JP7087806B2 - 映像表示システム - Google Patents

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本発明は、反射スクリーンを備えた映像表示システムに関する。
従来、映像源から投射される映像光を反射して表示する反射スクリーンとして、様々なものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。中でも、透明性を有する半透過型の反射スクリーンは、反射スクリーンの向こう側の景色を見ることができるため、意匠性に優れる等の理由により需要が高まっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2018-40892号公報
上記のような半透過型の反射スクリーンを車両のフロントウィンドウに設けて、プロジェクタから映像光を投射することにより、運転者に対して各種の情報を表示することが提案されている。しかし、従来の反射スクリーンでは、プロジェクタから投射される映像光の一部が運転者の視界を遮ることがあり、良好な視界を確保できるようにすることが要望されている。
本発明の課題は、良好な視界を確保できる映像表示システムを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されない。
第1の発明は、透明性を有し、投射された映像光の一部を拡散反射により表示する反射スクリーン(20)と、観察者側から前記反射スクリーンに向けて映像光を投射する映像源(LS)と、を備え、前記反射スクリーンで拡散反射された映像光を特定の観察位置で視認可能な映像表示システムであって、前記反射スクリーンは、光透過性を有し、単位光学形状部が複数配列されたフレネルレンズ形状の光学形状層と、前記光学形状層の少なくとも映像光が入射する位置に設けられ、入射した映像光の一部を拡散反射する反射層(24)と、を備え、前記反射スクリーンの左右方向(X方向)において、フレネルレンズ形状の光学的中心(C)が、前記反射スクリーンの幾何学的中心(A)からずれており、前記映像源は、前記反射スクリーンの前記フレネルレンズ形状の光学的中心を除いた前記光学形状層の領域(100)に映像光を投射するように配置され、前記観察位置は、前記反射スクリーンで拡散反射した映像光の輝度の半値角の範囲内に設けられている映像表示システム(1)に関する。
第2の発明は、第1の発明の映像表示システム(1)であって、前記観察位置は、前記反射スクリーンの左右方向における位置が、前記反射スクリーンの前記フレネルレンズ形状の光学的中心の位置と一致している映像表示システムである。
第3の発明は、第1又は第2の発明の映像表示システム(1)であって、前記反射スクリーンの前記フレネルレンズ形状の光学的中心は、前記反射スクリーンの表示領域内にあり、少なくとも一部に前記反射層が形成されていない光透過部(200)を有する映像表示システムである。
第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明の映像表示システム(1)であって、前記反射層は、入射した光の一部を透過する映像表示システムである。
第5の発明は、第1から第4までのいずれかの発明の映像表示システム(1)であって、前記映像源は、複数設けられ、各前記映像源(LS1,LS2)は、前記反射スクリーンの異なる領域にそれぞれ映像光を投射する映像表示システムである。
本発明によれば、良好な視界を確保できる映像表示システムを提供することができる。
第1実施形態の映像表示システム1を備えた自動車VCの運転席周辺を示す正面図である。 第1実施形態の映像表示システム1を備えた自動車VCの運転席周辺を示す平面図である。 映像表示システム1を構成する反射スクリーン20及びプロジェクタLSの配置を示す断面図である。 フロントウィンドウ2の部分断面図である。 反射スクリーン20を-z側から+z側に見たときの平面図である。 反射スクリーン20と観察位置との関係を説明する図である。 輝度分布における半値角を説明する図である。 反射スクリーン20の製造方法を説明する図である。 フロントウィンドウ2の製造方法を説明する図である。 第2実施形態の映像表示システム1Aを説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜に誇張している。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加えて、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態をも含むものとする。
本明細書中において、記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の映像表示システム1を備えた自動車VCの運転席周辺を示す正面図である。図1は、自動車VCの運転席側からフロントウィンドウ2の方向(自動車VCの進行方向)を見たときの状態を示している。
図2は、第1実施形態の映像表示システム1を備えた自動車VCの運転席周辺を示す平面図である。図2は、自動車VCの運転席をルーフ(不図示)側から下方に見たときの状態を示している。
図3は、映像表示システム1を構成する反射スクリーン20及びプロジェクタLSの配置を示す断面図である。
図1を含めた各図には、XYZ(xyz)の直交座標系を示している。この座標系では、自動車VCの左右方向(幅方向)をX方向、上下方向(鉛直方向)をY方向、自動車VCの進行方向をZ方向とする。X方向においては、右方向を+X方向とし、左方向を-X方向とする。Y方向においては、上方向を+Y方向とし、下方向を-Y方向とする。Z方向においては、自動車VCの後方方向を-Z方向とし、自動車VCの前方方向を+Z方向とする。なお、「方向」は、適宜に「側」ともいう。
また、フロントウィンドウ2の画面左右方向(水平方向)をx方向、画面上下方向をy方向、厚み方向をz方向とする。x方向においては、画面右方向を+x方向とし、画面左方向を-x方向とする。y方向においては、画面上方向を+y方向とし、画面下方向を-y方向とする。z方向においては、自動車VCの車内側を-z方向とし、自動車VCの車外(背面)側を+z方向とする。なお、フロントウィンドウ2の「画面」とは、内部に設けられた反射スクリーン20(後述)の表示領域を指している。本実施形態では、フロントウィンドウ2と反射スクリーン20の大きさがほぼ同じであるため、反射スクリーン20の表示領域を、適宜に「フロントウィンドウ2の画面」ともいう。
図1、図2に示すように、自動車VCは、車室内から見て前方側(+Z側)にフロントウィンドウ2と、内装パネル3と、を備える。
フロントウィンドウ2は、図3に示すように、厚み方向(z方向)において、自動車VCの進行方向(Z方向)に対して所定の角度で傾斜している。それに伴い、フロントウィンドウ2の画面上下方向(y方向)も、自動車VCの上下方向(Y方向)に対して所定の角度で傾斜している。
なお、本実施形態では、フロントウィンドウ2の画面を平面形状として説明するが、これに限定されるものでなく、例えば、車外(+Z)側に向けて全体が凸となる三次元の湾曲形状であってもよい。
内装パネル3は、フロントウィンドウ2の下方側(-Y側)に設けられた化粧パネルである。図1に示すように、内装パネル3の右側には、自動車VCの操縦桿となるハンドル4、速度計等の計器類5が配置されている。また、内装パネル3の内部には、後述するプロジェクタLS1及びLS2が配置されている。なお、図1等においては、プロジェクタLS1及びLS2が内装パネル3から露出した状態を示しているが、実際には内装パネル3から投射口のみが露出している。
自動車VCは、図2に示すように、フロントウィンドウ2の右側(+X側)且つ後方側(-Z側)に運転席Sが設けられている。運転者Dは、運転席Sに座ることにより、車外から入射する景色等の光のほか、反射スクリーン20(後述)で拡散反射した映像光を視認できる。以下、運転席Sの位置を、「映像光の観察位置」又は「観察位置」ともいう。なお、映像光の観察位置は、運転席Sに限らず、例えば、フロントウィンドウ2の左側(-X側)に設けられた助手席(不図示)であってもよい。
自動車VCは、図3に示すように、映像表示システム1を備える。映像表示システム1は、フロントウィンドウ2に各種の情報を表示する装置である。映像表示システム1は、反射スクリーン20と、プロジェクタ(映像源)LS1及びLS2と、を備える。
反射スクリーン20は、プロジェクタLS1及びLS2から投射される映像光の一部を、-Z側に位置する運転者へ向けて拡散反射により表示する光学部材である。反射スクリーン20は、フロントウィンドウ2の内部に設けられている。
反射スクリーン20は、プロジェクタLS1及びLS2から投射された映像光を拡散反射することにより映像を表示する。そのため、例えば、ヘッドアップディスプレイ装置用の映像源(例えば、液晶表示デバイス、有機ELデバイス等)から映像光を投射しても、反射スクリーン20に映像を表示することはできない。
フロントウィンドウ2は、後述する一対のガラス板(10、40)の間に、飛散防止用の中間層(30、50)及び反射スクリーン20を挟み込んだ合わせガラスとして構成されている。
反射スクリーン20は、映像光を投射しない使用状態において、運転者Dがフロントウィンドウ2の外側(+Z側)の景色を観察できる透明性を有する。すなわち、反射スクリーン20は、半透過型の反射スクリーンとして構成される。
前述したように、本実施形態において、反射スクリーン20の表示領域は、フロントウィンドウ2の大きさとほぼ同じである。反射スクリーン20の表示領域は、プロジェクタLS1及びLS2から投射された映像を表示可能な領域であり、フロントウィンドウ2の全面に映像が表示されるわけではない。実際に映像が表示されるのは、プロジェクタLS1及びLS2の投射範囲となる。プロジェクタLS1及びLS2の投射範囲は、それぞれ異なる。
図1では、フロントウィンドウ2の内部に設けられた反射スクリーン20の表示領域を斜線(想像線)で示している。また、斜線の表示領域は、反射層(後述)が形成された光反射部100(後述)の領域を示している。斜線が付されていない円形の領域は、反射層が形成されていない光透過部200(後述)を示している。本実施形態の光透過部200には、後述するフレネルレンズ形状の光学的中心が含まれる。フロントウィンドウ2の詳細な構成については、後述する。
プロジェクタLS1及びLS2(以下、総称して「プロジェクタLS」ともいう)は、映像光Lをフロントウィンドウ2(反射スクリーン20)へ投射する映像源である。プロジェクタLSは、短焦点型のプロジェクタとして構成されている。プロジェクタLSのうち、プロジェクタLS1は、フロントウィンドウ2の画面右方向(+x方向)であって、フロントウィンドウ2の画面下方向(-y方向)に配置されている。また、プロジェクタLS2は、フロントウィンドウ2の画面左方向(-x方向)であって、フロントウィンドウ2の画面下方向(-y方向)に配置されている。
プロジェクタLS1及びLS2は、図1及び図2に示すように、反射スクリーン20の異なる領域にそれぞれ映像光を投射するように配置される。すなわち、プロジェクタLS1は、主にフロントウィンドウ2の画面右方向(+x方向)且つ画面下方向(-y方向)の領域に映像光を投射する。また、プロジェクタLS2は、主にフロントウィンドウ2の画面左方向(-x方向)且つ画面下方向(-y方向)の領域に映像光を投射する。プロジェクタLS1及びLS2が反射スクリーン20に映像光を投射する領域は、いずれも光透過部200を除いた光反射部100の領域である。
なお、プロジェクタLSを配置する位置は、図1等に示す位置に限定されるものでなく、自動車VCの内装のデザインや、表示内容、表示位置に基づいて、適宜に変更してもよい。また、プロジェクタの数は、2台に限らず、1台でもよいし、3台以上でもよい。
プロジェクタLSは、従来の汎用プロジェクタに比べて、反射スクリーン20の運転者側(-Z側)からの距離が大幅に短い位置から、斜め上方に向けて映像光Lを投射できる。そのため、プロジェクタLSは、従来の汎用プロジェクタに比べて、フロントウィンドウ2(反射スクリーン20)までの投射距離が短い。また、プロジェクタLSは、投射される映像光Lが反射スクリーン20に入射する角度が大きく、入射する角度の変化量(最小値から最大値までの変化量)も大きい。
次に、フロントウィンドウ2の構成について説明する。
図4は、フロントウィンドウ2の部分断面図であり、図3のα部に相当する範囲の拡大図である。図4は、図3と同じく、フロントウィンドウ2を+x側から-x側に見たときの断面であり、光反射部100となる領域の断面を示している。また、図4では、フロントウィンドウ2を鉛直方向(Y方向)と平行に描いている。
図5は、反射スクリーン20を-z側から+z側に見たときの平面図である。
図4に示すように、フロントウィンドウ2は、第1ガラス板10と、反射スクリーン20と、第1中間層30と、第2ガラス板40と、第2中間層50と、を備える。
第1ガラス板10は、フロントウィンドウ2において、最も室内側(-z側)に配置される透明な部材である。第1ガラス板10としては、例えば、ソーダライムガラス(青板ガラス)、硼珪酸ガラス(白板ガラス)、石英ガラス、ソーダガラス、カリガラス等の材料を用いることができる。また、第1ガラス板10の厚みは、例えば、2~3mmの範囲とすることが好ましい。
反射スクリーン20は、第1中間層30を挟んで第1ガラス板10の背面側(+z側)に設けられる層である。図4に示すように、反射スクリーン20は、基材層21と、第1光学形状層22と、第2光学形状層23と、反射層24と、を備える。このうち、第1光学形状層22、第2光学形状層23及び反射層24は、光学形状層を構成する。
反射スクリーン20は、図3に示すように、第1ガラス板10を介して入射した光の一部を運転者側(-Z側)に拡散反射し、その他を背面側(+Z側)に透過する光反射部100と、入射した光を背面側(+Z側)に透過する光透過部200と、を有する。
光透過部200となる領域は、図5に示すように、反射スクリーン20を厚み方向(z方向)から見た平面視において、フレネルレンズ形状の光学的中心Cを含む円形の領域である。光透過部200に対応する領域の光学形状層には、反射層24(後述)が形成されていない。
光透過部200は、フロントウィンドウ2の画面を-z側から見たときに、フロントウィンドウ2の運転者側(+x側)であって、フロントウィンドウ2の中間よりもやや画面上側(+y側)に形成されている。この位置は、運転者が視線を前方(自動車VCの進行方向)に向けたときに、視線をそらすことなしに視認可能な位置である。光透過部200には映像光が投射されないため、運転者が良好な視界を確保できる。
光透過部200の大きさは、例えば、車載用であれば、直径40~70mm程度の範囲に設定される。光透過部200の形状は、円形に限らず、例えば、矩形、楕円形、正方形、台形等であってもよいし、他の形状であってもよい。
光反射部100は、反射スクリーン20において、光透過部200を除いた領域である。光反射部100に対応する領域の光学形状層には、反射層24が形成されている。
基材層21は、反射スクリーン20を形成する際のベースとなる平板状の部材であり、反射スクリーン20の最も車内側(-z側)に設けられている。基材層21は、例えば、光透過性の高いPET等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂等から形成される。
第1光学形状層22は、基材層21の背面側(+z側)に設けられた層である。第1光学形状層22としては、光透過性の高いウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリチオール系、ブタジエンアクリレート系等の紫外線硬化樹脂を用いることができる。なお、第1光学形状層22を構成する樹脂は、紫外線硬化樹脂に限らず、例えば、電子線硬化樹脂でもよい。
第1光学形状層22の車内側(-z側)の面には、単位光学形状部22aが複数設けられている。
単位光学形状部22aは、図5に示すように、同心円状に複数配列されたサーキュラーフレネルレンズ形状(以下、単に「フレネルレンズ形状」ともいう)を有する。
ここで、フレネルレンズ形状の光学的中心Cとは、図3に示すように、単位光学形状部22aの第1傾斜面22b(図4参照)の角度(α)がフロントウィンドウ2の上下方向(y方向)に対してゼロになる部分をいう。
図5に示すように、本実施形態では、反射スクリーン20の外形を横長の矩形状とした場合、フレネルレンズ形状の光学的中心Cは、反射スクリーン20の幾何学的中心Aに対して右側(+x側)にずれた位置に設けられる。また、フレネルレンズ形状の光学的中心Cは、反射スクリーン20を厚み方向(z方向)から見た平面視において、光透過部200の幾何学的中心C1と一致している。なお、光透過部200の幾何学的中心C1とフレネルレンズ形状の光学的中心Cとは、互いに一致していなくてもよい。また、フレネルレンズ形状の光学的中心Cは、反射スクリーン20の幾何学的中心Aに対して左側(-x側)にずれた位置に設けられてもよい。その場合、後述する映像光の観察位置は、反射スクリーン20の左側(-X側)に設けられていてもよい。
一方、図2に示すように、運転者Dによる映像光の観察位置(運転席S)は、反射スクリーン20の左右方向(X方向)において、フレネルレンズ形状の光学的中心Cと一致する位置に設けられる。なお、後述するように、反射スクリーン20で拡散反射した映像光の輝度の半値角の範囲内となる条件を満たしていれば、観察位置は、反射スクリーン20の左右方向(X方向)において、フレネルレンズ形状の光学的中心Cと完全に一致していなくてもよい。
再び、図4に戻って、反射スクリーン20の構成について説明する。
単位光学形状部22aは、断面形状が三角形状に形成されている。単位光学形状部22aは、映像光が直接入射する第1傾斜面22bと、映像光が直接入射しない第2傾斜面22cと、を備える。1つの単位光学形状部22aにおいて、第1傾斜面22bは、頂点tを挟んで第2傾斜面22cと隣接する位置に設けられている。
単位光学形状部22aにおいて、第1傾斜面22bが、xy面に平行な面となす角度は、αである。また、第2傾斜面22cがxy面に平行な面となす角度は、β(β>α)である。単位光学形状部22aの配列ピッチは、Pである。単位光学形状部22aの高さ(厚み方向における頂点tから単位光学形状部22a間の谷底となる点vまでの寸法)は、hである。これらの角度、寸法は、フロントウィンドウ2を自動車VCに取り付けたときの傾斜角度、プロジェクタLSからの映像光の投射角度等に応じて設定される。
なお、図示していないが、単位光学形状部22aの第1傾斜面22b及び第2傾斜面22cの表面は、微細且つ不規則な凹凸形状を有する粗面となっている。この微細な凹凸形状は、凸形状と凹形状とが2次元方向に不規則に形成されている。凸形状及び凹形状の大きさ、形状、高さ等は、不規則である。
第2光学形状層23は、第1光学形状層22の背面側(+z側)に設けられる層である。第2光学形状層23は、反射スクリーン20の背面側の面を平坦にするために設けられている。第2光学形状層23としては、先に説明した第1光学形状層22と同じ紫外線硬化樹脂を用いることができる。第2光学形状層23の屈折率は、第1光学形状層22と同等であることが望ましい。
反射層24は、複数の単位光学形状部22aのうち、光反射部100に対応する位置の単位光学形状部22aの第1傾斜面22bに形成される層である。反射層24は、入射した光の一部を拡散反射し、その他を透過する半透過型の拡散反射層である。反射層24の反射率と透過率の割合は、適宜に設定できるが、映像光を良好に拡散反射させると共に、自動車VCの前方側(+Z側)から入射する光を十分に透過させて、運転者の良好な視界を確保する観点から、透過率が70%以上であることが望ましい。
前述したように、第1傾斜面22b及び第2傾斜面22cには、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されている。反射層24は、第1傾斜面22b及び第2傾斜面22cの凹凸形状が維持されたまま成膜される。そのため、反射層24の第1光学形状層22側(映像源側)の面及び第2光学形状層23側(背面側)の表面は、第1傾斜面22b及び第2傾斜面22cと同じく、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面となっている。
この反射層24は、入射した光の一部を微細かつ不規則な凹凸形状により拡散反射し、入射したその他の光の少なくとも一部を拡散しないで透過する機能を有する。
反射層24は、光反射性の高い金属、例えば、アルミニウム、銀、ニッケル等により形成される。本実施形態において、反射層24は、アルミニウムを蒸着することにより形成される。また、これに限らず、反射層24は、光反射性の高い金属をスパッタリングしたり、金属箔を転写したり、金属薄膜を含有した塗料を塗布したりする等により形成してもよい。
第1中間層30は、第1ガラス板10と反射スクリーン20(基材層21)との間に設けられる層である。第1ガラス板10及び反射スクリーン20は、第1中間層30により接合される。第1中間層30は、フロントウィンドウ2の破損時に、第1ガラス板10の破片が飛散するのを防止するために設けられている。第1中間層30としては、例えば、PVB(ポリビニルブチラール)を用いることができる。第1中間層30の厚みは、0.3~0.8mmの範囲とすることが好ましい。また、第1中間層30の屈折率は、第1ガラス板10、第1光学形状層22(反射スクリーン20)と同等であることが望ましい。
第2ガラス板40は、フロントウィンドウ2の最も背面側(+z側)に設けられる透明な部材である。第2ガラス板40としては、第1ガラス板10と同じ材料を用いることができる。また、第2ガラス板40の厚みは、2~3mmの範囲とすることが好ましい。
第2中間層50は、第2ガラス板40と反射スクリーン20(第2光学形状層23)との間に設けられる層である。第2ガラス板40及び反射スクリーン20は、第2中間層50により接合される。第2中間層50は、フロントウィンドウ2の破損時に、第2ガラス板40の破片が飛散するのを防止するために設けられている。第2中間層50としては、第1中間層30と同じく、PVBを用いることができる。第2中間層50の厚みは、0.3~0.8mmの範囲とすることが好ましい。また、第2中間層50の屈折率は、第1ガラス板10、第1光学形状層22(反射スクリーン20)と同等であることが望ましい。
次に、映像表示システム1において、反射スクリーン20と観察位置との関係について説明する。
図6は、反射スクリーン20と観察位置との関係を説明する図である。図6においては、運転者Dの位置が映像光の観察位置となる。
図7は、輝度分布における半値角を説明する図である。図7において、横軸は左右方向(X方向)における観察角度、縦軸は輝度をそれぞれ表している。
図6に示すように、プロジェクタLS1及びLS2から、反射スクリーン20に向けて映像光L1、L2を投射すると、各映像光の一部は、反射スクリーン20の光反射部100(図1参照)において、運転者側(-Z側)に拡散反射する。反射スクリーン20で拡散反射した各映像光を最適な輝度で視認するには、映像光の観察位置を、反射スクリーン20の左右方向(X方向)において、各映像光の輝度の半値角αHが互いに重なる幅Wの範囲に設ければよい。
半値角αHとは、図7に示すように、光の輝度が最大値となる反射スクリーン20のスクリーン面中心から、左右方向において、光の輝度が最大値の半分の値になる観察角度をいう。本実施形態の反射スクリーン20において、映像光を最適な輝度で視認するために必要な半値角αHは、例えば10~20°である。図6に示す幅Wの範囲に映像光の観察位置を設けることにより、運転者Dは、左右いずれの側から投射された映像光についても、最適な輝度(少なくとも最大値の半分の輝度)で視認できる。なお、プロジェクタLSが1つの場合は、1つの映像光の輝度の半値角αHの範囲に観察位置を設ければよい。
次に、本実施形態のフロントウィンドウ2に入射する映像光L及び車外から入射する光Gの光路について説明する。
なお、本実施形態のプロジェクタLS1及びLS2は、図1に示すように、フロントウィンドウ2の画面左右方向の位置は異なるが、いずれも画面下方向(-y方向)の光反射部100に映像光を投射するように配置されている。ここでは、映像光を画面上方向(+y方向)の光反射部100に投射するように構成された場合の光路についても説明する。
図3に示すように、プロジェクタLSから投射された映像光Lは、フロントウィンドウ2の運転者側(車内側、-z側)の面へ入射する。フロントウィンドウ2に入射した映像光Lは、反射スクリーン20の基材層21を透過して第1光学形状層22の運転者側の面に入射する。
図3では、理解を容易にするために、運転者の眼Eをフロントウィンドウ2の近傍に示しているが、運転者の眼Eは、実際にはフロントウィンドウ2から更に離れた位置にあるため、後述する光L2、L6等は、すべて運転者の眼Eに届けられる。
映像光Lのうち、主に画面上側(+y側)の光反射部100へ投射される光L1の一部は、第1光学形状層22に形成された単位光学形状部22aの第1傾斜面22bに入射した後、反射層24(図4参照)において拡散反射して、光L2として運転者側(-z側)へ届き、運転者の眼Eに到達する。また、映像光L1のうち他の一部の光は、半透過型の拡散反射層として形成された反射層24を透過した後、第2光学形状層23、第2中間層50、第2ガラス板40を透過して、光L3としてフロントウィンドウ2の背面側(+Z側)の面から車外へ出射する。
更に、映像光L1のその他(L2、L3以外)の光は、フロントウィンドウ2の第1ガラス板10の表面で界面反射するが、その光L4は、フロントウィンドウ2の斜め上側(+y側)へ反射するため、そのほとんどが運転者の眼Eには届くことはない。
また、映像光Lのうち、主に画面下側(-y側)の光反射部100へ投射される光L5の一部は、第1光学形状層22に形成された単位光学形状部22aの第1傾斜面22bに入射した後、反射層24において拡散反射して、光L6として運転者側(-z側)へ届き、運転者の眼Eに到達する。また、映像光L5のうち他の一部の光は、半透過型の拡散反射層として形成された反射層24を透過した後、第2光学形状層23、第2中間層50、第2ガラス板40を透過して、光L7としてフロントウィンドウ2の背面側(+Z側)の面から車外へ出射する。なお、映像光L5は、フロントウィンドウ2の第1ガラス板10の表面で界面反射するが、光L5が入射する第1ガラス板10と反射層24(反射スクリーン20)とが平行ではないため、第1ガラス板10の表面で界面反射した光L9が運転者の眼Eには届くことはない。
一方、自動車の車外から入射する景色等の光L10は、フロントウィンドウ2の背面側(車外側、+z側)の面から入射し、その一部の光は、反射層24を透過して運転者側(-z側)へ届く。また、図示していないが、別な一部の光は、第2傾斜面22c(図4参照)を通過して運転者側へ届く。更に、他の光は、反射層24において反射して車外側(+z側)へ出射する。
上述したように、第1実施形態の映像表示システム1によれば、プロジェクタLSから投射された映像光を反射スクリーン20(反射層24)により運転者側へ反射させると共に、フロントウィンドウ2越しに見える景色等の光を運転者側に透過できる。これによれば、自動車VCの運転者は、前方(自動車VCの進行方向)から大きく目をそらせることなしに各種の情報を視認できるので、自動車VCを安全に運転できる。
また、光透過部200には映像光が投影されないため、運転者は、視線を前方に向けたときに、フロントウィンドウ2(反射スクリーン20)の光透過部200を通して外界を視認できる。したがって、第1実施形態の映像表示システム1において、運転者は、良好な視界を確保できる。
第1実施形態の映像表示システム1において、運転者による映像光の観察位置(運転席S)は、反射スクリーン20の左右方向(X方向)において、フレネルレンズ形状の光学的中心Cと一致する位置に設けられる。これによれば、反射スクリーン20において、光反射部100のフレネルレンズ形状の光学形状層で反射した映像光は、運転者の方向に進むため、反射スクリーン20全体で明るい画像を視認できる。また、光透過部200に映像光が投影されないため、第1ガラス板10の表面で界面反射して運転者にスポット的に見える光も生じないのでより好ましい。
次に、反射スクリーン20の製造方法について説明する。
図8は、反射スクリーン20の製造方法を説明する図である。図8(A)~(C)は、反射スクリーン20が製造されるまでの過程を示す図である。
図8(A)に示すように、長尺状の長尺基材21’を筒状の巻取体Rから引き出しながら、第1光学形状層22(図4参照)を形成する樹脂をノズル110から長尺基材21’の上に充填する。続いて、長尺基材21’を、単位光学形状部22a(図4参照)に対応する凹凸形状を有する成形ロール120により押圧して、長尺基材21’の上に第1光学形状層22が連続する第1光学形状帯22’を形成する。そして、第1光学形状帯22’を硬化させた後、長尺基材21’を巻取体Rに巻き取る。本実施形態の第1光学形状層22は、ロール状に巻かれた長尺基材21’に連続的に第1光学形状層22を形成した後、再びロール状に巻き取る、いわゆるロールツーロール方式により、効率良く製造できる。
次に、図8(B)に示すように、巻取体Rに巻き取られた長尺基材21’を、真空蒸着装置130内に配置すると共に、蒸着源140を所定の位置に配置する。蒸着源140は、蒸着金属140a(例えば、アルミニウム)と、その蒸着金属140aを加熱する加熱体140bとから構成される。
そして、第1光学形状帯22’が形成された長尺基材21’を巻取体Rから引き出しながら、蒸着源140において、蒸着金属140aを加熱体140bにより加熱、溶融させて蒸発させる。蒸発した蒸着金属140aは、第1光学形状帯22’に形成された単位光学形状部22aの第1傾斜面22b(図4参照)上に付着して、反射層24となる。反射層24は、光反射部100(図1参照)対応する領域に形成される。
一方、反射スクリーン20において、光透過部200(図1参照)に対応する領域が蒸着源140の位置に達したときには、ステンシルマスクMが配置される。ステンシルマスクMを配置することにより、蒸着金属140aが第1光学形状帯22’の上に蒸着されなくなるため、反射層24が形成されない光透過部200を形成できる。なお、光反射部100(図1参照)対応する領域に蒸着金属140aを蒸着する場合、ステンシルマスクMは、長尺基材21’から離れた位置に退避している。このような蒸着工程を経ることにより、長尺基材21’上に第1光学形状帯22’、反射層24が順に形成された領域(光反射部100)と、第1光学形状帯22’のみが形成された領域(光透過部200)とを有する積層体F1が得られる。次に、この積層体F1を巻取体Rに巻き取り、真空蒸着装置130から取り出す。
次に、図8(C)に示すように、積層体F1を巻取体Rから引き出しながら、積層体F1の単位光学形状部22a(図4参照)が形成された側の面に、第2光学形状層23(図4参照)を形成するための樹脂をノズル150から充填する。続いて、積層体F1を、平坦面を形成する成形ロール160により押圧して、積層体F1上に第2光学形状層23が連続する第2光学形状帯23’を形成する。これにより、長尺基材21’上に、第1光学形状帯22’、反射層24、第2光学形状帯23’が順に積層された領域(光反射部100)と、第1光学形状帯22’、第2光学形状帯23’が順に積層された領域(光透過部200)とを有する積層体F2が得られる。光透過部200の領域では、第1光学形状帯22’と第2光学形状帯23’との間が密着しているため、入射光が界面で反射することはない。
そして、第2光学形状帯23’を十分に硬化させた後、積層体F2を裁断部170へ移動させる。裁断部170において、積層体F2を所定の大きさに裁断することにより、反射スクリーン20が完成する。
次に、フロントウィンドウ2の製造方法について説明する。
図9は、フロントウィンドウ2の製造方法を説明する図である。図9(A)及び(B)は、フロントウィンドウ2が製造されるまでの過程を示す図である。なお、図9は、反射層24が形成されている領域(光反射部100)の断面を示している。
まず、図9(A)に示すように、反射スクリーン20の基材層21側の面に第1中間層30を形成し、その上に第1ガラス板10を積層する。次に、図9(B)に示すように、反射スクリーン20の第2光学形状層23側の面に第2中間層50を形成し、その上に第2ガラス板40を積層する。そして、不図示の押圧ロールに挟み込んで仮圧着することにより、積層体F3が得られる。
続いて、積層体F3をオートクレーブ圧力釜(不図示)内に配置して、所定の温度、圧力の環境下において、反射スクリーン20と第1ガラス板10、第2ガラス板40とを、それぞれ第1中間層30、第2中間層50によって密着させる。これにより、反射スクリーン20と、第1ガラス板10及び第2ガラス板40とは、それぞれ第1中間層30、第2中間層50によって接合され、フロントウィンドウ2が完成する。
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態の映像表示システム1Aを説明する図である。
第2実施形態の映像表示システム1Aは、反射スクリーン20をフロントウィンドウ2Aの車内側(-z側)に備える点が第1実施形態と相違する。第2実施形態の映像表示システム1Aにおいて、その他の構成は、第1実施形態と同じである。そのため、図10においては、フロントウィンドウ2A及び反射スクリーン20のみを図示し、プロジェクタLSの図示を省略する。また、第2実施形態の説明及び図面において、第1実施形態と同等の部材等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
第2実施形態の映像表示システム1Aにおいて、反射スクリーン20は、フロントウィンドウ2Aの車内側(-z側)の面に貼り付けられている。
フロントウィンドウ2Aは、第1ガラス板10、第2ガラス板40及び中間層60を備える。本実施形態のフロントウィンドウ2Aは、第1ガラス板10と第2ガラス板40との間を中間層60により接合した、一般的な合わせガラスとして構成されている。
反射スクリーン20の構成は、第1実施形態と同じである。反射スクリーン20の表示領域は、フロントウィンドウ2Aの大きさとほぼ同一である。すなわち、反射スクリーン20は、フロントウィンドウ2Aのほぼ全面を覆っている。第2実施形態の反射スクリーン20は、第2光学形状層23のフロントウィンドウ2A側(+z側)の面において、接合層70を介してフロントウィンドウ2Aの第1ガラス板10に貼り付けられている。接合層70としては、光透過性を有する粘着材又は接着材を用いることができる。具体的には、接合層70として、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等を用いることができる。
第2実施形態の反射スクリーン20及びこれを備えたフロントウィンドウ2Aにおいても、光透過部200には映像光が投影されないため、運転者は、視線を前方に向けたときに、フロントウィンドウ2Aに貼り付けられた反射スクリーン20の光透過部200を通して外界を視認できる。したがって、第2実施形態の映像表示システム1Aにおいて、運転者は、良好な視界を確保できる。
また、第2実施形態において、反射スクリーン20を貼り付けるフロントウィンドウ2Aは、一般的な構成の合わせガラスでよいため、映像表示システム1Aを、より多くの車種に搭載できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内に含まれる。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述の実施形態及び後述する変形形態は、適宜に組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
(1)上記実施形態では、反射スクリーン20の単位光学形状部22aを、同心円状に複数配列されたサーキュラーフレネルレンズ形状(図5参照)とした例について説明したが、これに限定されない。反射スクリーン20の単位光学形状部22aが平行に複数配列されたリニアフレネルレンズ形状としてもよい。その場合も、運転者による映像光の観察位置(運転席S)を、反射スクリーン20の左右方向(X方向)において、リニアフレネルレンズ形状の光学的中心Cと一致する位置に設けることにより、反射スクリーン20の全体で明るい画像を視認できる。
(2)上記実施形態では、光透過部200に反射層24を形成しない構成について説明したが、これに限らず、光透過部200に反射層24を形成してもよい。その場合、光透過部200に形成する反射層24の透過率を、光反射部100に形成する反射層24の透過率を高くしてもよい。
(3)上記実施形態では、映像表示システム1(1A)を自動車のフロントウィンドウ2(2A)に適用した例について説明したが、これに限定されない。映像表示システム1(1A)は、自動車のサイドウィンドウ、リアウィンドウ等に適用してもよいし、自動車以外の他の乗り物のウィンドウに適用してもよい。また、映像表示システム1(1A)は、例えば、室内用のパーテーションに映像を表示する映像表示システムに適用してもよいし、背景等の外界の光を透過する店舗等のショーウィンドウに広告等の映像を表示する映像表示システムに適用してもよい。
(4)上記実施形態では、光反射部100において、反射層24を第1傾斜面22b(図4参照)の全面に形成する例について説明したが、これに限定されない。光反射部100において、反射層24を第1傾斜面22b(図4参照)の一部に形成してもよい。この構成によれば、プロジェクタLSから投射された映像光を光反射部100の反射層24で拡散反射しつつ、車外から入射する光を第1傾斜面22bの反射層24が形成されていない部位から車内側へ透過させることができる。そのため、フロントウィンドウ2(2A)越しに見える景色等の光を、より鮮明な状態で透過させることができる。
(5)第2実施形態において、反射スクリーン20をフロントウィンドウ2の車外側(+z側)の面に貼り付けてもよい。また、第2実施形態において、反射スクリーン20を、例えば、サイドウィンドウ、リアウィンドウ等に設けてもよい。
1,1A 映像表示システム
2,2A フロントウィンドウ
20 反射スクリーン
21 光学形状層
24 反射層
100 光透過部
200 光反射部
LS(LS1,LS2) プロジェクタ

Claims (5)

  1. 透明性を有し、投射された映像光の一部を拡散反射により表示する反射スクリーンと、
    観察者側から前記反射スクリーンに向けて映像光を投射する映像源と、を備え、
    前記反射スクリーンで拡散反射された映像光を特定の観察位置で視認可能な映像表示システムであって、
    前記反射スクリーンは、光透過性を有し、単位光学形状部が複数配列されたフレネルレンズ形状の光学形状層と、前記光学形状層の少なくとも映像光が入射する位置に設けられ、入射した映像光の一部を拡散反射する反射層と、を備え、
    前記反射スクリーンの左右方向において、フレネルレンズ形状の光学的中心が、前記反射スクリーンの幾何学的中心からずれており、
    前記映像源は、前記反射スクリーンの前記フレネルレンズ形状の光学的中心を除いた前記光学形状層の領域に映像光を投射するように配置され、
    前記観察位置は、前記反射スクリーンで拡散反射した映像光の輝度の半値角の範囲内に設けられ
    前記観察位置は、前記反射スクリーンの左右方向における位置が、前記反射スクリーンの前記フレネルレンズ形状の光学的中心の位置と一致している映像表示システム。
  2. 請求項1に記載の映像表示システムであって、
    前記反射スクリーンの前記フレネルレンズ形状の光学的中心は、前記反射スクリーンの表示領域内にあり、少なくとも一部に前記反射層が形成されていない光透過部を有する映像表示システム。
  3. 透明性を有し、投射された映像光の一部を拡散反射により表示する反射スクリーンと、
    観察者側から前記反射スクリーンに向けて映像光を投射する映像源と、を備え、
    前記反射スクリーンで拡散反射された映像光を特定の観察位置で視認可能な映像表示システムであって、
    前記反射スクリーンは、光透過性を有し、単位光学形状部が複数配列されたフレネルレンズ形状の光学形状層と、前記光学形状層の少なくとも映像光が入射する位置に設けられ、入射した映像光の一部を拡散反射する反射層と、を備え、
    前記反射スクリーンの左右方向において、フレネルレンズ形状の光学的中心が、前記反射スクリーンの幾何学的中心からずれており、
    前記映像源は、前記反射スクリーンの前記フレネルレンズ形状の光学的中心を除いた前記光学形状層の領域に映像光を投射するように配置され、
    前記観察位置は、前記反射スクリーンで拡散反射した映像光の輝度の半値角の範囲内に設けられ、
    前記反射スクリーンの前記フレネルレンズ形状の光学的中心は、前記反射スクリーンの表示領域内にあり、少なくとも一部に前記反射層が形成されていない光透過部を有する映像表示システム。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の映像表示システムであって、
    前記反射層は、入射した光の一部を透過する映像表示システム。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の映像表示システムであって、
    前記映像源は、複数設けられ、
    各前記映像源は、前記反射スクリーンの異なる領域にそれぞれ映像光を投射する映像表示システム。
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