JP2017032784A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】設計及び製造が容易で、良好な光学性能を得ることができ、且つ映像源を配置する領域の自由度を向上させた表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置10は、映像源11と、映像源11から投射された映像光の一部を観察者側に反射させる光学シート20とを備え、光学シート20は、第1傾斜面21b及び第2傾斜面21cを有する単位光学形状21aが複数配列された第1光学形状層21と、第1光学形状層21の単位光学形状21aが設けられた側の面に積層される第2光学形状層23と、第1傾斜面21b上の少なくとも一部に形成され、入射した光の一部を反射し、その他を透過する反射層22とを備え、映像源11は、光学シート20を厚み方向から見た場合に、前記映像光の出射位置と光学シート20の幾何学的中心C1とを通る線分が、光学シート20の幾何学的中心C1を通り、上下方向に平行な線に対して傾斜するように配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、投影された映像光を反射する表示装置に関する。
ヘッドアップディスプレイ(以下、「HUD」ともいう)は、インストルメントパネル内に配置された映像源からフロントウィンドウに映像光を投影し、運転者に対して各種の情報を表示する車両用の表示装置である。従来、車両のフロントウィンドウとしては、一対のガラス板の間に飛散防止用の中間層を挟み込んだ合わせガラスが使用されている。この合わせガラスにHUDの映像光を投影すると、光の屈折により映像光が二重に見えることがある。そこで、光の屈折を制御するために、中間層の断面を楔形状とした合わせガラスが提案されている(特許文献1参照)。
車両のフロントウィンドウは、車種毎に取り付け角度が異なる。中間層の断面を楔形状とした場合、その厚み、楔角等は、車両への取り付け角度に応じて設計される。しかし、現状では、中間層の楔形状を車両への取り付け角度に応じて設計することは難しく、また、中間層の断面を設計通りの楔形状となるように製造することも難しい。
また、HUDを車両に搭載する場合、映像源は、フロントウィンドウに設けられた光学シートの正面の鉛直下側の領域に配置される。しかし、この領域は、車両を操作するハンドル、計器類等が多数配置されるため、映像源を配置する領域を確保することが難しい。
特許第2815693号公報 特開2010−78860号公報
本発明の課題は、設計及び製造が容易で、良好な光学性能を得ることができ、且つ映像源を配置する領域の自由度を向上させた表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されない。
・第1の発明は、映像光を投射する映像源(11)と、前記映像源から投射された映像光の一部を観察者側に反射させる光学シート(20)とを備え、前記光学シートは、第1傾斜面(21b)及び第2傾斜面(21c)を有する単位光学形状(21a)が複数配列された第1光学形状層(21)と、前記第1光学形状層の前記単位光学形状が設けられた側の面に積層される第2光学形状層(23)と、前記第1傾斜面上の少なくとも一部に形成され、入射した光の一部を反射し、その他を透過する反射層(22)と、を備え、前記映像源は、前記光学シートを厚み方向から見た場合に、前記映像光の出射位置と前記光学シートの幾何学的中心とを通る線分が、前記光学シートの幾何学的中心を通り、上下方向に平行な線に対して傾斜するように配置されることを特徴とする表示装置(10)である。
・第2の発明は、第1の発明の表示装置(10)であって、前記光学シート(20)における前記第1光学形状層(21)の配列方向は、前記光学シートを厚み方向から見た場合に、前記映像光の前記出射位置と前記光学シートの幾何学的中心とを通る線分と同じ側に傾斜していることを特徴とする表示装置である。
・第3の発明は、第1又は第2の発明の表示装置(10)であって、前記光学シート(20)の観察者側に配置される第1支持体(31)と、前記第1支持体と前記光学シートとの間に配置される第1中間層(32)と、前記光学シートの観察者と反対側に配置される第2支持体(34)と、前記光学シートと前記第2支持体との間に配置される第2中間層(33)とを備え、前記第1中間層及び前記第2中間層は、前記光学シートの上端部から下端部までの範囲において、それぞれ層厚が均等であることを特徴とする表示装置である。
・第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明の表示装置(10)であって、前記反射層(22)は、前記光学シート(20)の特定領域に形成された金属層であることを特徴とする表示装置である。
・第5の発明は、第1から第3までのいずれかの発明の表示装置(10)であって、前記反射層(22)は、誘電体多層膜であることを特徴とする表示装置である。
本発明によれば、設計及び製造が容易で、良好な光学性能を得ることができ、且つ映像源を配置する領域の自由度を向上させた表示装置を提供することができる。
第1実施形態の表示装置10を配置した自動車1の運転席周辺を示す図である。 第1実施形態の表示装置10を説明する図である。 第1実施形態の光学シート20の製造方法を説明する図である。 第2実施形態の表示装置10を説明する図である。 第3実施形態の表示装置10を説明する図である。 第4実施形態のフロントウィンドウ2を説明する図である。 第5実施形態のフロントウィンドウ2を説明する図である。 第6実施形態の光学シート20を説明する図である。 第7、第8及び第9実施形態の各フロントウィンドウ2を説明する図である。 第1実施形態の光学シート20を配置する領域を説明する図である。 第3実施形態の光学シート20を配置する領域を説明する図である。
以下、本発明に係る表示装置を、自動車のフロントウィンドウに搭載されるヘッドアップディスプレイ(HUD)に適用した実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の表示装置10を配置した自動車1の運転席周辺を示す図である。図1(a)は、自動車1の運転席からフロントウィンドウ2側(自動車の進行方向側)を見た状態を示す図である。図1(b)は、図1(a)のb部断面からの矢視図であり、図1(c)は、図1(a)のc部矢視図、すなわち運転席を上側から見た図である。
図2は、第1実施形態の表示装置10を説明する図である。図2(a)は、光学シート20の厚み方向の運転者側から見た正面図である。図2(b)は、光学シート20の左右方向の中心線上における断面、すなわち図2(a)のb部断面を示す図である。図2(c)は、厚み方向(Y方向)に平行であって、単位光学形状21aの配列方向に平行な断面における断面、すなわち図2(a)のc部断面を示す図である。
なお、図2を含め以下に示す図中及び以下の説明において、理解を容易にするために、光学シートの上下方向をZ方向とし、厚み方向をY方向とし、左右方向をX方向とする。ここで、上下方向(Z方向)のうち−Z側を下側とし、+Z側を上側とする。また、厚み方向(X方向)のうち−Y側を背面側とし、+Y側を運転者側とする。また、左右方向(X方向)のうち−X側を左側とし、+X側を右側とする。
本実施形態の自動車1は、図1に示すように、車内側から見て、フロントウィンドウ2の右側に運転席が設けられ、フロントウィンドウ2の下方側に内装パネル3が配置されている。また、自動車1には、表示装置10が設けられている。表示装置10を構成する光学シート20(後述する)は、フロントウィンドウ2の内側(車内側)の面の右側に配置されている。
内装パネル3は、フロントウィンドウ2の下方側に配置された化粧パネルであり、その右側に自動車の操縦桿となるハンドル4や、自動車の速度計等の計器類5が配置されている。また、内装パネル3には、表示装置10を構成する映像源11(後述する)等が配置されている。
表示装置10は、自動車1の速度や、方向指示器の状態等を、運転者の視線上に表示することができる装置、いわゆるヘッドアップディスプレイ装置であり、自動車1を運転する運転者が視線を反らすことなく、自動車1の速度等の状態を把握することができる。
表示装置10は、映像源11、投射光学系12、光学シート20等を備えている。表示装置10は、映像源11から出射した速度情報等の映像光を、光学シート20を介して運転者側に投影する。具体的には、表示装置10は、映像源11で結像された映像光を、投射光学系12を介して光学シート20へ入射させて運転者側に映像情報を反射する。本実施形態では、表示装置10は、自動車1の運転席に搭載されるヘッドアップディスプレイとして説明するが、これに限定されるものでなく、他の乗り物、例えば、航空機や、鉄道等に搭載されるヘッドアップディスプレイであってもよい。
映像源11は、映像光を表示するディスプレイであり、例えば、透過型の液晶表示デバイスや、反射型の液晶表示デバイス、有機EL等を使用することができる。本実施形態の映像源11は、図1に示すように、運転席からフロントウィンドウ2側を見て、光学シート20の下方側であって、光学シート20よりも左側の位置に投射光学系12とともに配置されている。
具体的には、映像源11は、図2(a)に示すように、光学シート20の厚み方向(Y方向)から見た状態において、映像源11の映像光Lの出射位置11aと光学シート20の幾何学的中心C1とを結ぶ線分が、光学シート20の幾何学的中心C1を通り、上下方向(Z方向)に平行な線に対して右側に傾斜するようにして配置されている。これにより、表示装置10は、運転席のハンドル4や計器類5の周囲を避けて映像源11を配置することができ、運転席内における映像源11の配置位置の自由度を向上させることができる。ここで、映像源11の出射位置11aとは、映像源11の映像光Lが出射する面の幾何学的中心となる位置である。
投射光学系12は、映像源11の出射位置11aに配置され、映像源11から出射された映像光を投射する複数のレンズ群から構成される光学系である。
光学シート20は、光透過性を有する層であり、図1に示すように、フロントウィンドウ2の内側(車内側)の面の右側(運転席前)に貼り付けられている。光学シート20は、図2(b)に示すように、運転者側(+Y側)から順に光学形状層(第1光学形状層)21、反射層(金属層)22、背面層(第2光学形状層)23が積層されている。光学シート20は、運転者の視界を妨げない観点から、フロントウィンドウ2を通して運転席から見える自動車の進行方向の光の一部を、光学シート20の背面側から運転者側へ透過させて、その光と映像光とを重ねて見せる、いわゆるシースルー機能を備えている。
光学形状層21は、光透過性を有する層であり、図2(a)に示すように、単位光学形状21aが平行に複数配列されたリニアフレネルレンズ形状を、その背面側(−Y側)の面に有している。
単位光学形状21aは、図2(c)に示すように、シート面(XZ面)に直交する方向(厚み方向、Y方向)に平行であって、単位光学形状21aの配列方向R1に平行な断面における断面形状が、略三角形形状である。
単位光学形状21aは、背面側に凸であり、映像光が直接入射する入射面(第1傾斜面)21bと、この入射面21bと対向する対向面(第2傾斜面)21cとを備えている。本実施形態では、単位光学形状21aは、入射面21bが頂部tを挟んで対向面21cよりも上側(+Z側)に位置している。
この単位光学形状21aは、光学シート20のシート面内(XZ面内)において、その配列方向R1に直交する方向に延在している。
単位光学形状21aの配列方向R1は、図2(a)に示すように、光学シート20を厚み方向(Y方向)から見た場合において、映像源11の映像光Lの出射位置11aと光学シート20の幾何学的中心C1とを通る線分と同じ側、すなわち本実施形態では右側(+X側)に傾斜している。このような構成にすることによって、光学シート20は、光学シート20に対して左側斜め下側に配置される映像源11から投射される映像光を効率よく運転者側に反射することができる。
ここで、単位光学形状21aの入射面21bが、シート面(XZ面)に平行な面となす角度は、αである。また、対向面21cがシート面に平行な面となす角度は、β(β>α)である。さらに、単位光学形状21aの配列ピッチは、Pであり、単位光学形状21aの高さ(厚み方向における頂部tから単位光学形状21a間の谷底となる部位vまでの寸法)は、hである。
配列ピッチPは、単位光学形状21aが起因となる筋状のラインが視認されてしまうのを抑制する観点から、100〜2000μmの範囲で形成されるのが望ましい。また、角度αは10〜50°、角度βは70〜110°、高さhは10〜1500μmの範囲で形成されるのが望ましく、角度αは20〜40°、角度βは90°、高さhは100〜1000μmの範囲で形成されるのが更に望ましい。
理解を容易にするために、図2では、単位光学形状21aの配列ピッチP、角度α,βは、単位光学形状21aの配列方向において一定であるように示している。本実施形態の単位光学形状21aは、配列ピッチP、角度β等が一定であるが、角度αが単位光学形状21aの配列方向において映像源11から離れるにつれて次第に大きくなってもよく、また、それに伴い高さhも変動してもよい。
なお、これに限らず、配列ピッチPは、単位光学形状21aの配列方向に沿って次第に変化する形態等としてもよく、映像源から投影される映像の大きさや、映像源11の投射角度(光学シート20の運転者側の面への映像光の入射角度)、運転者側に反射する映像のサイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜変更可能である。
光学形状層21は、ウレタンアクリレートやエポキシアクリレート等の紫外線硬化性樹脂によりUV成形法等によって形成されている。なお、光学形状層21は、電子線硬化性樹脂等の他の電離放射線硬化性樹脂により形成されてもよい。また、光学形状層21は、熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂、上述の紫外線硬化性樹脂と熱硬化性樹脂とを組み合わせた樹脂、熱可塑性樹脂と紫外線硬化性樹脂とを組み合わせた樹脂等によって形成されてもよい。
光学形状層21は、背面側に形成される単位光学形状21aに応じて、プレス成形法等により形成してもよい。このような光学形状層21の場合には、接合層等を介して透明基材に積層する形態としてもよい。
反射層22は、入射した光の一部を反射し、その他を透過する半透過型の反射層、いわゆるハーフミラーである。反射層22の反射率と透過率の割合は、適宜設定することができる。なお、映像光を良好に反射させるとともに、自動車の進行方向側から入射する光を十分に透過させて、運転者の視界を良好にする観点から、透過率が70%以上の範囲であることが望ましい。
反射層22は、光反射性の高い金属、例えば、アルミニウムや、銀、ニッケル等により形成されている。本実施形態では反射層22は、アルミニウムを蒸着することにより形成されている。また、これに限らず反射層22は、光反射性の高い金属をスパッタリングしたり、金属箔を転写したり、金属薄膜片を含有した塗料を塗布したりする等により形成されてもよい。
本実施形態の反射層22は、アルミニウムの蒸着によって約40〜60Åの厚みに形成されているが、光の透過率を上述の好ましい範囲に設定できるのであれば、その材料等に応じて厚さを自由に設定することができる。
なお、本実施形態の反射層22は、入射面21bの全面に形成されるが、これに限らず、入射面21bの一部に形成されていてもよい。
背面層23は、光学形状層21の背面側(−Y側)の面に設けられた層であり、光学シート20の最背面を平坦にするために設けられている。背面層23は、光透過性の高いウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂等から形成され、その屈折率は光学形状層21と同等である。背面層23の背面側の面は、不図示の接合層を介してフロントウィンドウ2に接合される面であり、フロントウィンドウ2を介して背面側から光学シート20内に入射する光の入射面である。
なお、光学シート20をフロントウィンドウ2に接合する接合層は、光透過性を有する粘着剤や接着剤を用いることができ、例えば、アクリル樹脂や、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等を用いることが可能である。
次に、本実施形態の光学シート20へ入射する映像光L及び外界からの光Gについて説明する。
図1(b)に示すように、映像源11から投射された映像光Lは、投射光学系12を介して、光学シート20の運転者側の面へ入射する。光学シート20に入射した映像光Lの一部の光L1は、単位光学形状21aの入射面21bに入射し、反射層22において運転者側へ反射する。そして、外界からの光Gは、その一部が光学シート20の背面側から運転者側へ透過する。そのため、運転者は、外界からの光Gと映像光Lとを重ねて見ることができる。また、映像光Lの他の一部の光L2は、反射層22を透過した後、背面層23を透過して、光学シート20の背面側(−Y側)の面から出射する。
次に、第1実施形態の光学シート20の製造方法の一例について説明する。
図3は、第1実施形態の光学シート20の製造方法を説明する図である。図3の各図は、光学シート20が製造されるまでの過程を示す図である。
まず、図3(a)に示すように、単位光学形状21a(入射面21b、対向面21c)に対応する凹凸形状が設けられた金型(不図示)を使用して、光学シート20を構成する光学形状層21をUV成形法等により形成する。
次に、図3(b)に示すように、単位光学形状21aの入射面21b上に、真空蒸着法により蒸着金属(アルミニウム)ALを蒸着して反射層22を形成する。本実施形態では、真空蒸着装置を使用し、真空状態下においてアルミニウムを加熱、溶融して、光学形状層21の入射面21bに対してそのアルミニウムを蒸着する。
続いて、図3(c)に示すように、光学形状層21の単位光学形状21aが形成された側の面に、背面層23を構成する樹脂を充填し、平坦面が形成された金型によって押圧する。そして、硬化させた後に離型することにより、背面層23を形成することができる。以上の過程により、光学形状層21、反射層22、背面層23が順に積層された光学シート20が完成する。
以上説明したように、第1実施形態の表示装置10によれば、映像源11から投射された映像光Lのうち、運転者側に届く光のほとんどは、光学シート20の単位光学形状21aで反射した光となる。そのため、表示装置10においては、従来の合わせガラスにHUDの映像光を投影したときのように、光の屈折により映像光が二重に見えることがなく、運転者に対してより鮮明な映像を表示することができる。
また、光学シート20の単位光学形状21aにおいて、入射面21bがシート面(XZ面)に平行な面となす角度α及び対向面21cがシート面に平行な面となす角度βは、光学シート20が貼り付けられたフロントウィンドウ2を自動車1に取り付けたときの傾斜角度、映像源2からの映像光の投射角度等に応じて容易に設計できる。また、光学形状層21は、例えば、ロールツーロール方式等の手法を用いることにより、設計通りの形状を容易に製造することができる。
また、光学シート20の厚み方向(Y方向)から見た場合において、映像源11の映像光Lの出射位置11aと光学シート20の幾何学的中心C1とを結ぶ線分が、光学シート20の幾何学的中心C1を通り、上下方向(Z方向)に平行な線に対して右側に傾斜している。これにより、本実施形態の表示装置10は、映像源11をハンドル4や計器類5が多数配置される光学シート20の下側の領域(フロントウィンドウ2の右下側の領域)を避けて配置することができ、自動車1の運転席に対する映像源11の配置位置の自由度を向上させることができる。
したがって、第1実施形態の表示装置10においては、光学シート20の設計及び製造が容易であり、良好な光学性能を得ることができる。また、第1実施形態の表示装置10においては、映像源11を配置する領域の自由度を向上させることができる。
また、第1実施形態の表示装置10は、単位光学形状21aの配列方向R1が、光学シート20の厚み方向(Y方向)から見た場合において、映像源11の映像光Lの出射位置11aと光学シート20の幾何学的中心C1とを結ぶ線分と同じ側(右側)に傾斜している。これにより、第1実施形態の表示装置10は、光学シート20に対して左側斜め下側から投射される映像光を運転者側により効率よく反射することができる。
また、人間の眼は、左右方向に延在するラインが、左右方向に対して傾斜した方向や、上下方向に延在するライン等よりも視認され易くなる傾向である。そのため、上述のように、単位光学形状21aの配列方向R1を、出射位置11aと光学シート20の幾何学的中心C1とを結ぶ線分と同じ側(右側)に傾斜させることによって、単位光学形状21aが起因となるライン(図2(a)中の破線)を左右方向(X方向)に対して傾斜させることができ、運転者の眼に視認され難くすることができる。
また、第1実施形態の光学シート20は、映像光Lを反射層22において運転者側へ反射するため、中間層の断面を楔形状とした従来の合わせガラスに比べて反射率が高くなり、運転者に対してより明るい映像を表示できる。また、映像源11として高出力の光源を用いる必要がないため、消費電力の削減及び高寿命化を達成できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の表示装置10について説明する。
以下の説明及び図面において、第1実施形態と同等の機能を果たす部材、装置等には、第1実施形態と同一の符号を付して、重複する説明を適宜に省略する(他の実施形態についても同様とする)。
図4は、第2実施形態の表示装置10を説明する図である。図4(a)は、光学シート20の厚み方向の運転者側から見た正面図である。図4(b)は、厚み方向(Y方向)に平行であって、単位光学形状21aの配列方向に平行な断面における断面図、すなわち図4(a)のb部断面を示す図である。
第2実施形態の表示装置10は、図4に示すように、光学シート20の光学形状層21に設けられる単位光学形状21aが、サーキュラーフレネルレンズ形状に形成されている点において、第1実施形態の表示装置10と相違する。
光学シート20は、第1実施形態の光学シート20と同様に、フロントウィンドウ2の内側の面(車内側)の右側(運転席前)に配置されており(図1参照)、運転者側から順に光学形状層21、反射層22、背面層23が積層されている。
光学形状層21は、光透過性を有する層であり、図4(a)に示すように、点C2を中心として単位光学形状21aが同心円状に複数配列されたサーキュラーフレネルレンズ形状を、その背面側(−Y側)の面に有している。このサーキュラーフレネルレンズ形状は、その光学的中心(フレネルセンター)C2が、厚み方向(Y方向)から見て光学シート20の外形よりも外側(本実施形態では光学シート20の左下側)に位置している。
第2実施形態の単位光学形状21aは、光学シート20の厚み方向から見た場合において、この光学的中心C2と光学シート20の幾何学的中心C1とを結ぶ線分が、映像源11の映像光Lの出射位置11aと光学シート20の幾何学的中心C1とを結ぶ線分と同じ側に傾斜している。このような構成にすることによって、光学シート20は、左側斜め下側から投射される映像光を効率よく運転者側に反射することができる。
単位光学形状21aは、図4(b)に示すように、シート面(XZ面)に直交する方向(厚み方向、Y方向)に平行であって、単位光学形状21aの配列方向に平行な断面における断面形状が、略三角形形状である。
単位光学形状21aは、背面側に凸であり、映像光が直接入射する入射面21bと、この入射面21bと対向する対向面21cとを備えている。
第2実施形態では、図2(a)に示す使用状態において、単位光学形状21aは、入射面21bが頂部tを挟んで対向面21cよりも上側(+Z側)に位置している。
ここで、単位光学形状21aの入射面21bが、シート面(XZ面)に平行な面となす角度は、α2である。また、対向面21cがシート面に平行な面となす角度は、β2(β2>α2)である。さらに、単位光学形状21aの配列ピッチは、P2であり、単位光学形状21aの高さ(厚み方向における頂部tから単位光学形状21a間の谷底となる点vまでの寸法)は、h2である。なお、配列ピッチP2は100〜600μm、角度α2は1〜40°、角度β2は80〜100°、高さ2は1〜500μmの範囲で形成されるのが望ましい。また、配列ピッチP2は200〜500μm、角度α2は5〜30°、角度β2は90°、高さh2は100〜300μmの範囲で形成されるのが更に望ましい。
図4では、理解を容易にするために、単位光学形状21aの配列ピッチP2、角度α2,β2は、単位光学形状21aの配列方向において一定であるように示している。しかし、本実施形態の単位光学形状21aは、実際には、配列ピッチP2等が一定であるが、角度α2が単位光学形状21aの配列方向においてフレネルセンターとなる点C2から離れるにつれて次第に大きくなっている。また、それに伴い高さh2も変動している。
なお、これに限らず、配列ピッチP2は、単位光学形状21aの配列方向に沿って次第に変化する形態等としてもよく、映像源11から投影される映像の大きさや、映像源11の投射角度(光学シート20の運転者側の面への映像光の入射角度)、運転者側に反射する映像のサイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜変更可能である。
以上説明した第2実施形態の表示装置10は、第1実施形態と同様に、光学シート20の設計及び製造が容易であり、良好な光学性能を得ることができる。また、第2実施形態の表示装置10においても、第1実施形態と同様に、映像源11をハンドル4や計器類5が多数配置される光学シート20の下側の領域(フロントウィンドウ2の右下側の領域)を避けて配置することができるため、自動車1の運転席に対する映像源11の配置位置の自由度を向上させることができる。
また、第2実施形態の表示装置10においては、単位光学形状21aがサーキュラーフレネル形状に形成され、サーキュラーフレネルレンズ形状の光学的中心C2が、光学シート20の厚み方向から見て、光学シート20の外形よりも外側に位置しており、光学シート20の厚み方向から見た場合において、光学的中心C2と光学シート20の幾何学的中心C1とを結ぶ線分が、映像源11の映像光Lの出射位置11aと光学シート20の幾何学的中心C1とを結ぶ線分と同じ右側に傾斜している。これにより、本実施形態の表示装置10は、光学シート20に対して左斜め下側から投射される映像光をより効率よく運転者側に反射することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の表示装置10について説明する。
図5は、第3実施形態の表示装置10を説明する図である。図5(a)は、フロントウィンドウ2の左右方向の中心線上における断面図であり、図2(b)のb部断面に相当する部分断面図である。また、図5(b)は、第3実施形態におけるフロントウィンドウ2の他の構成を示す断面図である。
第3実施形態の表示装置10は、映像源11、投射光学系12、光学シート20を含むフロントウィンドウ2を備えている。このうち、映像源11、投射光学系12の構成は、第1実施形態の表示装置10と同じであるため、ここでは相違点についてのみ説明する。
第3実施形態の表示装置10において、光学シート20は、フロントウィンドウ2の内部に配置されている。すなわち、本実施形態の光学シート20は、後述する2枚のガラス(31、34)の間に挟まれてフロントウィンドウ2と一体に成形された、いわゆる合わせガラスの形態で使用される。光学シート20は、フロントウィンドウ2の全面に配置されている。
図5(a)に示すように、本実施形態のフロントウィンドウ2は、第1ガラス(第1支持体)31、第1中間層32、光学シート20、第2中間層33及び第2ガラス(第2支持体)34を備えている。
第1ガラス31は、フロントウィンドウ2の最も室内側に配置された透明な部材である。第1ガラス31としては、例えば、ソーダライムガラス(青板ガラス)、硼珪酸ガラス(白板ガラス)、石英ガラス、ソーダガラス、カリガラス等の材料を用いることができる。また、第1ガラス31の厚みは、2〜3mmの範囲とすることが好ましい。
第1中間層32は、第1ガラス31と光学シート20との間に配置された層である。第1ガラス31及び光学シート20は、第1中間層32により接合されている。第1中間層32は、フロントウィンドウ2の破損時に、第1ガラス31の破片が飛散するのを防止するために配置されている。第1中間層32としては、例えば、PVB(ポリビニルブリラール)を用いることができる。第1中間層32の厚みは、0.3〜0.8mmの範囲とすることが好ましい。また、第1中間層32の屈折率は、第1ガラス31、光学形状層21(光学シート20)と同等であることが望ましい。
光学シート20は、第1実施形態の光学シート20と同じく、入射した光の一部を運転者側に反射し、その他の光を透過させるシートである。光学シート20の基本的な構成は、第1実施形態と同じである。本実施形態の光学シート20は、光学形状層21の運転者側(+Y側)に基材層24を備えている点において、第1実施形態と相違する。
基材層24は、光学形状層21を形成する際のベースとなる平板状の部材である。基材層24は、例えば、光透過性の高いPET等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂等から形成される。
第2中間層33は、第2ガラス34と光学シート20との間に配置された層である。第2ガラス34及び光学シート20は、第2中間層33により接合されている。第2中間層33は、フロントウィンドウ2の破損時に、第2ガラス34の破片が飛散するのを防止するために配置されている。第2中間層33としては、第1中間層32と同じく、PVBを用いることができる。第2中間層33の厚みは、0.3〜0.8mmの範囲とすることが好ましい。また、第2中間層33の屈折率は、第1ガラス31、光学形状層21と同等であることが望ましい。
第2ガラス34は、光学シート20の最も背面側(+Z側)に配置された透明な部材である。第2ガラス34としては、第1ガラス31と同じ材料を用いることができる。また、第2ガラス34の厚みは、2〜3mmの範囲とすることが好ましい。
本実施形態のフロントウィンドウ2において、第1中間層32及び第2中間層33は、フロントウィンドウ2の上端部(+Z方向の最上端部)から下端部(−Z方向の最下端部)までの範囲において、それぞれ層厚が均等となるように形成されている。すなわち、フロントウィンドウ2において、第1中間層32及び第2中間層33の断面は、楔形状ではなく、上端部から下端部までの範囲において層厚が均等な矩形状となる。したがって、中間層の断面を楔形状とした従来の合わせガラスに比べて、光学シート20を含むフロントウィンドウ2の設計及び製造が容易となる。
次に、本実施形態のフロントウィンドウ2に入射する映像光L及び外界からの光Gの動きについて説明する。
図5(a)に示すように、映像源11から投射された映像光Lは、投射光学系12を介して、フロントウィンドウ2の運転者側の面へ入射する。フロントウィンドウ2に入射した映像光Lの一部の光L1は、第1ガラス31、第1中間層32及び基材層24を透過して、単位光学形状21aの入射面21bに入射し、反射層22において運転者側へ反射する。そして、外界からの光Gは、その一部がフロントウィンドウ2の背面側から運転者側へ透過する。そのため、運転者は、外界からの光Gと映像光Lとを重ねて見ることができる。また、映像光Lの他の一部の光L2は、反射層22を透過した後、背面層23、第2中間層33及び第2ガラス34を透過して、フロントウィンドウ2の背面側(+Z側)の面から出射する。さらに、映像光Lの他の一部の光L3は、フロントウィンドウ2の第1ガラス31により、斜め上側(+Y側)へ反射する。そのため、光L3は、そのほとんどが運転者側に届くことはない。
また、第3実施形態における光学シート20は、図5(b)に示すような構成としてもよい。図5(b)に示す光学シート20は、光学形状層21と第1中間層32との間及び背面層23と第2中間層33との間に、それぞれ基材層24が設けられている点において、図5(a)に示す光学シート20と相違する。その他の構成は、図5(a)に示す光学シート20と同じである。本実施形態の光学シート20を備えたフロントウィンドウ2においても、図5(a)に示すフロントウィンドウ2と同様の光学特性が得られる。
また、本実施形態においては、基材層24が運転者側に配置されているため、光学シート20の運転席側の平坦性を向上させることができる。そのため、光学シート20の光学性能をより向上させることができる。
以上説明した第3実施形態のフロントウィンドウ2は、上端部から下端部までの範囲において、それぞれ層厚が均等であるため、中間層の断面を楔形状とした従来の合わせガラスに比べて、設計及び製造が容易であり、低コストで製造することができる。
そのため、第3実施形態のフロントウィンドウ2を備えた表示装置10は、第1実施形態と同様に、光学シート20の設計及び製造が容易であり、良好な光学性能を得ることができる。また、第3実施形態の表示装置10においては、第1実施形態と同様に、映像源11をハンドル4や計器類5が多数配置される光学シート20の下側の領域を避けて配置することができるため、自動車1の運転席に対する映像源11の配置位置の自由度を向上させることができる。
また、本実施形態の光学シート20は、フロントウィンドウ2と一体に成形されているため、光学シート20をフロントウィンドウ2から目立たなくすることができる。したがって、本実施形態のフロントウィンドウ2を実装した自動車1の外観をより向上させることができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態として、光学形状層21の一部に反射層22が形成されたフロントウィンドウ2について説明する。
図6は、第4実施形態のフロントウィンドウ2を説明する図である。図6(a)は、第4実施形態におけるフロントウィンドウ2の断面図であり、図5(a)に相当する部分断面図である。図6(b)は、光学形状層21の一部に反射層22を形成する手法を説明する図である。
先に説明した第3実施形態では、光学シート20がフロントウィンドウ2と一体に成形されている。この第3実施形態の構成において、反射層22は、光学形状層21の全域に形成されている。他方、第3実施形態の構成において、反射層22を、光学形状層21の一部の領域に形成してもよい。例えば、第1実施形態のように、フロントウィンドウ2において、運転席前のみに映像を投影する場合である。
図6(a)に示すように、第4実施形態の光学シート20は、反射層22が光学形状層21の一部の領域に形成されている。光学形状層21において、反射層22が形成されていない領域には、背面層23を構成する樹脂が充填される。すなわち、光学形状層21において、反射層22が形成されていない領域の面は、背面層23と直接に接合される。これにより、光学シート20の厚みは、上下方向(Z方向)において均等となる。
光学形状層21の一部の領域に反射層22を形成するには、例えば、図6(b)に示すように、単位光学形状21aの入射面21b上に、真空蒸着法により蒸着金属(アルミニウム)ALを蒸着する際に、光学形状層21の単位光学形状21aが形成された側にステンシルマスク100を配置する。このステンシルマスク100は、光学形状層21において、反射層22を形成する部分にのみ開口101が形成された板状の部材である。ステンシルマスク100を配置し、単位光学形状21aの入射面21b上に蒸着金属ALをマスキング蒸着することにより、光学形状層21の一部の領域に反射層22を形成することができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態として、フロントウィンドウ2の一部に光学シート20が配置された構成について説明する。
図7は、第5実施形態のフロントウィンドウ2を説明する図であり、図5(a)に相当する部分断面図である。
図7に示すように、第5実施形態のフロントウィンドウ2は、反射層22による映像の投影が必要な部分にのみ光学シート20が配置されている。この光学シート20の構成は、第3実施形態と同じである。フロントウィンドウ2において、光学シート20が配置されていない領域には、中間層35が配置されている。中間層35は、光学シート20が配置される部分のみが矩形状に切り抜かれたシート材である。中間層35としては、第1中間層32及び第2中間層33と同様に、PVBを用いることができる。中間層35を、光学シート20と同じ厚みとすることにより、光学シート20及び中間層35の配置された層の厚みを、上下方向(Z方向)において均等にすることができる。
本実施形態の構成は、例えば、第1実施形態のように、フロントウィンドウ2において、運転席前のみに映像を投影する場合に適用される。
(第6実施形態)
次に、単位光学形状21a(入射面21b)に形成される反射層22として、誘電体多層膜を形成した実施形態について説明する。図8は、第6実施形態の光学シート20を説明する図であり、誘電体多層膜からなる反射層22が形成された単位光学形状21aの部分断面図である。
誘電体多層膜は、屈折率の高い誘電体膜(以下、「誘電体膜DH」ともいう)と屈折率の低い誘電体膜(以下、「誘電体膜DL」ともいう)とを交互に積層した膜である。本実施形態では、単位光学形状21aの入射面21bの上に、誘電体膜DH及び誘電体膜DL(以下、「層」ともいう)を5層形成することにより反射層22としている。
誘電体多層膜は、層数により、反射率及び透過率の割合を制御することができる。誘電体多層膜は、層数を多くすると、入射した光が減衰して反射光となるため、ほとんど透過しなくなる。そのため、透過率を70%以上とするためには、誘電体多層膜の層数を3〜7層の範囲に設定することが望ましい。
誘電体多層膜は、誘電体膜DHとして、例えばTiO、Ta等を用いることができる。また、誘電体膜DLとして、例えば、SiO、MgF等を用いることができる。これらの誘電体膜は、例えば、真空蒸着、スパッタ等の手法により形成することができる。
誘電体膜DH及び誘電体膜DLは、光を吸収しないため、アルミニウム等の金属に比べて高い反射率を得ることができる。本発明者らの実験によると、同じ条件下で作製した光学シート20において、透過率を共に70%とした場合、アルミニウムの蒸着膜の反射率が1.5%であったのに対し、誘電体多層膜の反射率は30%となった。
(第7、第8、第9実施形態)
次に、遮熱、遮音等の機能を備えたフロントウィンドウの各実施形態について説明する。
図9は、第7、第8及び第9実施形態の各フロントウィンドウ2を説明する図であり、いずれも図5(a)に相当する部分断面図である。
図9(a)は、第7実施形態におけるフロントウィンドウ2の断面図である。
図9(a)に示すように、第7実施形態のフロントウィンドウ2は、基材層24と第1中間層32との間に熱線反射層36が配置されている。熱線反射層36は、外界から入射する熱線を反射する層であり、光学シート20よりも運転者側(+Y側)に配置されている。また、熱線反射層36は、光学シート20と同様に、フロントウィンドウ2の全面に配置されている。
熱線反射層36としては、例えば、コレステリック液晶を用いることができる。コレステリック液晶は、可視光線から赤外線の波長域において、所望の波長のみを選択的に反射させることができる。そのため、コレステリック液晶の組成を調製することにより、可視光を透過させ、赤外線(熱線)のみを反射させることができる。コレステリック液晶の原料としては、例えば、C0319(東京化成工業株式会社製)を用いることができる。
本実施形態のフロントウィンドウ2は、熱線反射層36を備えるため、外界から入射する熱線を効率良く遮断することができる。したがって、本実施形態のフロントウィンドウ2によれば、室内の冷房効率を向上させることができるとともに、省電力化を達成することができる。
図9(b)は、第8実施形態におけるフロントウィンドウ2の断面図である。
第8実施形態のフロントウィンドウ2は、光学シート20の背面層23が、遮音性の高い樹脂により形成されている。
遮音性の高い樹脂としては、ポリオレフィン系材料、エラストマー、ゲル等の、PVB、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)よりも硬度の低い樹脂であることが望ましい。例えば、ハイブラー5127(株式会社クラレ製)等を用いることができる。また、一般に、遮音層として使用されているPVBを用いることができる。背面層23として用いられる材料の屈折率は、光学形状層21と同等とすることが望ましい。
本実施形態のフロントウィンドウ2は、背面層23が遮音性の高い樹脂により形成されているため、光学シート20の厚みを増やすことなしに、室内における遮音性を向上させることができる。
図9(c)は、第9実施形態におけるフロントウィンドウ2の断面図である。
図9(c)に示すように、第9実施形態のフロントウィンドウ2は、基材層24と第1中間層32との間に熱線反射層36が配置されている。熱線反射層36は、第7実施形態と同様である。また、フロントウィンドウ2は、光学シート20の背面層23が、遮音性の高い樹脂により形成されている。遮音性の高い樹脂は、第8実施形態と同じである。
本実施形態のフロントウィンドウ2によれば、外界から入射する熱線を効率良く遮断することができ、且つ室内における遮音性を向上させることができる。
(第10実施形態)
次に、第10実施形態として、フロントウィンドウ2において、光学シート20を配置する領域等について説明する。
図10は、第1実施形態の光学シート20を配置する領域を説明する図であり、自動車1の運転席からフロントウィンドウ2側(自動車の進行方向側)を見た状態を示す図である。
図10(a)に示すように、光学シート20は、フロントウィンドウ2の内側の面の下部(左右方向の全面)に貼り付けてもよい。
また、図10(b)に示すように、光学シート20は、フロントウィンドウ2の内側の全面に貼り付けてもよい。
図10(a)及び(b)に示す光学シート20の配置は、第2実施形態の光学シート20にも適用することができる。
図11は、第3実施形態の光学シート20を配置する領域を説明する図であり、自動車1の運転席からフロントウィンドウ2側を見た状態を示す図である。第3実施形態の光学シート20は、フロントウィンドウ2と一体に成形された、合わせガラスの形態で使用される。
図11(a)に示すように、光学シート20は、フロントウィンドウ2の右側(運転席前)の領域に配置してもよい。
また、図11(b)に示すように、光学シート20は、フロントウィンドウ2の下部(左右方向の全面)に配置してもよい。
図11(a)及び(b)に示す実施形態では、例えば、図7に示す光学シート20の構成を適用することができる。図11(a)及び(b)に示すフロントウィンドウ2において、光学シート20が配置されていない領域には、透過率の高い中間層35(図7参照)が配置されているため、運転者は良好な視界を得ることができる。
また、図11(c)に示すように、第4実施形態の光学シート20(図6参照)を、フロントウィンドウ2の全面に配置してもよい。本実施形態の光学シート20において、反射層22は、フロントウィンドウ2の下部(左右方向の全面)にのみ形成されている。また、本実施形態の光学シート20において、フロントウィンドウ2の上部(左右方向の全面)には、反射層22が形成されていない。したがって、本実施形態の光学シート20は、フロントウィンドウ2の上部において、運転者の視界を妨げることのない十分な透過率を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、実施形態に記載した効果に限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態の構成は、適宜に組み合わせることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
(1)上述の実施形態において、単位光学形状21aの対向面21cに微細な凹凸形状を形成してもよい。光学形状層21及び背面層23が同一の屈折率を有する材料により形成されていても、両者に微小な屈折率差が生じる場合がある。その場合、対向面21cを透過する光の一部が、その対向面21cにおいて反射して、2重像(ゴースト)として運転者に視認されることがある。しかし、対向面21cに微細な凹凸形状を形成することによって、対向面21cに入射した光を拡散させて2重像の発生を抑制することができる。
(2)上述の実施形態において、表示装置10は、自動車1の運転席に配置される例を示したが、これに限定されるものでなく、他の乗り物の運転席等に配置されてもよい。また、表示装置10は、フロントウィンドウ2に限らず、サイドウィンドウ、リアウィンドウ等に配置されてもよい。さらに、表示装置10は、背景等の外界の光を透過する店舗等のショーウィンドウ等に適用することもできる。この場合、例えば、ショーウィンドウの内側の面に光学シート20(第1実施形態)を貼り付けて、光学シート20の左側又は右側の斜め下方又は上方に映像源11を配置することによって、店舗の外側からショーウィンドウに展示される商品を見せるとともに、映像源11から商品の情報等を表示することができる。
(3)上述の実施形態において、光学シート20の運転者側(+Y側)の面に、傷つき防止を目的としたハードコート処理を施してもよい。このハードコート処理は、例えば、光学シート20の運転者側の面に、ハードコート機能を有する紫外線硬化型樹脂(例えば、ウレタンアクリレート等)を塗布してハードコート層を形成してもよい。
1 自動車
2 フロントウィンドウ
10 表示装置
11 映像源
20 光学シート
21 光学形状層
21a 単位光学形状
21b 入射面
21c 対向面
22 反射層
23 背面層
31 第1ガラス
32 第1中間層
33 第2中間層
34 第2ガラス
36 熱線反射層

Claims (5)

  1. 映像光を投射する映像源と、
    前記映像源から投射された映像光の一部を観察者側に反射させる光学シートと、
    を備え、
    前記光学シートは、
    第1傾斜面及び第2傾斜面を有する単位光学形状が複数配列された第1光学形状層と、
    前記第1光学形状層の前記単位光学形状が設けられた側の面に積層される第2光学形状層と、
    前記第1傾斜面上の少なくとも一部に形成され、入射した光の一部を反射し、その他を透過する反射層と、
    を備え、
    前記映像源は、
    前記光学シートを厚み方向から見た場合に、前記映像光の出射位置と前記光学シートの幾何学的中心とを通る線分が、前記光学シートの幾何学的中心を通り、上下方向に平行な線に対して傾斜するように配置されること、
    を特徴とする表示装置。
  2. 請求項1に記載の表示装置であって、
    前記光学シートにおける前記第1光学形状層の配列方向は、前記光学シートを厚み方向から見た場合に、前記映像光の前記出射位置と前記光学シートの幾何学的中心とを通る線分と同じ側に傾斜していること、
    を特徴とする表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の表示装置であって、
    前記光学シートの観察者側に配置される第1支持体と、
    前記第1支持体と前記光学シートとの間に配置される第1中間層と、
    前記光学シートの観察者と反対側に配置される第2支持体と、
    前記光学シートと前記第2支持体との間に配置される第2中間層と、
    を備え、
    前記第1中間層及び前記第2中間層は、前記光学シートの上端部から下端部までの範囲において、それぞれ層厚が均等であること、
    を特徴とする表示装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の表示装置であって、
    前記反射層は、前記光学シートの特定領域に形成された金属層であること、
    を特徴とする表示装置。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の表示装置であって、
    前記反射層は、誘電体多層膜であること、
    を特徴とする表示装置。
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