JP2017069202A - 面状発熱体 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期間使用しても安定した発熱を行うことができる面状発熱体を提供する。【解決手段】面状発熱体5は、基材層1とポリイミド樹脂層4を有し、ポリイミド樹脂層は発熱層2を備えた面状発熱体であって、面状発熱体の350℃×500サイクルの抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下であることを特徴とする面状発熱体である。【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に搭載される加熱定着装置等に好適に用いることができる面状発熱体に関する。
電子写真方式を用いた複写機やプリンタ等の画像形成装置では、複写紙上に形成される未定着のトナー像を熱定着するための定着方式としてポリイミド樹脂シームレスベルトや金属薄膜シームレス管を使用したベルト定着方式が用いられている。
このようなベルト定着方式が採用される画像形成装置では、例えば、過去に「カーボンナノ材料及びフィラメント状金属微粒子が分散されるポリイミド樹脂からなる発熱層を用いた面状発熱体」が提案されている(特許文献1)。この面状発熱体は、通電されると自己発熱し、電子写真画像形成装置の画像定着部の主要部品として用いられる。
このようなベルト定着方式が採用される画像形成装置では、例えば、過去に「カーボンナノ材料及びフィラメント状金属微粒子が分散されるポリイミド樹脂からなる発熱層を用いた面状発熱体」が提案されている(特許文献1)。この面状発熱体は、通電されると自己発熱し、電子写真画像形成装置の画像定着部の主要部品として用いられる。
また、過去に「高熱伝導層、発熱層、ならびに高熱伝導層と発熱層の間に形成される絶縁層、及び発熱層に電力を供給するための給電部及び給電端子部、及び発熱層と給電部を被覆する絶縁被覆層を有する面状発熱体」が提案されている(特許文献2)。この面状発熱体は、高熱伝導層を設けることで均一に熱を伝えることができる。
しかしながら、これらの面状発熱体は、常温から300℃以上の高温のサイクルを繰り返した場合の耐久性に関して、長期的な抵抗安定性が得られず、安定した発熱状態を維持できない問題があった。
本発明の課題は、長期間使用しても安定した発熱を行うことができる面状発熱体を提供することにある。
本発明に係る面状発熱体は、基材層とポリイミド樹脂層を有し、前記ポリイミド樹脂層は発熱層を備えた面状発熱体であって、前記面状発熱体の350℃×500サイクルの抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下であることを特徴とする。350℃×500サイクルの抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下であることにより、長時間使用した場合においても安定した発熱を行うことができる。なお、ここでいう「面状」との文言には、シート状や管状も含まれ得る。
本発明に係る面状発熱体は、発熱層が、少なくともポリイミド樹脂と導電剤からなることを特徴とする。
本発明に係る面状発熱体は、導電剤の粒径が、10nm以上500nm以下であることを特徴とする。
本発明に係る面状発熱体は、導電剤が、非晶質カーボンまたはカーボンナノ材料であることを特徴とする。
本発明に係る面状発熱体は、基材層は、鉄系合金であることを特徴とする。
本発明に係る面状発熱体は、基材層のヤング率が、100GPa以上250GPa以下であることを特徴とする。
本発明に係る面状発熱体は、基材層の線膨張係数が、0ppm/K以上25.0ppm/K以下であることを特徴とする。
本発明に係る面状発熱体は、ポリイミド樹脂層の線膨張係数が、0ppm/K以上25.0ppm/K以下であることを特徴とする。
本発明に係る面状発熱体は、ポリイミド樹脂層が、第1ポリイミド樹脂層、発熱層および第2ポリイミド樹脂層の順で積層されていることを特徴とする。
本発明に係る面状発熱体は、体積抵抗率が、0.05Ω・cm以上16Ω・cm以下であることを特徴とする。
本発明に係る面状発熱体は、反り量が、−5.0mm以上5.0mm以下であることを特徴とする。
<面状発熱体の構成>
本発明の面状発熱体は、基材層とポリイミド樹脂層から構成される。図1〜図4を用いて、面状発熱体の詳細を説明する。
本発明の面状発熱体は、基材層とポリイミド樹脂層から構成される。図1〜図4を用いて、面状発熱体の詳細を説明する。
本発明の実施の形態に係る面状発熱体は、図1〜図4に示すように、主に基材層とポリイミド樹脂層から構成され、ポリイミド樹脂層は複数のポリイミド樹脂層から構成されてもよく、発熱層のみから構成されてもよい。
(基材層)
基材層1は、主として線膨張係数が0ppm/K以上25.0ppm/K以下の材料から構成され、セラミックやニッケル等の非鉄系金属、鉄系合金、繊維強化プラスチックなどが使用することができる。中でも鉄系合金は、強度、耐熱性、ポリイミド樹脂層との接着性などの観点から好ましい。また、鉄系合金としては、鋼(軟鋼や合金鋼、高速度鋼)やステンレス鋼(オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系、析出硬化型)、鋳鉄(ねずみ鋳鉄、黒心可鍛鋳鉄)などが挙げられる。
基材層1は、主として線膨張係数が0ppm/K以上25.0ppm/K以下の材料から構成され、セラミックやニッケル等の非鉄系金属、鉄系合金、繊維強化プラスチックなどが使用することができる。中でも鉄系合金は、強度、耐熱性、ポリイミド樹脂層との接着性などの観点から好ましい。また、鉄系合金としては、鋼(軟鋼や合金鋼、高速度鋼)やステンレス鋼(オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系、析出硬化型)、鋳鉄(ねずみ鋳鉄、黒心可鍛鋳鉄)などが挙げられる。
(ポリイミド樹脂層)
ポリイミド樹脂層は、発熱層2、電極層およびポリイミド樹脂絶縁層4から構成される。ポリイミド樹脂絶縁層4が、発熱層2の両面に積層される場合、一方を第1ポリイミド樹脂層、もう一方を第2ポリイミド樹脂層とする(図1参照)。また、ポリイミド樹脂層は、発熱層2のみから構成されてもよい(図2参照)。
ポリイミド樹脂層は、発熱層2、電極層およびポリイミド樹脂絶縁層4から構成される。ポリイミド樹脂絶縁層4が、発熱層2の両面に積層される場合、一方を第1ポリイミド樹脂層、もう一方を第2ポリイミド樹脂層とする(図1参照)。また、ポリイミド樹脂層は、発熱層2のみから構成されてもよい(図2参照)。
本発明のポリイミド樹脂層に使用されるポリイミド樹脂は、少なくとも一種の芳香族ジアミンと少なくとも一種の芳香族テトラカルボン酸二無水物とを有機極性溶媒中で重合させて得られるポリイミド前駆体をイミド転化してなるポリイミドであることが好ましい。
芳香族ジアミンの代表例としては、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3′−ジクロロベンジジン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニルジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジメチルベンジジン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、m−キシリレンジアミン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、ヘキサメチレンジアミン、4,4−ジアミノジフェニルメタン、ジアミノプロピルテトラメチレン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、3−メチルヘプタメチレンジアミン等を挙げることができる。中でも線膨張係数を0ppm/K以上25ppm/K以下にするためには、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、p−フェニレンジアミンが特に好ましい。
また、芳香族テトラカルボン酸二無水物の代表例としては、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、2,3,3′,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2′−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物等を挙げることができる。中でも線膨張係数を0ppm/K以上25ppm/K以下にするためには、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が特に好ましい。
また、ポリイミド前駆体溶液には、本発明の性質を損なわない範囲内で、分散剤、固体潤滑剤、沈降防止剤、レベリング剤、表面調節剤、水分吸収剤、ゲル化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、皮張り防止剤、界面活性剤、帯電防止剤、消泡剤、抗菌剤、防カビ剤、防腐剤、増粘剤などの公知の添加剤が添加されてもよい。さらに、このポリイミド前駆体溶液には、化学量論以上の脱水剤およびイミド化触媒が添加されてもよい。
また、本発明のポリイミド樹脂層に含まれる発熱層2には、ポリイミド樹脂と導電剤を含んでなり、前記導電剤は、本発明の効果を発現するものであれば特に限定されないが、炭素系粒子であることが好ましい。前記炭素系粒子の粒径は、10nm以上500nm以下であることが好ましく、10nm以上200nm以下であるとより好ましく、10nm以上150nm以下であるとさらに好ましく、10nm以上100nm以下であるとさらに好ましく、10nm以上50nm以下であるとさらに好ましく、10nm以上30nm以下であると最も好ましい。前記粒径が、10nm以上500nm以下であれば、発熱体の抵抗変動率を小さくすることができる。さらに、前記粒径が、10nm以上50nm以下であれば、基材層の種類に依存することなく、抵抗変動率を小さくすることができる。
また、粒径が10nm以上50nm以下である炭素系粒子としては、カーボンブラック等の非晶質カーボンが挙げられる。粒径が50nmより大きく500nm以下である炭素系粒子としては、カーボンナノチューブやカーボンナノファイバー等のカーボンナノ材料が挙げられる。粒径が500nmより大きい炭素系粒子としては、黒鉛や炭素繊維等が挙げられる。
また、ポリイミド樹脂絶縁層4には、高熱伝導性や線膨張制御を目的として、絶縁性を有する熱伝導性フィラーや線膨張係数を制御するためのフィラー等を添加してもよい。熱伝導性フィラーや線膨張係数を制御するためのフィラーとしては、針状アルミナや鱗片状アルミナなどの絶縁性を有しながら、熱伝導性及び低線膨張を達成できる材料から選択されることが好ましい。
(電極層)
本発明に係る面状発熱体の電極層3は、発熱層2に接するように設けられ、外部から給電することで、発熱層2を発熱させるため、ポリイミド樹脂絶縁層4より一部露出させることが好ましい。また、電極層3は発熱層1に給電できればよいため、面状発熱体形成後に外部から取り付けても良い。この電極層3は、銀ペースト等から形成され得る。なお、銀ペーストとしては、例えば、国際公開第08/016148号に開示されているものが利用可能である。また、その他には銀、銅、ニッケル等又はこれらを積層しためっき、スパッタリング、ろう付け、溶射等で設けられても良い。
本発明に係る面状発熱体の電極層3は、発熱層2に接するように設けられ、外部から給電することで、発熱層2を発熱させるため、ポリイミド樹脂絶縁層4より一部露出させることが好ましい。また、電極層3は発熱層1に給電できればよいため、面状発熱体形成後に外部から取り付けても良い。この電極層3は、銀ペースト等から形成され得る。なお、銀ペーストとしては、例えば、国際公開第08/016148号に開示されているものが利用可能である。また、その他には銀、銅、ニッケル等又はこれらを積層しためっき、スパッタリング、ろう付け、溶射等で設けられても良い。
<面状発熱体の物性>
(1)線膨張係数
本発明の実施の形態に係る面状発熱体5は、基材層の線膨張係数が0ppm/K以上25.0ppm/K以下であることが好ましく、0ppm/K以上20.0ppm/K以下であることがより好ましく、0ppm/K以上15.0ppm/K以下であることがさらに好ましい。基材層の線膨張係数は0ppm/K以上25.0ppm/K以下であれば、面状発熱体が発熱時に基材層の膨張が小さくなり、使用時の抵抗安定性を損なう事がないので好ましい。
また、ポリイミド樹脂層の線膨張係数は、0ppm/K以上25.0ppm/K以下であることが好ましく、5.0ppm/K以上25.0ppm/K以下であることがより好ましく、5.0ppm/K以上15.0ppm/K以下であることがさらに好ましく、10.0ppm/K以上15.0ppm/K以下であることがさらに好ましい。
また、基材層に鉄系合金が使用される場合、ポリイミド樹脂層より硬度が高いため、ポリイミド樹脂層の線膨張係数が0ppm/K以上25.0ppm/K以下の範囲であれば、ポリイミド樹脂層の膨張も抑制され、ポリイミド樹脂層内の発熱層に含まれる導電剤同士の距離が変化しづらくなり、抵抗変動の抑制につながるため、好ましい。
(1)線膨張係数
本発明の実施の形態に係る面状発熱体5は、基材層の線膨張係数が0ppm/K以上25.0ppm/K以下であることが好ましく、0ppm/K以上20.0ppm/K以下であることがより好ましく、0ppm/K以上15.0ppm/K以下であることがさらに好ましい。基材層の線膨張係数は0ppm/K以上25.0ppm/K以下であれば、面状発熱体が発熱時に基材層の膨張が小さくなり、使用時の抵抗安定性を損なう事がないので好ましい。
また、ポリイミド樹脂層の線膨張係数は、0ppm/K以上25.0ppm/K以下であることが好ましく、5.0ppm/K以上25.0ppm/K以下であることがより好ましく、5.0ppm/K以上15.0ppm/K以下であることがさらに好ましく、10.0ppm/K以上15.0ppm/K以下であることがさらに好ましい。
また、基材層に鉄系合金が使用される場合、ポリイミド樹脂層より硬度が高いため、ポリイミド樹脂層の線膨張係数が0ppm/K以上25.0ppm/K以下の範囲であれば、ポリイミド樹脂層の膨張も抑制され、ポリイミド樹脂層内の発熱層に含まれる導電剤同士の距離が変化しづらくなり、抵抗変動の抑制につながるため、好ましい。
(2)体積抵抗率
本発明の実施の形態に係る面状発熱体5は、体積抵抗率が0.05Ω・cm以上16Ω・cm以下であることが好ましく、0.10Ω・cm以上8.0Ω・cm以下であることがより好ましく、0.30Ω・cm以上3.0Ω・cm以下であることがさらに好ましい。
本発明の実施の形態に係る面状発熱体5は、体積抵抗率が0.05Ω・cm以上16Ω・cm以下であることが好ましく、0.10Ω・cm以上8.0Ω・cm以下であることがより好ましく、0.30Ω・cm以上3.0Ω・cm以下であることがさらに好ましい。
(3)抵抗変動率
本発明の実施の形態に係る面状発熱体5は、上述のように構成されることによって、1cm2あたり20Wの電力を投入して、350℃まで面状発熱体を昇温させ、350℃に達したあと、常温まで冷却する工程を500サイクル繰り返した後の抵抗値変動率を−3.5%以上3.5%以下の範囲内に抑えることができる。また、前記抵抗変動率は、初期の体積抵抗率から350℃×500サイクル後の体積抵抗率の増減値を初期の体積抵抗率で割り返すことで求められる。面状発熱体の抵抗変動率は、−2.5%以上2.5%以下であるとより好ましく、−1.5%以上1.5%以下であるとさらに好ましく、−1.0%以上1.0%以下であるとさらに好ましく、−0.5%以上0.5%以下であると最も好ましい。
本発明の実施の形態に係る面状発熱体5は、上述のように構成されることによって、1cm2あたり20Wの電力を投入して、350℃まで面状発熱体を昇温させ、350℃に達したあと、常温まで冷却する工程を500サイクル繰り返した後の抵抗値変動率を−3.5%以上3.5%以下の範囲内に抑えることができる。また、前記抵抗変動率は、初期の体積抵抗率から350℃×500サイクル後の体積抵抗率の増減値を初期の体積抵抗率で割り返すことで求められる。面状発熱体の抵抗変動率は、−2.5%以上2.5%以下であるとより好ましく、−1.5%以上1.5%以下であるとさらに好ましく、−1.0%以上1.0%以下であるとさらに好ましく、−0.5%以上0.5%以下であると最も好ましい。
(4)反り量
本発明の実施の形態に係る面状発熱体5は、反り量が、−5.0mm以上5.0mm以下であることが好ましい。反り量が、−5.0mm以上5.0mm以下であることで、定着ベルト内面などに設置された際に、定着ベルト間で隙間を生む事がなく、安定して熱を伝える事ができる。更に、他部材と加工される場合において、無駄に反りを押さえるための固定工程等を省くことができるため、好ましい。
本発明の実施の形態に係る面状発熱体5は、反り量が、−5.0mm以上5.0mm以下であることが好ましい。反り量が、−5.0mm以上5.0mm以下であることで、定着ベルト内面などに設置された際に、定着ベルト間で隙間を生む事がなく、安定して熱を伝える事ができる。更に、他部材と加工される場合において、無駄に反りを押さえるための固定工程等を省くことができるため、好ましい。
(4)基材層のヤング率
本発明の実施の形態に係る面状発熱体5は、基材層のヤング率が100GPa以上250GPa以下であることが好ましい。基材層のヤング率が100GPa以上250GPa以下であれば、使用時の曲げ剛性を上げるために膜厚を厚くする等の対応をせずに、十分な強度を有することができ、定着ベルト内面に接触させる際に変形が起こりにくく、安定した形状で接触させることができる。
本発明の実施の形態に係る面状発熱体5は、基材層のヤング率が100GPa以上250GPa以下であることが好ましい。基材層のヤング率が100GPa以上250GPa以下であれば、使用時の曲げ剛性を上げるために膜厚を厚くする等の対応をせずに、十分な強度を有することができ、定着ベルト内面に接触させる際に変形が起こりにくく、安定した形状で接触させることができる。
<面状発熱体の抵抗変動率を小さく抑えるための好ましい実施形態>
(1)発熱層に添加される導電剤の影響
本発明に係る面状発熱体の抵抗変動率を小さく抑えるためには、発熱層に添加される導電剤(特には炭素系粒子)の粒径が小さいほど好ましい。具体的には、粒径が10nm以上50nm以下であると、基材層の線膨張係数が若干大きくても、具体的には0ppm/K以上25.0ppm/K以下であっても、面状発熱体の抵抗変動率を小さく、具体的には面状発熱体の抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下の範囲内に抑えることができる。
(1)発熱層に添加される導電剤の影響
本発明に係る面状発熱体の抵抗変動率を小さく抑えるためには、発熱層に添加される導電剤(特には炭素系粒子)の粒径が小さいほど好ましい。具体的には、粒径が10nm以上50nm以下であると、基材層の線膨張係数が若干大きくても、具体的には0ppm/K以上25.0ppm/K以下であっても、面状発熱体の抵抗変動率を小さく、具体的には面状発熱体の抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下の範囲内に抑えることができる。
また、発熱層に添加される導電剤(特には炭素系粒子)の粒径が若干大きくなっても、具体的には粒径が10nmより大きく500nm以下であっても、基材層の線膨張係数を小さくすれば、具体的には基材層の線膨張係数が0ppm/K以上15ppm/K以下であれば、面状発熱体の抵抗変動率を小さく、具体的には面状発熱体の抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下の範囲内に抑えることができる。
また、発熱層に添加される導電剤(特には炭素系粒子)の粒径が大きい、具体的には粒径が500nmより大きい場合は、基材層の線膨張係数が小さくても、具体的には基材層の線膨張係数が0ppm/K以上15ppm/K以下であったとしても、面状発熱体の抵抗変動率を小さく、具体的には面状発熱体の抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下の範囲内に抑えることはできない。
(2)第1の実施形態
本発明に係る面状発熱体の抵抗変動率を小さく、具体的には面状発熱体の抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下の範囲内に抑えるためには、基材層とポリイミド樹脂層を有し、前記ポリイミド樹脂層は発熱層を備えた面状発熱体であって、前記発熱層はポリイミド樹脂と導電剤(特には炭素系粒子)からなり、前記導電剤の粒径が10nm以上50nm以下であることが好ましい。
本発明に係る面状発熱体の抵抗変動率を小さく、具体的には面状発熱体の抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下の範囲内に抑えるためには、基材層とポリイミド樹脂層を有し、前記ポリイミド樹脂層は発熱層を備えた面状発熱体であって、前記発熱層はポリイミド樹脂と導電剤(特には炭素系粒子)からなり、前記導電剤の粒径が10nm以上50nm以下であることが好ましい。
(3)第2の実施形態
本発明に係る面状発熱体の抵抗変動率を小さく、具体的には面状発熱体の抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下の範囲内に抑えるためには、基材層とポリイミド樹脂層を有し、前記ポリイミド樹脂層は発熱層を備えた面状発熱体であって、前記発熱層はポリイミド樹脂と導電剤(特には炭素系粒子)からなり、前記導電剤の粒径が10nm以上500nm以下であり、前記基材層の線膨張係数が0ppm/K以上15ppm/K以下であることが好ましい。
本発明に係る面状発熱体の抵抗変動率を小さく、具体的には面状発熱体の抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下の範囲内に抑えるためには、基材層とポリイミド樹脂層を有し、前記ポリイミド樹脂層は発熱層を備えた面状発熱体であって、前記発熱層はポリイミド樹脂と導電剤(特には炭素系粒子)からなり、前記導電剤の粒径が10nm以上500nm以下であり、前記基材層の線膨張係数が0ppm/K以上15ppm/K以下であることが好ましい。
(4)第3の実施形態
本発明に係る面状発熱体の抵抗変動率をさらに小さく、具体的には面状発熱体の抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下の範囲内よりさらに小さく抑えるためには、基材層とポリイミド樹脂層を有し、前記ポリイミド樹脂層は発熱層を備えた面状発熱体であって、前記発熱層はポリイミド樹脂と導電剤(特には炭素系粒子)からなり、前記導電剤の粒径が10nm以上50nm以下であり、前記基材層の線膨張係数が0ppm/K以上15ppm/K以下であることが好ましい。
本発明に係る面状発熱体の抵抗変動率をさらに小さく、具体的には面状発熱体の抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下の範囲内よりさらに小さく抑えるためには、基材層とポリイミド樹脂層を有し、前記ポリイミド樹脂層は発熱層を備えた面状発熱体であって、前記発熱層はポリイミド樹脂と導電剤(特には炭素系粒子)からなり、前記導電剤の粒径が10nm以上50nm以下であり、前記基材層の線膨張係数が0ppm/K以上15ppm/K以下であることが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明の実施の形態に係る面状発熱体について更に詳しく説明する。また、本発明に係る面状発熱体の評価方法は下記の測定器で評価した。
(1)発熱層用ポリイミド前駆体溶液の調整
ポリアミック酸溶液(組成:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下「BPDA」と略する。)/パラフェニレンジアミン(以下「PPD」と略する。)、固形分17.0質量%)100.0g、Nーメチルピロリドン(以下「NMP」と略する。)54.9gおよびカーボンナノファイバー(粒径:150nm、密度:2.1g/cm3)8.5gを混合して発熱層用ポリイミド前駆体溶液を調製した。発熱層全体の固形分に対するカーボンナノファイバーの添加量は26.5体積%であった。
ポリアミック酸溶液(組成:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下「BPDA」と略する。)/パラフェニレンジアミン(以下「PPD」と略する。)、固形分17.0質量%)100.0g、Nーメチルピロリドン(以下「NMP」と略する。)54.9gおよびカーボンナノファイバー(粒径:150nm、密度:2.1g/cm3)8.5gを混合して発熱層用ポリイミド前駆体溶液を調製した。発熱層全体の固形分に対するカーボンナノファイバーの添加量は26.5体積%であった。
(2)電極層用ポリイミド前駆体溶液の調製
ポリアミック酸溶液(組成:ピロメリット酸二無水物(以下「PMDA」と略する)/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下「ODA」と略する)、固形分15.4質量%)164.64g、銀粉59.44g、NMP38.35gおよび2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−1,3,5−トリアジン(以下「DBDMT」と略する。)0.12gを混合して電極層用ポリイミド前駆体溶液を得た。
ポリアミック酸溶液(組成:ピロメリット酸二無水物(以下「PMDA」と略する)/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下「ODA」と略する)、固形分15.4質量%)164.64g、銀粉59.44g、NMP38.35gおよび2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−1,3,5−トリアジン(以下「DBDMT」と略する。)0.12gを混合して電極層用ポリイミド前駆体溶液を得た。
(3)面状発熱体の作製
先ず、基材層となるSUS430(線膨張係数:10.4ppm/K、厚み:0.3mm)表面をアルコールで洗浄し、接着前処理を行った。
先ず、基材層となるSUS430(線膨張係数:10.4ppm/K、厚み:0.3mm)表面をアルコールで洗浄し、接着前処理を行った。
次に、ポリイミド樹脂絶縁層として、ポリアミック酸溶液を接着前処理したSUS430上に塗布し、120℃で20分間乾燥させた。
続いて、発熱層として、ポリイミド樹脂絶縁層上に、発熱層用ポリイミド前駆体溶液を塗布し、120℃で10分間乾燥させた。
更に、電極層として、発熱層の端部に電極用ポリイミド前駆体溶液を塗布し、120℃で30分間乾燥させ、発熱層と電極層を覆うように、ポリイミド樹脂絶縁層として、ポリアミック酸溶液を塗布し、120℃で20分間乾燥した。
形成されたポリイミド樹脂層(ポリイミド樹脂絶縁層、発熱層、電極層)を更に200℃で30分間、400℃で1時間焼成し、イミド化を行い、面状発熱体を得た。得られた面状発熱体のポリイミド樹脂層の厚みは、ポリイミド樹脂絶縁層45μm、発熱層10μmであり、総厚みが100μmであった。
(4)線膨張係数の測定
熱機械分析装置TMA−60(島津製作所製)を用いてポリイミド樹脂層の線膨張係数を測定した。測定は以下の条件で行った。
試験片:3.5×13mm
引張荷重:2g
チャック間距離:10mm
温度範囲:常温〜400℃
昇温速度:10℃/min
測定した結果、ポリイミド樹脂層の線膨張係数は14.5ppm/Kであった。
熱機械分析装置TMA−60(島津製作所製)を用いてポリイミド樹脂層の線膨張係数を測定した。測定は以下の条件で行った。
試験片:3.5×13mm
引張荷重:2g
チャック間距離:10mm
温度範囲:常温〜400℃
昇温速度:10℃/min
測定した結果、ポリイミド樹脂層の線膨張係数は14.5ppm/Kであった。
(5)抵抗変動率の測定
デジタルマルチメーターModel7562(横河電気株式会社製)を用いた四端子法により、面状発熱体の体積抵抗率を測定した。その結果、初期の体積抵抗率は0.12Ω・cmであった。また、350℃まで面状発熱体を昇温させ、350℃に達したあと、常温まで冷却する工程を500サイクル繰り返した後の抵抗値変動率は−1.1%であった。
デジタルマルチメーターModel7562(横河電気株式会社製)を用いた四端子法により、面状発熱体の体積抵抗率を測定した。その結果、初期の体積抵抗率は0.12Ω・cmであった。また、350℃まで面状発熱体を昇温させ、350℃に達したあと、常温まで冷却する工程を500サイクル繰り返した後の抵抗値変動率は−1.1%であった。
(6)反り量の測定
試験片(35mm×350mm)を水平な板の上に設置し、試験片の中央部が水平な板から浮いた部分の隙間の最上部から水平な板までの距離を測定した。なお、水平な板に対してポリイミド樹脂層が上側になるように設置し、試験片の中央部が浮いた状態を正の反り量とした。また、水平な板に対して基材層が上側になるように設置し、試験片の中央部が浮いた状態を負の反り量とした。その結果、反り量は−1.0mmであった。
試験片(35mm×350mm)を水平な板の上に設置し、試験片の中央部が水平な板から浮いた部分の隙間の最上部から水平な板までの距離を測定した。なお、水平な板に対してポリイミド樹脂層が上側になるように設置し、試験片の中央部が浮いた状態を正の反り量とした。また、水平な板に対して基材層が上側になるように設置し、試験片の中央部が浮いた状態を負の反り量とした。その結果、反り量は−1.0mmであった。
(7)ヤング率の測定
オートグラフ引張試験機(島津製作所製)を用いて金属材料引張試験方法JISZ2241に準じて、基材層のヤング率を測定した。測定した結果、200GPaであった。
オートグラフ引張試験機(島津製作所製)を用いて金属材料引張試験方法JISZ2241に準じて、基材層のヤング率を測定した。測定した結果、200GPaであった。
基材層となるSUS430の厚みを0.1mmに変更した以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体の体積抵抗率は0.12Ω・cmであり、抵抗変動率は−2.2%であり、反り量は−3.0mmであった。
ポリイミド樹脂絶縁層に用いるポリアミック酸溶液をBPDA/PPDとBPDA/ODAを1:1の比率で混合してポリアミック酸溶液に変更した以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体は、ポリイミド樹脂層の線膨張係数が20.9ppm/Kであり、体積抵抗率が0.12Ω・cmであり、抵抗変動率は−3.2%であり、反り量は−4.5mmであった。
導電剤をカーボンナノファイバーからカーボンブラック(粒径:42nm、密度:1.8g/cm3)に変更し、発熱層全体の固形分に対する導電剤の添加量を20.0体積%にし、発熱層の厚みを15μmにした以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体の体積抵抗率は0.30Ω・cmであり、抵抗変動率は−0.4%であった。
導電剤をカーボンナノファイバーからカーボンブラック(粒径:42nm、比重:1.8g/cm3)に変更し、発熱層全体の固形分に対する導電剤の添加量を12.0体積%にし、発熱層の厚みを15μmにした以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体の体積抵抗率は1.20Ω・cmであり、抵抗変動率は−0.5%であった。
基材層となるSUS430の厚みを0.1mmに変更し、導電剤をカーボンナノファイバーからカーボンブラック(粒径:42nm、密度:1.8g/cm3)に変更し、発熱層全体の固形分に対する導電剤の添加量を20.0体積%にし、発熱層の厚みを15μmにした以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体の体積抵抗率は0.30Ω・cmであり、抵抗変動率は−0.5%であった。
基材層であるSUS430をSUS304(線膨張係数:17.3ppm/K、厚み:0.3mm)に変更し、導電剤をカーボンナノファイバーからカーボンブラック(粒径:42nm、密度:1.8g/cm3)に変更し、発熱層全体の固形分に対する導電剤の添加量を20.0体積%にし、発熱層の厚みを15μmにした以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体は、基材層のヤング率が198GPaであり、体積抵抗率が0.30Ω・cmであり、抵抗変動率は−0.2%であった。
基材層であるSUS430をアルミニウムA5052(線膨張係数:23.6ppm/K、厚み:0.3mm)に変更し、導電剤をカーボンナノファイバーからカーボンブラック(粒径:42nm、密度:1.8g/cm3)に変更し、発熱層全体の固形分に対する導電剤の添加量を20.0体積%にし、発熱層の厚みを15μmにした以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体は、基材層のヤング率が71GPaであり、体積抵抗率が0.30Ω・cmであり、抵抗変動率は−0.3%であった。
導電剤をカーボンナノファイバーからカーボンブラック(粒径:34nm、密度:1.8g/cm3)に変更し、発熱層全体の固形分に対する導電剤の添加量を15.0体積%にした以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体の体積抵抗率は0.40Ω・cmであり、抵抗変動率は−0.5%であった。
導電剤をカーボンナノファイバーからカーボンブラック(粒径:48nm、密度:1.8g/cm3)に変更し、発熱層全体の固形分に対する導電剤の添加量を20.0体積%にし、発熱層の厚みを15μmにした以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体の体積抵抗率は0.70Ω・cmであり、抵抗変動率は−1.1%であった。
導電剤をカーボンナノファイバーからカーボンブラック(粒径:48nm、密度:1.8g/cm3)に変更し、発熱層全体の固形分に対する導電剤の添加量を37.5体積%にし、発熱層の厚みを15μmにした以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体の体積抵抗率は0.19Ω・cmであり、抵抗変動率は−0.8%であった。
(比較例1)
基材層をSUS304(線膨張係数:17.3ppm/K、厚み:0.1mm)に変更した以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
基材層をSUS304(線膨張係数:17.3ppm/K、厚み:0.1mm)に変更した以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体の体積抵抗率は0.12Ω・cmであり、抵抗変動率は−4.6%であり、反り量が5.0mmであった。
(比較例2)
基材層をアルミニウムA5052(線膨張係数:23.6ppm/K、厚み:0.3mm)に変更した以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
基材層をアルミニウムA5052(線膨張係数:23.6ppm/K、厚み:0.3mm)に変更した以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体の体積抵抗率は0.12Ω・cmであり、抵抗変動率は−5.2%であり、反り量が15.0mmであった。
(比較例3)
導電剤をカーボンナノファイバーから黒鉛(粒径:8000nm、密度:2.1g/cm3)に変更し、発熱層全体の固形分に対する導電剤の添加量を40.0体積%にした以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
導電剤をカーボンナノファイバーから黒鉛(粒径:8000nm、密度:2.1g/cm3)に変更し、発熱層全体の固形分に対する導電剤の添加量を40.0体積%にした以外は、実施例1と同様にして面状発熱体を得た。
得られた面状発熱体の体積抵抗率は0.35Ω・cmであり、抵抗変動率は−4.9%であった。
本発明に係る面状抵抗発熱体は、長期間使用した場合の抵抗値変動が十分に小さいという特徴を有し、複写機、レーザービームプリンター等の画像形成装置の画像定着装置並びにその画像定着装置の加熱手段として広く利用することができる。また、複写機、レーザービームプリンター等の画像形成装置の画像定着装置並びにその画像定着装置に用いられる定着ベルトや定着チューブ等としても利用することができる。
1 基材層
2 発熱樹脂層
3 電極層
4 ポリイミド樹脂絶縁層
2 発熱樹脂層
3 電極層
4 ポリイミド樹脂絶縁層
Claims (15)
- 基材層とポリイミド樹脂層を有し、前記ポリイミド樹脂層は発熱層を備えた面状発熱体であって、前記面状発熱体の350℃×500サイクルの抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下であることを特徴とする面状発熱体。
- 前記発熱層は、少なくともポリイミド樹脂と導電剤からなることを特徴とする請求項1に記載の面状発熱体。
- 前記導電剤の粒径が、10nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項2に記載の面状発熱体。
- 前記導電剤が、非晶質カーボンまたはカーボンナノ材料であることを特徴とする請求項2又は3に記載の面状発熱体。
- 前記基材層は、鉄系合金であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の面状発熱体。
- 前記基材層のヤング率が、100GPa以上250GPa以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の面状発熱体。
- 前記基材層の線膨張係数が、0ppm/K以上25.0ppm/K以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の面状発熱体。
- 前記ポリイミド樹脂層の線膨張係数が、0ppm/K以上25.0ppm/K以下であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の面状発熱体。
- 前記ポリイミド樹脂層は、第1ポリイミド樹脂層、発熱層および第2ポリイミド樹脂層の順で積層されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の面状発熱体。
- 基材層とポリイミド樹脂層を有し、前記ポリイミド樹脂層は発熱層を備えた面状発熱体であって、前記発熱層は少なくともポリイミド樹脂と導電剤からなり、前記導電剤の粒径が10nm以上50nm以下であり、前記面状発熱体の350℃×500サイクルの抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下であることを特徴とする面状発熱体。
- 基材層とポリイミド樹脂層を有し、前記ポリイミド樹脂層は発熱層を備えた面状発熱体であって、前記発熱層は少なくともポリイミド樹脂と導電剤からなり、前記導電剤の粒径が10nm以上500nm以下であり、前記基材層の線膨張係数が0ppm/K以上15.0ppm/K以下であり、前記面状発熱体の350℃×500サイクルの抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下であることを特徴とする面状発熱体。
- 基材層とポリイミド樹脂層を有し、前記ポリイミド樹脂層は発熱層を備えた面状発熱体であって、前記発熱層は少なくともポリイミド樹脂と導電剤からなり、前記導電剤の粒径が10nm以上50nm以下であり、前記基材層の線膨張係数が0ppm/K以上15.0ppm/K以下であり、前記面状発熱体の350℃×500サイクルの抵抗変動率が−3.5%以上3.5%以下であることを特徴とする面状発熱体。
- 前記面状発熱体の体積抵抗率が、0.05Ω・cm以上16Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の面状発熱体。
- 前記面状発熱体の反り量が、−5.0mm以上5.0mm以下であることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の面状発熱体。
- 請求項1から14のいずれかに記載の面状発熱体を備える画像形成装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015192451 | 2015-09-30 | ||
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JP2016192084A Pending JP2017069202A (ja) | 2015-09-30 | 2016-09-29 | 面状発熱体 |
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JP7497167B2 (ja) | 2020-02-20 | 2024-06-10 | キヤノン株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
-
2016
- 2016-09-29 JP JP2016192084A patent/JP2017069202A/ja active Pending
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