JP2017004635A - 非水電解液二次電池および非水電解液二次電池の正極活物質 - Google Patents

非水電解液二次電池および非水電解液二次電池の正極活物質 Download PDF

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Abstract

【課題】出力特性を良好にすることができる非水電解液二次電池、およびその正極活物質を提供する。
【解決手段】非水電解液二次電池は、複数の一次粒子111からなり中空構造を有する二次粒子112により構成された正極活物質を有する。二次粒子112は、一次粒子111からなる殻部101と、殻部101の内側に形成された中空部102とを有し、殻部101には、当該殻部101の外側と当該殻部101の中空部102とを連通する貫通孔110が設けられる。正極活物質は、水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られる細孔容積であって0.1μm以上0.6μm以下の直径を有する全ての貫通孔の総容積を示す部分細孔容積が、0.045ml/g以上であり、1μm以下の径を有する貫通孔110の全容積を示す全細孔容積に対する部分細孔容積の百分率は、75%以上である。
【選択図】図3

Description

本発明は、非水電解液二次電池と、その正極活物質とに関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池において、中空構造を有する正極活物質を用いるものは、電池の充電状態であるSOC(State Of Charge)が低い状態でも高い出力が得られることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された正極活物質は、殻部とその内部に形成された中空部(空洞部)とを有する中空構造の粒子形態をなし、殻部は、上記中空部と粒子外部とを連通させる貫通孔を有する。この貫通孔が殻部に形成されることによって、中空部と外部との間で電解液が行き来しやすくなり、殻部を構成する粒子と電解液とが効率よく接触するため、電池の出力特性を高めることができる。また、特許文献1には、貫通孔の開口幅の平均は、概ね0.01μm以上2.0μm以下であると、電解液の流通路として貫通孔をより有効に機能させ得ることも開示されている。
特開2014−11070号公報
しかし、発明者の実験等を通じて、貫通孔の開口幅の平均が上記範囲内であっても、電池の出力特性が良好にならない場合があることが判明した。そのため、貫通孔の適切な開口幅などについては、改善が求められていた。
本発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、出力特性を良好にすることができる非水電解液二次電池、およびその正極活物質を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する非水電解液二次電池は、複数の一次粒子からなり中空構造を有する二次粒子を正極活物質に含有する非水電解液二次電池であって、前記二次粒子は、前記一次粒子からなる殻部と、前記殻部の内側に形成された中空部とを有し、前記殻部には、当該殻部の外側と当該殻部の中空部とを連通する貫通孔が設けられるとともに、前記貫通孔の直径は、1μm以下であって、水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られるモード径が0.1μm以上0.6μm以下であって、水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られる細孔容積であって0.1μm以上0.6μm以下の直径を有する全ての貫通孔の総容積を示す部分細孔容積が、0.045ml/g以上であり、水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られる細孔容積であって1μm以下の直径を有する全ての貫通孔の総容積を示す全細孔容積に対する前記部分細孔容積の百分率が、75%以上であることを要旨とする。
上記課題を解決する非水電解液二次電池の正極活物質は、非水電解液二次電池に備えられ、複数の一次粒子からなり中空構造を有する二次粒子を含有する正極活物質であって、前記二次粒子は、前記一次粒子からなる殻部と、前記殻部の内側に形成された中空部とを有し、前記殻部には、当該殻部の外側と当該殻部の中空部とを連通する貫通孔が設けられるとともに、前記貫通孔の直径は、1μm以下であって、水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られるモード径が0.1μm以上0.6μm以下であって、水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られる細孔容積であって0.1μm以上0.6μm以下の直径を有する全ての貫通孔の総容積を示す部分細孔容積が、0.045ml/g以上であり、水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られる細孔容積であって1μm以下の直径を有する全ての貫通孔の総容積を示す全細孔容積に対する前記部分細孔容積の百分率が、75%以上であることを要旨とする。
上記各構成では、二次粒子の殻部に設けられる貫通孔は、その最頻値であるモード径が、0.1μm以上0.6以下であって、且つ全細孔容積に対する部分細孔容積の百分率が、75%以上である。このため、貫通孔を介した電解液の中空部への流入、及び中空部から貫通孔を介した電解液の流出が円滑に行われるようになるため、良好な電池の出力特性を得ることができる。
上記非水電解液二次電池について、前記全細孔容積に対する前記部分細孔容積の百分率が90%以上であることが好ましい。
上記構成では、全細孔容積に対する部分細孔容積の百分率が、90%以上である。このため、貫通孔を介した電解液の中空部への流入、及び中空部から貫通孔を介した電解液の流出が円滑に行われるようになるため、良好な電池の出力特性を得ることができる。
上記非水電解液二次電池について、前記細孔容積分布測定によって得られる細孔容積分布であって、前記貫通孔の直径が0.6μm以下の範囲の細孔容積分布が一峰性の分布であることが好ましい。
モード径が0.1μm以上0.6μm以下である二次粒子は、0.1μm以上0.6μm以下の範囲にピークを有する。上記構成では、0.6μm以下の範囲の対数微分細孔容積分布は一峰性の分布であるため、0.1μm以上0.6μm以下の範囲に一つのピークを有し、それ以外のピークを有さない。すなわち、二次粒子の貫通孔の直径は、その多くが0.1μm以上0.6μm以下の範囲に含まれ、その範囲よりも小さい範囲の直径を有する貫通孔は少ない。そのため、貫通孔を介した電解液の中空部への流入、及び中空部から貫通孔を介した電解液の流出が円滑に行われるようになるため、良好な電池の出力特性を得ることができる。
本発明の非水電解液二次電池およびその正極活物質によれば、電池の出力特性を良好にすることができる。
非水電解液二次電池をリチウムイオン二次電池に具体化した一実施形態について、その斜視構造の概略を示す図。 同実施形態において、リチウムイオン二次電池を構成する電極体の一部を展開した状態を示す図。 同実施形態において、リチウムイオン二次電池の正極を構成する正極活物質粒子(二次粒子)の断面を模式的に示す断面図。 水銀圧入法による細孔径の測定を説明するための模式図。 実施例1〜3及び比較例1,2について、水銀圧入法によって測定された複数の正極活物質試料の細孔容積分布を示すグラフ。 実施例1〜3及び比較例1,2について、総細孔容積に対する部分細孔容積の比率を示す容積比率と電池内部抵抗との関係を示すグラフ。 実施例1〜3及び比較例1,2について、部分細孔容積、容積比率、及び内部抵抗を示表。
以下、非水電解液二次電池と、その正極活物質とについて、その一実施形態を説明する。本実施形態では、非水電解液二次電池を、リチウムイオン二次電池に具体化して説明する。リチウムイオン二次電池は、リチウムイオンを、正極と負極との間で移動させることによって充放電を行う電池である。
まずリチウムイオン二次電池の構成について説明する。
図1に示すように、リチウムイオン二次電池は、ケース11と、ケース11の開口を封止する蓋体12とを備える。蓋体12には、正極端子13と、負極端子14とが設けられている。ケース11内には、電極体15が、非水電解液とともに収容されている。
図2を参照して、電極体15の構成について説明する。電極体15は、正極である正極シート20と、負極である負極シート30とが、セパレータ40,41を介して巻回された積層体である。正極シート20は、長尺状に形成され、シート状の正極集電体21と、正極集電体21の両面に設けられた正極合材層22とを備える。負極シート30は、長尺状に形成され、シート状の負極集電体31と、負極集電体31の両面に設けられた負極合材層32とを備える。巻回前の積層体は、正極シート20、セパレータ40、負極シート30、セパレータ41の順に積層されている。
積層体は、その長尺方向に巻回されることによって巻回体とされ、巻回体をその周面から押圧することによって扁平形状に成形されている。成形後の電極体15であって、その径方向の中央部には、正極合材層22と負極合材層32とが密に積層された部分が形成されている。
また、正極シート20の長尺方向に沿って延びる一方の端部には、正極合材層22が形成されずに正極集電体21が露出した正極端部23が設けられている。この正極端部23は、負極シート30及びセパレータ40,41からはみ出た状態となっている。この正極端部23は、ケース11内の内部正極端子等を介して、正極端子13に電気的に接続されている。
また、負極シート30の長尺方向に沿って延びる一方の端部にも、負極合材層32が形成されずに負極集電体31が露出した負極端部33が設けられている。この負極端部33は、正極シート20及びセパレータ40,41からはみ出た状態となっている。この負極端部33は、ケース11内の内部負極端子等を介して、負極端子14に電気的に接続されている。
(正極)
次に、正極について詳述する。まず、正極シート20を構成する正極集電体21は、従来の二次電池の構成要素と同様の構成要素を用いることができる。例えば、正極集電体21の材料として、導電性の良好な金属からなる導電性材料が好ましく用いられる。例えば、導電性材料としては、アルミニウムを含む材料、アルミニウム合金を含む材料を用いることができる。
正極合材層22に含まれる正極活物質は、層状の結晶構造を有するリチウム遷移金属酸化物を含有する。リチウム遷移金属酸化物は、Li以外に、1乃至複数の所定の遷移金属元素を含む。リチウム遷移金属酸化物に含有される遷移金属元素は、Ni,Co,Mnの少なくとも一つであることが好ましい。
上記リチウム遷移金属酸化物の好適な一例として、Ni,CoおよびMnの全てを含むリチウム遷移金属酸化物(以下「LNCM酸化物」と表記することもある。)が挙げられる。
正極活物質は、遷移金属元素(すなわち、Ni,CoおよびMnの少なくとも1種)の他に、付加的に、1種または複数種の元素を含有し得る。付加的な元素としては、周期表の1族(ナトリウム等のアルカリ金属)、2族(マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属)、4族(チタン、ジルコニウム等の遷移金属)、6族(クロム、タングステン等の遷移金属)、8族(鉄等の遷移金属)、13族(半金属元素であるホウ素、もしくはアルミニウムのような金属)および17族(フッ素のようなハロゲン)に属するいずれかの元素を含むことができる。
好ましい一態様において、正極活物質は、下記一般式(1)で表される組成(平均組成)を有し得る。

Li1+xNiCoMn(1−y−z)MAαMBβ …(1)

上記式(1)において、xは、0≦x≦0.2を満たす実数であり得る。yは、0.1<y<0.6を満たす実数であり得る。zは、0.1<z<0.6を満たす実数であり得る。MAは、W,CrおよびMoから選択される少なくとも1種の金属元素であり、αは0<α≦0.01(典型的には0.0005≦α≦0.01、例えば0.001≦α≦0.01)を満たす実数である。MBは、Zr,Mg,Ca,Na,Fe,Zn,Si,Sn,Al,BおよびFからなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、βは0≦β≦0.01を満たす実数であり得る。βが実質的に0(すなわち、MBを実質的に含有しない酸化物)であってもよい。なお、層状構造のリチウム遷移金属酸化物を示す化学式では、便宜上、O(酸素)の組成比を2として示しているが、この数値は厳密に解釈されるべきではなく、多少の組成の変動(典型的には1.95以上2.05以下の範囲に包含される)を許容し得るものである。
(正極活物質の中空構造)
次に図3を参照して、正極活物質の中空構造について説明する。正極活物質は、典型的には、殻部101と、その内部に形成された中空部102(空洞部)とを有する中空構造の粒子形態をなす。この正極活物質粒子100は、典型的には、概ね球形、やや歪んだ球形等であり得る。正極活物質粒子100の殻部101は、中空部102と粒子外部とを連通させる貫通孔110を有する。
殻部101は、リチウム遷移金属酸化物の一次粒子111が球殻状に集まって形成されたものである。即ち、正極活物質粒子100は、一次粒子111が集まった二次粒子112である。ここで「一次粒子」とは、外見上の幾何学的形態から判断して単位粒子(ultimate particle)と考えられる粒子を指す。ここに開示される正極活物質において、一次粒子111は、典型的にはリチウム遷移金属酸化物の結晶子の集合物である。正極活物質の形状観察はSEM(Scanning Electron Microscope)画像により行うことができる。中空部102は、隣接する二次粒子112の間に存在する隙間より大きい空間である。
一次粒子111は、その長径L1が、0.1μm以上1.0μm以下であり得る。長径L1が小さすぎると、電池の容量維持性が低下傾向となることがあり得る。そのような観点から、長径L1は0.2μm以上であることが好ましく、0.3μm以上であることがより好ましく、0.4μm以上であることがさらに好ましい。なお、長径L1は、正極活物質粒子表面のSEM画像において、概ね最も長い長径L1を有する一次粒子111を選択し、当該選択された一次粒子111において最も長い径を長径L1とするとよい。
一方、長径L1が大きすぎると、結晶の表面から内部(L1の中央部)までの距離(Liイオンの拡散距離)が長くなるため、結晶内部へのイオン拡散が遅くなり、出力特性(特に、低SOC域における出力特性)が低くなりがちである。そのような観点から、長径L1は0.8μm以下であることが好ましい。好ましい一態様では、一次粒子の長径L1は0.2μm以上0.8μm以下である。一次粒子111の長径L1は、例えば、正極活物質粒子100の粒子表面のSEM画像に基づいて測定することができる。
正極活物質粒子100の平均粒径(二次粒径)は、例えば、およそ2μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。正極活物質粒子100の平均粒径が小さすぎると、中空部102の容積も小さくなるため、中空部102に蓄えられる電解液の量も少なくなる。また、正極活物質の生産性の観点からは、正極活物質粒子100の平均粒径は25μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましい。好ましい一態様では、正極活物質の平均粒径は、3μm以上10μm以下である。上記正極活物質粒子の平均粒径は、当該分野で公知の方法、例えばレーザ回折散乱法に基づく測定による体積基準のメジアン径(D50:50%体積平均粒径)として求めることができる。
正極活物質粒子100は、粒子空孔率が5%以上の中空構造を有することが好ましい。ここで、「粒子空孔率」とは、正極合材層22をランダムな位置で切断した断面の平均において、該活物質の見かけの断面積のうち中空部102が占める割合をいう。この割合は、例えば、正極合材層22の断面におけるSEM画像を通じて把握することができる。
粒子空孔率は、10%以上であることがより好ましく、15%以上であることがさらに好ましい。粒子空孔率の上限は特に限定されないが、中空構造の耐久性や製造容易性等の点から、通常は95%以下とすることが適当である。
次に、殻部101の構成について説明する。好ましい一態様では、殻部101は、一次粒子111が環状(数珠状)に連なった形態を有する。一次粒子111は、殻部101の厚み方向において、単層であってもよく、多層であってもよい。
好ましい一態様に係る正極活物質粒子100は、殻部101の全体に亘って、一次粒子111が実質的に単層で連なった形態に構成されている。また、殻部101が多層構造である場合、一次粒子111の積層数は、およそ5個以下(例えば2〜5個)であることが好ましく、およそ3個以下(例えば2〜3個)であることがより好ましい。なお、図3に示す正極活物質粒子100は、その構成の一例を示すものであり、殻部101の層数、中空部102の形状、殻部101の厚みと中空部102の幅との比率、貫通孔110の数や大きさ等は、図3に示す正極活物質粒子100に限定されるものではない。
また、殻部101は、貫通孔110以外の部分では、少なくとも一般的な電解液を通過させない程度に緻密に焼結している。この構造の正極活物質粒子100によると、正極活物質粒子100の外部と中空部102との間で電解液が流通し得る箇所が、貫通孔110のある箇所に制限される。
殻部101の厚さは、好ましくは3.0μm以下であり、より好ましくは2.5μm以下、さらに好ましくは2.0μm以下である。殻部101の厚さが小さいほど、充電時には殻部101の内部(厚さの中央部)からもLiイオンが放出されやすく、放電時にはLiイオンが殻部101の内部まで吸収されやすくなる。
殻部101の厚さの下限値は特に限定されないが、通常は、概ね0.1μm以上であることが好ましい。殻部の厚さを0.1μm以上とすることにより、電池の製造時または使用時に加わり得る応力や、充放電に伴う正極活物質の膨張収縮等に対して、高い耐久性を保持することができる。内部抵抗低減効果と耐久性とを両立させる観点からは、殻部の厚さはおよそ0.1μm以上2.2μm以下であることが好ましく、0.2μm以上2.0μm以下であることがより好ましく、0.5μm以上1.5μm以下であることが特に好ましい。
次に、貫通孔110について詳述する。殻部101の貫通孔110は、中空部102と、正極活物質粒子100の外部とで電解液を行き来させる。貫通孔110は、殻部101を構成する複数の一次粒子111の間に設けられた隙間によって構成される。殻部101に貫通孔110が設けられることで、外部の電解液が貫通孔110を介して中空部102に流入しやすくなるとともに、中空部102内の電解液が貫通孔110を介して外部に流出しやすくなる。その結果、中空部102内の電解液が適当に入れ替わる。
また、中空部102には電解液が蓄えられるため、正極合材層22で電解液が不足する、液枯れも生じにくくなる。リチウムイオン二次電池は、リチウムイオンの移動により充放電を行うため、中空部102と外部との間で電解液を行き来しやすくすることで、中空部102に面する一次粒子111がより活発に充放電に活用され得る。
また、リチウムイオン二次電池の内部抵抗は、活物質と電解液との界面の電荷移動抵抗、正極活物質内のLiイオンの拡散移動抵抗、電解液の溶液抵抗等の複数の抵抗成分から構成される。中空構造の正極活物質粒子100の場合、貫通孔110の数や直径等も、Liイオンの拡散に影響を与えるため、リチウムイオン二次電池の内部抵抗に寄与すると考えられる。
正極活物質粒子100が有する貫通孔110の数は、正極活物質粒子100の一粒子当たりの平均として、およそ1〜10個程度(例えば1〜5個)であることが好ましい。上記平均貫通孔数が多すぎると、中空形状を維持しにくくなることがある。また、平均貫通孔数は多いほど電解液が行き来しやすくなるが、平均貫通孔数を多くすると単位体積あたりの正極活物質量が少なくなるため、エネルギー密度が低下する。このため、貫通孔110の数は、必要最小限とすることが好ましい。
また、一つの正極活物質粒子100に設けられる複数の貫通孔110の直径Dは、1μm以下におけるモード径が、0.1μm以上0.6μm以下である。貫通孔110の直径Dは、貫通孔110を円形状の孔にモデル化したときの直径であり、必ずしも貫通孔110の開口幅の最大値を示すものではない。
貫通孔110の直径Dのモード径が、0.1μm以上であると、電解液の流通路として貫通孔110をより有効に機能させ得る。貫通孔110の直径Dが0.6μmよりも大きいと、殻部101の全体に対する空孔率が大きくなるため、殻部101の強度が低下する可能性がある。なお、直径が1μm超の細孔は、二次粒子112である正極活物質粒子100の隙間の大きさに相当するため、貫通孔110とみなさない。
正極活物質粒子100における貫通孔110のモード径は、水銀圧入法により測定される細孔容積分布から求められる。一般的に、細孔容積分布は、細孔の直径と、同じ直径(又は同じ直径範囲)を有する複数の細孔の総容積との関係を示すものであり、モード径は、細孔容積が最大となるときの直径である。
水銀圧入法は、水銀と固体試料との接触角が大きいことを利用した測定法である。細孔を含む固体試料と水銀とが接触しただけでは、直径が小さい細孔には水銀は浸入しない。このため、水銀を加圧することによって固体試料の細孔に水銀を浸入させ、細孔の直径と容積とを算出する。水銀に加える圧力が大きくなるほど、直径が小さい細孔に水銀が浸入する。また、細孔に圧入された水銀量から、細孔容積が算出される。
図4を参照して、水銀に加えられる圧力と、一般的な細孔の直径Dとの関係について説明する。細孔200は、底部を有する円形状の孔であると仮定する。圧力Pが加えられた水銀201が、直径Dの細孔200に浸入しうるとき、下記数式1に従って、圧力Pと、水銀の接触角θと、水銀の表面張力σとから、細孔200の直径Dが求められる。即ち、水銀201に圧力Pが加えられたとき、下記数式1で求められる直径D以上の細孔200に水銀201が浸入するとみなすことができる。なお、接触角θ及び表面張力σは、定数を用いることが多い。

−4σcosθ=PD ・・・(数式1)

正極活物質粒子100の細孔容積を測定する方法の一例について説明する。装置として、水銀ポロシメータが用いられる。また、正極活物質の試料をセルに入れて、セル内を真空排気する。さらに真空排気したセル内に水銀を注入し、水銀に圧力を加える。このとき、圧力を、例えば14kPa〜414MPaまで変化させる。なお、測定圧力「14kPa」では、直径Dが90μm相当からそれ以上の大きさの細孔に水銀を浸入させることができる。測定圧力「414MPa」では、直径Dが0.003μm相当からそれ以上の大きさの細孔に水銀を浸入させることができる。
なお、正極活物質粒子100を試料としたとき、殻部101に形成された貫通孔110は、中空部102と連通しているため、水銀圧入法によって測定される細孔容積分布に基づき得られた細孔容積は、実質的に中空部102の容積も含む。
また、モード径を測定するにあたり、水銀の密度は、13.52g/ml以上13.54g/ml以下であればよく、接触角θは、130°以上140°以下であればよく、表面張力σは、480dyns/cm以上485dyns/cm以下であればよい。
ここで、水銀圧入法によって得られる細孔容積であって1μm以下の径を有する貫通孔110の全容積を全細孔容積Vaとし、0.1μm以上0.6μm以下の径を有する貫通孔110の全容積を部分細孔容積Vbとすると、全細孔容積Vaに対する部分細孔容積Vbの百分率である容積比率Rt(Rt=(Vb/Va)・100)が、75%以上である。容積比率Rtが、75%以上であると、0.1μm以上0.6μm以下の径を有する貫通孔110の割合を十分に多くすることができる。当該貫通孔110は、電解液の流通路として有効に機能する孔であるため、リチウムイオン二次電池において内部抵抗を低下させることができる。
また、部分細孔容積Vbは、0.045ml/g以上である。部分細孔容積Vbが、0.045ml/g以上であって、且つ容積比率Rtが75%以上であると、0.1μm以上0.6μm以下の径を有する貫通孔110を通じて、正極活物質粒子100の中空部内に十分な量の電解液が蓄えられ、リチウムイオン二次電池の内部抵抗を低下させることができる。また、十分な量の電解液が蓄えられることにより、大電流放電にも対応可能であるため、電気自動車(ハイブリッド自動車を含む)にも好適に利用可能である。なお、部分細孔容積Vbが0.045ml/g未満であると、0.1μm以上0.6μm以下の径を有する貫通孔110を有していても、当該貫通孔110を介して正極活物質粒子100内に十分な量の電解液が入り込まない。そのため、リチウムイオン二次電池の内部抵抗が高くなってしまい、大電流にも対応できない。また、容積比率Rtを90%以上とすると、内部抵抗をさらに低下させることができる。
なお、正極は、正極活物質として、上述した中空構造の正極活物質のほかに、従来公知の他の正極活物質(例えば中実構造の正極活物質)を含んでもよい。但し、他の正極活物質の割合は、正極活物質全体の50質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは10質量%以下とすることが望ましい。
次に、中空構造の正極活物質粒子100の作用について説明する。この正極活物質粒子100と対比されるものとしては、一般的な多孔質構造の粒子が挙げられる。ここで多孔質構造とは、実体のある部分と空隙部分とが粒子全体にわたって混在している構造(スポンジ状構造)を指す。多孔質構造を有する正極活物質粒子の代表例として、いわゆる噴霧焼成法(スプレードライ製法と称されることもある。)により得られた正極活物質粒子が挙げられる。本実施形態における中空構造の正極活物質粒子は、実体のある部分が殻部101に偏っており、中空部102に明確にまとまった空間が形成されているという点で、上記多孔質構造の正極活物質粒子とは、構造上、明らかに区別されるものである。
上記の中空構造を有する正極活物質粒子100は、内部に空洞のない緻密構造の正極活物質粒子に比べて、一次粒子111の凝集が少ない。そのため、該粒子内の粒界が少なく、粒子内部へのLiイオンの拡散が速い。このような粒界の少ない正極活物質粒子100によると、正極活物質粒子100を有するリチウムイオン二次電池の出力特性を向上させることができる。
例えば、低SOC域の電池出力では、正極活物質のLi固体内拡散性が律速であり、Li固体内拡散性にはLi拡散距離が影響する。このため、正極活物質粒子100を、貫通孔110を有する中空構造とし、且つ貫通孔110のモード径と容積比率Rtとを好ましい範囲とすることで、貫通孔110を介して殻部101のLiイオンと電解液とを効率よく接触させることが可能となる。これにより、Liイオンの固体内拡散性が高められ、リチウムイオン二次電池の内部抵抗が低下するので、低SOC域の出力特性を向上することができる。
(負極)
次に、負極について説明する。負極集電体31としては、従来のリチウムイオン二次電池と同様に、導電性の良好な金属からなる導電性部材が好ましく用いられる。そのような導電性部材としては、例えば銅または銅を主成分とする合金を用いることができる。
負極合材層には、電荷担体となるLiイオンを吸蔵および放出可能な負極活物質が含まれる。負極活物質の組成や形状に特に制限はなく、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる物質の1種または2種以上を使用することができる。そのような負極活物質としては、例えばリチウムイオン二次電池で一般的に用いられる炭素材料が挙げられる。上記炭素材料の代表例としては、グラファイトカーボン(黒鉛)、アモルファスカーボン等が挙げられる。少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状の炭素材料(カーボン粒子)が好ましく用いられる。その他、負極活物質として、チタン酸リチウム等の酸化物、ケイ素材料、スズ材料等の単体、合金、化合物、上記材料を併用した複合材料を用いることも可能である。
なお、非水電解液、及びセパレータは、従来からリチウムイオン二次電池に用いられるものを用いることができる。電解液としては、リチウム塩(例えばLiClO、LiPF、LiAsF、LiBF、LiSOCF等)を、有機溶媒に溶解したものが挙げられる。有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、テトラヒドロフラン、2‐メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトン等の硫黄化合物、又はリン酸トリエチル、リン酸トリオクチル等のリン化合物等が挙げられ、これらを1乃至複数混合して用いることができる。
(正極活物質の製造方法)
次に、正極活物質の製造方法について説明する。正極活物質の製造方法は、例えば、原料水酸化物生成工程と、混合工程と、焼成工程とを含む。
原料水酸化物生成工程は、遷移金属化合物の水溶液にアンモニウムイオン(NH )を供給して、遷移金属水酸化物の粒子を水溶液から析出させる工程である。ここで、水溶液は、リチウム遷移金属酸化物を構成する遷移金属元素の少なくとも1種を含む。
原料水酸化物生成工程は、水溶液から遷移金属水酸化物を析出させる核生成段階と、核生成段階よりも水溶液のpHを減少させた状態で遷移金属水酸化物を成長させる粒子成長段階とを含むことが好ましい。粒子成長段階では、pH及びアンモニウムイオン濃度を変更することにより、遷移金属水酸化物の析出速度を調整することで、正極活物質粒子100の構造を変化させることができる。反応液中のアンモニウムイオン濃度を低くし、析出速度を高めると、貫通孔110を有する中空構造の正極活物質粒子100を生成しやすくなる。また、粒子成長時間を調整することによっても、粒子空孔率等を調整することができる。
混合工程は、洗浄、濾過、乾燥して得られた遷移金属水酸化物とリチウム化合物とを混合して未焼成の混合物を調製する工程である。所定の割合でできるだけ均一に混合すると良い。
焼成工程は、混合物を焼成して正極活物質を得る工程である。焼成工程は、例えば酸化性雰囲気中(例えば大気雰囲気中)で行われる。焼成温度は、例えば700℃以上1100℃以下である。また、焼成工程は、異なる温度範囲で焼成する複数の工程を含んでいてもよい。さらに、好適には、焼成後に焼成物を解砕し、篩分けを行なうとよい。
正極合材層には、正極活物質の他、必要に応じて導電材、結着材(バインダ)等の添加材が含有され得る。導電材としては、カーボン粉末やカーボンファイバー等の導電性粉末を含むことが好ましい。結着材としては各種のポリマー材料が挙げられる。
正極合材層22に占める正極活物質の割合は、50質量%超であることが好ましい。70質量%以上97質量%以下であることがより好ましく、特に75質量%以上95質量%以下であるとよい。
上述した正極活物質粒子を用いた正極の作製方法は特に限定されず、従来の方法を適宜採用することができる。例えば以下の方法によって作製することができる。まず、正極活物質、必要に応じて導電材、結着材等を適当な溶媒(水系溶媒、非水系溶媒またはこれらの混合溶媒)で混合してペースト状またはスラリー状の正極合材層形成用組成物を調製する。
上記組成物を正極集電体に塗付し、乾燥により溶媒を揮発させた後、圧縮(プレス)する。
正極集電体21上への正極合材層22の単位面積当たりの塗布量は、特に限定されるものではないが、充分な導電経路(伝導パス)を確保する観点から、正極集電体21の片面当たり3mg/cm以上が好ましく、5mg/cm以上がより好ましく、特に6mg/cm以上であるとよい。なお、塗布量は、正極合材層形成用組成物の固形分換算の塗付量である。
また、正極集電体21の片面当たりの塗布量は、45mg/cm以下が好ましく、28mg/cm以下がより好ましく、特に15mg/cm以下が好ましい。正極合材層の密度も、特に限定されないが、1.0g/cm以上3.8g/cm以下であることが好ましく、1.5g/cm以上3.0g/cm以下がより好ましく、特に1.8g/cm以上2.4g/cm以下とすることが好ましい。
以下、実施例1〜3、比較例1〜2について説明する。なお、実施例は本発明を限定するものではない。
(実施例1)
正極活物質は、Li1.14Ni0.34Co0.33Mn0.33Zr0.0020.005で表される平均組成を有するものを準備した。この正極活物質について、以下の測定条件でモード径の測定及び容積比率Rtの測定を行い、図5中、「実施例1」として表す細孔容積分布を得た。なお、細孔容積分布は、細孔容積を直径Dの対数(logD)で微分したLog微分細孔容積分布で表している。即ち、グラフの縦軸は、細孔容積Vを直径Dの対数(logD)で微分した値(dV/d(logD))であり、横軸は、直径Dである。
測定装置:マイクロメリテックス細孔分布測定装置 オートポア 9520形 島津製作所製
水銀密度:13.53g/ml
接触角:130°
表面張力:485dyns/cm
細孔容積分布のピークの頂点に対応する直径は、およそ0.25μmであって、0.1μm以上0.6μm以下の範囲に含まれた。また図7の表に示すように、貫通孔のモード径が0.6μm以下の部分細孔容積は、0.066ml/gであり、容積比率Rtは、92%であった。
(実施例2)
実施例1と同様な材料からなる正極活物質について、実施例1と同じ条件で、モード径の測定及び容積比率Rtの測定を行い、図5中、「実施例2」として表す細孔容積分布を得た。細孔容積分布のピークの頂点に対応する直径は、およそ0.25μmであって、0.1μm以上0.6μm以下の範囲に含まれた。また図7の表に示すように、貫通孔のモード径が0.6μm以下の細孔容積は、0.048ml/gであり、容積比率Rtは、93%であった。
(実施例3)
実施例1と同様な材料からなる正極活物質について、実施例1と同じ条件で、モード径の測定及び容積比率Rtの測定を行い、図5中、「実施例3」として表す細孔容積分布を得た。直径0.6μm以下の範囲の細孔容積分布は、2つのピークを有する二峰性であった。そのうち部分細孔容積が高いピークの頂点に対応する直径は、およそ0.25μmであって、0.1μm以上0.6μm以下の範囲に含まれた。他方のピークの頂点に対応する直径は、0.04μm付近であって、他方のピークは、高さが小さいものであった。また図7の表に示すように、貫通孔のモード径が0.6μm以下の細孔容積は、0.048ml/gであり、容積比率Rtは、76%であった。
(比較例1)
実施例1と同様な材料からなる正極活物質について、実施例1と同じ条件で、モード径の測定及び容積比率Rtの測定を行い、図5中、「比較例1」として表す細孔容積分布を得た。直径0.6μm以下の範囲の細孔容積分布は、2つのピークを有する二峰性であった。そのうち部分細孔容積が高いピークの頂点に対応する直径は、およそ0.25μmであって、0.1μm以上0.6μm以下の範囲に含まれた。他方のピークは、直径0.07μm付近にあり、幅が広いブロードなピークであった。また図7の表に示すように、貫通孔のモード径が0.6μm以下の細孔容積は、0.069ml/gであり、容積比率Rtは、67%であった。
(比較例2)
実施例1と同様な材料からなる正極活物質について、実施例1と同じ条件で、モード径の測定及び容積比率Rtの測定を行い、図5中、「比較例2」として表す細孔容積分布を得た。直径0.6μm以下の範囲の細孔容積分布は、2つのピークを有する二峰性であった。そのうち部分細孔容積が高いピークの頂点に対応する直径は、およそ0.2μmであって、0.1μm以上0.6μm以下の範囲に含まれた。他方のピークは、直径0.02μm付近にみられた。また図7の表に示すように、貫通孔のモード径が0.6μm以下の細孔容積は、0.058ml/gであり、容積比率Rtは、53%であった。
(評価)
次に、実施例1〜3、比較例1〜2の正極活物質を用いて、リチウムイオン二次電池を作成した。負極は、非晶質炭素にてコートされた球形化天然黒鉛に、カルボキシメチルセルロース(CMC)とスチレンブタジエンコポリマー(SBR)を混合して作成した。電解液の組成は、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートを同量ずつ混合し、LiPFを溶解したものとした。そして、このリチウムイオン二次電池を放電回路に接続し、内部抵抗を測定した。電池のSOCは60%、温度は20℃とした。
図6に示すグラフは、横軸が容積比率Rtを示し、縦軸が内部抵抗Rsを示す。実施例1のリチウムイオン二次電池の内部抵抗は「2.886mΩ」、実施例2のリチウムイオン二次電池の内部抵抗は「2.881mΩ」と良好な値となり、両者の値はほぼ同じであった。また、実施例3のリチウムイオン二次電池の内部抵抗は「2.889」と2.9mΩ以下であり、これも良好な値となった。
一方、比較例1のリチウムイオン二次電池及び比較例2のリチウムイオン二次電池は、部分細孔容積が0.045ml/g以上であるにも関らず、容積比率Rtも70%未満であり、内部抵抗も2.9mΩよりも大きくなった。また、実施例2の容積比率Rtと実施例3の容積比率Rtとの差は17%である。一方、比較例1の容積比率Rtと実施例3の容積比率Rtとの差は9%と実施例2と実施例3との容積比率Rtの差よりも小さいが、それらの内部抵抗の差は、実施例2と実施例3との内部抵抗の差よりも大きい。
したがって、比較例1のリチウムイオン二次電池及び比較例2のリチウムイオン二次電池は、直径が小さい貫通孔110が多く形成され、貫通孔110を介した電解液の中空部への流入、及び中空部から貫通孔を介した電解液の流出が円滑に行われていないと考えられる。実施例1〜3のリチウムイオン二次電池は、直径の大きい貫通孔110が多く形成されていると推定され、貫通孔110を介した電解液の中空部への流入、及び中空部から貫通孔を介した電解液の流出が円滑に行われていると考えられる。なお、電気自動車の場合、多くの数(例えば50以上)のリチウムイオン二次電池からなる組電池が用いられ、大電流放電が行われるため、内部抵抗の差が小さくても組電池全体としては大きく影響する。
以上説明したように、上記実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られるようになる。
(1)二次粒子である正極活物質粒子100の殻部101に設けられる貫通孔110は、その最頻値であるモード径が、0.1μm以上0.6μm以下であって、且つ全細孔容積に対する部分細孔容積の百分率である容積比率Rtが、75%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。このため、貫通孔110を介した電解液の中空部への流入、及び中空部から貫通孔を介した電解液の流出が円滑に行われるようになるため、良好な電池の出力特性を得ることができる。
(2)モード径が0.1μm以上0.6μm以下である正極活物質粒子100の0.6μm以下の範囲の細孔容積分布(図5における対数微分細孔容積分布)は一峰性の分布であるとき、0.1μm以上0.6μm以下の範囲に一つのピークを有し、それ以外のピークを有さない。すなわち、正極活物質粒子100の貫通孔110の直径は、その多くが0.1μm以上0.6μm以下の範囲に含まれ、その範囲よりも小さい範囲の直径を有する貫通孔110は少ない。そのため、このような正極活物質粒子100では、貫通孔110を介した電解液の中空部102への流入、及び中空部102から貫通孔110を介した電解液の流出が円滑に行われるようになるため、良好な電池の出力特性を得ることができる。
(他の実施例)
なお、上記各実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・正極合材層22は、正極集電体21の少なくとも一方の面に設けられていればよく、片面に設けられていてもよい。また、負極合材層32は、負極集電体31の少なくとも一方の面に設けられていればよく、片面に設けられていてもよい。
・電解液と正極との間でナトリウムイオンが移動するナトリウムイオン二次電池であってもよい。
・電極体15は、正極シート20及び負極シート30を、セパレータ40,41を介して巻回した電極構造に限定されず、電池の形状や使用目的に応じて適宜変更してもよい。例えば、正極シート20及び負極シート30を、セパレータ40,41を介して積層した巻回しないタイプの電極構造であってもよい。
11…ケース、12…蓋体、13…正極端子、14…負極端子、15…電極体、20…正極シート、30…負極シート、100…正極活物質粒子、101…殻部、102…中空部、110…貫通孔、111…一次粒子、112…二次粒子。

Claims (4)

  1. 複数の一次粒子からなり中空構造を有する二次粒子を正極活物質に含有する非水電解液二次電池であって、
    前記二次粒子は、前記一次粒子からなる殻部と、前記殻部の内側に形成された中空部とを有し、前記殻部には、当該殻部の外側と当該殻部の中空部とを連通する貫通孔が設けられるとともに、
    前記貫通孔の直径は、1μm以下であって、水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られるモード径が0.1μm以上0.6μm以下であって、
    水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られる細孔容積であって0.1μm以上0.6μm以下の直径を有する全ての貫通孔の総容積を示す部分細孔容積が、0.045ml/g以上であり、
    水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られる細孔容積であって1μm以下の直径を有する全ての貫通孔の総容積を示す全細孔容積に対する前記部分細孔容積の百分率が、75%以上である
    ことを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 前記全細孔容積に対する前記部分細孔容積の百分率が90%以上である
    請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記細孔容積分布測定によって得られる細孔容積分布であって、前記貫通孔の直径が0.6μm以下の範囲の細孔容積分布が一峰性の分布である
    請求項1又は2に記載の非水電解液二次電池。
  4. 非水電解液二次電池に備えられ、複数の一次粒子からなり中空構造を有する二次粒子を含有する正極活物質であって、
    前記二次粒子は、前記一次粒子からなる殻部と、前記殻部の内側に形成された中空部とを有し、前記殻部には、当該殻部の外側と当該殻部の中空部とを連通する貫通孔が設けられるとともに、
    前記貫通孔の直径は、1μm以下であって、水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られるモード径が0.1μm以上0.6μm以下であって、
    水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られる細孔容積であって0.1μm以上0.6μm以下の直径を有する全ての貫通孔の総容積を示す部分細孔容積が、0.045ml/g以上であり、
    水銀圧入法による細孔容積分布測定によって得られる細孔容積であって1μm以下の直径を有する全ての貫通孔の総容積を示す全細孔容積に対する前記部分細孔容積の百分率が、75%以上である
    ことを特徴とする非水電解液二次電池の正極活物質。
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