JP2017057462A - 無方向性電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents

無方向性電磁鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、高効率モータ鉄心に使用することが好適なL方向、C方向およびD方向の磁気特性が良好な無方向性電磁鋼板およびその製造方法を提供することを主目的とする。【解決手段】本発明は、質量%で、C:0.01%以下、Si:1.0%以上4.0%以下、Al:0.001%以上3.0%以下、Mn:0.05%以上3.0%以下、P:0.15%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなるとともに、Si+Al+0.5×Mn≧1.5を満足する化学組成を有し、平均結晶粒径が40μm以上250μm以下であるミクロ組織を有し、板厚が0.10mm以上0.35mm以下であり、({411}<148>方位の集積強度)/({111}<112>方位の集積強度)≧0.65の関係を満たし、下記式により規定されるX値が0以上である磁気特性を有することを特徴とする無方向性電磁鋼板を提供する。W10/400=(W10/400L+2×W10/400D+W10/400C)/4B50=(B50L+2×B50D+B50C)/4X=50×(B50+t)−1.4×W10/400−72【選択図】なし

Description

本発明は、無方向性電磁鋼板およびその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、エアコンや冷蔵庫などのコンプレッサーモータ、電気自動車やハイブリッド自動車などの駆動モータおよび発電機など、主に高効率モータの鉄心に使用することが好適な無方向性電磁鋼板およびその製造方法に関する。
地球温暖化ガスを削減する必要性から、自動車、家電製品等の分野では消費エネルギーの少ない製品が開発されている。例えば、自動車分野においては、ガソリンエンジンとモータとを組み合わせた駆動系を持つハイブリッド自動車やモータ駆動の電気自動車等の低燃費自動車がある。また、家電製品分野においては、年間電気消費量の少ない高効率エアコンや冷蔵庫等がある。これらに共通する技術はモータであり、モータの高効率化が重要な技術となっている。モータの小型・高出力・高効率化のために、鉄心材料である無方向性電磁鋼板には、磁束密度向上と高周波条件での鉄損低減が要求されている。
無方向性電磁鋼板の磁気特性は、圧延方向(L方向)と圧延直角方向(C方向)の平均を評価指標とするのが一般的である。しかしながら、一体打抜き型のモータの場合、磁束は鉄心材料である無方向性電磁鋼板の板面内のあらゆる方向に流れるため、圧延方向に対して45°をなす方向(D方向)の磁気特性も評価指標として用いられるケースが増加している。
D方向の磁気特性を向上させる手段として、例えば特許文献1には、中間焼鈍を含む2回の冷間圧延を施し、ついで仕上焼鈍を施すことによって無方向性電磁鋼板を製造するに当たり、第1回目の冷間圧延前の結晶粒径を10〜60μmの範囲に制御し、中間焼鈍後の再結晶率を30〜85%の範囲に制御し、さらに第2回目の冷間圧延圧下率を3〜30%とする方法が開示されている。また、特許文献2には、一回の冷間圧延で製品板厚とした後、仕上焼鈍を施す方法において、熱延板焼鈍を施す場合には冷間圧延の冷圧率および仕上焼鈍条件を規定し、熱延板焼鈍を施さない場合には仕上焼鈍条件を規定する手段が開示されている。また、特許文献3には、熱延板焼鈍を行い、冷延、仕上焼鈍を行う無方向性電磁鋼板の製造方法において、熱延板焼鈍後の平均結晶粒径を300μm以上として、冷間圧延のパススケジュールを制御する手段が開示されている。しかしながら、これらは主に磁束密度を向上させる手段であり、高周波鉄損低減については検討されていない。
特開2001−49402号公報 特開2005−307258号公報 特開2006−291346号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は電気自動車やハイブリッド自動車などの駆動モータおよび発電機、エアコンや冷蔵庫などのコンプレッサーモータ鉄心に使用することが好適なL方向、C方向およびD方向の磁気特性が良好な無方向性電磁鋼板およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行い、L方向、C方向およびD方向の磁気特性を向上させるには、最終冷間圧延前に所定の条件で焼鈍を施し、最終冷間圧延の冷圧率を所定の条件とし、さらに、再結晶を生じさせない条件で焼鈍を施した後に仕上焼鈍を施すことが有効であることを新たに知見した。斯かる新知見に基づく本発明の要旨は以下の通りである。
すなわち、本発明は、質量%で、C:0.01%以下、Si:1.0%以上4.0%以下、Al:0.001%以上3.0%以下、Mn:0.05%以上3.0%以下、P:0.15%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなるとともに、下記式(1)を満足する化学組成を有し、平均結晶粒径が40μm以上250μm以下であるミクロ組織を有し、板厚が0.10mm以上0.35mm以下であり、({411}<148>方位の集積強度)/({111}<112>方位の集積強度)≧0.65の関係を満たし、下記式(2)〜(4)により規定されるX値が0以上である磁気特性を有することを特徴とする無方向性電磁鋼板を提供する。
Si+Al+0.5×Mn≧1.5 (1)
10/400=(W10/400L+2×W10/400D+W10/400C)/4 (2)
50=(B50L+2×B50D+B50C)/4 (3)
X=50×(B50+t)−1.4×W10/400−72 (4)
(ここで、Si、AlおよびMn:各元素の含有量(質量%)
10/400L:励磁磁束密度1.0T、励磁周波数400Hzで磁化した際の圧延方向の鉄損(W/kg)
10/400C:励磁磁束密度1.0T、励磁周波数400Hzで磁化した際の圧延直角方向の鉄損(W/kg)
10/400D:励磁磁束密度1.0T、励磁周波数400Hzで磁化した際の圧延方向に対して45°方向の鉄損(W/kg)
50L:磁化力5000A/mで磁化した際の圧延方向の磁束密度(T)
50C:磁化力5000A/mで磁化した際の圧延直角方向の磁束密度(T)
50D:磁化力5000A/mで磁化した際の圧延方向に対して45°方向の磁束密度(T)
t:板厚(mm)
である。)
上記発明においては、上記化学組成が、上記Feの一部に代えて、質量%で、Sn:0.2%以下およびSb:0.2%以下からなる群から選択される1種または2種を含有してもよい。
また本発明においては、上記化学組成が、上記Feの一部に代えて、質量%で、Cr:10.0%以下、Cu:5.0%以下およびNi:5.0%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有してもよい。
さらに本発明においては、上記化学組成が、上記Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下およびREM:0.01%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有してもよい。
また本発明においては、上記化学組成が、上記Feの一部に代えて、質量%で、Ti:0.010%以下、V:0.010%以下、Nb:0.010%以下、Zr:0.010以下およびSe:0.010%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有してもよい。
また本発明は、下記工程(A1)および(B)〜(D)を有することを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法を提供する。
(A1)上述の化学組成を有する最終冷間圧延前の鋼板に、700℃以上900℃以下の温度域に1時間以上100時間以下保持する最終冷間圧延前焼鈍を施す最終冷間圧延前焼鈍工程;
(B)上記最終冷間圧延前焼鈍工程により得られた焼鈍鋼板に、冷圧率:55%以上95%以下の冷間圧延を施して仕上板厚とする最終冷間圧延工程;
(C)上記最終冷間圧延工程により得られた冷延鋼板に、350℃以上575℃以下の温度域に1時間以上200時間以下保持する回復焼鈍を施す回復焼鈍工程;および
(D)上記回復焼鈍工程により得られた焼鈍鋼板に、800℃以上1200℃以下の温度域に1秒間以上600秒間以下保持する仕上焼鈍を施す仕上焼鈍工程。
さらに本発明は、上記工程(A1)に代えて下記工程(A2)を有することを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法を提供する。
(A2)上述の化学組成を有する最終冷間圧延前の鋼板に、850℃以上1200℃以下の温度域に1秒間以上600秒間以下保持する最終冷間圧延前焼鈍を施す最終冷間圧延前焼鈍工程。
ここで、「最終冷間圧延工程」とは、当該冷間圧延により仕上板厚とする冷間圧延工程であり、連続した複数パスの冷間圧延による場合には、当該複数パスの冷間圧延を施す全体の工程である。なお、「連続した」とあるのは、パス間における中間焼鈍を排除する趣旨であり、パス間の時間の長短を規定するものではない。すなわち、連続した複数パスの冷間圧延は、タンデム式冷間圧延のみならずレバース式冷間圧延によるものであってもよい。また、「最終冷間圧延前焼鈍工程」とは、上記最終冷間圧延工程前に施される焼鈍工程である。例えば、熱延鋼板に1回の冷間圧延を施して仕上板厚とする場合には、熱延鋼板に対して施す熱延板焼鈍が最終冷間圧延前焼鈍となり、熱延鋼板に中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延を施して仕上板厚とする場合には、中間焼鈍が最終冷間圧延前焼鈍となる。
本発明に係る無方向性電磁鋼板により、一体打抜き型モータの小型・高出力・高効率化が期待できる。また、本発明に係る無方向性電磁鋼板の製造方法には特殊な設備を要しないため、製造コスト面でも優れている。
実施例1における回復焼鈍温度とX値の関係を示すグラフである。
以下、本発明の無方向性電磁鋼板およびその製造方法について詳細に説明する。
A.無方向性電磁鋼板
本発明の無方向性電磁鋼板は、質量%で、C:0.01%以下、Si:1.0%以上4.0%以下、Al:0.001%以上3.0%以下、Mn:0.05%以上3.0%以下、P:0.15%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなるとともに、上記式(1)を満足する化学組成を有し、平均結晶粒径が40μm以上250μm以下であるミクロ組織を有し、板厚が0.10mm以上0.35mm以下であり、({411}<148>方位の集積強度)/({111}<112>方位の集積強度)≧0.65の関係を満たし、上記式(2)〜(4)により規定されるX値が0以上である磁気特性を有することを特徴とするものである。以下、本発明の無方向性電磁鋼板における化学組成および特性について説明する。
1.化学組成
まず、鋼板の化学組成の限定理由について説明する。なお、各元素の含有量を示す「%」は特に断りのない限り「質量%」を意味する。
Cは、不純物として含有され、磁気特性を劣化させる元素である。このため、C含有量は0.01%以下とする。好ましくは、0.008%以下である。さらに好ましくは、0.005%以下である。
Siは、比抵抗を高めて鉄損を低減させるのに有効な元素である。したがって、Si含有量は1.0%以上とする。好ましくは1.5%以上である。一方、Siは固溶強化元素でもあるため、Siを過剰に含有させると鋼板の延性が低下して冷間圧延が困難になる。したがって、Si含有量は4.0%以下とする。好ましくは3.5%以下である。
Alは、比抵抗を高めて鉄損を低減させるのに有効な元素である。したがって、Al含有量は0.001%以上とする。好ましくは0.01%以上である。さらに好ましくは、0.1%以上である。一方、Alを過剰に含有させると磁束密度が低下する。したがって、Al含有量は3.0%以下とする。好ましくは2.5%以下である。
Mnは、比抵抗を高めて鉄損を低減させるのに有効な元素である。したがって、Mn含有量は0.05%以上とする。一方、MnはSiやAlに比べて合金コストが高いため、経済的に不利となる。したがって、Mn含有量は3.0%以下とする。好ましくは2.5%以下である。さらに好ましくは2.0%以下である。
Si、AlおよびMnは、比抵抗を高める作用を有し、鉄損低減に有効であるので、Si、AlおよびMnの含有量は、下記式(1)を満足するものとする。下記式(1a)を満足するものとすることが好ましい。
Si+Al+0.5×Mn≧1.5 (1)
Si+Al+0.5×Mn≧2.0 (1a)
Pは、一般的に不純物として含有される元素であるが、無方向性電磁鋼板の集合組織を改善して磁気特性を向上させる作用を有するので、積極的に含有させてもよい。しかしながら、Pは固溶強化元素でもあるため、P含有量が過剰になると鋼板の延性が低下して、冷間圧延が困難になる。したがって、P含有量は0.15%以下とする。好ましくは0.12%以下である。上記作用による効果をより確実に得るにはP含有量を0.01%以上とすることが好ましい。さらに好ましくは0.02%以上である。
Sは、不純物として含有され、鋼中のMnと結合して微細なMnSを形成し、焼鈍時の粒成長を阻害し、無方向性電磁鋼板の磁気特性を劣化させる元素である。このため、S含有量は0.01%以下とする。好ましくは0.008%以下である。さらに好ましくは、0.005%以下である。
Nは、不純物元素として含有され、鋼中のAlと結合して微細なAlNを形成して、焼鈍時の粒成長を阻害し、無方向性電磁鋼板の磁気特性を劣化させる元素である。このため、N含有量は0.01%以下とする。好ましくは0.008%以下である。さらに好ましくは、0.005%以下である。
SnおよびSbは、無方向性電磁鋼板の集合組織を改善して磁気特性を向上させる作用を有する。したがって、SnおよびSbの1種または2種を含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させても上記の効果が飽和して経済的に不利となる。したがって、Sn含有量は0.2%以下、Sb含有量は0.2%以下とする。Sn含有量は好ましくは0.15%以下であり、さらに好ましくは0.12%以下である。Sb含有量は好ましくは0.15%以下であり、さらに好ましくは0.12%以下である。上記作用による効果をより確実に得るには、Sn:0.001%以上およびSb:0.001%以上のいずれか満足することが好ましく、Sn:0.002%以上およびSb:0.002%以上のいずれかを満足することがさらに好ましい。
Cr、CuおよびNiは、比抵抗を高めて鉄損を低減させるのに有効な元素である。したがって、Cr、CuおよびNiの1種または2種以上を含有させてもよい。しかしながら、Cr、CuおよびNiを過剰に含有させると磁束密度が劣化する。したがって、Cr含有量は10.0%以下、Cu含有量は5.0%以下、Ni含有量は5.0%以下とする。Cr含有量は5.0%以下とすることが好ましく、Cu含有量は3.0%以下とすることが好ましく、Ni含有量は3.0%以下とすることが好ましい。上記作用による効果をより確実に得るには、Cr:0.01%以上、Cu:0.01%以上およびNi:0.01%以上のいずれかを満足することが好ましく、Cr:0.02%以上、Cu:0.02%以上およびNi:0.02%以上のいずれかを満足することがさらに好ましい。
Ca、MgおよびREMは、介在物制御に有効な元素であり、適度に含有させると焼鈍時の粒成長性が向上する。したがって、Ca、MgおよびREMの1種または2種以上を含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させても上記作用による効果が飽和するため、経済的に不利となる。したがって、Ca含有量は0.01%以下、Mg含有量は0.01%以下、REM含有量は0.01%以下とする。Ca含有量は0.008%以下とすることが好ましく、0.006%以下とすることがさらに好ましい。Mg含有量は0.008%以下とすることが好ましく、0.006%以下とすることがさらに好ましい。REM含有量は0.008%以下とすることが好ましく、0.006%以下とすることがさらに好ましい。一方、上記作用による効果をより確実に得るには、Ca:0.0001%以上、Mg:0.0001%以上およびREM:0.0001%以上のいずれかを満足することが好ましく、Ca:0.0003%以上、Mg:0.0003%以上およびREM:0.0003%以上のいずれかを満足することがさらに好ましい。ここで、REMとは、原子番号57〜71の15元素、ならびに、ScおよびYの2元素の合計17元素をさす。
Ti、V、Nb、ZrおよびSeは、C、N、Mnなどと結合して介在物を形成し、焼鈍中の結晶粒の成長を阻害して磁気特性を劣化させる。このため、これらの元素の含有は厳しく制限されるのが通常であるが、本発明によれば磁気特性が飛躍的に向上するため、いずれの元素も0.010%迄含有することが許容される。したがって、Ti、V、Nb、ZrおよびSeの含有量はいずれも0.010%以下とする。いずれの元素も含有量が0.008%以下であることが好ましく、0.005%以下であることがさらに好ましい。
2.平均結晶粒径
結晶粒径は過大であっても過小であっても鉄損が劣化する。したがって、平均結晶粒径は40μm以上250μm以下とする。好ましくは、50μm以上200μm以下である。なお、平均結晶粒径は、板厚方向および圧延方向に平行な縦断面組織写真において、板厚方向および圧延方向について切断法により測定した結晶粒径の平均値を用いればよい。この縦断面組織写真としては光学顕微鏡写真を用いることができ、例えば50倍の倍率で撮影した写真を用いればよい。
3.磁気特性
板厚低減や、合金含有量の増加によって鉄損を低減できる。しかしながら、板厚を低減するとモータ生産時の打抜き回数が増加して、生産性が低下する。また、合金元素の含有量を増加させると電磁鋼板中の鉄原子の割合が低下して磁束密度が低下する。つまり、鉄損と磁束密度および鉄損とモータ生産性は、一般的にトレードオフの関係にある。このため、これらの特性について要求されるバランスはモータの設計に依存し、磁束密度が高いことを重視する場合やモータ生産性を重視して板厚を厚くする場合には、鉄損は相対的に高くなることが許容される。このようなことから、本発明においては、下記式(2)〜(4)により規定されるX値が0以上である磁気特性を有するものとする。X値は1以上であることが好ましい。
10/400=(W10/400L+2×W10/400D+W10/400C)/4 (2)
50=(B50L+2×B50D+B50C)/4 (3)
X=50×(B50+t)−1.4×W10/400−72 (4)
ここで、W10/400L:励磁磁束密度1.0T、励磁周波数400Hzで磁化した際の圧延方向の鉄損(W/kg)
10/400C:励磁磁束密度1.0T、励磁周波数400Hzで磁化した際の圧延直角方向の鉄損(W/kg)
10/400D:励磁磁束密度1.0T、励磁周波数400Hzで磁化した際の圧延方向に対して45°方向の鉄損(W/kg)
50L:磁化力5000A/mで磁化した際の圧延方向の磁束密度(T)
50C:磁化力5000A/mで磁化した際の圧延直角方向の磁束密度(T)
50D:磁化力5000A/mで磁化した際の圧延方向に対して45°方向の磁束密度(T)
t:板厚(mm)である。
4.板厚
上述したように、エアコンや冷蔵庫などのコンプレッサーモータ、電気自動車やハイブリッド自動車などの駆動モータおよび発電機は高速回転域で使用されるため、鉄心材料である無方向性電磁鋼板は高周波域での鉄損が低いものが望ましい。高周波条件下での鉄損低減には板厚が薄い方が好ましい。したがって、板厚は0.35mm以下とする。好ましくは0.33mm以下である。さらに好ましくは、0.30mm以下である。一方、過度の薄肉化は鋼板やモータの生産性を著しく低下させる。したがって、板厚は0.10mm以上とする。好ましくは0.15mm以上である。さらに好ましくは、0.20mm以上である。
5.集合組織
本発明の上記(2)および(3)式は鋼板面内の平均磁気特性を示している。鋼板面内の磁気特性の異方性を過度に高めることは好ましくなく、鋼板面内の磁気特性の異方性の小さい方位である{111}<112>方位および{411}<148>方位が必要となる。また、このうち、磁気特性に悪影響を及ぼす{111}<112>方位を低減させる必要がある。そこで、本発明の磁気特性を得るためには、({411}<148>方位の集積強度)と({111}<112>方位)の集積強度の比である({411}<148>方位の集積強度)/({111}<112>方位の集積強度)は、0.65以上とする必要がある。また、({411}<148>方位の集積強度)/({111}<112>方位の集積強度)は、好ましくは0.80以上、さらに好ましくは1.0以上である。
上記方位の集積強度はX線回折法によって得られた極点図から解析した結晶方位分布関数(ODF)から得られるものであり、{110}、{200}、{211}および{310}極点図を用いればよい。本発明の対象である板厚薄手材においては板厚方向の結晶方位分布は小さく、極点図を測定する位置は板厚の1/4位置とする。
6.無方向性電磁鋼板の製造方法
本発明の無方向性電磁鋼板は、後述する無方向性電磁鋼板の製造方法により製造することが好適である。
B.無方向性電磁鋼板の製造方法
本発明の無方向性電磁鋼板の製造方法は最終冷間圧延前焼鈍工程に応じて二つの態様を有する。
本発明の無方向性電磁鋼板の製造方法の第一態様は、下記工程(A1)および(B)〜(D)を有する。
(A1)上述の化学組成を有する最終冷間圧延前の鋼板に、700℃以上900℃以下の温度域に1時間以上100時間以下保持する最終冷間圧延前焼鈍を施す最終冷間圧延前焼鈍工程;
(B)上記最終冷間圧延前焼鈍工程により得られた焼鈍鋼板に、冷圧率:55%以上95%以下の冷間圧延を施して仕上板厚とする最終冷間圧延工程;
(C)上記最終冷間圧延工程により得られた冷延鋼板に、350℃以上575℃以下の温度域に1時間以上200時間以下保持する回復焼鈍を施す回復焼鈍工程;および
(D)上記回復焼鈍工程により得られた焼鈍鋼板に、800℃以上1200℃以下の温度域に1秒間以上600秒間以下保持する仕上焼鈍を施す仕上焼鈍工程。
また、本発明の無方向性電磁鋼板の製造方法の第二態様は、上記工程(A1)に代えて下記工程(A2)を有する。
(A2)上述の化学組成を有する最終冷間圧延前の鋼板に、850℃以上1200℃以下の温度域に1秒間以上600秒間以下保持する最終冷間圧延前焼鈍を施す最終冷間圧延前焼鈍工程。
以下、本発明の無方向性電磁鋼板の製造方法における各工程について説明する。
1.最終冷間圧延前焼鈍工程
最終冷延前焼鈍工程においては、上述した化学組成を有する鋼板に700℃以上900℃以下の温度に1時間以上100時間以下保持する焼鈍または850℃以上1200℃以下の温度に1秒間以上600秒間以下保持する焼鈍を施す。最終冷間圧延前焼鈍工程における焼鈍温度が低い場合や焼鈍時間が短い場合には目的とする磁気特性を得ることが困難となる。一方、焼鈍温度が高いと特殊な設備が必要となり、焼鈍時間が長いと生産性が低下して経済的に不利となる。
上述したように、例えば、1回の冷間圧延によって仕上板厚とする場合は熱延板焼鈍が最終冷間圧延前焼鈍に相当し、中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延によって仕上板厚とする場合は中間焼鈍が最終冷間圧延前焼鈍に相当する。
2.最終冷間圧延工程
最終冷間圧延工程においては、上記最終冷間圧延前焼鈍工程により得られた焼鈍鋼板に冷圧率:55%以上95%以下の冷間圧延を施す。最終冷間圧延工程における冷圧率が55%未満では目的とする磁気特性を得ることが困難である。一方、最終冷間圧延工程における冷圧率が95%超では冷間圧延によって鋼板が過度に硬化されてしまい冷間圧延が困難になる。好ましい冷圧率は60%以上93%以下である。
上述したように、最終冷間圧延工程は当該冷間圧延により仕上板厚とする冷間圧延工程であり、1回の冷間圧延によって仕上板厚とする場合は当該冷間圧延が最終冷間圧延に相当し、中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延によって仕上板厚とする場合は2回目の冷間圧延が最終冷間圧延に相当する。
3.回復焼鈍工程
回復焼鈍工程においては、上記最終冷間圧延工程により得られた冷延鋼板に350℃以上575℃以下の温度にて1時間以上200時間以下保持する回復焼鈍を施す。回復焼鈍工程における焼鈍温度が低い場合や保持時間が短い場合には十分な回復組織が得られず、目的とする磁気特性を得ることが困難となる。一方、焼鈍温度が高い場合や保持時間が長い場合には再結晶が生じてしまい目的の磁気特性を得ることが困難となる。焼鈍温度は400℃以上550℃以下とすることが好ましく、保持時間は1時間以上100時間以下とすることが好ましい。
4.仕上焼鈍工程
仕上焼鈍工程においては、上記回復焼鈍工程により得られた焼鈍鋼板に、800℃以上1200℃以下の温度域に1秒間以上600秒間以下保持する仕上焼鈍を施す。仕上焼鈍工程における焼鈍温度が低い場合や焼鈍時間が短い場合には平均結晶粒径が40μm未満となってしまい目的の磁気特性を得ることが困難となる。一方、1200℃超の焼鈍を施すには特殊な設備が必要となり、保持時間が長いと生産性が低下するため経済的に不利となる。
5.熱間圧延工程
上記化学組成を有する最終冷間圧延前の鋼板を調製する際には、通常、熱間圧延工程が行われる。熱間圧延においては、上記化学組成を有する鋼を、連続鋳造法あるいは鋼塊を分塊圧延する方法など一般的な方法によりスラブとし、加熱炉に装入して熱間圧延を施す。この際、スラブ温度が高い場合には加熱炉に装入しないで熱間圧延を行ってもよい。熱間圧延の各種条件は特に限定されるものではない。
6.熱延板焼鈍工程
本発明において、1回の冷間圧延によって仕上板厚とする場合には、上記最終冷間圧延工程前に上記最終冷間圧延前焼鈍工程として熱延板焼鈍工程が行われる。一方、中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延によって仕上板厚とする場合、熱延板焼鈍工程は任意の工程である。 中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延によって仕上板厚とする場合、熱延板焼鈍工程では熱延鋼板に700℃以上900℃以下の温度域に1時間以上100時間以下保持する箱型焼鈍か、800℃以上1200℃以下の温度域に1秒間以上600秒間以下保持する連続型焼鈍を施すことが望ましい。上述したように、1回の冷間圧延によって仕上板厚とする場合は熱延板焼鈍工程が最終冷間圧延前焼鈍工程に相当することになる。
7.その他の工程
上記仕上焼鈍工程後に、一般的な方法に従って、有機成分のみ、無機成分のみ、あるいは有機無機複合物からなる絶縁被膜を鋼板表面に塗布するコーティングを施してもよい。環境負荷軽減の観点から、クロムを含有しない絶縁被膜を塗布するものであっても構わない。また、コーティングは、加熱・加圧することにより接着能を発揮する絶縁コーティングを施すものであってもよい。接着能を発揮するコーティング材料としては、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂またはメラミン樹脂などを用いることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を例示して、本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
C:0.002%、Si:2.0%、Al:0.3%、Mn:0.2%、P:0.01%、S:0.003%、N:0.002%、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有するスラブを、熱間圧延によって板厚2.0mmの熱延鋼板とし、酸洗を施す。これらの酸洗板に750℃で10時間保持する熱延板焼鈍(最終冷間圧延前焼鈍)を施した後、板厚0.30mmまで冷間圧延を施す(冷圧率:85%)。得られた冷延鋼板の一部には回復焼鈍を施さず、残りには300℃以上600℃以下の温度域で10時間保持する回復焼鈍を施した後、1050℃で10秒間保持する仕上焼鈍を施して、平均結晶粒径100μmの無方向性電磁鋼板とする。これらの無方向性電磁鋼板について、励磁磁束密度1.0T、励磁周波数400Hzで磁化した際のL方向、C方向およびD方向の鉄損W10/400L、W10/400CおよびW10/400D、磁化力5000A/mで磁化した際のL方向、C方向およびD方向の磁束密度B50L、B50CおよびB50Dを測定し、式(2)〜(4)を用いてW10/400、B50およびX値を算出する。また、板厚1/4位置にてX線回折法により{110}、{200}、{211}および{310}極点図を測定し、ODFから({411}<148>方位の集積強度)と({111}<112>方位の集積強度)の比である({411}<148>方位の集積強度)/({111}<112>方位の集積強度)を集積強度比として求める。この結果を回復焼鈍条件と併せて表1に示す。また、図1にはX値と回復焼鈍温度の関係を示す。
鋼板No.1は回復焼鈍を施していないため、鋼板No.2は回復焼鈍温度が低いため、鋼板No.5は回復焼鈍温度が高いために所望の磁気特性を得ることができない。鋼板No.3および4は回復焼鈍条件が所定の範囲内であるので、所望の磁気特性を得ることができる。
[実施例2]
表2に示す化学組成を有するスラブを熱間圧延によって板厚2.0〜2.5mmの熱延鋼板とする。これらの熱延鋼板の一部は酸洗を施してから650℃以上850℃以下の温度にて10時間以上30時間以下保持する箱型の熱延板焼鈍を施し、残りは800℃以上1100℃以下の温度にて30秒以上180秒以下保持する連続型の熱延板焼鈍を施した後に酸洗を施す。これらの焼鈍板や酸洗板に冷間圧延を施して板厚0.20mm以上0.35mm以下の冷延鋼板とする。これらの冷延鋼板に500℃の温度にて10時間の回復焼鈍を施した後、750℃以上1130℃以下で5秒間以上60秒間以下保持する仕上焼鈍を施して無方向性電磁鋼板とする。これらの無方向性電磁鋼板について、W10/400およびB50を測定する。また、板厚1/4位置にてX線回折法により{110}、{200}、{211}および{310}極点図を測定し、ODFから({411}<148>方位の集積強度)と({111}<112>方位の集積強度)の比である({411}<148>方位の集積強度)/({111}<112>方位の集積強度)を集積強度比として求める。この結果を製造条件と併せて表3に示す。
鋼板No.8および10は熱延板焼鈍温度(最終冷間圧延前焼鈍温度)が低いため、また鋼板No.12は仕上焼鈍温度が低いために、所望の磁気特性を得ることができない。
[実施例3]
C:0.002%、Si:3.0%、Al:1.0%、Mn:0.2%、P:0.005%、S:0.002%、N:0.002%、残部がFeおよび不純物からなることをベースとし、表4に示す元素をさらに含有する化学組成を有するスラブを熱間圧延にて板厚1.8mmの熱延鋼板とする。これらの熱延鋼板に1000℃の温度に60秒間保持する熱延板焼鈍(最終冷間圧延前焼鈍)を施した後に酸洗を施す。これらの酸洗板に冷間圧延を施して板厚0.25mmの冷延鋼板とする(冷圧率:86.1%)。これらの冷延鋼板に475℃の温度に50時間保持する回復焼鈍を施した後、1000℃に15秒間保持する仕上焼鈍を施して無方向性電磁鋼板とする。これらの無方向性電磁鋼板について、W10/400およびB50を測定する。また、板厚1/4位置にてX線回折法により{110}、{200}、{211}および{310}極点図を測定し、ODFから({411}<148>方位の集積強度)と({111}<112>方位の集積強度)の比である({411}<148>方位の集積強度)/({111}<112>方位の集積強度)を集積強度比として求める。この結果を化学組成と併せて表4に示す。
鋼板No.14〜21に示すように、集合組織制御、比抵抗増加、介在物制御による磁気特性改善を目的としてSn、Sb、Cu、Ni、Cr、Ca、Mg、REMを添加しても所望の磁気特性を得ることができる。
[実施例4]
C:0.002%、Si:2.5%、Al:1.5%、Mn:0.2%、P:0.005%、S:0.003%、N:0.003%、残部がFeおよび不純物からなることをベースとし、表5に示す元素をさらに含有する化学組成を有するスラブを熱間圧延にて板厚1.8mmの熱延鋼板とする。これらの熱延鋼板に酸洗を施した後に、800℃の温度で10時間保持する熱延板焼鈍(最終冷間圧延前焼鈍)を施す。これらの焼鈍板に冷間圧延を施して板厚0.30mmの冷延鋼板とする(冷圧率:83.3%)。これらの冷延鋼板に525℃の温度に5時間保持する回復焼鈍を施した後、1050℃に30秒間保持する仕上焼鈍を施して無方向性電磁鋼板とする。これらの無方向性電磁鋼板について、W10/400およびB50を測定する。また、板厚1/4位置にてX線回折法により{110}、{200}、{211}および{310}極点図を測定し、ODFから({411}<148>方位の集積強度)と({111}<112>方位の集積強度)の比である({411}<148>方位の集積強度)/({111}<112>方位の集積強度)を集積強度比として求める。この結果を化学組成と併せて表5に示す。
鋼板No.22に示すように、Ti、V、Nb、ZrおよびSe含有量が所定の範囲内であれば、所望の磁気特性を得ることができるが、鋼板No.23〜25に示すように、Ti、V、Nb、ZrおよびSe含有量が所定の範囲外の場合は所望の磁気特性を得ることができない。
[実施例5]
表2に示すAおよびDの化学組成を有するスラブを熱間圧延にて板厚2.0mmの熱延鋼板とする。熱延鋼板の一部は、酸洗後に800℃の温度に20時間保持する箱型の熱延板焼鈍を施し、一部は1000℃で30秒間保持する連続型の熱延板焼鈍を施した後に酸洗を施す。これらの焼鈍板および酸洗板に冷間圧延を施して中間板厚0.5mm以上1.2mm以下の冷延鋼板とする。得られた冷延鋼板の一部には800℃で20時間保持する箱型の中間焼鈍を施し、残りは1000℃で30秒保持する連続型の中間焼鈍を施す(最終冷間圧延前焼鈍)。得られた焼鈍板に冷間圧延を施して仕上板厚0.25mm以上0.30mm以下の冷延鋼板とする。得られた冷延鋼板に500℃の温度で5時間保持する回復焼鈍を施した後、1050℃の温度で30秒間保持する仕上焼鈍を施して平均結晶粒径100〜115μmの無方向性電磁鋼板とする。これらの無方向性電磁鋼板について、W10/400およびB50を測定し、X値を算出する。また、板厚1/4位置にてX線回折法により{110}、{200}、{211}および{310}極点図を測定し、ODFから({411}<148>方位の集積強度)と({111}<112>方位の集積強度)の比である({411}<148>方位の集積強度)/({111}<112>方位の集積強度)を集積強度比として求める。この結果を製造条件と併せて表6に示す。
鋼板No.27は最終冷圧率が低いために所望の磁気特性を得ることができない。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.01%以下、Si:1.0%以上4.0%以下、Al:0.001%以上3.0%以下、Mn:0.05%以上3.0%以下、P:0.15%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなるとともに、下記式(1)を満足する化学組成を有し、
    平均結晶粒径が40μm以上250μm以下であるミクロ組織を有し、
    板厚が0.10mm以上0.35mm以下であり、
    ({411}<148>方位の集積強度)/({111}<112>方位の集積強度)≧0.65の関係を満たし、
    下記式(2)〜(4)により規定されるX値が0以上である磁気特性を有することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
    Si+Al+0.5×Mn≧1.5 (1)
    10/400=(W10/400L+2×W10/400D+W10/400C)/4 (2)
    50=(B50L+2×B50D+B50C)/4 (3)
    X=50×(B50+t)−1.4×W10/400−72 (4)
    (ここで、Si、AlおよびMn:各元素の含有量(質量%)
    10/400L:励磁磁束密度1.0T、励磁周波数400Hzで磁化した際の圧延方向の鉄損(W/kg)
    10/400C:励磁磁束密度1.0T、励磁周波数400Hzで磁化した際の圧延直角方向の鉄損(W/kg)
    10/400D:励磁磁束密度1.0T、励磁周波数400Hzで磁化した際の圧延方向に対して45°方向の鉄損(W/kg)
    50L:磁化力5000A/mで磁化した際の圧延方向の磁束密度(T)
    50C:磁化力5000A/mで磁化した際の圧延直角方向の磁束密度(T)
    50D:磁化力5000A/mで磁化した際の圧延方向に対して45°方向の磁束密度(T)
    t:板厚(mm)
    である。)
  2. 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、Sn:0.2%以下およびSb:0.2%以下からなる群から選択される1種または2種を含有することを特徴とする請求項1に記載の無方向性電磁鋼板。
  3. 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、Cr:10.0%以下、Cu:5.0%以下およびNi:5.0%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無方向性電磁鋼板。
  4. 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下およびREM:0.01%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板。
  5. 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、Ti:0.010%以下、V:0.010%以下、Nb:0.010%以下、Zr:0.010以下およびSe:0.010%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板。
  6. 下記工程(A1)および(B)〜(D)を有することを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法:
    (A1)請求項1から請求項5までのいずれかに記載の化学組成を有する最終冷間圧延前の鋼板に、700℃以上900℃以下の温度域に1時間以上100時間以下保持する最終冷間圧延前焼鈍を施す最終冷間圧延前焼鈍工程;
    (B)前記最終冷間圧延前焼鈍工程により得られた焼鈍鋼板に、冷圧率:55%以上95%以下の冷間圧延を施して仕上板厚とする最終冷間圧延工程;
    (C)前記最終冷間圧延工程により得られた冷延鋼板に、350℃以上575℃以下の温度域に1時間以上200時間以下保持する回復焼鈍を施す回復焼鈍工程;および
    (D)前記回復焼鈍工程により得られた焼鈍鋼板に、800℃以上1200℃以下の温度域に1秒間以上600秒間以下保持する仕上焼鈍を施す仕上焼鈍工程。
  7. 下記工程(A2)および(B)〜(D)を有することを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法:
    (A2)請求項1から請求項5までのいずれかに記載の化学組成を有する最終冷間圧延前の鋼板に、850℃以上1200℃以下の温度域に1秒間以上600秒間以下保持する最終冷間圧延前焼鈍を施す最終冷間圧延前焼鈍工程;
    (B)前記最終冷間圧延前焼鈍工程により得られた焼鈍鋼板に、冷圧率:55%以上95%以下の冷間圧延を施して仕上板厚とする最終冷間圧延工程;
    (C)前記最終冷間圧延工程により得られた冷延鋼板に、350℃以上575℃以下の温度域に1時間以上200時間以下保持する回復焼鈍を施す回復焼鈍工程;および
    (D)前記回復焼鈍工程により得られた焼鈍鋼板に、800℃以上1200℃以下の温度域に1秒間以上600秒間以下保持する仕上焼鈍を施す仕上焼鈍工程。
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