JP2018033070A - 加速度センサ用信号処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加速度センサを用いて高い精度で手振れを検出する。【解決手段】加速度センサ14からの信号を第1アンプAMP1で増幅する。第1アンプAMP1からの出力を第1ADコンバータADC1でデジタル信号に変換し、手振れ補正用演算部22へ入力する。第1アンプAMP1の出力を第2アンプAMP2に入力し、その出力を第2ADコンバータADC2でデジタル信号に変換し、手振れ補正用演算部22へ入力する。第1ADコンバータADC1からの値に基づき、第2アンプAMP2の基準電圧Vref2を設定する。第2ADコンバータADC2の値に基づき並進振れ補正を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、手振れ検出に用いられる加速度センサからの信号を処理するための信号処理装置に関する。
デジタルカメラの多くは、デジタル制御される手振れ補正機能を備える。手振れ補正処理の基本は、カメラ本体のピッチ角(X軸周り)、ヨー角(Y軸周り)の変動を角速度センサで検出し、デジタル信号に変換した両センサからの信号に基づき像振れを打ち消す方向に補正レンズや撮像素子を動かして手振れを補正している(2軸補正)。また、デジタル信号処理において、センサからの出力を高い精度で検出するには、センサからの出力をADコンバータのダイナミックレンジに合わせる必要がある。手振れ補正装置においては、手振れ補正に必要な可動部の位置情報を高精度で取得するために、位置検出用のホール素子からの信号をADコンバータのダイナミックレンジに合わせて増幅する構成が知られている(特許文献1参照)。
一方近年では、手振れの多様な発生形態に合わせ、より精密に手振れ補正を行うために、この基本となる2軸補正に加え、ロール角(Z軸周り)の変動を角速度センサで検出し、X軸、Y軸、Z軸全ての周りの回転変動を補正する3軸補正や、基本となる2軸補正に、X軸方向およびY軸方向への並進変動の補正を加えた4軸補正、X軸、Y軸、Z軸周りの回転変動と、X軸方向、Y軸方向への並進変動の補正を行う5軸補正も提案されている。ピッチ角、ヨー角、ロール角の回転変動(回転振れ)の検出には角速度センサが用いられ、X軸、Y軸、Z軸方向への並進変動(並進振れ)の検出には、加速度センサが使用される。
特開2015−169928号公報
しかし、並進振れ検出用の加速度センサは、重力加速度も検出してしまうため基準電圧がカメラの姿勢によって変化する。そのため特許文献1のようにセンサ信号を単純に増幅する構成では、センサからの出力をADコンバータのダイナミックレンジに適合させることはできない。
より具体的には、並進振れには回転振れよりもゆっくりした変動や小さな変動が含まれることが多く、例えば加速度1mG以下の信号の検出が望まれる。しかし±2Gの感度の加速度センサを使用して、12bitのADコンバータで加速度センサからの信号を読み取ると、加速度1mGはADコンバータの1LSB以下となるため検出できない。1mG以下の信号を検出するには、センサからの信号を増幅すればよいが、加速度センサは重力加速度(約1G)も検出するため、重力加速度がオフセットとして加速度センサの信号に現れる。そのため加速度センサの信号における0(ゼロ)Gが、並進振れがない状態に対応するとは限らず、センサからの信号の変動中心はカメラの姿勢によって約±1Gの範囲で変動する。そのため加速度1mG以下の信号に合わせて増幅率を設定すると、ADコンバータの出力が飽和してしまう場合が発生する。
DC成分のオフセットはハイパスフィルタを通してキャンセルできるが、並進振れに関しては、数Hzのゆっくりとした変動の検出も求められるため、ハイパスフィルタを通すことは難しい。またADコンバータの分解能を高くする解決案も考えられるが、手振れ補正用のADコンバータには、現在分解能12bit程度、ダイナミックレンジ0V〜3V程度の製品が使われていることが多く、コンシューマ向けADコンバータでは、これより分解能を高くしても実力精度としてはあまり向上しないことや、1LSB当たりの電圧が低くなるとセンサの出力信号のノイズに埋もれてしまい、分解能を上げた分はほとんど有効に利用できないことが考えられる。そして、これらの問題を解決するには、ADコンバータの分解能を上げるだけでなく、ダイナミックレンジを拡大するなどが必要になり、それに必要な高い電源電圧が必要になるなど、対策が広範囲に亘り、部品や基板面積増加等にかけるコストの割に見込める効果が低い。
本発明は、加速度センサの信号を高い精度で検出することを目的としている。
本発明の信号処理装置は、加速度センサからのセンサ信号を増幅またはオフセット調整する第1増幅手段と、センサ信号または第1増幅手段からの信号を増幅する第2増幅手段と、第1増幅手段からの出力に基づき第2増幅手段の基準電圧を設定する基準電圧設定手段とを備え、センサ信号に対する第2増幅手段の出力の増幅率が、センサ信号に対する第1増幅手段の出力の増幅率よりも高いことを特徴としている。
基準電圧の設定は、第1増幅手段からの出力が所定の条件を満たすときに行われる。信号処理装置がAD変換手段を備え、第1増幅手段および第2増幅手段の出力がAD変換手段においてデジタル値に変換される。AD変換手段は、第1増幅手段の出力をAD変換する第1AD変換器と、第2増幅手段の出力をAD変換する第2AD変換器とを備えてもよい。またAD変換手段は、第1増幅手段からの出力と第2増幅手段からの出力との間で入力を切り換える切換手段を備え、第1または第2増幅手段からの出力の一方をデジタル値に変換する構成でもよい。
基準電圧は、例えば第1増幅手段の出力のデジタル値に基づき設定される。信号処理装置はDA変換手段を備え、第2増幅手段の基準電圧がDA変換手段を介して第2増幅手段に出力される。
第1増幅手段の出力電圧を保持する電圧保持手段を備え、基準電圧設定手段が基準電圧を電圧保持手段において保持される電圧に設定してもよい。第2増幅手段と電圧保持手段とにおいてアンプが共用されてもよい。第1増幅手段は加速度センサの信号を等倍で伝達してもよい。
本発明の手振れ補正装置は、上記信号処理装置を備える撮像装置であって、第2増幅手段の出力に基づき並進振れ補正が行われることを特徴としている。
また本発明撮像装置は、上記手振れ補正装置を備える撮像装置であって、基準電圧設定手段は、露光期間中に基準電圧の設定を変更しないことを特徴としている。
本発明によれば、加速度センサの信号を高い精度で検出することができる。
本発明の一実施形態の手振れ補正装置が搭載されたデジタルカメラの構成を示すブロック図である。 第1実施形態の回路部の構成を示す回路図である。 基準電圧の設定のタイミングを示すグラフである。 第2実施形態の回路部の構成を示す回路図である。 第3実施形態の回路部の構成を示す回路図である。 第4実施形態の回路部の構成を示す回路図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態の手振れ補正装置が搭載されたデジタルカメラ(撮像装置)の手振れ補正機構に関わる電気的な構成を示すブロックである。
デジタルカメラ10は、手振れ検出を行うために角速度センサ12および加速度センサ14を備える。角速度センサ12および加速度センサ14は、カメラ本体の3つの直交軸X(ピッチ軸)、Y軸(ヨー軸)、Z軸(ロール軸)のうち、X軸およびY軸を少なくとも含む複数の軸に対する回転振れ、並進振れを検出する。
角速度センサ12、加速度センサ14からの出力は、それぞれ本実施形態のアンプ/フィルタ回路16、18に入力され、所定の信号処理が施された後、AD/DAコンバータ(ADC)20に入力され、デジタル信号に変換される(なお、アンプやフィルタは、角速度センサ12や加速度センサ14のパッケージ内に内蔵されていてもよい)。デジタル信号に変換された角速度センサ12、加速度センサ14のセンサ信号は、それぞれDSPなどで構成される手振れ補正用演算部22に入力され、手振れを相殺するための補正演算が行われる。
本実施形態において手振れ補正装置は、例えば可動部として構成される図示しない補正レンズのレンズ枠または撮像素子のステージをX軸方向、Y軸方向に並進移動させ、また更に撮像素子のステージをZ軸周りに回転移動させることでX軸、Y軸、Z軸周りに発生する回転振れや並進振れを相殺する。手振れ補正用演算部22では、従来周知のように、角速度センサ12および加速度センサ14からのセンサ信号(振れ信号)、焦点距離、可動部の現在の位置情報(後述)に基づき、各軸方向の可動部の並進移動量、およびZ軸周りの可動部の回転量を計算し、手振れ補正装置のアクチュエータドライバ24へ駆動信号を出力する。
アクチュエータドライバ24は、駆動信号に基づき可動部移動用アクチュエータ26を駆動する。手振れ補正装置は、可動部の位置を検出する複数の位置検出センサ28を備え、可動部移動用アクチュエータ26により移動される可動部の位置に応じた信号が、位置検出センサ28からアンプ/フィルタ回路30へ入力される。なお、位置検出センサ28は、制御する可動部の並進運動、回転運動に応じて、その制御に必要な数だけ設けられる。
アンプ/フィルタ回路30で増幅;フィルタ処理が施された位置検出センサ28からのセンサ信号は、AD/DAコンバータ20に入力されてデジタル信号に変換後、手振れ補正用演算部22へ入力され、検出された可動部の現在の位置情報が、各軸方向の可動部の次の並進移動量、およびZ軸周りの可動部の次の回転量の計算に用いられる。この一連の動作は、手振れ補正動作中は一定周期で繰り返される。なお、本実施形態では、角速度センサ12、加速度センサ14、位置検出センサ28からのセンサ信号のAD変換に同じAD/DAコンバータ20が用いられ、スイッチ等で切り替えて使用されるが、それぞれ別のAD変換器を用意してもよい。また、手振れ補正用演算部22は、例えばデジタルカメラ10の全体の制御を行うカメラ主演算部32によって制御される。カメラ主演算部32には、主記憶34が接続されている。
次に図2を参照して、第1実施形態におけるセンサ信号の増幅処理について説明する。図2は、加速度センサ12からのセンサ信号の増幅に関わるアンプ/フィルタ回路16、18の回路構成を示す回路図である(フィルタに対応する回路部は省略されている)。
図2には、複数設けられる加速度センサ14の中から任意に選択された1台の1軸加速度センサからの出力が手振れ補正用演算部へと入力されるまでの回路構成が示される。なお多軸加速度センサについても同様の回路構成を各軸に対して複数設けることで対応可能である。ただし、X軸とY軸の加速度センサに対する増幅回路の構成は一般に同じでもよいが、Z軸に関しては使用方法や補正方法が異なることが多いため別の構成とすることが望ましい可能性もある。
加速度センサ14の検出感度は敏感な方が良いため、その検出レンジは例えば±2G程度である。そのため加速度センサ14の信号成分に対する重力加速度(約1G)の影響は相対的に大きく、カメラの姿勢によりAD変換のダイナミックレンジに収まらなくなる可能性がある。これらのことから本実施形態では、カメラ本体の姿勢に応じて、センサ信号の増幅率を変更可能とし、高感度な加速度センサ14を用いてもセンサ信号が常にAD変換のダイナミックレンジに収まるようにしている。
加速度センサ14からの信号は、アンプ/フィルタ回路18の増幅回路部18Aの第1アンプAMP1において増幅またはオフセット調整され、その出力はAD/DAコンバータ20の第1ADコンバータADC1およびアンプ/フィルタ回路18の増幅回路部18Aの第2アンプAMP2に入力される。なお第1アンプAMP1の増幅率である第1増幅率は、低増幅率または等倍率である。
第1アンプAMP1には、振れ量ゼロに対応させた所定の第1基準電圧Vref1がプルダウン抵抗を介して入力され、これを基準とするセンサ信号の差動入力が第1増幅率で増幅され出力端子から出力される。なお、第1アンプAMP1を等倍率にし、オフセット調整も必要でない場合には、加速度センサ14の端子を第1ADコンバータADC1や第2アンプAMP2の入力端子に直結してもよく、あるいは第1アンプAMP1をボルテージフォロアとして構成してもよい。
第2アンプAMP2には、後述する第2基準電圧Vref2がプルダウン抵抗を介して入力され、これを基準として第1アンプAMP1から入力される信号の差動入力が第2増幅率(1倍よりも大きい値)で増幅される。第2アンプAMP2から出力された信号は、AD/DAコンバータ20の第2ADコンバータADC2に入力され、デジタル信号に変換された後、手振れ補正用演算部22に入力される。
第2アンプAMP2に対する第2基準電圧Vref2は、手振れ補正用演算部22からの指示に基づき変更され、AD/DAコンバータ20のDAコンバータDACを通して第2アンプAMP2へ供給される。すなわち、カメラにおいて並進ブレ補正がONに設定され、かつ撮影可能な状態にあるときには、第1ADコンバータADC1を介して入力されるセンサ信号のデジタル値が、手振れ補正用演算部22において常時モニタされ、「第1ADコンバータADC1における所定回数分のサンプリング値の平均値が所定時間に亘り、または所定回数連続で所定範囲内の変動に収まっている」場合には定期的に、そのときの電圧または平均値が第2基準電圧Vref2に設定される。また第1ADコンバータADC1の出力がモニタされている間に、第1ADコンバータADC1または第2ADコンバータADC2の値が所定値を超えて変動した場合には、一旦第2基準電圧Vref2の設定値の変更を停止し、上記条件、すなわち「第1ADコンバータADC1における所定回数分のサンプリング値の平均値が所定時間に亘り、または所定回数連続で所定範囲内の変動に収まっている」条件が満たされると再び第2基準電圧Vref2の設定値が更新される。
ユーザがカメラを持って移動している状態やアングルをいろいろ試している状態では、加速度が大きく変化し、加速度センサ14からの信号出力も大きく変動する。一方、アングルを決めて一定の姿勢でカメラを構えその状態を維持すると、加速度センサ14からの信号出力は比較的安定し、変動は並進振れ程度の微小な変動にとどまる。そのため上記条件、「第1ADコンバータADC1における所定回数分のサンプリング値の平均値が所定時間に亘り、または所定回数連続で所定範囲内の変動に収まっている」状況、すなわち第1アンプAMP1からの出力が安定している状況は、例えばアングルが決められカメラ姿勢が安定した状態に対応し、このとき第1アンプAMP1からの出力、あるいはその平均値は、カメラの姿勢による重力加速度の影響を含めた手振れ信号の変動の中心値に略対応する。そのためこのときの出力値あるいは平均値を第2アンプAMP2の第2基準電圧Vref2とすると、第2アンプAMP2での信号増幅は、重力加速度によるオフセット値が除去された並進振れ成分のみに対する増幅となり、加速度センサ14の検出感度を十分に生かすことができる。
手振れ補正用演算部22では、レリーズ操作が行われると、第2ADコンバータADC2からのセンサ信号に基づき並進振れに対応する可動部の移動量を計算し、アクチュエータドライバ24に駆動信号を出力して並進振れ補正を行う。ただし、第2ADコンバータADC2のサンプリング値がダイナミックレンジを越えた場合、第2ADコンバータADC2を通して取得したデータ値は飽和しており、正しい加速度が得られないため、手振れ補正用演算部22は、再び上記第1ADコンバータADC1における条件が成立するまで、第2ADコンバータADC2の値を使用した並進ブレ補正を禁止する。なお、この間、第1ADコンバータADC1を使って補正処理を行ってもよく、その場合、補正幅に制限をかけるなど、補正制御に一定の制限を掛けても良い。
次に図3のグラフを参照して、手振れ補正用演算部22での第1ADコンバータADC1、第2ADコンバータADC2からの信号の読み取りと、第2基準電圧Vref2の変更のタイミング、また加速度センサ14で検出される加速度と第1、第2ADコンバータADC1、ADC2におけるデジタル出力の関係を説明する。
図3の横軸は時間であり、左縦軸は加速度センサ14で検出される加速度[G]である。右縦軸は、加速度に対応する第1アンプAMP1からの出力と、これを入力とする第1ADコンバータADC1の12bitのデジタル出力値(0〜4095)と、加速度に対応する第2アンプAMP2からの出力と、これを入力とする第2ADコンバータADC2の12bitのデジタル出力値(0〜4095)を示す。また図3の下方には、手振れ補正演算部22での第1ADコンバータADC1、第2ADコンバータADC2からの読み取りのタイミングが示される。
初めの期間T1は、ユーザがカメラを持って移動している状態や、アングルをいろいろ試している状態に対応し、期間T1では加速度センサ14で検出される加速度は大きく変化している。アングルを決め、カメラを構えると、加速度センサ14の出力は比較的安定し、並進振れ程度の微小変化にとどまる。手振れ補正用演算部22は、期間T2で加速度の安定を確認すると(例えばカメラが構えられたとの判断に対応)、時間t0で上述した第2基準電圧Vref2の更新を行い、続く期間T3では、同処理を継続する。すなわち、カメラが、並進ブレ補正ONに設定され、撮影可能なモードにあるとき、手振れ補正用演算部22では、第1ADコンバータADC1の出力が常時モニタされ、一定サンプル回数分の平均値が、一定時間にわたり一定変化以内に収まった場合、そのときの電圧値または平均値をDAコンバータDACから出力し、第2アンプAMP2の増幅基準電圧Vref2を更新する。
次に時刻t1でレリーズスイッチがONされると、レリーズタイムラグT4の後、露光期間T5が開始され、露光中においては並進振れ補正に第2ADコンバータADC2から出力値が使用される。ただし、一眼レフカメラでは、露光期間T5の初期の期間T6の間、ミラーショックやシャッターショックにより、加速度センサ14の出力が大きく変動するカメラがある。そのようなカメラでは、カメラ固有の振動期間T6を予め測定し記憶しておき、その振動期間T6の間は露光中であっても、第1ADコンバータADC1からの出力値を参照し続ける。すなわち、振動期間T6中は、加速度センサ14の出力が大きく変動するため、第2アンプAMP2からの出力が第2ADコンバータADC2のダイナミックレンジを超える可能性が高いため、その間は第1ADコンバータADC1の値を参照して補正動作を行う。
手振れ補正用演算部22は、振動期間T6が終了すると、第2ADコンバータADC2からの出力の参照を開始し、第2ADコンバータADC2からのデジタル出力値に基づき露光期間T5に発生する並進振れに対する補正処理を露光期間T5が終了するまでの期間T7において実行する。なお、露光期間T5においてDAコンバータDACを用いた第2基準電圧Vref2の設定変更は禁止される。
露光期間T5が終了すると並進振れ補正も終了し、手振れ補正用演算部22は、再び第1ADコンバータADC1からの出力値を参照する。なお手振れ補正用演算部22は、図3において第1、第2ADコンバータADC1、ADC2の読み取りタイミングを示す直線の破線部においても読み取りを継続し第1、第2ADコンバータADC1、ADC2の双方から出力値を読み取ってもよい。
図3では、第1アンプAMP1の第1増幅率は、加速度センサ14の検出範囲である加速度±2.0[G]の範囲が、略第1ADコンバータADC1のデジタル出力0〜4095に対応するように設定され、第2アンプAMP2の第2増幅率は、第2アンプAMP2からの出力範囲が、第2基準電圧Vref2を中心とした並進振れの微少な変動が十分に拡大されて第2ADコンバータADC2のデジタル出力0〜4095に対応するように設定される。図3では、約0.6[G]〜1.0[G]が、第2ADコンバータADC2のデジタル出力0〜4095に対応するよう設定されている。
以上のように、第1実施形態によれば、重力加速度によるオフセット量を検出して、これを加速度センサの出力から取り除いて増幅することで、並進振れの微少な変動を高い分解能でデジタル信号として取得できる。これによりカメラの姿勢に拘わらず、増幅回路の基準電圧を適切に設定し、高い精度で並進振れを補正することができる。
なお、第1実施形態では、第2アンプAMP2への入力信号に、第1アンプAMP1の出力信号を利用しているが、加速度センサ14の出力信号を第2アンプAMP2に直接入力しても良い。第1実施形態のように第1アンプAMP1の出力を第2アンプAMP2へ入力する場合は、第2アンプAMP2の第2増幅率を1倍より大きい増幅率に設定すればよいが、加速度センサ14の出力信号を第2アンプAMP2に直接入力する場合には、第2アンプAMP2の第2増幅率は、第1アンプAMP1の第1増幅率よりも高く設定される。
なお、第1実施形態において第2アンプAMP2を用いず、第1アンプAMP1の増幅率を決定する抵抗等にスイッチを設けることで、第1アンプAMP1が複数の増幅率を選択できるようにすることで増幅率を設定しても良いが、応答が遅いという問題がある。
次に図4を参照して第2実施形態における並進振れ補正のための信号処理について説明する。
図4は、第1実施形態の図2に対応する。第1実施形態では、2台の第1、第2ADコンバータADC1、ADC2を用いたが、第2実施形態では、1台のADコンバータADCのみを用い、代わりにADコンバータADCの前段にアナログスイッチを設ける。すなわち一つのADコンバータADCで、第1アンプAMP1、第2アンプAMP2の出力を読めるようにしたものである。なお、その他の構成は第1実施形態と同様であり、同一の構成に関しては同一参照符号を用いその説明は省略する。
アンプ/フィルタ回路18の増幅回路部18Aの第1アンプAMP1、第2アンプAMP2において増幅された信号は、AD/DAコンバータ(ADC)20に対応するAD/DAコンバータ(ADC)40のアナログスイッチ(SW)42に入力される。アナログスイッチ42は、2つの入力の一方を択一的にADコンバータADC1へ出力する。ADコンバータADC1においてデジタル信号に変換された信号は、手振れ補正用演算部22へ入力され、第1実施形態と同様に処理される。なおアナログスイッチ42の切り替えは手振れ補正用演算部22により制御される。
以上のように、第2実施形態の構成において、第1実施形態と略同様の効果を得ることができる。なお、第2実施形態では、第1アンプAMP1と第2アンプAMP2の出力を同時に読みながらの制御は出来なくなるが、図3における第1、第2ADコンバータADC1、ADC2の読み取りタイミングを示す直線の破線部で読み取りを行わなければよく、手振れ補正用演算部22は、同タイミングでアナログスイッチ42の選択を切り換える。
次に図5を参照して第3実施形態における並進振れ補正のための信号処理について説明する。
第3実施形態の増幅回路部18Aの構成とAD/DAコンバータ(ADC)40の構成は、第2実施形態と同様である。しかし第3実施形態では、第2アンプAMP2に入力される第2基準電圧Vref2の設定部が第2実施形態とは異なる。すなわち、第2実施形態では、DAコンバータDACを用いて、第2基準電圧Vref2が設定されたが、第3実施形態では、ローパスフィルタ43を介したアナログ電圧保持回路(HOLD)44で構成している。同構成は、例えばDAコンバータが不足しているシステムで有用である。なお、第1、第2実施形態と同様の構成については同一参照符号を用いその説明を省略する。
アナログ電圧保持回路44は、2つのスイッチ46、48を備え、第1アンプAMP1からの出力は、第2アンプAMP2に入力されるとともにローパスフィルタ(LPF)43を介してアナログ電圧保持回路44に入力される。ローパスフィルタ43からの入力は、スイッチ46を介してボルテージフォロアとして利用されるオペアンプ50に入力されるとともに、その電圧はコンデンサ52に記録可能である。すなわち、コンデンサ52と並列に接続されているスイッチ48をOFFにした状態でスイッチ46がONされると、コンデンサ52が充電され同スイッチ46をOFFにするとその電圧が保持される。なおスイッチ48をONすると、コンデンサ52が放電され、保持された電圧がリセットされる。
手振れ補正用演算部22は、第1アンプAMP1からの出力をモニタし、第1実施形態において説明した第2基準電圧Vref2を設定するための条件が成立するとスイッチ48をOFFにするとともに、スイッチ46を所定時間ON状態にし、その時の第1アンプAMP1からの出力電圧をコンデンサ52に保持する。オペアンプ50からは、コンデンサ52に保持された電圧が出力され、第2基準電圧Vref2として第2アンプAMP2へ入力される。
ローパスフィルタ43は、第1アンプAMP1の出力に含まれるノイズや小さな並進振れ成分をキャンセルしてからアナログ電圧保持回路44に入力するためのもので、ノイズや小さな並進振れの影響のない基準電圧を取得するために設けられる。なお、オペアンプ50とコンデンサ52は、漏れ電流の少ない部品で構成されることが望ましく、コンデンサ50の容量が小さいほどチャージ時間が短くなり高速応答できる。
以上のように第3実施形態の構成においても、第1、第2実施形態と略同様の効果が得られるとともに、DAコンバータを1つ省略できる。なお、AD/DAコンバータ(ADC)40に代えて、第1実施形態のAD/DAコンバータ(ADC)20を利用することもできる。
次に図6を参照して第4実施形態における並進振れ補正のための信号処理について説明する。
第4実施形態の基本的な構成は第3実施形態と同様であるが、第3実施形態のアナログ電圧保持回路44においてボルテージフォロアとして利用されたオペアンプ50を第2アンプAMP2で代用したものである。なお、第1〜第3実施形態と同様の構成については同一参照符号を用いその説明を省略する。
アンプ/フィルタ回路18の増幅回路部54の第2アンプAMP2として、入力インピーダンスが高いC−MOSやBi−MOSなどのオペアンプを使用する。第2アンプAMP2の出力極性が第3実施形態とは反転するが、極性は手振れ補正用演算部22で反転処理できるので、第3実施形態と同様の処理が実現可能である。
以上のように、第4実施形態においても、第3実施形態と同様の効果が得られ、更にアナログ電圧回路56側の入力インピーダンスを高く保つことでオペアンプの使用を1つ減らすことができる。なお、第4実施形態においても、AD/DAコンバータ(ADC)40に代えて、第1実施形態のAD/DAコンバータ(ADC)20を利用することもできる。
なお、本実施形態は、一眼レフのデジタルカメラやミラーレスのデジタルカメラ、コンパクトカメラ、あるいはカメラ機能を備えたその他の電子機器に適用することもできる。なお可動部は、ロック機構を備えてもよい。
10 デジタルカメラ
14 加速度センサ
18A 増幅回路部
20 AD/DAコンバータ(ADC)
22 手振れ補正用演算部
24 アクチュエータドライバ
26 可動部移動用アクチュエータ
ADC1 第1ADコンバータ
ADC2 第2ADコンバータ
AMP1 第1アンプ
AMP2 第2アンプ
DAC DAコンバータ
Vref1 第1基準電圧
Vref2 第2基準電圧

Claims (12)

  1. 加速度センサからのセンサ信号を増幅またはオフセット調整する第1増幅手段と、
    前記センサ信号または前記第1増幅手段からの信号を増幅する第2増幅手段と、
    前記第1増幅手段からの出力に基づき前記第2増幅手段の基準電圧を設定する基準電圧設定手段とを備え、
    前記センサ信号に対する前記第2増幅手段の出力の増幅率が、前記センサ信号に対する前記第1増幅手段の出力の増幅率よりも高い
    ことを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記基準電圧の設定が、前記第1増幅手段からの出力が所定の条件を満たすときに行われることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記信号処理装置がAD変換手段を備え、前記第1増幅手段および前記第2増幅手段の出力が前記AD変換手段においてデジタル値に変換されることを特徴とする請求項1〜2の何れか一項に記載の信号処理装置。
  4. 前記AD変換手段が、前記第1増幅手段の出力をAD変換する第1AD変換器と、前記第2増幅手段の出力をAD変換する第2AD変換器とを備えることを特徴とする請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記AD変換手段が、前記第1増幅手段からの出力と前記第2増幅手段からの出力との間で入力を切り換える切換手段を備え、前記第1または第2増幅手段からの出力の一方をデジタル値に変換することを特徴とする請求項3に記載の信号処理装置。
  6. 前記基準電圧が前記第1増幅手段の出力のデジタル値に基づき設定されることを特徴とする請求項3〜5の何れか一項に記載の信号処理装置。
  7. 前記信号処理装置がDA変換手段を備え、前記第2増幅手段の基準電圧が前記DA変換手段を介して前記第2増幅手段に出力されることを特徴とする請求項6に記載の信号処理装置。
  8. 前記第1増幅手段の出力電圧を保持する電圧保持手段を備え、前記基準電圧設定手段が前記基準電圧を前記電圧保持手段において保持される電圧に設定することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の信号処理装置。
  9. 前記第2増幅手段と前記電圧保持手段とにおいてアンプが共用されることを特徴とする請求項8に記載の信号処理装置。
  10. 第1増幅手段が加速度センサの信号を等倍で伝達することを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の信号処理装置。
  11. 請求項1〜10に記載の信号処理装置を備える手振れ装置であって、前記第2増幅手段の出力に基づき並進振れ補正が行われることを特徴とする手振れ装置。
  12. 請求項11に記載の手振れ装置を備える撮像装置であって、前記基準電圧設定手段は、露光期間中に前記基準電圧の設定を変更しないことを特徴とする撮像装置。
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