JP2017120105A - 減衰力発生装置及び緩衝器 - Google Patents

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修 永井
暢介 藤川
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Abstract

【課題】従来に比べて構成を簡素化することができ、容易に製造することができるとともに、減衰力の設定を簡易に変更することのできる減衰力発生装置等を提供する。【解決手段】その軸方向に貫通された油路を有するピストンと、ピストンの軸方向の両端にそれぞれ開閉自在に配置されるとともに、油路と連通する油孔を有する板状のチェックバルブと、チェックバルブにおける、ピストン側にそれぞれ配設され、油孔を閉塞する外径を有するとともに、油孔側からピストン側に油圧が加わった場合に撓んで油孔を開く板状のディスクバルブと、チェックバルブをピストンに弾性的に押圧して油路を閉塞するとともに、ピストン側からチェックバルブに油圧が加わった場合に、弾性的に変形することによってチェックバルブがピストンから離間する方向に移動することを許容しピストンとチェックバルブとの間に作動油の流れる間隙を形成するバルブスプリングとを具備する。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、減衰力発生装置及び緩衝器に関する。
油圧緩衝器の減衰力発生装置として、特許文献1に記載の構成が知られている。この油圧緩衝器の減衰力発生装置では、ピストンロッドに固定したピストンに伸側油路と圧側油路を並列的に設け、ピストンの伸側油路を伸側減衰バルブにより開閉し、圧側油路を圧側減衰バルブにより開閉する。伸側減衰バルブはピストンの伸側油路まわりに設けた伸側バルブシート面に着座し、圧側減衰バルブはピストンの圧側油路まわりに設けた圧側バルブシート面に着座する。
また、特許文献2に記載の減衰力発生装置では、環状ウエブの内外周から一側に突出る内周フランジと外周フランジを備え、環状ウエブに油孔を有してなるピストンカラーを用いる。そして、2個のピストンカラーを向かい合せにし、両ピストンカラーの内周フランジをピストンロッドに通し、両ピストンカラーの外周フランジの間に中間カラーを挟持し、中間カラーの外周にピストンリングを設けている。そして、ピストンロッドの伸長時には、一方のピストンカラーの油孔から流入する油により伸側減衰バルブ及び他方のチェックバルブを押し開き、この油を他方のピストンカラーの油孔から他方に流出させ、ピストンロッドの圧縮時には、他方のピストンカラーの油孔から流入する油により圧側減衰バルブ及び一方のチェックバルブを押し開き、この油を一方のピストンカラーの油孔から一方に流出させる。
特開平10−274272号公報 特許第4898511号公報
特許文献1に記載の構成の減衰力発生装置では、ピストンは、伸側油路と圧側油路の2系統の油路を備え、更に伸側バルブシート面と圧側バルブシート面の2系統のバルブシート面を備える必要があって構造が複雑である。このため、ピストンは、焼結金属により製作されている。焼結金属製ピストンの製作は、複雑な金型を必要とし、コスト高になる。
上記の問題を解決するため、特許文献2に記載の減衰力発生装置が提案されている。
この減衰力発生装置では、両ピストンカラーの油孔を伸側油路と圧側油路に共用することができ、伸側油路と圧側油路の2系統の油路を備えた場合に比べて容易に構成することができる。しかしながら、減衰力発生装置においては、さらに構成を簡素化して容易に製造できるようにすることや、減衰力の設定を簡易に変更できるようにすることが求められている。
本発明の目的は、従来に比べて構成を簡素化することができ、容易に製造することができるとともに、減衰力の設定を簡易に変更することのできる減衰力発生装置及び緩衝器を提供することにある。
上記の課題を解決するために、実施形態の減衰力発生装置は、その軸方向に貫通された油路を有するピストンと、前記ピストンの軸方向の両端にそれぞれ開閉自在に配置されるとともに、前記油路と連通する油孔を有する板状のチェックバルブと、前記チェックバルブにおける、前記ピストン側にそれぞれ配設され、前記油孔を閉塞する外径を有するとともに、前記油孔側から前記ピストン側に油圧が加わった場合に撓んで前記油孔を開く板状のディスクバルブと、前記チェックバルブを前記ピストンに弾性的に押圧して前記油路を閉塞するとともに、前記ピストン側から前記チェックバルブに油圧が加わった場合に、弾性的に変形することによって前記チェックバルブが前記ピストンから離間する方向に移動することを許容し前記ピストンと前記チェックバルブとの間に作動油の流れる間隙を形成するバルブスプリングとを具備する。
実施形態の緩衝器は、油が封入されたシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に配置された前記減衰力発生装置を有する前記ピストンと、車軸側が前記ピストンに取付けられるとともに車体側が前記シリンダに延設されたピストンロッドと、前記シリンダ内で前記ピストンに区画されると共に前記ピストンよりも前記車体側に形成されたロッド側油室と、前記シリンダ内で前記ピストンに区画されると共に前記ロッド側油室よりも前記車軸側に形成されたピストン側油室とを具備している。
本発明によれば、従来に比べて構成を簡素化することができ、容易に製造することができるとともに、減衰力の設定を簡易に変更することのできる減衰力発生装置及び緩衝器を提供することができる。
実施形態の減衰力発生装置の全体概略構成を示す断面図。 図1の減衰力発生装置の分解斜視図。 図1の減衰力発生装置のピストンの構成を示す上面図。 図1の減衰力発生装置の動作を説明するための図。 実施形態の減衰力発生装置を具備したフロントフォークの構成を示す断面図。
(減衰力発生装置)
図1は、実施形態に係る減衰力発生装置100の縦断面図であり、図2は、減衰力発生装置100の分解斜視図である。
図1、図2に示すように、減衰力発生装置100は、ピストンロッド10の車軸側(下側)に形成された小径部10Aに挿入されている。
図2に示すように、減衰力発生装置100は、ピストンロッド10(小径部10A)の軸方向(以下、単に軸方向と言う。)に沿って複数の部品を積層させることによって構成されている。軸方向において、減衰力発生装置100の中心部には、ピストン20が配置されている。
図3に示すように、ピストン20は、略環状とされており、中心部分に小径部10Aに挿入するための円孔21が形成されている。この円孔21の周囲には、嵌合溝22が形成され、嵌合溝22の周囲に内側平坦部23が形成されている。さらに、内側平坦部23の外側には、複数の油孔24が周方向に沿って形成された溝部25が形成されており、溝部25の外周部に、外側平坦部(座面)26が形成されている。
溝部25は、内周側の内側平坦部23及び外周側の外側平坦部26に比べて軸方向の厚さが薄くなっており、内側平坦部23(本実施形態では外側平坦部26に比べて内側平坦部23の軸方向の厚さは、ピストン20の両端に配置された後述するバルブシート30と圧側ディスクバルブ40及び伸側ディスクバルブ80の厚さ分薄くなっている。)及び外側平坦部26を基準面として見た時に環状に凹陥された形状となっている。この溝部25は、後述する圧側ディスクバルブ40及び伸側ディスクバルブ80が油圧によってピストン20側にベンディングすることを許容する空間を形成している。また、上記した内側平坦部23、溝部25及び外側平坦部26は、ピストン20の両面(車軸側(下側)面及び車体側(上側)面)に同様に形成されている。さらに、ピストン20は、その外周面の軸方向中央部に配設されたピストンリング27を具備している。そして、ピストン20の両面の溝部25と油孔24とで油路28が形成され、圧側および伸側行程における流路の一部となる。
このピストン20より車軸側には、バルブシート30、1又は複数(本実施形態では3枚)の圧側ディスクバルブ40、圧側チェックバルブ50、バルブスプリング60、バルブストッパ70が、ピストン20側からこの順で配置されている。バルブシート30、圧側ディスクバルブ40、圧側チェックバルブ50、バルブスプリング60は、何れも環状に形成されており、夫々中心部に円孔31,41,51,61が形成されている。また、圧側チェックバルブ50には、周方向に沿って、円形の油孔52が複数形成されている。これらの油孔52は、圧側行程における流路の一部となる。
バルブストッパ70には、中心部分に小径部10Aに挿入するための円孔71が形成されている。この円孔71の周囲には、ピストン20側に延びる環状の凸部72(図2の車体側のバルブストッパ70参照)が形成されており、この凸部72の先端部がピストン20の嵌合溝22に嵌合されて係止される。
そして、上記したバルブシート30の円孔31、圧側ディスクバルブ40の円孔41、圧側チェックバルブ50の円孔51、バルブスプリング60の円孔61は、この凸部72の外周に挿入されている。また、バルブストッパ70のピストン20側の面には、バルブスプリング60を係止するための環状に凹陥された係止溝73が形成されている。
上記のようにバルブストッパ70は、その凸部72をピストン20の嵌合溝22に嵌合させることによって、ピストン20に対する位置が固定されている。そして、バルブストッパ70とピストン20との間で、圧側ディスクバルブ40及び圧側チェックバルブ50が軸方向に移動可能とされている。
圧側ディスクバルブ40及び圧側チェックバルブ50は、バルブスプリング60によって、ピストン20側に付勢されている。そして、車体側からも車軸側からも圧側ディスクバルブ40及び圧側チェックバルブ50に向かって油圧がかかっていない状態では、圧側チェックバルブ50がピストン20の外側平坦部(座面)26に当接した状態となっている。さらに、圧側チェックバルブ50における、ピストン20側にそれぞれ配設され、圧側チェックバルブ50の複数の油孔52を閉塞する外径を有する圧側ディスクバルブ40が圧側チェックバルブ50に当接し、複数の油孔52を閉塞している。
一方、車体側から圧側ディスクバルブ40及び圧側チェックバルブ50に向かって油圧がかかる(後述する伸側行程)と、図4に二点鎖線で示すように、圧側ディスクバルブ40及び圧側チェックバルブ50が、バルブスプリング60の付勢力に抗してバルブストッパ70側に移動し、圧側チェックバルブ50とピストン20の外側平坦部(座面)26との間に間隙D2が形成される。
また、車軸側から圧側ディスクバルブ40及び圧側チェックバルブ50に向けて油圧がかかる(後述する圧側行程)と、圧側チェックバルブ50は、ピストン20の外側平坦部(座面)26に向けて押圧されるため逆止弁として作用する。これとともに、図4に一点鎖線で示すように、圧側チェックバルブの油孔52を通る作動油の油圧によって圧側ディスクバルブ40の外周部がピストン20の溝部25側に撓み、圧側チェックバルブ50と圧側ディスクバルブ40との間に隙間C1ができることにより、作動油の流れ(図4に矢印A1で示す。)を許容する。この時、圧側ディスクバルブ40の弾性変形によって前記隙間C1の面積が変化し、作動油の流路面積がピストン速度に依存して変化することでピストン速度に比例した減衰特性とすることができる。
一方、反対側のピストン20より車体側も、同様な構成となっている。すなわち、ピストン20より車体側には、バルブシート30、1又は複数(本実施形態では2枚)の伸側ディスクバルブ80、伸側チェックバルブ90、バルブスプリング60、バルブストッパ70が、ピストン20側からこの順で配置されている。バルブシート30、伸側ディスクバルブ80、伸側チェックバルブ90、バルブスプリング60は、何れも環状に形成されており、夫々中心部に円孔31,81,91,61が形成されている。また、伸側チェックバルブ90には、周方向に沿って、円形の油孔92が複数形成されている。これらの油孔92は、伸側行程における流路の一部となる。
バルブストッパ70は、その凸部72の先端部がピストン20の嵌合溝22に嵌合されて係止されている。そして、バルブシート30の円孔31、伸側ディスクバルブ80の円孔81、伸側チェックバルブ90の円孔91、バルブスプリング60の円孔61は、この凸部72の外周に挿入されている。
上記のようにバルブストッパ70は、その凸部72をピストン20の嵌合溝22に嵌合させることによって、ピストン20に対する位置が固定されている。そして、バルブストッパ70とピストン20との間で、伸側ディスクバルブ80及び伸側チェックバルブ90が軸方向に移動可能とされている。
伸側ディスクバルブ80及び伸側チェックバルブ90は、バルブスプリング60によって、ピストン20側に付勢されている。そして、車体側からも車軸側からも伸側ディスクバルブ80及び伸側チェックバルブ90に向かって油圧がかかっていない状態では、伸側チェックバルブ90がピストン20の外側平坦部(座面)26に当接した状態となっている。さらに、伸側チェックバルブ90における、ピストン20側にそれぞれ配設され、伸側チェックバルブ90の複数の油孔92を閉塞する外径を有する伸側ディスクバルブ80が伸側チェックバルブ90に当接し、複数の油孔92を閉塞している。
一方、車軸側から伸側ディスクバルブ80及び伸側チェックバルブ90に向かって油圧がかかる(後述する圧側行程)と、図4に二点鎖線で示すように、伸側ディスクバルブ80及び伸側チェックバルブ90が、バルブスプリング60の付勢力に抗してバルブストッパ70側に移動し、伸側チェックバルブ90とピストン20の外側平坦部(座面)26との間に間隙D1が形成される。
また、車体側から伸側ディスクバルブ80及び伸側チェックバルブ90に向けて油圧がかかる(後述する伸側行程)と、伸側チェックバルブ90は、ピストン20の外側平坦部(座面)26に向けて押圧されるため逆止弁として作用する。これとともに、図4に二点鎖線で示すように、伸側チェックバルブの油孔92を通る作動油の油圧によって伸側ディスクバルブ80の外周部がピストン20の溝部25側に撓み、伸側チェックバルブ90と伸側ディスクバルブ80との間に隙間C2ができることにより、作動油の流れを許容する。この時、伸側ディスクバルブ80の弾性変形によって前記隙間C2の面積が変化し、作動油の流路面積がピストン速度に依存して変化することでピストン速度に比例した減衰特性とすることができる。
上記構成の本実施形態の減衰力発生装置100では、ピストンロッド10の小径部10Aに、バルブストッパ70、バルブスプリング60、伸側チェックバルブ90、伸側ディスクバルブ80、バルブシート30、ピストン20、バルブシート30、圧側ディスクバルブ40、圧側チェックバルブ50、バルブスプリング60、バルブストッパ70を順次組み込むことによって容易に組み立てることができる。また、バルブスプリング60、バルブストッパ70等は、ピストン20の両側で同じ部品を使用できるので、部品点数の削減と製造コストの低減を図ることができる。
また、ピストン20に設けられた油孔24は、圧側及び伸側の双方で共有することができ、ピストン20の形状が複雑になることがないので、複雑な金型を必要とする焼結金属ではなく、切削加工等によって容易に製造することができる。さらに、例えば、2個のピストンカラーを向かい合せにし、両ピストンカラーの外周フランジの間に中間カラーを挟持し、中間カラーの外周にピストンリングを設けた構成とした場合等に比べてピストンの構造を簡素化することができ、部品点数の削減と製造コストの低減及び軽量化を図ることができる。
さらに、伸側チェックバルブ90の油孔92の開口面積及び伸側ディスクバルブ80のバネ定数等を調整することによって、伸側の減衰力を調整することができるとともに、圧側チェックバルブ50の油孔52の開口面積及び圧側ディスクバルブ40のバネ定数等を調整することによって、圧側の減衰力を伸側とは独立に調整することができる。
例えば、本実施形態では、伸側行程で流路の一部となる伸側チェックバルブの油孔92の数より、圧側行程で流路の一部となる圧側チェックバルブの油孔52の数が多くなっており、その開口面積が異なっている。また、圧側ディスクバルブ40のバネ定数が低く、伸側ディスクバルブ80のバネ定数が高くなっている。このように、減衰力が速度の2乗比例となるオリフィス(開口面積)の作用と、減衰力が速度の2/3乗比例となるディスクバルブ(バネ定数)の作用を組み合わせることによって、圧側の減衰力特性と伸側の減衰力特性を夫々独立に任意の特性とすることができる。
本実施形態では、図1に示すように、小径部10Aの減衰力発生装置100より車軸側には、バネ受け206が配置されており、これらの減衰力発生装置100及びバネ受け206は、小径部10Aの車軸側にボルト13を螺着させることによって、小径部10Aに固定されている。バネ受け206には、メイン懸架スプリング308の一端が当接される。また、減衰力発生装置100よりピストンロッド10の車体側には、リバウンドスプリング205等が配設されている。この場合、メイン懸架スプリング308側がピストン側油室309、リバウンドスプリング205側がロッド側油室310となっている。
(フロントフォーク(緩衝器)に使用した実施形態)
上記構成の減衰力発生装置100は、例えば、図5に示すようなフロントフォーク200内に配設される。フロントフォーク200は、円筒状のアウターチューブ201を車体側(上側)に、円筒状のインナーチューブ301を車軸側(下側)に配置した倒立型である。
アウターチューブ201の車体側開口は、キャップ202が螺着されることによって液密に閉塞されている。キャップ202の下側面には、ピストンロッド10の車体側(図5において上側)が螺着されている。ピストンロッド10は、アウターチューブ201及びインナーチューブ301の内部に延在するように配設されている。このピストンロッド10の軸方向における車軸側(図5において下側)の小径部10Aには、前述した減衰力発生装置100がボルト13を螺着させることによって固定されている。
一方、インナーチューブ301の車軸側開口には、車軸ブラケット302が液密に装着されている。この車軸ブラケット302には、車軸取付孔303が形成されている。また、インナーチューブ301内には、作動油(図中、Lで示す。)が後述の油溜室321まで所定量注入されている。
また、アウターチューブ201の車軸側の内周には、ガイドブッシュ(第1のブッシュ)204が設けられている。このガイドブッシュ204は、アウターチューブ201の内周面に固定されており、インナーチューブ301を摺動自在に保持する。ガイドブッシュ204より車軸側には、オイルシール207、ダストシール208が、ガイドブッシュ204側からこの順で配設されている。一方、アウターチューブ201の車体側の内周には、ガイドブッシュ304(第2のブッシュ)が設けられている。このガイドブッシュ304は、インナーチューブ301の車体側の外周面に固定されており、アウターチューブ201を摺動自在に保持する。
また、インナーチューブ301の車体側の内周部には、有底円筒状の隔壁部材305が液密に固定されている。この隔壁部材305の底部分には、ピストンロッド10を挿通させ、摺動自在に保持するロッドガイド部306が設けられている。このロッドガイド部306の下側面には、スプリングシート307が配設されている。このスプリングシート307と減衰力発生装置100との間には、ピストンロッド10に挿通され、最伸長ストロークを規制するリバウンドスプリング205が配設されている。
また、ピストンロッド10の減衰力発生装置100より車軸側には、バネ受け206が固定されている。このバネ受け206と車軸ブラケット302との間にはメイン懸架スプリング308が介挿されている。メイン懸架スプリング308は、ピストン側油室309内の作動油に浸漬されており、車両走行時に路面から受ける衝撃力を伸縮振動により吸収する。
インナーチューブ301の内部は、減衰力発生装置100のピストン20によって、ピストン20より車軸側のピストン側油室309と、ピストン20より車体側のロッド側油室310とに区画されている。また、アウターチューブ201とインナーチューブ301とガイドブッシュ204(第1のブッシュ)とガイドブッシュ304(第2のブッシュ)との間には、環状油室350が形成されている。インナーチューブ301の側壁部分には、この環状油室350とロッド側油室310とを連通する連通孔311が形成されている。環状油室350の径方向の断面積は、ピストンロッド10の径方向の断面積より大きくなるよう設定されている。また、環状油室350の容積は、インナーチューブ301がアウターチューブ201内に進入する圧側行程では拡大し、インナーチューブ301がアウターチューブ201内から退出する伸側行程では減少する。
隔壁部材305の底部に位置するロッドガイド部306は、それより車軸側のロッド側油室310と、車体側の油溜室321とに仕切っている。油溜室321は、隔壁部材305及びロッドガイド部306の内周によって形成された空間であり、その車体側(上側)の部分は空気室322として機能する。また、ロッドガイド部306には、油溜室321からロッド側油室310への作動油の流れのみを許容するチェック弁323が配設されている。また、ロッドガイド部306は、ピストンロッド10の周囲にオイルシールを封着していないので、ピストンロッド10とロッドガイド部306との間には微小流路(絞り)が形成されている。この微小流路(絞り)は、ロッド側油室310から油溜室321への作動油の流れを許容する。
上記構成の場合、圧側行程では、環状油室350の容積増加分(ΔV1)は、ピストンロッド10の容積増加分(ΔV2)より大きくなる。この場合、環状油室350への作動油の必要補給量のうち、(ΔV1−ΔV2)の不足分が、油溜室321からチェック弁323を介してロッド側油室310に補給される。一方、伸側行程では、環状油室350の容積減少分(ΔV3)は、ピストンロッド10の容積減少分(ΔV4)より大きくなる。この場合、環状油室350からの作動油の排出量のうち、(ΔV3−ΔV4)の余剰分が、ピストンロッド10とロッドガイド部306との間の微小流路(絞り)を介して、ロッド側油室310から油溜室321へ排出される。
上記構成のフロントフォーク200の動作について以下に説明する。
(圧側行程)
圧側行程では、インナーチューブ301がアウターチューブ201内に進入し、ピストン20とインナーチューブ301とが摺動することによって減衰力発生装置100に対してピストン側油室309側から油圧が加わる。この場合、圧側チェックバルブ50がピストン20の外側平坦部(座面)26に向けて押圧されるため逆止弁として作用する。また、この状態で圧側チェックバルブ50のピストン20側に配設された圧側ディスクバルブ40に油圧が加わるため、図4に一点鎖線で示すように、圧側ディスクバルブ40が油圧によってピストン20側に撓み、圧側チェックバルブ50と圧側ディスクバルブ40との間に隙間C1ができることにより、作動油の流れを許容する。
上記の隙間C1を通り、油孔52を通った作動油は、ピストン20に形成された油孔24を通り、図4に一点鎖線で示すように、伸側ディスクバルブ80及び伸側チェックバルブ90をピストン20から離間する方向に移動させる。そして、作動油は、伸側チェックバルブ90とピストン20の外側平坦部(座面)26との間に形成された間隙D1を通ってロッド側油室310に流入する(作動油の流れを図4に矢印A1で示す)。この場合、インナーチューブ301内のロッド側油室310に進入するピストンロッド203の容積に応じた量の作動油が連通孔311を通って環状油室350内に流入する。また、環状油室350の容積の増加量が、進入したピストンロッド203の容積より多いので、その分の量の作動油が、油溜室321からロッドガイド部306のチェック弁323を通ってロッド側油室310に流入する。
(伸側行程)
伸側行程では、アウターチューブ201内のインナーチューブ301が退出し、ピストン20とインナーチューブ301とが摺動することによって減衰力発生装置100に対してロッド側油室310側から油圧が加わる。この場合、図4の左側に示すように、伸側チェックバルブ90がピストン20の外側平坦部(座面)26に向けて押圧されるため逆止弁として作用する。また、この状態で伸側チェックバルブ90のピストン20側に配設された伸側ディスクバルブ80に油圧が加わるため、図4の二点鎖線で示すように、伸側ディスクバルブ80が油圧によってピストン20側に撓み、伸側チェックバルブ90と伸側ディスクバルブ80との間に隙間C2ができることにより、作動油の流れを許容する。
上記の隙間C2を通り、油孔92を通った作動油は、ピストン20に形成された油孔24を通り、図4の二点鎖線で示すように、圧側ディスクバルブ40及び圧側チェックバルブ50をピストン20から離間する方向に移動させる。そして、作動油は、圧側チェックバルブ50とピストン20の外側平坦部(座面)26との間に形成された間隙D2を通ってピストン側油室309に流入する(作動油の流れを図4に矢印A2で示す)。この場合、インナーチューブ301内のロッド側油室310から退出するピストンロッド203の容積に応じた量の作動油が連通孔311を通って環状油室350からロッド側油室310に流入する。また、環状油室350の容積の減少量が、退出したピストンロッド203の容積より多いので、その分の量の作動油が、ピストンロッド203とロッドガイド部306との間に形成された微小流路(絞り)を通ってロッド側油室310から油溜室321に流入する。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態では、減衰力発生装置100を倒立型のフロントフォーク200に使用した実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、正立型のフロントフォークやフロントフォーク以外のリアクッション等他のタイプの緩衝器(ショックアブソーバ)に使用できることは勿論である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100…減衰力発生装置、10…ピストンロッド、10A…小径部、13…ボルト、20…ピストン、21…円孔、22…嵌合溝、23…内側平坦部、24…油孔、25…溝部、26…外側平坦部(座面)、27…ピストンリング、28…油路、30…バルブシート、31…円孔、40…圧側ディスクバルブ、41…円孔、50…圧側チェックバルブ、51…円孔、52…油孔、60…バルブスプリング、61…円孔、70…バルブストッパ、71…円孔、72…凸部、73…係止溝、80…伸側ディスクバルブ、81…円孔、90…伸側チェックバルブ、91…円孔、92…油孔、200…フロントフォーク(緩衝器)、201…アウターチューブ、202…キャップ、204…ガイドブッシュ(第1のブッシュ)、205…リバウンドスプリング、206…バネ受け、207…オイルシール、208…ダストシール、301…インナーチューブ、302…車軸ブラケット、303…車軸取付孔、304…ガイドブッシュ(第2のブッシュ)、305…隔壁部材、306…ロッドガイド部、307…スプリングシート、308…メイン懸架スプリング、309…ピストン側油室、310…ロッド側油室、311…連通孔、321…油溜室、322…空気室、323…チェック弁、350…環状油室、A1…圧側行程の作動油の流れ、A2…伸側行程の作動油の流れ、C1,C2…隙間、D1,D2…間隙、L…作動油。

Claims (7)

  1. その軸方向に貫通された油路を有するピストンと、
    前記ピストンの軸方向の両端にそれぞれ開閉自在に配置されるとともに、前記油路と連通する油孔を有する板状のチェックバルブと、
    前記チェックバルブにおける、前記ピストン側にそれぞれ配設され、前記油孔を閉塞する外径を有するとともに、前記油孔側から前記ピストン側に油圧が加わった場合に撓んで前記油孔を開く板状のディスクバルブと、
    前記チェックバルブを前記ピストンに弾性的に押圧して前記油路を閉塞するとともに、前記ピストン側から前記チェックバルブに油圧が加わった場合に、弾性的に変形することによって前記チェックバルブが前記ピストンから離間する方向に移動することを許容し前記ピストンと前記チェックバルブとの間に作動油の流れる間隙を形成するバルブスプリングとを
    具備することを特徴とする減衰力発生装置。
  2. 前記ピストンとは反対側から前記バルブスプリングを支持する環状部材からなり、前記チェックバルブが前記ピストンから離間する方向に移動した際に、当該チェックバルブの移動可能範囲を制限するバルブストッパを具備したことを特徴とする請求項1記載の減衰力発生装置。
  3. 前記ピストンは、外周部に嵌装されたピストンリングを具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の減衰力発生装置。
  4. 前記チェックバルブの前記油孔の開口面積を調整する、及び/又は、前記ディスクバルブのバネ定数を調整することによって減衰力を調整可能とされている
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の減衰力発生装置。
  5. 油が封入されたシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に配置された請求項1乃至4のいずれか1項に記載の減衰力発生装置を有する前記ピストンと、
    車軸側が前記ピストンに取付けられるとともに車体側が前記シリンダに延設されたピストンロッドと、
    前記シリンダ内で前記ピストンに区画されると共に前記ピストンよりも前記車体側に形成されたロッド側油室と、
    前記シリンダ内で前記ピストンに区画されると共に前記ロッド側油室よりも前記車軸側に形成されたピストン側油室とを具備したことを特徴とする緩衝器。
  6. 前記ピストンと、前記チェックバルブと、前記ディスクバルブと、前記バルブスプリングとが、前記ピストンロッドの先端部に配設された小径部に嵌装されることを特徴とする請求項5記載の緩衝器。
  7. 請求項5又は6記載の緩衝器であって、
    車体側に設けられたアウターチューブと、
    前記アウタ―チューブの車軸側の内周に設けられた第1のブッシュと、
    前記アウタ―チューブの車体側の内周に設けられた第2のブッシュと、
    前記第1のブッシュ及び前記第2のブッシュを介して前記アウタ―チューブの内周に摺動自在に挿入された前記シリンダとして機能するインナーチューブと、
    前記アウターチューブと前記インナーチューブと前記第1のブッシュと前記第2のブッシュとで囲まれた環状油室と、
    少なくともその一部が前記インナーチューブ内に設けられた隔壁部材と、
    前記環状油室の断面積よりも小さい断面積を有し、その車体側の端部が前記アウターチューブに取り付けられると共に、前記隔壁部材に摺動自在に挿通される前記ピストンロッドと、
    前記ピストンロッドにおける前記車軸側の端部に設けられると共に前記インナーチューブの内周に摺動自在に設けられた前記ピストンと、
    前記インナーチューブ内で前記隔壁部材により区画されて、前記隔壁部材よりも車体側に形成された油溜室と、
    前記インナーチューブ内で前記隔壁部材により区画されて、前記隔壁部材よりも車軸側に形成された作動油室と、
    前記作動油室内で前記ピストンに区画されて、前記ピストンよりも車体側に形成される前記ロッド側油室と、
    前記作動油室内で前記ピストンに区画されて、前記ピストンよりも車軸側に形成される前記ピストン側油室と、
    前記インナーチューブに設けられると共に前記環状油室と前記ロッド側油室とを連通する連通孔と、
    前記隔壁部材に設けられると共に前記油溜室から前記ロッド側油室への油の流れのみを許容するチェック弁と、
    前記隔壁部材に設けられると共に前記油溜室と前記ロッド側油室との作動油の流れを制限する絞りと
    を有することを特徴とする緩衝器。
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