JP2017074972A - 紙管容器 - Google Patents

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矢島 俊輔
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【課題】内容物の香味成分の吸着の少ない紙管容器を提供することを課題とする。
【解決手段】紙を基材とする積層体からなる外管および内管および底パーツと、口パーツとから構成される円筒形の二重紙管容器であって、内管および底パーツの容器内側になる面にはポリエチレンテレフタレート樹脂層を配してあり、該ポリエチレンテレフタレート樹脂層の表面には、連続波の赤外線波長のレーザーを描画、照射してヒートシール性を発現させてあり、内管と底パーツ、および内管と口パーツとが、ヒートシールされていることを特徴とする紙管容器である。
【選択図】図1

Description

本発明は紙管容器に関するものである。とくに内容物の成分吸収の少ない紙管容器に関するものである。
紙容器は、さまざまな利点を有するがゆえに、さまざまな分野でさまざまな商品の容器として広く用いられている。その理由のひとつは材料が紙であることから、他の容器である瓶や缶に比べて、材料に関しての価格メリットがある点である。
また、重量も軽量なため、商品の流通においても有利であり、環境適合材料としても利点を有する。牛乳や酒など液体用容器としても広く用いられている。あるいは円筒形の紙管容器などの形態で液体用容器として用いられている。
しかしながら、紙そのものは耐水性に乏しく、紙容器を液体用容器として用いる際には、紙を基材として表裏にプラスチックフィルムや樹脂層を配して耐水性を付与したり、またシーラント層を配してヒートシールして紙と水との接触を遮断するなど、容器構造においての工夫が必要であった。
シーラント層として一般に用いられている材料は、ポリオレフィン系樹脂が知られている。とくにポリエチレン樹脂はシーラントとしての適性にすぐれ、また容器の内容物が飲料である場合の安全性や、コストの点でも利点が多い。
しかしながら、ポリエチレン樹脂が容器を構成する上で利点が多い半面、内容物に対しては、たとえば食品、飲料を例にとれば、その香味成分の吸着が他のプラスチック材料に比べて大きく、一定期間の保管ののち、味や香りに変化が生じるなどの点が難点とされてきた。
たとえばポリエチレンテレフタレート樹脂はポリエチレン樹脂に比べて、香味成分の吸着が少ないことにおいてはすぐれているが、ヒートシール性の点で劣っている。これにヒートシール性を付与することができれば、シーラントの材料として用いることができる可能性がある。特許文献には、電磁波を二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に短パルス照射し、表面を改質することによりヒートシール性を付与する方法を開示している。
しかしながらこの方法では、キセノンガスランプなどを用いて高出力の短パルスを発生させなければならず、このような高出力な装置はきわめて高価な装置であることに加えてエネルギー効率が低く、安全性の確保も困難であることから実用化に向けての取り組みはなされていなかった。
特公平4−26339号公報
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、内容物の香味成分の吸着の少ない紙管容器を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、紙を基材とする積層体からなる外管および内管および底パーツと、口パーツとから構成される円筒形の二重紙管容器であって、内管および底パーツの容器内側になる面にはポリエチレンテレフタレート樹脂層を配してあり、該ポリエチレンテレフタレート樹脂層の表面には、連続波の赤外線波長のレーザーの描画、照射によりヒートシール性が発現させてあり、内管と底パーツ、および内管と口パーツとが、ヒートシールされていることを特徴とする紙管容器である。
また、請求項2に記載の発明は、前記外管、および前記内管底部とがホットメルト接着剤によって接着されたものであることを特徴とする、請求項1に記載の紙管容器である。
また、請求項3に記載の発明は、前記積層体には、無機化合物をプラスチックフィルムにコーティングしたガスバリア層が含まれることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の紙管容器である。
本発明によれば、内容物の香味成分の吸着の少ない紙管容器を提供することが可能である。
また請求項2に記載の発明によれば、内容物の香味成分の吸着が少なく、生産性のよい紙管容器を提供することが可能である。
また請求項3に記載の発明によれば、内容物の香味成分の吸着が少なく、内容物の保存性にも優れる紙管容器を提供することが可能である。
図1は本発明に係る、紙管容器の一実施形態を説明するための断面模式図である。 図2は、本発明に係る紙管容器を構成する、内管底パーツおよび内管の積層体を説明するための、部分断面模式図である。
以下本発明を実施するための形態について、図1および図2を参照しながら詳細な説明を加える。ただし本発明は、ここに示した例にのみ限定されるものではなく請求項によって限定されるものである。
図1は本発明に係る、紙管容器の一実施形態を説明するための断面模式図である。本発明による紙管容器(10)は、内管(1)、外管(2)、内管底パーツ(3)、および口パーツからなる。
内管と外管は円筒形の容器胴部を形成し、容器は二重構造となっており、強度を保つほか、保温性などに優れる。外管(2)は下部に外管インカール部(5)を有している。外管インカール部(5)は、たとえば内管底パーツ(3)とホットメルト接着部(7)で接続することができる。
口パーツ(4)は円筒形容器の上部を覆う形で組み立てられ、外管(2)および内管(1)と接し接着されている。図1には示していないが、口パーツ(4)にはキャップが付帯しており、キャップで口部の開口部(8)が覆われ紙管容器(10)を密封することができる。キャップの密封方式は限定を加えるものではないが、たとえば螺合式のものや、はめ込み式のものなど、適宜選択して適用することができる。
口パーツ(4)はたとえば、プラスチックの成型品を採用する例も多く、成型品であれば、複雑な形状を実現する際にも都合がよく、熱可塑性樹脂を用いて、胴部とヒートシールして容器に用いることが可能である。
図2は本発明に係る紙管容器を構成する、内管底パーツおよび内管の積層体を説明するための、部分断面模式図である。内管底パーツ(3)および内管(1)は、紙基材層(21)を基材とする積層体(20)からなり、容器内側になる面にはポリエチレンテレフタレート樹脂層(22)を配してあり、該ポリエチレンテレフタレート樹脂層(22)の表面には、連続波の赤外線波長のレーザー光(27)を描画、照射する。
連続波の赤外線波長のレーザー光(27)の描画、照射によって、ポリエチレンテレフタレート樹脂層(22)の表面は、非晶化された表面(23)となり、ヒートシール性付与領域(24)を形成する。
必要に応じて、ポリエチレンテレフタレート樹脂層(22)の、容器内側となる面の反対の面に、ガスバリア層(25)を設けることができる。ガスバリア層(25)によって、たとえば食品や飲料などの内容物の保存性を高めることができる。
容器を組み立てるに際しては、内管底パーツ(3)および内管(1)は、図1に示した断面図のうち、ヒートシール部(6)によってヒートシールされて接続している。このとき、内管は外カールされて、内管底パーツと接してヒートシール部を形成している。また図1には示していないが、内管(1)を形成する際にも内管(1)の内容物側のヒートシールが可能な表面同士を対向させてヒートシールすることが可能である。
口パーツ(4)と内管(1)の接着に際しても、口パーツ(4)の内管接触面に熱可塑性樹脂を用いることにより、ヒートシールで接続することが可能である。
内管底パーツ(3)および内管(1)は、紙基材層(21)を基材とする積層体(20)からなり、内容物の保存性向上などの必要に応じてガスバリア層(25)を設けることができる。ガスバリア層(25)はアルミニウム箔などの金属箔を用いることができ、あるいは、たとえば無機化合物をプラスチックフィルムにコーティングして、ガスバリア層として用いることができる。
本発明による、紙管容器は、内容物側にポリエチレンテレフタレート樹脂層を配しているために、ポリオレフィン系樹脂をシーラント層として内容物側に用いる場合に比べて、内容物の香味成分や薬効成分の吸着が少なく、味や香りが変化したり、またポリオレフィン系樹脂特有の臭気が内容物に移行することを防止することが可能である。
また、内容物側のポリエチレンテレフタレート樹脂層には、表面に連続波の赤外線波長のレーザーを描画、照射してヒートシール性を発現させてあり、従来の製造工程を変えることなくヒートシールによって容器を組み立てることが可能である。
以下本発明による紙管容器に係る構成要素について、個々に詳細な説明を加える。
(ポリエチレンテレフタレート樹脂層)
ポリエチレンテレフタレートフィルムで構成することができ、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、あるいは無延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることができる。フィルムを積層する際には、接着剤を用いてラミネートすることもでき、押し出し機を用いた押し出しラミネーション等の方法を用いることもできる。もしくは、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂層をたとえば押出機などを用いて形成するのでもよい。
本発明においては、ポリエチレンテレフタレート樹脂層を、積層体の容器最内層側、すなわち内容物側に配して用いる。たとえば延伸ポリエチレンフタレートフィルム、もしくは無延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることができる。ヒートシール性の発現は短パルスの電磁波ではなく、連続照射タイプのレーザー光を用いてヒートシール性を発現させる部分に描画、照射して行なう。
レーザー光はエネルギーが効率的にポリエチレンテレフタレートフィルム層に吸収されやすい赤外線波長を有する、たとえば炭酸ガスレーザーを用いることができる。これによってエネルギー効率が高く、かつ安全性の高い容器を実現することができる。
また赤外線波長を有するレーザー光であればレーザー発振器は特定の形式のものに限定するものではない。レーザー光が照射された部分にはポリエチレンテレフタレートフィルムの表面の非晶化などの変質によってヒートシール性が発現する。またレーザー光の照射は、連続線や断続線、あるいは点状のパターンを描画する形で照射することができる。あるいは面状の照射を行なうこともできる。このような形状はレーザー光のスポット径、スポット形状を適宜設定して形成することができる。
なお、こうしてヒートシール性を発現したポリエチレンテレフタレートフィルムの構造または特性を解析するためには著しく過大な経済的支出や時間を要するため、実際的ではない。
紙管容器のシーラント層、すなわち容器最内層で、内容物側の表面にポリエチレンテレフタレート樹脂層を設けることにより、ポリエチレンなどポリオレフィン系樹脂をシーラントとして容器最内層に配置する場合に比べて、内容物の香味成分の吸着を低く抑えることが可能になる。これは、香味成分が商品価値のひとつである、食品や飲料が内容物である場合には極めて重要な効果である。
加えて、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂特有の臭気が、内容物に移行することも防止することが可能になる。
(ガスバリア層)
ガスバリア層には、アルミニウム箔などの金属箔をガスバリア層として用いることができる。金属箔を用いることが適当ではない場合には、ガスバリア性を有するガスバリアフィルムを貼りあわせて積層体を構成しても良い。金属箔やガスバリアフィルムは、接着剤を用いて、たとえばドライラミネーション法を用いて積層することもでき、あるいは押出機を用いて熱可塑性樹脂を押し出して積層することもできる。
ガスバリア層は、ガスバリアフィルムとして、独立して積層体中に設けてもよいが、ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材フィルムに用いる場合には、レーザー光を照射するポリエチレンテレフタレートフィルムにガスバリア層として直接無機化合物層を設けることができる。
この場合ガスバリア層は、ポリエチレンテレフタレートフィルムのレーザー光を照射する面とは反対側の面に設ける。このガスバリア層は無機化合物の蒸着層、コーティング層で構成することができ、ポリエチレンテレフタレートフィルムにアンカーコート層を設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設ける。
アンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。アンカー
コート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料をグラビアコーティングなど印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて塗膜を形成することができる。
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けた基材フィルム上に蒸着層を形成し、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。
無機化合物層は真空蒸着法による蒸着層のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層のコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
無機化合物層のコーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。このとき、コーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成されるため、高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、変形に耐えられる可撓性を有するため、包装材料としての適性も具備することができる。
(紙基材層)
紙基材層(21)としては、特に限定をするものではないが、一般にミルクカートン原紙等の板紙が用いられる。坪量と密度は容器の容量やデザインにより適宜選定されるが、通常は坪量200〜500g/mの範囲で密度0.6〜1.1g/cmの紙が好適に用いられる。
(内管)
紙を基材とする積層体からなり、容器の胴部内側を形成する。容器最内層になる面にはシーラント層として、ポリエチレンテレフタレート樹脂層を配し、連続波の赤外線波長のレーザーを描画、照射してヒートシール性を発現させてある。内管底パーツとは、ポリエチレンテレフタレート樹脂層同士を対向させて、ヒートシールによって溶着させることができる。また口パーツとは、口パーツが熱可塑性樹脂からなる成型品であれば、ヒートシールによって接着することが可能であり、口パーツの、内管と接する面の表面に熱可塑性樹脂が用いられている場合にも、ヒートシールによる溶着が可能である。
(外管)
外管は内管と重ねて2重にして紙管容器の胴部を構成する。外管は図1に示すように、容器下部に外管インカール部(5)を設け、紙管容器に組み立てられる。外管の容器外側となる面には熱可塑性樹脂層を設けることができ、容器外側の耐水性を向上させるほか、容器組み立てにおいてもシーラント層として機能し、また熱可塑性樹脂層表面に印刷を施すこともできる。内管との接着においては、たとえばホットメルト接着剤等を用いて行なうことができる。
(熱可塑性樹脂層)
外管の容器外側となる面の熱可塑性樹脂層に用いる樹脂には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)や、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)のほか、アイオノマーや変性ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂に、表面処理を施して使用することができる。
熱可塑性樹脂層に、ポリエチレン樹脂を用いて、その表面にコロナ放電処理を行なうことができる。これは、コロナ放電が生ずる電界内にポリエチレン樹脂フィルムもしくはポリエチレン樹脂を積層した積層体を通過させ、樹脂表面の分子の改質により、濡れ性や接着性が改善し、ヒートシール性も向上する効果がある。
あるいは熱可塑性樹脂層に、ポリエチレン樹脂を用いて、その表面にフレーム処理を行なうことができる。これは表面を炎で炙ることによって、樹脂表面の分子の改質を図ることにより濡れ性や接着性が改善し、ヒートシール性も向上する効果がある。
あるいは熱可塑性樹脂層に、ポリエチレン樹脂を用いて、その積層をエクストルーダー装置を用いて行なうと同時にその表面にオゾン処理を行なうことができる。この方法によっても樹脂表面の分子の改質を図ることにより濡れ性や接着性が改善し、ヒートシール性も向上する効果がある。
あるいは熱可塑性樹脂層にエステル基を有する高分子を用いることができる。本発明によるシーラントが、ポリエチレンテレフタレートフィルムに連続波の赤外線波長のレーザー光を照射してヒートシール性を発現させてシーラント層としているため、ヒートシールに際する場合には、エステル基を有する高分子、たとえばエチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−メタアクリル酸共重合体(EMMA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などを使用することができる。これによって本発明によるシーラントを用いてヒートシールを行なう際にも十分なヒートシール性を確保することができる。
熱可塑性樹脂層の形成はこれらの熱可塑性樹脂を用いて、たとえば紙基材の外面に押出しラミネーションにより設けることができる。厚さは5〜40μmの範囲がよく、10〜20μmの範囲がより好ましい。この層の外面に印刷を施す場合には、コロナ放電処理などの表面処理を行なうことが好ましい。
(印刷層)
熱可塑性樹脂層の外側の面に印刷層を設けることができる。印刷は内容物に関する情報のほかロゴマークなどを表示し、また内容物に関してのイメージや用途例、バーコードなどを文字や画像で表示することができる。そのほか印刷層は、紙基材層の外側に設けることもできる。
印刷方法については限定するものではないが、たとえばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法等の方法を用いることができる。
印刷用インキについても限定をするものではなく、印刷方法との適合性や被印刷体との密着性、あるいは内容物が食品である場合などの安全性などに配慮して適宜選択することができる。また熱可塑性樹脂層の表面にはコロナ処理などの易接着処理を行って、印刷層との接着性を高めることが好ましい。印刷層上には耐摩耗性向上の為にオーバーコート層を設けても良いが、ヒートシール部分がある場合には、これを避けて設けることが好ましい。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明はここに示
した例にのみ限定されるものではない。
本発明による、二重紙管容器であって、容器の内容物側の最内層にはポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した構成である。ポリエチレンテレフタレートフィルムには連続波の赤外線波長のレーザーを描画、照射してヒートシール性を発現させてあり、従来の二重紙管容器と同様にヒートシールによって容器を組み立てた。
<比較例1>
従来用いられている二重紙管容器であって、容器の内容物側の最内層にはシーラントとしてポリエチレンフィルムを使用した構成である。
<評価方法>
<1.低吸着性>
(吸着成分として脂肪酸エステルの確認)
焼酎をマイクロピペットで1ml採取して20mlバイアル瓶に入れて密封した。
成分捕集は20mlバイアル瓶にSPMEファイバーを差込み、60℃で20分加熱した。
つづいて以下の条件でGC/MS分析に供した。
装置:ガスクロマトグラフ/質量分析計:GC6890/MSD5973(Agilent社製)
(測定)
焼酎を実施例1および比較例1で作成した容器に入れ、40℃、70%RHの環境で1ヶ月間保存した後、包装袋中の焼酎成分である脂肪酸エステルの残存量を上記装置を用いて測定した。残存量は脂肪酸エステルのピーク面積値を用いてあらわす。数値が少ない場合には包装袋に吸着されたことによるものであり、数値が大きい場合には包装袋に吸着されず包装袋内部の空間に残存したものである。
<2.官能評価>
10人の評価者による、官能評価による香りの残存の相対比較を行なった。
9人以上が香りの残存が相対的に良いと判断したものを○と評価した。
評価結果を表1に示す。
表1に示した結果から、比較例1において脂肪酸エステルの残存量が少ないことがわかる。これはシーラント層にポリオレフィン系樹脂であるポリエチレン樹脂を用いていることに起因していると考えられる。すなわち脂肪酸エステルが容器最内層のシーラント層に吸着されていると考えられる。
一方実施例1においては香味成分としての脂肪酸エステルの残存量が多く、焼酎成分は容器内の空間にとどまっていると考えられる。これは本発明による紙管容器においては内容物の成分の包装袋への吸収が少ないことを示している。これは容器最内層にポリエチレンテレフタレート層を配した効果である。
官能評価においては、比較例1に比べて実施例1が相対的に香りの残存が良いと評価した結果となっており、これは、脂肪酸エステルの残存量の測定値による評価を裏付ける結果となっている。
これらの結果から、本発明による構成の二重紙管容器によれば、内容物の香味成分の吸着の少ない紙管容器を提供することが可能であることを、実験による評価からも検証する
ことができた。
1・・・内管
2・・・外管
3・・・内管底パーツ
4・・・口パーツ
5・・・外管インカール部
6・・・ヒートシール部
7・・・ホットメルト接着部
8・・・口部の開口部
10・・・紙管容器
20・・・積層体
21・・・紙基材層
22・・・ポリエチレンテレフタレート樹脂層
23・・・非晶化された表面
24・・・ヒートシール性付与領域
25・・・ガスバリア層
27・・・レーザー光

Claims (3)

  1. 紙を基材とする積層体からなる外管および内管および底パーツと、口パーツとから構成される円筒形の二重紙管容器であって、
    内管および底パーツの容器内側になる面にはポリエチレンテレフタレート樹脂層を配してあり、
    該ポリエチレンテレフタレート樹脂層の表面には、連続波の赤外線波長のレーザーの描画、照射によりヒートシール性が発現させてあり、
    内管と底パーツ、および内管と口パーツとが、ヒートシールされていることを特徴とする紙管容器。
  2. 前記外管、および前記内管底部とがホットメルト接着剤によって接着されたものであることを特徴とする請求項1に記載の紙管容器。
  3. 前記積層体には、無機化合物をプラスチックフィルムにコーティングしたガスバリア層が含まれることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の紙管容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019176254A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 株式会社国際電気通信基礎技術研究所 チャネル状態予測装置、チャネル状態予測方法、無線通信装置および無線通信方法

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