JP2017155626A - シール構造及びターボ機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】作動流体の漏洩量を抑制しつつ不安定振動を抑制することができるようにした、シール構造及びターボ機械を提供する。【解決手段】軸心線CL周りに所定方向に回転する回転構造体4と、回転構造体4の外周側に隙間Gdを空けて径方向に対向する静止構造体10との間の前記隙間Gdから、作動流体のリーク流SLの流れを抑制する、シール構造であって、静止構造体10から軸心線CL側に延在するシールフィン6と、リーク流SLの軸線方向Aに関する流れ成分でシールフィン6の上流側の面6aにおける先端側に取り付けられ、軸心線CLを中心とした所定方向Cへの旋回を抑制するようにリーク流SLを案内する案内プレート7とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、不安定振動を抑制するのに好適な、相対回転する二つ構造体の相互間から作動流体がリークすることを抑制するシール構造及びそれを使用したターボ機械に関する。
蒸気タービン,ガスタービン及びターボ圧縮機などのターボ機械においては、静止構造体と回転構造体との間にできる隙間から蒸気などの作動流体が漏洩(リーク)すると、この作動流体のリークがタービンにおける効率の損失(リーク損失)を引き起こす。このため、ターボ機械では、作動流体のリークを防止するために、当該隙間にシール用フィンを設けてシール構造を形成する(例えば特許文献1参照)。
ところで、ターボ機械においては、不安定振動と考えられる低周波振動が発生することがある。不安定振動が発生すると動作不良に繋がるおそれがあるためターボ機械を停止しなければならない。不安定振動が発生する大きな要因の一つとして考えられているのが、シール励振力である。何らかの原因により発生した回転構造体の微小振動に対して、シール励振力は、回転構造体の振れ回りを助長させるように回転構造体に作用し、ひいては不安定振動を引き起こす。
シール励振力についてさらに説明すると、シール部分(シール用フィンが設けられた部分)を流れる作動流体は、軸方向(流れ方向)速度成分だけでなく、周方向速度成分を持って流れており、(以下、この周方向に向かう流れを「旋回流」と呼ぶ)、シール励振力は、この旋回流が原因となり生じる。
つまり、回転構造体が径方向へ微小に変位すると(偏心すると)、回転構造体とシール用フィンとの間の流路が狭まって静圧が高くなる部分と、当該流路が広がって静圧が低くなる部分とが発生すると共に、リークした作動流体の旋回流に起因してシール用フィンの上流側と下流とで静圧分布に位相差が生じ、このような静圧の不均一性に起因した力が回転体に作用してシール励振力が生じる。
このようなタービンの不安定振動を抑制する技術として、リークした作動流体の旋回流を遮るための遮蔽板を、シール用フィンの付近において、周方向に沿って複数並設した技術が種々提案されている(例えば特許文献2,3)。
特開2011−208602号公報 米国特許第7004475号明細書 特開2014−066134号公報
ところで、リークした作動流体の流れ(以下、「リーク流」と呼ぶ)は、回転構造体と同方向に旋回するだけでなく、子午面内(回転構造体の回転軸を含む断面内)における旋回成分も有しており、シールフィン周りの空間の形状によっては、シールフィンと回転構造体との隙間に向かっても旋回する。この隙間に向かって旋回する流れは、隙間を通過しようとするリーク流を押さえつけて縮流させ、リーク流を抑制する縮流効果を有している。
特許文献2,3に例示される技術では、リーク流に対して、回転構造体と同方向の旋回を抑制することができるが、同時にシールフィンと回転構造体との隙間に向かう旋回も抑制してしまうので、縮流効果が減少して、作動流体のリーク量ひいてはターボ機械のリーク損失の増大させてしまう。
本発明は、上記のような課題に鑑み創案されたもので、作動流体の漏洩量を抑制しつつ不安定振動を抑制することができるようにした、シール構造及びターボ機械を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明のシール構造は、軸心線周りに所定方向に回転する回転構造体と、前記回転構造体の外周側に隙間を空けて径方向に対向する静止構造体との間の前記隙間から、作動流体のリーク流の流れを抑制する、シール構造であって、 前記静止構造体から前記軸心線側に延在するシールフィンと、前記リーク流の軸線方向に関する流れ成分で前記シールフィンの上流側の面における前記軸心線寄りの先端側に取り付けられ、前記所定方向とは反対側に向く面の少なくとも内周部位を前記外周側に向ける傾斜姿勢として、前記リーク流を案内する案内プレートとを備えたことを特徴としている。
(2)前記静止構造体はタービンケーシングであり、前記回転構造体は、軸方向に沿って複数設置され、動翼の先端に取り付けられたチップシュラウドであって、前記シールフィン及び前記案内プレートは、前記チップシュラウドに対して前記径方向に対向して配置されることが好ましい。
(3)前記案内プレートの前記軸方向の寸法が、前記シールフィンの前記上流側の面と、前記チップシュラウドの前記軸方向を向く面であって前記シールフィンよりも前記上流側に位置する面との距離の半分よりも小さく設定されることが好ましい。
(4)前記案内プレートは、フラットなプレートであって、前記所定方向とは反対側に向く面を前記外周側に向ける傾斜姿勢とされることが好ましい。
(5)前記案内プレートは、前記径方向に対して所定の角度だけ傾斜し、前記所定の角度が5°〜30°の範囲に設定されることが好ましい。
(6)前記案内プレートは、湾曲形状のプレートであり、前記湾曲形状の内側面を、前記回転構造体の回転方向である前記所定方向とは反対側に向けて前記シールフィンに取り付けられることが好ましい。
(7)前記シールフィンは前記軸心線を中心としたリング形状であり、前記案内プレートは、前記シールフィンに周方向に沿って複数設けられ、前記案内プレートの相互間の距離が、内周側の端部において前記外周側よりも狭くなるように設定されることが好ましい。
(8)前記案内プレートは、少なくとも、前記外周側の端部が、前記軸心線を中心とした円の接線に対して所定の角度だけ傾斜し、前記所定の角度が5°〜30°の範囲に設定されることが好ましい。
(9)前記案内プレートの前記上流側を塞ぐ閉塞プレートを備えることが好ましい。
(10)上記の目的を達成するために、本発明のターボ機械は、軸心線周りに所定方向に回転する回転構造体と、前記回転構造体の外周側に隙間を空けて径方向に対向する静止構造体と、(1)〜(9)の何れかに記載のシール構造とを備えたことを特徴としている。
(11)前記回転構造体として、前記軸心線に沿って複数設けられたチップシュラウドを備えると共に、前記静止構造体として、前記複数のチップシュラウドを囲うタービンケーシングを備え、前記複数のチップシュラウドの内の、少なくとも一つのチップシュラウドに対し、前記シール構造を備えたタービンであることが好ましい。
(12)前記少なくとも一つのチップシュラウドが、前記作動流体の入口の最も近くに配置されたチップシュラウドであることが好ましい。
(13)前記少なくとも一つのチップシュラウドが、軸方向中央に配置されたチップシュラウドであることが好ましい。
本発明によれば、作動流体のリーク流は、回転構造体の回転方向(所定方向)と同方向の旋回成分を有するが、所定方向とは反対側に向く面の少なくとも内周部位を前記外周側に向ける傾斜姿勢とした案内プレートによって、作動流体のリーク流の所定方向への旋回成分が低減されるので、リーク流の旋回に起因した不安定振動を抑制することができる。
さらに、案内プレートをシールフィンの先端に設けているので、リーク流が、シールフィンと回転構造体とのクリアランスに向かって流れている最中に、このリーク流を、案内プレートにより案内することができる。これにより、前記クリアランスに向かう流れ成分を残しつつリーク流を案内プレートにより案内させることができるため、このクリアランスに向かう径方向の流れにより、このクリアランスを通過しようとする他のリーク流を押さえつけて縮流させる縮流効果が得られる。
したがって、縮流効果によって作動流体のリーク流量を抑制しつつ不安定振動を抑制することができる。
本発明の各実施形態に係る蒸気タービンの全体構成を示す模式的な縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係るシール構造の構成を示す模式図であって径方向に沿って切断した断面図である。 本発明の第1実施形態に係るシール構造の要部の構成を示す模式図であって、(a)はその斜視図、(b)はその正面図(図2のa方向矢視図)である。 本発明の第2実施形態に係るシール構造の要部の構成を示す模式図であって、(a)はその斜視図、(b)はその正面図(図2のa方向矢視図に相当する図)である。 本発明の第3実施形態に係るシール構造の要部の構成を示す模式図であって、(a)はその斜視図、(b)はその正面図(図2のa方向矢視図に相当する図)である。 本発明の第4実施形態に係るシール構造の要部の構成を示す模式図であって、(a)はその斜視図、(b)はその正面図(図2のa方向矢視図に相当する図)である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の各実施形態では、本発明のシール構造及びターボ機械を蒸気タービンに適用した例を説明する。
なお、以下に示す各実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の各実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下の各実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができると共に、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
以下の説明では上流,下流と記載した場合は、特段の説明がない限り、リーク蒸気SLの軸方向Aに関する流れ成分(軸流成分)に対しての上流,下流を意味するものとする。すなわち、図1及び図2における左側を上流側、右側を下流側とする。
また、蒸気タービンのロータ軸心線(以下、「軸心線」とも呼ぶ)CLに向く方向を内周側又は内側とし、その反対側、軸心線CLから離れる方向を外周側又は外側として説明する。
また、以下の説明で周方向と記載した場合は、特段の説明がない限り、軸心線CLを中心とした周方向を意味するものとする。
[1.第1実施形態]
[1−1.蒸気タービンの全体構成]
本実施形態の蒸気タービン1について図1を参照して説明する。
本実施形態の蒸気タービン1は、図1に示すように、タービンケーシング(静止構造体、以下「ケーシング」とも呼ぶ)10と、ケーシング10の内部に回転自在に設けられ、動力を図示しない発電機等の機械に伝達するロータ軸30と、ケーシング10に設けられた静翼60と、ロータ軸30に設けられた動翼50と、軸心線CLを中心にロータ軸30を回転可能に支持する軸受部70とを備えて構成されている。静翼60及び動翼50はロータ軸30の径方向Rに延びるブレードである。
ケーシング10は静止しているのに対し、動翼50は軸心線CLを中心に回転する。つまり、ケーシング10と動翼50(後述のチップシュラウド4を含む)とは相対回転する。
蒸気(流体)Sは、図示しない蒸気供給源と接続された蒸気供給管20を介して、ケーシング10に形成された主流入口21から導入され、蒸気タービン1の下流側に接続された蒸気排出管22から排出される。
ケーシング10は、内部空間が気密に封止されていると共に、蒸気Sの流路とされている。このケーシング10の内壁面にはリング状の仕切板外輪11が強固に固定されている。
軸受部70は、ジャーナル軸受装置71及びスラスト軸受装置72を備えており、ロータ軸30を回転自在に支持している。
静翼60は、ケーシング10から内周側に向かって伸び、ロータ軸30を囲繞するように放射状に多数配置される環状静翼群を構成しており、それぞれ上述した仕切板外輪11に保持されている。
これら複数の静翼60からなる環状静翼群は、ロータ軸30の軸方向Aに間隔を空けて複数形成されており、蒸気Sの圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して、下流側に隣接する動翼50に流入させる。
動翼50は、ロータ軸30のロータ軸本体31の外周部に形成されたディスク32に強固に取り付けられ、各環状静翼群の下流側において、放射状に多数配置されて環状動翼群を構成している。
これら環状静翼群と環状動翼群とは、一組一段とされている。各動翼群を構成する複数の動翼50の先端部同士は、リング状のチップシュラウド(回転構造体)4により連結されている。
[1−2.シール構造]
本実施形態のシール構造について、図2及び図3(a),(b)を参照して説明する。
複数の仕切板外輪11の各相互間には、図2に示すように、仕切板外輪11の内周面から窪んだキャビティ12が形成されている。キャビティ12は、軸心線CLを中心とする円環状の空間であり、ケーシング10の内周面(以下、「キャビティ底面13」とも表記する)13を底面とする。
キャビティ12には、チップシュラウド4が収容され、キャビティ底面13は、チップシュラウド4と隙間(以下、「空間」とも呼ぶ)Gdを介して径方向Rに対向している。
蒸気Sのうち大部分の蒸気SMは、動翼50に流入し、そのエネルギーが回転エネルギーに変換され、この結果、ロータ軸30に回転が付与される。その一方、蒸気Sのうち一部(例えば、約数%)の蒸気の流れ(リーク流、以下「リーク蒸気」とも呼ぶ)SLは、動翼50に流入せずに隙間Gdにリークする。リーク蒸気SLのエネルギーは回転エネルギーに変換されないので、リーク蒸気SLは、蒸気タービン1の効率を低下させるリーク損失を招く。
そこで、ケーシング10と各チップシュラウド4との間の各隙間Gdには、それぞれ、本発明の第1実施形態としてのシール構造2が設けられている。換言すれば、各チップシュラウド4に対して本発明の第1実施形態としてのシール構造2がそれぞれ設けられている。
以下、シール構造2について説明する。
チップシュラウド4は、上述したようにリング状のものであり、図2に示すように、軸方向Aの中央部分が突出したステップ状の横断面形状(周方向に垂直な断面の形状)を、全周に亘って一定に有している。つまり、シュラウド4の外周面は、ベース面41と、ベース面41よりも外周側に突出するステップ面42が形成されたステップ部3とを有している。以下、ベース面41においてステップ部3よりも上流側をベース面41A、ステップ部3よりも下流側をベース面41Bと呼ぶ。
キャビティ底面13には、チップシュラウド4に向かって内周側に延在するシールフィン6A,6B,6Cが設けられている(図1では省略)。以下、シールフィン6A,6B,6Cを区別しない場合には、シールフィン6と表記する。シールフィン6は、軸線CLを中心とした径方向Rに幅を有する環状をしており、図2に示す横断面形状を全周に亘って一定に有する。
上流のシールフィン6Aは、ステップ部3よりも上流側のベース面41Aに向けて突出し、中間のシールフィン6Bは、ステップ部3のステップ面42に向けて突出し、下流側のシールフィン6Cは、ステップ部3よりも下流側のベース面41Bに向けて突出している。中間のシールフィン6Bは、上流側のシールフィン6A及び下流側のシールフィン6Cよりも幅(径方向Rの長さ)が短くなるように形成されている。
これらシールフィン6は、シュラウド4との間に微小間隙(以下、クリアランスともいう)mを径方向Rに形成している。これら微小間隙mの各寸法は、ケーシング10や動翼50の熱伸び量や動翼50の遠心伸び量等を考慮して、シールフィン6と動翼50とが接触することがない範囲で設定されている。
そして、本発明の大きな特徴であるが、各シールフィン6A,6B,6Cにはそれぞれ案内プレート7A,7B,7Cが設置されている。以下、案内プレート7A,7B,7Cを区別しない場合には、案内プレート7と表記する。
案内プレート7は、図2及び図3(a),(b)に示すように、シールフィン6の上流面6aの先端(軸心線CL側の端部)側に設けられている(異なる表現をすればフィン先端6bから所定の範囲Mに設けられている)。また、案内プレート7は、周方向に沿って所定の間隔をあけて複数設けられている。本実施形態では、案内プレート7を、その先端(以下、「プレート先端」とも呼ぶ)7aを、シールフィン6の先端(内周端、以下「フィン先端」とも呼ぶ)6bに一致させてシールフィン6に設置しているが、プレート先端7aとフィン先端6bとのは必ずしも一致させる必要はない。
各案内プレート7は、矩形のフラットな板状体であり、周方向に沿って延びるように配置されているが、ロータ軸の回転方向(以下、「ロータ回転方向」と呼ぶ)Cとは反対側に向く面7bを、外周側に向ける傾斜姿勢とされている。
ここで、案内プレート7A,7B,7Cの軸方向Aに関する寸法(以下、「幅寸法」とも呼ぶ)WA,WB,WCに関して図2を参照して説明する。
案内プレート7Aの幅寸法WAは、後述の距離LAの半分よりも小さく設定されている(WA<LA/2)。同様に、案内プレート7Bの幅寸法WBは、後述の距離LBの半分よりも小さく設定され(WB<LB/2)、案内プレート7Cの幅寸法WCは、後述の距離LCの半分よりも小さく設定されている(WC<LC/2)。
距離LAは、案内プレート7Aの直ぐ上流側のシュラウド上流面(軸方向Aに向く面)43Aと、案内プレート7Aが取り付けられるシールフィン6Aの上流面6aとの軸方向距離(軸方向Aに関する距離)である。同様に、距離LBは、案内プレート7Bの直ぐ上流側のシュラウド上流面(軸方向Aに向く面)43Bと、案内プレート7Bが取り付けられるシールフィン6Bの上流面6aとの軸方向距離であり、距離LCは、案内プレート7Cの直ぐ上流側のシュラウド下流面(軸方向Aに向く面)43Cと、案内プレート7Cが取り付けられるシールフィン6Bの上流面6aとの距離である。
以下、各案内プレート7を設ける理由、各案内プレート7をフィン先端6bに設けている理由、及び、案内プレート7A,7B,7Cの幅寸法WA,WB,WCの上記の設定の理由を説明する。
図2に示すように、空間Gdは、シールフィン6A,BC,6Cによって3つの小空間121,122,123に区画されている。
静翼60を通過して軸方向Aに流れる蒸気Sは、上述したように、その一部がリーク蒸気SLとして、動翼50に衝突することなく最上流側の小空間121に流入する。小空間121に流入したリーク蒸気SLの一部は、チップシュラウド4の上流面43Aに衝突することにより、上流面43Aの上流側で、子午面内(ロータ軸心線CLを含む断面内)で一方向に旋回する(図2では反時計回りとなる)主渦SU1を形成する。そして、この主渦SU1の一部は、上流面43Aの角部44にて主渦SU1から剥離して、上流面43Aとシールフィン6Aの上流面6aとの間の空間(以下、「剥離渦形成空間」とも呼ぶ)121aで、主渦SU1と逆回り、すなわち子午面内で他方向に旋回する(図2では時計回りとなる)剥離渦HU1を形成する。
この剥離渦HU1を上流側(図2中左側)と下流側(図2中右側)とに二分して考えた場合、上流側では外周側(図2中上側)に流れ、下流側つまりシールフィン6A側では内周側(図2中下側)に流れる。したがって、剥離渦HU1は、シールフィン6A側において、クリアランスmに向かって流れるリーク蒸気SLをシュラウドベース面41Aに押さえつけてその流れを抑制する縮流効果を発揮する。
リーク蒸気SLは、静翼60の作用によって、軸心線CLを中心とし且つチップシュラウド4と同方向(つまりロータ回転方向C)に旋回する流れ成分(図2において紙面に垂直となる成分、以下「スワール成分」とも呼ぶ)を有している。このため、リーク蒸気SLによって形成される主渦SU1及び剥離渦HU1も同様に周方向のスワール成分を有する。したがって、主渦SU1及び剥離渦HU1は図2に矢印で示すように渦を巻きつつ、さらに周方向にも旋回する旋回流となる。この周方向の旋回流が、「発明が解決しようとする課題」の欄にも記載したように、蒸気タービン1に不安定振動を引き起こす要因の一つとなっている。そこで案内プレート7Aを設けて、この案内プレート7Aにより、剥離渦HU1の周方向の旋回を抑制するようにリーク蒸気SLの流れを案内するようにしている。
ここで、案内プレート7Aによって、剥離渦HU1を上流側(図2中左側)で止めてしまうと、剥離渦HU1を形成するリーク蒸気SLの周方向の旋回流を止めることができるが、同時に、縮流効果を有する剥離渦HU1の下流側の流れ(図2中右側の内周へ向かう流れ)も失われてしまう。
このため、剥離渦HU1の流れを上流側で抑制せず、確実に下流側で抑制できるように、案内プレート7Aの幅寸法WAを設定している。具体的には、案内プレート7Aの設置範囲が、剥離渦形成空間121aの下流側半分に収まるように、シールフィン6Aの上流面6aに設置される案内プレート7Aの幅寸法WAを、剥離渦形成空間121aの軸方向寸法である距離LAの半分よりも小さく設定している。
同様に、小空間122,123にも主渦SU2,SU3が発生すると共に、小空間122,123の下流側を構成する剥離渦形成空間122a,123aにも剥離渦HU2,HU3が発生するので、案内プレート7Aと同じ理由により、案内プレート7B,7Cを上記の設定としている。
さらに、案内プレート7の径方向Rに対する傾斜角度θは、5°〜30°の範囲に設定されている。詳しくは、案内プレート7の基準線L0(図3(a),(b)参照)に対する傾斜角度θは5°〜30°の範囲に設定されている。基準線L0は、プレート先端7aから径方向R外周側に向かう直線である。傾斜角度θを5°〜30°の範囲に設定しているのは以下の理由による。
図2を参照して説明すると、蒸気タービン1では、静翼70により蒸気SMに旋回力を付与して、この蒸気SMによって動翼60ひいてはロータ軸30を回転させるようにしている。静翼70の傾斜角度は、動翼60やロータ軸30を効率よく回転駆動できるように設計されており、その範囲は蒸気タービンの種類や運用条件など種々の条件によって相違はあるものの一定の範囲に収束している。リーク蒸気SLの周方向の旋回流も静翼70によって付与されるものであるから、旋回流の流線や速度なども一定の範囲に収束し、リーク蒸気SLの旋回流を効果的に抑制するための好ましい傾斜角度θも一定の範囲に収束する。この傾斜角度θの一定の範囲(好ましい範囲)を、シミュレーションや実験により解析した結果、5°〜30°であることを発見した。
[1−3.作用・効果]
本発明の第1実施形態としてのシール構造2の作用・効果を、図2及び図3(a),(b)を参照して説明する。
図3(b)に二点鎖線で示すように、リーク蒸気SLは、案内プレート7が無ければ矢印F4,F5のように渦を巻きつつロータ回転方向Cと同じ方向に旋回する。本実施形態のシール構造2では、案内プレート7が設けられているので、図3(a)に示すように、矢印F1,F2,F3のように流れるリーク蒸気SLは、案内プレート7に案内されて、矢印F1′,F2′,F3′のようにロータ回転方向Cと反対方向に流れるように案内される。なお、案内プレート7による案内は、リーク蒸気SLを相対的にロータ回転方向Cと反対方向に向かって案内(転向)するものであればよい(ロータ回転方向Cへのスワール成分が低減されればよい)。
したがって、一部のリーク蒸気SLがロータ回転方向Cと反対方向に流れるように案内されるので、リーク蒸気SLの流れのロータ回転方向Cへのスワール成分がキャンセルされる〔スワール成分が完全にキャンセル(相殺される)だけでなく、部分的にキャンセルされてスワール成分が低減される場合も含む〕。これにより、リーク蒸気SLの旋回に起因した蒸気タービン1の不安定振動を抑制することができる。
さらに、案内プレート7を、シールフィン6の先端側(フィン先端6bから所定の範囲M)に設け、加えて、案内プレート7A,7B,7Cの幅寸法WA,WB,WCを、剥離渦形成空間121a,122a,123aの軸方向寸法である距離LA,LB,LCの半分よりも小さく設定しているので、剥離流HU1,HU2,HU3(リーク蒸気SL)がクリアランスmに向かって流れている最中に、リーク蒸気SLを案内プレート7により案内することができる。
これにより、図3(a)に矢印F1′,F2′,F3′で示すように、リーク蒸気SLのクリアランスmに向かう流れ成分を残しつつリーク蒸気SLをロータ回転方向Cに転向させることができる。したがって、剥離流HU1,HU2,HU3(リーク蒸気SL)による縮流効果が得られる。
よって、縮流効果によってリーク蒸気SLの流量を抑制しつつ蒸気タービン1の不安定振動を抑制することができる。
さらに、案内プレート7は基準線L0に対する傾斜角度θを5°〜30°の範囲に設定することで、リーク蒸気SLの旋回流の抑制、ひいては、蒸気タービン1の不安定振動を効果的に抑制できる。
[2.第2実施形態]
以下、図4を参照して本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
[2−1.シール構造]
本発明の第2実施形態のシール構造2Aは、図2及び図3(a),(b)に示す第1実施形態のシール構造2に対して、各案内プレート7に替えて、図4(a),(b)に示す案内プレート17を使用したものである。
案内プレート17は、シールフィン6の上流面6aに、周方向に沿って所定の間隔をあけて複数設けられている。本実施形態では、案内プレート17は、その先端(以下、「プレート先端」とも呼ぶ)17dを、フィン先端6bに一致させてシールフィン6に設置しているが、プレート先端17dとフィン先端6bとの間にスペースをあけてもよい。
各案内プレート17は、湾曲形状をしており、その湾曲内側面17cを、ロータ回転方向Cとは反対側に向けてシールフィン6の上流側面6aに取り付けられている。つまり、案内プレート17は、その外周部位[図4(a),(b)で上側の部位]17aが、内周側になるほどロータ回転方向C側となるように傾斜し、その内周部位[図4(a),(b)で下側の部位]17bが、内周側になるほどロータ回転方向Cとは反対側となるように傾斜している。換言すれば、湾曲内側面17c(つまりロータ回転方向Cとは反対側に向く面)の内周部位17bを、外周側に向ける傾斜姿勢とされている。
案内プレート17の湾曲形状は、リーク流SLを、湾曲内側面17cに滑らかに案内入れるような形状とするのが好ましい。例えば、案内プレート17の外周端17eの傾斜角度θ′は5°〜30°の範囲が好ましい。この傾斜角度θ′は基準線L0′に対する角度であり、基準線L0′は、外周端17eを通る直線であって、軸心線CLを中心とした仮想的な円の接線である。傾斜角度θ′を5°〜30°の範囲に設定するのが好ましい理由は、第1実施形態における、案内プレート7の傾斜角度θを5°〜30°の範囲に設定するのが好ましい理由と同じである。
その他の点は第1実施形態のシール構造2と同様であるので説明を省略する。
[2−2.作用・効果]
図4(a)に矢印F6で示すように、ロータ回転方向Cに向かいながら流れるリーク蒸気SLが、その流通方向と略同じ向きに傾斜した案内プレート17の外周部位17aによって案内される。そして、リーク蒸気SLは、案内プレート17に湾曲形状に滑らかに転向して、案内プレート17の内周部位17bの案内により、ロータ回転方向Cとは反対方向へと流れるようになる。
本発明の第2実施形態によれば、リーク蒸気SLのロータ回転方向Cとは反対方向への転向が滑らかに行われるようになる。したがって、転向する際にリーク蒸気SLの速さが低下してしまうことが抑制されるようになるので、リーク蒸気SLのロータ回転方向Cへのスワール成分を第1実施形態よりも効果的にキャンセルすることができ、ひいては不安定振動を第1実施形態よりも効果的に抑制することができる。
[3.第3実施形態]
以下、図5を参照して本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
[3−1.シール構造]
本発明の第3実施形態のシール構造2Bは、図2及び図3(a),(b)に示す第1実施形態のシール構造2に対して、各案内プレート7に替えて、図5(a),(b)に示す案内プレート27をそれぞれ使用したものである。
案内プレート27は、シールフィン6の上流面6aに、周方向に沿って所定の間隔をあけて複数設けられている。本実施形態では、案内プレート27は、その先端(以下、「プレート先端」とも呼ぶ)27aを、フィン先端6bに一致させてシールフィン6に設置しているが、プレート先端27aとフィン先端6bとの間にスペースをあけてもよい。
各案内プレート27は、湾曲し且つ概ね内周側に向かって先細りとなる翼形状であり、湾曲内側面27bをロータ回転方向Cとは反対方向に向けた姿勢とされる。また、湾曲内側面27b(つまりロータ回転方向Cとは反対側に向く面)の内周部位27b′を、外周側に向ける傾斜姿勢とされている。
そして、隣接する案内プレート27の互いに対向する面(すなわち一方の案内プレート27の湾曲内側面27bと、他方の案内プレート27の湾曲外側面27cとの相互間距離Lnがプレート先端27aにおいて外周側よりも狭くなるように設定されている。換言すれば、案内プレート27の相互間として規定されるリーク蒸気の流路SLは、出口で絞られたノズル形状とされている。
案内プレート27の湾曲形状は、リーク流SLを、湾曲内側面27bに滑らかに案内入れるような形状とするのが好ましく、第2実施形態の案内プレート17と同じく、外周端27eの傾斜角度θ′は5°〜30°の範囲が好ましい。ここで、外周端27eとは、湾曲内側面27bと湾曲外側面27cとの中心線L1上における案内プレート27の外周端であり、外周端27eの傾斜角度θ′とは、外周端27eにおける中心線L1の基準線L0′に対する傾斜角度θ′である。
その他の点は第1実施形態のシール構造2と同様であるので説明を省略する。
[3−2.作用・効果]
本発明の第3実施形態によれば、案内プレート27の相互間として規定されるリーク蒸気SLの流路は、出口で絞られたノズル形状とされているので、案内プレート27により回転方向Cとは反対方向に案内されたリーク蒸気の流れが速くなり、リーク蒸気SLのロータ回転方向Cへのスワール成分を第1実施形態よりも効果的にキャンセルすることができ、ひいては不安定振動を第1実施形態よりも効果的に抑制することができる。
[4.第4実施形態]
以下、図6を参照して本発明の第4実施形態について説明する。なお、第1実施形態及び第3実施形態と同一要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
[4−1.シール構造]
本発明の第4実施形態のシール構造2Cは、図5(a),(b)に示す第3実施形態のシール構造2Bに対して、案内プレート27の上流側を塞ぐ閉塞プレート28を追加したものである。閉塞プレート28は、軸心線CL(図1参照)を中心として径方向Rに幅を有するリング形状のプレートであり、全ての案内プレート27の上流側を塞いでいる。また、各案内プレート27の上流側の端面(以下、「上流端」と呼ぶ)27dの全体を覆うようにその径方向Rの幅寸法が設定されている。
その他の点は第3実施形態のシール構造27と同様であるので説明を省略する。
[4−2.作用・効果]
閉塞プレート28を設けない場合には、案内プレート27により案内されるリーク蒸気SLの一部は、途中で、図6(a)に二点鎖線の矢印F7で示すように上流側(図6(a)における左側)に反れてしまう。この案内プレート27から反れたリーク蒸気SLは、ロータ回転方向Cの反対方向への転向が十分に行われないため、スワール成分をキャンセルする効果が低減してしまう。
本発明の第4実施形態によれば、閉塞プレート28により案内プレート27の上流側を塞いでいるので、リーク蒸気SLが案内プレート27から反れてしまうことを防止することができ、リーク蒸気SLのロータ回転方向Cへのスワール成分を第3実施形態よりも効果的にキャンセルすることができ、ひいては不安定振動を第3実施形態よりも効果的に抑制することができる。
[4−3.その他]
閉塞プレート28は、全ての案内プレート27の上流側を塞ぐようにするのが好ましいが、一部の案内プレート27の上流側を塞ぐようにしてもよい。また、閉塞プレート28は、各案内プレート27の上流端27dの全体を覆うのが好ましいが、図6(b)に二点鎖線で示すように、各案内プレート27の上流端27dを部分的に覆うようにしてもよい。
[5.その他]
(1)上記各実施形態の蒸気タービンでは、各チップシュラウド4に対し本発明のシール構造を適用したが、一部の(少なくとも一つの)チップシュラウド4に対し本発明のシール構造を適用するだけでもよい。
一部のチップシュラウド4に本発明のシール構造を適用する場合には、静圧の不均一性が最大となることから、蒸気Sの入口である主流入口21に最も近い(換言すれば最も高圧側)のチップシュラウド4A(図1参照)に本発明のシール構造を適用するのが好ましい。
または、ロータ軸30の一次モードでの不安定振動が発生した場合、振幅は、軸方向Aで中央において最大になるので、軸方向Aで中央のチップシュラウド4B(図1参照)に本発明のシール構造を適用するのが好ましい。
蒸気タービンが、軸方向Aで中央から蒸気が供給される場合には、軸方向Aで中央のチップシュラウドが主流入口21に最も近いチップシュラウドになるので、この軸方向Aで中央且つ主流入口21に最も近いチップシュラウドに本発明のシール構造を適用すると相乗的な効果が得られる。
(2)上記各実施形態の蒸気タービンでは、単一のチップシュラウド4に設けられた複数のシールフィン6の各々に対し案内プレート7,17,27を設置した例を説明したが、一部の(少なくとも一つの)シールフィン6に対し案内プレート7,17,27を設けるようにしてもよい。
一部のシールフィン6に案内プレート7,17,27を設置する場合には、静圧の不均一性が最大となることから、最上流側(最も換言すれば高圧側)のシールフィン6に案内プレート7,17,27を設置するのが好ましい。
(3)案内プレートの形状は、ロータ回転方向Cとは反対側に向く面の少なくとも内周部位を、外周側に向ける傾斜姿勢とされているものであれば、リーク蒸気SLをロータ回転方向Cと反対方向に向かって案内することができるので、その形状は何ら限定されない。
(4)上記実施形態では、蒸気タービンに本発明を適用した例を説明したが、本発明は、ガスタービンやターボ圧縮機など、蒸気タービン以外のターボ機械のシールにも適用することができる。
1 蒸気タービン(ターボ機械)
2,2A,2B シール構造
4 チップシュラウド(回転構造体)
4A 最も上流側に配置されたチップシュラウド
4B リーク蒸気SLの流れ方向で中央に配置されたチップシュラウド
6,6A,6B,6C シールフィン
6a シールフィンの上流側の面
6b シールフィンの先端
7,7A,7B,7C 案内プレート
7a 案内プレート7,7A,7B,7Cの先端
10 タービンケーシング(静止構造体)
12 キャビティ
13 キャビティ底面(内周面)
17 案内プレート
17a 案内プレート17の外周部位
17b 案内プレート17の内周部位
17c 案内プレート17の湾曲内側面
17d 案内プレート17の先端
17e 案内プレート17の外周端
20 蒸気供給管
21 主流入口
27 案内プレート
27a 案内プレート27のプレート先端
27b 案内プレート27の湾曲内側面
27b′ 案内プレート27の内周部位
27c 案内プレート27の湾曲外側面
27d 案内プレート27の上流端
27e 案内プレート27の外周端
28 閉塞プレート
41,41A,41B シュラウド4のベース面
42 シュラウド4のステップ面
43A,43B,43C 案内プレートの直ぐ上流側に位置するシュラウド4の軸方向Aに向く面
44 シュラウド4の角部44
50 動翼
60 静翼
121,122,123 小空間
121a,122a,123a 剥離渦形成空間
A 軸方向
C ロータ回転方向
CL ロータ軸心線(軸心線)
Gd 隙間
F1〜F7,F1′〜F3′ リーク蒸気SLの流れ
SU1,SU2,SU3 主渦
HU1,HU2,HU3 剥離渦
L0,L0′ 基準線
L1 案内プレート27の中心線
LA,LB,LC 案内プレートと、その直ぐ上流側のシュラウド4の軸方向Aに向く面との距離
Ln 隣接する案内プレート27の相互間距離
R 径方向
M 案内プレートを設置する所定の範囲
m 微小隙間
S 蒸気(作動流体)
SL リーク蒸気(リーク流)
WA,WB,WC 案内プレートの幅寸法
傾斜角度 θ,θ′

Claims (13)

  1. 軸心線周りに所定方向に回転する回転構造体と、前記回転構造体の外周側に隙間を空けて径方向に対向する静止構造体との間の前記隙間から、作動流体のリーク流の流れを抑制する、シール構造であって、
    前記静止構造体から前記軸心線側に延在するシールフィンと、
    前記リーク流の軸線方向に関する流れ成分で前記シールフィンの上流側の面における前記軸心線寄りの先端側に取り付けられ、前記所定方向とは反対側に向く面の少なくとも内周部位を前記外周側に向ける傾斜姿勢として、前記リーク流を案内する案内プレートとを備えた
    ことを特徴とするシール構造。
  2. 前記静止構造体はタービンケーシングであり、
    前記回転構造体は、軸方向に沿って複数設置され、動翼の先端に取り付けられたチップシュラウドであって、
    前記シールフィン及び前記案内プレートは、前記チップシュラウドに対して前記径方向に対向して配置された
    ことを特徴とする、請求項1に記載のシール構造。
  3. 前記案内プレートの前記軸方向の寸法が、前記シールフィンの前記上流側の面と、前記チップシュラウドの前記軸方向を向く面であって前記シールフィンよりも前記上流側に位置する面との距離の半分よりも小さく設定された
    ことを特徴とする、請求項2に記載のシール構造。
  4. 前記案内プレートは、フラットなプレートであって、前記所定方向とは反対側に向く面を前記外周側に向ける傾斜姿勢とされた
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載のシール構造。
  5. 前記案内プレートは、前記径方向に対して所定の角度だけ傾斜し、前記所定の角度が5°〜30°の範囲に設定された
    ことを特徴とする、請求項4に記載のシール構造。
  6. 前記案内プレートは、湾曲形状のプレートであり、前記湾曲形状の内側面を、前記回転構造体の回転方向である前記所定方向とは反対側に向けて前記シールフィンに取り付けられた
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載のシール構造。
  7. 前記シールフィンは前記軸心線を中心としたリング形状であり、前記案内プレートは、前記シールフィンに周方向に沿って複数設けられ、前記案内プレートの相互間の距離が、内周側の端部において前記外周側よりも狭くなるように設定された
    ことを特徴とする、請求項6に記載のシール構造。
  8. 前記案内プレートは、少なくとも、前記外周側の端部が、前記軸心線を中心とした円の接線に対して所定の角度だけ傾斜し、前記所定の角度が5°〜30°の範囲に設定された
    ことを特徴とする、請求項6又は7に記載のシール構造。
  9. 前記案内プレートの前記上流側を塞ぐ閉塞プレートを備えた
    ことを特徴とする、請求項7、又は、請求項7を引用する場合の請求項8に記載のシール構造。
  10. 軸心線周りに所定方向に回転する回転構造体と、前記回転構造体の外周側に隙間を空けて径方向に対向する静止構造体と、請求項1〜9の何れか一項に記載のシール構造とを備えた
    ことを特徴とする、ターボ機械。
  11. 前記回転構造体として、前記軸心線に沿って複数設けられたチップシュラウドを備えると共に、前記静止構造体として、前記複数のチップシュラウドを囲うタービンケーシングを備え、
    前記複数のチップシュラウドの内の、少なくとも一つのチップシュラウドに対し、前記シール構造を備えたタービンであることを特徴とする、請求項10に記載のターボ機械。
  12. 前記少なくとも一つのチップシュラウドが、前記作動流体の入口の最も近くに配置されたチップシュラウドである
    ことを特徴とする、請求項11に記載のターボ機械。
  13. 前記少なくとも一つのチップシュラウドが、軸方向中央に配置されたチップシュラウドである
    ことを特徴とする、請求項11又は請求項12に記載のターボ機械。
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