JP2017099372A - 発酵ショウガ含有組成物の製造方法 - Google Patents

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【課題】 高い抗糖化及びコラゲナーゼ阻害作用を有する発酵ショウガ含有組成物を得ることが可能な発酵ショウガ含有組成物の製造方法を提供すること。【解決手段】 ショウガ科植物原料を発酵させる発酵工程と、前記発酵物に対してショウガ科植物原料を添加する添加工程と、前記ショウガ科植物原料を添加した発酵物を、加圧下、100℃を超える温度で加熱処理する加熱工程とを有することを特徴とする発酵ショウガ含有組成物の製造方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、発酵ショウガ含有組成物の製造方法に関する。
ショウガ科植物には、ジンゲロール、ショウガオール等の成分が含まれており、殺菌作用、抗酸化作用、血行促進等の様々な効能があることが知られている。
このショウガ科植物に関しては、種々の研究が行われており、例えば、ショウガ科植物中のジンゲロールをショウガオールに変換するショウガオールの富化方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法は、ショウガ科植物を発酵液と混合した後、30〜90℃の条件の下、120〜500時間といった長時間をかけて熟成を行うものである。
また、ショウガ科植物を発酵した後加熱して得た加熱発酵ショウガが、血中中性脂肪の低減効果を有することが報告されている(特許文献2参照)。この加熱発酵ショウガの製造においても、特許文献1の方法と同様に、30〜90℃の条件の下、120〜500時間といった長時間をかけて熟成を行っている。
他方、近年、美容業界や医療業界においては、酸化と共に糖化が美容や健康に影響することがわかってきており、抗糖化作用が注目されている。
例えば、上記のようなショウガ科植物には、抗糖化作用があることが知られているが、ショウガ科植物に関する抗糖化作用についてのさらなる研究はほとんどなされていない。加熱発酵ショウガについて記載された特許文献2においては、製造された加熱発酵ショウガが、糖化の一因となる血糖値上昇を抑制する効果を有するか否か調査されているが、血糖値低減効果はないと報告されている(特許文献2の図1参照)。
特許第5297294号公報 特開2014−205629号公報
本発明の課題は、高い抗糖化作用及びコラゲナーゼ阻害作用を有する発酵ショウガ含有組成物を得ることが可能な発酵ショウガ含有組成物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、ショウガ科植物の効能が注目される中、その加工方法及び新たな効能について鋭意研究したところ、ショウガ科植物原料を発酵した後、この発酵物にショウガ科植物原料を添加する処理を施し、さらに、これを加圧条件下で加熱処理するという特別な操作を行うことにより、高い抗糖化作用や高いコラゲナーゼ阻害作用を有する美容効果の高い新たな発酵ショウガ含有組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。また、この製造方法により、含有されるショウガオールの量が増大することを見出した。
すなわち、本発明は、ショウガ科植物原料を発酵させる発酵工程と、前記発酵物に対してショウガ科植物原料を添加する添加工程と、前記ショウガ科植物原料を添加した発酵物を、加圧下、100℃を超える温度で加熱処理する加熱工程とを有することを特徴とする発酵ショウガ含有組成物の製造方法に関する。
本発明の製法は、さらに、加熱工程で処理した発酵物を乾燥する乾燥工程を有することが好ましい。
また、本発明は、上記発酵ショウガ含有組成物の製造方法における各工程と、該各工程における処理を経た発酵ショウガ含有組成物を基材に配合する配合工程とを有することを特徴とする美容組成物の製造方法に関する。
本発明の発酵ショウガの製造方法によれば、高い抗糖化作用や高いコラゲナーゼ阻害作用を有する美容効果の高い発酵ショウガ含有組成物を得ることができる。
本発明の製法により製造した発酵ショウガ含有組成物による、AGEs生成阻害率(糖化反応阻害率)を示すグラフである。横軸は、試験物質の濃度(mg/mL)を示す。 本発明の製法により製造した発酵ショウガ含有組成物による、コラゲナーゼ阻害率を示すグラフである。横軸は、被験物質の濃度(mg/mL)を示す。 実施例及び比較例に係る発酵ショウガ含有組成物の製造方法の概要、及び各製法で製造された発酵ショウガ含有組成物に含まれるショウガオールの測定結果を示す図である。
本発明の発酵ショウガの製造方法としては、ショウガ科植物原料を発酵させる発酵工程と、前記発酵物に対してショウガ科植物原料を添加する添加工程と、前記ショウガ科植物原料を添加した発酵物を、加圧下、100℃を超える温度で加熱処理する加熱工程とを有する製法であれば特に制限されるものではなく、さらに、加熱工程で処理した発酵物を乾燥する乾燥工程を有することが好ましい。
従来、ショウガ科植物に発酵処理を施す発酵ショウガの製造においては、上記特許文献1、2等に記載のように、発酵時又は発酵後に比較的低温の加熱で長時間かけて製造するという手法が用いられていたが、本発明の製法においては、発酵したショウガをそのまま加熱するのではなく、発酵物に一旦未発酵のショウガ科植物原料を加え、その後の加熱処理も、加圧条件下の高い温度で行うという特別な処理を採用した。
これらの特別な処理により、本発明においては、高い抗糖化作用や高いコラゲナーゼ阻害作用を有する美容効果の高い新たな発酵ショウガ含有組成物を得ることができる。高い抗糖化作用により、AGEsの生成及び蓄積を抑制することができることから、コラゲナーゼの分泌量が低減され、コラーゲンの機能維持に役立つと共に、くすみや黒ずみを防止して、肌の透明感を維持することができる。また、高いコラゲナーゼ阻害作用により、コラーゲン繊維の破壊を抑制し、皮膚の弾力性等を保持して、しわやたるみの原因を除去することができる。したがって、これら両者の作用により、本発明の発酵ショウガ含有組成物は、特に高い肌美容の効果を有する。
さらに、本発明の製造方法により得られた発酵ショウガ含有組成物は、ショウガオール含有量が飛躍的に増加しており、これによる生理活性の増加も期待することができる。
本発明の発酵ショウガの製造方法に用いられるショウガ科植物原料としては、例えば、三州生姜、黄生姜、金時生姜、谷中生姜等の各種生姜を挙げることができる。本発明に用いられるショウガ科植物原料の形態としては、根茎をそのまま用いる他、スライス、粉砕物、搾汁、抽出物等として用いることができる。粉砕物としては、粉末、顆粒等が挙げられる。絞汁や抽出物は、液状であってもよいが、ペースト状や乾燥粉末として用いることもできる。抽出物は、適当な溶媒を用いて抽出することに得ることができ、溶媒としては、例えば、水、エタノール、含水エタノールを用いることができる。本発明の製造方法においては、乾燥粉末を用いることが特に好ましい。
本発明の発酵工程において、ショウガ科植物原料を発酵させる方法としては、自家発酵や、菌体による発酵等が挙げられるが、菌体による発酵が好ましい。菌体としては、麹菌、酵母菌、乳酸菌、酢酸菌、枯草菌等の発酵に通常使用される微生物を用いることができ、これらの中でも麹菌を用いることが好ましい。本発明において用いられる微生物は一種であっても、二種以上であってもよい。
本発明において用いる麹菌としては、黒麹菌、白麹菌、黄麹菌、紅麹菌等が挙げられ、市販品を好適に使用することができる。具体的には、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)(黒麹菌)、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)(黒麹菌)、アスペルギルス・ナカザワイ(Aspergillus nakazawai)(黒麹菌)、アスペルギルス・ウサミ(Aspergillus usamii)(黒麹菌)、アスペルギルス・ルーチェンシス(Aspergillus luchensis)(黒麹菌)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)(黒麹菌)、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)(白麹菌)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)(黄麹菌)等のアスペルギルス属に属する微生物を挙げることができる。
酵母菌としては、例えば、デバリョマイセス属、サッカロマイセス属、ピチア属、クルイベロマイセス属、トルラスポラ属、シュビア属、ブレッタノマイセス属、クリプトコッカス属、エレモテリウム属、イッサチェンキア属、クロッケラ属、リポマイセス属、メトシュニコウイア属、ロードトルア属、シゾサッカロマイセ属、ジゴサッカロマイセス属、カンジダ属に属する微生物を挙げることができる。また、乳酸菌としては、例えば、ストレプトコッカス属、ラクトバチルス属に属する微生物を挙げることができる。
ショウガ科植物原料に菌体を作用させる方法としては、ショウガ科植物原料に菌体やその培養液を噴霧する方法や、ショウガ科植物原料を菌体の培養液に浸漬又は添加する方法等を挙げることができ、菌体の培養液としては、合成又は天然の培地を用いて培養した培養液や、植物由来の発酵液を例示することができる。
菌体による発酵は、例えば、温度5〜70℃、好ましくは10〜40℃、より好ましくは15〜30℃、さらに好ましくは30℃未満の条件で、1〜30日間、好ましくは3〜14日間行うことが好ましい。
本発明の添加工程は、発酵工程において発酵した発酵物に対してショウガ科植物原料を添加する工程であり、本工程で添加するショウガ科植物原料としては、その種類や形態が、発酵工程で用いたものと同一のもであっても、異なるものであってもよいが、同一のものであることが好ましい。
本発明の添加工程におけるショウガ科植物原料の添加量としては、発酵工程において用いるショウガ科植物原料1質量部に対して、0.5〜50質量部であることが好ましく、1〜30質量部であることが好ましく、1.5〜15質量部であることがさらに好ましい。
本発明の加熱工程は、上記添加工程後、加圧下、100℃を超える温度で加熱処理する工程であり、添加工程において添加したショウガ科植物原料の発酵が十分に進まない程度の時間内に処理を行う(開始する)ことが好ましい。具体的に、例えば、添加工程の処理後、12時間以内に加熱工程の処理を行うことが好ましく、6時間以内に行うことがより好ましく、3時間以内に行うことがさらに好ましく、1時間以内に行うことが特に好ましい。
加熱条件としては、加熱温度が、105〜200℃であることが好ましく、105〜180℃であることがより好ましく、105〜150℃であることがさらに好ましく、105〜120℃であることが特に好ましい。また、加熱時間が、1〜24時間であることが好ましく、1〜12時間であることがより好ましく、1〜10時間であることがさらに好ましい。本発明の製造方法においては、例えば特許文献2で示されるような従来の加熱発酵ショウガの製法に比べて、短時間で高い効果を有する目的物を得ることができる。
乾燥工程における乾燥処理方法としては、特に制限されるものではなく、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥等、各種の乾燥方法を採用することができる。
また、本発明の美容組成物の製造方法としては、上記発酵ショウガ含有組成物の製造方法における各工程と、かかる各工程における処理を経た発酵ショウガ含有組成物を基材に配合する配合工程とを有することを特徴とする。基材としては、賦形剤や担体等、医薬品や食品や化粧料等において通常用いられる液体、固体等の各種形態の材料(原料)を挙げることができる。
本発明の製法により製造される美容組成物は、美容効果を奏するものであれば特に制限されるものではなく、美容に用いられる点において、製品として他の製品と区別できるものであることが好ましい。かかる美容に用いられる美容用組成物としては、例えば、本発明の製法により製造された製品の本体、包装、説明書、宣伝物のいずれかに美肌効果、抗糖化効果、コラゲナーゼ阻害効果等の美容効果の機能がある旨を表示したものを挙げることができる。具体的には、医薬品(医薬部外品を含む)や、化粧品や、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等の所定機関より効能の表示が認められた機能性食品などのいわゆる健康食品等を挙げることができる。
本発明の製法により製造される美容組成物は、経口用又は外用として使用することができる。外用剤としては、皮膚、頭皮等に塗布して用いるものであれば、特に制限はなく、その形態としては、軟膏剤、クリーム剤、ジェル剤、ローション剤、乳液剤、パック剤、湿布剤等の皮膚外用剤や、注射剤等の形態を挙げることができる。
また、本発明の美容組成物を経口剤として用いる場合、その形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、液剤、粒状剤、棒状剤、板状剤、ブロック状剤、固形状剤、丸状剤、ペースト状剤、クリーム状剤、カプレット状剤、ゲル状剤、チュアブル状剤、スティック状剤等を挙げることができる。これらの中でも、錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、液剤の形態が特に好ましい。具体的には、サプリメント、食品添加剤、ペットボトル、缶、瓶等に充填された容器詰飲料、水(湯)、牛乳、果汁、青汁等に溶解して飲むためのインスタント粉末(顆粒)飲料等を例示することができる。これらは食事の際などに手軽に飲食しやすく、また嗜好性を高めることができるという点で好ましい。
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
[実施例1]
グルコース及び酵母エキスを含むGE培地(液体培地)に、黒麹菌であるA.awamoriを添加し、28℃にて2日間、液体用の培養タンクで培養した。その後、培養した培地の濃度が3.8%となるようにGE培地で希釈し、ショウガの乾燥粉末(国産ショウガパウダー)を濃度が1%となるように添加した。このショウガの乾燥粉末を添加した培地を、28℃にて6日間、液体用の培養タンクで培養し、ショウガの乾燥粉末を発酵させた(発酵工程)。発酵後、発酵工程で用いたものと同じショウガの乾燥粉末を濃度が3%となるように添加した(添加工程)。添加後すぐに加圧条件下で115〜120℃にて2時間、加熱処理を行った(加熱工程)。その後、凍結乾燥によって乾燥し(乾燥工程)、本発明の実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物を得た。
実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物を用いて、抗糖化確認試験、コラゲナーゼ阻害確認試験、及びショウガオール含有量確認試験を行った。
[抗糖化確認試験]
本抗糖化確認試験は、「Inhibitory effect of the compounds isolated from Rhus verniciflua on aldose reductase and advanced glycation endproducts.」(Lee EH, Song DG, Lee JY, Pan CH, Um BH, Jung SH. Biol Pharm Bull. 2008 Aug;31(8):1626-30.)に記載の手法に若干の修正を施して行った。具体的には、以下のように行った。
(試薬の調製)
リン酸緩衝剤粉末(1/15mol/L pH7.2)(和光純薬工業(株))を蒸留水に溶解して、67mMリン酸緩衝液(以下、67mM PBと略する)を調製した。また、D(+)グルコース(ナカライテスク(株))を67mM PBで溶解して、200mg/mLグルコース溶液を調製した。さらに、アルブミン(ウシ血清由来コーンフラクションV、pH7.0、生化学用)(和光純薬工業(株))(以下、BSAと略する)を67mM PBで溶解して、40mg/mL BSAを調製した。
(試験)
被験物質(実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物又は比較例に係るショウガ乾燥粉末)の所定量をそれぞれ67mM PBで溶解して、被験物質溶液を調製した。この被験物質溶液とグルコース溶液及びBSA溶液とを下記表1に示す割合で配合して、試験溶液(test)を調製した。同様に、下記の割合にて配合して、試験溶液(blank)、コントロール(test)、及びコントロール(blank)を調製した。被験物質の最終濃度は、図1の横軸(mg/mL)に示される通りである。
試験溶液(test,blank)及びコントロール(test,blank)を60℃で48時間インキュベートした。インキュベート後の試験溶液(test,blank)及びコントロール(test,blank)について、370nmで励起したときの440nmの蛍光強度を分光蛍光光度計で測定し、次の式によりAGEs生成阻害率(%)を算出した。
AGEs生成阻害率(%)
=(1 - [(Sample test - Sample blank) / (Control test - Control blank)])×100
(式中、「Sample test」は、試験溶液(test)の蛍光強度を示し、「Sample blank」は、試験溶液(blank)の蛍光強度を示し、「Control test」は、コントロール(test)の蛍光強度を示し、「Control blank」は、コントロール(blank)の蛍光強度を表す。)
その結果を図1に示す。図1に示されるように、本発明の実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物を含む場合、比較例に係るショウガの乾燥粉末を含む場合に比べて、AGEsの生成が明らかに阻害された。
[コラゲナーゼ阻害確認試験]
(サンプル液の調製)
0.1%BSA(ウシ血清アルブミン)含有ダルベッコPBS(Phosphate Buffered Saline)(−)を用いて、被験物質(実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物又は比較例に係るショウガの乾燥粉末)が、20mg/mLとなるように調製した。ボルテックスミキサーにて60分間振盪した後、遠心し上清を回収し、さらに、0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を用いて被験物質が所定濃度となるように希釈し、試験溶液を調製した。なお、被験物質の最終濃度が、図2の横軸(μg/mL)に示される値となるように調製を行った。
(酵素溶液の調製)
コラゲナーゼB(Roche製)を、0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を用いて10μg/mLとなるよう調製した。
(蛍光基質溶液の調製)
DMSOで溶解した蛍光基質(MOCAc−Pro−Leu−Gly−Leu−Apr(DNP)−Ala−Arg−NH、ペプチド研究所製)を、0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を用いて5μMに希釈したものを蛍光基質溶液として用いた。
(コラゲナーゼ阻害活性の測定)
96well black plateへ試験溶液またはコントロールとして0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を50μL/wellで添加した。その後、酵素溶液(test)又は0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)(blank)を100μL/wellで添加し、37℃で10分間インキュベートした。さらに、蛍光基質溶液を50μL/wellで添加し、遮光して37℃、60分間インキュベートした。320nmで励起し、405nmにおける蛍光強度を測定した。
各被験物質のコラゲナーゼ阻害率は下記の式にて算出した。
コラゲナーゼ阻害率
=(1 - [(Sample test - Sample blank) / (Control test - Control blank)])×100
(式中、「Sample test」は、試験溶液(test)の蛍光強度を示し、「Sample blank」は、試験溶液(blank)の蛍光強度を示し、「Control test」は、コントロール(test)の蛍光強度を示し、「Control blank」は、コントロール(blank)の蛍光強度を表す。)
その結果を図2に示す。図2に示されるように、本発明の実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物を含む場合、比較例に係るショウガの乾燥粉末を含む場合に比べて、コラゲナーゼ活性が明らかに阻害された。
[ショウガオール含有量確認試験]
実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物のショウガオール量の測定は、HPLCを用いて行った。
また、比較として、以下の製法により製造したものについてもショウガオールの測定を行った。
(比較例1)
発酵工程においてショウガの乾燥粉末(国産ショウガパウダー)を濃度が5%となるように添加し、添加工程を省略した以外は、実施例1と同じ方法で、比較例1に係る発酵ショウガ含有組成物を製造した。
(比較例2)
発酵工程においてショウガの乾燥粉末(国産ショウガパウダー)を濃度が10%となるように添加した以外は、比較例1と同じ方法で、比較例2に係る発酵ショウガ含有組成物を製造した。
(比較例3)
発酵工程においてショウガの乾燥粉末(国産ショウガパウダー)を添加することなく6日間培養し、その後ショウガの乾燥粉末(国産ショウガパウダー)を濃度が4%となるように添加して同様の条件で1日間培養(発酵)した以外は、実施例1と同じ方法で、比較例3に係る発酵ショウガ含有組成物を製造した。
図3に、各製法の概要、及び各製法で製造された発酵ショウガ含有組成物に含まれるショウガオールの測定結果を示す。
図3に示されるように、本発明の実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物は、ショウガの乾燥粉末原料(発酵前)と比べて、ショウガオールが5倍以上に増加した。これに対して、比較例の発酵ショウガ含有組成物においては、ショウガの乾燥粉末原料(発酵前)と比べて、ショウガオールの増加が多いものでも1.5倍程度であった。これらの結果から、本発明の製法によれば、ショウガオール含有量を飛躍的に増加させることができることがわかる。

Claims (6)

  1. ショウガ科植物原料を発酵させる発酵工程と、
    前記発酵物に対してショウガ科植物原料を添加する添加工程と、
    前記ショウガ科植物原料を添加した発酵物を、加圧下、100℃を超える温度で加熱処理する加熱工程と、
    を有することを特徴とする発酵ショウガ含有組成物の製造方法。
  2. さらに、加熱工程で処理した発酵物を乾燥する乾燥工程を有することを特徴とする請求項1記載の発酵ショウガ含有組成物の製造方法。
  3. 発酵工程及び/又は添加工程で用いるショウガ科植物原料が、ショウガ科植物の粉末であることを特徴とする請求項1又は2記載の発酵ショウガ含有組成物の製造方法。
  4. 発酵工程において、麹菌を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の発酵ショウガ含有組成物の製造方法。
  5. 加熱工程の加熱処理が、105〜200℃で1〜24時間行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の発酵ショウガ含有組成物の製造方法。
  6. 請求項1〜5記載の発酵ショウガ含有組成物の製造方法における各工程と、
    該各工程における処理を経た発酵ショウガ含有組成物を基材に配合する配合工程と、
    を有することを特徴とする美容組成物の製造方法。

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