JP2017044319A - 偏心揺動型の歯車装置および産業用ロボット - Google Patents

偏心揺動型の歯車装置および産業用ロボット Download PDF

Info

Publication number
JP2017044319A
JP2017044319A JP2015169717A JP2015169717A JP2017044319A JP 2017044319 A JP2017044319 A JP 2017044319A JP 2015169717 A JP2015169717 A JP 2015169717A JP 2015169717 A JP2015169717 A JP 2015169717A JP 2017044319 A JP2017044319 A JP 2017044319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
gear device
crankshaft
carrier
casing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015169717A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6529863B2 (ja
Inventor
慶剛 志津
Keigo Shizu
慶剛 志津
芳賀 卓
Taku Haga
卓 芳賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2015169717A priority Critical patent/JP6529863B2/ja
Priority to CN201610481122.6A priority patent/CN106481741B/zh
Publication of JP2017044319A publication Critical patent/JP2017044319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6529863B2 publication Critical patent/JP6529863B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H1/00Toothed gearings for conveying rotary motion
    • F16H1/28Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion
    • F16H1/32Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion in which the central axis of the gearing lies inside the periphery of an orbital gear
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J17/00Joints
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H1/00Toothed gearings for conveying rotary motion
    • F16H1/28Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion
    • F16H1/32Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion in which the central axis of the gearing lies inside the periphery of an orbital gear
    • F16H2001/323Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion in which the central axis of the gearing lies inside the periphery of an orbital gear comprising eccentric crankshafts driving or driven by a gearing

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

【課題】大きな伝達容量を維持しつつ、高いコンパクト性を実現することのできる偏心揺動型の歯車装置を得る。
【解決手段】ケーシング10と、該ケーシングと相対回転するキャリヤ20と、揺動歯車30と、該揺動歯車を揺動回転させるクランク軸40と、を備えた偏心揺動型の歯車装置G1において、クランク軸は、中空部40P2を有し、キャリヤは、中空部に挿入される軸部材20Sを有し、歯車装置は、さらに、クランク軸の外周と、キャリヤの内周との間に配置された外側軸受72と、クランク軸の内周と、軸部材の外周との間に配置された内側軸受74と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏心揺動型の歯車装置および該歯車装置が組み込まれた産業用ロボットに関する。
特許文献1に偏心揺動型の歯車装置が開示されている。
この偏心揺動型の歯車装置は、ケーシングと、該ケーシングと相対回転するキャリヤと、揺動歯車と、該揺動歯車を揺動回転させるクランク軸とを備えている。
クランク軸は、中空部を有している。この中空部には、キャリヤと一体化された軸部材が配置されている。クランク軸は、該クランク軸と軸部材との間に配置された一対の軸受によって支持されている。軸受は、円錐ころ軸受で構成されている。
特許第5122450号公報(図4)
しかしながら、上記特許文献1で開示されているような構造の歯車装置の場合、特にクランク軸の支持に関し、大きな伝達容量を確保するのが難しく、必要な伝達容量を確保するためには、装置全体が大型化してしまうという問題があった。
本発明は、このような従来の問題を解消するためになされたものであって、大きな伝達容量を維持しつつ、コンパクト性を実現することのできる偏心揺動型の歯車装置を提供することをその課題としている。
本発明は、ケーシングと、該ケーシングと相対回転するキャリヤと、揺動歯車と、該揺動歯車を揺動回転させるクランク軸と、を備えた偏心揺動型の歯車装置において、前記クランク軸は、中空部を有し、前記ケーシングまたは前記キャリヤは、前記中空部に挿入される軸部材を有し、前記歯車装置は、さらに、前記クランク軸の外周と、前記ケーシングまたは前記キャリヤの内周との間に配置された外側軸受と、前記クランク軸の内周と、前記軸部材の外周との間に配置された内側軸受と、を備える構成とすることにより、上記課題を解決したものである。
本発明では、クランク軸が中空部を有し、ケーシングまたはキャリヤは、該中空部に挿入される軸部材を有している。そして、クランク軸の外周とケーシングまたはキャリヤの内周との間に、外側軸受が配置され、クランク軸の内周と軸部材の外周との間に内側軸受が配置される。
これにより、外側軸受をクランク軸の外周に配置できるため、伝達容量を大きく確保することができる。また、内側軸受をクランク軸の内周に配置できるため、コンパクト性を実現することができる。
本発明によれば、大きな伝達容量を維持しつつ、コンパクト性を実現することのできる偏心揺動型の歯車装置が得られる。
本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の歯車装置を示す断面図 本発明の他の実施形態に係る偏心揺動型の歯車装置を示す断面図 本発明のさらに他の実施形態に係る偏心揺動型の歯車装置を示す断面図 図3の偏心揺動型の歯車装置が組み込まれた産業用ロボットの例を示す要部断面図 図4の一部を拡大して示す要部拡大断面図
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の歯車装置G1を示す断面図である。
この偏心揺動型の歯車装置G1は、ケーシング10と、該ケーシング10と相対回転するキャリヤ20と、軸心が揺動する外歯歯車(揺動歯車)30と、該外歯歯車30を揺動回転させるクランク軸40と、を備える。
歯車装置G1のクランク軸40は、筒状に形成され、後述する内歯歯車50の軸心C50に、自身の軸心C40を一致させて配置されている。クランク軸40の軸方向端部40Eにはタップ穴40Tが形成されている。クランク軸40には、該クランク軸40に駆動源(例えばモータ)からの動力を入力するための動力入力部材52(この例では、スパーギヤ)が連結される。動力入力部材52は、ボルト53を前記タップ穴40Tにねじ込むことで連結される。すなわち、クランク軸40は、当該歯車装置G1の入力軸を構成している。
クランク軸40は外歯歯車30を揺動させるための2つの偏心体54を備えている。偏心体54の軸心C54は、クランク軸40の軸心C40に対して偏心している。2つの偏心体54は、外歯歯車30の揺動バランスを取るために、互いに180°の位相差で偏心している。クランク軸40の支持に関する構成については、後に詳述する。
偏心体54と外歯歯車30との間には、偏心体軸受56が配置されている。この歯車装置G1では、偏心体軸受56は、内輪および外輪を有さないころ56Cで構成されている。ころ56Cは、リテーナ56Rによって保持されている。外歯歯車30は、偏心体54の外周に該ころ56Cを介して組み込まれている。そのため、外歯歯車30の軸心C30は揺動する。
揺動歯車である外歯歯車30は、非揺動歯車である内歯歯車50に内接噛合している。
内歯歯車50の軸心C50は、固定されている(揺動しない)。内歯歯車50は、ケーシング10(後述する第1ケーシング体11)と一体化された内歯歯車本体50Aと、該内歯歯車本体50Aの内周に軸方向に沿って形成されたピン溝50Bと、該ピン溝50Bに回転自在に組み込まれ、当該内歯歯車50の内歯を構成する円筒状の内歯ピン50Cと、を有している。内歯歯車50の内歯の数(内歯ピン50Cの本数)は、外歯歯車30の外歯の数よりも僅かだけ(この例では1だけ)多い。
外歯歯車30の軸方向反動力入力側にはキャリヤ20が配置されている。キャリヤ20は、ケーシング10と相対回転する部材である。ケーシング10およびキャリヤ20の構成については後に詳述する。
ケーシング10とキャリヤ20との間には、主軸受60が配置されている。主軸受60は、ケーシング10およびキャリヤ20を相対回転可能に支持する軸受であり、この歯車装置G1ではクロスローラ軸受で構成されている。主軸受60は、内輪に相当するキャリヤ20側の転走面60A、外輪に相当するケーシング10側の転走面60B、および該転走面60A、60B内で転動するころ60Cとで構成されている。主軸受60は、クロスローラ軸受で構成されているため、1個のみでキャリヤ20の軸方向およびラジアル方向の支持が可能である。
一方、外歯歯車30には、その軸心C30からオフセットした位置において、複数の内ピン62が貫通している。外歯歯車30には、内ピン62が貫通する複数の内ピン穴30Aが形成されている。内ピン62は外歯歯車30を貫通しているため、該外歯歯車30の自転と同期した動きをする。内ピン62はキャリヤ20から片持ち状態で一体的に突出している。
この歯車装置G1では、内ピン62には摺動促進部材として内ローラ64が外嵌されている。内ローラ64は、その一部が外歯歯車30の内ピン穴30Aと当接している。内ローラ64の外径は、内ピン穴30Aの内径よりも小さく、内ローラ64と内ピン穴30Aとの間には隙間δ30Aが確保されている。外歯歯車30の揺動成分は、当該内ローラ64と内ピン穴30Aとの間に確保された隙間δ30Aによって吸収される。
ここで、クランク軸40の支持に関する構成について説明する。
概略を説明すると、歯車装置G1のクランク軸40は、大径中空部40P2を有する。ケーシング10またはキャリヤ20(この例ではキャリヤ20)は、該大径中空部40P2に挿入される軸部材20Sを一体的に有している。歯車装置G1は、クランク軸40の外周40Aと、ケーシング10またはキャリヤ20(この例ではキャリヤ20)の内周20R2との間に配置された外側軸受72を備える。さらに歯車装置G1は、クランク軸40の内周(大径中空部40P2)と、軸部材20Sの外周20S1との間に配置された内側軸受74を備える。
以下、より詳細に説明する。
本歯車装置G1のクランク軸40は、既に述べたように、全体が筒状に形成されている。ただし、クランク軸40の外径および内径は一定ではない。
クランク軸40は、小さな中空径D40P1を有する小径中空部40P1と、該小径中空部40P1の中空径D40P1よりも大きな中空径D40P2を有する大径中空部40P2とを有している。
小径中空部40P1はクランク軸40の軸方向反動力入力側に形成されている。大径中空部40P2はクランク軸40の軸方向動力入力側に形成されている。小径中空部40P1および大径中空部40P2は、共にクランク軸40の軸心C40と平行に形成されている。
本歯車装置G1のケーシング10は、前記内歯歯車本体50Aと一体化されている第1ケーシング体11、該第1ケーシング体11の軸方向反動力入力側に配置された第2ケーシング体12、第1ケーシング体11の軸方向動力入力側に配置された第3ケーシング体13で構成されている。
第1ケーシング体11は、外歯歯車30の径方向外側に位置し、前述したように、内歯歯車50の内歯歯車本体50Aを兼用している。第2ケーシング体12は、リング状に形成され、内周に前記主軸受60の転走面60Bが形成されている。第3ケーシング体13は、径方向中央に開口部13Aを有するほぼ円板状の部材で構成され、歯車装置G1の軸方向動力入力側を覆っている。
第1ケーシング体11には、連結用タップ穴11Tが貫通形成されている。第1ケーシング体11と第2ケーシング体12は、第2ケーシング体12側から挿入されたボルト15が第1ケーシング体11の連結用タップ穴11Tにねじ込まれることで連結されている。第1ケーシング体11と第3ケーシング体13は、第3ケーシング体13側から挿入されたボルト(図示略)が、第1ケーシング体11の連結用タップ穴11Tにねじ込まれることで連結されている。第1ケーシング体11と第2ケーシング体12との間にはOリング70が配置されている。第1ケーシング体11と第3ケーシング体13との間にはOリング71が配置されている。第2ケーシング体12とキャリヤ20との間にはオイルシール17が配置されている。
ケーシング10は、このような構成により、クランク軸40の径方向外側において歯車装置G1の内部を密封している。歯車装置G1の内部には、潤滑剤が封入される。
本歯車装置G1のキャリヤ20は、円板状のフランジ部20Fと、該フランジ部20Fの外周部において軸方向外歯歯車30側に一体的に突出形成されたリング部20Rと、フランジ部20Fの軸心C20F(=リング部20Rの軸心C20R=クランク軸40の軸心C40=内歯歯車50の軸心C50)上において軸方向外歯歯車30側に一体的に突出形成された軸部材20Sと、フランジ部20Fの軸心C20Fからオフセットされた位置において軸方向外歯歯車30側に一体的に突出形成された前記複数の内ピン62と、を有している。
キャリヤ20のリング部20Rは、その外周面20R1が、第2ケーシング体12の内周と径方向に対向している。リング部20Rの外周面20R1には前記主軸受60のキャリヤ20側の転走面60Aが形成されている。
キャリヤ20の軸部材20Sは、クランク軸40の大径中空部40P2に挿入されている。軸部材20Sの外周20S1は、大径中空部40P2と対向している。なお、符号20Tは、図示せぬ相手部材(被駆動部材)を連結するためのタップ穴である。
このような構成を有するクランク軸40、ケーシング10およびキャリヤ20を有する歯車装置G1において、本歯車装置G1の外側軸受72は、クランク軸40の軸方向反動力入力側の端部の外周40Aとキャリヤ20(のリング部20R)の内周20R2との間に配置される。
外側軸受72は、内輪72A、外輪72B、および転動体72Cを有する玉軸受で構成されている。外側軸受72の軸方向反動力入力側の位置決めは、外側軸受72の外輪72Bとキャリヤ20のフランジ部20F(後述)との当接によって行われている。外側軸受72の軸方向動力入力側の位置決めは、偏心体軸受56のリテーナ56Rの押さえ板57を介して、偏心体54に隣接して形成された肩部40W1によって行われている。
一方、本歯車装置G1の内側軸受74は、クランク軸40の大径中空部40P2、つまり、クランク軸40の軸方向動力入力側の端部の内周と、キャリヤ20と一体化された軸部材20Sの外周20S1との間に配置される。
内側軸受74は、内輪74A、外輪74Bおよび2組のころ列74Cを有する自動調心ころ軸受で構成されている。クランク軸40の小径中空部40P1と大径中空部40P2との境界には、軸と直角の面で構成された壁面40W2がリング状に形成されている。壁面40W2は、内側軸受74の軸方向反動力入力側の位置決め面を構成している。内側軸受74の軸方向動力入力側の位置決めは、軸部材20Sに嵌め込まれた止め輪75によってなされている。
なお、本歯車装置G1では、外歯歯車(揺動歯車)30とクランク軸40との間に配置される偏心体軸受56は、内側軸受74と径方向から見て重なっていない。内側軸受74は、偏心体軸受56よりも軸方向動力入力側(反キャリヤ側)に位置している。
具体的には、本歯車装置G1では、軸部材20Sは、外歯歯車30の軸方向一方側(反動力入力側)から他方側(動力入力側)まで延在されている。内側軸受74は、この軸部材20Sが外歯歯車30を軸方向に超えて延在された部分に配置されている。
さらに具体的には、軸部材20Sは、歯車装置G1のケーシング10の軸方向一方側(反動力入力側)から他方側(動力入力側)まで延在されている。つまり、軸部材20Sは、歯車装置G1のケーシング10の軸方向端面13Eを超えて該歯車装置G1の外部にまで延在されている。内側軸受74は、この軸部材20Sが歯車装置G1の外部にまで延在された部分に配置されている。
また、前述したように、本歯車装置G1では、クランク軸40の動力入力側の端部40Eには、前記動力入力部材52(駆動源からの動力が入力される部材)が連結されている。内側軸受74は、当該動力入力部材52と径方向から見て重なっている。なお、本実施形態では、内側軸受74の全体が大径中空部40P2の内側に配置されている。しかし、内側軸受74の一部が動力入力部材52の内周に配置されていてもよい。つまり、内側軸受74は、大径中空部40P2の内周と動力入力部材52の内周にまたがって配置されていてもよい。
また、本歯車装置G1では、ケーシング10およびキャリヤ20を相対回転可能に支持する主軸受60が、該ケーシング10とキャリヤ20との間に配置されている。主軸受60は、外側軸受72と径方向から見て重なっている。つまり、この歯車装置G1では、主軸受60と外側軸受72が、ほぼ同一の平面Pc上に位置している。
既に述べたように、本歯車装置G1では、軸部材20Sは、(ケーシング10ではなく)キャリヤ20と一体化されている。さらに、外側軸受72は、クランク軸40の外周40Aと、(ケーシング10の内周ではなく)キャリヤ20の内周20R2との間に配置されている。
また、本歯車装置G1では、外側軸受72は、内側軸受74よりも、軸方向反動力入力側に配置されている。
次に、本実施形態に係る偏心揺動型の歯車装置G1の作用を説明する。
先ず、この偏心揺動型の歯車装置G1の動力伝達系の作用から説明する。クランク軸40(入力軸)の軸方向端部40Eには、タップ穴40Tおよびボルト53を介して動力入力部材52が連結されている。クランク軸40は、該動力入力部材52を介して駆動源側からの動力を受け、回転する。クランク軸40が回転すると、該クランク軸40と一体的に形成された偏心体54が回転する。
偏心体54が回転すると、該偏心体54の外周に偏心体軸受56を介して組み込まれている外歯歯車30の軸心C30が揺動する。外歯歯車30は内歯歯車50に内接噛合している。
外歯歯車30の外歯の歯数は内歯歯車50の内歯の歯数(内歯ピン50Cの本数)よりも1だけ少ない。これにより、外歯歯車30は、クランク軸40が1回回転する毎に、軸心C30が1回揺動し、噛合している内歯歯車50に対して歯数差分(1歯分)だけ位相がずれ、自転する。この自転成分が、外歯歯車30を貫通している内ローラ64および内ピン62に伝達され、内ピン62は、内歯歯車50の軸心C50の周りで公転する。
この内ピン62の公転により、内ピン62が一体化されているキャリヤ20が内歯歯車50の軸心C50の周りで回転(自転)する。キャリヤ20の回転により、該キャリヤ20にタップ穴20Tを活用して連結されている相手部材(被駆動部材)が駆動される。
ここで、本実施形態に係る歯車装置G1においては、クランク軸40は、中空部(大径中空部40P2)を有し、ケーシング10またはキャリヤ20(この例ではキャリヤ20)は、該大径中空部40P2に挿入される軸部材20Sを一体的に有している。そして、クランク軸40の外周40Aとキャリヤ20の内周20R2との間に外側軸受72が配置され、クランク軸40の内周(大径中空部40P2)と軸部材20Sの外周20S1との間に内側軸受74が配置されている。
そのため、外側軸受72をクランク軸40の「外周」に配置できるため、外側軸受72の外径を大きく設定することができる。例えば、本歯車装置G1では、外側軸受72の内輪72Aの内径D72Aは、内側軸受74の外輪74Bの外径d74Bよりも大きい。つまり、外側軸受72は、その全体が内側軸受74よりも径方向外側に位置するほど、大径である。その結果、伝達容量を大きく確保することができ、クランク軸40の支持剛性を高く維持することができる。
なお、本実施形態では、このメリットを活用して外側軸受72を玉軸受で構成している。これにより、(クランク軸40の軸受として、例えばローラ系の転動体を有する軸受を採用する場合と比較して)より低コストで、かつより動力損失の小さな歯車装置G1を構成することができる。動力損失は、軸受が大径となるほど大きくなる傾向があるため、クランク軸40の軸受を玉軸受で構成できるようになるのは、有利である。
ただし、本発明においては、外側軸受72の外径あるいは内径、内側軸受74の外径あるいは内径の大小は、特に限定されない(必ずしも外側軸受72の方が内側軸受74よりも大径である必要はない)。例えば、クランク軸の内側軸受が配置される中空部(上記例では大径中空部40P2)の内径が、外側軸受が配置される側の外周(上記例では反動力入力側の外周40A)の外径より非常に大きくなるように拡大形成することにより、例えば、外側軸受の外径を、内側軸受の外径よりも小さく設定するようにしてもよい。
ここで、本実施形態の内側軸受74は、クランク軸40の「内周」に配置され、クランク軸40を径方向内側から支持している。このため、クランク軸40に組み込まれた部材(外歯歯車30や動力入力部材52等)の配置位置に依存することなく、設計上、クランク軸40の任意の軸方向位置で、該クランク軸40を支持することができる。そのため、コンパクト性(特に軸方向のコンパクト性)を実現でき、また、より柔軟な設計を実現することができる。
具体的には、例えば、この歯車装置G1では、クランク軸40の軸方向端部40Eに動力入力部材52が連結されていることを考慮して、敢えて、軸部材20Sを、外歯歯車30の軸方向一方側(反動力入力側)から他方側(動力入力側)まで延在し、軸部材20Sが外歯歯車30を軸方向に超えて延在された部分に内側軸受74を配置している。その結果、内側軸受74は、動力入力部材52と径方向から見て重なっており、その分、装置全体の軸方向のコンパクト性が実現できている。また、動力入力部材52を安定して支持することができている。
一方で、本歯車装置G1では、内側軸受74を、偏心体軸受56(揺動歯車とクランク軸との間に配置される軸受)とは、径方向から見てあえて重ならないように配置している。これにより、内側軸受74を大径中空部40P2に圧入したときに、圧入によるクランク軸40の変形が偏心体軸受56に悪影響を及ぼすことを防止している。
なお、外側軸受72の方は、もともと軸方向に大きな肉厚を有するキャリヤ20に配置されるため、クランク軸40の外側に配置しても、軸方向のコンパクト性が損なわれることはなく、外径の大きな外側軸受72を配置することで、伝達容量を増大させることができる。
また、本歯車装置G1では、ケーシング10およびキャリヤ20を相対回転可能に支持する主軸受60が、該ケーシング10とキャリヤ20との間に配置され、かつ、主軸受60と外側軸受72とが径方向から見て重なっている。つまり、主軸受60と外側軸受72が、ほぼ同一の平面Pc上に位置している。これにより、歯車装置G1の軸方向のコンパクト化が実現できると共に、平面Pcの周辺の支持剛性を高く維持することができ、各部材の回転安定性を向上させることができる。
また、本歯車装置G1では、クランク軸40は、小さな中空径D40P1を有する小径中空部40P1と、該小径中空部40P1の中空径D40P1よりも大きな中空径D40P2を有する大径中空部40P2とを有している。そして、この大径中空部40P2に内側軸受74が配置されている。
これにより、内側軸受74の外輪74Bの外径d74Bをより大きく取ることができ、内側軸受74の伝達容量をより大きく確保することができる。また、小径中空部40P1と大径中空部40P2との境界に形成した壁面40W2を、内側軸受74の反動力入力側の位置決め面として活用することができ、止め輪等の位置決め部材の配置を省略することができる。
なお、本実施形態では、外側軸受72がクランク軸40のキャリヤ20側の端部に配置され、内側軸受74がクランク軸40の反キャリヤ20側の端部に配置されている。しかし、本発明においては、外側軸受72および内側軸受74がクランク軸40の軸方向いずれの位置に配置されるかについては、特に限定されない。例えば、外側軸受72は、クランク軸40の反キャリヤ20側の端部に配置するようにしてもよいし、後述する実施形態のように、クランク軸40の軸方向中央の近傍に配置するようにしてもよい。内側軸受74も同様であり、軸方向の配置位置は特に限定されない。外側軸受72および内側軸受74の少なくとも一方を、例えば自動調心ころ軸受やクロスローラ軸受のような、1個のみでクランク軸40のスラスト方向およびラジアル方向の支持ができるような軸受で構成した場合には、外側軸受72と内側軸受74とが、径方向から見て重なっているような配置としてもよい。
図2に、本発明の他の実施形態に係る偏心揺動型の歯車装置G101の構成例を示す。
技術的に図1の実施形態と共通する部位、あるいは対応する部位には、下2桁が共通の符号を付し、重複説明は適宜省略する。
この偏心揺動型の歯車装置G101も、クランク軸140は、中空部(小径中空部140P1および大径中空部140P2)を有している。ケーシング110またはキャリヤ120は、大径中空部140P2に挿入される軸部材110Sを一体的に有している。この例では、先の例と異なり、ケーシング110(具体的には後述する第3ケーシング体113)が軸部材110Sを一体的に有している。
なお、この図2の例や、次に説明する図3の例のように、例えば、軸部材が小径中空部を貫通しない構造の場合は、小径中空部の中空径は、0であってもよい。つまり、事実上、小径中空部が存在せず(小径中空部に相当する部分が中実であり)、有底の大径中空部のみが存在する構造であってもよい。
歯車装置G101は、クランク軸140の外周140Aと、ケーシング110またはキャリヤ120(この例ではキャリヤ120)の内周120R2との間に配置された外側軸受172を備える。また、歯車装置G101は、クランク軸140の内周(大径中空部140P2)と、軸部材110Sの外周110S1との間に配置された内側軸受174と、を備える。
この歯車装置G101のクランク軸140は、(先の例と反対に)キャリヤ120が配置されている側の端部140Eに動力入力部材(図示略)を連結するためのタップ穴140Tを有している。つまり、キャリヤ120が配置されている側が動力入力側とされている。
換言するならば、この歯車装置G101では、先の歯車装置G1とは逆に、外側軸受172は、内側軸受174よりも、軸方向動力入力側に配置されている。
歯車装置G101のケーシング110は、内歯歯車本体150Aと一体化されている第1ケーシング体111、該第1ケーシング体111のキャリヤ120側に配置された第2ケーシング体112、および第1ケーシング体111の反キャリヤ120側に配置された第3ケーシング体113で構成されている。
第1、第2ケーシング体111、112の構成は、図1の実施形態と同様である。しかし、第3ケーシング体113は、開口部のない円板状の部材で構成されている。そしてこの第3ケーシング体113が、径方向中央にクランク軸140の大径中空部140P2に挿入される軸部材110Sを一体的に有している。軸部材110Sは、ほぼ内側軸受174の軸方向幅に相当する軸方向長さだけ、第3ケーシング体113から突出している。
このように、軸部材は、先の実施形態のようにキャリヤに一体化されていてもよいし、本実施形態のようにケーシングと一体化されていてもよい。また、上記2つの実施形態のように、始めからケーシングやキャリヤと一体化された構成であってもよいし、単独の軸部材がケーシングやキャリヤとボルトあるいは圧入等により連結された構成であってもよい。
なお、第3ケーシング体113の径方向中央部は、反キャリヤ120側(反動力入力側)にδ113だけシフトしている。この構成により、第3ケーシング体113の径方向外側の部分において、該第3ケーシング体113が、内歯ピン150Cや内ローラ164の押さえ板として機能している。また、第3ケーシング体113の径方向中央部において、クランク軸140に突起140Hを形成するスペースが確保されている。突起140Hは、偏心体軸受156のリテーナ156Rを位置決めしている。
歯車装置G101のキャリヤ120は、第2ケーシング体112と対向して配置されたリング部120Rと、該リング部120Rの軸心C120Rからオフセットされた位置において軸方向外歯歯車130側に突出形成された複数の内ピン162と、を有した形状とされている。つまり、歯車装置G101のキャリヤ120は、軸部材を突出させるための円板状のフランジ部を有する必要がないため、図1の歯車装置G1には存在していたフランジ部は有していない。その代わりに、キャリヤ120のリング部120Rには、開口120R5が形成され、この開口120R5を利用して駆動源側からの動力が入力できるように構成している。
歯車装置G101は、このような構成のクランク軸140、ケーシング110、およびキャリヤ120を備え、クランク軸140の軸方向ほぼ中央の外周140Aとキャリヤ120(のリング部120R)の内周との間に外側軸受172が配置されている。また、クランク軸140の軸方向反動力入力側の端部の内周(大径中空部140P2)と、(ケーシング110と一体化された)軸部材110Sの外周110S1との間に内側軸受174が配置されている。
なお、図2の歯車装置G101では、外側軸受172の軸方向動力入力側の位置決めは、(キャリヤ120がフランジ部を有さないため)外側軸受172の外輪をキャリヤ120のリング部120Rに設けた肩部120R3に当接させることによって行っている。
本歯車装置G101のクランク軸140の大径中空部140P2は、径方向から見て、偏心体軸受156と重なっている。つまり、本歯車装置G101では、偏心体軸受156と内側軸受174とが径方向から見て重なっている。これにより、偏心体154より反キャリヤ120側のクランク軸140の突出量を抑え、歯車装置G101の軸方向のコンパクト化を図っている。
図3に、本発明のさらに他の実施形態に係る偏心揺動型の歯車装置G201の構成例を示す。
この図3の歯車装置G201は、基本的には前記図2の歯車装置G101と同様の構成を有している。したがって、技術的に図2の実施形態と共通する部位、あるいは対応する部位には、下2桁が共通の符号を付している。
この歯車装置G201の大きな特徴は、ケーシング210およびキャリヤ220を相対回転可能に支持する主軸受260が、該ケーシング210とキャリヤ220との間に配置されていないことである。すなわち、この歯車装置G201では、当該歯車装置G201が産業用ロボットの関節部に組み込まれることを前提として、主軸受260を、歯車装置G201のケーシング210とキャリヤ220との間に配置せず、産業用ロボットR901の構成要素である第1関節部材981と第2関節部材982との間に配置するようにしている。
図4および図5を参照しつつ、この構成をより詳細に説明する。
図4は、図3の歯車装置G201が第5段目の間接部に組み込まれた産業用ロボットR901の一例を示している。便宜上、図3の歯車装置G201を、以降第5段歯車装置と称する。この産業用ロボットR901は、6軸の自由度を有するスポットガンと称される溶接用ロボットである。
第5段歯車装置G201の入力軸であるクランク軸240の軸方向端部240Eには、タップ穴240Tを活用して動力入力部材としてべべルギヤ952が連結されている。べべルギヤ952には図示せぬモータからの動力がベベルピニオン954を介して入力される構成とされている。
第5段歯車装置G201のキャリヤ220は、この産業用ロボットR901の第1関節部材981にボルト984を介して連結されている。第1関節部材981は、この例では、前段(第4段)の関節部に組み込まれた歯車装置(第4段歯車装置)G401の出力部材である。
また、第5段歯車装置G201のケーシング210は、産業用ロボットR901の第2関節部材982にボルト985を介して連結されている。第2関節部材982は、この例では、第5段歯車装置G201のケーシング210と後段(第6段)の関節部に組み込まれた歯車装置(第6段歯車装置)G601のケーシング610を連結する継ケーシングである。
別言するならば、図3に示された産業用ロボットの第5段歯車装置G201には、キャリヤ220に連結される(前段の出力部材である)第1関節部材981と、ケーシング210に連結される(後段のケーシング210である)第2関節部材982が、付設されていると捉えることができる。
第5段歯車装置G201は、ケーシング210およびキャリヤ220を相対回転可能に支持する主軸受260が、(ケーシング210とキャリヤ220との間には配置されず)当該第1関節部材981と第2関節部材982との間に配置される。主軸受260は、この実施形態では、クロスローラ軸受で構成されている。
より具体的には、図4に示されるように、第1関節部材981は、その回転中心線(前段の関節部に組み込まれた第4段歯車装置G401の出力部材の回転中心線)C981とほぼ同軸に延在されて、第5段歯車装置G201のクランク軸240の近傍まで到達している。
第1関節部材981は、該第1関節部材981の回転中心線C981を挟んで、回転中心線C981の一方側において、第5段歯車装置G201のキャリヤ220にボルト984を介して連結されている。第1関節部材981は、回転中心線C981の他方側では、第5段歯車装置G201のクランク軸240の軸心C240と同軸に、パイプシャフト部981Sを有している。
一方、第2関節部材982は、ほぼ円筒状の部材で構成されている。第2関節部材982は、この円筒状の端部982Eにおいて、前記パイプシャフト部981Sを外側から囲む外嵌部982Rを有している。
第5段歯車装置G201の主軸受260は、第1関節部材981のパイプシャフト部981Sと、第2関節部材982の当該外嵌部982Rとの間に配置されている。
つまり、第1関節部材981の回転中心線C981を挟んで、該回転中心線C981の一方側に第5段歯車装置G201が配置され、他方側に第5段歯車装置G201の主軸受260が配置されている。第5段歯車装置G201のキャリヤ220とケーシング210は、このような構成により、当該主軸受260によって相対回転可能に支持され、これにより、特に、特に回転中心線C981の第5段歯車装置G201の歯車機構側(クランク軸240や外歯歯車230がある側)の軸方向寸法LG201をコンパクト化している。
なお、この「回転中心線C981の一方側に第5段歯車装置G201が配置され、他方側に第5段歯車装置G201の主軸受260が配置されている。」という構成の「回転中心線」は、当該関節部の「後段(第6段)の関節部」に組み込まれた第6段歯車装置G601の出力部材(後述する第2キャリヤ622)の回転中心線C622」と捉えることもできる。つまり、この産業用ロボットR901は、「回転中心線C622の一方側に第5段歯車装置G201が配置され、他方側に第5段歯車装置G201の主軸受260が配置されている。」と捉えることもできる。
さらには、この産業用ロボットR901は、「回転中心線C981と回転中心線C622を含む平面P901を挟んで、該平面P901の一方側に第5段歯車装置G201が配置され、他方側に第5段歯車装置G201の主軸受260が配置されている。」と捉えることもできる。
最後に、この産業用ロボットR901の第5段歯車装置G201よりも後段の構成を簡単に説明しておく。
主に図5を参照して説明すると、第5段歯車装置G201の後段の第6段歯車装置G601は、専用のモータ605を有している。モータ605のモータ軸605Aは、プーリ608、609を介してクランク軸640と連結されている。クランク軸640には、偏心体654および偏心体軸受656を介して外歯歯車630が揺動回転可能に組み込まれている。外歯歯車630は、内歯歯車650に内接噛合している。内歯歯車650の内歯の歯数は、外歯歯車630の外歯の歯数よりも僅かだけ(例えば1だけ)多い。外歯歯車630の軸方向両側には、第1、第2キャリヤ621、622が配置されている。第1、第2キャリヤ621、622は、主軸受660A、660Bを介してケーシング610に回転自在に支持されている。
前述したように、この第6段歯車装置G601のケーシング610は、第2関節部材982を介して第5段歯車装置G201のケーシング210と連結されている。外歯歯車630は、その軸心からオフセットした位置において、複数の内ピン662が貫通している。内ピン662は、外歯歯車630を貫通しているため、該外歯歯車630の自転と同期した動きをする。内ピン662は、第1、第2キャリヤ621、622に支持されている。
なお、内ピン662は、第1キャリヤ621には隙間嵌めによって嵌入されている。内ピン662は、第2キャリヤ622には締まり嵌めによって嵌入(圧入)されている。内ピン662には、摺動促進部材として内ローラ664が外嵌されている。
内ピン662と内ローラ664との間には2列の第1、第2ニードル軸受691、692が軸方向に並んで配置されている。第1、第2ニードル軸受691、692は、それぞれ第1、第2リテーナ691R、692Rを介して保持されている。第1、第2ニードル軸受691、692は、第1、第2リテーナ691R、692Rが軸方向に当接した状態で第1、第2キャリヤ621、622に挟まれることによって、軸方向に位置決めされている。
内ピン662と内ローラ664との間に、このように第1、第2ニードル軸受691、692を配置するように構成すると、内ピン662と内ローラ664との相対回転を極めて円滑に行うことができ、たとえスポットガン装置988の側から不測の荷重が伝達されてきたとしても、その影響を最小限に抑え、結果として外歯歯車630を円滑に揺動回転させることができる。
また、2個の第1、第2ニードル軸受691、692が並列に組み込まれているため、1個の長いニードル軸受が組み込まれている構成と比較して、第1、第2ニードル軸受691、692は、個々に微妙に異なった態様で回転することができるようになる。これにより、スポットガン装置988の側からの荷重をより良好に吸収することができるようになる。
内ピン662および内ローラ664の公転により、第1、第2キャリヤ621、622が回転する。第2キャリヤ622にはボルト986によって連結されたアダプタ983を介してスポットガン装置988を備えたアタッチメント989が連結されている。第6段歯車装置G601では、モータ605のモータ軸605Aが回転することにより、第2関節部材982と連結されたケーシング610に対して第1、第2キャリヤ621、622が相対的に回転し、第2キャリヤ622側に連結されたアタッチメント989全体が、当該第6段歯車装置G601の出力部材である第2キャリヤ622の回転中心線C622の周りで回転する。
なお、上記実施形態においては、a)外側軸受がクランク軸の外周とキャリヤの内周との間に配置され、内側軸受がクランク軸の内周とキャリヤに一体化された軸部材の外周との間に配置された構成(図1の構成)、b)外側軸受がクランク軸の外周とキャリヤの内周との間に配置され、内側軸受がクランク軸の内周とケーシングに一体化された軸部材の外周との間に配置された構成(図2、図3の構成)、が示されていた。
しかし、本発明においては、この構成例に限定されず、例えば、c)外側軸受がクランク軸の外周とケーシングの内周との間に配置され、内側軸受がクランク軸の内周とキャリヤに一体化された軸部材の外周との間に配置された構成、あるいは、d)外側軸受がクランク軸の外周とケーシングの内周との間に配置され、内側軸受がクランク軸の内周とケーシングに一体化された軸部材の外周との間に配置された構成、を採用してもよい。
また、この種の偏心揺動型の歯車装置には、従来、種々のケーシング構造やキャリヤ構造を有したものが公知である。すなわち、上記実施形態においては、いずれも、キャリヤが揺動歯車の軸方向片側にのみ配置される構成例が示されていたが、偏心揺動型の歯車装置としては、例えば、前記第6段歯車装置で採用されていたように、キャリヤを揺動歯車の軸方向両側に有する構成も公知である。また、上記実施形態では、クランク軸が非揺動歯車(上記例では内歯歯車)の軸心上に1個のみ設けられた、いわゆるセンタクランク型と称される偏心揺動型の歯車装置が示されていた。しかし、偏心揺動型の歯車装置としては、例えば、揺動歯車を揺動させる偏心体を有するクランク軸が非揺動歯車の軸心からオフセットされた位置に複数設けられた、いわゆる振り分け型と称される偏心揺動型の歯車装置も公知である。さらには、上記実施形態では、揺動歯車が外歯歯車で構成され、非揺動歯車が内歯歯車で構成される構成例が示されていた。しかし、偏心揺動型の歯車装置としては、例えば、この関係が逆になっており、外歯歯車が非揺動歯車とされ、内歯歯車が揺動歯車とされる構成の歯車装置も公知である。本発明は、いずれの構成の偏心揺動型の歯車装置にも適用可能である。
この種の偏心揺動型の歯車装置を、例えば産業用ロボットの関節部に組み込む場合には、上記実施形態でも例示したように、前後の関節部材やモータの配置等の関係で、歯車装置に対して種々の方向から動力を入力したり、出力したりする必要がある。その上で、大きな伝達容量あるいは高い支持剛性を維持しつつ、高いコンパクト性を実現することが要求される。
このため、それらの要請に応じて種々のケーシング構造やキャリヤ構造を有した歯車装置の設計が求められる。一方で、この種の偏心揺動型の歯車装置にあっては、上記実施形態で例示されるように、例えば、クランク軸の軸方向の一方側にのみキャリヤがあったり、一方側にのみ動力入力部材があったりすることが多々あり、クランク軸の軸方向動力入力側と反動力入力側とで径方向の余裕に「差」があることが多い。本発明では、外側軸受がクランク軸の外周に設けられ、内側軸受がクランク軸の内周に設けられるため、この径方向の余裕の「差」に対する柔軟性が極めて高く、さまざまな形態の偏心揺動型の歯車装置を設計することができ、さまざまな産業用ロボットに広く適用可能である。
G1…歯車装置
10…ケーシング
20…キャリヤ
20S…軸部材
30…外歯歯車(揺動歯車)
40…クランク軸
40P2…(大径)中空部
72…外側軸受
74…内側軸受

Claims (10)

  1. ケーシングと、該ケーシングと相対回転するキャリヤと、揺動歯車と、該揺動歯車を揺動回転させるクランク軸と、を備えた偏心揺動型の歯車装置において、
    前記クランク軸は、中空部を有し、
    前記ケーシングまたは前記キャリヤは、前記中空部に挿入される軸部材を有し、
    前記歯車装置は、さらに、
    前記クランク軸の外周と、前記ケーシングまたは前記キャリヤの内周との間に配置された外側軸受と、
    前記クランク軸の内周と、前記軸部材の外周との間に配置された内側軸受と、を備える
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  2. 請求項1において、
    前記揺動歯車と前記クランク軸との間に配置される偏心体軸受を備え、
    該偏心体軸受と前記内側軸受とが径方向から見て重なる
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  3. 請求項1において、
    前記揺動歯車と前記クランク軸との間に配置される偏心体軸受を備え、
    該偏心体軸受と前記内側軸受とが径方向から見て重ならない
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  4. 請求項3において、
    前記軸部材は、前記揺動歯車の軸方向一方側から他方側まで延在され、
    該軸部材が前記揺動歯車を軸方向に超えて延在された部分に、前記内側軸受が配置される
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  5. 請求項3または4において、
    前記クランク軸の端部に連結され、動力源からの動力が入力される動力入力部材を備え、
    該動力入力部材と前記内側軸受とが径方向から見て重なる
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記ケーシングおよび前記キャリヤを相対回転可能に支持する主軸受が、該ケーシングと前記キャリヤとの間に配置され、
    該主軸受と前記外側軸受とが径方向から見て重なる
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記軸部材は、前記キャリヤと一体化され、
    前記外側軸受は、前記クランク軸の外周と該キャリヤの内周との間に配置される
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかにおいて、
    前記外側軸受は、前記内側軸受よりも、軸方向動力入力側に配置されている
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかにおいて、
    前記クランク軸は、0を含む小さな中空径を有する小径中空部と、該小径中空部の中空径よりも大きな中空径を有する大径中空部と、を有し、
    該大径中空部に前記内側軸受が配置される
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  10. 請求項1〜5、7〜9のいずれかに記載の偏心揺動型の歯車装置が関節部に組み込まれた産業用ロボットであって、
    前記キャリヤに連結される第1関節部材と、
    前記ケーシングに連結される第2関節部材と、を備え、
    前記ケーシングおよび前記キャリヤを相対回転可能に支持する主軸受が、該ケーシングと前記キャリヤとの間には配置されず、前記第1関節部材と前記第2関節部材との間に配置され、かつ
    当該関節部の前段の関節部または後段の関節部に組み込まれた歯車装置の出力部材の回転中心線を挟んで、該回転中心線の一方側に前記歯車装置の減速機構が配置され、他方側に前記主軸受が配置される
    ことを特徴とする産業用ロボット。
JP2015169717A 2015-08-28 2015-08-28 偏心揺動型の歯車装置および産業用ロボット Active JP6529863B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015169717A JP6529863B2 (ja) 2015-08-28 2015-08-28 偏心揺動型の歯車装置および産業用ロボット
CN201610481122.6A CN106481741B (zh) 2015-08-28 2016-06-24 偏心摆动型齿轮装置及工业用机械手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015169717A JP6529863B2 (ja) 2015-08-28 2015-08-28 偏心揺動型の歯車装置および産業用ロボット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017044319A true JP2017044319A (ja) 2017-03-02
JP6529863B2 JP6529863B2 (ja) 2019-06-12

Family

ID=58209584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015169717A Active JP6529863B2 (ja) 2015-08-28 2015-08-28 偏心揺動型の歯車装置および産業用ロボット

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6529863B2 (ja)
CN (1) CN106481741B (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3447331A1 (en) 2017-08-21 2019-02-27 Shinano Kenshi Kabushiki Kaisha Speed reducer and motor with speed reducer
JP2019056478A (ja) * 2017-09-22 2019-04-11 株式会社ニッセイ 差動減速機
CN109707799A (zh) * 2017-10-25 2019-05-03 住友重机械工业株式会社 减速装置
KR20200000325A (ko) * 2018-06-22 2020-01-02 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 감속장치
JP2020041679A (ja) * 2018-09-13 2020-03-19 株式会社ニッセイ 減速機
EP4184034A4 (en) * 2020-07-29 2023-12-27 Midea Group Co., Ltd. INTERNALLY GEARED PLANETARY GEAR DEVICE AND ACTUATOR

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6932068B2 (ja) * 2017-11-15 2021-09-08 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型歯車装置
JP2022079015A (ja) * 2020-11-16 2022-05-26 住友重機械工業株式会社 ギヤモータ

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004301136A (ja) * 2003-03-28 2004-10-28 Sumitomo Heavy Ind Ltd 内接噛合遊星歯車構造の揺動減速部を有するギヤドモータ及び減速機
JP2011230252A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Sumitomo Heavy Ind Ltd ワーク回転装置
JP2014122668A (ja) * 2012-12-21 2014-07-03 Hitachi Automotive Systems Ltd 遊星歯車機構

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4818535B2 (ja) * 2001-06-21 2011-11-16 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型内接噛合遊星歯車構造を採用した変速機
JP4726185B2 (ja) * 2004-01-13 2011-07-20 ナブテスコ株式会社 偏心揺動型歯車装置
JP2010249262A (ja) * 2009-04-17 2010-11-04 Nabtesco Corp 偏心揺動型歯車装置
JP5743770B2 (ja) * 2011-07-20 2015-07-01 住友重機械工業株式会社 減速機組み込み方法および偏心揺動型の減速機
JP6181961B2 (ja) * 2013-04-15 2017-08-16 ナブテスコ株式会社 偏心揺動型歯車装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004301136A (ja) * 2003-03-28 2004-10-28 Sumitomo Heavy Ind Ltd 内接噛合遊星歯車構造の揺動減速部を有するギヤドモータ及び減速機
JP2011230252A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Sumitomo Heavy Ind Ltd ワーク回転装置
JP2014122668A (ja) * 2012-12-21 2014-07-03 Hitachi Automotive Systems Ltd 遊星歯車機構

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3447331A1 (en) 2017-08-21 2019-02-27 Shinano Kenshi Kabushiki Kaisha Speed reducer and motor with speed reducer
US10619706B2 (en) 2017-08-21 2020-04-14 Shinano Kenshi Kabushiki Kaisha Speed reducer and motor with speed reducer
JP2019056478A (ja) * 2017-09-22 2019-04-11 株式会社ニッセイ 差動減速機
CN109707799A (zh) * 2017-10-25 2019-05-03 住友重机械工业株式会社 减速装置
KR20200000325A (ko) * 2018-06-22 2020-01-02 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 감속장치
US11174918B2 (en) * 2018-06-22 2021-11-16 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Reduction gear
KR102656390B1 (ko) * 2018-06-22 2024-04-09 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 감속장치
JP2020041679A (ja) * 2018-09-13 2020-03-19 株式会社ニッセイ 減速機
EP4184034A4 (en) * 2020-07-29 2023-12-27 Midea Group Co., Ltd. INTERNALLY GEARED PLANETARY GEAR DEVICE AND ACTUATOR

Also Published As

Publication number Publication date
JP6529863B2 (ja) 2019-06-12
CN106481741A (zh) 2017-03-08
CN106481741B (zh) 2018-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017044319A (ja) 偏心揺動型の歯車装置および産業用ロボット
US8047943B2 (en) Reduction gear transmission
JP4847892B2 (ja) 揺動内接噛合遊星歯車装置及びその偏心体軸の製造方法
TWI675976B (zh) 齒輪變速器
JP5816584B2 (ja) 動力伝達装置
JP5466741B2 (ja) 減速装置
JP2011202806A (ja) 揺動型遊星歯車装置
JP2010156430A (ja) 減速装置
JP5762882B2 (ja) 歯車装置
JPWO2009057526A1 (ja) 減速装置
JP2011230252A (ja) ワーク回転装置
JP6278762B2 (ja) 偏心揺動型の歯車装置
JP2018128128A (ja) 偏心揺動型の歯車装置
JP2019158142A (ja) 歯車ユニット
JP2008038941A (ja) 偏心揺動歯車装置
JP2016156436A (ja) 減速装置
JP4845791B2 (ja) 偏心揺動歯車機構
JP2005201308A (ja) 偏心揺動型遊星歯車装置
JP2017141915A (ja) 偏心揺動型の歯車装置
JP2018048702A (ja) 歯車装置
WO2019181965A1 (ja) 減速機及び減速機シリーズの製造方法
CN112145549A (zh) 旋转机构、减速器以及旋转机构的制造方法
JP6453135B2 (ja) 偏心揺動型の歯車装置
JP2014199125A (ja) 遊星歯車減速装置およびそのシリーズ
WO2022179067A1 (zh) 内啮合行星齿轮装置和机器人用关节装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170914

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190515

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6529863

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150