として、映像記録再生装置102は、建物あるいは建物内の部屋等に出入りする人物等を監視する監視システムに用いられるものとする。映像記録再生装置102は、撮像装置101が撮像した映像等を記録することができる。また、映像記録再生装置102は、撮像装置101が撮像した映像等を、モニタ105等外部の表示装置に再生する機能を有する。
また、以下の説明においては、一例として、地震動を検知する機能を備えた監視制御装置が、映像記録再生装置102に搭載されるものとする。
撮像装置101は、例えば、監視カメラである。監視カメラは、例えば、視野が1方向に固定されているカメラであってもよいし、旋回可能なカメラであってもよい。撮像装置101は、建物の入口付近、あるいは、部屋の入口付近等の監視対象領域を撮像する。図1では、撮像装置101が1つのみ示されているが、撮像装置101は複数備えられるものとする。
また、映像記録再生装置102は、撮像装置101が撮像した映像を取得し、記録するとともに、記録した映像をモニタ105に表示させて再生することもできる。
また、映像記録再生装置102は、地震動検知機能を有し、撮像装置101が撮像した映像に基づき地震動の発生を検知する地震動検知処理を行い、地震動を検知した場合には、入退室管理装置107、放送装置110、および、携帯端末104に対して、地震動を検知した旨の情報を送信する。
入退室管理装置107は、通常時は、例えば、入退室操作端末109がユーザから受け付けた指示に基づき、電気錠108の開閉を行う。このとき、入退室管理装置107は、電気錠108の開閉履歴を、ネットワーク103を介して映像記録再生装置102に送信し、映像記録再生装置102は、当該開閉履歴を、撮像装置101から取得した映像と対応付けて記録する。
また、電気錠108または入退室操作端末109は、ネットワーク103を介して入退室管理装置107と接続されるようにしてもよい。
また、放送装置110は、映像記録再生装置102が地震動を検知した場合に、ネットワーク103を介して映像記録再生装置102から送信される、地震動を検知したことを通知する情報を受信し、当該情報に基づく警報を、音声出力装置から出力する。
また、携帯端末104は、映像記録再生装置102が地震動を検知した場合に、ネットワーク103を介して映像記録再生装置102から送信される、地震動を検知したことを通知する情報を受信し、当該情報に基づく警報等を、スピーカ等の音声出力装置(図示省略)またはディスプレイ等の表示部(図示省略)から出力する。
また、この実施の形態1では、監視システムは、入退室管理装置107と放送装置110と携帯端末104とを全て備えるものとしたが、入退室管理装置107と放送装置110と携帯端末104のうちのいずれか1つ、または、2つを備えるものであってもよい。また、入退室管理装置107と放送装置110と携帯端末104のいずれも備えないものであってもよい。
映像記録再生装置102は、地震動検知処理により地震動を検知すると、モニタ105に地震動を検知したことを示す情報を表示させる。これにより、映像記録再生装置102は、モニタ105を監視している管理者等に対して、地震動を検知したことを通知する。地震動検知処理の詳細については後述する。
また、映像記録再生装置102は、地震動を検知すると、ネットワーク103を介して、入退室管理装置107、放送装置110、および、携帯端末104に、地震動を検知したことを通知する情報を送信する。
入退室管理装置107が、映像記録再生装置102から地震動を検知したことを通知する情報を受信して電気錠108を緊急開錠するのではなく、映像記録再生装置102が、入退室管理装置107に警報を送信後、直接、電気錠108を緊急開錠するようにしてもよい。
なお、図2においては、入退室操作端末109および電気錠108の図示を省略している。
また、映像記録再生装置102は、携帯端末104に対して、地震動の発生検知時の映像を配信し、携帯端末104は、当該配信された映像を、ディスプレイ等の表示部に表示させるようにしてもよい。
以下、図3に示すように、映像記録再生装置102には、複数台の撮像装置101が、ネットワーク103を介して接続されているものとする。
図3に示すように、映像記録再生装置102は、映像取得部11と、記録部12と、デコード部13と、映像処理部14と、入力受付部15と、制御部16と、メモリ17と、出力処理部18とを備える。
なお、この実施の形態1において、少なくとも、映像取得部11と、映像処理部14と、制御部16とは、映像記録再生装置102に搭載される監視制御装置が備える。
映像取得部11は、取得した第1映像ストリーム301を、デコード部13に出力する。また、映像取得部11は、取得した第1映像ストリーム301を、当該第1映像ストリーム301の受信日時の情報と対応付けて、記録部12に記録させる。
ここで、図4は、実施の形態1において、記録部12が記録する情報の一例を説明する図である。
例えば、映像記録再生装置102には、n台の撮像装置(1)、撮像装置(2)、・・・、撮像装置(n)が接続されているものとする。図4に示すように、記録部12には、撮像装置101ごとに、映像取得部11から出力された第1映像ストリーム301が、受信日時の情報と対応付けて記録される。
なお、図4では、一例として、映像取得部11が撮像装置101から1秒間隔で第1映像ストリーム301を取得し、記録部12に記録されるものとしているが、映像取得部11が撮像装置101から第1映像ストリーム301を取得する間隔はこれに限らない。
図4は一例に過ぎず、記録部12には、少なくとも、撮像装置101ごとに、当該撮像装置101が撮像した第1映像ストリーム301と、当該第1映像ストリーム301の取得日時の情報とが対応付けられて記録されるようになっていればよい。
また、デコード部13は、制御部16のデータ蓄積制御部162からの制御に基づき、記録部12に記録されている第2映像ストリーム302を抽出してデコード処理し、デコード処理後の第4映像ストリーム304、および第5映像ストリーム305をメモリ17に記録させる。
第4映像ストリーム304、第5映像ストリーム305、および制御部16については、後述する。
入力受付部15は、受け付けた各種操作に関する情報を、制御部16に出力する。
補正処理制御部161は、映像処理部14の画像補正処理部142による画像補正処理を制御する。例えば、補正処理制御部161は、入力受付部15が、管理者等から、第3映像ストリーム303の画像補正処理の実行指示を受け付けると、画像補正処理部142に対して、画像補正処理を実行させる。また、例えば、補正処理制御部161は、入力受付部15が、管理者等から、第3映像ストリーム303の画像補正処理の停止指示を受け付けると、画像補正処理部142に対して、画像補正処理を停止させる。
具体的には、データ蓄積制御部162は、入力受付部15が、管理者等からの地震動検知処理の開始指示を受け付けると、記録部12から、地震動検知処理に使用するための第2映像ストリーム302を抽出してデコード部13に出力する。データ蓄積制御部162は、当該第2映像ストリーム302をデコード部13にデコード処理させた後の第4映像ストリーム304、または第5映像ストリーム305をメモリ17に出力して、蓄積させる。
第4映像ストリーム304は、複数の撮像装置101のうち、任意の1台の撮像装置が撮像した映像の映像ストリームである。当該第4映像ストリーム304を用いて、地震動検知処理部141の第1処理部1411が、地震動検知処理によって、地震動有無の1次判定を行う。データ蓄積制御部162は、第1処理部1411が地震動有無の1次判定を行う際に、任意の1台の撮像装置が撮像した映像の第1映像ストリーム301を記録部12から抽出し、第2映像ストリーム302としてデコード部13に出力する。データ蓄積制御部162は、当該第2映像ストリーム302をデコード部13にデコード処理させた後の第4映像ストリーム304をメモリ17に出力して、蓄積させる。
ここで、地震動有無の1次判定で使用される第4映像ストリーム304の映像を撮像した撮像装置101を、1次判定用撮像装置ともいうものとする。
複数の撮像装置101のうち、どの撮像装置101を1次判定用撮像装置とするかは、予め、管理者等が、入力装置106から設定すればよい。入力受付部15は、管理者等による当該設定を受け付け、データ蓄積制御部162が受け付けた情報に基づき、該当の撮像装置101を特定するようにする。また、データ蓄積制御部162は、1次判定用撮像装置をランダムに切り替えるようにしてもよい。
管理者等が1次判定用撮像装置を設定する際は、いたずらされる可能性が低い撮像装置101、または地震の際に壊れる可能性の低い撮像装置101等を選択するようにするとよい。これにより、第1処理部1411での地震検知処理における、地震動の誤検知を低減させることができる。
ここで、地震動有無の2次判定で使用される第5映像ストリーム305の映像を撮像した、1次判定用撮像装置以外の撮像装置101を、2次判定用撮像装置ともいうものとする。
地震動検知処理部141の詳細については後述する。
映像処理部14は、地震動検知処理部141と、画像補正処理部142と、切替スイッチSWAとを備える。
また、地震動検知処理部141は、第1処理部1411と、第2処理部1412と、通知処理部1413と、切替スイッチSWBとを備える。
地震動検知処理部141による地震動検知処理は、検知処理制御部163からの制御に基づいて行われる。具体的には、例えば、検知処理制御部163は、入力受付部15が、管理者等からの、地震動検知処理の開始指示を受け付けると、地震動検知処理部141の第1処理部1411に対して、地震動検知処理を実行させる。
第1処理部1411は、図5A,図5Bに示すように、第4映像ストリーム304の映像の1フレームである画像を複数のブロックに分割し、分割したブロックごとに、画像に含まれるオブジェクトを検出する。そして、第1処理部1411は、当該ブロックごとに検出されたオブジェクトに、動き、すなわち、画像変化があったかどうかを判断することで、ブロックごとに画像変化があったかどうかを判断する。さらに、第1処理部1411は、予め設定された条件を満たす画像変化があったかどうかに基づき地震動の有無を判断する。
図5Aは、画像に含まれるオブジェクトに、地震動以外による動きがあった場合を示す図であり、地震動が発生していない通常時の画像変化の一例を示している。
図5Bは、画像に含まれるオブジェクトに、地震動による動きがあった場合を示す図であり、地震動発生時の画像変化の一例を示している。
また、図5A,図5Bは、説明の簡単のため、第4映像ストリーム304の映像の1フレームである画像内にオブジェクトの動きを示しているが、画像変化があるかどうかの判断は、一定期間に1次判定用撮像装置で撮像された映像の映像ストリーム304中の複数フレームの画像におけるオブジェクトの動きを比較することで行われる。
したがって、データ蓄積制御部162は、一定期間内に1次判定用撮像装置が撮像した映像の第1映像ストリーム301を抽出し、第4映像ストリーム304としてメモリ17に蓄積させるようにする。一定期間をどの程度の期間とするかは、管理者等が適宜設定可能とする。例えば、管理者等が、一定期間を3分間と設定していたとすると、データ蓄積制御部162は、記録部12に記憶されている最新の第1映像ストリーム301の取得日時から3分遡った期間の、1次判定用撮像装置で撮像された映像の第1映像ストリーム301を抽出し、第4映像ストリーム304としてメモリ17に蓄積させるようにする。
移動するオブジェクトを含むブロックでのみ画像変化があっても、第1処理部1411は、地震動なしと判断する。
なお、第1処理部1411は、既存の画像認識処理、または、パターンマッチングの技術等を用いて、オブジェクトの検出を行うようにすればよい。また、花瓶53等、通常時に動きがないオブジェクトと、人物54等、通常時に動きがあるオブジェクトの定義は、予め、管理者等が設定しておくようにすればよい。
この場合、第1処理部1411は、地震動ありと判断する。
図6は、実施の形態1において、第1処理部1411が、特定のオブジェクトの動きの加速度が予め設定された閾値以上かどうかによって地震動の有無を判断する動作の一例の概念図である。
例えば、第1処理部1411は、図6に示すように、複数フレームの第4映像ストリーム304の画像から、特定のオブジェクトを検出する。ここでは、特定のオブジェクトを花瓶61とする。なお、花瓶61の特定は、例えば、既存の画像認識処理、または、パターンマッチング等の技術を用いて行えばよい。
第1処理部1411は、複数フレームの第4映像ストリーム304の画像を比較して、花瓶61の動きの加速度を算出する。
そして、第1処理部1411は、算出した加速度が、予め設定された閾値以上かどうかを判定し、予め設定された閾値以上であれば地震動あり、予め設定された閾値未満であれば地震動なしと判断する。
このように、加速度に加え、振動継続時間も考慮して地震動の有無を判断するようにすることで、例えば、誰かが撮像装置101の向きを故意に変えた等、いたずらによる画像変化を地震動ありと誤判断してしまうことを排除できる。
また、第1処理部1411は、震度を、画像内の特定のオブジェクトの動きの加速度から算出するようにすればよい。加速度から震度を計測する方法は、既存の技術であるため詳細な説明を省略する。
例えば、第1処理部1411は、複数フレームの第4映像ストリーム304の画像それぞれについて、複数のブロックに分割し、画像変化があるはずのないブロックにおいて、画像変化があると判断されるかどうかを判定する。そして、複数フレームの第4映像ストリーム304の画像それぞれについて、画像変化があるはずのないブロックにおいて画像変化があると判断された場合、第1処理部1411は、画像変化が検出されたブロックに含まれるオブジェクトについて、動きの加速度が予め設定された閾値であるかどうかを判定する。そして、第1処理部1411は、動きの加速度が予め設定された閾値以上であった場合に、地震動ありと判断する等である。
第1処理部1411は、地震動ありと判断した場合、すなわち、地震動を検知した場合、切替スイッチSWBの端子1と端子2とを接続する制御信号を送信するとともに、地震動を検知した旨を第2処理部1412に通知する。当該通知をうけて、第2処理部1412は、地震動検知処理を行う。第2処理部1412の詳細については後述する。
なお、ここでは、第1処理部1411が地震動を検知した場合には、補正処理制御部161は、画像補正処理部142による画像補正処理を強制的に停止させるものとした。しかし、これに限らず、補正処理制御部161は、映像処理部14内でのリソースの配分について、第2処理部1412および通知処理部1413による処理への配分を、画像補正処理部142による処理への配分よりも優先するようにしてもよい。
また、第1処理部1411が地震動を検知しなかった場合、第1処理部1411は、データ蓄積制御部162に地震動を検知しなかった旨を通知する。データ蓄積制御部162は、メモリ17に蓄積させている、地震動検知の判定に使用された第4映像ストリーム304を、メモリ17から消去する。その後、データ蓄積制御部162は、第1処理部1411が地震動検知処理を実行している間は、空いたメモリ17の領域に、順次、新たな第4映像ストリーム304を蓄積させる。
すなわち、映像処理部14において、画像補正処理部142による処理と、第2処理部1412および通知処理部1413による処理とが、排他的に実施されることとなる。
なお、リソースとは、処理能力のことをいう。
図7Aは、第1処理部1411による地震動検知処理の実行時、すなわち、第2処理部1412による地震動検知処理が開始される前の、映像処理部14のリソース配分割合のイメージを示している。
図7Bは、第2処理部1412による地震動検知処理の実行時の映像処理部14のリソースの配分割合のイメージを示している。
一方で、一般に、映像処理部14のリソースは、通常時に必要な程度しか確保されておらず、緊急時において、画像補正処理部142による画像補正処理と第2処理部1412による地震動検知処理とを並行して最高値で動作させることは難しい。
第2処理部1412は、第1処理部1411から地震動を検知した旨の通知が出力されると、2次判定用撮像装置から取得した映像について、地震動検知処理を行う。具体的には、第2処理部1412は、メモリ17から、2次判定用撮像装置が撮像した映像に基づく第5映像ストリーム305を取得し、当該取得した第5映像ストリーム305について画像変化があったかどうかを判断することで、地震動検知処理を行う。
ここで、第2処理部1412が行う画像変化があったかどうかの判断の具体的な動作は、第1処理部1411が行う動作と同様であるので、詳細な説明を省略する。第1処理部1411が行う地震動検知処理と第2処理部1412が行う地震動検知処理との違いは、地震動検知処理を行う対象となる映像ストリームが、1台の1次判定用撮像装置が撮像した映像に基づく第4映像ストリーム304か、1台または複数台の2次判定用撮像装置が撮像した映像に基づく第5映像ストリーム305かである。2次判定用撮像装置が複数台の場合、後述のとおり、実施の形態1における第2処理部1412は、複数の第5映像ストリーム305全てを並行処理する。以下、2次判定用撮像装置は複数台であるとして、説明する。
図8では、一例として、第1処理部1411が、図6で説明したように、特定のオブジェクトの動きの加速度が予め設定された閾値以上かどうかによって地震動の有無を判断した場合の、第2処理部1412による地震動の有無の判断動作を示している。
第2処理部1412は、全ての2次判定用撮像装置について、撮像装置101ごとの特定のオブジェクトについて算出した加速度が、予め設定された閾値以上かどうかを判定する。全ての特定のオブジェクトの加速度が予め設定された閾値以上であれば地震動あり、特定のオブジェクトの加速度が1つでも予め設定された閾値未満であれば地震動なしと判断する。
あるいは、第2処理部1412は、さらに、特定のオブジェクトの動きの振動継続時間(秒)を算出して、全ての特定のオブジェクトの加速度が予め設定された閾値以上であり、かつ、全ての特定のオブジェクトの振動継続時間が予め設定された閾値以上である場合に、地震動ありと判断し、それ以外は地震動なしと判断するようにしてもよい。
個々の撮像装置101の映像ストリームに対する画像変化があったかどうかの判断に使用する、予め設定された条件は、第2処理部1412と第1処理部1411とでは、同じ条件とすることが好ましい。
また、まずは1つの撮像装置101に絞って地震動の有無の1次判定を行うようにすることで、地震動が発生していない通常時等には、無駄な処理を省略でき、映像記録再生装置102に対する処理負荷を低減することができる。
また、第2処理部1412は地震動を検知した場合、補正処理制御部161に地震動を検知した旨を通知する。補正処理制御部161は、切替スイッチSWAの端子1と端子3とを接続し、画像補正処理部142による画像補正処理が行われるようにする。これにより、第1処理部1411によって地震動が検知され、強制的に停止されていた画像補正処理の強制停止状態も解除される。
このように、補正処理制御部161は、実質的に、第2処理部1412が地震動検知処理を行っている間に限り、画像補正処理部142による画像補正処理を停止させる。
映像記録再生装置102が、例えば建物等の監視システムに用いられるような場合、地震動ありと一旦判断された後は、一定時間は、地震動の検知をする必要はないため、このような、検知処理制御部163による制御は有効である。
また、第2処理部1412は、地震動を検知しなかった場合、補正処理制御部161に地震動を検知しなかった旨を通知する。補正処理制御部161は、切替スイッチSWAの端子1と端子3とを接続し、画像補正処理部142による画像補正処理が行われるようにする。これにより、第1処理部1411によって地震動が検知されたために強制的に停止されていた、画像補正処理の強制停止状態も解除される。このように、第2処理部1412により地震動検知処理が行われた後は、第2処理部1412が地震動を検知した場合も、地震動を検知しなかった場合も、補正処理制御部161は、画像補正処理部142による画像補正処理が行われるように制御を行う。
このとき、通知処理部1413は、メモリ17に蓄積されている、第4映像ストリーム304、および第5映像ストリーム305を取得し、あわせて第7映像ストリーム307として出力処理部18に出力する。
データ蓄積制御部162は、通知処理部1413が第7映像ストリーム307を出力処理部18に出力すると、メモリ17に蓄積させている、地震動検知有無の判定に使用された、第4映像ストリーム304、および第5映像ストリーム305を、メモリ17から消去する。
具体的には、出力処理部18は、通知処理部1413から地震動を検知した旨の通知が出力されない場合は、映像処理部14の画像補正処理部142が画像補正処理を行った後の第6映像ストリーム306、または、画像補正処理部142が画像補正処理を行っていない場合は、デコード部13から映像処理部14を経由して出力された第6映像ストリーム306を、モニタ105出力し、当該第6映像ストリームに基づく映像を表示させる。
管理者等は、モニタ105に表示された映像等を確認し、監視対象領域の監視を行う。
管理者等は、モニタ105に表示されたメッセージ等を確認し、地震動があったことを検知する。また、管理者等は、実際に地震が発生したことによる揺れであるかどうかの確認等を行う。
入退室管理装置107は、当該地震動警報を受信し、電気錠108の緊急開錠等を行う。
また、放送装置110は、当該地震動警報を受信し、地震動発生を知らせる警報を音声出力装置から出力する。
上述のとおり、第2処理部1412が地震動を検知すると、地震動を検知した旨を補正処理制御部161に通知し、補正処理制御部161は、強制的に停止されていた画像補正処理の強制停止状態を解除する。したがって、画像補正処理部142は、地震発生後に撮像装置101から取得されデコード処理された第3映像ストリーム303について、画像補正処理を実施することができる。
この発明の実施の形態1において、映像取得部11と、デコード部13と、映像処理部14と、入力受付部15と、制御部16と、出力処理部18の各機能は、処理回路901により実現される。すなわち、映像記録再生装置102は、取得した映像ストリームに基づき、画像補正処理、または、地震動検知処理の制御を行うための処理回路901を備える。
処理回路901は、図9Aに示すように専用のハードウェアであっても、図9Bに示すようにメモリ905に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)906であってもよい。
記録部12と、メモリ17は、例えば、HDD902を使用する。なお、これは一例にすぎず、記録部12とメモリ17は、DVD、またはメモリ905等によって構成されるものであってもよい。
また、映像記録再生装置102は、撮像装置101、入退室管理装置107、放送装置110、および携帯端末104等の外部機器との通信を行う、入力インタフェース装置903、および出力インタフェース装置904を有する。
図10は、この発明の実施の形態1に係る映像記録再生装置102の動作を説明するフローチャートである。
なお、以下の動作説明では、映像記録再生装置102は、ネットワーク103を介して撮像装置(1)〜撮像装置(n)の複数の撮像装置101と接続されており、記録部12には、図4に示すような情報が記録されているものとする。
また、図10のフローチャートでは省略しているが、当該図10のフローチャートの動作の開始前に、管理者等は、入力装置106から、画像補正処理の実行を指示し、補正処理制御部161は、当該指示を受け、画像補正処理部142に、画像補正処理を実施させるように制御している状態とする。
なお、この実施の形態1では、管理者等が、入力装置106から、地震動検知処理の開始指示を入力するものとするが、地震動検知処理の開始制御は、これに限らない。例えば、入退室管理装置107が、人の在不在を検知するようにし、人を検知した場合に当該人を検知した旨を映像記録再生装置102に通知する。そして、映像記録再生装置102では、当該人を検知した旨が通知されると、入力受付部15が当該通知を受け付け、地震動検知処理開始指示を受け付けた旨の情報を制御部16に出力するようにしてもよい。
そして、第1処理部1411は、検出したオブジェクトについて、動きの加速度および振動継続時間を算出し、動きの加速度が予め設定された閾値以上、かつ、振動継続時間が予め設定された閾値以上であるかどうかを判定する(ステップST1003)。
ステップST1003において、動きの加速度が予め設定された閾値以上、かつ、振動継続時間が予め設定された閾値以上であると判定した場合(ステップST1003の“YES”の場合)、第1処理部1411は、切替スイッチSWBの端子1と端子2とを接続して、地震動を検知した旨を第2処理部1412に通知する。また、第1処理部1411は、地震動ありと判断し、地震動が検知された旨を、データ蓄積制御部162と補正処理制御部161に通知する。
また、ステップST1004において、第1処理部1411は、切替スイッチSWBの端子1と端子2とを接続しないようにし、第2処理部1412で地震動検知処理が行われないようにしておく。
第2処理部1412は、撮像装置(2)〜(n)全ての映像ストリーム群において、検出したオブジェクトの、動きの加速度が予め設定された閾値以上、かつ、振動継続時間が予め設定された閾値以上であるかどうかを判定する(ステップST1007)。
また、第2処理部1412は、データ蓄積制御部162に地震動が検知されなかった旨を通知し、データ蓄積制御部162は、メモリ17を開放する(ステップST1004)。具体的には、データ蓄積制御部162は、ステップST1002,1006においてメモリ17に蓄積させた撮像装置(1)の2016/12/01の19:59:00〜20:00:00までの第4映像ストリーム304、および撮像装置(2)〜(n)の同期間の第5映像ストリーム305を消去する。そして、再び、ステップST1002に戻り、以降の処理に進む。
また、第2処理部1412は、地震動を検知した旨を検知処理制御部163に通知し、検知処理制御部163が、切替スイッチSWBの端子1と端子2との接続を解除する。検知処理制御部163は、加えて、第1処理部1411による地震動検知処理も停止させるようにしてもよい。
また、ステップST1012の動作は、ステップST1009の動作の後に行われるようになっていればよい。
実施の形態1では、第1処理部1411によって地震動ありと判断されると、補正処理制御部161は、第2処理部1412が地震動検知処理を行っている間、画像補正処理部142による画像補正処理を強制的に停止させるようにしていた。
この実施の形態2では、第2処理部1412が地震動検知処理を行っている間も、画像補正処理部142による画像補正処理を実行したままとする実施の形態について説明する。
この実施の形態2の監視システムの構成は、実施の形態1において図1を用いて説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。この実施の形態2においては、監視システムに、2次判定用撮像装置である撮像装置101が複数台接続されていることを前提とする。
また、この実施の形態2の監視システムにおいて、映像記録再生装置102が地震動を検知した場合の、映像記録再生装置102から外部の装置への出力の概念は、実施の形態1において図2を用いて説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
この実施の形態2では、第2処理部1412、補正処理制御部161、および、データ蓄積制御部162の具体的な動作が、実施の形態1とは異なる。
この実施の形態2では、データ蓄積制御部162は、第1処理部1411が地震動を検知すると、複数台の2次判定用撮像装置を、m台(mは整数)ごとグループ分けし、当該グループごとに、m台の2次判定用撮像装置で撮像された複数の第1映像ストリーム301を記録部12から抽出し、デコード部13にデコードさせた後、第5映像ストリーム305としてメモリ17に蓄積させる。なお、m台とは、1台でも、2台でも、3台でも、または、それ以上であってもよく、予め管理者等が設定するものとすればよい。
以下、図11に沿って、映像記録再生装置102の動作を説明する。
なお、以下の動作説明では、実施の形態1と同様、映像記録再生装置102は、ネットワーク103を介して撮像装置(1)〜撮像装置(n)の複数の撮像装置101と接続されており、記録部12には、図4に示すような情報が記録されているものとする。
また、第1処理部1411、および第2処理部1412は、1分間に撮像装置101で撮像された複数の映像フレームで検出された特定のオブジェクトの動きの加速度が予め設定された閾値以上、かつ、振動継続時間が予め設定された閾値以上であることを、地震動ありと判断する条件として、地震動検知処理を行うものとする。
また、図11のフローチャートでは省略しているが、当該図11のフローチャートの動作の開始前に、管理者等は、入力装置106から、画像補正処理の実行を指示し、当該指示を受け付け、補正処理制御部161は、画像補正処理部142に、画像補正処理を実施させるように制御している状態とする。
ステップST1103において、動きの加速度が予め設定された閾値以上、かつ、振動継続時間が予め設定された閾値以上、ではないと判定した場合(ステップST1103の“NO”の場合)、データ蓄積制御部162は、メモリ17に蓄積させた撮像装置(1)の2016/12/01の19:59:00〜20:00:00までの第4映像ストリーム304を消去する(ステップST1104)。
第2処理部1412は、全ての映像ストリーム群において、検出したオブジェクトの、動きの加速度が予め設定された閾値以上、かつ、振動継続時間が予め設定された閾値以上であるかどうかを判定する(ステップST1108)。
また、データ蓄積制御部162は、地震動を検知した旨を検知処理制御部163に通知し、検知処理制御部163が、切替スイッチSWBの端子1と端子2との接続を解除する。検知処理制御部163は、加えて、第1処理部1411による地震動検知処理も停止させる。
しかし、この実施の形態2では、第1処理部1411が地震動を検知した場合に、補正処理制御部161は画像補正処理部142による画像補正処理を強制的に停止させる制御を行っていないため、画像補正処理の強制停止状態を解除する処理は不要となる。
これにより、管理者等は、地震動検知処理を実行させているか否かにかかわらず、画像補正処理を常に実行させることができる。
また、この実施の形態2では、第2処理部1412は、1次判定用撮像装置以外の撮像装置101について、全ての撮像装置101が撮像した映像ストリームに対して一度に地震動検知処理を行うのではなく、撮像装置101をグループ分けし、複数回に分けて、地震動検知処理を行うようにした。これによって、第2処理部1412が行う地震動検知処理の処理負荷を軽減させ、限られたリソースで、極力処理速度を落とさないよう、地震動検知処理を行うようにしている。
Claims (11)
- 撮像装置が撮像した映像を取得する映像取得部と、
前記映像取得部が取得した映像に画像変化があったかどうかに基づき地震動の有無を判断する地震動検知処理を行う地震動検知処理部とを備えた監視制御装置。 - 前記映像取得部が取得した映像の画像補正処理を行う画像補正処理部と、
前記画像補正処理部による前記画像補正処理の実行を制御する補正処理制御部とを備え、
前記補正処理制御部は、
前記地震動検知処理部が前記地震動検知処理を行っている間、前記画像補正処理部による前記画像補正処理を停止させる
ことを特徴とする請求項1記載の監視制御装置。 - 前記映像取得部は、複数の撮像装置から映像を取得し、
前記地震動検知処理部は、
前記複数の撮像装置のうちの1次判定用撮像装置から取得した映像について、前記地震動検知処理を行う第1処理部と、
前記第1処理部が地震動を検知した場合に、前記複数の撮像装置のうちの2次判定用撮像装置から取得した映像について、前記地震動検知処理を行う第2処理部とを備え、
前記補正処理制御部は、
前記第1処理部が地震動を検知した場合に、前記第2処理部が前記地震動検知処理を行っている間、前記画像補正処理部による前記画像補正処理を停止させる
ことを特徴とする請求項2記載の監視制御装置。 - 前記映像取得部は、複数の撮像装置から映像を取得し、
前記地震動検知処理部は、
前記複数の撮像装置のうちの1次判定用撮像装置から取得した映像について、前記地震動検知処理を行う第1処理部と、
前記第1処理部が地震動を検知した場合に、グループ分けされた、前記複数の撮像装置のうちの2次判定用撮像装置から取得した映像について、前記グループごとに、前記地震動検知処理を行う第2処理部とを備えた
ことを特徴とする請求項1記載の監視制御装置。 - 前記地震動検知処理部は、
前記映像取得部が取得した映像をフレームごとに複数のブロックに分割し、当該分割したブロックのうち、画像変化が検出されないはずのブロックにおいて画像変化を検出した場合に、地震動ありと判断する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の監視制御装置。 - 前記地震動検知処理部は、
前記映像取得部が取得した映像をフレームごとに複数のブロックに分割し、当該分割した全てのブロックにおいて画像変化を検出した場合に、地震動ありと判断する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の監視制御装置。 - 前記地震動検知処理部は、
前記映像取得部が取得した映像をフレームごとに複数のブロックに分割し、当該分割したブロックのうち、画像変化が検出されたブロックの数が閾値以上であった場合に地震動ありと判断する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の監視制御装置。 - 前記地震動検知処理部は、
前記映像取得部が取得した映像をフレームごとに複数のブロックに分割し、当該分割したブロックのうち、画像変化が検出されないはずのブロックにおいて画像変化を検出し、かつ、当該画像変化が検出されたブロックの数が閾値以上であった場合に、地震動ありと判断する前記地震動検知処理を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の監視制御装置。 - 前記地震動検知処理部は、
前記映像取得部が取得した映像において、検出されたオブジェクトの動きの加速度が閾値以上であった場合に、地震動ありと判断する前記地震動検知処理を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の監視制御装置。 - 前記地震動検知処理部は、
前記映像取得部が取得した映像において、検出されたオブジェクトの動きの継続時間が閾値以上であった場合に、地震動ありと判断する前記地震動検知処理を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の監視制御装置。 - 前記地震動検知処理部は、
前記映像取得部が取得した映像において、検出されたオブジェクトの動きの加速度が閾値以上であり、かつ、当該検出されたオブジェクトの動きの継続時間が閾値以上であった場合に、地震動ありと判断する前記地震動検知処理を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の監視制御装置。
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