JP2017007483A - ガラス板モジュール - Google Patents

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一弘 藤原
Kazuhiro Fujiwara
一弘 藤原
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Abstract

【課題】固定具の支持部からの引き抜き抵抗を大きくすることができる、ガラス板モジュールを提供する。
【解決手段】本発明は、構造物の窓枠に固定されるガラス板モジュールであって、ガラス板と、ガラス板の周縁全体に亘って取り付けられる樹脂製の枠部材と、ガラス板に取り付けられ、当該ガラス板を窓枠に固定するための固定具と、固定具をガラス板または枠部材に固定するための樹脂製の支持部と、を備え、固定具は、窓枠に形成された孔に係合し、ガラス板の表面から垂直方向に突出する支柱部と、支柱部の基端部に設けられ、支柱部と垂直な方向に延びるとともに、少なくとも一部が支持部内に配置される座面部と、を備え、座面部のうち、前記支持部内に配置されている部分において、引き抜き抵抗を受ける主たる部分の最小の外径が、支柱部の最大の外径よりも大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、構造物の窓枠に取り付けられるガラス板モジュールに関する。
特許文献1には、自動車の窓枠に取り付けられるガラス板モジュールが開示されている。このガラス板モジュールは、ガラス板と、このガラス板の周縁に取り付けられた樹脂性の枠部材と、枠部材に取り付けられた固定具と、を備えている。固定具は、枠部材の中に埋め込まれる座面部と、この座面部から突出し、窓枠に形成された貫通孔に挿入される支柱部とを備えている。そして、このガラス板モジュールは、窓枠に対して接着剤によって固定される。その際、接着剤が硬化するまで、固定具の支柱部が、窓枠の貫通孔に固定されることで、ガラス板モジュールを窓枠に仮止めするようになっている。
特開平10−119567号公報
ところで、上記のようなガラス板モジュールは、自動車の組み立て工程時に、車内側からの内圧を受けることがある。その際、窓枠に固定された固定具が枠体から引き抜かれる方向に力が作用する。そのため、固定具が枠部材にしっかりと固定されていない場合には、固定具が枠部材から離脱するおそれがあり、固定具の引き抜き抵抗の向上が要望されていた。このような問題は、自動車に取り付けられるガラス板モジュールのみならず、窓枠を有する構造物全般に上記のようなガラス板モジュールを取り付ける場合にも起こりうる問題である。本発明は、この問題を解決するためになされたものであり、枠部材からの固定具の引き抜き抵抗を大きくすることができる、ガラス板モジュールを提供することを目的とする。
本発明は、構造物の窓枠に固定されるガラス板モジュールであって、ガラス板と、前記ガラス板の周縁全体に亘って取り付けられる樹脂製の枠部材と、前記ガラス板に取り付けられ、当該ガラス板を前記窓枠に固定するための固定具と、前記固定具を前記ガラス板または前記枠部材に固定するための樹脂製の支持部と、を備え、前記固定具は、前記窓枠に形成された孔に係合し、前記ガラス板の表面から垂直方向に突出する支柱部と、前記支柱部の基端部に設けられ、前記支柱部と垂直な方向に延びるとともに、少なくとも一部が前記支持部内に配置される座面部と、を備え、前記座面部のうち、前記支持部内に配置されている部分において、引き抜き抵抗を主として受ける部分の最小の外径が、前記支柱部の最大の外径よりも大きい。
なお、支柱部は、ガラス板の表面から垂直方向に突出するものであるが、「垂直」とは、ガラス板と厳密に90°をなすものではなく、窓枠との接合態様に応じて、±30°程度であれば傾いていても、本発明の「垂直」に含まれるものとする。
上記ガラス板モジュールにおいて、前記座面部は、前記支柱部の基端部側に設けられ、板状に形成された第1座面部材と、前記第1座面部材と対向配置され、板状に形成された第2座面部材と、前記第1座面部材及び第2座面部材との間に隙間を形成するように、当該の両座面部材を連結する少なくとも1つの連結部と、を備えることができる。
上記ガラス板モジュールにおいて、前記第1座面部材の最小の外径が、前記支柱部の最大の外径よりも大きく、前記第1座面部材が、前記第2座面部材よりも大きくすることができる。
上記ガラス板モジュールにおいて、前記第2座面部材の最大の外径は、前記支柱部の最大の外径の2倍以下とすることができる。
上記各ガラス板モジュールにおいて、前記第2座面部材の外周縁には、少なくとも1つの切欠き部を形成することができる。
上記各ガラス板モジュールにおいて、前記欠損部は、種々の態様で形成することができるが、前記第2座面部材の外周縁に形成される切欠き部によって形成することができる。その他、欠損部は、貫通孔で形成することができる。
上記各ガラス板モジュールにおいて、前記欠損部として前記切欠き部を複数形成し、前記複数の切欠き部のうち、対向配置されている一対の切欠き部の内縁間の距離が、当該一対の切欠き部の外縁間の距離の30〜70%とすることができる。
上記各ガラス板モジュールにおいて、前記連結部の断面積の合計を、前記第2座面の面積の5〜30%とすることができる。
上記各ガラス板モジュールにおいて、前記第2座面部材は、直径が7mm以上の円形の領域を収容可能な大きさに形成することができる。
上記各ガラス板モジュールにおいて、前記支持部は、前記枠部材内に一体的に形成することができる。あるいは、枠部材を延長して支持部と一体的に形成することもできる。
上記各ガラス板モジュールにおいて、前記支持部は、熱可塑性エラストマーで形成することができる。
上記各ガラス板モジュールは、自動車のサイドボディに固定して設置されるウインドウガラスとして用いることができる。
本発明に係るガラス板モジュールによれば、枠部材からの固定具の引き抜き抵抗を大きくすることができる。
本発明に係るガラス板モジュールの一実施形態を示す平面図である。 図1のA−A線断面図である。 固定具の正面図である。 図3の側面図である。 図3の底面図である。 図3の固定具を底面側から見た斜視図である。 図1のガラス板モジュールの窓枠への取り付けを説明する断面図である。 図1のガラス板モジュールの窓枠への取り付けを説明する断面図である。 本発明に係るガラス板モジュールの他の例を示す断面図である。 本発明に係るガラス板モジュールの他の例を示す断面図である。 本発明に係るガラス板モジュールの他の例を示す断面図である。
以下、本発明に係るガラス板モジュールの一実施形態について,図面を参照しつつ説明する。図1は、このガラス板モジュールの平面図、図2は図1のA−A線断面図である。図1及び図2に示すように、このガラス板モジュールは、自動車の窓枠に嵌め込まれるものであり、開閉しない、いわゆる嵌め殺しタイプのガラス板モジュール10である。具体的には、このガラス板モジュール10は、ガラス板1と、このガラス板1の周囲に取り付けられる樹脂製の枠部材2と、ガラス板1を窓枠に仮止めするための複数の固定具3と、これら固定具3をガラス板1に固定するための樹脂製の支持部4と、を備えている。以下、各部材について説明する。
<1.ガラス板>
ガラス板1には、自動車用の公知のガラス板を利用することができる。例えば、ガラス板1には、熱線吸収ガラス、一般的なクリアガラス若しくはグリーンガラス、又はUVグリーンガラスが利用されてもよい。ただし、このようなガラス板1は、自動車が使用される国の安全規格に沿った可視光線透過率を実現する必要がある。例えば、日射吸収率、可視光線透過率などが安全規格を満たすように調整することができる。以下に、クリアガラスの組成の一例と、熱線吸収ガラス組成の一例を示す。
(クリアガラス)
SiO2:70〜73質量%
Al23:0.6〜2.4質量%
CaO:7〜12質量%
MgO:1.0〜4.5質量%
2O:13〜15質量%(Rはアルカリ金属)
Fe23に換算した全酸化鉄(T−Fe23):0.08〜0.14質量%
(熱線吸収ガラス)
熱線吸収ガラスの組成は、例えば、クリアガラスの組成を基準として、Fe23に換算した全酸化鉄(T−Fe23)の比率を0.4〜1.3質量%とし、CeO2の比率を0〜2質量%とし、TiO2の比率を0〜0.5質量%とし、ガラスの骨格成分(主に、SiO2やAl23)をT−Fe23、CeO2及びTiO2の増加分だけ減じた組成とすることができる。
なお、ガラス板1の種類は、クリアガラス又は熱線吸収ガラスに限られず、実施の形態に応じて適宜選択可能である。例えば、ガラス板1は、アクリル系、ポリカーボネート系等の樹脂窓であってもよい。
また、本実施形態に係るガラス板1の厚みは、特には限定されなくてもよい。ただし、軽量化の観点からは、ガラス板1の厚みは、2.2〜5.1mmの範囲で設定されてもよく、2.4〜3.8mmの範囲で設定されてもよく、2.7〜3.2mmの範囲で設定されてもよい。更に、ガラス板1の厚みは3.1mm以下となるように設定されてもよい。
また、このようなガラス板1は、単一のガラス板のほか、複数のガラスで樹脂などの中間膜を挟持した合わせガラスであってもよい。
<2.枠部材>
次に、枠部材2について説明する。図1及び図2に示すように、枠部材は、ガラス板1の周縁に沿って配置されるものである。具体的には、ガラス板1の車外側の面に配置される表面部21と、ガラス板1の車内側の面に配置され、表面部21よりも幅の小さい裏面部22と、表面部21と裏面部22とを接続し、ガラス板1の端面を覆う外縁部23と、を備えており、全体として断面J字型に形成されている。また、外縁部23には、ガラス板1の面方向に突出する薄肉状のリップ24が形成されている。これら表面部21、裏面部22、外縁部23、及び、リップ24は、樹脂材料によって一体的に形成されており、ガラス板1の全周に亘って配置されている。
さらに、表面部21の外面には、金属など(例えば、ステンレス)で形成された板状の装飾部材25が取り付けられている。装飾部材25は、表面部21に沿って形成されており、その外周縁251及び内周縁252が、車内側に折り曲げられ、表面部21に食い込むように取り付けられている。
枠部材を形成する樹脂材料は、種々の材料を適用することができるが、例えば、PVC(ポリ塩化ビニル),TPO(熱可塑性オレフィン)、TPS(熱可塑性スチレン)などの樹脂材料を用いることができる。
<3.支持部及び固定具>
次に、支持部4及び固定具3について、図3〜図6も参照しつつ説明する。図3は固定具の正面図、図4は固定具の側面図、図5は図3の底面図、図6は固定具3を底面側から見た斜視図である。支持部4は、ガラス板1の4隅において、枠部材2の内縁からやや離れた位置にそれぞれ配置された樹脂製の部材であり、ブロック状に形成されている。そして、各支持部4に、固定具3の一部が埋め込まれている。
続いて、固定具3について説明する。以下では、説明の便宜のため、図3の左右方向を、「左右方向」、図3の紙面方向を「前後方向」、図3の上下方向を「上下方向」と称することとする。図3〜図6に示すように、各固定具3は、棒状に形成された支柱部31と、この支柱部31の基端部側に配置された板状の第1座面部材32材及び第2座面部材33と、両座面部材32,33を連結する3つの連結部34〜36と、を備えており、これらが樹脂材料によって一体的に形成されている。
支柱部31は、板状に形成され、第1座面部材32の上面から、前後方向に延び、且つ上方に向かって突出するように延びる板状の本体部311を備えている。そして、この本体部311は、上下方向の中間付近から、上方にいくにしたがって幅が狭くなるように形成されている。また、この本体部311の左右の面には、それぞれ上下方向に延びるリブ312,313が形成されている。各リブ312,313は、本体部311の上下方向の中間付近から上方へ向かって延びており、上端付近で、本体部311からの突出高さが徐々に小さくなっている。すなわち、支柱部31は、上端にいくにしたがって、本体部311、及び両リブ312,313によって、全体として外径が小さくなるように形成されている。
また、各リブ312,313の下端部には、下方にいくにしたがって左右方向に広がる板状の係合部314,315がそれぞれ形成されている。すなわち、各係合部314,315は、下方にいくにしたがって、傾斜しており、その下端部と第1座面部材32との間には隙間Xが形成されている。そして、各係合部314,315は、後述するように、リブ312,313の下端部を基端として、左右方向に揺動可能になっており、後述するように、抜け止めとして機能する。
第1座面部材32及び第2座面部材33は、ともに楕円状の板材により形成されており、所定の隙間を空けて対向配置されている。両座面部材32,33の形状はほぼ同じであるが、第1座面部材32が第2座面部材33よりもやや大きくなっている。第2座面部材33の最小径、つまり前後方向の幅M1は、係合部314,315を除く支柱部31の最大径、つまり本体部311またはリブ312,313の前後方向の幅M2よりも大きい。但し、第2座面部材33の最大径、つまり長径(図4の左右方向の幅)は、幅M2の2倍以下に形成されることが好ましい。
また、両座面部材32,33は、上下方向に延びる3つの連結部、つまり第1,第2,及び第3連結部34〜36によって連結されており、これによって両座面部材32,33の間に隙間が形成されるようになっている。第1連結部34は、両座面部材32,33の左右方向の中央で、前後方向に延びる板状に形成されている。一方、第2及び第3連結部35,36は、第1連結部34の左右の面から間隔をあけて配置されており、断面が概ね円形の棒状に形成されている。また、3つの連結部34〜36の断面積(第2座面部材33と平行な面に沿う断面の面積)の合計は、第2座面部材33の平面視の面積の5〜30%であることが好ましく、5〜10%であることがさらに好ましい。
また、第2座面部材33の周縁には、矩形状の4つの切欠き部、すなわち、第1,第2,第3,及び第4切欠き部331〜334が形成されている。第1及び第2切欠き部331,332は、第2座面部材33の左側に配置されており、第3及び第4切欠き部333,334は、第2座面部材33の右側に配置されている。より詳細に説明すると、第1及び第2切欠き部331,332は、第2座面部材33の左側の周縁において、前後方向に対向するように配置されている。ここで、第1及び第2切欠き部331,332の内縁間(最も近接している箇所)の距離D1は、外縁間(最も離れている箇所)の距離D2の30〜70%であることが好ましく、50〜60%であることがさらに好ましい。この距離については、第3及び第4切欠き部333,334においても同じである。また、第1切欠き部331と第3切欠き部333の内縁間の距離D3は、外縁間の距離D4の15〜80%であることが好ましく、40〜60%であることがさらに好ましい。
上記のように、第2座面部材33には、切欠き部331〜334が形成されているたが、切欠き部331〜334よりも内側には、直径7mm以上の円形の領域Sを配置可能となっている。これにより、後述するように、一般的な直径7mm以上の吸引部を有するロボットアームにより、固定具3を成形型へ搬送することができる。すなわち、第2座面部材33には、ロボットアームの吸引部を当接可能な領域が確保されているため、ロボットアームによる迅速な搬送が可能となる。
<4.ガラス板モジュールの製造方法>
次に、ガラス板モジュール10の製造方法の一例について説明する。まず、ガラス板1において、枠部材2が取り付けられる箇所、及び支持部4が取り付けられる箇所にプライマ等の接着剤を塗布しておく、次に、ガラス板1、装飾部材25、及び固定具3を射出成形の成形型に配置する。なお、装飾部材25及び固定具3は、上記のように、ロボットアームによって成形型に配置する。続いて、枠部材2及び支持部4を構成する樹脂材料を成形型内に注入し、射出成形によってガラス板1の表面に枠部材2及び支持部4を形成する。これにより、図1及び図6に示すように、枠部材2がガラス板1の周縁に形成されるとともに、枠部材2の内縁よりも内側に4つの支持部4が形成される。このとき、枠部材2及び支持部4は、接着剤を介して、ガラス板1に固定される。
また、枠部材2の形成に伴って、装飾部材25は枠部材2の表面部21の外面に固定された状態となる。一方、支持部4には、固定具3の第1座面部材32よりも下方の部分、つまり連結部34〜36と第2座面部材33が埋め込まれた状態となり、第1座面部材32は支持部4の上面から露出する。すなわち、樹脂材料は第1座面部材32と第2座面部材33との隙間に入り込み、これにより、固定具3は、支持部4にしっかりと固定される。なお、上記射出成形において、樹脂材料を効率よく成形型内に流入させるため、成形型内に、枠部材2と支持部4とを連結する通路を形成しておき、枠部材2と支持部4とを一体的に形成することもできる。この場合、枠部材2と支持部4とを連結する樹脂材料は、成形後にガラス板1から切り離せばよい。
<5.ガラス板モジュールの窓枠への取付>
次に、ガラス板モジュールの窓枠への取付について、図7及び図8を参照しつつ説明する。まず、自動車の窓枠5において、ガラス板モジュール10が配置される箇所には、凹部51が形成されており、この凹部51に、ガラス板モジュール10が取り付けられる。凹部51の周縁には、側面511と底面512とが形成されており、底面512の4箇所には、固定具3の支柱部31が挿入される貫通孔513が形成されている。各貫通孔513の内径は、固定具3の両係合部314,315の下端部間の距離よりも小さく、本体部311及びリブ312,313の最大径よりも大きくなっている。
そして、上記のように製造されたガラス板モジュール10において、ガラス板1の車内側の面に、例えば、ウレタン製の接着剤6を塗布する。より詳細に説明すると、接着剤6は、枠部材2の裏面部22と支持部4と間に、ガラス板の全周に沿ってビード状に塗布する。続いて、図8に示すように、このガラス板モジュール10を自動車の窓枠5に取り付ける。まず、各固定具3の支柱部31を貫通孔513に挿入する。このとき、支柱部31の先端が貫通孔513に挿入され、続いて各係合部314,315が貫通孔513の内壁面によって本体部311側に押圧される。これに続いて、固定具3をさらに貫通孔513側に押し込むと、係合部314,315の下端と第1座面部材32との間の隙間Xに、貫通孔513の内壁面が配置される。これにより、係合部314,315は、貫通孔513の内壁面からの押圧が解除され、元の形状に復帰する。このとき、係合部314,315の最外径が貫通孔513の内径よりも大きくなるため、係合部314,315が抜け止めとなって固定具3が貫通孔513から離脱するのが防止される。
また、固定具3が貫通孔513に取り付けられたとき、ガラス板1と窓枠5の底面512との間には、概ね支持部4と同じ高さの隙間が形成されるが、この隙間には、接着剤6が配置されており、ガラス板1と窓枠5の底面512とが接着される。また、ガラス板モジュール10の外周縁には、リップ24が設けられているが、このリップ24は、枠部材2の外縁部23と窓枠5の側面511との隙間を埋めるように配置される。すなわち、このリップ24によって、車外からの雨などが窓枠5の底面512側に流入するのが防止される。なお、接着剤6がガラス板モジュール10の全周に亘って設けられ、これが窓枠5の底面512と接着しているため、この接着剤6によっても雨などの流入を防止している。
こうして、ガラス板モジュール10が窓枠5に取り付けられたとき、接着剤6が硬化するまでに時間を要するが、固定具3によって、ガラス板モジュール10は窓枠5に固定されているため、接着剤6が硬化するまでの間に、ガラス板モジュール10が窓枠5において位置ずれするのが防止される。
<5.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、第2座面部材33の最小径M1が、支柱部31の最大径M2よりも大きいため、固定具3において支持部4に埋め込まれる面積を大きくすることができる。そのため、固定具3の支持部4からの引き抜き抵抗を大きくすることができる。
また、この固定具3は、第1座面部材32と、これに対向する第2座面部材33とを備え、これらの間に隙間が形成されるように、両座面部材32,33が複数の連結部34〜36で連結されている。そのため、支持部4を構成する樹脂材料が両座面部材32,33の間の隙間に入り込み、これによって、固定具3は、支持部4と一体となって強固に固定される。特に、連結部34〜36の断面積の合計を、第2座面部材33の面積の5〜30%とし、両座面部材32,33の間に充填される樹脂材料が多くなるようにしているため、これによって、固定具3は、支持部4とさらに一体化される。
ここで、第2座面部材33の面積は、第1座面部材32よりも小さく、特に、第2座面部材33の最大径が、支柱部31の最大径の2倍以下となっているため、図8に示すように、第2座面部材33の周縁と、支持部4の側面との距離Kを長くすることができる。そのため、第2座面部材33の周囲で、第2座面部材33よりも支柱部31側にある樹脂材料と第2座面部材33よりもガラス板1側にある樹脂材料とが連結される面積が大きくなり、その結果、支持部4が、固定具3をより強固に保持することができ、固定具3の引き抜き抵抗を向上することができる。また、上記距離Kが短いと、固定具3を引き抜く方向の力に対し、第2座面部材33の周囲の樹脂材料が容易に変形するため、この樹脂材料の変形を抑制し、固定具3の引き抜き抵抗を向上させるには、距離Kを長くすることが好ましい。なお、第2座面部材33の外径Dに対し、これよりも外方にある距離Kとの比のK/Dが、例えば、0.5〜2であることが好ましい。特に、自動車に設けられるガラス板モジュールにおいては、ドアの開閉を行ったときに車内の内圧が変化し、これによって、固定具3には、これが引き抜かれる方向(ガラス板に対して概ね垂直な方向)に力が作用することがある。そのため、本実施形態に係るガラス板モジュールを自動車に適用すると特に有利である。
また、固定具3の第2座面部材33の周縁には、複数の切欠き部331〜334が形成されている。そのため、第1及び第2座面部材32,33の間にある樹脂材料と、第2座面部材33よりもガラス板1側にある樹脂材料とが、切欠き部331〜334を介して連結されるため、固定具3の引き抜き抵抗をさらに向上することができる。特に、本実施形態では、隣接する切欠き部331〜334の内縁間の距離D1,D3が、外縁間の距離D2,D4の30〜70%とすることで、上述した樹脂材料が連結される面積を大きくしており、これによって、引き抜き抵抗を大きくしている。
さらに、第2座面部材33の周縁に複数の切欠き部331〜334が形成されることで、第2座面部材33の周縁には凹凸が形成される。これにより、支持部4と第2座面部材33の周縁との接触面積が大きくなり、引き抜き抵抗の向上に寄与する。また、固定具3が引っ張られたときに、切欠き部331〜334によって樹脂材料に引っ掛かりやすくなるため、これによっても、引き抜き抵抗が向上する。
ところで、上記のように、支持部4は、種々の材料で形成することができるが、例えば、TPOなどの比較的柔らかいし樹脂材料で形成されると、固定具の引き抜き抵抗が特に問題となる。そのため、TPOのような樹脂材料で形成された支持部4に対して、本実施形態のような固定具3を取り付けると、特に有利である。
<6.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。そして、以下に示す複数の変形例は適宜組合わせることが可能である。
<6−1>
ガラス板モジュールと窓枠との取り付けの態様は種々のものがあり、上記実施形態に限定されない。例えば、図9のように、枠部材2を延長し、これと支持部4を一体化するほか、図10に示すように、枠部材2の中に支持部4を一体的に設けることもできる。また、図11に示すように、窓枠5の底面512において、固定具3が取り付けられる箇所に凹部514を形成し、この凹部514に貫通孔513を形成することができる。こうすることで、貫通穴513近傍の窓枠5の剛性が上がるため、ガラス板モジュールを窓枠5により強固に固着することができる。
<6−2>
支柱部31は上記以外の態様でもよく、少なくとも窓枠5の貫通孔513に挿入可能であればよい。例えば、上記実施形態では、板状の本体部311と一対のリブ312,313とで支柱部31を形成しているが、これ以外に、例えば、中実または中空の円錐状、棒状などに形成することもできる。また、抜け止めである係合部は必ずしも必要ではなく、貫通孔513に支柱部31が固定できればよい。したがって、例えば、支柱部31を貫通孔513に挿入した後、車内側に突出する支柱部31に事後的に抜け止めを取り付けることもできる。
<6−3>
座面部材32,33の構成も特には限定されず、少なくとも支柱部31の最大径よりも外径が大きければよい。この限りにおいては、第1座面部材32が第2座面部材33よりも小さくてもよい。また、切欠き部331〜334は必ずしも必要ではなく、第2座面部材33の外周縁に沿って凹凸が形成されていてもよい。上記実施形態では、第2座面部材33に切欠き部321〜324を形成することで、第2座面部材33よりも支柱部31側の樹脂材料と、第2座面部材33よりもガラス板1側の樹脂材料との連結面積を広くしているが、その方法は特には限定されない。例えば、第2座面部材33に貫通孔を形成し、これによって樹脂材料の連結を行うこともできる。さらに、本発明においては、座面部材を一つだけにした座面部とし、これを支持部4内に配置することもできる。
<6−4>
本発明においては、座面部のうち、支持部4内に配置されている部分において、引き抜き抵抗を受ける主たる部分の最小の外径が支柱部31の最大外径よりも大きければよい。「最小の外径」とは、例えば、引き抜き抵抗を受ける主たる部分が第2座面部材23のような楕円状である場合には、短径を意味する。また、上記実施形態では、座面部を2つの座面部材32,33で構成しているが、第1座面部材32は支持部4の上面から露出しているため、固定具3が引き抜かれる際には、主として第2座面部材33の上面が引き抜き抵抗を受ける。したがって、上記実施形態では、第2座面部材33の最小外径(短径)を,支柱部31の最大外径よりも大きくしている。これに対して、例えば、両座面部材32,33が支持部4内に埋め込まれている場合には、第1座面部材32が主として引き抜き抵抗を受けるため、第1座面部材32の最小外径(短径)が、支柱部31の最大外径よりも大きければよい。但し、例えば、第2座面部材33が第1座面部材32よりも大きければ、第2座面部材32が主として引き抜き抵抗を受けるため、第2座面部材33の最小外径(短径)が、支柱部31の最大外径よりも大きければよい。また、座面部材を1つにして、本発明に係る座面部を構成する場合には、その座面部の上面が主として引き抜き抵抗を受けるため、その最小の外径が、支柱部4の最大外径よりも大きければよい。
<6−5>
上記実施形態では、ガラス板モジュール10を自動車の窓枠5に取り付けた例を示したが、開閉しないタイプのガラス板として、自動車のウインドシールド、リアガラス、サイドボディに固定して設置されるガラス板のいずれにも適用することができる。また、本発明に係るガラス板モジュールは、自動車以外の建築物などの構造物に対しても適用することができる。
1 :ガラス板
2 :枠部材
3 :固定具
4 :支持部
5 :窓枠
10 :ガラス板モジュール
31 :支柱部
32 :第1座面部材
33 :第2座面部材
34 :第1連結部
35 :第2連結部
36 :第3連結部
331 :第1切欠き部
332 :第2切欠き部
333 :第3切欠き部
334 :第4切欠き部

Claims (12)

  1. 構造物の窓枠に固定されるガラス板モジュールであって、
    ガラス板と、
    前記ガラス板の周縁全体に亘って取り付けられる樹脂製の枠部材と、
    前記ガラス板に取り付けられ、当該ガラス板を前記窓枠に固定するための固定具と、
    前記固定具を前記ガラス板または前記枠部材に固定するための樹脂製の支持部と、
    を備え、
    前記固定具は、
    前記窓枠に形成された孔に係合し、前記ガラス板の表面から垂直方向に突出する支柱部と、
    前記支柱部の基端部に設けられ、前記支柱部と垂直な方向に延びるとともに、少なくとも一部が前記支持部内に配置される座面部と、
    を備え、
    前記座面部のうち、前記支持部内に配置されている部分において、引き抜き抵抗を主として受ける部分の最小の外径が、前記支柱部の最大の外径よりも大きい、ガラス板モジュール。
  2. 前記座面部は、
    前記支柱部の基端部側に設けられ、板状に形成された第1座面部材と、
    前記第1座面部材と対向配置され、板状に形成された第2座面部材と、
    前記第1座面部材及び第2座面部材との間に隙間を形成するように、当該の両座面部材を連結する少なくとも1つの連結部と、
    を備えている、請求項1に記載のガラス板モジュール。
  3. 前記第2座面部材の最小の外径が、前記支柱部の最大の外径よりも大きく、
    前記第1座面部材が、前記第2座面部材よりも大きい、請求項2に記載のガラス板モジュール。
  4. 前記第2座面部材の最大の外径は、前記支柱部の最大の外径の2倍以下である、請求項3に記載のガラス板モジュール。
  5. 前記第2座面部材には、少なくとも1つの欠損部が形成されている、請求項2から4のいずれかに記載のガラス板モジュール。
  6. 前記欠損部は、前記第2座面部材の外周縁に形成される切欠き部によって形成されている、請求項5に記載のガラス板モジュール。
  7. 前記切欠き部が複数形成されており、
    前記複数の切欠き部のうち、対向配置されている一対の切欠き部の内縁間の距離が、当該一対の切欠き部の外縁間の距離の30〜70%である、請求項6に記載のガラス板モジュール。
  8. 前記連結部の断面積の合計が、前記第2座面の面積の5〜30%である、請求項2から7のいずれかに記載のガラス板モジュール。
  9. 前記第2座面部材は、直径が7mm以上の円形の領域を収容可能な大きさに形成されている、請求項2から8のいずれかに記載のガラス板モジュール。
  10. 前記支持部は、前記枠部材内に一体的に形成されている、請求項1から8のいずれかに記載のガラス板モジュール。
  11. 前記支持部は、熱可塑性エラストマーで形成されている、請求項1から8のいずれかに記載のガラス板モジュール。
  12. 自動車のサイドボディに固定して設置されるウインドウガラスとして用いられる、請求項1から9のいずれかに記載のガラス板モジュール。
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