JP2018093580A - モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】外部に引き出された配線の近傍に生じる隙間を低減できるモータを提供する。
【解決手段】モータ100は、上下方向に延びる中心軸CAを中心として回転可能であるロータ1と、ロータ1と対向するステータ21aを有する静止部2と、ステータ21aと電気的に接続されたリード線5と、を備える。静止部2は、ステータ21aの少なくとも一部を覆うケーシング212と、ケーシング212の下端に取り付けられるブラケット22と、をさらに有する。ケーシング212とブラケット22とにより形成される通路部6が径方向成分を含む方向に延びる。通路部6は、ケーシング212に位置する第1通路要素6aと、ブラケット22に位置する第2通路要素6bと、を有する。リード線5は、第1通路要素6a及び第2通路要素6bに直接挟まれ、外部に引き出される。
【選択図】図1
【解決手段】モータ100は、上下方向に延びる中心軸CAを中心として回転可能であるロータ1と、ロータ1と対向するステータ21aを有する静止部2と、ステータ21aと電気的に接続されたリード線5と、を備える。静止部2は、ステータ21aの少なくとも一部を覆うケーシング212と、ケーシング212の下端に取り付けられるブラケット22と、をさらに有する。ケーシング212とブラケット22とにより形成される通路部6が径方向成分を含む方向に延びる。通路部6は、ケーシング212に位置する第1通路要素6aと、ブラケット22に位置する第2通路要素6bと、を有する。リード線5は、第1通路要素6a及び第2通路要素6bに直接挟まれ、外部に引き出される。
【選択図】図1
Description
本発明は、モータに関する。
従来、モータの内部から外部にリード線を引き出す場合、たとえば特許文献1のように、ケーシング及びブラケットとは異なるブッシングと呼ばれる部材をケーシング及びブラケット間に設けていた。
特許文献1では、一対のブッシングの互いに対向する面に、径方向の延びる配線溝が形成される。そして、配線溝にリード線を嵌め込んだ状態で、リード線がモータの外部に引き出されている。
しかしながら、ブッシングを設けた場合、モータの外部から内部に通じる隙間が配線の近傍に比較的多くなる。たとえば隙間は、リード線とブッシングの配線溝との間だけでなく、ブッシング及びケーシング間、及び、ブッシング及びブラケット間にも生じる。このような、隙間は、モータの外部から内部に水、塵埃が侵入する経路となる恐れがある。
本発明は、上記の状況を鑑みて、外部に引き出された配線の近傍に生じる隙間を低減できるモータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の例示的なモータは、上下方向に延びる中心軸を中心として回転可能であるロータと、前記ロータと対向するステータを有する静止部と、前記ステータと電気的に接続された配線と、を備え、前記静止部は、前記ステータの少なくとも一部を覆うケーシングと、前記ケーシングの下端に取り付けられるブラケットと、をさらに有し、前記ケーシングと前記ブラケットとにより形成される通路部が径方向成分を含む方向に延び、前記通路部は、前記ケーシングに位置する第1通路要素と、前記ブラケットに位置する第2通路要素と、を有し、前記配線は、前記第1通路要素及び前記第2通路要素に直接挟まれ、外部に引き出される構成とされる。
本発明の例示的なモータによれば、外部に引き出された配線の近傍に生じる隙間を低減できる。
以下に図面を参照して本発明の例示的な実施形態を説明する。
なお、本明細書では、モータ100において、中心軸CAと平行な方向を「軸方向」と呼ぶ。さらに、軸方向において、静止部2からロータ1に向かう方向を「上方」と呼び、ロータ1から静止部2に向かう方向を「下方」と呼ぶ。また、各構成要素の表面において、軸方向の上方に向く面を「上面」と呼び、軸方向の下方に向く面を「下面」と呼ぶ。
また、中心軸CAに直交する方向を「径方向」と呼び、中心軸CAを中心とする周方向を「周方向」と呼ぶ。さらに、径方向において、シャフト10に向かう方向を「内方」と呼び、シャフト10から離れる方向を「外方」と呼ぶ。さらに、各構成要素の側面において、径方向の内方に向く側面を「内側面」と呼び、径方向の外方に向く側面を「外側面」と呼ぶ。
なお、以上に説明した方向及び面の呼称は、実際の機器に組み込まれた場合での位置関係及び方向などを示すものではない。
<1.実施形態>
<1−1.モータの概略構成>
図1は、モータ100の構成例を示す断面図である。図1では、モータ100の中心軸CAを含む切断面でモータ100を切断している。図1のモータ100は、空気調和機の室外機が有するアウターロータ型のファンモータである。但し、モータ100の用途は、この例示には限定されない。
<1−1.モータの概略構成>
図1は、モータ100の構成例を示す断面図である。図1では、モータ100の中心軸CAを含む切断面でモータ100を切断している。図1のモータ100は、空気調和機の室外機が有するアウターロータ型のファンモータである。但し、モータ100の用途は、この例示には限定されない。
図1に示すように、モータ100は、ロータ1と、シャフト10と、静止部2と、軸受31と、軸受保持部材32と、を有する。
ロータ1は、上下方向に延びる中心軸CAを中心として回転可能である。ロータ1は、ロータホルダ11と、マグネット12と、を有する。シャフト10は、中心軸CAを上下方向に延びる回転軸であり、ロータ1に取り付けられて、ロータ1とともに回転可能である。なお、この例示に限定されず、シャフト10は、静止部2に取り付けられる固定軸であってもよい。なお、シャフト10が固定軸である場合、ロータ1には、シャフト10を回転可能に支持する軸受がさらに設けられる。
ロータホルダ11は、マグネット12を保持する部材である。ロータホルダ11は、板部111と、円筒部112と、を含む。板部111は、中心軸CAから径方向の外方に延びる円環形状の部材である。円筒部112は、筒状の部材であり、板部111の周縁から軸方向の下方に延びる。マグネット12は、円筒部112の内側面に保持され、静止部2の外側面と対向する。なお、マグネット12は、軸方向に延びる筒状の部材であってもよいし、周方向に配置された複数のマグネット片で構成されていてもよい。
静止部2は、複数のステータ片211と、ケーシング212と、リング部材9と、基板4と、リード線5と、ブラケット22と、を有する。静止部2の中央には、静止部2を軸方向に貫通する孔部2aが設けられている。また、静止部2の外側面には、複数の通路部6が形成されている。通路部6の具体的な構成は後に説明する。
複数のステータ片211は、中心軸CAを中心として周方向に配置されてリング部材9で連結され、ロータ1と対向するステータ21aを構成する。言い換えると、静止部2は、複数のステータ片211からなるステータ21aを有している。
各ステータ片211は、分割コア7と、インシュレータ8と、導線211aと、を有する。分割コア7は、たとえば、電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板で構成される鉄心部材である。インシュレータ8は、たとえば樹脂製の絶縁部材であり、分割コア7と導線211aとの間を電気的に絶縁する。導線211aは、インシュレータ8を介して分割コア7に巻き付けられている。導線211aは、モータ100の内部に設けられた基板4と電気的に接続されている。
ケーシング212は、たとえば、モールドステータ21をインサート成型した樹脂製の部材であり、ステータ21aの少なくとも一部を覆っている。ケーシング212は、ステータ21a及びリング部材9とともに、モールドステータ21を構成する。言い換えると、静止部2はモールドステータ21を有する。モールドステータ21は、ロータ1と対向し、モールドステータ21が生成する磁力と、マグネット12の磁力との磁気的作用により、ロータ1を駆動する。
リング部材9は、周方向に配置された複数のステータ片211を連結することにより、複数のステータ片211を周方向に整列させる。より詳細には、リング部材9は、周方向に配置された複数の分割コア7を周方向に整列させる。また、リング部材9は、リング部材9から軸方向の下方に突出する突出部(不図示)により基板4を支持する。また、リング部材9は、ケーシング212よりも軸方向の下方において突出部が基板4に溶着されることにより基板4を固定する。
軸受31は、シャフト10を回転可能に支持する。本実施形態では、たとえば、球面軸受などのすべり軸受が軸受31として用いられている。なお、この例示に限定されず、軸受31には、たとえばボール軸受又はスリーブ軸受などが用いられていてもよい。
軸受保持部材32は、軸受31を保持する。軸受保持部材32は、静止部2の孔部2a内に配置され、シャフト10の下方に位置する。軸受保持部材32は、特に限定しないが、好ましくは絶縁体となる樹脂材料、ゴム材料を用いて形成される。こうすれば、後述する軸受部31の電食の発生を抑制できる。
ブラケット22は、ケーシング212の下端に取り付けられている。ブラケット22は、金属製であってもよいが、好ましくは樹脂製である。たとえば、ブラケット22及び金属製の分割コア7は、誘電体となる樹脂製のモールドケーシング212を挟んで配置されている。ここでブラケット22が金属製である場合、たとえば、モータ100がPWM制御される際、ブラケット22と分割コア7との間に電位差が生じて、分割コア7から導線211a、軸受部31、シャフト10、及びロータ1を経由して分割コア7に戻る経路で循環する電流が生じることがある。一方、ブラケット22が樹脂製であれば、上記の経路を流れる電流の発生を防止できるので、該電流に起因する軸受部31の電食の発生を防止できる。また、通路部6の一部(たとえば後述する第2通路要素6b)がブラケット22に設けられる場合、ブラケット22が金属製の場合よりも、通路部6を設ける工程が容易になる。また、樹脂材料は金属材料と比べて安価であるため、製造コストの低減にも寄与できる。
基板4は、ステータ21aにリード線5を電気的に接続する。基板4は、たとえば電子部品を搭載した樹脂製の回路基板であり、導体211aと電気的に接続されている。なお、この例示に限定されず、基板4は、たとえばプラスチック基板にリード線5が設けられた配線台のような部材であってもよい。
基板4は、ケーシング212及びブラケット22間に設けられて、ケーシング212に取り付けられている。従って、基板4が樹脂製のケーシング212でモールドされていない(図1参照)。すなわち、モータ100は、樹脂製のケーシング212に基板4が取り付けられる基板非モールド型である。
リード線5は、基板4に接続された配線であり、基板4を介してステータ21aと電気的に接続されている。また、リード線5は、通路部6を通じて、モータ100の外部に引き出されている。なお、リード線5の数は、特に限定されず、1であってもよいし、複数であってもよい。
<1−2.通路部の構成>
次に、通路部6の構成を説明する。図2は、通路部6を介してリード線5が外部に引き出された状態を示す静止部2の下面の斜視図である。図3Aは、静止部2の下面図である。図3Bは、図3AのA−A線に沿う通路部6の構成例を示す断面図である。図3Cは、図3AのB−B線に沿う通路部6の構成例を示す断面図である。図4は、ブラケット22を取り外した状態の静止部2の下面の斜視図である。図5は、ブラケット22及びリード線5を取り外した状態の静止部2の下面の斜視図である。図6は、第1通路要素6aを拡大した斜視図である。図7は、ブラケット22の上面の斜視図である。なお、図3Bは、図4及び図7のA−A線に沿う断面にも対応している。図3Cは、図4及び図7のB−B線に沿う断面にも対応している。また、図3B及び図3Cにおいて、上下方向は軸方向に対応している。さらに、図3B及び図3Cの上方向は軸方向の下方に対応し、図3B及び図3Cの下方向は軸方向の上方に対応している。また、図6において、上下方向は軸方向に対応し、左下から右上の方向は径方向に対応し、左上から右下の方向は周方向に対応している。さらに、図6の上方向は軸方向の下方に対応し、図6の下方向は軸方向の上方に対応している。図6の左下に向かう方向は径方向の外方に対応し、図6の右上に向かう方向は径方向の内方に対応している。
次に、通路部6の構成を説明する。図2は、通路部6を介してリード線5が外部に引き出された状態を示す静止部2の下面の斜視図である。図3Aは、静止部2の下面図である。図3Bは、図3AのA−A線に沿う通路部6の構成例を示す断面図である。図3Cは、図3AのB−B線に沿う通路部6の構成例を示す断面図である。図4は、ブラケット22を取り外した状態の静止部2の下面の斜視図である。図5は、ブラケット22及びリード線5を取り外した状態の静止部2の下面の斜視図である。図6は、第1通路要素6aを拡大した斜視図である。図7は、ブラケット22の上面の斜視図である。なお、図3Bは、図4及び図7のA−A線に沿う断面にも対応している。図3Cは、図4及び図7のB−B線に沿う断面にも対応している。また、図3B及び図3Cにおいて、上下方向は軸方向に対応している。さらに、図3B及び図3Cの上方向は軸方向の下方に対応し、図3B及び図3Cの下方向は軸方向の上方に対応している。また、図6において、上下方向は軸方向に対応し、左下から右上の方向は径方向に対応し、左上から右下の方向は周方向に対応している。さらに、図6の上方向は軸方向の下方に対応し、図6の下方向は軸方向の上方に対応している。図6の左下に向かう方向は径方向の外方に対応し、図6の右上に向かう方向は径方向の内方に対応している。
通路部6は、静止部2の外側面においてケーシング212とブラケット22とにより形成され、本実施形態では径方向に延びている。なお、通路部6の数は、本実施形態では複数であるが、この例示に限定されずに1つであってもよい。また、通路部6が延びる方向は、本実施形態の例示に限定されず、径方向成分を含む方向であればよい。たとえば、通路部6が延びる方向は、径方向成分と周方向成分とを有する方向であってもよいし、径方向成分と軸方向成分とを有する方向であってもよいし、径方向成分と周方向成分と軸方向成分とを有する方向であってもよい。すなわち、径方向から周方向に傾いた方向であってもよいし、径方向から軸方向に傾いた方向であってもよいし、径方向から周方向及び軸方向に傾いた方向であってもよい。
各通路部6は、第1通路要素6aと、第1通路要素6aと対向する第2通路要素6bと、を有する。第1通路要素6aは、ケーシング212に位置し、図5などに示すようにケーシング212の下面の周縁部に設けられている。第2通路要素6bは、ブラケット22に位置し、図7などに示すようにブラケット22の上面の周縁部に設けられている。
通路部6内に配されたリード線5は、第1通路要素6aと第2通路要素6bとに直接挟まれ、モータ100の外部に引き出されている。こうすれば、リード線5を通路部6で保持しつつモータ100の外部に引き出すことができる。従って、ケーシング212及びブラケット22とは異なる部材(たとえばブッシング)を用いて通路部6を形成した場合と比較して、外部に引き出されたリード線5の近傍に生じる隙間を低減できる。具体的には、リード線5をモータ100の外部に引き出することによって生じる隙間の数を低減できる。たとえば、隙間が生じたとしても、リード線5と通路部6との間に隙間が生じる程度に抑えることができる。これにより、外部から隙間を通じた水、塵埃の侵入を抑制又は防止できるので、モータ100の防水防塵性能を向上できる。さらに、モータ100の部品点数を削減することもできる。
<1−2−1.通路部のサイズ>
通路部6が延びる径方向から見た通路部6の周方向の幅W(図3B参照)は、通路部6の外でのリード線5の外径D(図3A参照)以下である。なお、通路部6が径方向成分を含む方向に延びる場合、径方向成分を含む方向から見た通路部6の周方向の幅Wが通路部6の外でのリード線5の外径D以下である。こうすれば、周方向において通路部6内にあるリード線5を第1通路要素6a及び第2通路要素6bでより確実に保持できる。また、リード線5と通路部6の内側の面との隙間をより小さく又は無くすことができる。従って、この隙間を通じた水、塵埃の侵入をさらに抑制又は防止できる。
通路部6が延びる径方向から見た通路部6の周方向の幅W(図3B参照)は、通路部6の外でのリード線5の外径D(図3A参照)以下である。なお、通路部6が径方向成分を含む方向に延びる場合、径方向成分を含む方向から見た通路部6の周方向の幅Wが通路部6の外でのリード線5の外径D以下である。こうすれば、周方向において通路部6内にあるリード線5を第1通路要素6a及び第2通路要素6bでより確実に保持できる。また、リード線5と通路部6の内側の面との隙間をより小さく又は無くすことができる。従って、この隙間を通じた水、塵埃の侵入をさらに抑制又は防止できる。
なお、上述の例示に限定されず、通路部6が延びる径方向から見た通路部6の周方向の幅Wは、通路部6の外でのリード線5の外径Dよりも大きくされてもよい。なお、通路部6が径方向成分を含む方向に延びる場合、径方向成分を含む方向から見た幅Wは外径Dよりも大きくてもよい。こうすれば、ブラケット22をケーシング212に取り付ける際における通路部6内でのリード線5の断線を抑制又は防止できる。
<1−2−2.通路部の溝部>
次に、通路部6は、溝部61a、61bをさらに有する。具体的には、第1通路要素6aは、軸方向の上方に凹む溝部61aを有する。また、第2通路要素6bは、軸方向の下方に凹む溝部61bを有する。溝部61a及び溝部61bが対向することにより、通路部6においてリード線5が配置される空間が形成される。さらに、溝部61aの内側の面と溝部61bの内側の面とがリード線5を直接に挟むことにより、通路部6内に配置されたリード線5が保持される。なお、本実施形態の例示に限定されず、第1通路要素6a及び第2通路要素6bのうちの一方が、軸方向に凹む溝部61a、61bを有していてもよい。たとえば、第1通路要素6a及び第2通路要素6bのうちの一方は溝部61a又は61bを有し、他方が溝部61a又は61bと対向する平らな面を有していてもよい。
次に、通路部6は、溝部61a、61bをさらに有する。具体的には、第1通路要素6aは、軸方向の上方に凹む溝部61aを有する。また、第2通路要素6bは、軸方向の下方に凹む溝部61bを有する。溝部61a及び溝部61bが対向することにより、通路部6においてリード線5が配置される空間が形成される。さらに、溝部61aの内側の面と溝部61bの内側の面とがリード線5を直接に挟むことにより、通路部6内に配置されたリード線5が保持される。なお、本実施形態の例示に限定されず、第1通路要素6a及び第2通路要素6bのうちの一方が、軸方向に凹む溝部61a、61bを有していてもよい。たとえば、第1通路要素6a及び第2通路要素6bのうちの一方は溝部61a又は61bを有し、他方が溝部61a又は61bと対向する平らな面を有していてもよい。
このように、第1通路要素6a及び第2通路要素6bのうちの少なくとも一方は、軸方向に凹む溝部61a、61bを有していればよい。こうすれば、溝部61a、61bの少なくとも一方にリード線5を収めることができる。さらに、溝部61a、61bの少なくとも一方を用いてリード線5を保持できる。
また、少なくとも第1通路要素6aが溝部61aを有していれば、さらに好ましい。モータ100が組み立てられる際、通常、モールドステータ21が有するケーシング212にブラケット22が取り付けられる。この際、第1通路要素6aが溝部61aであれば、リード線5が溝部61a内からずれにくい。従って、リード線5が溝部61a内に保持された状態で、ブラケット22を取り付けることができる。よって、ブラケット22及びケーシング212間に挟まれることにより発生するリード線5の断線を防止できる。
通路部6が延びる径方向から見た溝部61a、61bの断面形状は曲線を含む形状である(図3B参照)。たとえば、溝部61aの断面形状は、半円形状である。溝部61bの断面形状は、円弧のような曲線が線分の両端に繋がった形状である。なお、通路部6が径方向成分を含む方向に延びる場合、径方向成分を含む方向から見た溝部61a、61bの断面形状が曲線を含む形状となる。こうすれば、リード線5が溝部61a、61bの内側の面に密着し易くなるので、リード線5を溝部61a、61bに収め易くなる。また、溝部61a、61bにリード線5を収めた状態で、ケーシング212にブラケット22を取り付け易くなる。
<1−2−3.通路部の突出部>
また、通路部6は、突出部62をさらに有する。具体的には、第1通路要素6aは、軸方向の下方に突出する複数の突出部62をさらに有する(図4など参照)。突出部62は、各溝部61aの径方向における両端において、溝部61aの周方向における両端に設けられている。そのため、溝部61aに配置されたリード線5の周方向の移動を突出部62で制限することができる。突出部62は、本実施形態ではケーシング212と同一の部材とされているが、この例示に限定されず、ケーシング212とは異なる部材であってもよい。
また、通路部6は、突出部62をさらに有する。具体的には、第1通路要素6aは、軸方向の下方に突出する複数の突出部62をさらに有する(図4など参照)。突出部62は、各溝部61aの径方向における両端において、溝部61aの周方向における両端に設けられている。そのため、溝部61aに配置されたリード線5の周方向の移動を突出部62で制限することができる。突出部62は、本実施形態ではケーシング212と同一の部材とされているが、この例示に限定されず、ケーシング212とは異なる部材であってもよい。
なお、突出部62は、本実施形態の例示に限定されず、第2通路要素6bに設けられてもよい。この場合、突出部62は、ブラケット22の一部であってもよいし、ブラケット22とは異なる部材であってもよい。或いは、第1通路要素6a及び第2通路要素6bの両方に設けられてもよい。このように、第1通路要素6a及び第2通路要素6bのうちの少なくとも一方が、周方向の両端において軸方向に延びる複数の突出部62を有していればよい。こうすれば、通路部6に収容されたリード線5の周方向の移動を突出部62で制限することができる。従って、第1通路要素6a及び第2通路要素6bのうちの突出部62を有する方にリード線5を通した状態で、ケーシング212にブラケット22を取り付け易くなる。
また、突出部62は、本実施形態の例示に限定されず、径方向における溝部61a、61bの内方端又は外方端に設けられてもよい。このように、突出部62は、第1通路要素6a及び第2通路要素6bのうちの少なくとも一方における径方向の一方端又は両端に設けていればよい。
たとえば、第1通路要素6a及び第2通路要素6bのうちの少なくとも一方において、突出部62が径方向の両端に設けられた場合、モータ100の内部及び外部でのリード線5の撓みを防止できる。さらに、リード線5の周方向の移動をより確実に制限することもできる。
また、第1通路要素6a及び第2通路要素6bのうちの少なくとも一方において、突出部62が径方向の一方端に設けられた場合、通路部6の外でリード線5が撓むことを防止できる。たとえば、突出部62が径方向の内方の端に設けられた場合、ステータ21aが接続される基板4から突出部62までの距離が比較的に短くなるので、モータ100の内部でリード線5が撓むことを防止できる。また、突出部62が径方向の外方の端に設けられた場合、モータ100の外部に引き出したリード線5が撓むことを防止できる。
<2.実施形態の第1変形例>
通路部6に配置するリード線5の数は、本実施形態ではたとえば図3Bのように通路部6の総数と同じであるが、この例示に限定されず、通路部6の総数よりも少なくてもよい。図8Aは、外部に引き出すリード線の数が通路部の総数よりも少ない状態を示す静止部の下面の斜視図である。図8Bは、図8AのC−C線に沿う通路部の構成例を示す断面図である。図8Bにおいて、上下方向は軸方向に対応している。さらに、図8Bの上方向は軸方向の下方に対応し、図8Bの下方向は軸方向の上方に対応している。
通路部6に配置するリード線5の数は、本実施形態ではたとえば図3Bのように通路部6の総数と同じであるが、この例示に限定されず、通路部6の総数よりも少なくてもよい。図8Aは、外部に引き出すリード線の数が通路部の総数よりも少ない状態を示す静止部の下面の斜視図である。図8Bは、図8AのC−C線に沿う通路部の構成例を示す断面図である。図8Bにおいて、上下方向は軸方向に対応している。さらに、図8Bの上方向は軸方向の下方に対応し、図8Bの下方向は軸方向の上方に対応している。
図8Aのような場合、リード線5が配置されない通路部6は、図8Bのように、充填材60の充填などで内部を封鎖することにより、モータ100の内部及び外部間が通じない状態にされる。充填材60は、特に限定しないが、たとえば樹脂材料を用いることができる。
図8Bでは、複数の通路部6は、リード線5が配置される通路部6と、充填材60が充填されている通路部6とからなる。こうすれば、通路部6に配置するリード線5の数に応じて通路部6の総数を変更しなくてもよい。すなわち、リード線5が配置されない通路部6に充填材を充填することにより、リード線5が配置されない通路部6での外部からの水、塵埃の侵入を防止できる。従って、複数の通路部6を形成するための金型を通路部6の数に応じて変更しなくてもよくなる。
<3.実施形態の第2変形例>
また、通路部6の内側の面には弾性部材63a、63bが設けられてもよい。図9は、通路部6の他の構成例を示す断面図である。なお、図9は、図3AのA−A線に沿う断面を示している。図9において、上下方向は軸方向に対応している。さらに、図9の上方向は軸方向の下方に対応し、図9の下方向は軸方向の上方に対応している。
また、通路部6の内側の面には弾性部材63a、63bが設けられてもよい。図9は、通路部6の他の構成例を示す断面図である。なお、図9は、図3AのA−A線に沿う断面を示している。図9において、上下方向は軸方向に対応している。さらに、図9の上方向は軸方向の下方に対応し、図9の下方向は軸方向の上方に対応している。
図9では、溝部61a、61bの内側の面に、弾性部材63a、63bがそれぞれ設けられている。そのため、リード線5は、弾性部材63a、63bを介して溝部61a、61bの内側の面と接する。こうすれば、リード線5が第1通路要素6aと第2通路要素6bとに直接挟まれる際、溝部61a、61bの内側の面がリード線5の表面にかける圧力を弾性部材63a、63bで緩和できる。従って、リード線5の断線を抑制又は防止できる。また、通路部6内に配置されたリード線5と通路部6の内側の面との間を弾性部材63a、63bで埋めることができるので、両者間での隙間の発生を防止できる。よって、外部からの水、塵埃の侵入を防止できる。
<4.実施形態の第3変形例>
リード線5は、モータ100内部のケーシング212及びブラケット22間且つ通路部6の外において、ケーシング212の下面に設けられた保持部213でさらに保持されてもよい。図10は、保持部213の一例を示すケーシング212の下面図である。図10において、ケーシング212は下面に、ケーシング212及びブラケット22間且つ通路部6の外において、リード線5を保持する保持部213を有する。こうすれば、ケーシング212及びブラケット22間でのリード線5の移動を防止できる。ブラケット22をケーシング212に取り付ける際において、リード線5が両者間に挟まれることによるリード線5の断線を防止できる。
リード線5は、モータ100内部のケーシング212及びブラケット22間且つ通路部6の外において、ケーシング212の下面に設けられた保持部213でさらに保持されてもよい。図10は、保持部213の一例を示すケーシング212の下面図である。図10において、ケーシング212は下面に、ケーシング212及びブラケット22間且つ通路部6の外において、リード線5を保持する保持部213を有する。こうすれば、ケーシング212及びブラケット22間でのリード線5の移動を防止できる。ブラケット22をケーシング212に取り付ける際において、リード線5が両者間に挟まれることによるリード線5の断線を防止できる。
保持部213は、台座部213aと、固定部材213bと、を含む。台座部213aは、ケーシング212の下面に設けられている。こうすれば、リード5線をケーシング212の下面に保持できる。従って、ブラケット22をケーシング212に取り付ける際、ケーシング212及びブラケット22間での周方向におけるリード線5の移動に起因するリード線5の断線をより確実に防止できる。なお、台座部213a及び固定部材213bは、図10の例示に限定されない。たとえば、固定部材213bは基板4に挿すコネクタ端子(不図示)であり、台座部213aは基板4に設けられたコネクタ受け端子(不図示)であってもよい。
<5.その他>
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されない。本発明は、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また、上述の実施形態は適宜任意に組み合わせることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されない。本発明は、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また、上述の実施形態は適宜任意に組み合わせることができる。
たとえば、上述の実施形態で説明したモータ100は、基板非モールド型(図1参照)であったが、この例示に限定されず、樹脂製のケーシング212が基板4をさらに覆う基板モールド型であってもよい。図11は、モータ100の他の構成例を示す断面図である。図11では、静止部2は、ステータ21aにリード線5を電気的に接続する基板4を有する。また、ケーシング212は、基板4をさらに覆う樹脂製の部材である。また、通路部6内に配されたリード線5が、第1通路要素6aと第2通路要素6bとに直接挟まれ、モータ100の外部に引き出される。こうすれば、図11のような基板モールド型のモータ100であっても、外部に引き出されたリード線5の近傍に生じる隙間を低減できる。従って、外部からの水、塵埃の侵入を抑制又は防止して、モータ100の防水防塵性能を向上できる。さらに、モータ100の部品点数を削減することもできる。
また、上述の実施形態で説明したモータ100は、静止部2の径方向の外方にロータ1が配置された、いわゆるアウターロータ型のモータであったが、この例示に限定されず、静止部2の内方にロータが配置された、いわゆるインナーロータ型のモータであってもよい。
本発明は、たとえば、リード線5のような内部配線が外部に引き出されたモータに有用である。
100・・・モータ、1・・・ロータ、10・・・シャフト、11・・・ロータホルダ、111・・・板部、112・・・円筒部、12・・・マグネット、2・・・静止部、2a・・・孔部、21・・・モールドステータ、21a・・・ステータ、211・・・ステータ片、211a・・・導線、212・・・ケーシング、213・・・保持部、213a・・・台座部、213b・・・固定部材、22・・・ブラケット、31・・・軸受、32・・・軸受保持部材、4・・・基板、5・・・リード線、6・・・通路部、6a・・・第1通路要素、6b・・・第2通路要素、60・・・充填材、61a、61b・・・溝部、62・・・突出部、63a、63b・・・弾性部材、7・・・分割コア、8・・・インシュレータ、9・・・リング部材、CA・・・中心軸
Claims (12)
- 上下方向に延びる中心軸を中心として回転可能であるロータと、
前記ロータと対向するステータを有する静止部と、
前記ステータと電気的に接続された配線と、を備え、
前記静止部は、前記ステータの少なくとも一部を覆うケーシングと、前記ケーシングの下端に取り付けられるブラケットと、をさらに有し、
前記ケーシングと前記ブラケットとにより形成される通路部が径方向成分を含む方向に延び、
前記通路部は、
前記ケーシングに位置する第1通路要素と、
前記ブラケットに位置する第2通路要素と、
を有し、
前記配線は、前記第1通路要素及び前記第2通路要素に直接挟まれ、外部に引き出されるモータ。 - 前記第1通路要素及び前記第2通路要素のうちの少なくとも一方が、軸方向に凹む溝部を有する請求項1に記載のモータ。
- 前記径方向成分を含む方向から見た前記溝部の断面形状は曲線を含む形状である請求項2に記載のモータ。
- 前記第1通路要素及び前記第2通路要素のうちの少なくとも一方は、周方向の両端において軸方向に延びる複数の突出部を有する請求項1〜請求項3のいずれかに記載のモータ。
- 前記突出部は、前記第1通路要素及び前記第2通路要素のうちの前記少なくとも一方における径方向の一方端又は両端に設けられる請求項4に記載のモータ。
- 前記径方向成分を含む方向から見た前記通路部の周方向の幅は、前記通路部の外での前記配線の外径以下である請求項1〜請求項5のいずれかに記載のモータ。
- 前記径方向成分を含む方向から見た前記通路部の周方向の幅は、前記通路部の外での前記配線の外径よりも大きい請求項1〜請求項5のいずれかに記載のモータ。
- 前記ケーシングは下面に、前記ケーシング及び前記ブラケット間且つ前記通路部の外において前記配線を保持する保持部を有する請求項1〜請求項7のいずれかに記載のモータ。
- 前記ブラケットは樹脂製である請求項1〜請求項8のいずれかに記載のモータ。
- 前記静止部は、前記ステータに前記配線を電気的に接続する基板を有し、
前記ケーシングは、樹脂製の部材であって、
前記基板は、前記ケーシング及び前記ブラケット間に設けられて、前記ケーシングに取り付けられる請求項1〜請求項9のいずれかに記載のモータ。 - 前記静止部は、前記ステータに前記配線を電気的に接続する基板を有し、
前記ケーシングは、前記基板をさらに覆う樹脂製の部材である請求項1〜請求項9のいずれかに記載のモータ。 - 前記通路部の数は複数であって、
複数の前記通路部は、前記配線が配置される通路部と、充填材が充填されている通路部とからなる請求項1〜請求項11のいずれかに記載のモータ。
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WO2022249307A1 (ja) * | 2021-05-26 | 2022-12-01 | 三菱電機株式会社 | 電動機及び空気調和機 |
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