JP2017125191A - 高耐熱、高止水性のポリウレタンフォームからなるシーリング材 - Google Patents

高耐熱、高止水性のポリウレタンフォームからなるシーリング材 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のものに比して低密度で高止水性を有するポリウレタンフォームからなるシーリング材の提供。【解決手段】ポリオール成分、ポリイソシアネート化合物、発泡剤及び整泡剤を必須成分とするポリウレタンフォームからなる低密度、高止水性シーリング材であって、前記ポリオール成分としてOH末端ウレタンプレポリマーとひまし油系ポリオールの比率を10:90〜80:20の割合の混合物であり、且つ前記シーリング材の密度が、25kg/m3以下、24時間保持の止水高さ100mm以上であることを特徴とする低密度、高止水性シーリング材である。【選択図】なし

Description

本発明は、自動車、住宅、建築、OA機器の分野において使用される止水性シーリング材に関し、特に耐熱性に優れたポリウレタンフォームからなるシーリング材に関する。
従来よりポリウレタンフォームからなるシーリング材は止水性が優れているので、自動車、住宅、建築、OA機器等多くの分野で使用されている。
ポリウレタンフォームシーリング材の初期の頃としては、ポリオール成分とポリイソシアネート成分と共に、止水性を付与するために防水性付与剤としてパラフィン、ワックス類、コールタール、アスファルトなどの炭化水素よりなる疎水性物質を含有させることを必須の要件とされてきたが、ポリオール成分とポリイソシアネート成分を種々選択、組み合わせ、その他発泡剤、製泡剤、触媒、架橋剤などを添加することによって、炭化水素等の防水性付与剤を添加せずとも、良好な止水性を示すポリウレタンフォームからなるシーリング材が見い出された。
ポリウレタンフォームシーリング材の止水評価方法として、U字型止水試験が用いられている。U字型止水試験法とは、図1に示すようなU字型止水試験器を使用し、厚み10mm、幅10mmのU字形状の試験片(1)を2枚のアクリル樹脂板(3)の間にスペーサーを介して、製品厚みの50%の圧縮率になるようにU字状に挟み、上方からU字内に水を所定量注入し、24時間保持する止水高さ(2)、いわゆる止水圧、水の高さで評価した。
そして、ポリウレタンフォームシーリング材の開発は高止水性と共に、軽量化および低価格のための低密度化及び使用拡大のための耐熱性能の付与を目途としている。
例えば、特許文献1(特開2002-338944号公報)には「ポリオール、イソシアネート、整泡剤、架橋剤、触媒及び発泡剤より得られる可とう性ウレタンフォームからなる低密度止水性ポリウレタンフォームシーリング材であって、前記ポリオールとしてPPG系ポリオールを100重量部に対して、イソシアネートとしてMDI系イソシアネートを60重量部以上用い、整泡剤としてイソシアネート又はポリオールと反応性の基を有するシリコーンを、触媒として金属触媒を、架橋剤としてイソシアネート基と反応する活性水素を有するものを使用し、且つ、発泡剤として水を3重量部以上用いる事を特徴とする密度45kg/m3以下、止水保持時間が24時間にて止水圧は50mm以上の特性を有する低密度止水性ウレタンフォームシーリング材。」が開示されている。
特許文献2(特開2003-193031号公報)には「ダイマー酸ポリエステルポリオールとイソシアナートとからなる制振性に優れる耐水性ポリウレタンシーリング材であって、前記ダイマー酸ポリエステルポリオールの短鎖ジオールは、エーテル結合がなく、短鎖ジオールの全炭素数に対する短鎖ジオール側鎖の炭素数が、25%以上有することを特徴とする制振性に優れる耐水性ポリウレタンシーリング材。」が開示されており、この製品は、制振性を有し低吸水性・低透湿性であり、耐湿熱性が向上した。また、特許文献3(特開2005-60502号公報には「ポリオールとして、ポリエーテル系ポリオールでエチレンオキサイド付加モル率が10モル%未満、イソシアネート系化合物として、トリレンジイソシアネート単独又はMDI系イソシアネート併用でMDI系を10モル%未満含有し、且つ整泡剤として、オルガノシリコーン化合物であって側鎖に反応性の水酸基を2個有し、且つシロキサン含有率が20〜30%であり、発泡剤として、水を用いたことを特徴とする薄物の連続気泡性の低密度ポリウレタンフォームシーリング材」が開示されており、密度32.5kg/m3〜55.4kg/m3で、止水保持時間が24時間で止水圧は5〜13cmAq以上である。また、特許文献4(特開2012-57060号公報)には「(A)ダイマー酸ポリエステルポリオール60〜100質量%とポリオキシプロピレングリセリルエーテル40〜0質量%とからなるポリオールを80質量%以上含有するポリオール100質量部、(B)イソシアネート化合物、(C)トリメチロールプロパン骨格を有する3官能架橋剤3〜6.5質量部、(D)整泡剤1〜10質量部及び(E)発泡剤1〜10質量部を配合してなるポリウレタンフォームであって、イソシアネート基と反応し得る前記成分(A)及び成分(C)中の全活性水素基濃度に対する前記成分(B)中のイソシアネート基濃度の百分率が80〜106であることを特徴とする、ポリウレタンフォーム」が開示されている。そして該特許公報の記載によれば得られたポリウレタンフォームの密度は25〜35kg/mで,24時間保持での水の高さが50mm以上で、水の高さ80mmにしても24時間保持後も漏水しなかったものもあった。
このようにポリウレタンフォームシーリング材を製造するに当たり、その原料であるポリオール成分、イソシアネート成分、整泡剤、発泡剤、架橋剤等を種々選択し、また、これらの配合量を規定しながら、ポリウレタンフォームシーリング材としての特性、特に低密度で高止水性のポリウレタンフォームシーリング材を見い出すべく検討されてきている。
現在市販されているポリウレタンフォームシーリング材の密度と前記U字型止水試験器による止水高さを調べたところ、図2に示されるように、概して低密度のものは止水高さが低く、止水性が優れているものは高密度であった。
また、従来技術では炭化水素等の防水性付与剤を添加するケースが多いが、防水性付与剤は反応しないのでそのまま残存するために、ポリウレタン樹脂骨格表面に存在することになり、粘着加工をする際の粘着剤との接着性を悪化させることがあり、防水性付与剤を含まないものが求められていた。
また、ポリウレタンフォームはウレア基と水酸基の反応により形成されるウレタン結合からなるが、ウレタン結合は熱に弱く、80℃〜120℃で結合が切れてしまうため高温環境での使用には適していなかった。高温環境においても常態時と物性が変わらず維持できるものが求められている。
特開2002-338944号公報 特開2003-193031号公報 特開2005-60502号公報 特開2012-57060号公報
本発明者らは上記市販のものより更に低密度で高止水性、高耐熱性を有するポリウレタンフォームシーリング材を得るべく種々検討した結果、本発明を完成したもので、本発明の目的は熱分解性が高いポリウレタンフォームでありながら高温環境下でも使用でき、従来のものよりも低密度でありながら高耐熱性、高止水性を有する、防水付与剤を使用しないポリウレタンフォームよりなるシーリング材を提供するものである。
本発明の要旨はポリオール成分、ポリイソシアネート化合物、発泡剤及び整泡剤を必須成分とするポリウレタンフォームからなる低密度、高止水性シーリング材であって、前記ポリオール成分としてOH末端ウレタンプレポリマーとひまし油系ポリオールとの比率を10:90〜80:20の割合の混合物であることを特徴とする密度25kg/m以下、24時間保持の止水高さ100mm以上を有する低密度、高止水性シーリング材、及びポリオール成分、ポリイソシアネート化合物、発泡剤及び整泡剤を必須成分とするポリウレタンフォームからなる高耐熱性、高止水性シーリング材であって、前記ポリオール成分としてOH末端ウレタンプレポリマーとひまし油系ポリオールとの比率を10:90〜80:20の割合の混合物であることを特徴とする150℃で600時間保持後その通気性の変化が元の通気性の3倍以下、引張強さの変化が元の引張強さの50%以下である高耐熱性シーリング材、である。
本発明に係るシーリング材は密度25kg/m以下、24時間保持の止水高さ100mm以上であるという、従来品に比して遙かに低密度で高止水性を有し、更に難燃剤を添加することによって、FMVSS No.302をクリアし、また汎用品のポリウレタンフォームと同等の粘着加工性を有する。
また、同様な配合によって150℃で600時間保持後もその止水性、換言すれば通気性の変化が元の通気性の3倍以下、引張強さの変化が元の引張強さの50%以下であるという高耐熱性を有するシーリング材であって、該シーリング材は引張強さ以外の伸び率及び引裂強さなどの機械的性質においてもその変化量は従来のものに比して極めて小さいのである。
U字型止水試験装置 市販製品の密度とU字型止水試験装置で測定したときの24時間保持の止水高さとの概略図 150℃で所定時間熱処理後1晩放置した試験片の通気性の変化を示した図 150℃で所定時間熱処理後1晩放置した試験片の引張強度の変化を示した図 150℃で所定時間熱処理後1晩放置した試験片の伸び率の変化を示した図 150℃で所定時間熱処理後1晩放置した試験片の引裂強度の変化を示した図
本発明のポリウレタンフォームはポリオール成分、ポリイソシアネート化合物、発泡剤及び整泡剤を必須成分とするのであるが、以下、本発明で使用する各成分について詳細に説明する。
a.ポリオール成分
ポリウレタンフォーム製造時のポリオール成分としては、本発明ではひまし油系ポリオール及び炭素数3以上のアルキレンオキサイドを付加重合したポリエーテル系ポリオールをイソシアネートと反応させたOH末端ウレタンプレポリマーを使用する。即ち、OH末端ウレタンプレポリマーとひまし油系ポリオールとの比率が10:90〜80:20の割合の混合物からなるもので、特に分子量3000の3官能ポリプロピレンポリオールを用いたOH末端ウレタンプレポリマーとひまし油系ポリオールからなるポリオール成分は良好な止水性を示すポリウレタンフォームを形成する。
ウレタンプレポリマーは粘度が高いため、製造したポリウレタンフォームのセルが細かくなる。そのため水が入りこむすき間が少なくなり、止水性の向上を促していると考える。ウレタンプレポリマーの粘度は2000〜10000mPa・s(25℃)が適しており、より好ましくは4500〜6000mPa・s(25℃)である。
更に、OH末端ウレタンプレポリマーとひまし油系ポリオールとの比率が、ひまし油系ポリオールの比率がOH末端ウレタンプレポリマーに比べ多い方が、より耐熱性の高いポリウレタンフォームが得られる。
b.ポリイソシアネート化合物
本発明ではポリイソシアネート化合物としては公知の脂肪族,芳香族、脂環族,芳香−脂肪族のいずれポリイソシアネートも使用できる。脂肪族イソシアネート化合物としてはヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート等が、芳香族ポリイソシアネート化合物としてはトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等が、脂環族ポリイソシアネート化合物としてはノルボナンジイソシアネート、水添加ジフェニルメタンジイソシアネート等が、芳香−脂肪族ポリイソシアネートとしてはキシレンージイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンジイソシアネート等が挙げられる。本発明ではこれらを単独又は混合物として使用される。
特に本発明で使用するTDI系イソシアネートは汎用的なものでよく、2,4体と2,6体の異性体比が80:20のTDIが挙げられる。またMDI系イソシアネートは汎用のもので良く、例えばジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製のMDI、カルボジイミド変性した液状MDIとよばれているもの、ポリオールとあらかじめ反応させたウレタン変性MDIと呼ばれているものなどが挙げられる。
c.発泡剤
発泡剤としてはポリウレタンフォームの製造に用いられる公知の発泡剤を用いることが出来る。例えば、水単独、又は水とジクロロメタンの併用等が挙げられるが、止水性及び環境問題等の観点から本発明では水を単独で使用する。水の配合量としてはポリオール成分(a)100質量部に対して1〜10質量部程度であり、好ましくは3〜5質量部である。
d.整泡剤
整泡剤としては反応型シリコーン整泡剤を使用する。即ち、本発明ではイソシアネートと反応する基を有する反応性シリコーン整泡剤を使用する。これらの反応性基として、水酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基等が考えられるが、特に水酸基、アミノ基は反応し易さから好ましい。反応性シリコーン整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンーポリアルキレンオキシド共重合体が代表的である。その一例を化学式で示すと、次の通りである。
Figure 2017125191
(式中、mはジメチルシロキサンの数であり、nは側鎖数を示し、m,nは1以上の整数であり、a,bは0以上の整数である。)
上記の水酸基を有する反応性シリコーンは、また、他の水酸基、エポキシ基、カルボキシ基、メルカプト基、アミノ基を有する反応性シリコーンとの混合物も使用することも出来る。この場合、水酸基の反応性シリコーンを10質量%以上混合することが好ましい。
なお、汎用の反応基をもたないシリコーン整泡剤を使用して得られるフォーム体は、シリコーン成分が樹脂表面にブリードアウトし圧縮残留歪は良好であるものの止水性を発現しないものが多い。
e.触媒
本発明のポリウレタンフォームの製造には触媒を使用してもよい。触媒としては、例えば3級アミン又は金属化合物が挙げられる。これらの触媒は単独使用或いは併用の何れでもよいが、代表的化合物として、3級アミン触媒としてトリエチレンジアミン、トリエチルアミン、n−メチルモルホリン、n−エチルモルホリン、2−ジメチルアミノエチルエーテル、N、N、N’、N’−テトラメチルブタンジアミンなどがある。これらは単独で用いてもよいし、併用することも可能である。3級アミン触媒は、ポリオール成分100質量部に対し、2.0質量部以下、好ましくは0.3〜1.9質量部である。
金属触媒の好ましい金属としてはスズ、鉛、銅、鉄、チタン、ジルコニウム、ニッケル、ビスマス、コバルト、ナトリウム、カリウム、亜鉛などである。中でも好ましい金属触媒としては、スズ化合物のスタナスオクトエートが挙げられる。
f.難燃剤
本発明のポリウレタンフォームは難燃性を付与することも可能であり、トリブロモネオペンチルアルコール、ジブロモネオペンチルグリコール、トリブロモフェノール、ペンタブロモベンジルアクリレート、ペンタブロモベンジルアクリレート、ヘキサブロモシクロドデカン、デカブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールAなどに代表される臭素系難燃剤、トリスクロロエチルホスフェート、トリスクロロポロピルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフォート等の含塩素リン酸エステル化合物やそれらの縮合リン酸エステル化合物、あるいは非ハロゲン縮合リン酸エステル化合物等が使用できる。
難燃剤を用いる場合には、難燃剤自身が止水性を落とす傾向が有るため、大量に添加することができない。そのうえでFMVSS No.302を達成するためには、ポリオール成分100重量部に対し、8重量部以上が好ましい。
g.その他の添加剤
耐熱性向上のため酸化防止剤や、耐候性向上のため紫外線吸収剤等の添加剤、カーボンブラック等の着色剤、炭酸カルシウム等のフィラー等必要に応じて任意に使用し得る。
ポリウレタンフォームの製造方法としてはスラブストック法、スプレー塗布やロールによる塗布などのキャスチング法、型内で成形するモールド法、細いノズルからキャストするディスペンサー法等があり、本発明に係るシーリング材の製造方法としては何れの方法でもよい。
本発明に係るシーリング材としての特性としては、低密度であることの他に、通気量は、10mm厚みの通気量が10cc/cm/sec以下、好ましくは2cc/cm/sec以下である。また、50%圧縮残留歪は15%以下、好ましくは10%以下である。更に、止水保持時間を高め、如いては長期間に亘り、安定した止水性を発現させるものである。使用方法として圧縮率が大凡20〜80%になる様に圧縮施工されるため、好ましくは低い圧縮率で長時間の止水性を持続する事が望まれている。特に施工条件によってはシーリング材に柔らかさが望まれることが多く、本発明に係るシーリング材はこのような要求を満足することができる。
本発明を更に具体的に示した実施例を述べるが、本発明はこの実施例によって制限されるものではない。
本発明の実施例に使用した配合剤は次の通りである。
・ポリオール成分:OH末端ウレタンプレポリマー
分子量3000官能基数3のポリプロピレングリコール(PPG)/TDI=2モル/1モル混合液を金属触媒の存在下において、80℃で約2時間反応させて合成された末端水酸基であるポリウレタンプレポリマー 水酸基価 36.3 粘度5000mPa・s(25℃)
・ポリオール成分:URIC HF−2050 ヒマシ油系ポリエステルポリオール 水酸基価 90 伊藤製油株式会社製
・ポリオール成分:アクトコール T−3000S 分子量3000官能基数3のPPG 水酸基値56 三井化学SKCポリウレタン株式会社製
・整泡剤:NIAX SILICONE L−636S 反応型シリコーン整泡剤 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製
・発泡剤:水
・難燃剤:FYROL A300TB含ハロゲンりん酸エステル化合物 ICL−IP製・難燃剤:DG580 大八化学工業株式会社製
・アミン触媒:TEDA−L33 トリエチレンジアミンのDPG溶液(33%含有) 東ソー株式会社製
・スズ触媒:ネオスタンU−28 日東化成株式会社製
・顔料:UT BLACK4903 山陽色素株式会社製
・イソシアネート成分:コスモネートT−80 トリレンジイソシアネート 三井化学SKCポリウレタン株式会社
・撥水剤:PW380 出光興産株式会社製
NCOインデックス イソシアネートインデックス
イソシアネート基と反応しうるポリオール化合物中の全活性水素基濃度に対するポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基濃度の当量比。
得られたポリウレタンフォームの性状を次の方法で測定した。
・通気量 10mm厚さのフォームをフラジール型試験器を用いJIS K 6400−7B法に準じて測定した値である。
上はブロック上部を、下はブロック下部を夫々測定した値である。
・密度 JIS K 6400−1に従って測定。
・50%硬度 JIS K 6400−2 D法に準じた試験で、厚み50mmで100mm×100mmの試験片を使用して、加圧板全体で試験片を圧縮する。予備圧縮は50%を1回実施し、本試験で50%圧縮した後20秒放置後の圧縮応力を求める。
・50%圧縮残留歪 JIS K6400−4 A法による。圧縮率は50%とする。
・FMVSS No.302 自動車内装材難燃性規格による試験。
・止水性50%圧縮時100mm(n=3) n数3での止水性の試験結果を表す。先述したように、図1に示すようなU字型止水試験器を使用し、厚み10mm、巾10mmのU字形状の試験片を2枚のアクリル樹脂板間にスペーサを介して製品厚みの50%の圧縮率になるように挟み上方からU字内に水を注入し、100mmの止水高さになるようにした。24時間漏水しないものを「○」24時間以内に漏水したものを「×」とした。3Hは3時間後に漏水を生じたものを意味する。
・熱老化後の機械強度測定方法。
・引張強さ/伸び JIS K 6400−5 に記載の2号形試験片を厚み12.5mmで用意し、150℃で100時間、286時間、500時間、600時間、それぞれで熱処理したのち一晩静置した試験片により、JIS K 6400−5に従い破断時の最大荷重を測定し、また同規格に則り、破断時の伸びを測定する。
・引裂強さ JIS K 6400−5 に記載のアングル型試験片を厚み12.5mmで用意し、150℃で100時間、286時間、500時間、600時間、それぞれで熱処理したのち一晩静置した試験片により、JIS K 6400−5に従い破断時の最大荷重を測定する。
実施例1〜5及び比較例1〜3
ボックスに均一に流し込み、反応硬化後、ブロック状のポリウレタンフォームを得た。得られたブロック状ポリウレタンフォームの性状を表1に追記する。
Figure 2017125191
表1より明らかなようにOH基末端ウレタンプレポリマーとひまし油系ポリオールとの50:50の混合物(実施例1)及び10:90の混合物(実施例4)を使用した場合は密度が21.9及び21.7という低密度を示すと共に他の物性値も極めて良好な高止水性を有するポリウレタンフォームシーリング材を得た。
他方、ポリオール成分としてOH基末端ウレタンプレポリマーを使用せず、ひまし油系ポリオールのみを使用した場合(比較例1)は良好な止水性を示すが、OH基末端ウレタンプレポリマーを併用した場合に比して50%圧縮残留歪が非常に大きく経年により漏水の恐れがあって、良好な物性を有するとは言えない。また、分子量3000のポリプロピレングリコールとひまし油系ポリオールとの50:50の混合物を使用した場合(比較例2)は実施例1と比較して密度が大きくまた漏水している。70:30の混合物を使用した場合(比較例3)は止水性試験開始後3時間で漏水を生じた。
実施例6〜実施例10
表2に示した配合剤及び配合量を均一に混合し、上記実施例と同様な方法によって250mm×250mm×250mmのブロック状のポリウレタンフォームを得た。この際のNCOインデックスは何れも103.2であった。
得られたブロック状ポリウレタンフォームの性状を表2に追記する。
Figure 2017125191
表2より明らかなように、難燃剤の添加量が7質量部以下ではFMVSS No.302の判定では不合格であったが、8質量部を添加することによって自消とすることが出来た。その他の性状は何れも良好で密度24kg/m以下という低密度で高止水性を有する。
比較例4、比較例5、実施例11、実施例12
表3に示した配合剤及び配合量を均一に混合し、上記実施例と同様の方法によって250mm×250mm×250mmのブロック状のポリウレタンフォームを得た。得られたポリウレタンフォームの性状を表3に追記する。
Figure 2017125191
次に実施例11、12および比較例4、5の製品について熱老化の通気性及び機械的強度の測定を行った。測定方法は温度150℃に0〜600時間保ち、その変化率を測定した。行った機械的試験としては、引張強さ試験、伸び試験及び引裂強さ試験であり、その結果を表4、表5及び表6に示す。
Figure 2017125191
Figure 2017125191
Figure 2017125191
Figure 2017125191
これらの結果を図3〜図6として図示する。
これらから明らかなように、OH基末端ウレタンプレポリマーとひまし油系ポリオールとの混合物を使用した場合は、密度が20kg/m及び30kg/mという低密度を示すとともに熱老化後の物性変化幅が小さいポリウレタンフォームが得られた。
本発明はポリウレタンフォームシーリング材を製造するに当たり、OH末端ウレタンプレポリマーとひまし油系ポリオールとの混合物を使用することによってポリウレタンフォームでありながら高温環境下での使用に適しており、極めて低密度で、高止水性を有するシーリング材を得ることが出来たので産業上有用である。
1 試験片
2 止水高さ
3 アクリル樹脂板
図2における1〜8は市販製品を示す。
図3〜図6における各点は次の通りである。
◎ 実施例12
〇 実施例11
● 比較例 5
× 比較例 4

Claims (5)

  1. ポリオール成分、ポリイソシアネート化合物、発泡剤及び整泡剤を必須成分とするポリウレタンフォームからなる低密度、高止水性シーリング材であって、前記ポリオール成分としてOH末端ウレタンプレポリマーとひまし油系ポリオールの比率を10:90〜80:20の割合の混合物であり、且つ前記シーリングの密度が、25kg/m3以下、24時間保持の止水高さ100mm以上であることを特徴とする低密度、高止水性シーリング材。
  2. ポリオール成分、ポリイソシアネート化合物、発泡剤及び整泡剤を必須成分とするポリウレタンフォームからなる高耐熱性、高止水性シーリング材であって、前記ポリオール成分としてOH末端ウレタンプレポリマーとひまし油系ポリオールとの比率を10:90〜80:20の割合の混合物であることを特徴とする150℃で600時間保持後その通気性の変化が元の通気性の3倍以下、引張強さの変化が元の引張強さの50%以下である高耐熱性シーリング材。
  3. OH末端ウレタンプレポリマーが分子量3000の3官能性ポリプロピレンポリオールを用いたものである請求項1乃至2記載の低密度 高止水性若しくは高耐熱止水性シーリング材。
  4. 整泡剤の少なくとも一部は水酸基を含有する反応性整泡剤である請求項1または2記載の低密度 高止水性若しくは高耐熱止水性シーリング材。
  5. 更に難燃剤を添加する請求項1〜3の何れかの項に記載の低密度 高止水性若しくは高耐熱止水性シーリング材。
JP2017003573A 2016-01-12 2017-01-12 高耐熱、高止水性のポリウレタンフォームからなるシーリング材 Active JP6786147B2 (ja)

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