JP2017222885A - フルオロオレフィン組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】フルオロオレフィン中のRfC≡CX不純物の濃度を減少させるための組成物の提供。【解決手段】少なくとも1種のフルオロオレフィンと、アミンと、少なくとも一種のRfC≡CX化合物(式中Rfはペルフルオロ化されたアルキル基であり、XはH、F、Cl、BrまたはIである)とを含むことを特徴とする組成物。【選択図】なし

Description

本開示内容は、アミンとの接触により、フルオロオレフィン類中のRfC≡CX不純物の濃度を減少させる方法に関する。
過去数十年間にわたって、多くの産業が、オゾン減少性のクロロフルオロカーボン類(CFC類)およびヒドロクロロフルオロカーボン類(HCFC類)の代替物を見いだすことに取り組んできている。CFC類およびHCFC類は、エアゾール噴射剤、冷媒、洗浄剤、熱可塑性フォームおよび熱硬化性フォーム用の膨張剤、熱交換媒体、気体状誘電体、消火剤および炎抑制剤、パワーサイクル作動流体、重合媒体、微粒子除去流体、キャリア流体、バフ磨き研磨剤、および置換乾燥剤を含む広範な用途において用いられてきた。これらの多機能の化合物の代替物の探索において、多くの産業が、ヒドロフルオロカーボン類(HFC類)の使用に転向してきている。
米国特許第7833434号明細書 米国特許出願公開第2010−0105967号明細書 米国特許第7943015号明細書 米国特許第7897823号明細書 米国特許第7985884号明細書 国際公開第2010/129844号公報 米国特許第7476771号明細書 米国特許第7423188号明細書 米国特許出願公開第2010−0200798号明細書 米国特許出願公開第2010−0072415号明細書 米国特許第6013846号明細書 米国特許出願公開第2007−0197842号明細書 米国特許第5155082号明細書
HFC類は、成層圏のオゾンの破壊を引き起こさないが、それらの「温室効果」への寄与、すなわち地球の温暖化を引き起こすことのために懸念されている。地球温暖化を起こすことの結果として、HFC類は監視下におかれてきており、将来的には、それらの広範な使用もまた制限される恐れがある。よって、低いオゾン破壊能(ODP)および低い地球温暖化能(GWP)の両方を有する化学化合物に対する要求が存在する。
本開示内容は、少なくとも1種のフルオロオレフィンおよび少なくとも1種のRfC≡CX不純物を含む混合物を、少なくとも1種のアミンと接触させて、前記混合物中の前記少なくとも1種のRfC≡CX不純物の濃度を減少させることを含み、式中、Rfは、ペルフルオロ化されたアルキル基であり、XはH、F、Cl、BrまたはIである。
また、本開示内容は、CF3CF=CH2、CF3CH=CHFおよびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のヒドロテトラフルオロプロペン生成物を製造するための方法に関する。この方法は、(a)CF3CFClCH3、CF3CHFCH2Cl、CF3CHClCH2F、CF3CH2CHFCl、CF3CHFCH2F、CF3CH2CF2H、CF3CF2CH3およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の出発物質を脱ハロゲン化水素価し、CF3C≡CH不純物および前記少なくとも1種のヒドロテトラフルオロプロペン生成物を含む生成物混合物を製造する工程と、(b)前記生成物混合物を少なくとも1種のアミンと反応させて、前記生成物混合物中の前記CF3C≡CH不純物の濃度を減少させる工程と、(c)前記CF3C≡CH不純物の濃度が減少した前記少なくとも1種のヒドロテトラフルオロプロペン生成物を回収する工程とを含む。
また、本開示内容は、CF3CCl=CH2、CF3CH=CHClからなる群から選択される少なくとも1種のヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物を製造するための方法に関する。この方法は、(a)CF3CCl2CH3、CF3CHClCH2Cl、CF3CHClCH2F、CF3CH2CHCl2、CF3CHFCH2Cl、CF3CFClCH3、CF3CH2CHFClおよびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の出発物質を脱ハロゲン化水素価し、CF3C≡CH不純物および前記少なくとも1種のヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物を含む生成物混合物を製造する工程と、(b)前記生成物混合物を少なくとも1種のアミンと反応させて、前記生成物混合物中の前記CF3C≡CH不純物の濃度を減少させる工程と、(c)前記CF3C≡CH不純物の濃度が減少した前記少なくとも1種のヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物を回収する工程とを含む。
フルオロオレフィン類は、低いODPおよび低いGWPを有することが見いだされ、多くの用途におけるHFC類の将来性のある代替物であるとみなされてきている。たとえば、ゼロのODPおよび低いGWPを有する、CF3CF=CH2(HFO−1234yf)およびCF3CH=CHF(HFO−1234ze)は、将来性のある冷媒であると認識されてきた。別の例として、低いODPおよび低いGWPを有するCF3CH=CHCl(HCFO−1233zd)およびCF3CCl=CH2(HCFO−1233xf)は、フォーム膨張剤として用いることができる。また、HCFO−1233zdは、HFO−1234zeの製造における中間体でもあり、HCFO−1233xfは、HFO−1234yfの製造における中間体でもある。
多くの場合に、フロロオレフィン生成物中に、CF3C≡CHのようなRfC≡CX不純物が存在することが見いだされてきた。RfC≡CX不純物は高毒性である恐れがあるため、フルオロオレフィン生成物からそれらを除去する必要がある。
以上の一般的な記載および以下の詳細な記載は、例示および説明のみを目的とし、添付の特許請求の範囲にて定義される発明を限定するものではない。それぞれの1つまたは複数の実施形態の別の特徴おより利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本明細書で用いられる際に、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」またはそれらの他の変形の任意のものは、非排他的包含を含むことを意図する。たとえば、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置は、必ずしもそれら要素に限定されるものではなく、明示的に列挙されていない他の要素、または当該プロセス、方法、物品または装置に固有の他の要素を含んでもよい。さらに、違背することが明示的に言及されていない限り、「または」は、包含的論理和を意味し、排他的論理和を意味するものではない。たとえば、AまたはBという条件は、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真(または存在)およびBが偽(または存在しない)、Aが偽(または存在しない)およびBが真(または存在)、ならびに、AおよびBの両方が真(または存在)。
同様に、「a」および「an」の使用は、本明細書に記載の要素および成分を記載するのに用いられる。これは、利便性の目的、および発明の範囲に一般的意義を与える目的のみのために実施される。これらの記載は、1つまたは少なくとも1つを含むものと解釈すべきであり、異なる意味を有することが明白でない限り、単数形は、複数形も含む。
別の定義がなされない限り、本明細書で用いられる全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の通常の知識を有するものに一般的に理解されているものと同じ意味を有する。矛盾がある場合には、定義を含む本明細書が優先する。本明細書に記載されるものと類似または等価の方法および材料を、本発明の実施形態の実施または試験をするのに用いることができる。しかしながら、適切な方法および材料を、以下に記載する。加えて、材料、方法、および実施例は、例示のみを目的とし、限定を目的とするものではない。
量、濃度、または他の値もしくはパラメータが、範囲、好ましい範囲、あるいは、好ましい上限値および/または好ましい下限値の列挙で与えられている場合、範囲が別個に記載されているか否かに無関係に、これは、任意の範囲の上限値または好ましい値と、任意の範囲の下限値または好ましい値との任意の対により形成される全ての範囲が具体的に記載されていると理解すべきである。特段の記載がない限りにおいて、本明細書中に数値範囲が記載されている場合、範囲が、その両方の終点、および、当該範囲内の全ての整数および分数を含むことを意図している。
以下に記載する実施形態の詳細に言及する前に、いくつかの用語の定義または明瞭化する。
HFO−1234zeは、EまたはZの2つの幾何異性体の一方として存在する。本明細書で用いられる際に、HFO−1234zeは、それら異性体、E−HFO−1234zeまたはZ−HFO−1234zeを含み、加えてそれら異性体の任意の組み合わせまたは混合物を含む。
HCFO−1233zdもまた、EまたはZの2つの幾何異性体の一方として存在する。本明細書で用いられる際に、HCFO−1233zdは、それら異性体、E−HCFO−1233zdまたはZ−HCFO−1233zdを含み、加えてそれら異性体の任意の組み合わせまたは混合物を含む。
CF3CF=CHCl(HCFO−1224yd)もまた、EまたはZの2つの幾何異性体の一方として存在する。本明細書で用いられる際に、HCFO−1224ydは、それら異性体、E−HCFO−1224ydまたはZ−HCFO−1224ydを含み、加えてそれら異性体の任意の組み合わせまたは混合物を含む。
CF3CCl=CHCl(HCFO−1223xd)もまた、EまたはZの2つの幾何異性体の一方として存在する。本明細書で用いられる際に、HCFO−1223xdは、それら異性体、E−HCFO−1223xdまたはZ−HCFO−1223xdを含み、加えてそれら異性体の任意の組み合わせまたは混合物を含む。
本明細書で用いられる際に、「RfC≡CX不純物」という用語は、フルオロオレフィン生成物中に存在し、式RfC≡CXを有する不純物を意味する。
本明細書で用いられる際に、「フルオロオレフィン」という用語は、水素、炭素、任意選択的な塩素、フッ素、および炭素−炭素二重結合を含む分子を意味する。
本明細書で用いられる際に、「ヒドロフルオロオレフィン」という用語は、水素、炭素、フッ素、および炭素−炭素二重結合を含む分子を意味する。
本明細書で用いられる際に、「ヒドロクロロフルオロオレフィン」という用語は、水素、炭素、塩素、フッ素、および炭素−炭素二重結合を含む分子を意味する。
異なることが明示されていない限り、本明細書で単独または複合語(「ペルフルオロ化されたアルキル基」のようなもの)のいずれかとして用いられる際に、「アルキル」という用語は、1〜20炭素原子を含む、環状または鎖状、および直鎖状または分枝状のアルキル基を意味する。低級アルキルという用語は、1〜6炭素原子を有するアルキル基を表す。アルキルの例は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、3−メチルブタン、2,3−ジメチル−プロパン、n−ヘキシル、およびn−ヘキシルの種々の他の異性体のような基を含む。加えて、当該用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルのような、3〜14個の環炭素原子を含む飽和シクロアルキル基を含む。それは、単環式であっても、二環式であってもよい。
本明細書で用いられる際に、「ペルフルオロ化されたアルキル基」という用語は、炭素原子上の全ての水素がフッ素で置換されたアルキル基を意味する。1つの実施形態において、ペルフルオロ化されたアルキル基は、1〜3炭素原子を含む。ペルフルオロ化されたアルキル基の例は、−CF3および−CF2CF3を含む。
「アルコキシ」という用語は、O−アルキルの式を有する基を意味し、式中、アルキルは前述で定義されている。例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、i−プロポキシ、ブトキシ、ペントキシなどを含む。
本明細書で用いられる際に、「アミン」という用語は、孤立電子対を有する塩基性窒素原子を含む化学化合物または官能基を意味する。アミンは、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、またはそれらの混合物であってもよい。例を後述する。しかしながら、当該用語は、式R1R2R3Nの式を有する化合物を含み、式中、R1、R2、R3のそれぞれは、独立的に、水素、アルキル、アラルキルまたはヘテロアルキル基であり、R1、R2、およびR3の少なくとも1つは水素ではなく、R1、R2、R3のそれぞれは、独立的に、非置換であってもよく、ヒドロキシル、ハロゲン、アルコキシまたはアミノ基のような基で置換されていてもよい。本明細書で用いられる際に、アミンという用語は、RNH2、R2NHおよびR3Nを含む。さらに、本明細書で用いられる際に、当該用語は、R1NHNH2のようなヒドラジン類を含み、R1は本明細書で定義されたとおりである。加えて、本明細書で用いられる際に、アミンという用語は、ヘテロ環式アミンを含む。アミンという用語は、NH4 +、第1級アンモニウム塩、第2級アンモニウム塩または第3級アンモニウム塩のいずれであるかにかかわらず、アンモニウム塩を排除する。
本明細書で用いられる際に、「アラルキル」という用語は、炭素原子上の1つまたは複数の水素がアリール基で置換されたアルキル基を意味する。「アリール」とは、6、10、14、18または22個の環炭素原子を有し、最大30個の炭素原子を含む芳香族環を意味する。アラルキル基の例は、C65CH2−、フェネチルなどを含む。
本明細書で用いられる際に、「ヘテロアルキル」という用語は、アルキル主鎖の1つまたは複数の炭素原子が、O、N、Sのようなヘテロ原子で置換されたアルキル基を意味する。ヘテロアルキル基の例は、CH3CH2CH2NHCH2CH2−、CH3CH2CH2OCH2CH2−などを含む。
本明細書で用いられる際に、「ハロゲン」という用語は、F、Cl、BrおよびIを表す。
異なることが明示されていない限り、「芳香族」という用語は、「アリール」という用語と同義であり、交換可能に用いられる。
本明細書で用いられる際に、「脂肪族」という用語は、非芳香族の炭化水素基を表す。それは、完全に飽和であっても、部分的に不飽和であってもよい。炭化水素基は、二重結合(アルケン)または三重結合(アルキン)を含んでもよい。脂肪族基は、環原子が炭素原子である1つまたは複数の環を含む環式であってもよい。例は、上記で定義されたアルキル基を含む。
「炭化水素基」は、炭素および水素原子を含む有機化合物を含む。本明細書で用いられる際に、それは少なくとも1つの炭素原子を含む。アルキル基は、炭化水素基の1つの例である。
本明細書で用いられる際に、「ポリアミン」という用語は、2つ以上の第1級アミノ基(−NH2)を含む有機化合物を意味する。たとえば、2つ以上の第1級アミノ基は、アルキル基、アリール基、アラルキル、ヘテロアルキルまたはヘテロ環式基で置換されていてもよい。
本明細書で用いられる際に、「ヘテロ環化合物」という用語は、環内の少なくとも1つの炭素原子がO、NおよびSからなる群から選択されるヘテロ原子で置換され、環が2〜7個の環炭素原子および1〜3個のヘテロ原子を含む、任意の3〜8員の単環式、飽和、部分的に不飽和、部分的に芳香族の環、または完全に芳香族の環;あるいは、O、NおよびSからなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子および合計で4個までのヘテロ原子を含み、残余の環原子が炭素原子(8〜9個の環炭素原子)である、9〜10員の飽和、部分的に不飽和、または部分的または完全に芳香族の二環式環系を表す。ヘテロ環式環が少なくとも2つの環ヘテロ原子を含む場合、環ヘテロ原子は、同一であっても、異なっていてもよい。適当なヘテロ環化合物の例は、ピロリジン、ジオキソラン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ピペリジン、ジオキサン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、テトラヒドロフラン、ピロリン(1−ピロリン、2−ピロリン、および3−ピロリンを含む)、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、プリン、ピリダジン、ビピリジン(2,2’−ビピリジン、4,4’−ビピリジン、2,3’−ビピリジンおよび3,4’−ビピリジンを含む)、インドリン、イソインドリン、ピラゾリン、イミダゾリン、ピロリンなどを含むが、それらに限定されるものではない。
本明細書で用いられる際に、「ヘテロ環式アミン」という用語は、その環の少なくとも1つの構成原子がアミン窒素であり、環の少なくとも2つの構成原子が炭素であるヘテロ環式基を意味する。本明細書で用いられる際に、ヘテロ環式アミンは、6〜10個の環原子、および1、2または3個の窒素環原子を含み、およびその余の環原子は炭素原子であるヘテロ芳香族を含み、当該ヘテロ芳香族は、ピロール、ピリジン、プリン、ピリミジン、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリンなどのようなものである。加えて、この用語は、6〜10個の環原子を含み、1、2または3個の窒素原子および1または2個の追加の環ヘテロ原子(SまたはOからなる)を有し、その余の環炭素原子が炭素原子であるヘテロ環式アミンを含む。
本明細書で用いられる際に、「脂肪族アミン」という用語は、窒素が結合している基が脂肪族であるアミンを意味する。
本明細書で用いられる際に、「ppm」という用語は、重量百万分率を意味する。
本明細書で用いられる際に、「ppm−モル」という用語は、モル百万分率を意味する。
本明細書で用いられる際に、「実質的に存在しない」という用語は、フルオロオレフィンが2ppm−モル以下のRfC≡CX不純物を含有することを意味する。
本明細書で用いられる際に、「脱ハロゲン化水素反応」という用語は、脱フッ化水素反応、または脱塩化水素反応を意味する。本明細書で用いられる際に、「脱ハロゲン化水素化」という用語は、脱フッ化水素化、または脱塩化水素化を意味する。本明細書で用いられる際に、「脱ハロゲン化水素化された」という用語は、脱フッ化水素化されたこと、または脱塩化水素化されたことを意味する。
本明細書で用いられる際に、「脱フッ化水素反応」、「脱フッ化水素化」、「脱フッ化水素化された」という用語は、分子中の隣接する炭素原子上の水素およびフッ素が除去されるプロセスを意味する。
本明細書で用いられる際に、「脱塩化水素反応」、「脱塩化水素化」、「脱塩化水素化された」という用語は、分子中の隣接する炭素原子上の水素および塩素が除去されるプロセスを意味する。
本明細書で用いられる際に、「相間移動触媒」という用語は、一方の相から他方の相への化学化合物の移動を促進する物質を意味する。本発明のいくつかの実施形態において、相間移動触媒は、クラウンエーテル、オニウム塩、クリプタンド、ポリアルキレングリコール、およびそれらの混合物および誘導体からなる群から選択される。相間移動触媒は、イオン性であっても、中性であってもよい。本発明のいくつかの実施形態において、オニウム塩は、第4級ホスホニウム塩および第4級アンモニウム塩を含む。第4級アンモニウム塩の例は、水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化メチルトリ−n−オクチルアンモニウム(Aliquat(商標)336としても知られている)、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム、硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム、塩化テトラ−n−ブチルホスホニウム、臭化テトラフェニルホスホニウム、塩化テトラフェニルホスホニウム、臭化トリフェニルメチルホスホニウム、塩化トリフェニルメチルホスホニウム、およびそれらの混合物を含む。本開示内容において、接触工程において相間移動触媒を用いて、フルオロオレフィンからRfC≡CX不純物を除去することを補助してもよい。相間移動触媒は、塩基性水溶液を用いる脱ハロゲン化水素反応のプロセスにおいて用いてもよい。
本開示内容は、RfC≡CX不純物を含有するフルオロオレフィンをアミンと接触させることにより、フルオロアミンからRfC≡CX不純物の量を減少させるための方法を提供する。本方法は、少なくとも1種のフルオロオレフィンおよび少なくとも1種のRfC≡CX不純物を含む混合物を、少なくとも1種のアミンと接触させて、前記混合物中の前記RfC≡CX不純物の濃度を減少させる工程を含み、式中、Rfはペルフルオロ化されたアルキル基であり、Xは、H、F、Cl、BrまたはIである。本発明のいくつかの実施形態において、本方法は、減少した濃度の前記RfC≡CX不純物を有する前記少なくとも1種のフルオロオレフィンを回収する工程をさらに含む。
本発明のいくつかの実施形態において、混合物中の少なくとも1種のフルオロオレフィンの量は、混合物の総重量を基準として少なくとも50重量%である。本発明のいくつかの実施形態において、混合物中の少なくとも1種のフルオロオレフィンの量は、混合物の総重量を基準として少なくとも70重量%である。本発明のいくつかの実施形態において、混合物中の少なくとも1種のフルオロオレフィンの量は、混合物の総重量を基準として少なくとも90重量%である。本発明のいくつかの実施形態において、混合物は、少なくとも1種のフルオロオレフィンおよび少なくとも1種のRfC≡CX不純物から実質的に構成される。
本開示内容におけるフルオロオレフィンは、ヒドロフルオロオレフィンまたはヒドロクロロフルオロオレフィンであることができる。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、ヒドロフルオロオレフィンである。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、ヒドロクロロフルオロオレフィンである。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のヒドロフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2(HFO−1234yf)、CF3CH=CHF(HFO−1234ze)、CF3CH=CH2(HFO−1243yf)、CF3CH=CF2(HFO−1225zc)、CF3CF=CHF(HFO−1225ye)、およびそれらの混合物からなる群から選択される。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のヒドロクロロフルオロオレフィンは、CF2CCl=CH2(HCFO−1233xf)、CF3CH=CHCl(HCFO−1233zd)、CF3CF=CHCl(HCFO−1224yd)、CF3CH=CCl2(HCFO−1223za)、CF3CCl=CHCl(HCFO−1223xd)、CF3CH=CFCl、CF3CCl=CHF、およびそれらの混合物からなる群から選択される。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2、CF3CH=CHF、CF3CH=CH2、CF3CCl=CH2、CF3CH=CHCl、CF3CH=CFCl、CF3=CH=CF2、CF3CCl=CHF、CF3CF=CHF、CF3CF=CHCl、CF3CH=CCl2、CF3CCl=CHCl、およびそれらの混合物からなる群から選択される。本発明のいくつかの実施形態において、ヒドロフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2、CF3CH=CHFおよびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のヒドロテトラフルオロプロペン生成物である。本発明のいくつかの実施形態において、ヒドロクロロフルオロオレフィンは、CF3CCl=CH2、CF3CH=CHCl、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物である。
fC≡CX不純物は、フルオロオレフィンおよびその前駆体を製造するプロセス中に副生成物として生成する。たとえば、HFO−1234yfを製造するCF3CFClCH3(HCFC−244bb)の脱塩化水素プロセス中に、CF3C≡CH不純物が、HFO−1234yfを有する生成物混合物中に見いだされ、CF3C≡CH不純物および/またはCF3C≡CCl不純物は、HCFC−244bb出発材料中にも存在する可能性がある。
本開示内容のプロセスによりフルオロオレフィンから除去されるRfC≡CX不純物は、フッ素化された末端アルキンである。本発明のいくつかの実施形態において、Rfは−CF3である。本発明のいくつかの実施形態において、Rfは−CF2CF3である。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CCl、CF3C≡CFおよびそれらの混合物からなる群から選択される。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CClおよびそれらの混合物からなる群から選択される。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CHである。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CClである。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2、CF3CH=CHF、CF3CH=CH2、CF3CCl=CH2、CF3CH=CHCl、CF3CH=CFCl、CF3CH=CF2、CF3CCl=CHF、CF3CF=CHF、CF3CF=CHCl、CF3CH=CCl2、CF3CCl=CHClおよびそれらの混合物からなる群から選択され、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CCl、CF3C≡CFおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2、CF3CH=CHF、CF3CH=CH2、CF3CCl=CH2、CF3CH=CHCl、CF3CF=CHClおよびそれらの混合物からなる群から選択され、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CCl、CF3C≡CFおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2であり、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CCl、CF3C≡CFおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2、CF3CH=CHF、CF3CCl=CH2、CF3CH=CHCl、およびそれらの混合物からなる群から選択され、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CClおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2、CF3CH=CHF、CF3CCl=CH2、CF3CH=CHCl、およびそれらの混合物からなる群から選択され、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CHである。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2であり、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CClおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2であり、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CHである。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CH=CHFであり、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CClおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CH=CHFであり、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CHである。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2およびCF3CH=CHFの混合物であり、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CClおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2およびCF3CH=CHFの混合物であり、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CHである。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CCl=CH2およびCF3CH=CHClおよびそれらの混合物からなる群から選択され、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CClおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CCl=CH2およびCF3CH=CHClおよびそれらの混合物からなる群から選択され、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CHである。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CH=CHClであり、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CClおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CH=CHClであり、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CHである。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CCl=CH2であり、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CH、CF3C≡CClおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CCl=CH2であり、少なくとも1種のRfC≡CX不純物は、CF3C≡CHである。
アミンと接触させることによりフルオロオレフィンからRfC≡CX不純物を除去できることが、実験的に見いだされた。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、式R3N(式中、それぞれのRは、独立的に、水素、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、またはアラルキル基である)で表すことができる。アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基およびアラルキル基は、置換されていてもよく、無置換であってもよい。本明細書において、置換アルキル基、置換ヘテロアルキル基、置換アリール基、置換アラルキル基は、炭素原子上の1つまたは複数の水素が、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基などのような官能基で置換されていることを意味する。本開示内容のための少なくとも1種のアミンは、脂肪族アミン、芳香族アミン、またはそれらの混合物であることができる。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、脂肪族アミンである。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンまたはそれらの混合物であることができる。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、式RNH2(式中、RはC1-16の無置換アルキル基である)を有する第1級無置換アルキルアミンである。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、式RNH2(式中、RはC4-12の無置換アルキル基である)を有する第1級無置換アルキルアミンである。第1級無置換アルキルアミンの例は、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、アミルアミン、イソアミルアミン、tert−アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、tert−オクチルアミン(1,1,3,3−テトラメチルブチルアミン)、およびそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、式R2NH(式中、それぞれのRは、独立的に、C1-14の無置換アルキル基である)を有する第2級無置換アルキルアミンである。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、式R2NH(式中、それぞれのRは、独立的に、C3-10の無置換アルキル基である)を有する第2級無置換アルキルアミンである。第2級無置換アルキルアミンの例は、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジヘキシルアミンおよびそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、式R3N(式中、それぞれのRは、独立的に、C1-12の無置換アルキル基である)を有する第3級無置換アルキルアミンである。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、式R3N(式中、それぞれのRは、独立的に、C2-8の無置換アルキル基である)を有する第3級無置換アルキルアミンである。第3級無置換アルキルアミンの例は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、N,N−ジメチルエチルアミン、N,N−ジメチルプロピルアミン、N,N−ジメチルブチルアミンおよびそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリプロピルアミン、ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、アミルアミン、イソアミルアミン、tert−アミルアミン、ジアミルアミン、トリアミルアミン、ヘキシルアミン、ジヘキシルアミン、トリヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、tert−オクチルアミン(1,1,3,3−テトラメチルブチルアミン)、N,N−ジメチルエチルアミン、N,N−ジメチルプロピルアミン、N,N−ジメチルブチルアミンおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、式R3Nを有するアミンの少なくとも1つのR基は、炭素原子上の1つまたは複数の水素がヒドロキシル基で置換された置換アルキル基であり、存在する場合、その余のR基は、独立的に、水素、およびC1〜C16の無置換アルキル基からなる群から選択される。そのようなアミンの例は、エタノールアミン(H2NCH2CH2OH)、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン((HOCH23CNH2)、2−(メチルアミノ)エタノール(CH3NHCH2CH2OH)、2−(エチルアミノ)エタノール(CH3CH2NHCH2CH2OH)、2−(プロピルアミノ)エタノール(CH3CH2CH2NHCH2CH2OH)、2−(イソプロピルアミノ)エタノール((CH32CHNHCH2CH2OH)、2−(ブチルアミノ)エタノール(CH3(CH23NHCH2CH2OH)、2−(tert−ブチルアミノ)エタノール((CH33CNHCH2CH2OH)、トリイソプロパノールアミン([CH3CH(OH)CH23N)、N,N−ジメチルエタノールアミン(HOCH2CH2N(CH32)、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール((CH32NCH2CH(OH)CH3)、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール((CH32N(CH23OH)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール((CH32C(NH2)CH2OH)およびそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、式R3Nを有するアミンの1つのR基は、炭素原子上の1つまたは複数の水素がヒドロキシル基で置換された置換アルキル基であり、他の2つのR基は、独立的に、水素、およびC1〜C16の無置換アルキル基からなる群から選択される。そのようなアミンの例は、エタノールアミン(H2NCH2CH2OH)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン((HOCH23CNH2)、2−(メチルアミノ)エタノール(CH3NHCH2CH2OH)、2−(エチルアミノ)エタノール(CH3CH2NHCH2CH2OH)、2−(プロピルアミノ)エタノール(CH3CH2CH2NHCH2CH2OH)、2−(イソプロピルアミノ)エタノール((CH32CHNHCH2CH2OH)、2−(ブチルアミノ)エタノール(CH3(CH23NHCH2CH2OH)、2−(tert−ブチルアミノ)エタノール((CH33CNHCH2CH2OH)、N,N−ジメチルエタノールアミン(HOCH2CH2N(CH32)、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール((CH32NCH2CH(OH)CH3)、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール((CH32N(CH23OH)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール((CH32C(NH2)CH2OH)およびそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、式R3Nを有するアミンの少なくとも1つのR基は、炭素原子上の1つまたは複数の水素がアミノ基で置換された置換アルキル基であり、存在する場合、その余のR基は、独立的に、水素、およびC1〜C16の無置換アルキル基からなる群から選択される。そのようなアミンの例は、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン((CH32N(CH23NH2)、3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン((C252N(CH23NH2)およびそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、ポリアミンである。ポリアミンの例は、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,3−ジアミノペンタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、スペルミジン(N−(3−アミノプロピル)ブタン−1,4−ジアミン)、スペルミン(N,N’−ビス(3−アミノプロピル)ブタン−1,4−ジアミン)、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンおよびそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、式R3Nを有するアミンの少なくとも1つのR基は、炭素原子上の1つまたは複数の水素がヒドロキシル基で置換されたC2〜C16の置換ヘテロアルキル基であり、存在する場合、その余のR基は、独立的に、水素、およびC1〜C16の無置換アルキル基からなる群から選択される。本発明のいくつかの実施形態において、式R3Nを有するアミンの少なくとも1つのR基は、ヘテロアルキル基中のヘテロ原子が酸素であり、かつ炭素原子上の1つまたは複数の水素がヒドロキシル基で置換されたC2〜C16の置換ヘテロアルキル基であり、存在する場合、その余のR基は、独立的に、水素、およびC1〜C16の無置換アルキル基からなる群から選択される。そのようなアミンの例は、2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノール((CH32NCH2CH2OCH2CH2OH)、2−(2−アミノエトキシ)エタノール(H2NCH2CH2OCH2CH2OH)およびそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンはヘテロ環式アミンである。ヘテロ環式アミンの例は、ピロリジン、ピロリン(1−ピロリン、2−ピロリンおよび3−ピロリンを含む)、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピリジン、ビピリジン(2,2’−ビピリジン、4,4’−ビピリジン、2,3’−ビピリジンおよび3,4’−ビピリジンなどを含む)およびそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンはアンモニア(NH3)である。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンはヒドラジン(NH2NH2)、アルキルヒドラジンまたはアリールヒドラジンまたはアラルキルヒドラジンなどのようなヒドラジン誘導体、およびそれらの混合物である。ヒドラジン誘導体の例は、メチルヒドラジン(CH3NHNH2)、1,1−ジメチルヒドラジン((CH32NNH2)、1,2−ジメチルヒドラジン(CH3NHNHCH3)、フェニルヒドラジン、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン、およびそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、芳香族アミンである。芳香族アミンの例は、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、キシリジン、2,4,6−トリメチルアニリン、o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N−エチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、およびそれらの混合物を含む。
本開示内容において、前述のアミンの任意のものの混合物を用いてもよい。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、式R3N(式中、それぞれのRは、独立的に、水素、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基またはアラルキル基である)を有するアミン、ヘテロ環式アミン、ヒドラジンおよびその誘導体、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、式R3N(式中、それぞれのRは、独立的に、水素、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基またはアラルキル基である)を有するアミン、ヘテロ環式アミンおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
フルオロオレフィンからRfC≡CX不純物を除去するプロセスにおいて、トリフェニルアミン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(TMP)、および2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールのような立体障害を有するアミンは、他のアミンほど有効でない恐れがある。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、立体障害を有するアミンを含まない。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、トリフェニルアミン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(TMP)、および2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールを含まない。
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のアミンは、接触工程中、適当な溶媒の溶液中にある。本開示内容における適当な溶媒は、少なくとも1種のアミンが少なくとも部分的に可溶性である、不活性溶媒である。本明細書において、「不活性」という用語は、接触工程中に溶媒がアミンともフルオロオレフィンとも反応するべきではないということを意味する。
本発明のいくつかの実施形態において、適当な溶媒は、水、炭化水素、エーテル、アルコール(グリコールを含む)、ベンゼンおよびその誘導体、アルキルハライド、アルキルニトリル、アミド、スルホキシド、スルホン、ホスフェートエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、適当な溶媒は、水、エーテル、アルコール(グリコールを含む)、ベンゼンおよびその誘導体、アルキルハライド、アルキルニトリル、アミド、スルホキシド、スルホン、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
エーテルの例は、非環式アルキルエーテル、環式エーテル、ペルフルオロ化されたエーテル、グリム、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、およびそれらの混合物を含む。非環式アルキルエーテルの例は、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、およびそれらの混合物を含む。環式エーテルの例は、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、およびそれらの混合物を含む。ペルフルオロ化されたエーテルの例は、ペルフルオロ−N−メチルモルホリン、ペルフルオロテトラヒドロフラン、およびそれらの混合物を含む。
アルコールの例は、アルキルアルコール、グリコール類、グリセロール、およびそれらの混合物を含む。アルキルアルコールの例は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、2−メチル−2−プロパノール(tert−ブタノール)、シクロヘキサノール、およびそれらの混合物を含む。グリコール類の例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、およびそれらの混合物を含む。
ベンゼンおよびその誘導体の例は、ベンゼン、アルキルベンゼン、ハロベンゼン、ベンゾニトリル、フェノール、アニソール、ビフェニル、ニトロベンゼン、およびそれらの混合物を含む。アルキルベンゼンの例は、トルエン、エチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、メシチレン、ズレン、2−フェニルヘキサン、およびそれらの混合物を含む。ハロベンゼンの例は、フルオロベンゼン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、およびそれらの混合物を含む。
アルキルハライドの例は、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロエタン、1,2−ジクロロエタン、およびそれらの混合物を含む。
アルキルニトリルの例は、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、メチルグルタロニトリル、アジポニトリル、およびそれらの混合物を含む。
アミドの例は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、およびそれらの混合物を含む。
スルホキシドの例は、ジメチルスルホキシドを含む。
スルホンの例は、スルホランを含む。
本開示内容の接触工程は、有機化合物をスクラブ洗浄するためのよく知られている化学工学手法を用いて実施することができ、当該手法は、連続操作、半連続操作、またはバッチ操作を含む。本発明のいくつかの実施形態において、RfC≡CX不純物を含有するフルオロオレフィンは、攪拌機を取り付けた容器中で、任意選択的に適当な溶媒の存在下で、アミンと混合される。たとえば、RfC≡CX不純物を含有するフルオロオレフィンは、容器中で、任意選択的に適当な溶媒の存在下で、フルオロオレフィンおよびアミンの液相を維持するのに適当な圧力の下で、アミンと混合される。接触容器内の内容物を攪拌して、フルオロオレフィンとアミンとの間の接触を提供してもよい。次いで、フルオロオレフィンを、相分離または蒸留により回収する。
本発明のいくつかの実施形態において、接触工程を、フルオロオレフィンおよびRfC≡CX不純物の気相混合物を、液体のアミン(任意選択的に、適当な溶媒中の溶液)と接触させることにより実施することができる。たとえば、フルオロオレフィンおよびRfC≡CX不純物を含む混合物を、攪拌される容器内のガスとして、液体のアミン(任意選択的に、適当な溶媒中の溶液)中にバブリングしてもよい。次いで、任意選択的に凝縮器を通して、フルオロオレフィンを接触容器から放出するままにする。当該凝縮器において、引き続く精製のためにフルオロオレフィンが収集される。
本発明のいくつかの実施形態において、接触工程は、ガラス、プラスチックまたはセラミック製の、ヘリックス、リング、サドルおよび他の形状に成形された材料を充填したカラム中で実施される。フルオロオレフィンおよびRfC≡CX不純物を含む混合物は、蒸気としてカラムの底部から導入される。液体のアミン(任意選択的に、適当な溶媒中の溶液)は、カラムの頂部から導入される。アミンの導入は、たとえば、前記液体のアミン(任意選択的に、適当な溶媒中の溶液)の容器に連結されたポンプを用いて実施される。フルオロオレフィン中のRfC≡CX不純物は、カラム内のアミンによりスクラブ洗浄除去され、RfC≡CX不純物の減少したフルオロオレフィン蒸気がカラム頂部を通って出て行き、そして収集される。アミンは、カラム底部を通って出て行き、容器へと戻る。
任意選択的に、接触工程プロセス中に相間移動触媒を用いて、フルオロオレフィンからのRfC≡CX不純物を除去する効率を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態において、接触工程中の温度は約0℃から約60℃までである。本発明のいくつかの実施形態において、接触工程中の温度は約10℃から約30℃までである。典型的には、より反応性の低いアミンが、比較的高い温度を要求する。接触工程中の圧力は、決定的に重要ではなく、減圧(subatmospheric)、大気圧、または過圧(superatmospheric)であることができる。本発明のいくつかの実施形態において、接触工程は、過圧下で実施される。本発明のいくつかの実施形態において、接触工程は、大気圧下で実施される。フルオロオレフィンおよびRfC≡CX不純物を含む混合物とアミンとの接触時間は、決定的に重要ではなく、典型的には約0.1秒から約1時間のオーダーであってもよい。本発明のいくつかの実施形態において、接触時間は、約0.1秒から約10分までである。
接触工程中に、フルオロオレフィンおよびRfC≡CX不純物の混合物は、接触容器内でアミンでスクラブ洗浄され、RfC≡CX不純物が除去される。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のRfC≡CX不純物の濃度は、200ppm以下まで減少する。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のRfC≡CX不純物の濃度は、100ppm以下まで減少する。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のRfC≡CX不純物の濃度は、50ppm以下まで減少する。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のRfC≡CX不純物の濃度は、10ppm以下まで減少する。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種のRfC≡CX不純物の濃度は、2ppm以下まで減少する。
接触工程により得られる、減少した濃度のRfC≡CX不純物を有するフルオロオレフィンは、凝縮、蒸留または相分離のような当該技術においてよく知られている技術を用いて回収することができる。本発明のいくつかの実施形態において、接触工程により得られるフルオロオレフィンは、アミンにより汚染されている可能性があり、水または弱酸溶液でスクラブ洗浄することにより精製することができる。得られるフルオロオレフィンを、モレキュラーシーブを用いて乾燥してもよく、蒸留によりさらに精製してもよい。本発明のいくつかの実施形態において、接触工程により得られるフルオロオレフィンを、分別蒸留により回収して、アミンおよび/または他の汚染物質から分離する。アミン蒸留物は、接触ステップでの使用のためにリサイクルされてもよい。
本発明のいくつかの実施形態において、回収されるフルオロオレフィンは、RfC≡CX不純物を実質的に含まない。本発明のいくつかの実施形態において、回収されるHFO−1234yfは、RfC≡CX不純物を実質的に含まない。本発明のいくつかの実施形態において、回収されるHFO−1234zeは、RfC≡CX不純物を実質的に含まない。本発明のいくつかの実施形態において、回収されるHFO−1243zfは、RfC≡CX不純物を実質的に含まない。本発明のいくつかの実施形態において、回収されるHCFO−1233xfは、RfC≡CX不純物を実質的に含まない。本発明のいくつかの実施形態において、回収されるHCFO−1233zdは、RfC≡CX不純物を実質的に含まない。
また、本開示内容は、CF3CF=CH2、CF3CH=CHFおよびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のヒドロテトラフルオロプロペン生成物を製造する方法を提供する。当該方法は:(a)CF3CFClCH3、CF3CHFCH2Cl、CF3CHClCH2F、CF3CH2CHFCl、CF3CHCH2F、CF3CH2CF2H、CF3CF2CH3、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の出発物質を脱ハロゲン化水素化して、CF3C≡CH不純物および前記少なくとも1種のヒドロテトラフルオロプロペン生成物を含む生成物混合物を製造する工程と;(b)前記生成物混合物を少なくとも1種のアミンと接触させて、前記生成物混合物中の前記CF3C≡CH不純物の濃度を減少させる工程と;(c)減少した濃度の前記CF3C≡CH不純物を有する前記少なくとも1種のヒドロテトラフルオロプロペン生成物を回収する工程とを含む。
また、本開示内容は、CF3CCl=CH2、CF3CH=CHCl、およびそれらの混合物を含む少なくとも1種のヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物を製造する方法を提供する。当該方法は:(a)CF3CCl2CH3、CF3CHClCH2Cl、CF3CHClCH2F、CF3CH2CHCl2、CF3CHFCH2Cl、CF3CFClCH3、CF3CH2CHFCl、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の出発物質を脱ハロゲン化水素化して、CF3C≡CH不純物および前記少なくとも1種のヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物を含む生成物混合物を製造する工程と;(b)前記生成物混合物を少なくとも1種のアミンと接触させて、前記生成物混合物中の前記CF3C≡CH不純物の濃度を減少させる工程と;(c)減少した濃度の前記CF3C≡CH不純物を有する前記少なくとも1種のヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物を回収する工程とを含む。
本発明のいくつかの実施形態において、脱ハロゲン化水素プロセスは、出発物を熱分解(熱的な脱ハロゲン化水素化)して、ヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物を生成することによって実施される。本明細書で用いられる際に、「熱分解する」または「熱分解」は、触媒の不存在下で加熱することによって得られる化学変化を意味する。触媒の不存在とは、熱分解反応器に対して、熱分解プロセスの活性化エネルギーを減少させて反応速度を増大させる、何らの材料も添加せず何らの処理も行わないことを意味する。
熱分解のために適当な反応器は、プロセスと調和する任意の形状を有してもよい。本発明のいくつかの実施形態において、反応器は、直線状または螺旋状のいずれであってもよい、円筒形の管である。管の外側から熱を印加して、管の内部で化学反応を起こす。熱分解反応器において注意すべき点は、反応器を通るガスの流れを部分的に妨害して、逆混合(すなわち、渦)を起こし、それによってガスの混合および良好な熱移動を促進することである。好都合なことには、この部分的妨害は、反応器の内部に充填物を配置すること、その断面をふさぐこと、または穴あき邪魔板を使用することによって達成することができる。反応器充填物は、微粒子状または繊維状であることができ、ラシッヒリングまたは大きな自由体積を有する他の充填物のような開放構造を有して、コークスの蓄積を回避し、圧力降下を最小限とし、および、概して自由なガス流動を可能にする。本発明のいくつかの実施形態において、反応器充填物は、挿入および取り出しの容易さのために、カートリッジ配置されてもよい。本発明のいくつかの実施形態において、熱分解反応器は実質的に空である。実質的に空であるとは、反応領域の自由体積が少なくとも約80%、好ましくは少なくとも約90%、および、より好ましくは少なくとも約95%であることを意味する。自由体積は、反応領域の体積から、反応器充填物を構成する材料の堆積を減算したものである。本発明のいくつかの実施形態において、熱分解反応器は、腐食に対して抵抗性である材料で構成され、当該材料は、ステンレス鋼、ハステロイ(商標)、インコネル(商標)、モネル(商標)、金、または金で内張されたもの、あるいは石英を含む。
本開示内容の脱ハロゲン化水素プロセスは、出発材料および対応するフルオロオレフィン生成物に依存して、脱フッ化水素プロセスまたは脱塩化水素プロセスのいずれであってもよい。典型的には、脱フッ化水素反応の熱分解温度は、脱塩化水素反応の熱分解温度よりも高い。本発明のいくつかの実施形態において、脱フッ化水素熱分解は、約600℃から約900℃までの温度で実施される。本発明のいくつかの実施形態において、脱塩化水素熱分解は、約400℃から約700℃までの温度で実施される。熱分解プロセスは、米国特許第7833434号明細書、米国特許出願公開第2010−0105967号明細書、および米国特許出願公開第2010−0105967号にも開示されている(特許文献1および2参照)。
本発明のいくつかの実施形態において、脱ハロゲン化水素プロセスを、触媒の存在下で実施する。脱ハロゲン化水素化の適当な触媒は、アルミナ、フッ素化されたアルミナ、フッ化アルミニウム、塩化フッ化アルミニウム;アルミナ、フッ素化されたアルミナ、フッ化アルミニウム、または塩化フッ化アルミニウムに担持された金属化合物;酸化クロム(Cr23)、フッ素化された酸化クロム、および立方晶三フッ化クロムマグネシウム、亜鉛、およびマグネシウムと亜鉛との混合物および/またはアルミニウムの、酸化物、フッ化物、および酸フッ化物(oxyfluorides);酸化ランタンおよびフッ素化された酸化ランタン;カーボン、およびカーボンに担持された金属化合物を含む。金属化合物は、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、クロム、鉄、コバルト、ロジウム、ニッケル、銅、亜鉛およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の金属の酸化物、フッ化物および酸フッ化物である。本発明のいくつかの実施形態において、脱ハロゲン化水素化触媒は、カーボン、アルミナ、フッ素化されたアルミナ、およびそれらの混合物からなる群から選択される。本発明のいくつかの実施形態において、カーボンは、酸洗浄カーボン、活性炭、および三次元マトリクス状炭素質材料を含む。本発明のいくつかの実施形態において、脱ハロゲン化水素化触媒は、酸化クロムに担持されたアルカリ金属塩を含む。触媒的脱ハロゲン化水素プロセスは、米国特許第7943015号明細書、米国特許第7897823号明細書、および米国特許第7985884号明細書にも開示されている(特許文献3〜5参照)。
本発明のいくつかの実施形態において、脱ハロゲン化水素プロセスは、出発物質を塩基性水溶液と反応させて、ヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物を生成させることにより実施される。本明細書で用いられる際に、塩基性水溶液は、7以上のpHを有し、主として水性液体からなる液体であり、液体は、溶液、分散液、乳化液、懸濁液などであってもよい。本発明のいくつかの実施形態において、塩基性水溶液は、8以上のpHを有する。本発明のいくつかの実施形態において、塩基性水溶液は、10以上のpHを有する。典型的には、脱フッ化水素プロセスは、脱塩化水素プロセスよりも高いpHの溶液を必要とする。
本発明のいくつかの実施形態において、無機塩基を用いて、塩基性水溶液を形成してもよい。そのような無機塩基は、アルカリ金属、アルカリ土類金属およびそれらの混合物の、水酸化物、酸化物、炭酸塩、およびリン酸塩からなる群から選択することができる。いくつかの実施形態において、そのような無機塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、またはそれらの混合物である。本発明のいくつかの実施形態において、塩基性水溶液は、式NR’4OH(式中、R’は、独立的に、水素、C1〜C16アルキル基、アラルキル基または置換アルキル基であり、ただし、全てのR’が水素ではない)を有する水酸化第4級アンモニウムの水溶液である。NR’4OH化合物の例は、水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム、水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、コリンヒドロキシド、およびそれらの混合物を含む。
任意選択的に、出発物質を、有機溶媒の存在下、塩基性水溶液と反応させる。本発明のいくつかの実施形態において、有機溶媒は、ベンゼンおよびその誘導体、アルコール、アルキルハライド、アルキルニトリル、エーテル、アミド、ケトン、スルホキシド、ホスフェートエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
任意選択的に、出発物質を、相間移動触媒の存在下、塩基性水溶液と反応させる。本発明で用いられる相間移動触媒は、水相から有機相へのイオン性化合物の移動を容易にし、水溶性反応成分と水不溶性反応成分との反応を容易にすることができる。
塩基性水溶液を用いる脱ハロゲン化水素化は、国際公開第2010/129844号公報にも開示されている(特許文献6参照)。
本発明のいくつかの実施形態において、脱ハロゲン化水素化工程において、CF3CFClCH3(HCFC−244bb)、CF3CHFCH2Cl(HCFC−244eb)、CF3CHClCH2F(HCFC−244db)、CF3CH2CHFCl(HCFC−244fa)、CF3CHFCH2F(HFC−245eb)、CF3CH2CF2H(HFC−245fa)、およびCF3CF2CH3(HFC−245cb)からなる群から選択される出発物質を脱ハロゲン化水素化して、CF3CF=CH2生成物またはCF3CH=CHF生成物のいずれかを形成する。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種の出発物質は、CF3CFClCH3、CF3CHFCH2Cl、CF3CHFCH2F、CF3CF2CH3、およびそれらの混合物からなる群から選択され、少なくとも1つのヒドロテトラフルオロプロペン生成物はCF3CF=CH2である。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種の出発物質は、CF3CFClCH3であり、少なくとも1種のヒドロテトラフルオロプロペン生成物はCF3CF=CH2である(すなわち、出発物質CF3CFClCH3は、脱塩化水素化され、CF3CF=CH2生成物およびCF3C≡CH不純物を含む生成物混合物を生成する)。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種の出発物質は、CF3CHFCH2Fであり、少なくとも1種のヒドロテトラフルオロプロペン生成物はCF3CF=CH2である(すなわち、出発物質CF3CHFCH2Fは、脱フッ化水素化され、CF3CF=CH2生成物およびCF3C≡CH不純物を含む生成物混合物を生成する)。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種の出発物質は、CF3CH2CHF2、CF3CH2CHFCl、CF3CHClCH2F、およびそれらの混合物から選択され、少なくとも1種のヒドロテトラフルオロプロペン生成物はCF3CH=CHFである。
本発明のいくつかの実施形態において、脱ハロゲン化水素工程において、CF3CCl2CH3(HCFC−243ab)、CF3CHClCH2Cl(HCFC−243db)、CF3CHClCH2F(HCFC−244db)、CF3CH2CHCl2(HCFC−243fa)、CF3CHFCH2Cl(HCFC−244eb)、CF3CFClCH3(HCFC−244bb)およびCF3CH2CHFCl(HCFC−244fa)からなる群から選択される出発物質を脱ハロゲン化水素化して、CF3CCl=CH2生成物またはCF3CH=CHCl生成物のいずれかを形成する。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種の出発物質は、CF3CHClCH2Cl、CF3CH2CHCl2、およびそれらの混合物からなる群から選択され、少なくとも1種のヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物はCF3CH=CHClである(すなわち、CF3CHClCH2Cl、CF3CH2CHCl2、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の出発物質は、脱塩化水素化され、CF3CH=CHCl生成物およびCF3C≡CH不純物を含む生成物混合物を生成する)。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1種の出発物質は、CF3CHClCH2Cl、CF3CCl2CH3、およびそれらの混合物からなる群から選択され、少なくとも1種のヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物はCF3CCl=CH2である(すなわち、CF3CHClCH2Cl、CF3CCl2CH3、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の出発物質は、脱塩化水素化され、CF3CCl=CH2生成物およびCF3C≡CH不純物を含む生成物混合物を生成する)。
脱ハロゲン化水素化工程において、副生成物CF3C≡CHも同時に発生する。接触工程において、本開示内容中に記載される接触工程プロセスを用いて、ヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物とCF3C≡CH不純物との生成物混合物を、アミンでスクラブ洗浄する。本発明のいくつかの実施形態において、ヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物からCF3C≡CH不純物を除去するために接触工程(b)において用いられる少なくとも1種のアミンは、式R3N(式中、それぞれのRは、独立的に、水素、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、またはアラルキル基である)を有するアミン、ヘテロ環式アミン、ヒドラジンおよびその誘導体、およびそれらの混合物からなる群から選択される。本発明のいくつかの実施形態において、接触工程(b)において用いられる少なくとも1種のアミンは、式R3N(式中、それぞれのRは、独立的に、水素、アルキル基、ヘテロアルキル基、またはアラルキル基である)を有するアミン、ヘテロ環式アミン、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、ヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物混合物中のCF3C≡CH不純物の濃度は、接触工程(b)において200ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、ヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物混合物中のCF3C≡CH不純物の濃度は、接触工程(b)において100ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、ヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物混合物中のCF3C≡CH不純物の濃度は、接触工程(b)において50ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、ヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物混合物中のCF3C≡CH不純物の濃度は、接触工程(b)において10ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、ヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物混合物中のCF3C≡CH不純物の濃度は、接触工程(b)において2ppm以下に減少する。
本発明のいくつかの実施形態において、CF3C≡CH不純物およびCF3CF=CH2生成物を含む生成物混合物中のCF3C≡CH不純物は、接触工程(b)中に200ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、CF3C≡CH不純物およびCF3CF=CH2生成物を含む生成物混合物中のCF3C≡CH不純物は、接触工程(b)中に100ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、CF3C≡CH不純物およびCF3CF=CH2生成物を含む生成物混合物中のCF3C≡CH不純物は、接触工程(b)中に50ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、CF3C≡CH不純物およびCF3CF=CH2生成物を含む生成物混合物中のCF3C≡CH不純物は、接触工程(b)中に10ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、CF3C≡CH不純物およびCF3CF=CH2生成物を含む生成物混合物中のCF3C≡CH不純物は、接触工程(b)中に2ppm以下に減少する。
本発明のいくつかの実施形態において、CF3C≡CH不純物およびCF3CH=CHF生成物を含む生成物混合物中のCF3C≡CH不純物は、接触工程(b)中に200ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、CF3C≡CH不純物およびCF3CH=CHF生成物を含む生成物混合物中のCF3C≡CH不純物は、接触工程(b)中に100ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、CF3C≡CH不純物およびCF3CH=CHF生成物を含む生成物混合物中のCF3C≡CH不純物は、接触工程(b)中に50ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、CF3C≡CH不純物およびCF3CH=CHF生成物を含む生成物混合物中のCF3C≡CH不純物は、接触工程(b)中に10ppm以下に減少する。本発明のいくつかの実施形態において、CF3C≡CH不純物およびCF3CH=CHF生成物を含む生成物混合物中のCF3C≡CH不純物は、接触工程(b)中に2ppm以下に減少する。
接触工程(b)により得られるヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物は、本開示内容中に記載される回収工程を用いて回収することができる。本発明のいくつかの実施形態において、ヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物の種々の共沸組成物または共沸様組成物(すなわち、ほぼ共沸性)を、これら生成物を回収するための方法において用いてもよい。たとえば、接触工程(b)により得られるHFO−1234yf生成物混合物に対してHFを添加することができ、HFO−1234yfの分離は、HFO−1234yfおよびHFの共沸混合物またはほぼ共沸性の混合物の単離と、米国特許第7897823号明細書に開示されているものと同様の手順を用いる、HFを含まないHFO−1234yfを生成するためのさらなる処理とを含む(特許文献4参照)。HFO−1234yfおよびHFの共沸組成物またはほぼ共沸性の組成物は、米国特許第7476771号明細書に開示されている(特許文献7参照)。別の例では、接触工程(b)により得られるHFO−1234ze生成物混合物に対してHFを添加することができ、HFO−1234zeの分離は、HFO−1234zeおよびHFの共沸混合物またはほぼ共沸性の混合物の単離と、米国特許第7897823号明細書に開示されているものと同様の手順を用いる、HFを含まないHFO−1234zeを生成するためのさらなる処理とを含む(特許文献7参照)。米国特許第7423188号明細書は、HFO−1234zeのE−異性体とHFとの共沸組成物またはほぼ共沸性の組成物を開示している(特許文献8参照)。米国特許出願公開第2010−0200798号明細書は、HFO−1234zeのZ−異性体とHFとの共沸組成物またはほぼ共沸性の組成物を開示している(特許文献9参照)。別の例では、接触工程(b)により得られるHCFO−1233xf生成物混合物に対してHFを添加することができ、HCFO−1233xfの分離は、HCFO−1233xfおよびHFの共沸混合物またはほぼ共沸性の混合物の単離と、米国特許第7897823号明細書に開示されているものと同様の手順を用いる、HFを含まないHCFO−1233xfを生成するためのさらなる処理とを含む(特許文献7参照)。HCFO−1233xfとHFとの共沸組成物は、米国特許出願公開第2010−0072415号明細書に開示されている(特許文献10参照)。別の例では、接触工程(b)により得られるHCFO−1233zd生成物混合物に対してHFを添加することができ、HCFO−1233zdの分離は、HCFO−1233zdおよびHFの共沸混合物またはほぼ共沸性の混合物の単離と、米国特許第7897823号明細書に開示されているものと同様の手順を用いる、HFを含まないHCFO−1233zdを生成するためのさらなる処理とを含む(特許文献7参照)。HCFO−1233zdとHFとのいくつかの共沸組成物は、米国特許第6013846号明細書に開示されている(特許文献11参照)。
本発明のいくつかの実施形態において、回収されたヒドロテトラフルオロプロペン生成物またはヒドロクロロトリフルオロプロペン生成物は、CF3C≡CH不純物を実質的に含まない。本発明のいくつかの実施形態において、回収されたHFO−1234yf生成物は、CF3C≡CH不純物を実質的に含まない。本発明のいくつかの実施形態において、回収されたHFO−1234ze生成物は、CF3C≡CH不純物を実質的に含まない。
接触容器、反応器、蒸留カラム、およびそれらに付随する供給ライン、廃液ライン、ならびに、本発明のプロセスに適用することにおいて用いられる付随ユニットは、腐食に抵抗性である材料で構成されるべきである。典型的な構成材料は、ステンレス鋼(特にオーステナイト型)、モネル(商標)、ニッケル−銅合金、ハステロイ(商標)ニッケル基合金、インコネル(商標)ニッケル−クロム合金のようなよく知られている高ニッケル合金、および銅で被覆された鋼を含む。
NbCl5を有するもの、MoCl6のフッ素化された種、FeCl3のフッ素化された種、またはそれらの組み合わせ。アンチモンペンタクロリドが最も好ましい。
これらの触媒が失活した際には、これらの触媒は、当該技術において知られている任意の手段によって容易に再生することができる。触媒を再生する1つの適当な方法は、触媒を通して塩素流を流すことを含む。たとえば、液相フッ素化触媒1ポンド(約0.45kg)当たり、約0.002ポンド毎時(約0.91g/h)から約0.2ポンド毎時(約91g/h)の塩素を液相反応に添加することができる。たとえば、この操作を、約65℃から約100℃までの温度において、約1時間から約2時間にわたって、あるいは連続的に実施してもよい。
反応の第2の工程は、必ずしも液相反応に限定されるものではなく、気相反応、または米国特許出願公開第2007−0197842号明細書(参照により本明細書の一部をなすものとする)に開示されているもののように液相および気相の組み合わせを用いて実施してもよい(特許文献12参照)。この目的に対して、HCFO−1233xfを含有する供給流を、約50℃から約400℃の温度に予備加熱し、そして触媒およびフッ素化剤と接触させてもよい。触媒は、そのような反応に用いられる標準的気相剤を含み、フッ素化剤は、フッ化水素のような当該技術において知られているものを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
HFO−1234yf製造の第3工程において、HCFC−244bbを第2気相反応器(脱塩化水素化反応器)に供給して、脱塩化水素化して、所望される生成物である2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造する。この反応器は、非触媒的であることができ、あるいは、HCFC−244bbを触媒的に脱塩化水素化してHFO−1234yfを製造する触媒を含有することもできる。
存在する場合、触媒は、金属ハロゲン化物、ハロゲン化金属酸化物、中性(すなわち、酸化状態0)の金属または金属合金、あるいは、バルク形態または担持された形態の活性炭であってもよい。金属ハロゲン化物または金属酸化物触媒は、1価、2価および3価の金属のハロゲン化物、酸化物、およびそれらの混合物/組み合わせを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。より好ましくは、金属ハロゲン化物または金属酸化物触媒は、1価、および2価の金属のハロゲン化物、酸化物、およびそれらの混合物/組み合わせを含んでもよい。成分の金属は、Cr3+、Fe3+、Mg2+、Ca2+、Ni2+、Zn2+、Pd2+、Li+、Na+、K+およびCs+を含むが、それらに限定されるものではない。成分のハロゲン化物は、F-、Cl-、Br-およびI-を含むが、それらに限定されるものではない。有用な1価または2価の金属のハロゲン化物は、LiF、NaF、KF、CsF、MgF2、CaF2、LiCl、NaCl、KClおよびCsClを含むが、それらに限定されるものではない。ハロゲン化処理は、当該技術において知られている処理の任意のもの、特に、ハロゲン化源としてHF、F2、HCl、Cl2、HBr、Br2、HIおよびI2を用いる処理を含むことができる。
中性(すなわち0価)の金属、金属合金およびそれらの混合物が用いられるとき。有用な金属は、Pd、Pr、Rh、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Cr、Mn、ならびに合金または混合物としての前述の元素の組み合わせを含むが、それらに限定されるものではない。触媒は、担持されていても、担持されていなくてもよい。金属合金の有用な例は、SS316、モネル400、インコロイ825、アロイ20、ハステロイ、インコネル600およびインコネル625を含むが、それらに限定されるものではない。
本発明の1つの態様において、本工程において、触媒は、活性炭、ステンレス鋼(たとえば、SS316)、オーステナイト型ニッケル基合金(たとえば、インコネル625)ニッケル、および特定の実施形態においてはフッ素化された10%CsCl/MgOを含む。適当な反応温度は、約300〜500℃であり、適当な反応圧力は約0〜150psigの間であってもよい。反応器廃液を、苛性スクラバーまたは蒸留カラムに供給して、副生成物のHClを除去し、酸を含有しないものを製造してもよい。
(本発明の使用の例)
従来の技術において知られている技術を用いる最終生成物(すなわち、HFO−1234yf)からのCF3C≡CH不純物のようなアルキン不純物の除去は、余分の費用ならびに同様に起こりえる収率低下をもたらすであろう。たとえば、CF3C≡CH不純物の濃度を50〜100ppmから5〜12ppmに低下させるために蒸留を用いると、ほぼ10%のHFO−1234yfの損失をもたらした。しかしながら、本発明は、CF3C≡CHのようなHCFO−アルキン不純物を反応器供給物から除去し、HFO−1234yf転化プロセスの全収率を向上させる方法を提供する。
本発明の1つの態様は、3,3,3−トリフルオロプロピンを実質的に含まないHFO−1234yfの調製であり、以下の工程:
(i) 式I、IIまたはIII
CX2=CCl−CH2X (I);
CX3−CCl=CH2 (II);
CX3−CHCl−CH2X (III);
(式中、Xは、少なくとも1つのXがフッ素ではないことを条件として、F、Cl、BrおよびIから独立的に選択される)
の化合物を含む出発組成物を提供する工程と;
(ii)出発組成物を第1のフッ素化剤と接触させて、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む第1の中間体組成物および第1の塩素含有副生成物を製造する工程と;
(iii)第1の中間体組成物を第2のフッ素化剤と接触させて、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロペンおよび2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む第2の中間体生成物を製造する工程と;
(iv)2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロペンおよび2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む第2の中間体組成物の少なくとも一部を脱塩化水素化して、2,3,3,3−テトラフルオロプロペンおよびCF3C≡CH不純物を含む反応生成物を製造する工程と;
(v)工程ivの反応生成物を、少なくとも1種のアミンと接触させる工程と;
(vi)工程(v)で製造され、減少した濃度のCF3C≡CH不純物を有する2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを回収する工程と
を含む。
特定の態様において、HFO−1234yfの調製は、一般的に、以下の少なくとも3つの反応工程を含む。
(1) 固体触媒を充填された気相反応器中での(CX2=CCl−CH2XまたはCX3−CCl=CH2またはCX3−CHCl−CH2X)+HF→2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)+HCl;
(2) 液体ヒドロフッ素化触媒を充填された液相反応器中での2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)+HF→2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロペン(HCFC−244bb);
(3) 気相反応器中での2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロペン(HCFC−244bb)→2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)。
式中、少なくとも1つのXがフッ素でないことを条件として、Xは、独立的に、F、Cl、BrおよびIから選択される。
一般的に、第1反応工程の出発物質は、式I、式IIおよび/または式IIIに従う、1つまたは複数の塩素化された化合物で表われてもよい。
CX2=CCl−CH2X (式I)
CX3−CCl=CH2 (式II)
CX3−CHCl−CH2X (式III)
式中、少なくとも1つのXがフッ素でないことを条件として、Xは、独立的に、F、Cl、BrおよびIから選択される。特定の実施形態において、これらの化合物は少なくとも1つの塩素を含み、Xの過半数が塩素であり、あるいは、全てのXが塩素である。
第1の工程において、第1気相反応器(フッ素化反応器)中で、前述の出発物質(特定の実施形態において、1,1,2,3−テトラクロロプロペン(1230xa)および/または1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパン(HCC−240db)を含む)を、無水HFと反応させ、少なくともHCFO−1233xf(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン)とHClとの混合物を生成させる。この反応は、約200〜400℃の温度、および約0〜200psig(約0.10〜1.48MPa)の圧力で実施することができる。気相反応器を出る排出流は、任意選択的に、未反応のHF、重い中間体、HCFC−244bb、HFC−245cb(1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロペン)のような追加の成分を含んでもよい。
この反応は、気相フッ素化反応に適当な任意の反応器中で実施してもよい。反応器は、ハステロイ、インコネル、モネルのようなフッ化水素および触媒の腐食効果に抵抗性である材料で構築されてもよい。気相プロセスの場合、気相フッ素化触媒を反応器に充填する。当該技術において知られている任意のフッ素化触媒をこのプロセスに用いることができる。適当な触媒は、クロム、アルミニウム、コバルト、マンガン、ニッケルおよび鉄の、酸化物、水酸化物、オキシハロゲン化物、それらの無機塩、およびそれらの混合物を含むが、それらに限定されるものではない。また、前述のいずれの材料も、任意選択的にハロゲン化されていてもよい。本発明に適当な触媒は、非排他的に、Cr23、FeCl3/C、Cr23/Al23、Cr23/AlF3、Cr23/カーボン、CoCl2/Cr23/Al23、NiCl2/Cr23/Al23、CoCl2/AlF3、NiCl2/AlF3、およびそれらの混合物を含む。酸化クロム/酸化アルミニウム触媒は、米国特許第5155082号明細書に記載され、その内容は参照により本明細書の一部をなすものとする(特許文献13参照)。結晶性酸化クロムまたは非晶質酸化クロムのようなクロム(III)酸化物は、適当な触媒であり、1つの実施形態において、この工程に用いられる触媒は、非晶質酸化クロムである。酸化クロム(Cr23)は、種々の粒子寸法で購入することができる、商業的に入手可能な材料である。少なくとも98%の純度を有するフッ素化触媒が好ましい。フッ素化触媒は、過剰であるが、少なくとも反応を進行させるのに充分な量で存在する。
本発明の第1工程は、前述のような気相反応に必ずしも限定されず、液相反応、または、参照により本明細書の一部をなすものとする米国特許出願公開第2007−0197842号明細書に開示されているものののような気相および液相の組み合わせを用いて実施してもよい(特許文献12参照)。また、反応をバッチ式、連続的またはこれらの組み合わせで実施できることも考慮される。反応が液相反応を含む実施形態に関して、反応は、触媒的であっても、非触媒的であってもよい。アンチモンハロゲン化物、スズハロゲン化物、タリウムハロゲン化物、鉄ハロゲン化物、およびこれらの2種以上の組み合わせを含む金属ハロゲン化物触媒のような、ルイス酸触媒を用いてもよい。特定の実施形態において、金属塩化物および金属フッ化物が用いられる。金属塩化物および金属フッ化物は、SbCl5、SbCl3、SbF5、SnCl4、TiCl4、FeCl3およびこれらの2種以上の組み合わせを含むが、それらに限定されるものではない、
任意選択的に、反応器からの流出物を処理して、所望される程度の分離、および/または他の処理を実施してもよい。非限定的な例として、生成物流出物は、HClのような1種または複数種の不純物、非転化の反応剤、および/または他の副生成物を含有する可能性がある。これらの生成物を、既知または本明細書中で別途議論されている標準的方法を用いて除去してもよい。たとえば、HClは、以下でより詳細に議論されるように、慣用の蒸留により、または水もしくは苛性スクラバーを用いて回収することができ、未反応の出発剤を単離およびリサイクルしてもよい。
2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを形成する方法の第2の工程において、HCFO−1233xfをHCFC−244bbに転化する。1つの実施形態において、この工程は、PTFEまたはPFAで内張りされていてもよい液相反応器中で、液相中で実施してもよい。そのようなプロセスを、約70〜120℃の温度範囲および約50〜120psig(約0.44〜0.93MPa)で実施してもよい。
本発明において、任意の液相フッ素化触媒を用いてもよい。非網羅的なリストは、ルイス酸、遷移金属ハロゲン化物、遷移金属酸化物、第IVb族金属ハロゲン化物、第Vb族金属ハロゲン化物、またはそれらの組み合わせを含む。液相フッ素化触媒の非排他的な例は、アンチモンハロゲン化物、スズハロゲン化物、タンタルハロゲン化物、チタンハロゲン化物、ニオブハロゲン化物、モリブデンハロゲン化物、鉄ハロゲン化物、フッ素化されたクロムハロゲン化物、フッ素化されたクロム酸化物、またはそれらの組み合わせを含む。液相フッ素化触媒の具体的な非排他的な例はSbCl5、SbCl3、SbF5、SnCl4、TaCl5、TiCl4、NbCl5、MoCl6、FeCl3、SbCl5のフッ素化された種、SbCl3のフッ素化された種、SnCl4のフッ素化された種、TaCl5のフッ素化された種、TiCl4のフッ素化された種、NbCl5のフッ素化された種、MoCl6のフッ素化された種、FeCl3のフッ素化された種、またはそれらの組み合わせを含む。アンチモンペンタクロリドが最も好ましい。
これらの触媒が失活した場合、当該技術において知られている任意の方法により、これらの触媒を容易に再生することができる。触媒を再生する1つの適当な方法は、触媒を通して塩素流を流すことである。たとえば、液相フッ素化触媒1ポンド(約0.45kg)当たりで、約0.002〜約0.2ポンド毎時(約0.91〜91g毎時)の塩素を液相反応に添加してもよい。たとえば、これを約1〜約2時間にわたって実施してもよいし、約65℃〜約100℃の温度で連続的に実施してもよい。
この反応の第2工程は、液相反応に必ずしも限定されず、気相反応、または、参照により本明細書の一部をなすものとする米国特許出願公開第2007−0197842号明細書に開示されているものののような液相および気相の組み合わせで実施してもよい(特許文献12参照)。この目的に対して、HCFO−1233xfを含有する供給流を、約50℃〜約400℃の温度に予備加熱し、触媒およびフッ素化剤と接触させる。触媒は、そのような反応に用いられる標準的気相剤を含んでもよい。フッ素化剤は、フッ化水素のような、当該技術において知られているものを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
HFO−1234yf調製の第3工程において、HCFC−244bbを第2の気相反応器(脱塩化水素化反応器)に供給して、脱塩化水素化し、所望される生成物である2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造する。このプロセスは、本明細書に記載のように実施される。たとえば、1つの実施形態において、この反応は、非触媒的であっても、HCFC−244bbを触媒的に脱塩化水素化してHFO−1234yfを製造できる触媒を含有してもよい。
存在する場合、触媒は、金属ハロゲン化物、ハロゲン化された金属酸化物、中性(すなわち、0価酸化状態)の金属または金属合金、あるいは、バルク形態または担持された形態の活性炭であってもよい。金属ハロゲン化物および金属酸化物触媒は、1価、2価、および3価の金属のハロゲン化物、酸化物およびそれらの混合物/組み合わせ、より好ましくは、1価または2価の金属のハロゲン化物、およびそれらの混合物/組み合わせを含むが、それらに限定されるものではない。構成元素となる金属は、Cr3+、Fe3+、Mg2+、Ca2+、Ni2+、Zn2+、Pd2+、Li+、Na+、K+、Cs+を含むが、それらに限定されるものではない。構成元素となるハロゲンは、F-、Cl-、Br-、よびI-を含むが、それらに限定されるものではない。有用な1価金属または2価金属のハロゲン化物は、LiF、NaF、KF、CsF、MgF2、CaF2、LiCl、NaCl、KClおよびCsClを含むが、それらに限定されるものではない。ハロゲン化処理は、当該技術において知られている任意のもの、特に、ハロゲン化源としてHF、F2、HCl、Cl2、HBr、Br2、HIおよびI2を用いるものを含むことができる。
中性、すなわち0価の金属、金属合金、およびそれらの混合物を用いるとき。有用な金属は、Pd、Pt、Rh、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Cr、Mn、ならびに、合金または混合物である前述の元素の組み合わせを含むが、それらに限定されるものではない。触媒は、担持されていても、担持されていなくてもよい。金属合金の有効な例は、SS316、モネル400、インコネル825、アロイ20、ハステロイ、インコネル600、およびインコネル625を含むが、それらに限定されるものではない。
本発明の1つの態様において、触媒は、活性炭、ステンレス鋼(たとえば、SS316)オーステナイト系ニッケル基合金(たとえば、インコネル625)、ニッケルを含む。特定の実施系において、触媒は、フッ素化された10% CsCl/MgOを含む。適当な反応温度は約300〜550℃であり、適当な反応圧力は約0〜120psig(約0.10〜0.93MPa)であってもよい。反応器流出物を苛性スクラバーまたは蒸留カラムに供給して、副生成物であるHClを除去して、酸不含有の有機生成物を生成する。ここで、任意選択的に、酸不含有の有機生成物を、当該技術において知られている精製技術の1つまたは任意の組み合わせを用いるさらなる精製にかけてもよい。
反応は、約200℃〜約800℃、約300℃〜約600℃、または約400℃〜500℃の温度範囲で実施してもよい。適当な反応器圧力は、約0〜約200psig(約0.10〜1.49MPa)、約10〜約100psig(約0.17〜0.79MPa)、または約20〜約70psig(約0.24〜0.58MPa)の範囲で変動する。
一般的に、脱塩化水素化反応器からの流出物を処理して、所望される程度の分離、および/または他の処理を実施してもよい。流出物は、生成されるHFO−1234yfに加えて、HCl、非転化のHCFC−244bb、およびHCFO−1233xf(主として、HCFO−1233xfのフッ化水素化より前の工程から引き継がれる)を一般的に含有する。任意選択的に、次いで、脱塩化水素化反応の生成物からHClを回収する。HClの回収は慣用的な蒸留により実施され、HClが流出物として除去される。あるいはまた、水スクラバーまたは苛性スクラバーを用いて、HClを回収または除去することができる。水抽出機を用いる場合、HClは水溶液として除去される。苛性溶液を用いる場合、HClは、水溶液中の塩化物塩として系から除去される。HClの回収または除去後に、有機流を、分離のための蒸留カラムへと送る。カラムのオーバーヘッドから収集されるHFO−1234yfを、さらなる生成のための別のカラムに送ってもよく、同時に、HCFO−1233xfおよびHCFC−244bbの混合物の画分を、HCFC−244bbのリサイクルのために、脱塩化水素化反応器へ送り戻してもよく、当該混合物のその余を、HCFO−1233xfのリサイクルのために、HCFO−1233xfフッ化水素化に送り戻してもよい。
本発明によれば、このように生成されたHFO−1234を、少なくとも1種のアミンと接触させ、CF3C≡CH不純物のようなアルキン不純物を除去する。1つの実施形態において、HFO−1234からのCF3C≡CH不純物のようなアルキン不純物の除去の前に、CF3C≡CH不純物のような存在するアルキン不純物の濃度を、ガスクロマトグラフィーのような当該技術において知られている技術を用いて、測定してもよい。さらに、アミンの添加後に存在する不純物の量を、同様に、ガスクロマトグラフィーのような一般的技術を用いて測定することもできる。
以上、多数の態様および実施形態を説明してきた。それらは例示的なものに過ぎず、制限的なものではない。本明細書を読んだ後に、当業者が、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の態様および実施形態が可能であることを理解する。
[実施例]
本明細書に記載される概念を、以下の実施例においてさらに説明する。以下の実施例は、特許請求の範囲に記載の発明の範囲を限定するものではない。
本明細書で用いられる際に、「%(GC−MS)」という用語は、GC−MSスペクトル上で測定されるピーク面積のパーセンテージを意味する。
本明細書で用いられる際に、「%(GC−FID)」という用語は、GC−FIDスペクトル上で測定されるピーク面積のパーセンテージを意味する。
(実施例1)
実施例1は、エチレンジアミンとの接触の後に、HFO−1234yfがCF3C≡CH不純物を実質的に含まないようにできることを例示する。
GCおよびGC−MSにより分析され、0.222%(GC−FID)のCF3C≡CH不純物を含むHFO−1234yf気相サンプルを、約100mlのエチレンジアミンを収容するスクラバーを通し、室温において16sccmの流速でバブリングした。スクラバーからの留出ガスを、再びGCおよびGC−MSにより分析し、HFO−1234yfサンプル中に含有されるCF3C≡CH不純物の濃度が検出不能レベルまで低下したことを示した。分析結果を第1表に列挙する。
(実施例2)
実施例2は、モルホリンとの接触の後に、HFO−1234yfがCF3C≡CH不純物を実質的に含まないようにできることを例示する。
GCおよびGC−MSにより分析され、0.181%(GC−FID)のCF3C≡CH不純物を含むHFO−1234yf気相サンプルを、約100mlのモルホリンを収容するスクラバーを通し、室温において20sccmの流速でバブリングした。スクラバーからの留出ガスを、再びGCおよびGC−MSにより分析し、HFO−1234yfサンプル中に含有されるCF3C≡CH不純物の濃度が検出不能レベルまで低下したことを示した。分析結果を第1表に列挙する。
(実施例3)
実施例3は、エタノールアミンとの接触により、HFO−1234yfに含有されるCF3C≡CH不純物の濃度を大きく低下させることができることを例示する。
GCおよびGC−MSにより分析され、0.202%(GC−FID)のCF3C≡CH不純物を含むHFO−1234yf気相サンプルを、約100mlのエタノールアミンを収容するスクラバーを通し、室温において16sccmの流速でバブリングした。スクラバーからの留出ガスを、再びGCおよびGC−MSにより分析し、HFO−1234yfサンプル中に含有されるCF3C≡CH不純物の濃度が0.049%(GC−FID)まで低下したことを示した。分析結果を第1表に列挙する。
(実施例4)
実施例4は、トリエチルアミンとの接触により、HFO−1234yfに含有されるCF3C≡CH不純物の濃度を大きく低下させることができることを例示する。
GCおよびGC−MSにより分析され、0.200%(GC−FID)のCF3C≡CH不純物を含むHFO−1234yf気相サンプルを、約100mlのトリエチルアミンを収容するスクラバーを通し、室温において16sccmの流速でバブリングした。スクラバーからの留出ガスを、再びGCおよびGC−MSにより分析し、HFO−1234yfサンプル中に含有されるCF3C≡CH不純物の濃度が0.095%(GC−FID)まで低下したことを示した。分析結果を第1表に列挙する。
(実施例5)
実施例5は、ピリジンとの接触により、HFO−1234yfに含有されるCF3C≡CH不純物の濃度を大きく低下させることができることを例示する。
GCおよびGC−MSにより分析され、0.187%(GC−FID)のCF3C≡CH不純物を含むHFO−1234yf気相サンプルを、約100mlのピリジンを収容するスクラバーを通し、室温において16sccmの流速でバブリングした。スクラバーからの留出ガスを、再びGCおよびGC−MSにより分析し、HFO−1234yfサンプル中に含有されるCF3C≡CH不純物の濃度が0.081%(GC−FID)まで低下したことを示した。分析結果を第1表に列挙する。
(実施例6)
実施例6は、ピリジンとの接触の後に、HCFO−1224ydがCF3C≡CH不純物を実質的に含まないようにできることを例示する。
1.026%(GC−MS)のCF3C≡CCl不純物を伴う148.7gのHCFO−1224ydサンプルを収容する密封された240mlのシリンダを約0℃に冷却し、シリンジを介して0.5mlのピリジンを投入した。次いで、シリンダを室温まで暖め、10分間にわたって振盪した。その2時間後に、HCFO−1224ydサンプルをGC−MSで分析して、HCFO−1224ydサンプル中に含有されるCF3C≡CCl不純物の濃度が、検出不能レベルまで低下したことを示した。
一般的な説明または実施例において前述した行動の必ずしも全てが必要ではなく、特定の行動の一部が必要でない可能性があり、記載されたものに加えて1つまたは複数のさらなる行動を実施してもよいことに注意されたい。さらに、行動が列挙された順序は、必ずしもそれらを実施する順序ではない。
前述の明細書において、特定の実施形態に関して、その概念を記載してきた。しかしながら、以下の特許請求の範囲に記載される発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形および変更を行うことができることを、当業者は理解する。したがって、明細書は、限定的な意味ではなく、例示的であるとみなすべきであり、そのような変形の全ては、発明の範囲内に含まれることを意図する。
特定の実施形態に関して、利益、他の利点および課題の解決手段を前述した。しかしながら、利益、利点、課題の解決手段、および利益、利点、解決手段を提供またはより顕著にする任意の特徴は、特許請求の範囲のいずれかまたは全てにおける決定的に重要、必要、または本質的な特徴であると解釈すべきではない。
明確性のために、別個の実施形態に関連して本明細書において記載した特定の特徴を、単一の実施形態に組み合わせて提供することもできることを理解すべきである。逆に、簡潔性のために、単一の実施形態に関連して記載した種々の特徴を、別個に、または任意のサブコンビネーションで提供してもよい。

Claims (18)

  1. 少なくとも1種のフルオロオレフィンと、アミンと、少なくとも1種のRfC≡CXを有する化合物を含む組成物であって、Rfはペルフルオロ化されたアルキル基であり、XはH、F、Cl、BrまたはIであることを特徴とする組成物。
  2. 前記組成物中の前記少なくとも1種のフルオロオレフィンの量は、前記組成物の総重量を基準として少なくとも90重量%であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2、CF3CH=CHF、CF3CH=CH2、CF3CH=CF2、CF3CF=CHF、CF3CCl=CH2、、CF3CH=CHCl、CF3CF=CHCl、CF3CH=CCl2、CF3CCl=CHCl、CF3CH=CFCl、CF3CCl=CHF、CF3CF=CH2、CF3CH=CHF、CF3CH=CH2、CF3CCl=CH2、CF3CH=CHCl、CF3CH=CFCl、CF3CH=CF2、CF3CCl=CHF、CF3CF=CHF、CF3CF=CHCl、CF3CH=CCl2、またはCF3CCl=CHClであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  4. 前記アミンは、式R1R2R3N、R1NHNH2、アンモニア、ポリアミンおよびヘテロ環式アミンからなる群から選択され、式中、R1、R2およびR3のそれぞれは、独立的に、水素、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基またはアラルキル基であり、R1、R2およびR3の少なくとも1つは水素ではなく、R1、R2およびR3のそれぞれは、独立的に、無置換であるか、あるいはヒドロキシル基、ハロゲン基、アルコキシ基またはアミノ基のような基で置換されていることを特徴とする請求項1、2、または3に記載の組成物。
  5. 前記少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2、CF3CH=CHF、CF3CH=CH2、CF3CCl=CH2、CF3CH=CHCl、CF3CF=CHCl、およびそれらの混合物からなる群から選択され、
    前記少なくとも1種のRfC≡CXを有する化合物は、CF3C≡CH、CF3C≡CCl、CF3C≡CF、およびそれらの混合物からなる群から選択される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  6. 前記少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2、CF3CH=CHF、CF3CCl=CH2、CF3CH=CHCl、およびそれらの混合物からなる群から選択され、
    前記少なくとも1種のRfC≡CXを有する化合物は、CF3C≡CH、CF3C≡CCl、およびそれらの混合物からなる群から選択される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  7. 前記少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2であり、
    前記少なくとも1種のRfC≡CXを有する化合物は、CF3C≡CH、CF3C≡CCl、およびそれらの混合物からなる群から選択される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  8. 前記少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2であり、
    前記少なくとも1種のRfC≡CXを有する化合物は、CF3C≡CHである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  9. 前記少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CH=CHFであり、
    前記少なくとも1種のRfC≡CXを有する化合物は、CF3C≡CHである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  10. 前記少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CF=CH2およびCF3CH=CHFの混合物であり、
    前記少なくとも1種のRfC≡CXを有する化合物は、CF3C≡CHである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  11. 前記少なくとも1種のフルオロオレフィンは、CF3CH=CHClであり、
    前記少なくとも1種のRfC≡CXを有する化合物は、CF3C≡CHである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  12. 前記アミンは、式R3Nを有するアミン、ヘテロ環式アミン、ヒドラジンおよびその誘導体、ならびにそれらの混合物からなる群から選択され、式中、それぞれのRは、独立的に、水素、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基またはアラルキル基であることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  13. 前記アミンは、式R3Nを有するアミン、ヘテロ環式アミン、およびそれらの混合物からなる群から選択され、式中、それぞれのRは、独立的に、水素、アルキル基、ヘテロアルキル基、またはアラルキル基であることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  14. 前記アミンは、ポリアミンであることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  15. 前記アミンは、ヘテロ環式アミンであることを特徴とする請求項12に記載の組成物。
  16. 前記組成物中の前記少なくとも1種のRfC≡CXを有する化合物の濃度は、200ppm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の組成物。
  17. 前記組成物中の前記少なくとも1種のRfC≡CXを有する化合物の濃度は、50ppm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の組成物。
  18. 前記組成物中の前記少なくとも1種のRfC≡CXを有する化合物の濃度は、2ppm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の組成物。
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