JP2017019157A - 液体を吐出する装置及びヘッド駆動制御方法 - Google Patents

液体を吐出する装置及びヘッド駆動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動波形長を長くすることなく、自然放電による不要な滴吐出を防止する。
【解決手段】1駆動周期内で吐出パルスPaと微駆動パルスPbとを時系列で含む駆動波形Vcomを生成し、駆動波形Vcomから吐出パルスPaと微駆動パルスPbを選択して圧電素子に与えるとき、駆動波形Vcomの波形長は駆動周期よりも短く、駆動周期と駆動波形Vcomとの間の時間差で生じる空き時間Ta内でアナログスイッチをオン状態にする信号Mcを与えることで、圧電素子に対して定電圧としての中間電位Veを与えて圧電素子に自己放電による電圧降下を抑える。
【選択図】図7

Description

本発明は液体を吐出する装置及びヘッド駆動制御方法に関する。
液体を吐出する液体吐出ヘッドの圧力発生手段として圧電素子を使用し、圧電素子に中間電位を与えた状態を初期状態として圧電素子を駆動する場合、吐出間隔が長くなると、自己放電によって中間電位から電位が下がり、不要な吐出が生じることがある。
従来、液滴を吐出させない程度の圧力変動を圧力室内の液体に生じさせて、吐出パルスでの吐出の液滴速度が増大するタイミングでメニスカスを移動させる予備パルスを、吐出パルスに先立って発生し、吐出状況に基づいて所定期間以上非吐出のノズルに対して予備パルスの供給を行うようにしたものがある(特許文献1)。
特開2009−234134号公報
ところで、液体吐出ヘッドを使用する装置では、液滴が吐出しない程度にノズルメニスカスを揺らして液体の粘度上昇を防ぐ微駆動(微振動、非吐出駆動、上記の予備吐出などともいう。)動作が行なわれる。この微駆動を行うことで、自己放電(自然放電)による電圧降下を抑えることができるが、液滴を吐出しないすべてのノズルについて各駆動周期で毎回微駆動を行うと消費電力が大きくなるという課題がある。
そこで、駆動波形中に、圧電素子を定期的に中間電位(基準電位)に充電する波形要素を含めることもできるが、これでは波形長が長くなり高周波駆動ができなくなるという課題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、駆動波形長を長くすることなく、自然放電による不要な滴吐出を防止することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体を吐出する装置は、
液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが通じる個別液室と、前記個別液室内の液体を加圧する圧力を発生する圧力発生手段と、を有する液体吐出ヘッドと、
1駆動周期内で複数の駆動パルスを時系列で含む駆動波形を生成し、前記駆動波形から1又は2以上の前記駆動パルスの全部又は一部を選択して前記圧力発生手段に与えるヘッド駆動制御手段と、を備え、
前記ヘッド駆動制御手段は、
前記駆動周期よりも波形長の短い前記駆動波形を生成出力し、
前記駆動周期と前記駆動波形との間の時間差で生じる空き時間内で前記圧力発生手段に対して定電圧を与える制御をする
構成とした。
本発明によれば、駆動波形長を長くすることなく、自然放電による不要な滴吐出を防止することができる。
本発明に係る液体を吐出する装置の側面説明図である。 同じく要部平面説明図である。 同じく液体吐出ヘッドの一例を示す液室長手方向の断面説明図である。 同じく滴吐出動作の説明に供する断面説明図である。 同じく制御部の概要を示すブロック説明図である。 同制御部の印刷制御部及びヘッドドライバの一例を示すブロック説明図である。 本発明の第1実施形態における共通駆動波形と選択信号の説明に供する説明図である。 比較例における共通駆動波形と選択信号の説明に供する説明図である。 本発明の第2実施形態における共通駆動波形と選択信号の説明に供する説明図である。 専用のデータ処理を行う手段の一例の説明に供するブロック説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る液体を吐出する装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。図1は同置の側面説明図、図2は同装置の要部平面説明図である。
この装置はシリアル型装置である。装置本体1の左右の側板21A、21Bに架け渡したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に移動自在に保持している。そして、キャリッジ33は、モータ、プーリ、タイミングベルトなどで構成できる主走査機構によって主走査方向に移動走査される。
キャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液体を吐出する液体吐出ヘッド34a、34b(区別しないときは「ヘッド34」という。他の部材も同様)が搭載されている。
ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有している。そして、ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液体を、他方のノズル列はシアン(C)の液体を、それぞれ吐出する。また、ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液体を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液体を、それぞれ吐出する。なお、ヘッド34としては、1つのノズル面に複数のノズルを並べた各色のノズル列を備えるものなどを用いることもできる。
また、キャリッジ33には、ヘッド34のノズル列に対応して各色の液体を供給するためのヘッドタンク35a、35bを搭載している。一方、カートリッジ装填部4には各色の液体カートリッジ(メインタンク)10y、10m、10c、10kが着脱自在に装着される。そして、液体カートリッジ10から送液ポンプユニット24によって各色の供給チューブ36を介して各ヘッドタンク35に各色の液体が送液される。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離して給送する給紙コロ43及び分離パッド44を備えている。
そして、給紙された用紙42をヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備える。そして、給送された用紙42を吸着してヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。搬送ベルト51は、モータ、プーリ、タイミングベルトなどで構成される副走査機構によって搬送ローラ52が回転駆動されることによってベルト搬送方向(副走査方向)に周回移動する。
さらに、ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて、再度、カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81を配置している。
この維持回復機構81には、ヘッド34の各ノズル面をキャピングするためのキャップ82a、82b(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピングするためのワイパ部材(ワイパブレード)83を備えている。
また、維持回復機構81は、増粘した液体を排出するために液体を吐出させる空吐出を行うときの液体を受ける空吐出受け84と、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87を備えている。
また、この維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着される。
また、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した液体を排出する空吐出を行うときの空吐出受け88を配置している。この空吐出受け88にはヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
この装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙されて搬送ベルト51上に送られ、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じてヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42に液体を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
次に、ヘッド34を構成している液体吐出ヘッドの一例について図3及び図4を参照して説明する。図3及び図4は同ヘッドの液室長手方向(ノズル配列方向と直交する方向)に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、流路板101と、振動板部材102と、ノズル板103とを接合している。これにより、液滴を吐出するノズル104が貫通孔105を介して通じる個別液室106、個別液室106に液体を供給する流体抵抗部107、液体導入部108がそれぞれ形成される。
そして、フレーム部材117に形成した共通液室110から振動板部材102に形成されたフィルタ部109を介してインクが液体導入部108に導入され、液体導入部108から流体抵抗部107を介して個別液室106にインクが供給される。なお、「個別液室」は、加圧室、加圧液室、圧力室、個別流路、圧力発生室などと称されるものを含む意味である。
流路板101は、SUSなどの金属板を積層して、貫通孔105、個別液室106、流体抵抗部107、液体導入部108などの開口部や溝部をそれぞれ形成している。振動板部材102は各個別液室106、流体抵抗部107、液体導入部108などの壁面を形成する壁面部材であるとともに、フィルタ部109を形成する部材である。なお、流路板101は、SUSなどの金属板に限らず、シリコン基板を異方性エッチングして形成することもできる。
そして、振動板部材102の個別液室106と反対側の面に個別液室106の液体を加圧してノズル104から液体を吐出させるエネルギーを発生するアクチュエータ手段(圧力発生手段)としての柱状の積層型の圧電素子112が接合されている。この圧電素子112の一端部はベース部材113に接合され、また、圧電素子112には駆動波形を伝達するFPC115が接続されている。これらによって、圧電アクチュエータ111を構成している。
なお、この例では、圧電素子112は積層方向に伸縮させるd33モードで使用しているが、積層方向と直交する方向に伸縮させるd31モードでもよい。
この液体吐出ヘッドにおいては、例えば、図3に示すように、圧電素子112に印加する電圧を中間電位Veから下げることによって圧電素子112が収縮し、振動板部材102が変形して個別液室106の容積が膨張する。これにより、個別液室106内に液体が流入する。
その後、図4に示すように、圧電素子112に印加する電圧を上げて圧電素子112を積層方向に伸長させ、振動板部材102をノズル104方向に変形させて個別液室106の容積を収縮させる。これにより、個別液室106内の液体が加圧され、ノズル104から滴状の液体301が吐出される。
そして、圧電素子112に印加する電圧を中間電位Veに戻すことによって振動板部材102が初期位置に復元し、個別液室106が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室110から個別液室106内に液体が充填される。そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の吐出のための動作に移行する。
次に、この装置の制御部の概要について図5を参照して説明する。図5は同制御部のブロック説明図である。
この制御部500は、この装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501が実行するプログラムを含む各種プログラムなどの固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503とを備えている。また、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505とを備えている。
また、ヘッド34を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含む印刷制御部508と、キャリッジ33側に設けたヘッド34を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)509とを備えている。また、キャリッジ33を移動走査する主走査モータ554、搬送ベルト51を周回移動させる副走査モータ555、維持回復機構81のキャップ82やワイパ部材83の移動、吸引ポンプの駆動などを行なう維持回復モータ556を駆動するためのモータ駆動部510を備えている。また、帯電ローラ56にACバイアスを供給するACバイアス供給部511と、送液ポンプ241を駆動する供給系駆動部512などを備えている。
また、この制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。
この制御部500は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F506を持っていて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、画像読み取り装置、撮像装置などのホスト600側から、ケーブル或いはネットワークを介してI/F506で受信する。
そして、制御部500のCPU501は、I/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部508からヘッドドライバ509に転送する。なお、画像を出力するためドットパターンデータの生成はホスト600側のプリンタドライバ601で行なうことも、制御部500で行なうこともできる。
印刷制御部508は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ509に出力する。また、ROM502に格納されている駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動信号生成部を含む。そして、1の駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動波形を生成してヘッドドライバ509に対して出力する。
ヘッドドライバ509は、シリアルに入力されるヘッド34の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部508から与えられる駆動波形を構成する駆動パルスを選択してヘッド34の圧力発生手段としての圧電素子112に対して与える。これにより、ヘッド34を駆動する。
このとき、駆動波形を構成する1又は2以上の駆動パルスの全部又は一部(駆動パルスを形成する波形用要素の一部)を選択する。これにより、例えば、大滴、中滴、小滴など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
I/O部513は、装置に装着されている各種のセンサ群515からの情報を取得し、プリンタの制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部508やモータ駆動部510、ACバイアス供給部511の制御に使用する。センサ群515は、用紙の位置を検出するための光学センサや、機内の温度を監視するためのサーミスタ、帯電ベルトの電圧を監視するセンサ、カバーの開閉を検出するためのインターロックスイッチなどがある。I/O部513は様々のセンサ情報を処理することができる。
次に、ヘッド駆動制御手段を構成している印刷制御部508及びヘッドドライバ509の一例について図6のブロック説明図を参照して説明する。
印刷制御部508は、駆動波形生成部701と、データ転送部702とを備えている。駆動波形生成部701は、画像形成時に1印刷周期(1駆動周期)内に複数の駆動パルスで構成される共通駆動波形(共通駆動信号)Vcomを生成して出力する。データ転送部702は、印刷画像に応じた2ビットの画像データ(階調信号0、1)と、クロック信号、ラッチ信号(LAT)、滴制御信号である選択信号(MN)を出力する。
なお、選択信号は、ヘッドドライバ509のスイッチ手段であるアナログスイッチ715の開閉を滴毎に指示する2ビットの信号である。そして、選択信号は、選択時(ON時)にはLレベル(「0」)に状態遷移し、非選択時(OFF時)にはHレベル(「1」)に状態遷移する。
ヘッドドライバ509は、データ転送部702からの転送クロック(シフトクロック)及びシリアル画像データ(階調データ:2ビット/1チャンネル(1ノズル)を入力するシフトレジスタ711を備えている。また、ヘッドドライバ509は、シフトレジスタ711の各レジスト値をラッチ信号によってラッチするためのラッチ回路712と、階調データと滴制御信号M0〜M3をデコードして結果を出力するデコーダ713とを備えている。
また、ヘッドドライバ509は、デコーダ713のロジックレベル電圧信号をアナログスイッチ715が動作可能なレベルへとレベル変換するレベルシフタ714と、レベルシフタ714を介して与えられるデコーダ713の出力でオン/オフ(開閉)されるアナログスイッチ715を備えている。
このアナログスイッチ715は、各圧電素子112の選択電極(個別電極)に接続され、駆動波形生成部701からの共通駆動信号Vcomが入力されている。したがって、シリアル転送された画像データ(階調データ)と選択信号をデコーダ713でデコードした結果に応じてアナログスイッチ715がオンにする。これにより、共通駆動信号Vcomを構成する所要の駆動パルス(あるいは波形要素)が通過して(選択されて)圧電素子112に与えられる。
次に、本発明の第1実施形態について図7を参照して説明する。図7は同実施形態における共通駆動波形と選択信号の説明に供する説明図である。
本実施形態では、共通駆動波形Vcomとして、図7(a)に示すように、1駆動周期内で、液体を吐出させる駆動パルスである吐出パルスPaと、液体を吐出させないでノズルメニスカスを振動させる微駆動パルスPbとが時系列で生成出力される。
一方、選択信号として、図7(b)〜(d)に示すように、アナログスイッチ715をON状態にする吐出あり信号Ma、吐出なし及び微駆動あり信号Mb、吐出なし及び微駆動なし信号Mcが出力される。
吐出あり信号Maが入力されている期間taでは、アナログスイッチ715がON状態になることで、吐出パルスPaが通過して圧電素子112に与えられる。
吐出なし及び微駆動あり信号Mbが入力されている期間tbでは、アナログスイッチ715がON状態になることで、微駆動パルスPbが通過して圧電素子112に与えられる。
吐出なし及び微駆動なし信号Mcが入力されているときには、アナログスイッチ715がON状態になることで、基準電位(中間電位)Veが圧電素子112に与えられる。
ここで、共通駆動波形Vcomの波形長(駆動波形長)は、1駆動周期よりも短くしている。なお、駆動周期内に入る駆動波形のデータ(固定時間長の波形データ)を駆動波形1サイクルという。
すなわち、液体吐出ヘッドを駆動するとき、キャリッジ33が所定量移動したことを検出する毎に駆動周期を更新する(次の駆動周期に移行する)。このように、駆動周期をキャリッジ33の移動量で管理するとき、予め定めた駆動周期(これを「所定駆動周期」という。)に対して実際の駆動周期には、キャリッジ33の速度変動などによってばらつきが生じる。
そこで、この駆動周期のばらつきを吸収するために、共通駆動波形Vcomの波形長は所定駆動周期よりも短くしている。
これにより、駆動周期と共通駆動波形Vcomとの間には時間差による空き時間が生じる。例えば、図7(a)に示すように、連続する駆動周期において共通駆動波形Vcomの終了から次の駆動周期の開始までの間に空き時間Taが生じることになる。
この空き時間Taは、上述した駆動周期のばらつきによって変動する時間である。
そこで、この空き時間(期間)Taにおいて、吐出なし及び微駆動なし信号Mcを与えることで、アナログスイッチ715をON状態にして中間電位Veを定電圧として圧電素子112に与える。
これにより、圧電素子112が中間電位Veに充電され、次の吐出(吐出パルスPaの選択)までの吐出間隔が空いても圧電素子112の自然放電による電圧降下を抑え、不要な吐出を防止することができる。
そして、この場合、共通駆動波形Vcom自体に中間電位Veとなる波形を組み込んでいないので、駆動波形長が長くならず、共通駆動波形Vcomの生成出力の間隔を短くすることができて、高周波駆動が可能になる。
つまり、駆動波形を生成する駆動波形データには一定電圧を与えるデータを含まない(駆動波形自体に一定電圧を与える波形を含まない)で、駆動周期の変動によって時間が変化する空き時間に一定電圧を与える制御を行っている。
このように、駆動周期と駆動波形Vcomの間の時間差で生じる空き時間Ta内で圧力発生手段に対して定電圧(中間電位Ve)を与える制御をすることで、駆動波形長を長くすることなく、不要な吐出を防止することができる。
ここで、比較例について図8を参照して説明する。図8は同比較例における共通駆動波形と選択信号の説明に供する説明図である。
この比較例では、共通駆動波形Vcom自体に一定電圧(基準電位Ve)を出力する波形(期間tc)を含ませ、この期間tcで、吐出なし及び微駆動なし信号Mcを与えている。
そのため、この比較例では、波形長が長くなり、高周波駆動に適さなくなる。
次に、本発明の第2実施形態について図9を参照して説明する。図9は同実施形態における共通駆動波形と選択信号の説明に供する説明図である。
本実施形態は、空き時間Taで、吐出あり信号Ma、吐出なし及び微駆動あり信号Mb、吐出なし及び微駆動なし信号Mcを与えている(すべての信号をON状態に遷移させている)。これらのすべての信号Ma、Mb,Mcを与えた(ON状態にした)ときに、すべてのアナログスイッチ715がON状態になるデコード結果になるように設定している。
これにより、すべてのノズルに対応する圧電素子112に対して基準電位Veが与えられ、駆動波形開始時のすべての圧電素子112の電位を基準電位に揃えることができ、吐出特性を揃えることができる。
また、上記実施形態のように、駆動パルスをアナログスイッチで選択し、データをシリアル転送する場合には、データ転送時間が必要となるが、駆動パルス間の時間は極力短くするよう設定した場合に、データ転送時間が取れないことがある。
この場合には、データのシリアル転送の代わりに、専用の処理、例えばクロック信号とラッチ信号のエッジ、レベルの組み合わせで、必要な、あるいは、すべての選択信号を生成する専用のデータ処理を行う手段を備えることもできる。
ここで、専用のデータ処理を行う手段の一例について図10のブロック説明図を参照して説明する。
ここでは、データ転送部702からの転送クロック(クロック信号)とラッチ信号とを、D型フリップフロックで構成したラッチ回路731に入力し、クロック信号の立ち上りエッジでD入力の値をQ出力として保持する。そして、ラッチ回路731のQ出力を、デコーダ713の出力を一方の入力とするOR回路732を介してレベルシフタ714に与えている。
これにより、ラッチ信号がHレベルでクロック信号の立ち上りを送ったときにすべての選択信号が生成されたことと同じになる。
本願において、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置、その他液中や気中に対して液体を吐出可能な装置が含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するものも含まれる。
上記「液体が付着可能もの」とは液体が一時的にでも付着可能なものを意味する。「液体が付着するもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、インク、処理液、DNA試料、レジスト、パターン材料、結着剤、造形液なども含まれる。
また、「液体を吐出する装置」には、特に限定しない限り、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
また、「液体吐出ヘッド」は、使用する圧力発生手段が限定されるものではない。例えば、上記実施形態で説明したような圧電アクチュエータ(積層型圧電素子を使用するものでもよい。)以外にも、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものでもよい。
また、本願において、画像形成、記録、印字、印写、印刷等はいずれも同義語とする。
33 キャリッジ
34、34a、34b 液体吐出ヘッド
500 制御部
508 印刷制御部
701 駆動波形生成部
702 データ転送部

Claims (4)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが通じる個別液室と、前記個別液室内の液体を加圧する圧力を発生する圧力発生手段と、を有する液体吐出ヘッドと、
    1駆動周期内で複数の駆動パルスを時系列で含む駆動波形を生成し、前記駆動波形から1又は2以上の前記駆動パルスの全部又は一部を選択して前記圧力発生手段に与えるヘッド駆動制御手段と、を備え、
    前記ヘッド駆動制御手段は、
    前記駆動周期よりも波形長の短い前記駆動波形を生成出力し、
    前記駆動周期と前記駆動波形との間の時間差で生じる空き時間内で前記圧力発生手段に対して定電圧を与える制御をする
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 前記複数のノズルに対応する複数の圧力発生手段のすべてに対して定電圧を与える制御をする
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  3. 前記駆動パルスを選択する手段がアナログスイッチであり、
    前記アナログスイッチのオン/オフを制御する専用のデータ処理を行う手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  4. 液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが通じる個別液室と、前記個別液室内の液体を加圧する圧力を発生する圧力発生手段と、を有する液体吐出ヘッドを駆動制御するヘッド駆動制御方法であって、
    1駆動周期内で複数の駆動パルスを時系列で含む駆動波形を生成し、前記駆動波形から1又は2以上の前記駆動パルスの全部又は一部を選択して前記圧力発生手段に与え、
    前記駆動周期よりも波形長の短い前記駆動波形を生成出力し、
    前記駆動周期と前記駆動波形との間の時間差で生じる空き時間内で前記圧力発生手段に対して定電圧を与える制御をする
    ことを特徴とするヘッド駆動制御方法。
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