JP2018083942A - 硬化性組成物及び硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 金型離型性と基材への密着の両立と、耐溶剤性に優れる硬化物を得るために用いられる活性エネルギー線硬化性組成物を提供することを目的とする。【解決手段】 オキシプロピレン基を有する(メタ)アクリルモノマー(A)と、オキシプロピレン基を有さない3官能以上の(メタ)アクリルモノマー(B)と、(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン(C)と、ラジカル重合開始剤(D)とを含有する硬化性組成物を用いる。【選択図】 なし

Description

本発明は、硬化性組成物及び硬化物に関する。
従来、液晶ディスプレイに使用されるプリズムシートや、プロジェクションTVに使用されるフレネルレンズ、レンチキュラーレンズといった光学レンズは、金型内面に樹脂基材がセットされた型内に硬化性組成物を流し込み、活性エネルギー線を照射し、硬化させることで製造されている。
これらのプリズムシートや光学レンズは、その表面に精細微細な凹凸の形状を有することから、傷がつき易い。そこで、その防止方法として、ビスフェノール骨格等の剛直な化学構造を導入する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
しかし、凹凸形状の損傷を防止するためにビスフェノール骨格等の剛直な化学構造を導入する方法では、金型離型性が悪いという問題がある。
また、一般に、金型離型性と基材への密着性とは相反する性能であり、金型離型性を向上させようとすると基材への密着性が低下するといった問題が知られている。
ところで、一般に、硬化物の溶剤に対する溶解性は、硬化性組成物の架橋密度を上げると耐溶剤性が良好な硬化性組成物の硬化物が得られる。
架橋密度を上げる方法としては多官能エチレン性不飽和単量体の含有比率を増やして単官能エチレン性不飽和単量体の含有比率を減らすことが知られているが、多官能エチレン性不飽和単量体の含有比率を増やしすぎると密着性が悪くなる。
そこで、金型離型性と基材への密着の両立と、耐溶剤性に優れる硬化物が得られる硬化性組成物が求められていた。
特開平11−240926号公報
本発明の目的は、金型離型性と基材への密着の両立し、かつ、耐溶剤性に優れる硬化物を得るために用いられる硬化性組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、オキシプロピレン基を有する(メタ)アクリルモノマー(A)と、オキシプロピレン基を有さない3官能以上の(メタ)アクリルモノマー(B)と、(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン(C)と、ラジカル重合開始剤(D)とを含有する硬化性組成物;前記硬化性組成物を硬化してなる硬化物である。
本発明の硬化性組成物を硬化させて得られる硬化物は、金型離型性と基材への密着の両立し、更に耐溶剤性に優れるという効果を奏する。
本発明の硬化性組成物は、オキシプロピレン基を有する(メタ)アクリルモノマー(A)と、オキシプロピレン基を有さない3官能以上の(メタ)アクリルモノマー(B)と、(メタ)アクリロイル基を含むポリシロキサン(C)と、ラジカル重合開始剤(D)とを含有する。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」の表記は、アクリル及び/又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリロイル」の表記は、アクリロイル及び/又はメタアクリロイルを意味し、「(メタ)アクリレート」の表記は、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリロイル」の表記は、アクリロイル及び/又はメタアクリロイルを意味する。
本発明の硬化性組成物の第1の必須成分であるオキシプロピレン基を有する(メタ)アクリルモノマー(A)は、分子内にオキシプロピレン基を含み、かつ少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する単量体である。
硬化性組成物中に前記のモノマー(A)を含有させることにより、硬化物に耐溶剤性を付与することができ、硬化物の耐溶剤性の調整が可能となる。
なお、前記のモノマー(A)には、後に詳述する(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン(C)であって、オキシプロピレン基を有する化合物は含まれないものとする。
オキシプロピレン基を有する(メタ)アクリルモノマー(A)が有するオキシプロピレン基の数は、特に制限はないが、硬化性組成物の相溶性の観点から、モノマー(A)一分子につき好ましくは2〜20個、更に好ましくは2〜15個であり、特に好ましくは10〜15個である。
本発明のオキシプロピレン基を有する(メタ)アクリルモノマー(A)は、オキシプロピレン基以外のオキシアルキレン基(オキシエチレン基等)を有していてもよいが、その硬化物の耐溶剤性の観点から、オキシプロピレン基以外のオキシアルキレン基を有していないことが好ましい。
前記のオキシプロピレン基を有する(メタ)アクリルモノマー(A)としては、アルコールへのアルキレンオキサイド付加物と、(メタ)アクリル酸とのエステル等が挙げられる。
なお、前記のアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド及びブチレンオキサイド等が挙げられ、プロピレンオキサイドが必須成分である。
前記のアルコールとしては、炭素数1〜20の鎖状脂肪族アルコール、炭素数6〜20の脂環式アルコール、炭素数7〜16の芳香族脂肪族アルコール及び炭素数6〜15の芳香族アルコール等が挙げられる。
前記の炭素数1〜20の鎖状脂肪族アルコールとしては、炭素数1〜12の鎖状脂肪族1価アルコール[メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール及び1−デカノール等];
炭素数2〜20の鎖状脂肪族2価アルコール[エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール及び2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール等];
炭素数3〜20の3価アルコール[グリセリン及びトリメチロールプロパン等];及び
炭素数5〜20の鎖状脂肪族3〜8価アルコール[ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ジグリセリン及びジペンタエリスリトール等]等が挙げられる。
前記の炭素数6〜20の脂環式アルコールとしては、ヒドロキシシクロヘキサン、1,3−シクロペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘプタンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン及び1,3,5−シクロヘキサントリオール等が挙げられる。
前記の炭素数7〜16の芳香族脂肪族アルコールとしては、ベンジルアルコール及び1,4−ベンゼンジメタノール等が挙げられる。
前記の炭素数6〜15の芳香族アルコールとしては、フェノール、クレゾール、ピロガロール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、ジヒドロキシナフタレン、ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールS等が挙げられる。
これらの内、耐溶剤性の観点から好ましいのは、プロピレングリコールへのプロピレンオキサイド付加物(ポリプロピレングリコール)と、(メタ)アクリル酸とのエステルである。
なお、(A)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性組成物の第2の必須成分であるオキシプロピレン基を有さない3官能以上の(メタ)アクリルモノマー(B)は、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有するが、オキシプロピレン基を有さない単量体であれば特に限定されないが、後に詳述する(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン(C)であって、(メタ)アクリロイル基を3個以上有する化合物は含まれないものとする。
前記のモノマー(B)が有する(メタ)アクリロイル基の数は、モノマー(B)一分子につき好ましくは3〜6個である。
(メタ)アクリロイル基を2個以下しか有しない単量体では、架橋構造から得られる耐溶剤性の観点から、本発明の硬化性組成物の成分として不十分である。
オキシプロピレン基を有さない3官能以上の(メタ)アクリルモノマー(B)は、例えば、3価以上のアルコールと、(メタ)アクリル酸を反応させて得られ、そのときのモル比によって、種々のエステル化物が得られる。
オキシプロピレン基を有さない3官能以上の(メタ)アクリルモノマー(B)としては、トリ(メタ)アクリレート(B1)、テトラ(メタ)アクリレート(B2)、ペンタ(メタ)アクリレート(B3)及びヘキサ(メタ)アクリレート(B4)及びその他のオキシプロピレン基を有さない7官能以上の(メタ)アクリルモノマーが挙げられる。
なお、(B)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
トリ(メタ)アクリレート(B1)としては、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
テトラ(メタ)アクリレート(B2)としては、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート及びジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ペンタ(メタ)アクリレート(B3)としては、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ヘキサ(メタ)アクリレート(B4)としては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
オキシプロピレン基を有さない3官能以上の(メタ)アクリルモノマー(B)としては、ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物であることが好ましい。
ペンタエリスリトールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物の分子内の(メタ)アクリロイル基の数は3個〜4個であり、特に数に制限はない。
ジペンタエリスリトールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物の分子内の(メタ)アクリロイル基の数は3個〜6個であり、特に数に制限はない。
具体的には、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物の第3の必須成分である(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン(C)は、分子内に1個以上(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサンであれば特に限定されない。
(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン(C)としては、(メタ)アクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン、(メタ)アクリロイル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、(メタ)アクリロイル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
なお、(C)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性組成物の第4の必須成分であるラジカル重合開始剤(D)としては、光重合開始剤(D1)及び熱重合開始剤(D2)等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤(D)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記の光重合開始剤(D1)としては、ベンゾイン化合物(D11)、アセトフェノン化合物(D12)、アントラキノン化合物(D13)、チオキサントン化合物(D14)、ケタール化合物(D15)、ベンゾフェノン化合物(D16)、ホスフィンオキシド(D17)及びオキシムエステル系化合物(D18)等が挙げられる。
ベンゾイン化合物(D11)としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル及びベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。
アルキルフェノン化合物(D12)としては、アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及びα−アミノアルキルフェノン系化合物〔2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン及び2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン]〕等が挙げられる。
アントラキノン化合物(D13)としては、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノン等が挙げられる。
チオキサントン化合物(D14)としては、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン及び2−クロロチオキサントン等が挙げられる。
ケタール化合物(D15)としては、アセトフェノンジメチルケタール及びベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
ベンゾフェノン化合物(D16)としては、ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド及び4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
ホスフィンオキシド(D17)としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフォィンオキサイド及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
オキシムエステル系化合物(D18)としては、1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン2−(O−ベンゾイルオキシム)及びエタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)等が挙げられる。
前記の熱重合開始剤(D2)としては、有機過酸化物(D21)及びアゾ系開始剤(D22)等が挙げられる。
有機過酸化物(D21)としては、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、ジラウロイルパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジーメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド及びt−ブチルハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
アゾ系開始剤(D22)としては、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾジ−t−オクタン及びアゾジ−t−ブタン等が挙げられる。
また、有機過酸化物(D21)は還元剤〔重亜硫酸塩(重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム及び重亜硫酸アンモニウム等)、還元性金属塩[硫酸鉄(II)等]、遷移金属塩のアミン錯体[塩化コバルト(III)のペンタメチレンヘキサミン錯体及び塩化銅(II)のジエチレントリアミン錯体等]及び有機性還元剤[アスコルビン酸、3級アミン(ジメチルアミノ安息香酸(塩)及びジメチルアミノエタノール等)等]等〕と組み合わせることにより、レドックス反応により硬化性組成物を硬化することも可能である。
熱重合開始剤(D2)を単独で用いる場合は、ラジカル熱重合の常套手段にしたがって行えばよく、光重合開始剤(D1)と併用する場合は、光硬化させた後に更に反応率を向上させる目的で熱硬化を行うこともできる。
これらのラジカル重合開始剤(D)のうち、硬化性組成物を硬化する工程時間が短縮できる観点から光重合開始剤(D1)が好ましい。
光重合開始剤(D1)のうち、硬化物が黄変しにくいという耐光性の観点から好ましいのは、アルキルフェノン化合物(D12)及びホスフィンオキシド(D17)であり、更に好ましいのは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド及びビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイドであり、特に好ましいのは1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドである。
本発明の硬化性組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により、その他のモノマーを含有させることができる。
その他のモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート及び1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により、その他の添加剤を含有させることができる。
添加剤としては、酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤及び紫外線吸収剤、耐電防止機能付与剤、着色剤、重合禁止剤、連鎖移動剤、充填剤、界面活性剤、可塑剤、分散剤及びチクソトロピー性付与剤(増粘剤)等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物の活性エネルギー線による硬化物の製造方法においては、活性エネルギー線発生装置によって異なるが、多くの場合成形温度は50〜90℃程度であり、機器内での暴走重合の回避や単量体の安定性向上の観点から、上記のその他の添加剤の中でも重合禁止剤を加えることが好ましい。また、樹脂組成物の保存安定性の点からも、重合禁止剤を含有するのが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、金型離型性と耐溶剤性の観点から、その静的表面張力が15〜28mN/mであることが好ましい。
本発明の硬化性組成物に上記の界面活性剤等を適宜添加することで、静的表面張力を上記の好ましい範囲に調整することができる。
なお、本発明における静的表面張力は、25℃にて、白金プレートを用いたウィルヘルミ−法により測定した値を用いる。
本発明の硬化性組成物が含有するオキシプロピレン基を有する(メタ)アクリルモノマー(A)の重量割合は、耐溶剤性の観点から、(A)〜(C)の合計重量に基づいて10〜80重量%であることが好ましく、更に好ましくは22〜70重量%であり、特に好ましくは40〜55重量%である。
本発明の硬化性組成物が含有するオキシプロピレン基を有さない3官能以上の(メタ)アクリルモノマー(B)の重量割合は、耐溶剤性及び密着性の観点から、(A)〜(C)の合計重量に基づいて10〜80重量%であることが好ましく、更に好ましくは22〜70重量%であり、特に好ましくは44〜59重量%である。
本発明の硬化性組成物が含有する(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン(C)の重量割合は、金型離型性の観点から、(A)〜(C)の合計重量に基づいて0.1〜10重量%であることが好ましく、更に好ましくは1〜8重量%である。
本発明の硬化性組成物が含有するラジカル重合開始剤(D)の重量割合は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて好ましくは0.5〜10重量%であり、更に好ましくは0.8〜8重量%であり、特に好ましくは1.0〜8重量%である。
本発明の硬化性組成物が含有するその他のモノマーの重量割合は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて好ましくは0〜10重量%であり、更に好ましくは0〜1重量%であり、特に好ましくは0〜0.5重量%であり、最も好ましくは0重量%である。
前記硬化性組成物が含有するその他の添加剤の重量割合は、硬化物の機械的強度の観点から、硬化性組成物の合計重量に基づいて、0〜10重量%であることが好ましく、更に好ましくは0〜5重量%である。
本発明の硬化性組成物は、例えば前記の(メタ)アクリルモノマー(A)、前記の(メタ)アクリルモノマー(B)、前記のポリシロキサン(C)及びラジカル重合開始剤(D)並びに必要に応じて、前記のその他のモノマー及びその他の添加剤を、公知の機械的混合方法(メカニカルスターラー及びマグネティックスターラー等を用いる方法)を用いて均一混合することで、製造することができる。
活性エネルギー線照射硬化性組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により溶剤で希釈させることができる。
溶剤としては、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール及びオクタノール等);
ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノン等);
エステル(酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等);
エーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル及びジエチレングリコールモノブチルエーテル等);
芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン及びキシレン等);
アミド(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン等)
等が挙げられる。
上記の溶剤は、目的に応じて種々選択することができ、1種の単独使用又は2種以上の併用のいずれでもよい。
前記の溶剤の重量割合は、揮発性有機化合物(VOC)低減及び硬化時の工数削減(光硬化性組成物塗工後の溶剤揮発工程の削減)の観点から、前記硬化性組成物の重量を基準として1重量%以下であることが好ましく、更に好ましくは0.1重量%以下であり、特に好ましくは0重量%[即ち、硬化性組成物を溶剤で希釈しない]である。
本発明の硬化性組成物は硬化させることで、光学部品として使用可能な成形体を製造することができる。
以下に、本発明の硬化性組成物を硬化させて、成形体を製造する方法について説明する。
本発明の硬化性組成物を用いた成形体の製造方法は、特に限定されないが、微細な凹凸構造を有する三次元形状のプラスチックレンズは、例えば微細な凹凸構造を有する平らな金型を用いて硬化性組成物を光硬化させ金型から離型することにより得ることができる。
より具体的な成形体の製造方法としては、以下の方法等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物を予め20〜50℃に温調し、成形体形状(例えば光学レンズ形状)が得られる金型(型温は20〜50℃、好ましくは25〜40℃)にディスペンサー等を用いて、硬化後の厚みが20〜150μmとなるように塗工(又は充填)し、塗膜上から透明基材(透明フィルムを含む)を空気が入らないように加圧積層する。
ここで、硬化性組成物が溶剤で希釈した組成物である場合、上記の塗工・加圧積層工程は、次のようにして実施することができる。前記の透明基材に、20〜50℃に温調した硬化性組成物を、ディスペンサー等を用いて、硬化後の厚みが20〜150μmとなるように塗工(又は充填)し、その後溶剤を加熱によって蒸発させ、更に前記の金型を塗膜上から空気が入らないように加圧積層する。
上記の塗工・加圧積層工程の後に、該透明基材上から活性エネルギー線を照射して該塗膜を硬化させる。なお、ラジカル重合開始剤(D)として、熱重合開始剤(D2)を含有する場合は、50〜250℃に加熱することによっても該塗膜を硬化させることができる。
その後、硬化物を型から離型し、成形体(レンズシート)を得る。
透明基材(透明フィルムを含む)としては、メチルメタクリレート(共)重合物、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリシクロオレフィン等の樹脂を用いて構成されるもの等が挙げられる。
本発明における活性エネルギー線としては、熱線、活性光線及び電子線等が挙げられる。
本発明において、活性光線とは250nm〜830nmの波長を有する紫外線を意味する。
本発明の樹脂組成物を活性エネルギー線により硬化させる場合は、種々の活性エネルギー線照射装置[例えば、フュージョンUVシステムズ(株)製、活性エネルギー線照射装置[型番「VPS/I600」]が使用できる。
使用するランプとしては、高圧水銀灯及びメタルハライドランプ等が挙げられる。
活性エネルギー線の照射量は、組成物の硬化性及び硬化物の可撓性の観点から好ましくは10〜10,000mJ/cm、更に好ましくは100〜5,000mJ/cmである。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
<実施例1>
表1に示す配合組成(重量部)で、25℃で混合して、実施例1の硬化性組成物を得た。
<実施例2〜5、比較例1〜6>
表1に示す配合組成(重量部)で、10〜80℃で混合して、実施例2〜5の硬化性組成物及び比較例1〜6の比較用の硬化性組成物を得た。
Figure 2018083942
なお、表1における記号が示す内容は以下のとおりである。
(A−1):ポリプロピレングリコールジアクリレート[商品名「ネオマー PA-305」、三洋化成工業(株)製、官能基数2、一分子中のオキシプロピレン基の数:2個]
(A−2):ポリプロピレングリコールジアクリレート[商品名「NKエステル APG-700」、新中村化学工業(株)製、官能基数2、一分子中のオキシプロピレン基の数:12個]
(A−3):ポリプロピレングリコールジアクリレート[商品名「NKエステル APG-200」、新中村化学工業(株)製、官能基数2、一分子中のオキシプロピレン基の数:3個]
(A−4):ポリプロピレングリコールジアクリレート[商品名「NKエステル APG-400」、新中村化学工業(株)製、官能基数2、一分子中のオキシプロピレン基の数:7個]
(A’−1):ポリエチレングリコールジアクリレート[商品名「NKエステル A-600」、新中村化学工業(株)製、官能基数2、一分子中のオキシプロピレン基の数:0個]
(A’−2):エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート[商品名「NKエステル A−BPE-20」、新中村化学工業(株)製、官能基数2、一分子中のオキシプロピレン基の数:0個]
(B−1):トリメチロールプロパントリアクリレート[商品名「NKエステル A−TMPT」、新中村化学工業(株)製、官能基数3]
(B−2):ペンタエリスリトールテトラアクリレート[商品名「ネオマー EA-300」、三洋化成工業(株)製、官能基数4]
(B−3):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[商品名「ネオマー DA-600」、三洋化成工業(株)製、官能基数6]
(B−4):ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート[商品名「NKエステル AD−TMP」、新中村化学工業(株)製、官能基数4]
(B’−1):1,9−ノナンジオールジアクリレート[商品名「NKエステル A-NOD-N」、新中村化学工業(株)製、官能基数2]
(C−1):アクリロイル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「BYK UV-3500」、ビックケミー・ジャパン(株)製]
(C−2): アクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン[商品名「BYK UV-3505」、ビックケミー・ジャパン(株)製]
(C−3):アクリロイル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「BYK UV-3570」、ビックケミー・ジャパン(株)製]
(D1−1):ジ−t−ブチルパーオキサイド[商品名「パーブチルD」、日油(株)製]
(D2−1):1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イルガキュア184」、BASF社製]
(D2−2):2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド[商品名「イルガキュアTPO」、BASF社製]
(D2−3):ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド[商品名「イルガキュア819」、BASF社製]
(D2−4):2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン[商品名「イルガキュア907」、BASF社製]
(E−1):ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム:ポリエチレングリコールジアクリレート(50wt%:50wt%)混合液[商品名「サンコノールA600−50R」、三光化学工業(株)製(帯電防止機能付与剤)]
(E−2):ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート[商品名「IRGANOX1010」、BASFジャパン(株)製](酸化防止剤)
(E−3):2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヒドロキシフェニルと、オキシラン[(炭素数10〜16のアルキルオキシ)メチル]オキシランとの反応生成物/1−メトキシ−2−プロパノール=85/15[商品名「TINUVIN400」、BASFジャパン(株)製](紫外線吸収剤)
(F−1):メチルエチルケトン[商品名「MEK」、丸善石油化学(株)製]、
(F−2):メチルイソブチルケトン[商品名「MIBK」、大伸化学(株)製]
実施例1〜5の硬化性組成物及び比較例1〜6の比較用硬化性組成物について、静的表面張力を、また、これらの硬化物について、金型離型性、基材への密着性及びDMFの溶剤に対する耐溶剤性を下記の方法で測定、評価した。
その結果を表1に示す。
[静的表面張力(mN/m)]
樹脂組成物を、表面張力計(CBVB−A3:協和科学株式会社製)を用いて、25℃にて、白金プレートを用いたウィルヘルミ−法にて静的表面張力(mN/m)を測定した。
[金型離型性]
(1)塗工
(1−1):実施例4及び5以外の硬化性組成物の場合
溝の深さ200μm、ピッチ幅80μmで平行に線を刻んで、微細に凹凸処理を施したSUS製の金型の表面に、金型の凹部分からの厚さが100μmになるように各硬化性組成物を塗工した(塗工面積が、後に貼り合わせる基材フィルムの面積以上になるように塗工)。
次に、基材である厚さ100μmのPETフィルム[商品名「コスモシャインA4300」東洋紡績(株)製]を塗工面に乗せ、ローラーを上から転がして空気を押し出して貼り合わせた。
(1−2):実施例4及び5の硬化性組成物の場合
基材である厚さ100μmのPETフィルム[商品名「コスモシャインA4300」東洋紡績(株)製]の片面に、バーコーターを用いて、乾燥後の厚さが100μmとなるように各硬化性組成物を塗工し(塗工面積が、後に貼り合わせる金型の凹凸面の面積以上になるように塗工)、90℃、60秒の条件で溶剤を乾燥させた。
次に、溝の深さ200μm、ピッチ幅80μmで平行に線を刻んで、微細に凹凸処理を施したSUS製の金型の表面に、上記のPETフィルムを、硬化性組成物を塗工した面が貼り合わさるように乗せ、PETフィルム側からローラーを転がして空気を押し出して貼り合わせた。
(2)硬化
(2−1):実施例1の硬化性組成物の場合
硬化性組成物を塗工した基材フィルムを100℃で10分加熱し、硬化性組成物を硬化させ、硬化物を作成した。
(2−2):実施例1以外の硬化性組成物の場合
PETフィルム側から活性エネルギー線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、活性エネルギー線を1,000mJ/cm照射して、各樹脂組成物を硬化させ、硬化物を作成した。
(3)評価
フィルムと密着した硬化物を金型から剥離し、凹凸の転写が再現されているかをレーザー顕微鏡で判定した。
判定基準は以下の通りである。
○:金型に樹脂残りがなく、凹凸の転写が再現できている。
×:金型に樹脂残りがあるか、凹凸の転写が再現できていない。
[基材への密着性]
上記(3)の操作において、金型離型性評価で金型から剥離して得た各硬化物を、JIS K 5600−5−6に準拠し、25個(5個×5個)のマスができるよう2mm幅にカッターナイフで切込みを入れ、密着性を測定した。
なお、金型離型性の判定が「×」のもの(比較例5及び6)は密着性試験を行わなかった。
判定基準は以下の通りである。
○:試験後にフィルム上に残ったマス目が25。
×:試験後にフィルム上に残ったマス目が24以下。
[DMFに対する耐溶剤性]
上記(3)の操作において、金型離型性で作製した金型から剥離して得た各硬化物を、40℃のジメチルホルムアミド(DMF)に24時間浸漬し、自然乾燥後の硬化物の表面の状態を目視で観察し評価した。
また、更に厳しい条件で評価するため、DMF中での浸漬時間を24時間から30時間に変更する試験も実施した。
◎:30時間浸漬後も外観の変化なし
○:24時間浸漬後も外観の変化なし
×:24時間浸漬後に外感に何らかの変化あり(膨潤して波打つ部分が見られる、一部に溶解の痕跡ありなど)
表1の結果から、実施例1〜5の本発明の硬化性組成物の硬化物は、金型離型性、基材への密着性、DMF対する耐溶剤性のすべてに優れていることが分かる。
一方、分子内にオキシプロピレン基を有する(メタ)アクリルモノマー(A)を含まない比較例1は基材への密着性が悪い。分子内にオキシプロピレン基ではなくオキシエチレン基を有する(メタ)アクリルモノマー(A’−1)を含む比較例2及び比較例3も、DMFに対する耐溶剤性が悪い。
オキシプロピレン基を有さない3官能以上の(メタ)アクリルモノマー(B)を含まない比較例4も、DMFに対する耐溶剤性が悪い。
前記の(B)を含まず、オキシプロピレン基を有さない2官能(メタ)アクリルモノマー(B’−2)を含む比較例5は、DMFに対する耐溶剤性が悪く、金型離型性も不十分である。
(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン(C)を含まない比較例6は、金型離型性及びDMFに対する耐溶剤性が悪い。
本発明の硬化性組成物の硬化物は、金型離型性、密着性、DMF等の溶剤に対する耐溶剤性が優れているため、光学部材、電気・電子部材としても有用である。
また、本発明の硬化物を用いた光学部品は、フィルム状やシート状で使われるほか、プラスチックレンズ(プリズムレンズ、レンチキュラーレンズ、マイクロレンズ、フレネルレンズ、視野角制御レンズ及びコントラスト向上レンズ等)、位相差フィムル、電磁波シールド用フィルム、プリズム、光ファイバー、フレキシブルプリント配線用ソルダーレジスト、メッキレジスト、多層プリント配線板用層間絶縁膜及び感光性光導波路等として極めて有用である。

Claims (5)

  1. オキシプロピレン基を有する(メタ)アクリルモノマー(A)と、オキシプロピレン基を有さない3官能以上の(メタ)アクリルモノマー(B)と、(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン(C)と、ラジカル重合開始剤(D)とを含有する硬化性組成物。
  2. 前記(メタ)アクリルモノマー(B)が、ペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物である請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 前記(メタ)アクリルモノマー(A)が有するオキシプロピレン基の数が、(メタ)アクリルモノマー(A)一分子につき、2〜20個である請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
  4. 静的表面張力が15〜28mN/mである請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
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