以下、本発明の一実施形態に関して、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明する順序は、下記の通りである。
1.トナー収納器(第1実施形態)
1−1.全体構成
1−2.取付部の構成
1−3.トナーの構成
1−4.メモリ基板の取り付け手順
1−5.作用および効果
2.トナー収納器(第2実施形態)
2−1.構成
2−2.メモリ基板の取り付け手順
2−3.作用および効果
3.トナー収納器(第3実施形態)
3−1.構成
3−2.RFIDタグの取り付け手順
3−3.RFIDタグの取り外し手順
3−4.作用および効果
4.画像形成ユニット
4−1.構成
4−1−1.構成例1
4−1−2.構成例2
4−1−3.構成例3
4−2.動作
4−3.作用および効果
5.画像形成装置
5−1.構成
5−1−1.構成例1
5−1−2.構成例2
5−2.動作
5−3.作用および効果
6.変形例
<1.トナー収納器(第1実施形態)>
本発明の第1実施形態のトナー収納器に関して説明する。
<1−1.全体構成>
まず、本発明の第1実施形態のトナー収納器であるトナーカートリッジ100の全体構成に関して説明する。
ここで説明するトナーカートリッジ100は、例えば、電子写真方式のフルカラープリンタに用いられる。このトナーカートリッジ100は、主に、紙などの媒体の表面に画像を形成するために用いられるトナーを収納している。
図1は、トナーカートリッジ100の斜視構成を表している。このトナーカートリッジ100は、例えば、収納部110と、その収納部110に設けられた取付部120と、その取付部120を用いて収納部110に取り付けられた本発明の一実施形態の「記憶素子」であるメモリ基板130とを備えている。すなわち、メモリ基板130は、取付部120を用いて収納部110に固定されている。
[収納部]
収納部110は、主に、トナーを収納している。すなわち、収納部110は、トナーを収納するための容器である。この収納部110は、例えば、高分子材料および金属材料などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。収納部110に収納されるトナーの種類は、特に限定されないため、1種類だけでもよいし、2種類以上でもよい。トナーの構成に関しては、後述する。
収納部110の立体的形状は、特に限定されない。ここでは、収納部110の立体的形状は、例えば、一方向(Y軸方向)に延在する略四角柱である。
[取付部]
取付部120は、主に、収納部110にメモリ基板130を取り付けるために用いられる取付機構である。
収納部110に取付部120が設けられている位置は、特に限定されない。ここでは、取付部120は、例えば、長手方向(Y軸方向)における収納部110の一端面に設けられている。取付部120の構成に関しては、後述する(図2〜図8参照)。
[メモリ基板]
メモリ基板130は、主に、後述する画像形成装置(図44参照)にトナーカートリッジ100が搭載された際に、その画像形成装置がトナーを用いて画像を形成するために必要な一連の情報を記憶している。
メモリ基板130に記憶されている情報の内容は、特に限定されないが、例えば、トナーカートリッジ100に関する情報およびトナーに関する情報などである。トナーカートリッジ100に関する情報は、例えば、トナーカートリッジ100の型番などのうちのいずれか1種類または2種類以上である。トナーに関する情報は、例えば、トナーの色およびトナーの容量などのうちのいずれか1種類または2種類以上である。
メモリ基板130の平面形状は、特に限定されない。ここでは、メモリ基板130の平面形状は、例えば、矩形などである。この「平面形状」とは、Y軸方向から見たメモリ基板130の平面形状である。
<1−2.取付部の構成>
次に、取付部120の構成に関して説明する。
図2および図3のそれぞれは、トナーカートリッジ100のうちの主要部の斜視構成を表している。ただし、図2では、メモリ基板130などが収納部110に取り付けられた状態を示している。これに対して、図3では、メモリ基板130などの位置関係を見やすくするために、そのメモリ基板130などが収納部110から取り外された状態を示している。
図4は、トナーカートリッジ100の平面構成を表している。ただし、図4では、メモリ基板130などが収納部110から取り外された状態を示していると共に、そのメモリ基板130が配置される領域(メモリ基板130の輪郭)を破線で示している。
図5および図6のそれぞれは、トナーカートリッジ100のうちの主要部の断面構成を拡大して表している。ただし、図5では、挿入ピン123の挿入前の状態を示していると共に、図6では、挿入ピン123の挿入後の状態を示している。
取付部120は、例えば、図2および図3に示したように、本発明の一実施形態の「蓋部材」であるカバー121と、本発明の一実施形態の「支持部材」であると共に収納部110(容器)の一部である支持体122と、本発明の一実施形態の「挿入部材」である挿入ピン123とを含んでいる。
[カバー]
カバー121は、主に、支持体122(収納部110の一面)の上に載置されたメモリ基板130を被覆する部材である。
カバー121の立体的形状は、特に限定されない。ここでは、カバー121の立体的形状は、例えば、図2および図3に示したように、メモリ基板130の上方および周囲(側方)を囲むために、支持体122に対向する側の一面が開放された略直方体などである。すなわち、カバー121の立体的形状は、例えば、1つの上面と4つの側面とにより形成された略箱状などである。
ただし、カバー121は、例えば、図5および図6に示したように、物理的強度などを向上させるために、1または2以上の梁部を有していてもよい。カバー121の立体的形状が略箱状である場合には、上記した1または2以上の梁部は、例えば、1つの上面と4つの側面とにより囲まれた空間の内部に配置されていると共に、その1つの上面および4つの側面のそれぞれに連結されている。
このカバー121は、図3に示したように、本発明の一実施形態の「第1突起部」である突起部121PAを有している。この突起部121PAは、所定の方向、具体的には支持体122に近づく方向(第1方向であるY軸方向)に延在している。
カバー121が突起部121PAを有しているのは、後述する支持体122の窪み部122DAに突起部121PAが挿入されることにより、その支持体122に対してカバー121が位置合わせされやすくなると共に仮止めされやすくなるからである。この「仮止め」とは、挿入ピン123の挿入前において、カバー121が支持体122に対して一時的に固定されているため、そのカバー121の位置が大きくずれにくい状態である。
突起部121PAの断面形状は、特に限定されない。ここでは、突起部121PAの断面形状は、例えば、図2および図3に示したように、矩形などである。この「断面形状」とは、XZ面に沿った突起部121PAの断面形状である。
突起部121PAには、図3、図5および図6に示したように、本発明の一実施形態の「挿入口」である貫通口121Hが設けられている。この貫通口121Hは、突起部121PAの延在方向(Y軸方向)と交差する方向(第1方向と交差する第2方向であるX軸方向)に延在している。
突起部121PAに貫通口121Hが設けられているのは、後述するように、その貫通口121Hに挿入ピン123が挿入されることにより、支持体122に対してカバー121が本止めされるからである。この「本止め」とは、挿入ピン123の挿入後において、カバー121が支持体122に対して強固に固定されているため、その支持体122からカバー121を離脱させることが困難な状態である。
貫通口121Hの開口形状は、特に限定されない。ここでは、貫通口121Hの開口形状は、例えば、図3に示したように、円形などである。この「開口形状」とは、X軸方向から見た貫通口121Hの形状である。
貫通口121Hの内径は、特に限定されないため、その貫通口121Hの延在方向において一定でもよいし、変化していてもよい。ここでは、貫通口121Hの内径は、例えば、その貫通口121Hの延在方向において一定である。この内径に関する「一定」とは、内径の設定精度に関して貫通口121Hの製造上の誤差が含まれることを踏まえた上での一定という意味であり、いわゆる「ほぼ一定」という意味であるため、内径が厳密に一定であることを意味しているわけではない。この「一定」の定義は、以降においても同様である。
なお、カバー121は、例えば、図3に示したように、上記した突起部121PAと共に、本発明の一実施形態の「第2突起部」である突起部121PBを有していてもよい。この突起部121PBは、例えば、突起部121PAの延在方向に沿った方向に延在しているため、その突起部121PAの延在方向と同様の方向(Y軸方向)に延在している。
カバー121が突起部121PA,121PBを有していると、支持体122に対して2点(突起部121PA,121PB)においてカバー121が固定される。この場合には、支持体122に対して1点(突起部121PA)だけにおいてカバー121が固定される場合と比較して、そのカバー121が突起部121PAを中心(回転軸)として回転しにくくなる。よって、カバー121がより位置合わせされやすくなると共に、そのカバー121がより強固に仮止めされやすくなる。
突起部121PBの数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。ここでは、突起部121PBの数は、例えば、1個である。突起部121PBが1個だけでも設けられていれば、上記したように、カバー121が回転しにくくなるからである。
突起部121PBの断面形状は、特に限定されない。ここでは、突起部121PBの断面形状は、例えば、図3および図4に示したように、4つの角部が丸みを帯びた矩形などである。この「断面形状」とは、XZ面に沿った突起部121PBの断面形状である。
また、カバー121は、例えば、図3に示したように、メモリ基板130を被覆するために蓋部121Lを有しており、その蓋部121Lに突起部121PAが連結されていてもよい。蓋部121Lの立体的形状は、例えば、上記したように、メモリ基板130の上方および周囲を囲むために、1つの上面と4つの側面とにより形成された略箱状などである。もちろん、カバー121が突起部121PBを有している場合には、例えば、その突起部121PBも蓋部121Lに連結されていてもよい。
蓋部121Lの構成(厚さ)は、特に限定されない。このため、蓋部121Lの厚さは、一定でもよいし、変化していてもよい。
ここでは、蓋部121Lの厚さは、例えば、変化している。具体的には、突起部121PAに近い側における蓋部121Lの厚さT1は、例えば、その突起部121PAから遠い側における蓋部121Lの厚さT2よりも小さくなっている。より具体的には、蓋部121Lの厚さは、例えば、突起部121PAの延在方向(Y軸方向)と交差する方向(Z軸方向)において、その突起部121PAに近づくにしたがって次第に小さくなっている。
蓋部121Lの厚さが突起部121PAに近づくにしたがって次第に小さくなっていると、その突起部121PAに設けられている貫通口121Hに挿入ピン123が挿入されやすくなる。詳細には、蓋部121Lの厚さが突起部121PAに近づくにしたがって次第に小さくなっていると、突起部121PAに近い側と突起部121PAから遠い側とにおいて蓋部121Lの厚さに差異が生じる。この場合には、蓋部121Lの厚さの差異を利用して、突起部121PAから遠い側の部分を支持体122の表面に接触させながら、突起部121PAに近い側の部分を上下に僅かに移動させることにより、カバー121の傾斜角度を簡単に変化させることができる。すなわち、上記したカバー121の上下移動を利用して、そのカバー121に設けられている貫通口121Hの位置を上下方向において微調整することができる。これにより、後述する貫通口122Hに挿入ピン123を挿入させたのち、その挿入ピン123を貫通口121Hに挿入させる際に、貫通口121Hの位置と貫通口122Hの位置とが互いにずれていることに起因して、その貫通口121Hに挿入ピン123を挿入しにくい場合には、貫通口121Hの位置を微調整することにより、貫通口121Hの位置と122Hの位置とを互いに合致させやすくなる。よって、貫通口121Hに挿入ピン123が挿入されやすくなる。
この蓋部121Lには、例えば、図3に示したように、突起部121PAの延在方向(Y軸方向)においてメモリ基板130を部分的に露出させるために、本発明の一実施形態の「第1開口部」である開口部121FAが設けられていてもよい。
蓋部121Lに開口部121FAが設けられていると、取付部120を用いてメモリ基板130が収納部110に取り付けられた状態においても、そのメモリ基板130に記憶されている情報を開口部121FAを通じて読み取ることができる。
開口部121FAの数は、メモリ基板130に記憶されている情報を開口部121FAを通じて読み取ることができれば、特に限定されない。このため、開口部121FAの数は、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。ここでは、開口部121FAの数は、例えば、1個である。
開口部121FAの開口形状は、特に限定されない。ここでは、開口部121FAの開口形状は、例えば、矩形などである。この「開口形状」とは、Y軸方向から見た開口部121FAの形状である。
開口部121FAの大きさは、特に限定されないが、カバー121の内部に収容されているメモリ基板130が意図せずに開口部121FAから外部に放出されにくい大きさであることが好ましい。このため、開口部121FAの開口面積は、メモリ基板130の平面形状の面積よりも小さいことが好ましい。この「開口面積」とは、Y軸方向から見た開口部121FAの面積である。
ただし、後述するように、必要に応じて取り付け完了後のメモリ基板130を回収できるようにするために、開口部121FAの大きさは、その開口部121FAを通じてメモリ基板130を取り出すことができる大きさであってもよい。
[支持体]
支持体122は、主に、メモリ基板130を支持する部材であり、上記したように、収納部110の一部である。
この支持体122は、図3および図4に示したように、本発明の一実施形態の「第1窪み部」である窪み部122DAを有している。この窪み部122DAは、例えば、収納部110が部分的に窪むことにより形成されている。すなわち、窪み部122DAは、突起部121PAの延在方向と同様の方向(Y軸方向)に延在しており、その窪み部122DAには、突起部121PAが挿入可能である。取付部120を用いてメモリ基板130が収納部110に取り付けられる場合には、突起部121PAが窪み部122DAに挿入される。
窪み部122DAの開口形状は、その窪み部122DAに突起部121PAが挿入可能である形状であれば、特に限定されない。このため、窪み部122DAの開口形状は、突起部121PAの断面形状と同じ形状でもよいし、突起部121PAの断面形状と異なる形状でもよい。この「開口形状」とは、Y軸方向から見た窪み部122DAの形状である。
ここでは、窪み部122DAの開口形状は、例えば、図4に示したように、突起部121PAの延在方向(Y軸方向)と交差する方向(X軸方向)において、貫通口121Hに挿入ピン123が挿入される側から順に、幅広の矩形と幅狭の矩形とが互いに連結された形状などである。
窪み部122DAの開口形状が上記した形状であると、後述するように、挿入ピン123のうちの主要部分(外径一定部123B)が貫通口121Hの内部に位置しやすくなるため、その挿入ピン123とカバー121との接触面積(摩擦力)が大きくなる。よって、貫通口121Hから挿入ピン123が抜けにくくなる。
窪み部122DAの位置は、例えば、図4に示したように、メモリ基板130が配置される領域と重ならない位置であれば、特に限定されない。
支持体122には、図3および図4に示したように、本発明の一実施形態の「貫通口」である貫通口122Hが設けられている。この貫通口122Hは、突起部121PAの延在方向(Y軸方向)と交差する方向(X軸方向)に延在していると共に、窪み部122DAに連通されている。すなわち、貫通口122Hは、窪み部122DAに連結されているため、その貫通口122Hと窪み部122DAとは、互いにつながっている。
貫通口122Hの開口形状は、特に限定されない。ここでは、貫通口122Hの開口形状は、例えば、貫通口121Hの開口形状と同様の形状である。ここで説明する「開口形状」とは、X軸方向から見た貫通口122Hの形状である。
すなわち、窪み部122DAは、支持体122のうちの一面(XZ面に沿った面)に設けられているのに対して、貫通口122Hは、支持体122のうちの他の面(YZ面に沿った面)に設けられている。
貫通口122Hの内径は、特に限定されない。このため、貫通口122Hの内径は、その貫通口122Hの延在方向において一定でもよいし、変化していてもよい。
ここでは、貫通口122Hの内径は、例えば、その貫通口122Hの延在方向において変化している。具体的には、貫通口122Hは、例えば、図5および図6に示したように、内径減少部122HAと、その内径減少部122HAに連結された内径一定部122HBとを含んでいる。すなわち、貫通口122Hは、例えば、その貫通口122Hに挿入ピン123が挿入される側から順に、内径減少部122HAおよび内径一定部122HBを含んでいる。
内径減少部122HAは、例えば、貫通口121Hから遠い側に配置されていると共に、その内径減少部122HAの内径は、貫通口121Hに近づくにしたがって次第に減少している。内径一定部122HBは、例えば、貫通口121Hに近い側に配置されていると共に、その内径一定部122HBの内径は、一定である。この「一定」の定義は、上記した通りである。
貫通口122Hが内径減少部122HAおよび内径一定部122HBを含んでいると、貫通口122Hが内径一定部122HBだけを含んでいる場合と比較して、その内径一定部122HBの内径を小さく設定しても、貫通口122Hの入口の面積が大きくなる。これにより、貫通口122Hに挿入ピン123が挿入されやすくなり、特に、貫通口122Hのうちの主要部分(内径一定部122HB)に挿入ピン123が挿入されやすくなる。
なお、カバー121が突起部121PBを有している場合には、支持体122は、例えば、図3および図4に示したように、本発明の一実施形態の「第2窪み部」である窪み部122DBを有していてもよい。この窪み部122DBは、突起部121PBの延在方向と同様の方向(Y軸方向)に延在しており、その窪み部122DBには、突起部121PBが挿入可能である。すなわち、取付部120を用いてメモリ基板130が収納部110に取り付けられる場合には、突起部121PBが窪み部122DBに挿入される。
窪み部122DBの開口形状は、その窪み部122DBに突起部121PBが挿入可能である形状であれば、特に限定されない。このため、窪み部122DBの開口形状は、突起部121PBの断面形状と同じ形状でもよいし、突起部121PBの断面形状と異なる形状でもよい。この「開口形状」とは、Y軸方向から見た窪み部122DBの形状である。ここでは、窪み部122DBの開口形状は、例えば、突起部121PBの断面形状と同じ形状である。
窪み部122DBの位置は、例えば、図4に示したように、メモリ基板130が配置される領域と重ならない位置であれば、特に限定されない。
ここでは、窪み部122DA,122DBは、例えば、メモリ基板130を介して両側に配置されている。このため、メモリ基板130は、例えば、窪み122DA,122DBの間に配置されている。
メモリ基板130が窪み部122DA,122DBの間に配置されていると、窪み部122DAに挿入される突起部121PAと窪み部122DBに挿入される突起部121PBとによりメモリ基板130が挟まれる。よって、メモリ基板130がより位置合わせされやすくなると共に、そのメモリ基板130がより仮止めされやすくなる。
この場合において、窪み部122DA,122DBの位置関係は、特に限定されない。ここでは、例えば、メモリ基板130の平面形状が4つの角部を有する矩形である場合において、窪み部122DAは、4つの角部のうちの1つの角部の近傍に配置されていると共に、窪み部122DBは、上記した1つの角部に対して対角線上に位置する他の1つの角部の近傍に配置されている。メモリ基板130がより位置合わせされやすくなると共に、そのメモリ基板130がより固定されやすくなるからである。
また、支持体122は、例えば、図4に示したように、メモリ基板130が配置される領域を規定するために、本発明の一実施形態の「第3突起部」であるリブ122Rを有していてもよい。このリブ122Rは、メモリ基板130が配置される領域以外の領域に配置されている。
リブ122Rの数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。また、リブ122Rの位置は、メモリ基板130が配置される領域以外の位置であり、そのメモリ基板130が配置される領域を規定できる位置であれば、特に限定されない。
ここでは、例えば、図4に示したように、支持体122は、2個のリブ122R(122RA,122RB)を有している。リブ122RA,122RBは、例えば、メモリ基板130が配置される領域を介して両側に配置されている。具体的には、リブ122RAは、例えば、窪み部122DAの隣りに配置されていると共に、リブ122RBは、例えば、窪み部122DBの隣りに配置されている。これにより、メモリ基板130は、リブ122RA,122RBの間に配置されている。
支持体122がリブ122RA,122RBを有していると共に、そのリブ122RA,122RBの間にメモリ基板130が配置されていると、窪み部122DAに突起部121PAが挿入されると共に窪み部122DBに突起部121PBが挿入される前においても、リブ122RA,122RBによりメモリ基板130の位置が規定される。これにより、メモリ基板130がより位置合わせされやすくなると共に、位置合わせ後においてメモリ基板130の位置がずれにくくなる。
また、支持体122は、例えば、図3および図4に示したように、カバー121の一部に沿うように設けられた壁部122Wを有していてもよい。壁部122Wの数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。また、壁部122Wの形状は、特に限定されない。
ここでは、例えば、図3および図4に示したように、カバー121の平面形状が矩形である場合において、支持体122は、2個の壁部122W(122WA,122WB)を有している。
本発明の一実施形態の「第1壁部」である壁部122WAは、例えば、窪み部122DAに突起部121PAが挿入されることによりカバー121が仮止めされた際に、そのカバー121の外側に配置されている。すなわち、壁部122WAは、例えば、カバー121の外壁面に沿うように配置されている。ここでは、壁部122WAは、例えば、カバー121が有する4つの外壁面のうち、互いに隣り合う2つの外壁面に沿うように設けられている。
本発明の一実施形態の「第2壁部」である壁部122WBは、例えば、窪み部122DAに突起部121PAが挿入されることによりカバー121が仮止めされた際に、そのカバー121の内側に配置されている。すなわち、壁部122WBは、例えば、カバー121の内壁面に沿うように配置されている。ここでは、壁部122WBは、例えば、カバー121が有する4つの内壁面のうち、上記した2つの外壁面のうちの一方に対向する1つの内壁面に沿うように設けられている。
支持体122が壁部122WA,122WBを有しており、壁部122WAがカバー121の外側に配置されていると共に壁部122WBがカバー121の内側に配置されていると、壁部122WA,122WBによりカバー121の位置が規定される。これにより、カバー121が位置合わせされやすくなると共に、位置合わせ後においてカバー121の位置がずれにくくなる。
なお、カバー121が開口部121FAを有している場合には、支持体122は、例えば、図3および図4に示したように、本発明の一実施形態の「第4突起部」である突起部122Pを有していてもよい。この突起部122Pは、例えば、メモリ基板130が配置される領域と重なる領域に設けられているため、そのメモリ基板130を開口部121FAに向けて持ち上げる役割を果たす。ただし、突起部122Pの数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。図3および図4では、例えば、突起部122Pの数が1個である場合を示している。
支持体122が突起部122Pを有していると、上記したように、その突起部122Pによりメモリ基板130が開口部121FAに向けて持ち上げられるため、そのメモリ基板130が開口部121FAに近づいた状態で保持される。これにより、メモリ基板130に記憶されている情報が開口部121FAを通じてより読み取られやすくなる。
突起部122Pの立体的形状は、メモリ基板130を持ち上げることができる形状であれば、特に限定されない。
中でも、突起部122Pの立体的形状は、取付部120を用いてメモリ基板130が収納部110に取り付けられたのち、必要に応じてメモリ基板130を回収できるようにするために、外力の供給に応じて破損しやすい形状であることが好ましい。具体的には、突起部122Pの立体的形状は、例えば、板状などである。より具体的には、後述する開口部121FB,122Fを通じた外力の供給に応じて突起部122Pを破損させやすくするために、その突起部122Pは、例えば、YZ面に沿って延在する板状などである。
これに伴い、取付部120を用いてメモリ基板130が収納部110に取り付けられた状態においても、外部から突起部122Pに外力を供給できるようにするために、蓋部121Lは、例えば、図3に示したように、本発明の一実施形態の「第2開口部」である開口部121FBを有していてもよい。
この開口部121FBは、例えば、突起部121PAの延在方向(Y軸方向)と交差する方向(X軸方向)において、突起部122Pと重なる位置に設けられている。開口部121FBを通じて突起部122Pに外力を供給するためである。すなわち、開口部121FBは、例えば、蓋部121Lの側面に設けられている。ただし、開口部121FBは、貫通口でもよいし、非貫通口でもよい。図3では、例えば、開口部121FBが非貫通口である場合を示している。
開口部121FBの開口形状は、特に限定されない。ここでは、開口部121FBの開口形状は、例えば、互いに隣り合う2つの角部が丸みを帯びた矩形である。
また、支持体122が壁部122WAを有している場合には、取付部120を用いてメモリ基板130が収納部110に取り付けられた状態においても、外部から突起部122Pに外力を供給できるようにするために、その壁部122WAは、例えば、図2〜図4に示したように、本発明の一実施形態の「第3開口部」である開口部122Fを有していてもよい。
この開口部122Fは、例えば、突起部121PAの延在方向(Y軸方向)と交差する方向(X軸方向)において、突起部122Pおよび開口部121FBのそれぞれと重なる位置に設けられている。開口部121FB,122Fを通じて突起部122Pに外力を供給するためである。
開口部122Fの開口形状は、特に限定されないため、開口部121FBの開口形状と同じ形状でもよいし、開口部121FBの開口形状と異なる形状でもよい。図2および図3では、例えば、開口部122Fの開口形状が開口部121FBの開口形状と同じである場合を示している。
[挿入ピン]
挿入ピン123は、貫通口122H,121Hにこの順に挿入可能である棒状の部材である。
取付部120を用いてメモリ基板130が収納部110に取り付けられる場合には、窪み部122DAに突起部121PAが挿入されることにより、カバー121と支持体122との間にメモリ基板130が挟まれた状態において、貫通口122H,121Hにこの順に挿入ピン123が挿入される。すなわち、挿入ピン123は、支持体122に設けられた貫通口122Hに挿入されたのち、カバー121に設けられた121Hに挿入される。
この挿入ピン123は、例えば、金属材料および高分子材料などのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
貫通口122Hが内径減少部122HAおよび内径一定部122HBを含んでいる場合には、貫通口122H,121Hにこの順に挿入ピン123が挿入されている状態において、その貫通口121Hから違い側における挿入ピン123の端部(後端部)は、例えば、図6に示したように、内径一定部122HBの内部に位置していることが好ましい。すなわち、貫通口122Hに挿入ピン123が挿入されている場合には、内径一定部122HBの内部に挿入ピン123の後端部が位置するまで、その挿入ピン123が十分に押し込まれていることが好ましい。
挿入ピン123の後端部が内径一定部122HBの内部に位置していると、貫通口122Hから挿入ピン123が取り外されにくくなる。
詳細には、挿入ピン123の後端部が内径減少部122HAの内部に位置する場合には、支持体122と挿入ピン123との間に大きな隙間が生じるため、その隙間にペンチなどの工具を差し込むことにより、その工具を用いて挿入ピン123のうちの後端部の近傍部分を掴みやすくなる。これにより、貫通口122Hに挿入ピン123が挿入されたのち、その貫通口122Hの内部から挿入ピン123が引き抜かれやすくなるため、その挿入ピン123は意図せずに取り外される可能性がある。
これに対して、挿入ピン123の後端部が内径一定部122HBの内部に位置する場合には、支持体122と挿入ピン123との間にほとんど隙間が生じないため、ペンチなどの工具を用いて挿入ピン123のうちの後端部の近傍部分を掴みにくくなる。これにより、貫通口122Hに挿入ピン123が挿入されたのち、その貫通口122Hの内部から挿入ピン123が引き抜かれにくくなる。よって、挿入ピン123が意図せずに取り外されることは防止される。
挿入ピン123の立体的形状は、貫通口121H,122Hに対する挿入方向(X軸方向)に延在する棒状であれば、特に限定されない。ここでは、挿入ピン123は、例えば、図3、図5および図6に示したように、一端から順に、外径増加部123Aと、その外径増加部123Aに連結された外径一定部123Bとを含んでいる。すなわち、挿入ピン123は、例えば、貫通口121H,122Hに挿入ピン123が挿入される側から順に、外径増加部123Aおよび外径一定部123Bを含んでいる。
外径増加部123Aの外径は、一端から後方に向かって次第に増加している。外径一定部123Bの外径は、例えば、一定である。この外径に関する「一定」の定義は、上記した内径に関する「一定」の定義と同様である。
挿入ピン123が外径増加部123Aを含んでいると、挿入ピン123が外径増加部123Aを含んでいない場合と比較して、その挿入ピン123の先端部分が細くなるため、貫通口122H,121Hにこの順に挿入ピン123が挿入されやすくなる。この場合には、貫通口122Hが内径減少部122HAを含んでいると、その貫通口122Hに挿入ピン123がより挿入されやすくなる。
なお、挿入ピン123は、例えば、図3、図5および図6に示したように、外径増加部123Aおよび外径一定部123Bと共に、その外径一定部123Bに連結された外径減少部123Cを含んでいてもよい。この外径減少部123Cの外径は、外径一定部123Bから遠ざかるにしたがって次第に小さくなっている。
挿入ピン123が外径減少部123Cを含んでいると、その挿入ピン123では、一端側における先端部分が細くなると共に、他端側における先端部分も細くなる。これにより、貫通口122Hに挿入ピン123の外径増加部123Aが挿入されやすくなると共に、その貫通口122Hに挿入ピン123の外径減少部123Cも挿入されやすくなる。よって、挿入ピン123の向きに依存せずに、貫通口122Hに挿入ピン123が挿入されやすくなる。
貫通口122H,121Hにこの順に挿入ピン123が挿入されている状態において、その貫通口121Hに近い側における挿入ピン123の端部(前端部)は、例えば、図6に示したように、貫通口121Hの外部に位置していることが好ましい。すなわち、貫通口121Hに挿入ピン123が挿入されている場合には、その貫通口121Hの外部に挿入ピン123の前端部が位置するまで、その挿入ピン123が十分に押し込まれていることが好ましい。
挿入ピン123の前端部が貫通口121Hの外部に位置していると、その貫通口121Hから挿入ピン123が取り外されにくくなる。
詳細には、挿入ピン123の前端部が貫通口121Hの内部に位置する場合には、その貫通口121Hの内部に外径増加部123Aが位置することになる。この場合には、カバー121と挿入ピン123との間に隙間が生じるため、カバー121と挿入ピン123との接触面積が小さくなる。これにより、貫通口121Hから挿入ピン123を引き抜こうとする際に生じる摩擦力が小さくなるため、貫通口121Hに挿入ピン123が挿入されたのち、その貫通口121Hから挿入ピン123が取り外されやすくなる可能性がある。
これに対して、挿入ピン123の前端部が貫通口121Hの外部に位置する場合には、その貫通口121Hの内部に外径一定部123Bが位置することになる。この場合には、貫通口121Hの内部に外径増加部123Aが位置する場合と比較して、カバー121と挿入ピン123との間に隙間が生じにくくなるため、カバー121と挿入ピン123との接触面積が大きくなる。これにより、貫通口121Hから挿入ピン123を引き抜こうとする際に生じる摩擦力が大きくなるため、貫通口121Hに挿入ピン123が挿入されたのち、その貫通口121Hから挿入ピン123が取り外されにくくなる。
中でも、挿入ピン123の前端部が貫通口121Hの外部に位置する場合には、外径増加部123Aが貫通口121Hの外部に位置していることが好ましい。貫通口121Hの内部に外径増加部123Aが位置せずに、その貫通口121Hの内部に外径一定部123Bが位置するため、カバー121と挿入ピン123との接触面積(摩擦力)がより大きくなるからである。これにより、貫通口121Hから挿入ピン123がより取り外されにくくなる。
挿入ピン123の構成(外径)と貫通口121H,122Hの構成(内径)との関係は、その貫通口122Hに挿入ピン123が挿入可能であれば、特に限定されない。
図7および図8のそれぞれは、貫通口121H,122H(122HB)のそれぞれの内径と挿入ピン123の外径との関係を説明するために、貫通口121H,122HBのそれぞれの内径の輪郭と挿入ピン123の外径の輪郭とを表している。ただし、図7および図8のそれぞれでは、X軸方向から貫通口121H,122HBおよび挿入ピン123のそれぞれを見た場合を示している。また、貫通口121H,122HBのそれぞれの輪郭を実線で示していると共に、挿入ピン123の輪郭を破線で示している。
挿入ピン123は、例えば、外力に応じて収縮(圧縮)変形可能である。すなわち、挿入ピン123は、例えば、外力に応じて変形しやすい材料を含んでおり、より具体的には、変形性を有する高分子材料などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。これに対して、貫通口122HBが設けられている支持体122は、例えば、挿入ピン123よりも変形しにくい材料を含んでおり、より具体的には、剛性を有する金属材料などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
この外力に応じて収縮変形可能である挿入ピン123を用いる場合には、例えば、図7に示したように、挿入ピン123の外径D2は、全体的に、貫通口122HBの内径D1よりも大きくてもよい。すなわち、挿入ピン123は、例えば、一律な外径D2を有していてもよい。
この場合には、貫通口122HBに挿入ピン123が挿入される過程において、その挿入ピン123が全体的に収縮変形しながら、すなわち挿入ピン123が全体的に押し潰されながら、貫通口122HBに挿入される。これにより、支持体122(貫通口122HBの内壁面)と挿入ピン123とが全体的に互いにより強固に密着するため、その支持体122と挿入ピン123との間に生じる摩擦力がより大きくなる。よって、挿入ピン123が貫通口122HBからより取り外されにくくなる。
ここで説明した挿入ピン123の外径D2と貫通口122HBの内径D1との関係は、例えば、挿入ピン123の外径D2と貫通口121Hの内径D1との関係に関しても同様である。すなわち、貫通口121Hが設けられているカバー121は、変形性を有する高分子材料などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでおり、挿入ピン123の外径D2は、全体的に、貫通口121Hの内径D1よりも大きくてもよい。これにより、挿入ピン123が貫通口121Hからより取り外されにくくなる。貫通口122HBの内径D1と貫通口121Hの内径D1とは、互いに同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。
ただし、挿入ピン123の外径D2が全体的に貫通口121H,122HBのそれぞれの内径D1よりも大きい場合に限られず、挿入ピン123の外径D2が全体的に貫通口121Hの内径D1だけもよりも大きくてもよいし、挿入ピン123の外径D2が全体的に貫通口122HBの内径D1だけもよりも大きくてもよい。挿入ピン123の外径D2が全体的に貫通口121Hの内径D1だけもよりも大きい場合、貫通口122HBの内径D1は、例えば、挿入ピン123の外径D2とほぼ同じである。また、挿入ピン123の外径D2が全体的に貫通口122HBの内径D1だけもよりも大きい場合、貫通口121Hの内径D1は、例えば、挿入ピン123の外径D2とほぼ同じである。
または、外力に応じて収縮変形可能である挿入ピン123を用いる場合には、例えば、図8に示したように、挿入ピン123の外径D2は、部分的に、貫通口122HBの内径D3,D4よりも大きくてもよい。すなわち、貫通口122HBは、例えば、相対的に大きい外径D4と、相対的に小さい外径D3とを有していてもよい。具体的には、貫通口122HBの内径は、例えば、1箇所以上の場所(内径がD4である場所)において挿入ピン123の外径D2よりも大きくなっていると共に、それ以外の1箇所以上の場所(内径がD3である場所)において挿入ピン123の外径D2よりも小さくなっている。ただし、貫通口122HBの内径は、例えば、それ以外の1箇所以上の場所において挿入ピン123の外径D2と同じでもよい。
ここでは、挿入ピン123の外径D2は、例えば、互いに離間された4箇所の場所において貫通口122HBの内径D3よりも大きくなっていると共に、それ以外の4箇所の場所において貫通口122HBの内径D4よりも小さくなっている。
この場合には、貫通口122HBに挿入ピン123が挿入される過程において、その挿入ピン123が部分的に収縮変形しながら貫通口122HBに挿入される。これにより、支持体122(貫通口122HBの内壁面)と挿入ピン123とが部分的に互いにより強固に密着するため、その支持体122と挿入ピン123との間に生じる摩擦力がより大きくなる。よって、挿入ピン123が貫通口122HBからより取り外されにくくなる。しかも、挿入ピン123の外径D2が全体的に貫通口122HBの内径D1よりも大きいため、その挿入ピン123が全体的に収縮変形しながら貫通口122HBに挿入される場合(図7)と比較して、その貫通口122HBに挿入ピン123が挿入されやすくなる。
ここで説明した挿入ピン123の外径D2と貫通口122HBの内径D3,D4との関係は、例えば、挿入ピン123の外径D2と貫通口121Hの内径D3,D4との関係に関しても同様である。すなわち、挿入ピン123の外径D2は、部分的に、貫通口121Hの内径D3,D4よりも大きくてもよい。これにより、挿入ピン123が貫通口121Hからより取り外されにくくなる。
ただし、挿入ピン123の外径D2が部分的に貫通口121H,122HBのそれぞれの内径D3,D4よりも大きい場合に限られず、挿入ピン123の外径D2が部分的に貫通口121Hの内径D3,D4だけもよりも大きくてもよいし、挿入ピン123の外径D2が部分的に貫通口122HBの内径D3,D4だけもよりも大きくてもよい。挿入ピン123の外径D2が部分的に貫通口121Hの内径D3,D4だけもよりも大きい場合、貫通口122HBの内径D3,D4は、例えば、挿入ピン123の外径D2とほぼ同じである。また、挿入ピン123の外径D2が部分的に貫通口122HBの内径D3,D4だけもよりも大きい場合、貫通口121Hの内径D3,D4は、例えば、挿入ピン123の外径D2とほぼ同じである。
<1−3.トナーの構成>
次に、トナーの構成に関して説明する。
トナーカートリッジ100は、例えば、1種類(1色)のトナーを収納している。トナーカートリッジ100に収納されているトナーの種類(色)は、例えば、以下の通りである。
媒体の表面にフルカラーの画像を形成するためには、例えば、4種類(4色)のトナーが用いられる。この4種類のトナーは、例えば、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーである。
これに伴い、イエローの画像を形成するために用いられるトナーカートリッジ100は、イエロートナーを収納している。マゼンタの画像を形成するために用いられるトナーカートリッジ100は、マゼンタトナーを収納している。シアンの画像を形成するために用いられるトナーカートリッジ100は、シアントナーを収納している。ブラックの画像を形成するために用いられるトナーカートリッジ100は、ブラックトナーを収納している。
イエロートナーは、例えば、イエロー着色剤、結着剤、外添剤、離型剤および帯電制御剤などを含んでいる。イエロー着色剤は、例えば、イエロー顔料およびイエロー染料などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。イエロー顔料は、例えば、ピグメントイエロー74などである。イエロー染料は、例えば、C.I.ピグメントイエロー74およびカドミウムイエローなどである。
マゼンタトナーは、例えば、イエロー着色剤に代えてマゼンタ着色剤を含んでいることを除いて、イエロートナーと同様の構成を有している。マゼンタ着色剤は、例えば、マゼンタ顔料およびマゼンタ染料などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。マゼンタ顔料は、例えば、キナクリドンなどである。マゼンタ染料は、例えば、C.I.ピグメントレッド238などである。
シアントナーは、例えば、イエロー着色剤に代えてシアン着色剤を含んでいることを除いて、イエロートナーと同様の構成を有している。シアン着色剤は、例えば、シアン顔料およびシアン染料などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。シアン顔料は、例えば、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:3)などである。シアン染料は、例えば、ピグメントブルー15:3などである。
ブラックトナーは、例えば、イエロー着色剤に代えてブラック着色剤を含んでいることを除いて、イエロートナーと同様の構成を有している。ブラック着色剤は、例えば、ブラック顔料およびブラック染料などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。ブラック顔料は、例えば、カーボンなどである。ブラック染料は、例えば、カーボンブラックなどであり、そのカーボンブラックは、例えば、ファーネスブラックおよびチャンネルブラックなどである。
<1−4.メモリ基板の取り付け手順>
次に、図1〜図8を参照しながら、メモリ基板130の取り付け手順に関して説明する。
このメモリ基板130は、例えば、以下の手順により、取付部120を用いて収納部110に取り付けられる。以下の説明では、カバー121およびメモリ基板130が収納部110から取り外されている状態を前提とする。
取付部120を用いてメモリ基板130を収納部110に取り付ける場合には、最初に、図3および図4に示したように、支持体122の上にメモリ基板130を載置する。
この場合には、リブ122RA,122RBの間にメモリ基板130を載置することにより、窪み部122DA,122DBの間にメモリ基板130が配置されるようにする。これにより、突起部122Pにより持ち上げられた状態においてメモリ基板130が保持される。
続いて、図3および図5に示したように、支持体122に対してカバー121を取り付ける。これにより、メモリ基板130がカバー121により被覆されるため、そのカバー121の内部にメモリ基板130が収容される。
この場合には、窪み部122DAに突起部121PAを挿入すると共に、窪み部122DBに突起部121PBを挿入する。また、壁部122WAがカバー121の外側に配置されると共に、壁部122WBがカバー121の内側に配置されるようにする。さらに、開口部121FBの位置と開口部122Fの位置とが互いに合致するようにする。これにより、支持体122に対してカバー121が位置合わせされると共に、そのカバー121と支持体122との間にメモリ基板130が挟まれるため、そのメモリ基板130が収納部110に仮止めされる。
最後に、図5〜図8に示したように、貫通口122H,121Hにこの順に挿入ピン123を挿入する。
この場合には、図6に示したように、貫通口122Hに挿入ピン123を挿入したのち、その挿入ピン123をさらに貫通口121Hに挿入する。また、挿入ピン123の挿入完了後において、その挿入ピン123の前端部が貫通口121Hの外部に配置されると共に、その挿入ピン123の後端部が内径一定部122HBの内部に配置されるようにする。この場合には、特に、外径増加部123Aが貫通口121Hの外部に配置されるまで、挿入ピン123を押し込む。
なお、貫通口121Hの位置と貫通口122Hの位置とが互いにずれている場合には、その貫通口122Hに挿入された挿入ピン123を貫通口121Hに挿入しにくい場合がある。この場合には、蓋部121Lの厚さT1,T2の違いを利用して、突起部121PAに設けられた貫通口121Hの位置を上下方向において微調整することにより、その開口部121Hに挿入ピン123を挿入する。
これにより、図1および図2に示したように、カバー121と支持体122との間にメモリ基板130が挟まれている状態において、貫通口122H,121Hにこの順に挿入ピン123が挿入されるため、そのメモリ基板130が収納部110に本止めされる。よって、取付部120を用いたメモリ基板130の取り付けが完了する。
メモリ基板130の取り付けが完了した状態では、そのメモリ基板130が収納部110に固定されているため、トナーカートリッジ100の使用時においてメモリ基板130が脱落しにくくなる。しかも、貫通口121H,122Hのそれぞれに挿入ピン123が挿入されていることに起因して、ペンチなどの工具を用いて貫通口121H,122Hのそれぞれから挿入ピン123を引き抜くことが困難であるため、その挿入ピン123を取り外しにくくなる。
なお、誤ったメモリ基板130が取り付けられたことなどに起因して、必要に応じて、取り付けの完了後においてメモリ基板130を回収しなければならない場合がある。この場合には、例えば、図2〜図4に示したように、開口部121FB,122Fを通じてドライバなどの工具をカバー121の内部に挿入することにより、その工具の挿入に起因する外力を利用して、メモリ基板130を持ち上げている突起部122Pを破損させる。この場合には、突起部122Pを折り曲げてもよいし、その突起部122Pを支持体122から離脱させてもよい。
これにより、突起部122Pの破損に起因して、カバー121の内部においてメモリ基板130の位置が下方にシフトするため、そのメモリ基板130と開口部121FAとの間に空間的余裕が生じる。よって、ピンセットなどの工具を用いて、カバー121の内部に収容されているメモリ基板130を開口部121FAを通じて回収することができる。
<1−5.作用および効果>
このトナーカートリッジ100では、取付部120において、突起部121PAが窪み部122DAに挿入されることによりカバー121と支持体122との間にメモリ基板130が挟まれた状態において、貫通口122H,121Hにこの順に挿入ピン123が挿入されている。この場合には、上記したように、カバー121の内部にメモリ基板130が収容された状態において、そのカバー121が支持体122に固定されるため、そのメモリ基板130が支持体122に固定される。よって、取り付けの完了後において、メモリ基板130が脱落しにくくなるため、そのメモリ基板130の脱落を防止することができる。しかも、取り付けの完了後において、カバー121が外れにくくなるため、そのメモリ基板130の取り外しを防止することもできる。
特に、貫通口122Hが内径減少部122HAおよび内径一定部122HBを含んでいれば、貫通口122Hに挿入ピン123が挿入されやすくなると共に、その貫通口122Hのうちの主要部分(内径一定部122HB)に挿入ピン123が挿入されやすくなる。よって、メモリ基板130を容易に取り付けることができる。
この場合には、挿入ピン123の後端部が内径一定部122HBの内部に位置していれば、貫通口122Hから挿入ピン123がより引き抜かれにくくなるため、より高い効果を得ることができる。
また、挿入ピン123が外径増加部123Aを含んでいれば、貫通口121H,122Hのそれぞれに挿入ピン123が挿入されやすくなるため、メモリ基板130をより容易に取り付けることができる。
この場合には、挿入ピン123の前端部が貫通口121Hの外部に位置していれば、カバー121と挿入ピン123との接触面積(摩擦力)が大きくなる。しかも、挿入ピン123の外径増加部123Aが貫通口121Hの外部に位置していれば、カバー121と挿入ピン123との接触面積(摩擦力)がより大きくなる。よって、貫通口121Hから挿入ピン123がより引き抜かれにくくなるため、より高い効果を得ることができる。
また、挿入ピン123が外力に応じて収縮変形可能である場合において、その挿入ピン123の外径が全体的に貫通口121Hの内径よりも大きく、または挿入ピン123の外径が部分的に貫通口121Hの内径よりも大きければ、カバー121と挿入ピン123との密着力(摩擦力)がより大きくなる。よって、貫通口121Hから挿入ピン123がより引き抜かれにくくなるため、より高い効果を得ることができる。この効果は、挿入ピン123の外径が全体的に貫通口122HBの内径よりも大きく、または挿入ピン123の外径が部分的に貫通口122HBの内径よりも大きい場合においても、同様に得られる。
また、カバー121が突起部121PBを有していると共に、支持体122が窪み部122DBを有していれば、その突起部121PBが窪み部122DBに挿入されることにより、カバー121が回転しにくくなる。よって、カバー121が位置合わせされやすくなると共に、そのカバー121が固定されやすくなるため、メモリ基板130をより容易に取り付けることができる。
この場合には、メモリ基板130が窪み部122DA,122DBの間に配置されていれば、窪み部122DAに挿入される突起部121PAと窪み部122DBに挿入される突起部121PBとによりメモリ基板130が挟まれる。よって、メモリ基板130がより位置合わせされやすくなると共に、そのメモリ基板130がより仮止めされやすくなるため、メモリ基板130をより容易に取り付けることができる。
また、支持体122がリブ122Rを有していれば、窪み部122DAに突起部121PAが挿入されると共に窪み部122DBに突起部121PBが挿入される前においても、リブ122Rによりメモリ基板130の位置が規定される。よって、メモリ基板130が位置合わせされやすくなると共に、位置合わせ後においてメモリ基板130の位置がずれにくくなるため、メモリ基板130をより容易に取り付けることができる。
この場合には、支持体122が2個のリブ122R(122RA,122RB)を有していると共に、メモリ基板130がリブ122RA,122RBの間に配置されていれば、メモリ基板130がより位置合わせされやすくなると共に、位置合わせ後においてメモリ基板130の位置がよりずれにくくなるため、メモリ基板130をより容易に取り付けることができる。
また、カバー121が蓋部121Lを有していると共に、突起部121PAに近い側における蓋部121Lの厚さT1が突起部121PBから遠い側における蓋部121Lの厚さT2よりも小さくなっていれば、そのカバー121に設けられた貫通口121Hの位置を上下方向において微調整しやすくなる。よって、貫通口121Hの位置と貫通口122Hの位置とを互いに合致させることにより、その貫通口121Hに挿入ピン123が挿入されやすくなるため、メモリ基板130をより容易に取り付けることができる。
また、支持体122がカバー121に沿うように設けられた壁部122Wを有していれば、その壁部122Wによりカバー121の位置が規定される。よって、カバー121がより位置合わせされやすくなると共に、位置合わせ後においてカバー121の位置がよりずれにくくなるため、メモリ基板130をより容易に取り付けることができる。
この場合には、支持体122が2個の壁部122W(122WA,122WB)を有しており、壁部122WAがカバー121の外部に配置されていると共に壁部122WBがカバー121の内部に配置されていれば、カバー121がより位置合わせされやすくなると共に、位置合わせ後においてカバー121の位置がよりずれにくくなるため、メモリ基板130をより容易に取り付けることができる。
また、カバー121が開口部121FAを有していれば、取付部120を用いてメモリ基板130が収納部110に取り付けられた状態においても、そのメモリ基板130に記憶されている情報を開口部121FAを通じて読み取ることができる。
この場合には、支持体122が突起部122Pを有していれば、その突起部122Pによりメモリ基板130が持ち上げられる。よって、開口部121FAを通じて、メモリ基板130に記憶されている情報を容易に読み取ることができる。
しかも、支持体122が突起部122Pを有している場合には、カバー121が開口部121FBを有していると共に、壁部122WAが開口部122Fを有していれば、メモリ基板130の取り付け後において、必要に応じて開口部121FB,122Fを通じてカバー121の内部に外力を供給することにより、その外力を利用して突起部122Pを破損させることが可能になる。よって、メモリ基板130の取り付け後において、必要に応じて開口部121FAを通じてメモリ基板130を回収することができる。
<2.トナー収納器(第2実施形態)>
本発明の第2実施形態のトナー収納器に関して説明する。
<2−1.構成>
まず、本発明の第2実施形態のトナー収納器であるトナーカートリッジ200の構成に関して説明する。以下の説明では、随時、上記したトナーカートリッジ100およびその構成要素を引用する。
このトナーカートリッジ200は、トナーカートリッジ100と同様に、トナーを収納している。トナーカートリッジ200の用途は、例えば、トナーカートリッジ100の用途と同様である。トナーに関する詳細は、例えば、上記した通りである。
図9は、トナーカートリッジ200の斜視構成を表している。このトナーカートリッジ200は、例えば、収納部210と、その収納部210に設けられた取付部220と、その取付部220を用いて収納部210に取り付けられた本発明の一実施形態の「記憶素子」であるメモリ基板230とを備えている。
収納部210に関する詳細は、例えば、収納部110に関する詳細と同様である。また、メモリ基板230に関する詳細は、例えば、メモリ基板130に関する詳細と同様である。
取付部220は、取付部120と同様の機能を有する取付機構であり、主に、収納部210にメモリ基板230を取り付けるために用いられる。収納部210に取付部220が設けられている位置は、特に限定されないが、その取付部220は、例えば、長手方向(Y軸方向)における収納部210の一端面に設けられている。取付部220の構成に関しては、後述する(図10〜図15参照)。
図10は、トナーカートリッジ200のうちの主要部の平面構成を表している。図11は、トナーカートリッジ200のうちの主要部の斜視構成を表している。図12は、トナーカートリッジ200のうちの主要部の断面構成を表している。ただし、図10および図12のそれぞれでは、メモリ基板230などが収納部210に取り付けられた状態を示している。これに対して、図11では、メモリ基板230などの位置関係を見やすくするために、そのメモリ基板230などが収納部210から取り外された状態を示している。
図13は、カバー221の平面構成を表している。図14および図15のそれぞれは、図10に示したA−A線に沿ったトナーカートリッジ200の断面構成を拡大して表している。ただし、図14では、カバー221の移動前の状態を示していると共に、図15では、カバー221の移動後の状態を示している。
取付部220は、例えば、図10〜図13に示したように、本発明の一実施形態の「蓋部材」であるカバー221と、本発明の一実施形態の「支持部材」であると共に収納部210(容器)の一部である支持体222と、本発明の一実施形態の「挿入部材」である挿入ピン223とを含んでいる。
カバー221は、主に、支持体222(収納部210の一面)の上に載置されたメモリ基板230を被覆する部材である。カバー221の立体的形状などに関する詳細は、例えば、カバー121の立体的形状に関する詳細と同様である。
このカバー221は、図11に示したように、本発明の一実施形態の「第1突起部」である突起部221PAを有している。この突起部221PAは、所定の方向、具体的には支持体222に近づく方向(第1方向であるY軸方向)に延在している。突起部221PAの断面形状に関する詳細は、例えば、突起部121PAの断面形状に関する詳細と同様である。
カバー221が突起部221PAを有しているのは、後述する支持体222の窪み部222DAに突起部221PAが挿入されることにより、その支持体222に対してカバー221が位置合わせされやすくなると共に仮止めされやすくなるからである。
突起部221PAには、図11および図13に示したように、本発明の一実施形態の「挿入口」である貫通口221Hが設けられている。この貫通口221Hは、突起部221PAの延在方向(Y軸方向)と交差する方向(第1方向と交差する第2方向であるZ軸方向)に延在している。
突起部221PAに貫通口221Hが設けられているのは、後述するように、その貫通口221Hに挿入ピン223が挿入されることにより、支持体222に対してカバー221が本止めされるからである。
貫通口221Hの開口形状は、特に限定されないが、例えば、図11および図13に示したように、4つの角部が丸みを帯びた矩形などである。この「開口形状」とは、Z軸方向から見た貫通口221Hの形状である。
貫通口221Hの内径は、特に限定されないため、その貫通口121Hの延在方向において一定でもよいし、変化していてもよい。ここでは、貫通口121Hの内径は、例えば、その貫通口121Hの延在方向において一定である。貫通口221Hの内径の詳細に関しては、後述する。
なお、カバー221は、例えば、図11および図12に示したように、上記した突起部221PAと共に、本発明の一実施形態の「第2突起部」である突起部221PBを有していてもよい。この突起部221PBは、例えば、突起部221PAの延在方向に沿った方向に延在しているため、その突起部221PAの延在方向と同様の方向(Y軸方向)に延在している。
カバー221が突起部221PA,221PBを有していると、そのカバー221が突起部221PAを中心(回転軸)として回転しにくくなる。よって、カバー221がより位置合わせされやすくなると共に、そのカバー221がより強固に仮止めされやすくなる。
突起部221PBの数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。ここでは、突起部221PBの数は、例えば、2個である。この2個の突起部221PBは、例えば、突起部221PAの延在方向と交差する方向(X軸方向)において、互いに対向するように配置されている。
突起部221PBの断面形状は、特に限定されない。ここでは、突起部221PBの断面形状は、例えば、図12に示したように、先端近傍の部分が途中で折れ曲がった鉤状などである。この「断面形状」とは、XY面に沿った突起部221PBの断面形状である。
具体的には、突起部221PBは、例えば、その突起部221PBの延在方向と同様の方向(Y軸方向)に延在する根本部分と、その根本部分に連結されると共に根本部分の延在方向と交差する方向(X軸方向)に延在する先端部分とを含んでいる。先端部分の先端形状は、特に限定されないが、例えば、先鋭な形状である。一方の突起部221PBのうちの先端部分と、他方の突起部221PBのうちの先端部分とは、例えば、互いに近づき合うように延在している。
また、カバー221は、例えば、図11に示したように、メモリ基板230を被覆するために蓋部221Lを有しており、その蓋部221Lに突起部221PAが連結されていてもよい。蓋部221Lの立体的形状に関する詳細は、例えば、蓋部121Lの立体的形状に関する詳細と同様である。もちろん、カバー221が突起部221PBを有している場合には、例えば、その突起部221PBも蓋部221Lに連結されていてもよい。
蓋部221Lの構成(厚さ)に関する詳細は、例えば、蓋部121Lの構成(厚さ)に関する詳細と同様である。
この蓋部221Lには、例えば、図11および図12に示したように、突起部221PAの延在方向(Y軸方向)においてメモリ基板230を部分的に露出させるために、本発明の一実施形態の「第1開口部」である開口部221Fが設けられていてもよい。開口部221Fの数、開口形状および大きさに関する詳細は、例えば、開口部121FAの数、開口形状および大きさに関する詳細と同様である。
支持体222は、図11に示したように、本発明の一実施形態の「第1窪み部」である窪み部222DAを有している。この窪み部222DAは、例えば、窪み部122DAとは異なり、収納部210が部分的に突出することにより形成されている。すなわち、窪み部222DAは、突起部221PAの延在方向と同様の方向(Y軸方向)に延在しており、その窪み部222DAには、突起部221PAが挿入可能である。取付部220を用いてメモリ基板230が収納部210に取り付けられる場合には、突起部221PAが窪み部222DAに挿入される。
窪み部222DAの開口形状および位置に関する詳細は、例えば、開口部122DAの開口形状および位置に関する詳細と同様である。ただし、窪み部222DAの開口面積は、特に限定されないため、突起部221PAの挿入面積と同じでもよいし、その突起部221PAの挿入面積より大きくてもよい。図11では、例えば、窪み部222DAの開口面積が突起部221PAの挿入面積よりも十分に大きい場合を示している。
支持体222には、図11に示したように、本発明の一実施形態の「貫通口」である貫通口222Hが設けられている。この貫通口222Hは、突起部221PAの延在方向と交差する方向(Z軸方向)に延在していると共に、窪み部222DAに連通されている。すなわち、貫通口222Hは、窪み部222DAに連結されているため、その貫通口222Hと窪み部222DAとは、互いにつながっている。貫通口222Hの開口形状に関する詳細は、例えば、貫通口122Hの開口形状に関する詳細と同様である。
貫通口222Hの内径は、特に限定されないため、その貫通口222Hの延在方向において一定でもよいし、変化していてもよい。ここでは、貫通口222Hの内径は、例えば、その貫通口222Hの延在方向において一定である。
なお、カバー221が突起部221PBを有している場合には、支持体222は、例えば、図12に示したように、本発明の一実施形態の「第2窪み部」である窪み部222DBを有していてもよい。この窪み部222DBは、例えば、窪み部222DAの内部における収納部210の一面に設けられている。すなわち、窪み部222DBは、突起部221PBの延在方向と同様の方向(Y軸方向)に延在しており、その窪み部222DBには、突起部221PBが挿入可能である。もちろん、例えば、カバー221が2個の突起部221PBを有している場合には、支持体222は2個の窪み部222DBを有している。窪み部222DBの開口形状および位置に関する詳細は、例えば、窪み部122DBの開口形状および位置に関する詳細と同様である。
上記したように、例えば、突起部221PBの断面形状が鉤状である場合には、その突起部221PBが窪み部222DBに挿入されると、図12に示したように、その突起部221PBのうちの先端部分が窪み部222DBから抜けにくくなるため、その突起部221PB全体が窪み部222DBから外れにくくなる。よって、メモリ基板230がより位置合わせされやすくなると共に、そのメモリ基板230がより仮止めされやすくなる。
なお、カバー221が開口部221Fを有している場合には、支持体222は、例えば、図11および図12に示したように、本発明の一実施形態の「第4突起部」である突起部222Pを有していてもよい。この突起部222Pは、例えば、メモリ基板230が配置される領域と重なる領域に設けられているため、そのメモリ基板230を開口部221Fに向けて持ち上げる役割を果たす。ただし、突起部222Pの数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。図11および図12では、例えば、突起部222Pの数が4個である場合を示している。突起部222Pの立体的形状に関する詳細は、例えば、突起部122Pの立体的形状に関する詳細と同様である。
挿入ピン223は、貫通口222H,221Hにこの順に挿入可能である。取付部220を用いてメモリ基板230が収納部210に取り付けられる場合には、窪み部222DAに突起部221PAが挿入されることにより、カバー221と支持体222との間にメモリ基板230が挟まれた状態において、貫通口222H,221Hにこの順に挿入ピン223が挿入される。すなわち、挿入ピン223は、支持体222に設けられた貫通口222Hに挿入されたのち、カバー221に設けられた221Hに挿入される。挿入ピン223の形成材料に関する詳細は、例えば、挿入ピン123の形成材料に関する詳細と同様である。
挿入ピン223の立体的形状は、貫通口221H,222Hに対する挿入方向(Z軸方向)に延在する棒状であれば、特に限定されない。ここでは、挿入ピン223の立体的形状は、例えば、挿入ピン123の立体的形状と同様である。すなわち、挿入ピン223は、例えば、図14および図15に示したように、貫通口221H,222Hのそれぞれに挿入ピン223が挿入される側から順に、外径増加部123A、外径一定部123Bおよび外径減少部123Cのそれぞれに対応する外径増加部223A、外径一定部223Bおよび外径減少部223Cを含んでいる。挿入ピン223の端部(前端部および後端部)の位置に関する詳細は、例えば、挿入ピン123の端部(前端部および後端部)の位置に関する詳細と同様である。
ここで、例えば、図14および図15に示したように、貫通口221Hの内径D5は、貫通口222Hの内径D6よりも大きくなっている。これに伴い、貫通口221Hの内径D5は、例えば、挿入ピン223の外径(最大外径)D7よりも大きくなっている。
貫通口222Hの内径D6と挿入ピン223の外径D7との関係は、例えば、貫通口122Hの内径と挿入ピン123の外径(最大外径)との関係と同様である。すなわち、例えば、挿入ピン223が外力に応じて収縮変形可能であると共に、支持体222が剛性を有する場合には、その挿入ピン223は、押し潰されながら貫通口222Hに挿入される。これにより、支持体222(貫通口222Hの内壁面)と挿入ピン223とが互いに強固に密着することに起因して、その支持体222と挿入ピン223との間に生じる摩擦力が大きくなる。よって、挿入ピン223が貫通口222Hから取り外されにくくなる。このように摩擦力の増大に起因して挿入ピン223が貫通口222Hから取り外されにくくなる利点は、支持体222が外力に応じて収縮変形可能であると共に挿入ピン223が剛性を有する場合においても、同様に得られる。もちろん、挿入ピン223の構成(外径)と貫通口222Hの構成(内径)との関係に、図7および図8に示した挿入ピン123の構成(外径)と貫通口122H(122HB)の構成(内径)との関係が適用されてもよい。
これに対して、貫通口221Hの内径D5は貫通口222Hの内径D6(挿入ピン223の外径D7)よりも大きいため、挿入ピン223が貫通口221Hに挿入される場合には、上記した挿入ピン223が貫通口222Hに挿入される場合とは異なり、その挿入ピン223は、押し潰されずに貫通口221Hに挿入される。この場合には、貫通口221Hの内径D5が貫通口222Hの内径D6(挿入ピン223の外径D7)よりも十分に大きいと、支持体222(貫通口221Hの内壁面)と挿入ピン223との間に隙間が生じるため、貫通口221Hに挿入ピン223が挿入されている状態においても、カバー221は挿入ピン223により固定されずに移動可能になる。
よって、例えば、図14に示したように、貫通口221H,222Hに対する挿入ピン223の挿入時において、その挿入ピン223の挿入動作に応じてカバー221が十分に押されたとすると、そのカバー221の外壁面と窪み部222DAの内壁面との間に隙間(マージン距離M)が生じる。これにより、例えば、図15に示したように、貫通口221H,222Hのそれぞれに挿入ピン223が挿入された状態においても、その挿入ピン223の挿入方向(Z軸方向)においてカバー221を移動(スライド)させることができる。カバー221の最大移動距離は、マージン距離Mに相当する距離であるため、そのカバー221は、マージン距離Mの範囲内において移動可能である。なお、図15では、マージン距離Mに相当する距離だけカバー221を移動させた状態を示している。
<2−2.メモリ基板の取り付け手順>
次に、図9〜図15を参照しながら、メモリ基板230の取り付け手順に関して説明する。
取付部220を用いてメモリ基板230を収納部210に取り付ける場合には、最初に、図11に示したように、支持体222の上にメモリ基板230を載置する。
この場合には、窪み部222DAの内側にメモリ基板230を配置することにより、4個の突起部222Pによりメモリ基板230が持ち上げられた状態となるようにする。
続いて、図11〜図13に示したように、支持体222に対してカバー221を取り付ける。これにより、メモリ基板230がカバー221により被覆されるため、そのカバー221の内部にメモリ基板230が収容される。
この場合には、窪み部222DAに突起部221PAを挿入すると共に、2個の窪み部222DBに2個の突起部221PBを挿入する。これにより、支持体222に対してカバー221が位置合わせされると共に、そのカバー221と支持体222との間にメモリ基板230が挟まれるため、そのメモリ基板230が収納部210に仮止めされる。
最後に、図14に示したように、貫通口222H,221Hにこの順に挿入ピン223を挿入する。この場合には、貫通口222Hに挿入ピン223を挿入したのち、その挿入ピン223をさらに貫通口221Hに挿入する。また、貫通口221Hに挿入ピン223が挿入された状態において、必要に応じて挿入ピン223の挿入方向においてカバー221を移動させることにより、そのカバー221の位置を調整する。
これにより、図9および図10に示したように、カバー221と支持体222との間にメモリ基板230が挟まれている状態において、貫通口222H,221Hにこの順に挿入ピン223が挿入されるため、そのメモリ基板230が収納部210に本止めされる。よって、取付部220を用いたメモリ基板230の取り付けが完了する。
<2−3.作用および効果>
このトナーカートリッジ200では、取付部220において、突起部221PAが窪み部222DAに挿入されることによりカバー221と支持体222との間にメモリ基板230が挟まれた状態において、貫通口222H,221Hにこの順に挿入ピン223が挿入されている。この場合には、上記したように、カバー221の内部にメモリ基板230が収容された状態において、そのカバー221が支持体222に固定されるため、そのメモリ基板230が支持体222に固定される。よって、取り付けの完了後において、メモリ基板230が脱落しにくくなるため、そのメモリ基板230の脱落を防止することができる。
特に、貫通口221Hの内径D5が貫通口222Hの内径D6および挿入ピン223の外径D7のそれぞれよりも大きければ、上記したように、貫通口221Hに挿入ピン223が挿入された状態においても、その挿入ピン223の挿入方向においてカバー221が移動可能になる。よって、必要に応じて、メモリ基板230の位置を調整することができる。
この場合には、特に、メモリ基板230の位置が調整可能であることを利用して、例えば、トナーカートリッジ200が画像形成装置に搭載された際に、そのメモリ基板230の破損を防止することができる。
具体的には、例えば、トナーカートリッジ200が搭載された画像形成装置では、後述する感光体ドラム422(図41〜図43参照)に向かってトナーカートリッジ200が付勢される。この場合には、感光体ドラム422が摩耗すると、トナーカートリッジ200の位置が感光体ドラム422に近づく方向にシフトするため、そのトナーカートリッジ200に搭載されているメモリ基板230の位置も同方向にシフトする。これにより、メモリ基板230が意図せずに画像形成装置内の部品に接触すると、そのメモリ基板230が削られる可能性がある。メモリ基板230が接触する部品は、例えば、感光体ドラム422を保持するフレーム(いわゆるドラムフレーム)などである。
しかしながら、メモリ基板230の位置が調整可能である場合には、感光体ドラム422の摩耗に起因してトナーカートリッジ200の位置がシフトしても、メモリ基板230が画像形成装置内の部品に接触しにくくなるように、カバー221の位置を調整可能になる。これにより、画像形成装置内の部品に対してメモリ基板230が接触しにくくなるため、そのメモリ基板230が削られにくくなる。よって、メモリ基板230の破損を防止することができる。
トナーカートリッジ200に関する他の作用および効果は、上記したトナーカートリッジ100に関する作用および効果と同様である。
<3.トナー収納器(第3実施形態)>
本発明の第3実施形態のトナー収納器に関して説明する。
<3−1.構成>
まず、本発明の第3実施形態のトナー収納器であるトナーカートリッジ300の構成に関して説明する。以下の説明では、随時、上記したトナーカートリッジ100およびその構成要素を引用する。
このトナーカートリッジ300は、トナーカートリッジ100と同様に、トナーを収納している。トナーカートリッジ300の用途は、例えば、トナーカートリッジ100の用途と同様である。トナーに関する詳細は、例えば、上記した通りである。
図16および図17のそれぞれは、トナーカートリッジ300の斜視構成を表している。ただし、図17では、図16に示したトナーカートリッジ300が分解された状態を示している。
このトナーカートリッジ300は、例えば、収納部310と、その収納部310に設けられた取付部320と、その取付部320を用いて収納部310に取り付けられた本発明の一実施形態の「記憶素子」であるRFID(Radio Frequency IDentification)タグ330とを備えている。
収納部310は、例えば、図16および図17に示したように、一方向(Y軸方向)に延在しており、アウターフレーム311と、サイドフレーム312と、開閉操作レバー313とを含んでいる。サイドフレーム312は、例えば、長手方向(Y軸方向)におけるアウターフレーム311の一端に取り付けられていると共に、開閉操作レバー313は、例えば、長手方向におけるアウターフレーム311の他端に取り付けられている。なお、サイドフレーム312には、例えば、使用済みのトナーを回収するための廃トナー受入口312Hが設けられている。
アウターフレーム311は、例えば、長手方向に延在する筒状の部材であり、互いに分離された2つの空間(トナー収容室311Aおよび廃トナー収容室311B)を有している。トナー収容室311Aは、未使用のトナーを収容していると共に、廃トナー収容室311Bは、使用済みのトナーを収容している。アウターフレーム311には、例えば、トナーを排出するためのトナー排出口311Hが設けられている。
サイドフレーム312には、例えば、駆動伝達ギヤ314が取り付けられており、その駆動伝達ギヤ314には、例えば、長手方向に延在する撹拌供給部材315が接続されている。この駆動伝達ギヤ314は、長手方向に延在する回転軸を中心として回転可能であるため、撹拌供給部材315は、駆動伝達ギヤ314の回転に応じて回転可能である。この撹拌供給部材315は、トナー収容室311Aに収容されているトナーを撹拌すると共に、そのトナーをトナー排出口311Hから外部に供給する。サイドフレーム312は、撹拌供給部材315がトナー収容室311Aに挿入された状態において、アウターフレーム311に取り付けられている。なお、廃トナー収容室311Bには、例えば、長手方向に延在すると共にスパイラル状の突起部を有する廃トナー回収スパイラル316が挿入されており、その廃トナー回収スパイラル316は、上記した撹拌供給部材315と同様に、駆動伝達ギヤ314の回転に応じて回転可能である。この廃トナー回収スパイラル316は、廃トナー収容室311Bの内部に使用済みのトナーを回収する。
開閉操作レバー313には、例えば、長手方向に延在する円筒部材317が接続されており、その円筒部材317には、例えば、長手方向に配列された複数の開口部317Hが設けられている。この開閉操作レバー313は、例えば、円筒部材317がトナー収容室311Aに挿入された状態において、アウターフレーム311に取り付けられている。また、開閉操作レバー313は、長手方向に延在する回転軸を中心として回転可能であるため、円筒部材317は、開閉操作レバー313の回転に応じて回転可能である。開閉操作レバー313の回転に応じて、開口部317Hの位置とトナー排出口311Hの位置とが互いに合致するように円筒部材317が回転することにより、トナー収容室311Aに収容されているトナーがトナー排出口311Hから外部に供給される。もちろん、開口部317Hの位置とトナー排出口311Hの位置とが互いに合致しないように円筒部材317が回転することにより、上記したトナーの供給が停止される。
これ以外の収納部310に関する詳細は、例えば、収納部110に関する詳細と同様である。
取付部320は、取付部120と同様の機能を有する取付機構であり、主に、収納部310にRFIDタグ330を取り付けるために用いられる。収納部310に取付部320が設けられている位置は、特に限定されないが、例えば、長手方向(Y軸方向)における収納部310の一側面であり、より具体的には、サイドフレーム312の一側面である。取付部320の詳細な構成に関しては、後述する(図18〜図32参照)。
RFIDタグ330は、電波を用いた非接触式の記憶素子である。すなわち、RFIDタグ330に非接触で情報を記録することができると共に、そのRFIDタグ330に記録されている情報を非接触で読み取ることができる。RFIDタグ330に記憶されている情報に関する詳細は、例えば、メモリ基板130に記憶されている情報に関する詳細と同様である。
図18は、図16に示したトナーカートリッジ300のうちの主要部(サイドフレーム312およびその周辺)の斜視構成を拡大している。図18では、RFIDタグ330などの位置関係を見やすくするために、そのRFIDタグ330が収納部310から取り外された状態を示している。
図19〜図32のそれぞれは、図18に示したトナーカートリッジ300の一部(取付部320およびその周辺)の斜視構成および断面構成を表している。
具体的には、図19〜図23、図25〜図27、図29および図31のそれぞれは、斜視構成を表している。ただし、図23は図22に対応する一部断面を含む斜視構成、図27は図26に対応する一部断面を含む斜視構成、図29は図26に対応する一部断面を含む斜視構成、図31は図26に対応する一部断面を含む斜視構成をそれぞれ示している。図23および図31のそれぞれではXZ面に沿った断面、図27および図29のそれぞれではXY面に沿った断面をそれぞれ示している。
図24は図23に対応する断面構成、図28は図27に対応する断面構成、図30は図29に対応する断面構成、図32は図31に対応する断面構成、図35は図34に対応する断面構成をそれぞれ示している。図24および図32のそれぞれではXZ面に沿った断面、図28および図30のそれぞれではXY面に沿った断面をそれぞれ示している。
RFIDタグ330は、例えば、図19に示したように、支持基板331と、アンテナ部332と、メモリ部333とを含んでいる。アンテナ部332は、非接触でメモリ333に対する情報の書き込みおよび情報の読み込みを可能にするためのアンテナ線であり、支持基板331の一面(例えば、表面)に設けられている。メモリ部333は、トナーカートリッジ300に関する情報を記録しており、支持基板331の他面(例えば、裏面)に設けられている。このメモリ部333は、例えば、図23および図24に示したように、突起状である。これ以外のRFIDタグ330に関する詳細は、例えば、メモリ基板130に関する詳細と同様である。
取付部320は、例えば、図18〜図20に示したように、本発明の一実施形態の「蓋部材」であるカバー321と、本発明の一実施形態の「支持部材」であると共に収納部310(容器)の一部である支持体322と、本発明の一実施形態の「挿入部材」である挿入ピン323とを含んでいる。
カバー321は、主に、支持体322(収納部310の一面)の上に載置されたRFIDタグ330を被覆する部材である。カバー321の立体的形状は、特に限定されないが、例えば、支持体322の表面(YZ面)に沿った方向に延在する略板状である。図19では、カバー321の図示を省略している。
ただし、図20および図21では、カバー321が支持体322から離間されていると共に、そのカバー231が後述する旋回前の状態を示している。このため、図20および図21では、カバー321がXY面に沿った方向に延在する板状であるように示されている。このカバー321は、図25に示したように、旋回後の状態において、支持体321の表面(YZ面)に沿った方向に延在することになる。
このカバー321は、例えば、図20に示したように、本発明の一実施形態の「第1突起部」である突起部321PAを有している。この突起部321PAは、所定の方向、具体的には支持体322の表面に沿った方向(第1方向であるZ軸方向)に延在している。突起部321PAの立体的形状は、特に限定されないが、例えば、直方体などである。
カバー321が突起部321PAを有しているのは、後述する支持体322の窪み部322DBに突起部321PAが挿入されることにより、その支持体322に対してカバー321が位置合わせされやすくなると共に仮止めされやすくなるからである。
突起部321PAには、本発明の一実施形態の「挿入口」である挿入口321Hが設けられている。ここで説明する挿入口321Hは、例えば、非貫通口である。すなわち、挿入口321Hは、一端側が開放されていると共に他端側が底面321N(図28および図35参照))により閉塞されている開口(窪み)である。後述するように、挿入口321Hに対する挿入ピン323の挿入動作を利用して、その挿入ピン323により突起部321PAが押されるため、その挿入ピン323の挿入方向に向かってカバー321が移動(スライド)可能になるからである。この挿入口321Hは、突起部321PAの延在方向と交差する方向(第1方向と交差する第2方向であるY軸方向)に延在している。
突起部321PAに挿入口321Hが設けられているのは、後述するように、その挿入口321Hに挿入ピン323が挿入されることにより、支持体322に対してカバー321が本止めされるからである。
挿入口321Hの開口形状は、特に限定されないが、例えば、円形などである。この「開口形状」とは、Y軸方向から見た挿入口321Hの形状である。
挿入口321Hの内径は、特に限定されないため、その挿入口321Hの延在方向において一定でもよいし、変化していてもよい。ここでは、挿入口321Hの内径は、例えば、その挿入口321Hの延在方向において一定である。
なお、カバー321は、例えば、上記した突起部321PAと共に、本発明の一実施形態の「延設部」である突起部321PBを有していてもよい。この突起部321PBは、例えば、突起部321PAの延在方向と反対の方向に延在している。
カバー321が突起部321PA,321PBを有していると、そのカバー321が回転しにくくなる。よって、カバー321がより位置合わせされやすくなると共に、そのカバー321がより強固に仮止めされやすくなる。
また、カバー321は、例えば、RFIDタグ330を被覆するために蓋部321Lを有しており、その蓋部321Lに突起部321PAが連結されていてもよい。蓋部321Lの立体的形状は、例えば、RFIDタグ330を被覆するために略板状である。もちろん、カバー321が突起部321PBを有している場合には、例えば、その突起部321PBも蓋部321Lに連結されていてもよい。
突起部321PAは、例えば、蓋部321Lの一端に連結されているのに対して、突起部321PBは、例えば、蓋部321Lの他端に連結されている。取付部320にRFIDタグ330が取り付けられた状態において、蓋部321Lは、例えば、RFIDタグ300と対向するように配置される。このため、RFIDタブ330は、例えば、突起部321PA,321PBの間に配置されている。
蓋部321Lの幅方向(Y軸方向)における突起部321PAの位置は、特に限定されないが、例えば、その蓋部321Lの幅方向における中央である。蓋部321Lの幅方向における突起部321PBの位置は、特に限定されないが、例えば、その蓋部321Lの幅方向における一端である。
蓋部321Lの構成(厚さ)は、特に限定されないが、例えば、その蓋部321Lの幅方向における一端部の厚さT3は、それ以外の部分の厚さT4よりも大きくなっている。突起部321PAは、例えば、蓋部321Lのうちの厚さT4を有する部分に連結されていると共に、突起部321PBは、例えば、蓋部321Lのうちの厚さT3を有する部分に連結されている。ただし、突起部321PAの厚さT5は、例えば、厚さT4よりも大きくなっていると共に、突起部321PBの厚さT6は、例えば、厚さT4よりも大きくなっている。また、突起部321PBの厚さT6は、例えば、厚さT3に等しくなっている。
すなわち、蓋部321Lの立体的形状は、例えば、RFIDタグ330の上方および一側方を被覆することが可能な形状であり、より具体的には、1つの上面と1つの側面とにより形成された略板状などである。
なお、蓋部321Lの一端部、より具体的には突起部321PBが設けられている側における蓋部321Lの一端部には、例えば、図23および図24に示したように、傾斜面321Mが設けられている。この傾斜面321Mは、例えば、収納部310に対するRFIDタグ330の取り付け完了後において、必要に応じて収納部310からRFIDタグ330を取り外すために用いられる。傾斜面321Mを用いたRFIDタグ330の取り外し手順に関しては、後述する(図33〜図40参照)。
突起部321PBには、例えば、その突起部321PBの延在方向と交差する方向、すなわち幅方向(Y軸方向)に延在する旋回軸321Sが設けられており、その旋回軸321は、後述する支持体322の旋回軸受け322Uに挿入可能である。旋回軸321Sの立体的形状は、特に限定されないが、例えば、円筒状などである。旋回軸321Sが旋回軸受け322Uに挿入された状態において、カバー321は、蓋部221LがRFIDタグ330を被覆すると共に突起部321PAが窪み部322DBに挿入されるように、その旋回軸321Sを中心として旋回可能である。
なお、幅方向における蓋部321Lの一端には、本発明の一実施形態の「第5突起部」である突起部321PCが設けられており、その突起部321PCは、幅方向に延在している。突起部321PCの数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。ここでは、突起部321PCの数は、例えば、3個である。この突起部321PCは、例えば、後述するカバー321の移動(スライド)動作を利用して、取付部320に対してカバー321をより強固に固定するために用いられる。突起部321PCを用いたカバー321の固定原理に関しては、後述する。
突起部321PAの幅(Y軸方向の寸法)W1は、特に限定されないが、十分に大きいことが好ましい。後述するように、挿入口321Hに挿入ピン323が挿入された際に、その挿入口321Hの内壁面に対する挿入ピン323の接触面積が十分に大きくなるため、支持体322に対してカバー321が強固に固定されるからである。
ただし、後述するように、必要に応じて蓋部321Lから突起部321PAを分離可能とするために、例えば、図23および図24に示したように、蓋部321Lと突起部321PAとが互いに連結された位置において、カバー321に切り込み321Tが設けられていてもよい。この切り込み321Tは、例えば、カバー321の表面に設けられていてもよいし、カバー321の裏面に設けられていてもよいし、双方に設けられていてもよい。図23および図24では、カバー321の裏面に切り込み321Tが設けられている場合を示している。
突起部321PBの幅W2は、特に限定されないが、十分に小さいことが好ましい。突起部321PBの物理的強度が適度に低下するため、後述するように、支持体322に対してカバー321が固定されたのち、必要に応じて支持体322からカバー321を取り外す際に、蓋部321Lから突起部321PBが分離しやすくなるからである(図36および図37参照)。
支持体322は、図19および図20に示したように、収容部322DAと、本発明の一実施形態の「第1窪み部」である窪み部322DBと、開放部322DCと有している。具体的には、支持体322は、5個のリブ322R1〜322R5を有しており、その5個のリブ322R1〜322R5により収容部322DA、窪み部322DBおよび開放部322DCが形成されている。収容部322DAおよび窪み部322DBは、互いに連結されていると共に、収容部322DAおよび開放部322Cは、互いに連結されている。
リブ322R1,322R2は、幅方向と交差する方向(Z軸方向)において互いに離間されると共に互いに対向するように配置されている。リブ322R3,322R4は、リブ322R1,322R2の間において、幅方向と交差する方向(Z軸方向)において互いに離間されると共に互いに対向するように配置されている。リブ322R5は、幅方向においてリブ322R1〜322R4のそれぞれに隣接するように配置されている。ただし、リブ322R1,322R2のそれぞれの厚さ(X軸方向の寸法)は、例えば、リブ322R5の厚さよりも小さくなっていると共に、リブ322R3,322R4のそれぞれの厚さは、例えば、リブ322R1,322R2のそれぞれの厚さよりも小さくなっている。
収容部322DAは、RFIDタグ330が収容される空間であり、より具体的には、例えば、リブ322R1〜322R5により囲まれた空間である。上記したリブ322R1〜322R5のそれぞれの厚さの違いを利用して、収容部322DAの範囲は、例えば、リブ322R1,322R2,322R5により規定されている。RFIDタグ330は、例えば、リブ322R3,322R4のそれぞれの上に載置される。
窪み部322DBは、例えば、リブ322R1に設けられている。すなわち、窪み部322DBは、例えば、リブ322R1が部分的に窪むことにより形成されている。この窪み部322DBは、突起部321PAの延在方向と同様の方向に延在しており、その窪み部322DBには、突起部321PAが挿入可能である。取付部320を用いてRFIDタグ330が収納部310に取り付けられる場合には、突起部321PAが窪み部322DBに挿入される。窪み部322DBの開口形状は、特に限定されないが、例えば、矩形などである。
開放部322DCは、リブ322R2が延設されていないことに起因して開放されている空間である。この開放部322DCには、旋回軸受け322Uに旋回軸322Sが挿入される際に、突起部321PBが配置される。
取付部320を用いてRFIDタグ330が収納部310に取り付けられる場合には、収容部333DAにRFIDタグ330が収容された状態において、そのRFIDタグ330がカバー321により被覆される。この場合には、カバー321のうちの蓋部321Lが収容部322DAに収容されることに応じて、突起部321PAが窪み部322DBに挿入されると共に、突起部321PBが開放部322DCに配置される。
リブ322R1には、本発明の一実施形態の「貫通口」である貫通口322Hが設けられている。この貫通口322Hは、突起部321PAの延在方向と交差する方向(Y軸方向)に延在していると共に、窪み部322DBに連通されている。すなわち、貫通口322Hは、窪み部322DBに連結されているため、その貫通口322Hと窪み部322DBとは、互いにつながっている。貫通口322Hの開口形状は、特に限定されないが、例えば、円形である。
貫通口322Hの内径は、特に限定されないため、その貫通口322Hの延在方向において一定でもよいし、変化していてもよい。ここでは、貫通口322Hの内径は、例えば、その貫通口322Hの延在方向において一定である。
リブ322R2には、例えば、旋回軸321Sの延在方向と同様の方向(Y軸方向)に延在する旋回軸受け322Uが設けられており、その旋回軸受け322Uには、旋回軸322Sが挿入可能である。旋回軸受け322Uの開口形状は、例えば、旋回軸321Sが挿入可能な形状であれば、特に限定されない。
中でも、旋回軸受け322Uの開口形状は、旋回軸321Sの挿入方向と交差する方向(Z軸方向)に長い形状であることが好ましい。具体的には、旋回軸受け322Uの開口形状は、例えば、4個の角部が丸みを帯びた略長方形などである。旋回軸受け322Uに旋回軸322Sが挿入された状態において、その旋回軸受け322Uの内部において旋回軸322Sが移動可能になるため、支持体322に対してカバー321を取り付ける際に、そのカバー321の位置を調整可能になるからである。
リブ322R5には、例えば、本発明の一実施形態の「第4開口部」である開口部322Fが設けられており、その開口部322Fには、突起部321PCが挿入可能である。開口部322Fの数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。ここでは、開口部322Fの数は、例えば、上記した突起部321PCの数(3個)に応じて、3個である。3個の開口部322Fは、例えば、2個の仕切りリブ322Vにより分離されている。
なお、収容部322DAの幅W5は、特に限定されないが、中でも、カバー321(蓋部321L)の幅W4よりも大きいことが好ましい。また、窪み部322DBの幅W3は、特に限定されないが、中でも、突起部321PAの幅W1よりも大きいことが好ましい。後述するように、支持体322に対してカバー321が仮止めまたは本止めされた状態において、そのカバー321が幅方向に移動(スライド)可能になるからである。
特に、窪み部322DBの幅W3と突起部321PAの幅W1との差は、収容部322DAの幅W5とカバー321の幅W4との差以上であることが好ましい。すなわち、(W3−W1)≧(W5−W4)という関係が成立していることが好ましい。カバー321のうちの主要部、すなわちRFIDタグ330を被覆する蓋部321Lが広範囲においてスライド可能になるからである。これにより、後述するように、旋回軸322Sを中心としてカバー231を旋回させる際に、3個の突起部321PCが蓋部321Lと一緒に収容部322DAに収容されやすくなる。
挿入ピン323は、貫通口322Hおよび挿入口321Hにこの順に挿入可能である。取付部320を用いてRFIDタグ330が収納部310に取り付けられる場合には、窪み部322DBに突起部321PAが挿入されることにより、カバー321と支持体322との間にRFIDタグ330が挟まれた状態において、貫通口322Hおよび挿入口321Hにこの順に挿入ピン323が挿入される。挿入ピン323の形成材料および立体的形状に関する詳細は、例えば、挿入ピン123の形成材料および立体的形状に関する詳細と同様である。図18では、挿入ピン323が収納部310から離間された状態を示していると共に、図19および図20では、挿入ピン323の図示を省略している。
挿入ピン323の長さ(Y軸方向の寸法)L1は、特に限定されない。中でも、挿入ピン323の長さL1は、図28に示したように、挿入口321Hの長さL2と貫通口322Hの長さL3との和(=L2+L3)以下であることが好ましい。この場合には、特に、長さL1は、長さL2と長さL3との和よりも小さいことがより好ましい。貫通口322Hの内部に挿入ピン323が十分に押し込まれることにより、その挿入ピン323の後端部が貫通口32Hから外部に出にくくなるため、その貫通口322Hから挿入ピン323が引き抜かれにくくなるからである。
なお、挿入ピン323の形成材料は、特に限定されないが、中でも、RFIDタグ330を用いた無線通信が阻害される可能性を低下させるために、その挿入ピン323は、金属材料ではなく高分子材料を含んでいることが好ましい。
<3−2.RFIDタグの取り付け手順>
次に、図18〜図32を参照しながら、RFIDタグ330の取り付け手順に関して説明する。
以下では、例えば、取付部320を用いてRFIDタグ330を収納部310に取り付ける前の状態において、図18に示したように、RFIDタグ330、カバー321および挿入ピン323が収納部310から取り外されていることとする。
取付部320を用いてRFIDタグ330を収納部310に取り付ける場合には、最初に、図19および図20に示したように、リブ322R3,322R4の上にRFIDタグ330を載置することにより、収容部322DAにRFIDタグ330を収容する。この場合には、RFIDタグ330の一端が2個の仕切りリブ322Vに当接されると共に、そのRFIDタグ330のうちの突起状のメモリ部333がリブ322R3,322R4の間の空間に配置されるようにする。
続いて、図20および図21に示したように、リブ322R2にカバー321を取り付ける。この場合には、開放部322DCに突起部321PBを配置させることにより、旋回軸受け322Uに旋回軸321Sを挿入させる。これにより、支持体322に対してカバー321が位置合わせされる。
続いて、図22〜図25に示したように、旋回軸321Sを中心としてカバー321を旋回させることにより、そのカバー321を用いてRFIDタグ330を被覆する。これにより、収容部322DAに蓋部321Lが収容されると共に、窪み部322DBに突起部321PAが挿入される。よって、カバー321と支持体322との間にRFIDタグ330が挟まれるため、そのRFIDタグ330が収納部310に仮止めされる。
なお、例えば、上記したように、収容部322DAの幅W5はカバー321(蓋部321L)の幅W4よりも大きいと共に、窪み部322DBの幅W3は突起部321PAの幅W1よりも大きい。これにより、カバー321を旋回させる際には、幅方向、言い換えれば後述する挿入ピン323の挿入方向(Y軸方向)においてカバー321がスライド可能であるため、そのカバー321の位置を幅方向において調整可能である。この場合には、カバー321の位置を手前側に調整することにより、蓋部321Lに設けられている3個の突起部321PCが収容部322DAに収容されるようにする。
続いて、図26〜図30に示したように、貫通口322Hおよび挿入口321Hにこの順に挿入ピン300を挿入する。すなわち、貫通口322Hに挿入ピン323を挿入したのち、その挿入ピン323をさらに挿入口321Hに挿入する。
この場合には、挿入口321Hの内部に挿入ピン323を十分に押し込む。具体的には、挿入ピン300の前端が底面321Nに当接されると共に、その挿入ピン300の後端が開口部322Hから外部に出ないようにする。この場合には、挿入ピン323の押し込み動作を利用して、その挿入ピン323を用いて突起部321PAを押すことにより、その挿入ピン323の挿入方向に向かってカバー321をスライドさせる。
これにより、図31および図32に示したように、カバー321と支持体322との間にRFIDタグ330が挟まれている状態において、貫通口322Hおよび挿入口321Hにこの順に挿入ピン323が挿入されると共に、3個の突起部321PCのそれぞれが3個の開口部322Fのそれぞれに挿入されるため、そのRFIDタグ330が収納部310に本止めされる。よって、取付部320を用いたRFIDタグ330の取り付けが完了する。
<3−3.RFIDタグの取り外し手順>
なお、RFIDタグ330の取り付けが完了した状態では、そのRFIDタグ330が収納部310に固定されているため、トナーカートリッジ300の使用時においてRFIDタグ330が脱落しにくくなる。しかも、挿入口321Hおよび貫通口322Hのそれぞれに挿入ピン323が挿入されていることに起因して、ペンチなどの工具を用いて貫通口322Hから挿入ピン323を引き抜くことが困難であるため、その挿入ピン323を取り外しにくくなる。
しかしながら、例えば、誤ったRFIDタグ330が取り付けられ場合などには、必要に応じて、以下で説明する手順により、取り付けの完了後においてRFIDタグ330を回収することができる。
図33〜図40のそれぞれは、RFIDタグ330の取り外し手順を説明するために、図19〜図32に対応する斜視構成および断面構成を表している。
具体的には、図33、図34、図36〜図38および図40のそれぞれは、斜視構成を表している。ただし、図34は図33に対応する一部断面を含む斜視構成、図38は図37に対応する一部断面を含む斜視構成をそれぞれ示している。図34ではXY面に沿った断面、図38ではXZ面に沿った断面をそれぞれ示している。
図35は図34に対応する断面構成、図39は図38に対応する断面構成をそれぞれ示している。図35ではXY面に沿った断面、図39ではXZ面に沿った断面をそれぞれ示している。
RFIDタグ330を収納部310から取り外す場合には、最初に、図33〜図35に示したように、挿入口321Hおよび貫通口322Hのそれぞれに挿入ピン323が挿入されている状態において、そのカバー321を手前にスライドさせる。これにより、3個の突起部321PCが3個の開口部322Fから引き抜かれる。
続いて、図36に示したように、カバー321とリブ322R2との間の隙間に工具600を差し込んだのち、てこの原理を利用して、工具600のうちの一端部を押し下げると共に他端部を押し上げる。この場合には、カバー321の一端部に傾斜面321Mが設けられているため、工具600を用いる場合には、その工具600の先端部分を傾斜面321Mに当接させる。
工具600の種類は、特に限定されないが、例えば、カバー321とリブ322R2との間の隙間に挿入可能なドライバおよびニッパなどである。中でも、板状の先端部分を有するマイナスドライバなどが好ましい。カバー321とリブ322R5との間の隙間に工具600の先端部分が入り込みやすくなると共に、板状の先端部分が傾斜面321Mに当接しやすくなるからである。図36では、工具300の図示内容を簡略化しているため、その工具300を板状に示している。
これにより、図37〜図39に示したように、旋回軸321Sが旋回軸受け321Uに挿入されている状態において、工具600の他端部によりカバー321(蓋部321L)がRFIDタグ330から遠ざかるように持ち上げられる。この場合には、蓋部321Lを持ち上げる力に応じてカバー321が意図的に破損させられるため、突起部321PBが蓋部321Lから分離される。しかも、切り込み321Tが設けられている位置においてカバー321が屈曲するため、突起部321PAが窪み部322DBに挿入されている状態において、RFIDタグ330を被覆していた蓋部321Lだけが持ち上げられる。これにより、RFIDタグ330が露出する。なお、カバー321を屈曲させたのち、突起部321PAから蓋部321Lを分離させることにより、その蓋部321Lを除去してもよい。
最後に、図40に示したように、収容部322DAからRFIDタグ330を回収する。図40では、蓋部321Lが除去された状態を示している。これにより、RFIDタグ330の取り外しが完了する。
<3−4.作用および効果>
このトナーカートリッジ300では、取付部320において、突起部321PAが窪み部322DBに挿入されることによりカバー321と支持体322との間にRFIDタグ330が挟まれた状態において、貫通口322Hおよび挿入口321Hにこの順に挿入ピン323が挿入されている。この場合には、上記したように、カバー321の内部にRFIDタグ330が収容された状態において、そのカバー321が支持体322に固定されるため、そのRFIDタグ330が支持体322に固定される。よって、取り付けの完了後において、RFIDタグ330が脱落しにくくなるため、そのRFIDタグ330の脱落を防止することができる。
特に、カバー321が旋回軸321Sを有していると共に、そのカバー321が旋回軸321Sを中心として旋回可能であれば、その旋回軸321Sを用いてカバー321が支持体322に対して位置合わせされやすくなると共に、そのカバー321の旋回動作を利用してRFIDタグ330を容易に被覆可能である。よって、収納部310に対してRFIDタグ330を容易に取り付けることができる。
また、窪み部322DBの幅W3が突起部321PAの幅W1よりも大きくなっていれば、その突起部321PAが窪み部322DBに挿入された状態においてカバー321が幅方向にスライド可能になる。よって、カバー321が支持体322に対してより位置合わせされやすくなるため、収納部310に対してRFIDタグ330を容易に取り付けることができる。
この場合には、挿入口321Hが非貫通口であれば、その挿入口321Hに対する挿入ピン323の挿入動作を利用して突起部321PAが押されるため、カバー321がよりスライドしやすくなる。よって、収納部310に対してRFIDタグ330をより容易に取り付けることができる。
また、カバー321が3個の突起部321PCを有していると共に、リブ322R5が3個の開口部322Fを有していれば、上記したカバー321のスライド動作を利用して、3個の突起部321PCが3個の開口部322Fに挿入される。よって、支持体322に対してカバー321がより強固に固定されるため、そのRFIDタグ330の脱落をより防止することができる。
また、挿入ピン323の長さL1が挿入口321Hの長さL2と貫通口322Hの長さL3との和以下であれば、貫通口322Hの内部に挿入ピン323を十分に押し込むことにより、その挿入ピン323の後端部が貫通口322Hから外部に出にくくなる。よって、挿入ピン323の挿入後において、貫通口322Hから挿入ピン323がより引き抜かれにくくなるため、より高い効果を得ることができる。
また、カバー321が突起部321PBを有しており、工具600を用いて蓋部321Lを持ち上げる力に応じて突起部321PBが蓋部321Lから分離可能であれば、RDIDタグ330の取り付け完了後において、必要に応じてRFIDタグ330が露出されるため、そのRFIDタグ330を回収することができる。
この場合には、突起部321PAと蓋部321Lとの連結位置においてカバー321に切り込み321Tが設けられていることにより、工具600を用いて蓋部321Lを持ち上げる力に応じてカバー321が屈曲可能であれば、RFIDタグ330が露出されやすくなるため、そのRFIDタグ330をより容易に回収することができる。
トナーカートリッジ300に関する他の作用および効果は、上記したトナーカートリッジ100に関する作用および効果と同様である。
<4.画像形成ユニット>
次に、本発明の一実施形態の画像形成ユニットに関して説明する。
ここで説明する画像形成ユニットは、トナーを用いて現像処理を行うユニットであり、上記したトナーカートリッジ100に対応するトナーカートリッジ410または取付部120に対応する取付部500を備えている。
<4−1.構成>
まず、本発明の一実施形態の画像形成ユニットである画像形成ユニット400の構成に関して説明する。以下では、上記したトナーカートリッジ100の構成要素を随時引用する。
この画像形成ユニット400の構成としては、以下で説明する3種類の構成例(構成例1〜3)が挙げられる。以下では、上記したトナーカートリッジ100の構成要素を随時引用する。
<4−1−1.構成例1>
図41は、構成例1の画像形成ユニット400の平面構成を模式的に表している。
この画像形成ユニット400は、本発明の一実施形態の「トナー収納器」または「トナー収納部」であるトナーカートリッジ410と、そのトナーカートリッジ410に収納されているトナーを用いて現像処理を行う現像処理部420とを備えている。
[トナーカートリッジ]
トナーカートリッジ410の構成は、取付部120に代えて取付部500を備えていることを除いて、上記したトナーカートリッジ100の構成と同様である。すなわち、メモリ基板130は、取付部500を用いて取り付けられている。このトナーカートリッジ410は、例えば、現像処理部420に対して着脱可能に装着されている。取付部500の構成は、取付部120の構成と同様である。図41では、取付部500を模式的に示しているため、その取付部500の構成に関する詳細な図示を省略している。
[現像処理部]
現像処理部420は、潜像(静電潜像)を形成すると共に、その静電潜像にトナーを付着させる。
この現像処理部420は、例えば、図41に示したように、筐体421の内部に、感光体ドラム422と、帯電ローラ423と、現像ローラ424と、供給ローラ425と、現像ブレード426と、クリーニングブレード427と、光源428とを含んでいる。
感光体ドラム422は、例えば、円筒状の導電性支持体と、その導電性支持体の外周面を被覆する光導電層とを含む有機系感光体であり、モータなどの駆動源を介して回転可能である。導電性支持体は、例えば、アルミニウムなどの金属材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含む金属パイプである。光導電層は、例えば、電荷発生層および電荷輸送層などを含む積層体である。感光体ドラム422の一部は、筐体421に設けられた開口部429から露出している。
帯電ローラ423は、例えば、金属シャフトと、その金属シャフトの外周面を被覆する半導電性エピクロロヒドリンゴム層とを含んでいる。この帯電ローラ423は、感光体ドラム422を帯電させるために、その感光体ドラム422に対して圧接されている。
現像ローラ424は、例えば、金属シャフトと、その金属シャフトの外周面を被覆する半導電性ウレタンゴム層とを含んでいる。この現像ローラ424は、供給ローラ425から供給されるトナーを担持すると共に、感光体ドラム422の表面に形成された潜像(静電潜像)にトナーを付着させる。
供給ローラ425は、例えば、金属シャフトと、その金属シャフトの外周面を被覆する半導電性発泡シリコンスポンジ層とを含んでおり、いわゆるスポンジローラである。この供給ローラ425は、現像ローラ424に摺接しながら、感光体ドラム422の表面にトナーを供給する。
現像ブレード426は、現像ローラ424の表面に供給されたトナーの厚さを規制する。この現像ブレード426は、例えば、現像ローラ424から所定の距離を隔てた位置に配置されており、その現像ローラ424と現像ブレード426との間の距離(間隔)に基づいてトナーの厚さが制御される。また、現像ブレード426は、例えば、ステンレスなどの金属材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
クリーニングブレード427は、感光体ドラム422の表面に残留した不要なトナーなどを掻き取る。このクリーニングブレード427は、例えば、感光体ドラム422の延在方向と略平行な方向に延在しており、その感光体ドラム422に対して圧接されている。また、クリーニングブレード427は、例えば、ウレタンゴムなどの高分子材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
光源428は、筐体421に設けられた開口部430を通じて感光体ドラム422の表面を露光することにより、その感光体ドラム422の表面に静電潜像を形成する露光装置である。この光源428は、例えば、発光ダイオード(LED)ヘッドであり、LED素子およびレンズアレイなどを含んでいる。LED素子およびレンズアレイは、そのLED素子から出力された光(照射光)が感光体ドラム422の表面において結像するように配置されている。ただし、画像形成ユニット400は、例えば、光源428を備えていなくてもよい。この場合には、例えば、光源428は、画像形成ユニット400に対して別途取り付けられる。
<4−1−2.構成例2>
図42は、構成例2の画像形成ユニット400の平面構成を模式的に表しており、図41に対応している。
この画像形成ユニット400は、取付部500がトナーカートリッジ410に代えて現像処理部420に設けられていることを除いて、構成例1の画像形成ユニット400(図41参照)と同様の構成を有している。このため、トナーカートリッジ410は、取付部500に対応する取付部120を備えていないことを除いて、トナーカートリッジ100と同様の構成を有している。現像処理部420は、取付部500を備えていることを除いて、構成例1の画像形成ユニット400における現像処理部420と同様の構成を有している。取付部500の設置位置などは、特に限定されない。
<4−1−3.構成例3>
図43は、構成例3の画像形成ユニット400の平面構成を模式的に表しており、図41に対応している。
この画像形成ユニット400は、1個の取付部500に代えて2個の取付部500(500A,500B)を備えていることを除いて、構成例1,2の画像形成ユニット400(図41および図42参照)と同様の構成を有している。具体的には、取付部500Aは、トナーカートリッジ410に設けられていると共に、取付部500Bは、現像処理部420に設けられている。すなわち、取付部500(500A)を備えているトナーカートリッジ410は、構成例1の画像形成ユニット400におけるトナーカートリッジ410と同様の構成を有している。一方、取付部500(500B)を備えている現像処理部420は、構成例2の画像形成ユニット400における現像処理部420と同様の構成を有している。
2個の取付部500(500A,500B)を用いる場合、取付部500Aにより取り付けられているメモリ基板130および取付部500Bにより取り付けられているメモリ基板130のそれぞれには、互いに共通する情報が記憶されていてもよいし、互いに異なる情報が記憶されていてもよい。
後者の場合において、取付部500Aにより取り付けられているメモリ基板130には、例えば、トナーカートリッジ410に関する情報およびトナーに関する情報などが記憶されていると共に、取付部500Bにより取り付けられているメモリ基板130には、例えば、トナーの色に関する情報およびトナーの容量に関する情報などが記憶されている。
<4−2.動作>
次に、画像形成ユニット400の動作に関して説明する。
なお、メモリ基板130の取り付け手順に関しては既に説明したので、以下では、そのメモリ基板130の取り付け手順に関する説明を省略する。
この画像形成ユニット400では、最初に、現像処理部420において、感光体ドラム422が回転すると、帯電ローラ423が回転しながら感光体ドラム422の表面に直流電圧を印加する。これにより、感光体ドラム422の表面が均一に帯電する。
続いて、外部から画像形成ユニット400に供給される画像データに基づいて、光源428が感光体ドラム422の表面に光を照射する。これにより、感光体ドラム422の表面では、光の照射部分において表面電位が減衰(光減衰)するため、その感光体ドラム422の表面に静電潜像が形成される。
一方、トナーカートリッジ410に収納されているトナーは、現像処理部420に向けて放出される。
続いて、供給ローラ425に電圧が印加されたのち、その供給ローラ425が回転する。これにより、供給ローラ425の表面にトナーが供給される。
続いて、現像ローラ424に電圧が印加されたのち、その現像ローラ424が供給ローラ425に対して圧接されながら回転する。これにより、供給ローラ425の表面に供給されたトナーが現像ローラ424の表面に吸着すると共に、そのトナーが現像ローラ424の回転を利用して搬送される。この場合には、現像ローラ424の表面に吸着されているトナーの一部が現像ブレード426により除去されるため、その現像ローラ424の表面に吸着されたトナーの厚さが均一化される。
最後に、現像ローラ424に対して圧接されながら感光体ドラム422が回転したのち、その現像ローラ424の表面に吸着されていたトナーが感光体ドラム422の表面に移行する。これにより、感光体ドラム422の表面(静電潜像)にトナーが付着するため、現像処理が完了する。
<4−3.作用および効果>
この画像形成ユニット400では、取付部120と同様の構成を有する取付部500を備えているため、その取付部500を用いてメモリ基板130が取り付けられている。よって、トナーカートリッジ100に関して説明した場合と同様の理由により、メモリ基板130の脱落を防止することができる。
画像形成ユニット400に関する他の作用および効果は、トナーカートリッジ100に関する作用および効果と同様である。
なお、画像形成ユニット400にトナーカートリッジ100を適用する場合に関して説明したが、そのトナーカートリッジ100に代えてトナーカートリッジ200を画像形成ユニット400に適用してもよい。すなわち、画像形成ユニットは、トナーカートリッジ200に対応するトナーカートリッジ410および取付部220に対応する取付部500を備えていてもよい。この場合には、メモリ基板230の脱落を防止することができる。もちろん、構成例3の画像形成ユニット400では、トナーカートリッジ100,200を併用してもよい。
また、トナーカートリッジ100に代えてトナーカートリッジ300を画像形成ユニット400に適用してもよい。すなわち、画像形成ユニットは、トナーカートリッジ300に対応するトナーカートリッジ410および取付部320に対応する取付部500を備えていてもよい。この場合には、RFIDタグ330の脱落を防止することができる。もちろん、構成例3の画像形成ユニット400では、トナーカートリッジ100,300を併用してもよい。
<5.画像形成装置>
次に、本発明の一実施形態の画像形成装置に関して説明する。
ここで説明する画像形成装置は、例えば、トナーを用いて後述する媒体M(図44および図45参照)の表面に画像を形成する装置であり、いわゆる電子写真方式のフルカラープリンタである。媒体Mの材質は、特に限定されないが、例えば、紙およびフィルムなどのうちのいずれか1種類または2種類以上である。
この画像形成装置は、上記した画像形成ユニット400を備えている。以下では、上記した画像形成ユニット400の構成要素を随時引用する。
<5−1.構成>
まず、画像形成装置の構成に関して説明する。この画像形成装置の構成としては、以下で説明する2種類の構成例(構成例1,2)が考えられる。
<5−1−1.構成例1>
図44は、構成例1の画像形成装置の平面構成を表している。構成例1の画像形成装置では、後述する現像部30にトナーカートリッジ100,200のうちの一方または双方が適用されている。この画像形成装置では、媒体Mは、搬送経路R1〜R5に沿って搬送可能である。図44では、搬送経路R1〜R5のそれぞれを破線で示している。
具体的には、画像形成装置は、例えば、図44に示したように、筐体1の内部に、トレイ10と、送り出しローラ20と、1または2以上の現像部30と、転写部40と、定着部50と、搬送ローラ61〜68と、搬送路切り替えガイド69,70とを備えている。
[筐体]
筐体1は、例えば、金属材料および高分子材料などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。筐体1には、画像が形成された媒体Mを排出するためのスタッカ部2が設けられており、その画像が形成された媒体Mは、筐体1に設けられた排出口1Hから排出される。
[トレイおよび送り出しローラ]
トレイ10は、例えば、筐体1に対して着脱可能に装着されており、媒体Mを収納している。送り出しローラ20は、例えば、Y軸方向に延在しており、そのY軸を中心として回転可能である。以降において説明する一連の構成要素のうち、名称中に「ローラ」という文言を含む構成要素は、送り出しローラ20と同様に、Y軸方向に延在していると共にY軸を中心として回転可能である。
トレイ10には、例えば、複数の媒体Mが積層された状態で収納されている。このトレイ10に収納されている複数の媒体Mは、例えば、送り出しローラ20によりトレイ10から1つずつ取り出される。
トレイ10の数および送り出しローラ20の数のそれぞれは、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。図44では、例えば、トレイ10の数が1個であると共に送り出しローラ20の数が1個である場合を示している。
[現像部]
現像部30は、上記した画像形成ユニット400と同様の構成を有しており、トナーを用いて現像処理を行う。具体的には、現像部30は、主に、静電潜像を形成すると共に、クーロン力を利用して静電潜像にトナーを付着させる。画像形成ユニット400の構成は、構成例1〜3のうちのいずれでもよい。もちろん、構成例1〜3のうちの任意の2種類以上が併用されてもよい。また、画像形成ユニット400にトナーカートリッジ100が適用されていてもよいし、画像形成ユニット400にトナーカートリッジ200が適用されていてもよい。もちろん、画像形成ユニット400にトナーカートリッジ100,200の双方が適用されていてもよい。
ここでは、画像形成装置は、例えば、4個の現像部30(30K,30C,30M,30Y)を備えている。
現像部30K,30C,30M,30Yのそれぞれは、例えば、筐体1に対して着脱可能に装着されていると共に、後述する中間転写ベルト41の移動経路に沿って配列されている。ここでは、現像部30K,30C,30M,30Yは、例えば、中間転写ベルト41の移動方向(矢印F5)において、上流側から下流側に向かってこの順に配置されている。
現像部30K,30C,30M,30Yのそれぞれは、例えば、トナーカートリッジに収納されているトナーの種類(色)が異なることを除いて、互いに同様の構成を有している。現像部30Kのトナーカートリッジには、例えば、ブラックトナーが収納されている。現像部30Cのトナーカートリッジには、例えば、シアントナーが収納されている。現像部30Mのトナーカートリッジには、例えば、マゼンタトナーが収納されている。現像部30Yのトナーカートリッジには、例えば、イエロートナーが収納されている。
[転写部]
転写部40は、現像部30により現像処理されたトナーを用いて転写処理を行う。具体的には、転写部40は、主に、現像部30により静電潜像に付着されたトナーを媒体Mに転写させる。
この転写部40は、例えば、中間転写ベルト41と、駆動ローラ42と、従動ローラ(アイドルローラ)43と、バックアップローラ44と、1または2以上の1次転写ローラ45と、2次転写ローラ46と、クリーニングブレード47とを含んでいる。
中間転写ベルト41は、媒体Mにトナーが転写される前に、そのトナーが一時的に転写される媒体(中間転写媒体)であり、例えば、無端の弾性ベルトなどである。この中間転写ベルト41は、例えば、ポリイミドなどの高分子材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。なお、中間転写ベルト41は、駆動ローラ42、従動ローラ43およびバックアップローラ44のそれぞれにより張架された状態において、その駆動ローラ42の回転に応じて移動可能である。
駆動ローラ42は、例えば、モータなどの駆動力を利用して回転可能である。従動ローラ43およびバックアップローラ44のそれぞれは、例えば、駆動ローラ42の回転に応じて回転可能である。
1次転写ローラ45は、静電潜像に付着されたトナーを中間転写ベルト41に転写(1次転写)させる。この1次転写ローラ45は、中間転写ベルト41を介して現像部30(感光体ドラム)に圧接されている。なお、1次転写ローラ45は、中間転写ベルト41の移動に応じて回転可能である。
ここでは、転写部40は、例えば、上記した4個の現像部30(30K,30C,30M,30Y)に対応して、4個の1次転写ローラ45(45K,45C,45M,45Y)を含んでいる。また、転写部40は、1個のバックアップローラ44に対応して、1個の2次転写ローラ46を含んでいる。
2次転写ローラ46は、中間転写ベルト41に転写されたトナーを媒体Mに転写(2次転写)させる。この2次転写ローラ46は、バックアップローラ44に対して圧接されており、例えば、金属製の芯材と、その芯材の外周面を被覆する発泡ゴム層などの弾性層とを含んでいる。なお、2次転写ローラ46は、中間転写ベルト41の移動に応じて回転可能である。
クリーニングブレード47は、中間転写ベルト41に対して圧接されており、その中間転写ベルト41の表面に残留した不要なトナーなどを掻き取る。
[定着部]
定着部50は、転写部40により媒体Mに転写されたトナーを用いて定着処理を行う。具体的には、定着部50は、例えば、転写部40により媒体Mに転写されたトナーを加熱しながら加圧することにより、そのトナーを媒体Mに定着させる。
この定着部50は、例えば、加熱ローラ51と、加圧ローラ52とを含んでいる。
加熱ローラ51は、トナーを加熱する。この加熱ローラ51は、例えば、中空円筒状の金属芯と、その金属芯の表面を被覆する樹脂コートとを含んでいる。金属芯は、例えば、アルミニウムなどの金属材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。樹脂コートは、例えば、例えば、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体(PFA)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの高分子材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
加熱ローラ51(金属芯)の内部には、例えば、ヒータが設置されており、そのヒータは、例えば、ハロゲンランプなどである。加熱ローラ51の近傍には、例えば、その加熱ローラ51から離間されるように、サーミスタが配置されている。このサーミスタは、例えば、加熱ローラ51の表面温度を測定する。
加圧ローラ52は、加熱ローラ51に対して圧接されており、トナーを加圧する。この加圧ローラ52は、例えば、金属棒などである。金属棒は、例えば、アルミニウムなどの金属材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
[搬送ローラ]
搬送ローラ61〜68のそれぞれは、媒体Mの搬送経路R1〜R5を介して互いに対向するように配置された一対のローラを含んでおり、送り出しローラ20により取り出された媒体Mを搬送させる。
媒体Mの片面だけに画像が形成される場合には、その媒体Mは、例えば、搬送ローラ61〜64により搬送経路R1,R2に沿って搬送される。また、媒体Mの両面に画像が形成される場合には、その媒体Mは、例えば、搬送ローラ61〜68により搬送経路R1〜R5に沿って搬送される。
[搬送路切り替えガイド]
搬送路切り替えガイド69,70は、媒体Mに形成される画像の様式(媒体Mの片面だけに画像が形成されるか、または媒体Mの両面に画像が形成されるか)などの条件に応じて、その媒体Mの搬送方向を切り替える。
<5−1−2.構成例2>
図45は、構成例2の画像形成装置の平面構成を表している。構成例2の画像形成装置では、現像部30にトナーカートリッジ300が適用されている。
具体的には、画像形成装置は、例えば、図45に示したように、現像部30がさらに無線通信装置31を含んでいることを除いて、構成例1の画像形成装置と同様の構成を有している。無線通信装置31は、主に、RFIDタグ330と無線通信する。これにより、無線通信装置31は、RFIDタグ330に記録されている情報を読み取ると共に、そのRFIDタグ330のメモリ部333に情報を書き込む。
ここでは、画像形成装置は、例えば、4個の現像部30(30K,30C,30M,30Y)を備えていることに応じて、4個の無線通信装置31(31K,31C,31M,31Y)を備えている。無線通信装置31Kは、現像部30Kに搭載されているRFIDタグ330と無線通信する。無線通信装置31Cは、現像部30Cに搭載されているRFIDタグ330と無線通信する。無線通信装置31Mは、現像部30Mに搭載されているRFIDタグ330と無線通信する。無線通信装置31Yは、現像部30Yに搭載されているRFIDタグ330と無線通信する。
<5−2.動作>
次に、画像形成装置の動作に関して説明する。以下では、上記した画像形成ユニット400の構成要素を随時引用する。
媒体Mの表面に画像を形成する場合には、画像形成装置は、例えば、以下で説明するように、現像処理、1次転写処理、2次転写処理および定着処理をこの順に行うと共に、必要に応じてクリーニング処理を行う。
(現像処理)
最初に、トレイ10に収納された媒体Mは、送り出しローラ20により取り出される。この送り出しローラ20により取り出された媒体Mは、搬送ローラ61,62により搬送経路R1に沿って矢印F1の方向に搬送される。
現像部30Kにおいて、上記した画像形成ユニット400の動作と同様の動作を行う。これにより、静電潜像にブラックトナーが付着する。
(1次転写処理)
転写部40において、駆動ローラ42が回転すると、その駆動ローラ42の回転に応じて従動ローラ43およびバックアップローラ44が回転する。これにより、中間転写ベルト41が矢印F5の方向に移動する。
1次転写処理では、1次転写ローラ45Kに電圧が印加されている。この1次転写ローラ45Kは、中間転写ベルト41を介して感光体ドラム422に対して圧接されているため、上記した現像処理において感光体ドラム422の表面(静電潜像)に付着されたブラックトナーは、中間転写ベルト41の表面に転写される。
こののち、ブラックトナーが転写された中間転写ベルト41は、引き続き矢印F5の方向に移動する。これにより、現像部30C,30M,30Yおよび1次転写ローラ45C,45M,45Yにおいて、上記した現像部30Kおよび1次転写ローラ45Kと同様の手順により現像処理および1次転写処理が行われる。よって、中間転写ベルト41の表面にシアントナー、マゼンタトナーおよびイエロートナーが転写される。
具体的には、現像部30Cおよび1次転写ローラ45Cにより、中間転写ベルト41の表面にシアントナーが転写される。続いて、現像部30Mおよび1次転写ローラ45Mにより、中間転写ベルト41の表面にマゼンタトナーが転写される。続いて、現像部30Yおよび1次転写ローラ45Yにより、中間転写ベルト41の表面にイエロートナーが転写される。
もちろん、実際に現像部30K,30C,30M,30Yおよび1次転写ローラ45K,45C,45M,45Yにより現像処理および1次転写処理が行われるかどうかは、画像を形成するために必要な色(色の組み合わせ)に応じて決定される。
(2次転写処理)
搬送経路R1に沿って搬送される媒体Mは、バックアップローラ44と2次転写ローラ46との間を通過する。
2次転写処理では、2次転写ローラ46に電圧が印加されている。この2次転写ローラ46は、媒体Mを介してバックアップローラ44に対して圧接されるため、上記した1次転写処理において中間転写ベルト41に転写されたトナーは、媒体Mに転写される。ここで説明する「トナー」とは、上記したブラックトナー、シアントナー、マゼンタトナーおよびイエロートナーの総称であり、その「トナー」の意味は、以降においても同様である。
(定着処理)
2次転写処理において媒体Mにトナーが転写されたのち、その媒体Mは、引き続き搬送経路R1に沿って矢印F1の方向に搬送されるため、定着部50に投入される。
定着処理では、加熱ローラ51の表面温度が所定の温度となるように制御されている。加熱ローラ51に対して圧接されながら加圧ローラ52が回転すると、その加熱ローラ51と加圧ローラ52との間を通過するように媒体Mが搬送される。
これにより、媒体Mの表面に転写されたトナーが加熱されるため、そのトナーが溶融する。しかも、溶融状態であるトナーが媒体Mに対して圧接されるため、そのトナーが媒体Mに対して強固に付着する。
よって、外部から画像形成装置に供給された画像データに基づいて、媒体Mの表面のうちの特定の領域にトナーが定着するため、画像が形成される。
画像が形成された媒体Mは、搬送経路R2に沿って搬送ローラ63,64により矢印F2の方向に搬送される。これにより、媒体Mは、排出口1Hからスタッカ部2に排出される。
なお、媒体Mの搬送手順は、その媒体Mの表面に形成される画像の様式に応じて変更される。
例えば、媒体Mの両面に画像が形成される場合には、定着部50を通過した媒体Mは、搬送経路R3〜R5に沿って搬送ローラ65〜68により矢印F3,F4の方向に搬送されたのち、搬送経路R1に沿って搬送ローラ61,62により再び矢印F1の方向に搬送される。この場合において、媒体Mが搬送される方向は、搬送路切り替えガイド69,70により制御される。これにより、媒体Mの裏面(未だ画像が形成されていない面)において、現像処理、1次転写処理、2次転写処理および定着処理が行われる。
(クリーニング処理)
現像部30K,30C,30M,30Yのそれぞれでは、感光体ドラム422の表面に不要なトナーが残留する場合がある。この不要なトナーは、例えば、1次転写処理において用いられたトナーの一部であり、中間転写ベルト41に転写されずに感光体ドラム422の表面に残留したトナーなどである。
そこで、現像部30K,30C,30M,30Yのそれぞれでは、クリーニングブレード37に対して圧接されている状態において感光体ドラム422が回転するため、その感光体ドラム422の表面に残留しているトナーがクリーニングブレード327により掻き取られる。よって、感光体ドラム422の表面から不要なトナーが除去される。
また、転写部40では、1次転写処理において中間転写ベルト41の表面に移行したトナーの一部が2次転写処理において媒体Mの表面に移行されずに、その中間転写ベルト41の表面に残留する場合がある。
そこで、転写部40では、中間転写ベルト41が矢印F5の方向に移動する際に、その中間転写ベルト41の表面に残留したトナーがクリーニングブレード47により掻き取られる。よって、中間転写ベルト41の表面から不要なトナーが除去される。
<5−3.作用および効果>
この画像形成装置では、画像形成ユニット400と同様の構成を有する現像部30(30K,30C,30M,30Y)を備えているため、取付部500を用いてメモリ基板130,230およびRFIDタグ330が取り付けられている。よって、画像形成ユニット400に関して説明した場合と同様の理由により、メモリ基板130,230およびRFIDタグ330の脱落を防止することができる。
画像形成装置に関する他の作用および効果は、画像形成ユニット400に関する作用および効果と同様である。
<6.変形例>
図1〜図8に示したトナーカートリッジ100の構成、図9〜図15に示したトナーカートリッジ200および図16〜図40に示したトナーカートリッジ300のそれぞれの構成は、適宜、変更可能である。
[変形例1]
具体的には、突起部121PBの有無、数、位置および立体的形状などは、特に限定されないため、任意に変更可能である。このように有無、数、位置および立体的形状などが限定されないことは、突起部121PBに限られず、例えば、リブ122R、壁部122Wおよび突起部122Pなどに関しても同様である。この場合においても、メモリ基板130の脱落が防止されるため、同様の効果を得ることができる。
同様に、突起部221PBの有無、数、位置および立体的形状などは、特に限定されないため、任意に変更可能である。このように有無、数、位置および立体的形状などが限定されないことは、突起部221PBに限られず、例えば、突起部222Pなどに関しても同様である。この場合においても、メモリ基板230の脱落が防止されるため、同様の効果を得ることができる。
[変形例2]
図2および図3に示した場合には、カバー121に開口部121FAが設けられていると共に、突起部122Pを利用してメモリ基板130を持ち上げている。この場合には、メモリ基板130の取り付け後において、必要に応じてメモリ基板130を回収できるようにするために、カバー121に開口部121FBが設けられていると共に、壁部122WAに開口部122Fが設けられている。
しかしながら、図2および図3に示した場合には、トナーカートリッジ100が衝撃を受けることなどに起因して突起部122Pが意図せずに破損すると、メモリ基板130が開口部121FAを通じて外部に放出される可能性がある。この場合には、不正な目的(正規の回収以外の目的)のためにユーザなどが意図的に突起部122Pを破損させることにより、開口部1221FAを通じてメモリ基板130が取り出される可能性もある。
そこで、上記したメモリ基板130の放出および取り出しを防止するために、カバー121に開口部121FBを設けないようにしてもよいし、壁部122WAに開口部122Fを設けないようにしてもよい。この場合においても、メモリ基板130の脱落が防止されるため、同様の効果を得ることができる。
[変形例3]
図1〜図6に示した場合には、取付部120が1個だけ設けられているため、トナーカートリッジ100にメモリ基板130が1個だけ取り付けられている。
しかしながら、トナーカートリッジ100に取り付けられるメモリ基板130の数は、特に限定されないため、2個以上の取付部120を用いて2個以上のメモリ基板130が取り付けられていてもよい。このように2個以上のメモリ基板130が取り付けられてもよいことは、画像形成ユニット300および画像形成装置に関しても同様である。この場合においても、メモリ基板130の脱落が防止されるため、同様の効果を得ることができる。
もちろん、図9〜図15に示した場合においても、トナーカートリッジ200に取り付けられるメモリ基板230の数は、特に限定されないため、2個以上の取付部220を用いて2個以上のメモリ基板230が取り付けられていてもよい。また、図16〜図40に示した場合においても、トナーカートリッジ300に取り付けられるRFIDタグ330の数は、特に限定されないため、2個以上の取付部320を用いて2個以上のRFIDタグ330が取り付けられていてもよい。
[変形例4]
図7および図8に示した場合には、挿入ピン123は、外力に応じて変形しやすい高分子材料などを含んでいるのに対して、貫通口121Hが設けられているカバー121および貫通口122HBが設けられている支持体122のそれぞれは、挿入ピン123よりも変形しにくい金属材料などを含んでいる。
しかしながら、カバー121および支持体122のそれぞれは、外力に応じて変形しやすい高分子材料などを含んでいるのに対して、挿入ピン123は、カバー121および支持体122のそれぞれも変形しにくい金属材料などを含んでいてもよい。この場合においても、カバー121および支持体122のそれぞれと挿入ピン123とが互いにより強固に密着するため、同様の効果を得ることができる。
もちろん、カバー121および支持体122のそれぞれと挿入ピン123とが互いに強固に密着されるのであれば、カバー121、支持体122および挿入ピン123のそれぞれは、外力に応じて変形しやすい高分子材料などを含んでいてもよい。
ここで挿入ピン123(図7および図8)に関して説明したことは、挿入ピン223(図14および図15)および挿入ピン323(図28および図35)に適用されてもよい。
[変形例5]
図8に示した場合には、挿入ピン123は、一律な外径D2を有しているのに対して、貫通口121H,122HBのそれぞれは、互いに異なる2種類の内径D3,D4を有している。
しかしながら、挿入ピン123は、上記した2種類の内径D3,D4に対応する2種類の外径を有しているのに対して、貫通口121H,122HBのそれぞれは、上記した外径D2に対応する内径を有していてもよい。この場合においても、貫通口121H,122HBのそれぞれに挿入ピン123が挿入されることにより、カバー121および支持体122のそれぞれと挿入ピン123とが互いにより強固に密着するため、同様の効果を得ることができる。
もちろん、カバー121および支持体122のそれぞれと挿入ピン123とが互いに強固に密着されるのであれば、挿入ピン123は、互いに異なる2種類の外径を有していると共に、貫通口121H,122HBのそれぞれも、互いに異なる2種類の内径を有していてもよい。
ここで貫通口121H,122HBおよび挿入ピン123に関して説明したことは、例えば、貫通口221H,222Hおよび挿入ピン223に適用されてもよいし、挿入口321H、貫通口322Hおよび挿入ピン323に適用されてもよい。
[変形例6]
図13に示した貫通口221Hの開口形状は、特に限定されない。このため、貫通口221Hの開口形状は、4つの角部が丸みを帯びた矩形に限られず、例えば、4つの角部を有する矩形でもよい。または、貫通口221Hの開口形状は、例えば、図13に対応する図46に示したように、円形でもよい。もちろん、貫通口221Hの開口形状は、例えば、ここで説明していない他の形状でもよい。これらの場合においても、同様の効果を得ることができる。
[変形例7]
図28に示した場合には、挿入口321Hは、底面321Nにより閉塞された非貫通口である。しかしながら、挿入口321Hは、例えば、貫通口でもよい。この場合においても、貫通口322Hおよび挿入口321Hにこの順に挿入ピン323が挿入されることにより、同様の効果を得ることができる。ただし、挿入口321Hに対する挿入ピン323の挿入動作を利用してカバー321をスライドさせるためには、その挿入口321Hは非貫通口であることが好ましい。挿入ピン323より突起部321PAが押されるため、カバー321がスライドしやすくなるからである。
以上、一実施形態を挙げながら本発明を説明したが、本発明は上記した一実施形態において説明した態様に限定されず、種々の変形が可能である。
具体的には、例えば、本発明の一実施形態の画像形成装置の画像形成方式は、中間転写ベルトを用いた中間転写方式に限られず、他の画像形成方式でもよい。他の画像形成方式は、例えば、中間転写ベルトを用いない画像形成方式などである。中間転写ベルトを用いない画像形成方式では、潜像に付着されたトナーが媒体に対して中間転写ベルトを介して間接的に転写されず、その潜像に付着されたトナーが媒体に対して直接的に転写される。
また、例えば、本発明の一実施形態の画像形成装置は、プリンタに限られず、複写機、ファクシミリおよび複合機などでもよい。