JP2017109476A - インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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俊貴 渡辺
與田 光宏
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大輝 渡邉
Daiki Watanabe
大輝 渡邉
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Abstract

【課題】本発明の課題は、簡易な構成の分離部材を用いて高強度でインク室を分離可能な、インクジェットヘッド等を提供することである。
【解決手段】本発明のインクジェットヘッド1は、ノズル11と、圧力室311と、圧力発生手段(圧電素子42)とを有するヘッドチップ2と、インク室3と、を備えるインクジェットヘッド1であって、ヘッドチップ2には、複数のインク供給孔601が設けられており、インク室3は分離部材6によって複数に分離され、当該分離部材6は、インク供給孔601に重なる位置に設けられ、当該重なる位置のインク供給孔601とインク室3とを連通させる連通部602が形成されており、分離部材6とインク供給孔形成面600との接合面における分離部材6の幅W1の少なくとも一部は、分離されたインク室3を跨いで隣接するインク供給孔601の列間隔の距離A1よりも大きいことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェットヘッドに備えられた複数のノズルからインクの液滴を射出して記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置が知られている。また、近年、インクジェット記録装置により形成される画像の高精度化や高速化に伴い、インクジェットヘッドに設けられるノズルの数が増加しており、多数のノズルが高精度に位置決めされたインクジェットヘッドが知られている。また、特に、カラー印刷を行うインクジェット記録装置では、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック等に対応する複数色のインクジェットヘッドがそれぞれ複数搭載されるため、装置が大型化しやすいという課題がある。
これに対して、例えば、1つのインクジェットヘッドで複数色のインクを印刷可能なインクジェットヘッドが知られている。これにより、装置に必要となるインクジェットヘッド等の数を減らすことができるため、インクジェットヘッド記録装置の小型化が可能である。さらには、位置合わせを行うインクジェットヘッドの数を減らすことができるため、インクジェットヘッドを実装する際の手間も低減させることができる。
複数色のインクを印刷可能なインクジェットヘッドとしては、例えば、ヘッドチップに、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの4色に対応する多数のノズル孔の配列が設けられており、各色のノズル孔の配列に対応するインク流路が、各色のインクを貯留するインク室にそれぞれ連通したインクジェットヘッドが開示されている(特許文献1)。ここで、特許文献1のインクジェットヘッドでは、インク室の外壁を形成するインク室形成部材と、インク室を分離する分離部材が、直接ヘッドチップに接合されている。
特開平5−338178号公報
ところで、複数色のインクを射出することができるインクジェットヘッドにおいて、ヘッドチップをより簡易な構成とする場合、例えば、各ノズルに対応する圧力室にインクを供給するために、圧力室の垂直方向上方に設けられたインク供給孔からインクを供給する構成となる。ここで、ノズルが狭ピッチでヘッドチップに設けられている場合、インク供給孔も狭ピッチとなり、インク供給孔の間隔が狭くなる。
ここで、従来のインクジェットヘッドでは、インク室を分離するための分離部材を狭ピッチのインク供給孔列の間に接着するため、当該分離部材とインク供給孔が形成された面との接着面積が小さく、接着強度が弱いという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成の分離部材を用いて高強度でインク室を分離可能なインクジェットヘッド及び当該インクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置を提供することである。
上記課題の解決のために、請求項1に記載の発明は、
インクを射出する複数のノズルと、前記複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室と、前記複数の圧力室の内部の圧力変化を生じさせることにより、前記ノズルからインクを射出させる圧力発生手段と、を有するヘッドチップと、
前記複数の圧力室に供給するインクを貯留するインク室と、を備えるインクジェットヘッドであって、
前記ヘッドチップには、前記インク室から当該ヘッドチップ内の各々の圧力室にインクを供給するための複数のインク供給孔が設けられており、
前記インク室は、前記インク供給孔が形成された面であるインク供給孔形成面に接合する分離部材によって複数に分離され、
前記分離部材は、前記インク供給孔に重なる位置に設けられ、当該重なる位置のインク供給孔と前記インク室とを連通させる連通部が形成されており、
前記分離部材と前記インク供給孔形成面との接合面における前記分離部材の幅の少なくとも一部は、分離された前記インク室を跨いで隣接するインク供給孔の列間隔の距離よりも大きいことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記分離部材は、前記インク室を分離する分離壁と、前記インク供給孔形成面に接合し当該分離壁を保持する分離壁保持部とによって形成されており、
前記分離壁保持部における前記分離壁を保持する面の幅が、前記分離壁の幅よりも大きいことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記分離壁保持部と前記分離壁とが接する部分の幅が、分離された前記インク室を跨いで隣接するインク供給孔の列間隔の距離よりも大きいことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記分離壁と前記分離壁保持部とは一体成形されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記分離壁保持部は、前記インク供給孔を全て覆うように設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記分離壁保持部は、前記インク室の外周壁よりも外側まで延在して設けられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項2〜6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記分離壁保持部は、前記分離壁と重なる位置に、前記インク室側に突出する突出部を有しており、
前記突出部は、前記インク供給孔形成面と接する面側から、前記分離壁と接する面側に向かって、幅が広くなるように形成されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記突出部は、前記インク供給孔形成面と接する面側から、前記分離壁と接する面側に向かって、階段状に広がるように形成されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項2〜8のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記分離壁保持部は、前記インク供給孔形成面に面するスペーサー部と、当該スペーサー部の上面に接合された保持部本体と、を有することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記分離部材には、前記インク室のうち一のインク室に隣接する他のインク室に最も近い位置にある当該一のインク室内の第1インク供給孔と、当該第1インク供給孔と当該一のインク室内で隣接する第2インク供給孔とが共通で当該一のインク室と連通する共通連通部が形成されていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記インク供給孔は、列間隔がそれぞれ等間隔であり、かつ4列以上並ぶように配列されていることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、
請求項1〜11のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドを備えることを特徴とするインクジェット記録装置である。
本発明によれば、複数色のインクを射出可能なインクジェットヘッドにおいて、簡易な構成の分離部材を用いて高強度でインク室を分離することができる。
インクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図 第1実施形態に係るインクジェットヘッドの上方からの斜視図 第1実施形態に係るインクジェットヘッドの下方からの斜視図 図2AのIII-IIIの断面の要部を示す断面図 図2AのIII-IIIで切断したインクジェットヘッドの斜視図 図4における分離部材とインク供給孔形成面との接合部分付近の拡大図 図5のVI-VI部分をXY平面に平行な面で切断した断面の一部を示す平面図 第1インク射出部の断面図 第2インク射出部の断面図 第1インク射出部の構成要素の位置関係を説明するための平面図 ノズル基板の底面図 ノズル形成エリアの位置関係を示すインクジェットヘッドの断面図 図2AのIII-IIIで切断した第2実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図 図12の分離部材とインク供給孔形成面との接合部分付近の拡大図 図2AのIII-IIIで切断した第3実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図 図14の分離部材とインク供給孔形成面との接合部分付近の拡大図 図2AのIII-IIIで切断した第4実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図 図16の要部の拡大図 図16に示すヘッドチップ上に設けられたスペーサー部及び保持部本体の分解斜視図
[第1実施形態]
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。但し、発明の範囲は図示例に限定されない。また、以下の説明において、同一の機能及び構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
なお、以下の説明では、ラインヘッドを用いた記録媒体の搬送のみで描画を行う1パス描画方式での実施形態を例にして説明するが、適宜の描画方式に適用可能であり、例えば、スキャン方式を用いた描画方式を採用しても良い。
[インクジェット記録装置の概略]
インクジェット記録装置100は、プラテン101、搬送ローラー102、ラインヘッド103,104等を備える(図1)。
プラテン101は、上面に記録媒体Kを支持しており、搬送ローラー102が駆動されると、記録媒体Kを搬送方向(X方向)に搬送する。
ラインヘッド103,104は、記録媒体Kの搬送方向の上流側から下流側にかけて、搬送方向に直交する幅方向(Y方向)に並列して設けられている。そして、ラインヘッド103,104の内部には、インクジェットヘッド1が少なくとも一つ設けられており、例えば、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),黒(K)のインクを記録媒体Kに向けて射出する。
また、ラインヘッド103,104には、2色のインクを射出することができるインクジェットヘッド1が備えられている。そして、例えば、ラインヘッド103には、シアン(C)及びマゼンタ(M)のインクを射出できるインクジェットヘッド1が少なくとも1つ設けられており、ラインヘッド104には、イエロー(Y)及び黒(K)のインクを射出できるインクジェットヘッド1が少なくとも1つ設けられている。
[インクジェットヘッド]
インクジェットヘッド1について説明する。なお、以下の説明において、説明の便宜上、複数のノズル11が設けられた平面(図10参照)をX−Y平面とし、当該平面に沿う方向であって、互いに直交する方向をそれぞれX方向、Y方向とする。また、X−Y平面に直交する方向をZ方向とする。また、X方向の矢印の先端側をX方向の下流側、当該先端側とは逆方向側をX方向の上流側とする。
インクジェットヘッド1は、ヘッドチップ2、保持部90、インク室3及び接続部材4等を備える(図2A、図2B及び図3等参照)。
ヘッドチップ2は、Z方向に複数の基板が積層されて構成されており、最下層の基板には、インクを射出する多数のノズル11が高密度に設けられている(図10参照)。また、ヘッドチップ2の内部には、各ノズル11に対応してインクが貯留される圧力室311及び圧力発生手段としての圧電素子42が設けられている。また、これらの圧力室311に対応して、ヘッドチップ2の最上面には、多数のインク供給孔601が高密度に設けられており(図4等参照)、インク室3からインク供給孔601を通して圧力室311にインクが供給される。そして、圧電素子42の変位によって、圧力室311に貯留されたインクが加圧され、ノズル11からインクの液滴が射出される。
また、上述したように、ヘッドチップ2の最上面にはインク供給孔601が高密度に設けられているが、特に、インク供給孔601の列間隔がそれぞれ等間隔であり、かつ4列以上並ぶように配列されていることが好ましい。
また、本実施形態におけるインクジェットヘッド1をXZ平面で切断した際の斜視図である図4には、Y方向に平行に並んだ複数個のインク供給孔601の列が、X方向に均等な列間隔で配列された例を示している。
インク室3は、インク供給孔601が形成された面であるインク供給孔形成面600の上部と、インク室3の上壁とに接合する分離部材6によって2つに分離されている。また、インク室3には、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及び黒(K)のうち2色が、分離されたインク室3内に、それぞれ1色ずつ貯留されている。そして、2つに分離されたインク室3から、ヘッドチップ2の最上面に設けられたインク供給孔601を通って、ヘッドチップ2内部に設けられた圧力室311にインクが供給される。
また、2つに分離されたインク室3のそれぞれに対して、インク室3にインクを供給するインク供給部301と、インク室3のインクを排出するインク排出部302が設けられている(図2A参照)。
分離部材6は、インク供給孔形成面600の上部と、インク室3の上壁とに接合し、平面視した際にインク供給孔601に重なる位置に設けられている(図4〜6参照)。また、分離部材6のインク供給孔形成面600に面する側には、当該重なる位置のインク供給孔601が、当該インク供給孔601に対応するインク室3に連通する連通部602が形成されている。
また、図6に分離部材6をXY平面で切断した断面を示すように、分離部材6とインク供給孔形成面600との接合面における分離部材6の幅W1の少なくとも一部は、分離されたインク室3を跨いで隣接するインク供給孔601の列間隔の距離A1よりも大きくなるように形成されている。なお、図6において、幅W1は、分離壁の幅W1部分の一例を示しているにすぎず、図示部分に限られない。
これにより、分離部材6とインク供給孔形成面600との接着面積を大きくすることができるので、接着強度を向上させることができる。
また、分離部材6に設ける連通部602のサイズを大きくしすぎると、分離部材6とインク供給孔形成面600との接着面積が小さくなる。したがって、接着面積を大きくする観点からは、分離部材6とインク供給孔形成面600との接合部分における最小幅となる箇所が、インク室3を跨いで隣接するインク供給孔の列間隔の距離A1よりも大きいことが好ましい。また、連通部602は、インク供給孔601ごとに形成されていることが好ましい。
保持部90は、インク供給孔形成面600におけるインク供給孔601が形成された領域の外側に接合されており、インク室3を形成する外周壁3aを保持している。また、保持部90は、ヘッドチップ2よりも外側まで延在するように設けられており、ヘッドチップ2周辺の熱を好適に放熱できるようになっている。
接続部材4は、例えばフレキシブルプリント基板(FPC)等から形成されており、駆動部5と、ヘッドチップ2の配線基板50の上面に設けられた第一配線57又は下面に設けられた第二配線58とを接続している。そして、駆動部5から、接続部材4と、第一配線57又は第二配線58とを通じて、圧電素子42に電気が供給される。また、配線基板50の下面に接続された接続部材4は、配線基板50のX方向端部付近にあけられた保持部90の貫通孔から保持部90の上面に引き回されている。
[ヘッドチップの構成]
ヘッドチップ2には、ノズル11ごとにインクを射出するための構成要素の単位であるインク射出部が多数設けられている。インク射出部は、貫通電極55を備える第1インク射出部7と、貫通電極55を備えない第2インク射出部8との2つの形態を有している。以下の説明では、まず第1インク射出部7について詳細に説明し、第2インク射出部8については、第1インク射出部7との相違点のみを説明する。
第1インク射出部7は、図7に示す通り、Z方向の下側から順にノズル基板10、接着用基板20、圧力室基板30、スペーサー基板40、配線基板50及び接着層60の6層構造で構成されている。
ノズル基板10は、例えば、シリコン製の基板であり、第1インク射出部7の最下層に位置している。このノズル基板10には、複数のノズル11が形成され、ノズル基板10の下面が、ノズルが形成される面となっている。
接着用基板20は、例えば、ガラス製の基板であり、ノズル基板10の上面に積層され、接合されている。接着用基板20には、ノズル基板10のノズル11と連通して積層方向であるZ方向に貫通する貫通孔201が形成されている。
圧力室基板30は、圧力室層31と振動板32とから構成されている。
圧力室層31は、例えば、シリコン製の基板であり、接着用基板20の上面に積層され、接合されている。圧力室層31には、ノズル11から射出されるインクに射出圧力を付与する圧力室311が、当該圧力室層31をZ方向に貫通するように形成されている。圧力室311は、貫通孔201及びノズル11の上方に設けられ、これら貫通孔201及びノズル11と連通している。また、圧力室層31には、圧力室311と連通する連通路312が、当該圧力室層31をZ方向に貫通しつつ水平方向に延在するように形成されている(図9参照)。なお、図9では、第1インク射出部7のZ方向における位置関係を説明する都合上、圧力室311や後述のインレット512等を実線で示して説明している。
振動板32は、圧力室311の開口を覆うように圧力室層31の上面に積層され、接合されている。すなわち、振動板32は、圧力室311の上壁部を構成している。振動板32の表面には、酸化膜が形成されている。また、振動板32には、連通路312と連通してZ方向に貫通する貫通孔321が形成されている。
スペーサー基板40は、例えば、42アロイにより構成された基板であり、振動板32の上面に積層され、振動板32と配線基板50との間に空間41を形成する隔壁層となっている。空間41は、スペーサー基板40をZ方向に貫通するように圧力室311の上方に形成され、内部に圧電素子42を収容している。
圧電素子42は、圧力室311と略同一の平面視形状に形成され、振動板32を挟んで圧力室311と対向する位置に設けられている(図9参照)。圧電素子42は、振動板32を変形させるためのPZT(lead zirconium titanate)からなるアクチュエーターである。また、圧電素子42には、上面及び下面に2つの電極421,422が設けられており、このうち下面側の電極422が振動板32に接続されている。
また、スペーサー基板40には、振動板32の貫通孔321と連通してZ方向に貫通する貫通孔401が、空間41とは独立して形成されている。
配線基板50は、例えば、シリコン製の基板であるインターポーザ51を備えている。インターポーザ51の下面には、2層の二酸化ケイ素の絶縁層52,53が被覆され、上面には、同じく二酸化ケイ素の絶縁層54が被覆されている。そして、絶縁層52,53のうち下方に位置する絶縁層53が、スペーサー基板40の上面に積層され、接合されている。
インターポーザ51には、Z方向に貫通するスルーホール511が形成されており、このスルーホール511には、貫通電極55が挿通されている。貫通電極55の下端には、水平方向に延在する銅製の第三配線56の一端が接続されており、この第三配線56の他端には、圧電素子42上面の電極421に設けられたスタッドバンプ423が、空間41内に露出した半田561を介して接続されている。貫通電極55の上端には、第一配線57が接続されており、第一配線57は水平方向に延在し、接続部材4に接続されている(図3参照)。また、第三配線56は、インターポーザ51下面の2層の絶縁層52,53によって挟まれて保護されている。
なお、第三配線56は銅製であるとしたが、導体であれば素材は適宜変更可能であり、例えば、アルミニウムを使用することとしても良い。
また、インターポーザ51には、スペーサー基板40の貫通孔401と連通してZ方向に貫通するインレット512が形成されている。なお、絶縁層52〜54のうち、インレット512近傍を被覆する各部分は、インレット512よりも大きい開口径となるように形成されている。
接着層60は、配線基板50の上面に配設された第一配線57を覆いつつ、インターポーザ51の絶縁層54の上面に積層され、接合されている。この接着層60は、保持部90と接着する層で感光性樹脂層であるとともに、第一配線57を保護する保護層となっている。
また、接着層60には、インレット512と連通してZ方向に貫通するインク供給孔601が形成されている。
ここで、連通路312、貫通孔321,401、インレット512及びインク供給孔601は、インク室3と圧力室311とを連通する個別流路70を構成している。
次に、第2インク射出部8の構成について、図8を用いて説明する。なお、第1インク射出部7とは構成の異なる配線基板50についてのみ説明することとし、他の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
配線基板50は、例えば、シリコン製の基板であるインターポーザ51を備えている。インターポーザ51の下面には、2層の二酸化ケイ素の絶縁層52,53が被覆され、上面には、同じく二酸化ケイ素の絶縁層54が被覆されている。そして、絶縁層52,53のうち下方に位置する絶縁層53が、スペーサー基板40の上面に積層され、接合されている。
インターポーザ51の下面には、第三配線56が水平方向に延在しており、インターポーザ51下面の2層の絶縁層52,53によって挟まれて保護されている。第三配線56の一端には、圧電素子42上面の電極421に設けられたスタッドバンプ423が、空間41内に露出した半田561を介して接続されている。また、第三配線56の他端には、第二配線58が接続されており、第二配線58は水平方向に延在し、接続部材4に接続されている(図3参照)。
以上の構成を具備する第1インク射出部7及び第2インク射出部8には、インク室3内のインクが個別流路70を通じて圧力室311に供給される。そして、駆動部5からの駆動信号に応じて、接続部材4に接続された第一配線57又は第二配線58、第三配線56を通じて電極421,422間に電圧が印加され、電極421,422に挟まれた圧電素子42が振動板32とともに変形し、圧力室311内のインクが押し出されてノズル11から射出される。
[ノズルの配置]
ノズル11は、図10に示すように、ノズル基板10上に平行四辺形状の4つのノズル形成エリアN1〜N4を形成し、各ノズル形成エリア内に平行四辺形の各辺の方向に沿ってマトリクス状に並んで配置されている。なお、以下の説明では、平行四辺形のうちY方向に平行な方向を第1方向D1とし、X方向からY方向に対して幾分傾斜した方向を第2方向D2として説明する。
ノズル形成エリアN1〜N4は、第1方向D1と第2方向D2の向きが同じで、同一面積の領域がX方向に4つ並んだものであり、それぞれのエリア内には、同数のノズル11が設けられている。また、ノズル形成エリアN1〜N4は、ノズル基板10上において、X方向の下流側から順にN1,N3,N2,N4の順番で並んでおり、ノズルのX方向への列間隔が均等になっている。また、ノズル形成エリアN1〜N4は、Y方向の下流側に向かってN1,N2,N3,N4の順に等間隔でわずかずつずれて配置されている。そして、ノズル基板10上に設けられた全てのノズル11が第1方向D1(Y方向)に対して、等間隔でわずかずつずれるように配置されている。
ノズル11の数は、第1方向D1にn個(例えば、n=64)、第2方向D2にm個(例えば、m=16)設けられており、ノズル形成エリアN1〜N4内において、第1方向D1と第2方向D2に沿って所定の順番で配列されている。
[ノズル形成エリアの配線]
インクジェットヘッド1におけるノズル形成エリアN1〜N4の配置は、図11に示す通り、X方向の下流側からN1、N3、N2、N4となるように配置されている。
また、各ノズル形成エリアN1〜N4は、それぞれのノズル形成エリアから近い方の配線基板50の端部に配線されており、具体的には、N1とN3はX方向の下流側、N2とN4はX方向の上流側に配線されて接続部材4に接続され、最終的に駆動部5に接続される。
更に詳しく説明すると、ノズル形成エリアN1,N4は、ノズル基板10の端部側に設けられたノズル形成エリアであり、第2インク射出部8によって形成されている。したがって、配線基板50の下面の第二配線58から配線され、図11において、N1はX方向の下流側、N4はX方向の上流側に配線されて接続される。また、ノズル形成エリアN2,N3は、ノズル基板10の中央部側に設けられたノズル形成エリアであり、第1インク射出部7によって形成されている。したがって、貫通電極55を介して配線基板50の上面の第一配線57から配線され、図11において、N3はX方向の下流側、N2はX方向の上流側に配線されて接続される。
なお、説明の都合上、図11では、ノズル形成エリアN2、N3において、上部の一箇所のみ貫通している図を示しているが、実際には、各ノズル11に対応して、それぞれ一つずつ貫通電極55を備え、各ノズル11に対応して一つずつ配線基板50を貫通して配線されている。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係るインクジェットヘッド1を、図12及び図13を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一の構成に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態のインクジェットヘッド1は、図12に示すように、分離部材6が、インク室3を分離する分離壁3bと、インク供給孔形成面600に接合して当該分離壁3bを保持する分離壁保持部90bとによって形成されている。ここで、分離壁保持部90bにおける分離壁3bを保持する面の幅W2が、分離壁3bの幅W3よりも大きくなるように形成されている(図13参照)。
分離壁保持部90bには、分離部材6と平面視した際に重なる位置にあるインク供給孔601が、当該インク供給孔601とインク室3とを連通する連通部602が形成されている。
また、分離壁保持部90bと分離壁3bとが接する部分の強度を向上させる観点からは、分離壁保持部90bと分離壁3bとが接する部分の幅が、分離されたインク室3を跨いで隣接するインク供給孔601の列間隔の距離A1(図6参照)よりも大きくなるように形成されていることが好ましい。
また、分離壁3bと分離壁保持部90bとが一体成形されたものを用いてもよい。これにより、分離壁3bと分離壁保持部の結合部分の強度を向上させることができるので、分離壁3bの幅を狭くしても、使用に耐えうる強度を得やすくなる。
なお、図6を用いて説明した分離部材6の幅W1は、第2実施形態に係るインクジェットヘッド1においては、分離部材6のうち最も幅が広くなる部分である分離壁保持部90bの幅のことを意味する。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係るインクジェットヘッド1を、図14及び図15を参照して説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
第3実施形態のインクジェットヘッド1は、図14に示すように、分離部材6が、インク室3を分離する分離壁3bと、インク供給孔形成面600に接合して当該分離壁3bを保持する分離壁保持部90bとによって形成されている。
分離壁保持部90bは、インク供給孔601を全て覆うように設けられている。図14に示した例では、分離壁保持部90bは、インク室3の外周壁3aよりも外側まで延在するように設けられており、インク室3の外周壁3aを保持している。これにより、分離壁保持部90bとインク供給孔形成面600との接着面積を大きくすることができるため、接着強度を飛躍的に向上させることができる。
また、分離部材6を形成する分離壁保持部90bには、当該分離壁保持部90bに重なる位置にあるインク供給孔601の各々の上部に、当該インク供給孔601とインク室3とを連通する連通部602が設けられている。また、分離部材6には、インク室3のうち一のインク室3に隣接する他のインク室3に最も近い位置にある当該一のインク室3内の第1インク供給孔601aと、当該第1インク供給孔601aと当該一のインク室3内で隣接する第2インク供給孔601bとが共通で当該一のインク室3と連通する共通連通部603が形成されている。また、図14及び図15に示すように、共通連通部603は、インク室3の内部側(X方向)に隣接するインク供給孔601と共通でインク室3と連通させることが好ましいが、これに限られない。また、共通連通部603は、2つのインク供給孔601とインク室3とを連通する形態に限られず、3つ以上のインク供給孔601とインク室3とを連通する形態であってもよい。これにより、スペースを確保しにくい上記第1インク供給孔601aとインク室3とを好適に連通させることができる。
共通連通部603以外の連通部602は、インク供給孔601とインク室3を連通していれば特に形状は限られないが、接着面積を大きくする観点からは、インク供給孔601ごとに、インク供給孔601の断面積よりも少し大きな断面積を有する円柱形状の孔によって形成されていることが好ましい(図15参照)。
なお、第3実施形態における分離部材6の幅W1は、分離部材6のうち最も幅が広くなる部分である分離壁保持部90bのX方向の幅のことを意味しており、インク室3を跨いで隣接するインク供給孔601の列間隔の距離A1より大きいことは明らかである。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係るインクジェットヘッド1を、図16〜図18を参照して説明する。なお、第1〜3実施形態と同一の構成に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
第4実施形態のインクジェットヘッド1は、第3実施形態で説明した分離壁保持部90bが、インク供給孔形成面600に面するスペーサー部91と、スペーサー部91の上面に接合された保持部本体92とによって形成されている。これにより、まずスペーサー部91を正確に位置あわせして高精度に設けた後に、当該スペーサー部91を目印として、保持部本体92を設けることができる。そして、さらにその上部に、インク室3の分離壁3b及び外周壁3aをそれぞれ接合することができる。
スペーサー部91は、インク供給孔形成面600の一面を全て覆うようにして、インク室の外周壁よりも外側まで延在するように設けられている。
また、スペーサー部91には、スペーサー部91と重なる位置にあるインク供給孔601の各々の上部に、当該インク供給孔601の各々とインク室3とを連通する連通部602が設けられている。また、スペーサー部91には、第3実施形態と同様に、インク室3のうち一のインク室3に隣接する他のインク室3に最も近い位置にある当該一のインク室3内の第1インク供給孔601aと、当該第1インク供給孔601aと当該一のインク室3内で隣接する第2インク供給孔601bとが共通で当該一のインク室3と連通する共通連通部603が形成されている。また、図16及び図17に示すように、共通連通部603は、インク室3の内部側(X方向)に隣接するインク供給孔601と共通でインク室3と連通させることが好ましい。
また、スペーサー部91は、位置合わせを高精度に行う観点から薄くすることが好ましく、保持部本体92よりもZ方向の厚さが薄いことが好ましい。また、具体的には、スペーサー部91は、厚さが0.05〜0.5mmの範囲内であることが好ましく、0.1〜0.3mmの範囲内であることがさらに好ましい。0.5mm以下とすることによって、加工精度の高いスペーサー部91とすることが可能であり、位置調整も高精度に行うことができる。また、0.05mm以上とすることによって、スペーサーとして十分な強度を得ることができる。
また、図17等に示すように、スペーサー部91のうちインク室3の内部に位置する領域は、他の領域よりもさらに厚さが薄くなるように形成してもよい。
また、スペーサー部91のヘッドチップ2への接合は、高精度に位置合わせを行う観点から、スペーサー部91とヘッドチップ2のそれぞれにアライメントマークを設けて、それぞれを位置決めして接合することが望ましい。本発明のスペーサー部91を有した位置合わせの方法を用いれば、±5μm程度の誤差レベルでの位置合わせが可能であり、10μm程度の狭ピッチのインク供給孔601を有するインク供給孔形成面600に対しても、高精度に位置合わせ可能である。
また、スペーサー部91を形成する材料としては、特に限られないが、ヘッドチップ2を形成する材料と熱膨張係数の近い材料とすることが好ましい。具体的には、ヘッドチップ2の上面の基板をシリコンで形成した場合には、スペーサー部91をシリコン、42アロイ、又はガラス等によって形成することが好ましい。また、これらのうち、インク耐性、強度、及び耐熱性の観点から、42アロイを使用することが特に好ましい。また、ヘッドチップ2上面の基板をSUSで形成した場合には、スペーサー部91をSUSで形成することが好ましい。
保持部本体92は、スペーサー部91の上面のうち少なくともインク室の分離壁3b及び外周壁3aが接合する部分に設けられ(図18等参照)、分離壁3b及び外周壁3aを保持している。また、インク室3の分離壁3b及び外周壁3aを高精度に接合する観点から、保持部本体92の上面における高さが均一であることが好ましい。
また、分離壁保持部90b(スペーサー部91及び保持部本体92)は、分離壁3bと重なる位置に、インク室3側に突出する突出部93を有している。突出部93は、インク供給孔形成面600と接する面側から、分離壁3bと接する面側に向かって、幅が広くなるように形成されている。具体的には、突出部93は、インク供給孔形成面600と接する面側から、分離壁3bと接する面側に向かって、階段状に広がるように形成されていることが好ましい。
また、突出部93は、スペーサー部91及び保持部本体92のいずれか一方を階段状に広がるように設けても良いが、図17に示すように、スペーサー部91と保持部本体92とがそれぞれ階段状に広がるように設けることが好ましい。これにより、スペーサー部91と保持部本体92との接着面、及び保持部本体92と分離壁3bとの接着面の面積をそれぞれより広くすることができるので、それぞれの接着面における接着強度を向上させることができる。
また、突出部93の形状は、階段状に広がるように形成することが製造効率の観点からは好ましいが、インク供給孔形成面600と接する面側から、分離壁3bと接する面側に向かって、幅が広くなる形状であればよく、例えば、XY平面の断面積が徐々に大きくなる形状としても良い。
[本発明における技術的効果]
以上、説明した通り、本発明のインクジェットヘッド1のヘッドチップ2には、インク室3からヘッドチップ2内の各々の圧力室311にインクを供給するための複数のインク供給孔601が設けられている。また、インク室3は、インク供給孔601が形成されたインク供給孔形成面600に接合する分離部材6によって複数に分離されている。また、分離部材6は、インク供給孔601に重なる位置に設けられ、当該重なる位置のインク供給孔601とインク室3とを連通する連通部602が形成されている。
そして、分離部材6とインク供給孔形成面600との接合面における分離部材6の幅W1の少なくとも一部は、分離されたインク室3を跨いで隣接するインク供給孔601の列間隔の距離A1よりも大きくなるように形成されている。
これにより、分離部材6とインク供給孔形成面600との接着面積を大きくすることができるので、簡易な構成の分離部材6を用いて、高強度でインク室3を分離可能である。
また、本発明のインクジェットヘッド1としては、分離部材6を、インク室3を分離する分離壁3bと、インク供給孔形成面600に接合し分離壁3bを保持する分離壁保持部90bとによって形成し、分離壁保持部90bにおける分離壁3bを保持する面の幅W2が、分離壁3bの幅W3よりも大きいことが好ましい。
また、分離壁保持部90bと分離壁3bとが接する部分の強度を向上させる観点からは、分離壁保持部90bと分離壁3bとが接する部分の幅が、分離されたインク室3を跨いで隣接するインク供給孔601の列間隔の距離A1よりも大きくなるように形成されていることが好ましい。
また、分離壁3bと分離壁保持部90bとの結合部分の強度を向上させる観点からは、分離壁3bと分離壁保持部90bとは一体成形されていることが好ましい。
また、分離壁保持部90bとインク供給孔形成面600との接着面積を大きくして、接着強度を向上させる観点からは、分離壁保持部90bが、インク供給孔601を全て覆うように設けられていることが好ましい。また、同様の観点から、分離壁保持部90bが、インク室3の外周壁3aよりも外側まで延在して設けられていることがさらに好ましい。
また、分離壁保持部90bは、分離壁3bと重なる位置に、インク室3側に突出する突出部93を有しており、当該突出部93は、インク供給孔形成面600と接する面側から、分離壁3bと接する面側に向かって、幅が広くなるように形成されていることが好ましい。
これにより、分離壁保持部90bと分離壁3bとの接着面の面積をより広くとることができる。
また、突出部93は、製造効率の観点からは、インク供給孔形成面600と接する面側から、分離壁3bと接する面側に向かって階段状に広がるように形成されていることが好ましい。
また、分離壁保持部90bは、インク供給孔形成面600に面するスペーサー部91と、当該スペーサー部91の上面に接合された保持部本体92と、を有することが好ましい。
これにより、まずスペーサー部91を正確に位置あわせして設けた後に、当該スペーサー部91を目印として、保持部本体92を設けることができるので、位置合わせをより高精度に行うことができる。
また、分離部材6には、インク室3のうち一のインク室3に隣接する他のインク室3に最も近い位置にある当該一のインク室3内の第1インク供給孔601aと、当該第1インク供給孔601aと当該一のインク室3内で隣接する第2インク供給孔601bとが共通で当該一のインク室3と連通する共通連通部603が形成されていることが好ましい。
これにより、スペースを確保しにくい上記第1インク供給孔601aとインク室3とを好適に連通させることができる。
また、インク供給孔601は、列間隔がそれぞれ等間隔であり、かつ4列以上並ぶように配列されていることが好ましい。
また、本発明の分離部材6を用いてインク室3を分離する構成では、インク供給孔形成面600上に、分離部材6を接合するための広いスペースを別途確保しなくとも、インク室3を分離することができる。したがって、例えば、列間隔がそれぞれ等間隔で高密度にインク供給孔601が設けられた1色用のヘッドチップ2に対しても、分離部材6を用いて、インク室3を好適に分離することができる。
[その他]
本発明の今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した詳細な説明に限定されるものではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、インク室3をX方向に2つに分離した実施形態について説明したが、インク室3が複数に分離されていれば、インク室3を分離する方向や数は適宜変更可能である。例えば、インク室をX方向に4つに分離するように構成してもよい。
また、分離されたインク室3の各々には、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及び黒(K)のインクが、それぞれ1色ずつ貯留されているとしたが、同色のインクが貯留されていてもよい。
また、インク室3の外周壁3aの一部を弾性力のある樹脂部材によって形成しても良い。これにより、インク室3の内圧が急激に上昇又は低下することを防ぎ、インク室3から圧力室311に安定してインクを供給することができる。
また、ノズル11の配置を、平行四辺形状の4つのノズル形成エリアに分割して配置することとしたが、ノズル形成エリアの形状や数は適宜変更可能であり、例えば、8つのノズル形成エリアを設けてもよい。
また、ノズル11の配置に関しても適宜変更可能であり、例えば、第1方向D1と第2方向D2とが直交するように配置しても良い。
また、第一配線57、第二配線58は、各圧電素子42に接続できるように構成されていれば、配線方法は特に限られない。但し、配線基板50には、インク流路としての個別流路70が設けられているため、個別流路70を避けるようにして配線する必要がある。
また、圧力発生手段として圧電素子42を使用することとしたが、インクを射出できる機構を備えていれば特に限られることはなく、例えば、サーマル(電気熱変換素子)を使用することとしても良い。
1 インクジェットヘッド
2 ヘッドチップ
3 インク室
3a 外周壁
3b 分離壁
11 ノズル
42 圧電素子(圧力発生手段)
90b 分離壁保持部
91 スペーサー部
92 保持部本体
93 突出部
100 インクジェット記録装置
311 圧力室
600 インク供給孔形成面
601 インク供給孔
601a 第1インク供給孔
601b 第2インク供給孔
602 連通部
603 共通連通部

Claims (12)

  1. インクを射出する複数のノズルと、前記複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室と、前記複数の圧力室の内部の圧力変化を生じさせることにより、前記ノズルからインクを射出させる圧力発生手段と、を有するヘッドチップと、
    前記複数の圧力室に供給するインクを貯留するインク室と、を備えるインクジェットヘッドであって、
    前記ヘッドチップには、前記インク室から当該ヘッドチップ内の各々の圧力室にインクを供給するための複数のインク供給孔が設けられており、
    前記インク室は、前記インク供給孔が形成された面であるインク供給孔形成面に接合する分離部材によって複数に分離され、
    前記分離部材は、前記インク供給孔に重なる位置に設けられ、当該重なる位置のインク供給孔と前記インク室とを連通させる連通部が形成されており、
    前記分離部材と前記インク供給孔形成面との接合面における前記分離部材の幅の少なくとも一部は、分離された前記インク室を跨いで隣接するインク供給孔の列間隔の距離よりも大きいことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記分離部材は、前記インク室を分離する分離壁と、前記インク供給孔形成面に接合し当該分離壁を保持する分離壁保持部とによって形成されており、
    前記分離壁保持部における前記分離壁を保持する面の幅が、前記分離壁の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記分離壁保持部と前記分離壁とが接する部分の幅が、分離された前記インク室を跨いで隣接するインク供給孔の列間隔の距離よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記分離壁と前記分離壁保持部とは一体成形されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記分離壁保持部は、前記インク供給孔を全て覆うように設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記分離壁保持部は、前記インク室の外周壁よりも外側まで延在して設けられていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記分離壁保持部は、前記分離壁と重なる位置に、前記インク室側に突出する突出部を有しており、
    前記突出部は、前記インク供給孔形成面と接する面側から、前記分離壁と接する面側に向かって、幅が広くなるように形成されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記突出部は、前記インク供給孔形成面と接する面側から、前記分離壁と接する面側に向かって、階段状に広がるように形成されていることを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッド。
  9. 前記分離壁保持部は、前記インク供給孔形成面に面するスペーサー部と、当該スペーサー部の上面に接合された保持部本体と、を有することを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  10. 前記分離部材には、前記インク室のうち一のインク室に隣接する他のインク室に最も近い位置にある当該一のインク室内の第1インク供給孔と、当該第1インク供給孔と当該一のインク室内で隣接する第2インク供給孔とが共通で当該一のインク室と連通する共通連通部が形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  11. 前記インク供給孔は、列間隔がそれぞれ等間隔であり、かつ4列以上並ぶように配列されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドを備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
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