JP2017208958A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】並列接続された2つの半導体素子に流れる電流の差を抑制することができる電力変換装置を提供すること。
【解決手段】互いに並列接続された2つの上アーム半導体素子と、互いに並列接続された2つの下アーム半導体素子とが、正極配線と負極配線との間において直列接続された構成を有する。電力変換装置は、正極バスバー3と負極バスバー4と2つの正極端子21と2つの負極端子22とを有する。正極バスバー3及び負極バスバー4は、バスバー本体31、41と、2つのバスバー突出部32、42とを、それぞれ有する。2つの正極突出部32は、2つの正極端子21にそれぞれ接続され、2つの負極突出部42は、2つの負極端子22にそれぞれ接続されている。4つのバスバー突出部32、42は、突出方向Xに直交する方向に並んで配され、並び方向Yの両端に、2つの正極突出部32又は2つの負極突出部42が配されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体素子を用いた電力変換装置に関する。
例えば電気自動車やハイブリッド自動車等には、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置が搭載されている。かかる電力変換装置においては、複数の半導体素子によって電力変換回路を構成している。半導体素子には大電流が流れるため、その発熱による高温化を抑制すべく、半導体素子を内蔵する半導体モジュールを冷却する構造が種々採用されている。
ここで、複数の半導体素子にそれぞれ流れる電流に差があると、その発熱量に差が生じるため、熱設計が難しくなる。特許文献1に開示された電力変換装置は、冷却管と共に積層配置された複数の半導体モジュールに接続する正極バスバー及び負極バスバーのバスバー枝部の形状を、同一形状としている。これにより、各半導体モジュールへ供給される電流のうち、直流成分に対する抵抗値を同等とすることは可能である。
特開2015−139299号公報
しかしながら、正極バスバー及び負極バスバーに交流電流が流れる場合、そのインピーダンスには、直流成分に対する抵抗に加え、インダクタンスも影響する。それゆえ、半導体素子を2つ並列接続して両者に同じタイミングで交流電流が流れるような回路構成においては、各半導体モジュールに接続されるバスバー枝部の間の相互作用も、各半導体素子に供給される交流電流のインピーダンスに影響する。すなわち、複数のバスバー枝部の配置関係によっては、各バスバー枝部におけるインダクタンスに差が生じ、インピーダンスに差が生じる。そうすると、並列接続された2つの半導体素子の間で、流れる電流に差が生じ、発熱量に差が生じるおそれがある。
それゆえ、例えば2つの半導体素子として同じ耐熱性のものを用いた場合、電流がより多く流れる半導体素子を基準に熱設計を行う必要が生じる。その結果、半導体素子の大型化、高コスト化を招き、ひいては、電力変換装置全体の大型化、高コスト化を招くおそれがある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、並列接続された2つの半導体素子に流れる電流の差を抑制することができる電力変換装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、互いに並列接続された2つの上アーム半導体素子(2u)と、互いに並列接続された2つの下アーム半導体素子(2d)とが、正極配線(30)と負極配線(40)との間において直列接続された構成を有する、電力変換装置(1)であって、
上記正極配線を構成する正極バスバー(3)と、
上記負極配線を構成する負極バスバー(4)と、
上記2つの上アーム半導体素子にそれぞれ導通した2つの正極端子(21)と、
上記2つの下アーム半導体素子にそれぞれ導通した2つの負極端子(22)と、を有し、
上記正極バスバー及び上記負極バスバーは、互いに主面方向に重なり合って配設されたバスバー本体(31、41)と、該バスバー本体から一つの方向に突出した2つのバスバー突出部(32、42)とを、それぞれ有し、
上記正極バスバーの上記バスバー突出部である2つの正極突出部(32)は、上記2つの正極端子にそれぞれ接続され、
上記負極バスバーの上記バスバー突出部である2つの負極突出部(42)は、上記2つの負極端子にそれぞれ接続され、
上記4つのバスバー突出部は、これらの突出方向(X)に直交する方向に並んで配されており、
かつ、上記4つのバスバー突出部のうち、これらの並び方向(Y)の両端に、上記2つの正極突出部又は上記2つの負極突出部が配されている、電力変換装置にある。
上記電力変換装置においては、4つのバスバー突出部のうち、これらの並び方向の両端に、2つの正極突出部又は2つの負極突出部が配されている。これにより、複数のバスバー突出部の間の相互インダクタンスの影響を加味しても、2つの正極突出部の間においても、2つの負極突出部の間においても、インダクタンスの差を小さくすることができる。
すなわち、各バスバー突出部におけるインダクタンスは、当該バスバー突出部における自己インダクタンスと、他のバスバー突出部から受ける相互インダクタンスとの合成となる。ここで、4つのバスバー突出部が上記のような順序で配列していることにより、他のバスバー突出部から受ける相互インダクタンスの影響を、2つの正極突出部同士、2つの負極突出部同士において、近付けることができる。これにより、自己インダクタンスと相互インダクタンスとの合成のインダクタンスを、2つの正極突出部同士においても、2つの負極突出部同士においても、差を小さくすることができる。
これにより、互いに並列接続された2つの半導体素子をそれぞれ含む回路同士において、インピーダンスの差を抑制することができる。それゆえ、各半導体素子に流れる電流の差を抑制することができる。
その結果、電力変換装置の熱設計を容易にすることができ、半導体素子の小型化、低コスト化を可能とし、ひいては、電力変換装置全体の小型化、低コスト化を容易にすることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、並列接続された2つの半導体素子に流れる電流の差を抑制することができる電力変換装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、電力変換装置の一部の斜視図。 実施形態1における、電力変換装置の一部の平面図。 実施形態1における、電力変換装置の平面図。 実施形態1における、電力変換装置の回路図。 実施形態1における、4つのバスバー突出部のインダクタンスの説明図。 実施形態2における、電力変換装置の回路図。 実施形態3における、電力変換装置の一部の平面図。 比較形態における、電力変換装置の一部の斜視図。 比較形態における、電力変換装置の一部の平面図。 比較形態における、4つのバスバー突出部のインダクタンスの説明図。
(実施形態1)
電力変換装置の実施形態につき、図1〜図5を用いて説明する。
本実施形態の電力変換装置1は、図4に示すごとく、互いに並列接続された2つの上アーム半導体素子2uと、互いに並列接続された2つの下アーム半導体素子2dとが、正極配線30と負極配線40との間において直列接続された構成を有する。
電力変換装置1は、図1、図2に示すごとく、正極バスバー3と、負極バスバー4と、2つの正極端子21と、2つの負極端子22と、を有する。正極バスバー3は、正極配線30を構成するバスバーである。負極バスバー4は、負極配線40を構成するバスバーである。2つの正極端子21は、2つの上アーム半導体素子2uにそれぞれ導通した端子である。2つの負極端子22は、2つの下アーム半導体素子2dにそれぞれ導通した端子である。
正極バスバー3及び負極バスバー4は、バスバー本体31、41と、2つのバスバー突出部32、42とを、それぞれ有する。すなわち、正極バスバー3は、バスバー本体31と、2つのバスバー突出部32とを有する。負極バスバー4は、バスバー本体41と、2つのバスバー突出部42とを有する。バスバー本体31、41は、互いに主面方向に重なり合って配設されている。各2つのバスバー突出部32、42は、バスバー本体31、41から一つの方向に突出している。
正極バスバー3のバスバー突出部である2つの正極突出部32は、2つの正極端子21にそれぞれ接続されている。負極バスバー4のバスバー突出部である2つの負極突出部42は、2つの負極端子22にそれぞれ接続されている。
4つのバスバー突出部32、42は、これらの突出方向Xに直交する方向に並んで配されている。
4つのバスバー突出部32、42のうち、これらの並び方向Yの両端に、2つの正極突出部32又は2つの負極突出部42が配されている。本実施形態においては、並び方向Yの両端に、2つの負極突出部42が配されている。そして、並び方向Yにおける2つの負極突出部42の間に、2つの正極突出部32が配されている。
正極端子21は、少なくとも上アーム半導体素子2uを内蔵した半導体モジュール20から延出している。負極端子22は、少なくとも下アーム半導体素子2dを内蔵した半導体モジュール20から延出している。正極端子21及び負極端子22の延出方向Zとバスバー突出部32、42の突出方向Xとは、互いに直交している。
本実施形態において、図4に示すごとく、上アーム半導体素子2uと下アーム半導体素子2dとは、互いに同じ半導体モジュール20に内蔵されている。図1、図2に示すごとく、半導体モジュール20からは正極端子21及び負極端子22が延出している。また、半導体モジュール20からは、上アーム半導体素子2uと下アーム半導体素子2dとの接続点に導通する中間端子23も、延出している。正極端子21と負極端子22と中間端子23とは、同じ延出方向Zに延出している。また、正極端子21、負極端子22、及び中間端子23は、板状体からなり、厚み方向が並び方向Yを向くように配されている。
本実施形態の電力変換装置1は、図4に示すごとく、直流電源51と三相交流の回転電機52との間において、電力変換するよう構成されている。電力変換装置1は、平滑コンデンサ11と、インバータ回路部12とを有する。インバータ回路部12は、直流電力を三相交流電力に変換して、回転電機52を駆動するよう構成されている。また、回転電機52において発電された電力を、インバータ回路部12において直流に変換して、回生することもできる。
インバータ回路部12は、上アーム半導体素子2uと下アーム半導体素子2dとを直列接続してなるレッグを、3相分備えている。また、上アーム半導体素子2u及び下アーム半導体素子2dには、それぞれフライホイールダイオードが逆並列接続されている。各レッグにおける上アーム半導体素子2uと下アーム半導体素子2dとの接続点が、それぞれ回転電機52の3つの電極に接続される。
本実施形態において、インバータ回路部12における各相を構成する上アーム半導体素子2u及び下アーム半導体素子2dも、それぞれ2つの半導体素子の並列構造となっている。そして、並列接続された2つの上アーム半導体素子2uと接続される正極バスバー3、及び並列接続された2つの下アーム半導体素子2dと接続される負極バスバー4は、いずれも、上述したような構成となっている。また、正極突出部32及び負極突出部42は、それぞれ平滑コンデンサ11の一対の電極に接続されている。この接続構造は、図示を省略する。
図4に示すごとく、2つの上アーム半導体素子2u同士は、互いに並列接続された異なる半導体モジュール20に内蔵されている。2つの下アーム半導体素子2d同士は、互いに並列接続された異なる半導体モジュール20に内蔵されている。互いに並列接続された半導体モジュール20は、並び方向Yに積層配置される。
また、上述のように、半導体モジュール20には、互いに直列接続された一つの上アーム半導体素子2uと一つの下アーム半導体素子2dとが内蔵されている。各半導体素子は、IGBT、すなわち絶縁ゲートバイポーラトランジスタからなる。そして、上アーム半導体素子2uのエミッタと、下アーム半導体素子2dのコレクタとが、半導体モジュール20内において互いに接続されている。そして、この接続点が、中間端子23に導通している。また、上アーム半導体素子2uのコレクタが正極端子21に導通し、下アーム半導体素子2dのエミッタが負極端子22に導通している。
なお、半導体素子としては、IGBTに限らず、例えば、MOSFET、すなわちMOS型電界効果トランジスタを用いることもできる。
上記のように構成された半導体モジュール20が2つ、互いに並列接続されている。具体的には、図1、図2に示すごとく、2つの半導体モジュール20が、正極端子21、負極端子22、中間端子23において、それぞれ同電位となるように接続されている。そして、正極端子21が正極バスバー3に接続され、負極端子22が負極バスバー4に接続されている。図示を省略するが、中間端子23が、回転電機に接続されるバスバーに接続されている。
図1〜図3に示すごとく、互いに並列接続された半導体モジュール20は、互いに並び方向Yに隣り合うように配置されている。
また、図3に示すごとく、半導体モジュール20は、冷却管6と共に積層配置されている。冷却管6は、半導体モジュール20を並び方向Yの両面から冷却する。すなわち、本実施形態においては、複数の冷却管6と複数の半導体モジュール20とが交互に積層されている。そして、各半導体モジュール20の厚み方向の両面に、冷却管6が密着するように配置されている。
複数の冷却管6は、積層方向に隣り合う冷却管6同士が、その長手方向の両端部において互いに連結されている。また、積層方向の一端に配された冷却管6には、その長手方向の両端部に、冷媒導入管61及び冷媒排出管62が接続されている。これにより、冷媒導入管61から導入された冷媒が、複数の冷却管6に分岐して流れ、冷媒排出管62から排出される。そして、冷媒が複数の冷却管6を流通する間に、半導体モジュール20と冷媒とが熱交換することにより、半導体モジュール20が冷却される。
バスバー突出部32、42の突出方向Xは、冷却管6の長手方向と一致している。また、バスバー突出部32、42の並び方向Yは、複数の冷却管6の積層方向に一致している。また、正極バスバー3のバスバー本体31と負極バスバー4のバスバー本体41との積層方向は、延出方向Zと一致している。
正極バスバー3及び負極バスバー4は、それぞれ1枚の金属板を切り曲げ加工することにより、形成されている。
本実施形態において、正極バスバー3は、平板状のバスバー本体31から、図3に示すごとく、6本のバスバー突出部である正極突出部32を突出形成してなる。図1〜図3に示すごとく、並列接続される2つの半導体モジュール20に接続される正極突出部32は、根元部分において一つの共通突出部320を共有している。この共通突出部320は、その主面の方向がバスバー本体31と同じである。そして、正極突出部32は、共通突出部320から2本に分岐した分岐部321を有する。分岐部321は、共通突出部320における並び方向Yの両端から略直角に曲げられている。それゆえ、分岐部321の主面は、並び方向Yを向いている。分岐部321は、突出方向Xに延びると共に、途中でクランク状に屈曲している。そして、正極突出部32は、分岐部321の先端部付近において、半導体モジュール20の正極端子21に接続されている。正極端子21と分岐部321とは、並び方向Yに重なり合うように接続されている。
また、負極バスバー4は、平板状のバスバー本体31から、6本のバスバー突出部である負極突出部42を突出形成してなる。負極突出部42は、根元部420と、この根元部420からさらに突出方向Xに延びる延設部421とを有する。根元部420は、その主面の方向がバスバー本体41と同じである。延設部421は、根元部420における並び方向Yの一端から略直角に曲げられている。それゆえ、延設部421の主面は、並び方向Yを向いている。負極突出部42は、延設部421の先端部付近において、半導体モジュール20の負極端子22に接続されている。負極端子22と延設部421とは、並び方向Yに重なり合うように接続されている。
図2に示すごとく、上記4つのバスバー突出部32、42は、並び方向Yに直交する仮想平面Sを基準とした面対称形状を構成している。すなわち、2つの正極突出部32は、互いに鏡像関係の形状を有し、2つの負極突出部42も互いに鏡像関係の形状を有する。そして、2つの正極突出部32は、並び方向Yにおける共通突出部320の中央を通ると共に並び方向Yに直交する仮想平面Sを基準に、面対称形状となっている。同様に、2つの負極突出部42は、仮想平面Sを基準に、面対称形状となっている。
次に、本実施形態の作用効果につき説明する。
上記電力変換装置1においては、4つのバスバー突出部32、42のうち、これらの並び方向Yの両端に、2つの負極突出部42が配されている。これにより、複数のバスバー突出部32、42の間の相互インダクタンスの影響を加味しても、2つの正極突出部32の間においても、2つの負極突出部42の間においても、インダクタンスの差を小さくすることができる。
すなわち、各バスバー突出部32、42におけるインダクタンスは、当該バスバー突出部における自己インダクタンスと、他のバスバー突出部から受ける相互インダクタンスとの合成となる。ここで、4つのバスバー突出部32、42が上記のような順序で配列していることにより、他のバスバー突出部32、42から受ける相互インダクタンスの影響を、2つの正極突出部32同士、2つの負極突出部42同士において、近付けることができる。これにより、自己インダクタンスと相互インダクタンスとの合成のインダクタンスを、2つの正極突出部32同士においても、2つの負極突出部42同士においても、差を小さくすることができる。
図5に示すごとく、各バスバー突出部32、42には、同じタイミングで、矢印iに示す方向に電流が流れる。この場合、2つの正極突出部32のうちの一方の正極突出部32aにおけるインダクタンスL32aと、他方の正極突出部32bにおけるインダクタンスL32bは、それぞれ以下のように表せる。
L32a=Lpa−Mpana+Mpapb−Mpanb ・・・(1)
L32b=Lpb−Mpbna+Mpbpa−Mpbnb ・・・(2)
ここで、Lpaは、正極突出部32aの自己インダクタンス、−Mpanaは、正極突出部32aと負極突出部42aとの間の相互インダクタンス、Mpapbは、正極突出部32aと正極突出部32bとの間の相互インダクタンス、−Mpanbは、正極突出部32aと負極突出部42bとの間の相互インダクタンスをそれぞれ表す。また、Lpbは、正極突出部32bの自己インダクタンス、−Mpbnaは、正極突出部32bと負極突出部42aとの間の相互インダクタンス、Mpbpaは、正極突出部32bと正極突出部32aとの間の相互インダクタンス、−Mpbnbは、正極突出部32bと負極突出部42bとの間の相互インダクタンスをそれぞれ表す。
同様に、2つの負極突出部42のうちの一方の負極突出部42aにおけるインダクタンスL42aと、他方の負極突出部42bにおけるインダクタンスL42bは、以下のように表せる。
L42a=Lna−Mnapa+Mnanb−Mnapb ・・・(3)
L42b=Lnb−Mnbpa+Mnbna−Mnbpb ・・・(4)
ここで、Lnaは、負極突出部42aの自己インダクタンス、−Mnapaは、負極突出部42aと正極突出部32aとの間の相互インダクタンス、Mnanbは、負極突出部42aと負極突出部42bとの間の相互インダクタンス、−Mnapbは、負極突出部42aと正極突出部32bとの間の相互インダクタンスをそれぞれ表す。Lnbは、負極突出部42bの自己インダクタンス、−Mnbpaは、負極突出部42bと正極突出部32aとの間の相互インダクタンス、Mnbnaは、負極突出部42bと負極突出部42aとの間の相互インダクタンス、−Mnbpbは、負極突出部42bと正極突出部32bとの間の相互インダクタンスをそれぞれ表す。
そして、4つのバスバー突出部32a、32b、42a、42bは、並び方向Yに直交する仮想平面Sを基準とした面対称形状を構成している。それゆえ、上記の自己インダクタンス及び相互インダクタンスは、以下の関係を有する。
Lpa=Lpb
Mpana=Mpbnb
Mpapb=Mpbpa
Mpanb=Mpbna
Lna=Lnb
Mnapa=Mnbpb
Mnanb=Mnbna
Mnapb=Mnbpa
これらの関係を式(1)〜(4)に代入すると、L32a=L32b、L42a=L42b、がそれぞれ成り立つ。つまり、2つの正極突出部32におけるインダクタンス同士は同等であり、2つの負極突出部42におけるインダクタンス同士は同等である。
これにより、互いに並列接続された2つの半導体素子をそれぞれ含む回路同士において、インピーダンスの差を抑制することができる。それゆえ、各半導体素子に流れる電流の差を抑制することができる。
その結果、電力変換装置1の熱設計を容易にすることができ、半導体素子の小型化、低コスト化を可能とし、ひいては、電力変換装置1全体の小型化、低コスト化を容易にすることができる。
また、上アーム半導体素子2uと下アーム半導体素子2dとは、互いに同じ半導体モジュール20に内蔵されている。それゆえ、半導体素子の間の配線を短くすることができ、インピーダンスをより低減することができる。
また、互いに並列接続された半導体モジュール20は、互いに並び方向Yに隣り合うように配置されている。それゆえ、相互インダクタンスを考慮した上述のバスバー突出部32、42の配列による効果を有効に得ることができる。
以上のごとく、本実施形態によれば、並列接続された2つの半導体素子に流れる電流の差を抑制することができる電力変換装置を提供することができる。
(実施形態2)
本実施形態の電力変換装置1は、図6に示すごとく、昇圧回路部13と、インバータ回路部12とを有する。
昇圧回路部13は、直流電源51の電圧を昇圧して、インバータ回路部12に電力供給するよう構成されている。
昇圧回路部13は、上アーム半導体素子2uと下アーム半導体素子2dと、両者の接続点に接続されるリアクトル53とによって構成されている。また、上アーム半導体素子2u及び下アーム半導体素子2dには、それぞれフライホイールダイオードが逆並列接続されている。
昇圧回路部13を構成する上アーム半導体素子2u及び下アーム半導体素子2dは、それぞれ2つの半導体素子の並列構造となっている。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本実施形態においては、昇圧回路部13においても、並列接続された2つの半導体素子に流れる電流の差を抑制することができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態3)
本実施形態は、図7に示すごとく、正極端子21を設けた半導体モジュール201と、負極端子22を設けた半導体モジュール202とを、互いに個別の半導体モジュールとした形態である。
すなわち、本実施形態においては、一つの半導体素子を内蔵した半導体モジュール201、202を直列接続している。そして、一方の半導体モジュール201に内蔵した半導体素子を上アーム半導体素子2uとし、他方の半導体モジュール202に内蔵した半導素子を、下アーム半導体素子2dとしている。2つの半導体モジュール201、202は、互いに同様の構造を備えたものとすることができる。
これらの半導体モジュール201、202は、それぞれ2つのパワー端子を備える。そして、半導体モジュール201における一方のパワー端子が正極端子21となり、他方のパワー端子が中間端子23となる。また、半導体モジュール202における一方のパワー端子が負極端子22となり、他方のパワー端子が中間端子23となる。2つの半導体モジュール201、202における中間端子23は、例えば回転電機52に接続されるバスバーに接続される。この中間端子23の接続構造は、図示を省略する。
互いに直列接続される2つの半導体モジュール201、202は、突出方向Xに並んでいる。また、並び方向Yに隣り合う2個の半導体モジュール201同士と、並び方向Yに隣り合う2個の半導体モジュール202同士とが、それぞれ並列接続されている。そして、正極バスバー3の正極突出部32が、半導体モジュール201の正極端子21に接続されている。また、負極バスバー4の負極突出部42が、半導体モジュール202の負極端子22に接続されている。
4つのバスバー突出部32、42のうち、2つの負極突出部42が、並び方向Yの両端に配されるように配列されている。そして、並び方向Yにおける2つの負極突出部42の間に、2本の正極突出部32が配されている。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
本実施形態においても、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
(比較形態)
図8〜図10に、比較形態として、正極突出部32と負極突出部42とを交互に並べた構成を示す。
本比較形態においては、図9に示すごとく、2つの正極突出部32同士が同じ形状を有し、2つの負極突出部42同士が同じ形状を有する。そして、正極突出部32と負極突出部42とが交互に配列され、並び方向Yにおける一端に負極突出部42が配され、他端に正極突出部32が配されている。
このような4つのバスバー突出部32、42の配列とすると、2つの正極突出部32同士においても、2つの負極突出部42同士においても、インダクタンスに差が生じやすい。
実施形態1と同様に、自己インダクタンスと相互インダクタンスとを考慮して、各バスバー突出部におけるインダクタンスL32a、L32b、L42a、L42bは、それぞれ上記式(1)〜(4)のように表すことができる。
しかし、4つのバスバー突出部32a、32b、42a、42bは、並び方向Yに交互に並んでいる。それゆえ、上記の相互インダクタンスは、実施形態1の場合とは異なり、アンバランスとなる。すなわち、インダクタンスL32aとインダクタンスL32bとの間に差が生じ、インダクタンスL42aとインダクタンスL42bとの間にも差が生じる。
具体的には、各自己インダクタンス及び各相互インダクタンスの関係は、以下のようになる。
Lpa=Lpb
Mpana=Mpbnb
Mpapb=Mpbpa
Mpanb>Mpbna
Lna=Lnb
Mnapa=Mnbpb
Mnanb=Mnbna
Mnapb<Mnbpa
これらの関係を、上記式(1)〜(4)に代入すると、L32a<L32b、L42a>L42b、となる。
それゆえ、本比較形態においては、互いに並列接続された2つの半導体素子をそれぞれ含む回路同士において、インピーダンスの差が生じることとなる。
これに対し、実施形態1〜3の電力変換装置においては、上述のように、2つの正極突出部32のインダクタンスの差|L32a−L32b|、及び、2つの負極突出部42のインダクタンスの差|L42a−L42b|を抑制することができる。それゆえ、インピーダンスの差を抑制し、並列接続された2つの半導体素子に流れる電流の差を抑制することができる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
例えば、実施形態2の電力変換装置において、昇圧回路部13を構成する上アーム半導体素子2u及び下アーム半導体素子2dのみを、それぞれ2つの半導体素子の並列構造としてもよい。
また、上記実施形態1、3においては、4つのバスバー突出部のうち、これらの並び方向の両端に、2つの負極突出部が配されている構成を示したが、これに限られない。すなわち、4つのバスバー突出部の並び方向の両端に、2つの正極突出部を配置した構成とすることもできる。
1 電力変換装置
2u 上アーム半導体素子
2d 下アーム半導体素子
20、201、202 半導体モジュール
21 正極端子
22 負極端子
3 正極バスバー
32 正極突出部(バスバー突出部)
4 負極バスバー
42 負極突出部(バスバー突出部)

Claims (7)

  1. 互いに並列接続された2つの上アーム半導体素子(2u)と、互いに並列接続された2つの下アーム半導体素子(2d)とが、正極配線(30)と負極配線(40)との間において直列接続された構成を有する、電力変換装置(1)であって、
    上記正極配線を構成する正極バスバー(3)と、
    上記負極配線を構成する負極バスバー(4)と、
    上記2つの上アーム半導体素子にそれぞれ導通した2つの正極端子(21)と、
    上記2つの下アーム半導体素子にそれぞれ導通した2つの負極端子(22)と、を有し、
    上記正極バスバー及び上記負極バスバーは、互いに主面方向に重なり合って配設されたバスバー本体(31、41)と、該バスバー本体から一つの方向に突出した2つのバスバー突出部(32、42)とを、それぞれ有し、
    上記正極バスバーの上記バスバー突出部である2つの正極突出部(32)は、上記2つの正極端子にそれぞれ接続され、
    上記負極バスバーの上記バスバー突出部である2つの負極突出部(42)は、上記2つの負極端子にそれぞれ接続され、
    上記4つのバスバー突出部は、これらの突出方向(X)に直交する方向に並んで配されており、
    かつ、上記4つのバスバー突出部のうち、これらの並び方向(Y)の両端に、上記2つの正極突出部又は上記2つの負極突出部が配されている、電力変換装置。
  2. 上記4つのバスバー突出部は、上記並び方向に直交する仮想平面(S)を基準とした面対称形状を構成している、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 上記正極端子は、少なくとも上記上アーム半導体素子を内蔵した半導体モジュール(20、201)から延出しており、上記負極端子は、少なくとも上記下アーム半導体素子を内蔵した半導体モジュール(20、202)から延出しており、上記正極端子及び上記負極端子の延出方向と上記バスバー突出部の突出方向とは、互いに直交している、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 上記上アーム半導体素子と上記下アーム半導体素子とは、互いに同じ上記半導体モジュールに内蔵されており、該半導体モジュールからは上記正極端子及び上記負極端子が延出している、請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 上記2つの上アーム半導体素子同士は、互いに並列接続された異なる上記半導体モジュールに内蔵され、上記2つの下アーム半導体素子同士は、互いに並列接続された異なる上記半導体モジュールに内蔵されており、互いに並列接続された上記半導体モジュールは、上記並び方向に積層配置されている、請求項3又は4に記載の電力変換装置。
  6. 互いに並列接続された上記半導体モジュールは、互いに上記並び方向に隣り合うように配置されている、請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 上記半導体モジュールは、該半導体モジュールを上記並び方向の両面から冷却する冷却管(6)と共に積層配置されている、請求項5又は6に記載の電力変換装置。
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