JP2017522040A - シアリル化が改善されたFcを有するバリアントを作製するための方法 - Google Patents
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Abstract
Description
- 前記Fcフラグメントの240から243、258から267及び290から305位のアミノ酸の中から選択される少なくとも1つのアミノ酸の変異工程であって、番号付けはEUインデックスの又はKabatにおいて同等のものである工程、及び、その後
- 得られたフラグメントFcのシアリル化を分析するための工程
を含む。
- 前記Fcフラグメントの240から243、258から267及び290から305位のアミノ酸の中から選択される少なくとも1つのアミノ酸の変異工程であって、番号付けはEUインデックスの又はKabatにおいて同等のものである、工程及び、その後
- 得られたフラグメントFcのシアリル化を分析するための工程
を含む。
i)Fcフラグメントを含む親ポリペプチドをコードする核酸配列が用意され、
ii)バリアントをコードする核酸配列を得るためにi)で用意された核酸配列が改変され、
iii)ii)で得られた核酸配列が宿主細胞において発現され、バリアントが回収されて
得られる。
294位が欠失しているバリアントの産生
本発明者らは、本発明によるいくつかのバリアント、特に294位(EUインデックス又はKabatにおいて同等のもの)が欠失しているバリアントのシアリル化を分析した。分析したDel294バリアントのうち、いくつかのバリアントは、特許出願EP 2 233 500において最適化されたFcRnとの結合をもたらすために記載されている組合せの中からの追加の変異の組合せを含む。
ヒトIgG1の重鎖由来の残基226から447(KabatのEUインデックスに従い、図1に示される)をコードするヒト遺伝子FcをファージミドベクターpMG58等の適したベクターに当業者に周知の標準的な手順に従ってクローン化する。
全体の標的配列に対してランダム変異を均一に導入するという目的で確実性が低いヒトポリメラーゼDNAを使用するWO02/038756に記載された手順に従って、いくつかのバンクをその後形成した。更に具体的には、相補的変異のプロフィールを形成するために3つの異なるムターゼ(pol β、η及びι)をさまざまな条件下において使用した。
Fcフラグメントを選択するために使用される標準的な手順に従ってファージディスプレイ技術を使用することによってFcバンクを発現させる。選択は、欧州特許出願EP 2 233 500の詳細な手順に従って、特に、固相又は液相におけるFcRnに対する選択及びその後のフラグメントのFcRnに対する結合特性のELISAによる判定によって達成することができる。
294位が欠失している変異体の産生のためのベースとして使用される「FcRn最適化」変異のいくつかの組合せを選択した。以下の組合せを選択した:
N315D/A330V/N361D/A378V/N434Y(T5A-74)
T256N/A378V/S383N/N434Y(C6A-78)
V259I/N315D/N434Y(C6A-74)
Fcフラグメント配列である配列番号1をpCEP4(Invitrogen社)由来の一般的な真核細胞発現ベクターにクローン化し、これは標準的なPCR手順による抗CD20キメラ抗体の重鎖を含んでいる。この抗体の軽鎖を同様のpCEP4由来ベクターに挿入した。Fcフラグメントの目的とするすべての変異をオーバーラップPCRにより抗CD20重鎖を含む発現ベクターに挿入した。例えば、発現ベクターに含まれる重鎖に294位の欠失を組み込むために適合した2セットのプライマーを使用することによってバリアント294Delを得た。
抗CD20及び抗RhD特異性を有する完全なIgGの様式で細胞株YB2/0(ATCC、CRL-1662)においてFcバリアントを調製した。このために、IgGの重鎖及び軽鎖をYB2/0における産生のために最適化されたバイシストロン性HKCD20ベクターにクローン化した。YB2/0細胞の安定したプールにおいて産生を行った。
さまざまなタンパク質のシアリル化の分析
操作方法:サンプルの調製
1 脱塩及びN-脱グリコシル化
第1の段階では、潜在的に存在する遊離還元性炭水化物並びに次に続く工程において妨げになる可能性のある物質(塩及び賦形剤)をすべて除去するために分析対象のサンプルを標準的な手順に従って塩析した。塩析後、サンプルを乾燥した後、変性及び還元条件下でN-グリカナーゼの酵素作用によりグリカンを放出させて、N-脱グリコシル化の収量を最大にした。IgのN-脱グリコシル化のために、その乾燥サンプルに1/5に希釈した45μLの消化溶液PNGase Fを吸収させた。1.5μLの超純水中の10%(v/v)β-メルカプトエタノールを撹拌しながら添加し、室温で15分間インキュベーションした。次に、撹拌及び水浴における37℃で12から18時間のインキュベーションの前に1μLのPNGase F溶液(2.5mU/μL)を添加した。次に、冷えたEtOHを用いた沈殿によりグリカンを脱グリコシル化タンパク質から分離した。
100μgに相当する糖タンパク質を含むそれぞれの乾燥したアルコール性小画分Nをそれぞれ(1)フコシル化レベルを求めるためにα-シアリダーゼ、β-ガラクトシダーゼ及びN-アセチル-β-ヘキソサミニダーゼにより、(2)挿入GlcNAcのレベルを算出するためにα-シアリダーゼ、β-ガラクトシダーゼ及びα-フコシダーゼにより、及び(3)ガラクトシル化指数を求めるためにα-シアリダーゼ及びα-フコシダーゼにより消化した。
N-グリコシル化が完全にわかっているリファレンス糖タンパク質標準物質を用いて、そのN-グリカンの移動時間を分析対象のサンプルの電気泳動像において観察される化学種のものと比較することによってN-グリカンのピークを特定した。更に、グルコースホモ重合体の不均質な混合物の分析後(Glcラダー)、オリゴ糖標準物質の移動時間をグルコース単位(GU)に変換した。GUのこれらの値を、その後、GUがわかっている少数の標準的なオリゴ糖のものと比較することになり、特定の信頼水準を高める可能性をもたらすことになる。
A- YB2/0において産生されたバリアント
以下のポリペプチドを分析した。
得られた電気泳動図は二分岐グリカン構造を示している。これらの構造は大部分がシアリル化されている。
得られた電気泳動図は二分岐グリカン構造を示している。これらの構造は大部分がシアリル化されている。
得られた電気泳動図は二分岐グリカン構造を示している。これらの構造は大部分がシアリル化されている。
得られた電気泳動図は、大部分が短い非フコシル化アガラクトシル構造(G0:52.06%)からなる二分岐グリカン構造を示している。フコシル化構造は少数である。二分する位置にGlcNacを有するいくつかの構造(G0B、G0FB)が確認されている。
得られた電気泳動図は、二分岐グリカン構造及びいくつかの三分岐(triantenna)構造を示している。これらの構造は大部分がシアリル化されている。
主なオリゴ糖構造はG0である(55.20%)。算出されたフコシル化レベルは12.37%であり、ランDSial+DGal+DhexNAc(*)により得られたフコシル化レベルは10.63%である。バイセクティングGlcNacを有する形態のレベルは2.27%である。算出されたガラクトシル化レベルは39.13%である。
得られた電気泳動図は、二分岐グリカン構造及びいくつかの三分岐構造を示している。これらの構造は大部分がシアリル化されている。
以下のポリペプチドを分析した(抗CD20 IgGバリアント)。
294位が欠失しているIgGの半減期の分析
ヒトFcRn関するトランスジェニックマウスの血清中における免疫グロブリンの残存性を評価した。2つの抗原特異性を試験した。294位が欠失している抗CD20 IgG及び抗RhD IgGを対応するIgG WTと比較して試験した。
この試験では、294位が欠失している両IgGは、1.7の比(バリアント半減期/WT)で半減期の増加を示した(図2)。
C0:T0に対して推定される最高濃度
AUCO-t:時間/血漿中濃度曲線下面積(時間T0から抗体が依然として定量化できる最終時間tまで)
AUCinf:T0から無限大までの時間/血漿中濃度曲線下面積(=AUCO-t+無限大までの推定)
T1/2:半減期
Vd:分布容積
Cl:クリアランス
定方向変異誘発による更なるFcバリアントの産生及びFc受容体に対する結合試験
1.Fcバリアントの構築:
標的位置(240から243、258から267、290から305)に欠失又は縮重コドン(NNN若しくはNNK)を組み込むのに適合した2セットのプライマーを使用することによるオーバーラップPCRによって抗CD20重鎖を含む発現ベクターにフラグメントFcの目的とする各変異を独立して挿入した。PCRによってそれにより得られたフラグメントを結合させ、得られたフラグメントを標準的な手順を使用することによるPCRによって増幅した。PCR産物を1%(w/v)アガロースゲルにおいて精製し、適した制限酵素により消化し、真核細胞発現ベクターpMGM05-CD20(pCEP4、Invitrogen社)にクローン化し、このベクターはFcフラグメントに対するクローニングサイト(BamHI及びNotI)及び抗CD20抗体の可変鎖VHを含む。このコンストラクトは、Fcにおける2つのアミノ酸の変異(aa224及び225、GSに変えられたHT)及びFcのC末端におけるEFAAA配列の付加を引き起こすが、極めて多くのクローンを極めて急速に試験する可能性をもたらす。第1の段階では、これらの変異は、さまざまな受容体に対するIgG-WTの結合を改変しないことが確認された。その後、それを確認するために陽性対照をこの系にクローン化した:
- Xencor社の抗CD19抗体XmAb5574からのIgG1-S239D、I332E(C1):CD16aに対する陽性対照、
- Xencor社のIgG1-G236A(C4):CD32aH/Rに対する陽性対照、
- Abgenix社/Genentech社のIgG1-K326W、E333S(C3):C1qに対する陽性対照、及び
- Xencor社の抗CD19抗体XmAb5574からのIgG1-S267E、L328F(C5):CD32bに対する陽性対照。
抗CD20の軽鎖を、重鎖に対して使用したベクターと同一の、pMGM01-CDC20(pCEP4、Invitrogen社)として知られるpCEP4ベクターに挿入した。24ウェルプレートで培養したHEK293-F Freestyle(商標)(Invitrogen社)細胞を、トランスフェクション試薬(1μl/ml)を用いて標準的な手順(Invitrogen社)を使用することによって等モル量(250ng/ml)のベクターpMGM01-CD20及びpMGM05-CD20(Fc-WT及びバリアント)によりコトランスフェクトした。その細胞を、トランスフェクション後7〜9日間いかなる血清も含まない培地中で懸濁培養し、その細胞の100Gにおける10分間の遠心分離後にIgGを含む上清(1ml)を回収した。上清に分泌されたIgGを、ELISA試験(FastELISA、R&D biotech社)を使用することによって定量した。
CD16aは活性化受容体であり、これはFcに対する結合部位の158位に多型V/Fを有する。CD16aVに対する親和性は更に良好である。CD16aVは商業的に入手可能である(R&D system社)。
IgGバリアントを、いくつかのヒトFcR及びFcRnとのその結合についてELISAを用いて試験した。Maxisorpイムノプレートを、PBS中の0.1μgのCD32aH/ウェル若しくは0.2μgのCD16aV/ウェル又はP6(リン酸ナトリウム100mM、塩化ナトリウム50mM、pH6.0)中の0.25μgのFcRnでコーティングした。NiNTAプレート(HisGrab Pierce社)をPBS中の0.05μgのCD32aR/ウェル又は0.2μgのCD32b/ウェルでコーティングした。4℃で一晩のコーティング後、そのプレートをPBS(又はP6)/0.05%のTween-20で2回洗浄し、PBS/4%のBSA(又はスキムミルク中のP6 4%)により37℃で2時間飽和させた。並行して、上清をPBS(又はFcRnに対する試験に対してはP6)に0.5μgのIgG/mlの最終濃度で希釈し、同じ濃度の抗ヒトヤギHRP IgGのF(ab')2と室温で2時間混合した。その後、F(ab')2と一体となったIgGを、CD16aV、CD32aR及びCD32bに関しては全く希釈せず(すなわち0.5μg/mlのIgG)、CD32aHに関してはPBSに0.25μg/mlで希釈し、FcRnに関してはP6に0.035μg/mlで希釈して飽和したELISAプレートにおいて穏やかに撹拌しながら30℃で1時間インキュベートした。その後、そのプレートをTMB(Pierce社)で発色させ、その吸光度を450nmで読み取った。
Claims (18)
- Fcフラグメントのシアリル化を増加させるための方法であって、前記Fcフラグメントの240から243、258から267及び290から305位のアミノ酸の中から選択される少なくとも1つのアミノ酸の変異工程を含み、番号付けはEUインデックスの又はKabatにおいて同等のものである、方法。
- Fcフラグメントを含む親ポリペプチドのバリアントを作製するための方法であって、前記バリアントは親ポリペプチドのFcフラグメントのシアリル化と比べて前記Fcフラグメントのシアリル化が改善されており、前記方法は前記Fcフラグメントの240から243、258から267及び290から305位のアミノ酸の中から選択される少なくとも1つのアミノ酸の変異工程を含み、番号付けはEUインデックスの又はKabatにおいて同等のものである、方法。
- 前記Fcフラグメントのシアリル化が、変異工程前の前記Fcフラグメント又は親ポリペプチドの前記Fcフラグメントのシアリル化と比べて少なくとも10%、好ましくは少なくとも15%、好ましくは少なくとも20%、好ましくは少なくとも25%、好ましくは少なくとも30%、好ましくは少なくとも35%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも45%、好ましくは少なくとも50%、好ましくは少なくとも55%、好ましくは少なくとも60%、好ましくは少なくとも65%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%増加していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
- Fcフラグメントを含む親ポリペプチドのバリアントを作製するための方法であって、前記バリアントは、前記Fcフラグメントによって媒介される、親ポリペプチドのエフェクター活性と比べて低減された少なくとも1つのエフェクター活性を有する方法において、前記方法は前記Fcフラグメントの240から243、258から267及び290から305位のアミノ酸の中から選択される少なくとも1つのアミノ酸の変異工程を含み、番号付けはEUインデックスの又はKabatにおいて同等のものであることを特徴とする、方法。
- Fcフラグメントによって媒介されるエフェクター活性が、抗体に依存的な細胞傷害(ADCC)、補体に依存する細胞傷害(CDC)及び抗体に依存的な細胞食作用(ADCP)の中から選択されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
- バリアントが、Fcフラグメントによって媒介されるいかなるエフェクター活性も伴わないことを特徴とする、請求項4又は5に記載の方法。
- Fcフラグメントを含む親ポリペプチドのバリアントを作製するための方法であって、前記バリアントは、好ましくは補体C1q並びに受容体FcgRIIIa(CD16a)、FcgRIIa(CD32a)及びFcgRIIb(CD32b)の中から選択されるFc領域(FcR)の受容体の少なくとも1つに対して、前記Fcフラグメントによって媒介される、親ポリペプチドの親和性と比べて低減された親和性を有する方法において、前記方法は前記Fcフラグメントの240から243、258から267及び290から305位のアミノ酸の中から選択される少なくとも1つのアミノ酸の変異工程を含み、番号付けはEUインデックスの又はKabatにおいて同等のものであることを特徴とする、方法。
- バリアントが、受容体FcgRIIIa(CD16a)及び受容体FcgRIIa(CD32a)に対して、前記Fcフラグメントによって媒介される、親ポリペプチドの親和性と比べて低減された親和性を有することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- 変異が、挿入、置換、好ましくは点様の置換及び欠失の中から選択されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
- 変異が、240、241、242、243、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、290、291、292、293、294、295、296、297、298、299、300、301、302、303、304又は305位に位置する少なくとも1つのアミノ酸で行われ、番号付けはEUインデックスの又はKabatにおいて同等のものであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
- 変異が、240、241、242、243、258、259、260、261、263、265、266、267、290、291、292、293、294、295、296、298、299、300、301、302、303、304又は305位に位置する少なくとも1つのアミノ酸で行われることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
- 変異が、293又は294位に位置するアミノ酸で行われ、番号付けはEUインデックスの又はKabatにおいて同等のものであることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
- 親ポリペプチドのFcフラグメントが、好ましくはP230S、T256N、V259I、N315D、A330V、N361D、A378V、S383N、M428L、N434Yの中から選択される少なくとも1つの追加の変異、好ましくはP230S/N315D/M428L/N434Y、T256N/A378V/S383N/N434Y、V259I/N315D/N434Y及びN315D/A330V/N361D/A378V/N434Yの中から選択される追加の変異の組合せを既に含んでいることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
- 親ポリペプチドが、Fcフラグメントにあることを特徴とする、請求項2から13のいずれか一項に記載の方法。
- 親ポリペプチドが、N末端又はC末端でFcフラグメントと融合したアミノ酸の配列にあることを特徴とする、請求項2から13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記親ポリペプチドが、免疫グロブリン又は抗体であることを特徴とする、請求項2から13のいずれか一項に記載の方法。
- 親ポリペプチドのFcフラグメントが、好ましくは配列番号1の配列に対応するIgG1のFcフラグメントであることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
- 変異工程が、
i)Fcフラグメントを含む親ポリペプチドをコードする核酸配列が用意され、
ii)バリアントをコードする核酸配列を得るためにi)で用意された核酸配列が改変され、
iii)ii)で得られた核酸配列が宿主細胞において発現され、バリアントが回収されて
得られることを特徴とする、請求項2から17のいずれか一項に記載の方法。
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