JP2017195706A - 三相電力変換装置 - Google Patents

三相電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017195706A
JP2017195706A JP2016084677A JP2016084677A JP2017195706A JP 2017195706 A JP2017195706 A JP 2017195706A JP 2016084677 A JP2016084677 A JP 2016084677A JP 2016084677 A JP2016084677 A JP 2016084677A JP 2017195706 A JP2017195706 A JP 2017195706A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
switching
voltage
input current
sets
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016084677A
Other languages
English (en)
Inventor
理恵 三浦
Rie Miura
理恵 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu General Ltd
Original Assignee
Fujitsu General Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu General Ltd filed Critical Fujitsu General Ltd
Priority to JP2016084677A priority Critical patent/JP2017195706A/ja
Publication of JP2017195706A publication Critical patent/JP2017195706A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rectifiers (AREA)

Abstract

【課題】三相電力変換装置において、より効果的に力率改善を図る。
【解決手段】三相電力変換装置1の制御部11は、入力電流検出部14により検出された入力電流値が所定の電流値以上の場合、3組の二相線間を短絡及び開放するようにスイッチング素子S211〜S232を制御する。一方、制御部11は、入力電流値が所定の電流値未満の場合、3組のうちの2組の二相線間を短絡及び開放するようにスイッチング素子S211〜S232を制御する。
【選択図】図6B

Description

本発明は、三相電力変換装置に関する。
空気調和装置等の三相電力変換装置の入力電流に含まれる高調波電流は、電力系統に障害を与えるため、高調波電流を抑制する必要がある。三相電力変換装置は、この高調波電流を抑制するために、力率改善機能を備える。
例えば、入力が三相交流電源の三相電力変換装置における三相交流電源を整流して直流電圧に変換する整流回路は、一対のダイオードを直列接続してなる3つの直列回路を有し、これら直列回路の各ダイオードの相互接続点が三相交流電源の各相に接続され、この整流回路の出力端に平滑コンデンサが接続される。この整流回路では、力率改善と、入力電流に含まれる高調波成分の抑制のため、各相の入力側にリアクトルが設けられるとともに、これらリアクトルに対する短絡路形成用の複数のスイッチング素子が各ダイオードに並列に接続され、これらスイッチング素子をスイッチングすることにより、入力電流波形を正弦波に追従させる三相アクティブフィルタが採用されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、スイッチング素子のスイッチングにより入力電流波形を正弦波に追従させることができても、スイッチングに伴うノイズが入力電流に重畳してしまうという問題が生じるが、特許文献1では、各相の半サイクルを3等分(前縁側、中間、後縁側)し、中間期間ではスイッチングをさせず、また、負荷の大きさに応じて電源半周期におけるスイッチング回数の総数を変えずに前縁側と後縁側でのスイッチングの回数の比を変えてスイッチングさせている。
特開2013−110785号公報
しかしながら、特許文献1は、1相で見ると中間期間でのスイッチングが行われないが、その期間、他相ではスイッチングが行われる。また、負荷の大小によってスイッチングの回数の総数を変えるものではないため、更にスイッチングの回数を減らして高調波電流が抑制でき、より効果的に力率改善を図ることが望まれている。
本願が開示する技術は、上述に鑑みてなされたものであり、三相電力変換装置において、より効果的に力率改善を図ることを目的とする。
本願の開示の技術の一例は、例えば、三相電力変換装置の制御部は、入力電流検出部により検出された入力電流値が所定の電流値以上の場合、3組の二相線間を所定の期間毎に順番に短絡及び開放するようにスイッチング素子を制御し、該入力電流値が前記所定の電流値未満の場合、2組の二相線間を短絡及び開放するようにスイッチング素子を制御する。
本願が開示する技術によれば、例えば、三相電力変換装置において、高周波電流を抑制し、より効果的に力率改善を図ることができる。
図1は、実施形態に係る三相電力変換装置を示すブロック図である。 図2は、実施形態に係るルックアップテーブルを示す図である。 図3Aは、実施形態に係る基準電流値を示す図である。 図3Bは、実施形態に係る基準電流値とヒステリシスを示す図である。 図4は、実施形態に係る制御部の動作を説明するための概略的波形図及びタイムチャートである。 図5Aは、実施形態に係る三相スイッチング制御の概要を説明するためのタイムチャートである。 図5Bは、実施形態に係る二相スイッチング制御の概要を説明するためのタイムチャートである。 図6Aは、実施形態に係るスイッチング制御処理を示すフローチャートである。 図6Bは、実施形態に係るスイッチング制御処理におけるスイッチング相決定処理1のサブルーチンを示すフローチャートである。 図6Cは、実施形態に係るスイッチング制御処理におけるスイッチング相決定処理2のサブルーチンを示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して開示の技術に係る三相電力変換装置の実施形態について説明する。以下の実施形態は、例えば空気調和装置又は低温保存装置等の機器のモータに電力を供給する三相電力変換装置に関する。しかし、開示の技術は、機器のモータに電力を供給する三相電力変換装置に広く適用可能である。
なお、以下に示す実施形態は、開示の技術を限定するものではない。また、以下に示す実施形態及びその変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせることができる。また、以下に示す実施形態は、開示の技術に係る構成及び処理について主に示し、その他の構成及び処理の説明を簡略又は省略する。また、各実施形態において、同一の構成及び処理には同一の符号を付与し、既出の構成及び処理の説明は省略する。
[実施形態]
(三相電力変換装置について)
図1は、実施形態に係る三相電力変換装置を示す図である。実施形態に係る三相電力変換装置1は、コンバータ2と制御回路10で構成する。
図1に示すように、入力電源である三相交流電源100にコンバータ2が接続され、コンバータ2は、入力された三相交流を整流し、力率改善と昇圧を行った出力電圧(後述の平滑コンデンサC1の両端に生じる直流電圧)をインバータ3へ供給する。
三相交流電源100のR相、S相、T相は、それぞれコンバータ2の入力であるR、S、Tに接続される。
コンバータ2の入力された三相交流のグランド線には、電流センサCT2が設けられ、電流センサCT2の出力は後述の制御回路10の入力電流検出部14に接続され、入力電流検出部14により三相交流の入力電流Iが検出される。
コンバータ2は、R相の要素として、リアクトルL21、ダイオードD211、スイッチング素子S211、ダイオードD212、スイッチング素子S212を有する。
ダイオードD211とD212は、一対の直列接続した整流子でダイオードD211のアノードとダイオードD212のカソードが接続されている。リアクトルL21は、一端が三相交流電源100のR相に接続され、他端がダイオードD211とD212の接続点に接続されている。また、リアクトルL21の一端は、後述の制御回路10のゼロクロス検出部12と接続され、ゼロクロス検出部12によりR相電圧のゼロクロス点が検出される。
リアクトルL21の他端は、後述の制御回路10の入力電圧検出部13と接続され、入力電圧検出部13によりリアクトルL21の他端におけるR相電圧Vが検出される。また、リアクトルL21の他端は、電流センサCT21を介して後述の制御回路10の入力電流検出部14に接続され、入力電流検出部14によりR相電流Iが検出される。
また、コンバータ2は、S相の要素として、リアクトルL22、ダイオードD221、スイッチング素子S221、ダイオードD222、スイッチング素子S222を有する。
ダイオードD221とD222は、一対の直列接続した整流子でダイオードD221のアノードとダイオードD222のカソードが接続されている。リアクトルL22は、一端が三相交流電源100のS相に接続され、他端がダイオードD221とD222の接続点に接続されている。また、リアクトルL22の一端は、後述の制御回路10のゼロクロス検出部12と接続され、ゼロクロス検出部12によりS相電圧のゼロクロス点が検出される。
リアクトルL22の他端は、後述の制御回路10の入力電圧検出部13と接続され、入力電圧検出部13によりリアクトルL22の他端におけるS相電圧Vが検出される。また、リアクトルL22の他端は、電流センサCT22を介して後述の制御回路10の入力電流検出部14に接続され、入力電流検出部14によりS相電流Iが検出される。
また、コンバータ2は、T相の要素として、リアクトルL23、ダイオードD231、スイッチング素子S231、ダイオードD232、スイッチング素子S232を有する。
ダイオードD231とD232は、一対の直列接続した整流子でダイオードD231のアノードとダイオードD232のカソードが接続されている。リアクトルL23は、一端が三相交流電源100のT相に接続され、他端がダイオードD231とD232の接続点に接続されている。また、リアクトルL23の一端は、後述の制御回路10のゼロクロス検出部12と接続され、ゼロクロス検出部12によりT相電圧のゼロクロス点が検出される。
リアクトルL23の他端は、後述の制御回路10の入力電圧検出部13と接続され、入力電圧検出部13によりリアクトルL23の他端におけるT相電圧Vが検出される。また、リアクトルL23の他端は、電流センサCT23を介して後述の制御回路10の入力電流検出部14に接続され、入力電流検出部14によりT相電流Iが検出される。
各ダイオードD211〜D232には、各ダイオードD211〜D232をそれぞれ短絡するスイッチング素子S211〜S232が、各ダイオードD211〜D232に流れる順方向電流と逆方向の電流が流れる方向に接続されている。スイッチング素子S211〜S232は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やFET(Field Effect Transistor)等のスイッチング素子である。スイッチング素子S211〜S232がオンされると、並列に接続されているダイオードD211〜D232が短絡される。
また、ダイオードD211、D221、D231は各々のカソードが接続され、その接続点には、リアクトルL4の一端が接続され、リアクトルL4の他端(すなわち正出力P側)は平滑コンデンサC1の一端に接続されるとともにインバータ3へ接続される。ダイオードD212、D222、D232は各々のアノードとC1の他端が接続され、その接続点(すなわち負出力N側)は接地される。
コンバータ2の正出力P及び負出力Nは、インバータ3に接続されるとともに、後述の直流電圧検出部16と接続されて、コンバータ2から出力される直流電圧を検出する。
インバータ3は、三相電力変換装置1で生成された直流電圧をUVWの三相の交流電力に変換してモータへ供給するもので、U相の要素として、スイッチング素子S41、ダイオードD41、スイッチング素子S42、ダイオードD42を有し、V相の要素として、スイッチング素子S51、ダイオードD51、スイッチング素子S52、ダイオードD52を有し、W相の要素として、スイッチング素子S61、ダイオードD61、スイッチング素子S62、ダイオードD62を有する。
スイッチング素子S41〜S62は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やFET(Field Effect Transistor)等のスイッチング素子である。スイッチング素子S41〜S62とインバータの通電相を切り換えた際に発生する逆起電力によって発生する還流電流を流すためのダイオードD41〜D62が、それぞれ並列に接続される。
三相電力変換装置1の制御回路10は、制御部11、ゼロクロス検出部12、入力電圧検出部13、入力電流検出部14、コンバータ駆動部15、直流電圧検出部16を有する。なお、制御回路10には、モータMを駆動制御するためのインバータ3を駆動するインバータ駆動部17も含まれている。
制御部11は、後述のスイッチング相決定処理を含む各種処理を行うとともに、コンバータ駆動部15、インバータ駆動部17を制御する。制御部11が行うスイッチング相決定処理を含む処理については、後述する。
制御部11は、記憶部11aを有する。図2は、実施形態に係るルックアップテーブル11a−tを示す図であり、記憶部11aに記憶されている。図2に例示するように、現在の「負荷状態」毎に「直流電圧目標値」、「基準電流最大値」、「ヒステリシス幅」、「入力電流閾値」、「SW制御相」の各項目の値が記憶されている。
「負荷状態」については、電流センサCT2を介して入力電流検出部14により検出される三相交流の入力電流Iを5A未満、5A以上15A未満、15A以上に区分してそれぞれの対応する負荷を“小”、“中”、“大”とし、負荷状態に応じてコンバータ2のスイッチングパターンを変更できるようにしている。例えば、「負荷状態」“小”の場合において説明する、「直流電圧目標値」“v1”、「基準電流最大値」“A1”、「ヒステリシス幅」“B1”、「入力電流閾値」“a1”、「SW制御相」“RS相線間 ST相線間”となる。
「直流電圧目標値」は、コンバータ2による昇圧後の直流電圧の目標値である。「基準電流最大値」は、後述するコンバータ2のスイッチング素子S211〜S232をスイッチング制御するための各相の基準電流値となる“三角波形”を生成する際の想定される相電流の最大値である。「ヒステリシス幅」は、基準電流値として生成した三角波形に電流上限値と電流下限値を設けることでヒステリシスを持たせ、入力電流Iがヒステリシスの範囲内となるようにスイッチング素子S211〜S232をオン/オフすることで、三相交流の入力電流値が基準電流値になるように制御する。「入力電流閾値」は、三相交流電源100からコンバータ2へ入力される入力電流Iから各負荷状態を特定し、特定した負荷状態における後述する二相線間スイッチングの切換えを行うための閾値である。
ゼロクロス検出部12は、三相交流電源100のR相、S相、T相の各相の入力電圧がそれぞれ0となるゼロクロス点を検出し、検出結果を制御部11へ出力する。入力電圧検出部13は、三相交流電源100のR相、S相、T相の各相の入力相電圧V、V、Vを検出し、検出結果を制御部11へ出力する。入力電流検出部14は、三相交流電源100からの入力電流IとR相、S相、T相の各相の相電流I、I、Iをそれぞれ電流センサCT2、CT21、CT22、CT23を介して検出し、検出結果を制御部11へ出力する。
コンバータ駆動部15は、制御部11の制御のもと、スイッチング素子S211〜S232に対し、ゼロクロス点からの所定の時間内に短絡(オン)及び開放(オフ)動作をさせる駆動信号を出力する。その駆動信号は、ゼロクロス検出部12により検出されるゼロクロス点と、入力電圧検出部13により検出される各相の相電圧V、V、Vと、入力電流検出部14により検出される各相の相電流I、I、Iに基づいて、スイッチング素子S211〜S232に対する駆動信号(短絡信号)を生成して出力する。駆動信号は、例えば、スイッチング素子S211を駆動するRH信号、スイッチング素子S212を駆動するRL信号、スイッチング素子S221を駆動するSH信号、スイッチング素子S222を駆動するSL信号、スイッチング素子S231を駆動するTH信号、スイッチング素子S232を駆動するTL信号である。コンバータ駆動部15は、出力する駆動信号によって、スイッチング素子S211〜S232をオン、オフ駆動することにより、コンバータ2が出力する直流電圧を昇圧する。
直流電圧検出部16は、コンバータ2の出力電圧である直流電圧VPを検出し、制御部11へ出力する。
インバータ駆動部17は、制御部11の制御に基づいてスイッチング素子S41〜S62に対する駆動信号を生成して出力する。インバータ駆動部17は、出力する駆動信号によって、スイッチング素子S41〜S62をオン、オフ駆動することにより、コンバータ2により交流から直流に変換された電力を再度交流に変換し、モータMへ供給する。
(制御部11の動作について)
まず、基準電流値の生成について説明する。図3Aは、実施形態に係る基準電流値を示す図である。例えば、図3Aの上方の図に示す周期の1/2が10ms(周波数50Hz)の交流電圧の正弦波波形に対応して入力電流が追従できるように、制御部11は、図3Aの下方の図に示す三角波形の基準電流値を生成する。図3Aの下方の図に示す三角波の傾きは、三角波形のピーク値をルックアップテーブル11a−tに記憶している「基準電流最大値」をもとに決定する。図3Aでは、基準電流最大値が25Aとし、最初の1/4周期である0〜5msの区間はy=Ax(ただし、A=5[A/ms])、次の1/4周期である5〜10msの区間はy=−Ax(ただし、A=5[A/ms])となる。
制御部11は、上述のような三角波形を、R相、S相、T相の相毎、かつ、ゼロクロス検出部12により各相のゼロクロスが検出される毎に生成する。その周期は、交流電源の周波数が50Hzの場合、その半周期の10msとなる。
そして、制御部11は、生成した三角波形の基準電流値に入力電流を追従させるためにスイッチング素子S211〜S232をオン/オフさせる。スイッチング素子S211〜S232をオンオフさせるために、図3Bに示すように基準電流値に破線で示す電流上限値及び電流下限値を設定し、電流上限値と電流下限値の幅をヒステリシス幅とする。このヒステリシス幅は、「負荷状態」に対応して、ルックアップテーブル11a−tに記憶している「ヒステリシス幅」が三角波形の基準電流値に付加される。図3Bは、実施形態に係る基準電流値とヒステリシスを示す図である。制御部11は、例えば図3Bに示すように、0〜5msの区間はy=Ax(ただし、A=5[A/ms])、5〜10msの区間はy=−Ax(ただし、A=5[A/ms])である三角波形に対して、0〜10msの全区間においてプラスのヒステリシス+0.898[A]を付加する。また、制御部11は、例えば図3Bに示す三角波形に対して、マイナスのヒステリシスとして、5msにおいて最大の−0.898[A]となり、0ms及び10msでは0となる線形補間値を付加する。なお、以下では、ヒステリシス幅を含む基準電流値を、単に“基準電流値”と呼ぶ。
図4は、実施形態に係る制御部の動作を説明するための概略的波形図及びタイムチャートである。なお、図4は、コンバータ2が後述の3組の二相線間スイッチング制御を行う場合であっても、2組の二相線間スイッチング制御を行う場合であっても、スイッチング駆動対象のスイッチング素子が異なるのみで、その他は同様である。また、図4に、全波整流された電源交流電圧を示す。
先ず、制御部11は、基準電流値と、入力電流検出部14により検出された入力電流値とを比較し、比較結果に基づいてスイッチング素子S211〜S232のスイッチング信号を生成する。制御部11は、スイッチング信号によりコンバータ駆動部15を介してコンバータ2を制御し、スイッチング動作区間にわたり、基準電流値を基準としてスイッチング素子S211〜S232がスイッチングすることで、入力電流波形を得る(図4(a)参照)。
制御部11は、ゼロクロス検出部12によりゼロクロスが検出されると(図4(b)参照)、スイッチング許可信号がHレベルとなり(図4(f)参照)、短絡させる2相線間の対象となるスイッチング素子をオン(On)する(図4(d)参照)。その後、入力電流値(瞬時平均値)が上昇し、電流上限値に達するとソフト処理による電流コンパレータ出力がHiからLoとなり、対象となるスイッチング素子をオフ(Off)し(図4(a)、(c)参照)、パルスカウント値がインクリメントされる(図4(d)、(e)参照)。また、スイッチング許可信号がHレベルの場合、ゼロクロス検出部12によりゼロクロスが検出され、基準電流値の上限である電流上限値に達すると対象となるスイッチング素子をオフし、スイッチング素子のオフにより入力電流値が下降し、基準電流値の下限である電流下限値に達するとスイッチング素子が再びオン(On)にされる。このようにして、対象となるスイッチング素子がオン(On)、オフ(Off)されることを繰り返すことにより、入力電流値を基準電流値に追従させることができる(図4(a)参照)。
制御部11は、スイッチング素子S211〜S232のスイッチング回数をカウントし(図4(e)参照)、カウント値が所定値(パルス数設定値)に達したときにスイッチング許可信号がLレベルになり(図4(f)参照)、スイッチング素子S211〜S232のスイッチングを終了する。
制御部11は、入力電流検出部14により所定の期間(例えば50μs毎)で検出された入力電流値と、記憶部11aが有するルックアップテーブル11a−tに格納される現在の「負荷状態」に対応する「入力電流閾値」とを比較する。そして、制御部11は、検出された入力電流Iが「入力電流閾値」以上の場合には、コンバータ2にて3組の二相線間をスイッチング制御する。また、制御部11は、検出された入力電流Iが「入力電流閾値」未満の場合には、コンバータ2にて3組あるうちの2組の二相線間をスイッチング制御する。なお、スイッチングする2組の二相線間は予め定められており、ルックアップテーブル11a−tに記憶されている。
(3組及び2組の二相線間スイッチング制御の概要)
図5Aは、実施形態に係る3組の二相線間スイッチング制御の概要を説明するためのタイムチャートである。図5Aにおいては、三相交流電源100のR相、S相、T相の各相の出力電圧の波形は、全て周期が2πであり、互いに位相が2π/3ずつ異なる。この場合において、R相、S相、T相の各相の出力電圧の波形がゼロクロスした時点から例えばπ/3だけ位相が進む時間まで、二相線間を短絡及び開放させるスイッチング素子をオン/オフすることにより、力率改善を図る。
例えば、図5Aにおいて、三相交流電源100のR相の出力電圧の波形が負から正へ変化する過程でゼロクロスしたとき(図5Aの(1))からπ/3の位相が進むまで(図5Aの(2))の期間、スイッチング素子S212をオン/オフ制御し、S221をオン状態としてRS相線間のスイッチング制御を行う。次に、三相交流電源100のT相の出力電圧の波形が正から負へ変化する過程でゼロクロスしたとき(図5Aの(2))からπ/3の位相が進むまで(図5Aの(3))の期間、スイッチング素子S212をオン/オフ制御し、S231をオン状態としてRT相線間のスイッチング制御を行う。次に、三相交流電源100のS相の出力電圧の波形が負から正へ変化する過程でゼロクロスしたとき(図5Aの(3))からπ/3の位相が進むまで(図5Aの(4))の期間、スイッチング素子S222をオン/オフ制御し、S231をオン状態としてST相線間のスイッチング制御を行う。
次に、三相交流電源100のR相の出力電圧の波形が正から負へ変化する過程でゼロクロスしたとき(図5Aの(4))からπ/3の位相が進むまで(図5Aの(5))の期間、スイッチング素子S222をオン/オフ制御し、S211をオン状態としてSR相線間のスイッチング制御を行う。次に、三相交流電源100のT相の出力電圧の波形が負から正へ変化する過程でゼロクロスしたとき(図5Aの(5))からπ/3の位相が進むまで(図5Aの(6))の期間、スイッチング素子S232をオン/オフ制御し、S211をオン状態としてTR相線間のスイッチング制御を行う。次に、三相交流電源100のS相の出力電圧の波形が正から負へ変化する過程でゼロクロスしたとき(図5Aの(6))からπ/3の位相が進むまで(図5Aの(7))の期間、スイッチング素子S232をオン/オフ制御し、S221をオン状態としてTS相線間のスイッチング制御を行う。このようにして、・・・RS相線間→RT相線間→ST相線間→SR相線間→TR相線間→TS相線間→RS相線間・・・と繰り返すスイッチング制御(以下、3組の二相線間スイッチング制御)が電源周期1サイクルで行われる。また、同じ二相線間のスイッチング制御でも上記のように三相交流電源100の出力電圧が正の電圧相をオン/オフ制御し、負の電圧相をオン状態とする。
一方、図5Bは、実施形態に係る2組の二相線間スイッチング制御の概要を説明するためのタイムチャートである。図5Bにおいては、三相交流電源100のR相、S相、T相の各相の出力電圧の波形は、図5Aと同様であるが、上記の二相線間のスイッチングのうち1つの二相線間、例えば、RS相線間(SR相線間)の期間はスイッチングを行わないようにする。すなわち、図5Bにおける(1)〜(2)の間、(4)〜(5)の間は、三相交流電源100のR相の出力電圧の波形がゼロクロスしても、その期間のスイッチングを行わない。このようにして、(RS相線間)→RT相線間→ST相線間→(SR相線間)→TR相線間→TS相線間・・・のように“()”内の二相線間の期間はスイッチング制御を行わない(以下、2組の二相線間スイッチング制御)。
上記3組および2組の二相線間スイッチングの実施例では、各相の電圧のゼロクロス点に基づいてπ/3期間毎に二相線間のスイッチングを切り換えるようにしているが、π/6毎に切り換えるようにしてもよい。この場合、各相のゼロクロス点を検出する他にゼロクロスからπ/6を計時するタイマを用いて切り換える。π/6毎にRS相線間→RT相線間→ST相線間→SR相線間→TR相線間→TS相線間→RS相線間・・・と繰り返すスイッチングが電源周期の半サイクルで行われる。
(実施形態に係るスイッチング制御処理)
図6Aは、実施形態に係るスイッチング制御処理を示すフローチャートである。先ず、制御部11は、入力電流値を検出して現在の負荷状態に対応する直流電圧目標値をルックアップテーブル11a−t参照して選択する(ステップS11)。
次に、制御部11は、スイッチング相決定処理1を実行する(ステップS12)。スイッチング相決定処理1の詳細は、図6Bを参照して後述する。
次に、制御部11は、直流電圧検出部16により直流電圧VPを検出する(ステップS13)。
ステップS14では、制御部11は、ステップS13で検出した直流電圧VPよりヒステリシスを含む基準電流値を生成する。次に、制御部11は、入力電流検出部14により入力電流を検出する(ステップS15)。
次に、制御部11は、ステップS15で検出した入力電流と、ステップS14で生成した基準電流値を比較し(ステップS16)、入力電流が基準電流値に追従するようなPWM信号をコンバータ駆動部15で生成しコンバータ2へ出力する(ステップS17)。次に、制御部11は、スイッチング制御処理を終了するか否かを判定する(ステップS18)。制御部11は、負荷が軽く直流電圧VPの昇圧する必要がないと判断するとスイッチング制御処理を終了し(ステップS18:Yes)、スイッチング制御処理を終了しない場合(ステップS18:No)、ステップS11へ処理を移す。
(実施形態に係るスイッチング制御処理におけるスイッチング相決定処理1)
図6Bは、実施形態に係るスイッチング制御処理におけるステップS12のスイッチング相決定処理1のサブルーチンを示すフローチャートである。
先ず、制御部11は、入力電流検出部14により検出された入力電流に対応する現在の「負荷状態」を判別し、ルックアップテーブル11a−tに記憶されている現在の「負荷状態」に該当する「入力電流閾値」未満か否かを判定する(ステップS12a)。制御部11は、入力電流検出部14により検出された入力電流が、ルックアップテーブル11a−tに記憶されている現在の「負荷状態」に対応する「入力電流閾値」未満の場合(ステップS12a:Yes)、2組の二相線間スイッチング制御を行うと決定する(ステップS12b)。一方、制御部11は、入力電流が「入力電流閾値」以上の場合(ステップS12a:No)、3組の二相線間スイッチング制御を行うと決定する(ステップS12c)。制御部11は、ステップS12b又はステップS12cの処理が終了すると、スイッチング相決定処理1を終了し、図6AのステップS13へ処理を戻す。
このように、各負荷に対応した入力電流閾値より入力電流値が大きい(負荷が大きい)場合には従来通り3組の二相線間スイッチング制御を行い、入力電流値が小さい(負荷が小さい)場合には、入力高調波電流、昇圧の度合が小さいために、3つの組合せがある二相線間のうち2組の二相線間だけのスイッチング制御で高調波電流を抑制し、必要な出力電力を得られる。その結果、スイッチング回数を減少させ、スイッチングロスの低減、スイッチングノイズの低減が図れる。
また、ステップS13とステップS14との間にスイッチング相決定処理2を追加してもよい。スイッチング相決定処理2の詳細は、図6Cを参照して後述する。
(実施形態に係るスイッチング制御処理におけるスイッチング相決定処理2)
スイッチング相決定処理1によって2組の二相線間スイッチング制御が決定しても、検出した直流電圧VPが、直流電圧目標値より小さい場合、供給電力が不足し、さらに電流高調波のレベルが高くなっている虞がある。これを解決するためにスイッチング相決定処理2では、直流電圧目標値から直流電圧VPを引いた不足電圧が予め定めた不足電圧の所定値以上の場合、3組の二相線間スイッチング制御に切り換えるようにする。ここで予め定めた不足電圧の所定値とは、直流電圧目標値と直流電圧VPの差がそれ以上大きくなると、コンバータが供給できる電圧が不足し、さらに高調波電流が高くなり、コンバータの能力と特性が要求を満たさなくなる閾値で、予め実験等によって定められるものである。図6Cは、実施形態に係るスイッチング制御処理におけるスイッチング相決定処理2のサブルーチンを示すフローチャートである。
先ず、制御部11は、図6AのステップS13で検出した直流電圧VPと、直流電圧目標値との差が所定値以上か否かを判定する(ステップS20a)。制御部11は、直流電圧目標値からステップS13で検出した直流電圧VPを引いた不足電圧が所定値以上の場合(ステップS20a:Yes)、ステップS20bへ処理を移す。一方、制御部11は、直流電圧目標値からステップS13で検出した直流電圧VPを引いた不足電圧が所定値以上でない場合(ステップS20a:No)、スイッチング相決定処理2を終了し、図6AのステップS14へ処理を移す。
ステップS20bでは、制御部11は、現在、2組の二相線間スイッチング制御を行うと決定されているか否かを判定する。制御部11は、現在、2組の二相線間スイッチング制御を行うと決定されている場合(ステップS20b:Yes)、3組の二相線間スイッチング制御を行うと変更し(ステップS20c)、スイッチング相決定処理2を終了し、図6AのステップS14へ処理を移す。一方、制御部11は、現在、3組の二相線間スイッチング制御を行うと決定されている場合(ステップS20b:No)、スイッチング相決定処理2を終了し、図6AのステップS14へ処理を移す。
このようにスイッチング相決定処理2の処理を追加することで、入力電流値によって2組の二相線間スイッチング制御が決定しても、検出した直流電圧VPが、直流電圧目標値より所定の電圧値以上小さい場合、供給電力が不足し電流高調波のレベルが高くなっている虞があるために3組の二相線間スイッチング制御に切り換えて、直流電圧VPが直流電圧目標値に早く到達できるようにする。
(実施形態の変形例)
(1)制御部11は、入力電流検出部14により検出される入力電流値が所定値未満の場合(例えば機器の起動直後等)には、スイッチング許可信号を禁止として、スイッチング素子S211〜S232のスイッチングを行わないとしてもよい。
(2)制御部11は、2組の二相線間スイッチング制御を行う際には、スイッチングする二相線間を固定する他に、2組の二相線間スイッチング制御への移行の都度、二相線間のスイッチングを行わない2相線間を、所定の順序又は輪番に従って決定するとしてもよい。これにより、コンバータ2のスイッチング素子S211〜S232のスイッチング頻度をより平準化し、スイッチング素子のスイッチング頻度の偏りをなくし特定のスイッチング素子に負荷がかからなくすることができる。
上述の実施形態における各処理の一部を公知の方法で行うことができる場合がある。また、上述の実施形態における各処理を示すフローチャートにおいて、最終結果へ影響を与えない(つまり最終結果が同一である)限りにおいて処理途中のステップの実行順序を入れ替える、もしくは、ステップを並行して実行することができる。この他、上述及び図示の具体的名称、処理手順、制御手順、各種のデータを含む情報については、一例を示すに過ぎず、特記する場合を除いて適宜変更することができる。
開示の技術のより広範な態様は、上述のように表しかつ記述した特定の詳細及び代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
M モータ
S211〜S232、S41〜S62 スイッチング素子
D211〜D232、D41〜D62 ダイオード
L4、L21〜L23 リアクトル
C1 平滑コンデンサ
CT2、CT21〜CT23 電流センサ
1 三相電力変換装置
2 コンバータ
3 インバータ
10 制御回路
11 制御部
11a 記憶部
11a−t ルックアップテーブル
12 ゼロクロス検出部
13 入力電圧検出部
14 入力電流検出部
15 コンバータ駆動部
16 直流電圧検出部
17 インバータ駆動部
100 三相交流電源

Claims (3)

  1. 並列に接続されたダイオードを有する複数のスイッチング素子を備える三相電力変換装置において、
    三相交流の入力電流値を検出する入力電流検出部と、
    三相交流の各相の入力電圧値を検出する入力電圧検出部と、
    各相の前記入力電流値と、各相の前記入力電圧値とに基づいて、三相のうちの二相線間をスイッチング制御するように前記複数のスイッチング素子を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記入力電流検出部により検出された入力電流値が所定の電流値以上の場合、3組の二相線間をスイッチング制御し、該入力電流値が前記所定の電流値未満の場合、前記3組の二相線間のうち2組の二相線間だけをスイッチング制御する
    ことを特徴とする三相電力変換装置。
  2. 複数の前記ダイオードは整流回路を形成し、前記整流回路から出力される直流電圧を検出する直流電圧検出部
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記入力電流検出部により検出された入力電流値を基に予め定めた直流電圧目標値から前記直流電圧検出部により検出された出力直流電圧を引いた不足電圧が予め定めた不足電圧の所定値以上の場合、前記3組の二相線間スイッチング制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の三相電力変換装置。
  3. 前記制御部は、前記3組の二相線間スイッチング制御から前記2組の二相線間スイッチング制御に切り替わる際、該2組の二相線間スイッチング制御を行う二相線間の組合せを所定の順序に従って決定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の三相電力変換装置。
JP2016084677A 2016-04-20 2016-04-20 三相電力変換装置 Pending JP2017195706A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016084677A JP2017195706A (ja) 2016-04-20 2016-04-20 三相電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016084677A JP2017195706A (ja) 2016-04-20 2016-04-20 三相電力変換装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017195706A true JP2017195706A (ja) 2017-10-26

Family

ID=60155035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016084677A Pending JP2017195706A (ja) 2016-04-20 2016-04-20 三相電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017195706A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI643439B (zh) Power conversion device and three-phase AC power supply device
US7881081B1 (en) Systems and methods for reducing AC drive common-mode currents
US11205952B2 (en) Methods and systems for controlling current source rectifiers
US10439542B2 (en) Electric power conversion device
Ben-Brahim A discontinuous PWM method for balancing the neutral point voltage in three-level inverter-fed variable frequency drives
JP5928946B2 (ja) 整流回路及び、それを用いたモータ駆動装置
US9831676B2 (en) Power conversion device and three-phase AC power supply device
JP2011229342A (ja) Ac/dcコンバータの変換動作モードを動的に切替える機能を有するモータ駆動装置
JP2013183565A (ja) 電流形電力変換装置
AU2017336112A1 (en) Control device for power converter
WO2015104886A1 (ja) 電力変換装置
JP2013085347A (ja) 交流直流変換器
KR101915991B1 (ko) 전력 변환 장치 및 이를 포함하는 공기 조화기
JP6630220B2 (ja) 溶接電源装置
JP2016149913A (ja) 電力変換装置
JP2017195706A (ja) 三相電力変換装置
JP4517762B2 (ja) スイッチング制御方法、整流装置及び駆動システム
JP2012010507A (ja) 直流電源装置
JP2017127114A (ja) 電力変換装置
Riedemann et al. A resonant current control of an open-end winding induction motor fed by an indirect matrix converter
JP6440067B2 (ja) 電力変換装置
Singh et al. Three-phase electric drive with modified electronic smoothing inductor
JP2008099508A (ja) 電力変換装置およびこれを用いた空気調和機
JP3969021B2 (ja) 電源装置及びスイッチング電源の制御方法
JPH07308069A (ja) 昇圧形3相全波整流装置及びその制御方法