以下、本発明の実施の形態に係る基板処理装置および基板処理方法について図面を用いて説明する。なお、以下の説明において、基板とは、半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板またはフォトマスク用基板等をいう。
本実施の形態で用いられる基板は、少なくとも一部が円形の外周部を有する。例えば、位置決め用の切り欠き(オリエンテーションフラットまたはノッチ)を除く外周部が円形を有する。
[1]第1の実施の形態
(1)基板処理装置の構成 図1は、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の模式的平面図である。図1および図2以降の所定の図には、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で互いに直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。なお、各方向において矢印が向かう方向を+方向、その反対の方向を−方向とする。
図1に示すように、基板処理装置100は、インデクサブロック11および処理ブロック12,13を備える。インデクサブロック11は、複数のキャリア載置部111および搬送部112を含む。各キャリア載置部111には、複数の基板Wを多段に収納するキャリア113が載置される。本実施の形態においては、キャリア113としてFOUP(Front Opening Unified Pod)を採用しているが、これに限定されず、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドまたは収納基板Wを外気に曝すOC(Open Cassette)等を用いてもよい。
搬送部112には、メインコントローラ114および主搬送機構115が設けられる。メインコントローラ114は、基板処理装置100の種々の構成要素を制御する。主搬送機構115は、基板Wを保持するためのハンド116を有する。主搬送機構115は、ハンド116により基板Wを保持しつつその基板Wを搬送する。また、後述の図5に示すように、搬送部112には、キャリア113と主搬送機構115との間で基板Wを受け渡すための開口部119が形成される。
搬送部112の側面には、メインパネルPNが設けられる。メインパネルPNは、メインコントローラ114に接続されている。ユーザは、基板処理装置100における基板Wの処理状況等をメインパネルPNで確認することができる。メインパネルPNの近傍には、例えばキーボードからなる操作部が設けられている。ユーザは、操作部を操作することにより、基板処理装置100の動作設定等を行うことができる。
処理ブロック12は、第1処理部121、搬送部122および熱処理部123を含む。本実施の形態においては、第1処理部121は塗布処理部である。第1処理部121および熱処理部123は、搬送部122を挟んで対向するように設けられる。搬送部122とインデクサブロック11との間には、基板Wが載置される基板載置部PASS1および後述する基板載置部PASS2〜PASS4(図5)が設けられる。搬送部122には、基板Wを搬送する主搬送機構127および後述する主搬送機構128(図5)が設けられる。
処理ブロック13は、第2処理部131、搬送部132および熱処理部133を含む。本実施の形態においては、第2処理部131は塗布処理部である。第2処理部131および熱処理部133は、搬送部132を挟んで対向するように設けられる。搬送部132と搬送部122との間には、基板Wが載置される基板載置部PASS5および後述する基板載置部PASS6〜PASS8(図5)が設けられる。搬送部132には、基板Wを搬送する主搬送機構137および後述する主搬送機構138(図5)が設けられる。
(2)第1処理部および第2処理部の構成 図2は、図1の第1処理部121および第2処理部131を+Y方向側から見た図である。図2に示すように、第1処理部121には、4つの処理室21,22,23,24が階層的に設けられる。第2処理部131には、4つの処理室31,32,33,34が階層的に設けられる。本実施の形態においては、処理室21〜24,31〜34は塗布処理室である。
各処理室21〜24,31〜34には、複数のスピンチャック25、複数のカップ27および図示しない複数の処理液ノズルが設けられる。本実施の形態においては、スピンチャック25およびカップ27は、各処理室21〜24,31〜34に2つずつ設けられる。
各スピンチャック25は、基板Wを保持した状態で、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ)により回転駆動される。カップ27はスピンチャック25の周囲を取り囲むように設けられる。各処理液ノズルには、図示しない処理液貯留部から処理液配管を通して処理液が供給される。本実施の形態においては、処理液はレジスト膜用の処理液(レジスト液)である。スピンチャック25が回転しつつ処理液ノズルから処理液が吐出されることにより、回転する基板W上に処理液が塗布される。
図1および図2に示すように、第1処理部121において第2処理部131に隣接するように流体ボックス部50が設けられる。第2処理部131において第1処理部121に対向するように流体ボックス部60が設けられる。流体ボックス部50および流体ボックス部60内には、処理室21〜24,31〜34への処理液の供給ならびに処理室21〜24,31〜34からの排液および排気等に関する流体関連機器が収納される。流体関連機器は、導管、継ぎ手、バルブ、流量計、レギュレータ、ポンプおよび温度調節器等を含む。
(3)熱処理部の構成 図3は、図1の熱処理部123,133を−Y方向側から見た図である。図3に示すように、熱処理部123は、上方に設けられる上段熱処理部301および下方に設けられる下段熱処理部302を有する。本実施の形態においては、上段熱処理部301には、複数の熱処理ユニットPHP、複数の冷却ユニットCPおよび複数の基板載置部PASS9,PASS10が設けられる。下段熱処理部302には、複数の熱処理ユニットPHP、複数の冷却ユニットCPおよび複数の基板載置部PASS11,PASS12が設けられる。
基板載置部PASS9,PASS10および冷却ユニットCPは、上段熱処理部301の最下部に配置され、基板載置部PASS11,PASS12および冷却ユニットCPは、下段熱処理部302の最上部に配置される。熱処理ユニットPHPにおいては、基板Wの加熱処理および冷却処理が行われる。冷却ユニットCPにおいては、基板Wの冷却処理が行われる。
熱処理部123の最上部にはローカルコントローラLC1が設けられる。ローカルコントローラLC1は、熱処理部123における熱処理ユニットPHPおよび冷却ユニットCPの温度制御を行う。また、ローカルコントローラLC1は、図2のスピンチャック25の動作および処理液ノズルへの処理液の供給等を制御する。さらに、ローカルコントローラLC1は、図1の主搬送機構127の動作を制御する。
熱処理部133は、上方に設けられる上段熱処理部303および下方に設けられる下段熱処理部304を有する。本実施の形態においては、上段熱処理部303には、複数の熱処理ユニットPHP、複数の冷却ユニットCPおよび複数の基板載置部PASS13,PASS14が設けられる。下段熱処理部304には、複数の熱処理ユニットPHP、複数の冷却ユニットCPおよび複数の基板載置部PASS15,PASS16が設けられる。
基板載置部PASS13,PASS14および冷却ユニットCPは、上段熱処理部303の最下部に配置され、基板載置部PASS15,PASS16および冷却ユニットCPは、下段熱処理部304の最上部に配置される。
熱処理部133の最上部には、ローカルコントローラLC2が設けられる。ローカルコントローラLC2は、熱処理部133における熱処理ユニットPHPおよび冷却ユニットCPの温度制御を行う。また、ローカルコントローラLC2は、図2のスピンチャック25の動作および処理液ノズルへの処理液の供給等を制御する。さらに、ローカルコントローラLC2は、図1の主搬送機構137の動作を制御する。
上段熱処理部301,303と下段熱処理部302,304との間に副搬送室110が設けられる。副搬送室110には、2つの副搬送機構117,118が設けられる。副搬送機構117,118は、インデクサブロック11のメインコントローラ114により制御される。副搬送室110内の副搬送機構117,118の構成および動作については後述する。
なお、ローカルコントローラLC1,LC2およびメインコントローラ114は、制御プログラム(制御ソフトウエア)に従って各構成要素を制御する。
(4)搬送部の構成 図4は、図1の第1処理部121、搬送部122および熱処理部123を−X方向側から見た図である。図5は、搬送部122,132を−Y方向側から見た図である。図4および図5に示すように、搬送部122は、上段搬送室125および下段搬送室126を有する。図5に示すように、搬送部132は、上段搬送室135および下段搬送室136を有する。
上段搬送室125には主搬送機構127が設けられ、下段搬送室126には主搬送機構128が設けられる。また、上段搬送室135には主搬送機構137が設けられ、下段搬送室136には主搬送機構138が設けられる。
図4に示すように、処理室21,22と上段熱処理部301とは上段搬送室125を挟んで対向するように設けられ、処理室23,24と下段熱処理部302とは下段搬送室126を挟んで対向するように設けられる。同様に、処理室31,32(図2)と上段熱処理部303(図3)とは上段搬送室135(図5)を挟んで対向するように設けられ、処理室33,34(図2)と下段熱処理部304(図3)とは下段搬送室136(図5)を挟んで対向するように設けられる。
図5に示すように、搬送部112と上段搬送室125との間には、基板載置部PASS1,PASS2が設けられ、搬送部112と下段搬送室126との間には、基板載置部PASS3,PASS4が設けられる。上段搬送室125と上段搬送室135との間には、基板載置部PASS5,PASS6が設けられ、下段搬送室126と下段搬送室136との間には、基板載置部PASS7,PASS8が設けられる。本実施の形態においては、基板載置部PASS1〜PASS8は、基板Wの搬送経路によっては使用されなくてもよい。
なお、基板載置部PASS1および基板載置部PASS3には、インデクサブロック11から処理ブロック12へ搬送される基板Wを載置可能であり、基板載置部PASS2および基板載置部PASS4には、処理ブロック12からインデクサブロック11へ搬送される基板Wを載置可能である。また、基板載置部PASS5および基板載置部PASS7には、処理ブロック12から処理ブロック13へ搬送される基板Wを載置可能であり、基板載置部PASS6および基板載置部PASS8には、処理ブロック13から処理ブロック12へ搬送される基板Wを載置可能である。
(5)主搬送機構の構成 次に、主搬送機構127,128,137,138について説明する。図6は、主搬送機構127を示す斜視図である。図6に示すように、主搬送機構127は、長尺状のガイドレール311,312を備える。図5に示すように、ガイドレール311,312は、上段搬送室125内において上下方向(Z方向)に延びかつX方向において互いに離間するように配置される。ガイドレール311は、X方向において搬送部112に近い側面に近接する位置に固定される。ガイドレール312は、X方向において搬送部112から遠い側面に近接する位置に固定される。
ガイドレール311とガイドレール312との間には、長尺状のガイドレール313が水平方向(X方向)に延びるように設けられる。ガイドレール313は、上下動可能にガイドレール311,312に取り付けられる。ガイドレール313に移動部材314が取り付けられる。移動部材314は、ガイドレール313に沿ってX方向に移動可能に設けられる。
移動部材314の上面には、回転部材315がZ方向の軸の周りで回転可能に設けられる。回転部材315には、基板Wを保持するためのハンドH1およびハンドH2が取り付けられる。ハンドH1,H2は、回転部材315に対して進退可能に設けられる。主搬送機構128,137,138は、主搬送機構127と同様の構成を有する。
上記のような構成により、主搬送機構127,128,137,138のハンドH1,H2は、それぞれ上段搬送室125、下段搬送室126、上段搬送室135および下段搬送室136内においてX方向およびZ方向に移動することができるとともに、Z方向の軸の周りで回転しかつ進退することができる。
主搬送機構127は、ハンドH1,H2を用いて処理室21,22(図2)、基板載置部PASS1,PASS2,PASS5,PASS6,PASS9,PASS10(図3および図5)および上段熱処理部301(図3)に対して基板Wの受け渡しを行うことができる。主搬送機構128は、ハンドH1,H2を用いて処理室23,24(図2)、基板載置部PASS3,PASS4,PASS7,PASS8,PASS11,PASS12(図3および図5)および下段熱処理部302(図3)に対して基板Wの受け渡しを行うことができる。
主搬送機構137は、ハンドH1,H2を用いて処理室31,32(図2)、基板載置部PASS5,PASS6,PASS13,PASS14(図3および図5)および上段熱処理部303(図3)に対して基板Wの受け渡しを行うことができる。主搬送機構138は、ハンドH1,H2を用いて処理室33,34(図2)、基板載置部PASS7,PASS8,PASS15,PASS16(図5)および下段熱処理部304(図3)に対して基板Wの受け渡しを行うことができる。
(6)副搬送室および副搬送機構
次に、副搬送室110の構成ならびに副搬送機構117,118の構成および動作について説明する。
図7は、第1の実施の形態に係る基板処理装置100の水平断面図である。図7に示すように、Y方向における各冷却ユニットCPの長さは、図1の各熱処理ユニットPHPの長さよりも短い。基板載置部PASS9〜PASS16の長さは、各冷却ユニットCPの長さとほぼ等しい。
図4および図7に示すように、副搬送室110は、上段熱処理部301,303の複数の熱処理ユニットPHPの最下面、下段熱処理部302,304の複数の熱処理ユニットPHPの最上面、熱処理部123,133の背面、複数の冷却ユニットCPの背面(搬送部122と反対側の面)、および基板載置部PASS9〜PASS16の背面(搬送部122と反対側の面)により囲まれた空間に設けられる。副搬送室110は、インデクサブロック11との隣接する処理ブロック12の側面からインデクサブロック11と反対側の処理ブロック13の側面まで延びる。
この場合、簡単な構成で、基板Wが搬送部122の主搬送機構127,128により第1処理部121の処理室21〜24、熱処理部123の上段熱処理部301または下段熱処理部302に搬送される。
また、簡単な構成で、基板Wが主搬送機構115と副搬送機構117,118との間で基板Wが搬送されるとともに、副搬送機構117,118と搬送部132の主搬送機構137,138との間で基板Wが搬送される。さらに、簡単な構成で、基板Wが主搬送機構137,138により基板Wが第2処理部131の処理室31〜34、熱処理部133の上段熱処理部303または下段熱処理部304に搬送される。
これにより、処理ブロック12,13においてそれぞれ基板Wに処理を独立的かつ並列的に行うことができる。したがって、基板処理装置100の構成および制御を複雑化することなく基板処理装置100のスループットを向上させることが可能になる。
図8は、副搬送機構117,118の構成を示す図である。図8(a),(b),(c)は、副搬送機構117,118をそれぞれ+Z方向、−Y方向および−X方向から見た図である。
図8に示すように、副搬送機構117は、長尺状のガイドレール411,412を備える。ガイドレール411,412は、図3の副搬送室110内において上下方向(Z方向)に延びかつX方向において互いに離間するように配置される。ガイドレール411は、図3の搬送部112側の端部で基板載置部PASS9〜PASS12に近接する位置に固定される。ガイドレール412は、搬送部112と反対側の端部で基板載置部PASS13〜PASS16に近接する位置に固定される。
ガイドレール411とガイドレール412との間には、長尺状のガイドレール413が水平方向(X方向)に延びるように設けられる。ガイドレール413は、上下動可能にガイドレール411,412に取り付けられる。ガイドレール413に移動部材414が取り付けられる。移動部材414は、ガイドレール413に沿ってX方向に移動可能に設けられる。
移動部材414の上面には、支持部材415が上下動可能に設けられる。支持部材415には、基板Wを保持するためのハンドH3およびハンドH4が水平方向(Y方向)に進退可能に取り付けられる。
副搬送機構118は、長尺状のガイドレール511,512を備える。ガイドレール511,512は、図3の副搬送室110内において上下方向(Z方向)に延びかつX方向において互いに離間するように配置される。ガイドレール511は、図3の搬送部112側の端部でY方向においてガイドレール411から離間する位置に固定される。ガイドレール512は、搬送部112と反対側の端部でY方向においてガイドレール412から離間する位置に固定される。
ガイドレール511とガイドレール512との間には、長尺状のガイドレール513が水平方向(X方向)に延びるように設けられる。ガイドレール513は、上下動可能にガイドレール511,512に取り付けられる。ガイドレール513に移動部材514が取り付けられる。移動部材514は、ガイドレール513に沿ってX方向に移動可能に設けられる。
移動部材514の上面には、支持部材515が上下動可能に設けられる。支持部材515には、基板Wを保持するためのハンドH3およびハンドH4が水平方向(Y方向)に進退可能に取り付けられる。
上記の構成により、副搬送機構117,118のハンドH3,H4は、図3の副搬送室110内においてX方向およびZ方向に移動することができるとともに、Y方向に進退することができる。
なお、支持部材415,515がZ方向の軸の周りで回転可能にそれぞれ移動部材414,514に設けられてもよい。この場合、副搬送機構117,118のハンドH3,H4は、Z方向の軸の周りで回転することができる。
副搬送機構117,118のハンドH3,H4は、支持部材415,515の上下動により微小範囲でZ方向に移動することができる。また、副搬送機構117,118のハンドH3,H4は、ガイドレール413,513の上下動により副搬送室110内の上端部から下端部までの範囲内でZ方向に移動することができる。以下、支持部材415,515の上下動によるハンドH3,H4のZ方向の移動を通常移動と呼び、ガイドレール413,513の上下動によるハンドH3,H4のZ方向の移動を緊急移動と呼ぶ。
副搬送機構117は、通常時には、ハンドH3,H4のX方向の移動およびZ方向の通常移動により、基板載置部PASS9,PASS10,PASS13,PASS14(図3)に対して基板Wの受け渡しを行うことができる。また、副搬送機構118は、通常時には、ハンドH3,H4のX方向の移動およびZ方向の通常移動により、基板載置部PASS11,PASS12,PASS15,PASS16(図3)に対して基板Wの受け渡しを行うことができる。
副搬送機構117は、副搬送機構118に故障等の異常が発生した場合には、ハンドH3,H4のX方向の移動およびZ方向の緊急移動により、基板載置部PASS9〜PASS16(図3)に対して基板Wの受け渡しを行うことができる。また、副搬送機構118は、副搬送機構117に故障等の異常が発生した場合には、ハンドH3,H4のX方向の移動およびZ方向の緊急移動により、基板載置部PASS9〜PASS16(図3)に対して基板Wの受け渡しを行うことができる。
(7)基板処理装置における基板の搬送動作の一例
(7−1)概略動作
以下、処理ブロック12,13において処理されていない基板Wを未処理の基板Wと呼び、処理ブロック12,13において処理された基板Wを処理済みの基板Wと呼ぶ。
本例では、図7に一点鎖線の矢印で示すように、インデクサブロック11から副搬送室110を通して未処理の基板Wが処理ブロック12に搬送されるとともに、インデクサブロック11から副搬送室110を通して未処理の基板Wが処理ブロック13に搬送される。また、処理ブロック12から処理済みの基板Wが副搬送室110を通してインデクサブロック11に搬送されるとともに、処理ブロック13から処理済みの基板Wが副搬送室110を通してインデクサブロック11に搬送される。
本例では、基板載置部PASS9〜PASS12を介して主搬送機構115と副搬送機構117,118または主搬送機構127,128との間で基板Wが搬送される。これにより、主搬送機構115、副搬送機構117,118および主搬送機構127,128の搬送のタイミングが異なる場合でも、主搬送機構115と副搬送機構117,118または主搬送機構127,128との間で基板Wを確実に搬送することができる。
同様に、基板載置部PASS13〜PASS16を介して副搬送機構117,118と主搬送機構137,138との間で基板Wが搬送される。これにより、副搬送機構117,118および主搬送機構137,138の搬送のタイミングが異なる場合でも、副搬送機構117,118と主搬送機構137,138との間で基板Wを確実に搬送することができる。
本例の搬送動作では、基板載置部PASS1〜PASS8は用いられないが、インデクサブロック11と処理ブロック12との間での基板Wの搬送のために基板載置部PASS1〜PASS8を用いてもよい。
(7−2)インデクサブロックにおける搬送動作
以下、図1、図3および図5を主に用いてインデクサブロック11における搬送動作を説明する。
まず、インデクサブロック11のキャリア載置部111に、未処理の基板Wが収容されたキャリア113が載置される。主搬送機構115は、そのキャリア113から1枚の基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS9に搬送する。その後、主搬送機構115はキャリア113から他の1枚の未処理の基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS11に搬送する。
基板載置部PASS10に処理済みの基板Wが載置されている場合には、主搬送機構115は、基板載置部PASS9に未処理の基板Wを搬送した後、基板載置部PASS10からその処理済みの基板Wを取り出す。そして、主搬送機構115は、その処理済みの基板Wをキャリア113に搬送する。
同様に、基板載置部PASS12に処理済みの基板Wが載置されている場合には、主搬送機構115は、基板載置部PASS11に未処理の基板Wを搬送した後、基板載置部PASS12からその処理済みの基板Wを取り出す。そして、主搬送機構115は、その処理済み基板Wをキャリア113に搬送する。
この場合、キャリア載置部111のキャリア113に収納された基板Wが主搬送機構115により基板載置部PASS9,PASS11に順次搬送される。また、基板載置部PASS10,PASS12に載置される基板Wがキャリア載置部111のキャリア113に順次収納される。これにより、複数の基板Wに効率よく処理を行うことができる。
(7−3)副搬送室における搬送動作
次に、図3、図4および図7を主に用いて副搬送室110における搬送動作の一例を説明する。
副搬送機構117は、基板載置部PASS9に載置された未処理の基板WをハンドH3により取り出す。また、副搬送機構117は、ハンドH4により保持している処理済みの基板Wを基板載置部PASS10に載置する。
次に、副搬送機構117は、ハンドH3,H4を基板載置部PASS9,PASS10に対向する位置から基板載置部PASS13,PASS14に対向する位置まで移動させる。副搬送機構117は、ハンドH3により保持している未処理の基板Wを基板載置部PASS13に載置する。また、副搬送機構117は、基板載置部PASS14から処理済みの基板WをハンドH4により取り出す。その後、ハンドH3,H4を基板載置部PASS13,PASS14に対向する位置から基板載置部PASS9,PASS10に対向する位置まで移動させ、ハンドH4により保持している基板Wを基板載置部PASS10に搬送する。
副搬送機構117が基板載置部PASS9,PASS10と基板載置部PASS13,PASS14との間で基板Wを搬送しているときに、インデクサブロック11の主搬送機構115により未処理の基板Wが基板載置部PASS9に載置され、処理ブロック12の主搬送機構127により取り出される。また、処理ブロック12の主搬送機構127により処理済みの基板Wが基板載置部PASS10に載置され、インデクサブロック11の主搬送機構115により取り出される。
副搬送機構118は、基板載置部PASS11に載置された未処理の基板WをハンドH3により取り出す。また、副搬送機構118は、ハンドH4により保持している処理済みの基板Wを基板載置部PASS12に載置する。
次に、副搬送機構118は、ハンドH3,H4を基板載置部PASS11,PASS12に対向する位置から基板載置部PASS15,PASS16に対向する位置まで移動させる。副搬送機構118は、ハンドH3により保持している未処理の基板Wを基板載置部PASS15に載置する。また、副搬送機構118は、基板載置部PASS16から処理済みの基板WをハンドH4により取り出す。その後、ハンドH3,H4を基板載置部PASS15,PASS16に対向する位置から基板載置部PASS11,PASS12に対向する位置まで移動させ、ハンドH4により保持している基板Wを基板載置部PASS12に搬送する。
副搬送機構118が基板載置部PASS11,PASS12と基板載置部PASS15,PASS16との間で基板Wを搬送しているときに、インデクサブロック11の主搬送機構115により未処理の基板Wが基板載置部PASS11に載置され、処理ブロック12の主搬送機構128により取り出される。また、処理ブロック12の主搬送機構128により処理済みの基板Wが基板載置部PASS12に載置され、インデクサブロック11の主搬送機構115により取り出される。
(7−4)処理ブロック12における搬送動作
以下、図1、図2、図3および図5を主に用いて処理ブロック12における搬送動作について説明する。
主搬送機構127は、基板載置部PASS9に載置された未処理の基板WをハンドH1により取り出す。また、主搬送機構127は、ハンドH2により保持している処理済みの基板Wを基板載置部PASS10に載置する。なお、主搬送機構127から基板載置部PASS10に載置される基板Wは、レジスト膜形成後の基板Wである。
次に、主搬送機構127は、上段熱処理部301の一の冷却ユニットCPから冷却処理後の基板WをハンドH2により取り出す。また、主搬送機構127は、ハンドH1により保持している未処理の基板Wをその冷却ユニットCPに搬入する。冷却ユニットCPにおいては、レジスト膜形成処理に適した温度に基板Wが冷却される。
次に、主搬送機構127は、処理室21または処理室22のスピンチャック25からレジスト膜形成後の基板WをハンドH1により取り出す。また、主搬送機構127は、ハンドH2により保持している冷却処理後の基板Wをそのスピンチャック25上に載置する。処理室21,22においては、基板W上にレジスト膜が形成される。
次に、主搬送機構127は、上段熱処理部301の一の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板WをハンドH2により取り出す。また、主搬送機構127は、ハンドH1により保持している冷却処理後の基板Wをその熱処理ユニットPHPに搬入する。熱処理ユニットPHPにおいては、基板Wの加熱処理および冷却処理が連続的に行われる。
主搬送機構127は、熱処理ユニットPHPから取り出した処理済みの基板Wを基板載置部PASS10に搬送する。
同様に、下段搬送室126内の主搬送機構128は、ハンドH1,H2により基板Wを基板載置部PASS11、下段熱処理部302の一の冷却ユニットCP、処理室23または処理室24、一の熱処理ユニットPHPおよび基板載置部PASS12の間で順次搬送する。それにより、基板Wがレジスト膜形成処理に適した温度に冷却され、基板W上にレジスト膜が形成され、基板Wに加熱処理および冷却処理が行われる。処理済みの基板Wは基板載置部PASS12に搬送される。
(7−5)処理ブロック13における搬送動作
以下、図1、図2、図3および図5を主に用いて処理ブロック13における搬送動作について説明する。
上段搬送室135内の主搬送機構137は、ハンドH1,H2により基板Wを基板載置部PASS13、上段熱処理部303の一の冷却ユニットCP、処理室31または処理室32、一の熱処理ユニットPHPおよび基板載置部PASS14の間で順次搬送する。それにより、基板Wがレジスト膜形成処理に適した温度に冷却され、基板W上にレジスト膜が形成され、基板Wに加熱処理および冷却処理が行われる。処理済みの基板Wは基板載置部PASS14に搬送される。
下段搬送室136内の主搬送機構138は、ハンドH1,H2により基板Wを基板載置部PASS15、下段熱処理部304の一の冷却ユニットCP、処理室33または処理室34、一の熱処理ユニットPHPおよび基板載置部PASS16の間で順次搬送する。それにより、基板Wがレジスト膜形成処理に適した温度に冷却され、基板W上にレジスト膜が形成され、基板Wに加熱処理および冷却処理が行われる。処理済みの基板Wは基板載置部PASS16に搬送される。
(7−6)異常発生時の副搬送室における搬送動作
次に、図3を主に用いて異常発生時の搬送動作を説明する。
副搬送機構117は、副搬送機構118に故障等の異常が発生した場合には、ハンドH3,H4のX方向の移動およびZ方向の緊急移動により、基板載置部PASS9,PASS10と基板載置部PASS13,PASS14との間で基板Wを搬送するとともに、基板載置部PASS11,PASS12と基板載置部PASS15,PASS16との間で基板Wを搬送する。
また、副搬送機構117は、主搬送機構127,128,137,138のいずれかまたは処理ブロック12,13のいずれかに故障等の異常が発生した場合には、ハンドH3,H4のX方向の移動およびZ方向の緊急移動を行う。これにより、副搬送機構117は、基板載置部PASS9,PASS10と基板載置部PASS15,PASS16との間で基板Wを搬送することができ、基板載置部PASS11,PASS12と基板載置部PASS13,PASS14との間で基板Wを搬送することができる。その結果、主搬送機構127,128,137,138のいずれかまたは処理ブロック12,13のいずれかに故障等の異常が発生した場合でも、基板Wの処理を継続することができる。
同様に、副搬送機構118は、副搬送機構117に故障等の異常が発生した場合には、ハンドH3,H4のX方向の移動およびZ方向の緊急移動により、基板載置部PASS9,PASS10と基板載置部PASS13,PASS14との間で基板Wを搬送するとともに、基板載置部PASS11,PASS12と基板載置部PASS15,PASS16との間で基板Wを搬送する。
また、副搬送機構118は、主搬送機構127,128,137,138のいずれかまたは処理ブロック12,13のいずれかに故障等の異常が発生した場合には、ハンドH3,H4のX方向の移動およびZ方向の緊急移動を行う。これにより、副搬送機構118は、基板載置部PASS9,PASS10と基板載置部PASS15,PASS16との間で基板Wを搬送することができ、基板載置部PASS11,PASS12と基板載置部PASS13,PASS14との間で基板Wを搬送することができる。その結果、主搬送機構127,128,137,138のいずれかまたは処理ブロック12,13のいずれかに故障等の異常が発生した場合でも、基板Wの処理を継続することができる。
(8)効果
本実施の形態に係る基板処理装置100においては、処理ブロック12,13により、基板Wにレジスト膜の形成処理が行われる。この構成によれば、処理ブロック12の主搬送機構127,128を用いることなくインデクサブロック11と処理ブロック13との間で基板Wを搬送することができる。これにより、インデクサブロック11または処理ブロック13におけるスループットが処理ブロック12におけるスループットにより制限されることを防止することができる。したがって、基板処理装置100のスループットを向上させることが可能となる。
また、上記の構成によれば、主搬送機構127,128と主搬送機構137,138とが同一または類似の搬送動作を行うことができる。それにより、主搬送機構127,128および主搬送機構137,138による基板Wの搬送動作の制御の複雑化を抑制することが可能となる。したがって、主搬送機構127,128および主搬送機構137,138を制御するソフトウエアを単純化することができる。
[2]第2の実施の形態
(1)基板処理装置の構成
第2の実施の形態に係る基板処理装置について、第1の実施の形態に係る基板処理装置100と異なる点を説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置の模式的平面図である。図10は、第2の実施の形態に係る基板処理装置100の水平断面図である。本実施の形態においては、処理ブロック13の構成は、第2処理部131が現像処理部である点を除いて、第1の実施の形態における処理ブロック13の構成と同様である。
図9および図10に示すように、基板処理装置100は、洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bをさらに備える。洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bにより、インターフェイスブロック14が構成される。搬入搬出ブロック14Bに隣接するように露光装置15が配置される。
洗浄乾燥処理ブロック14Aは、洗浄乾燥処理部161,162および搬送部163を含む。洗浄乾燥処理部161,162は、搬送部163を挟んで対向するように設けられる。搬送部163には、主搬送機構141,142が設けられる。搬送部163と搬送部132との間には、載置兼バッファ部P−BF1および後述の載置兼バッファ部P−BF2(図13)が設けられる。載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2は、複数の基板Wを収容可能に構成される。
また、主搬送機構141,142の間において、搬入搬出ブロック14Bに隣接するように、基板載置部PASS17および後述の載置兼冷却部P−CP(図13)が設けられる。載置兼冷却部P−CPは、基板Wを冷却する機能(例えば、クーリングプレート)を備える。載置兼冷却部P−CPにおいて、基板Wが露光処理に適した温度に冷却される。
搬入搬出ブロック14Bには、主搬送機構146が設けられる。主搬送機構146は、露光装置15に対する基板Wの搬入および搬出を行う。露光装置15には、基板Wを搬入するための基板搬入部15aおよび基板Wを搬出するための基板搬出部15bが設けられる。なお、露光装置15の基板搬入部15aおよび基板搬出部15bは、水平方向に隣接するように配置されてもよく、または上下に配置されてもよい。
これらにより、洗浄乾燥処理ブロック14A、搬入搬出ブロック14Bおよび露光装置15のメンテナンス時に、洗浄乾燥処理ブロック14Aを移動させずに搬入搬出ブロック14Bのみを移動させることで、作業者の労力および作業時間を大幅に軽減することができる。
(2)第1処理部および第2処理部の構成 図11は、図9の第1処理部121、第2処理部131および洗浄乾燥処理部161を+Y方向側から見た図である。本実施の形態においては、処理室31〜34は現像処理室である。図11に示すように、各処理室31〜34には、複数のスピンチャック35、複数のカップ37および図示しない複数の現像液ノズルが設けられる。本実施の形態においては、スピンチャック35およびカップ37は、各処理室31〜34に3つずつ設けられる。
各スピンチャック35は、基板Wを保持した状態で、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ)により回転駆動される。カップ37はスピンチャック35の周囲を取り囲むように設けられる。スピンチャック35が回転しつつ現像液ノズルから処理液として現像液が吐出されることにより、回転する基板W上に現像液が供給される。それにより、基板Wの現像処理が行われる。
洗浄乾燥処理部161には、複数(本例では4つ)の洗浄乾燥処理ユニットSD1が設けられる。洗浄乾燥処理ユニットSD1においては、露光処理前の基板Wの洗浄および乾燥処理が行われる。なお、洗浄乾燥処理ユニットSD1においては、ブラシ等を用いて基板Wの裏面、および基板Wの端部(ベベル部)のポリッシング処理を行ってもよい。ここで、基板Wの裏面とは、回路パターン等の各種パターンが形成される基板Wの面と反対側の面をいう。
(3)熱処理部の構成
図12は、図9の熱処理部123,133および洗浄乾燥処理部162を−Y方向側から見た図である。図12に示すように、本実施の形態においては、上段熱処理部303にエッジ露光部EEWがさらに設けられる。また、下段熱処理部304にエッジ露光部EEWがさらに設けられる。
エッジ露光部EEWにおいては、基板Wの周縁部の露光処理(エッジ露光処理)が行われる。基板Wにエッジ露光処理が行われることにより、後の現像処理時に、基板Wの周縁部上のレジスト膜が除去される。それにより、現像処理後において、基板Wの周縁部が他の部分と接触した場合に、基板Wの周縁部上のレジスト膜が剥離してパーティクルとなることが防止される。
洗浄乾燥処理部162には、複数(本例では5つ)の洗浄乾燥処理ユニットSD2が設けられる。洗浄乾燥処理ユニットSD2においては、露光処理後の基板Wの洗浄および乾燥処理が行われる。
(4)搬送部の構成
図13は、図9の搬送部122,132,163を−Y方向側から見た図である。図13に示すように、上段搬送室135と搬送部163との間には、載置兼バッファ部P−BF1が設けられ、下段搬送室136と搬送部163との間には載置兼バッファ部P−BF2が設けられる。搬送部163において搬入搬出ブロック14Bと隣接するように、基板載置部PASS17および複数の載置兼冷却部P−CPが設けられる。
載置兼バッファ部P−BF1は、主搬送機構137および主搬送機構141,142(図9)による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。載置兼バッファ部P−BF2は、主搬送機構138および主搬送機構141,142(図9)による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。また、基板載置部PASS17および載置兼冷却部P−CPは、主搬送機構141,142(図9)および主搬送機構146による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。
なお、図13の例では、基板載置部PASS17が1つのみ設けられるが、複数の基板載置部PASS17が上下に設けられてもよい。この場合、基板Wを一時的に載置するためのバッファ部として複数の基板載置部PASS17を用いてもよい。
載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2には、処理ブロック13から洗浄乾燥処理ブロック14Aへ搬送される基板Wが載置され、載置兼冷却部P−CPには、洗浄乾燥処理ブロック14Aから搬入搬出ブロック14Bへ搬送される基板Wが載置され、基板載置部PASS17には、搬入搬出ブロック14Bから洗浄乾燥処理ブロック14Aへ搬送される基板Wが載置される。搬入搬出ブロック14Bの主搬送機構146は、基板Wを保持するためのハンドH9,H10を有する。
(5)洗浄乾燥処理ブロックの構成
図14は、洗浄乾燥処理ブロック14Aの内部構成を示す図である。なお、図14は、洗浄乾燥処理ブロック14Aを+X方向側から見た図である。図14に示すように、主搬送機構141は、基板Wを保持するためのハンドH5,H6を有し、主搬送機構142は、基板Wを保持するためのハンドH7,H8を有する。
主搬送機構141の+Y側には洗浄乾燥処理ユニットSD1が階層的に設けられ、主搬送機構142の−Y側には洗浄乾燥処理ユニットSD2が階層的に設けられる。主搬送機構141,142の間において、−X側には、載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2が上下に設けられる。また、上段熱処理部303および下段熱処理部304の熱処理ユニットPHPは、洗浄乾燥処理ブロック14Aからの基板Wの搬入が可能に構成される。
(6)基板処理装置における基板の搬送動作の一例
(6−1)概略動作
図10に一点鎖線の矢印で示すように、本例では、インデクサブロック11から基板載置部PASS1,PASS3を通して未処理の基板Wが処理ブロック12の搬送部122に搬送され、処理ブロック12においてレジスト膜が形成された基板Wが基板載置部PASS2,PASS4を通してインデクサブロック11に搬送される。
また、インデクサブロック11から副搬送室110を通してレジスト膜が形成された基板Wが処理ブロック13の搬送部132に搬送され、さらに載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2を通してインターフェイスブロック14に搬送される。インターフェイスブロック14において処理された基板Wは露光装置15に搬入され、露光装置15による露光処理後の基板Wはインターフェイスブロック14に搬出される。インターフェイスブロック14において処理された基板Wは、処理ブロック13の上段熱処理部303または下段熱処理部304の熱処理ユニットPHPを通して搬送部132に搬送される。処理ブロック13において現像処理された基板Wは副搬送室110を通してインデクサブロック11に搬送される。
(6−2)インデクサブロックにおける搬送動作
以下、図9、図12および図13を主に用いてインデクサブロック11の動作を説明する。本実施の形態においては、複数のキャリア113の一部に未処理の基板Wが収納され、他のキャリア113にレジスト膜が形成された基板Wが収納されている。
本実施の形態における主搬送機構115は、キャリア113から1枚の未処理の基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS1に搬送する。その後、主搬送機構115はキャリア113から他の1枚の未処理の基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS3に搬送する。
基板載置部PASS2にレジスト膜形成後の基板Wが載置されている場合には、主搬送機構115は、基板載置部PASS1に未処理の基板Wを搬送した後、基板載置部PASS2からそのレジスト膜形成後の基板Wを取り出す。そして、主搬送機構115は、そのレジスト膜形成後の基板Wをキャリア113に搬送する。
同様に、基板載置部PASS4にレジスト膜形成後の基板Wが載置されている場合には、主搬送機構115は、基板載置部PASS3に未処理の基板Wを搬送した後、基板載置部PASS4からそのレジスト膜形成後の基板Wを取り出す。そして、主搬送機構115は、そのレジスト膜形成後の基板Wをキャリア113に搬送する。
さらに、主搬送機構115は、レジスト膜が形成された基板Wをキャリア113から基板載置部PASS9,PASS11に搬送する。また、主搬送機構115は、基板載置部PASS10,PASS12から現像処理後の基板Wを取り出す。
(6−3)副搬送室における搬送動作
次に、図9、図10および図13を主に用いて副搬送室110における搬送動作の一例を説明する。本実施の形態における副搬送機構117,118の動作は、以下の点を除いて第1の実施の形態における副搬送機構117,118の動作と同様である。
本実施の形態においては、基板載置部PASS9に載置された全ての基板Wは、副搬送機構117により基板載置部PASS13に搬送される。また、基板載置部PASS11に載置された全ての基板Wは、副搬送機構118により基板載置部PASS15に搬送される。
(6−4)処理ブロック12における搬送動作
以下、図11〜図13を主に用いて処理ブロック12の動作について説明する。本実施の形態における処理ブロック12の動作は、以下の点を除いて第1の実施の形態に係る処理ブロック12の動作と同様である。処理ブロック12内において複数の基板Wにレジスト膜の形成処理が行われる。
主搬送機構127は、基板載置部PASS9ではなく基板載置部PASS1から未処理の基板Wを取り出す。また、主搬送機構127は、基板載置部PASS10ではなく基板載置部PASS2に処理済みの基板Wを搬送する。主搬送機構128は、基板載置部PASS11ではなく基板載置部PASS3から未処理の基板Wを取り出す。また、主搬送機構128は、基板載置部PASS12ではなく基板載置部PASS4に処理済みの基板Wを搬送する。
(6−5)処理ブロック13における搬送動作
以下、図11〜図13を主に用いて処理ブロック13の動作について説明する。
上段搬送室135内の主搬送機構137は、ハンドH1,H2により、レジスト膜が形成された基板Wを基板載置部PASS13、上段熱処理部303のエッジ露光部EEWおよび載置兼バッファ部P−BF1の間で順次搬送する。それにより、基板Wにエッジ露光処理が行なわれ、エッジ露光処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF1に搬送される。
また、主搬送機構137は、ハンドH1,H2により、露光装置15による露光処理後の基板Wを上段熱処理部303の一の熱処理ユニットPHP、一の冷却ユニットCP、処理室31または処理室32、他の熱処理ユニットPHPおよび基板載置部PASS14の間で順次搬送する。それにより、基板Wに露光後ベーク(PEB)処理、冷却処理、現像処理および加熱処理が順に行われる。現像処理後の基板Wは基板載置部PASS14に搬送される。
同様に、下段搬送室136内の主搬送機構138は、ハンドH1,H2により、レジスト膜が形成された基板Wを基板載置部PASS15、下段熱処理部304のエッジ露光部EEWおよび載置兼バッファ部P−BF2の間で順次搬送する。それにより、基板Wにエッジ露光処理が行なわれ、エッジ露光処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF2に搬送される。
また、主搬送機構138は、ハンドH1,H2により、露光装置15による露光処理後の基板Wを下段熱処理部304の一の熱処理ユニットPHP、一の冷却ユニットCP、処理室33または処理室34、他の熱処理ユニットPHPおよび基板載置部PASS16の間で順次搬送する。それにより、基板WにPEB処理、冷却処理、現像処理および加熱処理が順に行われる。現像処理後の基板Wは基板載置部PASS16に搬送される。
なお、上記の例では、処理室31〜34における基板Wの現像処理の前に冷却ユニットCPにおいて基板Wの冷却処理が行われるが、適正に現像処理を行うことが可能であれば、現像処理前に冷却ユニットCPにおいて基板Wの冷却処理が行われなくてもよい。
(6−6)洗浄乾燥処理ブロックおよび搬入搬出ブロックにおける搬送動作
以下、図13および図14を主に用いて洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bの動作について説明する。
洗浄乾燥処理ブロック14Aにおいて、主搬送機構141は、ハンドH5,H6により、エッジ露光処理後の基板Wを載置兼バッファ部P−BF1,洗浄乾燥処理部161の一の洗浄乾燥処理ユニットSD1および載置兼冷却部P−CPの間で順次搬送する。同様に、主搬送機構141は、主搬送機構141は、ハンドH5,H6により基板Wを載置兼バッファ部P−BF2,洗浄乾燥処理部161の一の洗浄乾燥処理ユニットSD1および載置兼冷却部P−CPの間で順次搬送する。
このように、主搬送機構141は、ハンドH5,H6により、載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2に載置されたエッジ露光処理後の基板Wを洗浄乾燥処理部161を経由して載置兼冷却部P−CPに交互に搬送する。それにより、基板Wが洗浄および乾燥され、載置兼冷却部P−CPに載置される。載置兼冷却部P−CPにおいては、露光装置15(図9)における露光処理に適した温度に基板Wが冷却される。
主搬送機構142は、ハンドH7,H8により、露光装置15による露光処理後の基板Wを基板載置部PASS17、洗浄乾燥処理部162の一の洗浄乾燥処理ユニットSD2および上段熱処理部303の熱処理ユニットPHP(図12)に搬送する。同様に、主搬送機構142は、ハンドH7,H8により、露光装置15による露光処理後の基板Wを基板載置部PASS17、洗浄乾燥処理部162の一の洗浄乾燥処理ユニットSD2および下段熱処理部304の熱処理ユニットPHP(図12)に搬送する。
このように、主搬送機構142は、ハンドH7,H8により、基板載置部PASS17に載置された露光処理後の基板Wを洗浄乾燥処理部162を経由して上段熱処理部303および下段熱処理部304に交互に搬送する。それにより、基板Wが洗浄および乾燥され、上段熱処理部303または下段熱処理部304の熱処理ユニットPHPにおいて、PEB処理が行われる。
搬入搬出ブロック14Bにおいて、主搬送機構146は、載置兼冷却部P−CPに載置された基板WをハンドH9により取り出し、露光装置15の基板搬入部15aに搬送する。また、主搬送機構146は、露光装置15の基板搬出部15bから露光処理後の基板WをハンドH10により取り出し、基板載置部PASS17に搬送する。
なお、露光装置15が基板Wの受け入れをできない場合、主搬送機構141により、洗浄および乾燥処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2に一時的に収容される。また、処理ブロック13の処理室31〜34(図10)が露光処理後の基板Wの受け入れをできない場合、主搬送機構137,138により、PEB処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2に一時的に収容される。
また、処理ブロック13の不具合等によって基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2まで正常に搬送されない場合、基板Wの搬送が正常となるまで主搬送機構141による載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2からの基板Wの搬送を一時的に停止してもよい。
(7)効果
本実施の形態に係る基板処理装置100においては、処理ブロック12により基板Wにレジスト膜の形成処理が行われ、処理ブロック13により他の基板Wに現像処理が行われる。この構成によれば、処理ブロック12の主搬送機構127,128を用いることなくインデクサブロック11と処理ブロック13との間で基板Wを搬送することができる。これにより、インデクサブロック11または処理ブロック13におけるスループットが処理ブロック12におけるスループットにより制限されることを防止することができる。したがって、基板処理装置100のスループットを向上させることが可能となる。
[3]第3の実施の形態
(1)基板処理装置の構成
第3の実施の形態に係る基板処理装置について、第2の実施の形態に係る基板処理装置100と異なる点を説明する。図15は、第3の実施の形態に係る基板処理装置100の水平断面図である。図16は、図15の第1処理部121、第2処理部131および洗浄乾燥処理部161を+Y方向側から見た図である。図17は、図15の熱処理部123,133および洗浄乾燥処理部162を−Y方向側から見た図である。本実施の形態においては、処理室21〜24,32,34は塗布処理室であり、処理室31,33は現像処理室である。
図16に示すように、各処理室21〜24,32,34には、複数のスピンチャック25、複数のカップ27および図示しない複数の処理液ノズルが設けられる。本実施の形態では、処理室22,24の処理液ノズルは、反射防止膜用の処理液を吐出する。処理室21,23の処理液ノズルは、レジスト膜用の処理液(レジスト液)を吐出する。処理室32,34の処理液ノズルは、レジストカバー膜用の処理液を吐出する。
各処理室31,33には、複数のスピンチャック35、複数のカップ37および図示しない複数の現像液ノズルが設けられる。本実施の形態においては、スピンチャック25およびカップ27は、各処理室21〜24,32,34に2つずつ設けられる。スピンチャック35およびカップ37は、各処理室31,33に3つずつ設けられる。
図17に示すように、本実施の形態においては、上段熱処理部301に複数の密着強化処理ユニットPAHPがさらに設けられる。また、下段熱処理部302に複数の密着強化処理ユニットPAHPがさらに設けられる。
密着強化処理ユニットPAHPにおいては、基板Wと反射防止膜との密着性を向上させるための密着強化処理が行われる。具体的には、密着強化処理ユニットPAHPにおいて、基板WにHMDS(ヘキサメチルジシラサン)等の密着強化剤が塗布されるとともに、基板Wに加熱処理が行われる。
本実施の形態における上段熱処理部303の構成は、第2の実施の形態における上段熱処理部303の構成と同様である。また、本実施の形態における下段熱処理部304の構成は、第2の実施の形態における下段熱処理部304の構成と同様である。
(2)基板処理装置における基板の搬送動作の一例
(2−1)概略動作
図15に一点鎖線の矢印で示すように、本例では、インデクサブロック11から副搬送室110を通して未処理の基板Wが処理ブロック12の密着強化処理ユニットPAHPに搬送される。密着強化処理ユニットPAHPにより処理された基板Wは副搬送室110を通して処理ブロック12の搬送部122に搬送される。処理ブロック12において反射防止膜およびレジスト膜が形成された基板Wは基板載置部PASS5,PASS7を通して処理ブロック13の搬送部132に搬送される。処理ブロック13においてレジストカバー膜が形成された基板Wは載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2を通してインターフェイスブロック14に搬送される。インターフェイスブロック14において処理された基板Wは露光装置15に搬入され、露光装置15による露光処理後の基板Wはインターフェイスブロック14に搬出される。
インターフェイスブロック14において処理された基板Wは、処理ブロック13の上段熱処理部303または下段熱処理部304の熱処理ユニットPHPを通して搬送部132に搬送される。処理ブロック13において現像処理された基板Wは基板載置部PASS6,PASS8、処理ブロック12の搬送部122および基板載置部PASS2,PASS4を通してインデクサブロック11に搬送される。
本例では、基板載置部PASS9,PASS11を介して主搬送機構115と副搬送機構117,118との間で基板Wが搬送される。これにより、主搬送機構115および副搬送機構117,118の搬送のタイミングが異なる場合でも、主搬送機構115と副搬送機構117,118との間で基板Wを確実に搬送することができる。
また、基板載置部PASS5〜PASS8を介して主搬送機構127,128と主搬送機構137,138との間で基板Wが搬送される。これにより、主搬送機構127,128および主搬送機構137,138の搬送のタイミングが異なる場合でも、主搬送機構127,128と主搬送機構137,138との間で基板Wを確実に搬送することができる。
さらに、基板載置部PASS2,PASS4を介して主搬送機構127,128と主搬送機構115との間で基板Wが搬送される。これにより、主搬送機構127,128および主搬送機構115の搬送のタイミングが異なる場合でも、主搬送機構127,128と主搬送機構115との間で基板Wを確実に搬送することができる。
(2−2)インデクサブロックにおける搬送動作
以下、図13、図15および図17を主に用いてインデクサブロック11の動作を説明する。
本実施の形態における主搬送機構115は、キャリア113から1枚の未処理の基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS9に搬送する。その後、主搬送機構115はキャリア113から他の1枚の未処理の基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS11に搬送する。
基板載置部PASS2に処理済みの基板Wが載置されている場合には、主搬送機構115は、基板載置部PASS9に未処理の基板Wを搬送した後、基板載置部PASS2からその処理済みの基板Wを取り出す。そして、主搬送機構115は、その処理済みの基板Wをキャリア113に搬送する。
同様に、基板載置部PASS4に処理済みの基板Wが載置されている場合には、主搬送機構115は、基板載置部PASS11に未処理の基板Wを搬送した後、基板載置部PASS4からその処理済みの基板Wを取り出す。そして、主搬送機構115は、その処理済み基板Wをキャリア113に搬送する。
(2−3)副搬送室における搬送動作
次に、図15および図17を主に用いて副搬送室110における搬送動作の一例を説明する。
副搬送機構117は、ハンドH3,H4により、未処理の基板Wを基板載置部PASS9,密着強化処理ユニットPAHPおよび基板載置部PASS10の間で順次搬送する。それにより、基板Wに密着強化処理が行われる。その後、密着強化処理後の基板Wは基板載置部PASS10に搬送される。
同様に、副搬送機構118は、ハンドH3,H4により、未処理の基板Wを基板載置部PASS11,密着強化処理ユニットPAHPおよび基板載置部PASS12の間で順次搬送する。それにより、基板Wに密着強化処理が行われる。その後、密着強化処理後の基板Wは基板載置部PASS12に搬送される。
(2−4)処理ブロック12における搬送動作
以下、図13、図15、図16および図17を主に用いて処理ブロック12の動作について説明する。
上段搬送室125内の主搬送機構127は、ハンドH1,H2により、密着強化処理後の基板Wを基板載置部PASS10、上段熱処理部301の一の冷却ユニットCP、処理室22、一の熱処理ユニットPHP、他の冷却ユニットCP、処理室21、他の熱処理ユニットPHPおよび基板載置部PASS5の間で順次搬送する。それにより、密着強化処理後の基板Wに冷却処理、反射防止膜の形成処理、加熱処理および冷却処理が順に行われる。その後、その基板Wに冷却処理、レジスト膜の形成処理、加熱処理および冷却処理が順に行われる。このようにして、基板W上に反射防止膜およびレジスト膜が形成される。レジスト膜の形成後の基板Wは基板載置部PASS5に搬送される。
また、主搬送機構127は、ハンドH1またはハンドH2により、基板載置部PASS6に載置された現像処理後の基板Wを基板載置部PASS2に搬送する。
同様に、下段搬送室126内の主搬送機構128は、ハンドH1,H2により、密着強化処理後の基板Wを基板載置部PASS11、下段熱処理部302の一の冷却ユニットCP、処理室24、一の熱処理ユニットPHP、他の冷却ユニットCP、処理室23、他の熱処理ユニットPHPおよび基板載置部PASS7の間で順次搬送する。それにより、密着強化処理後の基板Wに冷却処理、反射防止膜の形成処理、加熱処理および冷却処理が順に行われる。その後、その基板Wに冷却処理、レジスト膜の形成処理、加熱処理および冷却処理が順に行われる。このようにして、基板W上に反射防止膜およびレジスト膜が形成される。レジスト膜の形成後の基板Wは基板載置部PASS7に搬送される。
また、主搬送機構128は、ハンドH1またはハンドH2により、基板載置部PASS8に載置された現像処理後の基板Wを基板載置部PASS4に搬送する。
なお、上記の例では、処理室22,24における反射防止膜の形成処理前に冷却ユニットCPにおいて基板Wの冷却処理が行われるが、適正に反射防止膜を形成することが可能であれば、反射防止膜の形成に冷却ユニットCPにおいて基板Wの冷却処理が行われなくてもよい。同様に、処理室21,23におけるレジスト膜の形成処理前に冷却ユニットCPにおいて基板Wの冷却処理が行われるが、適正にレジスト膜を形成することが可能であれば、レジスト膜の形成に冷却ユニットCPにおいて基板Wの冷却処理が行われなくてもよい。
(2−5)処理ブロック13における搬送動作
以下、図13、図15、図16および図17を主に用いて処理ブロック13の動作について説明する。
上段搬送室135内の主搬送機構137は、ハンドH1,H2により、レジスト膜が形成された基板Wを基板載置部PASS5、上段熱処理部303の一の冷却ユニットCP、処理室32、一の熱処理ユニットPHP、エッジ露光部EEWおよび載置兼バッファ部P−BF1の間で順次搬送する。それにより、レジスト膜が形成された基板Wに冷却処理、レジストカバー膜の形成処理、加熱処理および冷却処理が順に行われる。その後、その基板Wにエッジ露光処理が行われ、エッジ露光処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF1に搬送される。
また、主搬送機構137は、ハンドH1,H2により、露光装置15による露光処理後の基板Wを上段熱処理部303の一の熱処理ユニットPHP、一の冷却ユニットCP、処理室31、他の熱処理ユニットPHPおよび基板載置部PASS6の間で順次搬送する。それにより、露光処理後の基板WにPEB処理、冷却処理、現像処理および加熱処理が順に行われる。現像処理後の基板Wは基板載置部PASS6に搬送される。
同様に、下段搬送室136内の主搬送機構138は、ハンドH1,H2により、レジスト膜が形成された基板Wを基板載置部PASS7、下段熱処理部304の一の冷却ユニットCP、処理室34、一の熱処理ユニットPHP、エッジ露光部EEWおよび載置兼バッファ部P−BF2の間で順次搬送する。それにより、レジスト膜が形成された基板Wに冷却処理、レジストカバー膜の形成処理、加熱処理および冷却処理が順に行われる。その後、その基板Wにエッジ露光処理が行なわれ、エッジ露光処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF2に搬送される。
また、主搬送機構138は、ハンドH1,H2により、露光装置15による露光処理後の基板Wを下段熱処理部304の一の熱処理ユニットPHP、一の冷却ユニットCP、処理室33、他の熱処理ユニットPHPおよび基板載置部PASS8の間で順次搬送する。それにより、露光処理後の基板WにPEB処理、冷却処理、現像処理および加熱処理が順に行われる。現像処理後の基板Wは基板載置部PASS8に搬送される。
(2−6)洗浄乾燥処理ブロックおよび搬入搬出ブロックにおける搬送動作
本実施の形態における洗浄乾燥処理ブロック14Aの動作は、第2の実施の形態における洗浄乾燥処理ブロック14Aの動作と同様である。また、本実施の形態における搬入搬出ブロック14Bの動作は、第2の実施の形態における搬入搬出ブロック14Bの動作と同様である。
(3)効果
本実施の形態に係る基板処理装置100においては、処理ブロック12により基板Wに反射防止膜形成処理およびレジスト膜形成処理が行われ、処理ブロック13により基板Wにレジストカバー膜形成処理および現像処理が行われる。この構成によれば、処理ブロック12の第1処理部121の密着強化処理ユニットPAHPへの基板Wの搬送が副搬送機構117,118により行われる。したがって、主搬送機構127,128による搬送の工程数が低減する。これにより、主搬送機構127,128の負担を軽減することができる。その結果、基板処理装置100のスループットを向上させることが可能となる。
[4]他の実施の形態
(1)第2または第3の実施の形態に係る基板処理装置100において、処理ブロック13が設けられなくてもよい。この場合、インデクサブロック11が第1の処理領域となり、処理ブロック12が第2の処理領域となり、インターフェイスブロック14が第3の処理領域となる。
(2)第1〜第3の実施の形態に係る基板処理装置100において、インデクサブロック11と処理ブロック12との間に他の処理ブロックが設けられてもよい。この場合、インデクサブロック11が第1の処理領域となり、他の処理ブロックが第2の処理領域となり、処理ブロック12が第3の処理領域となり、処理ブロック13が第4の処理領域となる。
(3)第1〜第3の実施の形態に係る基板処理装置100において、副搬送室110側における上段熱処理部301および下段熱処理部302の冷却ユニットCPの側面に基板Wの搬入搬出部が設けられてもよい。これにより、副搬送機構117,118は、冷却ユニットCPに対して基板Wを直接搬入または搬出することができる。この場合、冷却ユニットCPを基板載置部として用いることができるので、基板載置部PASS9〜PASS12が設けられていなくてもよい。
(4)第1〜第3の実施の形態に係る基板処理装置100において、副搬送室110側における上段熱処理部303および下段熱処理部304の冷却ユニットCPの側面に基板Wの搬入搬出部が設けられてもよい。これにより、副搬送機構117,118は、冷却ユニットCPに対して基板Wを直接搬入または搬出することができる。この場合、冷却ユニットCPを基板載置部として用いることができるので、基板載置部PASS13〜PASS16が設けられていなくてもよい。
(5)第3の実施の形態に係る基板処理装置100において、搬送部112側における上段熱処理部303および下段熱処理部304の密着強化処理ユニットPAHPの側面に基板Wの搬入搬出部が設けられてもよい。これにより、主搬送機構127,128は、密着強化処理ユニットPAHPに対して基板Wを直接搬入または搬出することができる。この場合、密着強化処理ユニットPAHPを基板載置部として用いることができるので、基板載置部PASS9〜PASS12が設けられていなくてもよい。
[5]請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記の実施の形態では、基板処理装置100が基板処理装置の例であり、インデクサブロック11が第1の処理領域の例であり、処理ブロック12が第2の処理領域の例であり、処理ブロック13が第3の処理領域の例であり、インターフェイスブロック14が第4の処理領域の例である。副搬送室110が副搬送領域の例であり、搬送部122が第1の主搬送領域の例であり、搬送部132が第2の主搬送領域の例であり、副搬送機構117,118が副搬送機構の例である。
主搬送機構115が第1の主搬送機構の例であり、主搬送機構127,128が第2の主搬送機構の例であり、主搬送機構137,138が第3の主搬送機構の例であり、主搬送機構141,142,146が第4の主搬送機構の例である。第1処理部121および熱処理部123が第1の処理部の例であり、第2処理部131および熱処理部133が第2の処理部の例であり、スピンチャック25およびカップ27が第1の液処理ユニットの例であり、スピンチャック35およびカップ37が第2の液処理ユニットの例である。
熱処理ユニットPHP、冷却ユニットCPまたは密着強化処理ユニットPAHPが第1の熱処理ユニットの例であり、熱処理ユニットPHPまたは冷却ユニットCPが第2の熱処理ユニットの例である。第1処理部121が第1の液処理領域の例であり、第2処理部131が第2の液処理領域の例であり、熱処理部123が第1の熱処理領域の例であり、熱処理部133が第2の熱処理領域の例である。
上段熱処理部301が第1の上部処理部の例であり、下段熱処理部302が第1の下部処理部の例であり、上段熱処理部303が第2の上部処理部の例であり、下段熱処理部304が第2の下部処理部の例である。主搬送機構127が第1の上部主搬送機構の例であり、主搬送機構128が第1の下部主搬送機構の例であり、主搬送機構137が第2の上部主搬送機構の例であり、主搬送機構138が第2の下部主搬送機構の例である。
副搬送機構118が第1の副搬送機構の例であり、副搬送機構117が第2の副搬送機構の例であり、熱処理ユニットPHP,冷却ユニットCPまたは密着強化処理ユニットPAHPが処理ユニットの例であり、キャリア113が基板収納容器の例であり、キャリア載置部111が容器載置部の例である。
第1または第2の実施の形態に係る基板処理装置100においては、基板載置部PASS9〜PASS12が第1の基板載置部の例であり、基板載置部PASS13〜PASS16が第2の基板載置部の例である。第3の実施の形態に係る基板処理装置100においては、基板載置部PASS9,PASS11が第1の基板載置部の例であり、基板載置部PASS2,PASS4が第2の基板載置部の例であり、基板載置部PASS5〜PASS8が第3の基板載置部の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
[6]参考形態
(1)第1の参考形態に係る基板処理装置は、第1、第2および第3の処理領域と、副搬送領域とを備え、第2の処理領域は、第1の処理領域と第3の処理領域との間に配置され、第1の処理領域は、基板を搬送する第1の主搬送機構を含み、第2の処理領域は、基板に処理を行う第1の処理部と、基板を搬送する第2の主搬送機構とを含み、第3の処理領域は、基板を搬送する第3の主搬送機構を含み、副搬送領域は、基板を搬送する副搬送機構を含み、第2の主搬送機構は、第1の主搬送機構と第1の処理部との間で基板を搬送するように構成され、副搬送機構は、第1の主搬送機構から第3の主搬送機構に基板を搬送するとともに第3の主搬送機構から第1の主搬送機構に基板を搬送するように構成されるものである。
この基板処理装置においては、第2の処理領域が第1の処理領域と第3の処理領域との間に配置される。一の基板が、第1の処理領域の第1の主搬送機構により第2の処理領域の第2の主搬送機構に搬送され、第2の主搬送機構により第1の処理部に搬送される。第1の処理部により基板に処理が行われる。処理後の基板が、第2の主搬送機構により第1の主搬送機構に搬送される。
また、他の基板が、第1の処理領域の第1の主搬送機構により副搬送領域の副搬送機構に搬送され、副搬送機構により第3の処理領域の第3の主搬送機構に搬送される。さらに、基板が、第3の処理領域の第3の主搬送機構により副搬送領域の副搬送機構に搬送され、副搬送機構により第1の処理領域の第1の主搬送機構に搬送される。
この構成によれば、第2の処理領域の第2の主搬送機構を用いることなく第1の処理領域と第3の処理領域との間で基板を搬送することができる。これにより、第1または第3の処理領域におけるスループットが第2の処理領域におけるスループットにより制限されることを防止することができる。したがって、基板処理装置のスループットを向上させることが可能となる。
(2)第3の処理領域は、基板に処理を行う第2の処理部をさらに含み、第3の主搬送機構は、副搬送機構と第2の処理部との間で基板を搬送するように構成されてもよい。
このような構成により、第2の処理領域の第1の処理部および第3の処理領域の第2の処理部においてそれぞれ基板に独立した処理を並列的に行うことができる。この場合、第2の主搬送機構と第3の主搬送機構とが同一または類似の搬送動作を行うことができる。それにより、第2および第3の主搬送機構による基板の搬送動作の制御の複雑化を抑制することが可能となる。したがって、第2および第3の主搬送機構を制御するソフトウエアを単純化することができる。
(3)基板処理装置は、第1の主搬送機構と副搬送機構との間で搬送される基板が一時的に載置される第1の基板載置部と、第3の主搬送機構と副搬送機構との間で搬送される基板が一時的に載置される第2の基板載置部とをさらに備えてもよい。
この場合、第1の基板載置部を介して第1の主搬送機構と副搬送機構との間で基板が搬送される。また、第2の基板載置部を介して副搬送機構と第3の主搬送機構との間で基板が搬送される。これにより、第1の主搬送機構および副搬送機構の搬送速度が異なる場合でも、第1の主搬送機構と副搬送機構との間で基板を確実に搬送することができる。また、副搬送機構および第3の主搬送機構の搬送速度が異なる場合でも、副搬送機構と第3の主搬送機構との間で基板を確実に搬送することができる。
(4)第1の処理部は、基板に処理液を用いた処理を行う第1の液処理ユニットと、基板に熱処理を行う第1の熱処理ユニットと含み、第2の処理部は、基板に処理液を用いた処理を行う第2の液処理ユニットと、基板に熱処理を行う第2の熱処理ユニットと含み、第2の処理領域は、第1の液処理ユニットが配置される第1の液処理領域と、第1の熱処理ユニットが配置される第1の熱処理領域と、第2の主搬送機構が配置される第1の主搬送領域とを含み、第3の処理領域は、第2の液処理ユニットが配置される第2の液処理領域と、第2の熱処理ユニットが配置される第2の熱処理領域と、第3の主搬送機構が配置される第2の主搬送領域とを含み、第1および第2の液処理領域は、第1の方向において隣り合うように配置され、第1および第2の熱処理領域は、第1の方向において隣り合うように配置され、第1および第2の主搬送領域は、第1の方向において隣り合うように配置され、第1の主搬送領域は、第1の方向と交差する第2の方向において第1の液処理領域と第1の熱処理領域との間に配置され、第2の主搬送領域は、第2の方向において第2の液処理領域と第2の熱処理領域との間に配置され、副搬送領域は、第1および第2の熱処理領域に関して第1および第2の主搬送領域と反対側において、第1の方向に延びるように設けられ、第1の基板載置部は、第1の主搬送領域と副搬送領域との間に配置され、第2の基板載置部は、第2の主搬送領域と副搬送領域との間に配置されてもよい。
この場合、簡単な構成で、基板が第1の主搬送領域の第2の主搬送機構により第1の液処理領域の第1の液処理ユニットおよび第1の熱処理領域の第1の熱処理ユニットに搬送される。
また、簡単な構成で、基板が第1の基板載置部を介して第1の主搬送機構と副搬送機構との間で基板が搬送されるとともに、第2の基板載置部を介して副搬送機構と第2の主搬送領域の第3の主搬送機構との間で基板が搬送される。さらに、簡単な構成で、基板が第3の主搬送機構により第2の液処理領域の第2の液処理ユニットおよび第2の熱処理領域の第2の熱処理ユニットに搬送される。
これにより、第2の処理領域および第3の処理領域においてそれぞれ基板に液処理および熱処理を独立的かつ並列的に行うことができる。したがって、基板処理装置の構成および制御を複雑化することなく基板処理装置のスループットを向上させることが可能になる。
(5)第1の処理部は、第1の下部処理部と、第1の下部処理部の上方に配置される第1の上部処理部とを含み、第2の主搬送機構は、第1の下部処理部に対して基板を搬入または搬出する第1の下部主搬送機構と、第1の下部主搬送機構の上方に配置され、第1の上部処理部に対して基板を搬入または搬出する第1の上部主搬送機構とを含み、第2の処理部は、第2の下部処理部と、第2の下部処理部の上方に配置される第2の上部処理部とを含み、第3の主搬送機構は、第2の下部処理部に対して基板を搬入または搬出する第2の下部主搬送機構と、第2の下部主搬送機構の上方に配置され、第2の上部処理部に対して基板を搬入または搬出する第2の上部主搬送機構とを含み、副搬送機構は、第1の主搬送機構から第2の下部主搬送機構に基板を搬送するとともに第2の下部主搬送機構から第1の主搬送機構に基板を搬送するように構成される第1の副搬送機構と、第1の主搬送機構から第2の上部主搬送機構に基板を搬送するとともに第2の上部主搬送機構から第1の主搬送機構に基板を搬送するように構成される第2の副搬送機構とを含み、第1の副搬送機構は、第1の主搬送機構から第2の上部主搬送機構に基板を搬送可能に構成されるとともに第2の上部主搬送機構から第1の主搬送機構に基板を搬送可能に構成され、第2の副搬送機構は、第1の主搬送機構から第2の下部主搬送機構に基板を搬送可能に構成されるとともに第2の下部主搬送機構から第1の主搬送機構に基板を搬送可能に構成されてもよい。
この場合、第2の処理領域において第1の下部主搬送機構により基板が第1の下部処理部に搬入され、第1の下部処理部から基板が搬出される。また、第2の処理領域において第1の上部主搬送機構により基板が第1の上部処理部に搬入され、第1の上部処理部から基板が搬出される。また、第1の副搬送機構により基板が第1の処理領域から第2の下部主搬送機構に搬送され、第3の処理領域において第2の下部主搬送機構により基板が第2の下部処理部に搬入される。さらに、第3の処理領域において第2の下部主搬送機構により基板が第2の下部処理部から搬出され、第1の副搬送機構により基板が第1の処理領域に搬送される。これにより、多数の基板を並列的に処理を行うことができる。
また、第1の副搬送機構は、第1の主搬送機構から第2の上部主搬送機構に基板を搬送可能であるとともに第2の上部主搬送機構から第1の主搬送機構に基板を搬送可能である。これにより、第2の副搬送機構に異常が発生した場合でも、第1の主搬送機構と第2の上部主搬送機構との間での基板の搬送を行うことができる。さらに、第2の下部処理部または第2の下部主搬送機構に異常が発生した場合でも、第1の主搬送機構と第2の上部主搬送機構との間での基板の搬送を行うことにより、基板の処理を継続することができる。
また、第2の副搬送機構は、第1の主搬送機構から第2の下部主搬送機構に基板を搬送可能であるとともに第2の下部主搬送機構から第1の主搬送機構に基板を搬送可能である。これにより、第1の副搬送機構に異常が発生した場合でも、第1の主搬送機構と第2の下部主搬送機構との間での基板の搬送を行うことができる。さらに、第2の上部処理部または第2の上部主搬送機構に異常が発生した場合でも、第1の主搬送機構と第2の下部主搬送機構との間での基板の搬送を行うことにより、基板の処理を継続することができる。
(6)第2の処理領域の第1の処理部と第3の処理領域の第2の処理部とは、互いに同一の処理を基板に行ってもよい。
この場合、同一のソフトウエアにより第2および第3の主搬送機構を制御することができる。これにより、第2および第3の主搬送機構を制御するソフトウエアを単純化することができる。
(7)第2の参考形態に係る基板処理装置は、第1、第2および第3の処理領域と、副搬送領域とを備え、第2の処理領域は、第1の処理領域と第3の処理領域との間に配置され、第1の処理領域は、基板を搬送する第1の主搬送機構を含み、第2の処理領域は、基板に処理を行う処理部と、基板を搬送する第2の主搬送機構とを含み、処理部は、複数の処理ユニットを含み、第3の処理領域は、基板を搬送する第3の主搬送機構を含み、副搬送領域は、基板を搬送する副搬送機構を含み、副搬送機構は、第1の主搬送機構と複数の処理ユニットのうち少なくとも一の処理ユニットとの間で基板を搬送するように構成され、第2の主搬送機構は、複数の処理ユニットのうち他の処理ユニットに対する基板の搬入または搬出、第1の主搬送機構との間での基板の受け渡し、および第3の主搬送機構との間での基板の受け渡しを行うように構成されるものである。
この基板処理装置においては、第2の処理領域が第1の処理領域と第3の処理領域との間に配置される。基板が、第1の処理領域の第1の主搬送機構により副搬送領域の副搬送機構に搬送され、副搬送機構により第2の処理領域の処理部の複数の処理ユニットのうち少なくとも一の処理ユニットに搬送される。一の処理ユニットにより基板に一の処理が行われる。
一の処理後の基板が、第2の主搬送機構により複数の処理ユニットのうち他の処理ユニットに搬入される。他の処理ユニットにより基板に他の処理が行われる。他の処理後の基板が、第2の主搬送機構により他の処理ユニットから搬出され、第3の処理領域の第3の主搬送機構に受け渡される。また、基板が、第3の主搬送機構により第2の主搬送機構に受け渡され、第2の主搬送機構により第1の主搬送機構に受け渡される。
この場合、第2の処理領域の処理部の複数の処理ユニットのうち少なくとも一の処理ユニットへの基板の搬送が副搬送機構により行われる。したがって、第2の主搬送機構による搬送の工程数が低減する。これにより、第2の主搬送機構の負担を軽減することができる。その結果、基板処理装置のスループットを向上させることが可能となる。
(8)基板処理装置は、第1の主搬送機構と副搬送機構との間で搬送される基板が一時的に載置されるとともに、副搬送機構と第2の主搬送機構との間で搬送される基板が一時的に載置される第1の基板載置部をさらに備えてもよい。
この場合、第1の基板載置部を介して第1の主搬送機構と副搬送機構との間で基板が搬送される。また、第1の基板載置部を介して副搬送機構と第2の主搬送機構との間で基板が搬送される。これにより、第1の主搬送機構および副搬送機構の搬送速度が異なる場合でも、第1の主搬送機構と副搬送機構との間で基板を確実に搬送することができる。また、副搬送機構および第2の主搬送機構の搬送速度が異なる場合でも、副搬送機構と第2の主搬送機構との間で基板を確実に搬送することができる。
(9)複数の処理ユニットは、基板に処理液を用いた処理を行う液処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと含み、少なくとも一の処理ユニットは熱処理ユニットを含み、第2の処理領域は、液処理ユニットが配置される液処理領域と、熱処理ユニットが配置される熱処理領域と、第2の主搬送機構が配置される主搬送領域とを含み、主搬送領域は、液処理領域と熱処理領域との間に配置され、副搬送領域は、熱処理領域に関して主搬送領域と反対側に設けられ、第1の基板載置部は、主搬送領域と副搬送領域との間に配置されてもよい。
この場合、簡単な構成で、主搬送領域の第2の主搬送機構により基板が第1の液処理領域および熱処理領域に搬送される。これにより、基板に一の処理として熱処理を行うことができる。また、基板に他の処理として、処理液を用いた処理および熱処理を行うことができる。
(10)基板処理装置は、第1の主搬送機構と第2の主搬送機構との間で受け渡される基板が一時的に載置される第2の基板載置部と、第2の主搬送機構と第3の主搬送機構との間で搬送される基板が一時的に載置される第3の基板載置部とをさらに備えてもよい。
この場合、第2の基板載置部を介して第1の主搬送機構と第2の主搬送機構との間で基板が搬送される。また、第3の基板載置部を介して第2の主搬送機構と第3の主搬送機構との間で基板が搬送される。これにより、第1の主搬送機構および第2の主搬送機構の搬送速度が異なる場合でも、第1の主搬送機構と第2の主搬送機構との間で基板を確実に搬送することができる。また、第2の主搬送機構および第3の主搬送機構の搬送速度が異なる場合でも、第2の主搬送機構と第3の主搬送機構との間で基板を確実に搬送することができる。
(11)第1の処理領域は、基板を収納する基板収納容器が載置される容器載置部をさらに含み、第1の主搬送機構は、容器載置部に載置された基板収納容器と第2の主搬送機構との間で基板を搬送するとともに容器載置部に載置された基板収納容器と副搬送機構との間で基板を搬送するように構成されてもよい。
この場合、容器載置部の基板収納容器に収納された基板が第1の主搬送機構により第2の主搬送機構または副搬送機構に順次搬送される。また、第2の主搬送機構または副搬送機構により第1の主搬送機構に搬送される基板が容器載置部の基板収納容器に順次収納される。これにより、複数の基板に効率よく処理を行うことができる。
(12)基板処理装置は、第3の処理領域に隣接するように配置される第4の処理領域をさらに備え、第4の処理領域は、基板を搬送する第4の主搬送機構を含み、第3の主搬送機構は、副搬送機構と第2の処理部と第4の主搬送機構との間で基板を搬送するように構成されてもよい。
この場合、第3の主搬送機構により副搬送機構と第2の処理部と第4の主搬送機構との間で基板を搬送することが可能となる。
(13)第3の参考形態に係る基板処理方法は、第1、第2および第3の処理領域と副搬送領域とを備える基板処理装置を用いた基板処理方法であって、第2の処理領域は、第1の処理領域と第3の処理領域との間に配置され、第1の処理領域に配置された第1の主搬送機構により基板を搬送するステップと、第2の処理領域に配置された第2の主搬送機構により第1の主搬送機構と第2の処理領域の処理部との間で基板を搬送するステップと、処理部により基板に処理を行うステップと、第3の処理領域に配置された第3の主搬送機構により基板を搬送するステップと、副搬送領域により配置された副搬送機構により第1の主搬送機構から第3の主搬送機構に基板を搬送するステップと、副搬送機構により第3の主搬送機構から第1の主搬送機構に基板を搬送するステップとを備えるものである。
この基板処理方法においては、第2の処理領域が第1の処理領域と第3の処理領域との間に配置される。一の基板が、第1の処理領域の第1の主搬送機構により第2の処理領域の第2の主搬送機構に搬送され、第2の主搬送機構により処理部に搬送される。処理部により基板に処理が行われる。処理後の基板が、第2の主搬送機構により第1の主搬送機構に搬送される。
また、他の基板が、第1の処理領域の第1の主搬送機構により副搬送領域の副搬送機構に搬送され、副搬送機構により第3の処理領域の第3の主搬送機構に搬送される。さらに、基板が、第3の処理領域の第3の主搬送機構により副搬送領域の副搬送機構に搬送され、副搬送機構により第1の処理領域の第1の主搬送機構に搬送される。
この構成によれば、第2の処理領域の第2の主搬送機構を用いることなく第1の処理領域と第3の処理領域との間で基板を搬送することができる。これにより、第1または第3の処理領域におけるスループットが第2の処理領域におけるスループットにより制限されることを防止することができる。したがって、基板処理装置のスループットを向上させることが可能となる。
(14)第4の参考形態に係る基板処理方法は、第1、第2および第3の処理領域と副搬送領域とを備える基板処理装置を用いた基板処理方法であって、第2の処理領域は、第1の処理領域と第3の処理領域との間に配置され、第1の処理領域に配置された第1の主搬送機構により基板を搬送するステップと、第2の処理領域に配置された第2の主搬送機構により第1の主搬送機構との間で基板の受け渡しを行うステップと、第2の処理領域に配置された複数の処理ユニットにより基板に処理を行うステップと、副搬送領域に配置された副搬送機構により第1の主搬送機構と複数の処理ユニットのうち少なくとも一の処理ユニットとの間で基板を搬送するとともに少なくとも一の処理ユニットと第2の主搬送機構との間で基板を搬送するステップと、第2の主搬送機構により副搬送機構と複数の処理ユニットのうち他の処理ユニットとの間で基板を搬送するステップと、第2の主搬送機構により第3の主搬送機構との間で基板の受け渡しを行うステップと、第3の処理領域に配置された第3の主搬送機構により基板を搬送するステップとを備えるものである。
この基板処理方法においては、第2の処理領域が第1の処理領域と第3の処理領域との間に配置される。基板が、第1の処理領域の第1の主搬送機構により副搬送領域の副搬送機構に搬送され、副搬送機構により第2の処理領域の処理部の複数の処理ユニットのうち少なくとも一の処理ユニットに搬送される。一の処理ユニットにより基板に一の処理が行われる。
一の処理後の基板が、副搬送機構および第2の主搬送機構により複数の処理ユニットのうち他の処理ユニットに搬入される。他の処理ユニットにより基板に他の処理が行われる。他の処理後の基板が、第2の主搬送機構により他の処理ユニットから搬出され、第3の処理領域の第3の主搬送機構に受け渡される。また、基板が、第3の主搬送機構により第2の主搬送機構に受け渡され、第2の主搬送機構により第1の主搬送機構に受け渡される。
この場合、第2の処理領域の処理部の複数の処理ユニットのうち少なくとも一の処理ユニットへの基板の搬送が副搬送機構により行われる。したがって、第2の主搬送機構による搬送の工程数が低減する。これにより、第2の主搬送機構の負担を軽減することができる。その結果、基板処理装置のスループットを向上させることが可能となる。