JP2017066501A - 被覆銀粒子の製造方法、液状組成物、被覆銀粒子、被覆銀粒子含有組成物、導電部材、導電部材の製造方法、電気・電子部品および電気・電子機器 - Google Patents

被覆銀粒子の製造方法、液状組成物、被覆銀粒子、被覆銀粒子含有組成物、導電部材、導電部材の製造方法、電気・電子部品および電気・電子機器 Download PDF

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惟 阿部
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喜幸 浅部
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修 酒井
恭志 北村
Yasushi Kitamura
恭志 北村
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Abstract

【課題】従来の製造方法により製造される被覆銀粒子よりも大きな粒度分布を有する被覆銀粒子を製造することが可能な製造方法を提供する。
【解決手段】加熱により分解して金属銀を生成しうる銀化合物およびアルキルアミンを混合することを含んで、前記銀化合物と前記アルキルアミンとを含む錯化合物を含有する液状組成物を得る第1工程と、前記液状組成物に含有される前記錯化合物を加熱分解して被覆銀粒子を生成する第2工程と、を含み、前記第1工程で得られる前記液状組成物は、全組成物に対して、1〜8質量%の水を含有する、被覆銀粒子の製造方法。銀化合物がシュウ酸銀を主成分と,アルキルアミンとの錯化合物と、水とを含有することが好ましい液状組成物。最頻出粒径が0.2〜0.6μmであることが好ましい被覆銀粒子。
【選択図】図1

Description

本発明は、被覆銀粒子の製造方法、当該製造方法に使用されうる液状組成物、上記の製造方法により製造される被覆銀粒子、当該被覆銀粒子を含有する被覆銀粒子含有組成物、当該被覆銀粒子含有組成物から製造される導電部材、上記の被覆銀粒子含有組成物を用いる導電部材の製造方法、上記の導電部材または上記の製造方法により製造される導電部材を備える電気・電子部品、および当該電気・電子部品を備える電気・電子機器に関する。
特許文献1には、有機酸架橋銀アルキルアミン錯体熱分解法により、数nmから100nmの大きさの被覆銀粒子を合成する方法が記載されている。特許文献1に記載される被覆銀粒子は、良好な分散性、焼結性、導電性を示し、特許文献1に記載される被覆銀粒子の製造方法は、大量合成が容易な製造方法である。
特開2014−40630号公報
特許文献1に記載される製造方法で製造される銀被覆粒子とバインダーと含む組成物を焼成して導電性の部材を得ようとすると、被覆銀粒子の粒径が小さいため、焼成して得られる部材は粒子同士の接点が多くなり、バインダーによる抵抗増加の影響を受けやすかった。上記の問題を解決する手段の一つに、被覆銀粒子の大型化が挙げられる。しかしながら、特許文献1に記載される製造方法は、上記のとおり、数nmから100nmの大きさの被覆銀粒子を製造する方法としては適しているものの、0.2μmから数μmの大きさ、いわゆる、サブミクロンからミクロンサイズの大きさの被覆銀粒子を安定的に製造することは困難であった。
本発明は、特許文献1に記載される製造方法により製造される被覆銀粒子よりも大きな粒径を有する被覆銀粒子を製造することが可能な製造方法、当該製造方法に使用されうる液状組成物、上記の製造方法により製造される銀含有粒子(本明細書において、本発明に係る銀含有粒子を「被覆銀粒子」と称する場合もある。)、当該被覆銀粒子を含有する被覆銀粒子含有組成物、当該被覆銀粒子含有組成物から製造される導電部材、上記の被覆銀粒子含有組成物を用いる導電部材の製造方法、上記の導電部材または上記の製造方法により製造される導電部材を備える電気・電子部品、および当該電気・電子部品を備える電気・電子機器を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために提供される本発明の一態様は、加熱により 分解して金属銀を生成しうる銀化合物とアルキルアミンとを混合することを含んで、前記銀化合物と前記アルキルアミンとを含む錯化合物を含有する液状組成物を得る第1工程と、前記液状組成物に含有される前記錯化合物を加熱分解して被覆銀粒子を生成する第2工程と、を含み、前記第1工程で得られる前記液状組成物は、全組成物に対して、1質量%以上8質量%以下で水を含有することを特徴とする被覆銀粒子の製造方法である。
本発明に係る被覆銀粒子の製造方法は、特許文献1に記載される銀ナノ粒子の製造方法と同様に、有機酸架橋銀アルキルアミン錯体熱分解法により、銀含有物質の粒子化を行う。この方法では、水のような金属と相互作用しやすい物質が錯化合物を含有する組成物中に存在すれば、粒子化プロセスが大きくダメージを受け、銀含有粒子を形成すること自体が困難になると考えられていた。ところが、本発明において明らかになったように、被覆銀粒子を形成するために調製される、錯化合物を含有する液状組成物に所定量の水分を存在させることにより、生成される被覆銀粒子の粒径を大型化することができることが明らかになった。具体的には、液状組成物における水の含有量を、全組成物に対して、1質量%以上5質量%以下とすることにより、長軸方向の長さが0.2μm以上の被覆銀粒子が製造されやすくなる。しかも、本発明に係る製造方法によれば、上記のように長い長軸長さを有しながら、被覆銀粒子の短軸長さを数nmから100nmの範囲内とすることできる場合もある。このように短軸長が短い場合には、被覆銀粒子の全体形状はフレーク状となって、被覆銀粒子を含有する組成物を焼成して得られる部材は良好な導電性を有しやすい。
上記の本発明に係る被覆銀粒子の製造方法において、前記銀化合物はシュウ酸銀を主成分とすることが好ましい。
本発明の他の一態様は、加熱により分解して金属銀を生成しうる銀化合物とアルキルアミンとの錯化合物と、前記アルキルアミンと、水と、を含有し、水の含有量は、全組成物に対して、1質量%以上8質量%以下であることを特徴とする液状組成物である。上記の液状組成物を使用することにより、前述の長軸の長さが0.2μm以上の大きさの被覆銀粒子を製造することが容易となる。
本発明の別の一態様は、前述の本発明に係る製造方法により製造されることを特徴とする被覆銀粒子である。かかる被覆銀粒子は、前述のとおり、長軸の長さが0.2μm以上の大きさを有するものを含みやすく、好ましい一形態では、短軸の長さが、数nmから100nm程度の範囲内、具体的には、40nm以上90nm以下であるものを含みやすい。
前記被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察して円換算粒径の度数分布を得たときに、最頻出粒径が0.2μm以上0.6μm以下であることが好ましい。上記の最頻出粒径を用いることにより、被覆銀粒子の長軸の長さの程度を評価することができる。被覆銀粒子がかかる形状を有する場合には、被覆銀粒子を含有する組成物を焼成して得られる部材の体積抵抗率を100μΩ・cm以下にすることが容易となる。
本発明のさらに別の一態様は、上記の本発明に係る被覆銀粒子と、熱可塑性ポリウレタン樹脂とを含有する被覆銀粒子含有組成物である。かかる被覆銀粒子含有組成物は、これを焼成してなる部材の体積抵抗率が低下しやすく、好ましい一形態において、被覆銀粒子含有組成物を焼成して得られる部材の体積抵抗率を100μΩ・cm以下にすることができる。
上記の本発明に係る被覆銀粒子含有組成物に含有される前記熱可塑性ポリウレタン樹脂の含有量は、前記被覆銀粒子の銀換算含有量に対する質量割合が1%超10%未満となる量であることが好ましい。このように被覆銀粒子含有組成物が熱可塑性ポリウレタン樹脂を適量含有する場合には、被覆銀粒子含有組成物を焼成して得られる部材の体積抵抗率が100μΩ・cm以下となりやすいこともある。
本発明のさらにまた別の一態様は、上記の本発明に係る被覆銀粒子含有組成物から製造されることを特徴とする導電部材である。前述のとおり、本発明に係る被覆銀粒子含有組成物を焼成して得られる部材は体積抵抗率が低いため、本発明に係る被覆銀粒子含有組成物から製造される導電部材は、導電性に優れる。
上記の本発明に係る導電部材は、体積抵抗率が50μΩ・cm以下であってもよい。
本発明のさらにまた別の一態様は、上記の本発明に係る導電部材からなる電気配線を備えることを特徴とする電気・電子部品である。
本発明のさらにまた別の一態様は、上記の本発明に係る電気・電子部品を備えることを特徴とする電気・電子機器である。
本発明のさらにまた別の一態様は、上記の本発明に係る被覆銀粒子含有組成物を基体上に配置する配置工程;および前記基体上に配置された前記被覆銀粒子含有組成物を加熱することにより前記被覆銀粒子含有組成物に含まれる前記被覆銀粒子を焼成して、前記基体上に導電部材を形成する焼成工程を備えることを特徴とする導電部材の製造方法である。かかる導電部材の製造方法により得られた導電部材は、体積抵抗率が低下しやすい。
上記の本発明に係る製造方法は、かつ前記配置工程の後、前記焼成工程の前に、前記基体上に配置された前記被覆銀粒子含有組成物を部分的に除去するパターニング工程を備えていてもよい。焼成工程前の被覆銀粒子含有組成物は、被覆銀粒子がバインダー成分で保持された構造を有するため、基体上に配置された被覆銀粒子含有組成物は部分除去が容易である。これに対し、焼成加工を経て得られた導電部材は、被覆銀粒子が焼結しているため、部分除去は容易でない。したがって、配置工程の後、かつ焼成工程の前にパターニング工程を行うことを含んで導電部材を製造することにより、パターニングされた導電部材を得ることが容易になる。
上記の本発明に係る製造方法において、前記焼成工程における前記基体上に配置された前記被覆銀粒子含有組成物の加熱温度は110℃以下であってもよい。前述のとおり、本発明に係る被覆銀粒子含有組成物に含有される被覆銀粒子は、好ましい一形態において短軸の長さが数nmから100nmの範囲であるものを含みやすい。したがって、加熱温度が110℃以下であっても、本発明に係る被覆銀粒子含有組成物に含有される被覆銀粒子同士の焼結が生じやすい。
上記の本発明に係る製造方法において、前記焼成工程における前記基体上に配置された前記被覆銀粒子含有組成物の加熱時間は3時間以下であってもよい。上記のとおり、本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子含有組成物に含有される被覆銀粒子は、好ましい一形態において被覆銀粒子同士の焼結が生じやすい。したがって、加熱時間が3時間以下であっても、被覆銀粒子含有組成物から導電部材を得ることが可能である。
上記の本発明に係る製造方法において、前記導電部材の体積抵抗率は50μΩ・cm以下であることが好ましい。導電部材の体積抵抗率が50μΩ・cm以下である場合には、その導電部材を薄膜の電気配線として好適に使用することができる。
本発明のさらにまた別の一態様は、上記の本発明に係る製造方法により製造された導電部材からなる電気配線を備えることを特徴とする電気・電子部品である。
本発明のさらにまた別の一態様は、上記の本発明に係る電気・電子部品を備えることを特徴とする電気・電子機器である。
本発明によれば、被覆銀粒子を製造する際に使用される液状組成物に水を含有させることにより、形成される被覆銀粒子の形状を制御することが可能である。そして、当該液状組成物内の水分量を適切に制御して被覆銀粒子を製造すれば、当該被覆銀粒子を含有する組成物を焼成して得られる部材の導電性を高めることが可能となる。かかる部材からなる導電部材は体積抵抗率が低いため、電気配線などに好適に使用することができる。
実施例1に係る液状組成物を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例2に係る液状組成物を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例1に係る液状組成物を用いて製造された被覆銀粒子および熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有する被覆銀粒子含有組成物を用いて製造された導電部材の断面観察結果を示す画像である。 実施例2に係る液状組成物を用いて製造された被覆銀粒子および熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有する被覆銀粒子含有組成物を用いて製造された導電部材の断面観察結果を示す画像である。 実施例4−1に係る液状組成物(水分量0.7質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例4−2に係る液状組成物(水分量2.1質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例4−3に係る液状組成物(水分量4.2質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例4−4に係る液状組成物(水分量6.4質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例4−5に係る液状組成物(水分量8.5質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例4−6に係る液状組成物(水分量10.6質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例4−7に係る液状組成物(水分量12.7質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例4−8に係る液状組成物(水分量2.3質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例4−9に係る液状組成物(水分量2.5質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例4−10に係る液状組成物(水分量2.8質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例4−11に係る液状組成物(水分量3.0質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。 実施例4−12に係る液状組成物(水分量3.2質量%)を用いて製造された被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察した結果を示す画像である。
以下、本発明の実施形態に係る、被覆銀粒子の製造方法、当該製造方法に使用されうる液状組成物、上記の製造方法により製造される被覆銀粒子、当該被覆銀粒子を含有する被覆銀粒子含有組成物、当該被覆銀粒子含有組成物から製造される導電部材、上記の被覆銀粒子含有組成物を用いる導電部材の製造方法、上記の導電部材または上記の製造方法により製造される導電部材を備える電気・電子部品、および当該電気・電子部品を備える電気・電子機器について説明する。
1.被覆銀粒子の製造方法
本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子の製造方法は、次に説明する第1工程および第2工程を備える。
(1)第1工程
第1工程では、加熱により分解して金属銀を生成しうる銀化合物とアルキルアミンとを混合することを含んで、銀化合物と前記アルキルアミンとを含む錯化合物を含有する液状組成物を得る。本明細書において「液状」とは、組成物が液体である場合および液体と同等の物理的振る舞いをする場合を含む。したがって、組成物がスラリーやエマルジョンである場合も「液状」の概念に含まれる。
(1−1)加熱により分解して金属銀を生成しうる銀化合物
被覆銀粒子を製造するために用いる銀の原料としては、銀を含む化合物の中で、加熱により容易に分解して原子状の銀を生成する銀化合物が好ましく使用される。このような銀化合物として、ギ酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、安息香酸、フタル酸などのカルボン酸と銀原子が化合したカルボン酸銀の他、塩化銀、硝酸銀、炭酸銀等がある。これらの中で、分解により容易に金属銀を生成し、かつ銀以外の不純物を生じにくい等の観点からシュウ酸銀が好ましく用いられる。シュウ酸銀は、銀含量が高く、また通常200℃以下の低温で分解しやすく、分解の際にシュウ酸イオンが二酸化炭素として除去され金属銀が得られるため、不純物が残留しにくい点で有利である。本発明の一実施形態に係る液状組成物に含有されるシュウ酸銀は、例えば、市販のシュウ酸銀を用いることができる。また、シュウ酸銀のシュウ酸イオンを、20モル%以下の炭酸イオン、硝酸イオン、酸化物イオンの1種以上で置換した銀化合物を使用してもよい。特に、シュウ酸イオンの20モル%以下が炭酸イオンで置換されたシュウ酸銀は熱安定性が高まるが、置換量が20モル%を超えると、これを用いて生成した錯化合物が熱分解しにくくなる場合がある。
(1−2)アルキルアミン
第1工程において使用するアミンとして、アルキル基の一部にアミノ基が結合したアルキルモノアミン、アルキルジアミン等が例示される。アルキルモノアミンとして、アミルアミン(沸点104℃)、2−エトキシエチルアミン(105℃)、4−メトキシブチルアミン、ブチルアミン(78℃)、ジエチルアミン(55℃)、プロピルアミン(48℃)、イソプロピルアミン(34℃)、エチルアミン(17℃)、ジメチルアミン(7℃)、ジプロピルアミン(107℃)、ジブチルアミン(159℃)、ヘキシルアミン(131℃)、シクロヘキシルアミン(134℃)、ヘプチルアミン(155℃)、3−ブトキシプロピルアミン(170℃)、オクチルアミン(176℃)、ノニルアミン(201℃)、デシルアミン(217℃)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(217℃)、ドデシルアミン(248℃)、ヘキサデシルアミン(330℃)、オレイルアミン(349℃)、オクタデシルアミン(232℃(32mmHg))などが例示される。アルキルジアミンとして、エチレンジアミン(118℃)、N,N−ジメチルエチレンジアミン(105℃)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(119℃)、N,N-ジエチルエチレンジアミン(146℃)、N,N’−ジエチルエチレンジアミン(153℃)、1,3−プロパンジアミン(140℃)、2,2-ジメチル−1,3−プロパンジアミン(153℃)、N,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン(136℃)、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン(145℃)、N,N−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン(171℃)、1,4−ジアミノブタン(159℃)、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン(193℃)、1,6−ジアミノヘキサン(204℃)、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン(228℃)、1,7−ジアミノヘプタン(224℃)、1,8−ジアミノオクタン(225℃)などが例示される。
上記の錯化合物の熱分解温度を考慮すれば、アルキルアミンは100℃以上の沸点であることが好ましい。得られた被覆銀粒子の低温焼結性を考慮すれば、アルキルアミンは250℃以下の沸点であることが好ましい。
第1工程において使用されるアルキルアミンは、一種類の化合物から構成されていてもよいし、複数種類の化合物から構成されていてもよい。銀化合物とアルキルアミンとから錯化合物を適切に生成できる限り、アルキルアミンの使用量は限定されない。
(1−3)水
本発明の一実施形態に係る液状組成物は、全組成物に対して、1質量%以上8質量%以下で水を含有する。液状組成物が水分を含有することによって、液状組成物を用いて製造される被覆銀粒子の形状を変化させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る液状組成物を用いて製造された被覆銀粒子の電子顕微鏡による観察画像である。図2は、従来技術に係る、水を実質的に含有しない液状組成物を用いて製造された被覆銀粒子の電子顕微鏡による観察画像である。
図1に示されるように、液状組成物の水の含有量(水分量)を1質量%以上とすることにより、被覆銀粒子は大型化し、長軸の長さが0.2μm以上のものを含みやすくなる。好ましい一形態において、長軸の長さが0.2μm以上でありながら、短軸の長さは、水分を実質的に含有しない液状組成物から形成された被覆銀粒子の一般的な粒径である数nmから100nmの範囲を維持しやすくなる。このため、本発明の一実施形態に係る液状組成物を用いて製造された被覆銀粒子はフレーク状の形状を有しやすい。
液状組成物が水を含有することにより被覆銀粒子が大型化(フレーク状化)する理由は定かでない。液状組成物から被覆銀粒子が形成される際に、アルキルアミンが銀粒子を被覆することを水が阻害することによって、銀粒子の成長が促進されている可能性がある。
液状組成物における水分量は、全組成物に対して、1.5質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましく、2.5質量%以上であることが特に好ましい。
液状組成物における水分量が過度に多い場合には、液状組成物から形成される銀を含む固体物質はフレーク状の被覆銀粒子からさらに大型化して、銀を含有する物質からなる膜状体となる。したがって、粒子としての性質を有する物質を安定的に得る観点から、液状組成物における水分量は、全組成物に対して、8質量%以下とされる。粒子としての性質を有する物質をより安定的に得る観点から、液状組成物における水分量は、全組成物に対して、7.5質量%以下であることが好ましく、7質量%以下であることがより好ましく、6.5質量%以下であることがさらに好ましく、4質量%以下であることが特に好ましい。
(1−4)液状組成物の調製条件等
液状組成物は、上記の成分以外の成分を含有してもよい。そのような成分として、アルコール類が例示される。
銀化合物およびアルキルアミンから錯化合物を生成する方法は、両者を混合させることができれば、限定されない。液状組成物を調製するに当たり、水分を存在させるタイミングと錯化合物の生成が開始するタイミングとの関係は限定されない。錯化合物の生成が開始する前の段階から水分が存在していてもよいし、錯化合物の生成が開始した後に水分を添加してもよい。
次に説明する第2工程において錯化合物の熱分解の加熱を行う前に、必ずしも錯化合物の生成が完了する必要はなく、錯化合物の生成過程においても適宜加熱を行うことで、被覆銀粒子の生成を行うことができる。すなわち、第1工程と第2工程とは一連の作業において行われてもよく、この場合には、液状組成物に含有されるべき成分を添加する段階で加熱を行い、全成分の添加、そのまま調製された液状組成物を加熱撹拌すればよい。
(2)第2工程
第2工程では、第1工程を実施することにより得られた液状組成物に含有される錯化合物を加熱分解して被覆銀粒子を生成する。
加熱温度は、液状組成物に含有される錯化合物から原子状の銀が遊離する温度の直上の温度域とすることが好ましい。この温度域は、錯化合物を構成する銀化合物およびアルキルアミンの種類に応じて適宜設定される。通常、70〜150℃の温度範囲とされ、更に典型的には80〜120℃の温度範囲とされる。加熱時間は限定されない。被覆銀粒子の生成が適切に完了するように、通常は設定される。
第2工程が終了したら、濾過、遠心分離などの手段により、生成した被覆銀粒子を反応媒から分離して、回収すればよい。その際、必要に応じて、アルコール類などを用いて洗浄してもよい。
2.被覆銀粒子
本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子は、上記の本発明の一実施形態に係る製造方法により製造された被覆銀粒子である。被覆銀粒子の具体的な構造は明らかでないが、銀粒子の周囲に、第1工程において使用したアルキルアミンが、銀粒子を被覆するように存在している可能性がある。銀粒子の周囲に水が存在している可能性もある。
本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子は、前述のように、液状組成物に含有される水分量を変化させることにより、その形状が制御されたものである。具体的には、本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子は、長軸の長さが0.2μm以上であって、短軸の長さが数nmから100nmの範囲内、具体的には、40nm以上90nm以下である、フレーク状の形状を有する粒子が得られやすい(図1)。
本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察して円換算粒径の度数分布を得たときに、最頻出粒径が0.2μm以上0.6μm以下であることが好ましい。上記の最頻出粒径を用いることにより、被覆銀粒子の長軸の長さの程度を評価することができる。一群の被覆銀粒子を電子顕微鏡で観察した場合には、観察視線方向と粒子の長軸方向とが垂直にならないこと、すなわち、フレーク状の被覆銀粒子が基体に対して斜めに配置されていることがある。また、大径の粒子上に小径の粒子が載っていたり、粒子同士が重なっていたりすることがある。したがって、一群の被覆銀粒子を電子顕微鏡で観察した場合に被覆銀粒子に対応するものとして円換算粒径の測定対象となる閉曲線の面積は、通常、本来の被覆銀粒子における長軸方向を面内方向とする表面の面積よりも小さくなる。したがって、上記の最頻出粒径が0.2μm以上である場合には、測定対象となった一群の被覆銀粒子において、長径長さが0.2μm以上であるものが相当量存在すると判断することは妥当である。
そして、上記の最頻出粒径が0.2μm以上である場合には、後述するように、測定対象となった一群の被覆銀粒子を含む組成物(被覆銀粒子含有組成物)を焼成して得られる部材(本明細書において、被覆銀粒子含有組成物を焼成して得られる部材を「焼結部材」ともいう。)の体積抵抗率を100Ω・cm以下にすることが可能となる。
焼結部材の導電性を高める観点から、上記の最頻出粒径は、0.25μm以上であることが好ましく、0.3μm以上であることがより好ましく、0.35μm以上であることが特に好ましい。
上記の被覆銀粒子の長軸長さが過度に大きい場合には、被覆銀粒子が粒子としての機能、特に流動性を失いやすくなる。その結果、被覆銀粒子含有組成物を焼成して得られた焼結部材は、銀を含有する物質が緻密に配置されず、すなわち、パッキング性が低下して、焼結部材の導電性が低下しやすくなる。このような、粒子としての機能を適切に有しない被覆銀粒子が含まれる可能性を低減させる観点から、上記の最頻出粒径は、0.6μm以下であることが好ましく、0.55μm以下であることがより好ましい。
3.被覆銀粒子含有組成物
本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子含有組成物は、上記の本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子と熱可塑性ポリウレタン樹脂とを含有する。かかる被覆銀粒子含有組成物は、これを焼成してなる部材(焼結部材)の導電性が向上しやすい。具体的には、焼結部材の体積抵抗率が低下しやすい。被覆銀粒子含有組成物が熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有することにより、焼結部材の導電性が向上する理由は定かでない。断面観察によれば、図3に示されるように、本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子含有組成物を焼成して得られた焼結部材は、銀を含有する物質が密に配置された状態で焼結している。熱可塑性ポリウレタン樹脂は、焼結部材における銀を含有する物質のパッキング性に影響を与えて、焼結部材の導電性を向上させている可能性がある。
熱可塑性ポリウレタン樹脂の種類は、ウレタン結合を有する重合体であれば、限定されない。ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどのポリオールと、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートなどのイソシアネート化合物との重合物などが挙げられる。熱可塑性ポリウレタン樹脂は一種類の樹脂から構成されていてもよいし、複数種類の樹脂から構成されていてもよい。
熱可塑性ポリウレタン樹脂の分子量(重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn)は限定されない。これらは、被覆銀粒子含有組成物が有するべき特性、例えば粘度に応じて適宜設定される。
熱可塑性ポリウレタン樹脂の被覆銀粒子含有組成物における含有量は限定されない。被覆銀粒子含有組成物に含有される熱可塑性ポリウレタン樹脂の含有量は、被覆銀粒子の銀換算含有量に対する質量割合が1%超10%未満となる量であることが好ましい場合がある。当該質量割合を1%超とすることにより、焼結部材の基体に対する密着性が向上しやすくなる場合がある。焼結部材の基体に対する密着性が向上しやすくなることをより安定的に実現させる観点から、上記の質量割合は、2%以上であることが好ましい場合があり、3%以上であることがより好ましい場合がある。焼結部材に残存する熱可塑性ポリウレタン樹脂は絶縁性であるから、上記の質量割合を10%未満とすることにより焼結部材の導電性の低下が生じにくくなる場合がある。焼結部材が良好な導電性を有することを容易にする観点から、上記の質量割合は、7%以下であることが好ましい場合があり、5%以下であることがより好ましい場合がある。
本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子含有組成物は、被覆銀粒子および熱可塑性ポリウレタン樹脂以外の成分として、溶剤や分散剤を含有していてもよい。
溶剤として、ブタノール等のアルコール溶剤や、オクタン等の非極性溶剤、またはそれらの混合溶剤等の適宜の有機溶媒が挙げられる。使用する有機溶媒は、被覆銀粒子の保護膜に含まれるアルキルアミン等の脱離を生じさせず、かつ、被覆銀粒子含有組成物が基体上に配置された後、比較的速やかに蒸発するものが好ましく用いられる。被覆銀粒子含有組成物における溶剤の含有量は限定されない。溶剤の種類、被覆銀粒子含有組成物の粘度などを考慮して適宜設定される。
分散剤として、例えばオレイン酸などの脂肪酸をアミン混合物に混合して用いてもよい。特に、短鎖のアルキルアミンを大きな割合で含有するなどにより、アルキルアミンの平均の分子量が小さいアミン混合物を用いる場合に適宜の脂肪酸を加えることは効果的である。ただし、過剰な量の脂肪酸を使用した場合には、被覆銀粒子からの保護被膜の脱離温度が上昇する傾向が見られるため、分散剤の添加量は反応系に含まれる金属銀原子に対して5モル%以下とすることが望ましい。被覆銀粒子含有組成物における分散剤の含有量は限定されない。分散剤の種類、被覆銀粒子含有組成物の粘度、被覆銀粒子含有組成物を焼成して得られる部材(焼結部材)の導電性などを考慮して適宜設定される。
4.導電部材
本発明の一実施形態に係る導電部材は、上記の本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子含有組成物から製造されたものである。具体的には、本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子含有組成物の焼結部材である。
前述のように、本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子含有組成物は、長軸の長さが0.2μm以上の被覆銀粒子を含みやすく、しかも、熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有するため、当該被覆銀粒子含有組成物から製造された焼結部材からなる導電部材は、導電性に優れる。具体的には、100μΩ・cm以下の体積抵抗率を有することができる。被覆銀粒子の形状を制御したり、熱可塑性ポリウレタン樹脂の含有量を調整したりすることにより、本発明の一実施形態に係る導電部材は、好ましい一例において50μΩ・cm以下の体積抵抗率を有することができ、より好ましい一例において30μΩ・cm以下の体積抵抗率を有することができ、特に好ましい一例において10μΩ・cm以下の体積抵抗率を有することができる。
5.導電部材の製造方法
上記の本発明の一実施形態に係る導電部材は、例えば、次に説明する配置工程および焼成工程を備え、必要に応じさらにパターニング工程を備える方法により製造することができる。
(1)配置工程
配置工程では、上記の本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子含有組成物を基体上に配置する。基体の形状および材質は限定されない。基体の形状は、板状であってもよいし、筒状などより立体的な形状を有していてもよい。さらに、凹凸を有した複雑な形状を有していてもよい。
基体の材質として、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ガラス、紙、金属、シリコン、無機系材料および金属系材料ならびにこれらの材料の複合材料(かかる複合材料を用いた基体の具体例としてガラスエポキシ基板が挙げられる。)を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテル−エーテルケトン、ポリアリレート、アロマティックポリエステル、アロマティックポリアミド、フッ素樹脂、ポリビニリデンクロライド、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリメタクリル酸メチル、酢酸セルロース等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、キシレン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フラン樹脂、アニリン樹脂、アセトン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂等が挙げられる。
無機系材料としては、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物などの無機化合物を意味し、例えばアルミナ(Al)、シリコンナイトライド(SiN)、シリコンカーバイド(SiC)、アルミナイトライド(AlN)、ホウ化ジルコニウム(ZrB)等が挙げられる。
被覆銀粒子含有組成物を基体上に配置する方法は限定されない。オフセット印刷、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の印刷;スピンコート、浸漬、バーコート、ロールコート等の塗布;スプレーなどが例示される。
前述のように、被覆銀粒子含有組成物の粘度を調整することにより、被覆銀粒子含有組成物を基体上に配置することが容易になったり、基体上の被覆銀粒子含有組成物の厚さの制御性が向上したりする場合もある。
(2)焼成工程
焼成工程では、基体上に配置された被覆銀粒子含有組成物を加熱する。この加熱により被覆銀粒子含有組成物に含まれる被覆銀粒子を焼成して、基体上に導電部材を形成する。焼成温度は適宜設定されるが、110℃またはそれ以下の温度でもよい。被覆銀粒子において保護膜を形成する材料の一種である可能性があるアルキルアミンは、そのアミノ基を介した配位結合により銀粒子の表面に対して弱く結合しており、加熱によって比較的容易に脱離可能であると考えられる。それゆえ、例えば、基体上に配置された被覆銀粒子含有組成物の焼成温度が110℃程度以下であっても、被覆銀粒子からアルキルアミンが容易に脱離して、銀粒子同士が直接接触する(結合する)ことが実現されていると考えられる。基体を構成する材料が樹脂系材料からなる場合には、焼成温度は可能な限り低いことが好ましく、この場合には、100℃以下であることが好ましい場合があり、90℃以下であることが好ましい場合がある。
焼成時間は限定されない。加熱温度が上記の温度であれば、通常、焼成時間を1時間程度以上とすることで、被覆銀粒子含有組成物に含有される被覆銀粒子の焼成が可能である。焼成時間を延長することにより、焼成により得られた導電部材の導電性を高めることが可能であるが、焼成時間の延長により導電部材の導電性を高めることには限界があり、通常、焼成時間を5時間程度とすれば、それ以上焼成時間を延長しても、導電部材の導電性の向上の程度はわずかである。導電部材について導電率の向上と生産性の向上とのバランスを良好にする観点から、焼成時間は、5時間以下とすることが好ましい場合があり、3時間以下とすることがより好ましい場合がある。本発明の一実施形態に係る被覆銀粒子含有組成物を用いることにより、この程度の焼成時間であっても、得られた導電部材は100μΩ・cm以下の体積抵抗率を有することが可能であり、好ましい一例では50μΩ・cm以下の体積抵抗率を有することが可能であり、より好ましい一例では10μΩ・cm以下の体積抵抗率を有することが可能である。
(3)パターニング工程
パターニング工程は、配置工程の後、かつ焼成工程の前に通常設定され、基体上に配置された被覆銀粒子含有組成物を部分的に除去する作業が行われる。除去方法は限定されない。被覆銀粒子含有組成物のうち、除去しない部分をレジストなどにより覆うことによりマスキングして、露出した被覆銀粒子含有組成物を物理的・化学的に除去してもよい。被覆銀粒子含有組成物のうち除去すべき部分にエネルギー線、例えばレーザー光やイオンビームを照射して、当該部分を選択的に除去してもよい。配置工程において印刷などの手段を用いて被覆銀粒子含有組成物を基体上の選択された部分に配置する場合には、本工程を実施することなく、所定の形状(パターン)を有する被覆銀粒子含有組成物を基体上に配置することができる。
6.電気・電子部品および電気・電子機器
本発明の一実施形態に係る電気・電子部品は、前述の本発明の一実施形態に係る導電部材からなる電気配線を備える。本発明の一実施形態に係る導電部材は、前述のように、100μΩ・cm以下の体積抵抗率を有することが可能であり、10μΩ・cm以下の体積抵抗率を有することが可能となる場合もある。それゆえ、本発明の一実施形態に係る導電部材からなる電気配線は、厚さが2μm程度の薄膜からなる場合であっても導電性が高く、かかる電気配線を備える電気・電子部品は、配線幅が狭い場合であっても、配線抵抗が高くなる不具合が生じにくい。したがって、電気・電子部品を小型化することが可能である。
また、上記の本発明の一実施形態に係る製造方法により導電部材を製造すれば、微細形状(ファインパターン)の導電部材を様々な材質からなる基体上に低温で形成することが可能である。具体的には、例えば、樹脂系材料からなる基体の曲面に沿って、数十μmの幅の電気配線を形成することができる。したがって、上記の本発明の一実施形態に係る製造方法により導電部材からなる電気配線を備える電気・電子部品は、材料および形状について高い設計自由度で製造された部品とすることができる。
そのような電気・電子部品の具体例として、タッチパネルが挙げられる。タッチパネルは表示デバイスの前面に配置される場合があり、この場合には全体の厚さが薄いことが求められる。また、検出領域を拡大することも求められている。このため、タッチパネルの配線は、さらに薄くかつ狭くすることが求められている。これらの要請に応える手段の一つとして、配線の体積抵抗率を低下させることが挙げられる。さらに、タッチパネルの曲面化が求められ始めており、そのためには、樹脂系材料上に体積抵抗率の低い配線を形成することが必要である。本発明の一実施形態に係る導電部材からなる電気配線は、こうした要請の全てに応えることが可能である。
本発明の一実施形態に係る電気・電子機器は、上記の本発明の一実施形態に係る電気・電子部品を備える。上記のとおり、本発明の一実施形態に係る電気・電子部品は小型化が可能であり、かつ材料および形状についての設計自由度が高いため、かかる電気・電子機器は、携帯性に優れる、省電力性に優れる、といった利点を有することが期待される。本発明の一実施形態に係る電気・電子部品の具体例として、スマートフォン、タブレット端末、ノートPCなど従来型の情報端末に加えて、メガネ型の情報端末、時計型の情報端末など、いわゆるウェアラブル端末が挙げられる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、以下に実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
銀化合物として、硝酸銀(関東化学社製、一級)とシュウ酸二水和物(関東化学社製、特級)とから合成したシュウ酸銀を使用した。水0.20g、N,N−ジエチルジアミノプロパンを1.625gおよび3mLの1−ヘキサノールを50mL遠沈管内に入れて、90℃に加熱して20分間撹拌した。その後、シュウ酸銀3gを添加して、90℃に維持した状態で60分間撹拌した。この撹拌の間に、シュウ酸銀は溶解して液状組成物が得られ、得られた液状組成物の加熱撹拌によって被覆銀粒子が生成して懸濁液が得られた。こうして得られた懸濁液にメタノールを5mL添加して遠心分離(2600G)により銀粒子を沈殿させて反応媒から分離し、分離した銀粒子に対し、再度メタノール5mLを加え、撹拌、遠心分離を行うことで、銀粒子を沈殿させて分離し、ペースト状の被覆銀粒子を2.0g得た。
得られた被覆銀粒子と熱可塑性ポリウレタン樹脂(荒川化学社製、ユリアーノ8001)とを混合して、被覆銀粒子含有組成物を得た。熱可塑性ポリウレタン樹脂の添加量は、被覆銀粒子の銀換算の含有量に対する質量割合として、1質量%であった。
得られた被覆銀粒子含有組成物を、バーコート(OSP−10)を用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗布した。被覆銀粒子含有組成物が塗布されたPETフィルムを100℃で1時間焼成して、PETフィルム上に膜状の導電部材を得た。
(実施例2)
水分を添加しないこと以外は実施例1と同様の操作を行って、被覆銀粒子を製造した。得られた被覆銀粒子を用いて、実施例1と同様の操作を行って被覆銀粒子含有組成物を製造した。得られた被覆銀粒子含有組成物を用いて、実施例1と同様の操作を行って導電部材を製造した。
(実施例3)
実施例1と同様の操作を行って製造した被覆銀粒子からなる被覆銀粒子含有組成物を用意した。この熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有しない被覆銀粒子含有組成物を用いて、実施例1と同様の操作を行って導電部材を製造した。
(実施例4)
被覆銀粒子を製造する際に添加させる水分量を変更して(表1参照。)、形状分布が異なる複数種類の被覆銀粒子を製造した。これらの被覆銀粒子のそれぞれを含有する被覆銀粒子含有組成物を、実施例1と同様の操作を実施することにより製造した。得られた被覆銀粒子含有組成物について実施例1と同様の作業を行って、印刷物が配置されたPETフィルムを得た。これらの印刷物の焼成時間を変更して、複数種類の導電部材を得た。
(試験例1)被覆銀粒子の観察
実施例において製造した被覆銀粒子を、電子顕微鏡を用いて観察した。観察結果を図に示した。各図と実施例および液状組成物に含有される水分量との関係は次のとおりである。
図1 実施例1 水分量2.8質量%
図2 実施例2 水分無添加
図5 実施例4−1 水分量0.7質量%
図6 実施例4−2 水分量2.1質量%
図7 実施例4−3 水分量4.2質量%
図8 実施例4−4 水分量6.4質量%
図9 実施例4−5 水分量8.5質量%
図10 実施例4−6 水分量10.6質量%
図11 実施例4−7 水分量12.7質量%
図12 実施例4−8 水分量2.3質量%
図13 実施例4−9 水分量2.5質量%
図14 実施例4−10 水分量2.8質量%
図15 実施例4−11 水分量3.0質量%
図16 実施例4−12 水分量3.2質量%
これらの図に示されるように、液状組成物の水分量を変化させることにより、液状組成物を用いて製造される被覆銀粒子の形状分布を制御しうることが、本試験例により確認された。具体的には、フレーク状であってその長軸長さの大きな被覆銀粒子を製造しうることが確認された。
(試験例2)被覆銀粒子の粒径分布の評価
実施例により製造した被覆銀粒子の粒径分布を、電子顕微鏡により観察した一群の被覆銀粒子の観察画像を用いて評価した。具体的には、画像解析式粒度分布ソフトウェア(マウンテック社製、Mac−VIEW)による画像処理を、加速電圧を5kVとして20000倍で観察した画像に対して適用し、観察画像から認識された粒子の円換算粒径の度数分布を得た。この度数分布の最頻出値を用いて、評価対象となった被覆銀粒子の粒径の大小を評価した。測定結果を表1に示す。
表1に示されるように、液状組成物の水分量を増加させることにより、液状組成物から製造された被覆銀粒子の最頻出粒径を増加させうることが、本試験例により確認された。
(試験例3)導電部材の体積抵抗率の測定
実施例および比較例により製造した導電部材の体積抵抗率(単位:μΩ・cm)を測定した。測定結果を表2に示す。表2において、長時間加熱の列には、体積抵抗率の値とともに加熱時間を記した。
被覆銀粒子の形状分布を変化させることにより、当該被覆銀粒子を含有する組成物を用いて製造された導電部材の体積抵抗率を変化させうることが、本試験例により確認された。本試験例によれば、表2に示されるように、水分量が3.2質量%程度の場合に、最も導電部材の体積抵抗率が低下した。また、焼成工程における焼成時間を延ばすことにより、導電部材の体積抵抗率を低下させることが可能であるが、焼成時間の延長により体積抵抗率を低下させることには限界があり、焼成時間は3時間程度またはそれ以下で十分であることも、本試験例により確認された。
以上のように、本発明に係る被覆銀粒子を用いて製造される導電部材は導電性に優れるため、電気・電子部品の電気配線などに好適に使用することができる。

Claims (18)

  1. 加熱により分解して金属銀を生成しうる銀化合物とアルキルアミンとを混合することを含んで、前記銀化合物と前記アルキルアミンとを含む錯化合物を含有する液状組成物を得る第1工程と、
    前記液状組成物に含有される前記錯化合物を加熱分解して被覆銀粒子を生成する第2工程と、を含み、
    前記第1工程で得られる前記液状組成物は、全組成物に対して、1質量%以上8質量%以下で水を含有すること
    を特徴とする被覆銀粒子の製造方法。
  2. 前記銀化合物はシュウ酸銀を主成分とする、請求項1に記載の被覆銀粒子の製造方法。
  3. 加熱により分解して金属銀を生成しうる銀化合物とアルキルアミンとの錯化合物と、
    前記アルキルアミンと、
    水と、を含有し、
    水の含有量は、全組成物に対して、1質量%以上8質量%以下であること
    を特徴とする液状組成物。
  4. 請求項1または2に記載の製造方法により製造されることを特徴とする被覆銀粒子。
  5. 前記被覆銀粒子の一群を電子顕微鏡で観察して円換算粒径の度数分布を得たときに、最頻出粒径が0.2μm以上0.6μm以下である、請求項4に記載の被覆銀粒子。
  6. 請求項4または5に記載される被覆銀粒子と、熱可塑性ポリウレタン樹脂とを含有する被覆銀粒子含有組成物。
  7. 前記熱可塑性ポリウレタン樹脂の含有量は、前記被覆銀粒子の銀換算含有量に対する質量割合が1%超10%未満となる量である、請求項6に記載の被覆銀粒子含有組成物。
  8. 請求項6または7に記載される被覆銀粒子含有組成物から製造されることを特徴とする導電部材。
  9. 体積抵抗率が50μΩ・cm以下である、請求項8に記載の導電部材。
  10. 請求項8または9に記載される導電部材からなる電気配線を備えることを特徴とする電気・電子部品。
  11. 請求項10に記載される電気・電子部品を備えることを特徴とする電気・電子機器。
  12. 請求項6または7に記載される被覆銀粒子含有組成物を基体上に配置する配置工程;および
    前記基体上に配置された前記被覆銀粒子含有組成物を加熱することにより前記被覆銀粒子含有組成物に含まれる前記被覆銀粒子を焼成して、前記基体上に導電部材を形成する焼成工程
    を備えることを特徴とする導電部材の製造方法。
  13. 前記配置工程の後、かつ前記焼成工程の前に、前記基体上に配置された前記被覆銀粒子含有組成物を部分的に除去するパターニング工程を備える、請求項12に記載の導電部材の製造方法。
  14. 前記焼成工程における前記基体上に配置された前記被覆銀粒子含有組成物の加熱温度は110℃以下である、請求項12または13に記載される導電部材の製造方法。
  15. 前記焼成工程における前記基体上に配置された前記被覆銀粒子含有組成物の加熱時間は3時間以下である、請求項12から14のいずれか一項に記載される導電部材の製造方法。
  16. 前記導電部材の体積抵抗率は50μΩ・cm以下である、請求項12から15のいずれか一項に記載される導電部材の製造方法。
  17. 請求項12から16のいずれか一項に記載される製造方法により製造された導電部材からなる電気配線を備えることを特徴とする電気・電子部品。
  18. 請求項17に記載される電気・電子部品を備えることを特徴とする電気・電子機器。
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