JP2018037531A - 表示装置及びヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Makoto Hata
誠 秦
泰弘 山川
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泰弘 山川
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【課題】光源の温度に関わらず、光出力が絶対最大定格光出力を超えることが抑制される表示装置及びヘッドアップディスプレイ装置を提供する。【解決手段】レーザー走査型表示装置5は、レーザー光R,G,Bを出射するLD11r,11g,11bと、LDへの供給電流を検出する電流検出部29r,29g,29bと、LDの温度を検出する温度検出部28r,28g,28bと、検出されるLDの温度が任意の基準温度に比べてLDの光出力の効率が高くなる温度にあるとき光出力制限を行い、この効率が低くなる温度にあるとき電流制限を行う制御部70と、を備える。電流制限は制御部70がLDの温度に合った電流規定値を選択してLDへの供給電流を前記選択した電流規定値以下に制限することである。光出力制限は制御部70がLDの温度に合った光出力規定値を選択してLDの光出力を選択した光出力規定値以下に制限することである。【選択図】図3

Description

本発明は、表示装置及びヘッドアップディスプレイ装置に関する。
従来から、表示装置の一例として、表示光をフロントガラス等の照射部材に照射し、表示光に応じた虚像を運転者に視認させるヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置と呼ぶ)が提案されている。
例えば、特許文献1には、光源が発するレーザー光をスクリーンに向けて走査することでスクリーン上に表示画像を生成するレーザー走査型HUD装置が開示されている。
特開平7−270711号公報
上記レーザー走査型HUD装置は、光源に供給される電流値をモニタし、光源の破損を抑制する観点から、そのモニタされる電流値が光源の絶対最大定格電流を超えないように制御することが一般的である。しかし、図10に示すように、光源の温度変化によって、光源に供給される電流値が同一の場合であっても、レーザー光の光出力が変化することが知られている。例えば、光源の温度が低い場合には、光源の温度が高い場合に比べて、レーザー光の光出力は大きくなる傾向がある。そのため、上記レーザー走査型HUD装置は、電流値が光源の絶対最大定格電流を超えないように制御したとしても、上記例では光源の温度が低い場合に、レーザー光の光出力が光源の絶対最大定格光出力を超えるおそれがあり、光源の不具合を招くおそれがある。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、光源の温度に関わらず、光出力が絶対最大定格光出力を超えることが抑制される表示装置及びヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る表示装置は、レーザー光を出射する光源と、前記光源への供給電流を検出する電流検出部と、前記光源の温度を検出する温度検出部と、前記レーザー光の光出力を検出する光出力検出部と、前記光源を安全に動作させることができる電流値に設定される電流規定値と、前記光源を安全に動作させることができる光出力に設定される光出力規定値と、がそれぞれ前記光源の異なる温度毎に記憶される記憶部と、前記温度検出部により検出される前記光源の温度が任意の基準温度に比べて前記光源の光出力の効率が高くなる温度にあるとき光出力制限を行い、前記基準温度に比べて前記光源の光出力の効率が低くなる温度にあるとき電流制限を行う制御部と、を備え、前記電流制限は、前記制御部が前記記憶部に記憶される複数の前記電流規定値のうち前記温度検出部の検出結果に基づき前記光源の温度に合った前記電流規定値を選択し、前記電流検出部により検出される前記光源への供給電流を前記選択した前記電流規定値以下に制限することであり、前記光出力制限は、前記制御部が前記記憶部に記憶される複数の前記光出力規定値のうち前記温度検出部の検出結果に基づき前記光源の温度に合った前記光出力規定値を選択し、前記光出力検出部により検出される前記光源の光出力を前記選択した前記光出力規定値以下に制限することである。
上記目的を達成するため、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置は、上記表示装置と、前記表示装置からの前記レーザー光を視認者まで導くリレー光学部と、を備える。
本発明によれば、光源の温度に関わらず、光出力が絶対最大定格光出力を超えることが抑制される。
本発明の一実施形態に係るHUD装置を搭載した車両を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るHUD装置の構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る合成レーザー光発生装置の構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る走査軌跡を示すスクリーンの平面図である。 本発明の一実施形態に係る(a)はLD温度及び絶対最大定格電流のグラフを示す図であり、(b)はLD温度及び絶対最大定格光出力のグラフを示す図である。 本発明の一実施形態に係るHUD装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る制御部によって実行される処理手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る制御部によって実行されるRGB混色計算の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るLD温度及び光出力のグラフを示す図である。 光源への供給電流及び光源の光出力のグラフを示す図である。
以下、本発明に係る表示装置を備えたヘッドアップディスプレイ(Head-Up Display;HUD)装置の一実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
HUD装置1は、図1に模式的に示すように、車両2のダッシュボード内に設けられ、表示光Lをウインドシールド3に向けて出射する。視認者(主に運転者)は、その視域であるアイボックス4において、ウインドシールド3に反射した表示光Lを受けることでウインドシールド3を介して虚像Wを視認可能となる。
HUD装置1は、図2に示すように、レーザー走査型表示装置5と、リレー光学部50と、ハウジング60と、外光検出部90と、を備える。レーザー走査型表示装置5は、合成レーザー光発生装置10と、走査部の一例であるMEMS(Micro Electro Mechanical System)スキャナ20と、フィールドレンズ30と、透過スクリーン40と、制御部70と、を備える。
ハウジング60は、硬質樹脂等によって箱状に形成されている。ハウジング60には、そのウインドシールド3に対向する位置に、貫通した開口部60aが形成されている。ハウジング60の開口部60aには、湾曲板状の窓部61が取り付けられる。窓部61は、表示光Lが透過するようにアクリル等の透光性樹脂からなる。ハウジング60の内部には、HUD装置1の各構成が収納されている。
合成レーザー光発生装置10は、制御部70による制御のもと、R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)の三原色のレーザー光R,G,Bを合波して1本の合成レーザー光CをMEMSスキャナ20に向けて出射する。本例では、合成レーザー光発生装置10は、制御部70による制御のもと、レーザー光R,G,Bのうち何れか一つを選択的に出射し、この出射するレーザー光R,G,Bを高速で切り替えることで所望の色の合成レーザー光Cを出射する、いわゆるフィールドシーケンシャル方式にて動作する。詳しくは、合成レーザー光発生装置10は、図3に示すように、レーザーダイオード(Laser Diode;LD)群11と、集光レンズ群12と、光合成部14と、調光部19と、第1の光出力検出部26と、第2の光出力検出部13aと、透過板13bと、反射板27と、温度検出部28r,28g,28bと、電流検出部29r,29g,29bと、を備える。
上記制御方式は、フィールドシーケンシャル方式であるが、R,G,B光源を同時に出射する方式を用いても良い。また、電流検出部29r,29g,29bを個別にしているが、単一の回路により構成するものであっても良い。
LD群11は、図3に示すように、赤色レーザー光Rを発する赤色LD11rと、緑色レーザー光Gを発する緑色LD11gと、青色レーザー光Bを発する青色LD11bとから構成される。各LD11r,11g,11bは光源の一例である。
温度検出部28r,28g,28bは、例えば、それぞれサーミスタからなる。温度検出部28rは赤色LD11rの温度を検出し、その検出結果を制御部70に出力する。温度検出部28gは緑色LD11gの温度を検出し、その検出結果を制御部70に出力する。温度検出部28bは青色LD11bの温度を検出し、その検出結果を制御部70に出力する。
電流検出部29r,29g,29bは、例えば電流制限抵抗からなる。図6に示すように、電流検出部29rは、赤色LD11rに供給される供給電流Irを検出し、その検出結果を制御部70に出力する。電流検出部29gは、緑色LD11gに供給される供給電流Igを検出し、その検出結果を制御部70に出力する。電流検出部29bは、青色LD11bに供給される供給電流Ibを検出し、その検出結果を制御部70に出力する。
集光レンズ群12は、図3に示すように、各LD11r,11g,11bから出射された発散光である各レーザー光R,G,Bを屈折させることで収束光に変換する3つの集光レンズ12r、12g、12bから構成される。集光レンズ12rは、赤色LD11rから出射される赤色レーザー光Rの光路に設置される。集光レンズ12gは、緑色LD11gから出射される緑色レーザー光Gの光路に設置される。集光レンズ12bは、青色LD11bから出射される青色レーザー光Bの光路に設置される。各集光レンズ12r、12g、12bからの収束光は、透過スクリーン40上でほぼ最小ビーム径となる。
図2に示すように、外光検出部90はフォトダイオードからなる。外光検出部90は、外光の光強度を検出し、その検出結果を制御部70に出力する。
図3に示すように、調光部19は、合成レーザー光Cの透過率を調整することで出射される合成レーザー光Cの光量を調整する。例えば、調光部19は、図3に示すように、第1の偏光板15と、液晶素子16と、第2の偏光板17と、を備える。
第1の偏光板15は各レーザー光R,G,Bの光路に設置される。第1の偏光板15は、各レーザー光R,G,Bのうち自身の透過軸に沿った光のみを透過させる。
液晶素子16は、何れも図示しない液晶層及び電極を備える。液晶素子16は、この電極への印加電圧に応じて、液晶層の液晶分子の配列が変化することにより、各レーザー光R,G,Bの偏光軸の向きを変化させることができる。
なお、液晶素子16は、ヘッドアップディスプレイ装置において、意図しない表示を避けるためにノーマリーブラックであることが望ましい。
第2の偏光板17は、光合成部14からの合成レーザー光Cの光路に設置されている。第2の偏光板17の透過軸は、例えば、第1の偏光板15の透過軸と直交する。第2の偏光板17は、合成レーザー光Cのうち第2の偏光板17の透過軸に沿った光のみを透過させる。調光部19は、その液晶素子16を通じて各レーザー光R,G,Bの偏光軸の向きを変化させることで、第2の偏光板17を透過する合成レーザー光Cの光量を調整できる。
光合成部14は、図3に示すように、各レーザー光R,G,Bの光軸を揃えることで合成レーザー光Cを生成する。詳しくは、光合成部14は、ダイクロイックミラー14r,14g,14bから構成される。各ダイクロイックミラー14r,14g,14bは、屈折率のそれぞれ異なる誘電体の多層膜からなる。赤用ダイクロイックミラー14rは、赤色レーザー光Rの波長領域のみを反射し、他の波長領域の光を透過させる。緑用ダイクロイックミラー14gは、緑色レーザー光Gの波長領域のみを反射し、他の波長領域の光を透過させる。青用ダイクロイックミラー14bは、青色レーザー光Bの波長領域のみを反射し、他の波長領域の光を透過させる。各ダイクロイックミラー14r,14g,14bは、それらの反射光が一致して合成レーザー光Cを生成するように配置されている。
透過板13bは、光合成部14と第2の偏光板17との間に設けられる。透過板13bは、光合成部14からの合成レーザー光Cの大部分を第2の偏光板17に向けて透過させ、合成レーザー光Cの残り一部を第2の光出力検出部13aに向けて反射させる。第1の光出力検出部26は、後述する光出力制限モードにおいて使用される。
第2の光出力検出部13aはフォトダイオードからなる。第2の光出力検出部13aは、透過板13bを反射した合成レーザー光Cを受けて、その合成レーザー光Cの光出力を検出し、その検出結果を制御部70に出力する。合成レーザー光Cは時分割されたレーザー光R,G,Bからなるため、正確には第2の光出力検出部13aは合成レーザー光Cを構成するレーザー光R,G,Bの光出力を検出する。
なお、上記制御方式は、フィールドシーケンシャル方式であるが、R,G,B光源を同時に出射する方式の場合、不可視領域を利用し、フレームごとに各R,G,Bの光強度を検出するものであっても良い。
反射板27は、数%程度の透過率を有する部材からなり、合成レーザー光発生装置10からの合成レーザー光Cを受ける位置に設けられる。反射板27は、合成レーザー光Cの大部分をMEMSスキャナ20に向けて反射させ、合成レーザー光Cの残り一部を第1の光出力検出部26に向けて透過する。
第1の光出力検出部26はフォトダイオードからなる。第1の光出力検出部26は、反射板27を透過した合成レーザー光Cを受けて、その合成レーザー光Cの光出力を検出し、その検出結果を制御部70に出力する。第1の光出力検出部26は、後述するAPC(Auto Power Control)制御において使用される。
MEMSスキャナ20は、図2に示すように、ミラー面20aを備え、そのミラー面20aを振動可能に構成される。MEMSスキャナ20は、ピエゾ型、電磁型及び静電型の何れが採用されてもよい。MEMSスキャナ20は、ミラー面20aを振動させることで、合成レーザー光発生装置10が出射した合成レーザー光Cを透過スクリーン40に向けて反射させつつ走査する。MEMSスキャナ20は、制御部70による制御に基づき、図4に示すように、合成レーザー光Cを、長方板状の透過スクリーン40の長手方向に延びる主走査方向Hに沿って往復運動させつつ、透過スクリーン40の短手方向に延びる副走査方向Vに沿って移動させる。これにより、走査軌跡500は、副走査方向Vに沿って略正弦波をなす。これにより、透過スクリーン40の上面には、表示画像Mが生成される。
フィールドレンズ30は、MEMSスキャナ20と透過スクリーン40との間に設けられるとともに、MEMSスキャナ20で走査された合成レーザー光Cを、走査位置に応じた入射角で透過スクリーン40へ入射させる。フィールドレンズ30は、合成レーザー光Cの透過スクリーン40への入射角を、透過スクリーン40以降の光学系(リレー光学部50、ウインドシールド3)の特性に合わせて最適化するように構成されている。
透過スクリーン40は、例えば、マイクロレンズアレイなどの透過型の拡散性スクリーンであって、例えば、長方形板状に形成されている。詳しくは、図4に示すように、透過スクリーン40は、その厚さ方向から見て、透過スクリーン40の外周を囲む長方形の枠状の不可視領域500aと、不可視領域500a内に位置する長方形の可視領域500bと、を備える。透過スクリーン40の可視領域500bは、合成レーザー光Cが照射されたときに可視領域500bからの光が透過スクリーン40以降の光学系(リレー光学部50、ウインドシールド3)を介してアイボックス4に到達する領域である。透過スクリーン40の不可視領域500aは、合成レーザー光Cが照射されたときに不可視領域500aからの光が図示しない筐体の一部などで遮断されてユーザに到達しない領域である。透過スクリーン40は、図4に示すように、MEMSスキャナ20が走査した合成レーザー光Cに基づき、その表面の可視領域500bに表示画像Mを表示する。走査中において、合成レーザー光Cが不可視領域500aにある期間は、表示画像Mを描画しない非表示期間である。
リレー光学部50は、図2に示すように、透過スクリーン40とウインドシールド3との光路間に設けられ、具体的には平面ミラー51及び拡大ミラー52の2枚の鏡から構成される。平面ミラー51は、平面状の全反射ミラー等であり、透過スクリーン40を透過した表示光Lを拡大ミラー52に向かって反射させる。拡大ミラー52は、凹面鏡等であり、平面ミラー51からの表示光Lをウインドシールド3に向かって反射させる。
次に、図6を参照しつつ、HUD装置1の電気的構成について説明する。
HUD装置1は、上述したMEMSスキャナ20、LD群11、制御部70、温度検出部28r,28g,28b、外光検出部90、液晶素子16、電流検出部29r,29g,29b、第1及び第2の光出力検出部26,13aに加えて、MEMSドライバ25と、液晶駆動部16aと、を備える。MEMSドライバ25は、制御部70による制御のもと、MEMSスキャナ20を駆動するための駆動回路である。また、液晶駆動部16aは、制御部70による制御のもと、液晶素子16を駆動するための駆動回路である。
また、制御部70は、図6に示すように、不揮発性のメモリ71と、時間を計測するタイマ72と、を備える。メモリ71には、図5(b)に示すようなLDの温度に対するLDの絶対最大定格光出力Pm及び光出力規定値ThPを示す温度−光出力特性と、図5(a)に示すようなLDの温度に対するLDの絶対最大定格電流Im及び光出力規定値ThIを示す温度−電流特性と、が記憶されている。メモリ71には、LD11r,11g,11b毎に異なる温度−光出力特性及び温度−電流特性が記憶されている。メモリ71は記憶部の一例である。
制御部70は、タイマ72を通じてLD11r,11g,11b毎に電流を供給する積算時間を計測する。制御部70は、この積算時間に応じて温度−光出力特性及び温度−電流特性を更新する。この更新は、LD11r,11g,11bの経時に伴う温度−光出力特性及び温度−電流特性の変化に合わせて行われる。例えば、メモリ71には、積算時間に紐付けされた更新後の温度−光出力特性及び温度−電流特性が記憶される。そして、制御部70は、積算時間に合った更新後の温度−光出力特性又は温度−電流特性を利用して、後述する電流制限又は光出力制限を行う。
次に、制御部70の制御手順について図7のフローチャートに沿って説明する。
まず、制御部70は、各温度検出部28r,28g,28bの検出結果を通じて赤色LD11rの温度Tr、緑色LD11gの温度Tg及び青色LD11bの温度Tbを認識する(S101)。制御部70は、認識した赤色LD11rの温度Trが第1の温度閾値Th1を超えるか否かを判別する(S102)。制御部70は、認識した赤色LD11rの温度Trが第1の温度閾値Th1を超える旨判別すると(S102でYES)、電流制限モードにて赤色LD11rの電流制御を行う(S103)。制御部70は、認識した赤色LD11rの温度Trが第1の温度閾値Th1以下である旨判別すると(S102でNO)、光出力制限モードにて赤色LD11rの電流制御を行う(S104)。
次に、制御部70は、認識した緑色LD11gの温度Tgが第2の温度閾値Th2を超えるか否かを判別する(S105)。制御部70は、認識した緑色LD11gの温度Tgが第2の温度閾値Th2を超える旨判別すると(S105でYES)、電流制限モードにて緑色LD11gの電流制御を行う(S106)。制御部70は、認識した緑色LD11gの温度が第2の閾値Th2以下である旨判別すると(S105でNO)、光出力制限モードにて緑色LD11gの電流制御を行う(S107)。
次に、制御部70は、認識した青色LD11bの温度Tbが第3の温度閾値Th3を超えるか否かを判別する(S108)。制御部70は、認識した青色LD11bの温度Tbが第3の温度閾値Th3を超える旨判別すると(S108でYES)、電流制限モードにて青色LD11bの電流制御を行う(S109)。制御部70は、認識した青色LD11bの温度Tbが第3の温度閾値Th3以下である旨判別すると(S108でNO)、光出力制限モードにて青色LD11bの電流制御を行う(S110)。
なお、上記R,G,B光源の制御手順は、R,G,Bの順番に限らず、例えば、G,B,Rの順番でもよく、制御手順はこの限りではない。
電流制限モードにおいては、制御部70は、図5(a)に示す温度−電流特性を利用してLD11r,11g,11bへの供給電流を絶対最大定格電流Im以下、本例では後述する電流規定値ThI以下に制限する電流制限を行う。この電流規定値ThIは、メモリ71に記憶される温度毎に異なる複数の電流規定値ThIのうち温度検出部28r,28g,28bにより検出されるLDの温度に合うものが制御部70により選択される。また、光出力制限モードにおいては、制御部70は、図5(b)に示す温度−光出力特性を利用して第2の光出力検出部13aの検出結果に基づき光出力を絶対最大定格光出力Pm以下、本例では後述する光出力規定値ThP以下に制限する。この光出力規定値ThPは、メモリ71に記憶される温度毎に異なる複数の光出力規定値ThPのうち温度検出部28r,28g,28bにより検出されるLDの温度に合うものが制御部70により選択される。光出力規定値ThPは、安全を取って絶対最大定格光出力Pmよりも余裕分だけ小さく設定されている。電流規定値ThIは、安全を取って絶対最大定格電流Imよりも余裕分だけ小さく設定されている。
一般的に、背景技術において図10を参照しつつ説明したように、光源であるLD11r,11g,11bの温度が低い場合には、供給電流に対するLD11r,11g,11bの発光効率が高くなり、LD11r,11g,11bの光出力が絶対最大定格光出力Pmを超え易い。各温度閾値Th1〜Th3は、LD11r,11g,11bの光出力が絶対最大定格光出力Pmを超え易い温度範囲の上限に設定される。温度閾値Th1〜Th3は、LDの特性に合わせてそれぞれ異なる値に設定されてもよい。制御部70は、LD11r,11g,11bの温度が低いとき、具体的には温度閾値Th1〜Th3以下であるとき、第2の光出力検出部13aにより直接にLD11r,11g,11bの光出力を見つつLD11r,11g,11bの光出力を絶対最大定格光出力Pm以下に制限する。これにより、HUD装置1の動作期間中において、LDの光出力が絶対最大定格光出力Pmを超えることがより確実に抑制される。
次に、制御部70はRGB混色計算を行う(S111)。このRGB混色計算については後で詳述する。そして、制御部70は、走査中の非表示期間であるか否かを判別する(S112)。制御部70は、非表示期間である旨判別すると(S112でYES)、ステップS113〜S116からなる実測補正処理を行う。この実測補正処理は、実際の光出力又は供給電流をモニタし、そのモニタした光出力又は供給電流が規定値ThI,ThPを超える場合には規定値ThI,ThPを補正する処理をいう。これにより、LDの劣化など理論計算で合わない外部ノイズへの耐性を上げられ、確実にLDの破損を抑制できる。
この実測補正処理においては、まず、制御部70は、各LD11r,11g,11bに供給電流Ir,Ig,Ibとして検査用電流Itを供給し(S113)、第2の光出力検出部13aの検出結果を通じてレーザー光R,G,Bの光出力Pr,Pg,Pbと、電流検出部29r,29g,29bの検出結果を通じて供給電流Ir,Ig,Ibとをモニタする(S114)。そして、制御部70は、光出力制限モードの場合、モニタ値である光出力Pr,Pg,Pbが光出力規定値ThP以下であるか否かを判断し、電流制限モードの場合、モニタ値である供給電流Ir,Ig,Ibが電流規定値ThI以下であるか否かを判断する(S115)。光出力制限モードの場合、検査用電流Itは、光出力規定値ThPに対応する電流値に設定される第2の検査用電流である。電流制限モードの場合、検査用電流Itは、電流規定値ThIと同一値に設定される第1の検査用電流である。
制御部70は、光出力制限モードの場合、モニタ値である光出力Pr,Pg,Pbが光出力規定値ThPを超える旨判断したとき(S115でYES)、供給電流Ir,Ig,Ibを低減して、モニタ値である光出力Pr,Pg,Pbを光出力規定値ThP以下に制御する(S116)。そして、制御部70は、そのときの光出力Pr,Pg,Pbを光出力規定値ThPとして補正し(S117)、次にAPC制御を行う(S118)。この補正は、メモリ71に記憶される光出力規定値ThPを上書きすることで行われる。制御部70は、モニタ値である供給電流Ir,Ig,Ibが電流規定値ThI以下である旨判断すると(S115でNO)、次にAPC制御を行う(S118)。
制御部70は、電流制限モードの場合、モニタ値である供給電流Ir,Ig,Ibが電流規定値ThIを超える旨判断したとき(S115でYES)、供給電流Ir,Ig,Ibを低減して、モニタされる供給電流Ir,Ig,Ibを電流規定値ThI以下に制御する(S116)。そして、制御部70は、そのときの供給電流Ir,Ig,Ibを電流規定値ThIとして補正し(S117)、APC制御を行う(S118)。制御部70は、モニタ値である光出力Pr,Pg,Pbが光出力規定値ThP以下である旨判断すると(S115でNO)、次にAPC制御を行う(S118)。なお、ステップS113〜S116からなる実測補正処理は、LD11r,11g,11b毎に順番に行われる。
なお、上記実測補正処理は、LD11r,11g,11bの順番に限らず、例えば、LD11g,11b,11rの順番でもよく、実測補正処理はこの限りではない。
制御部70は、非表示期間において、第1の光出力検出部26の検出結果に基づきAPC制御を行う。APC制御とは、各LD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pb、より具体的には第1の光出力検出部26の検出値が予め定められた基準値あるいは予め定められたR,G,Bの比が一定となるように、各LD11r,11g,11bへの供給電流Ir,Ig,Ibが制御されることをいう。制御部70は、APC制御を行った後(S118)、当該フローチャートに係る処理を終了する。
次に、図7のステップS111のRGB混色計算について図8のフローチャートに沿って説明する。このRGB混色計算は、図7のステップS101〜S110において課された電流制限又は光出力制限のもと、ホワイトバランスを保つ供給電流Ir,Ig,Ibを決定するための処理である。
まず、制御部70は、外光検出部90の検出結果を調光信号として認識して、その調光信号に応じて調光レベルを決定する(S201)。具体的には、制御部70は、外光の光強度が高いほど、調光レベルを高く設定する。なお、これに限らず、制御部70は、車両2に搭載されるECU(Electronic Control Unit)からの調光信号に応じて調光レベルを決定してもよい。
制御部70は、調光レベルに基づき赤色LD11rへの供給電流Irを仮決めする(S201)。そして、制御部70は、仮決めした供給電流Irにおける赤色LD11rの光出力Prに対して、光出力制限又は電流制限のもとでホワイトバランスを保つように緑色LD11gの光出力Pg及び青色LD11bの光出力Pbを設定できるか否かを判断する(S203)。制御部70は、光出力制限又は電流制限のもとでホワイトバランスを保つように光出力Pg,Pbを設定できる場合(S203でYES)、これら光出力Pr,Pg,Pbに対応する供給電流Ir,Ig,Ibを、ホワイトバランスを保つ供給電流Ir,Ig,Ibとして決定する(S204)。以上で、制御部70は、当該RGB混色計算に係る処理を終了する。
一方、制御部70は、光出力制限又は電流制限のもとでホワイトバランスを保つように光出力Pg,Pbを設定できない場合(S203でNO)、ステップS201において仮決めされた供給電流Irを破棄する(S205)。ステップS203でNOの場合とは、例えば、光出力制限のもとでホワイトバランスを保つ光出力Pg,Pbが光出力規定値ThPを超えているときであり、電流制限のもとでホワイトバランスを保つ供給電流Ig,Ibが電流規定値ThIを超えているときである。
次に、制御部70は、緑色LD11gへの供給電流Igを仮決めする(S206)。制御部70は、仮決めした供給電流Igにおける緑色LD11gの光出力Pgに対して、光出力制限又は電流制限のもとでホワイトバランスを保つように、赤色LD11rの光出力Pr及び青色LD11bの光出力Pbを設定できるか否かを判断する(S207)。制御部70は、光出力制限又は電流制限のもとでホワイトバランスを保つように光出力Pr,Pbを設定できる場合(S207でYES)、これら光出力Pr,Pg,Pbに対応する供給電流Ir,Ig,Ibをホワイトバランスを保つ供給電流Ir,Ig,Ibとして決定する(S208)。以上で、制御部70は、当該RGB混色計算に係る処理を終了する。
一方、制御部70は、光出力制限又は電流制限のもとでホワイトバランスを保つように光出力Pr,Pbを設定できない場合(S207でNO)、ステップS206において仮決めされた供給電流Igを破棄する(S209)。そして、制御部70は、青色LD11bへの供給電流Ibを決定し(S210)、この供給電流Ibに対してホワイトバランスを保つ供給電流Ir,Igを決定する(S211)。以上で、制御部70は、当該RGB混色計算に係る処理を終了する。
上記RGB混色計算は、実際にLDに電流が供給されない計算処理であるが、実際にLDに電流を供給し、その電流をモニタして、ホワイトバランスを保つ供給電流を決定してもよい。
制御部70は、調光する際、各LD11r,11g,11bの温度に応じて調光部19の透過率を調整する。
一般的に、図9に示すように、各LD11r,11g,11bの温度によって合成レーザー光発生装置10からの合成レーザーCの最大光出力Pmaxが変化することが知られている。本例では、LDの高温域Thi時の最大光出力Pmlは、LDの常温域Tnでの最大光出力Pmhよりも小さい。
制御部70は、各LD11r,11g,11bの温度が常温域Tnにあるとき、調光部19の透過率を第1の値に設定する。そして、制御部70は、各LD11r,11g,11bの温度が高温域Thiにあるとき、調光部19の透過率を上記第1の値より大きい第2の値に設定する。このように、LD11r,11g,11bの温度により調光部19の透過率を変化させることで、LD11r,11g,11bへの供給電流Ir,Ig,Ibを変化させることなく、上記のようにホワイトバランスが保たれる。
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)レーザー走査型表示装置5は、レーザー光R,G,Bを出射するLD11r,11g,11bと、LD11r,11g,11bへの供給電流Ir,Ig,Ibを検出する電流検出部29r,29g,29bと、LD11r,11g,11bの温度を検出する温度検出部28r,28g,28bと、レーザー光R,G,Bの光出力Pr,Pg,Pbを検出する第2の光出力検出部13aと、LD11r,11g,11bを安全に動作させることができる電流値に設定される電流規定値ThIと、LD11r,11g,11bを安全に動作させることができる光出力Pr,Pg,Pbに設定される光出力規定値ThPと、がそれぞれLD11r,11g,11bの異なる温度毎に記憶されるメモリ71と、電流制限又は光出力制限を行う制御部70と、を備える。制御部70は、電流制限において、メモリ71に記憶される複数の電流規定値ThIのうち温度検出部28r,28g,28bの検出結果に基づきLD11r,11g,11bの温度に合った電流規定値ThIを選択し、電流検出部29r,29g,29bにより検出されるLD11r,11g,11bへの供給電流Ir,Ig,Ibを前記選択した電流規定値ThI以下に制限する。制御部70は、光出力制限において、メモリ71に記憶される複数の光出力規定値ThPのうち温度検出部28r,28g,28bの検出結果に基づきLD11r,11g,11bの温度に合った光出力規定値ThPを選択し、第2の光出力検出部13aにより検出されるLD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbを前記選択した光出力規定値ThP以下に制限する。制御部70は、温度検出部28r,28g,28bにより検出されるLD11r,11g,11bの温度が任意の基準温度に比べてLD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbの効率が高くなる温度にあるとき光出力制限を行い、その任意の基準温度に比べてLD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbの効率が低くなる温度にあるとき電流制限を行う。
この構成によれば、供給電流に対するLD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbの効率が高くなるようなLD11r,11g,11bの温度となった場合に光出力制限が選択される。これにより、LD11r,11g,11bの温度が変化した場合であっても、光出力Pr,Pg,Pbが絶対最大定格光出力Pmを超えることが抑制される。また、光出力制限においては、直接に光出力Pr,Pg,Pbが検出されるため、LD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbを光出力規定値ThP以下に保ちつつ最大とすることができる。
(2)制御部70は、温度検出部28r,28g,28bにより検出されるLD11r,11g,11bの温度が温度閾値Th1〜Th3以上であるとき電流制限を行い、LD11r,11g,11bの温度が温度閾値Th1〜Th3未満であるとき光出力制限を行う。
LD11r,11g,11bの温度が低くなると、供給電流に対するLD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbの効率が高くなる傾向がある。上記構成によれば、LD11r,11g,11bの温度が低くなると光出力制限が行われる。よって、LD11r,11g,11bの温度が低下した場合であっても、光出力Pr,Pg,Pbが絶対最大定格光出力Pmを超えることが抑制される。
(3)制御部70は、電流規定値ThIに基づき設定される検査用電流Itを実際にLD11r,11g,11bに供給したときに、電流検出部29r,29g,29bにより検出されるLD11r,11g,11bへの供給電流Ir,Ig,Ibが電流規定値ThIを超える場合、供給電流Ir,Ig,Ibが電流規定値ThI以下となるように検査用電流Itを低減し、電流規定値ThIを当該低減した値に補正する実測補正処理を行う。
この構成によれば、LD11r,11g,11bの劣化などの理論計算に合わない変化が生じた場合でも、その変化に合わせた電流規定値ThIが設定される。よって、LD11r,11g,11bへの供給電流Ir,Ig,Ibが最大定格電流Imを超えることが抑制され、ひいては、LD11r,11g,11bの破損を抑制できる。
(4)制御部70は、光出力規定値ThPに基づき設定される検査用電流Itを実際にLD11r,11g,11bに供給したときに、第2の光出力検出部13aにより検出されるLD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbが光出力規定値ThPを超える場合、LD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbが光出力規定値ThP以下となるように検査用電流Itを低減し、当該低減した検査用電流ItをLD11r,11g,11bに供給したときのLD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbと同一値に光出力規定値ThPを補正する実測補正処理を行う。
この構成によれば、LD11r,11g,11bの劣化などの理論計算に合わない変化が生じた場合でも、その変化に合わせた光出力規定値ThPが設定される。よって、LD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbが最大定格光出力Pmを超えることが抑制され、ひいては、LD11r,11g,11bの破損を抑制できる。
(5)レーザー走査型表示装置5は、LD11r,11g,11bからのレーザー光R,G,Bを透過スクリーン40に向けて走査することで画像Mを生成するMEMSスキャナ20を備える。制御部70は、実測補正処理を、MEMSスキャナ20の走査中における画像Mを描画しない非表示期間に行う。
この構成によれば、走査中の非表示期間に実測補正処理が行われるため、実測補正処理により画像表示処理が遅延することが防止される。
(6)レーザー走査型表示装置5は、LD11r,11g,11bからのレーザー光R,G,Bを透過スクリーン40に向けて走査することで画像Mを生成するMEMSスキャナ20と、複数のLD11r,11g,11bから出射される異なる色の複数のレーザー光R,G,Bを合成することで合成レーザー光Cを生成し、合成レーザー光CをMEMSスキャナ20に出射する光合成部14と、合成レーザー光Cの透過率を調整することで合成レーザー光Cの調光を行う調光部19と、を備える。調光部19は、LD11r,11g,11bと光合成部14との間のレーザー光R,G,Bの光路上に位置する第1の偏光板15及び液晶素子16と、光合成部14とMEMSスキャナ20との間の合成レーザー光Cの光路上に位置する第2の偏光板17と、を備え、第2の光出力検出部13aは、第2の偏光板17よりも光合成部14側の合成レーザー光C、正確には合成レーザー光Cを構成するレーザー光R,G,Bの光出力Pr,Pg,Pbを検出する。
この構成によれば、第2の光出力検出部13aは、ほとんど減光されていない合成レーザー光Cを検出することができる。このため、第2の光出力検出部13aは、LD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbを精度良く検出できる。よって、第2の光出力検出部13aの検出結果を利用して、精度良く光出力制限が行われる。
(7)制御部70は、異なる色のレーザー光R,G,Bを出射する複数のLD11r,11g,11b毎に電流制限又は光出力制限を行い、電流制限又は光出力制限のもと、ホワイトバランスが保たれるように、各LD11r,11g,11bに供給される電流を設定するRGB混色計算を行う。この構成によれば、電流制限又は光出力制限のもとでホワイトバランスが保たれる。
(8)レーザー走査型表示装置5は、LD11r,11g,11bからのレーザー光R,G,Bを透過スクリーン40に向けて走査することで画像Mを生成するMEMSスキャナ20と、複数のLD11r,11g,11bから出射される異なる色の複数のレーザー光R,G,Bを合成することで合成レーザー光R,G,Bを生成し、合成レーザー光R,G,BをMEMSスキャナ20に出射する光合成部14と、合成レーザー光R,G,Bの透過率を調整することで合成レーザー光R,G,Bの調光を行う調光部19と、を備える。制御部70は、外部からの調光信号に応じて合成レーザー光R,G,Bの光出力Pr,Pg,Pbを調整する調光を行い、当該調光を行う際、LD11r,11g,11bの温度の変化により合成レーザー光R,G,Bの光出力Pr,Pg,Pbが変化した分を補正するように調光部19の透過率を調整する。この構成によれば、LD11r,11g,11bの温度が変化した場合でも所望の調光レベルを実現することができる。
(9)レーザー走査型表示装置5は、LD11r,11g,11bに電流が供給される時間を積算する時間積算部の一例であるタイマ72を備える。制御部70は、タイマ72を通じて積算された時間に応じて電流規定値ThI及び光出力規定値ThPを更新する。
この構成によれば、LD11r,11g,11bに経時変化が起こった場合でも、電流規定値ThI及び光出力規定値ThPが更新されるため、LD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbが最大定格光出力Pmを超えること、及びLD11r,11g,11bへの供給電流Ir,Ig,Ibが最大定格電流Imを超えることが抑制される。
(変形例)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
上記実施形態においては、制御部70は、非表示期間である旨判別すると(S112でYES)、ステップS113〜S116からなる実測補正処理を行っていたが、実測補正処理を行うタイミングはこれに限定されない。例えば、HUD装置1は、拡大ミラー52を回転させる回転機構を備える。制御部70は、車両2のイグニッションがオンに切り替えられたとき、拡大ミラー52を初期位置から表示位置に移動させる。表示位置は、表示光Lをアイボックス4に導く位置である。制御部70は、拡大ミラー52を初期位置から表示位置に移動させる間に、ステップS113〜S116からなる実測補正処理を行ってもよい。
上記実施形態においては、レーザー走査型表示装置5は、第1及び第2の光出力検出部26,13aを備えていたが、何れか一方を省略し、他方のみを利用して図7及び図8のフローチャートに係る処理及びAPC制御を行ってもよい。
上記実施形態においては、図5(b)に示すように、光出力規定値ThPは、安全を取って絶対最大定格光出力Pmより小さく設定されているが、光出力規定値ThPは絶対最大定格光出力Pmと同一であってもよい。同様に、図5(a)に示すように、電流規定値ThIは、安全を取って絶対最大定格電流Imより小さく設定されているが、電流規定値ThIは絶対最大定格電流Imと同一であってもよい。
上記実施形態においては、第2の光出力検出部13aは、第2の偏光板17よりも光合成部14側の合成レーザー光C(正確には時分割されたレーザー光R,G,B)の光出力を検出するように設けられている。第2の光出力検出部13aの設置位置はこれに限らず、第2の光出力検出部13aは各LD11r,11g,11bに設けられていてもよい。この構成によれば、第2の光出力検出部13aは、光学デバイスを経ないレーザー光R,G,Bを検出することができる。このため、LD11r,11g,11bの光出力Pr,Pg,Pbは精度良くモニタされる。よって、第2の光出力検出部13aの検出結果を利用して、精度良く光出力制限が行われる。
上記実施形態においては、制御部70は、温度検出部28r,28g,28bにより検出されるLD11r,11g,11bの温度が温度閾値Th1〜Th3以上であるとき電流制限を行い、LD11r,11g,11bの温度が温度閾値Th1〜Th3未満であるとき光出力制限を行っていた。しかし、制御部70は、通常は光出力制限及び電流制限の一方を行い、LD11r,11g,11bの温度が特定の範囲にあるときに光出力制限及び電流制限の他方を行ってもよい。すなわち、LD11r,11g,11bの特性により、電流制限を行う温度範囲と、光出力制限を行う温度範囲とは適宜変更される。
また、光出力制限及び電流制限は、レーザー光R,G,B(LD11r,11g,11b)毎に設定されるものであっても良く、例えば、赤色レーザー光R(赤色LD11r)を光出力制限とし、緑色レーザー光G(緑色LD11g),青色レーザー光B(青色LD11b)を電流制限としても良い。
上記実施形態においては、温度検出部28r,28g,28bは各LD11r,11g,11bに設けられていたが、1つの温度検出部がLD群11に設けられ、その温度検出部の検出結果を通じて各LD11r,11g,11bの温度が認識されてもよい。
上記実施形態においては、レーザー走査型表示装置5は3つのLD11r,11g,11bを備えていたが、LDの数はこれに限定されず、LDの数は1、2又は4以上であってもよい。
上記実施形態では、レーザー走査型表示装置5を車載用のHUD装置1に適用したが、車載用に限らず、飛行機、船等の乗り物に搭載されるHUD装置に適用してもよい。また、HUD装置1は、表示光Lを、ウインドシールド3ではなく、専用のコンバイナに投射してもよい。また、レーザー走査型表示装置5をHUD装置ではなく、屋内または屋外で使用されるプロジェクタ等の表示装置に適用してもよい。また、例えば、レーザー走査型表示装置5をメガネ型ウェアラブル端末に搭載してもよい。
1…HUD装置
2…車両
3…ウインドシールド
4…アイボックス
5…レーザー走査型表示装置
10…合成レーザー光発生装置
11…LD群
11r…赤色LD
11g…緑色LD
11b…青色LD
12…集光レンズ群
12r,12g,12b…集光レンズ
13a…第2の光出力検出部
13b…透過板
14…光合成部
14r,14g,14b…ダイクロイックミラー
15…第1の偏光板
16…液晶素子
17…第2の偏光板
18…絞り部材
19…調光部
20…MEMSスキャナ(走査部)
26…第1の光出力検出部
27…反射板
28r,28g,28b…温度検出部
29r,29g,29b…電流検出部
30…フィールドレンズ
40…透過スクリーン
50…リレー光学部
70…制御部
71…メモリ(記憶部)
72…タイマ(時間積算部)
R…赤色レーザー光
G…緑色レーザー光
B…青色レーザー光
C…合成レーザー光
W…虚像

Claims (11)

  1. レーザー光を出射する光源と、
    前記光源への供給電流を検出する電流検出部と、
    前記光源の温度を検出する温度検出部と、
    前記レーザー光の光出力を検出する光出力検出部と、
    前記光源を安全に動作させることができる電流値に設定される電流規定値と、前記光源を安全に動作させることができる光出力に設定される光出力規定値と、がそれぞれ前記光源の異なる温度毎に記憶される記憶部と、
    前記温度検出部により検出される前記光源の温度が任意の基準温度に比べて前記光源の光出力の効率が高くなる温度にあるとき光出力制限を行い、前記基準温度に比べて前記光源の光出力の効率が低くなる温度にあるとき電流制限を行う制御部と、を備え、
    前記電流制限は、前記制御部が前記記憶部に記憶される複数の前記電流規定値のうち前記温度検出部の検出結果に基づき前記光源の温度に合った前記電流規定値を選択し、前記電流検出部により検出される前記光源への供給電流を前記選択した前記電流規定値以下に制限することであり、
    前記光出力制限は、前記制御部が前記記憶部に記憶される複数の前記光出力規定値のうち前記温度検出部の検出結果に基づき前記光源の温度に合った前記光出力規定値を選択し、前記光出力検出部により検出される前記光源の光出力を前記選択した前記光出力規定値以下に制限することである、
    ことを特徴とする表示装置。
  2. 前記制御部は、前記温度検出部により検出される前記光源の温度が温度閾値以上であるとき前記電流制限を行い、前記光源の温度が前記温度閾値未満であるとき前記光出力制限を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記制御部は、前記電流規定値に基づき設定される第1の検査用電流を実際に前記光源に供給したときに、前記電流検出部により検出される前記光源への供給電流が前記電流規定値を超える場合、前記供給電流が前記電流規定値以下となるように前記第1の検査用電流を低減し、前記電流規定値を当該低減した値に補正する実測補正処理を行う、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記制御部は、前記光出力規定値に基づき設定される第2の検査用電流を実際に前記光源に供給したときに、前記光出力検出部により検出される前記光源の光出力が前記光出力規定値を超える場合、前記光源の光出力が前記光出力規定値以下となるように前記第2の検査用電流を低減し、当該低減した前記第2の検査用電流を前記光源に供給したときの前記光源の光出力の値に前記光出力規定値を補正する実測補正処理を行う、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の表示装置。
  5. 前記光源からの前記レーザー光をスクリーンに向けて走査することで画像を生成する走査部を備え、
    前記制御部は、前記実測補正処理を、前記走査部の走査中における前記画像を描画しない非表示期間に行う、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の表示装置。
  6. 前記光源からの前記レーザー光をスクリーンに向けて走査することで画像を生成する走査部と、
    複数の前記光源から出射される異なる色の複数の前記レーザー光を合成することで合成レーザー光を生成し、前記合成レーザー光を前記走査部に出射する光合成部と、
    前記合成レーザー光の透過率を調整することで前記合成レーザー光の調光を行う調光部と、を備え、
    前記調光部は、
    前記光源と前記光合成部との間の前記レーザー光の光路上に位置する第1の偏光板及び液晶素子と、
    前記光合成部と前記走査部との間の前記合成レーザー光の光路上に位置する第2の偏光板と、を備え、
    前記光出力検出部は、前記第2の偏光板よりも前記光合成部側の前記合成レーザー光の光出力を検出する、
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の表示装置。
  7. 前記光出力検出部は前記光源に設けられる、
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の表示装置。
  8. 前記制御部は、異なる色の前記レーザー光を出射する複数の前記光源毎に前記電流制限又は前記光出力制限を行い、前記電流制限又は前記光出力制限のもと、ホワイトバランスが保たれるように、前記各光源に供給される電流を設定するRGB混色計算を行う、
    ことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の表示装置。
  9. 前記光源からの前記レーザー光をスクリーンに向けて走査することで画像を生成する走査部と、
    複数の前記光源から出射される異なる色の複数の前記レーザー光を合成することで合成レーザー光を生成し、前記合成レーザー光を前記走査部に出射する光合成部と、
    前記合成レーザー光の透過率を調整することで前記合成レーザー光の調光を行う調光部と、を備え、
    前記制御部は、外部からの調光信号に応じて前記合成レーザー光の光出力を調整する調光を行い、当該調光を行う際、前記光源の温度の変化により前記合成レーザー光の光出力が変化した分を補正するように前記調光部の透過率を調整する、
    ことを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の表示装置。
  10. 前記光源に電流が供給される時間を積算する時間積算部を備え、
    前記制御部は、積算された前記時間に応じて前記電流規定値及び前記光出力規定値を更新する、
    ことを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の表示装置。
  11. 請求項1から10の何れか一項に記載の表示装置と、
    前記表示装置からの前記レーザー光を視認者まで導くリレー光学部と、を備える、
    ことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
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