JP2017536341A5 - - Google Patents

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本発明に従う抗体は、標準的な製剤緩衝液中、37℃で、好ましくは、40℃で、10日間、好ましくは、最長2週間、好ましくは、最長4週間、保存された前記抗体が、高分子量(HMW)分子種および/または低分子量(LMW)分子種および/または単量体含量の、同じ製剤緩衝液中、−80℃で同じ保存期間保存された前記抗体と比較して、10%を超える変化(Δ)、好ましくは、5%を超える変化(Δ)を結果としてもたらさないことを特徴とすることが好ましい。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
(項目1)
卵巣がんの処置における使用のための、2つの標的、ヒトCD3ε(さらにまた、「CD3」とも称する)およびヒトROR1の細胞外ドメイン(さらにまた、「ROR1」とも称する)に特異的に結合する二特異性抗体。
(項目2)
初代B−CLL細胞において、1nMの濃度で、37℃で2時間の間に内部化しないことを特徴とする、項目1に記載の二特異性抗体。
(項目3)
細胞ベースのアッセイにおいて、ROR1陽性初代B−CLL細胞を使用し、1nMの抗体濃度で使用した場合、37℃で2時間の間に内部化しないことを特徴とし、内部化しないとは、0時間において測定される、フローサイトメトリーにより検出される前記二特異性抗体のROR1陽性初代B−CLL細胞への結合の際における平均蛍光強度(MFI)が、37℃で2時間のインキュベーション後の再測定のときに、50%を超えて低減しない、好ましくは30%を超えて低減しないことを意味する、項目2のいずれかに記載の二特異性抗体。
(項目4)
抗CD3ε抗体の1つのFab断片(CD3 Fab)と、抗ROR1抗体の1つまたは2つのFab断片(ROR1 Fab)と、0または1つのFc断片とからなることを特徴とする、項目1から3のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目5)
二価であり、ROR1に特異的に結合する一価抗ROR1抗体と、CD3に特異的に結合する一価抗体とを含むことを特徴とする、項目1から4のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目6)
三価であり、ROR1に特異的に結合する二価抗ROR1抗体と、CD3に特異的に結合する抗体の一価Fab断片とを含むことを特徴とする、項目1から5のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目7)
構築物、
a)CD3 Fab−ROR1 Fab、
b)CD3 Fab−ROR1 Fab−ROR1 Fab、
c)Fc−CD3 Fab−ROR1 Fab、および
d)ROR1 Fab−Fc−CD3 Fab−ROR1 Fab
の群から選択されることを特徴とする、項目1から6のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目8)
構築物が、
a)構成ブロック、配列番号30(2×)、31、32、および33からなる構築物(図1A)
b)構成ブロック、配列番号30、31、33、および36からなる構築物(図1B)
c)構成ブロック、配列番号30(2×)、33、および35からなる構築物(図1C)、
d)構成ブロック、配列番号30、33、および34からなる構築物(図1D)
の群から選択されることを特徴とする、項目1から7のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目9)
配列番号31、33、34、35内の抗CD3ε抗体配列VHおよびVLが、配列番号21および22のそれぞれのCH1およびCL配列により置きかえられていることを特徴とする、項目1から8のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目10)
Fcドメインを含むことを特徴とする、項目1から9のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目11)
a)前記標的のうちの一方に特異的に結合する抗体の軽鎖および重鎖と、
b)前記標的のうちの他の一方に特異的に結合する抗体の軽鎖および重鎖と
を含み、可変ドメインVLおよびVHまたは定常ドメインCLおよびCH1が互いに置きかえられていることを特徴とする、項目1から10のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目12)
前記抗CD3抗体の可変ドメインVLおよびVHまたは定常ドメインCLおよびCH1が互いに置きかえられていることを特徴とする、項目11に記載の二特異性抗体。
(項目13)
ヒトCD3εに特異的に結合する抗体部分が、
a)配列番号12、13および14のCDRを、それぞれ、重鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変重鎖ドメインVHと、配列番号15、16および17のCDRを、それぞれ、軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVLとを含むか、または、
b)配列番号23、24および25のCDRを、それぞれ、重鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変重鎖ドメインVHと、配列番号26、27および28のCDRを、それぞれ、軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3として可変ドメインVLとを含むことを特徴とする、項目1から12のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目14)
ヒトROR1に特異的に結合する抗体部分が、配列番号7、8および9のCDRを、それぞれ、重鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変重鎖ドメインVHと、配列番号3、4および5のCDRを、それぞれ、軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVLとを含むことを特徴とすることを特徴とする、項目1から13のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目15)
さらに、前記第1の抗体の第2のFab断片(「ROR1−Fab」)を含むことを特徴とする、項目14に記載の二特異性抗体。
(項目16)
抗ROR1抗体MAB1のCDR配列を含むことを特徴とする、項目1から15のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目17)
抗ROR1抗体MAB1のVHおよびVL配列を含むか、または抗ROR1抗体MAB1のVH、VL、CH1、およびCL配列を含む抗体であることを特徴とする、項目1から16のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目18)
ヒトCD3に特異的に結合する抗体部分、好ましくは、前記Fab断片が、
a)配列番号12、13および14の重鎖CDRを、それぞれ、前記抗CD3ε抗体(CDR MAB CD3 H2C)の重鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVHと、配列番号15、16および17の軽鎖CDRを、それぞれ、前記抗CD3ε抗体(CDR MAB CD3 H2C)の軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVLとを含むか、または、
b)配列番号23、24および25の重鎖CDRを、それぞれ、前記抗CD3ε抗体(CDR MAB CD3 CH2527)の重鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVHと、配列番号26、27および28の軽鎖CDRを、それぞれ、前記抗CD3ε抗体(CDR MAB CD3 CH2527)の軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVLとを含むことを特徴とすることを特徴とする、項目1から17のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目19)
ヒトCD3に特異的に結合する前記抗体部分が、
前記可変ドメインが、
a)配列番号10および11(VHVL MAB CD3 H2C)の可変ドメインであるか、または、
b)配列番号21および22(VHVL MAB CD3 CH2527)の可変ドメインであることを特徴とすることを特徴とする、項目1から18のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目20)
ヒトROR1に特異的に結合する前記Fab断片が、重鎖CDR、配列番号7のCDR1H、配列番号8のCDR2H、配列番号9のCDR3Hを含む可変ドメインVHを含むことと、軽鎖CDR、配列番号3のCDR1L、配列番号4のCDR2L、配列番号5のCDR3Lを含む可変ドメインVLを含むこととを特徴とする(CDR MAB1)ことを特徴とする、項目1から19のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目21)
ヒトROR1に特異的に結合する前記Fab断片が、配列番号10のVHと配列番号11のVLとを含むことを特徴とする(VHVL MAB1)ことを特徴とする、項目1から20のいずれか一項に記載の二特異性抗体。
(項目22)
ヒトCD3εに特異的に結合する前記抗体部分内で、
a)配列番号12、13および14の重鎖CDRを、それぞれ、重鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVHにより、前記可変ドメインVHが置きかえられ、配列番号15、16および17の軽鎖CDRを、それぞれ、前記抗CD3ε抗体の軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVLにより、前記可変ドメインVLが置きかえられること、または、
b)配列番号23、24および25の重鎖CDRを、それぞれ、重鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVHにより、前記可変ドメインVHが置きかえられ、配列番号26、27および28の軽鎖CDRを、それぞれ、前記抗CD3ε抗体の軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVLにより、前記可変ドメインVLが置きかえられることを特徴とする、項目21に記載の抗体。
(項目23)
一方の重鎖のCH3ドメインおよび他方の重鎖のCH3ドメインの各々が、抗体のCH3ドメインの間の、元の界面を含む界面において向かい合い、前記界面が、前記二特異性抗体の形成を促進するように変更されていることを特徴とし、前記変更が、
a)前記二特異性抗体内の前記他方の重鎖のCH3ドメインの前記元の界面と向かい合う、一方の重鎖のCH3ドメインの前記元の界面内で、アミノ酸残基が、より大きい側鎖体積を有するアミノ酸残基で置きかえられ、これにより、一方の重鎖のCH3ドメインの前記界面内に、前記他方の重鎖のCH3ドメインの前記界面内の空洞にはまる突起が作出されるように、一方の重鎖のCH3ドメインが変更されていることと、
b)前記二特異性抗体内の前記第1のCH3ドメインの前記元の界面と向かい合う、前記第2のCH3ドメインの前記元の界面内で、アミノ酸残基が、より小さい側鎖体積を有するアミノ酸残基で置きかえられ、これにより、前記第2のCH3ドメインの前記界面内に、前記第1のCH3ドメインの前記界面内の突起がはまる空洞が作出されるように、前記他方の重鎖のCH3ドメインが変更されていることと
を特徴とする、項目1から22のいずれか一項に記載の抗体。
(項目24)
ヒトIgG1 Fcパート内に、Pro329のグリシンによるアミノ酸置換および/または置換L234AおよびL235Aを含むことを特徴とする、項目1から23のいずれか一項に記載の抗体。
(項目25)
構築物ROR1 Fab−Fc−CD3 Fab−ROR1 Fabの抗体であり、前記抗CD3抗体のFab断片内にCL/CH1クロスオーバーを含むことを特徴とする、項目24に記載の抗体。
(項目26)
構築物ROR1 Fab−Fc−CD3 Fab−ROR1 Fabの抗体であり、Pro329のグリシンによるアミノ酸置換ならびにLeu234のアラニンによる置換およびLeu235のアラニンによる置換を伴うヒトIgG1 Fcパートを含むことを特徴とする、項目24または25に記載の抗体。
(項目27)
2つの標的、ヒトCD3ε(CD3)およびヒトROR1の細胞外ドメイン(ROR1)に特異的に結合することを特徴とし、初代B−CLL細胞において、1nMの濃度で、37℃で2時間の間に内部化しないことを特徴とする、項目1から26のいずれか一項に記載の抗体。
(項目28)
2つの標的、ヒトCD3ε(CD3)およびヒトROR1の細胞外ドメイン(ROR1)に特異的に結合することを特徴とし、細胞ベースのアッセイにおいて、ROR1陽性初代B−CLL細胞を使用し、1nMの抗体濃度で使用した場合、37℃で2時間の間に内部化しないことを特徴とし、内部化しないとは、0時間において測定される、フローサイトメトリーにより検出される前記二特異性抗体のROR1陽性初代B−CLL細胞への結合の際における平均蛍光強度(MFI)が、37℃で2時間のインキュベーション後の再測定のときに、50%を超えて低減しない、好ましくは30%を超えて低減しないことを意味する、項目1から27のいずれか一項に記載の抗体。
(項目29)
マウスにおける、好ましくは、カニクイザルにおける消失半減期であって、12時間より長い、好ましくは、3日間またはそれより長い消失半減期を特徴とする、項目1から28に記載の抗体。
(項目30)
ROR1陽性卵巣がん細胞系PA−1および/またはCOLO−704への結合についてのEC50値であって、30nMまたはそれを下回る、好ましくは、15nMおよびそれを下回るEC50値を示すことを特徴とする、項目1から29に記載の抗体。
(項目31)
ヒトT細胞の存在下における、ROR1発現卵巣がん細胞PA−1および/またはCOLO−704のリダイレクトされた殺滅を、10nM未満、好ましくは、1nM、好ましくは、0.05nM、好ましくは、0.02nM、好ましくは、0.002nMおよびそれを下回るEC50で誘導するその能力を特徴とする、項目1から30に記載の抗体。
(項目32)
標準的な製剤緩衝液中、37℃で、好ましくは、40℃で、10日間、好ましくは、最長2週間、好ましくは、最長4週間保存された前記抗体が、高分子量(HMW)分子種および/または低分子量(LMW)分子種および/または単量体含量の、同じ製剤緩衝液中、−80℃で同じ保存期間保存された前記抗体と比較して、10%を超える変化(Δ)、好ましくは、5%を超える変化(Δ)を結果としてもたらさないことを特徴とする、項目1から31に記載の抗体。
(項目33)
卵巣がんの処置における使用のための項目1から32のいずれか一項に記載の抗体および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
(項目34)
卵巣がんの処置における使用のための医薬としての使用のための、項目1から32のいずれか一項に記載の抗体、または項目33に記載の医薬組成物。
(項目35)
ROR1陽性卵巣がんの処置における医薬としての使用のための、項目1から32のいずれか一項に記載の抗体、または項目33に記載の医薬組成物。
(項目36)
卵巣がんの処置における医薬としての使用のための、項目1から32のいずれか一項に記載の抗体、または項目33に記載の医薬組成物。
(項目37)
卵巣がんの処置のため、およびROR1を発現する卵巣がんの処置における医薬としての使用のための、項目1から32のいずれか一項に記載の抗体、または項目33に記載の医薬組成物。
(項目38)
卵巣がんを患う患者における卵巣がんの処置のための、2つの標的、ヒトCD3ε(さらにまた、「CD3」とも称する)およびヒトROR1の細胞外ドメイン(さらにまた、「ROR1」とも称する)に特異的に結合する二特異性抗体の使用。
(項目39)
卵巣がんを患う患者において卵巣がんを処置する方法であって、前記患者に治療有効量の二特異性抗体を投与するステップを含む方法。

Claims (15)

  1. 卵巣がんの処置における使用のための、2つの標的、ヒトCD3ε(さらにまた、「CD3」とも称する)およびヒトROR1の細胞外ドメイン(さらにまた、「ROR1」とも称する)に特異的に結合する二特異性抗体を含む組成物
  2. 前記二特異性抗体は、細胞ベースのアッセイにおいて、ROR1陽性初代B−CLL細胞を使用し、1nMの抗体濃度で使用した場合、37℃で2時間の間に内部化しないことを特徴とし、内部化しないとは、0時間において測定される、フローサイトメトリーにより検出される前記二特異性抗体のROR1陽性初代B−CLL細胞への結合の際における平均蛍光強度(MFI)が、37℃で2時間のインキュベーション後の再測定のときに、50%を超えて低減しない、好ましくは30%を超えて低減しないことを意味する、請求項に記載の組成物
  3. 前記二特異性抗体は、抗CD3ε抗体の1つのFab断片(CD3 Fab)と、抗ROR1抗体の1つまたは2つのFab断片(ROR1 Fab)と、0または1つのFc断片とからなることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物
  4. 前記二特異性抗体は、三価であり、ROR1に特異的に結合する二価抗ROR1抗体と、CD3に特異的に結合する抗体の一価Fab断片とを含むことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物
  5. 前記二特異性抗体は、構築
    a)CD3 Fab−ROR1 Fab
    b)CD3 Fab−ROR1 Fab−ROR1 Fab
    c)Fc−CD3 Fab−ROR1 Fabおよび
    d)ROR1 Fab−Fc−CD3 Fab−ROR1 Fab
    の群から選択されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物
  6. 前記二特異性抗体は、
    a)前記標的のうちの一方に特異的に結合する抗体の軽鎖および重鎖と、
    b)前記標的のうちの他の一方に特異的に結合する抗体の軽鎖および重鎖と
    を含み、可変ドメインVLおよびVHまたは定常ドメインCLおよびCH1が互いに置きかえられており、
    任意選択で、前記抗CD3抗体の可変ドメインVLおよびVHまたは定常ドメインCLおよびCH1が互いに置きかえられていることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物
  7. 前記二特異性抗体は、ヒトCD3に特異的に結合する抗体部分、好ましくは、前記Fab断片が、
    a)配列番号12、13および14の重鎖CDRを、それぞれ、前記抗CD3ε抗体の重鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVHと、配列番号15、16および17の軽鎖CDRを、それぞれ、前記抗CD3ε抗体の軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVLとを含み、任意選択で、前記可変ドメインが、配列番号10および11に示される配列を有するか、または、
    b)配列番号23、24および25の重鎖CDRを、それぞれ、前記抗CD3ε抗体の重鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVHと、配列番号26、27および28の軽鎖CDRを、それぞれ、前記抗CD3ε抗体の軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3として含む可変ドメインVLとを含み、任意選択で、前記可変ドメインが、配列番号21および22に示される配列を有することを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物
  8. 前記二特異性抗体は、一方の重鎖のCH3ドメインおよび他方の重鎖のCH3ドメインの各々が、抗体のCH3ドメインの間の、元の界面を含む界面において向かい合い、前記界面が、前記二特異性抗体の形成を促進するように変更されていることを特徴とし、前記変更が、
    a)前記二特異性抗体内の前記他方の重鎖のCH3ドメインの前記元の界面と向かい合う、一方の重鎖のCH3ドメインの前記元の界面内で、アミノ酸残基が、より大きい側鎖体積を有するアミノ酸残基で置きかえられ、これにより、一方の重鎖のCH3ドメインの前記界面内に、前記他方の重鎖のCH3ドメインの前記界面内の空洞にはまる突起が作出されるように、一方の重鎖のCH3ドメインが変更されていることと、
    b)前記二特異性抗体内の前記第1のCH3ドメインの前記元の界面と向かい合う、前記第2のCH3ドメインの前記元の界面内で、アミノ酸残基が、より小さい側鎖体積を有するアミノ酸残基で置きかえられ、これにより、前記第2のCH3ドメインの前記界面内に、前記第1のCH3ドメインの前記界面内の突起がはまる空洞が作出されるように、前記他方の重鎖のCH3ドメインが変更されていることと
    を特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物
  9. 前記二特異性抗体は、ヒトIgG1 Fcパート内に、Pro329のグリシンによるアミノ酸置換および/または置換L234AおよびL235Aを含むことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物
  10. 前記二特異性抗体は、細胞ベースのアッセイにおいて、ROR1陽性初代B−CLL細胞を使用し、1nMの抗体濃度で使用した場合、37℃で2時間の間に内部化しないことを特徴とし、内部化しないとは、0時間において測定される、フローサイトメトリーにより検出される前記二特異性抗体のROR1陽性初代B−CLL細胞への結合の際における平均蛍光強度(MFI)が、37℃で2時間のインキュベーション後の再測定のときに、50%を超えて低減しない、好ましくは30%を超えて低減しないことを意味する、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物
  11. 前記二特異性抗体は、マウスまたはカニクイザルにおける消失半減期であって、12時間より長い、好ましくは、3日間またはそれより長い消失半減期を特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物
  12. 前記二特異性抗体は、ROR1陽性卵巣がん細胞系PA−1および/またはCOLO−704への結合についてのEC50値であって、30nMまたはそれを下回る、好ましくは、15nMおよびそれを下回るEC50値を示すことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物
  13. 前記二特異性抗体は、ヒトT細胞の存在下における、ROR1発現卵巣がん細胞PA−1および/またはCOLO−704のリダイレクトされた殺滅を、10nM未満、好ましくは、1nM、好ましくは、0.05nM、好ましくは、0.02nM、好ましくは、0.002nMおよびそれを下回るEC50で誘導するその能力を特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物
  14. 前記二特異性抗体は、標準的な製剤緩衝液中、37℃で、好ましくは、40℃で、10日間、好ましくは、最長2週間、好ましくは、最長4週間保存された前記二特異性抗体が、高分子量(HMW)分子種および/または低分子量(LMW)分子種および/または単量体含量の、同じ製剤緩衝液中、−80℃で同じ保存期間保存された前記抗体と比較して、10%を超える変化(Δ)、好ましくは、5%を超える変化(Δ)を結果としてもたらさないことを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物
  15. 学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
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