本開示の一態様は、SMYDタンパク質の阻害剤としての本開示の化合物の使用に基づくものである。この特性を考慮して、本開示の化合物は、SMYDタンパク質の阻害に反応性の疾病、疾患、または病態、例えば、癌を治療するのに有用である。
本開示の一態様は、SMYD3の阻害剤としての本開示の化合物の使用に基づくものである。この特性を考慮して、本開示の化合物は、SMYD3の阻害に反応性の疾病、疾患、または病態、例えば、癌を治療するのに有用である。
本開示の一態様は、SMYD2の阻害剤としての本開示の化合物の使用に基づくものである。この特性を考慮して、本開示の化合物は、SMYD2の阻害に反応性の疾病、疾患、または病態、例えば、癌を治療するのに有用である。
一実施形態において、本開示の化合物は、式I:
(式中:
Bが:
であり;
Xが、−S(=O)2−、−S(=O)2N(R7)−、−S(=O)2C(R8)(H)−、−C(=O)−、−C(=O)N(R7)−、−C(=O)O−、−C(=O)C(R8)(H)−、および−S(=O)2N(R7)C(=O)N(R11)−からなる群から選択され;またはXが存在せず、(すなわち、Zが、窒素原子とともに結合を形成する)、
ここで、−S(=O)2N(R7)−、−S(=O)2C(R8)(H)−、または−S(=O)2N(R7)C(=O)N(R11)−の硫黄原子が、Bの窒素原子に結合され、−C(=O)N(R7)−または−C(=O)O−の炭素原子が、Bの窒素原子に結合され、−C(=O)C(R8)(H)−のカルボニル炭素原子が、Bの窒素原子に結合され;
Zが、水素、任意選択的に置換されるC1〜6アルキル、フルオロアルキル、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シクロアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、(アミノ)(ヒドロキシ)アルキル、(アミノ)(アリール)アルキル、(ヒドロキシ)(アリール)アルキル、(アラルキルアミノ)アルキル、[(シクロアルキル)アルキルアミノ]アルキル、[(ヘテロシクロ)アルキルアミノ]アルキル、アルコキシアルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、任意選択的に置換される4員〜14員ヘテロシクロ、任意選択的に置換される5員〜14員ヘテロアリール、任意選択的に置換されるC3〜12シクロアルキル、アラルキル、およびヘテロアラルキルからなる群から選択され;
R1が、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イソブチル、およびシクロプロピルからなる群から選択され;
R2a、R2b、R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、C1〜6アルキル、C3〜12シクロアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、アラルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され;または
R2aおよびR2bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R3aおよびR3bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R2a、R2b、R4a、R4b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R4aおよびR4bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R2a、R2b、R3a、R3b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R5aおよびR5bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R2a、R2b、R3a、R3b、R4a、およびR4bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R2aおよびR5aが一緒になって、C1〜4架橋を形成し;R2b、R3a、R3b、R4a、R4b、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R3aおよびR4aが一緒になって、C1〜4架橋を形成し;R2a、R2b、R3b、R4a、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R2aおよびR4aが一緒になって、C1〜4架橋を形成し;R2b、R3a、R3b、R4b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R3aおよびR5aが一緒になって、C1〜4架橋を形成し;R2a、R2b、R3b、R4a、R4b、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;
R6が、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;
R7が、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;
R8が、水素、C1〜4アルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、ヒドロキシアルキル、および−N(R9)C(=O)R10からなる群から選択され;
R9が、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;
R10が、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、および(ジアルキルアミノ)アルキルからなる群から選択され;
R11が、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択される)
で表される化合物ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、R1が、エチルおよびシクロプロピルからなる群から選択される)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Xが存在しない場合、Zが、任意選択的に置換されるC1〜6アルキル、フルオロアルキル、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シクロアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、(アミノ)(ヒドロキシ)アルキル、(アミノ)(アリール)アルキル、(ヒドロキシ)(アリール)アルキル、(アラルキルアミノ)アルキル、アルコキシアルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、任意選択的に置換される4員〜14員ヘテロシクロ、任意選択的に置換される5員〜14員ヘテロアリール、任意選択的に置換されるC3〜12シクロアルキル、アラルキル、およびヘテロアラルキルからなる群から選択される)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Bが:
であり;
R6が、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;R1、X、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、R6が、水素およびメチルからなる群から選択される。別の実施形態において、R6が水素である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Bが:
であり;
R2aが、ハロ、C1〜6アルキル、C3〜12シクロアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、アラルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され;R1、X、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択される。別の実施形態において、R2aが、メチル、エチル、フェニル、−CF3、−CO2Et、および−CH2OHからなる群から選択される。別の実施形態において、R2aが−CH2Phである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Bが:
であり;
R3aが、ハロ、C1〜6アルキル、C3〜12シクロアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、アラルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され;R1、X、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択される。別の実施形態において、R3aが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、フェニル、および−CH2Phからなる群から選択される。別の実施形態において、R3aが−CH2Phである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Bが:
であり;
R2aおよびR2bがそれぞれ、独立して、ハロおよびC1〜6アルキルからなる群から選択され;またはR2aおよびR2bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R1、X、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択され;
R2aおよびR2bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6、シクロアルキルを形成する。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択される。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択され;
R2aおよびR2bがそれぞれ、独立して、ハロおよびC1〜4アルキルからなる群から選択される。別の実施形態において、R2aおよびR2bが、フルオロおよびメチルからなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Bが:
であり;
R3aおよびR3bがそれぞれ、独立して、ハロおよびC1〜6アルキルからなる群から選択され;または
R3aおよびR3bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R1、X、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択され;
R3aおよびR3bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成する。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択される。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択され;
R3aおよびR3bがそれぞれ、独立して、ハロおよびC1〜4アルキルからなる群から選択される。別の実施形態において、R3aおよびR3bが、フルオロおよびメチルからなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Bが:
であり;
R3aおよびR5aがそれぞれ、独立して、C1〜6アルキルであり;またはR3aおよびR5aが一緒になって、C1〜4架橋を形成し;R1、X、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択される。別の実施形態において、R3aおよびR5aがそれぞれ、独立して、C1〜4アルキルである。別の実施形態において、R3aおよびR5aがそれぞれ、メチルまたはエチルである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Bが:
であり;
R1、X、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Bが:
であり、
R2aおよびR3aがそれぞれ、独立して、C1〜6アルキルであり;R1、X、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Bが:
である。
別の実施形態において、R2aおよびR3aがそれぞれ、独立して、C1〜4アルキルである。別の実施形態において、R2aおよびR3aがそれぞれ、メチルまたはエチルである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Bが:
であり;
R3aおよびR4aがそれぞれ、独立して、C1〜6アルキルであり;またはR3aおよびR4aが一緒になって、C1〜4架橋を形成し;R1、X、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Bが:
である。
別の実施形態において、R3aおよびR4aがそれぞれ、独立して、C1〜4アルキルである。別の実施形態において、R3aおよびR4aがそれぞれ、メチルまたはエチルである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Bが:
からなる群から選択され;
R1、X、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択される。別の実施形態において、Bが:
からなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Bが:
であり、
R2aおよびR5aがそれぞれ、独立して、C1〜6アルキルおよびアルコキシカルボニルからなる群から選択され;またはR2aおよびR5aが一緒になって、C1〜4架橋を形成し;R1、X、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Bが:
である。
別の実施形態において、R2aおよびR5aがそれぞれ、独立して、C1〜4アルキルおよびアルコキシカルボニルからなる群から選択される。別の実施形態において、R2aおよびR5aがそれぞれ、独立して、メチルおよび−CO2Meからなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Xが−S(=O)2−であり、R1、B、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Xが−C(=O)−であり、R1、B、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Xが存在せず、R1、B、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Xが−S(=O)2N(H)−であり、R1、B、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Xが−C(=O)N(H)−であり、R1、B、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Xが−C(=O)O−であり、R1、B、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Xが−S(=O)2CH2−であり、R1、B、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Xが−C(=O)CH2−であり、R1、B、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Xが:
からなる群から選択され;
R8が、C1〜4アルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、ヒドロキシアルキル、および−N(R9)C(=O)R10からなる群から選択され;R1、R9、R10、B、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、R8が、−NH2、−CH2NH2、および−N(H)C(=O)R10からなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Xが:
からなる群から選択され;
R8が、C1〜4アルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、ヒドロキシアルキル、および−N(R9)C(=O)R10からなる群から選択され;R1、R9、R10、B、およびZが、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、R8が、−NH2、−CH2NH2、および−N(H)C(=O)R10からなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I(式中、Zが、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、(アラルキルアミノ)アルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、任意選択的に置換される4員〜14員ヘテロシクロ、任意選択的に置換される5員〜14員ヘテロアリール、および任意選択的に置換されるC3〜12シクロアルキルからなる群から選択される)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式II:
(式中、
R2a、R2b、R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、C1〜6アルキル、C3〜12シクロアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、アラルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され;または
R2aおよびR2bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R3aおよびR3bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R2a、R2b、R4a、R4b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R4aおよびR4bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R2a、R2b、R3a、R3b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R5aおよびR5bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R2a、R2b、R3a、R3b、R4a、およびR4bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R2aおよびR5aが一緒になって、C1〜4架橋を形成し;R2b、R3a、R3b、R4a、R4b、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R3aおよびR4aが一緒になって、C1〜4架橋を形成し;R2a、R2b、R3b、R4a、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R2aおよびR4aが一緒になって、C1〜4架橋を形成し;R2b、R3a、R3b、R4b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R3aおよびR5aが一緒になって、C1〜4架橋を形成し;R2a、R2b、R3b、R4a、R4b、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;
R6が、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;
ただし、a)R2a、R3a、R4a、およびR5aのうちの1つまたは複数が、独立して、ハロ、C1〜6アルキル、C3〜12シクロアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、アラルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され;またはb)R6がC1〜4アルキルであり;
R1、X、およびZが、式Iに関連して定義されるとおりである)で表される化合物ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式II(式中、Xが存在しない場合、Zが、任意選択的に置換されるC1〜6アルキル、フルオロアルキル、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シクロアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、(アミノ)(ヒドロキシ)アルキル、(アミノ)(アリール)アルキル、(ヒドロキシ)(アリール)アルキル、(アラルキルアミノ)アルキル、アルコキシアルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、任意選択的に置換される4員〜14員ヘテロシクロ、任意選択的に置換される5員〜14員ヘテロアリール、任意選択的に置換されるC3〜12シクロアルキル、アラルキル、およびヘテロアラルキルからなる群から選択される)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式II(式中、
R2a、R2b、R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、C1〜6アルキル、C3〜12シクロアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、アラルキル、およびアルコキシカルボニルからなる群から選択され;または
R2aおよびR2bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R3aおよびR3bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R2a、R2b、R4a、R4b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R4aおよびR4bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R2a、R2b、R3a、R3b、R5a、およびR5bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;または
R5aおよびR5bが、それらが結合される炭素原子と一緒になって、C3〜6シクロアルキルを形成し;R2a、R2b、R3a、R3b、R4a、およびR4bがそれぞれ、独立して、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群から選択され;
R1、R6、X、およびZが、式Iに関連して定義されるとおりである)で表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式III:
(式中、ZおよびR1が、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Zが、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、および任意選択的に置換される4員〜14員ヘテロシクロからなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式IV:
(式中、ZおよびR1が、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Zが、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、および任意選択的に置換される4員〜14員ヘテロシクロからなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式V:
(式中、ZおよびR1が、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Zが、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、任意選択的に置換される4員〜14員ヘテロシクロ、および任意選択的に置換されるC3〜12シクロアルキルからなる群から選択される。式Vで表される化合物が、例えば、
のような様々な方法で描かれ得ることが当業者によって理解されるであろう。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式VI:
(式中、ZおよびR1が、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Zが、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、任意選択的に置換される4員〜14員ヘテロシクロ、および任意選択的に置換されるC3〜12シクロアルキルからなる群から選択される。式VIで表される化合物が、例えば、
のような様々な方法で描かれ得ることが当業者によって理解されるであろう。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式VII:
(式中、ZおよびR1が、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Zが、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、任意選択的に置換される4員〜14員ヘテロシクロ、および任意選択的に置換されるC3〜12シクロアルキルからなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式VIII:
(式中、ZおよびR1が、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、Zが、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、任意選択的に置換されるC6〜14アリール、任意選択的に置換される4員〜14員ヘテロシクロ、および任意選択的に置換されるC3〜12シクロアルキルからなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式IX:
(式中、ZおよびR1が、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式X:
(式中、ZおよびR1が、式Iに関連して上に定義されるとおりである)で表される化合物ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、R1がエチルである)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、R1がエチルであり、Zが、(ヘテロシクロ)アルキル、(アミノ)アルキル置換フェニル、アミノ置換ピペリジン、アルキルアミノ置換ピペリジン、ジアルキルアミノ置換ピペリジン、およびアミノ置換シクロヘキシルからなる群から選択される)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、R1がn−プロピルである)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、R1がn−プロピルであり、Zが、(ヘテロシクロ)アルキル、(アミノ)アルキル置換フェニル、アミノ置換ピペリジン、アルキルアミノ置換ピペリジン、ジアルキルアミノ置換ピペリジン、およびアミノ置換シクロヘキシルからなる群から選択される)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、R1がイソプロピルである)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、R1がイソプロピルであり、Zが、(ヘテロシクロ)アルキル、(アミノ)アルキル置換フェニル、アミノ置換ピペリジン、アルキルアミノ置換ピペリジン、ジアルキルアミノ置換ピペリジン、およびアミノ置換シクロヘキシルからなる群から選択される)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、R1がイソブチルである)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、R1がイソブチルであり、Zが、(ヘテロシクロ)アルキル、(アミノ)アルキル置換フェニル、アミノ置換ピペリジン、アルキルアミノ置換ピペリジン、ジアルキルアミノ置換ピペリジン、およびアミノ置換シクロヘキシルからなる群から選択される)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、R1がシクロプロピルである)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、R1がシクロプロピルであり、Zが、(ヘテロシクロ)アルキル、(アミノ)アルキル置換フェニル、アミノ置換ピペリジン、アルキルアミノ置換ピペリジン、ジアルキルアミノ置換ピペリジン、およびアミノ置換シクロヘキシルからなる群から選択される)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、Zが(ヘテロシクロ)アルキルである)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、Zが、以下の構造:
を有する(ヘテロシクロ)アルキルであり;
式中、R12が、水素、フルオロアルキル、ヒドロキシアルキル、アラルキル、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シアノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、および(ヘテロアリール)アルキルからなる群から選択される)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。別の実施形態において、R12が、水素、フルオロアルキル、ヒドロキシアルキル、アラルキル、アルキル、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、および(ヘテロアリール)アルキルからなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、Zが:
からなる群から選択される)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜X(式中、R1がシクロプロピルであり、Zが:
からなる群から選択される)のいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、表1の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物、またはその異なる薬学的に許容できる塩である。表1の化合物の化学名は、表1Aに示される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、表2の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物、またはその異なる薬学的に許容できる塩である。表2の化合物の化学名は、表2Aに示される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、表3の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物、またはその異なる薬学的に許容できる塩である。表3の化合物の化学名は、表3Aに示される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、表1および2の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物、またはその異なる薬学的に許容できる塩である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、表1、2、および3の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物、またはその異なる薬学的に許容できる塩である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、表1、1A、2、2A、3、および3Aの化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物、またはその異なる薬学的に許容できる塩である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、
N−((1R,3R,5S)−8−(((1r,4R)−4−アミノシクロヘキシル)スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド;
N−((2S,4S)−1−((4−アミノピペリジン−1−イル)スルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド;
N−((2S,4S)−1−((4−(2−アミノプロパン−2−イル)フェニル)スルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド;
N−((1R,3r,5S)−8−((4−アミノピペリジン−1−イル)スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド;
5−シクロプロピル−N−((1R,3r,5S)−8−(((1−(4,4,4−トリフルオロブチル)ピペリジン−4−イル)メチル)スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド;および
N−((1R,3r,5S)−8−((4−(2−アミノプロパン−2−イル)フェニル)スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物からなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、
N−((1R,3R,5S)−8−(((1r,4R)−4−アミノシクロヘキシル)スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド;
N−((2S,4S)−1−((4−アミノピペリジン−1−イル)スルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド;
N−((2S,4S)−1−((4−(2−アミノプロパン−2−イル)フェニル)スルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド;
N−((1R,3r,5S)−8−((4−アミノピペリジン−1−イル)スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド;および
5−シクロプロピル−N−((1R,3r,5S)−8−(((1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
ならびにその薬学的に許容できる塩または溶媒和物、例えば、水和物からなる群から選択される。
特定の実施形態における本開示の化合物が、遊離塩基、様々な塩、および水和物形態であり、表1、表2、または表3に列挙される特定の塩に限定されないことが理解されるべきである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜Xで表される化合物であり、ただし、化合物は、以下のものではない:
ある実施形態において、本開示は、以下の化合物のうちの1つまたは複数と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物に関する。
ある実施形態において、本開示は、被験体においてSMYD3またはSMYD2、またはその両方などのSMYDタンパク質を阻害する方法であって、それを必要とする被験体に、有効量の以下の化合物の少なくとも1つを投与する工程を含む方法に関する。
定義
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルキル」という用語は、1〜12個の炭素原子(すなわち、C1〜12アルキル)または示される炭素原子数(すなわち、メチルなどのC1アルキル、エチルなどのC2アルキル、プロピルまたはイソプロピルなどのC3アルキル)を含有する直鎖状または分枝鎖状脂肪族炭化水素を指す。一実施形態において、アルキル基は、直鎖状C1〜10アルキル基から選択される。別の実施形態において、アルキル基は、分枝鎖状C3〜10アルキル基から選択される。別の実施形態において、アルキル基は、直鎖状C1〜6アルキル基から選択される。別の実施形態において、アルキル基は、分枝鎖状C3〜6アルキル基から選択される。別の実施形態において、アルキル基は、直鎖状C1〜4アルキル基から選択される。別の実施形態において、アルキル基は、分枝鎖状C3〜4アルキル基から選択される。別の実施形態において、アルキル基は、直鎖状または分枝鎖状C3〜4アルキル基から選択される。別の実施形態において、アルキル基は、部分的にまたは完全に重水素化され、すなわち、アルキル基の1つまたは複数の水素原子が、重水素原子で置換される。非限定的な例示的なC1〜10アルキル基としては、メチル(−CD3を含む)、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、3−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、およびデシルが挙げられる。非限定的な例示的なC1〜4アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、およびイソ−ブチルが挙げられる。非限定的な例示的なC1〜4基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、およびtert−ブチルが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「任意選択的に置換されるアルキル」という用語は、上に定義されるアルキルが、非置換であるか、またはニトロ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、およびカルボキシアルキルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されることを意味する。一実施形態において、アルキルは、C1〜4アルキルである。一実施形態において、任意選択的に置換されるアルキルは、2つの置換基で置換される。別の実施形態において、任意選択的に置換されるアルキルは、1つの置換基で置換される。非限定的な例示的な任意選択的に置換されるアルキル基としては、−CH2CH2NO2、−CH2CH2CO2H、−CH2CH2SO2CH3、−CH2CH2COPh、および−CH2C6H11が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「シクロアルキル」という用語は、3〜12個の炭素原子(すなわち、C3〜12シクロアルキル)または示される炭素数を有する1〜3つの環を含有する飽和および部分的に不飽和の(1つまたは2つの二重結合を含有する)環状脂肪族炭化水素を指す。一実施形態において、シクロアルキル基は、2つの環を有する。一実施形態において、シクロアルキル基は、1つの環を有する。別の実施形態において、シクロアルキル基は、C3〜8シクロアルキル基から選択される。別の実施形態において、シクロアルキル基は、C3〜6シクロアルキル基から選択される。非限定的な例示的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ノルボルニル、デカリン、アダマンチル、シクロヘキセニル、およびスピロ[3.3]ヘプタンが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「任意選択的に置換されるシクロアルキル」という用語は、上に定義されるシクロアルキルが、非置換であるか、またはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキル、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、任意選択的に置換されるシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキルアミノ、(シアノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、または(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されることを意味する。一実施形態において、任意選択的に置換されるシクロアルキルは、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキル、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、任意選択的に置換されるシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シアノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、または(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換される。一実施形態において、任意選択的に置換されるシクロアルキルは、2つの置換基で置換される。別の実施形態において、任意選択的に置換されるシクロアルキルは、1つの置換基で置換される。一実施形態において、任意選択的に置換されるシクロアルキルは、少なくとも1つのアミノ、アルキルアミノ、またはジアルキルアミノ基で置換される。単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アミノ置換シクロアルキル」という用語は、上に定義される任意選択的に置換されるシクロアルキルが、少なくとも1つのアミノ基で置換されることを意味する。一実施形態において、アミノ置換シクロアルキルは、アミノ置換シクロヘキシル基である。非限定的な例示的な任意選択的に置換されるシクロアルキル基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「シクロアルケニル」という用語は、上に定義される部分的に不飽和のシクロアルキル基を指す。一実施形態において、シクロアルケニルは、1つの炭素間二重結合を有する。別の実施形態において、シクロアルケニル基は、C4〜8シクロアルケニル基から選択される。例示的なシクロアルケニル基としては、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「任意選択的に置換されるシクロアルケニル」という用語は、上に定義されるシクロアルケニルが、非置換であるか、またはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアルキル、ハロアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、任意選択的に置換されるシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シアノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、および(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されることを意味する。一実施形態において、任意選択的に置換されるシクロアルケニルは、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、任意選択的に置換されるシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シアノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、および(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換される。一実施形態において、任意選択的に置換されるシクロアルケニルは、2つの置換基で置換される。別の実施形態において、任意選択的に置換されるシクロアルケニルは、1つの置換基で置換される。別の実施形態において、シクロアルケニルは非置換である。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルケニル」という用語は、1つ、2つまたは3つの炭素間二重結合を含有する上に定義されるアルキル基を指す。一実施形態において、アルケニル基は、C2〜6アルケニル基から選択される。別の実施形態において、アルケニル基は、C2〜4アルケニル基から選択される。非限定的な例示的なアルケニル基としては、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、sec−ブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として本明細書において使用される際の「任意選択的に置換されるアルケニル」という用語は、上に定義されるアルケニルが、非置換であるか、またはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、任意選択的に置換されるシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、または任意選択的に置換されるヘテロシクロから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されることを意味する。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルキニル」という用語は、1〜3つの炭素間三重結合を含有する上に定義されるアルキル基を指す。一実施形態において、アルキニルは、1つの炭素間三重結合を有する。一実施形態において、アルキニル基は、C2〜6アルキニル基から選択される。別の実施形態において、アルキニル基は、C2〜4アルキニル基から選択される。非限定的な例示的なアルキニル基としては、エチニル、プロピニル、ブチニル、2−ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニル基が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として本明細書において使用される際の「任意選択的に置換されるアルキニル」という用語は、上に定義されるアルキニルが、非置換であるか、またはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクロから独立して選択される1つ、2つまたは3つの置換基で置換されることを意味する。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「ハロアルキル」という用語は、1つまたは複数のフッ素、塩素、臭素および/またはヨウ素原子で置換されるアルキル基を指す。一実施形態において、アルキル基は、1個、2個、または3個のフッ素および/または塩素原子で置換される。別の実施形態において、ハロアルキル基は、C1〜4ハロアルキル基から選択される。非限定的な例示的なハロアルキル基としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、およびトリクロロメチル基が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「フルオロアルキル」という用語は、1つまたは複数のフッ素原子で置換されるアルキル基を指す。一実施形態において、アルキル基は、1個、2個、または3個のフッ素原子で置換される。別の実施形態において、フルオロアルキル基は、C1〜4フルオロアルキル基から選択される。非限定的な例示的なフルオロアルキル基としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、および4,4,4−トリフルオロブチルが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「ヒドロキシアルキル」という用語は、1つまたは複数、例えば、1つ、2つまたは3つのヒドロキシ基で置換されるアルキル基を指す。一実施形態において、ヒドロキシアルキル基は、モノヒドロキシアルキル基であり、すなわち、1つのヒドロキシ基で置換される。別の実施形態において、ヒドロキシアルキル基は、ジヒドロキシアルキル基であり、すなわち、2つのヒドロキシ基で置換される。別の実施形態において、ヒドロキシアルキル基は、C1〜4ヒドロキシアルキル基から選択される。非限定的な例示的なヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルおよびヒドロキシブチル基(1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル、および1,3−ジヒドロキシプロパ−2−イルなど)が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルコキシ」という用語は、末端酸素原子に結合された、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるシクロアルキル、任意選択的に置換されるアルケニルまたは任意選択的に置換されるアルキニルを指す。一実施形態において、アルコキシ基は、C1〜4アルコキシ基から選択される。別の実施形態において、アルコキシ基は、末端酸素原子に結合されたC1〜4アルキル、例えば、メトキシ、エトキシ、およびtert−ブトキシから選択される。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルキルチオ」という用語は、任意選択的に置換されるアルキル基で置換された硫黄原子を指す。一実施形態において、アルキルチオ基は、C1〜4アルキルチオ基から選択される。非限定的な例示的なアルキルチオ基としては、−SCH3、および−SCH2CH3が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルコキシアルキル」という用語は、アルコキシ基で置換されたアルキル基を指す。非限定的な例示的なアルコキシアルキル基としては、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、エトキシブチル、プロポキシメチル、イソ−プロポキシメチル、プロポキシエチル、プロポキシプロピル、ブトキシメチル、tert−ブトキシメチル、イソブトキシメチル、sec−ブトキシメチル、およびペンチルオキシメチルが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「ハロアルコキシ」という用語は、末端酸素原子に結合されたハロアルキルを指す。非限定的な例示的なハロアルコキシ基としては、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、および2,2,2−トリフルオロエトキシが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「ヘテロアルキル」という用語は、1〜10個の炭素原子と、O、N、またはSから選択される、同じかまたは異なり得る少なくとも2個のヘテロ原子とを含有する安定した直鎖状または分枝鎖状炭化水素基を指し、ここで:1)窒素原子および硫黄原子が任意選択的に酸化され得;および/または2)窒素原子が任意選択的に四級化され得る。ヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の任意の内部位置にまたはヘテロアルキル基が分子の残りの部分に結合された位置に配置され得る。一実施形態において、ヘテロアルキル基は、2個の酸素原子を含有する。一実施形態において、ヘテロアルキルは、1個の酸素および1個の窒素原子を含有する。一実施形態において、ヘテロアルキルは、2個の窒素原子を含有する。非限定的な例示的なヘテロアルキル基としては、−CH2OCH2CH2OCH3、−OCH2CH2OCH2CH2OCH3、−CH2NHCH2CH2OCH2、−OCH2CH2NH2、−NHCH2CH2N(H)CH3、−CH2CH2CH2N(H)CH2CH2NH2、−CH2CH2CH2N(H)CH2CH2N(H)CH3、−NHCH2CH2OCH3、−N(CH3)CH2CH2CH2OCH3、および−OCH2CH2OCH3が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アリール」という用語は、6〜14個の炭素原子を有する単環式または二環式芳香環系(すなわち、C6〜14アリール)を指す。非限定的な例示的なアリール基としては、フェニル(「Ph」と略記される)、ナフチル、フェナントリル、アントラシル(anthracyl)、インデニル、アズレニル、ビフェニル、ビフェニレニル、およびフルオレニル基が挙げられる。一実施形態において、アリール基は、フェニルまたはナフチルから選択される。一実施形態において、アリール基はフェニルである。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として本明細書において使用される際の「任意選択的に置換されるアリール」という用語は、上に定義されるアリールが、非置換であるか、またはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキル、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、任意選択的に置換されるシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シアノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、(シクロアルキルアミノ)アルキル、(C1〜4ハロアルコキシ)アルキル、(ヘテロアリール)アルキル、−N(R43)(R44)、および−N(H)C(=O)−R45からなる群から独立して選択される1〜5つの置換基で置換されることを意味し、ここで、R43が、水素またはC1〜4アルキルであり;R44が、アルコキシアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、または(ジアルキルアミノ)アルキルであり;R45が、アルキル、任意選択的に置換されるアリールまたは任意選択的に置換されるヘテロアリールである。一実施形態において、任意選択的に置換されるアリールは、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキル、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、任意選択的に置換されるシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シアノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、(シクロアルキルアミノ)アルキル、(C1〜4ハロアルコキシ)アルキル、(ヘテロアリール)アルキル、−N(R43)(R44)、および−N(H)C(=O)−R45からなる群から独立して選択される1〜5つの置換基で置換される。一実施形態において、任意選択的に置換されるアリールは、任意選択的に置換されるフェニルである。一実施形態において、任意選択的に置換されるフェニルは、4つの置換基を有する。別の実施形態において、任意選択的に置換されるフェニルは、3つの置換基を有する。別の実施形態において、任意選択的に置換されるフェニルは、2つの置換基を有する。別の実施形態において、任意選択的に置換されるフェニルは、1つの置換基を有する。別の実施形態において、任意選択的に置換されるフェニルは、少なくとも1つのアミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、または(ジアルキルアミノ)アルキル置換基を有する。単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(アミノ)アルキル置換フェニル」という用語は、上に定義される任意選択的に置換されるフェニルが、少なくとも1つの(アミノ)アルキル基で置換されることを意味する。非限定的な例示的な置換アリール基としては、2−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、3−メチルフェニル、3−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、4−メチルフェニル、4−エチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、2,6−ジ−フルオロフェニル、2,6−ジ−クロロフェニル、2−メチル、3−メトキシフェニル、2−エチル、3−メトキシフェニル、3,4−ジ−メトキシフェニル、3,5−ジ−フルオロフェニル3,5−ジ−メチルフェニル、3,5−ジメトキシ、4−メチルフェニル、2−フルオロ−3−クロロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2−フェニルプロパン−2−アミン、
が挙げられる。
任意選択的に置換されるアリールという用語は、縮合された任意選択的に置換されるシクロアルキルおよび縮合された任意選択的に置換されるヘテロシクロ環を有する基を含むことが意図される。例としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アリールオキシ」という用語は、末端酸素原子に結合された任意選択的に置換されるアリールを指す。非限定的な例示的なアリールオキシ基はPhO−である。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「ヘテロアリールオキシ」という用語は、末端酸素原子に結合された任意選択的に置換されるヘテロアリールを指す。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アラルキルオキシ」または「アリールアルキルオキシ」という用語は、末端酸素原子に結合されたアラルキル基を指す。非限定的な例示的なアラルキルオキシ基はPhCH2O−である。
本開示の趣旨では、「ヘテロアリール」または「複素環式芳香族」という用語は、5〜14個の環原子(すなわち、5員〜14員ヘテロアリール)および酸素、窒素または硫黄から独立して選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有する単環式および二環式芳香環系を指す。一実施形態において、ヘテロアリールは、3個のヘテロ原子を有する。別の実施形態において、ヘテロアリールは、2個のヘテロ原子を有する。別の実施形態において、ヘテロアリールは、1個のヘテロ原子を有する。別の実施形態において、ヘテロアリールは、5員〜10員ヘテロアリールである。別の実施形態において、ヘテロアリールは、5個の環原子を有し、例えば、4個の炭素原子および1個の硫黄原子を有する5員ヘテロアリールであるチエニルである。別の実施形態において、ヘテロアリールは、6個の環原子を有し、例えば、5個の炭素原子および1個の窒素原子を有する6員ヘテロアリールであるピリジルである。非限定的な例示的なヘテロアリール基としては、チエニル、ベンゾ[b]チエニル、ナフト[2,3−b]チエニル、チアントレニル、フリル、ベンゾフリル、ピラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾニル、クロメニル、キサンテニル、2H−ピロリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、シンノリニル、キナゾリニル、プテリジニル、4aH−カルバゾリル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、チアゾリル、イソチアゾリル、フェノチアゾリル、イソオキサゾリル、フラザニル、およびフェノキサジニルが挙げられる。一実施形態において、ヘテロアリールは、チエニル(例えば、チエン−2−イルおよびチエン−3−イル)、フリル(例えば、2−フリルおよび3−フリル)、ピロリル(例えば、1H−ピロール−2−イルおよび1H−ピロール−3−イル)、イミダゾリル(例えば、2H−イミダゾール−2−イルおよび2H−イミダゾール−4−イル)、ピラゾリル(例えば、1H−ピラゾール−3−イル、1H−ピラゾール−4−イル、および1H−ピラゾール−5−イル)、ピリジル(例えば、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、およびピリジン−4−イル)、ピリミジニル(例えば、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、およびピリミジン−5−イル)、チアゾリル(例えば、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、およびチアゾール−5−イル)、イソチアゾリル(例えば、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、およびイソチアゾール−5−イル)、オキサゾリル(例えば、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、およびオキサゾール−5−イル)およびイソオキサゾリル(例えば、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、およびイソオキサゾール−5−イル)から選択される。「ヘテロアリール」という用語は、可能なN−オキシドを含むことも意味する。例示的なN−オキシドとしては、ピリジルN−オキシドが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「任意選択的に置換されるヘテロアリール」という用語は、上に定義されるヘテロアリールが、非置換であるか、またはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アラルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、任意選択的に置換されるシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シアノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロアリール)アルキル、−N(R43)(R44)、または−N(H)C(=O)−R45から独立して選択される1〜4つの置換基、例えば、1つまたは2つの置換基で置換されることを意味し、ここで、R43が、水素またはC1〜4アルキルであり;R44が、アルコキシアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、(アミノ)アルキル、(アルキルアミノ)アルキル、または(ジアルキルアミノ)アルキルであり;R45が、アルキル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールである。別の実施形態において、任意選択的に置換されるヘテロアリールは、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、任意選択的に置換されるシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シアノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロアリール)アルキル、−N(R43)(R44)、または−N(H)C(=O)−R45から独立して選択される1〜4つの置換基、例えば、1つまたは2つの置換基で置換される。一実施形態において、任意選択的に置換されるヘテロアリールは、1つの置換基を有する。一実施形態において、置換基は、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、−N(R43)(R44)、または−N(H)C(=O)−R45である。一実施形態において、任意選択的に置換されるのは、任意選択的に置換されるピリジル、すなわち、2−、3−、または4−ピリジルである。任意の利用可能な炭素または窒素原子が置換され得る。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「複素環」または「ヘテロシクロ」という用語は、3〜14個の環員を有する1つ、2つ、または3つの環(すなわち、3員〜14員ヘテロシクロ)および少なくとも1個のヘテロ原子を含有する飽和および部分的に不飽和の(例えば、1つまたは2つの二重結合を含有する)環式基を指す。各ヘテロ原子が、独立して、酸素、スルホキシドおよびスルホンを含む硫黄、および/または四級化され得る窒素原子からなる群から選択される。「ヘテロシクロ」という用語が、イミダゾリジニル−2−オンなどの環状ウレイド基、β−ラクタム、γ−ラクタム、δ−ラクタムおよびε−ラクタムなどの環状アミド基、およびオキサゾリジニル−2−オンなどの環状カルバメート基を含むことが意図される。「ヘテロシクロ」という用語が、縮合された任意選択的に置換されるアリール基、例えば、インドリニル、インドリニル−2−オン、ベンゾ[d]オキサゾリル−2(3H)−オンを有する基を含むことも意図される。一実施形態において、ヘテロシクロ基は、1つの環および1個または2個の酸素および/または窒素原子を含有する4員、5員、6員、7員または8員環式基から選択される。一実施形態において、ヘテロシクロ基は、1つの環および1個または2個の窒素原子を含有する5員または6員環式基から選択される。一実施形態において、ヘテロシクロ基は、2つの環および1個または2個の窒素原子を含有する8員、9員、10員、11員、または12員環式基から選択される。ヘテロシクロは、炭素または窒素原子を介して分子の残りの部分に任意選択的に結合され得る。非限定的な例示的なヘテロシクロ基としては、2−オキソピロリジン−3−イル、2−イミダゾリジノン、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(ノルトロパン)、6−アザスピロ[2.5]オクタン、6−アザスピロ[3.4]オクタン、インドリニル、インドリニル−2−オン、1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−オンが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として本明細書において使用される際の「任意選択的に置換されるヘテロシクロ」という用語は、上に定義されるヘテロシクロが、非置換であるか、またはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキル、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、任意選択的に置換されるシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、任意選択的に置換されるアリール、任意選択的に置換されるヘテロアリール、任意選択的に置換されるヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキルアミノ、(シアノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、および(ヘテロアリール)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基で置換されることを意味する。置換は、任意の利用可能な炭素または窒素原子上で起こり得、スピロ環を形成し得る。別の実施形態において、任意選択的に置換されるヘテロシクロは、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アラルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキル、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ウレイド、グアニジノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、(アルキルアミノ)アルキル、(ジアルキルアミノ)アルキル、(シアノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、および(ヘテロアリール)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの置換基で置換される。一実施形態において、任意選択的に置換されるヘテロシクロは、少なくとも1つのアミノ、アルキルアミノ、またはジアルキルアミノ基で置換される。単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アミノ置換ヘテロシクロ」という用語は、上に定義される任意選択的に置換されるヘテロシクロが、少なくとも1つのアミノ基で置換されることを意味する。同様に、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルキルアミノ置換ヘテロシクロ」という用語は、上に定義される任意選択的に置換されるヘテロシクロが、少なくとも1つのアルキルアミノ基で置換されることを意味する。一実施形態において、アミノ置換またはアルキルアミノ置換ヘテロシクロは、アミノ置換またはアルキルアミノ置換ピペリジンである。非限定的な例示的な任意選択的に置換されるヘテロシクロ基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アミノ」という用語は、−NH2を指す。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルキルアミノ」という用語は、−NHR22(ここで、R22がC1〜6アルキルである)を指す。一実施形態において、R22がC1〜4アルキルである。非限定的な例示的なアルキルアミノ基としては、−N(H)CH3および−N(H)CH2CH3が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「ジアルキルアミノ」という用語は、−NR23aR23b(ここで、R23aおよびR23bがそれぞれ、独立して、C1〜6アルキルである)を指す。一実施形態において、R23aおよびR23bがそれぞれ、独立して、C1〜4アルキルである。非限定的な例示的なジアルキルアミノ基としては、−N(CH3)2および−N(CH3)CH2CH(CH3)2が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「ヒドロキシアルキルアミノ」という用語は、−NHR24(ここで、R24がヒドロキシアルキルである)を指す。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「シクロアルキルアミノ」という用語は、−NR25aR25b(ここで、R25aが、任意選択的に置換されるシクロアルキルであり、R25bが、水素またはC1〜4アルキルである)を指す。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アラルキルアミノ」という用語は、−NR26aR26b(ここで、R26aがアラルキルであり、R26bが、水素またはC1〜4アルキルである)を指す。非限定的な例示的なアラルキルアミノ基としては、−N(H)CH2Ph、−N(H)CHPh2、および−N(CH3)CH2Phが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(シクロアルキル)アルキルアミノ」という用語は、−NR26cR26d(ここで、R26cが、(シクロアルキル)アルキルであり、R26dが、水素またはC1〜4アルキルである)を指す。非限定的な例示的な(シクロアルキル)アルキルアミノ基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(ヘテロシクロ)アルキルアミノ」という用語は、−NR26eR26f(ここで、R26eが、(ヘテロシクロ)アルキルであり、R26fが、水素またはC1〜4アルキルである)を指す。非限定的な例示的な(ヘテロシクロ)アルキルアミノ基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(アミノ)アルキル」という用語は、アミノ基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜4アルキルである。非限定的な例示的な(アミノ)アルキル基としては、−CH2NH2、−C(CH3)NH2、−C(NH2)(H)CH3、−CH2CH2NH2、−CH2C(NH2)(H)CH3、−CH2CH2CH2NH2、−CH2CH2CH2CH2NH2、および−CH2C(CH3)2CH2NH2が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(アルキルアミノ)アルキル」という用語は、アルキルアミノ基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜4アルキルである。非限定的な例示的な(アルキルアミノ)アルキル基は、−CH2CH2N(H)CH3である。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(ジアルキルアミノ)アルキル」という用語は、ジアルキルアミノ基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜4アルキルである。非限定的な例示的な(ジアルキルアミノ)アルキル基は、−CH2CH2N(CH3)2である。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(シクロアルキルアミノ)アルキル」という用語は、シクロアルキルアミノ基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜4アルキルである。非限定的な例示的な(シクロアルキルアミノ)アルキル基としては、−CH2N(H)シクロプロピル、−CH2N(H)シクロブチル、および−CH2N(H)シクロヘキシルが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「[(シクロアルキル)アルキルアミノ]アルキル」という用語は、(シクロアルキル)アルキルアミノ基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜4アルキルである。非限定的な例示的な([(シクロアルキル)アルキルアミノ]アルキル基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「[(ヘテロシクロ)アルキルアミノ]アルキル」という用語は、(ヘテロシクロ)アルキルアミノ基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜4アルキルである。非限定的な例示的な([(ヘテロシクロ)アルキルアミノ]アルキル基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(アラルキルアミノ)アルキル」という用語は、アラルキルアミノ基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜4アルキルである。非限定的な例示的な(アラルキルアミノ)アルキル基としては、−CH2CH2CH2N(H)CH2Phおよび−CH2CH2CH2N(H)CH2(4−CF3−Ph)が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(シアノ)アルキル」という用語は、1つまたは複数のシアノ基、例えば、−CN基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜4アルキルである。非限定的な例示的な(シアノ)アルキル基としては、−CH2CH2CN、−CH2CH2CH2CN、および−CH2CH2CH2CH2CNが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(アミノ)(ヒドロキシ)アルキル」という用語は、1つのアミノ、アルキルアミノ、またはジアルキルアミノ基および1つのヒドロキシ基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜6アルキルである。別の実施形態において、アルキルはC1〜4アルキルである。非限定的な例示的な(アミノ)(ヒドロキシ)アルキル基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(アミノ)(アリール)アルキル」という用語は、1つのアミノ、アルキルアミノ、またはジアルキルアミノ基および1つの任意選択的に置換されるアリール基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜6アルキルである。一実施形態において、任意選択的に置換されるアリール基は、任意選択的に置換されるフェニルである。非限定的な例示的な(アミノ)(アリール)アルキル基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(シクロアルキル)アルキル」という用語は、1つの任意選択的に置換されるシクロアルキル基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜4アルキルである。一実施形態において、シクロアルキルはC3〜6シクロアルキルである。一実施形態において、任意選択的に置換されるシクロアルキル基は、アミノまたは(アミノ)アルキル基で置換される。非限定的な例示的な(シクロアルキル)アルキル基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(ヒドロキシ)(アリール)アルキル」という用語は、1つのヒドロキシ基および1つの任意選択的に置換されるアリール基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アルキルはC1〜6アルキルである。一実施形態において、任意選択的に置換されるアリール基は、任意選択的に置換されるフェニルである。非限定的な例示的な(ヒドロキシ)(アリール)アルキル基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「カルボキサミド」という用語は、式−C(=O)NR26aR26b(ここで、R26aおよびR26bがそれぞれ、独立して、水素、任意選択的に置換されるアルキル、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールであり、またはR26aおよびR26bが、それらが結合される窒素と一緒になって、3員〜8員ヘテロシクロ基を形成する)の基を指す。一実施形態において、R26aおよびR26bがそれぞれ、独立して、水素または任意選択的に置換されるアルキルである。非限定的な例示的なカルボキサミド基としては、−CONH2、−CON(H)CH3、CON(CH3)2、および−CON(H)Phが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(カルボキサミド)アルキル」という用語は、カルボキサミド基で置換されたアルキル基を指す。非限定的な例示的な(カルボキサミド)アルキル基としては、−CH2CONH2、−C(H)CH3−CONH2、および−CH2CON(H)CH3が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「スルホンアミド」という用語は、式−SO2NR27aR27b(ここで、R27aおよびR27bがそれぞれ、独立して、水素、任意選択的に置換されるアルキル、または任意選択的に置換されるアリールであり、またはR27aおよびR27bが、それらが結合される窒素と一緒になって、3員〜8員ヘテロシクロ基を形成する)の基を指す。非限定的な例示的なスルホンアミド基としては、−SO2NH2、−SO2N(H)CH3、および−SO2N(H)Phが挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルキルカルボニル」という用語は、カルボニル基、すなわち、アルキル基で置換された−C(=O)−を指す。非限定的な例示的なアルキルカルボニル基は−COCH3である。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アリールカルボニル」という用語は、カルボニル基、すなわち、任意選択的に置換されるアリール基で置換された−C(=O)−を指す。非限定的な例示的なアリールカルボニル基は−COPhである。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルキルスルホニル」という用語は、スルホニル基、すなわち、上記の任意選択的に置換されるアルキル基のいずれかで置換された−SO2−を指す。非限定的な例示的なアルキルスルホニル基は−SO2CH3である。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アリールスルホニル」という用語は、スルホニル基、すなわち、上記の任意選択的に置換されるアリール基のいずれかで置換された−SO2−を指す。非限定的な例示的なアリールスルホニル基は−SO2Phである。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「メルカプトアルキル」という用語は、−SH基で置換された上記のアルキル基のいずれかを指す。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「カルボキシ」という用語は、式−COOHの基を指す。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「カルボキシアルキル」という用語は、−COOHで置換された上記のアルキル基のいずれかを指す。非限定的な例示的なカルボキシアルキル基は−CH2CO2Hである。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルコキシカルボニル」という用語は、カルボニル基、すなわち、アルコキシ基で置換された−C(=O)−を指す。一実施形態において、アルコキシ基はC1〜4アルコキシである。非限定的な例示的なアルコキシカルボニル基は、−CO2Meおよび−CO2Etである。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アラルキル」または「アリールアルキル」という用語は、1つ、2つ、または3つの任意選択的に置換されるアリール基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、アラルキル基は、1つの任意選択的に置換されるアリール基で置換されたC1〜4アルキルである。非限定的な例示的なアラルキル基としては、ベンジル、フェネチル、−CHPh2、−CH2(4−OH−Ph)、および−CH(4−F−Ph)2が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「ウレイド」という用語は、式−NR30a−C(=O)−NR30bR30c(ここで、R30aが、水素、アルキル、または任意選択的に置換されるアリールであり、R30bおよびR30cがそれぞれ、独立して、水素、アルキル、または任意選択的に置換されるアリールであり、またはR30bおよびR30cが、それらが結合される窒素と一緒になって、4員〜8員ヘテロシクロ基を形成する)の基を指す。非限定的な例示的なウレイド基としては、−NH−C(C=O)−NH2および−NH−C(C=O)−NHCH3が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「グアニジノ」という用語は、式−NR28a−C(=NR29)−NR28bR28c(ここで、R28a、R28b、およびR28cがそれぞれ、独立して、水素、アルキル、または任意選択的に置換されるアリールであり、R29が、水素、アルキル、シアノ、アルキルスルホニル、アルキルカルボニル、カルボキサミド、またはスルホンアミドである)の基を指す。非限定的な例示的なグアニジノ基としては、−NH−C(C=NH)−NH2、−NH−C(C=NCN)−NH2、および−NH−C(C=NH)−NHCH3が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(ヘテロシクロ)アルキル」という用語は、1つ、2つ、または3つの任意選択的に置換されるヘテロシクロ基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、(ヘテロシクロ)アルキルは、1つの任意選択的に置換されるヘテロシクロ基で置換されたC1〜4アルキルである。ヘテロシクロは、炭素または窒素原子を介してアルキル基に結合され得る。非限定的な例示的な(ヘテロシクロ)アルキル基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「(ヘテロアリール)アルキル」または「ヘテロアラルキル」という用語は、1つ、2つ、または3つの任意選択的に置換されるヘテロアリール基で置換されたアルキル基を指す。一実施形態において、(ヘテロアリール)アルキル基は、1つの任意選択的に置換されるヘテロアリール基で置換されたC1〜4アルキルである。非限定的な例示的な(ヘテロアリール)アルキル基としては:
が挙げられる。
本開示の趣旨では、単独でまたは別の基の一部として使用される際の「アルキルカルボニルアミノ」という用語は、アミノに結合されたアルキルカルボニル基を指す。非限定的な例示的なアルキルカルボニルアミノ基は−NHCOCH3である。
本開示の趣旨では、「C1〜4架橋」という用語は、ピペリジンの2個の炭素原子を結合してアザビシクロ基を形成する、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、または−(CH2)4−基を指す。例えば、式I中、BのR3aおよびR4aが、一緒になって、6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、または10−アザビシクロ[4.3.1]デカン基を形成し得る。C1〜4架橋の各メチレン単位が、C1〜4アルキルおよびハロからなる群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意選択的に置換され得る。
本開示は、異なる原子質量または質量数を有する原子で置換された1つまたは複数の原子を有することによって同位体標識された(すなわち、放射性標識された)本開示の化合物のいずれかを包含する。開示される化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、それぞれ2H(または重水素(D))、3H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Cl、例えば、3H、11C、および14Cなどの、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が挙げられる。一実施形態において、本開示の化合物内の位置において原子の実質的に全てが、異なる原子質量または質量数を有する原子で置換された組成物が提供される。別の実施形態において、本開示の化合物内の位置において原子の一部が置換された、すなわち、本開示の化合物が、異なる原子質量または質量数を有する原子を有する位置において富化された組成物が提供される。同位体標識された本開示の化合物は、当該技術分野において公知の方法によって調製され得る。
本開示の化合物は、1つまたは複数の不斉中心を含有していてもよく、したがって、鏡像異性体、ジアステレオマー、および他の立体異性体を生じ得る。本開示は、全てのこのような可能な形態、ならびにそれらのラセミ体および分解形態(resolved form)およびそれらの混合物の使用を包含することが意図される。個々の鏡像異性体は、本開示を考慮して、当該技術分野において公知の方法にしたがって分離され得る。本明細書に記載される化合物が、オレフィン性二重結合または他の幾学的不斉中心を含有する場合、特に規定されない限り、それらはEおよびZ幾何異性体の両方を含むことが意図される。全ての互変異性体も、本開示によって包含されることが意図される。
本明細書において使用される際、「立体異性体」という用語は、空間におけるそれらの原子の配向のみが異なる個々の分子の全ての異性体の一般用語である。立体異性体は、1つの別の(ジアステレオマー)の鏡像でない2つ以上の不斉中心を有する化合物の鏡像異性体および異性体を含む。
「不斉中心」または「不斉炭素原子」という用語は、4つの異なる基が結合された炭素原子を指す。
「鏡像異性体」および「鏡像異性(enantiomeric)」という用語は、その鏡像に重ね合わせることができず、したがって光学的に活性である分子を指し、ここで、鏡像異性体は、一方向に偏光面を回転させ、その鏡像化合物は、逆方向に偏光面を回転させる。
「ラセミ体(racemic)」という用語は、等量の鏡像異性体の混合物を指し、この混合物は、光学的に不活性である。一実施形態において、本開示の化合物はラセミ体である。
「絶対配置」という用語は、キラル分子実体(または基)の原子の空間的配置およびその立体化学的記述、例えば、RまたはSを指す。
本明細書において使用される立体化学的条件および慣例は、特に示されない限り、Pure & Appl.Chem 68:2193(1996)に記載されているものと一致することが意図される。
「鏡像体過剰率」または「ee」という用語は、どのくらいの1つの鏡像異性体が他の鏡像異性体と比較して存在するかの尺度を指す。RおよびS鏡像異性体の混合物の場合、鏡像体過剰率パーセントは、│R−S│*100として定義され、式中、RおよびSが、R+S=1であるような混合物中の鏡像異性体のそれぞれのモル分率または重量分率である。キラル物質の旋光度を認識した上で、鏡像体過剰率パーセントは、([α]obs/[α]max)*100として定義され、式中、[α]obsは、鏡像異性体の混合物の旋光度であり、[α]maxは、純粋な鏡像異性体の旋光度である。鏡像体過剰率の決定は、NMR分光法、キラルカラムクロマトグラフィーまたは光学的な偏光分析法を含む様々な分析技術を用いて可能である。
「鏡像異性的に純粋な」または「エナンチオピュアな」という用語は、(検出限界の範囲内で)その分子の全てが同じキラリティーの意味を有するキラル物質の試料を指す。一実施形態において、本開示の化合物は、鏡像異性的に純粋である。
「鏡像異性体に富んだ(enantiomerically enriched)」または「鏡像異性体に富んだ(enantioenriched)」という用語は、鏡像異性体比率が50:50を超えるキラル物質の試料を指す。一実施形態において、本開示の化合物は、鏡像異性体に富んでおり、例えば、鏡像異性体比率は、約60:40以上、約70:30以上、約80:20以上、約90:10以上、約95:5以上、約98:2以上、または約99:1以上である。鏡像異性体に富んだ化合物は、鏡像異性的に純粋であり得る。
単数形(「a」および「an」)の用語は、1つまたは複数を指す。
本明細書において使用される際の「約」という用語は、記載される数値±10%を含む。したがって、「約10」は、9〜11を意味する。
本開示は、非毒性の薬学的に許容できる塩を含む、本開示の化合物の塩の調製および使用を包含する。薬学的に許容できる付加塩の例としては、無機および有機酸付加塩および塩基性塩が挙げられる。薬学的に許容できる塩としては、限定はされないが、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩などの金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属;トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩などの有機アミン塩;塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩などの無機酸塩;クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、酢酸塩、ジクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、ギ酸塩などの有機酸塩;メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などのスルホン酸塩;およびアルギニン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などのアミノ酸塩が挙げられる。本明細書において使用される際の「薬学的に許容できる塩」という用語は、例えば、標的患者(例えば、哺乳動物、例えば、ヒト)において生理学的に許容される本開示の化合物の、酸または塩基との反応によって得られる任意の塩を指す。
酸付加塩は、本開示の特定の化合物の溶液を、塩酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、リン酸、シュウ酸、ジクロロ酢酸などの薬学的に許容できる非毒性の酸の溶液と混合することによって形成され得る。塩基性塩は、本開示の化合物の溶液を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化コリン、炭酸ナトリウムなどの薬学的に許容できる非毒性の塩基の溶液と混合することによって形成され得る。
本開示は、本開示の化合物の溶媒和物の調製および使用を包含する。溶媒和物は、典型的に、化合物の生理学的活性または毒性を実質的に変化させず、したがって、薬理学的な同等物として機能し得る。本明細書において使用される際の「溶媒和物」という用語は、本開示の化合物と、例えば二溶媒和物、一溶媒和物または半溶媒和物(hemisolvate)などの溶媒分子との組合せ、物理的結合および/または溶媒和であり、ここで、本開示の化合物に対する溶媒分子の比率は、それぞれ約2:1、約1:1または約1:2である。この物理的結合は、水素結合を含む、様々な程度のイオン結合および共有結合を含む。場合によっては、溶媒和物は、1つまたは複数の溶媒分子が、結晶性固体の結晶格子に組み込まれる場合などに単離され得る。したがって、「溶媒和物」は、溶液相および単離可能な溶媒和物の両方を包含する。本開示の化合物は、水、メタノール、エタノールなどの薬学的に許容できる溶媒とともに溶媒和形態として存在し得、本開示は、本開示の化合物の溶媒和および非溶媒和形態の両方を含むことが意図される。1つのタイプの溶媒和物は、水和物である。「水和物」は、溶媒分子が水である溶媒和物の特定の部分群に関する。溶媒和物は、典型的に、薬理学的な同等物として機能し得る。溶媒和物の調製は、当該技術分野において公知である。例えば、酢酸エチルおよび水を用いたフルコナゾールの溶媒和物の調製を記載しているM.Caira et al,J.Pharmaceut.Sci.,93(3):601−611(2004)を参照されたい。溶媒和物、半溶媒和物、水和物などの同様の調製が、E.C.van Tonder et al.,AAPS Pharm.Sci.Tech.,5(1):Article 12(2004)、およびA.L.Bingham et al.,Chem.Commun.603−604(2001)によって記載されている。典型的な非限定的な、溶媒和物を調製する方法は、20℃超〜約25℃の温度で、本開示の化合物を所望の溶媒(有機、水、またはそれらの混合物)に溶解させる工程と、次に、溶液を、結晶を形成するのに十分な速度で冷却する工程と、公知の方法、例えば、ろ過によって結晶を単離する工程とを含み得る。赤外分光法などの分析技術を用いて、溶媒和物の結晶中の溶媒の存在を確認することができる。
本開示の化合物は、SMYD3およびSMYD2などのSMYDタンパク質の阻害剤であるため、SMYD3およびSMYD2などのSMYDタンパク質によって媒介されるいくつかの疾病、病態、または疾患が、これらの化合物を用いることによって治療され得る。したがって、本開示は、一般に、その疾患に罹患しているか、または罹患するリスクのある動物における、SMYD3およびSMYD2などのSMYDタンパク質の阻害に反応性の疾病、病態、または疾患を治療するための方法であって、この動物に、有効量の1つまたは複数の本開示の化合物を投与する工程を含む方法に関する。
本開示はさらに、それを必要とする動物におけるSMYDタンパク質を阻害する方法であって、その動物に、治療的に有効な量の本開示の少なくとも1つの化合物を投与する工程を含む方法に関する。
本開示はさらに、それを必要とする動物におけるSMYD3を阻害する方法であって、その動物に、治療的に有効な量の本開示の少なくとも1つの化合物を投与する工程を含む方法に関する。
本開示はさらに、それを必要とする動物におけるSMYD2を阻害する方法であって、その動物に、治療的に有効な量の本開示の少なくとも1つの化合物を投与する工程を含む方法に関する。
本明細書において使用される際、「治療する」、「治療すること」、「治療」などの用語は、疾病または病態、および/またはそれに関連する症状を取り除き、軽減し、または改善することを指す。除外されないが、疾病または病態の治療は、疾病、病態、またはそれに関連する症状が完全に取り除かれることを必要としない。本明細書において使用される際、「治療する」、「治療すること」、「治療」などの用語は、「予防的処置」を含んでいてもよく、これは、疾病または病態を再発していないが、再発するリスクがあるかまたは再発しやすい被験体における疾病または病態の再発、または以前に制御された疾病または病態の再発、または疾病または病態の再発の可能性を軽減することを指す。「治療する」という用語および同義語は、治療的に有効な量の本開示の化合物を、このような治療を必要とする個体に投与することを想定している。
本開示の意味の範囲内で、「治療」は、再発予防またはフェーズ予防(phase prophylaxis)、ならびに急性または慢性の兆候、症状および/または機能不全の治療も含む。治療は、例えば、症状を抑制するために、症状に適応され得る(orientated symptomatically)。治療は、例えば維持療法の文脈の範囲内で、短期間にわたって行われ得、中期にわたって適応され得、または長期治療であり得る。
本明細書において使用される際の「治療的に有効な量」または「有効量」という用語は、本開示の方法によって投与される場合、該当する病態または疾病の治療のために、それを必要とする個体に活性成分を有効に送達するのに十分な活性成分の量を指す。癌または他の増殖性疾患の場合、治療的に有効な量の薬剤は、望ましくない細胞増殖を軽減し(すなわち、ある程度遅らせ、好ましくは停止させ);癌細胞の数を減少させ;腫瘍サイズを縮小し;末梢器官への癌細胞浸潤を阻害し(すなわち、ある程度遅らせ、好ましくは停止させ);腫瘍転移を阻害し(すなわち、ある程度遅らせ、好ましくは停止させ);腫瘍増殖をある程度阻害し;標的細胞中のタンパク質メチル化を調節し;および/または癌に関連する症状の1つまたは複数をある程度軽減し得る。投与される化合物または組成物が増殖を防止し、および/または存在する癌細胞を死滅させる程度まで、それは、細胞増殖抑制性および/または細胞傷害性であり得る。
「容器(container)」という用語は、医薬品を貯蔵し、輸送し、分配し、および/または取り扱うのに好適な任意のレセプタクル(receptacle)およびクロージャ(closure)を意味する。
「挿入物(insert)」という用語は、医師、薬剤師、および患者に、製品の使用に関して十分な情報を得た上での判断を行わせるのに必要な安全性および有効性データとともに、製品を投与する方法の説明を提供する、医薬品に付属する情報を意味する。添付文書は、一般に、医薬品の「ラベル」とみなされる。
「疾病」または「病態」または「疾患」という用語は、一般に、病的状態または機能とみなされる、特定の兆候、症状、および/または機能不全の形態でそれ自体現れ得る障害および/または異常を示す。以下に示されるように、本開示の化合物は、SMYD3およびSMYD2などのSMYDタンパク質を阻害し、SMYD3およびSMYD2などのSMYDタンパク質の阻害が利益をもたらす、増殖性疾患などの疾病および病態を治療するのに使用され得る。
ある実施形態において、本開示の化合物は、「SMYDタンパク質媒介性疾患」(例えば、SMYD3媒介性疾患またはSMYD2媒介性疾患)を治療するのに使用され得る。SMYDタンパク質媒介性疾患は、SMYDタンパク質が役割を果たすことが知られている任意の病的状態である。ある実施形態において、SMYD媒介性疾患は、増殖性疾患である。
ある実施形態において、SMYD3およびSMYD2などのSMYDタンパク質の阻害は、SMYD3およびSMYD2などのSMYDタンパク質の1つまたは複数の活性の活性の阻害である。ある実施形態において、SMYD3およびSMYD2などのSMYDタンパク質の活性は、SMYD3またはSMYD2などのSMYDタンパク質が、メチル基を標的タンパク質(例えば、ヒストン)に移動させる能力である。SMYD3およびSMYD2などの1つまたは複数のSMYDタンパク質の活性が、インビトロまたはインビボで阻害され得ることが理解されるべきである。SMYD3およびSMYD2などの1つまたは複数のSMYDタンパク質の活性の阻害の例示的なレベルとしては、少なくとも10%の阻害、少なくとも20%の阻害、少なくとも30%の阻害、少なくとも40%の阻害、少なくとも50%の阻害、少なくとも60%の阻害、少なくとも70%の阻害、少なくとも80%の阻害、少なくとも90%の阻害、および最大で100%の阻害が挙げられる。
リジンメチルトランスフェラーゼ(KMT)のSMYD(SETおよびMYNDドメイン)ファミリーは、遺伝子発現調節およびDNA損傷応答を含む、様々な細胞過程において極めて重要な役割を果たす。ヒトSMYDタンパク質のファミリーは、SMYD1、SMYD2、SMYD3、SMYD4およびSMYD5からなる。SMYD1、SMYD2、およびSMYD3は、高度の配列相同性を共有し、SMYD5を除いて、ヒトSMYDタンパク質は、少なくとも1つのC末端テトラトリコペプチド反復配列(TPR)ドメインを保有する(例えば、Abu−Farha et al.J Mol Cell Biol(2011)3(5)301−308を参照)。SMYDタンパク質は、様々な癌に関連があることが分かっている(例えば、Hamamoto et al.Nat Cell.Biol.2004,6:731−740を参照)、Hu et al.Canncer Research 2009,4067−4072、およびKomatsu et al.Carcinogenesis 2009,301139−1146)。
SMYD3は、いくつかの様々な癌において高レベルで発現されることが分かっているタンパク質メチルトランスフェラーゼである(Hamamoto,R.,et al.,Nat.Cell Biol.,6(8):731−40(2004))。SMYD3は、乳癌、肝臓癌、前立腺癌および肺癌細胞株の生存に重要な遺伝子転写およびシグナル伝達経路の調節に役割を果たす可能性が高い(Hamamoto,R.,et al.,Nat.Cell Biol.,6(8):731−40(2004);Hamamoto,R.,et al.,Cancer Sci.,97(2):113−8(2006);Van Aller,G.S.,et al.,Epigenetics,7(4):340−3(2012);Liu,C.,et al.,J.Natl.Cancer Inst.,105(22):1719−28(2013);Mazur,P.K.,et al.,Nature,510(7504):283−7(2014))。
SMYD3の遺伝子ノックダウンが、様々な癌細胞株の増殖の減少につながる(Hamamoto,R.,et al.,Nat.Cell Biol.,6(8):731−40(2004);Hamamoto,R.,et al.,Cancer Sci.,97(2):113−8(2006);Van Aller,G.S.,et al.,Epigenetics,7(4):340−3(2012);Liu,C.,et al.,J.Natl.Cancer Inst.,105(22):1719−28(2013);Mazur,P.K.,et al.,Nature,510(7504):283−7(2014))。RNAiに基づく技術を用いるいくつかの研究により、肝細胞癌細胞株におけるSMYD3の除去が、細胞生存を非常に低下させ、その生存促進の規則(pro−survival role)が、その触媒活性に応じて決まることが示された(Hamamoto、R.,et al.,Nat.Cell Biol.,6(8):731−40(2004);Van Aller,G.S.,et al.,Epigenetics,7(4):340−3(2012))。さらに、SMYD3はまた、癌遺伝子、マウスモデルにおける膵臓腺癌および肺腺癌のいずれの場合もKRASにおける機能獲得型突然変異に起因する形質転換の重要な伝達物質であることも示された。SMYD3に対するKRASの依存性はまた、その触媒活性に応じて決まることも示された(Mazur,P.K.,et al.,Nature,510(7504):283−7(2014))。SMYD3機能はまた、大腸癌に関与しているとされており、SMYD3のRNAi媒介性ノックダウンは、結腸直腸細胞増殖を弱めることが示されている(Peserico et al.,Cell Physiol.2015 Feb 28.doi:10.1002/jcp.24975[冊子体に先行して電子版が公開されている(Epub ahead of print)])。
さらに、SMYD3機能はまた、免疫学および発達(development)に役割を果たすことも示されている。例えば、de Almeidaは、SMYD3が、誘導性制御性T細胞(iTreg)細胞の産生に役割を果たすことを報告した。呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染のマウスモデルにおいて、iTreg細胞が肺の病因を調節するのに重要な役割を果たすモデル、SMYD3−/−マウスは、肺内の増大した炎症反応および悪化した病因に関連するRSVに誘発される疾病の悪化を示した(de Almeida et al.Mucosal Immunol.2015 Feb 11.doi:10.1038/mi.2015.4[冊子体に先行して電子版が公開されている(Epub ahead of print)])。さらに、発達に関して、Proserpioらは、骨格筋萎縮の調節におけるSMYD3の重要性を示した一方(Proserpio et al.Genes Dev.2013 Jun 1;27(11):1299−312)、Fujiiらは、心筋および骨格筋の発達におけるSMYD3の役割を解明した(Fujii et al.PLoS One.2011;6(8):e23491)。
SMYD2(SETおよびMYNDドメインを含有するタンパク質2)を、基質タンパク質上へのメチル基の部位特異的な移動を触媒するSETドメイン含有タンパク質のサブファミリーの1つであるタンパク質としてまず特性評価した。SMYD2は、ヒストンH3上のリジン36(H3K36)に対してメチルトランスフェラーゼ活性を有することが最初に示されたが、その後、ヒストンおよび非ヒストンメチルトランスフェラーゼ活性の両方を有することが示された。
SMYD2は、多発性癌の病因に関与しているとされている。SMYD2は、対応する正常な試料と比較して、***、頸部、結腸、腎臓、肝臓、頭頸部、皮膚、膵臓、卵巣、食道および前立腺の腫瘍、ならびにAML、B−およびT−ALL、CLLおよびMCLなどの血液悪性疾患において、過剰発現されることが示されており、このことは、これらの癌の生態におけるSMYD2の役割を示唆している。より詳細には、SMYD2の遺伝子ノックダウンを用いた研究により、食道扁平上皮細胞癌(ESCC)、膀胱癌および子宮頸癌細胞株における抗増殖効果が実証された(例えば、Komatsu et al.,Carcinogenesis 2009,30,1139、およびCho et al.,Neoplasia.2012 Jun;14(6):476−86を参照)。さらに、SMYD2の高度発現が、ESCCおよび小児ALLの両方における不良の予後因子であることが示されている(例えば、Komatsu et al.Br J Cancer.2015 Jan 20;112(2):357−64、およびSakamoto et al.,Leuk Res.2014 Apr;38(4):496−502を参照)。最近、Nguyenらは、SMYD2の小分子阻害剤(LLY−507)が、いくつかの食道、肝臓および乳癌細胞株の増殖を、用量依存的に阻害したことを示した(Nguyen et al.J Biol Chem.2015 Mar 30.pii:jbc.M114.626861[冊子体に先行して電子版が公開されている(Epub ahead of print)])。
SMYD2はまた、免疫学に関与しているとされている。例えば、Xuらは、SMYD2が、インターロイキン−6およびTNF−α産生を抑制することによるマクロファージ活性化の負の調節因子であることを示した(Xu et al.,J Biol Chem.2015 Feb 27;290(9):5414−23)。
一態様において、本開示は、患者における癌を治療する方法であって、治療的に有効な量の本開示の化合物を投与する工程を含む方法を提供する。特定の機構に限定されるものではないが、ある実施形態において、本開示の化合物は、SMYD3およびSMYD2などのSMYDタンパク質を阻害することによって、癌を治療することができる。治療可能な癌の例としては、限定はされないが、副腎癌、腺房細胞癌、聴神経腫、末端黒子型黒色腫、先端汗腺腫、急性好酸球性白血病、急性赤白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性巨核芽球性白血病、急性単球性白血病、急性前骨髄球性白血病、腺癌、腺様嚢胞癌、腺腫、腺様歯原性腫瘍、腺扁平上皮癌、脂肪組織腫瘍、副腎皮質癌、成人T細胞白血病/リンパ腫、アグレッシブNK細胞白血病、AIDS関連リンパ腫、胞巣型横紋筋肉腫、胞状軟部肉腫、エナメル上皮線維腫、未分化大細胞リンパ腫、未分化甲状腺癌、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、血管筋脂肪腫、血管肉腫、星細胞腫、非定型奇形腫様ラブドイド腫瘍、B細胞性慢性リンパ球性白血病、B細胞性前リンパ球性白血病、B細胞リンパ腫、基底細胞癌、胆道癌、膀胱癌、芽細胞腫、骨肉腫、ブレナー腫瘍、褐色腫、バーキットリンパ腫、乳癌、脳腫瘍、癌腫、上皮内癌、癌肉腫、軟骨腫瘍、セメント腫、骨髄性肉腫、軟骨腫、脊索腫、絨毛腫、脈絡叢乳頭腫、腎明細胞肉腫、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞性リンパ腫、子宮頸癌、大腸癌、ドゴー病、線維形成性小円形細胞腫瘍、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、未分化胚細胞腫、胚性癌腫、内分泌腺腫瘍、内胚葉洞腫瘍、腸管症関連T細胞リンパ腫、食道癌、封入奇形胎児、線維腫、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、濾胞性甲状腺癌、神経節細胞腫、消化管癌、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛癌、巨細胞線維芽腫、骨巨細胞腫、グリア系腫瘍、多形膠芽細胞腫、神経膠腫、大脳神経膠腫症、グルカゴノーマ、性腺芽細胞腫、顆粒膜細胞腫、半陰陽性卵巣腫瘍、胆嚢癌、胃癌、有毛細胞性白血病、血管芽腫、頭頸部癌、血管外皮細胞腫、悪性血液疾患、肝芽腫、肝脾T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、浸潤性小葉癌、腸癌、腎臓癌、喉頭癌、悪性黒子、致死性正中線癌、白血病、ライディッヒ細胞腫、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管腫、リンパ管肉腫、リンパ上皮腫、リンパ腫、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、肝臓癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、MALTリンパ腫、悪性線維性組織球腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、悪性トリトン腫瘍、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯B細胞リンパ腫、肥満細胞白血病、縦隔胚細胞腫瘍、乳腺髄様癌、甲状腺髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移性尿路上皮癌、ミュラー管混合腫瘍、粘液性腫瘍、多発性骨髄腫、筋組織腫瘍、菌状息肉腫、粘液型脂肪肉腫、粘液腫、粘液肉腫、鼻咽頭癌、神経鞘腫、神経芽細胞腫、神経繊維腫、神経腫、結節型黒色腫、眼癌、乏突起星細胞腫、乏突起膠腫、好酸性腺腫、視神経鞘髄膜腫、視神経腫瘍、口腔癌、骨肉腫、卵巣癌、パンコースト腫瘍、甲状腺乳頭癌、傍神経節腫、松果体芽腫、松果体細胞腫、下垂体細胞腫、下垂体腺腫、下垂体部腫瘍、形質細胞腫、多胚腫、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫、中枢神経系原発リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、原発性腹膜癌、前立腺癌、膵臓癌、咽頭癌(pharyngeal cancer)、腹膜偽粘液腫、腎細胞癌、腎髄様癌、網膜芽細胞腫、横紋筋腫、横紋筋肉腫、リヒタートランスフォーメーション、直腸癌、肉腫、シュワン細胞腫症、精上皮腫、セルトリ細胞腫、性索・性腺間質性腫瘍、印環細胞癌、皮膚癌、小円形青色細胞腫瘍、小細胞癌、軟組織肉腫、ソマトスタチノーマ、煤煙性いぼ、脊髄腫瘍、脾性辺縁帯リンパ腫、扁平上皮細胞癌、滑膜肉腫、セザリー病、小腸癌、扁平上皮癌、胃癌、T細胞リンパ腫、精巣癌、卵胞膜細胞腫、甲状腺癌、移行上皮癌、咽頭癌(throat cancer)、尿膜管癌、泌尿生殖器癌、尿路上皮癌、ブドウ膜黒色腫、子宮癌、疣贅性癌、視経路神経膠腫、外陰癌、膣癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ワルチン腫瘍、およびウィルムス腫瘍が挙げられる。
別の実施形態において、癌は、乳癌、頸癌、結腸癌、腎臓癌、肝臓癌、頭頸部癌、皮膚癌、膵臓癌、卵巣癌、食道癌、または前立腺癌である。
別の実施形態において、癌は、急性骨髄性白血病(AML)、B−およびT−急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、またはマントル細胞リンパ腫(MCL)などの血液悪性腫瘍である。
別の実施形態において、癌は、食道扁平上皮細胞癌(ESCC)、膀胱癌、または子宮頸癌である。
別の実施形態において、癌は、白血病、例えば、急性単球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病および混合系統白血病(MLL)から選択される白血病である。別の実施形態において、癌はNUT正中線癌である。別の実施形態において、癌は多発性骨髄腫である。別の実施形態において、癌は、小細胞肺癌(SCLC)などの肺癌である。別の実施形態において、癌は神経芽細胞腫である。別の実施形態において、癌はバーキットリンパ腫である。別の実施形態において、癌は子宮頸癌である。別の実施形態において、癌は食道癌である。別の実施形態において、癌は卵巣癌である。別の実施形態において、癌は大腸癌である。別の実施形態において、癌は前立腺癌である。別の実施形態において、癌は乳癌である。
別の実施形態において、本開示は、治療的に有効な量の本開示の化合物をこのような治療を必要とする被験体に投与することによって、上記の癌においてインビボでタンパク質メチル化、遺伝子発現、細胞増殖、細胞分化および/またはアポトーシスを調節する治療方法を提供する。
本開示の化合物は、存在する他の成分なしに化学原料の形態で哺乳動物に投与され得る。本開示の化合物はまた、好適な薬学的に許容できる担体と組み合わされた化合物を含有する医薬組成物の一部として哺乳動物に投与され得る。このような担体は、薬学的に許容できる賦形剤および補助剤から選択され得る。「薬学的に許容できる担体」または「薬学的に許容できるビヒクル」という用語は、標準的な医薬担体、溶媒、界面活性剤、またはビヒクルのいずれかを包含する。好適な薬学的に許容できるビヒクルは、水性ビヒクルおよび非水性ビヒクルを含む。標準的な医薬担体およびそれらの製剤が、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,PA,19th ed.1995に記載されている。
本開示の範囲内の医薬組成物は、本開示の化合物が1つまたは複数の薬学的に許容できる担体と組み合わされた全ての組成物を含む。一実施形態において、本開示の化合物は、その意図される治療目的を達成するのに有効な量で組成物中に存在する。個体の要求は様々であり得るが、各化合物の有効量の最適な範囲の決定は、当該技術分野の技能の範囲内である。典型的に、本開示の化合物は、特定の疾患を治療するために1日当たり、哺乳動物の体重のkg当たり約0.0025〜約1500mg、または当量のその薬学的に許容できる塩または溶媒和物の用量で、哺乳動物、例えば、ヒトに、経口投与され得る。哺乳動物に投与される本開示の化合物の有用な経口用量は、哺乳動物の体重のkg当たり約0.0025〜約50mg、または当量のその薬学的に許容できる塩または溶媒和物である。筋肉内注射の場合、用量は、典型的に、経口用量の約半分である。
単位経口用量は、約0.01mg〜約1gの本開示の化合物、例えば、約0.01mg〜約500mg、約0.01mg〜約250mg、約0.01mg〜約100mg、0.01mg〜約50mg、例えば、約0.1mg〜約10mgの化合物を含み得る。単位用量は、例えば、約0.01mg〜約1gの化合物、または当量のその薬学的に許容できる塩または溶媒和物をそれぞれが含有する1つまたは複数の錠剤またはカプセル剤として、1日に1回または複数回投与され得る。
本開示の医薬組成物は、本開示の化合物の有益な効果を受け得る任意の患者に投与され得る。このような患者の中で一番先に挙げられるのは、哺乳動物、例えば、ヒトおよびコンパニオンアニマルであるが、本開示はそのように限定されることが意図されていない。一実施形態において、患者はヒトである。
本開示の医薬組成物は、その意図される目的を達成する任意の手段によって投与され得る。例えば、投与は、経口、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、経皮、鼻腔内、経粘膜、直腸、膣内もしくは口腔経路によって、または吸入によって行うことができる。投与される用量および投与経路は、特定の被験体の状況に応じて、レシピエントの年齢、性別、健康状態、および体重、治療される病態または疾患、もしあれば併用療法の種類、治療の頻度、および所望の効果の性質などの要因を考慮に入れて変化し得る。
一実施形態において、本開示の医薬組成物は、経口投与され得る。別の実施形態において、本開示の医薬組成物は、経口投与され得、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、または経口液体製剤へと製剤化される。一実施形態において、経口製剤は、本開示の化合物を含む押し出された多粒子(multiparticulate)を含む。
あるいは、本開示の医薬組成物は、直腸投与され得、坐薬中で製剤化される。
あるいは、本開示の医薬組成物は、注入によって投与され得る。
あるいは、本開示の医薬組成物は、経皮投与され得る。
あるいは、本開示の医薬組成物は、吸入によって、または鼻腔内もしくは経粘膜投与によって投与され得る。
あるいは、本開示の医薬組成物は、膣内経路によって投与され得る。
本開示の医薬組成物は、約0.01〜99重量パーセント、例えば、約0.25〜75重量パーセントの本開示の化合物、例えば、約1重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、または約75重量%の本開示の化合物を含有し得る。
本開示の医薬組成物は、本開示を考慮してそれ自体が公知である方法で、例えば、従来の混合、造粒、糖衣作製(dragee−making)、溶解、押し出し、または凍結乾燥プロセスによって製造される。したがって、経口使用用の医薬組成物は、活性化合物を固体賦形剤と組み合わせて、任意選択的に、得られた混合物を粉砕し、必要に応じてまたは必要な場合、好適な補助剤を加えた後、顆粒の混合物を加工して、錠剤または糖衣錠コアを得ることによって得られる。
好適な賦形剤としては、サッカリド(例えば、ラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトール)、セルロース調製物、リン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウムまたはリン酸水素カルシウム)などの充填剤、ならびにでんぷんペースト(例えば、トウモロコシでんぷん、コムギでんぷん、コメでんぷん、またはジャガイモでんぷんを用いた)、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドンなどの結合剤が挙げられる。必要に応じて、上記のでんぷんおよびさらにカルボキシメチルでんぷん、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの1つまたは複数の崩壊剤が加えられ得る。
補助剤は、典型的に、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸またはその塩(例えば、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウム)、およびポリエチレングリコールなどの、流動調節剤および潤滑剤である。糖衣錠コアには、胃液に耐性のある好適なコーティングが設けられる。このために、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび/または二酸化チタン、ラッカー溶液(lacquer solution)および好適な有機溶媒または溶媒混合物を任意選択的に含有し得る濃縮サッカリド溶液が使用され得る。胃液に耐性のコーティングを生成するために、酢酸フタル酸セルロース(acetylcellulose phthalate)またはヒドロキシプロピルメチル−セルロースフタレートなどの好適なセルロース調製物の溶液が使用され得る。例えば、識別のため、または活性化合物用量の組合せを特徴付けるために、染料または顔料が、錠剤または糖衣錠コーティングに加えられ得る。
経口使用され得る他の医薬製剤の例としては、ゼラチンで作製された押し込み型カプセル(push−fit capsule)、またはゼラチンおよびグリセロールもしくはソルビトールなどの可塑剤で作製された密封された軟カプセル剤が挙げられる。押し込み型カプセル剤は、ラクトースなどの充填剤、でんぷんなどの結合剤、および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤および、任意選択的に、安定剤と混合され得る顆粒の形態で、または押し出された多粒子の形態で、化合物を含有し得る。軟カプセルでは、活性化合物は、好ましくは、脂肪油または流動パラフィンなどの好適な液体に溶解または懸濁される。さらに、安定剤が加えられ得る。
直腸投与用の考えられる医薬製剤としては、例えば、1つまたは複数の活性化合物と、坐薬基剤との組合せからなる坐薬が挙げられる。好適な坐薬基剤としては、特に、天然および合成トリグリセリド、およびパラフィン炭化水素が挙げられる。活性化合物と、例えば、液体トリグリセリド、ポリエチレングリコール、またはパラフィン系炭化水素などの基材との組合せからなるゼラチン直腸投与カプセル剤を使用することも可能である。
非経口投与用の好適な製剤としては、例えば、水溶性塩、アルカリ性溶液、または酸性溶液などの水溶性形態の活性化合物の水溶液が挙げられる。あるいは、活性化合物の懸濁液は、油性懸濁液として調製され得る。懸濁液などのための好適な親油性溶媒またはビヒクルは、脂肪油(例えば、ゴマ油)、合成脂肪酸エステル(例えば、オレイン酸エチル)、トリグリセリド、またはポリエチレングリコール−400(PEG−400)などのポリエチレングリコールを含み得る。水性懸濁液は、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール、および/またはデキストランを含む、懸濁液の粘度を高めるための1つまたは複数の物質を含有し得る。懸濁液は、安定剤を任意選択的に含有し得る。
別の実施形態において、本開示は、本開示の方法を実施するためにそれらの使用を容易にする方法で包装された本開示の化合物(または本開示の化合物を含む組成物)を含むキットを提供する。一実施形態において、キットは、容器(container)に貼られるかまたは本開示の方法を実施するために化合物または組成物の使用を説明するキットに含まれるラベルとともに、密封された瓶または容器(vessel)などの容器中に包装された本開示の化合物(または本開示の化合物を含む組成物)を含む。一実施形態において、化合物または組成物は、単位剤形中に包装される。キットは、意図される投与経路にしたがって、組成物を投与するのに好適なデバイスをさらに含み得る。
化合物の一般的な合成
本開示の化合物は、本開示を考慮して当業者に公知の方法を用いて、または以下の一般的なスキームに示される例示的な方法によって調製される。一般的なスキーム中、特に示されない限り、式A〜DのR1、R2a、R3b、R3b、R4a、R5a、およびZが、式Iに関連して定義されるとおりである。一般的なスキームのいずれかにおいて、例えば、Zが、(アミノ)アルキルまたは保護を必要とし得る基であり得る任意の他の基である場合、またはR8が、アミノ、(アミノ)アルキル、または保護を必要とし得る任意の他の基である場合、好適な保護が、合成に用いられ得る。(Wuts,P.G.M.;Greene,T.W.,“Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis”,4th Ed.,J.Wiley & Sons,NY,2007を参照)。
化合物Aが、ジクロロメタン、アセトニトリル、またはDMFなどの好適な溶媒中で、TEAまたはDIPEAなどの好適な塩基の存在下で、好適な塩化スルホニル(Z−SO2Cl)と結合することによって、化合物B(すなわち、式I(式中、R2b、R3b、R4b、R5b、およびR6がそれぞれ水素であり、Xが−S(=O)2−である)で表される化合物)に転化される。
化合物Aが、ジクロロメタン、アセトニトリル、またはDMFなどの好適な溶媒中で、TEAまたはDIPEAなどの好適な塩基の存在下で、好適な酸塩化物(Z−COCl)と結合することによって、またはジクロロメタン、アセトニトリル、またはDMFなどの好適な溶媒中で、HATUなどの好適なカップリング試薬およびTEAまたはDIPEAなどの好適な塩基の存在下で、好適なカルボン酸(Z−CO2H)と結合することによって、化合物C(すなわち、式I(式中、R2b、R3b、R4b、R5b、およびR6がそれぞれ水素であり、Xが−C(=O)−である)で表される化合物)に転化される。
化合物Aが、ジクロロメタン、アセトニトリル、またはDMFなどの好適な溶媒中で、HATUなどの好適なカップリング試薬およびTEAまたはDIPEAなどの好適な塩基の存在下で、好適なカルボン酸(Z−C(H)R8−CO2H)と結合することによって、化合物D(すなわち、式I(式中、R2b、R3b、R4b、R5b、およびR6がそれぞれ水素であり、Xが−C(=O)C(R8)(H)−である)で表される化合物)に転化される。
一般的な合成方法
表1〜3の化合物を調製し、特性評価するための一般的な方法および実験手順が、上記の一般的なスキームおよび以下の実施例に記載されている。必要なときはいつでも、反応物を、従来の加熱板装置または加熱マントルまたはマイクロ波照射機器を用いて加熱した。反応を、開放容器または閉鎖容器のいずれかの中で、大気圧または高圧下で、撹拌しながらまたは撹拌せずに行った。反応の進行を、以下に記載される計測器および方法を用いて、TLC、HPLC、UPLC、またはLCMSなどの従来の技術を用いて監視した。反応をクエンチし、粗化合物を、提供される特定の実施例に記載されるように、従来の方法を用いて単離した。溶媒除去を、ロータリーエバポレータまたは遠心エバポレータのいずれかを用いて、大気圧または減圧下で、加熱しながらまたは加熱せずに行った。
化合物精製を、限定はされないが、順相もしくは逆相HPLCまたはフラッシュカラムまたは分取TLCプレートのいずれかを用いた、酸性、中性、または塩基性条件下における、分取クロマトグラフィーを含む様々な従来の方法を必要に応じて用いて行った。化合物の純度および質量の確認を、標準的なHPLCおよび/またはUPLCおよび/またはMS分光計および/またはLCMSおよび/またはGC機器(すなわち、限定はされないが、以下の計測器:ZQ検出器およびESI源と接続された2996PDA検出器を備えたWaters Alliance 2695;Shimadzu LDMS−2020;SQ検出器およびESI源と接続されたPDA検出器を備えたWaters Acquity H Class;PDA検出器を備えたAgilent 1100 Series;2998 PDA検出器を備えたWaters Alliance 2695;ESI源を備えたAB SCIEX API 2000;Agilent 7890 GCを含む)を用いて行った。例示される化合物を、約1mg/mLの濃度になるまでMeOHまたはMeCNのいずれかに溶解させ、以下の表に示される方法を用いて、適切なLCMSシステム中への0.5〜10μLの注入によって分析した。いずれの場合も、流量は1mL/分である。LCMSデータが、表1A、2A、および3Aに示される。
化合物構造の確認を、必要なときはいつでもnOeとともに行われる標準的な300または400MHzのNMR分光計を用いて行った。
以下の略語を、本明細書において使用した:
実施例1
5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボン酸の合成
工程1:エチル4−シクロプロピル−2,4−ジオキソブタノエートの合成
窒素Naの不活性雰囲気(164g、1.20当量)でパージされ、維持された10Lの3つ口丸底フラスコ中に、エタノール(5L)を少しずつ加えた。(CO2Et)2(869g、1.00当量)および1−シクロプロピルエタン−1−オン(500g、5.94mol、1.00当量)の溶液を、0〜20℃で撹拌しながら滴下して加えた。得られた溶液を、20〜30℃で1時間、次に80℃でさらに1時間撹拌した。得られた溶液を、15LのH2Oで希釈した。塩酸(12N)を用いて、pHを2に調整した。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、NaHCO3(飽和水溶液)で洗浄した。抽出物を減圧下で濃縮したところ、820g(粗生成物)のエチル4−シクロプロピル−2,4−ジオキソブタノエートが黄色の油として得られた。TLC(酢酸エチル/石油エーテル=1/5):Rf=0.5。
工程2:エチル5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキシレートの合成
10Lの丸底フラスコ中に、エタノール(1.1L)およびNH2OH−HCl(200g)中のエチル4−シクロプロピル−2,4−ジオキソブタノエート(177g)の溶液を入れた。得られた溶液を20〜30℃で1時間撹拌した。得られた溶液を、80℃でさらに1時間にわたって、撹拌しながら反応させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/10)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、143g(2工程収率は66.3%であった)のエチル5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキシレートが黄色の油として得られた。TLC(酢酸エチル/石油エーテル=1/5):Rf=0.2。
工程3:5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボン酸の合成
10Lの丸底フラスコ中に、エチル5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキシレート(280g、1.55mol、1.00当量)および水(4L)中の水酸化ナトリウム(74.3g、1.20当量)の溶液を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物をエーテルで洗浄した。塩酸(12N)を用いて、水溶液のpH値を2〜3に調整した。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、減圧下で濃縮した。これにより、220g(93%)の5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボン酸がオフホワイトの固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.99分、m/z=153.9[M+H]+。1H−NMR(300MHz CDCl3):8.42(brs,1H)、6.37(s,1H)、2.16−2.05(m,1H)、1.29−1.12(m,2H)、1.12−0.99(m,2H)ppm。
実施例2
5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩および5−シクロプロピル−N−((2S,4R)−2−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
工程1:(2S)−tert−ブチル4−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
10Lの丸底フラスコ中に、メタノール(5L)、HCOONH4(190g、3.01mol、37.80当量)、酢酸(5g、83.26mmol、1.04当量)およびtert−ブチル(2S)−2−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(17g、79.71mmol、1.00当量)を入れた。次に、NaBH3CN(10g、159.13mmol、2.00当量)を回分式に加えた。得られた溶液を25℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を500mLの酢酸エチルで希釈した。得られた溶液を3×500mLの塩水(飽和)で洗浄した。これにより、15.5g(91%)のtert−ブチル(2S)−4−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートがオフホワイトの油として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.21分、m/z=215.1[M+H]+。
工程2:(2S)−tert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された1Lの丸底フラスコ中に、ジクロロメタン(500mL)、HOBT(15g、111.01mmol、1.53当量)、EDCI(20g、104.33mmol、1.44当量)、5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボン酸(13.3g、86.85mmol、1.20当量)およびtert−ブチル(2S)−4−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(15.5g、72.33mmol、1.00当量)を入れた。次に、トリエチルアミン(36g、355.77mmol、4.92当量)を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を500mLの酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を3×500mLの水で洗浄した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、14g(55%)のtert−ブチル(2S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが淡黄色の油として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=2.05分、m/z=350.2[M+H]+。
工程3:tert−ブチル(2S,4S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートおよびtert−ブチル(2S,4R)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
粗生成物を、以下の条件:カラム名:CHIRALPAK AD−H、4.6*150mm、5um、共溶媒:EtOH(0.1%DEA)、共溶媒%:ヘキサン、25.000、検出器:220nmを用いたキラル−HPLCによって精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮した。これにより、9.8g(70%)のtert−ブチル(2S,4S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、DMSO):δ 8.54−8.52(m,1H)、6.47(s,1H)、3.94−3.87(m,2H)、3.57−3.53(m,1H)、3.32−3.26(m,1H)、2.20−2.16(m,1H)、1.80−1.63(m,4H)、1.39(s,9H)、1.16−1.15(m,3H)、1.10−1.06(m,2H)、0.93−0.89(m,2H)ppm。および3.3g(24%)のtert−ブチル(2S,4R)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが淡黄色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、DMSO):δ 8.54−8.52(m,1H)、6.46(s,1H)、4.54−4.30(m,1H)、4.28−4.04(m,1H)、4.00−3.68(m,1H)、3.10−2.70(m,1H)、2.19−2.15(m,1H)、1.76−1.73(m,1H)、1.63−1.59(m,2H)、1.39−1.35(m,10H)、1.13−1.08(m,5H)、1.00−0.82(m,2H)ppm。
工程4:5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩および5−シクロプロピル−N−((2S,4R)−2−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
250mLの丸底フラスコ中に、ジクロロメタン(100mL)、tert−ブチル(2S,4S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(9.8g、28.05mmol、1.00当量)を入れた。上記に、塩化水素を導入した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、8.6gの5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が白色の固体として得られた。1HNMR(400MHz、MeOD):δ 6.40(s,1H)、4.24−4.10(m,1H)、3.55−3.45(m,1H)、3.40−3.35(m,1H)、3.19−3.15(m,1H)、2.24−2.15(m,3H)、1.82−1.77(m,1H)、1.63−1.60(m,1H)、1.93−1.37(m,3H)、1.21−1.13(m,2H)、1.00−0.96(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.13分、m/z=250.1[M−HCl+H]+。
100mLの丸底フラスコ中に、ジクロロメタン(50mL)、tert−ブチル(2S,4R)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(3.3g、9.44mmol、1.00当量)を入れた。上記に、塩化水素を導入した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、3g(粗生成物)の5−シクロプロピル−N−[(2S,4R)−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が淡黄色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、MeOD):δ6.41(s,1H)、4.36−4.34(m,1H)、3.62−3.59(m,1H)、3.40−3.35(m,2H)、2.21−2.03(m,4H)、1.90−1.82(m,1H)、1.39−1.37(m,3H)、1.18−1.14(m,2H)、1.00−0.96(m,2H)ppm.LCMS(方法A、ESI):RT=1.03分、m/z=250.1[M−HCl+H]+.
実施例3
5−シクロプロピル−N−((2R,4R)−2−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩および5−シクロプロピル−N−((2R,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
工程1:(2R)−tert−ブチル4−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
5000mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル(2R)−2−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(8.53g、40.00mmol、1.00当量)、HCOONH4(100.8g、1.60mol、39.97当量)、メタノール(4L)および酢酸(2.4g、39.97mmol、1.00当量)を入れた。次に、NaBH3CN(5.04g、80.00mmol、2.00当量)を回分式に加えた。得られた溶液を室温で15時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を200mLの塩水(飽和)で希釈した。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。得られた混合物を3×100mLの塩水で洗浄し、減圧下で濃縮した。これにより、10.5g(98%)のtert−ブチル(2R)−4−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが白色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.06分、m/z=159.0[M−56+H]+。
工程2:(2R,4R)−tert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートおよび(2R,4S)−tert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
500mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボン酸(6.12g、39.96mmol、1.00当量)、tert−ブチル(2R)−4−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(8.57g、39.99mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(300g)、TEA(12.12g、120.00mmol、3.00当量)およびHATU(22.8g、60.00mmol、1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で15時間撹拌した。次に、得られた混合物を2×100mLのNa2CO3(1M、水溶液)で洗浄した。次に、有機相をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(C18ゲル、CH3CN/H2O=1:1)によって精製したところ、10.8gのジアステレオマーtert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが得られた。次に、精製された生成物を、以下の条件(分取SFC 350):カラム、CHIRALPAK AD−H SFC、5×25cm、5um;移動相、CO2(50%)、メタノール(50%);検出器、uv 220nmを用いた分取SFCによって分離した。これにより、7.48g(54%)のtert−ブチル(2R,4R)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが淡黄色の油として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):6.86(d,J=6.9Hz、1H)、6.33(s,1H)、4.30−4.15(m,2H)、3.93−3.80(m,1H)、3.22−3.07(m,1H)、2.20−1.90(m,3H)、1.79−1.65(m,2H)、1.46(s,9H)、1.26(d,J=6.9Hz、3H)、1.17−1.06(m,2H)、1.06−0.94(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.46分、m/z=372.2[M+H]+。および2.52g(18%)のtert−ブチル(2R,4S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが淡黄色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 6.55(d,J=8.1Hz、1H)、6.33(s,1H)、4.63−4.39(m,1H)、4.39−4.15(m,1H)、4.15−3.95(m,1H)、3.0−2.85(m,1H)、2.15−1.98(m,2H)、1.92−1.78(m,1H)、1.65−1.50(m,1H)、1.46(s,9H)、1.42−1.26(m,1H)、1.23(d,J=6.9Hz、3H)、1.17−1.06(m,2H)、1.06−0.94(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.46分、m/z=372.2[M+H]+。
工程3:5−シクロプロピル−N−((2R,4R)−2−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル(2R,4R)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(7.48g、21.41mmol、1.00当量)および1,4−ジオキサン(50mL)を入れた。次に、塩化水素を混合物に導入した。得られた溶液を室温で15時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、6.03g(99%)の5−シクロプロピル−N−[(2R,4R)−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が白色の固体として得られた。LCMS(方法D、ESI):RT=0.58分、m/z=250.0[M+H]+。
工程4:5−シクロプロピル−N−((2R,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
100mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル(2R,4S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(2.52g、7.21mmol、1.00当量)および1,4−ジオキサン(15mL)を入れた。次に、塩化水素を混合物に導入した。得られた溶液を室温で15時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、2.0g(97%)の5−シクロプロピル−N−[(2R,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が淡黄色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.12分、m/z=250.0[M+H]+。
実施例4
N−((2S,4S)−2−ベンジルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
工程1:tert−ブチル4−アミノ−2−ベンジルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された5Lの丸底フラスコ中に、tert−ブチル2−ベンジル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(5g、17.28mmol、1.00当量)、メタノール(4L)、酢酸(2.076g、34.57mmol、2.00当量)およびHCOONH4(43.599g)を入れた。得られた溶液を室温で0.5時間撹拌した。次に、NaBH3CN(2.180g、34.69mmol、2.01当量)を回分式に加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を200mLのEAで希釈した。得られた混合物を4×100mLの塩水(飽和)で洗浄した。有機相を収集し、減圧下で濃縮した。固体を、減圧下で、オーブン中で乾燥させた。これにより、5g(100%)のtert−ブチル4−アミノ−2−ベンジルピペリジン−1−カルボキシレートが淡黄色の油として得られた。LCMS(方法C、ESI):RT=0.89分、m/z=235.0[M−56+H]+。
工程2:(2R,4R)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレート
;
(2S,4S)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレート
;
(2S,4R)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレート
;および
(2R,4S)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル4−アミノ−2−ベンジルピペリジン−1−カルボキシレート(5g、17.22mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(100mL)、TEA(8.707g、86.05mmol、5.00当量)、5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボン酸(3.957g、25.84mmol、1.50当量)、HATU(19.655g、51.69mmol、3.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を200mLのEAで希釈した。得られた混合物を3×200mLの塩水(飽和)で洗浄した。有機相を収集し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いたシリカゲルカラムに適用した。収集した画分を組み合わせて、減圧下で濃縮した。粗生成物2.9gを、以下の条件(分取SFC 350−2):カラム、Chiralpak AD−H、5×25cm、5um;移動相、CO2(70%)、IPA(30%)およびDCM/MeOH=1/3:100;検出器、uv 210nmを用いた分取SFCによって精製したところ、2つの画分:第1のピーク−シス鏡像異性体1.7g、第2のピークトランス鏡像異性体0.6gが得られた。
これらの生成物をSFCによってさらに精製した。シス混合物を、以下の条件(分取SFC 350−2):カラム、Chiralpak AS−H、5*25cm、5um;移動相、CO2(70%)、IPA(30%)およびMeOH(50%);検出器、uv 210nmを用いた分取SFCによって精製した。これにより、820mgの(2R,4R)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレートが黄色の油として、および870mgの(2S,4S)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレートが黄色の油として得られた。(2R,4R)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレート:1H−NMR(300MHz、CD3Cl)δ:7.26−7.17(m,5H)、6.88(d,J=6.9Hz、1H)、6.32(d,J=0.6Hz、1H)、4.38−4.28(m,1H)、4.27−4.16(m,1H)、4.09−3.98(m,1H)、3.18−2.99(m,2H)、2.82−2.75(m,1H)、2.12−1.98(m,2H)、1.91−1.66(m,3H)、1.37(d,J=2.7Hz、9H)、1.18−1.09(m,2H)、1.02−0.92(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.59分、m/z=326.0[M−Boc+H]+。(2S,4S)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレート:1H−NMR(300MHz、CD3Cl)δ:7.26−7.17(m,5H)、6.88(d,J=6.9Hz、1H)、6.32(d,J=0.6Hz、1H)、4.38−4.28(m,1H)、4.27−4.16(m,1H)、4.09−3.98(m,1H)、3.18−2.99(m,2H)、2.82−2.75(m,1H)、2.12−1.98(m,2H)、1.91−1.66(m,3H)、1.37(d,J=2.7Hz、9H)、1.18−1.09(m,2H)、1.02−0.92(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.59分、m/z=326.0[M−Boc+H]+。
トランス混合物を、以下の条件(分取SFC 350):カラム、Phenomenex Lux 5uセルロース−4250*50mm00G−4491−V0−AX664184−1;移動相、CO2(50%)およびMeOH(50%)、検出器、uv 220nmを用いた分取SFCによって精製した。これにより、250mgの(2S,4R)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレートが黄色の油として、および260mgの(2R,4S)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレートが黄色の油として得られた。(2S,4R)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレート:1H−NMR(300MHz、CD3Cl)δ:7.26−7.17(m,5H)、6.88(d,J=6.9Hz、1H)、6.32(s,1H)、4.81−3.91(m,3H)、3.08(t,J=13.5Hz、1H)、2.96−2.81(m,2H)、2.11−2.02(m,2H)、1.95(d,J=10.5Hz、1H)、1.52−1.22(m,11H)、1.15−1.05(m,2H)、1.02−0.92(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.58分、m/z=448.0[M+Na]+。(2R,4S)−tert−ブチル2−ベンジル−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)ピペリジン−1−カルボキシレート:1H−NMR(300MHz、CD3Cl)δ:7.26−7.17(m,5H)、6.88(d,J=6.9Hz、1H)、6.32(s,1H)、4.81−3.91(m,3H)、3.08(t,J=13.5Hz、1H)、2.96−2.81(m,2H)、2.11−2.02(m,2H)、1.95(d,J=10.5Hz、1H)、1.52−1.22(m,11H)、1.15−1.05(m,2H)、1.02−0.92(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.58分、m/z=448.0[M+Na]+。
工程3:N−((2R,4R)−2−ベンジルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩
;
N−((2S,4S)−2−ベンジルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩
;
N−((2S,4R)−2−ベンジルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩
;および
N−((2R,4S)−2−ベンジルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル(2R,4R)−2−ベンジル−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−カルボキシレート(820mg、1.93mmol、1.00当量)および1,4−ジオキサン(20mL)を入れた。次に、塩化水素を混合物に導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、670mg(96%)のN−[(2R,4R)−2−ベンジルピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が白色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.11分、m/z=326.0[M+H]+。
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル(2S,4S)−2−ベンジル−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−カルボキシレート(870mg、2.05mmol、1.00当量)および1,4−ジオキサン(20mL)を入れた。次に、塩化水素を混合物に導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、710mg(96%)のN−[(2S,4S)−2−ベンジルピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が白色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.10分、m/z=326.0[M+H]+。
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル(2S,4R)−2−ベンジル−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−カルボキシレート(250mg、0.59mmol、1.00当量)および1,4−ジオキサン(10mL)を入れた。次に、塩化水素を混合物に導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、190mg(91%)のN−[(2S,4R)−2−ベンジルピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が白色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.11分、m/z=326.0[M+H]+。
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル(2R,4S)−2−ベンジル−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−カルボキシレート(260mg、0.61mmol、1.00当量)および1,4−ジオキサン(10mL)を入れた。次に、塩化水素を混合物に導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、200mg(91%)のN−[(2R,4S)−2−ベンジルピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が白色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.11分、m/z=326.0[M+H]+。
実施例5
N−((1R,3s,5S)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
;および
N−((1R,3r,5S)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
工程1:(1R,5S,E)−tert−ブチル3−(ヒドロキシイミノ)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された2000mLの丸底フラスコ中に、室温でエタノール(500mL)中の(1R,5S)−tert−ブチル3−オキソ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレート(25g、104.03mmol、1.00当量)の溶液を入れた。この後、室温でヒドロキシルアミン塩酸塩(14.5g、208.66mmol、2.01当量)を加えた。これに、室温で撹拌しながら、水(250mL)中の水酸化ナトリウム(8.4g、210.00mmol、2.02当量)の溶液を滴下して加えた。得られた溶液を95℃で8時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を250mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を3×250mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を組み合わせた。得られた溶液を減圧下で濃縮した。これにより、26g(98%)の(1R,5S,E)−tert−ブチル3−(ヒドロキシイミノ)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートが白色の固体として得られた。1H NMR(300MHz、DMSO)δ:10.40(s,1H)、4.29(s,2H)、3.04(d,1H)、2.44−2.27(m,2H)、1.99(d,1H)、1.79−1.58(m,5H)、1.49−1.45(m,1H)、1.41(s,9H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=1.76分、m/z=240.0[M −15+H]+.
工程2:(1R,3s,5S)−tert−ブチル3−アミノ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートおよび(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−アミノ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートの合成
5000mLの丸底フラスコ中に、室温でメタノール(4500mL)中の(1R,5S,E)−tert−ブチル3−(ヒドロキシイミノ)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレート(26g、101.83mmol、1.00当量)の溶液を入れた。この後、室温でラネー−Ni(13g)を加えた。フラスコを空にし、窒素で3回フラッシュした後、次に、水素でフラッシュした。混合物を、水素の雰囲気(2気圧の圧力で維持された)下で、室温で7時間撹拌した。固体をろ去した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、21.2g(86%)の(1R,3s,5S)−tert−ブチル3−アミノ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートおよび(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−アミノ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ:4.55−4.21(m,2H)、3.66−3.58(m,0.27H)、2.73−2.62(m,0.73H)、2.31−2.18(m,1H)、2.01−1.89(m,1H)、1.89−1.75(m,3H)、1.70−1.52(m,3H)、1.52−1.49(m,1H)、1.46(s,9H)、1.45−1.35(m,1.5H)、1.21−1.09(m,1.5H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=1.28分、m/z=282.0[M+H+CH3CN]+.
工程3:(1R,3s,5S)−tert−ブチル3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートおよび(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートの合成
1000mLの丸底フラスコ中に、(1R,3s,5S)−tert−ブチル3−アミノ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートおよび(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−アミノ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレート(20.5g、84.94mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(410mL)、5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボン酸(19.6g、127.99mmol、1.51当量)、EDCI(32.6g、170.06mmol、2.00当量)、HOBT(17.3g、128.03mmol、1.51当量)、TEA(43.1g、425.93mmol、5.01当量)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。得られた溶液を400mLのDCMで希釈した。得られた混合物を2×400mLのH2Oで洗浄した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、30.3g(95%)の(1R,3s,5S)−tert−ブチル3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートおよび(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートが白色の固体として得られた。1H NMR(300MHz、CD3OD)δ:6.40(d,1H)、5.01−4.90(m,0.33H)、4.55−4.29(m,2H)、3.92−3.78(m,0.67H)、2.37−2.21(m,1.4H)、2.21−1.99(m,2.6H)、1.95−1.70(m,2H)、1.68−1.54(m,5H)、1.50(s,9H),1.20−1.10(m,2H)、1.01−0.91(m,2H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=2.22分、m/z=361.0[M−15+H]+.
工程4:(1R,3s,5S)−tert−ブチル3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートおよび(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートの合成
ジアステレオマーの混合物(30g)を、以下の条件:カラム:Phenomenex Lux 5uセルロース−35*25cm、5umのキラル−P(Lux−3)001608862−1;検出器:UV 220nm;移動相:CO2(70%)、MeOH(30%)を用いた分取SFCによって精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮した。これにより、20.6g(95%)の(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートが白色の固体として得られた。1H NMR(300MHz、CD3OD)δ:6.35(s,1H)、4.47(d,2H)、3.90−3.75(m,1H)、2.35−2.23(m,2H)、2.21−2.02(m,2H),1.69−1.52(m,7H)、1.50(s,9H)、1.18−1.10(m,2H)、0.98−0.90(m,2H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=2.20分、m/z=320.0[M−56+H]+.および8.0 g(86%)の(1R,3s,5S)−tert−ブチル 3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレートが白色の固体として得られた。1H NMR(300MHz、CD3OD)δ:6.36(s,1H)、5.02−4.91(m,1H)、4.34(s,2H)、2.22−2.10(m,1H)、2.09−1.97(m,3H)、1.93−1.64(m,7H)、1.48(s,9H)、1.18−1.10(m,2H)、0.98−0.90(m,2H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=2.19分、m/z=320.0[M−56+H]+.
工程5:N−((1R,3r,5S)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
250mLの丸底フラスコ中に、(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレート(20.6g、54.72mmol、1.00当量)およびジクロロメタン(150mL)を入れた。上記に、塩化水素を導入した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた溶液を400mLのH2Oで希釈した。炭酸カリウムを用いて、溶液のpH値を9に調整した。得られた溶液を3×250mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を組み合わせて、減圧下で濃縮した。これにより、14.2g(94%)のN−((1R,3r,5S)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CD3OD)δ:6.38(s,1H)、4.29−4.20(m,1H)、3.36(d,2H)、2.28−2.11(m,3H)、2.10−2.00(m,1H)、1.79−1.69(m,2H)、1.58−1.37(m,5H)、1.19−1.11(m,2H)、0.98−0.92(m,2H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=1.23分、m/z=317.0[M+H+CH3CN]+.
工程6:N−((1R,3s,5S)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
250mLの丸底フラスコ中に、(1R,3s,5S)−tert−ブチル3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボキシレート(8.0g、21.25mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(100mL)を入れた。上記に、塩化水素を導入した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた溶液を300mLのH2Oで希釈した。炭酸カリウムを用いて、溶液のpH値を9に調整した。得られた溶液を3×100mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を組み合わせて、減圧下で濃縮した。これにより、5.5g(94%)のN−((1R,3s,5S)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CD3OD)δ:6.38(s,1H)、4.89−4.80(m,1H)、3.22(s,2H)、2.21−2.13(m,1H)、2.09−1.88(m,5H),1.85−1.70(m,5H)、1.19−1.11(m,2H)、0.98−0.92(m,2H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=1.20分、m/z=276.0[M+H]+.
実施例6
N−((1R,3r,5S)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩
;および
N−((1R,3s,5S)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
工程1:tert−ブチル3−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートの合成
2000mLの3つ口丸底フラスコ中に、HCOONH4(42g、666.03mmol、30.00当量)、酢酸(1.3g、21.65mmol、1.00当量)およびメタノール(1.5L)を入れた。次に、NaBH3CN(2.8g、44.56mmol、2.00当量)を回分式に加えた。この後、25℃で撹拌しながら、メタノール(100mL)中のtert−ブチル3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(5g、22.19mmol、1.00当量)の溶液を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で12時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を200mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を3×200mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。得られた混合物を1×200mLの塩水(飽和)で洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(9:1)を用いたシリカゲルカラムに適用した。これにより、4.8g(90%)のtert−ブチル3−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートが無色油として得られた。LCMS(方法D、ESI):RT=0.97分、m/z=227.0[M+H]+。
工程2:tert−ブチル(1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートおよびtert−ブチル(1R,3s,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートの合成
250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル3−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(4g、17.67mmol、1.00当量)、5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボン酸(2.7g、17.63mmol、1.00当量)、HATU(10g、26.30mmol、1.50当量)、DIEA(5.7g、44.10mmol、2.50当量)、DMF(100mL)を入れた。得られた溶液を25℃で12時間撹拌した。次に、反応を、100mLの水の添加によってクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。得られた混合物を1×100mLの塩水で洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。生成物(4.0g)を、以下の条件(分取SFC 350):カラム、Phenomenex Lux 5uセルロース−3、5*25cm、5um;移動相、CO2(80%)、メタノール(20%);検出器、UV220nmを用いた分取SFCによってさらに精製した。これにより、800mg(13%)のtert−ブチル(1R,3s,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートが黄色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ:6.53(d,J=8.0Hz、1H)、6.33(s,1H)、4.41−4.58(m,1H)、4.24−4.32(m,2H)、1.95−2.11(m,5H)、1.80−1.84(m,2H)、1.57−1.63(m,2H)、1.50(s,9H)、1.16−1.28(m,2H)、0.95−1.06(m,2H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=2.33分、m/z=362.0[M+H]+および1.4g(22%)のtert−ブチル(1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートが黄色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ:7.21−7.23(d,J=7.6Hz、1H)、6.34(s,1H)、4.27−4.33(m,3H)、2.25−2.31(m,2H)、2.07−2.14(m,3H)、1.91−1.95(m,2H)、1.76−1.80(m,2H)、1.49(s,9H)、1.16−1.28(m,2H)、0.95−1.06(m,2H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=2.43分、m/z=362.0[M+H]+.
工程3:N−((1R,3r,5S)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩およびN−((1R,3s,5S)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
2つの50mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル(1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(600mg、1.66mmol、1.00当量)およびtert−ブチル(1R,3s,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(600mg、1.66mmol、1.00当量)を分けて入れた。この後、10mLの1,4−ジオキサンを各フラスコに加えた。次に、塩化水素を2つの混合物に導入した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、480mg(97%)のN−((1R,3r,5S)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(LCMS(方法D、ESI):RT=0.97分、m/z=262.0[M+H]+)および480mg(97%)のN−((1R,3s,5S)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が淡黄色の固体として得られた。LCMS(方法D、ESI):RT=0.95分、m/z=262.0[M+H]+。
実施例7
N−[1−[(2S)−3−アミノ−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]プロパノイル]ピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(化合物番号121)の合成
工程1:エチル(2E)−2−シアノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパ−2−エノエートの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された500mLの丸底フラスコ中に、4−ヒドロキシベンズアルデヒド(6g、49.13mmol、1.00当量)およびエタノール(200mL)を入れた。次に、エチル2−シアノアセテート(6.7g、59.23mmol、1.21当量)およびピペリジン(2mL)を加えた。得られた溶液を90℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、8.5g(80%)のエチル(2E)−2−シアノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパ−2−エノエートが黄色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 8.19(s,1H)、7.97(d,J=8.7Hz、2H)、6.99(d,J=8.7Hz、2H)、6.11(brs,1H)、4.41−4.31(m,2H)、1.40(t,J=7.2Hz、3H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.34分、m/z=217.9[M+H]+。
工程2:エチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]プロパノエートの合成
500mLの丸底フラスコ中に、エチル(2E)−2−シアノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパ−2−エノエート(8.5g、39.13mmol、1.00当量)、メタノール(200mL)および二炭酸ジ−tert−ブチル(9.4g、43.07mmol、1.10当量)を入れた。次に、ラネー−Ni(3g)を回分式に加えた。次に、H2を混合物に導入し、2気圧の圧力に維持した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。固体をろ去した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、12g(95%)のエチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]プロパノエートが淡黄色の固体として得られた。LCMS(方法C、ESI):RT=0.95分、m/z=324.2[M+H]+。
工程3:エチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[(4−ヒドロキシ−3−ヨードフェニル)メチル]プロパノエートの合成
250mLの丸底フラスコ中に、エチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]プロパノエート(5g、15.46mmol、1.00当量)、TsOH(266mg、1.54mmol、0.10当量)およびジクロロメタン(80mL)を入れた。次に、NIS(3.48g、15.47mmol、1.00当量)を室温で加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、4.2g(60%)のエチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[(4−ヒドロキシ−3−ヨードフェニル)メチル]プロパノエートが淡黄色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 7.46(d,J=2.1Hz、1H)、7.06−7.02(m,1H)、6.89(d,J=9.6Hz、1H)、4.15−4.07(m,2H)、3.32−3.24(m,2H)、2.84−2.72(m,3H)、1.43(s,9H)、1.19(t,J=6.9Hz、3H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.70分、m/z=349.9[M−Boc+H]+。
工程4:エチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニル]メチル]プロパノエートの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された250mLの丸底フラスコ中に、エチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[(4−ヒドロキシ−3−ヨードフェニル)メチル]プロパノエート(4g、8.90mmol、1.00当量)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(1.8g、10.71mmol、1.20当量)、Pd(dppf)Cl2(650mg)、Cs2CO3(8.7g、26.62mmol、2.99当量)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)を入れた。得られた溶液を100℃で一晩撹拌した。得られた溶液を40mLのNH4Cl(飽和水溶液)で希釈した。得られた溶液を4×40mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。得られた混合物を4×50mLのNH4Cl(飽和水溶液)で洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、1g(31%)のエチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニル]メチル]プロパノエートが淡褐色の油として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.74分、m/z=264.0[M−Boc+H]+。
工程5:エチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−イル)フェニル]メチル]プロパノエートの合成
250mLの丸底フラスコ中に、エチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニル]メチル]プロパノエート(1.3g、3.58mmol、1.00当量)、酢酸エチル(40mL)および10%のパラジウム炭素(0.7g)を入れた。次に、H2を混合物に導入し、2気圧の圧力に維持した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。固体をろ去した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、1.0g(76%)のエチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]プロパノエートが淡黄色の油として得られた。LCMS(方法D、ESI):RT=1.57分、m/z=366.0[M+H]+。
工程6:3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]プロパン酸の合成
250mLの丸底フラスコ中に、エチル3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]プロパノエート(1g、2.74mmol、1.00当量)、エタノール(40mL)、水(0.5mL)、水酸化ナトリウム(0.45g)を入れた。得られた溶液を室温で6時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。塩酸(12N)を用いて、溶液のpH値を4に調整した。得られた溶液を5×30mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、減圧下で濃縮した。これにより、0.6g(65%)の3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]プロパン酸が無色油として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.56分、m/z=360.1[M+Na]+。
工程7:tert−ブチルN−[3−[4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−イル]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]−3−オキソプロピル]カルバメートの合成
250mLの丸底フラスコ中に、3−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]プロパン酸(600mg、1.78mmol、1.00当量)、5−シクロプロピル−N−(ピペリジン−4−イル)−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(750mg、2.76mmol、1.55当量)、EDCI(0.85g)、HOBT(0.6g)およびジクロロメタン(60mL)を入れた。次に、TEA(0.9g)を0℃で滴下して加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。生成物を、以下の条件(2#−Waters 2767−2(HPLC−08)):カラム、Xbridge Prepフェニル、5um、19×150mm;移動相、50mmolの重炭酸アンモニウムおよびアセトニトリル(10.0%のアセトニトリル、2分で33.0%まで、8分で53.0%まで、1分で100.0%、1分で10.0%に低下)を含む水;検出器、UV 254nmを用いた分取HPLCによってさらに精製した。これにより、650mg(66%)のtert−ブチルN−[3−[4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−イル]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]−3−オキソプロピル]カルバメートが白色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.69分、m/z=455.2[M−Boc+H]+。
工程8:tert−ブチルN−[(2S)−3−[4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−イル]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]−3−オキソプロピル]カルバメートの合成
tert−ブチルN−[3−[4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−イル]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]−3−オキソプロピル]カルバメート(600mg、1.08mmol、1.00当量)を、以下の条件:(キラル−p(Lux−4)003667995−2):カラム、Phenomenex Lux 5uセルロース−4,AXIA Packed250*21.2mm、5um、移動相、相A:Hex−HPLCおよび相B:EtOH−HPLC勾配;検出器、uv 254/220nmを用いたキラル−HPLCによって分離した。これにより、256mg(43%)のtert−ブチルN−[(2S)−3−[4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−イル]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]−3−オキソプロピル]カルバメートが白色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.68分、m/z=455.3[M−Boc+H]+。
工程9:N−[1−[(2S)−3−アミノ−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]プロパノイル]ピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
100mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−[(2S)−3−[4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−イル]−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]−3−オキソプロピル]カルバメート(256mg、0.46mmol、1.00当量)およびジクロロメタン(20mL)を入れた。次に、塩化水素を混合物に導入した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。固体をろ過によって収集した。得られたろ液を減圧下で濃縮した。これにより、152.2mg(67%)のN−[1−[(2S)−3−アミノ−2−[[4−ヒドロキシ−3−(プロパン−2−イル)フェニル]メチル]プロパノイル]ピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が白色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CD3OD):δ 6.99(dd,J=20.4および2.1Hz、1H)、6.86−6.81(m,1H)、6.73−6.69(m,1H)、6.36(d,J=0.6Hz、1H)、4.60−4.37(m,1H)、4.05−3.88(m,1H)、3.87−3.63(m,1H)、3.50−3.36(m,1H)、3.30−2.98(m,3.5H)、2.88−2.72(m,3H)、2.62−2.45(m,0.5H)、2.21−2.11(m,1H)、1.96−1.62(m,2H)、1.62−1.42(m,1H)、1.40−1.24(m,0.5H)、1.23−1.18(m,6H)、1.18−1.09(m,2H)、1.02−0.90(m,2H)、0.78−0.60(m,0.5H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=1.96分、m/z=455.1[M+H]+。ee=100%。
実施例8
N−((2R,4S,5R)−1−((1r,4R)−4−アミノシクロヘキサンカルボニル)−2,5−ジメチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号420)の合成
工程1:tert−ブチル2,5−ジメチルピリジン−4−イルカルバメートの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された100mLの3つ口丸底フラスコ中に、テトラヒドロフラン(10mL)中の2,5−ジメチルピリジン−4−アミン(488mg、3.99mmol、1.00当量)の溶液、二炭酸ジ−tert−ブチル(959.2mg、4.40mmol、1.10当量)を入れた。この後、0℃で撹拌しながら、LiHMDS((7.98mL、7.98mmol、2.00当量、THF溶液中1M)を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で一晩撹拌した。次に、反応を、50mLのNH4Cl(飽和水溶液)の添加によってクエンチした。得られた溶液を3×20mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、740mg(83%)のtert−ブチル2,5−ジメチルピリジン−4−イルカルバメートが黄色の油として得られた。LCMS(方法C、ESI):RT=0.83分、m/z=223.0[M+H]+。
工程2:tert−ブチル2,5−ジメチルピペリジン−4−イルカルバメートの合成
30mLの高圧タンク型反応器(70気圧)中に、エタノール(25mL)中のtert−ブチルN−(2,5−ジメチルピリジン−4−イル)カルバメート(1.11g、4.99mmol、1.00当量)の溶液、および5%のRh/Al2O3入れた。次に、水素を混合物に導入し、70気圧に維持した。得られた溶液を70℃で2日間撹拌した。反応混合物を25℃に冷却した。固体をろ去した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、440mgのtert−ブチル2,5−ジメチルピペリジン−4−イルカルバメートが黒色の油として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.12分、m/z=229.0[M+H]+。
工程3:tert−ブチル1−((1R,4R)−4−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)シクロヘキサンカルボニル)−2,5−ジメチルピペリジン−4−イルカルバメートの合成
25mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−(2,5−ジメチルピペリジン−4−イル)カルバメート(183.7mg、0.80mmol、1.10当量)、(1R,4R)−4−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(200mg、0.73mmol、1.00当量)、HATU(334mg、0.88mmol、1.20当量)を入れた。この後、撹拌しながらTEA(370mg、3.66mmol、5.00当量)を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。得られた溶液を100mLのジクロロメタンで希釈した。得られた混合物を3×30mLの塩水(飽和水溶液)で洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、700mgのtert−ブチル1−((1R,4R)−4−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)シクロヘキサンカルボニル)−2,5−ジメチルピペリジン−4−イルカルバメートが黄色の油として得られた。LCMS(方法D、ESI):RT=0.91分、m/z=484.0[M+H]+。
工程4:2−((1R,4R)−4−(4−アミノ−2,5−ジメチルピペリジン−1−カルボニル)シクロヘキシル)イソインドリン−1,3−ジオン塩酸塩の合成
100mLの丸底フラスコ中に、ジクロロメタン(30mL)中のtert−ブチルN−(2,5−ジメチル−1−[[(1R,4R)−4−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)シクロヘキシル]カルボニル]ピペリジン−4−イル)カルバメート(700mg、1.45mmol、1.00当量)の溶液を入れた。上記に、塩化水素を導入した。得られた溶液を25℃で30分間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、490mgの2−((1R,4R)−4−(4−アミノ−2,5−ジメチルピペリジン−1−カルボニル)シクロヘキシル)イソインドリン−1,3−ジオン塩酸塩が黄色の油として得られた。LCMS(方法C、ESI):RT=1.11分、m/z=384.0[M+H]+。
工程5:5−シクロプロピル−N−(1−((1R,4R)−4−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)シクロヘキサンカルボニル)−2,5−ジメチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
100mLの丸底フラスコ中に、2−[(1R,4R)−4−[(4−アミノ−2,5−ジメチルピペリジン−1−イル)カルボニル]シクロヘキシル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン(838mg、2.19mmol、1.10当量)、5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボン酸(306mg、2.00mmol、1.00当量)、HATU(912mg、2.40mmol、1.20当量)を入れた。この後、撹拌しながらトリエチルアミン(1g、9.88mmol、5.00当量)を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で一晩撹拌した。得られた溶液を100mLのジクロロメタンで希釈した。得られた混合物を3×30mLの塩水(飽和)で洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、500mgの5−シクロプロピル−N−(2,5−ジメチル−1−[[(1R,4R)−4−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)シクロヘキシル]カルボニル]ピペリジン−4−イル)−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが黄色の油として得られた。LCMS(方法C、ESI):RT=0.99分、m/z=519.0[M+H]+。
工程6:N−(1−((1R,4R)−4−アミノシクロヘキサンカルボニル)−2,5−ジメチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
100mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−(2,5−ジメチル−1−[[(1R,4R)−4−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)シクロヘキシル]カルボニル]ピペリジン−4−イル)−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(518mg、1.00mmol、1.00当量)、水(1mL)およびプロパン−2−オール(6mL)を入れた。次に、NaBH4(380mg、10.05mmol、10.00当量)を回分式に加えた。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。この後、撹拌しながら酢酸(0.2mL、0.10当量)を滴下して加えた。温度を油浴中80℃に維持しながら、得られた溶液を2時間にわたって撹拌しながら反応させた。次に、反応系を冷却した。炭酸ナトリウム(50%、水溶液)を用いて、溶液のpH値を8に調整した。得られた溶液を3×15mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、72.9mg(19%)の5−シクロプロピル−N−(2,5−ジメチル−1−[[(1R,4R)−4−アミノシクロヘキシル]カルボニル]ピペリジン−4−イル)−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、CD3OD):δ 6.40(s,1H)、4.89−3.70(m,3H)、3.32−2.68(m,3H)、2.27−2.09(m,4H)、1.95−1.90(m,4H)、1.68−1.47(m,4H)、1.34−1.11(m,5H)、0.92−1.01(m,5H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.32分、m/z=389.0[M+H]+。
工程7:N−((2R,4S,5R)−1−((1r,4R)−4−アミノシクロヘキサンカルボニル)−2,5−ジメチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
粗生成物を、以下の条件:カラム、SHIMADZU−PDA(LC−08);移動相、Hex(0.2%IPA):EtOH=70:30;検出器、UV 254/220nmを用いたキラル−HPLCによって精製した。これにより、9.6mg(24%)の(2S,4R,5S)−ベンジル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−2,5−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレートが白色の固体として得られ、9.3mg(23%)の(2R,4S,5R)−ベンジル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−2,5−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレートが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、CD3OD):δ 6.30(s,1H)、4.76−3.60(m,3H)、3.10−2.90(m,1H)、2.85−2.75(m,1H)、2.61−2.45(m,1H)、2.10−2.03(m,2H)、1.93−1.73(m,6H)、1.57−1.31(m,2H)、1.31−1.02(m,7H)、0.89−0.84(m,5H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.31分、m/z=389.0[M+H]+。
実施例9
N−((3S,4R)−1−(3−アミノプロピルスルホニル)−3−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号386)の合成
工程1:tert−ブチル4−アミノ−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
4Lの丸底フラスコ中に、メタノール(3L)、ギ酸(0.5mL)、HCOONH4(84g、1.33mol、40.00当量)およびtert−ブチル3−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(7g、32.82mmol、1.00当量)を入れた。次に、NaBH3CN(4.1g、2.00当量)を回分式に加えた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。炭酸ナトリウム(水中5M)を用いて、溶液のpH値を9に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を50mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。これにより、7.0g(99%の粗生成物)のtert−ブチル4−アミノ−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが白色の固体として得られた。1H NMR(300MHz、DMSO):6.39(brs,2H)、3.95−3.75(m,1.5H)、3.70−3.60(m,0.5H)、3.35−3.25(brs,0.5H)、3.05−2.95(m,0.5H)、2.90−2.63(m,1.5H)、2.45−2.25(brs,0.5H)、2.10−2.00(brs,0.5H)、1.95−1.85(m,0.5H)、1.65−1.45(m,1.5H)、1.35−1.25(m,0.5H)、1.38(s,9H)、1.20−1.10(m,3H)ppm.LCMS(方法A、ESI):RT=1.02分、m/z=215.0[M+H]+。
工程2:tert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル4−アミノ−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(7g、32.66mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(100mL)、5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボン酸(6.5g、42.45mmol、1.30当量)、HATU(25.1g、104.13mmol、2.00当量)を入れた。次に、TEA(16.7g、165.04mmol、5.00当量)を混合物に滴下して加えた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた溶液を減圧下で濃縮した。得られた溶液を50mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。得られた混合物を3×150mLの塩水(飽和)で洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/5)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、6g(52%)のtert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが黄色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CD3OD):6.38(s,1H)、4.30−4.20(m,1H)、4.20−4.05(m,1H)、3.80−3.76(m,1H)、3.56−3.45(m,1H)、3.29−3.20(m,1H)、2.15−2.10(m,2H)、1.90−1.80(m,1H)、1.70−1.60(m,1H)、1.52(s,9H)、1.20−1.16(m,2H)、1.05−0.85(m,5H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.47分、m/z=294.0[M+H−56]+。
工程3:(3S,4R)−tert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
1.5gのtert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートを、以下の条件:カラム:CHIRALCEL OJ−3(0.46*15cm、3um);移動相、Hex:EtOH=90:10;検出器、254nmを用いたキラル−分取SFCによって精製した。これにより、240mg(16%)の(3S,4R)−tert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CD3OD):6.40(s,1H)、4.25−4.22(m,1H)、4.00−3.88(brs,1H)、3.77−3.55(brs,1H)、3.24−3.23(m,2H)、2.20−2.15(m,2H)、1.85−1.81(m,1H)、1.67−1.64(m,1H)、1.48(s,9H)1.17−1.16(m,2H)、1.05−0.98(m,5H)ppm。
工程4:5−シクロプロピル−N−((3S,4R)−3−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
100mLの丸底フラスコ中に、(3S,4R)−tert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(240mg、0.688mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(30mL)を入れた。上記に、塩化水素を導入した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を10mLの水で希釈した。炭酸ナトリウム(水中5M)を用いて、溶液のpH値を9に調整した。得られた溶液を3×10mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。これにより、150mg(71%)の5−シクロプロピル−N−[(3S,4R)−3−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CD3OD):6.40(s,1H)、4.28−4.26(m,1H)、3.05−2.90(brs,1H)、2.90−2.70(m,3H)、2.20−2.05(m,2H)、1.90−1.70(m,2H)、1.20−1.10(m,2H)、1.05−0.95(m,5H)ppm.LCMS(方法A、ESI):RT=0.97分、m/z=250.0[M+H]。
工程5:5−シクロプロピル−N−((3S,4R)−1−(3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)プロピルスルホニル)−3−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
25mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−((3S,4R)−3−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(150mg、0.60mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(20mL)およびTEA(180mg、3.00当量)を入れた。次に、3−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)プロパン−1−スルホニルクロリド(207mg、0.72mmol、1.30当量)を−20℃で混合物に滴下して加えた。得られた溶液を−20℃でさらに24時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた混合物を3×10mLのEAで研和した。固体をろ過によって収集した。これにより、300mg(100%)の5−シクロプロピル−N−[(3S,4R)−1−[[3−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)プロパン]スルホニル]−3−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.40分、m/z=501.0[M+H]。
工程6:N−((3S,4R)−1−(3−アミノプロピルスルホニル)−3−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
25mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−[(3S,4R)−1−[[3−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)プロパン]スルホニル]−3−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(300mg、0.60mmol、1.00当量)、メタノール(10mL)およびヒドラジン水和物(1mL、水中80%)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物(100mg)を、以下の条件:カラム:X Bridge C18、19*150mm、5um;移動相A:水/NH4HCO3 10mmol、移動相B:ACN;流量:30mL/分;勾配:10分で30%のBから85%のB;検出器、254nmを用いた分取HPLCによって精製した。これにより、66.4mg(30%)のN−[(3R,4S)−1−[(3−アミノプロパン)スルホニル]−3−メチルピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H NMR(300MHz、CD3OD)δ:6.40(s,1H)、4.24−4.20(m,1H)、3.61−3.57(m,1H)、3.50−3.32(m,1H)、3.25−3.08(m,4H)、2.85−2.75(m,2H)、2.30−2.14(m,2H)、2.00−1.89(m,3H)、1.80−1.70(m,1H)、1.20−1.15(m,2H)、1.10−0.95(m,5H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=2.11分、m/z=371.0[M+H]+。
実施例10
N−[9−[(3−アミノプロパン)スルホニル]−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(化合物番号181の合成
工程1:5−シクロプロピル−N−(9−[[3−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)プロパン]スルホニル]−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドの合成
アルゴンの不活性雰囲気でパージされ、維持された50mLの3つ口丸底フラスコ中に、N−[9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(250mg、0.91mmol、1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)を入れ、溶液を−30℃に冷却し、次に、LiHMDS(3mL)を加え、−30℃で30分間撹拌し、テトラヒドロフラン(3mL)中の3−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)プロパン−1−スルホニルクロリド(340mg、1.18mmol、1.30当量)の溶液をゆっくりと加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を10mLの酢酸エチルで希釈した。固体をろ去した。得られたろ液を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、200mg(42%)の5−シクロプロピル−N−(9−[[3−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)プロパン]スルホニル]−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ 8.50(d,J=8.0Hz、1H)、7.89−7.82(m,4H)、6.47(s,1H)、4.78−4.77(m,1H)、4.00−3.98(m,2H)、3.70(t,J=7.2Hz、2H)、3.20(t,J=7.2Hz、2H)、2.20−2.16(m,1H)、2.01−1.97(m,2H)、1.87−1.81(m,7H)、1.68(d,J=8.4Hz、3H)、1.13−1.06(m,2H)、0.93−0.89(m,2H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=1.48分、m/z=527.1[M+H]+。
工程2:N−[9−[(3−アミノプロパン)スルホニル]−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
250mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−(9−[[3−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)プロパン]スルホニル]−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル)−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(200mg、0.38mmol、1.00当量)、メタノール(30mL)およびヒドラジン水和物(4mL)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチルを用いたシリカゲルカラム上で精製した。粗生成物(200mg)を、以下の条件:カラム、X Bridge C18、19*150mm、5um;移動相、移動相A:水/0.05%のTFA、移動相B:ACN;流量:20mL/分;検出器、254nmを用いた分取HPLCによってさらに精製した。これにより、118.7mg(72%)のN−[9−[(3−アミノプロパン)スルホニル]−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が白色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CD3OD):δ 6.40(s,1H)、5.04−4.89(m,1H)、4.14(brs,2H)、3.24(t,J=7.5Hz、2H)、3.13(t,J=7.8Hz、2H)、2.20−1.77(m,13H)、1.17−1.12(m,2H)、0.99−0.94(m,2H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=1.35分、m/z=397.0[M+H]+。
実施例11
5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−2−メチル−1−(4−メチルピペラジン−1−スルホニル)ピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号279)の合成
50mLの3つ口丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(200mg、0.70mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)およびTEA(353mg、3.49mmol、4.98当量)を入れた。この後、−20℃で4−メチルピペラジン−1−スルホニルクロリド(166mg、0.84mmol、1.19当量)を加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。反応の進行をLCMSによって監視した。得られた混合物を2×5mLのH2Oで洗浄した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、136.3mg(47%)の5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−2−メチル−1−(4−メチルピペラジン−1−スルホニル)ピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H NMR(300MHz、CD3OD)δ:6.37(s,1H)、4.14−4.11(m,1H)、3.76−3.63(m,2H)、3.27−3.24(m,1H)、3.21(t,4H)、2.51(t,4H)、2.32(s,3H)、2.19−2.13(m,1H)、2.01−1.95(m,2H)、1.85−1.65(m,2H)、1.41(d,3H)、1.17−1.10(m,2H)、0.99−0.94(m,2H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=1.74分、m/z=412.0[M+H]+。
実施例12
N−((2S,4S)−2−ベンジル−1−(2−(ピペリジン−4−イル)アセチル)ピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(化合物番号348)の合成
工程1:tert−ブチル4−[2−[(2S,4S)−2−ベンジル−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル]ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
250mLの丸底フラスコ中に、N−[(2S,4S)−2−ベンジルピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(100mg、0.31mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(50mL)、HATU(353mg、0.93mmol、3.02当量)、TEA(157mg、1.55mmol、5.05当量)、2−[1−[(tert−ブトキシ)カルボニル]ピペリジン−4−イル]酢酸(75mg、0.31mmol、1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、130mg(77%)のtert−ブチル4−[2−[(2S,4S)−2−ベンジル−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル]ピペリジン−1−カルボキシレートが黄色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.13分。m/z=451.0[M−Boc]+。
工程2:N−((2S,4S)−2−ベンジル−1−(2−(ピペリジン−4−イル)アセチル)ピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
100mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル4−[2−[(2S,4S)−2−ベンジル−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル]ピペリジン−1−カルボキシレート(130mg、0.24mmol、1.00当量)および1,4−ジオキサン(20mL)を入れた。次に、塩化水素を混合物に導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、64.0mg(56%)のN−[(2S,4S)−2−ベンジル−1−[2−(ピペリジン−4−イル)アセチル]ピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、D2O):δ:7.22−7.06(m,5H)、6.30(s,1H)、4.70(s,0.5H)、4.38−4.30(m,0.5H)、4.30−4.15(m,0.5H)、4.15−3.95(m,1H)、3.75−3.65(m,0.5H)、3.65−3.45(m,0.5H)、3.30−3.01(m,3H)、3.01−2.90(m,0.5H)、2.90−2.70(m,3H)、2.45−2.35(m,0.5H)、2.20−2.01(m,2H)、2.01−1.81(m,4H)、1.81−1.65(m,1.5H)、1.65−1.51(m,1H)、1.51−1.41(m,1H)、1.41−1.39(m,1.5H)、1.10−1.01( m、2H)、0.98−0.83(m,2.5H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=1.98分.m/z=451.0[M−HCl]+。
実施例13
N−((1S,3r,5R)−8−(3−アミノプロピルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号485)の合成
工程1:N−((1R,3r,5S)−8−(3−クロロプロピルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
25mLの丸底フラスコ中に、N−[(1R,3r,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(200mg、0.62mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、TEA(189mg、1.87mmol、3.00当量)を入れた。この後、0℃で3−クロロプロパン−1−スルホニルクロリド(143mg、0.81mmol、1.30当量)を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で一晩撹拌した。溶液を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、240mg(96%)のN−[(1R,3r5S)−8−[(3−クロロプロパン)スルホニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが黄色の油として得られた。LCMS(方法D、ESI):RT=0.97分、m/z=402.0[M+H]+。
工程2:5−シクロプロピル−N−((1S,3r,5R)−8−(3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)プロピルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
25mLの丸底フラスコ中に、N−[(1R,3S,5S)−8−[(3−クロロプロパン)スルホニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(100mg、0.25mmol、1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)、2−ポタシオ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン(92mg、0.50mmol、2.00当量)を入れた。得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。得られた混合物を3×70mLの水で洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、120mg(94%)の5−シクロプロピル−N−[(1R,3r,5S)−8−[[3−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)プロパン]スルホニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。LCMS(方法D、ESI):RT=0.98分、m/z=513.0[M+H]+。
工程3:N−((1S,3r,5R)−8−(3−アミノプロピルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
25mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−[(1R,3r,5S)−8−[[3−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)プロパン]スルホニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(120mg、0.23mmol、1.00当量)およびN2H4.H2O(0.2mL)、メタノール(7mL)を入れた。得られた溶液を25℃で4時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、次に、50mLの酢酸エチルに溶解させた。固体をろ去した。ろ液を減圧下で濃縮した。粗生成物(100mg)を、以下の条件(1#−Waters 2767−1):カラム、X−bridge Prepフェニル5um、19*150mmh Prep C012(T)186003581138241113.01;移動相、相A:0.5%のNH4HCO3を含む水、相B:0.5%のNH4HCO3およびCH3CN(30%のCH3CN、12分で60%まで、95%で1分保持、1分で30%に低下)を含むCH3CN。水;検出器、uv254nmを用いた分取HPLCによって精製した。これにより、50.7mg(57%)のN−[(1R,3r,5S)−8−[(3−アミノプロパン)スルホニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CD3OD):6.28(s,1H)、4.13(s,2H)、4.07−4.04(m,1H)、3.07−3.03(m,2H)、2.69−2.66(m,2H)、2.21−2.15(m,2H)、2.08−1.80(m,9H)、1.06−1.01(m,2H)、0.89−0.85(m,2H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=1.30分、m/z=383.0[M+H]+。
実施例14
5−シクロプロピル−N−((1R,3s,5S)−8−((2−(ピロリジン−1−イル)エチル)スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号436の合成
工程1:5−シクロプロピル−N−((1R,3s,5S)−8−(ビニルスルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
50mLの丸底フラスコ中に、N−[(1R,3s,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(100mg、0.34mmol、1.00当量)、TEA(102mg、1.01mmol、3.00当量)、ジクロロメタン(5mL)を入れた。この後、0℃でエテンスルホニルクロリド(61mg、0.48mmol、1.30当量)を滴下して加えた。次に、得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(3:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、100mg(85%)の5−シクロプロピル−N−[(1R,3s,5S)−8−(エテンスルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが淡褐色の固体として得られた。LCMS(方法D、ESI):RT=0.59分、m/z=383.1[M+Na]+。
工程2:5−シクロプロピル−N−((1R,3s,5S)−8−((2−(ピロリジン−1−イル)エチル)スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
50mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−[(1R,3s,5S)−8−(エテンスルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(90mg、0.26mmol、1.00当量)、エタノール(10mL)、およびピロリジン(0.2mL)を入れた。得られた溶液を25℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物(89mg)を、以下の条件(1#−Waters 2767−1):カラム、X−bridge Prepフェニル5um、19*150mmh Prep C012(T)186003581138241113.01;移動相、相A:0.5%のNH4HCO3を含む水、相B:0.5%のNH4HCO3およびCH3CN(80%のCH3CN、13分で95%まで、95%で1分保持、1分で80%に低下)を含むCH3CN。水;検出器、uv254nmを用いた分取HPLCによって精製した。これにより、60.3mg(56%)の5−シクロプロピル−N−[(1R,3s,5S)−8−[[2−(ピロリジン−1−イル)エタン]スルホニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、CD3OD):δ6.27(s,1H)、4.21−4.11(m,2H)、4.02−4.08(m,1H)、3.22−3.18(m,2H)、2.84−2.79(m,2H)、2.52−2.49(m,4H)、2.19−2.14(m,2H)、2.08−1.72(m,11H)、1.06−1.01(m,2H)、0.89−0.85(m,2H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=1.36分、m/z=423[M+H]+。
実施例15
N−((2S,4S)−1−(3−(ベンジルアミノ)プロピルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号500)の合成
工程1:(2S)−tert−ブチル4−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
10Lの丸底フラスコ中に、メタノール(5L)、HCOONH4(190g、3.01mol、37.80当量)、酢酸(5g、83.26mmol、1.04当量)およびtert−ブチル(2S)−2−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(17g、79.71mmol、1.00当量)を入れた。次に、NaBH3CN(10g、159.13mmol、2.00当量)を混合物にゆっくりと加えた。得られた溶液を25℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を500mLの酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を3×500mLの塩水(飽和)で洗浄した。得られた有機相を減圧下で濃縮した。これにより、15.5g(91%)のtert−ブチル(2S)−4−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートがオフホワイトの油として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.21分、m/z=215.1[M+H]+。
工程2:(2S)−tert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された1Lの丸底フラスコ中に、ジクロロメタン(500mL)、HOBT(15g、111.01mmol、1.53当量)、EDCI(20g、104.33mmol、1.44当量)、5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボン酸(13.3g、86.85mmol、1.20当量)およびtert−ブチル(2S)−4−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(15.5g、72.33mmol、1.00当量)を入れた。次に、トリエチルアミン(36g、355.77mmol、4.92当量)を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を500mLの酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を3×500mLの水で洗浄した。得られた有機相を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、14g(55%)のtert−ブチル(2S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが淡黄色の油として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=2.05分、m/z=350.2[M+H]+。
工程3:(2S,4S)−tert−ブチル4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
ジアステレオマー生成物を、以下の条件:カラム名:CHIRALPAK AD−H、4.6*150mm、5um、共溶媒:EtOH(0.1%のDEA)、共溶媒%:ヘキサン、25.000、検出器:220nmを用いたキラル−HPLCによってさらに精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮した。これにより、9.8g(70%)のtert−ブチル(2S,4S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが無色油として得られた。1H−NMR(400MHz、DMSO):δ 8.54−8.52(m,1H)、6.47(s,1H)、3.94−3.87(m,2H)、3.57−3.53(m,1H)、3.32−3.26(m,1H)、2.20−2.16(m,1H)、1.80−1.63(m,4H)、1.39(s,9H)、1.16−1.15(m,3H)、1.10−1.06(m,2H)、0.93−0.89(m,2H)ppmおよび3.3 g(24%)のtert−ブチル(2S,4R)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートが淡黄色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、DMSO):δ 8.54−8.52(m,1H)、6.46(s,1H)、4.54−4.30(m,1H)、4.28−4.04(m,1H)、4.00−3.68(m,1H)、3.10−2.70(m,1H)、2.19−2.15(m,1H)、1.76−1.73(m,1H)、1.63−1.59(m,2H)、1.39−1.35(m,10H)、1.13−1.08(m,5H)、1.00−0.82(m,2H)ppm。
工程4:5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
250mLの丸底フラスコ中に、ジクロロメタン(100mL)およびtert−ブチル(2S,4S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(9.8g、28.05mmol、1.00当量)を入れた。上記に、塩化水素(ガス)を混合物に導入した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、8.6gの5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が白色の固体として得られた。1HNMR(400MHz、MeOD):δ 6.40(s,1H)、4.24−4.10(m,1H)、3.55−3.45(m,1H)、3.40−3.35(m,1H)、3.19−3.15(m,1H)、2.24−2.15(m,3H)、1.82−1.77(m,1H)、1.63−1.60(m,1H),1.93−1.37(m,3H)、1.21−1.13(m,2H)、1.00−0.96(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.13分、m/z=250.1[M−HCl+H]+。
工程5:N−((2S,4S)−1−(3−クロロプロピルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
25mLの丸底フラスコ中に、ジクロロメタン(5mL)、トリエチルアミン(121mg、1.20mmol、2.98当量)および5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(100mg、0.40mmol、1.00当量)を入れた。次に、3−クロロプロパン−1−スルホニルクロリド(106mg、0.60mmol、1.49当量)を0℃で滴下して加えた。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、85mg(54%)のN−[(2S,4S)−1−[(3−クロロプロパン)スルホニル]−2−メチルピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CD3OD):δ 6.38(s,1H)、4.13−4.01(m,1H)、3.80−3.72(m,3H),3.66−3.65(m,1H),3.26−3.19(m,3H)、2.19−2.00(m,3H),2.04−1.98(m,2H),1.77−1.70(m,2H)、1.43(d,J=6.8Hz、3H)、1.00−0.97(m,2H)、1.16−1.12(m,2H)ppm.LCMS(方法A、ESI):RT=1.37。分、m/z=390.0[M+H]+。
工程6:N−((2S,4S)−1−(3−(ベンジルアミノ)プロピルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
10mLの丸底フラスコ中に、1,4−ジオキサン(3mL)、N−[(2S,4S)−1−[(3−クロロプロパン)スルホニル]−2−メチルピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(84mg、0.22mmol、1.00当量)、およびフェニルメタンアミン(274mg、2.56mmol、11.87当量)を入れた。得られた溶液を100℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を用いたシリカゲルカラム上で精製した。これにより、30.1mg(30%)のN−[(2S,4S)−1−[[3−(ベンジルアミノ)プロパン]スルホニル]−2−メチルピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CD3OD):δ 7.37−7.29(m,5H)、6.38(s,1H)、4.13−4.01(m,1H)、3.82(s,2H)、3.80−3.78(m,1H)、3.62(d,J=3.2Hz、1H)、3.18−3.11(m,3H)、2.78(t,J=3.2Hz、2H)、2.18−2.16(m,1H)、2.04−1.97(m,4H)、1.77−1.70(m,2H)、1.43(d,J=6.8Hz、3H)、1.00−0.97(m,2H)、1.16−1.12(m,2H)ppm.LCMS(方法A、ESI):RT=1.48分、m/z=461.3[M+H]+。
実施例16
5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチル−1−(6−(2−モルホリノエチルアミノ)ピリジン−3−イルスルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド二塩酸塩(化合物番号458)の合成
工程1:N−((2S,4S)−1−(6−クロロピリジン−3−イルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された50mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(200mg、0.69mmol、1.00当量)を入れた。次に、トリエチルアミン(210mg、2.09mmol、3.00当量)を滴下して加えた。反応混合物を0℃に冷却し、次に、6−クロロピリジン−3−スルホニルクロリド(220mg、1.04mmol、1.50当量)を滴下して加えた。得られた溶液を室温で15時間撹拌した。得られた混合物を水(3×10ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、296mg(97%)のN−((2S,4S)−1−(6−クロロピリジン−3−イルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドが淡黄色の固体として得られた。LCMS(方法D、ESI):RT=1.47分、m/z=425[M+H]+。
工程2:5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチル−1−(6−(2−モルホリノエチルアミノ)ピリジン−3−イルスルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド二塩酸塩の合成
50mLの丸底フラスコ中に、N−((2S,4S)−1−(6−クロロピリジン−3−イルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(296mg、0.69mmol、1.00当量)、2−モルホリノエタンアミン(226mg、1.74mmol、2.4当量)および1,4−ジオキサン(5mL)を入れた。得られた溶液を80℃で15時間撹拌した。得られた混合物を分取HPLCによって精製した。カラム:X Select C18、19×150mm、5um;移動相A:水/0.05%のTFA、移動相B:ACN;流量:30mL/分;勾配:11.5分で5%のBから45%のB;254nm。この得られた溶離剤を、塩酸(6Nによって酸性化し、濃縮したところ、102.80mg(28%)の5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチル−1−(6−(2−モルホリノエチルアミノ)ピリジン−3−イルスルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド二塩酸塩が淡黄色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、D2O):δ 8.44(s,1H)、7.94(d,J=9.0Hz、1H)、6.85(d,J=9.0Hz、1H)、6.29(s,1H)、4.14−3.08(m,16H)、2.12−2.08(m,1H)、1.97−1.86(m,2H)、1.64−1.79(m,2H)、1.26−1.24(d,J=6.0Hz、3H)、1.08−1.05(m,2H)、0.99−0.74(m,2H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=2.37分、m/z=519.0[M+H]+。
実施例17
5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチル−1−((ピペリジン−4−イルメチル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号417)
および
5−シクロプロピル−N−((2R,4R)−2−メチル−1−((ピペリジン−4−イルメチル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号418)の合成
工程1:tert−ブチル4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
DMF(25ml)中のシスtert−ブチル4−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(1g、4.67mmol)およびDIPEA(2.44ml、14mmol)の溶液に、5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボン酸(0.86g、5.6mmol)、続いてHATU(2.31g、6.07mmol)を加えた。反応物を室温で撹拌した。1時間後のLCMS分析により、微量の出発材料(SM)および主生成物(72%、1.33分、MNa+.=371.95)が示された。反応物を水(100ml)に注ぎ、生成物をEtOAc(3×50ml)で抽出した。組み合わされた有機層を、水(2×50ml)、塩水(50ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮した。赤色の油性の残渣を、5〜50%の、ヘプタン中のEtOAcの勾配で溶離しながら、SiO2(100g)上のIsoleraによって精製したところ、1.55g(95%)のアミドが琥珀色の粘性物質として得られた。TLC(Hept中25%のEtOAc)、rf:0.30。1H NMR(500MHz、クロロホルム−d)δ 6.85(d,J=6.8Hz、1H)、6.31(s,1H)、4.21(hept,J=6.8、6.1Hz、2H)、3.85(ddd,J=14.0、5.5、3.1Hz、1H)、3.13(ddd,J=14.3、11.9、3.9Hz、1H)、2.06(ddd,J=8.4、4.9、3.4Hz、1H)、2.02−1.91(m,2H)、1.74−1.66(m,2H)、1.45(s,9H)、1.25(d,J=7.2Hz、3H)、1.13−1.08(m,2H)、1.00−0.94(m,2H).LCMS分析(METCR1673 Generic 2分)、100%、1.33分、[MNa]+.=372.00。
工程2:5−シクロプロピル−N−(2−メチルピペリジン−4−イル)−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
DCM(50ml)中のtert−ブチル4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(1.55g、4.44mmol)の溶液を、約4時間にわたって室温でジオキサン(15ml)中4MのHClで処理した。LCMS分析により、完全な反応が示された。溶媒を蒸発乾固させたところ、1.12g(88%)のHCl塩としてのアミンが白色の固体として得られた。1H NMR(250MHz、メタノール−d4)δ 6.38(s,1H)、4.17(tt、J=11.9、4.1Hz、1H)、3.53−3.34(m,2H)、3.14(td、J=13.3、3.1Hz、1H)、2.28−2.08(m,3H)、1.94−1.52(m,2H)、1.37(d,J=6.5Hz、3H)、1.20−1.09(m,2H)、1.00−0.91(m,2H).LCMS分析(METCR1673 Generic 2分)、100%、約0.45分、[MH−HCl]+.=250.00。
工程3:ベンジル4−({[4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−イル]スルホニル}メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(40ml)中の5−シクロプロピル−N−(2−メチルピペリジン−4−イル)−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(920mg、3.22mmol)の溶液に、DIPEA(3.37ml、19.3mmol)、続いてDCM(10ml)中の溶液としてのベンジル4−[(クロロスルホニル)メチル]ピペリジン−1−カルボキシレート(1175mg、3.54mmol)を加え、反応物を一晩室温にしておいた。反応物をDCM(100ml)で希釈し、水(50ml)および塩水(50ml)で洗浄した。組み合わされた水層をEtOAc(2×25ml)で逆抽出した。組み合わされた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮した。残渣を、SiO2(100g)上のIsoleraによって精製し、乾式充填し、12〜100%の、ヘプタン中のEtOAcの勾配、次に、0〜20%の、EtOAc中のMeOHの勾配で溶離したところ、0.92g(47%)のスルホンアミドが白色の固体として得られた。TLC(DCM中2.5%のMeOH)、rf:0.30。1H NMR(500MHz、クロロホルム−d)δ 7.40−7.28(m,5H)、6.77(d,J=7.4Hz、1H)、6.32(s,1H)、5.12(s,2H)、4.20(ddt,J=16.0、7.7、4.5Hz、3H)、3.76−3.63(m,2H)、3.21(ddd,J=13.5、7.4、3.8Hz、1H)、2.83(hept,J=6.4Hz、4H)、2.24−1.90(m,6H)、1.79−1.69(m,2H)、1.44(d,J=6.9Hz、3H)、1.33−1.22(m,2H)、1.16−1.09(m,2H)、1.01−0.96(m,2H).LCMS分析(METCR1673 Generic 2分)、100%、1.38分、[MH]+.=545.00。
工程4:5−シクロプロピル−N−[2−メチル−1−(ピペリジン−4−イルメタンスルホニル)ピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドの合成
MeCN(50ml)およびDCM(5ml)中のベンジル4−({[4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−イル]スルホニル}メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(90%、917mg、1.52mmol)の溶液に、1時間にわたって室温でTMS−I(647μl、4.55mmol)を加えた。次に、溶液を、50mlの、MeOH中0.5MのHClに加え、混合物をさらに約2時間にわたって室温で撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を、MeOH(15×10ml)、次にMeOH中7NのNH3で溶離されるIsolute SCX−2(10gのカートリッジ)によって精製したところ、636mg(96%)の5−シクロプロピル−N−(2−メチル−1−((ピペリジン−4−イルメチル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H NMR(500MHz、クロロホルム−−d)δ 6.79(d,J=7.2Hz、1H)、6.32(s,1H)、4.20(ddq,J=12.0、7.7、4.6Hz、1H)、3.74−3.64(m,2H)、3.21(ddd,J=13.4、7.4、3.8Hz、1H)、3.09(d,J=12.3Hz、2H)、2.83(h,J=6.9、6.3Hz、2H)、2.70−2.63(m,2H)、2.06(dddt,J=17.4、13.0、8.2、5.1Hz、4H)、1.94(d,J=12.5Hz、2H)、1.73(dt、J=13.7、6.3Hz、5H)、1.45(d,J=6.9Hz、3H)、1.37−1.26(m,2H)、1.14−1.09(m,2H)、1.00−0.96(m,2H).LCMS分析(METCR1673 Generic 2分)、94%、0.90分、[MH]+.=411.00。
工程5:5−シクロプロピル−N−[2−メチル−1−(ピペリジン−4−イルメタンスルホニル)ピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドのキラル分離
シス異性体の5−シクロプロピル−N−(2−メチル−1−((ピペリジン−4−イルメチル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(94%、636mg、1.46mmol)のラセミ混合物を、以下の条件を用いたキラル分離によって精製した:25%のメタノール+0.1%のDEA:15ml/分でChiralpak AD−H 25cmカラムを用いて80%のCO2。254mg(43%)のラセミ混合物を回収した。118mg(20%)の5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチル−1−((ピペリジン−4−イルメチル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド((S,S)−異性体として任意に割り当てられた)を、3.21分のキラルカラムにおける保持時間で、100%のeeで単離した。1H NMR(500MHz、メタノール−d4)δ 6.36(s,1H)、4.10(tt、J=9.1、4.6Hz、1H)、3.77(ddd,J=13.4、6.7、4.0Hz、1H)、3.63−3.55(m,1H)、3.15(ddd,J=13.2、8.5、3.7Hz、1H)、3.07−3.02(m,2H)、3.01−2.93(m,2H)、2.63(td、J=12.5、2.7Hz、2H)、2.15(tt、J=8.5、5.0Hz、1H)、2.12−1.90(m,5H)、1.77−1.67(m,2H)、1.41(d,J=6.7Hz、3H)、1.33(qd,J=12.0、3.6Hz、2H)、1.16−1.10(m,2H)、0.98−0.94(m,2H)。LCMS分析(METCR1416 Hi res 7分)、100%、2.74分、[MH]+.=411.00。119mg(19%)の5−シクロプロピル−N−((2R,4R)−2−メチル−1−((ピペリジン−4−イルメチル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド((R,R)異性体として任意に割り当てられた)を、4.77分のキラルカラムにおける保持時間で、96%のeeで単離した。1H NMR(500MHz、メタノール−d4)δ 6.36(s,1H)、4.10(tt、J=9.1、4.6Hz、1H)、3.77(ddd,J=13.4、6.7、4.0Hz、1H)、3.63−3.55(m,1H)、3.15(ddd,J=13.0、8.5、3.7Hz、1H)、3.04(d,J=12.7Hz、2H)、3.02−2.93(m,2H)、2.64(td、J=12.5、2.6Hz、2H)、2.15(tt、J=8.4、5.0Hz、1H)、2.12−1.91(m,5H)、1.77−1.67(m,2H)、1.41(d,J=6.7Hz、3H)、1.33(qd,J=12.0、3.1Hz、2H)、1.15−1.11(m,2H)、0.98−0.94(m,2H).LCMS分析(METCR1416 Hi res 7分)、100%、2.74分、[MH]+.=410.95。
実施例18
5−シクロプロピル−N−((1R、3r、5S)−8−(ピペリジン−4−イルメチルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号543)の合成
工程1:ベンジル4−(((1S,3r,5R)−3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルスルホニル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
25mLの丸底フラスコ中に、N−((1S,3R,5R)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(80mg、0.27mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、TEA(81mg、0.80mmol、3.00当量)、および4−ジメチルアミノピリジン(33mg、0.27mmol、1.00当量)を入れた。この後、0℃でベンジル4−[(クロロスルホニル)メチル]ピペリジン−1−カルボキシレート(140mg、0.42mmol、1.50当量)を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で4時間撹拌した。反応を、水/氷(20mL)でクエンチし、EA(20mL、3回)で抽出した。有機抽出物を組み合わせて、塩水(20mL)で洗浄し、次に、Na2SO4で乾燥させた。蒸発の後、残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:3)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、70mg(47%)のベンジル4−(((1S、3R、5R)−3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルスルホニル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートが黄色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.09分、m/z=557.0[M+H]+。
工程2:5−シクロプロピル−N−((1R、3rR、5S)−8−(ピペリジン−4−イルメチルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
25mLの丸底フラスコ中に、ベンジル4−(((1S、R、5R)−3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルスルホニル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(70mg、0.13mmol、1.00当量)および塩酸(12N、3mL)を入れた。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。残渣を減圧下で濃縮した。粗生成物(32.9mg)を、以下の条件(IntelFlash−1):カラム、シリカゲル;移動相:(相A:H2O中0.5%のNH4HCO3、相B:CH3CN)B/A=5%が、15分以内にB/A=80%に増加;検出器、UV 254nmを用いたフラッシュ−分取HPLCによって精製した。これにより、14.4mg(27%)の5−シクロプロピル−N−((1S、3R、5R)−8−(ピペリジン−4−イルメチルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、CD3OD):δ6.48(s,1H)、4.56(s,2H)、4.20−4.16(m,1H)、3.34−3.02(m,4H)、2.66−2.59(m,2H)、2.31−1.92(m,12H)、1.34−1.30(m,2H)、1.18−1.13(m,2H)、1.01−0.97(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.36分、m/z=423.3[M+H]+。
実施例19
N−((2S,4S)−1−(4−アミノピペリジン−1−イルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドトリフルオロ酢酸(化合物番号529)の合成
工程1:1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−スルホニルクロリドの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された100mLの丸底フラスコ中に、ジクロロメタン(30mL)および塩化スルフリル(5.1g、37.79mmol、1.08当量)を入れた。この後、−78℃で撹拌しながらジクロロメタン(10mL)中の1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン(5g、34.92mmol、1.00当量)および4−ジメチルアミノピリジン(4.27g、34.95mmol、1.00当量)の溶液を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、4.2g(50%)の1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−スルホニルクロリドが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ:4.02(s,4H)、3.51(s,4H)、1.94−1.91(m,4H)ppm.
工程2:5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−1−[1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−スルホニル]−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドの合成
50mLの丸底フラスコ中に、ジクロロメタン(15mL)、トリエチルアミン(500mg、4.94mmol、4.71当量)、および5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(300mg、1.05mmol、1.00当量)を入れた。この後、−78℃で撹拌しながらジクロロメタン(5mL)中の1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−スルホニルクロリド(700mg、2.90mmol、2.76当量)の溶液を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を塩水(飽和水溶液、3×10mL)で洗浄し、有機層を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(3:7)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、300mg(63%)の5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−1−[1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−スルホニル]−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ:6.82(d,J=7.2Hz、1H)、6.34(s,1H)、4.24−4.22(m,1H)、3.98(s,4H)、3.73−3.70(m,1H)、3.63−3.60(m,1H)、3.35−3.27(m,5H)、2.11−2.00(m,3H)、1.80−1.73(m,6H)、1.45(d,J=6.8Hz、3H)、1.16−1.12(m,2H)、1.02−0.98(m,2H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=1.91分、m/z=455.5[M+H]+。
工程3:5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチル−1−(4−オキソピペリジン−1−イルスルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
25mLの丸底フラスコ中に、THF(10mL)、5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−1−[1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−スルホニル]−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(300mg、0.66mmol、1.00当量)および塩酸(2N、5mL)を入れた。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。Na2CO3(飽和水溶液)を用いて、溶液のpH値を8に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた混合物を10mLのDCMで希釈した。固体をろ去したところ、250mg(92%)の5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−2−メチル−1−(4−オキソピペリジン−1−スルホニル)ピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ:6.83(d,J=6.38Hz、1H)、6.34(s,1H)、4.26−4.24(m,1H)、3.72−3.66(m,2H)、3.59−3.56(m,4H)、3.34−3.32(m,1H)、2.60−2.56(m,4H)、2.11−2.04(m,3H)、1.82−1.76(m,2H)、1.48(d,J=6.8Hz、3H)、1.15−1.12(m,2H)、1.02−1.00(m,2H)ppm.LCMS(方法D、ESI):RT=1.32分、m/z=411.2[M+H]+。
工程4:N−((2S,4S)−1−(4−アミノピペリジン−1−イルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドトリフルオロ酢酸の合成
250mLの丸底フラスコ中に、メタノール(100mL)、5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−2−メチル−1−(4−オキソピペリジン−1−スルホニル)ピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(60mg、0.15mmol、1.00当量)、およびギ酸アンモニウム(500mg、7.93mmol、54.25当量)を入れた。次に、NaBH3CN(30mg、0.48mmol、3.27当量)を0℃で加えた。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を20mLのジクロロメタンで希釈した。得られた混合物を塩水(飽和水溶液、2×10mL)で洗浄した。有機層を減圧下で濃縮し、粗生成物を、以下の条件(1#−分取HPLC−005(Waters)):カラム、Atlantis Prep OBD T3カラム、19*150mm、5um、;移動相、0.05%のTFAおよびCH3CN(10分で3.0%まで、1分で100.0%まで、100.0%で1分保持)を含む水;検出器、UV 254nmを用いた分取HPLCによって精製した。これにより、26.4mg(34%)のN−[(2S,4S)−1−(4−アミノピペリジン−1−スルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドトリフルオロアセテートが白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CD3OD)δ:6.38(s,1H)、4.13−4.05(m,1H)、3.80−3.77(m,3H)、3.76−3.74(m,1H)、3.33−3.23(m,2H)、2.93(t,J=12.4Hz、2H)、2.19−2.15(m,1H)、2.07−1.95(m,4H)、1.82−1.67(m,4H)、1.42(d,J=6.8Hz、3H)、1.18−1.13(m,2H)、1.00−0.97(m,2H)ppm.LCMS(方法A、ESI):RT=1.71分、m/z=412.5[M−TFA+H]+。
実施例20
N−((2S,4S)−1−(4−(2−アミノプロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号541)の合成
工程1:N−((2S,4S)−1−(4−ブロモフェニルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
100mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(1g、3.50mmol、1.00当量)およびジクロロメタン(10mL)を入れた。この後、0℃で撹拌しながらTEA(1.1g、10.87mmol、3.11当量)を滴下して加えた。これに、4−ブロモベンゼン−1−スルホニルクロリド(900mg、3.52mmol、1.01当量)を、0℃で数回に分けて加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を10mLのH2Oで希釈し、3×20mLのジクロロメタンで抽出した。有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10〜1:2)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、1.6g(98%)のN−((2S,4S)−1−(4−ブロモフェニルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ 7.75−7.64(m,4H)、6.75(d,J=6.4Hz、1H)、6.32(s,1H)、4.17−4.03(m,1H)、3.80−3.69(m,1H)、3.67−3.53(m,1H)、3.30−3.18(m,1H)、2.12−2.03(m,1H)、2.03−1.92(m,2H)、1.82−1.66(m,2H)、1.33(d,J=6.8Hz、3H)、1.19−1.09(m,2H)、1.03−0.95(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.54分、m/z=468.0[M+H]+。
工程2:5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチル−1−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニルスルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された50mLの丸底フラスコ中に、N−((2S,4S)−1−(4−ブロモフェニルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(1g、2.14mmol、1.00当量)、Pd(dppf)Cl2(160mg、0.22mmol、0.10当量)、K2CO3(880mg、6.32mmol、2.96当量)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(540mg、3.21mmol、1.51当量)、1,4−ジオキサン(10mL)および水(1mL)を入れた。得られた溶液を90℃で一晩撹拌した。反応混合物を10mLのH2Oで希釈し、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10〜1:2)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、480mg(52%)の5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチル−1−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニルスルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドが淡黄色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 7.76(d,J=8.7Hz、2H)、7.58(d,J=8.7Hz、2H)、6.73(d,J=6.6Hz、1H)、6.30(s,1H)、5.48(s,1H)、5.24(s,1H)、4.17−3.98(m,1H)、3.81−3.68(m,1H)、3.61−3.47(m,1H)、3.28−3.12(m,1H)、2.18(s,3H)、2.11−1.92(m,3H)、1.79−1.60(m,2H)、1.33(d,J=6.6Hz、3H)、1.16−1.05(m,2H)、1.02−0.91(m,2H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=1.61分、m/z=430.0[M+H]+。
工程3:N−((2S,4S)−1−(4−(2−(2−クロロアセトアミド)プロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
100mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−((2S,4S)−2−メチル−1−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニルスルホニル)ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(480mg、1.12mmol、1.00当量)、2−クロロアセトニトリル(1.67g、22.12mmol、19.79当量)、および酢酸(28mL)を入れた。0℃に冷却した後、硫酸(98%、7mL)を滴下して加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を氷水で希釈し、炭酸ナトリウム(飽和水溶液)を用いて、溶液のpHを7に調整した。得られた溶液を3×50mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、580mg(99%)のN−((2S,4S)−1−(4−(2−(2−クロロアセトアミド)プロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CD3OD):δ 7.78(d,J=8.7Hz、2H)、7.62(d,J=8.7Hz、2H)、6.34(s,1H)、4.09−3.99(m,3H)、3.95−3.80(m,2H)、3.17−3.00(m,1H)、2.20−2.08(m,1H)、2.03−1.79(m,2H)、1.77−1.56(m,8H)、1.33(d,J=6.6Hz、3H)、1.19−1.09(m,2H)、1.00−0.91(m,2H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=0.97分、m/z=523.0[M+H]+。
工程4:N−((2S,4S)−1−(4−(2−アミノプロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
25mLの丸底フラスコ中に、N−((2S,4S)−1−(4−(2−(2−クロロアセトアミド)プロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(150mg、0.29mmol、1.00当量)、酢酸(0.3mL)、エタノール(1.5mL)およびチオ尿素(26mg、0.34mmol、1.19当量)を入れた。得られた溶液を85℃で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を10mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を3×5mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせた。組み合わされた抽出物を減圧下で濃縮し、粗生成物(98mg)を、以下の条件:カラム:X Bridge C18、19*150mm、5um;移動相A:水/10mmol/LのNH4HCO3、移動相B:MeOH;流量:30mL/分;勾配:06分で45%のBから75%のB;254nmを用いた分取HPLCによって精製した。100mLの生成物が得られた。これにより、24mg(19%)のN−((2S,4S)−1−(4−(2−アミノプロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、CD3OD):δ 7.85−7.71(m,4H)、6.35(s,1H)、3.92−3.80(m,2H)、3.41−3.33(m,1H)、3.16−3.07(m,1H)、2.21−2.10(m,1H)、2.00−1.91(m,1H)、1.91−1.82(m,1H)、1.76−1.62(m,2H)、1.54(s,6H)、1.34(d,J=6.4Hz、3H)、1.19−1.09(m,2H)、1.00−0.91(m,2H)ppm。LCMS(方法B、ESI):RT=1.71分、m/z=447.0[M+H]+。
実施例21
5−シクロプロピル−N−[(1R,3r,5S)−8−([[1−(4,4,4−トリフルオロブチル)ピペリジン−4−イル]メタン]スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号528)の合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された50mLの3つ口丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−[(1R,3R,5S)−8−[(ピペリジン−4−イルメタン)スルホニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(68mg、0.16mmol、1.00当量)、メタノール(2mL)、および4,4,4−トリフルオロブタナール(41mg、0.33mmol、2.00当量)を入れた。次に、NaBH3CN(51mg、5.00当量)を0℃で加えた。得られた溶液を室温で6時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をDCM(10mL)に溶解させ、飽和塩水(10mL)で洗浄した。有機相を収集し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、以下の条件(分取HPLC−019):カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、19*100mm 5um 13nm;移動相、10mmolのNH4HCO3およびMeCN(30.0%のMeCN、6分で60.0%まで)を含む水;検出器、UV 254/220nmを用いた分取HPLCによって精製した。これにより、23.6mg(28%)の5−シクロプロピル−N−[(1R,3R,5S)−8−([[1−(4,4,4−トリフルオロブチル)ピペリジン−4−イル]メタン]スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、CD3OD):6.39(s,1H)、4.25(s,2H)、4.17(t,J=6.8Hz、1H)、3.07(d,J=5.6Hz、2H)、2.96(d,J=11.6Hz、2H)、2.43(t,J=7.6Hz、2H)、2.31−1.97(m,16H)、1.81−1.74(m,2H)、1.46(q,J=12.4Hz、2H)、1.18−1.13(m,2H)、1.00−0.95(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.52分、m/z=533.4[M+H]+。
実施例22
N−((2S,4S)−1−(3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルスルホニル)−2−メチルピペリジン−4−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号555)の合成
工程1:(2S,4S)−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−2−メチルピペリジン−1−スルホニルクロリドの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された100mLの3つ口丸底フラスコ中に、−70℃でジクロロメタン(10mL)中の塩化スルフリル(242mg、1.79mmol、1.50当量)の溶液を入れた。これに、−70℃で撹拌しながらジクロロメタン(5mL)中のDIEA(621mg、4.81mmol、4.00当量)および5−シクロプロピル−N−(3−メチルピペラジン−1−イル)−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(300mg、1.20mmol、1.00当量)の溶液を滴下して加えた。得られた溶液を、ドライアイス浴中−70℃で30分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。生成物を含有する画分を組み合わせて、減圧下で濃縮した。これにより、350mg(84%)の4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペラジン−1−スルホニルクロリドが白色の固体として得られた。LCMS(方法D、ESI):RT=0.98分、m/z=348[M+H]+。
工程2:tert−ブチル8−((2S,4S)−4−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−2−メチルピペリジン−1−イルスルホニル)−3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレートの合成
50mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(366.6mg、1.73mmol、1.50当量)、ジクロロメタン(20mL)、DIEA(298mg、2.31mmol、2.00当量)、および4−ジメチルアミノピリジン(14mg、0.11mmol、0.10当量)を入れた。これに、窒素下で、0℃で撹拌しながらジクロロメタン(2mL)中の(2S,4S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−スルホニルクロリド(400mg、1.15mmol、1.00当量)の溶液を滴下して加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。濃縮後、残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/10〜1/5)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、550mg(91%)のtert−ブチル8−[(2S,4S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−スルホニル]−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレートが無色油として得られた。LCMS(方法D、ESI):RT=1.26分、m/z=524.3[M+H]+。
工程3:5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−1−[3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニル]−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドの合成
50mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル8−[(2S,4S)−4−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−2−メチルピペリジン−1−スルホニル]−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキシレート(550mg、1.05mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(20mL)およびトリフルオロ酢酸(4mL)を入れた。得られた溶液を室温で2.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物を、以下の条件:カラム、Sunfire C18 19*150、移動相、CH3CN:NH4CO3/H2O(10mmol/L)=20%〜55%、20分、検出器UV 254nmを用いた分取HPLCによって精製した。これにより、355.4mg(80%)の5−シクロプロピル−N−[(2S,4S)−1−[3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニル]−2−メチルピペリジン−4−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 6.90−6.71(m,1H)、6.32(s,1H)、4.28−4.15(m,1H)、3.78−3.68(m,1H)、3.67−3.50(m,3H)、3.4 −3.28(m,2H)、3.27−3.15(m,1H)、3.10−3.00(m,2H)、2.20−2.00(m,4H)、1.89−1.69(m,6H)、1.50−1.39(m,3H)、1.20−1.06(m,2H)、1.05−0.90(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.73分、m/z=424.0[M+H]+。
実施例23
N−((1R,3R,5S)−8−((1r,4R)−4−アミノシクロヘキシルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(化合物番号539)の合成
工程1:5−シクロプロピル−N−((1R,3r,5S)−8−(4−オキソシクロヘキシルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
2Lの3つ口丸底フラスコ中に、ジクロロメタン(800mL)中のN−((1R,3r,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(20g、67.16mmol、1.00当量)の溶液を入れた。次に、DIEA(43g、332.71mmol、5.00当量)を加えた後、4−オキソシクロヘキサン−1−スルホニルクロリド(14.45g、73.48mmol、1.10当量)を、5.5時間にわたって少しずつ(各分量は0.1当量)加えた。得られた溶液を20℃で一晩撹拌した。反応混合物を希塩酸(1N、200mL)で洗浄した。次に、有機相を、それぞれNaHCO3(飽和、200mL)および塩水(飽和、200mL)で洗浄した。有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、19g(64%)の5−シクロプロピル−N−((1R,3r,5S)−8−(4−オキソシクロヘキシルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドが黄色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 7.14(d,J=9Hz、1H)、6.34(s,1H)、4.37−4.25(m,3H)、3.36−3.27(m,1H)、2.65−2.15(m,10H)、2.13−1.9(m,7H)、1.20−1.10(m,2H)、1.05−0.95(m,2H)ppm。LCMS(方法C、ESI):RT=0.88分、m/z=422.2[M+H]+。
工程2:N−((1R,3R,5S)−8−(((1r,4R)−4−アミノシクロヘキシル)スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
5Lの丸底フラスコ中に、メタノール(3L)中の5−シクロプロピル−N−((1R,3r,5S)−8−(4−オキソシクロヘキシルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(3g、7.12mmol、1.00当量)の溶液を入れ、次に、HCOONH4(17.6g、279.12mmol、40.00当量)および酢酸(852mg、14.19mmol、2.00当量)を加えた。25℃で30分間撹拌した後、NaBH3CN(895mg、14.24mmol、2.00当量)を少しずつ加えた。得られた溶液を25℃で30分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた固体を酢酸エチル(100mL×5)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCE:MeOH=10:1)によって精製した。粗生成物を、以下の条件:カラム、X Bridge C18、19*150mm、5um;移動相、移動相A:水/0.05%のTFA、移動相B:ACN;流量:20mL/分;検出器、254nmを用いた分取HPLCによってさらに精製した。生成物を含有する画分を組み合わせて、濃縮した。次に、それらを塩酸(12N、1mL)で処理し、減圧下で再度濃縮した。これにより、1.0g(31%)のN−((1R,3R,5S)−8−((1r,4R)−4−アミノシクロヘキシルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が淡黄色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、D2O):δ 6.29(s,1H)、4.21−4.00(m,3H)、3.28−3.10(m,2H)、2.30−2.05(m,7H)、2.05−1.87(m,6H)、1.65−1.35(m,4H)、1.12−1.00(m,2H)、0.95−0.84(m,2H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=0.89分、m/z=423.1[M+H]+。
実施例24
N−((1R,3r,5S)−8−(4−アミノピペリジン−1−イルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(化合物番号532)の合成
工程1:tert−ブチル1−((1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルスルホニル)ピペリジン−4−イルカルバメートの合成
250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−(ピペリジン−4−イル)カルバメート(1.2g、5.99mmol、4.00当量)、ジクロロメタン(20mL)、およびDIEA(2.2g、17.02mmol、10.00当量)を入れた。30分間撹拌した後、(1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニルクロリド(600mg、1.67mmol、1.00当量)を0℃で加えた。得られた溶液を20℃で12時間撹拌した。反応混合物をDCM(30mL)で希釈し、水(10mL×3)で洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(2:1)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、620mg(71%)のtert−ブチル1−((1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルスルホニル)ピペリジン−4−イルカルバメートが得られた。1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ 7.15(d,J=7.2Hz、1H)、6.35(s,1H)、4.50−4.45(m,1H)、4.36−4.28(m,1H)、4.20−4.10(m,2H)、3.75−3.50(m,3H)、2.90−2.80(m,2H)、2.35−2.22(m,4H)、2.15−1.89(m,7H)、1.55−1.43(m,11H)、1.18−1.12(m,2H)、1.04−0.96(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.45分、m/z=546.0[M+23]+。
工程2:N−((1R,3r,5S)−8−(4−アミノピペリジン−1−イルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
250mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチルN−[1−[(1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニル]ピペリジン−4−イル]カルバメート(600mg、1.15mmol、1.00当量)およびジクロロメタン(20mL)を入れた。次に、塩化水素(ガス)を混合物に導入した。得られた溶液を20℃で5時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。固体をろ過によって収集した。これにより、420mg(87%)のN−((1R,3r,5S)−8−(4−アミノピペリジン−1−イルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が白色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、D2O):δ 6.31(s,1H)、4.09(s,3H)、3.76(d,J=9Hz、2H)、3.39−3.26(m,1H)、2.97−2.84(m,2H)、2.30−1.90(m,11H)、1.74−1.56(m,2H)、1.15−1.02(m,2H)、0.96−0.86(m,2H)ppm。LCMS(方法B、ESI):RT=1.50分、m/z=423.9[M+H]+。
実施例25
N−((1R,3r,5S)−8−(2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−2−イルスルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物番号559)の合成
工程1:(1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニルクロリドの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された250mLの3つ口丸底フラスコ中に、塩化スルフリル(451mg、3.34mmol、1.00当量)を入れた。−78℃で、ジクロロメタン(50mL)中のN−[(1R,3r,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(1g、3.36mmol、1.00当量)とともにDIEA(870mg、6.73mmol、2.00当量)を、5分間で、−78℃(液体窒素浴中)で上記の溶液に滴下して加えた。得られた溶液を室温に温め、一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を40mlの酢酸エチルに溶解させた。得られた混合物を50mLの希塩酸(1N)で洗浄した。次に、混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、1g(83%)の(1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニルクロリドが白色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CD3OD):δ 6.36(s,1H)、4.45(s,2H)、4.17(t,J=12Hz、1H)、2.50−2.02(m,9H)、1.17−1.09(m,2H)、1.00−0.91(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.45分、m/z=360.0[M+H]+。
工程2:tert−ブチル2−[(1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニル]−2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−7−カルボキシレートの合成
50mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−7−カルボキシレート塩酸塩(876mg、3.33mmol、4.14当量)、DIEA(1.07mg、0.01mmol、0.01当量)、およびジクロロメタン(5mL)を入れた。混合物を30分間撹拌した後、(1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニルクロリド(290mg、0.81mmol、1.00当量)を加えた。得られた溶液を20℃で12時間撹拌した。反応混合物を30mLのジクロロメタンで希釈し、水(10mL×3)で洗浄した。有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(2:1)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、355mg(75%)のtert−ブチル2−[(1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニル]−2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−7−カルボキシレートが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ 7.12(d,1H)、6.32(s,1H)、4.35−4.15(m,3H)、3.60(s,4H)、3.35(t,J=12Hz、4H)、2.35−1.85(m,9H)、1.74(t,J=12Hz、4H)、1.45(s,9H)、1.17−1.08(m,2H)、1.03−0.96(m,2H)ppm。LCMS(方法B、ESI):RT=1.52分、m/z=450.2[M−100]+。
工程3:5−シクロプロピル−N−[(1R,3r,5S)−8−[2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−2−スルホニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドトリフルオロアセテートの合成
25mLの丸底フラスコ中に、tert−ブチル2−[(1R,3r,5S)−3−(5−シクロプロピル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニル]−2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−7−カルボキシレート(50mg、0.09mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)およびトリフルオロ酢酸(2.5mL)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物を、以下の条件:カラム:X Bridge C18、19*150mm、5um;移動相A:水/0.05%のTFA、移動相B:ACN;流量:20mL/分;勾配:10分で30%のBから70%のB;254nmを用いた分取HPLCによって精製した。これにより、36.5mg(83%)の5−シクロプロピル−N−[(1R,3r,5S)−8−[2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−2−スルホニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドトリフルオロアセテートが固体として得られた。1H−NMR(300MHz、D2O):δ 6.28(s,1H)、4.08(s,3H)、3.66(s,4H)、3.15−3.05(m,4H)、2.24−1.86(m,13H)、1.08−099(m,2H)、0.92−0.84(m,2H)ppm。LCMS(方法B、ESI):RT=1.67分、m/z=450.0[M+H]+。
実施例26
5−エチル−N−((1R,3r,5S)−8−(ピペリジン−4−イルメチルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号562)の合成
工程1:エチル5−エチルイソオキサゾール−3−カルボキシレートの合成
250mLの丸底フラスコ中に、エチル2,4−ジオキソヘキサノエート(10g、69.36mmol、1.00当量)、エタノール(100mL)、およびNH2OH−HCl(4.95g、70.23mmol、1.2当量)を入れた。得られた溶液を、油浴中80℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を50mLの酢酸エチルに溶解させた。得られた混合物を2×20mLの水で洗浄した。有機相を乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、10g(46%)のエチル5−エチル−1,2−オキサゾール−3−カルボキシレートが黄色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=1.37分、m/z=170.0[M+H]+。
工程2:5−エチルイソオキサゾール−3−カルボン酸の合成
250mLの丸底フラスコ中に、エチル5−エチル−1,2−オキサゾール−3−カルボキシレート(5g、29.55mmol、1.00当量)、エタノール(50mL)、および水酸化ナトリウム(2.4g、60.00mmol、2.03当量)を入れた。この後、10分間にわたって撹拌しながら水(8mL)を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。塩酸(6N)を用いて、溶液のpH値を4に調整した。得られた溶液を50mLのジクロロメタンで抽出した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、3g(72%)の5−エチル−1,2−オキサゾール−3−カルボン酸が黄色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、DMSO):δ13.8(s,1H)、6.58(s,1H)、2.85(q,J1=7.5Hz、2H)、1.32(t,J=7.5Hz、3H)ppm。LCMS(方法C、ESI):RT=2.60分、m/z=142.0411.0[M+H]+。
工程3:(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−(5−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートの合成
50mLの丸底フラスコ中に、(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(300mg、1.33mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(13mL)、5−エチル−1,2−オキサゾール−3−カルボン酸(480mg、3.40mmol、1.10当量)、1−ヒドロキシベンゾトリゾール(431mg、3.19mmol、1.50当量)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.2g、6.26mmol、3.00当量)およびトリエチルアミン(860mg、8.50mmol、4.00当量)を入れた。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。水層を2×30mLのジクロロメタンで逆抽出し、有機層を組み合わせて、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(6:1)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、350mg(76%)の(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−(5−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートが黄色の固体として得られた。LCMS(方法C、ESI):RT=0.93分、m/z=350.0[M+H]+。
工程4:N−((1R,3r,5S)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
50mLの丸底フラスコ中に、(1R,3r,5S)−tert−ブチル3−(5−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(350mg、1.00mmol、1.00当量)およびジクロロメタン(30mL)を入れた。上記に、塩化水素(ガス)を導入した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。これにより、300mg(HCl塩)のN−[(1R,3r,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−5−エチル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=0.97分、m/z=250.0[M+H]+。
工程5:ベンジル4−(((1R,3r,5S)−3−(5−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルスルホニル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された25mLの丸底フラスコ中に、N−[(1R,3r,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−5−エチル−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミド(100mg、0.40mmol、1.00当量)、およびテトラヒドロフラン(5mL)を入れた。この後、−70℃で撹拌しながらリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1N、1.5mL)を滴下して加えた。これに、ベンジル4−[(クロロスルホニル)メチル]ピペリジン−1−カルボキシレート(200mg、0.60mmol、1.50当量)を、−70℃で数回に分けて加えた。得られた溶液を、ドライアイス浴中−70℃で30分間撹拌した。反応混合物を25℃でさらに16時間撹拌した。得られた溶液を30mLの酢酸エチルで希釈し、2×15mLのH2Oで洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:3)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、140mg(64%)のベンジル4−[[(1R,3r,5S)−3−(5−エチル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニル]メチル]ピペリジン−1−カルボキシレートが白色の固体として得られた。LCMS(方法C、ESI):RT=1.53分、m/z=545.0[M+H]+。
工程6:5−エチル−N−((1R,3r,5S)−8−(ピペリジン−4−イルメチルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
50mLの丸底フラスコ中に、ベンジル4−[[(1R,3r,5S)−3−(5−エチル−1,2−オキサゾール−3−アミド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−スルホニル]メチル]ピペリジン−1−カルボキシレート(120mg、0.22mmol、1.00当量)および塩酸(12N、20mL)を入れた。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物(120mg)を、以下の条件(分取HPLC−025):カラム、XBridge PrepフェニルOBDカラム、5um、19*150mm;移動相、10mmolのNH4HCO3およびMeCN(20.0%のMeCN、10分で75.0%まで、1分で95.0%まで、95.0%で1分保持、2分で20.0%に低下)を含む水;検出器、UV 254/220nmを用いた分取HPLCによって精製した。これにより、34.8mg(38%)の5−エチル−N−[(1R,3r,5S)−8−[(ピペリジン−4−イルメタン)スルホニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−1,2−オキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、CD3OD):δ 6.47(s,1H)、4.26(d,J= 23.0Hz、2H)、4.16(d,J= 6.4Hz、1H)、3.14−3.06(m,4H)、2.89(q,J1=7.6Hz、J2=15.2Hz、2H)、2.76(q,J1=10.8Hz、J2= 12.8Hz、2H)、2.32−2.26(m,2H)、2.10−1.91(m,9H)、1.44−1.38(m,5H)ppm。LCMS(方法C、ESI):RT=2.60分、m/z=411.0[M+H]+。
実施例27
N−((1R,3r,5S)−8−((1s,4S)−4−アミノシクロヘキシルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(化合物番号540)の合成
5Lの丸底フラスコ中に、メタノール(3L)中の5−シクロプロピル−N−((1R,3r,5S)−8−((4−オキソシクロヘキシル)スルホニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(3g、7.12mmol、1.00当量)の溶液を入れた。次に、HCOONH4(17.6g、279.12mmol、40.00当量)および酢酸(852mg、14.19mmol、2.00当量)を加えた。25℃で30分間撹拌した後、NaBH3CN(895mg、14.24mmol、2.00当量)を加えた。得られた溶液を25℃で30分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた固体を酢酸エチル(100mL×5)で抽出した。組み合わされた有機層をを濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCE:MeOH=10:1)によって精製した。生成物を、以下の条件:カラム、X Bridge C18、19*150mm、5um;移動相、移動相A:0.05%のTFA、移動相B:ACN;流量:20mL/分;検出器、254nmを用いた分取HPLCによってさらに精製した。生成物を含有する画分を組み合わせて、濃縮し、次に、塩酸(12N、0.5mL)で酸性化し、減圧下で再度濃縮した。これにより、200mgのN−((1R,3R,5S)−8−((1s,4S)−4−アミノシクロヘキシルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩が淡黄色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、D2O):δ 6.25(s,1H)、4.15(s,2H)、4.10−4.00(m,1H)、3.42−3.25(m,2H)、2.25−1.75(m,17H)、1.09−1.00(m,2H)、0.92−0.81(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.69分、m/z=445.2[M+23]+。
実施例28
N−((1R,3r,5S)−8−(4−(2−アミノプロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号766)の合成
工程1:N−((1R,3r,5S)−8−(4−ブロモフェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
25mLの丸底フラスコ中に、N−((1R,3r,5S)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(500mg、1.68mmol、1.00当量)、およびジクロロメタン(10mL)を入れた。この後、0℃で撹拌しながらTEA(510mg、5.04mmol、3.00当量)を滴下して加えた。これに、4−ブロモベンゼン−1−スルホニルクロリド(470mg、1.84mmol、1.10当量)を、0℃で数回に分けて加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を10mLのジクロロメタンで希釈した。得られた混合物を3×5mLのH2Oで洗浄した。有機相を収集し、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、742mg(92%)のN−((1R,3r,5S)−8−(4−ブロモフェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 7.78−7.70(m,2H)、7.69−7.60(m,2H)、7.04(br,1H)、6.30(s,1H)、4.28(brs,3H)、2.39−2.25(m,2H)、2.11−2.00(m,1H)、1.97−1.72(m,6H)、1.18−1.07(m,2H)、1.00−0.92(m,2H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=1.57分、m/z=480.0[M+H]+。
工程2:5−シクロプロピル−N−((1R,3r,5S)−8−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
窒素の不活性雰囲気でパージされ、維持された50mLの丸底フラスコ中に、N−((1R,3r,5S)−8−(4−ブロモフェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(642mg、1.34mmol、1.00当量)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(293mg、1.74mmol、1.30当量)、Pd(dppf)Cl2(98mg、0.13mmol、0.10当量)、炭酸カリウム(555mg、4.02mmol、3.00当量)、1,4−ジオキサン(15mL)および水(1.5mL)を入れた。得られた溶液を90℃で14時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を25mLのH2Oで希釈し、3×10mLの酢酸エチルで抽出した。有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、544mg(92%)の5−シクロプロピル−N−((1R,3r,5S)−8−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 7.82(d,J=8.7Hz、2H)、7.56(d,J=8.7Hz、2H)、7.05(br,1H)、6.30(s,1H)、5.48(s,1H)、5.24(s,1H)、4.29(brs,3H)、2.41−2.26(m,2H)、2.17(s,3H)、2.11−2.00(m,1H)、1.97−1.70(m,6H)、1.16−1.05(m,2H)、1.01−0.92(m,2H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=1.59分、m/z=442.0[M+H]+。
工程3:N−((1R,3r,5S)−8−(4−(2−(2−クロロアセトアミド)プロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
100mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−((1R,3r,5S)−8−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(544mg、1.23mmol、1.00当量)、AcOH(39mL)、2−クロロアセトニトリル(1.85g、24.50mmol、19.89当量)を入れた。この後、0℃で撹拌しながら硫酸(98%、9.7mL)を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で14時間撹拌した。反応混合物を100mLの氷水で希釈した。炭酸ナトリウム(飽和水溶液)を用いて、溶液のpHを7に調整した。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濃縮後、残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけた。これにより、505mg(77%)のN−((1R,3r,5S)−8−(4−(2−(2−クロロアセトアミド)プロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 7.83(d,J=8.7Hz、2H)、7.48(d,J=8.4Hz、2H)、7.05(br,1H)、6.85(brs,1H)、6.30(s,1H)、4.27(brs,3H)、3.98(s,2H)、2.40−2.26(m,2H)、2.11−2.00(m,1H)、1.95−1.76(m,6H)、1.75(s,6H)、1.15−1.05(m,2H)、1.00−0.91(m,2H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=1.07分、m/z=535.0[M+H]+。
工程4:N−((1R,3r,5S)−8−(4−(2−アミノプロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
25mLの丸底フラスコ中に、N−((1R,3r,5S)−8−(4−(2−(2−クロロアセトアミド)プロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(593mg、1.11mmol、1.00当量)、エタノール(6.0mL)、およびチオ尿素(101mg、1.33mmol、1.20当量)を入れた。この後、撹拌しながらAcOH(1.2mL)を滴下して加えた。得られた溶液を85℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を10mLの酢酸エチルに溶解させ、2×5mLのH2Oで洗浄した。濃縮により、465mg(91%)のN−((1S,3r,5R)−8−(4−(2−アミノプロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドがオフホワイトの固体として得られた。粗生成物(100mg)を、以下の条件:カラム:X Bridge C18、19*150mm、5um;移動相A:水/10mmol/LのNH4HCO3、移動相B:MeOH;流量:30mL/分;勾配:06分で45%のBから75%のB;254nmを用いた分取HPLCによって精製した。生成物を含有する120mLの画分が得られ、それにより、18.4mgのN−((1R,3r,5S)−8−(4−(2−アミノプロパン−2−イル)フェニルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミドが白色の固体として得られた。1H−NMR(400MHz、CD3OD):δ 7.87(d,J=8.8Hz、2H)、7.73(d,J=8.4Hz、2H)、6.35(s,1H)、4.27(brs,2H)、4.20−4.10(m,1H)、2.32−2.21(m,2H)、2.20−2.10(m,1H)、2.00(d,J=14.4Hz、2H)、1.93−1.82(m,2H)、1.63−1.55(m,2H)、1.54(s,6H)、1.18−1.10(m,2H)、1.00−0.91(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.77分、m/z=481.0[M+Na]+。
実施例29
5−シクロプロピル−N−((1S,3r,5R)−8−((1−メチルピペリジン−4−イル)メチルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(化合物番号770)の合成
工程1:ベンジル4−((メチルスルホニルオキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
1000mLの丸底フラスコ中に、ベンジル4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(100g、401.11mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(300mL)、トリエチルアミン(121g、1.20mol、3.00当量)を入れた。この後、0℃で撹拌しながらメタンスルホニルクロリド(91.6g、799.64mmol、2.00当量)を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を2×500mLのH2Oで洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いたシリカゲルカラムに適用した。これにより、116g(88%)のベンジル4−((メチルスルホニルオキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートが黄色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 7.40−7.29(m,5H)、5.07(s,2H)、4.08−4.01(m,4H)、3.17(s,3H)、2.90−2.70(m,2H)、1.99−1.86(m,1H)、1.69−1.66(m,2H)、1.20−1.15(m,2H)ppm。LCMS(方法D、ESI):RT=1.46分、m/z=328.0[M+H]+。
工程2:ベンジル4−(アセチルチオメチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
2000mLの丸底フラスコ中に、ベンジル4−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]ピペリジン−1−カルボキシレート(116g、354.31mmol、1.00当量)、アセトニトリル(1000mL)、1−(ポタシオスルファニル)エタン−1−オン(190g、1.66mol、5.00当量)を入れた。得られた溶液を油浴中80℃で2時間撹拌した。得られた溶液を2×500mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、105g(96%)のベンジル4−(アセチルチオメチル)ピペリジン−1−カルボキシレートが赤色の油として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 7.40−7.29(m,5H)、5.12(s,2H)、4.20−4.13(m,2H)、2.83−2.70(m,4H)、2.34(s,3H)、1.78−1.70(m,2H)、1.68−1.57(m,1H)、1.28−1.22(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.53分、m/z=308.0[M+H]+。
工程3:ベンジル4−(クロロスルホニルメチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
1000mLの丸底フラスコ中に、ベンジル4−[(アセチルスルファニル)メチル]ピペリジン−1−カルボキシレート(105g、341.57mmol、1.00当量)、酢酸(500mL)、水(250mL)を入れた。この後、N−クロロスクシンイミド(160g、1.20mol、3.50当量)を、0℃で数回に分けて加えた。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた溶液を2×500mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を組み合わせて、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いたシリカゲルカラムに適用した。これにより、95g(84%)のベンジル4−(クロロスルホニルメチル)ピペリジン−1−カルボキシレートが淡黄色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 7.41−7.28(m,5H)、5.12(s,2H)、4.24−4.08(m,2H)、3.65(d,J=6.3Hz、2H)、2.89−2.73(m,3H)、2.43−2.31(m,1H)、2.07−1.95(m,2H)、1.43−1.21(m,2H)ppm。LCMS(方法A、ESI):RT=1.48分、m/z=332.0[M+H]+。
工程4:ベンジル4−(((1S,3r,5R)−3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルスルホニル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
1000mLの丸底フラスコ中に、N−((1S,3r,5R)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(28.4g、95.37mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(500mL)、トリエチルアミン(100g、988.24mmol、10.00当量)を入れた。この後、ベンジル4−[(クロロスルホニル)メチル]ピペリジン−1−カルボキシレート(35g、105.48mmol、1.10当量)を、−70℃で数回に分けて加えた。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を2×300mLのH2Oで洗浄した。有機相を収集した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いたシリカゲルカラムに適用した。これにより、34g(64%)のベンジル4−(((1S,3r,5R)−3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルスルホニル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートが白色の固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CDCl3):δ 7.36−7.26(m,5H)、7.10(d,J=7.2Hz、1H)、6.32(s,1H)、5.12(s,2H)、4.31−4.16(m,5H)、2.92−2.84(m,4H)、2.31−1.92(m,12H)、1.31−1.24(m,2H)、1.14−1.09(m,2H)、1.01−0.97(m,2H)ppm。LCMS(方法B、ESI):RT=1.59分、m/z=557.0[M+H]+。
工程5:5−シクロプロピル−N−((1S,3r,5R)−8−(ピペリジン−4−イルメチルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の合成
1000mLの丸底フラスコ中に、ベンジル4−(((1S,3r,5R)−3−(5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボキサミド)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルスルホニル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(48g、86.23mmol、1.00当量)、塩酸(12N、500mL)を入れた。得られた溶液を25℃で8時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、39g(99%)の5−シクロプロピル−N−((1S,3r,5R)−8−(ピペリジン−4−イルメチルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩がオフホワイトの固体として得られた。LCMS(方法A、ESI):RT=0.99分、m/z=423.0[M+H]+。
工程6:5−シクロプロピル−N−((1S,3r,5R)−8−((1−メチルピペリジン−4−イル)メチルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドの合成
2000mLの丸底フラスコ中に、5−シクロプロピル−N−((1S,3r,5R)−8−(ピペリジン−4−イルメチルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(42g、91.50mmol、1.00当量)、メタノール(800mL)、ホルムアルデヒド(40mL)、酢酸(8mL)を入れた。得られた溶液を25℃で0.5時間撹拌した。この後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(11g、175.05mmol、2.00当量)を、0℃で数回に分けて加えた。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。水酸化ナトリウム(1N)を用いて、溶液のpH値を10に調整した。得られた溶液を2×500mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を組み合わせて、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、38.9g(98%)の5−シクロプロピル−N−((1S,3r,5R)−8−((1−メチルピペリジン−4−イル)メチルスルホニル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドがオフホワイトの固体として得られた。1H−NMR(300MHz、CD3OD):δ 6.41(s,1H)、4.28−4.18(m,3H)、3.10(d,J=6.0Hz、2H)、2.94(d,J=12.0Hz、2H)、2.34−1.95(m,17H)、1.60−1.40(m,2H)、1.21−1.15(m,2H)、1.05−0.98(m,2H)ppm。LCMS(方法B、ESI):RT=1.64分、m/z=437.1[M+H]+。
実施例30
SMYD3生化学的アッセイ
一般的な材料
S−アデノシルメチオニン(SAM)、S−アデノシルホモシステイン(SAH)、トリス、Tween20、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ウシ皮膚ゼラチン(BSG)、およびトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩溶液(TCEP)を、可能な限り高いレベルの純度でSigma−Aldrichから購入した。80 Ci/mmolの比活性を有する3H−SAMを、American Radiolabeled Chemicalsから購入した。384ウェル乳白色OptiPlatesおよびSPAビーズ(Perkin Elmer、カタログ番号RPNQ0013)を、PerkinElmerから購入した。
基質
参照配列AAF63496.3に対応するN末端GSTタグ化MEKK2(MAP3K2)タンパク質を、Life Technologies(カタログ番号PV4010)から購入した。このタンパク質をHigh Five昆虫細胞中で発現させ、85%を超える純度になるまで精製した。タンパク質の同一性をタンパク質分解後のMS/MS分析によって確認した。使用されるタンパク質配列は以下のものであった:
分子生物学
完全長ヒトSMYD3アイソフォーム1(BAB86333)を、His6タグおよびTEVおよびSUMO切断部位を含有する修飾されたpET21bプラスミド中に挿入した。SMYD3の2つの一般的な変異体が集団に存在するため、その後、部位特異的な突然変異生成を行って、アスパラギンからリジンまでのアミノ酸13を変更して、プラスミドpEPZ533を得た。位置13におけるリジンが、より一般的に存在する配列(NP_001161212)に一致する。
タンパク質発現
大腸菌(E.coli)(BL21 codonplus RIL菌株、Stratagene)を、コンピテント細胞およびプラスミドDNAを混合し、30分間にわたって氷上でインキュベートした後、42℃で1分間にわたって熱ショックを与え、2分間にわたって氷上で冷却することによって、プラスミドpEPZ553を用いて形質転換した。形質転換された細胞を成長させ、37℃で一晩、100μg/mLのアンピシリンおよび17μg/mLのクロラムフェニコールを含むLB寒天上で選択した。単一クローンを用いて、100μg/mLのアンピシリンおよび17μg/mLのクロラムフェニコールを含む200mLのLB培地を接種し、180rpmで、オービタルシェーカー上で、37℃でインキュベートした。対数増殖期になったら、培養物を2LのLB培地中で1:100に希釈し、OD600が約0.3になるまで増殖させ、その後、培養物を15℃および160rpmでインキュベートした。OD600が約0.4に達したら、IPTGを0.1mMの最終濃度になるまで加え、細胞を15℃および160rpmで一晩増殖させた。細胞を、4℃で4分間にわたる、8000rpmにおける遠心分離によって採取し、精製のために−80℃で貯蔵した。
タンパク質精製
発現された完全長ヒトHisタグ化SMYD3タンパク質を、緩衝液A(25mMのトリス、200mMのNaCl、5%のグリセロール、5mMのβ−メルカプトエタノール、pH7.8)による樹脂の平衡化後に、ニッケル親和性クロマトグラフィーによって細胞ペーストから精製した。カラムを、緩衝液B(緩衝液Aおよび20mMのイミダゾール)で洗浄し、Hisタグ化SMYD3を、緩衝液C(緩衝液Aおよび300mMのイミダゾール)で溶離した。Hisタグ、TEVおよびSUMO切断部位を除去し、1:200(ULP1:SMYD3)の比率におけるULP1タンパク質の添加によって、天然SMYD3を生成した。イミダゾールを、緩衝液A中で一晩、透析によって除去した。透析された溶液を第2のニッケルカラムに加え、天然SMYD3タンパク質を、カラムフロースルー(flow−through)から収集した。フロースルーを、緩衝液D(25mMのトリス、5%のグリセロール、5mMのβ−メルカプトエタノール、50mMのNaCl、pH7.8)中で透析し、ULP1を、Q sepharose fast flowカラムを用いて除去した。SMYD3を、緩衝液Aで溶離し、緩衝液Aにより平衡化されたS200サイズ排除カラムを用いてさらに精製した。SMYD3を、89%の最終純度で2mg/mLになるまで濃縮した。
予測される翻訳:
MEKK2タンパク質基質に対するSMYD3酵素アッセイの一般的手順
アッセイは全て、使用当日に調製された、25mMのトリス−Cl(pH8.0)、1mMのTCEP、0.005%のBSG、および0.005%のTween 20からなる緩衝液中で行った。100%のDMSO(1ul)中の化合物を、384チャネルヘッド(Agilent Technologies)が装着されたBravo自動液体処理プラットフォームを用いて、384ウェル乳白色OptiPlate中にスポッティングした。DMSO(1ul)を、最大シグナル対照のために列11、12、23、24、行A〜Hに加え、公知の生成物であり、SMYD3の阻害剤である1ulのSAHを、最小シグナル対照のために列11、12、23、24、行I〜Pに加えた。SMYD3酵素を含有する反応混液(cocktail)(40ul)を、Multidrop Combi(Thermo−Fisher)によって加えた。化合物を、SMYD3とともに、室温で30分間インキュベートさせ、次に、反応を開始させるために、SAMおよびMEKK2を含有する反応混液(10ul)を加えた(最終容量=51ul)。成分の最終濃度は以下のとおりであった:SMYD3は0.4nMであり、3H−SAMは8nMであり、MEKK2は12nMであり、最小シグナル対照ウェル中のSAHは1mMであり、DMSO濃度は2%であった。3H−SAMを、MEKK2へのその取り込みが検出されないレベルまで希釈する100uMの最終濃度まで放射性標識されていないSAM(10ul)を加えることによって、アッセイを停止した。放射性標識されたMEKK2を、シンチレーション近接アッセイ(SPA)を用いて検出した。0.5Mのクエン酸中のSPAビーズの10uLの10mg/mLの溶液を加え、プレートを1分間にわたって600rpmで遠心分離して、放射性標識されたMEKK2をSPAビーズ上に沈殿させた。次に、壊変毎分(dpm)として、あるいはカウント毎分(cpm)と呼ばれる、3H標識MEKK2の量を測定するために、PerkinElmer TopCountプレートリーダーにおいてプレートを読み取った。
阻害%計算
ここで、dpm=壊変毎分、cmpd=アッセイウェル中のシグナル、minおよびmaxはそれぞれ最小および最大シグナル対照である。
4パラメータIC50フィット
ここで、トップおよびボトムは、通常、変動されるが、3パラメーターフィットではそれぞれ100または0に固定され得る。ヒル係数は、通常、変動されるが、3パラメーターフィットでは同様に1に固定され得る。Yは、阻害%であり、Xは、化合物濃度である。
本開示のそれぞれの化合物についてのSMYD3生化学的アッセイデータが、表1A、2A、および3A中の、「SMYD3生化学的IC50(μM)」という表題の列に示される。
実施例31
SMYD3細胞アッセイ
トリメチル−MEKK2−In−Cell Westernアッセイ
293T/17接着細胞を、ATCC(米国培養細胞系統保存機関(American Type Culture Collection))(Manassas,VA,USA)から購入した。MEM/Glutamax培地、Optimem Reduced Serum培地、ペニシリン−ストレプトマイシン、0.05%のトリプシンおよび1×D−PBSを、Life Technologies(Grand Island,NY,USA)から購入した。PBS−10Xを、Ambion、Life Technologies(Grand Island,New York,USA)から購入した。Tween 20を含むPBS(PBST(10x))を、KPL(Gaithersburg,Maryland,USA)から購入した。Tet System FBSに承認されたFBS US Sourceを、Clontech(Mountain View,California,USA)から購入した。Odysseyブロッキング緩衝液、800CWヤギ抗ウサギIgG(H+L)抗体、680CWヤギ抗マウスIgG(H+L)およびLicor Odyssey赤外線スキャナを、Licor Biosciences(Lincoln,NE,USA)から購入した。トリ−メチル−リジン[A260]−MEKK2抗体、MEKK2およびSMYD3プラスミドは、Epizymeで作製された。抗flagモノクローナルマウス抗体を、Sigma(St.Louis,MO,USA)から購入した。メタノールを、VWR(Franklin,MA,USA)から購入した。10%のTween 20を、KPL,Inc.(Gaithersburg,Maryland,USA)から購入した。Fugeneを、Promega(Madison,WI,USA)から購入した。Biotek ELx405を、BioTek(Winooski,Vermont,USA)から購入した。multidrop combiを、Thermo Scientific(Waltham,Massachusetts,USA)から購入した。
293T/17接着細胞を、増殖培地(10%のv/vのTet System FBSが補充されたMEM/Glutamax培地において維持し、5%のCO2下で、37℃で培養した。
トリメチル−リジン−MEKK2およびMEKK2の検出のための細胞処理、In Cell Western(ICW)
293T/17細胞を、T150フラスコ当たり30mLの培地中のcm2当たり33,333個の細胞の濃度のアッセイ培地中で播種し、5%のCO2下で、37℃でインキュベートした。滅菌したEppendorf中で1350μLのOpti−MEMを、Fugene(81μL)とまず混合することによって、プラスミドを、細胞への送達のために調製し、室温(RT)で5分間インキュベートした。C−3XFlagを含むMEKK2−flag(13.6ug/T150)MEKK2 p3XFlag−CMV−14、およびC−3XFlagプラスミドを含まないSMYD3(0.151ug/T150)SMYD3 p3XFlag−CMV−14を、1.7mLの滅菌した微量遠心管に等分した。MEKK2およびSMYD3の遺伝子IDは、それぞれNM_006609.3およびQ9H7B4である。次に、Opti−MEM/Fugene混合物の全体積を、DNAプラスミドを含有する微量遠心管に加え、混合し、次に、室温で15分間インキュベートした。293T/17細胞上の培地を新しくし、DNA/Fugene複合体を各フラスコに無菌で加え、穏やかに揺すり、37Cで5時間インキュベートした。次に、培地を除去し、細胞を、フラスコ中で、PBSで1回洗浄した。トリプシン0.05%(3mL)を加え、細胞を3分間インキュベートした。室温のMEM+10%のTet system FBSを加え、細胞を穏やかに混合し、Vi−細胞を用いてカウントした。細胞を、DMSOで希釈された試験薬剤を含有する384ウェル黒色/透明ポリ−D−リジン被覆プレートに、50μLのMEM/10%のTet FBS/Pen/Strep中で、100,000個の細胞/mLで播種した。試験化合物の最終的な最高濃度は40μMであった。DMSOの総濃度は、0.2%(v/v)を超えなかった。プレートを、低空気流領域(low−airflow area)で、室温で30分間インキュベートした後、24時間にわたって、5%のCO2下で、37℃でインキュベートした。10分間にわたる氷冷(−20℃)メタノール(90μL/ウェル)による固化および透過化の前に、アッセイプレートの全てのウェルから培地を吸引した。プレートを、BioTek ELx405上で、PBSで3回すすいだ。PBSを、最後の吸引によって除去し、Odysseyブロッキング緩衝液(50μL/ウェル)を各ウェルに加え、室温で1時間インキュベートした。一次抗体溶液を調製し(希釈剤(Odysseyブロッキング緩衝液+0.1%のTween 20)中の、1:600の希釈率の抗トリメチル−MEKK2および1:10,000の希釈率のマウス抗flag抗体)、ウェル当たり20μLを、Multidrop Combiを用いて分配した。次に、アッセイプレートを箔で密封し、4℃で一晩インキュベートした。プレートを、Biotek ELx405上で、PBS−Tween(1X)で5回洗浄し、ペーパータオルで拭き取って、過剰な試薬を除去した。検出抗体溶液(希釈剤(Odysseyブロッキング緩衝液+0.1%のTween 20)中で1:400に希釈されたIRDye 800 CWヤギ抗ウサギIgG、および希釈剤(Odysseyブロッキング緩衝液+0.1%のTween 20)中で1:500のIRDye 680CWヤギ抗マウスIgGを加え(20μL/ウェル)、室温で1時間にわたって暗所でインキュベートした。次に、プレートを、ELx405上で、PBS−T(1X)で4回洗浄した。水による最後のすすぎを行った(115μL/ウェルで、ELx405上で3回洗浄)。次に、プレートを、200×gで、ペーパータオル上で逆さにして遠心分離して、過剰な試薬を除去した。プレートを、1時間にわたって暗所で乾燥させた。84μmの解像度、中程度の品質(medium quality)、フォーカスオフセット(focus offset)4.0、MEKK2−flagシグナルを測定するための700チャネル強度=3.5、各ウェルのトリメチル−MEKK2シグナルを測定するための800チャネル強度=5で、Odyssey Imagerを用いて、700および800の波長の積分強度を測定した。
計算:
まず、各ウェルの比率を、下式によって求めた:
各プレートは、DMSOのみの処理(最小阻害)の14の対照ウェルならびに最大阻害の14の対照ウェル(バックグラウンド)を含んでいた。各対照タイプの比率値の平均を計算し、それを用いて、プレート中の各試験ウェルについての阻害パーセントを求めた。対照化合物を、40μMから開始して全部で9つの試験濃度に対してDMSO中で2倍に連続希釈した。阻害パーセントを(以下で)計算した。
非線形回帰曲線を生成して、化合物の濃度につき3組のウェルを用いてIC50および用量反応関係を計算した。
本開示のそれぞれの化合物についてのSMYD3細胞アッセイデータが、表1A、2A、および3A中の、「SMYD3細胞IC50(μM)」という表題の列に示される。
実施例32
SMYD2アッセイ
一般的な材料
S−アデノシルメチオニン(SAM)、S−アデノシルホモシステイン(SAH)、ビシン、Tween20、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ウシ皮膚ゼラチン(BSG)、およびトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)を、可能な限り高いレベルの純度でSigma−Aldrichから購入した。80 Ci/mmolの比活性を有する3H−SAMを、American Radiolabeled Chemicalsから購入した。384ウェルストレプトアビジンFlashplatesを、PerkinElmerから購入した。
基質
ペプチドは、21stCenturyBiochemicalsによってN末端リンカー−親和性タグモチーフおよびC末端アミドキャップを用いて合成された。ペプチドを、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により95%超の純度になるまで精製し、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)によって確認した。配列は、ARTKQTARKSTGGKAPRKQLATKAARKSA(K−Biot)−アミド(配列番号3)であった。
生化学的酵素活性アッセイのための組み換えSMYD2酵素の生成
完全長SMYD2(NP_064582.2)を、TEVプロテアーゼ切断部位が前にある、N末端His6タグおよびFLAGタグを有するpFastbac−Htb−licベクターにクローニングした。タンパク質を、Sf9昆虫細胞中で発現させた。細胞を、溶解緩衝液(25mMのHEPES−NaOH、pH7.5、200mMのNaCl、5%のグリセロール、および5mMのβ−ME)中で再懸濁させ、超音波処理によって溶解させた。タンパク質を、Ni−NTA(Qiagen)によって精製した後、His6タグを除去するためのTEV切断、減法的Ni−NTA(Qiagen)、およびS200カラム(GE Healthcare)を用いたゲルろ過クロマトグラフィーを行った。精製されたタンパク質を、20mMのトリス−HCl、pH8.0、100mMのNaCl、および1mMのTCEP中で貯蔵した。
ペプチド基質に対するSMYD2酵素アッセイの一般的手順
アッセイは全て、使用当日に調製された、20mMのビシン(pH=7.6)、1mMのTCEP、0.005%のウシ皮膚ゼラチン、および0.002%のTween20からなる緩衝液中で行った。100%のDMSO(1ul)中の化合物を、384チャネルヘッド(Thermo Scientific)が装着されたPlatemate Plusを用いて、ポリプロピレン384ウェルV底プレート(Greiner)中にスポッティングした。DMSO(1ul)を、最大シグナル対照のために列11、12、23、24、行A〜Hに加え、公知の生成物であり、SMYD2の阻害剤である1ulのSAHを、最小シグナル対照のために列11、12、23、24、行I〜Pに加えた。SMYD2酵素を含有する反応混液(40ul)を、Multidrop Combi(Thermo−Fisher)によって加えた。化合物を、SMYD2とともに、室温で30分間インキュベートさせ、次に、反応を開始させるために、3H−SAMおよびペプチドを含有する反応混液(10ul)を加えた(最終容量=51ul)。成分の最終濃度は以下のとおりであった:SMYD2は1.5nMであり、3H−SAMは10nMであり、ペプチドは60nMであり、最小シグナル対照ウェル中のSAHは1000uMであり、DMSO濃度は2%であった。3H−SAMを、ペプチド基質へのその取り込みが検出されないレベルまで希釈する600uMの最終濃度まで非放射標識SAM(10ul)を加えることによって、アッセイを停止した。次に、384ウェルポリプロピレンプレート中の50ulの反応物を、384ウェルFlashplateに移し、ビオチン化ペプチドを、ストレプトアビジン表面に少なくとも1時間結合させてから、Biotek ELx405プレート洗浄装置において0.1%のTween20で3回洗浄した。次に、壊変毎分(dpm)として測定されるかあるいはカウント毎分(cpm)と呼ばれる、Flashplate表面に結合された3H標識ペプチドの量を測定するために、PerkinElmer TopCountプレートリーダーにおいてプレートを読み取った。
阻害%計算
ここで、dpm=壊変毎分、cmpd=アッセイウェル中のシグナル、minおよびmaxはそれぞれ最小および最大シグナル対照である。
4パラメータIC50フィット
ここで、トップおよびボトムは、通常、変動されるが、3パラメーターフィットではそれぞれ100または0に固定され得る。ヒル係数は、通常、変動されるが、3パラメーターフィットでは同様に1に固定され得る。Iは、化合物濃度である。
これまで本発明を十分に記載してきたが、本発明が、本発明またはその任意の実施形態の範囲に影響を与えずに、条件、配合、および他のパラメータの広い同等の範囲内で実施され得ることが当業者によって理解されよう。
本発明の他の実施形態は、本明細書の検討および本明細書に開示される本発明の実施から当業者に明らかであろう。本明細書および実施例はあくまでも例示であるものとみなされることが意図され、本発明の真の範囲および趣旨は以下の特許請求の範囲によって示される。
本明細書に引用される全ての特許および刊行物は、全体が参照により本明細書に完全に援用される。