JP2017057921A - 緩衝器 - Google Patents

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康裕 米原
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睦 小川
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Abstract

【課題】作動流体の温度変化に関わらず要求される減衰力を発生させる。【解決手段】緩衝器100は、作動流体が封入されるシリンダ10と、シリンダ10内に摺動自在に配置されるピストン20と、ピストン20に連結されるピストンロッド21と、を備える。ピストン20は、一対の流体室11,12を連通しピストン20の移動によって作動流体が流通するとともに流通する作動流体に抵抗を付与するメイン流路22と、メイン流路22と並列に設けられ一対の流体室11,12を連通するバイパス流路23と、バイパス流路23に挿入され作動流体の温度に応じてバイパス流路23に直交する方向に変形することによってバイパス流路23の流路面積を変化させる温度補償部60,260と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、緩衝器に関するものである。
自動車等の車両に搭載される緩衝器として、磁気粘性流体が通過する流路に磁界を作用させ、磁気粘性流体の見かけの粘度を変化させることによって、減衰力を変化させるものがある。特許文献1には、外周にコイルが巻回されたピストンコアと、ピストンコアの外周に配置されたピストンリングと、を備えるピストンアッセンブリがシリンダ内を摺動する際に、ピストンコアとピストンリングとの間に形成された流路を磁気粘性流体が通過する緩衝器が開示されている。
特開2009−228861号公報
磁気粘性流体を含む緩衝器の作動流体は、一般的に、温度の変化によって粘度が変化する。このため、特許文献1に記載される緩衝器では、磁気粘性流体の温度が変化する場合であっても安定した減衰力を得るために、バイパス流路に温度補償バルブを設けている。
しかしながら、特許文献1に記載される緩衝器では、バイパス流路に温度補償バルブを設けるために、バイパス流路は直交する複数の孔を接続させることによって構成される。このため、バイパス流路を加工する工数が増加し、結果として、製造コストが上昇するおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、簡素な構成により、作動流体の温度変化に関わらず要求される減衰力を発生させることを目的とする。
第1の発明は、メイン流路と並列に設けられるバイパス流路に挿入される温度補償部が、作動流体の温度に応じてバイパス流路に直交する方向に変形し、バイパス流路の流路面積を変化させることを特徴とする。
第1の発明では、作動流体の温度に応じて変形する温度補償部は、ピストンに形成されるバイパス流路に挿入される。バイパス流路の流路面積、すなわちバイパス流路の流通抵抗は、温度補償部が作動流体の温度に応じてバイパス流路に直交する方向に変形することによって変化する。このように、バイパス流路に作動流体の温度に応じて変形する温度補償部を挿入するという簡素な構成によって、温度変化による作動流体の粘性変化に起因する緩衝器の減衰力の変化は補償される。
第2の発明は、温度補償部が、樹脂製の熱膨張部材と、熱膨張部材の少なくとも一部の表面を覆う金属製の保護部材と、を有することを特徴とする。
第2の発明では、樹脂製の熱膨張部材の表面を覆う金属製の保護部材が配置される。このため、熱膨張部材が作動流体に直接接触することが防止され、熱膨張部材が作動流体により摩耗することを抑制することができる。
第3の発明は、バイパス流路が、断面円形状の孔であり、熱膨張部材が、断面C字状に形成され、外周面が前記バイパス流路の内周面に当接するように設けられ、保護部材が、少なくとも前記熱膨張部材の内周面の一部を覆うように設けられることを特徴とする。
第3の発明では、バイパス流路に挿入される熱膨張部材は、断面C字状に形成される。このため、熱膨張部材は、作動流体の温度が高くなると移動が制限されていない径方向内側へと膨張する。この結果、作動流体の温度に応じてバイパス流路の流通抵抗を変化させることができる。
第4の発明は、作動流体が磁気粘性流体であり、ピストンが、ピストンロッドの端部に取り付けられ外周にコイルが設けられるピストンコアと、ピストンコアの外周を取り囲むリング体と、を有し、メイン流路が、ピストンコアの外周と前記リング体の内周とにより画定され、バイパス流路が、メイン流路との間にコイルを挟むようにしてピストンコアに形成されることを特徴とする。
第4の発明では、温度補償部が挿入されるバイパス流路は、メイン流路と比較してコイルが発生する磁場の影響が小さい位置に設けられる。このように、温度補償部が挿入されるバイパス流路では、コイルが発生する磁場の影響を受けることが抑制されるため、温度変化による粘性変化に起因する減衰力の変化を補償することができる。この結果、磁気粘性流体の温度変化に関わらず、コイルへの通電量を調整することによって、所望の減衰力を発生させることができる。
本発明によれば、簡素な構成によって、作動流体の温度変化に関わらず要求される減衰力を発生させることができる。
本発明の実施形態に係る磁気粘性流体緩衝器の正面の断面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図2のIII部の拡大図である。 本発明の実施形態の変形例に係る磁気粘性流体緩衝器の拡大図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る緩衝器について説明する。
本実施形態では、緩衝器が、磁界の作用によって見かけの粘度が変化する磁気粘性流体を作動流体として用いることで減衰係数が変化可能な緩衝器100である場合について説明する。緩衝器100は、例えば、自動車等の車両において車体と車軸との間に介装される。緩衝器100は、伸縮作動によって車体の振動を抑える減衰力を発生する。
緩衝器100は、内部に磁気粘性流体が封入されるシリンダ10と、シリンダ10内に摺動自在に配置されるピストン20と、ピストン20に連結されてシリンダ10の外部へ延在するピストンロッド21と、を備える。ピストンロッド21は、ピストン20の摺動に伴ってシリンダ10に対して進退する。
シリンダ10は、有底円筒状に形成される。シリンダ10内に封入される磁気粘性流体は、磁界の作用によって見かけの粘度が変化するものであり、油等の液体中に強磁性を有する微粒子を分散させた液体である。磁気粘性流体の粘性は、作用する磁界の強さに応じて変化し、磁界の影響がなくなると元の状態に戻る。
シリンダ10内には、ガスが封入されるガス室(図示省略)が、フリーピストン(図示省略)を介して画成される。ピストンロッド21の進退によるシリンダ10内の容積変化は、ガス室によって補償される。
ピストン20は、シリンダ10内に流体室11と流体室12とを画成する。流体室11と流体室12とは、ピストン20に形成されるメイン流路22及びバイパス流路23を通じて連通する。ピストン20の構成については、後で詳細に説明する。
ピストンロッド21は、ピストン20と同軸に形成され、ピストンロッド21の一端21aがピストン20に固定される。ピストンの他端21bはシリンダ10の外部に延出する。
ピストンロッド21は、一端21aと他端21bとに渡って貫通孔21cが形成される円筒形状である。ピストンロッド21の外周面には、ピストン20と螺合する雄ねじ21dが形成される。
ピストン20は、ピストンロッド21に取り付けられるピストンコア30と、ピストンコア30の外周を取り囲むリング体としての環状のフラックスリング35と、ピストンコア30に設けられると共にフラックスリング35を支持する環状のプレート40と、ピストンコア30の外周面に取り付けられプレート40をピストンコア30に固定する固定ナット50と、を有する。
ピストンコア30は、コイル33aが設けられるコイルアセンブリ33と、コイルアセンブリ33を挟持する第1及び第2コア31,32と、に分割して形成される。第1及び第2コア31,32は、コイルアセンブリ33を挟持した状態で、一対のボルト(図示省略)によって締結される。
第1コア31は、円筒状の第1小径部31aと、第1小径部31aと比較して大径に形成される円筒状の第2小径部31bと、第2小径部31bと比較して大径に形成される円筒状の大径部31cと、を有する。第1コア31は、磁性材によって形成される。
第1小径部31aの内周面には、ピストンロッド21の雄ねじ21dと螺合する雌ねじ31fが形成される。第1小径部31aの雌ねじ31fとピストンロッド21の雄ねじ21dとの螺合により、第1コア31がピストンロッド21に締結される。第1小径部31aの先端の外周面には、固定ナット50が螺合する雄ねじ31gが形成される。
第2小径部31bは、第1小径部31aに軸方向に連続して同軸に形成され、第1小径部31aとの間に段部31hを形成する。段部31hには、第1小径部31aが挿通されるプレート40の端面が当接し、段部31hは、固定ナット50との間にプレート40を挟持する。
大径部31cは、第2小径部31bに軸方向に連続して同軸に形成され、コイルアセンブリ33及び第2コア32と当接する。
ピストンコア30の第2コア32は、円柱状の大径部32aと、大径部32aと比較して小径に形成される円柱状の小径部32bと、を有する。大径部32aは、流体室12に臨む端面32cを有する。小径部32bは、大径部32aに軸方向に連続して同軸に形成される。
大径部32aの端面32cには複数の工具穴32dが形成される。工具穴32dは、ピストン20をピストンロッド21に螺着する際に工具が嵌められる穴であり、90°間隔で4つ形成される。
第2コア32は、第1コア31と同様に、磁性材によって形成される。
ピストンコア30のコイルアセンブリ33は、内部にコイル33aが設けられる円筒状のコイルモールド部33bと、第1コア31に嵌合する円柱部33dと、コイルモールド部33bの一端から径方向内側に向かって直線状に延在し、コイルモールド部33bと円柱部33dとを連結する一対の連結部33cと、を有する。コイルアセンブリ33は、コイル33aが挿入された状態で樹脂をモールドすることで形成される。
コイルモールド部33bは、内径が第2コア32の小径部32bの外径と略同径に形成され、小径部32bの外周面に嵌合する。コイルモールド部33b及び連結部33cが第1及び第2コア31,32により挟持される。
円柱部33dは、連結部33cに対してコイルモールド部33bとは反対側に位置する。円柱部33dは外径が第1コア31の大径部31cの内径と略同径に形成され、大径部31cと嵌合する。
また、円柱部33dは、先端部33eがピストンロッド21の貫通孔21cに挿入される。円柱部33dの先端部33eの外周側には、Oリング34が設けられる。
Oリング34は、第1コア31の大径部31cとピストンロッド21とによって軸方向に圧縮され、コイルアセンブリ33の先端部33eとピストンロッド21とによって径方向に圧縮される。これにより、ピストンロッド21と第1コア31との間や、第1コア31とコイルアセンブリ33との間に流入した磁気粘性流体がピストンロッド21の貫通孔21cに漏出することが防止される。
このように、ピストンコア30は、第1コア31と第2コア32とコイルアセンブリ33との3部材に分割して形成される。したがって、コイル33aが設けられるコイルアセンブリ33のみをモールドにて形成し、第1コア31と第2コア32との間にコイルアセンブリ33を挟持すればよい。3部材に分割して形成されるピストンコア30は、ピストンコア30を単体で形成してモールド作業を行う場合と比較して、ピストンコア30を容易に形成することができる。
ピストンコア30において、第1コア31は雌ねじ31fと雄ねじ21dとの螺合によりピストンロッド21に固定されるが、コイルアセンブリ33と第2コア32とは軸方向に嵌められているのみである。一対のボルトを用いることにより、第2コア32及びコイルアセンブリ33が第1コア31に押し付けられるように固定される。したがって、ピストンコア30を容易に組み立てることができる。
第2コア32の大径部32a及びコイルモールド部33bは、外径が第1コア31の大径部31cと同径に形成される。大径部31c,32a及びコイルモールド部33bの外径が同一であるので、以下において、大径部31c,32a及びコイルモールド部33bからなる部分を、ピストンコア30の「大径部30a」と称する。
ピストン20のフラックスリング35は、磁性材によって形成される。フラックスリング35の一端35aには、軸方向にくぼむ環状凹部35eが設けられる。フラックスリング35の他端35bは、大径部32aの端面32cと面一となるように形成される。
フラックスリング35は、外径がシリンダ10の内径と略同径に形成され、内径がピストンコア30の大径部30aの外径よりも大径に形成される。したがって、フラックスリング35の内周面35cとピストンコア30の大径部30aの外周面30bとの間には、軸方向全長に渡って環状の隙間が形成される。この隙間は、磁気粘性流体が流通するメイン流路22として機能する。
コイルモールド部33bは、メイン流路22に臨む。そのため、コイル33aが発生する磁界はメイン流路22を流れる磁気粘性流体に作用する。つまり、メイン流路22は、コイル33aのまわりに生じる磁束が通過する磁気ギャップとして機能する。
コイル33aは、外部から供給される電流によって磁界を形成する。この磁界の強さは、コイル33aに供給される電流が大きくなるほど強くなる。コイル33aに電流が供給されて磁界が形成されると、メイン流路22を流れる磁気粘性流体の見かけの粘度が変化する。磁気粘性流体の粘性は、コイル33aによる磁界が強くなるほど高くなる。
コイル33aへ電流を供給するための一対の配線(図示省略)は、連結部33c及び円柱部33dの内部に配索される。この一対の配線は、円柱部33dの先端から引き出され、ピストンロッド21の貫通孔21cに通される。
ピストンコア30には、メイン流路22との間にコイル33aを挟むようにして、バイパス流路23が形成される。バイパス流路23は、ピストンコア30を軸方向に貫通する貫通孔であり、180°間隔で2つ形成される。バイパス流路23は、メイン流路22と比較してコイル33aが発生する磁場の影響が小さい位置に設けられる。バイパス流路23の数やバイパス流路23の配置はこれに限定されず、要求される減衰特性や加工性等に応じて任意に設定される。例えば、コイル33aが発生する磁場の影響を小さくするために、ピストンコア30の軸中心寄りに1本のバイパス流路23を設けた構成としてもよい。
バイパス流路23は、第1コア31を貫通する第1貫通孔23aと、第2コア32を貫通する第2貫通孔23bと、を有する断面円形状の孔である。第1貫通孔23aと第2貫通孔23bとは、略同径に形成される。第1貫通孔23aと第2貫通孔23bとは、コイルアセンブリ33の連結部33cを避けて形成される。
第2貫通孔23bの一部には、他の部分よりも内径が大きい収容孔23cが形成される。収容孔23cの一端は、第1コア31の端面31dと当接する第2コア32の端面32eに開口する。第2貫通孔23bに収容孔23cが形成されることによって、第2貫通孔23bの内周面には、段部23dが形成される。収容孔23cには、磁気粘性流体の温度に応じて変形することによってバイパス流路23の流路面積を変化させる筒状の温度補償部60が挿入される。温度補償部60については、後で詳細に説明する。
第2貫通孔23bにおける流路面積は、温度補償部60によって収容孔23c内に画定される流路の大きさによって決定され、この流路面積は、温度補償部60が変形した場合であっても、第1貫通孔23aの流路面積よりも小さくなるように設定される。したがって、ピストン20が移動する時の減衰特性は、第2貫通孔23bの流路面積によって決定され、第1貫通孔23aの穴径は、減衰特性に影響を及ぼさない。
第2コア32の端面32cに形成される前述の4つの工具穴32dのうち2つは、第2貫通孔23bの端部に形成される。このように、工具穴32dは、第2貫通孔23bと共用される。
プレート40は、非磁性材によって形成される円環状の平板部材である。プレート40は、外縁である外周面40bがフラックスリング35の環状凹部35eに圧入されることによって、環状凹部35e内に収容され、フラックスリング35を支持する。
プレート40には、メイン流路22に連通する貫通孔である複数の流路24が形成される。流路24は、円弧状に形成されて等角度間隔に配置される。具体的には、流路24は、90°間隔で4つ形成される。流路24は、円弧状に限られず、例えば円形の貫通孔であってもよい。
プレート40と第1コア31の大径部31cとの間には、環状の空隙が形成される。この空隙は、流路24から流入した磁気粘性流体をメイン流路22とバイパス流路23とに分岐して導くバイパス分岐路25として機能する。バイパス分岐路25が第2小径部31bの周りに環状に形成されるので、ピストン20の組立時に流路24とバイパス流路23との周方向の位置を合わせる必要がなく、ピストン20を容易に組み立てることができる。
プレート40には、第1コア31の第1小径部31aが嵌合する貫通孔40aが形成される。貫通孔40aに第1小径部31aが嵌合することによって、プレート40と第1コア31との同軸度が確保される。その結果、プレート40により、フラックスリング35の内周面35cと大径部30aの外周面30bとの間の間隔(メイン流路22の幅)が規定される。
また、プレート40は、ピストンコア30の第1小径部31aに対する固定ナット50の締結力によって段部31hに押し付けられて挟持される。これにより、プレート40に固定されるフラックスリング35のピストンコア30に対する軸方向の位置が規定されることとなる。
固定ナット50は、略円筒状に形成され、ピストンコア30の第1小径部31aの外周に取り付けられる。固定ナット50は、先端部50aがプレート40と当接する。固定ナット50は、基端部50bの内周に、第1コア31の雄ねじ31gに螺合する雌ねじ50cが形成される。これにより、固定ナット50は、第1小径部31aに螺着される。
このように、フラックスリング35とピストンコア30とは、フラックスリング35の中心軸とピストンコア30の中心軸とが一致するように、フラックスリング35の一端35a側に設けられるプレート40を介して結合される。さらに、ピストンコア30に対するフラックスリング35の軸方向の位置は、プレート40によって規定される。このため、フラックスリング35の他端35b側には、フラックスリング35とピストンコア30とを結合し、フラックスリング35の軸方向位置を規定する部材を設ける必要がない。したがって、緩衝器100のピストン20の全長を短くすることができる。
また、フラックスリング35の他端35b側にはフラックスリング35とピストンコア30とを結合する部材が配置されないため、メイン流路22は、流体室12に対して環状に連続して開口する。この結果、メイン流路22の流通抵抗が低減され、メイン流路22を通過する磁気粘性流体に付与される抵抗を低減することができる。
次に、図1から図3を参照して、温度補償部60について説明する。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。図2では、説明のため、ピストン20以外の部材については省略して示している。図3は、図2のIIIで示される部分を拡大した拡大図である。
図3に示されるように、収容孔23cに挿入される温度補償部60は、熱膨張率が大きい熱膨張部材61と、熱膨張部材61の表面を覆う保護部材62と、を有する。熱膨張部材61は、第2コア32と比較して熱膨張率が大きい材料、例えばポリエチレン及びポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料、又はアルミニウム等の金属材料により形成される。
保護部材62は、特に樹脂製の熱膨張部材61が磁気粘性流体に直接接触して磁気粘性流体に含まれる粒子等によって摩耗することを防止するために設けられる。このため、保護部材62は、耐摩耗性を有する材料、例えばステンレス等の金属材料により形成される。保護部材62は、熱膨張部材61の全ての面に設けられる必要はなく、磁気粘性流体が主に流通する部分に設けられていればよい。熱膨張部材61が金属によって形成され、磁気粘性流体によって摩耗するおそれがなければ、保護部材62は設けられなくてもよい。なお、作動流体として磁気粘性流体を用いない場合であっても、作動流体中には鉄粉等の粒子が存在することがあるため、保護部材62を設けることが好ましい。
熱膨張部材61は、収容孔23cに沿って軸方向に挿入される断面C字状の部材である。熱膨張部材61は、軸方向において段部23dと第1コア31の端面31dとに当接するように配置される。このため、熱膨張部材61の軸方向への移動は、段部23dと端面31dとによって制限される。また、熱膨張部材61は、外周面が収容孔23cの内周面に当接するため、径方向外側への移動が収容孔23cの内周面によって制限される。
このように、熱膨張部材61は、軸方向及び径方向外側への移動が制限されるため、磁気粘性流体の温度が高くなると移動が制限されていない径方向内側及び周方向へと膨張する。熱膨張部材61がバイパス流路23に直交する方向である径方向内側及び周方向へと膨張することで、第2貫通孔23bの流路面積が減少し、バイパス流路23の流通抵抗が上昇する。
一方、磁気粘性流体の温度が低くなると熱膨張部材61は収縮し、第2貫通孔23bの流路面積が増加する。この結果、バイパス流路23の流通抵抗が低下する。熱膨張部材61が収縮した際に第2貫通孔23bの流路面積が速やかに拡大されるように、保護部材62を、熱膨張部材61を径方向外側へと押圧する力を有する弾性体として形成してもよい。
保護部材62は、図3に示されるように、熱膨張部材61の内周面に沿って設けられる断面C字状の本体部62aと、本体部62aの開口端から径方向外側へ延びる端部62bと、を有する。端部62bの径方向の長さは、熱膨張部材61が最も膨張したときであっても、端部62bの外径側端が第2貫通孔23bよりも径方向外側に位置するように、かつ、熱膨張部材61が最も収縮したときであっても、端部62bの外径側端が収容孔23cの内周面に当接しないように設定される。このように設定される保護部材62によって熱膨張部材61を覆うことにより、主に磁気粘性流体が流通する流路に対して熱膨張部材61が露出されることが防止され、結果として、磁気粘性流体に含まれる粒子等によって熱膨張部材61が摩耗することを抑制することができる。
続いて、温度補償部60の組み付け方法について説明する。
ピストン20への温度補償部60の組み付けは、ピストンコア30を組み立てる前に行われる。具体的には、温度補償部60は、第2コア32に形成された収容孔23c内に、その一端が段部23dに当接するまで挿入される。そして、温度補償部60が挿入された第2コア32の端面32eを、第1コア31の端面31dに押し当て、第1コア31と第2コア32との間にコイルアセンブリ33を挟み込むことによりピストンコア30が組み立てられる。このとき、温度補償部60は、段部23dと端面31dとにより軸方向への移動が規制され、収容孔23c内に組み付けられた状態となる。
このように、温度補償部60は、収容孔23c内への挿入という極めて単純な方法によってピストン20へ組み付けられる。
温度補償部60が挿入される位置、すなわち、収容孔23cが形成される位置は、第2コア32に限定されず、バイパス流路23が形成される第1コア31であってもよい。また、収容孔23cは、複数の部材に跨って形成されてもよい。
次に、緩衝器100の作用について説明する。
緩衝器100が伸縮作動して、ピストンロッド21がシリンダ10に対して進退すると、磁気粘性流体は、プレート40に形成された流路24とバイパス分岐路25とを通じてメイン流路22とバイパス流路23とを流れる。これにより、磁気粘性流体が流体室11と流体室12との間を流通することで、ピストン20はシリンダ10内を摺動する。
このとき、磁性材によって形成される第1コア31と第2コア32とフラックスリング35とは、コイル33aのまわりに生じる磁束を導く磁路を構成する。また、プレート40は非磁性材によって形成されるため、ピストンコア30とフラックスリング35との間のメイン流路22は、コイル33aのまわりに生じる磁束が通過する磁気ギャップとなる。これにより、緩衝器100の伸縮作動時に、メイン流路22を流れる磁気粘性流体にはコイル33aの磁場が作用する。
緩衝器100が発生する減衰力の調節は、コイル33aへの通電量を変化させ、メイン流路22を流れる磁気粘性流体に作用する磁場の強さを変化させることによって行われる。具体的には、コイル33aに供給される電流が大きくなるほど、コイル33aのまわりに発生する磁場の強さが大きくなる。よって、メイン流路22を流れる磁気粘性流体の粘性が高くなって、緩衝器100が発生する減衰力が大きくなる。
減衰力を大きくするために、コイル33aへの通電量を急激に変化させると磁気粘性流体の粘性が急激に高くなり圧力変動が生じることがある。緩衝器100において、バイパス流路23は、コイル33aの磁場の影響を受けにくい場所に設けられている。このため、コイル33aへの通電量を変化させてもバイパス流路23を流れる磁気粘性流体の粘性はあまり変化しない。この結果、コイル33aへの通電量を変化させることによって減衰力を変化させる際に生じる圧力変動は、バイパス流路23が設けられることによって緩和される。
また、緩衝器100の伸縮作動に伴い磁気粘性流体の温度が上昇すると、磁気粘性流体の粘度が低下するため、メイン流路22にて発生する減衰力が低下してしまう。緩衝器100では、磁気粘性流体の温度が上昇すると、温度補償部60が膨張し、第2貫通孔23bの流路面積を減少させ、バイパス流路23の流通抵抗を増大させる。つまり、温度補償部60は、磁気粘性流体の温度が高いときには、減衰力の低下を抑制するように作用する。
一方、磁気粘性流体の温度が低いときには、磁気粘性流体の粘度が高いため、メイン流路22にて発生する減衰力が上昇してしまう。緩衝器100では、磁気粘性流体の温度が低いときには、温度補償部60が収縮し、第2貫通孔23bの流路面積を大きくし、バイパス流路23の流通抵抗を小さくする。つまり、温度補償部60は、磁気粘性流体の温度が低いときには、減衰力の上昇を抑制するように作用する。
ここで、バイパス流路23がメイン流路22と同様にコイル33aが発生する磁場の影響を受けると、バイパス流路23を流通する磁気粘性流体の粘度は磁力と温度との両方に起因して変化する。このため、例えば、磁気粘性流体の温度が高くなりバイパス流路23の流通抵抗を大きくしたときに、磁場の影響で粘度が高くなると、磁気粘性流体の温度が高くなったことにより低下した減衰力を補償するために必要な減衰力よりも大きな減衰力がバイパス流路23で発生するおそれがある。
そこで、本実施形態では、温度補償部60が挿入されるバイパス流路23は、メイン流路22と比較してコイル33aが発生する磁場の影響が小さい位置に設けられる。このため、バイパス流路23を流通する磁気粘性流体の粘度はほぼ温度のみによって変化する。つまり、バイパス流路23では、温度のみに起因して粘度が変化する磁気粘性流体に対して流通抵抗が増減される。この結果、温度変化による粘性変化に起因する減衰力の変化を補償するために必要なだけの減衰力をバイパス流路23で発生させることができる。
このように、温度補償部60が設けられることによって、温度変化による磁気粘性流体の粘性変化に起因する緩衝器100の減衰力の変化は補償される。この結果、磁気粘性流体の温度変化に関わらず、コイル33aへの通電量を調整することによって、所望の減衰力を発生させることができる。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
緩衝器100では、磁気粘性流体の温度に応じて変形する温度補償部60は、ピストンコア30に貫通して形成されるバイパス流路23に挿入される。このように、温度補償部60が挿入されるバイパス流路23は、単なる貫通孔であるため容易に形成することが可能である。この結果、緩衝器100の製造コストの上昇を抑制することができる。
さらに、バイパス流路23に挿入される温度補償部60は、磁気粘性流体の温度に応じてバイパス流路23に直交する方向に変形し、バイパス流路23の流通抵抗を変化させる。このため、温度変化による磁気粘性流体の粘性変化に起因する緩衝器100の減衰力の変化は補償される。この結果、磁気粘性流体の温度変化に関わらず、コイル33aへの通電量を調整することによって、所望の減衰力を発生させることができる。
次に、図4を参照して、本発明の実施形態に係る緩衝器100の変形例について説明する。図4は、上記実施形態の図3に相当する断面図である。
上記実施形態では、収容孔23cの断面形状は円形である。これに代えて、図4に示すように、温度補償部260が収容される収容孔223cの断面形状を矩形としてもよい。
変形例では、第2貫通孔23bの一部に形成される収容孔223cの断面形状が、他の部分の直径よりも長さが長い長辺を有する矩形に形成される。収容孔223cには、断面形状が矩形の温度補償部260が対向して2つ配置される。第2貫通孔23bにおける流路面積は、2つの温度補償部260と収容孔223cとにより画定される流路の大きさによって決定され、この流路面積は、温度補償部260が変形した場合であっても、第1貫通孔23aの流路面積よりも小さくなるように設定される。したがって、上記実施形態と同様に、ピストン20が移動する時の減衰特性は、第2貫通孔23bの流路面積によって決定され、第1貫通孔23aの穴径は、減衰特性に影響を及ぼさない。
温度補償部260は、熱膨張率が大きい熱膨張部材261と、熱膨張部材261の表面を覆う保護部材262と、を有する。熱膨張部材261及び保護部材262は、上記実施形態における熱膨張部材61及び保護部材62と同様の材料によって形成される。
熱膨張部材261は、上記実施形態の熱膨張部材61と同様に、軸方向において段部223dと第1コア31の端面31dとに当接するように収容孔223c内に配置される。このため、熱膨張部材261の軸方向への移動は、段部223dと端面31dとによって制限される。さらに、熱膨張部材261は、断面形状が矩形の収容孔223c内に配置されるため、熱膨張部材261の移動は、収容孔223cに直交する方向へのみ許容される。
このため、熱膨張部材261は、磁気粘性流体の温度が高くなると移動が制限されていない収容孔223cに直交する方向へと膨張する。熱膨張部材261が膨張することで、第2貫通孔23bの流路面積が減少し、バイパス流路23の流通抵抗が上昇する。
一方、磁気粘性流体の温度が低くなると熱膨張部材261は収縮し、第2貫通孔23bの流路面積が増加する。この結果、バイパス流路23の流通抵抗が低下する。
熱膨張部材261が収縮した際に第2貫通孔23bの流路面積が速やかに拡大されるように、2つの温度補償部260の間には、熱膨張部材261同士を離間させる方向に押圧する付勢力を発揮する弾性体263が設けられる。弾性体263は、温度補償部260が収容孔223cから脱落したり、収容孔223c内において傾いたりすることを防止する機能も有する。
温度補償部260の数は、2つに限定されず、1つであってもよい。この場合も温度補償部260が収縮した際に第2貫通孔23bの流路面積が速やかに拡大されるように弾性体263を設けることが好ましい。
収容孔223cの断面形状は、矩形に限定されず、長手方向の長さが第1貫通孔23a及び第2貫通孔23bの直径よりも長く、第2貫通孔23bと収容孔223cとの間に段部223dが形成されれば、楕円や角丸長方形であってもよい。
以上の変形例によっても上記実施形態と同様に、磁気粘性流体の温度に応じて変形する温度補償部260は、ピストンコア30に貫通して形成されるバイパス流路23に挿入される。このように、温度補償部260が挿入されるバイパス流路23は、貫通孔であるため容易に形成することが可能である。この結果、緩衝器100の製造コストの上昇を抑制することができる。
さらに、バイパス流路23に挿入される温度補償部260は、磁気粘性流体の温度に応じてバイパス流路23に直交する方向に変形し、バイパス流路23の流通抵抗を変化させる。このため、温度変化による磁気粘性流体の粘性変化に起因する緩衝器100の減衰力の変化は補償される。この結果、磁気粘性流体の温度変化に関わらず、コイル33aへの通電量を調整することによって、所望の減衰力を発生させることができる。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
緩衝器100は、作動流体が封入されるシリンダ10と、シリンダ10内に摺動自在に配置され、シリンダ10内に一対の流体室11,12を画成するピストン20と、ピストン20に連結されてシリンダ10の外部へ延在するピストンロッド21と、を備え、ピストン20は、一対の流体室11,12を連通し、ピストン20の移動によって作動流体が流通するとともに、流通する作動流体に抵抗を付与するメイン流路22と、メイン流路22と並列に設けられ、一対の流体室11,12を連通するバイパス流路23と、バイパス流路23に挿入され、作動流体の温度に応じてバイパス流路23に直交する方向に変形することによってバイパス流路23の流路面積を変化させる温度補償部60,260と、を有することを特徴とする。
この構成では、作動流体の温度に応じて変形する温度補償部60,260は、ピストンコア30に貫通して形成されるバイパス流路23に挿入される。このように、温度補償部60,260が挿入されるバイパス流路23は、単なる貫通孔であるため容易に形成することが可能である。この結果、緩衝器100の製造コストの上昇を抑制することができる。
さらに、バイパス流路23に挿入される温度補償部60,260は、作動流体の温度に応じてバイパス流路23に直交する方向に変形し、バイパス流路23の流通抵抗を変化させる。このため、温度変化による作動流体の粘性変化に起因する緩衝器100の減衰力の変化は補償される。この結果、作動流体の温度変化に関わらず、コイル33aへの通電量を調整することによって、所望の減衰力を発生させることができる。
また、温度補償部60,260は、樹脂製の熱膨張部材61,261と、熱膨張部材61,261の少なくとも一部の表面を覆う金属製の保護部材62,262と、を有することを特徴とする。
この構成では、熱膨張部材61,261の表面を覆う保護部材62,262が配置され、樹脂製の熱膨張部材61,261が作動流体に直接接触することが防止される。このため、樹脂製の熱膨張部材61,261が作動流体により摩耗することを抑制することができる。
また、バイパス流路23は、断面円形状の孔であり、熱膨張部材61は、断面C字状に形成され、外周面がバイパス流路23の内周面に当接するように設けられ、保護部材62は、少なくとも熱膨張部材61の内周面の一部を覆うように設けられることを特徴とする。
この構成では、バイパス流路23に挿入される熱膨張部材61は、断面C字状に形成される。このため、熱膨張部材61は、作動流体の温度が高くなると移動が制限されていない径方向内側へと膨張する。この結果、バイパス流路23の流路面積は作動流体の温度に応じて変化することになるため、バイパス流路23の流通抵抗を作動流体の温度に応じて変化させることができる。さらに、作動流体が流通する熱膨張部材61の内周面側には、保護部材62が設けられる。このため、樹脂製の熱膨張部材61が作動流体に直接接触することが防止され、熱膨張部材61が作動流体により摩耗することを抑制することができる。
また、作動流体は磁気粘性流体であり、ピストン20は、ピストンロッド21の端部に取り付けられ外周にコイル33aが設けられるピストンコア30と、ピストンコア30の外周を取り囲むフラックスリング35と、を有し、メイン流路22は、ピストンコア30の外周とフラックスリング35の内周とにより画定され、バイパス流路23は、メイン流路22との間にコイル33aを挟むようにしてピストンコア30に形成されることを特徴とする。
この構成では、温度補償部60,260が挿入されるバイパス流路23は、メイン流路22と比較してコイル33aが発生する磁場の影響が小さい位置に設けられる。このように、温度補償部60,260では、コイル33aが発生する磁場の影響を受けることが抑制されるため、温度変化による粘性変化に起因する減衰力の変化を補償することができる。この結果、磁気粘性流体の温度変化に関わらず、コイル33aへの通電量を調整することによって、所望の減衰力を発生させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、緩衝器100は、コイル33aに電流を供給する一対の配線がピストンロッド21の内周を通過するものである。よって、コイル33aに印加された電流を外部に逃がすアースを廃止することができる。しかしながら、この構成に代えて、コイル33aに電流を印加する一本の配線のみがピストンロッド21の内部を通過するようにして、ピストンロッド21自体を通じて外部にアースされる構成としてもよい。
また、温度補償部60,260は、磁気粘性流体を用いた緩衝器100に限定されず、作動油を用いた一般的な緩衝器の絞り流路に適用することも可能である。この場合も流路に作動油の温度に応じて変形する温度補償部を挿入するという簡素な構成によって、温度に応じて流路の断面積を変更することが可能となる。この結果、温度変化による作動油の粘性変化に起因する緩衝器の減衰力の変化を補償することができる。
100・・・緩衝器、10・・・シリンダ、11,12・・・流体室、20・・・ピストン、21・・・ピストンロッド、22・・・メイン流路、23・・・バイパス流路、23c,223c・・・収容孔、30・・・ピストンコア、33a・・・コイル、35・・・フラックスリング(リング体)、40・・・プレート、60,260・・・温度補償部、61,261・・・熱膨張部材、62,262・・・保護部材

Claims (4)

  1. 作動流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動自在に配置され、前記シリンダ内に一対の流体室を画成するピストンと、
    前記ピストンに連結されて前記シリンダの外部へ延在するピストンロッドと、を備え、
    前記ピストンは、
    一対の前記流体室を連通し、前記ピストンの移動によって作動流体が流通するとともに、流通する作動流体に抵抗を付与するメイン流路と、
    前記メイン流路と並列に設けられ、一対の前記流体室を連通するバイパス流路と、
    前記バイパス流路に挿入され、作動流体の温度に応じて前記バイパス流路に直交する方向に変形することによって前記バイパス流路の流路面積を変化させる温度補償部と、を有することを特徴とする緩衝器。
  2. 前記温度補償部は、
    樹脂製の熱膨張部材と、
    前記熱膨張部材の少なくとも一部の表面を覆う金属製の保護部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記バイパス流路は、断面円形状の孔であり、
    前記熱膨張部材は、断面C字状に形成され、外周面が前記バイパス流路の内周面に当接するように設けられ、
    前記保護部材は、少なくとも前記熱膨張部材の内周面の一部を覆うように設けられることを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
  4. 作動流体は磁気粘性流体であり、
    前記ピストンは、
    前記ピストンロッドの端部に取り付けられ、外周にコイルが設けられるピストンコアと、
    前記ピストンコアの外周を取り囲むリング体と、を有し、
    前記メイン流路は、前記ピストンコアの外周と前記リング体の内周とにより画定され、
    前記バイパス流路は、前記メイン流路との間に前記コイルを挟むようにして前記ピストンコアに形成されることを特徴とする請求項1から3の何れか1つに記載の緩衝器。
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