JP2017132045A - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スループットの向上。【解決手段】インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドを含む印刷機構に所定の準備動作を実行させた後に、ドットの形成、非形成を規定する印刷データに基づいて前記印刷ヘッドの各ノズルからのインク吐出を実行させる印刷機構制御部と、前記印刷データを生成する画像処理部と、前記複数のノズルに含まれるインクを吐出不能な不良ノズルの情報である不良ノズル情報を記憶するノズル情報管理部と、を備え、前記画像処理部は、前記ノズル情報管理部が記憶する不良ノズル情報に基づいて前記不良ノズルによるドットの欠落を補うための補完処理を施した前記印刷データを生成し、当該生成した印刷データを前記印刷機構制御部へ送信する印刷装置。【選択図】図2

Description

本発明は、印刷装置および印刷方法に関する。
インクジェットプリンターでは、印刷ヘッドが有するノズル内でインクが増粘したりノズル内に気泡が混入したりすると、ノズルに目詰まりが生じ、このようなノズルはインクを吐出不能なノズル(以下、不良ノズル)となる。不良ノズルは、印刷結果においてドットの欠落を生むため、このようなドットの欠落を補うための補完処理が、印刷ヘッドを駆動するための印刷データの生成時に行われる。
補完処理を行うには、印刷ヘッドが有するノズルのうちどのノズルが不良ノズルであるかが判っている必要が有る。このような不良ノズルの検出処理(検査)を行い、検査結果データを得るノズル抜け判定装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2009‐172955号公報
不良ノズルの検出処理は、印刷ヘッドや印刷ヘッド周辺のハードウェアおよびこれらをコントロールするコントローラーの機能を用いて実行される。
ここで、プリンターに対して、例えば外部のホストコンピューターから印刷命令が入力されたとき、プリンターは、印刷対象の画像を印刷ヘッドに印刷させるための前記印刷データを生成する。上述したように印刷データの生成過程で補完処理を行うには、不良ノズルの検出処理の結果(不良ノズル情報)を得ている必要がある。そのため、印刷データの生成は、不良ノズル情報を得た後に開始することになる。
一方で、前記印刷命令を入力したプリンターにおいては、前記コントローラーが制御の中心となって行う初期動作(印刷のための所定の準備動作)が発生する。不良ノズルの検出処理の制御や不良ノズル情報の管理も前記コントローラーが担っているため、印刷データの生成を担当するモジュールは、印刷データの生成に先立って、前記コントローラーに不良ノズル情報を問い合わせる必要がある。しかし、前記コントローラーは、前記準備動作の制御中は当該問い合わせに応答することが難しく、結果として、当該問い合わせへの応答は、前記準備動作が終わった後になる。これでは、印刷データの生成を担当するモジュールは、プリンター内で前記準備動作が終わった後でなければ印刷データの生成を開始することができなかった。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、印刷処理の時間短縮に効果的な印刷装置および印刷方法を提供する。
本発明の態様の1つは、印刷装置は、インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドを含む印刷機構に所定の準備動作を実行させた後に、ドットの形成、非形成を規定する印刷データに基づいて前記印刷ヘッドの各ノズルからのインク吐出を実行させる印刷機構制御部と、前記印刷データを生成する画像処理部と、前記複数のノズルに含まれるインクを吐出不能な不良ノズルの情報である不良ノズル情報を記憶するノズル情報管理部と、を備え、前記画像処理部は、前記ノズル情報管理部が記憶する不良ノズル情報に基づいて前記不良ノズルによるドットの欠落を補うための補完処理を施した前記印刷データを生成し、当該生成した印刷データを前記印刷機構制御部へ送信する。
当該構成によれば、画像処理部は、ノズル情報管理部から不良ノズル情報を取得して補完処理を行う。従って、画像処理部は、印刷機構制御部による前記準備動作の制御が終わるのを待つことなく、補完処理を含めた印刷データの生成を開始することができ、印刷データを印刷機構制御部へ送信するまでに要する時間を短縮することができる。この結果、印刷装置によるスループットが向上する。
本発明の態様の1つは、前記印刷機構制御部は、前記画像処理部から送信された1印刷ジョブ分の前記印刷データに基づく印刷を終えた場合に、前記複数のノズルから前記不良ノズルを検出する不良ノズル検出処理を実行し、当該不良ノズル検出処理により生成した前記不良ノズル情報を前記ノズル情報管理部に記憶させるとしてもよい。
当該構成によれば、1つの印刷ジョブに対応する印刷が終わる度に不良ノズル検出処理が実行され、ノズル情報管理部が記憶する不良ノズル情報が更新される。
本発明の態様の1つは、前記印刷機構制御部は、前記複数のノズルを対象としたクリーニング処理を実行した後に、前記複数のノズルから前記不良ノズルを検出する不良ノズル検出処理を実行し、当該不良ノズル検出処理により生成した前記不良ノズル情報を前記ノズル情報管理部に記憶させるとしてもよい。
当該構成によれば、ノズルのクリーニング処理が終わる度に不良ノズル検出処理が実行され、ノズル情報管理部が記憶する不良ノズル情報が更新される。
本発明の態様の1つは、前記画像処理部は、前記ノズル情報管理部が記憶する不良ノズル情報が、現在から遡って所定期間以内に生成された情報である場合に、前記印刷データの生成に際して当該不良ノズル情報に基づく前記補完処理を実行するとしてもよい。
当該構成によれば、古い不良ノズル情報に基づく補完処理を行うことを回避することができる。
本発明の態様の1つは、前記画像処理部は、前記印刷ヘッドにインクを供給するインクカートリッジにおけるインク残量が所定量以上である場合に、前記印刷データの生成に際して前記ノズル情報管理部が記憶する不良ノズル情報に基づく前記補完処理を実行するとしてもよい。
当該構成によれば、インク残量が殆ど無い状況で補完処理を行うことを回避することができる。
本発明の態様の1つは、前記画像処理部は、前記印刷ヘッドに有彩色インクを供給するインクカートリッジにおけるインク残量が所定量以上である場合に、前記印刷データの生成に際して、前記ノズル情報管理部が記憶する不良ノズル情報が示すブラックインクに対応する不良ノズルによるドットの欠落を前記有彩色インクの混色により補う補完処理を実行するとしてもよい。
当該構成によれば、有彩色インクのインク残量が殆ど無い状況でブラックのドットの欠落を有彩色インクの混色により補う補完処理を行うことを、回避することができる。
本発明の技術的思想は、印刷装置という物以外によっても実現される。例えば、印刷装置の各部が実行する工程を含んだ方法(印刷方法)を発明として捉えることができる。また、このような方法をコンピューターに実行させるプログラムや、当該プログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な記憶媒体も夫々に発明として成り立つ。
印刷装置の概略構成を示すブロック図。 画像処理部が実行する処理を示すフローチャート。 印刷機構制御部が実行する処理を示すフローチャート。 複数のタスクの関係を示す図。 従来の構成による各処理と時間経過との関係と、本実施形態の構成による各処理と時間経過との関係とを示す図。
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。
図1は、本実施形態にかかる印刷装置10の構成を簡易的にブロック図により示している。印刷装置10は、例えば、プリンターや、プリンターの機能を含んだ複合機、等といった製品として把握される。また、このような製品の一部分あるいは全部を指して、印刷制御装置と称してもよい。印刷装置10は、本発明にかかる印刷方法の実行主体の一例である。
図1では、印刷装置10を、画像処理部11、操作パネル12、通信インターフェイス(I/F)13、ノズル情報管理部14、印刷機構20を含む構成として例示している。画像処理部11は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他の記憶媒体等を含んで構成される。画像処理部11は、ROM等に保存されたプログラムに従った演算処理をRAM等をワークエリアとして用いて実行することにより、印刷データの生成を含め、印刷に必要な各種処理を実行する。画像処理部11は、印刷装置10全体を制御するメインコントローラーによる一部の機能であると解釈してもよい。
操作パネル12は、ユーザーによる操作を受け付けるための各種ボタンや、印刷装置10に関する各種情報を示すための表示部等を含む。操作パネル12が有する表示部は、タッチパネルとしても機能し得る。画像処理部11は、通信I/F13を介して、不図示の外部機器から入力データを取得する。入力データとは、印刷対象の画像を表現する画像データである。通信I/F13は、印刷装置10を外部機器と有線あるいは無線にて接続するためのインターフェイスの総称である。
外部機器としては、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、デジタルスチルカメラ、パーソナルコンピューター(PC)等、印刷装置10にとって印刷に必要な情報の入力元となる様々な機器が該当する。印刷装置10は、通信I/F13を介して外部機器と、例えば、USBケーブル、有線ネットワーク、無線LAN、電子メール通信等の様々な手段や通信規格により接続可能である。むろん、印刷装置10は、装置内部の記憶媒体や、不図示の通信ポートに挿入されたメモリーカード等の外部の記憶媒体から入力データを読み込んでもよい。
画像処理部11は、入力データから印刷データを生成するための画像処理を実行する。入力データのフォーマットは種々考えられるが、例えば、画素毎にRGB(レッド、グリーン、ブルー)で階調表現されたデータである。画像処理部11は、入力データに対し、解像度変換処理、色(表色系)変換処理、ハーフトーン処理といった知られた画像処理を適宜施すことにより、印刷対象の画像をドットパターンにより表現する印刷データを生成する。
ドットパターンとは、ドットオン(つまりインク吐出)・オフ(つまりインク非吐出)の配列であり、画素毎のドットの形成、非形成を規定しているとも言える。例えば、印刷装置10がCMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)といった複数色のインクを使用するものである場合、印刷データは、CMYK毎かつ画素毎のドットオン・オフを規定したデータを含む。また、印刷データは、単にドットオン・オフを示す2値データである以外に、1滴あたりの体積が互いに異なる複数サイズのドット(例えば、大ドット、中ドット、小ドット、等と称される複数サイズのドット)のいずれかのオンまたはドットオフを示す多値(4値)データであってもよい。
ノズル情報管理部14は、メモリーを含んで構成されている。ノズル情報管理部14には、後述するように不良ノズル情報が記憶される。
印刷機構20は、印刷データに基づいて印刷媒体への印刷を行うための機構である。印刷媒体は代表的には紙であるが、紙以外の素材が印刷媒体として用いられるとしてもよい。印刷機構20が採用する印刷方式はインクジェット方式であり、印刷機構20は、印刷機構制御部21、印刷ヘッド22、キャリッジ23、キャリッジ(CR)モーター24、インクカートリッジ25、搬送部26等を有する。印刷機構制御部21は、ICや各種記憶媒体等を含んで構成された回路であり、印刷機構20の挙動を制御する。
印刷ヘッド22は、複数のノズルNzを有し、供給された液体(インク)を各ノズルNzから吐出する。印刷ヘッド22を、印字ヘッド、記録ヘッド、液体吐出(噴射)ヘッド、等と呼んでもよい。図1には、点で表現したノズルNzと、ノズルNzが一定方向に並んだノズル列NLとを例示している。キャリッジ23は、印刷ヘッド22を搭載し、CRモーター24による動力を受けて所定の主走査方向に沿って移動する。CRモーター24の駆動は印刷機構制御部21によって制御される。
キャリッジ23は、複数のインクカートリッジ25、例えばCMYKインク毎のインクカートリッジ25を搭載する。各インクカートリッジ25は、印刷ヘッド22にインクを供給する。インクカートリッジ25は、キャリッジ23に搭載されるのではなく、印刷装置10内の所定位置に設置されるものであってもよい。
搬送部26は、印刷機構制御部21による制御下で印刷媒体の搬送を行う。搬送部26は、印刷媒体を所定の搬送方向へ搬送するためのローラーや当該ローラーを回転させるためのモーター等を含んでいる。搬送方向は、基本的には主走査方向に対して直交している。
印刷機構制御部21は、印刷データを所定の順序で印刷ヘッド22へ転送する。印刷機構制御部21からは、印刷データに相当する電気信号の他、印刷ヘッド22へ与えられる駆動信号(パルスの一種)も併せて出力されるとしてもよい。詳しい説明は省略するが、印刷ヘッド22においては、印刷データが表現する画素毎のドットオン・オフの情報(あるいは大ドットオン、中ドットオン、小ドットオン、ドットオフ、の情報)に応じて、ノズルNz毎に設けられた駆動素子への前記駆動信号の印加をスイッチングすることで、印刷データに基づいた各ノズルNzからのインク吐出・非吐出を実現する。印刷ヘッド22は、キャリッジ23による主走査方向への移動の最中に、このような各ノズルNzからのインク吐出を行って、搬送部26が搬送する印刷媒体上にインクのドットを形成することにより、前記印刷対象の画像の印刷を実現する。
印刷機構20は、キャリッジ23のホームポジションに対応する位置に、印刷ヘッド22のノズルNzの目詰まり等を予防・解消するクリーニングを行うメンテナンス部28を配設している。キャリッジ23のホームポジションとは、例えば、主走査方向におけるキャリッジ23が移動可能な範囲の両端のいずれか一方の近傍である。メンテナンス部28は、前記文献1にも記載されているように、キャップ、ワイパーおよび吸引ポンプ等を備える。メンテナンス部28は、キャップを印刷ヘッド22のノズル開口面(ノズルNzが開口する面)に当接させた状態で吸引ポンプを駆動し、ノズル開口面とキャップとで囲まれた空間を負圧にすることで、印刷ヘッド22のノズルNzからインクを強制的に吸引してクリーニングを行う。このクリーニングにより、ノズルNz内の増粘インクやインク中の気泡等が除去されてノズルNzの目詰まり等が予防・解消される。
印刷機構20は、メンテナンス部28の近傍に不良ノズル検出部27を有する。不良ノズル検出部27は、印刷ヘッド22が有する複数のノズルNzの中から不良ノズルを検出する不良ノズル検出処理を実行可能な手段である。不良ノズルとは、印刷データのドットオンの情報に従ったインク吐出の動作を行ったにもかかわらず目詰まり等によりインク滴を吐出不能なノズルの総称である。インクを吐出不能とは、インクを全く吐出できない状態に加え、吐出する液量が過少である場合等を含む。不良ノズルを異常ノズル等と呼んでもよい。不良ノズルではないノズルNzを、正常ノズルとも呼ぶ。
不良ノズル検出部27による不良ノズル検出処理としては、ノズルNz毎に不良ノズルであるか否かを判定、検出できるものであれば種々の方式を採用可能である。不良ノズル検出部27は、例えば、前記文献1に記載されている各ノズルの目詰まりを検査する方式を採用可能であり、その1つとして、発光器から射出したレーザー光と検査対象ノズルのインク飛翔経路(予測経路)とが交差するように発光器と印刷ヘッドの相対位置を位置合わせし、ノズルから吐出されたインク滴によるレーザー光の遮光を受光器で検出できなかった場合にその検査対象ノズルを不良ノズルと判定するレーザー方式を挙げることができる。また、不良ノズル検出部27は、特開2013‐126776号公報に開示されている手法を利用して不良ノズルを検出してもよい。具体的には、前記駆動信号の印加による駆動素子(圧電素子)の変形に伴って撓むいわゆる振動板(印刷ヘッド22を構成する要素の一部)等の残留振動の波形(周期等)を計測することにより、各ノズルNzからインクの吐出が正常に行われたか否かを検出する。
不良ノズル検出部27は、不良ノズル検出処理を行うことにより、不良ノズルの情報(ノズルNz毎に不良ノズルであるか否かを記述した不良ノズル情報)を生成する。印刷機構制御部21は、自身が管理するメモリー21aに不良ノズル情報を記憶させる。また、印刷機構制御部21は、ノズル情報管理部14にも不良ノズル情報を記憶させる。
図2は、画像処理部11が実行する処理の一部をフローチャートで示し、図3は、印刷機構制御部21が実行する処理の一部をフローチャートで示している。
例えば、外部機器から通信I/F13を介して印刷装置10へ印刷ジョブが入力されたとする。印刷ジョブとは、印刷命令(コマンド)や前記入力データ等を含んだ印刷に必要な情報のかたまりである。画像処理部11、印刷機構制御部21は夫々、このような印刷命令が有った旨の通知を、例えば、メインコントローラーから受信する(図2のステップS100および図3のステップS200)。なお、画像処理部11、印刷機構制御部21が同じ印刷ジョブにかかる印刷命令を夫々認識するタイミングは、同時であってもよいし、幾らかの時間差があってもよい。
画像処理部11は、印刷命令の通知の受信(ステップS100)を契機として、ノズル情報管理部14へアクセスし、ノズル情報管理部14に記憶されている不良ノズル情報を読み出す(ステップS110)。
次に、画像処理部11は、前記印刷命令が対応する印刷ジョブに含まれる入力データから印刷データを生成する(ステップS120)。当該ステップS120では、画像処理部11は、ステップS110で取得した不良ノズル情報に基づいて不良ノズルによるドットの欠落を補うための補完処理を施した印刷データを生成する。例えば、画像処理部11は、入力データから一旦、印刷データ(補完前印刷データ)を生成する。次に、補完前印刷データを構成する画素のうち、不良ノズルにデータを割り当てる画素(ドット欠落画素)を特定する。仮に、不良ノズル情報に依れば、あるノズル列NLにおいて順に並ぶノズル番号♯1〜♯180までの各ノズルNzのうち、ノズル番号♯N(Nは1以上180以下の整数)のノズルNzが不良ノズルであるとする。この場合、印刷ヘッド22の駆動時にノズル番号♯NのノズルNzで印刷される(実際にはインクが吐出されない)画素がドット欠落画素となる。
画像処理部11は、補完前印刷データのうち、ドット欠落画素の近隣の、ドット欠落画素ではない他の画素(欠落近隣画素)に対応するデータを、印刷媒体に吐出されるインク量が増えるように変更する。例えば、1つのラスターラインを1つのノズルNzで印刷するいわゆるバンド印刷を想定すると、欠落近隣画素は、ノズル番号♯N−1のノズルNz(正常ノズル)で印刷される画素およびノズル番号♯N+1のノズルNz(正常ノズル)で印刷される画素が該当する。画像処理部11は、補完前印刷データがこのような欠落近隣画素に対してドットオフを規定している場合には、それらをドットオンに変更したり、このような欠落近隣画素に対して小ドットオンや中ドットオンを規定している場合には、それらを大ドットオンに変更したりする。このように補完前印刷データの一部を変更して補完後の印刷データ(補完後印刷データ)を生成する処理が補完処理である。ステップS110,S120は、画像処理工程に該当する。
画像処理部11は、ステップS120で生成した印刷データ(補完後印刷データ)を、印刷機構制御部21へ送信する(ステップS130)。
前記補完処理の説明は、印刷装置10が実行し得る補完処理の一例に過ぎない。いずれにしても補完処理を行うことで、補完後印刷データに基づいた印刷をしたとき、印刷媒体上でドット欠落画素に対応して生じるはずのドットの欠落(ドット抜け)が欠落近隣画素に対応して多く着弾したインクによって殆ど(あるいは完全に)覆われる。
印刷機構制御部21は、印刷命令の通知の受信(ステップS200)を契機として、印刷機構20に所定の準備動作を実行させる(ステップS210)。準備動作とは、印刷データに基づく印刷を開始する前の事前処理であり、その内容は限定的である必要は無いが、例えば、キャップの開動作、キャリッジ23のロック解除、印刷ヘッド22のフラッシング、キャリッジ23のホームポジションから所定位置への移動、等が含まれる。準備動作の開始時点では、キャリッジ23はホームポジションに静止している。キャップの開動作とは、メンテナンス部28が有する前記キャップを、印刷ヘッド22のノズル開口面を封止している状態から移動させて当該封止を解く動きを指す。いずれにしても、インクジェットプリンター(印刷装置10)の動作には、このような準備動作が設計上組み込まれている。
印刷機構制御部21は、準備動作後に画像処理部11から印刷データ(補完後印刷データ)を受信し(ステップS220)、当該受信した印刷データに基づいて印刷を行う(ステップS230)。つまり、搬送部26による印刷媒体の搬送を開始し、キャリッジ23の移動を開始し、印刷データに基づいて印刷ヘッド22の各ノズルNzからのインク吐出を実行させる。ステップS210〜S230は、印刷機構制御工程に該当する。
図4は、印刷装置10が実行する複数のタスクの関係を示している。タスクT1は画像処理部11が実行する処理の一部を示し、タスクT2はノズル情報管理部14の制御に関して実行される処理の一部を示し、タスクT3は印刷機構制御部21が実行する処理の一部を示している。タスクT3においては、印刷機構制御部21が、あるタイミングで不良ノズル検出部27に不良ノズル検出処理を実行させ、当該不良ノズル検出処理により生成された不良ノズル情報をメモリー21aに記憶させる(T31)。
さらに、印刷機構制御部21は、メモリー21aに記憶させた不良ノズル情報をタスクT2へ受け渡し(T32)、タスクT2では、タスクT1から受け渡された不良ノズル情報をノズル情報管理部14に記憶させる(T21)。メモリー21aおよびノズル情報管理部14における不良ノズル情報の記憶は、それまで記憶していた不良ノズル情報を新しい不良ノズル情報により書き換える処理である。つまり、メモリー21aおよびノズル情報管理部14における不良ノズル情報は基本的に同期しており、不良ノズル検出処理が実行される度に更新される。
タスクT1においては、画像処理部11がタスクT2に対して不良ノズル情報を要求し(T11)、タスクT2は当該要求に応じて、ノズル情報管理部14が記憶している不良ノズル情報をタスクT1に受け渡す(T22)。この結果、タスクT1は、ノズル情報管理部14から最新の不良ノズル情報を取得する(T12)。当該T11,T12の処理は、図2のステップS110に相当すると言える。このようなタスクT1,T2,T3の関係によれば、画像処理部11は、不良ノズル検出処理を制御、管理する印刷機構制御部21とは別に不良ノズル情報を管理するノズル情報管理部14に、不良ノズル情報を要求することで、いつでも即座に、補完処理に必要な不良ノズル情報を取得することができる。
ここで、不良ノズル検出処理を実行するタイミングについて説明する。
例えば、印刷機構制御部21は、画像処理部11から送信された1印刷ジョブ分の印刷データに基づく印刷を終えた場合に、不良ノズル検出処理を実行し(ノズル検出部27に不良ノズル検出処理を実行させ)、最新の不良ノズル情報をノズル情報管理部14に記憶させる。つまり、印刷装置10は、1つの印刷ジョブを終える度に不良ノズル検出処理を実行する。前記印刷命令が対応する印刷ジョブが、例えば複数ページ分の入力データを含んでいる場合、当該複数ページの印刷が終了したタイミングで不良ノズル検出処理が行われる。このように1つの印刷ジョブを終える度に不良ノズル検出処理を実行することで、印刷を遅延させないタイミングでかつ比較的頻繁に不良ノズル情報を更新することができる。
さらに 印刷機構制御部21は、複数のノズルNzを対象としたクリーニング処理(メンテナンス部28による印刷ヘッド22のクリーニング)を実行した後に、不良ノズル検出処理を実行し(ノズル検出部27に不良ノズル検出処理を実行させ)、最新の不良ノズル情報をノズル情報管理部14に記憶させるとしてもよい。本実施形態では、クリーニング処理を実行するタイミングについて細かな言及はしないが、基本的にクリーニング処理は、印刷が実行されないタイミングで実行される。このようにクリーニング処理後に不良ノズル検出処理を実行することで、不良ノズルの発生状況が変化した(幾つかの不良ノズルが正常ノズルに戻った)可能性が非常に高いタイミングで、不良ノズル情報を更新することができる。
図5は、上段(図5A)に従来の構成による各処理と時間(t)経過との関係を示し、下段(図5B)に本実施形態の構成による各処理と時間(t)経過との関係を示している。
図5Aによれば、印刷機構制御部21は、前記印刷命令の通知を受信したとき(タイミングt1)、印刷機構20に前記準備動作(PP)を実行させる。準備動作PPに要する時間は、あくまで一例であるが、553msec程度である。画像処理部11も、印刷機構制御部21が印刷命令の通知を受信したタイミングt1とほぼ同時あるいは若干の時間差(例えば、53msec程度)を挟んだ後のタイミングt2に同じ印刷命令の通知を受信する。従来、画像処理部11は、印刷機構制御部21に対して、印刷機構制御部21が管理、保持している不良ノズル情報を要求していた。印刷機構制御部21は準備動作PPが終わるまでは、当該要求への応答をすることができない。そのため、画像処理部11が、印刷機構制御部21から不良ノズル情報を取得して印刷データの生成処理(IP)を開始できるのは、準備動作PPが終わった後であった。
印刷データの生成処理IPに要する時間が、例えば、補完処理を含めて1033msec程度であるとする。この場合、印刷機構制御部21が印刷データを得て印刷(PR)の制御を開始するタイミングt3(例えば、搬送部26が1枚目の印刷媒体の搬送を開始するタイミング)は、タイミングt1を基準にすると、1586msec(=553msec+1033msec)程度が経過した後であった。
一方、本実施形態によれば、画像処理部11は、不良ノズル情報をノズル情報管理部14に要求するため、準備動作PP(図3のステップS210)が終わるよりも先に不良ノズル情報を得ることができる。つまり、図5Bに示すように、画像処理部11は、前記印刷命令の通知を受信したとき(タイミングt2)、ノズル情報管理部14からの不良ノズル情報の取得処理(IN)、つまり図2のステップS110を実行し、その後、即座に印刷データの生成処理IP(図2のステップS120)を開始することができる。画像処理部11がノズル情報管理部14からの不良ノズル情報の取得処理INに50msec程度の時間を要すると仮定する。この場合、タイミングt1,t2の差(53msec)を考慮したとしても、タイミングt1を基準にして、1136msec(=53msec+50msec+1033msec)程度の経過後に、印刷機構制御部21が印刷データを得て印刷PRの制御を開始するタイミングt4が来る。このように図5Bは、図5Aと比較したとき、印刷命令があってから印刷を開始するまでの時間が大幅に短縮されることを示している。
このように本実施形態によれば、印刷機構制御部21は、印刷ヘッド22を含む印刷機構20に所定の準備動作を実行させた後に、ドットの形成、非形成を規定する印刷データに基づいて印刷を実行させる。また、画像処理部11は、ノズル情報管理部14が記憶する不良ノズル情報に基づいて不良ノズルによるドットの欠落を補うための補完処理を施した印刷データを生成し、当該生成した印刷データを印刷機構制御部21へ送信する。従って、画像処理部11は、印刷機構制御部21による準備動作の制御が終わるのを待つことなく、補完処理に必要な不良ノズル情報を取得し、補完処理を含めた印刷データの生成を開始することができる。これにより、印刷データを印刷機構制御部21へ送信するまでに要する時間(印刷命令があってから印刷を開始するまでの時間)を短縮することができる。この結果、印刷処理、つまり印刷命令があってから印刷を終えるまでの処理の時間が短縮され、ユーザーにとって有益となる。
なお、上述のタスクT2(図4)は、タスクT1,T3からのアクセスに対して排他的に応答する。例えば、タスクT2は、タスクT1からの不良ノズル情報の要求(T11)を受け、当該要求に応答している最中に、タスクT3から最新の不良ノズル情報の提供(T32)を受けたときには、現在記憶している不良ノズル情報をタスクT1へ受け渡した(T22)後に、当該最新の不良ノズル情報をノズル情報管理部14に記憶する(T21)。逆に、タスクT2は、タスクT3から最新の不良ノズル情報の提供(T32)を受け、当該最新の不良ノズル情報をノズル情報管理部14に記憶する処理(T21)の最中に、タスクT1から不良ノズル情報の要求(T11)を受けたときには、当該処理(T21)を終えた後に、当該要求(T11)に応答する。
このようにタスクT2が、タスクT1,T3に対して排他的に応答する構成であるため、タスクT1からタスクT2への要求が若干待たされることも有り得るが、従来のように画像処理部11が印刷機構制御部21へ直接に不良ノズル情報を要求する構成と比較して、画像処理部11は格段に速く不良ノズル情報を得ることができる。これは、前記準備動作の最中は、従来、画像処理部11はそもそも不良ノズル情報を得られないし、前記準備動作の最中でなくとも、不良ノズル検出処理や当該処理により生成した不良ノズル情報を印刷機構制御部21側で記憶する処理の最中(図4のT31に相当する処理の期間中)にも、印刷機構制御部21は画像処理部11からの要求に応答できないからである。
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、後述するような各変形例を採用可能である。むろん上述の実施形態や1つ以上の変形例を適宜組み合わせた内容も、本実施形態の開示範囲に含まれる。
変形例1:
画像処理部11は、ノズル情報管理部14が記憶する不良ノズル情報が、現在から遡って所定期間以内に生成された情報である場合に、印刷データの生成に際して当該不良ノズル情報に基づく補完処理を実行するとしてもよい。具体的には、画像処理部11は、図2のステップS110によりノズル情報管理部14から不良ノズル情報を取得したとき、不良ノズルのプロパティ情報を参照し、不良ノズル情報の生成日時(≒不良ノズル検出処理が実行された日時)が、現在から遡って所定期間内(例えば、数時間以内)のものであるか否か判定する。そして、不良ノズル情報の生成日時が当該所定期間内の日時であれば、ステップS120では不良ノズル情報に基づいた補完処理をして印刷データを生成し、一方、不良ノズル情報の生成日時が当該所定期間よりも過去の日時であれば、ステップS120では不良ノズル情報に基づいた補完処理をせずに印刷データを生成する。このような変形例1によれば、印刷ヘッド22における現在の不良ノズルの発生状況に合致しない古い不良ノズル情報に基づく補完処理を実行して印刷データを生成することを、回避できる。
変形例2:
画像処理部11は、インクカートリッジ25におけるインク残量が所定量以上である場合に、印刷データの生成に際してノズル情報管理部14が記憶する不良ノズル情報に基づく補完処理を実行するとしてもよい。例えば、画像処理部11は、ステップS110によりノズル情報管理部14から不良ノズル情報を取得したとき、不良ノズル情報が示す不良ノズルが属するノズル列NLにインクを供給するインクカートリッジ25(例えば、Cインクを供給するインクカートリッジ25)を特定する。そして、当該特定したインクカートリッジ25におけるインク残量を、印刷機構制御部21に問い合わせる。印刷機構制御部21は、当該問い合わせにかかるインクカートリッジ25のインク残量を検出し、当該インク残量を画像処理部11へ通知する。そして、画像処理部11は、前記通知されたインク残量が所定量(予め定めたしきい値)以上であるか否か判定し、しきい値以上であれば、ステップS120では不良ノズル情報に基づいた補完処理をして印刷データを生成し、一方、しきい値未満であれば、ステップS120では不良ノズル情報に基づいた補完処理をせずに印刷データを生成する。
このような変形例2によれば、インク残量が殆ど無い状況で補完処理を行ってインクの消費を早めてしまうことを回避できる。なお、画像処理部11が、ノズル情報管理部14から取得した不良ノズル情報に基づいて、前記のようにインク残量を印刷機構制御部21に問い合わせたとき、印刷機構制御部21は前記準備動作の制御中であると考えられる。そのため、この問い合わせに応じて印刷機構制御部21がインク残量を画像処理部11へ通知するのは、前記準備動作が終わった後、つまり印刷データの生成処理(ステップS120)の最中になる。図5Bの例では、補完処理を含む印刷データの生成処理IPに要する時間は1033msec程度であるが、実態として当該時間のうち最初の700msec程度は補完前印刷データの生成に費やされ、残りの300msec程度で補完処理が実行される。そのため、画像処理部11は、印刷データの生成処理、正確には補完前印刷データの生成処理の最中に、印刷機構制御部21からインク残量の通知を受け、当該通知されたインク残量に応じて、その後に補完処理を実行すべきか否かを判定することができる。
変形例3:
これまで説明した補完処理は、不良ノズルによるドットの欠落を、当該不良ノズルと同じ色のインクを吐出する正常ノズルからのインク吐出で補わせるもの(同色補完)であった。しかし、不良ノズルがKインクである場合、当該不良ノズルによるドットの欠落を有彩色インクの混色により補う補完処理(コンポジット補完)を実行可能である。そこで、画像処理部11は、印刷ヘッド22に有彩色インク(CMYインク)を供給するインクカートリッジ25におけるインク残量が所定量以上である場合に、印刷データの生成に際して、ノズル情報管理部14が記憶する不良ノズル情報が示すKインクに対応する不良ノズルによるドットの欠落をコンポジット補完するとしてもよい。
コンポジット補完とは、Kインクを吐出するためのあるノズルNz(以下、Kノズル)が不良ノズルであるとき、補完前印刷データに従った場合に当該不良ノズルにKインクのドットオンのデータを割り当てる画素(Kドット欠落画素)に対応させて、CMYそれぞれのドットを形成するように補完前印刷データの一部を変更する処理を言う。画像処理部11は、CMY毎の補完前印刷データのうち、Kドット欠落画素と位置が同じCMY毎の画素(欠落対応画素)のデータを、印刷媒体に吐出されるインク量が増えるように変更する。例えば、画像処理部11は、CMY毎の補完前印刷データの少なくとも1つが、欠落対応画素に対してドットオフを規定している場合には、そのようなドットオフを全てドットオンに変更する。このようなコンポジット補完後の印刷データ(補完後印刷データ)に基づいた印刷が行われることで、印刷媒体上でKドット欠落画素に対応して生じるはずのKインクのドットの欠落が、CMYインクの混色によるコンポジットブラックで実質的に解消される。
変形例3においては、画像処理部11は、ステップS110によりノズル情報管理部14から不良ノズル情報を取得したとき、不良ノズル情報が示す不良ノズルがKノズルであるか否か判定する。そして、不良ノズルがKノズルであるとき、CMYの各インクカートリッジ25におけるインク残量を、印刷機構制御部21に問い合わせる。印刷機構制御部21は、当該問い合わせに応じてCMYの各インクカートリッジ25のインク残量を検出し、当該CMYインク毎のインク残量を画像処理部11へ通知する。画像処理部11は、通知されたCMYインク毎のインク残量が全て所定量(予め定めたしきい値)以上であるか否か判定し、全てしきい値以上であれば、ステップS120では不良ノズル情報に基づいた補完処理(コンポジット補完)をして印刷データを生成する。一方、前記通知されたCMYインク毎のインク残量の少なくとも1つがしきい値未満であれば、ステップS120では不良ノズル情報に基づいた補完処理(コンポジット補完)をせずに印刷データを生成する。このような変形例3によれば、有彩色インクのインク残量が殆ど無い状況でコンポジット補完を行って有彩色インクの消費を早めてしまうことを回避できる。
変形例1〜3の関係性について言及する。画像処理部11は、例えば、ノズル情報管理部14が記憶する不良ノズル情報が、現在から遡って所定期間以内に生成された情報でない場合(不良ノズル情報が古い場合)には、各インクカートリッジ25におけるインク残量に拘わらず、ステップS120において補完処理を実行しない(同色補完もコンポジット補完もしない)。また、画像処理部11は、有彩色インクのインク残量が所定量未満であるために、Kドット欠落画素をCMYインクのドットで補う前記コンポジット補完を実行できない場合であっても、Kインクのインク残量が所定量以上であれば、当該Kドット欠落画素の近隣の欠落近隣画素に対応させてKインクのインク量を増やす同色補完を行うことが可能である。また、画像処理部11は、Kドット欠落画素に関して、コンポジット補完と同色補完とのいずれも実行可能である場合は、コンポジット補完と同色補完とのいずれか一方を実行すればよい。また、変形例1〜3に共通して言えることであるが、補完処理を実行しない場合は、印刷データの生成処理(ステップ120)は、補完前印刷データの生成だけで済むため、印刷命令があってから印刷を開始するまでの時間を、より短縮することができる。
変形例4:
印刷装置10は、補完処理の有効化/無効化を、外部(ユーザー)からの選択に応じて設定してもよい。ユーザーは、このような選択を、操作パネル12や外部機器を任意に操作することにより行うことができる。印刷装置10は、ユーザーによる選択に応じて補完処理を無効に設定した場合は、ステップS110は実行せず、かつステップS120では補完処理を実行せずに印刷データを生成する。また印刷装置10は、ユーザーによる選択に応じて補完処理を有効に設定した場合は、これまで説明したようにステップS110を実行し、かつステップS120では補完処理を実行して印刷データを生成する。しかし、このように補完処理を有効化した場合であっても、変形例1〜3で説明したように、不良ノズル情報の生成日時やインク残量の状況によっては補完処理を実行しないこともある。さらには、印刷装置10は、不良ノズル情報の生成日時の新しさを判定するための前記所定期間の具体的設定や、インク残量の多さを判定するための前記所定量の具体的設定等を、ユーザーによる操作に応じて行うことができる。
変形例5:
これまでは、印刷装置10の例として、主走査方向へ印刷ヘッド22を走査させて印刷を実行するいわゆるシリアルプリンターを示していた。ただし、印刷装置10は、固定されたラインヘッドを有するいわゆるラインプリンターであってもよい。印刷装置10がラインプリンターであると想定したとき、印刷機構20においてキャリッジ23やCRモーター24は不要となる。また、ラインヘッドとしての印刷ヘッド22は、前記主走査方向に相当する方向に沿って印刷媒体の幅に亘ってノズルNzを並べた長さのノズル列を有することになる。
10…印刷装置、11…画像処理部、12…操作パネル、13…通信I/F、14…ノズル情報管理部、20…印刷機構、21…印刷機構制御部、22…印刷ヘッド、23…キャリッジ、25…インクカートリッジ、26…搬送部、27…不良ノズル検出部、28…メンテナンス部

Claims (7)

  1. インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドを含む印刷機構に所定の準備動作を実行させた後に、ドットの形成、非形成を規定する印刷データに基づいて前記印刷ヘッドの各ノズルからのインク吐出を実行させる印刷機構制御部と、
    前記印刷データを生成する画像処理部と、
    前記複数のノズルに含まれるインクを吐出不能な不良ノズルの情報である不良ノズル情報を記憶するノズル情報管理部と、を備え、
    前記画像処理部は、前記ノズル情報管理部が記憶する不良ノズル情報に基づいて前記不良ノズルによるドットの欠落を補うための補完処理を施した前記印刷データを生成し、当該生成した印刷データを前記印刷機構制御部へ送信する、ことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記印刷機構制御部は、前記画像処理部から送信された1印刷ジョブ分の前記印刷データに基づく印刷を終えた場合に、前記複数のノズルから前記不良ノズルを検出する不良ノズル検出処理を実行し、当該不良ノズル検出処理により生成した前記不良ノズル情報を前記ノズル情報管理部に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記印刷機構制御部は、前記複数のノズルを対象としたクリーニング処理を実行した後に、前記複数のノズルから前記不良ノズルを検出する不良ノズル検出処理を実行し、当該不良ノズル検出処理により生成した前記不良ノズル情報を前記ノズル情報管理部に記憶させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記画像処理部は、前記ノズル情報管理部が記憶する不良ノズル情報が、現在から遡って所定期間以内に生成された情報である場合に、前記印刷データの生成に際して当該不良ノズル情報に基づく前記補完処理を実行することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷装置。
  5. 前記画像処理部は、前記印刷ヘッドにインクを供給するインクカートリッジにおけるインク残量が所定量以上である場合に、前記印刷データの生成に際して前記ノズル情報管理部が記憶する不良ノズル情報に基づく前記補完処理を実行することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷装置。
  6. 前記画像処理部は、前記印刷ヘッドに有彩色インクを供給するインクカートリッジにおけるインク残量が所定量以上である場合に、前記印刷データの生成に際して、前記ノズル情報管理部が記憶する不良ノズル情報が示すブラックインクに対応する不良ノズルによるドットの欠落を前記有彩色インクの混色により補う補完処理を実行することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷装置。
  7. ドットの形成、非形成を規定する印刷データを生成する画像処理工程と、
    インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを含む印刷機構に所定の準備動作を実行させた後に、前記印刷データに基づいて前記印刷ヘッドの各ノズルからのインク吐出を実行させる印刷機構制御工程と、を備え、
    前記画像処理工程では、前記複数のノズルに含まれるインクを吐出不能な不良ノズルの情報である不良ノズル情報を記憶するノズル情報管理部から当該不良ノズル情報を読み出し、当該不良ノズル情報に基づいて当該不良ノズルによるドットの欠落を補うための補完処理を施した前記印刷データを生成する、ことを特徴とする印刷方法。
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