JP2017076079A - 転写装置及び画像形成装置 - Google Patents

転写装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017076079A
JP2017076079A JP2015204418A JP2015204418A JP2017076079A JP 2017076079 A JP2017076079 A JP 2017076079A JP 2015204418 A JP2015204418 A JP 2015204418A JP 2015204418 A JP2015204418 A JP 2015204418A JP 2017076079 A JP2017076079 A JP 2017076079A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
secondary transfer
contact
image carrier
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015204418A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6653075B2 (ja
Inventor
尚之 水戸
Naoyuki Mito
尚之 水戸
圭祐 清水
Keisuke Shimizu
圭祐 清水
広彰 高木
Hiroaki Takagi
広彰 高木
公晴 山崎
Kimiharu Yamazaki
公晴 山崎
章悟 坂元
Shogo Sakamoto
章悟 坂元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2015204418A priority Critical patent/JP6653075B2/ja
Publication of JP2017076079A publication Critical patent/JP2017076079A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6653075B2 publication Critical patent/JP6653075B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】像担持体と転写部材との接離動作により生じ得る像担持体の速度変動に起因したショックジターを低減できる転写装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】回転可能な像担持体21との間で記録媒体Pを挟み込み像担持体から記録媒体に画像を転写する転写部を形成する回転可能な転写部材30と、前記像担持体と前記転写部材とを接離させる接離手段500とを備えた転写装置20において、前記像担持体と前記転写部材との離間動作速度と、前記像担持体と前記転写部材との接触動作速度との少なくとも一方が、前記転写部での記録媒体の有無に応じて異なるように、前記接離手段を制御する制御手段4を有する。【選択図】図1

Description

本発明は転写装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、画像形成装置の転写装置として、像担持体とニップ形成部材とで形成した転写ニップに記録媒体を挟み込み、像担持体上からトナー像を転写するものが知られている。
特許文献1に記載の画像形成装置には、係る転写装置であって、感光体から中間転写ベルトに一次転写されトナー像を、記録媒体である用紙に二次転写する二次転写装置が設けられている。この二次転写装置は、中間転写ベルトおもて面に接する二次転写ローラと、二次転写ローラと対向し中間転写ベルト裏面に接する二次転写対向ローラとを有する。また、前記二次転写装置は、中間転写ベルトと二次転写ローラとを接離させる接離機構を備えている。前記二次転写装置では、中間転写ベルトと二次転ローラとが当接し二次転写部に用紙が無い状態から、用紙先端が二次転写部へ進入するのに先立って、中間転写ベルトと二次転写ローラとを離間させる。これにより、中間転写ベルトと二次転写ローラとの間に隙間を形成し、二次転写部への用紙先端進入時のショックジターを低減させている。そして、前記隙間に用紙先端が進入し二次転写部に用紙が有る状態で、用紙を介して中間転写ベルトと二次転写ローラとを当接させることで、二次転写部で十分な転写圧を発揮させて転写不良の発生を抑えている。また、用紙後端が二次転写部から抜けるときにも、二次転写部に用紙が有る状態で、接離機構により中間転写ベルトと二次転写ローラとを離間させ、二次転写部を用紙後端が抜けるときのショックジターを低減させている。
しかしながら、二次転写部での用紙の有無により、接離機構による中間転写ベルトと二次転写ローラとの接離動作によって生じ得る中間転写ベルトの速度変動の大きさが異なる。そのため、二次転写部に用紙が有る場合と無い場合とのどちらか一方で他方よりも中間転写ベルトに大きな速度変動が生じることにより、その速度変動に起因したショックジターが発生し得るといった問題が生じる。
上記課題を解決するために、本発明は、回転可能な像担持体との間で記録媒体を挟み込み該像担持体から該記録媒体に画像を転写する転写部を形成する回転可能な転写部材と、前記像担持体と前記転写部材とを接離させる接離手段とを備えた転写装置において、前記像担持体と前記転写部材との離間動作速度と、前記像担持体と前記転写部材との接触動作速度との少なくとも一方が、前記転写部での記録媒体の有無に応じて異なるように、前記接離手段を制御する制御手段を有することを特徴とする。
以上、本発明によれば、像担持体と転写部材との接離動作により生じ得る像担持体の速度変動に起因したショックジターを低減させることができるという優れた効果がある。
接離動作のタイミングチャート。 実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 画像形成装置内の中間転写ユニット及び二次転写ユニットのレイアウトの一例を表した図。 転写ユニットの二次転写部の周囲構成を示す拡大断面図。 接離機構による中間転写ベルトに対する二次転写ローラの接離動作の一例を示したフローチャート。 (a)用紙が二次転写部に有る場合における用紙搬送の様子を示した図、(b)用紙が二次転写部に無い場合における用紙搬送の様子を示した図。 (a)二次転写部に用紙が有る場合における接離動作時の中間転写ベルト速度変動を示したグラフ、(b)二次転写部に用紙が無い場合における接離動作時の中間転写ベルト速度変動を示したグラフ。 接離速度を変化させたときのショックジターのランク(程度の良し悪し)を示すグラフ。 二次転写部に対して用紙搬送方向上流側に用紙検知センサを設置した場合における、転写ユニットの二次転写部の周囲構成を示す拡大断面図。 二次転写駆動モータや中間転写駆動モータのトルクを検出するトルク検出センサを設けた場合における、転写ユニットの二次転写部の周囲構成を示す拡大断面図。
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置である複写機1の概略構成図である。この複写機1は、複写機本体100と、複写機本体100を載置する給紙テーブル200と、複写機本体100上に取り付けられたスキャナ300と、このスキャナ300上に取り付けられた原稿自動搬送装置(ADF)400とから主として構成されている。
スキャナ300では、原稿照明用光源やミラーなどを搭載した第一走行体302と、複数の反射ミラーを搭載した第二走行体303とが往復移動するのに伴って、コンタクトガラス301上に載置された原稿の読み取り走査が行われる。第二走行体303から送り出される走査光は、結像レンズ304によってその後方に設置されている読取センサ305の結像面に集光された後、読取センサ305によって画像信号として読込まれる。
複写機本体100には、タンデム型画像形成部10が配置されている。タンデム型画像形成部10は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーに対応した画像形成ユニット11Y,11C,11M,11Kを備えている。各画像形成ユニット11には、その表面上に静電潜像が形成され、現像装置によりトナー像化されたトナー像を担持する像担持体である感光体ドラム12Y,12C,12M,12Kが設けられている。各感光体ドラム12の周囲には、感光体ドラムを一様に帯電する帯電装置、感光体ドラム上の潜像を現像する現像装置、感光体ドラム上の残留トナーを除去する感光体クリーニング装置等の電子写真プロセスを実行する各手段がそれぞれ配置されている。
タンデム型画像形成部10の上部には、画像情報に基づいて感光体ドラム12をレーザ光又はLED光により露光して潜像を形成する露光装置18が設けられている。また、タンデム型画像形成部10の各感光体ドラム12と対向する下方位置には、無端状のベルト部材からなり、各感光体ドラム12から順次一次転写されるトナー像を担持する像担持体である中間転写体としての中間転写ベルト21が配置されている。中間転写ベルト21は、駆動ローラ14、従動ローラ15及び二次転写対向ローラ24によって支持され、画像形成時には、図中時計回りに搬送される。また、駆動ローラ14と従動ローラ15との間に張り渡された中間転写ベルト21の展張面上には、その移動方向に沿って上流側からイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの順で画像形成ユニット11Y,11C,11M,11Kが横に並べて配置されている。中間転写ベルト21を介して各感光体ドラム12と対向する隣接位置には、各感光体ドラム12上に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト21上に転写する転写手段を構成する転写ローラである一次転写ローラ13が配置されている。また、中間転写ベルト21には、その表面に残留するトナーを取り除くためのクリーニング装置17が、二次転写対向ローラ24に支持された中間転写ベルト21の移動方向下流側に設けられている。
中間転写ベルト21を挟んだタンデム型画像形成部10の反対側には、中間転写ベルト表面上に重ね合わせて形成されたトナー画像を、記録媒体である用紙Pに一括転写する転写装置である転写ユニット20が配置されている。転写ユニット20は主に二次転写対向ローラ24、二次転写対向ローラ24に中間転写ベルト21を介して当接する転写ローラである二次転写ローラ30、及び詳しくは後述する二次転写ローラ30を中間転写ベルト21に対して移動させる移動手段からなる。この移動手段では、二次転写ローラ30を中間転写ベルト21に対して接離するように移動させることができる。そして、この転写ユニット20では、給紙テーブル200の給紙カセット44から搬送されてくる用紙Pを、中間転写ベルト21に対し二次転写ローラ30を移動手段で当接させるようにして形成した転写ニップ部である二次転写ニップ部で挟持する。このようにして二次転写ニップ部で挟持した用紙Pに、二次転写圧を加えるえるとともに、二次転写バイアスを印加して中間転写ベルト21上に担持されたトナー像を用紙Pに転写する。
二次転写ローラ30の用紙搬送方向下流側で隣接する位置には、二次転写された用紙Pを搬送するべく、2つの張架ローラ23と、これらに張架される搬送ベルト22とから構成されるベルト搬送装置が設けられている。また、搬送ベルト22の用紙搬送方向下流側で隣接する位置には、定着装置25が設けられている。定着装置25は搬送ベルト22によって搬送された用紙P上のトナー画像を定着する。この定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26と、この定着ベルト26に押し当てられる加圧ローラ27とから主として構成されている。また、転写ユニット20及び定着装置25の下方には、上記したタンデム型画像形成部10と平行に、用紙Pの両面に画像を記録すべく用紙Pを反転させる用紙反転装置80が配置されている。
次に、上記構成の複写機1でカラーコピーを行う場合の動作について説明する。まず、図2の原稿自動搬送装置400の原稿台401上に原稿をセットするか、又は原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス301上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じて原稿を押さえる。この状態で、スタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス301上へと移動した後、一方、コンタクトガラス301上に原稿をセットしたときは直ちにスキャナ300が駆動する。そして、第一走行体302及び第二走行体303を走行し、第一走行体302で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光を受け、これを第二走行体303に向けて反射し、第二走行体303のミラーで反射光を更に反射する。この反射した反射光を結像レンズ304を通して読取センサ305に入射させ、読取センサ305で原稿内容を読み取る。
また、複写機1に設けられたスタートスイッチを押すことによって、中間転写ベルト21を回転可能に支持する駆動ローラ14と従動ローラ15と二次転写対向ローラ24とのうち、駆動ローラ14を回転駆動する。これにより、中間転写ベルト21が回転するとともに、従動ローラ15と二次転写対向ローラ24とが中間転写ベルト21に従動して回転する。また、同時に、各画像形成ユニット11で、それぞれ感光体ドラム12の回転が開始され、帯電装置によって感光体ドラム12を一様に帯電する。次いで、スキャナ300の読み取り内容に基づいて、露光装置18からレーザやLED等による書込み光Lを照射して帯電した各感光体ドラム12上に、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に対応した静電潜像が形成される。静電潜像が形成された各感光体ドラム12に現像装置からトナーを供給し、静電潜像を可視像化し、各感光体ドラム12上に、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックに対応した単色のトナー画像が形成される。
単色の各トナー画像は、順次、各一次転写ローラ13から印加される一次転写バイアスにより、中間転写ベルト21上に重なるように一次転写され、中間転写ベルト21上に合成されたカラーのトナー画像が形成される。一次転写後の各感光体ドラム12の表面は、感光体クリーニング装置によって残留トナーが除去され、除電装置で除電されて、再度の画像形成に備える。
また、起動スイッチを押すことにより、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つが選択されて回転し、ペーパーバンク43に多段に設けられた給紙カセット44の1つから用紙Pを繰り出し、分離ローラ45で一枚ずつ分離して給紙路46に導入される。給紙路46に導入された用紙Pは、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導かれ、レジストローラ49に突き当てられて止められる。一方、用紙Pを手差しする場合は、手差し給紙ローラ70を回転して手差しトレイ71上の用紙Pを繰り出し、手差し分離ローラ72で一枚ずつ分離して手差し給紙路73に導入し、レジストローラ49に突き当てて止められる。次に、中間転写ベルト21上に合成されたカラーのトナー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト21と二次転写ローラ30との間に用紙Pを送り込み、転写ユニット20で転写して用紙P上にカラーのトナー画像が転写される。
中間転写ベルト21と二次転写ローラ30とで形成される二次転写ニップ部を通過した未定着のトナー画像を担持した用紙Pは、2つの張架ローラ23と搬送ベルト22とから構成されるベルト搬送装置により定着装置25へ搬送される。そして、定着装置25で熱と圧力とを加えて用紙P上に転写されたトナー画像は永久画像として定着される。
トナー画像が定着された後の用紙Pは、切換爪74で搬送先が切り換えられて排出ローラ75によって排出され、排紙トレイ76上にスタックされる。一方、両面コピーの場合は片面に画像が形成された用紙Pは、切換爪74で搬送先が切り換えられて用紙反転装置80に導入され、ここで反転して再び転写位置へと導かれ、裏面にも画像が形成されて、その後、排出ローラ75で排紙トレイ76上に排出される。このとき、二次転写後に中間転写ベルト21上に残留する残留トナーは、クリーニング装置17で除去され、タンデム型画像形成部10による再度の画像形成に備える。
図3は、複写機1内に設けられた転写ユニット20のレイアウトの一例を示した図である。接離機構500を駆動するステッピングモータであるカム駆動モータ58は、転写ユニット20内に配置されている。カム駆動モータ58は、制御ドライバ4によって駆動され、第一カム50を回転させる。第一カム50は二次転写ローラ30の軸受けに接触する。カム回転により、カム半径が変わり二次転写ローラ30を図中矢印方向に移動させる。矢印上方向への二次転写ローラ30の移動により二次転写ローラ30と中間転写ベルト21とが当接し(接触動作)、矢印下方向への移動動作により中間転写ベルト21から二次転写ローラ30が離間する(離間動作)。
図4は、転写ユニット20の二次転写部Nの周囲構成を示す拡大断面図である。二次転写ローラ30は、用紙搬送方向と直交する幅方向に延在するローラ部31と、これの軸線方向の両端面からそれぞれ突出して回転軸線方向に延在する第一軸部材32及び第二軸部材33と、後述する第一空転コロ34及び第二空転コロ35とを有している。ローラ部31は、円筒状の中空芯金31aと、これの周面に固定された弾性体からなる弾性層31bと、弾性層31bの周面に固定された表面層31cとを備えている。
中空芯金31aを構成する金属としては、ステンレス鋼、アルミニウムなどを例示することができるが、これらの材料に限定されるものではない。弾性層31bについては、JIS−A硬度で70[°]以下とすることが望ましい。しかし、ローラ部31には、クリーニングブレード39を当接させていることから、弾性層31bが柔らかすぎると様々な不具合を引き起こしてしまう。よって、弾性層31bについては、JIS−A硬度で40[°]以上にすることが望ましい。ある程度の導電性を発揮するエピクロルヒドリンゴムにより、JIS−A硬度で50[°]程度の弾性層31bを形成してもよい。導電性を発揮するゴム材料として、前述した導電性のエピクロルヒドリンゴムの代わりに、カーボンを分散せしめたEPDMやSiゴム、イオン導電機能を有するNBR、ウレタンゴムなどを使用してもよい。ゴム材料の多くがトナーに対して良好な化学的親和性を発揮したり、比較的大きな摩擦係数を発揮したりすることから、ゴム材からなる弾性層31bの表面は、表面層31cで被覆されている。これにより、ローラ部31の表面に対するトナー付着を抑えるとともに、クリーニングブレード39との摺擦負荷を低減している。表面層31cの材料としては、低摩擦係数で且つ良好なトナー離型性を発揮するフッ素樹脂系樹脂にカーボンやイオン導電剤などの抵抗調整材を含有させたものが好適である。
二次転写ローラ30は、中間転写ベルト21のベルト表面21aと接触して回転する際に、ベルト表面21aと微小な線速差をもつことがある。この線速差によってベルトをスリップさせないように、表面層31cとしては、摩擦係数を0.3以下に調整している。中間転写ベルト21については、各色の画像を色ズレなく重ねて転写する狙いから、一定速度で駆動することが求められるため、二次転写ローラ30の表面層31cの表面摩擦抵抗を低くすることは重要である。このような構成の二次転写ローラ30は、二次転写対向ローラ24に掛け回されている中間転写ベルト21に向けて付勢スプリングで付勢されている。
中間転写ベルト21を掛け回している二次転写対向ローラ24は、円柱状の本体部であるローラ部24bと、ローラ部24bの回転中心箇所に対して回転軸線方向に貫通しつつ、ローラ部24bを自らの表面上で空転させる貫通軸部材24aとを有している。貫通軸部材24aは金属部材からなり、その周面上でローラ部24bを回転自在に支持して空転可能としている。本体部としてのローラ部24bは、ドラム状の中空芯金24cと、これの周面上に固定された弾性体からなる弾性層24dと、中空芯金24cの軸線方向両端にそれぞれ圧入された玉軸受24eとを有している。このため、玉軸受24eが中空芯金24cを支えながら、中空芯金24cとともに貫通軸部材24a上で回転する。弾性層24dは、中空芯金24cの外周面に圧入されている。
貫通軸部材24aは、中間転写ベルト21を張架する転写ユニット20の第一側板28に固定された第一軸受52と、第二側板29に固定された第二玉軸受53によって回転自在に支持されている。ただし、プリントジョブ時における殆どの時間、貫通軸部材24aは回転駆動されずに停止している。貫通軸部材24aは、中間転写ベルト21の無端移動に伴って連れ回ろうとするローラ部24bを、自らの周面上で自在に空転させる。
中空芯金24cの周面上に固定された弾性層24dは、7.5[LogΩ]以上の抵抗を発揮するように、イオン導電剤の添加によって抵抗値が調整された導電性ゴム材料から構成されている。弾性層24dの電気抵抗を所定の範囲に調整しているのは、次のような理由による。すなわち、A5サイズなどのローラ軸線方向のサイズが比較的小さな記録媒体を使用する際に、二次転写部N内において、記録媒体Pの介在なしにベルト表面21aとローラ表面とが直接接触している箇所に転写電流を集中させてしまうのを防止する狙いからである。弾性層24dの電気抵抗を、記録媒体Pの抵抗よりも大きな値にすることで、そのような転写電流の集中を抑えることは可能になる。
弾性層24dを構成する導電性ゴム材料としては、Asker−C硬度で40[°]程度の弾性を発揮するように、発泡ゴムを用いている。このような発泡ゴムで弾性層24dを構成することで、二次転写部N内で弾性層24dを厚み方向に柔軟に変形させて、記録媒体搬送方向にある程度の広さを有する二次転写部Nを形成することができる。
二次転写対向ローラ24の貫通軸部材24aにおいて、その長手方向の全領域のうち、ローラ部24bの中に位置していない両端部領域には、接離手段の一部を構成する一対のカム50,51が、貫通軸部材24aと一体的に回転させるように固定されている。すなわち、貫通軸部材24aの長手方向の一端部領域には、第一カム50を固定している。第一カム50には、カム部50aと、真円形のコロ部50bとが軸線方向に並んで一体形成されている。第一カム50は、コロ部50bに貫通させたネジ62を貫通軸部材24aに螺合させることで貫通軸部材24aに固定されている。貫通軸部材24aの長手方向の他端部領域には、第一カム50と同様の構成の第二カム51を固定している。貫通軸部材24aの軸線方向における第二カム51よりも外側の領域には、駆動受入プーリ54が固定されている。駆動受入プーリ54の更に外側には、被検知円盤59が固定されている。
転写ユニット20の第二側板29には、カム50,51を正転方向及び逆転方向に回転駆動するカム駆動手段となるカム駆動モータ58が固定されて配置されている。カム駆動モータ58は、その出力軸上に設けられたモータプーリ57を回転させ、タイミングベルト56を介して貫通軸部材24aに固定された駆動受入プーリ54に駆動力を伝達する。このような構成にすると、カム駆動モータ58を作動することにより、貫通軸部材24aを回転させることが可能である。この際、貫通軸部材24aを回転させても、ローラ部24bについては貫通軸部材24a上で自在に空転させることが可能であるので、中間転写ベルト21によるローラ部24bの連れ回りを阻害することはない。また、カム駆動モータ58としては、ステッピングモータを用いることで、エンコーダ等の回転角検知手段を設けることなく、モータ回転角を自由に設定可能にしている。無論回転角検知手段を設けてカム駆動モータ58の回転角を検知するようにしてもよい。
第一カム50と第二カム51とは、貫通軸部材24aが所定回転角度で停止したときに、カム部50a,51aを二次転写ローラ30に突き当てて、二次転写ローラ30を付勢スプリングの付勢力に抗して押し返すように、外周面50c,51cが形成されている。つまり、カム50,51の回転位置を制御して、二次転写ローラ30を二次転写対向ローラ24ひいては中間転写ベルト21に対して近接する方向に移動させることで、二次転写対向ローラ24と二次転写ローラ30との軸間距離Lを調整する。二次転写対向ローラ24と二次転写ローラ30との軸間距離Lを調整することで、二次転写部Nにおける二次転写ローラ30の表面30aと中間転写ベルト21のベルト表面21aとの隙間Xを調整することができる。
本実施形態では、少なくともカム50,51、カム駆動モータ58により、二次転写対向ローラ24と二次転写ローラ30との軸間距離Lを調整する。すなわち、二次転写ローラ30の表面30aと中間転写ベルト21のベルト表面21aとを接離する接離機構500が構成されている。回転可能な支持部材としての二次転写対向ローラ24は、その円柱状のローラ部24bに対して貫通せしめた貫通軸部材24a上で、ローラ部24bを自在に空転させる。貫通軸部材24aが回転すると、貫通軸部材24aの軸線方向の両端部にそれぞれ固定されたカム50,51が一体となって回転する。そのため、貫通軸部材24aに駆動を伝達するための駆動伝達機構を軸線方向の一端側に設けるだけで、両端側のカム50,51をそれぞれ回転させることができる。
複写機1では、二次転写ローラ30の中空芯金31aを電気的に接地している一方で、二次転写対向ローラ24の中空芯金24cに対してトナーと同極性の二次転写バイアスを印加する。これにより、二次転写部N内において、トナーを二次転写対向ローラ24側から二次転写ローラ30側に向けて静電移動させる二次転写電界を両ローラ間に形成している。すなわち、二次転写対向ローラ24の金属製の貫通軸部材24aを回転自在に受けている第一軸受52は、導電性のすべり軸受から構成されている。この導電性の第一軸受52には、二次転写バイアスを出力する転写手段となる高圧電源61が接続されている。高圧電源61から出力される二次転写バイアスは、導電性の第一軸受52を介して二次転写対向ローラ24に供給される。そして、二次転写対向ローラ24内では、金属製の貫通軸部材24aと、金属製の玉軸受24eと、金属製の中空芯金24cと、導電性の弾性層24dとを順に伝わっていく。
貫通軸部材24aの一端に固定された被検知円盤59は、貫通軸部材24aの回転方向における所定の位置において軸線方向に立ち上がる被検部59aを有している。一方、転写ユニット20の第二側板29に固定されたセンサブラケット501には、検知手段となる光学センサ60が固定されている。貫通軸部材24aが回転する過程において、貫通軸部材24aが所定の回転角度範囲に位置すると、被検知円盤59の被検部59aが、光学センサ60の発光素子と受光素子との間に入り込んで両者間の光路を遮断する。光学センサ60の受光素子は、発光素子からの光を受光すると受光信号を600制御部600に送信する。
制御部600は、周知のコンピュータで構成されていて、ここでは特に光学センサ60とカム駆動モータ58が接続されている。制御部600は、光学センサ60の受光素子からの受光信号が途絶えたタイミングや、そのタイミングからのカム駆動モータ58の駆動量を算出してカム駆動モータ58を作動する。これとともに、算出した駆動量に基づいて、貫通軸部材24aに固定されたカム50,51のカム部50a,51aの回転角度位置を検知して、カム50,51を予め定められた位置で停止させる機能を備えている。
カム50,51は、所定の回転角度で二次転写ローラ30に突き当たって、二次転写ローラ30を付勢スプリングの付勢力に抗して二次転写対向ローラ24から遠ざける方向に押し返す(以下、この押し返しを「押し下げ」と記す)。このときの押し返し量(以下、「押し下げ量」と記す)は、カム50,51の回転角度位置によって決まる。このカム50,51による二次転写ローラ30の押し下げ量が大きくなるほど、二次転写対向ローラ24と二次転写ローラ30との軸間距離Lは大きくなる。
二次転写ローラ30において、ローラ部31と一体になって回転する第一軸部材32には、第一空転コロ34が空転可能に設けられている。第一空転コロ34は、外径がローラ部31よりも少し大きなドーナッツ円盤状の形状をなしている。そして、それ自体が玉軸受としての機能を有していて、第一軸部材32の周面上で空転することができる。二次転写ローラ30の第二軸部材33には、第一空転コロ34と同様の構成の第二空転コロ35が空転可能に設けられている。
二次転写対向ローラ24において、貫通軸部材24aに固定されたカム50,51は、所定の回転角度位置で、空転コロ34,35に突き当たるようにカム部50a,51aの外周面50c,51cが形成されている。具体的には、貫通軸部材24aの一端側に固定された第一カム50のカム部50aは、二次転写ローラ30の第一空転コロ34に突き当たる。このとき同時に、貫通軸部材24aの他端側に固定された第二カム51のカム部51aが、二次転写ローラ30の第二空転コロ35に突き当たる。カム50,51にそれぞれ突き当てられた空転コロ34,35は、その突き当てに伴って回転を阻止されるが、それによって二次転写ローラ30の回転が妨げられることはない。空転コロ34,35が回転を停止しても、空転コロが玉軸受になっているので、二次転写ローラ30の軸部材32,33は、空転コロ34,35から独立して自在に回転することができるからである。カムのカム部50a,51aによる突き当てに伴って空転コロ34,35の回転を停止させることで、両者の摺擦の発生を回避することができる。
図5は、接離機構500による中間転写ベルト21に対する二次転写ローラの接離動作の一例を示したフローチャートである。まず、用紙Pが二次転写部Nに進入する前に二次転写ローラを中間転写ベルト21から離間させる(S1)。そして、用紙Pが二次転写部Nに進入したら(S2)、二次転写ローラと中間転写ベルト21とを当接させ(S3)、二次転写部Nで中間転写ベルト21から用紙Pに画像を転写する(S4)。用紙Pへの画像の転写が完了したら(S5)、用紙後端が二次転写部Nを抜ける前に二次転写ローラを中間転写ベルト21から離間させる(S6)。その後、用紙後端が二次転写部Nを抜ける(S7)。
図6(a)は、用紙Pが二次転写部Nに有る場合における用紙搬送の様子を示したものである。図6(b)は、用紙Pが二次転写部Nに無い場合における用紙搬送の様子を示したものである。中間転写ベルト表面線速をVtとし、用紙表面線速をVs’とし、二次転ローラの表面線速をVsとし、用紙厚さをtとし、二次転写ローラの半径をrとしたとき、数1の関係が成り立つ。
Figure 2017076079
したがって、上記数1の右辺分だけ、中間転写ベルト表面での線速差が二次転写部Nでの用紙Pの有無によって発生する。また、Vs’>Vsの関係を満たし、用紙表面線速Vs’と中間転写ベルト表面線速Vsとが異なるため、接離動作を行った場合、二次転写部Nでの用紙Pの有無によって中間転写ベルト21に発生する速度変動量が変化する。
図7(a)は、二次転写部Nに用紙Pが有る場合における接離動作時の中間転写ベルト速度変動を示したグラフである。図7(b)は、二次転写部Nに用紙Pが無い場合における接離動作時の中間転写ベルト速度変動を示したグラフである。なお、図7(a)及び図7(b)において、横軸は時間を示しており、縦軸は中間転写ベルト速度を示している。図7(a)及び図7(b)から、二次転写部Nに用紙Pが無い場合における接離動作時では、二次転写部Nに用紙Pが有る場合における接離動作時に比べて、中間転写ベルト21に大きな速度変動が発生し得る。したがって、二次転写部Nに用紙Pが無い場合における接離動作時では、ショックジターが悪化するといった問題が生じ得る。そこで、本実施形態に係る複写機1においては、二次転写部Nでの用紙Pの有無によって、接離機構500による中間転写ベルト21と二次転写ローラ30との接離動作速度を切り替えることでショックジターの改善を行う。
図8は、接離動作速度を変化させたときのショックジターのランク(程度の良し悪し)を示すグラフである。図8に示すように、接離動作速度を低速にすることでショックジターが改善されることがわかる。よって、二次転写部Nに用紙Pが無いときにおける接離動作速度を、二次転写部Nに用紙Pが有るときよりも接離動作速度が遅い低速モードに切り替える。これにより、二次転写部Nに用紙Pが無いときに接離動作によって生じ得る中間転写ベルト21の速度変動が小さくなり、ショックジターを改善できる。
図1は、接離機構500による中間転写ベルト21と二次転写ローラ30との接離動作のタイミングを示すタイミングチャートである。本実施形態に係る複写機1において、印刷動作開始前は、中間転写ベルト21と二次転写ローラ30とを離間状態にしている。印刷動作が開始されたら二次転写部Nに用紙Pが無い状態で、接離機構500により中間転写ベルト21と二次転写ローラ30とを当接させる。なお、このときの接触動作は、二次転写部Nに用紙Pが無いときの接触動作である(図中(1))。そして、二次転写ローラ30の表面に付着したトナーが、中間転写ベルト21の表面に静電的な力によって移動するような電界が形成されるように、二次転写対向ローラ24にクリーニング電圧を印加して、二次転写ローラ30の表面のクリーニングを行う。これにより、二次転写部Nを通過した用紙Pが、二次転写ローラ30の表面に付着したトナーによって汚れてしまうのを抑制することができる。特に、本実施形態に係る複写機1のように、二次転写ローラ30の表面をクリーニングブレード39などのクリーニング部材を用いてクリーニングする構成では、二次転写ローラ30の表面のクリーニング性をより高めることができる。また、二次転写ローラ30の表面をクリーニングブレードなどのクリーニング部材でクリーニングするクリーニング手段を備えていない構成においても、二次転写ローラ30の表面のクリーニングを行えるため、用紙Pのトナー汚れ抑制に効果的である。
ここで、印刷動作開始前における中間転写ベルト21と二次転写ローラ30との離間状態での、接離機構500のカム50,51の回転位置が、予め設定された回転位置の基準となるホームポジションからずれているおそれがある。このようにカム50,51の離間状態における回転位置がホームポジションからずれていると、カム50,51の回転制御を精度良く行うことができなくなる。そのため、印刷動作が開始されてから一枚目の用紙Pが二次転写部Nに到達する前までに一旦、中間転写ベルト21と二次転写ローラ30とを当接させて、カム50,51の回転位置を認識させる。そして、その当接状態から離間状態となるように、カム50,51を予め設定された所定量だけ回転させてカム50,51の回転位置をホームポジションに位置させる動作を行う。これにより、カム50,51の回転制御を精度良く行うことができる。
中間転写ベルト21と二次転写ローラ30とを当接させ前記クリーニング電圧が印加されてから二次転写ローラ30を少なくとも一回転させた後、一枚目の用紙Pが二次転写部Nに到達する前に、中間転写ベルト21と二次転写ローラ30とを離間させる。これにより、中間転写ベルト21と二次転写ローラ30との間に隙間が形成され、二次転写部Nへの用紙進入時のショックジターを低減させることができる。なお、このときの離間動作は、二次転写部Nに用紙Pが無いときの離間動作である(図中(2))。二次転写部Nに用紙Pの先端が進入した後、用紙Pを介して中間転写ベルト21と二次転写ローラ30とを当接させる。これにより、二次転写部Nで十分な転写圧を発揮させて転写不良の発生を抑制することができる。なお、このときの接触動作は、二次転写部Nに用紙Pが有るときの接触動作である(図中(3))。そして、一枚前の用紙Pの後端が二次転写部Nを抜ける前に、接離機構500による離間動作によって、中間転写ベルト21と二次転写ローラ30とを離間させる。これにより、二次転写部Nを用紙Pの後端が抜けるときのショックジターを低減させることができる。なお、このときの離間動作は、二次転写部Nに用紙Pが有るときの離間動作である(図中(4))。それ以降の用紙Pに対しては、上述した接離動作を繰り返し行う。
そして、本実施形態においては、図1からわかるように、二次転写部Nに用紙Pが無いときの離間動作速度を、二次転写部Nに用紙Pが有るときの離間動作速度よりも遅くしている。これにより、中間転写ベルト21と二次転写ローラ30との離間動作により生じ得る中間転写ベルト21の速度変動に起因したショックジターを改善することが可能となっている。
また、本実施形態においては、二次転写部Nに用紙Pが無いときにおける接触動作速度を、二次転写部Nに用紙Pが無いときにおける離間動作速度よりも速くしている。これにより、二次転写部Nに用紙Pが無いときでの接触動作速度が、二次転写部Nに用紙Pが無いときでの離間動作速度と同じかそれより遅い場合よりも、1枚目の用紙Pに対する印刷開始までの時間を早めることができ、印刷物の生産性を高めることができる。
二次転写部Nに用紙Pが無いときにおける離間動作速度や接触動作速度は、中間転写ベルト21または駆動ローラ14の速度検出手段の検出結果を用いて決定することができる。例えば、予め実験等を行って、二次転写部Nに用紙Pが有るときの離間動作または接触動作による中間転写ベルト速度変動を、前記速度検出手段によって検出して記録する。次に、その中間転写ベルト速度変動の絶対値の最大値以下になるまで、二次転写部Nに用紙Pが無いときの離間動作速度または接触動作速度を低下させる。そして、前記最大値以下になるまで低下させたときの離間動作速度または接触動作速度を、二次転写部Nに用紙Pが無い場合における離間動作速度または接触動作速度として決定する。
図9は、二次転写部Nに対して用紙搬送方向上流側に用紙検知センサ90を設置した場合における、転写ユニット20の二次転写部Nの周囲構成を示す拡大断面図である。図1では、二次転写部Nでの用紙有無を、画像一枚目とそれ以降とで判断しているが、図9のように二次転写部Nに対して用紙搬送方向上流側で距離Lだけ離れた箇所に設置した用紙検知センサ90などを用いて、二次転写部Nでの用紙有無の判断も可能である。
まず、複写機1に設けられたタイマー91によって、印刷動作開始とともにタイマーカウントを開始し、その開始してからの時刻をtとする。また、タイマーカウントを開始してから、二次転写部Nに対して用紙搬送方向上流側で距離Lだけ離れた箇所に設けられた用紙検知センサ90の検出位置にi枚目の用紙Pが到達した時刻をtiとする。なお、使用する用紙Pを複写機1に設けられた操作パネルからユーザーが入力するなどして、印刷時に用紙サイズが取得可能であり、用紙搬送方向における用紙長さをLpとし、用紙Pの搬送線速をVとする。そして、時刻tが下記数2の関係を満たすときに「用紙有り」と判断し、時刻tが下記数2の関係を満たさないときに「用紙無い」と判断する。
Figure 2017076079
図10は、二次転写駆動モータ38や中間転写駆動モータ92のトルクを検出するトルク検出センサ93,94を設けた場合における、転写ユニット20の二次転写部Nの周囲構成を示す拡大断面図である。二次転写部Nでの用紙Pの有無によって、二次転写ローラ30を駆動させる二次転写駆動モータ38や、中間転写ベルト21を回転させる駆動ローラ14を駆動させる中間転写駆動モータ92のトルクが変動する。そのため、二次転写駆動モータ38と中間転写駆動モータ92との少なくとも一方のトルクをトルク検出センサ93,94によって検出し、その検出したトルク情報に基づいて、二次転写部Nでの用紙Pの有無を検出することも可能である。なお、トルク検出センサ93,94としては、例えば、二次転写駆動モータ38や中間転写駆動モータ92の駆動電流から駆動トルクを検出するものなどを採用することができる。
なお、上述した実施形態では、中間転写方式の画像形成装置について説明してきたが、例えば、感光体ベルト上に形成されたトナー像を、感光体ベルトと転写ローラとで形成される転写部で用紙P上に転写する直接転写方式の画像形成装置にも本発明は適用できる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
中間転写ベルト21などの像担持体との間で用紙Pなどの記録媒体を挟み込み当該像担持体から当該記録媒体に画像を転写する二次転写部Nなどの転写部を形成する二次転写ローラ30などの転写部材と、前記像担持体と前記転写部材とを接離させる接離機構500などの接離手段とを備えた転写ユニット20などの転写装置において、前記像担持体と前記転写部材との離間動作速度と、前記像担持体と前記転写部材との接触動作速度との少なくとも一方が、前記転写部での記録媒体の有無に応じて異なるように、前記接離手段を制御する制御ドライバ4などの制御手段を有する。
例えば、転写部での記録媒体の有無よらず像担持体の表面速度が、転写部で像担持体と転写部材とにより挾持搬送される記録媒体の表面速度とほぼ同じになるように設定した場合を考える。
転写部に記録媒体が有るときでは、記録媒体を介して像担持体と転写部材とが当接した状態における像担持体の表面速度と記録媒体との表面速度とがほぼ同じため、速度差による回転負荷がほとんど像担持体にかからない。そのため、転写部に記録媒体が有るときに像担持体と転写部材との離間動作を急激に行っても、像担持体に大きな速度変動は生じない。
一方、転写部に記録媒体が無いとき、像担持体と転写部材との当接状態では、記録媒体の厚み分だけ、像担持体の表面速度よりも転写部材の表面速度が遅くなり速度差が生じることによる回転負荷が像担持体にかかる。そのため、転写部に記録媒体が無いときに像担持体と転写部材との離間動作を急激に行うと、前記回転負荷が一気に無くなってしまい、像担持体に大きな速度変動が生じてしまう。そこで、転写部に記録媒体が有るときに比べ、転写部に記録媒体が無いときの前記離間動作速度を遅くするように、制御手段で接離手段を制御して、前記離間動作速度を転写部での記録媒体の有無に応じて異ならせる。これにより、転写部に記録媒体が無いときに、前記回転負荷を徐々に減らしながら、像担持体と転写部材との離間動作を行うことができるため、その分、像担持体に大きな速度変動が生じるのを抑制することができる。
また、転写部に記録媒体が有るときに比べ、転写部に記録媒体が無いときの前記接触動作速度を遅くするように、制御手段で接離手段を制御して、前記接触動作速度を転写部での記録媒体の有無に応じて異ならせる。これにより、転写部に記録媒体が無いときの像担持体と転写部材との接触動作で、前記回転負荷が急激に像担持体にかかるのを抑えて、像担持体に大きな速度変動が生じるのを抑制することができる。
よって、(態様A)においては、像担持体と転写部材との接離動作により生じ得る像担持体の速度変動に起因したショックジターを低減させることができる。
(態様B)
(態様A)において、前記制御手段は、前記転写部に記録媒体が無いときの離間動作速度が、前記転写部に記録媒体が有るときの離間動作速度よりも遅くなるように前記接離機構を制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、転写部に記録媒体が無いときの離間動作によって生じ得る像担持体の速度変動が小さくなり、ショックジターを改善できる。
(態様C)
(態様A)または(態様B)において、前記接離手段は、記録媒体先端または記録媒体後端がそれぞれ前記転写部を通過する前後のタイミングで動作する。これによれば、上記実施形態について説明したように、記録媒体先端または記録媒体後端がそれぞれ前記転写部を通過するときに生じ得るショックジターを低減させることができる。
(態様D)
(態様A)乃至(態様C)のいずれかにおいて、前記像担持体の速度変動に関する情報を検出する速度変動検出手段を有しており、前記転写部に記録媒体が無いときの接離動作による前記像担持体の速度変動が、前記転写部に記録媒体が有るときの接離動作による前記像担持体の速度変動以下となるように、前記速度変動検出手段の検出結果に基づいて接離動作速度を調整する。これによれば、上記実施形態について説明したように、ショックジターを改善することができる。
(態様E)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、前記転写部での記録媒体の有無を検出する用紙検知センサ90などの記録媒体有無検出手段を有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、転写部での記録媒体の有無を判断することができる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、前記像担持体を回転駆動させる中間転写駆動モータなどの像担持体駆動手段と、前記転写部材を回転駆動させる二次転写駆動モータ38などの転写部材駆動手段と、前記像担持体駆動手段と前記転写部材駆動手段との少なくとも一方の駆動トルクを検出するトルク検出手段とを有しており、前記トルク検出手段の検出結果に基づいて、前記転写部での記録媒体の有無を判断する。これによれば、上記実施形態について説明したように、転写部での記録媒体の有無を判断することができる。
(態様G)
像担持体と転写部材との当接による転写部に挟み込んだ記録媒体に対して、当該像担持体の表面に担持されるトナー像を転写する転写手段を備えた複写機1などの画像形成装置において、前記転写手段として、(態様A)乃至(態様F)のいずれか一記載の転写装置を用いた。これによれば、上記実施形態について説明したように、像担持体と転写部材との接離動作により生じ得る像担持体の速度変動に起因したショックジターを低減させ、良好な画像形成を行うことができる。
1 複写機
4 制御ドライバ
10 タンデム型画像形成部
11 画像形成ユニット
12 感光体ドラム
13 一次転写ローラ
14 駆動ローラ
15 従動ローラ
17 クリーニング装置
18 露光装置
20 転写ユニット
21 中間転写ベルト
21a ベルト表面
22 搬送ベルト
23 張架ローラ
24 二次転写対向ローラ
24a 貫通軸部材
24b ローラ部
24c 中空芯金
24d 弾性層
24e 玉軸受
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 第一側板
29 第二側板
30 二次転写ローラ
30a 表面
31 ローラ部
31a 中空芯金
31b 弾性層
31c 表面層
32 第一軸部材
33 第二軸部材
34 第一空転コロ
35 第二空転コロ
38 二次転写駆動モータ
39 クリーニングブレード
40 ローラユニット保持体
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 第一カム
50a カム部
50b コロ部
50c 外周面
51 第二カム
51a カム部
51b コロ部
51c 外周面
52 第一軸受
53 第二玉軸受
54 駆動受入プーリ
56 タイミングベルト
57 モータプーリ
58 カム駆動モータ
59 被検知円盤
59a 被検部
60 光学センサ
61 高圧電源
62 ネジ
70 給紙ローラ
71 手差しトレイ
72 分離ローラ
73 手差し給紙路
74 切換爪
75 排出ローラ
76 排紙トレイ
80 用紙反転装置
90 用紙検知センサ
91 タイマー
92 中間転写駆動モータ
93 トルク検出センサ
94 トルク検出センサ
100 複写機本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
301 コンタクトガラス
302 第一走行体
303 第二走行体
304 結像レンズ
305 読取センサ
400 原稿自動搬送装置
401 原稿台
500 接離機構
501 センサブラケット
600 制御部
特開2014−178660号公報

Claims (7)

  1. 回転可能な像担持体との間で記録媒体を挟み込み該像担持体から該記録媒体に画像を転写する転写部を形成する回転可能な転写部材と、
    前記像担持体と前記転写部材とを接離させる接離手段とを備えた転写装置において、
    前記像担持体と前記転写部材との離間動作速度と、前記像担持体と前記転写部材との接触動作速度との少なくとも一方が、前記転写部での記録媒体の有無に応じて異なるように、前記接離手段を制御する制御手段を有することを特徴とする転写装置。
  2. 請求項1に記載の転写装置において、
    前記制御手段は、前記転写部に記録媒体が無いときの離間動作速度が、前記転写部に記録媒体が有るときの離間動作速度よりも遅くなるように前記接離機構を制御することを特徴とする転写装置。
  3. 請求項1または2に記載の転写装置において、
    前記接離手段は、記録媒体先端または記録媒体後端がそれぞれ前記転写部を通過する前後のタイミングで動作することを特徴とする転写装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一記載の転写装置において、
    前記像担持体の速度変動に関する情報を検出する速度変動検出手段を有しており、
    前記転写部に記録媒体が無いときの接離動作による前記像担持体の速度変動が、前記転写部に記録媒体が有るときの接離動作による前記像担持体の速度変動以下となるように、前記速度変動検出手段の検出結果に基づいて接離動作速度を調整することを特徴とする転写装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一記載の転写装置において、
    前記転写部での記録媒体の有無を検出する記録媒体有無検出手段を有することを特徴とする転写装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一記載の転写装置において、
    前記像担持体を回転駆動させる像担持体駆動手段と、
    前記転写部材を回転駆動させる転写部材駆動手段と、
    前記像担持体駆動手段と前記転写部材駆動手段との少なくとも一方の駆動トルクを検出するトルク検出手段とを有しており、
    前記トルク検出手段の検出結果に基づいて、前記転写部での記録媒体の有無を判断することを特徴とする転写装置。
  7. 像担持体と転写部材との当接による転写部に挟み込んだ記録媒体に対して、該像担持体の表面に担持されるトナー像を転写する転写手段を備えた画像形成装置において、
    前記転写手段として、請求項1乃至6のいずれか一記載の転写装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
JP2015204418A 2015-10-16 2015-10-16 転写装置及び画像形成装置 Active JP6653075B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015204418A JP6653075B2 (ja) 2015-10-16 2015-10-16 転写装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015204418A JP6653075B2 (ja) 2015-10-16 2015-10-16 転写装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017076079A true JP2017076079A (ja) 2017-04-20
JP6653075B2 JP6653075B2 (ja) 2020-02-26

Family

ID=58551313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015204418A Active JP6653075B2 (ja) 2015-10-16 2015-10-16 転写装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6653075B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220075299A1 (en) * 2020-09-08 2022-03-10 Fujifilm Business Innovation Corp. Transportation device, fixing device, and image forming apparatus
US20230063255A1 (en) * 2021-08-25 2023-03-02 Fujifilm Business Innovation Corp. Transport device, fixing device, and image forming apparatus

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002214940A (ja) * 2001-01-23 2002-07-31 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US20080298864A1 (en) * 2007-05-25 2008-12-04 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus and image forming method
JP2009116260A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2012018369A (ja) * 2010-06-10 2012-01-26 Ricoh Co Ltd 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2014178660A (ja) * 2013-02-14 2014-09-25 Ricoh Co Ltd 転写装置、及び画像形成装置
JP2015060151A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2015225178A (ja) * 2014-05-27 2015-12-14 株式会社リコー 転写装置及び画像形成装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002214940A (ja) * 2001-01-23 2002-07-31 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US20080298864A1 (en) * 2007-05-25 2008-12-04 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus and image forming method
JP2009116260A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2012018369A (ja) * 2010-06-10 2012-01-26 Ricoh Co Ltd 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2014178660A (ja) * 2013-02-14 2014-09-25 Ricoh Co Ltd 転写装置、及び画像形成装置
JP2015060151A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2015225178A (ja) * 2014-05-27 2015-12-14 株式会社リコー 転写装置及び画像形成装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220075299A1 (en) * 2020-09-08 2022-03-10 Fujifilm Business Innovation Corp. Transportation device, fixing device, and image forming apparatus
US11934119B2 (en) * 2020-09-08 2024-03-19 Fujifilm Business Innovation Corp. Transportation device, fixing device, and image forming apparatus
US20230063255A1 (en) * 2021-08-25 2023-03-02 Fujifilm Business Innovation Corp. Transport device, fixing device, and image forming apparatus
US11921445B2 (en) * 2021-08-25 2024-03-05 Fujifilm Business Innovation Corp. Transport device, fixing device, and image forming apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP6653075B2 (ja) 2020-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6187857B2 (ja) 転写装置、及び画像形成装置
JP5915085B2 (ja) 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
JP5375592B2 (ja) 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
JP5707787B2 (ja) 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
JP6160907B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP6019965B2 (ja) 画像形成装置
JP6288320B2 (ja) 画像形成装置
US11099506B2 (en) Sheet conveying device, fixing device incorporating the sheet conveying device, and image forming apparatus incorporating the sheet conveying device
JP5509939B2 (ja) 画像形成装置
US9465331B2 (en) Image forming apparatus
JP5472782B2 (ja) 画像形成装置
JP5867823B2 (ja) 画像形成装置
JP6300088B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP6653075B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP5540719B2 (ja) 画像形成装置
JP5409040B2 (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
JP5915097B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP5472811B2 (ja) 画像形成装置
JP2017122849A (ja) 画像形成装置
JP2015219483A (ja) 二次転写機構及び画像形成装置
JP2014038270A (ja) ベルトユニット及び画像形成装置
JP2014013359A (ja) 画像形成装置
JP2007219181A (ja) 画像形成装置
JP2012093651A (ja) 画像形成装置
JP2005017367A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190621

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190813

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200109

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6653075

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151