JP2018002763A - アルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物及びその利用 - Google Patents

アルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物及びその利用 Download PDF

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Abstract

【課題】アルコキシシリル基を有する新規な変性ブロック共重合体水素化物、及びこの変性ブロック共重合体水素化物を主成分とする、水分バリアー性が改善されたエレクトロニクス素子等の封止材の提供。【解決手段】芳香族ビニル化合物由来の重合体ブロック(A)と、鎖状共役ジエン化合物由来の重合体ブロック(B)とからなるブロック共重合体(C)の、主鎖及び側鎖並びに芳香環の炭素−炭素不飽和結合の90%以上を水素化したブロック共重合体水素化物(D)に、アルコキシシリル基が導入されてなる変性ブロック共重合体水素化物(E)、及びこの変性ブロック共重合体水素化物(E)を主成分とする封止材(F)。【選択図】なし

Description

本発明は、アルコキシシリル基を有する新規な変性ブロック共重合体水素化物及びこの変性ブロック共重合体水素化物を主成分とする、水分バリアー性が改善されたエレクトロニクス素子等の封止材に関する。
アルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物は、ガラス面や金属面への接着性に優れるため、太陽電池封止材、合わせガラス中間膜、有機エレクトロルミネッセンス素子の封止材等の、透明性が要求される接着剤や封止材用途に利用できることが知られている(特許文献1〜4)。
特許文献4には、アルコキシシリル基を有する特定の変性ブロック共重合体水素化物を接着剤として使用して2枚のガラス板を貼り合わせた場合に、エポキシ樹脂系接着剤やEVA系接着剤を使用した場合に比べて、接着剤層の内部への水分の浸透を抑制することができ、有機エレクトロルミネッセンス素子等の封止材として有用であることが開示されている。
しかしながら、特許文献4に開示されている特定の変性ブロック共重合体水素化物を封止材に使用した場合であっても、貼り合わせたガラス端部からの距離が近い部位に配置されたエレクトロニクス素子は、高温高湿環境下では経時的に水分による影響を受ける場合があった。
したがって、エレクトロニクス素子封止体の信頼性をより高めるためには、水分の浸透に対するバリアー性により優れる封止材が望まれていた。
WO2012/043708号パンフレット WO2013/176258号パンフレット WO2014/091941号パンフレット 特開2015−104859号公報
本発明は、かかる従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、アルコキシシリル基を有する新規な変性ブロック共重合体水素化物、及びこの変性ブロック共重合体水素化物を主成分とする、水分バリアー性が改善されたエレクトロニクス素子等の封止材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するために、アルコキシシリル基を有する、芳香族ビニル化合物由来の構造単位を主成分とする重合体ブロックと、鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位を主成分とする重合体ブロックとからなる変性ブロック共重合体水素化物について鋭意検討を重ねた。その結果、特定の置換基で置換された芳香環を有する芳香族ビニル化合物由来の構造単位を特定量以上含有する変性ブロック共重合体水素化物を封止材材料として使用することにより、水分バリアー性能、特に積層体端部からの水分浸透の抑制性能が改善された封止材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記(1)〜(2)のアルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物、及び、前記変性ブロック共重合体水素化物を主成分とする封止材が提供される。
(1)芳香族ビニル化合物由来の構造単位を主成分とする、少なくとも2つの重合体ブロックと、鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位を主成分とする、少なくとも1つの重合体ブロックとからなり、全重合体ブロック(A)のブロック共重合体に占める重量分率をwAとし、全重合体ブロック(B)のブロック共重合体に占める重量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比(wA:wB)が25:75〜65:35であるブロック共重合体であって、全重合体ブロック(A)を構成する芳香族ビニル化合物由来の構造単位の20重量%以上が、芳香環の水素原子の1又は2個が、炭素数1〜4のアルキル基により置換された、置換芳香族ビニル化合物由来の構造単位であるブロック共重合体(C)の、主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合及び芳香環の炭素−炭素不飽和結合の90%以上を水素化したブロック共重合体水素化物に、アルコキシシリル基が導入されたことを特徴とする変性ブロック共重合体水素化物(E)。
(2)前記(1)に記載の変性ブロック共重合体水素化物(E)を主成分とすることを特徴とする封止材(F)。
本発明によれば、新規な変性ブロック共重合体水素化物(E)、及びこの変性ブロック共重合体水素化物(E)を主成分とする、エレクトロニクス素子等の封止に好適な封止材(F)が提供される。
本発明の封止材を用いることにより、端部からの水分浸透に対するバリアー性の改善されたガラス板や金属板等の間に封止されたエレクトロニクス素子封止体が提供される。
シート(H)の上面図である。 試験片(I)の上面図である。
以下、本発明を、1)アルコキシシリル基を有するブロック共重合体水素化物(E)、及び、2)封止材(F)に項分けして、詳細に説明する。
1.変性ブロック共重合体水素化物(E)
本発明の変性ブロック共重合体水素化物(以下、「変性ブロック共重合体水素化物(E)」ということがある。)は、芳香族ビニル化合物由来の構造単位を主成分とする、少なくとも2つの重合体ブロック(以下、「重合体ブロック(A)」ということがある。)と、鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位を主成分とする、少なくとも1つの重合体ブロック(以下、「重合体ブロック(B)」ということがある。)とからなり、
全重合体ブロック(A)のブロック共重合体に占める重量分率をwAとし、全重合体ブロック(B)のブロック共重合体に占める重量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比(wA:wB)が25:75〜65:35であるブロック共重合体(以下、「ブロック共重合体(C)」ということがある。)であって、
重合体ブロック(A)を構成する芳香族ビニル化合物由来の構造単位の20重量%以上が、芳香環の水素原子の1又は2個が、炭素数1〜4のアルキル基により置換された、置換芳香族ビニル化合物由来の構造単位であるブロック共重合体(C)の、
主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合及び芳香環の炭素−炭素不飽和結合の90%以上を水素化したブロック共重合体水素化物(以下、「ブロック共重合体水素化物(D)」ということがある。)に、アルコキシシリル基が導入された高分子化合物である。
(ブロック共重合体(C))
ブロック共重合体(C)は、ブロック共重合体水素化物(D)の前駆体であって、少なくとも2つの重合体ブロック(A)と、少なくとも1つの重合体ブロック(B)とからなる高分子である。
重合体ブロック(A)は、芳香族ビニル化合物由来の構造単位(以下、「構造単位(a)」ということがある。)を主成分とする重合体ブロックである。
重合体ブロック(A)中の、構造単位(a)の含有量は、通常90重量%以上、好ましくは95重量%以上、より好ましくは99重量%以上である。
重合体ブロック(A)中の構造単位(a)の含有量が少な過ぎると、本発明の変性ブロック共重合体水素化物(E)の耐熱性が低下するおそれがある。
本発明においては、全重合体ブロック(A)中に占める構造単位(a)の内、芳香環の水素原子の1又は2個が、炭素数1〜4のアルキル基により置換された芳香族ビニル化合物由来の構造単位(以下、「構造単位(ar)ということがある。」)を、全重合体ブロック(A)に対し、通常20重量%以上、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上含有させる。
全重合体ブロック(A)中に、構造単位(ar)を20重量%以上含有させることにより、水分バリアー性、特に、積層封止体の端部からの水分浸透に対するバリアー性に優れる封止材材料となる変性ブロック共重合体水素化物(E)を得ることができる。
重合体ブロック(A)は、構造単位(a)以外の成分を含有していてもよい。他の成分としては、鎖状共役ジエン由来の構造単位(以下、「構造単位(b)」ということがある。)及び/又はその他のビニル化合物由来の構造単位(以下、「構造単位(v)」ということがある。)が挙げられる。
重合体ブロック(A)中の、構造単位(b)及び/又は構造単位(v)の含有量は、重合体ブロック(A)に対し、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。
重合体ブロック(A)中の構造単位(b)及び/又は構造単位(v)の含有量が多くなり過ぎると、本発明で使用するブロック共重合体水素化物(D)の耐熱性が低下するおそれがある。
ブロック共重合体(C)に含まれる複数の重合体ブロック(A)同士は、上記の範囲を満足するものであれば、互いに同一であっても、相異してもよい。
重合体ブロック(B)は、構造単位(b)を主成分とする重合体ブロックである。
重合体ブロック(B)中の、構造単位(b)の含有量は、重合体ブロック(B)に対し、通常70重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。
重合体ブロック(B)中の、構造単位(b)の含有量が上記範囲にあると、本発明で使用するブロック共重合体水素化物(D)は柔軟性を示す。
重合体ブロック(B)は、構造単位(b)以外の成分を含有していてもよい。他の成分としては、構造単位(a)及び/又は構造体(v)が挙げられる。
重合体ブロック(B)中の、構造単位(a)及び/又は構造体(v)の含有量は、通常30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
重合体ブロック(B)中の、構造単位(a)及び/又は構造単位(v)の含有量が多すぎると、本発明で使用するブロック共重合体水素化物(D)は柔軟性が損なわれるおそれがある。
ブロック共重合体(C)が重合体ブロック(B)を複数有する場合、重合体ブロック(B)同士は、互いに同一であっても、相異なっていてもよい。
構造単位(a)を導入する芳香族ビニル化合物としては、スチレン;α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン等の置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有するスチレン類;4−メトキシスチレン等の置換基として炭素数1〜6のアルコキシ基を有するスチレン類;4−フェニルスチレン等の置換基としてアリール基を有するスチレン類;1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン等のビニルナフタレン類;等が挙げられる。
これらの中でも、吸湿性の観点から、スチレン、置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有するスチレン類等の、極性基を含有しない芳香族ビニル化合物が好ましい。
構造単位(ar)を導入する芳香族ビニル化合物の好ましい例としては、工業的な入手容易性の観点から、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン等が挙げられる。
構造単位(b)を導入する鎖状共役ジエン系化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。これらの中でも、吸湿性の観点から、極性基を含有しない鎖状共役ジエン系化合物が好ましく、工業的な入手の容易さから、1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。
構造単位(v)を導入するその他のビニル系化合物としては、鎖状ビニル化合物、環状ビニル化合物、不飽和の環状酸無水物、不飽和イミド化合物等が挙げられる。これらの化合物は、ニトリル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシカルボニル基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。
これらの中でも、吸湿性の観点から、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−エイコセン、4−メチル−1−ペンテン、4,6−ジメチル−1−ヘプテン等の炭素数2〜20の鎖状オレフィン;ビニルシクロヘキサン、ノルボルネン等の炭素数5〜20の環状オレフィン;1,3−シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン等の環状ジエン化合物;等の、極性基を含有しないものが好ましい。
ブロック共重合体(C)は、少なくとも2個の重合体ブロック(A)と少なくとも1個の重合体ブロック(B)からなる。ブロック共重合体(C)中の重合体ブロック(A)の数は、通常3個以下、好ましくは2個であり、ブロック共重合体(C)中の重合体ブロック(B)の数は、通常2個以下、好ましくは1個である。
ブロック共重合体(C)中の重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の数が多くなると、ブロック共重合体(C)を水素化して得られるブロック共重合体水素化物(D)において、重合体ブロック(A)由来の水素化重合体ブロックと重合体ブロック(B)由来の水素化重合体ブロックとの相分離が不明瞭となるおそれがある。また、水素化重合体ブロックに基づく高温側のガラス転位温度が低下して、本発明で使用するブロック共重合体水素化物(D)の耐熱性が低下するおそれがある。
重合体ブロック(A)の全量がブロック共重合体(C)に占める重量分率をwAとし、重合体ブロック(B)の全量がブロック共重合体(C)に占める重量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比(wA:wB)は、25:75〜65:35、好ましくは35:65〜60:40、より好ましくは40:60〜55:45である。
wAが多過ぎる場合は、本発明の変性ブロック共重合体水素化物(E)の耐熱性が高くなるが、柔軟性が低下するおそれがある。一方、wAが少な過ぎる場合は、本発明の変性ブロック共重合体水素化物(E)の耐熱性が低下するおそれがある。
ブロック共重合体(C)のブロックの形態は、特に限定されず、鎖状型ブロックでもラジアル型ブロックでもよいが、鎖状型ブロックであることが、機械的強度に優れ好ましい。
ブロック共重合体(C)の最も好ましい形態は、重合体ブロック(B)の両端に重合体ブロック(A)が結合したトリブロック共重合体(A)−(B)−(A)、及び重合体ブロック(A)の両端に重合体ブロック(B)が結合し、更に、該両重合体ブロック(B)の他端にそれぞれ重合体ブロック(A)が結合したペンタブロック共重合体(A)−(B)−(A)−(B)−(A)である。
ブロック共重合体(C)の分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常40,000〜200,000、好ましくは45,000〜150,000、より好ましくは50,000〜100,000である。また、ブロック共重合体(C)の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは3以下、より好ましくは2以下、特に好ましくは1.5以下である。
Mw及びMw/Mnが上記範囲となるようにすると、本発明の変性ブロック共重合体水素化物(E)は、耐熱性や機械的強度が良好となる。
ブロック共重合体(C)の製造方法は、特に限定されず、公知の方法に従って行えばよい。例えば、WO2003/018656号パンフレット、WO2011/096389号パンフレット等に記載の方法に従って、ブロック共重合体(C)を製造することができる。
(ブロック共重合体水素化物(D))
ブロック共重合体水素化物(D)は、上記のブロック共重合体(C)の主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合、並びに、芳香環の炭素−炭素不飽和結合を水素化したものである。その水素化率は通常90%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上である。
また、ブロック共重合体(C)の主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合の水素化率は、97%以上であることが好ましく、99%以上であることがより好ましい。また、ブロック共重合体(C)の芳香環の炭素−炭素不飽和結合の水素化率は、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
水素化率が高いほど、本発明の変性ブロック共重合体水素化物(E)の耐光性や耐熱劣化性が良好となる。
ブロック共重合体水素化物(D)の水素化率は、ブロック共重合体水素化物(D)のH−NMRを測定することにより求めることができる。
ブロック共重合体(C)中の不飽和結合の水素化方法や反応形態等は特に限定されず、公知の方法に従って行えばよいが、水素化率を高くでき、重合体鎖切断反応の少ない水素化方法が好ましい。このような水素化方法としては、WO2011/096389号パンフレット、WO2012/043708号パンフレット等に記載された方法を挙げることができる。
ブロック共重合体水素化物(D)の分子量は、THFを溶媒としたGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常40,000〜200,000、好ましくは45,000〜150,000、より好ましくは50,000〜100,000である。また、ブロック共重合体水素化物(D)の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは3以下、より好ましくは2以下、特に好ましくは1.5以下にする。
Mw及びMw/Mnが上記範囲となるようにすると、本発明の変性ブロック共重合体水素化物(E)の耐熱性や機械的強度が良好となる。
水素化反応終了後においては、水素化触媒、又は水素化触媒及び重合触媒を反応溶液から除去した後、得られた溶液からブロック共重合体水素化物(D)を回収することができる。
回収したブロック共重合体水素化物(D)は、通常、ペレット形状にして、その後の成形加工に供することができる。
(変性ブロック共重合体水素化物(E))
本発明の変性ブロック共重合体水素化物(E)は、上記ブロック共重合体水素化物(D)に、アルコキシシリル基が導入された変性ブロック共重合体水素化物である。
ブロック共重合体水素化物(D)にアルコキシシリル基を導入することにより、ガラス、セラミックス、金属等の無機基材に対する接着性を付与することができる。
ブロック共重合体水素化物(D)にアルコキシシリル基を導入する方法は、特に限定されない。例えば、上記ブロック共重合体水素化物(D)に、有機過酸化物の存在下で、エチレン性不飽和シラン化合物をグラフト化反応させることにより、アルコキシシリル基を導入することができる。
グラフト化反応に使用するエチレン性不飽和シラン化合物としては、ブロック共重合体水素化物(D)とグラフト化反応して、ブロック共重合体水素化物(D)にアルコキシシリル基を導入するものであれば、特に限定されない。
エチレン性不飽和シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルトリアルコキシシラン;アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン等のアリルトリアルコキシシラン;ジメトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン等のジアルコキシアルキルビニルシラン;p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン等のスチリルトリアルコキシシラン;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の((メタ)アクリロキシアルキル)トリアルコキシシラン;3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等の((メタ)アクリロキシアルキル)アルキルジアルコキシシラン;等が挙げられる。
これらのエチレン性不飽和シラン化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。ここで、「(メタ)アクリロキシ」は、アクリロキシ又はメタクリロキシを意味する。
グラフト化反応に使用する有機過酸化物としては、1分間半減期温度が170〜190℃のものが好ましい。
有機過酸化物としては、例えば、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシド、ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等が好適に用いられる。
これらの過酸化物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ブロック共重合体水素化物(D)へのアルコキシシリル基の導入量は、通常、ブロック共重合体水素化物(D)100重量部に対し、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、より好ましくは1〜3重量部である。
アルコキシシリル基の導入量が上記範囲にあれば、得られる変性ブロック共重合体水素化物は、ガラス、セラミックス、金属、等の無機基材に対する良好な接着性が付与される。
ブロック共重合体水素化物(D)と、エチレン性不飽和シラン化合物を、過酸化物の存在下で反応させる方法は、特に限定されない。例えば、ブロック共重合体水素化物(D)、エチレン性不飽和シラン化合物、及び過酸化物からなる混合物を、二軸混練機にて溶融状態で所望の時間混練することにより、ブロック共重合体水素化物(D)にアルコキシシリル基を導入することができる。
二軸混練機による混練温度は、通常180〜220℃、好ましくは185〜210℃、より好ましくは190〜200℃である。また、加熱混練時間は、通常0.1〜10分、好ましくは0.2〜5分、より好ましくは0.3〜2分程度である。加熱混練温度、加熱混練時間(滞留時間)が上記範囲になるようにして、連続的に混練、押出しをすればよい。
(添加剤)
本発明の変性ブロック共重合体水素化物(E)には、樹脂に一般的に配合される各種の添加剤を配合することができる。添加剤としては、柔軟性、接着温度の低下及び金属との接着性等を調整するための軟化剤、紫外線を遮蔽するための紫外線吸収剤、加工性等を高めるための酸化防止剤、耐久性を高めるための光安定剤等が挙げられる。
軟化剤としては、数平均分子量300〜5,000の炭化水素系重合体が好ましい。軟化剤の具体例としては、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン、ポリ−1−オクテン、エチレン・α−オレフィン共重合体等の低分子量体及びその水素化物;ポリイソプレン、ポリイソプレン−ブタジエン共重合体等の低分子量体及びその水素化物等が挙げられる。これらの中では、特に透明性、耐光性を維持し、軟化効果に優れている点で、低分子量のポリイソブチレン水素化物、低分子量のポリイソプレン水素化物が好ましい。
低分子量の炭化水素系重合体の配合量は、ブロック共重合体水素化物(D)100重量部に対して、通常25重量部以下、好ましくは20重量部以下、より好ましくは15重量部以下である。低分子量の炭化水素系重合体の配合量を多くすると、本発明で使用する変性ブロック共重合体水素化物(E)からなるペレットの耐熱性が悪くなるおそれがある。
紫外線吸収剤としては、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物等が使用できる。
酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤、フェノ−ル系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等が使用できる。光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤等が使用できる。
変性ブロック共重合体水素化物(E)に配合される、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、光安定剤等は、それぞれ1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの添加剤の配合量は、変性ブロック共重合体水素化物(E)100重量部に対して、通常5重量部以下、好ましくは3重量部以下、より好ましくは1.5重量部以下である。
変性ブロック共重合体水素化物(E)に添加剤を配合する方法は、樹脂組成物の製造方法として一般に用いられる公知の方法が適用できる。例えば、変性ブロック共重合体水素化物(E)のペレット及び添加剤を均等に混合した後、二軸押出機等の連続式溶融混練機により溶融混合し、押出してペレット状にすることによって添加剤を配合した変性ブロック共重合体水素化物(E)を製造することができる。
2.変性ブロック共重合体水素化物(E)からなる封止材(F)
本発明の封止材(以下、「封止材(F)」ということがある。)は、本発明の変性ブロック共重合体水素化物(E)を主成分とすることを特徴とする。
本発明の封止材(F)中における変性ブロック共重合体水素化物(E)の含有量は、通常70重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは85重量%以上である。変性ブロック共重合体水素化物(E)を70重量%以上含有する封止材は、水分バリアー性能、特に積層体端部からの水分浸透の抑制性能に優れる。
本発明の変性ブロック共重合体水素化物(E)を主成分とする封止材(F)は、通常、シート状にして使用される。封止材(F)からなるシート(G)は、ガラス、セラミックス、金属等の透湿性が低い無機基材の間に、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子、液晶表示素子、調光素子、太陽電池素子等のエレクトロニクス素子を配置して、封止する用途等に好ましく供される。
本発明の封止材(F)からなるシート(G)の厚みは、通常10〜1,000μm、好ましくは20〜900μm、より好ましくは25〜800μmである。
封止材(F)からなるシート(G)の厚みを前記の範囲とすることにより、十分な封止機能と、基板上の素子や異物等による凹凸かカバーされ、均等な厚みのエレクトロニクス素子封止体を得ることができる。
封止材(F)からなるシート(G)の製造方法は、特に限定されず、公知の溶融押出し成形、圧縮成形、カレンダー成形、インフレーション成形等が適用できる。
本発明の封止材(F)からなるシート(G)の成形条件は、成形方法により適宜選択することができる。例えば、溶融押出し成形法による場合は、樹脂温度は、通常150〜250℃、好ましくは170〜230℃、より好ましくは190〜210℃の範囲で適宜選択される。
樹脂温度が低過ぎる場合は、流動性が悪化し、均等な厚みのシート(G)が得られなかったり、また、シート(G)の押出し速度が上げられず工業的に好ましくない。樹脂温度が高過ぎる場合は、封止材(F)のガラス面や金属面に対する接着性が不良となったり、封止材(F)の貯蔵安定性が低下して、シートを常温常湿環境で長期間貯蔵した後のガラスや金属に対する接着性が低下するなどの不具合を生じ易い。
封止材(F)からなるシート(G)の形状としては、平面状やエンボス加工を施した形状等が挙げられる。シート(G)同士のブロッキングを防止するために、シート(G)の片面に離型フィルムを重ねて保管することもできる。エンボス加工したシート(G)は、ガラス板や金属板との貼り合わせ工程において、真空ラミネータや真空プレスを使用した真空ラミネート時やオートクレーブでの加圧ラミネート時の脱気性が良く、基材と封止材(F)の間やエレクトロニクス素子と封止材(F)の間等に気泡が残り難い点で好ましい。
本発明の封止材(F)を用いてエレクトロニクス素子を封止する際の温度は、エレクトロニクス素子の耐熱温度及び封止に使用する装置によるが、通常80〜180℃、好ましくは90〜170℃、より好ましくは100〜160℃である。加熱時間は、通常2〜60分、好ましくは3〜30分、より好ましくは5〜20分である。加熱温度が上記範囲を下回る場合は、ガラス基板、セラミック基板、金属基板、エレクトロニクス素子、基板上の回路等と封止材(F)との間の十分な接着力が得られなくなるおそれがある。
エレクトロニクス素子を配置したエレクトロニクスデバイスを構成する部材の耐熱温度が低い場合には、変性ブロック共重合体水素化物(E)に軟化剤を適量配合して封止材(F)の加工温度を調整することが望ましい。
本発明の封止材(F)を用いることにより、例えば、2枚のガラス板間に有機エレクトロルミネッセンス素子を封止した場合、高温高湿環境下であっても、端部からの水分の浸透を抑止することができ、長期間に亘って有機エレクトロニクス素子の劣化を防止することができる。
また、本発明の封止材(F)は、水分遮蔽性に優れた基板の間に機能性素子を封止した場合に、封止体端部からの水分浸透の抑止性に優れる。従って、銀等の金属膜からなる熱反射膜、液晶表示素子、調光素子、サーモクロミック素子、エレクトロクロミック素子、薄膜太陽電池素子、等の機能性素子を封止するのに好ましく用いることができる。
以下に、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は特に断りのない限り、重量基準である。
本実施例及び比較例における評価は、以下の方法によって行った。
(1)重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)
ブロック共重合体(C)、ブロック共重合体水素化物(D)の分子量は、THFを溶離液とするGPCによる標準ポリスチレン換算値として、38℃において測定した。測定装置として、HLC8020GPC(東ソー社製)を用いた。
(2)水素化率
ブロック共重合体水素化物(D)の主鎖、側鎖及び芳香環の水素化率は、H−NMRスペクトルを測定して算出した。
(3)耐熱性の評価
長さ65mm、幅20mm、厚さ1.9mmの2枚のガラス板を使用し、ガラス板端部を長さ20mm、幅20mmの接着面で、変性ブロック共重合体水素化物(E)を主成分とする封止材(F)よりなる、長さ20mm、幅20mm、厚み400μmのシート(G)を用いて貼り合わせ、耐熱性評価用の試験片を作製した。
この試験片の片方の端部に5gの錘を取り付け、もう一方の端部にクリップを取り付け、錘を取り付けた側が下になるようにして、クリップでオーブン内に吊るして配置した。その後、オーブン内の温度を100℃にして、168時間保持した後、接着面でのガラスの位置ずれの大きさを測定した。
耐熱性は、位置ずれの大きさが0.5mm以内の場合を良好(◎)、0.5mmを超え1mm以内の場合を許容(○)、1mmを超える場合を不良(×)と評価した。
(4)耐湿性の評価
(評価用試験片(I)の作製)
変性ブロック共重合体水素化物(E)を主成分とする封止材(F)からなる厚さ400μmのシート(G)から、縦100mm、横100mmのシートを切り出し、4つの頂点のそれぞれ端部から15mmの距離の位置が穴の中心になるように3mmφの穴を4か所設けたシート(H)を作製した。シート(H)の上面図を図1に示す。
また、湿度インジケーター(商品名;湿度インジケーター:PHI、アセイ工業社製)から、10%RHの湿度で感知する部位を3mmφで4枚切り出した(インジケーター(A))。
次に、2枚のガラス板(縦100mm、横100mm、厚さ1.9mm)の間に、シート(H)1枚、及び、シート(H)の穴部に、インジケーター(A)4枚を収納して配置した積層体とした。
次いで、この積層体を接着層/PPの層構成を有する厚み75μmの樹脂製の袋に入れ、袋内を脱気しながら開口部をヒートシールして密封包装した。その後、密封包装した積層体をオートクレーブに入れて、30分間、温度140℃、圧力0.8MPaで加熱加圧し、2枚のガラス板の間に湿度インジケーターを封止材(F)で封止した耐湿性評価用の試験片(I)を作製した。得られた試験片(I)の上面図を図2に示す。
(耐湿性の評価)
試験片(I)を恒温恒湿槽に入れて水平に配置し、85℃、85%RHの条件で624時間保持した後、試験片(I)中の湿度インジケーターにより水分の浸透の有無を観察した。
インジケーターの変化が確認されなかった場合(水分が浸透してない)を良好(○)、インジケーターが変色し水分の浸透が確認された場合を不良(×)として評価した。
[製造例1]
変性ブロック共重合体水素化物(E1)を主成分とする封止材(F1)からなるシート(G1)の製造
(ブロック共重合体水素化物(D1)の製造)
内部を十分に窒素置換したタンクに、スチレン50部と4−メチルスチレン50部を入れて均一に混合し、脱水塔を通して、脱水した芳香族ビニル化合物の混合物(m1)を調製した。
攪拌装置を備え、内部が十分に窒素置換された反応器に、脱水シクロヘキサン400部、芳香族ビニル化合物の混合物(m1)10部及びジブチルエーテル0.475部を入れ、60℃で攪拌しながら、n−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)0.88部を加えて重合を開始させた。引続き60℃で攪拌しながら、芳香族ビニル化合物の混合物(m1)15部を70分間に亘って連続的に反応器内に添加して重合反応を進め、添加終了後、そのままさらに60℃で20分反応させた。この時点で、反応液をガスクロマトグラフィー(GC)により分析した結果、重合転化率は99.5%であった。
次に、反応液に、脱水イソプレン50部を120分間に亘って連続的に添加し、添加終了後そのまま20分反応させた。この時点で、反応液をGCにより分析した結果、重合転化率は99.5%であった。
その後、更に、反応液に芳香族ビニル化合物の混合物(m1)25部を60分間に亘って連続的に添加し、添加終了後そのまま20分反応させた。この時点で、反応液をGCにより分析した結果、重合転化率はほぼ100%であった。
ここで、イソプロピルアルコール0.5部を加えて反応を停止させ、重合体溶液を得た。重合体溶液に含まれるブロック共重合体(C1)は、(A)−(B)−(A)型のトリブロック共重合体であり、重量平均分子量(Mw)は47,300、分子量分布(Mw/Mn)は1.04、wA:wB=50:50、全重合体ブロック(A)中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位(a)の全量に占める構造単位(ar)の重量割合〔w(ar)/w(a)〕は50%であった。
次に、上記の重合体溶液を攪拌装置を備えた耐圧反応器に移送し、水素化触媒として、珪藻土担持型ニッケル触媒(製品名「E22U」、ニッケル担持量60%、日揮触媒化成社製)4.0部、及び脱水シクロヘキサン30部を添加して混合した。反応器内部を水素ガスで置換し、さらに溶液を攪拌しながら水素を供給し、温度190℃、圧力4.5MPaにて6時間水素化反応を行った。
水素化反応により得られた反応溶液に含まれるブロック共重合体水素化物(D1)の重量平均分子量(Mw)は49,800、分子量分布(Mw/Mn)は1.06であった。
水素化反応終了後、反応溶液を濾過して水素化触媒を除去した後、フェノール系酸化防止剤であるペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](製品名「AO60」、ADEKA社製)0.1部を溶解したキシレン溶液2.0部を添加して溶解させた。
次いで、上記溶液を、円筒型濃縮乾燥器(製品名「コントロ」、日立製作所社製)を用いて、温度260℃、圧力0.001MPa以下で、溶液からシクロヘキサン、キシレン及びその他の揮発成分を除去した。溶融ポリマーをダイからストランド状に押出し、冷却後、ペレタイザーによりブロック共重合体水素化物(D1)からなるペレット95部を製造した。
得られたペレット状のブロック共重合体水素化物(D1)の重量平均分子量(Mw)は49,400、分子量分布(Mw/Mn)は1.07、水素化率はほぼ100%であった。
(変性ブロック共重合体水素化物(E1)の製造)
得られたブロック共重合体水素化物(D1)のペレット100部に対してビニルトリメトキシシラン2.0部及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(製品名「パーヘキサ(登録商標)25B」、日油社製)0.2部を添加した。この混合物を、二軸押出機(製品名「TEM37B」、東芝機械社製)を用いて、樹脂温度200℃、滞留時間60〜70秒で混練し、ストランド状に押出し、空冷した後、ペレタイザーによりカッティングし、アルコキシシリル基を有する変性ブロック共重合体水素化物(E1)のペレット97部を得た。
得られた変性ブロック共重合体水素化物(E1)のペレット10部をシクロヘキサン100部に溶解した後、脱水メタノール400部中に注いで、変性ブロック共重合体水素化物(E1)を凝固させ、凝固物を濾取した。濾過物を25℃で真空乾燥して、変性ブロック共重合体水素化物(E1)のクラム9.0部を単離した。
変性ブロック共重合体水素化物(E1)のFT−IRスペクトルを測定したところ、1090cm−1にSi−OCH基、825cm−1と739cm−1にSi−CH基に由来する新たな吸収帯が、ビニルトリメトキシシランのSi−OCH基、Si−CH基に由来する吸収帯(1075cm−1、808cm−1及び766cm−1)と異なる位置に観察された。
また、変性ブロック共重合体水素化物(E1)のH−NMRスペクトル(重クロロホルム中)を測定したところ、3.6ppmにメトキシ基のプロトンに基づくピークが観察され、ピーク面積比からブロック共重合体水素化物(D1)100部に対して、ビニルトリメトキシシラン1.9部が結合したことが確認された。
(変性ブロック共重合体水素化物(E1)を主成分とする(F1)からなるシート(G1)の製造)
変性ブロック共重合体水素化物(E1)のペレットを用いて、20mmφのフルフライトスクリューを備えた単軸押出し機に、300mm幅のTダイを接続し、エンボスパターンを有するキャストロールを備えたシート巻き取り機を設置して、シートの押出し成形を実施した。押出しシートの両端部はカットして、封止材(F1)からなる、幅230mm、厚み0.4mmのシート(G1)を製造した。
[製造例2]
変性ブロック共重合体水素化物(E2)を主成分とする封止材(F2)からなるシート(G2)の製造
(ブロック共重合体水素化物(D2)の製造)
芳香族ビニル化合物の混合物をスチレン74部、4−メチルスチレン16部及び3−メチルスチレン10部からなる混合物(m2)に変更する以外は、製造例1と同様に、重合、水素化、濃縮乾燥、押出し、冷却、及びペレタイジングを行い、ブロック共重合体水素化物(D2)からなるペレット95部を製造した。
ブロック共重合体水素化物(D2)の前駆体であるブロック共重合体(C2)ではwA:wB=50:50、全重合体ブロック(A)中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位(a)の全量に占める構造単位(ar)の重量割合〔w(ar)/w(a)〕は26%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D2)の重量平均分子量(Mw)は48,700、分子量分布(Mw/Mn)は1.07、水素化率はほぼ100%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D2)を用いること以外は、製造例1と同様の条件で変性し、変性ブロック共重合体水素化物(E2)のペレット98部を得た。
得られた変性ブロック共重合体水素化物(E2)を、実施例1と同様にして分析したところ、ブロック共重合体水素化物(D2)100部に対して、ビニルトリメトキシシラン1.8部が結合したことが確認された。
変性ブロック共重合体水素化物(E2)のペレットを用いる以外は、製造例1と同様の条件でシートを成形し、封止材(F2)からなる、幅230mm、厚み0.4mmのシート(G2)を製造した。
[製造例3]
変性ブロック共重合体水素化物(E3)を主成分とする封止材(F3)からなるシート(G3)の製造
(ブロック共重合体水素化物(D3)の製造)
芳香族ビニル化合物の混合物をスチレン66部、4−メチルスチレン17部及び3−メチルスチレン17部からなる混合物(m3)に変更し、重合段階でモノマーとして、芳香族ビニル化合物からなる混合物(m3)15部、イソプレン70部、及び、芳香族ビニル化合物からなる混合物(m3)15部をこの順に反応系に添加して重合する以外は、製造例1と同様に、重合、水素化、濃縮乾燥、押出し、冷却、及びペレタイジングを行い、ブロック共重合体水素化物(D3)からなるペレットを製造した。
ブロック共重合体水素化物(D3)の前駆体であるブロック共重合体(C3)ではwA:wB=30:70、全重合体ブロック(A)中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位(a)の全量に占める構造単位(ar)の重量割合〔w(ar)/w(a)〕は34%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D3)の重量平均分子量(Mw)は48,900、分子量分布(Mw/Mn)は1.07、水素化率はほぼ100%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D3)を用いること以外は、製造例1と同様の条件で変性し、変性ブロック共重合体水素化物(E3)のペレット98部を得た。
得られた変性ブロック共重合体水素化物(E3)を、実施例1と同様にして分析したところ、ブロック共重合体水素化物(D3)100部に対して、ビニルトリメトキシシラン1.8部が結合したことが確認された。
変性ブロック共重合体水素化物(E3)のペレットを用いる以外は、製造例1と同様の条件でシートを成形し、封止材(F3)からなる、幅230mm、厚み0.4mmのシート(G3)を製造した。
[製造例4]
変性ブロック共重合体水素化物(E4)を主成分とする封止材(F4)からなるシート(G4)の製造
(ブロック共重合体水素化物(D4)の製造)
芳香族ビニル化合物の混合物をスチレン37部と4−メチルスチレン63部からなる混合物(m4)に変更し、重合段階でモノマーとして、芳香族ビニル化合物からなる混合物(m4)25部、イソプレン60部、及び、芳香族ビニル化合物からなる混合物(m4)15部をこの順に反応系に添加して重合する以外は、製造例1と同様に、重合、水素化、濃縮乾燥、押出し、冷却、及びペレタイジングを行い、ブロック共重合体水素化物(D4)からなるペレットを製造した。
ブロック共重合体水素化物(D4)の前駆体であるブロック共重合体(C4)ではwA:wB=40:60、全重合体ブロック(A)中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位(a)の全量に占める構造単位(ar)の重量割合〔w(ar)/w(a)〕は63%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D4)の重量平均分子量(Mw)は49,700、分子量分布(Mw/Mn)は1.06、水素化率はほぼ100%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D4)を用いること以外は、製造例1と同様の条件で変性し、変性ブロック共重合体水素化物(E4)のペレット98部を得た。
得られた変性ブロック共重合体水素化物(E4)を、実施例1と同様にして分析したところ、ブロック共重合体水素化物(D4)100部に対して、ビニルトリメトキシシラン1.9部が結合したことが確認された。
変性ブロック共重合体水素化物(E4)のペレットを用いる以外は、製造例1と同様の条件でシートを成形し、封止材(F4)からなる、幅230mm、厚み0.4mmのシート(G4)を製造した。
[製造例5]
変性ブロック共重合体水素化物(E5)を主成分とする封止材(F5)からなるシート(G5)の製造
(ブロック共重合体水素化物(D5)の製造)
芳香族ビニル化合物の混合物をスチレン18部と4−メチルスチレン82部からなる混合物(m5)に変更し、重合段階でモノマーとして、芳香族ビニル化合物からなる混合物(m5)25部、イソプレン45部、及び、芳香族ビニル化合物からなる混合物(m5)30部をこの順に反応系に添加して重合する以外は、製造例1と同様に重合、水素化、濃縮乾燥、押出し、冷却、及びペレタイジングを行い、ブロック共重合体水素化物(D5)からなるペレットを製造した。
ブロック共重合体水素化物(D5)の前駆体であるブロック共重合体(C5)ではwA:wB=55:45、全重合体ブロック(A)中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位(a)の全量に占める構造単位(ar)の重量割合〔w(ar)/w(a)〕は82%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D5)の重量平均分子量(Mw)は49,900、分子量分布(Mw/Mn)は1.06、水素化率はほぼ100%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D5)を用いること以外は、製造例1と同様の条件で変性して、変性ブロック共重合体水素化物(E5)のペレット97部を得た。
得られた変性ブロック共重合体水素化物(E5)を、実施例1と同様にして分析したところ、ブロック共重合体水素化物(D5)100部に対して、ビニルトリメトキシシラン1.9部が結合したことが確認された。
変性ブロック共重合体水素化物(E5)のペレットを用いる以外は、製造例1と同様の条件でシートを成形し、封止材(F5)からなる、幅230mm、厚み0.4mmのシート(G5)を製造した。
[製造例6]
変性ブロック共重合体水素化物(E6)を主成分とする封止材(F6)からなるシート(G6)の製造
(ブロック共重合体水素化物(D6)の製造)
芳香族ビニル化合物をスチレン単独に変更し、重合段階でモノマーとして、スチレン(m6)25部、イソプレン50部、及び、スチレン(m5)25部をこの順に反応系に添加して重合する以外は、製造例1と同様に重合、水素化、濃縮乾燥、押出し、冷却、及びペレタイジングを行い、ブロック共重合体水素化物(D6)からなるペレットを製造した。
ブロック共重合体水素化物(D6)の前駆体であるブロック共重合体(C6)ではwA:wB=50:50、全重合体ブロック(A)中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位(a)の全量に占める構造単位(ar)の重量割合〔w(ar)/w(a)〕は0%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D6)の重量平均分子量(Mw)は49,500、分子量分布(Mw/Mn)は1.06、水素化率はほぼ100%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D6)を用いること以外は、製造例1と同様の条件で変性し、変性ブロック共重合体水素化物(E6)のペレット96部を得た。
得られた変性ブロック共重合体水素化物(E6)を、実施例1と同様にして分析したところ、ブロック共重合体水素化物(D6)100部に対して、ビニルトリメトキシシラン1.9部が結合したことが確認された。
変性ブロック共重合体水素化物(E6)のペレットを用いる以外は、製造例1と同様の条件でシートを成形し、封止材(F6)からなる、幅230mm、厚み0.4mmのシート(G6)を製造した。
[製造例7]
変性ブロック共重合体水素化物(E7)を主成分とする封止材(F7)からなるシート(G7)の製造
(ブロック共重合体水素化物(D7)の製造)
芳香族ビニル化合物の混合物をスチレン50部と4−メチルスチレン50部からなる混合物(m7)に変更し、重合段階でn−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)0.54部、モノマーとして、芳香族ビニル化合物からなる混合物(m7)12部、イソプレン76部、及び、芳香族ビニル化合物からなる混合物(m7)12部をこの順に反応系に添加して重合する以外は、製造例1と同様に重合、水素化、濃縮乾燥、押出し、冷却、及びペレタイジングを行い、ブロック共重合体水素化物(D7)からなるペレットを製造した。
ブロック共重合体水素化物(D7)の前駆体であるブロック共重合体(C7)ではwA:wB=2476、全重合体ブロック(A)中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位(a)の全量に占める構造単位(ar)の重量割合〔w(ar)/w(a)〕は50%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D7)の重量平均分子量(Mw)は76,300、分子量分布(Mw/Mn)は1.06、水素化率はほぼ100%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D7)を用いること以外は、製造例1と同様の条件で変性し、変性ブロック共重合体水素化物(E7)のペレット87部を得た。
得られた変性ブロック共重合体水素化物(E7)を、実施例1と同様にして分析したところ、ブロック共重合体水素化物(D7)100部に対して、ビニルトリメトキシシラン1.9部が結合したことが確認された。
変性ブロック共重合体水素化物(E7)のペレットを用いる以外は、製造例1と同様の条件でシートを成形し、封止材(F7)からなる、幅230mm、厚み0.4mmのシート(G7)を製造した。シート(G7)は離型性PETフィルムと重ねてロール状に巻き取った。
[製造例8]
変性ブロック共重合体水素化物(E8)を主成分とする封止材(F8)からなるシート(G8)の製造
(ブロック共重合体水素化物(D8)の製造)
芳香族ビニル化合物の混合物をスチレン25部と4−メチルスチレン75部からなる混合物(m8)に変更し、重合段階でn−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)1.02部、モノマーとして、芳香族ビニル化合物からなる混合物(m8)40部、イソプレン28部、及び、芳香族ビニル化合物からなる混合物(m8)32部をこの順に反応系に添加して重合する以外は、製造例1と同様に重合、水素化、濃縮乾燥、押出し、冷却、及びペレタイジングを行い、ブロック共重合体水素化物(D8)からなるペレットを製造した。
ブロック共重合体水素化物(D8)の前駆体であるブロック共重合体(C8)ではwA:wB=8020、全重合体ブロック(A)中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位(a)の全量に占める構造単位(ar)の重量割合〔w(ar)/w(a)〕は75%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D8)の重量平均分子量(Mw)は44,600、分子量分布(Mw/Mn)は1.05、水素化率はほぼ100%であった。
得られたブロック共重合体水素化物(D8)を用いること以外は、製造例1と同様の条件で変性し、変性ブロック共重合体水素化物(E8)のペレット97部を得た。
得られた変性ブロック共重合体水素化物(E8)を、実施例1と同様にして分析したところ、ブロック共重合体水素化物(D8)100部に対して、ビニルトリメトキシシラン1.2部が結合したことが確認された。
変性ブロック共重合体水素化物(E8)のペレットを用いる以外は、製造例1と同様の条件でシートを成形し、封止材(F8)からなる、幅230mm、厚み0.4mmのシート(G8)を製造した。
[実施例1]
製造例1で製造した、封止材(F1)からなるシート(G1)を用いて、耐熱性及び耐湿性評価を行った。
その結果、ガラス接着面でのガラスの位置ずれの大きさは0.5mm以下であり、耐熱性の評価は良好(◎)であった。また、試験片(I)中のインジケーターの変色は無く、耐湿性の評価は良好(○)であった。評価結果を表1に示す。
[実施例2〜5]
製造例2〜5で製造した、封止材(F2)〜(F5)からなるシート(G2)〜(G5)を用いて、耐熱性及び耐湿性評価を行った。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
製造例6で作製した、封止材(F6)からなるシート(G2)を用いて、耐熱性及び耐湿性評価を行った。
その結果、ガラス接着面でのガラスの位置ずれの大きさは0.5mm以下であり、耐熱性の評価は良好(◎)であった。しかし、試験片(I)中のインジケーターの変色が観られ、耐湿性の評価は不良(×)であった。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
製造例7で作製した、封止材(F7)からなるシート(G3)を用いて、耐熱性及び耐湿性評価を行った。
その結果、ガラス接着面でのガラスの位置ずれの大きさは1mmを超えており、耐熱性の評価は不良(×)であった。一方、試験片(I)中のインジケーターの変色は無く、耐湿性の評価は良好(○)であった。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
製造例8で作製した封止材(F8)からなるシート(G4)を用いて、耐熱性及び耐湿性評価を行った。
その結果、ガラス接着面でのガラスの位置ずれの大きさは0.5mm以下であり、耐熱性の評価は良好(◎)であった。しかし、試験片(I)中のインジケーターの変色が観られ、耐湿性の評価は不良(×)であった。評価結果を表1に示す。
Figure 2018002763
表1より、以下のことがわかる。
変性ブロック共重合体水素化物(E)において、前駆体であるブロック共重合体(C)中の、全重合体ブロック(A)に占める構造単位(ar)の重量分率が20%以上(本発明の範囲内)であり、且つ、重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)のブロック共重合体全体に占める重量分率の比(wA:wB)が、25:75〜65:35;(本発明の範囲内)である場合は、それからなる封止材(F)を使用して製造した封止体は、耐熱性が良好〜許容であり、耐湿性も良好であった(実施例1〜5)。
一方、変性ブロック共重合体水素化物(E)の前駆体であるブロック共重合体(C)中の、全重合体ブロック(A)中の芳香族ビニル化合物由来の構造単位(a)の全量に占める構造単位(ar)の重量割合〔w(ar)/w(a)〕が20%未満(本発明の範囲外)である場合には、それからなる封止材(F)を使用して製造した封止体は、耐熱性が良好であっても、耐湿性が不良である(比較例1)。
変性ブロック共重合体水素化物(E)の前駆体であるブロック共重合体(C)中の、全重合体ブロック(A)のブロック共重合体(C)全体に占める重量分率wAが本発明の範囲より小さい場合は、それからなる封止材(F)を使用して製造した封止体は、耐湿性は良好であったが、耐熱性が不良である(比較例2)。
変性ブロック共重合体水素化物(E)の前駆体であるブロック共重合体(C)中の、全重合体ブロック(A)全体に占める構造単位(ar)の全重合体ブロック(A)中に占める重量割合w(ar)/w(a)が20%以上(本発明の範囲内)であっても、重合体ブロック(A)のブロック共重合体(C)全体に占める重量分率wAが本発明の範囲より大きい場合は、それからなる封止材(F)を使用して製造した封止体は、耐熱性は良好であるが、耐湿性が不良である(比較例3)。
本発明の特定の変性ブロック共重合体水素化物(E)からなる封止材(F)を使用して作製した封止体は、端面からの水分の浸透を防止するのに有利である。従って、本発明の封止材は、水分により影響を受け易いエレクトロニクスデバイス用の封止材としで好適に使用される。
1・・・シート(H)
2・・・耐湿性評価用の試験片(I)
3・・・インジケーター
4・・・ガラス板

Claims (2)

  1. 芳香族ビニル化合物由来の構造単位を主成分とする、少なくとも2つの重合体ブロック(A)と、鎖状共役ジエン化合物由来の構造単位を主成分とする、少なくとも1つの重合体ブロック(B)とからなり、
    全重合体ブロック(A)のブロック共重合体(C)に占める重量分率をwAとし、全重合体ブロック(B)のブロック共重合体(C)に占める重量分率をwBとしたときに、wAとwBとの比(wA:wB)が25:75〜65:35であるブロック共重合体(C)であって、全重合体ブロック(A)を構成する芳香族ビニル化合物由来の構造単位の20重量%以上が、芳香環の水素が、炭素数1〜4のアルキル基により、1〜2個置換された芳香族ビニル化合物由来の構造単位であるブロック共重合体(C)の、主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合及び芳香環の炭素−炭素不飽和結合の90%以上を水素化したブロック共重合体水素化物(D)に、アルコキシシリル基が導入されたことを特徴とする変性ブロック共重合体水素化物(E)。
  2. 請求項1記載の変性ブロック共重合体水素化物(E)を主成分とすることを特徴とする封止材(F)。
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