JP5304990B2 - バリア性を備えた詰め替え用容器 - Google Patents

バリア性を備えた詰め替え用容器 Download PDF

Info

Publication number
JP5304990B2
JP5304990B2 JP2008182033A JP2008182033A JP5304990B2 JP 5304990 B2 JP5304990 B2 JP 5304990B2 JP 2008182033 A JP2008182033 A JP 2008182033A JP 2008182033 A JP2008182033 A JP 2008182033A JP 5304990 B2 JP5304990 B2 JP 5304990B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
opening
pouch
barrier property
funnel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008182033A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010018326A (ja
Inventor
勲 甲〆
雅士 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2008182033A priority Critical patent/JP5304990B2/ja
Publication of JP2010018326A publication Critical patent/JP2010018326A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5304990B2 publication Critical patent/JP5304990B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cartons (AREA)
  • Bag Frames (AREA)

Description

本発明は、紙、アルミニウム、プラスチックフィルムのいずれかを使用した単体若しくは積層体からなり、高いガスバリア性(酸素、水蒸気、内容物由来揮発成分)を求められると共に、詰め替え先の容器に内容物、主として粉体や粒体などを移し替えることに使用する包装材、所謂詰め替え用パウチや折り畳みスリーブから形成されるタイプの容器に関する。
この種の詰め替え用パウチは多数の提案がなされていたり、市販されていたりする。
一般的には、パウチの一角などを切断して開口部を設け、この開口部を上下逆さにして詰め替え先の容器の口部に乗せ、その後にこの開口部を介してパウチから内容物をこの詰め替え先の容器に移し替えている。
また、紙を主体とする容器に関しても、開口部に密封シールを貼り、オーバーキャップで保護した紙カップや紙管など、更には切り妻屋根状の頂部に設けた注出口を開いたり頂部そのものを開封したりするゲーベルトップ型の紙容器が存在している。
尚、本発明に言うパウチは、平パウチ、スタンディングパウチ、ピロー、ガゼットなどの包装用袋を意味し、要するところフィルムや紙を主体として得られた包装袋の一端に開口部が備わった類の包装用袋の全般を包含するものである。また、紙を主体とする容器は、例えばEPパックなどのサイドシールしたスリーブの成形タイプ容器である。本発明では以下これらを総称して積み替え用容器という。
特公昭63−24464号公報 特開平08−58764号公報 特開2002―264918号公報 特開2004−090972号公報 特開平06−293355号公報 特開2002―255152号公報 実開平07−022193号公報
しかしながら、従来のこの種の詰め替え用容器はヘッドスペースが無い場合が多く、シールを剥離する際や蓋を取り除く際、また、詰め替え作業中に内容物がこぼれるなど、詰め替え難い製品が多い。また、内容物が微細な粉末で、詰め替え作業中に内容物が飛び散る可能性がある商品には適用し難い。更には詰め替えする際に、外気に触れて変性するような内容物や外気に揮発成分が蒸散して品質が低下してしまうような内容物には適用し難い問題がある。
そこで本発明者らは、従来製品のこのような問題点に鑑み、種々検討した。その結果、従来の製品は、詰め替えに先立ってこの詰め替え容器を開封して開口部を設け、その後に詰め替え先の容器へ詰め替えを行なわねばならない構造的な問題点があることが分かった。また、殊にパウチの場合は倒れ易く、詰め替え作業に難儀する。
この新知見を基に更に鋭意検討、試験を重ね、得られた結果から、詰め替え容器から詰め替え先容器に内容物を詰め替える直前までは開口部が閉止されて内部の密封性を完全に保つことができ、しかも保管、運搬スペースが少なく、保管・輸送に有利になる製品を試作した。その結果、ほぼ満足の行く製品を得ることができたので、ここに提案する。
従って、本発明の目的は、内容物が微細な粉末であっても周囲に飛散するおそれ少なく、容易、かつ、確実に詰め替えることが可能であると共に、香りや風味が損なわれるおそれも少なく、本来の品質を上手く保ったままでの詰め替えが可能なバリア性を備えた詰め替え用容器を提供することにある。
以上の技術的な課題を解決するために、本発明の請求項1記載のバリア性を備えた詰め替え用容器は、高いガスバリア性とシール性を備えた容器本体、パーツ、シー状の蓋材、更にはオーバーキャップからなるバリア性を備えた詰め替え用容器であって、パーツは容器本体の開口部とほぼ同径の筒状のリングを備えると共に、開口部に向かってテーパのある漏斗が備わり、更に前記リング又は容器本体の開口部の上端にバリア性を備えた素材層とその下層とを含むシート状の蓋材が貼着されて容器本体の開口が密封されると共に、この蓋材にはその中心から放射状に、かつ、周方向に所定間隔をおいて、下層に形成された強度弱点部が備わってなり、前記容器本体を逆さにし、蓋材を詰め替え先の容器の口部に押圧して前記強度弱点部に沿って押し破り、内容物を漏斗で中央に集めながらこの詰め替え先の容器の口部から直接に注ぎこめるようにしたことを特徴とする。
本発明の高いガスバリア性を備えた容器本体は、紙、アルミニウム、プラスチックフィルムのいずれかを主体とした単体若しくは積層体から構成される。したがって、中間層に金属箔層や金属蒸着層、更には金属酸化物蒸着層などを備えるのが望ましい。また、最内層に合成樹脂層が積層された複合材料を含み、パウチや紙パック、紙管、更には折り畳みスリーブ状の紙容器として形成されている。この容器本体の胴部の上端はは外方へ張り出したフランジ又は外方へ環状に巻き込んだ環状巻込み部(カール部)が形成されるものも含む。更にはリングの上端に外方へ張り出すフランジを備えたパーツも包含する。そして、この容器本体の上端に被せられるオーバーキャップは、輸送中の振動などの外力により、蓋材が開封してしまわないように保護し、例えばポリプロピレン樹脂素材で成形されたものである。また、この容器本体上端内周面に、例えばポリエチレン樹脂素材で成形されたパーツのリングが内嵌合されて装着される。装着の手法としては、リング外周面を容器本体の上端内周面に熱融着や接着などの手段によって固着したり、フランジを備えた場合には、容器本体の上端縁にこのフランジを載せ付け、熱融着や接着などの手段によって固着したりする。そして、容器本体開口部を密封するための、金属箔層や金属蒸着層、更には金属酸化物蒸着層などを備えた合成樹脂層が積層された複合材料からなるバリア性を備えたシー状の蓋材が、容器本体前記開口部の上端面に熱融着や接着などの手段によって貼着されて、容器本体の開口部を密封するものである。容器本体の前記開口部の上端面とは、所謂胴部の上端面の他にも、前記カール部、更にはリングのフランジを包含する。この蓋材の裏面にはその中心から放射状に、前記バリア性を備えた素材層の手前までミシン目やカット線などからなる強度弱点部が、周方向に所定間隔わおいて設けられている。使用に当っては、前記容器本体を逆さにし、蓋材を例えばガラス瓶などの詰め替え先の容器の口部に押圧して前記強度弱点部に沿って押し破り、内容物を漏斗で中央に集めながらこの詰め替え先の容器の口部から直接に注ぎ込めるようにした。
このように構成されたバリア性を備えた詰め替え用容器では、オーバーキャップを取り外し、次いで図5並びに図6に示すように、容器本体を逆さにし、パーツの漏斗を詰め替え先の容器の一例であるジャーの口部に内嵌合出来る位置に宛がう。容器本体内のインスタントコーヒー等の内容物はホッパの漏斗内にも流下してきているが、蓋材によって保持されている。次いで、図7並びに図8に示すように、容器本体に、その漏斗をジャーの口部へ向かって押し込むように押圧力を負荷する。この押圧力は、ジャーの口部、一般的には本体から円筒状に立ち上がる筒状部分が蓋材を押し破るための力として働く。すなわち、このジャーの口部が蓋材を押し上げて、これをパーツのリングと漏斗との間の断面三角形状の空間内に押し込む力として機能する。この押圧力が負荷された蓋材は、この蓋材に放射状に予め設けられた強度弱点部である、例えばミシン目やカット線に沿って複数の分割片に破断分割される。同時にこ漏斗はジャーの口部内に入り込む。その結果、前記パーツの漏斗の開口が開放され、容器本体内のインスタントコーヒー等の内容物が、パーツの漏斗によって、センターへと案内されつつ、一挙にジャー内へ案内流下される。
このように本発明のバリア性を備えた詰め替え用容器では、この詰め替え容器から詰め替え先の容器へ内容物を移し替えるににあたって、蓋材(密封シール)を開封した後、詰め替え容器を傾けたり、逆さにしたりして詰め替え作業を行う従来商品と違って、上記のように、オーバーキャップを外した後に、詰め替え容器を上下逆さまにして詰め替え先の容器の口部の上に載置する。その後、詰め替え容器を下方へ押し下げて蓋材を詰め替え先の容器の口部に押し付け、その押圧力によって蓋材をその強度弱点部に沿って破断し、開封する。
したがって、この発明は以下の効果を奏する。
本発明のバリア性を備えた詰め替え用容器は、従来のスタンディングパウチ等と全く違って、容器本体を詰め換え先の容器の口部に押し付けて押圧することによって蓋材を押し破るようにしてあるので、簡単に容器本体と詰め替え先の容器とを直に連通でき、しかも、開封後、容器が倒れることに意を払う必要のある従来商品と違って、詰め替え容器が倒れることを心配する必要もなく、詰め替え作業を大変簡単に操作で、容易、かつ、確実に行うことができる。併せて、内容物が外気に必要以上に触れたり、揮発成分が蒸散してしまうおそれを可及的に少なくでき、香りや風味が損なわれるおそれを少なくできる。
しかも、対象とする容器はパウチであったり、角筒状紙容器であったりするので、従来の紙パックや紙管と違って、折り畳んだスリーブの状態で保管や運搬が可能であるから、保管、運搬スペースが少なく、保管・輸送に有利な容器として提供できる。
以下、本発明のバリア性を備えた詰め替え用容器を、インスタントコーヒーの詰め替え用パウチ1に適用した場合の実施の形態について、図面にしたがって詳細に説明する。
先ず、詰め替え用パウチ1は、図1、2に示すように、容器本体であるパウチ2、パーツ3、バリア性を有するシート状の蓋材4、オーバーキュップ5からなる。
パウチ2は、三方シール形態で、底シール部6、サイドシール部7,8、開口部9を有している。なお、本発明では、パウチは上記の形態に限定されず、底シール部6が自立性を有する形態、更にはピロー、ガゼットなどの包装用袋にも適用できることは言うまでもない。
パウチ2の基材はその外側から順に、透明蒸着ポリエチレンテレフタレート、二軸延伸フィルム(ONy)、ポリエチレンが積層されて、高いガスバリア性(酸素、水蒸気、内容物由来揮発成分)を備えた複合材が採用される。積層手段は公知の各種技術が採用される。例えば、ラミネートや塗着などの一般的な手法である。基材としては、表裏共に逐次二軸延伸フィルム(ONy:12μm)の表側にアルミナ蒸着フィルム(GL−AE:12μm)をコーティングしたものを用い、更に最内層にポリエチレンのシーラント層3が積層されている。以上のような基材を二枚重合し、図1に示すように、底辺、左右両辺を夫々シールして上方開放のパウチ2が作製されている。
このパウチ2の開口部9内には、図2に示すように、円筒形のパーツ3が嵌め込まれている。このパーツ3は、厚みを不0.8mmに設定されたポリエチレン(PE)、ポリプロピレンなど適宜の樹脂素材で形成されている。このパーツ3は、図1にも示すように、周囲に、上端に外向きフランジを備えないリングとしての立ち上がり壁3A(以下単にリングという)を備える。このリング3Aが、その上端をパウチの開口部9の上端と同じ高さ位置にして、この開口部9内に嵌め込まれている。また、このリング3Aの下端縁から一体に、上方かつ中央に向かって順次傾斜した壁からなる漏斗3Bが備わっている。そして、この漏斗3Bのテーパー角は、少なくとも20°、更に好ましくは40〜45°に設定される。
パーツ3はその漏斗3Bの上端が前記リング3A並びにパウチ2の開口部9の上端とほぼ同じ高さ位置、即ちほぼ同一平面上に配置されるように、しっかりと位置合わせして、この開口部9に嵌め込まれて、この開口部9の内周面に適宜接合される。接合の手段は熱融着や、高周波溶着、接着剤使用など、適宜最も好ましい手段が採用される。
前記パーツ3の上端はバリア性を有する前記蓋材4でシールされている。
このバリア性を有する蓋材4は、図3に示すように、最内層10はポリエチレンのシーラント層、このシーラント層10の外側にポリエチレンテレフタレート層11、その外側に接着剤層12を介して金属箔層13が貼着された高いガスバリア性を備えた複合シートが採用される。更に、前記最内層のシーラント層10から上方の前記接着剤層12に至り、図4に示すように、この蓋材4の中心から放射状に複数本の強度弱点部14が設けられている。この強度弱点部14を設けることで、前記シーラント層10を含み金属箔層13も容易に破れて、開封し易くなるように構成してある。
また、蓋材4の全体形状は、図1、2に示すように、前記パウチ2の開口部9とほぼ同径、具体的には約80mmφの円形を呈し、疎の周縁部4Aがパーツ3の立ち上がり壁3Aの上端に適宜に貼着される。一般的には熱融着手段が採用される。但し、この場合、前記漏斗3Bの上端縁、つまり開口3B1の上縁に対して、単に接触するのみとしてある。この漏斗3Bの開口部3B1の開放を迅速で、且つ、容易にするためである。
更に、前記強度弱点部14は、ミシン目又はカット線(図例ではミシン目)で形成され、前記最内層のシーラント層10から接着剤層12達するようにして設けられている。この強度弱点部14であるミシン目又はカット線によって前記最内層のシーラント層10を含み金属箔層13も容易に破れて、開封し易くなる。ミシン目又はカット線は、図1、4に示すように、中央で互いに交差する3本の直線状で、ミシン目の長さは9mm、つなぎは1mmに設定されている。尚、3本という本数は、本発明の所期の目的を達成するための最低限の本数である。また、蓋材4の大きさにもよるが、望ましい上限は5本である。5本以上であると逆にこの蓋材4の強度を弱めるおそれが生じ、好ましくない。理想的には3〜4本である。
オーバーキャップ5は、厚みを0.8mm程度に設定された高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレンなどの適宜の樹脂が採用され、前記パウチ2の開口部9に外嵌合し、前記蓋材4を保護し、併せて内部を衛生的に保つように働く。
前記パウチ2内部に粉状のインスタントコーヒーPを収容する作業は、一般に、漏斗3Bの開口3B1を介して行われる。
次に、このように構成されたパウチ2の使用の仕方について説明する。
先ず、オーバーキャップ5を取り外し、次いで図5並びに図6に示すように、パウチ2を逆さにし、パーツ3の漏斗3Bを詰め替え先の容器の一例であるジャー15の円筒状の口部15Aに内嵌合出来る位置に宛がう。パウチ2内のインスタントコーヒーPはパーツ3から漏斗3B内にも流下してきているが、蓋材4によって保持されている。次いで、画7並びに図8に示すように、パウチ2に、その漏斗3Bをジャー15の口部15Aに向かって押し込むように押圧力を負荷する。この押圧力は、ジャー15の口部15A、一般的には本体から円筒状に立ち上がる筒状部分が蓋材4を押し破るための力点として働く。すなわち、このジャー15の口部15Aが蓋材4を押し上げて、これをパーツ3のリング3Aと漏斗3Bとの間の断面三角形状の空間S内に押し込む力として機能する。この押圧力が負荷された蓋材4は、強度弱点部14であるミシン目が放射状に設けられているために、たちまちの内に極めて容易にこのミシン目に沿って複数の分割片に破断分割される。同時にこの漏斗3Bはジャー15の口部15A内に入り込む。その結果、前記パーツ3の漏斗3Bの開口3B1が開放され、パウチ2内のインスタントコーヒーPが、パーツ3の漏斗3Bによって、センターへと案内されつつ、一挙にジャー15内へ案内流下される。ジャー15へ補充を終えたこの詰め替え用容器1は廃棄される。
したがって、リング3Aは蓋材4が開封されるまでは、この蓋材4によって完全に密閉され、大気と接触することがないので、このパウチ2内の気密を高度に保つ。また、ジャー15の口部15Aに内嵌合された漏斗3BはインスタントコーヒーPをジャー15の外部へ零れ落とすことも無く、また、外気に必要以上触れさせるおそれもなく、したがって香りや風味が損なわれるおそれも可及的に少なくすることができる。
出来上がった蓋材4の性能試験を行った結果、中央部分が上手く押し破られた。因みに押し破り強度は100N以下であった。また、高温保存時にも蓋材4がリング3Aの上端やパウチ2の開口部9から剥離する例は見られなかった。更に蓋材4全体のバリア性はアルミ蓋材と遜色なく好ましい結果を得た。ホットメルト蓋材と比較して周期の発生はまったくなかった。
次に好適な今一つの実施の形態について以下詳述する。
この例は、図9に示すように、バリア性を備えた詰め替え用容器1を、容器本体2として、パウチに代えて、折り畳みスリーブから形成されるタイプの角型の容器、つまり角筒状紙容器20に適用したものである。
したがって、他の構成要素である前記パーツ、バリア性を有するシート状の蓋材、オーバーキャップは、この適用される容器の形状に合わせて平面視で夫々が角型に形成されている点のみが異なり、素材や製法に関しては、前記実施の形態と同様である。よって、それらの詳細な説明は省略し、前記実施の形態と異なる構成についてのみ付加的に説明する。
そこで、この折り畳みスリーブから形成されるタイプの角型の容器20は、例えば図11(A)に示すように、四枚の側面板21、22、23、24とこの側面板の一枚と連設されると共に、隣接する側面板に接続される接着片25を有する四角筒状の胴部26と、この胴部26の一方の頂部27が開放され、他方の開口部は折り畳まれて底部28に形成された紙容器である。
この角型の容器20を形成する素材としては、図10に示すように、その外側から順に、低密度ポリエチレン層(LEDP)201、紙層202、エチレンメタクリル酸共重合樹脂(EMAA)203、アルミニウム層(AL)204、ポリエチレンテレフタレート層(PET)205、更に低密度ポリエチレン層(LDPE)206が積層されて、高いガスバリア性(酸素、水蒸気、内容物由来揮発成分)を備えた複合材が採用される。
このような容器20は、図10に示すように、先ず基材である巻き取り紙202に印刷することにより必要な印刷層207を設ける。次いで、この巻き取り紙202の両面に熱可塑性樹脂層201、203を形成する。積層方法は、例えば、溶融したポリエチレンなどの熱可塑性樹脂を押出機でフイルム状に押し出し、フイルムが溶融状態にあるうちに巻き取り紙を圧着してラミネートする溶融推し出しラミネート法が採用される。内面側と外面側に別々に熱可塑性樹脂を形成しても良く、共押出機を用いて内面側と外面側とに同時に熱可塑性樹脂を形成しても良い。
最後に熱可塑性樹脂を形成させた巻き取り紙202を所望の寸法に裁断して積層シートとする。
シート断ちされた積層シートは必要箇所に罫線を入れると共に、一枚ずつブランクシート29に打ち抜かれる。次に、図11(B)に示すように、打ち抜かれたブランクシート29の接着片25の外側面とこの接着片25が熱融着される側面板21の内側面とを、例えば、ホットエアーで加熱すると共に、ブランクシート29を折り曲げスリーブ状に折り畳む。
ブランクシート29を折り曲げスリーブ状に折り畳んだ状態で保管、更には運搬が可能であるから、従来の紙コップや紙管と違って、保管、輸送スペースが嵩低くなり、この点で大変有利である。
次いで、出来上がったスリーブ30を専用の充填機にセットすることにより、図11(C)に示すように、スリーブ30の下端を折り曲げ貼着して底を形成し、更に、図11(D)に示すように、上方の開口部31にこの開口部31と同じ形状に予め成形されたパーツ32を内嵌合させて、容器に最内層に対して熱融着、高周波溶着、接着剤使用など、適宜最も好ましい手段で貼着固定される。
内容物を充填後、図9に示すように、パーツ32の上に四角形に切り抜かれた蓋材33が前記開口部31の上端縁に、熱融着、高周波溶着、接着剤使用など、適宜最も好ましい手段で貼着固定される。そして、最後にオーバーキャップ34を被せることによって、本発明のバリア性を備えた詰め替え容器を完成する。
尚、底の成型とパーツ32の取り付けの順序はどちらが先であっても良い。更に、インスタントコーヒーシーPの充填は、パーツ32側からでも良いし、底からでも良い。底から充填する場合は、容器を逆さにした状態で充填後、底を形成する。また、角型のパーツ32を採用したが、円形や他の形状のものにも適用できる。この場合、スリーブは押し広げられて歪むことによりこのパーツ32を挿入できるものであれば良い。更に、スリーブ成型後に、紙カップのように上端縁をトップカールすることも可能である。この場合、パーツ32に蓋材4を貼り付けるためのフランジは不要である。
以上のように構成されたこの別の実施形態に係るバリア性を備えた詰め替え容器の使用の仕方は前記第1の実施形態に詳述した通りであるので、ここでは省略する。
また、以上の説明では、内容物としてインスタンの粉コーヒーを対象としているが、その他にも食品、非食品の他の分流体に適用できる。例えば、水溶性のミルク(粉ミルク)、ココア、茶、またはこれらの組み合わせの粉など。更には乾燥マッシュポテトや他の乾燥食品、ソースまたはグレービー粉、スープ粉などの他に複写機のトナーなどである。
また、ジャー15に替わるものとして、コーヒー作成装置のコーヒー粉タンク、更には複写機のトナーの補充容器などにも適用できる。
基材として、厚さ12μmの透明蒸着ポリエチレンを使用し、中間層として15μmの二軸延伸フィルム(ONy)を使用し、シーラント層として厚さ50μmのポリエチレンフィルムを使用した。また、各層間の接着剤として、レトルト用ポリウレタン系接着剤を使用して、ドライラミネート機で、透明蒸着ポリエチレン/接着剤/二軸延伸フィルム/接着剤/ポリエチレンフィルム構成の積層材料を作成し、その積層材料を用いて、有効内径245mm×280の三方シール形態のパウチ2を得た。尚、シール幅は8mmである。次に、高密度ポリエチレン(三井化学 2100K)を用いて射出成形により、漏斗外径が77.6mm、漏斗の開口径が34mmで、上端に張り出し幅2mmの、蓋材をヒートシールするフランジを備えたリングを有するパーツを作製した。漏斗並びにリングは共にほぼ0.8mm厚となるよう成形した。更に、〔上側〕金属箔層10であるアルミニウム箔層(9μm)/接着剤層/ポリエチレンテレフタレート層(12μm)/シーラント層であるポリエチレン層(60μm)〔下側〕構成の積層材料を作製し、この積層材料を用いて蓋材を作製した。また、この蓋材には、中心から放射状で、かつ、周方向に所定間隔をあけて6本の直線ミシン目を最上層のアルミニウム箔層の下まで入れた。ミシン目の長さは9mm、ミシン目のつなぎの長さは1mmとした。更に、オーバーキャップはポリプロピレンを用いて、天板部分、垂下壁部分共に0.8mmの肉厚にして、前記パーツと同様の製法で得た。
まず、ラミネート加工法によって、スリーブ組み立て方式の容器本体用として、〔容器外側〕低密度ポリエチレン層(20μm)/紙層(坪量400g/m2 )/接着剤層/エチレンメタクリル酸共重樹脂(25μm)/接着剤層/アルミニウム箔層(7.0μm)/ポリエチレンテレフタレート層(12μm)/接着剤層/低密度ポリエチレン層(60μm)〔容器内側〕構成の巻き取り紙を作製した。また、パーツ32、蓋材33、更にオーバーキャップ34は実施例1と同様の手法で四角形状にして作製した。
先ず、得られた基材には両面に熱可塑性樹脂層を形成するに先立って予め印刷を施す。次いで、この巻き取り紙を所望の寸法に裁断して積層シートとする。更に、シート断ちされた積層シートの必要箇所に罫線を入れると共に、一枚ずつブランクシート29に打ち抜く。打ち抜かれたブランクシート29の接着片25の外側面とこの接着片25が熱融着される側面板21の内側面とをホットエアーシール法によって側面板21の内側面に貼り付ける。その後、ブランクシート29を折り曲げスリーブ状に折り畳む。次いで、出来上がったスリーブ30を専用の充填機にセットすることにより、スリーブ30の下端を折り曲げ、ホットエアーシール法によって貼着して底部28を成形し、更に上方の開口部31に、この開口部31と同じ形状に予め成形されたパーツ32を内嵌合させて、容器20の最内層に対して超音波シール法により貼着固定した。インスタントコーヒーPを充填後、パーツ32の上に四角形に切り抜かれた蓋材33を前記リング32Aのフランジ32C上に、熱融着で貼着固定した。そして、最後にオーバーキャップ34を被せることによって、本発明のバリア性を備えた詰め替え容器を得た。
本発明の以上の実施例1、2によって得られたバリア性を備えた詰め替え容器は従来のパウチ或いは紙容器、更には紙管に比べて、内容物が微細な粉末であっても周囲に飛散するおそれ少なく、容易かつ確実に詰め替えることが可能である共に、香りや風味が損なわれるおそれも少なく、本来の品質を上手く保つことが分かった。併せて、保管、運搬スペースが少なく、保管・輸送に有利な容器として提供できることも分かった。
本発明のバリア性を備えた詰め替え容器の一実施形態を示した一部省略全体分解斜視図である。 図1の容器が閉まっているときのこの容器の断面図である。 図4中A−A線に沿った蓋材の断面図である。 図1の蓋材の底面図である。 図1に示される容器の作用の説明図で、ジャーへ内容物を補充する前の蓋材と容器とジャーの関係を示す斜視図である。 図5に示される作用の説明図で、要部の断面図である。 図1に示される容器の作用の説明図で、ジャーへ内容物を補充する途中の蓋材と容器とジャーの関係を示す斜視図である。 図7に示される作用の説明図で、要部の断面図である。 本発明のバリア性を備えた詰め替え容器の一実施形態を示した全体斜視図である。 図9に示す容器の層構造を示す要部の断面図である。 (A)〜(D)は図9に示した他の実施形態の容器の製造過程を示す説明図である。
符号の説明
1…詰め替え用容器
2…容器本体
3…パーツ
3A…リング
3B…漏斗
3B1…口部
4…蓋材
5…オーバーキャップ
6…底シール部
7、8…サイドシール部
9…開口部
14…ミシン目
15…ジャー
20…容器
26…胴部
27…頂部
28…底部
29…ブランクシート
30…スリーブ
32…パーツ
33…蓋材

Claims (3)

  1. 高いガスバリア性とシール性を備えた容器本体、パーツ、シー状の蓋材、更にはオーバーキャップからなるバリア性を備えた詰め替え用容器であって、パーツは容器本体の開口部とほぼ同径の筒状のリングを備えると共に、開口部に向かってテーパのある漏斗が備わり、更に前記リング又は容器本体の開口部の上端にバリア性を備えた素材層とその下層とを含むシート状の蓋材が貼着されて容器本体の開口が密封されると共に、この蓋材にはその中心から放射状に、かつ、周方向に所定間隔をおいて、前記下層に形成された強度弱点部が備わってなり、前記容器本体を逆さにし、蓋材を詰め替え先の容器の口部に押圧して前記強度弱点部に沿って押し破り、内容物を漏斗で中央に集めながらこの詰め替え先の容器の口部から直接に注ぎこめるようにしたことを特徴とするバリア性を備えた詰め替え用容器。
  2. 容器本体は、紙、アルミニウム、プラスチックフィルムのいずれかを使用した単体若しくは積層体からなるパウチである請求項1記載のバリア性を備えた詰め替え用容器。
  3. 容器本体は、板紙を主体としたバリア性を持った角筒状紙容器である請求項1記載のバリア性を備えた詰め替え用容器。
JP2008182033A 2008-07-11 2008-07-11 バリア性を備えた詰め替え用容器 Active JP5304990B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008182033A JP5304990B2 (ja) 2008-07-11 2008-07-11 バリア性を備えた詰め替え用容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008182033A JP5304990B2 (ja) 2008-07-11 2008-07-11 バリア性を備えた詰め替え用容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010018326A JP2010018326A (ja) 2010-01-28
JP5304990B2 true JP5304990B2 (ja) 2013-10-02

Family

ID=41703631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008182033A Active JP5304990B2 (ja) 2008-07-11 2008-07-11 バリア性を備えた詰め替え用容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5304990B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8956046B2 (en) 2010-11-22 2015-02-17 Hosokawa Yoko Co., Ltd. Bag with port member and connection structure thereof
JP2015024864A (ja) * 2014-10-02 2015-02-05 花王株式会社 詰替え用軟包装容器
JP6938862B2 (ja) * 2016-06-27 2021-09-22 大日本印刷株式会社 複合容器およびその包装体の製造方法
JP2019182489A (ja) * 2018-04-11 2019-10-24 朋和産業株式会社 詰め替え袋

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57184952U (ja) * 1981-05-19 1982-11-24
JPS58177353U (ja) * 1982-05-21 1983-11-28 大日本印刷株式会社 注出口付密封包装体
JP3033448B2 (ja) * 1994-09-27 2000-04-17 凸版印刷株式会社 液体用紙容器
JPH09110077A (ja) * 1995-10-19 1997-04-28 Dainippon Printing Co Ltd 振り出し用紙容器
JPH10203542A (ja) * 1997-01-20 1998-08-04 Kao Corp 詰め替え用袋
JPH11278518A (ja) * 1998-03-26 1999-10-12 Shiseido Co Ltd 紙パック容器
PT2008553E (pt) * 2007-06-28 2010-11-09 Nestec Sa Embalagem para armazenar e descarregar material a granel

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010018326A (ja) 2010-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4885905B2 (ja) 詰め替え用紙容器
KR101625239B1 (ko) 포장 용기 및 이것을 이용한 패키지
JP5304990B2 (ja) バリア性を備えた詰め替え用容器
JP2011031971A (ja) 注出口付きパウチ容器
JP4981739B2 (ja) バリア性を有する蓋
JP2016055916A (ja) 包装袋
JP5487693B2 (ja) バリア性を有する蓋
JPH11292140A (ja) 易開封性ヒートシール包装体およびその製造方法
JP5262453B2 (ja) オーバーキャップ付容器
JP5262472B2 (ja) パーツ付詰め替え用容器
JP2010052825A (ja) 詰め替え用紙容器
JP2012025472A (ja) 紙容器
JP5131015B2 (ja) パーツ付紙容器
JP2678451B2 (ja) 紙複合容器
JP5417466B2 (ja) バリア性を有する蓋
JP5229465B2 (ja) バリア性を有する蓋
JP5906771B2 (ja) 包装容器
JP2010254337A (ja) 易開封性及びバリア性を有する蓋
JP3813204B2 (ja) バッグインボックス用包装袋
JP2022006432A (ja) 紙容器
JP2004018079A (ja) バッグインボックス
JP2003267447A (ja) 再封性を有するガスバリア性紙容器
JP2006240653A (ja) 易開封性容器
JP2018122912A (ja) 液体収納用紙容器
JP2015151190A (ja) 穀類保存用紙容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110623

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110902

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130529

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5304990

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250