JP2017159359A - ホットスタンプ成形品、その製造方法および製造装置 - Google Patents

ホットスタンプ成形品、その製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】Aピラーロアーアウターパネルを、ホットスタンプ工法により1工程で割れやしわを生じることなく提供する。【解決手段】パンチ31およびブランクホルダー32と、ダイ33および曲げ型34とを用い、ホットスタンプ工法を用いて、ブランク40における、Aピラーロアーアウターパネル20のコーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22に成形される部分を、ブランクホルダー32とダイ33とにより挟み込み、ダイ33および曲げ型34をパンチ31へ接近させて、コーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22に成形される部分の少なくとも一部をパンチ31、ブランクホルダー32およびダイ33により絞り成形するとともに、絞り成形されるこの部分を除く部分をパンチ31および曲げ型34により曲げ成形する。【選択図】図3

Description

本発明は、ホットスタンプ成形品、その製造方法および製造装置に関する。
自動車車体の軽量化による燃費の向上と、自動車車体の衝突安全性の向上とを図るため、自動車車体を構成する鋼板の高強度化が推進されている。
図9は、自動車のボディシェルにおけるボディサイドの構成部品であるAピラーロアーアウターパネル1の一例を示す斜視図である。図9に示すように、Aピラーロアーアウターパネル1はその上部にコーナー部2を有する。コーナー部2には、車両前後方向に垂直な縦壁3と、車両上下方向に略垂直な縦壁4とがある。
車両前後方向に垂直な縦壁3の縁には、Aピラーロアーインナーパネル5と重ね合わせて接合するための外向きフランジ3aが設けられている。一方、車両上下方向に略垂直な縦壁4はフロントガラスの搭載面となるため、縦壁4の縁には外向きフランジは設けられておらず、縦壁4だけにより形成される。本明細書では、この縦壁4を「ガラス面フランジ」ともいう。
図10(a)および図10(b)は、Aピラーロアーアウターパネル1の冷間での従来の2工程成形方法を示す説明図である。
従来は、図10(a)に示すように、1工程目でコーナー部2における2つの縦壁3,4それぞれに外向きフランジ3a,4aを絞り成形した後、図10(b)に示すように、2工程目で車両上下方向に略垂直な縦壁4の外向きフランジ4aを曲げ戻す成形を行うことにより、Aピラーロアーアウターパネル1を冷間で2工程により成形していた。
しかし、鋼板の高強度化(例えば引張強度1200MPa以上)と成形性は二律背反の関係にあり、2つの縦壁3,4を有するより高強度のAピラーロアーアウターパネル1を割れやしわを発生せずに製造することが難しくなっている。また、2工程での成形であるために製造コストが嵩む。
近年、Aピラーロアーアウターパネル1の成形素材である鋼製のブランクをAc点以上の温度に加熱した後にプレス金型で成形するとともに抜熱して焼入れるホットスタンプ工法により、コーナー部2に2つの縦壁3,4を有するより高強度のAピラーロアーアウターパネル1を製造するようになっている。
図11は、例えば特許文献1により開示された余肉部を有するドアインナーパネルのプレス成形工法を基づいて、コーナー部2に縦壁3,4を有するAピラーロアーアウターパネル1を、冷間成形またはホットスタンプ工法により1工程で絞り成形する状況を示す説明図であり、図12は、トリム前の成形されたAピラーロアーアウターパネル1のコーナー部付近を示す説明図である。特にホットスタンプ工法によりプレス成形品を製造する場合には、製造コストの観点から極力1工程で成形する必要がある。
図11,12に示すように、ダイ6、パンチ7およびブランクホルダー8を用いてブランク9に余肉部10を与えて絞り成形を行った後、製品形状部分を残して不要部分である余肉部10を、図12において破線により示すトリムライン11に沿って切断することにより、1工程でAピラーロアーアウターパネル1を成形する。
しかし、余肉部10を設けるためにAピラーロアーアウターパネル1の成形深さが必然的に深くなる。このため、コーナーの曲率半径が小さかったり、あるいは曲げ曲率半径が小さい等の成形難易度が高いAピラーロアーアウターパネル1を製造することは難しい。
また、ホットスタンプ工法において絞り成形を行うと、ダイ6およびブランクホルダー8に挟持されるブランク9の押え部9aに隣接するフランジに成形される部分がホットスタンプ成形の初期に急速に冷却されて縦壁3,4へ成形される部分への材料移動が阻害されるため、図12における縦壁3,4に続く稜線3b,4bで早期に割れが生じる。例えば、稜線3b,4bの会合部の板厚減少率は26%に達する。このため、稜線3b,4bの曲率半径を小さくすることができない。
したがって、Aピラーロアーアウターパネル1をホットスタンプ工法により成形する場合には、できるだけ1工程で曲げ成形せざるを得ない。
図13は、例えば特許文献2により開示された、コーナー部2に縦壁3,4を有するAピラーロアーアウターパネル1を、冷間成形またはホットスタンプ工法により1工程で曲げ成形する状況を示す説明図であり、図14(a)は、曲げ成形されたAピラーロアーアウターパネル1のコーナー部2付近を示す説明図であり、14(b)は、コーナー部2付近に切り欠き部14を設けられたAピラーロアーアウターパネル1を示す説明図である。
図13,14に示すように、ダイ6、パンチ7およびパッド12を用い、パッド押え部13をパッド12で押えてブランク9に曲げ成形を行うことにより、1工程でAピラーロアーアウターパネル1を成形する。
しかし、コーナー部2は縮みフランジ変形するため、1工程でAピラーロアーアウターパネル1を曲げ成形すると、コーナー部2の縦壁4には過大なしわ(場合によっては重なりしわ)が発生する。例えば、コーナー部2の縦壁4の板厚減少率は−15%に達する。このため、Aピラーロアーアウターパネル1をホットスタンプ工法により曲げ成形により製造する場合には、図14(b)に示すように、コーナー部2付近に切り欠き部14を設けざるを得なくなり、所望の形状のAピラーロアーアウターパネル1を製造できない。
特許文献3には、サーボダイクッションを使用して鋼板の割れしわを抑制する技術が開示され、特許文献4には、成形中の上下型のクリアランスを制御する金型構造を規定して割れしわを抑制する技術が開示されている。
特開2005−212533号公報 特開2012−24837号公報 特開2011−50971号公報 特開2011−147970号公報
特許文献3により開示された発明が用いるサーボダイクッションは高価であるだけでなく、その制御が複雑となる。このため、特許文献3により開示された発明では、安価で簡便に割れしわを抑制することはできない。
さらに、特許文献4により開示された発明が用いる金型により過大なしわが生じるようなコーナーフランジ部を成形しても、しわを完全に抑制することはできない。
このように、従来の技術では、1200MPa以上の引張強度のAピラーロアーアウターパネルをホットスタンプ工法により1工程で割れやしわを生じることなく成形することはできなかった。
上述のように、ブランクをホットスタンプ工法により上述の上記ホットスタンプ成形品に成形する場合、絞り成形を行うと図12に示すコーナー部2の縦壁3,4に続く稜線3b,4bで早期に割れが生じ、一方、曲げ成形を行うと図14(b)に示すコーナー部2の縦壁4に過大なしわ(場合によっては重なりしわ)が発生する。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、
(A)曲げ成形を行うと過大なしわが発生する図14(b)に示すコーナー部2の縦壁4の成形には、ブランクホルダーを用いて絞り成形を行うことにより、材料流入量を制御でき、しわの発生を防止できる。
(B)曲げ成形を行うと過大なしわが発生する図14(b)に示すコーナー部2の縦壁4以外の部分の成形には、ブランクホルダーを用いずに曲げ成形を行うことにより、ブランクにおける、フランジに成形される部分から縦壁4へ成形される部分への材料移動を促進でき、割れの発生を防止できる。
(C)すなわち、曲げ成形と絞り成形とを複合した曲げ絞り複合成形を用いることにより、ブランクをホットスタンプ工法により上記のホットスタンプ成形品を1工程で成形することができる。
(D)絞り成形に用いるダイおよびブランクホルダーの形状を工夫することにより、成形性をさらに高めることができる。
という新規な知見A〜Dを得て、本発明を完成した。本発明は以下に列記の通りである。
(1)1200MPa以上の引張強度またはマルテンサイト鋼組織を有し、長手方向へ一方の端部から他方の端部へ向けて順に第1部、コーナー部および第2部を有する鋼製のホットスタンプ成形品であって、
前記第1部、前記コーナー部および前記第2部は、いずれも、天板と、該天板につながる2つの縦壁とを備える横断面形状を有し、
前記コーナー部は、前記2つの縦壁と交差する方向へ屈曲し、
前記第1部および前記コーナー部において、前記2つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する前記縦壁に連続する外向きフランジを有さず、
前記コーナー部の外周側のエッジに切り欠き部を有することなく、かつ前記第2部において該縦壁に連続する外向きフランジを有する、ホットスタンプ成形品。
本発明において「切り欠き部」とは、例えば縦壁の高さ、または外向きフランジの幅が、それぞれの外縁に沿う方向への30mmの長さの範囲における前記高さまたは前記幅の平均値よりも、20%以上小さくなる部分を意味する。
(2)前記コーナー部の外周側に位置する前記縦壁は、前記第1部および前記コーナー部において切り欠き部を有さずに連続する、1項に記載のホットスタンプ成形品。
(3)Aピラーロアーアウターパネルである、1または2項に記載のホットスタンプ成形品。
(4)ブランクにホットスタンプ工法によりプレス成形を行って1〜3項のいずれかに記載のホットスタンプ成形品を製造する方法であって、
ブランクを、パンチおよびブランクホルダーと、前記ブランクホルダーに対向して配置されるダイ、および曲げ型との間に配置し、
前記ブランクにおける前記天板に成形される部分を前記パンチにより支持し、
前記ブランクにおける、前記第1部および前記コーナー部における前記二つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する縦壁に成形される部分の少なくとも一部を、前記ブランクホルダーと前記ダイとにより挟み込むとともに、
前記ダイおよび前記曲げ型を前記パンチへ相対的に接近させて、前記縦壁に成形される部分の少なくとも一部を前記パンチ、前記ブランクホルダーおよび前記ダイにより絞り成形するとともに、当該部分を除く残余の部分を前記パンチおよび前記曲げ型により曲げ成形する、ホットスタンプ成形品の製造方法。
(5)前記ブランクにおける、前記コーナー部の外周側に位置する前記縦壁に成形される部分は、成形下死点に達する前に絞り抜けて、前記ブランクホルダーと前記ダイとによる挟み込みが終了する、4項に記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
(6)さらに、前記パンチに対向して配置されるパッドを備え、前記ブランクにおける前記天板に成形される部分を前記パンチおよび前記パッドにより挟持する、4または5項に記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
(7)前記パッドまたは前記ブランクホルダーはロッキング機構を有する6項に記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
本発明において「ロッキング機構」は、パッドを用い、かつ絞り成形されたフランジが成形下死点において、ブランクホルダーおよびダイにより挟み込まれた状態、すなわち上下の金型により挟み込まれた状態になる場合に必要になる。ロッキング機構とは、パッドが成形品の天板を押圧した状態で成形下死点以降の金型の上昇時に、ブランクホルダーの上昇を、機械的または電気制御的に阻止する(ロックする)機構である。
(8)前記ダイおよび前記ブランクホルダーは、いずれも、前記ブランクにおける、前記第1部および前記コーナー部における前記二つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する縦壁に成形される部分に当接して挟み込む第1面と、該第1面に連続する屈曲部と、該屈曲部に連続するとともに前記第1面に対して前記曲げ型から離反する方向へ傾斜する第2面とを有し、
前記ダイおよび前記ブランクホルダーそれぞれの前記第2面は、前記パンチおよび前記曲げ型による曲げ成形とともに、前記ブランクを絞り成形する、4〜7項のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
(9)成形途中の前記ブランクにおける、前記ダイおよび前記ブランクホルダーそれぞれの前記第2面により拘束される部分と、前記パンチおよび前記曲げ型により曲げ成形される部分との間に段差を生じない、8項に記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
本発明における「段差」とは、曲げ成形されるブランクの端部と、絞り成形されるブランクの端部との間におけるプレス方向の位置の差である。本発明において、「段差を生じる」とは、ブランクにおける曲げ成形される部分(曲げ部分)とブランクにおける絞り成形される部分(絞り部分)との境界部を挟んでそれぞれ30mmの範囲における、曲げ部分と絞り部分との間におけるプレス方向への平均位置の差が15mm以上であることを意味する。
(10)前記ダイの前記屈曲部は、前記曲げ型の曲げ稜線部の高さ位置の近傍の高さ位置に設けられるとともに、前記ブランクホルダーの前記屈曲部は、前記パンチのパンチ肩R部の高さ位置の近傍の高さ位置に設けられる、8または9項に記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
(11)前記ブランクホルダーにおける前記第1面に対する前記第2面の傾斜角度は、(前記パンチのパンチ肩R部の傾斜角度−30度)〜(前記パンチのパンチ肩R部の傾斜角度+30度)である、8〜10項のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
(12)前記ブランクホルダーの前記第1面は、前記ブランクが前記ダイおよび前記ブランクホルダーによって挟み込まれた時に、前記パンチのパンチ底面の高さ位置と略一致する高さ位置に存在する、8〜11項のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
(13)前記ダイの前記第1面は、前記ブランクが前記ダイおよび前記ブランクホルダーによって挟み込まれた時に、前記曲げ型の曲げ稜線部が存在する面の高さ位置と略一致する高さ位置に存在する、8〜12項のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
(14)ブランクにホットスタンプ工法によりプレス成形を行って1〜3項のいずれかに記載のホットスタンプ成形品を製造する装置であって、
パンチおよびブランクホルダーと、前記ブランクホルダーに対向して配置されるダイと、曲げ型とを備え、
前記ダイおよび前記曲げ型と、前記パンチとは相対的に接近および離反可能であり、
前記パンチは、前記ブランクにおける前記天板に成形される部分を支持することが可能であり、
前記ブランクホルダーおよび前記ダイは、前記ブランクにおける、前記第1部および前記コーナー部における前記二つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する縦壁に成形される部分の少なくとも一部を挟み込むことが可能であるとともに、
前記パンチ、前記ブランクホルダーおよび前記ダイは、前記コーナー部の外周側に位置する前記縦壁に成形される部分の少なくとも一部を絞り成形可能であるとともに、前記パンチおよび前記曲げ型は、当該部分を除く残余の部分を曲げ成形可能である、ホットスタンプ成形品の製造装置。
(15)前記ブランクホルダーおよび前記ダイは、前記ブランクにおける、前記第1部および前記コーナー部における前記二つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する縦壁に成形される部分に対する挟み込みを、成形下死点に達する前に絞り抜けにより終了する、14項に記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
(16)さらに、前記パンチに対向して配置されるパッドを備え、前記パンチおよび前記パッドは、前記ブランクにおける前記天板に成形される部分を挟持する、14または15項に記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
(17)前記パッドまたは前記ブランクホルダーはロッキング機構を有する、16項に記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
(18)前記ダイおよびブランクホルダーは、いずれも、前記ブランクにおける、前記第1部および前記コーナー部における前記二つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する縦壁に成形される部分に当接して挟み込む第1面と、該第1面に連続する屈曲部と、該屈曲部に連続するとともに前記第1面に対して前記曲げ型から離反する方向へ傾斜する第2面とを有する、14〜17項のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
(19)前記ダイの前記屈曲部は、前記曲げ型の曲げ稜線部の高さ位置の近傍の高さ位置に設けられるとともに、前記ブランクホルダーの前記屈曲部は、前記パンチのパンチ肩R部の高さ位置の近傍の高さ位置に設けられる、18項に記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
(20)前記ブランクホルダーにおける前記第1面に対する前記第2面の傾斜角度は、(前記パンチのパンチ肩R部の傾斜角度−30度)〜(前記パンチのパンチ肩R部の傾斜角度+30度)である、18または19項に記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
(21)前記ブランクホルダーの前記第1面は、前記ブランクが前記ダイおよび前記ブランクホルダーによって挟み込まれた時に、前記パンチのパンチ底面の高さ位置と略一致する高さ位置に存在する、18〜20項のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
(22)前記ダイの前記第1面は、前記ブランクが前記ダイおよび前記ブランクホルダーによって挟み込まれた時に、前記曲げ型の曲げ稜線部が存在する面の高さ位置と略一致する高さ位置に存在する、18〜21項のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
本発明により、例えばAピラーロアーアウターパネルのような、天板と、この天板につながる2つの縦壁とを備える横断面形状を有し、長手方向の途中の一部に縦壁と交差する方向へ屈曲するコーナー部を有するとともに、第1部およびコーナー部の外周側に位置する縦壁に連続する外向きフランジを有さず、コーナー部の外周側のエッジに切り欠き部を有することなく、第2部において縦壁に連続する外向きフランジを有する、1200MPa以上の引張強度(またはマルテンサイトの鋼組織)を有するホットスタンプ成形品を、ホットスタンプ工法により1工程で割れやしわを生じることなく提供できる。
図1は、本発明に係るホットスタンプ成形品であるAピラーロアーアウターパネルを示す説明図である。 図2は、本発明に係る製造装置を示す説明図である。 図3は、Aピラーロアーアウターパネルを、本発明によりホットスタンプ工法を用いて1工程で曲げ成形と絞り成形とを複合した曲げ絞り複合成形する状況を示す説明図である。 図4は、用いるパンチの外形を示す説明図である。 図5は、実施形態1の製造装置による成形途中のブランクの変形状態を拡大して示す説明図である。 図6は、実施形態2の製造装置を示す説明図である。 図7は、図6中のA方向から見た実施形態2の製造装置の初期金型配置を示す説明図である。 図8は、実施形態2の製造装置による成形途中のブランクの変形状態を拡大して示す説明図である。 図9は、自動車のボディシェルにおけるボディサイドの構成部品であるAピラーロアーアウターパネルの一例を示す斜視図である。 図10は、Aピラーロアーアウターパネルの冷間での従来の2工程成形方法を示す説明図である。 図11は、コーナー部に縦壁を有するAピラーロアーアウターパネルを、冷間成形またはホットスタンプ工法により1工程で絞り成形する状況を示す説明図である。 図12は、トリム前の成形されたAピラーロアーアウターパネルのコーナー部付近を示す説明図である。 図13は、コーナー部に縦壁を有するAピラーロアーアウターパネルを、冷間成形またはホットスタンプ工法により1工程で曲げ成形する状況を示す説明図である。 図14(a)は、曲げ成形されたAピラーロアーアウターパネルのコーナー部2付近を示す説明図であり、14(b)は、コーナー部付近に切り欠き部を設けられたAピラーロアーアウターパネルを示す説明図である。
1.実施形態1
添付図面を参照しながら、本発明に係るホットスタンプ成形品、その製造方法および製造装置を順次説明する。以降の説明では、ホットスタンプ成形品がAピラーロアーアウターパネルである場合を例にとるが、本発明は、Aピラーロアーアウターパネルには限定されず、例えばフロントサイドメンバーにも同様に適用される。
フロントサイドメンバーは、フロア下からダッシュパネルに上がっていきフロントに突き出す屈曲部分でS字に曲がっている部分を有する。フロントサイドメンバーのフロア,ダッシュパネルに接合される部分はフランジを有するとともに、フロントに突き出す屈曲部分ではフランジを有さない。
(1−1)本発明に係るホットスタンプ成形品(Aピラーロアーアウターパネル)20
図1は、本発明に係るホットスタンプ成形品であるAピラーロアーアウターパネル20を示す説明図である。
Aピラーロアーアウターパネル20は1200MPa以上の引張強度(またはマルテンサイトの鋼組織)を有する。Aピラーロアーアウターパネル20は0.7〜2.8mmの板厚を有する。
Aピラーロアーアウターパネル20は、長手方向へ一方の端部20aから他方の端部20bへ向けて順に第1部20−1、コーナー部20−2および第2部20−3を有する。
第1部20−1、コーナー部20−2および第2部20−3は、いずれも、天板21と、天板21につながる2つの縦壁22とを備える横断面形状を有する。
コーナー部20−2は、2つの縦壁22と交差する方向へ屈曲する。すなわち、コーナー部20−2は、天板21に直交する方向から見た平面視で第2部20−3が存在する方向へ屈曲する。
コーナー部20−2の内周側に位置する縦壁22には、第1部20−1、コーナー部20−2および第2部20−3において縦壁22に連続する外向きフランジAを有する。外向きフランジAは、Aピラーロアーインナーパネル23と重ね合わせて接合するための外向きフランジである。
コーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22には、第2部20−3だけにおいて縦壁に連続する外向きフランジAを有し、第1部20−1およびコーナー部20−2においては、コーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22には、外向きフランジAは設けられていない。コーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22は、ガラス面フランジだからである。
図1に示すように、コーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22は、第1部20−1およびコーナー部20−2において切り欠き部を有さずに連続して形成されている。
Aピラーロアーアウターパネル20は、1200MPa以上の引張強度(またはマルテンサイトの鋼組織)を有するため、板厚が0.7〜2.8mmに低減されており、軽量化が図られている。
このように、本発明に係るホットスタンプ成形品であるAピラーロアーアウターパネル20は、1200MPa以上の引張強度(またはマルテンサイトの鋼組織)を有するとともにコーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22が第1部20−1およびコーナー部20−2において切り欠き部を有さずに連続して形成されていることから曲げ剛性および捻り剛性が格段に向上している。
さらに、Aピラーロアーアウターパネル20は、0.7〜2.8mmの板厚を有することから軽量である。
このため、Aピラーロアーアウターパネル20を組み込まれたボディシェルは、重量増加を抑制しながら、Aピラーロアーアウターパネル20に接合されるダッシュパネルを介してエンジンコンパートメント(特に左右のフロントサイドメンバー取り付け部付近)の剛性を高めることができ、これにより、例えばパイロンスラローム走行時におけるフロントサイドメンバーの撓み量を低減でき、車両の操縦安定性を高めることができる。
(1−2)本発明に係る製造装置30
次に、本発明に係る製造装置を説明する。
図2は、本発明に係る製造装置30を示す説明図である。図2と、後述する図5,6,8では、図面を見易くするため、各工具の作業面を抜き出して示す。
製造装置30は、ブランク40にホットスタンプ工法により1工程でプレス成形を行ってAピラーロアーアウターパネル20を製造する装置である。製造装置30は、パンチ31およびブランクホルダー32と、パンチ31に対向して配置されるパッド(図示しない)と、ブランクホルダー32に対向して配置されるダイ33と、曲げ型34とを備える。
パッドは必ずしも用いなくてもよく、必要に応じて適宜用いればよいが、パッドを用いない場合には、成形中にブランク40が意図しない方向にずれて割れやしわを生じることがあるので、注意を要する。
ダイ33および曲げ型34と、パンチ31とは相対的に接近および離反可能に配置されている。
パンチ31およびパッドは、ブランク40における天板21に成形される部分を押えることが可能である。
ブランクホルダー32およびダイ33は、ブランク40における、第1部20−1およびコーナー部20−2に存在する2つの縦壁のうちコーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22に成形される部分を挟み込むことが可能である。
パンチ31、ブランクホルダー32およびダイ33は、第1部20−1およびコーナー部20−2に存在する2つの縦壁のうちコーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22に成形される部分の少なくとも一部を絞り成形可能であるとともに、パンチ31および曲げ型34は、この部分を除く残余の部分を曲げ成形可能である。
ブランクホルダー32およびダイ33は、第1部20−1およびコーナー部20−2に存在する2つの縦壁のうちコーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22に成形される部分に対する挟み込むを、成形下死点に達する前に絞り抜けにより終了する。
パッドまたはブランクホルダー32はロッキング機構を有する。ロッキング機構は、成形下死点以降の金型上昇時に、ダイ33および曲げ型34とともにブランクホルダー32またはパッドが成形されたプレス成形品を加圧することによりプレス成形品を損傷することを防ぐためのものであり、成形下死点以降の金型上昇時に、ブランクホルダー32の上昇を、機械的または電気制御的に阻止(ロック)する機構である。
このロッキング機構は、パッドを用いて、かつ絞り成形部のフランジが成形下死点においてブランクホルダー32およびダイ33により挟み込まれた状態になる場合に、必要になる。
(1−3)本発明に係る製造方法
次に、本発明に係る製造方法を説明する。なお、以降の説明ではパッド35も用いる場合を例にとる。
図3は、Aピラーロアーアウターパネル20を、本発明によりホットスタンプ工法を用いて1工程で曲げ成形と絞り成形とを複合した曲げ絞り複合成形する状況を示す説明図である。図4は、用いるパンチ31の外形を示す説明図である。
本発明に係る製造方法は、ブランク40にホットスタンプ工法によりプレス成形を行ってAピラーロアーアウターパネル20を製造する。
図3に示すように、ブランク40を、パンチ31およびブランクホルダー32と、パンチ31に対向して配置されるパッド35、ブランクホルダー32に対向して配置されるダイ33、および曲げ型34との間に配置する。
次に、ブランク40における天板21に成形される部分(図3における「パッド押え部」)を、パンチ31およびパッド35により押える。
次に、図3に示すように、ブランク40における、コーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22に成形される部分(図3における「ホルダ有り領域」と記載された部分であり、「ガラス面フランジ」に成形される部分)を、ブランクホルダー32とダイ33とにより挟み込む。図3における「ホルダ境界」とは、ブランクホルダー32の端部位置を示す。
そして、ダイ33および曲げ型34をパンチ31へ相対的に接近させて、第1部20−1およびコーナー部20−2に存在する2つの縦壁のうちコーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22に成形される部分の少なくとも一部を、パンチ31、ブランクホルダー32およびダイ33により絞り成形するとともに、この絞り成形される部分を除く残余の部分(図3における「ホルダ無し領域」と記載された網掛部)を、パンチ31および曲げ型34により曲げ成形する。
ここで、図3における断面Cに示すように、ダイ33,曲げ型34がブランク40に同時に接触を開始して成形を開始することが、成形中の過度な材料の移動を抑制してしわの発生を低減できるために、望ましい。
成形の終了直前には、ブランク40における、コーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22に成形される部分は、成形下死点に達する前に絞り抜けて、ブランクホルダー32とダイ33とによる挟み込みが終了する。
このようにして、本発明により、Aピラーロアーアウターパネル20が、ホットスタンプ工法を用いて曲げ成形と絞り成形とを複合した曲げ絞り複合成形により1工程で成形される。
2.実施形態2
(2−1)本発明に係る製造装置50
図5は、実施形態1の製造装置30による成形途中のブランクの変形状態を拡大して示す説明図であり、図2におけるD方向から見た図である。なお、図5では、ダイ33および曲げ型34は、図面を見易くするために省略している。また、図5の製造装置30では、パッド35を用いている。
製造装置30のブランクホルダー32がブランク40に接触するホルダー作業面32aと、ダイ33がブランク40に接触するダイ作業面とが、いずれもフラットな水平面であるために、図5に示すように、成形の進行に伴って、ブランク40におけるホルダー作業面32aおよびダイ作業面により拘束される拘束部40−1の変形挙動と、ブランク40におけるパンチ31および曲げ型34により曲げ成形される曲げ部40−2の変形挙動とが相違する。
このため、例えばブランク40の強度や板厚、さらには縦壁22の高さ等いった製造条件によっては、ブランク40における拘束部40−1および曲げ部40−2の境界部40−3に段差が発生し、境界部40−3に割れやしわが発生するおそれがある。
図6は、実施形態2の製造装置50を示す説明図であり、図7は、図6中のA方向から見た製造装置50の初期金型配置を示す説明図であり、図8は、製造装置50による成形途中のブランクの変形状態を拡大して示す説明図である。以降の説明では、製造装置50における製造装置30と相違する部分を説明し、製造装置30と共通する部分には、同一の図中符号を付することにより、重複する説明を省略する。なお、実施形態2の製造装置50はパッド35を用いるが、パッド35は用いなくてもよい。
実施形態2の製造装置50は、境界部40−3における割れやしわの発生を防ぐことを目的とし、図6〜8に示すように、ダイ53は、第1面53aと、第1面53aに連続する屈曲部53bと、屈曲部53bに連続する第2面53cとを有するとともに、ブランクホルダー52は、第1面52aと、第1面52aに連続する屈曲部52bと、屈曲部52bに連続する第2面52cとを有する。
ダイ53,ブランクホルダー52それぞれの第1面53a,52aは、ブランク40における、第1部20−1およびコーナー部20−2における二つの縦壁22,22のうちコーナー部20−2の外周側に位置する縦壁22に成形される部分の少なくとも一部に当接して挟み込む。
ダイ53,ブランクホルダー52それぞれの第2面53c,52cは、第1面53a,52aに対して曲げ型34から離反する方向へ傾斜して配置される。
図7に示すように、ダイ53の屈曲部53bは、曲げ型34の曲げ稜線部34aの高さ位置の近傍の高さ位置に設けられるとともに、ブランクホルダー52の屈曲部52bは、パンチ31のパンチ肩R部31aの高さ位置の近傍の高さ位置に設けられることが、境界部40−3における割れやしわの発生を防ぐためには望ましい。
図7に示すように、ブランクホルダー52における第1面52aに対する第2面52cの傾斜角度θは、(パンチ31のパンチ肩R部31aの傾斜角度θ−30度)以上(パンチ31のパンチ肩R部31aの傾斜角度θ+30度)以下であることが、境界部40−3における割れやしわの発生を防ぐためには望ましい。
図7に示すように、ブランクホルダー52の第1面52aは、ダイ34がブランク40に当接する時に、パンチ31のパンチ底面31bの高さ位置と略一致する高さ位置に存在することが、境界部40−3における割れやしわの発生を防ぐためには望ましい。
さらに、図7に示すように、ダイ53の第1面53aは、ダイ53がブランク40に当接する時に、曲げ型34の曲げ稜線部34aが存在する面の高さ位置と略一致する高さ位置に存在することが、境界部40−3における割れやしわの発生を防ぐためには望ましい。
製造装置50は、以上のように構成される。
(2−2)本発明に係る製造方法
製造装置50では、ダイ53およびブランクホルダー52それぞれに第2面53c,52cが形成されているため、成形途中のブランク40における第2面53c、52cに拘束される部分と、成形途中のブランク40におけるパンチ31および曲げ型34により曲げ成形される部分とが同様に倒れ込みながら、パンチ31、ダイ53およびブランクホルダー52による絞り成形と、パンチ31および曲げ型34による曲げ成形とが行われる。
このため、成形途中のブランク40における第2面53c、52cに拘束される部分40−1と、成形途中のブランク40におけるパンチ31および曲げ型34により曲げ成形される部分40−2との境界部40−3に段差を生じない。
したがって、本発明によれば、例えば、ブランク40の強度や板厚、さらには縦壁22の高さ等といった製造条件によらずに、図1に示すホットスタンプ成形品20を、ホットスタンプ工法により1工程で割れやしわを生じることなく提供できる。
20 Aピラーロアーアウターパネル
20−1 第1部
20−2 コーナー部
22 縦壁
30 製造装置
31 パンチ
31a パンチ肩R部
31b パンチ底面
32 ブランクホルダー
33 ダイ
34 曲げ型
34a 曲げ稜線部
40 ブランク
50 製造装置
52 ブランクホルダー
52a 第1面
52b 屈曲部
52c 第2面
53 ダイ
53a 第1面
53b 屈曲部
53c 第2面

Claims (22)

  1. 1200MPa以上の引張強度またはマルテンサイト鋼組織を有し、長手方向へ一方の端部から他方の端部へ向けて順に第1部、コーナー部および第2部を有する鋼製のホットスタンプ成形品であって、
    前記第1部、前記コーナー部および前記第2部は、いずれも、天板と、該天板につながる2つの縦壁とを備える横断面形状を有し、
    前記コーナー部は、前記2つの縦壁と交差する方向へ屈曲し、
    前記第1部および前記コーナー部において、前記2つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する前記縦壁に連続する外向きフランジを有さず、
    前記コーナー部の外周側のエッジに切り欠き部を有することなく、かつ前記第2部において該縦壁に連続する外向きフランジを有する、ホットスタンプ成形品。
  2. 前記コーナー部の外周側に位置する前記縦壁は、前記第1部および前記コーナー部において切り欠き部を有さずに連続する、請求項1に記載のホットスタンプ成形品。
  3. Aピラーロアーアウターパネルである、請求項1または2に記載のホットスタンプ成形品。
  4. ブランクにホットスタンプ工法によりプレス成形を行って請求項1〜3のいずれかに記載のホットスタンプ成形品を製造する方法であって、
    ブランクを、パンチおよびブランクホルダーと、前記ブランクホルダーに対向して配置されるダイ、および曲げ型との間に配置し、
    前記ブランクにおける前記天板に成形される部分を前記パンチにより支持し、
    前記ブランクにおける、前記第1部および前記コーナー部における前記二つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する縦壁に成形される部分の少なくとも一部を、前記ブランクホルダーと前記ダイとにより挟み込むとともに、
    前記ダイおよび前記曲げ型を前記パンチへ相対的に接近させて、前記縦壁に成形される部分の少なくとも一部を前記パンチ、前記ブランクホルダーおよび前記ダイにより絞り成形するとともに、当該部分を除く残余の部分を前記パンチおよび前記曲げ型により曲げ成形する、ホットスタンプ成形品の製造方法。
  5. 前記ブランクにおける、前記コーナー部の外周側に位置する前記縦壁に成形される部分は、成形下死点に達する前に絞り抜けて、前記ブランクホルダーと前記ダイとによる挟み込みが終了する、請求項4に記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
  6. さらに、前記パンチに対向して配置されるパッドを備え、前記ブランクにおける前記天板に成形される部分を前記パンチおよび前記パッドにより挟持する、請求項4または5に記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
  7. 前記パッドまたは前記ブランクホルダーはロッキング機構を有する請求項6に記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
  8. 前記ダイおよび前記ブランクホルダーは、いずれも、前記ブランクにおける、前記第1部および前記コーナー部における前記二つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する縦壁に成形される部分に当接して挟み込む第1面と、該第1面に連続する屈曲部と、該屈曲部に連続するとともに前記第1面に対して前記曲げ型から離反する方向へ傾斜する第2面とを有し、
    前記ダイおよび前記ブランクホルダーそれぞれの前記第2面は、前記パンチおよび前記曲げ型による曲げ成形とともに、前記ブランクを絞り成形する、請求項4〜7のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
  9. 成形途中の前記ブランクにおける、前記ダイおよび前記ブランクホルダーそれぞれの前記第2面により拘束される部分と、前記パンチおよび前記曲げ型により曲げ成形される部分との間に段差を生じない、請求項8に記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
  10. 前記ダイの前記屈曲部は、前記曲げ型の曲げ稜線部の高さ位置の近傍の高さ位置に設けられるとともに、前記ブランクホルダーの前記屈曲部は、前記パンチのパンチ肩R部の高さ位置の近傍の高さ位置に設けられる、請求項8または9に記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
  11. 前記ブランクホルダーにおける前記第1面に対する前記第2面の傾斜角度は、(前記パンチのパンチ肩R部の傾斜角度−30度)〜(前記パンチのパンチ肩R部の傾斜角度+30度)である、請求項8〜10のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
  12. 前記ブランクホルダーの前記第1面は、前記ブランクが前記ダイおよび前記ブランクホルダーによって挟み込まれた時に、前記パンチのパンチ底面の高さ位置と略一致する高さ位置に存在する、請求項8〜11のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
  13. 前記ダイの前記第1面は、前記ブランクが前記ダイおよび前記ブランクホルダーによって挟み込まれた時に、前記曲げ型の曲げ稜線部が存在する面の高さ位置と略一致する高さ位置に存在する、請求項8〜12のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造方法。
  14. ブランクにホットスタンプ工法によりプレス成形を行って請求項1〜3のいずれかに記載のホットスタンプ成形品を製造する装置であって、
    パンチおよびブランクホルダーと、前記ブランクホルダーに対向して配置されるダイと、曲げ型とを備え、
    前記ダイおよび前記曲げ型と、前記パンチとは相対的に接近および離反可能であり、
    前記パンチは、前記ブランクにおける前記天板に成形される部分を支持することが可能であり、
    前記ブランクホルダーおよび前記ダイは、前記ブランクにおける、前記第1部および前記コーナー部における前記二つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する縦壁に成形される部分の少なくとも一部を挟み込むことが可能であるとともに、
    前記パンチ、前記ブランクホルダーおよび前記ダイは、前記コーナー部の外周側に位置する前記縦壁に成形される部分の少なくとも一部を絞り成形可能であるとともに、前記パンチおよび前記曲げ型は、当該部分を除く残余の部分を曲げ成形可能である、ホットスタンプ成形品の製造装置。
  15. 前記ブランクホルダーおよび前記ダイは、前記ブランクにおける、前記第1部および前記コーナー部における前記二つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する縦壁に成形される部分に対する挟み込みを、成形下死点に達する前に絞り抜けにより終了する、請求項14に記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
  16. さらに、前記パンチに対向して配置されるパッドを備え、前記パンチおよび前記パッドは、前記ブランクにおける前記天板に成形される部分を挟持する、請求項14または15に記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
  17. 前記パッドまたは前記ブランクホルダーはロッキング機構を有する、請求項16に記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
  18. 前記ダイおよびブランクホルダーは、いずれも、前記ブランクにおける、前記第1部および前記コーナー部における前記二つの縦壁のうち前記コーナー部の外周側に位置する縦壁に成形される部分に当接して挟み込む第1面と、該第1面に連続する屈曲部と、該屈曲部に連続するとともに前記第1面に対して前記曲げ型から離反する方向へ傾斜する第2面とを有する、請求項14〜17のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
  19. 前記ダイの前記屈曲部は、前記曲げ型の曲げ稜線部の高さ位置の近傍の高さ位置に設けられるとともに、前記ブランクホルダーの前記屈曲部は、前記パンチのパンチ肩R部の高さ位置の近傍の高さ位置に設けられる、請求項18に記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
  20. 前記ブランクホルダーにおける前記第1面に対する前記第2面の傾斜角度は、(前記パンチのパンチ肩R部の傾斜角度−30度)〜(前記パンチのパンチ肩R部の傾斜角度+30度)である、請求項18または19に記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
  21. 前記ブランクホルダーの前記第1面は、前記ブランクが前記ダイおよび前記ブランクホルダーによって挟み込まれた時に、前記パンチのパンチ底面の高さ位置と略一致する高さ位置に存在する、請求項18〜20のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
  22. 前記ダイの前記第1面は、前記ブランクが前記ダイおよび前記ブランクホルダーによって挟み込まれた時に、前記曲げ型の曲げ稜線部が存在する面の高さ位置と略一致する高さ位置に存在する、請求項18〜21のいずれかに記載のホットスタンプ成形品の製造装置。
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