JP2016531588A - フレーバー組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、フレーバー生成に関する。特に、本発明は、フレーバー組成物の製造方法に関する。この方法は、グリセロールを第四級アンモニウム化合物と混合する工程と、少なくとも1種のフレーバー前駆体を加えて反応混合物を生成する工程と、この反応混合物を加熱して香気化合物を生成する工程とを含み、グリセロールは、第四級アンモニウム化合物と5:1〜0.8:1の範囲のモル比で合わせられる。本発明の更なる態様は、本発明の方法によって取得可能なフレーバー組成物を含む食品製品である。【選択図】 なし

Description

本発明は、フレーバー生成に関する。特に、本発明は、フレーバー組成物の製造方法に関する。この方法は、グリセロールを第四級アンモニウム化合物と混合する工程と、少なくとも1種のフレーバー前駆体を加えて反応混合物を生成する工程と、この反応混合物を加熱して香気化合物を生成する工程とを含む。本発明の更なる態様は、本発明の方法によって取得可能なフレーバー組成物を含む食品製品である。
プロセスフレーバーと呼ばれることもある反応フレーバーは、肉、チョコレート、コーヒー、キャラメル、ポップコーン及びパンなどの熱処理された食料品に認められるものと同様の香りと味の特性を付与する複雑な構成成分である。伝統的に、フレーバー化合物は、溶液中にて、最も一般的にはある特定のpHの緩衝水溶液系にて製造される。これらのフレーバー生成反応の背景にある複雑な化学反応は、一般に「メイラード」反応と呼ばれる。この反応については、多くの資料に記載されている(M.K.Sucan et al.「Process and Reaction Flavors」ACS Symposium Series 2005,905,1−23]。一般的に最も望まれる、価値のある重要な分子は、各マトリックス中にて還元糖とアミノ酸とを混合し、ある特定の時間加熱することにより生成される。例えば、国際公開WO2008148737号には、原材料にフレーバー前駆体(アミノ酸及び還元糖)を直接添加し、次にこれを焼成して焼成食品を生成するというものが記載されている。
一般に、メイラード反応は、水分活性が低いとき、フレーバー構成成分を生成する上で最も有効である。様々な香気化合物を有する反応フレーバーを製造するために、そしてそれをできる限り効率的に行うために、水分活性の低い液相を用いる方法が複数提案されている。
米国特許US3425840号には、グリセロール又はソルビトールにプロリンを溶解し、加熱して、焼きたてのパンの香気を生成することが記載されている。国際公開WO2005096844号では、少なくとも10%のα−ヒドロキシカルボン酸を含む連続液相中に、炭水化物源と窒素源を組み合わせ加熱することによってプロセスフレーバーが生成される。国際公開WO201173035号には、構造化脂質相にて、フレーバー前駆体と、分散している極性溶媒とを反応させるというものが記載されている。欧州特許EP0571031号には、モノ及び/又はジメチル−3(2H)−フラノンを、システイン及び/又は硫化水素と反応させることを含む、風味フレーバーの製造方法が記載されている。この反応は、グリセロール又はプロピレングリコールなどの有機極性溶媒及び20%未満の水を含む媒質中で行われる。
グリセロールと第四級アンモニウム化合物とを組み合わせることで、深共晶溶媒が生成されることが知られている。深共晶溶媒は、共晶混合物を形成する各化合物の融点よりもかなり低い融点を有する液体である。米国特許US2009/0117628号は、どのように深共晶溶媒を使用すれば酵素的反応が実施可能になるかを説明している。深共晶溶媒の1つには、グリセロールと塩化コリンを組み合わせたものがあるが、このような深共晶溶媒中での香気化合物の生成は記載されていない。
中国特許CN101715939号には、アミノ酸、還元糖、硫黄化合物、タンパク質、酵母抽出物、バター、塩、グリセロール及び卵粉を含む混合物から反応フレーバーを生成することが記載されている。グリセロールとコリン(卵由来)のモル比は、38:1〜225:1である。この混合物は粉末である。
通常、プロセスフレーバーを生成する際には、複数の重要な香気化合物の混合物が生成される。この生成は、フレーバー前駆物質の性質にのみ依存するのではなく、用いられる方法及び反応媒質にも左右される。異なる香気化合物の混合物は、異なる官能特性をもたらす。香気化合物の望ましい混合物を、好ましくは食料品への直接組み込みに適した反応混合物中で効率的に生成することができる、新しいフレーバー生成方法を提供することが必要とされている。
本発明の目的は、現況技術を改良し、フレーバー組成物の製造のための改善された方法を提供すること、又は少なくとも、有用な代替物を提供すること、である。本明細書内の先行技術文献を参照することはいずれも、かかる先行技術が周知であるか、又は当分野で共通の一般的な認識の一部を形成しているとして認めたものであると考慮されるべきではない。本明細書で使用するとき、用語「を含む」「を含んでいる」、及び類似の単語は、限定的又は包括的なものとして解釈されるべきではない。換言すれば、これらは「を含むが、これらに限定されない」ことを意味することを目的としている。本発明の目的は、独立請求項の主題によって達成される。従属請求項は更に、本発明の着想を発展させる。
本発明は、第1の態様において、フレーバー組成物の製造方法であって、グリセロールを第四級アンモニウム化合物と混合する工程と、少なくとも1種のフレーバー前駆体を加えて反応混合物を生成する工程と、この反応混合物を加熱して香気化合物を生成する工程と、を含む方法を提供する。本発明の更なる態様は、本発明の方法によって取得可能なフレーバー組成物を含む食品製品である。
驚くべきことに、発明者らは、フレーバー前駆体を反応させるための媒質として、グリセロールと第四級アンモニウム化合物とを組み合わせたものを用いることができることを見出した。製造された香気化合物のプロファイルは、従来の溶媒系、例えば水又はグリセロール単独で得られるものとは異なる。例えば、グリセロールと塩化コリンの混合物中でL−システインとキシロースを反応させると、グリセロール単独又は水性緩衝液中で同量のL−システインとキシロースを反応させる場合よりも、より高レベルの揮発性2−メチル−3−フランチオール(MFT)が生成され、更に驚くべきことに、MFT/FFT(FFT、2−フルフリルチオール)比はより高くなった。MFTは肉フレーバー生成の指標であり、MFT/FFT比が高くなるほど、L−システイン/キシロース系において、より強く、より特徴的な肉様フレーバーの知覚がもたらされる。
キシロース及びシステインを反応させたときに、異なる反応時間(時間)で生成された2−メチル−3−フランチオール(反応混合物1g当たりのng)の量を示す。3つの異なる溶媒(水性緩衝液◇、グリセロール□及び塩化コリン/グリセロール▲)における結果を示す。 キシロース及びシステインを反応させたときに、異なる反応時間(時間)で生成された2−フルフリルチオール(反応混合物1g当たりのng)の量を示す。3つの異なる溶媒(水性緩衝液◇、グリセロール□及び塩化コリン/グリセロール▲)における結果を示す。 塩化コリン/グリセロール(A)及びグリセロール(B)中で5−ケトグルコン酸カリウム及びシステインを反応させることによって生成された香気化合物のクロマトグラムの比較を示す。 異なる溶媒(水(HO)、ベタイン/グリセロール(A1)及び塩化コリン/グリセロール(A2))中で、120℃にて5分後の、フレーバー前駆体混合物からの残存ラムノースを%で示す。
本発明は、一部には、フレーバー組成物の製造方法であって、グリセロールを第四級アンモニウム化合物と混合する工程と、少なくとも1種のフレーバー前駆体を加えて反応混合物を生成する工程と、この反応混合物を加熱して香気化合物を生成する工程と、を含む方法に関する。好ましくは、フレーバー組成物を製造する際に使用されるすべての材料は食用に適するものであり、これにより、食物に使用する前に、例えば食用溶媒に香気化合物を抽出する必要なく、加熱した反応混合物を食物に直接添加することができる。
高粘度のグリセロール(室温で1200cP)は、溶媒としての使用が難しくなる。しかしながら、第四級アンモニウム化合物の添加は、液体特性に大きな影響を与える。Abbottら[Andrew P.Abbott et al.,Green Chemistry,13,82−90(2011)]は、33モル%の塩化コリンの添加により、グリセロールの粘度が1/3に減少することを明らかにした。Abbottらはまた、塩化コリンを加えた場合、グリセロールとラウリン酸との酸触媒エステル化の生成物の分布が著しく異なるものになることを観察した。しかしながら、エステル化は、香気生成、例えば、メイラード反応を介する香気生成とは異なる化学経路によって進行するため、発明者らは、本発明の方法により、新しくかつ望ましい香気プロファイルを有するフレーバー組成物を生成できたことに驚いた。グリセロールは、当該技術分野において既知の方法によって第四級アンモニウム化合物と合わせてよく、例えば、均質な混合物が得られるまで、約80℃で2つの構成成分を攪拌してもよい。グリセロールと第四級アンモニウム化合物とを組み合わせたものに少量の水を加えてもよく、例えば、水の量は、グリセロール及び第四級アンモニウム化合物の総重量の20重量%未満、例えばグリセロール及び第四級アンモニウム化合物の総重量の10重量%未満、更に例えばグリセロール及び第四級アンモニウム化合物の総重量の1重量%未満であってよい。反応混合物は、20重量%未満の水、例えば10重量%未満の水、更に例えば1重量%未満の水を含み得る。
本発明の方法の少なくとも1種のフレーバー前駆体は、当該技術分野において既知のものであり、例えば、加熱すると分解して香気化合物を生成する化合物であってよく、かつ/又はメイラード反応に関与する物質であってよい。メイラード反応は、アミノ酸、ペプチド又はタンパク質などのアミノ基と糖のカルボニル基との反応後に、種々の揮発物及び非揮発物の生成をもたらす複雑な反応経路が続く反応として、一般に知られている。少なくとも1種のフレーバー前駆体をグリセロール及び/又は第四級アンモニウム化合物と反応させて香気化合物を生成することができる。2つ又はそれ以上のフレーバー前駆体がある場合、それらは互いに反応し得る。
反応混合物を加熱して香気化合物を生成すると、反応が加速する。得られる香気プロファイルは、加熱温度及び加熱時間によって変化する。本方法において、反応混合物は60〜180℃の温度にまで加熱してよい。反応混合物は0.1〜8時間加熱してよい。グリセロールと第四級アンモニウム化合物の混合物中で、溶解度の良好なフレーバー前駆体を取得して、濃縮フレーバー組成物を提供することができることが本発明の方法の利点である。アミノ酸及び還元糖などのフレーバー前駆体が良好な溶解度を有すれば、それらの前駆体を溶液にするのに用いる温度をより低くすることができる。メイラード化合物を生成するとき、かかる化合物は揮発性の性質を有することから、低温が望ましい。加熱期間が短く、温度が低ければ、望ましい香気化合物の消失(「ストリップオフ」と呼ばれることもある)が回避される。反応混合物は、60〜140℃の温度で0.1〜2時間加熱され得る。好ましくは、反応混合物は、密閉容器又は揮発物を捕集でき、反応に戻すことができる容器内にて加熱される。第四級アンモニウム化合物は、グリセロールに溶解し得る。
本発明の方法の反応混合物は、液体、例えば、20℃で液体であり得る。液体の反応混合物を用いると、材料の取り扱いが容易になり、揮発物の過剰な消失が回避され、プロセスの均質性が改善される。本発明の方法において、グリセロールは、第四級アンモニウム化合物と5:1〜0.8:1、例えば、3:1〜1:1の範囲のモル比で合わせてよい。第四級アンモニウム化合物の比率が高くなるほど、粘度が低くなる。しかしながら、第四級アンモニウム化合物の最大量は、グリセロールへの溶解度によって決まる。加えて、第四級アンモニウム化合物は、一般に、グリセロールよりも非常に高価である。当業者は、難なく、グリセロールと第四級アンモニウム化合物との適切な比を定め、本発明の方法の有利な効果と溶解度及び費用との釣り合いを取ることができるであろう。
グリセロールと第四級アンモニウム化合物の比が、例えば5:1を越えるような極めて大きい比であると、粘度の有利な低減は得られないだろう。グリセロールと第四級アンモニウム化合物は、合わせて、フレーバー組成物の少なくとも30重量%、例えばフレーバー組成物の少なくとも50重量%とすることができる。
本発明の方法にて使用される第四級アンモニウム化合物は、コリン、ベタイン又はカルニチンであり得る。「コリン」という用語は、2−ヒドロキシ−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムカチオンの塩に適用される。コリンは、不可欠な水溶性栄養素である。本発明の方法にて使用されるコリンは、塩化コリンの形態であってよい。本発明との関係において、ベタインは、グリシンベタインと呼ばれることもあるトリメチルグリシンを指す。カルニチン、すなわち3−ヒドロキシ−4−(トリメチルアザニウミル)ブタノアートは、アミノ酸のリジン及びメチオニンから生合成され得る第四級アンモニウム化合物である。
本発明の方法の少なくとも1種のフレーバー前駆体は、アミノ酸、ペプチド及びアミノ酸誘導体からなる群から選択されるアミノ化合物であり得る。アミノ酸誘導体は、何らかの化学的方法によってアミノ酸化合物から誘導される化合物である。アミノ酸誘導体の一例は、ジヒドロキシフェニルアラニン、フェニルアラニンのβ−ヒドロキシル化誘導体である。アミノ化合物は、第四級アンモニウム化合物でなくてよい。アミノ化合物は、アミノ酸であってよい。
本発明の方法において、少なくとも2種のフレーバー前駆体を添加して反応混合物を生成してよく、このフレーバー前駆体は、アミノ酸、ペプチド及びアミノ酸誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のアミノ化合物と、グリセロールでない少なくとも1種のポリオールを含む。
本発明の方法にて使用されるアミノ化合物は、グリシン、アラニン、バリン、ノルバリン、ロイシン、ノルロイシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、リジン、セリン、スレオニン、プロリン、チロシン、システイン、シスチン、メチオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、トリプトファン、ジヒドロキシフェニルアラニン、タウリン、チアミン、カルノシン及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。このようなアミノ化合物は、ポリオールと反応させると、種々の香気を生成し、かつ食用に適するため、フレーバー前駆体として特に好適である。
本発明の方法のフレーバー前駆体に含まれる少なくとも1種のポリオールは、還元糖であってよい。還元糖は、アルデヒド基を有するか、又は溶液中で異性化を介してアルデヒド基を形成することができるあらゆる糖である。還元糖には、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン、アラビノース、キシロース、リボース、マンノース、エリトロース、トレオース及びガラクトースなどのアルドース又はケトースが挙げられる。本発明の方法のフレーバー前駆体に含まれる少なくとも1種のポリオールは、アルカンポリオールであってよい。アルカンポリオールは、プロリンなどのアミノ化合物と反応して香気を生成することが知られている(米国特許US3425840号)。好適なアルカンポリオールには、例えば、エリスリトール、キシリトール、リビトール、ソルビトール、ズルシトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール及びラクチトールが挙げられる。本発明の方法のフレーバー前駆体に含まれる少なくとも1種のポリオールは、ソルビトール、グルクロン酸、5−ケト−グルコン酸、ガラクツロン酸、イズロン酸、マルトデキストリン、グルコースシロップ、ラムノース、キシロース、グルコース、フルクトース、スクロース、ラクトース、マルトース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。「グルコースシロップ」という用語は、水素添加したデンプンシロップを指す。本発明の方法のフレーバー前駆体に含まれる少なくとも1種のポリオールは、5−ケト−グルコン酸であってよい。少なくとも1種のアミノ化合物及び少なくとも1種のポリオールはそれぞれシステイン及びキシロースであってよい。
反応混合物中に硫黄化合物を供給することが特定の香気、特に肉様香気の生成にとって重要である場合がある。システインなどの一部のアミノ酸は、硫黄をすでに含んでいるが、更なる硫黄含有化合物を添加するのが有利な場合がある。本発明の方法の少なくとも1種のフレーバー前駆体は、硫黄源を更に含み得る。硫黄源は、硫化アンモニウムであってよい。
本発明の方法において、液体溶媒は、加熱する前に反応混合物に添加してよく、液体溶媒は、水、エタノール、ポリエチレングリコール又はこれらの混合物からなる群から選択される。液体溶媒は、水であってよい。グリセロールと第四級アンモニウム化合物との組み合わせは、反応混合物の少なくとも60重量%となり得る。
本発明の一態様は、本発明の方法によって取得可能なフレーバー組成物を含む食品製品である。本発明の方法によって製造されるフレーバー組成物は、好ましくは、すべて食品グレードである構成成分から形成される。フレーバー組成物を食料品に使用する前に、あらゆる食品グレードでない材料、例えば、食品グレードでない溶媒を除去する必要がないことは利点である。フレーバー組成物を製造するためにグリセロールと第四級アンモニウム化合物の組み合わせを使用することにより、フレーバー組成物は高濃度に濃縮され得る。例えば、水の量はゼロ又は少量であり得る。フレーバー組成物は、最終食料品に直接添加することができ、例えば、押出成形したドッグフード又はキャットフードに呈味増強剤として吹き付けてもよいし、更に加工される半製品に一成分として組み込むことができ、例えば、焼成前にウェハース生地に添加してもよい。フレーバー組成物は、食料品の更なる加工中に更なる香気化合物を生じ得る。フレーバー組成物は、本発明の食品製品の5重量%未満、例えば食品製品の1重量%未満で含まれ得る。本発明の食品製品は、1重量%未満の第四級アンモニウム化合物を含み得る。
塩(塩化ナトリウム)は、保存のために従来使用される食品成分であるが、現在では単に味覚のために添加されることが多い。残念ながら、ナトリウムの過剰摂取は、高血圧などの健康問題を招くことがある。フレーバー組成物、例えば本発明の方法によって製造され得るものは、食品製品に添加する場合、風味フレーバーの全体的な効果を増強することができ、このため、より少量の塩で風味の良い食品を作ることができる。塩化コリンは、塩化ナトリウムをすでに含有する食用材料の塩気を強めることが知られているので(米国特許US5206049号)、フレーバー組成物が第四級アンモニウム化合物として塩化コリンを含む場合、更なる有利な効果がある。本発明の方法によって取得可能なフレーバー組成物を含む食品製品は、100g当たり140mg以下のナトリウムを含み得る。米国食品医薬品局は、食事及び主菜が100g当たり140mg以下のナトリウムを含む場合、これを「低ナトリウム」と定義している。
本発明の食品製品は、ベーカリー製品、乳製品、菓子製品、穀類製品(例えば、朝食シリアル)又は料理用製品であってよい。料理用製品は通常、台所に用意される、又は台所で使用する食品組成物である。本発明のフレーバー組成物を含み得る料理用製品としては、スープ、ソース、ブイヨン、液体調味料及び調理した食事が挙げられる。乳製品は例えば、乳系粉末、アイスクリーム、チーズ、発酵乳、及びヨーグルトであってよい。本発明の食品製品は、ペットフードであってよい。
当業者は、本明細書にて開示した本発明のあらゆる特徴を自由に組み合わせることができることを理解するであろう。特に、本発明の方法のために記載された特徴を本発明の製品と組み合わせてよく、逆もまた同様であってよい。更に、本発明の異なる実施形態のために記載された特徴を組み合わせてもよい。周知の同等物が特定の特徴に存在する場合、かかる同等物は、本明細書で具体的に表されるかのように組み込まれる。本発明の更なる利点及び特徴は、図及び非限定例から明らかである。
実施例
実施例1:キシロースとシステインの反応
フレーバー前駆体のキシロース及びシステインを、A)モル比1:1の塩化コリン及びグリセロール、B)グリセロール並びにC)pH5.5の水性リン酸緩衝液の3つの異なる溶媒とともに反応させた。
それぞれの溶媒について、[]−2−メチル−3−フランチオール(MFT aromaLAB AG、製品番号2119)及び[]−2−フルフリルチオール(FFT)(aromaLAB AG、製品番号2032)の標識した内部標準とともに、75mgのキシロース(Fluka)及び60mgのL−システイン(Fluka)を、2.0gの溶媒を入れた一連のガラスバイアル瓶に量り取った。バイアル瓶をクリンプし、ボルテックスミキサーを用い、均質な反応混合物が得られるまで室温にて内容物を混合した。次いで、バイアル瓶を、油浴中で30分〜4時間110℃に加熱し、その後砕いた氷浴中で冷却し、分析まで−20℃で保存した。
種々の反応混合物中で生成されるMFT及びFFTの量を決定するために、GC−MSと組み合わせた固相マイクロ抽出(SPME)ヘッドスペース分析により分析を行った。以下のSPME/GC−MS条件を用いた。GC−MS分析は、HP5−MSカラム(30m×0.25mm×0.250μm)を用いて、MSD 5973に連結したGC 6890A(2つともAgilent,Palo Alto,CA)上で実施した。ポリジメチルシロキサン/ジビニルベンゼンがコーティングされた75μm膜厚のSPMEファイバー(Supelco no 57345−U)をガラスバイアル瓶中の試料上のヘッドスペースに露出させ、攪拌しながら40℃にて15分間平衡化した(プレインキュベーション時間:5分)。試料採取後、SPMEデバイスをGCインジェクターに5分間置き、250℃にて加熱した。インジェクターをスプリットレスモードで2分間操作し、その後、スプリット比を20:1にした。ヘリウムをキャリアガスとして使用した(1mL/分、一定流量)。オーブン温度は、25℃で5分間保持し、次いで25℃から6℃/分で180℃、180℃から10℃/分で240℃にし、次いで240℃で5分間保持するようにプログラムした。イオン源の温度は280℃とした。電子衝撃モード(EI)での質量スペクトルを70eV及び29〜350m/zのスキャン範囲で生成した。MFT及びFFTの量を図1及び2にプロットする。グリセロール及びグリセロールと塩化コリンの組み合わせの両方が水性緩衝液よりもMFT及びFFTを多く生成したことがわかる。グリセロールと塩化コリンを組み合わせることにより、グリセロール単独とは異なる量の香気化合物のMFT及びFFTが得られた。特に、より多量のMFTが生成された。これは、グリセロールと塩化コリンを組み合わせて使用すると、フレーバー前駆体と反応させたとき、グリセロール単独又は水性溶媒で達成され得るものとは異なる香気プロファイルがもたらされ、同じフレーバー前駆体を用いながらもフレーバープロファイルの調整が可能であることを示すものである。グリセロールと塩化コリンの組み合わせにより得られる、グリセロール単独と比較して高いMFT/FFT比は、強い肉様フレーバーをもたらす。
実施例2:5−ケトグルコン酸カリウム及びシステインの反応
5−ケトグルコン酸カリウム塩は、システインと加熱すると、ミートフレーバーを生成することが報告されている(欧州特許EP0058870号)。A)Glyceline 200[グリセロールと塩化コリンの2:1モル混合物、Scionix製(London,UK)]及びB)グリセロールの、2つの異なる溶媒中で、5−ケトグルコン酸カリウム塩をシステインとともに加熱することの効果を調べた。
2.25gの5−ケトグルコン酸カリウム塩(Jungbunzlauer Int.AG,Basel)及び0.435gのL−システイン塩酸塩一水和物(Fluka)を20cmのパイレックス管中に秤量した。グリセロール又はGlyceline 200のいずれかを最終容積50mLまで添加した。この管を、テフロンでライニングされたストッパーで閉じ、溶液を磁気攪拌子で攪拌しながら125℃まで25分間加熱した。管を氷上で室温まで冷却した。分析用にアリコート(2×0.5mL)を採取し、密閉した20mLバイアル瓶中で使用まで−20℃にて保存した。
生成された揮発物プロファイルの定性分析を行った。DB−FFAPカラム(30m×0.25mm×0.25μm、J&W Scientific,Folsom,CA)を用いて、MSD 5973に連結したGC 6890A(Agilent,Palo Alto,CA)でGC−MS分析を実施した。0.5mLのアリコートを10mLのアンバーガラスバイアル瓶に移した。ポリジメチルシロキサン(olydimethylsiloxane)/ジビニルベンゼンがコーティングされた65μm膜厚のSPMEファイバー(Supelco n 57345−U)をヘッドスペースに挿入し、室温にて30分間平衡化した。SPMEデバイスをGCインジェクターに5分間置き、250℃にて加熱した。インジェクターをスプリットレスモードで2分間操作し、その後、スプリット比を20:1にした。ヘリウムをキャリアガスとして使用した(1mL/分、一定流量)。オーブン温度は、30℃(2分)から6℃/分で240℃(25分)まで直線的にプログラムした。イオン源の温度は280℃とした。電子衝撃モード(EI)での質量スペクトルを70eV及び29〜350m/zのスキャン範囲で生成した。得られたクロマトグラムを図3に示す。Glyceline(グリセロール/塩化コリン)の反応媒質により、得られる香気プロファイルが大きく変化することがわかった。ピロール、チアゾール及び一部のピラジンがGlyceline系にのみ又は過剰に観察された。グリセロール系は、グリセロール、フルフラール、アセトール、チオフェン及び一部のピラジンがより強かった。
実施例3:グリセロール/ベタイン及びグリセロール/塩化コリン−フレーバー前駆体の添加の作用
グリセロール/ベタイン及びグリセロール/塩化コリンの各組み合わせを、フレーバー前駆体を添加して及び添加せずに加熱した。油を用いて、形成された油溶性の香気化合物を捕集した。(フレーバー前駆体、グリセロール及び第四級アンモニウム化合物は当該油中に溶解しない)。
グリセロール/ベタインの組み合わせについては、Ultraturaxスターラーを用い均質な液体が形成されるまでベタイン100g、グリセロール178.5及び水31gを混合した(混合物A1)。Ultraturaxスターラーを用い、均質な液体が形成されるまでラムノース0.57g、フルクトース1.69g、塩酸リジン1.18g、グリシン0.47g、リン酸水素二ナトリウム0.106g及び水2gを混合することによりフレーバー前駆体混合物を調製した(混合物B)。ヒマワリ油3.2gを0.8gの混合物A1及び0.547gの混合物Bと混合した。全混合物を密閉容器中で120℃にて40分間加熱し、次いで室温まで冷却した。フレーバー前駆体(混合物B)を添加せずに、実験を同様に繰り返した。グリセロール/塩化コリンの組み合わせについては、Ultraturaxスターラーを用い、均質な液体が形成されるまで塩化コリン129.5g、グリセロール162.5gを混合した(混合物A2)。混合物A1を混合物A2に置き換えたこと以外は、上記のグリセロール/ベタインの組み合わせに関する方法と同様に実験を繰り返した。
GC−MS/SPME(固相マクロ抽出)を用い揮発物分析を実施した。オートサンプラーを使用して反応試料のバイアル瓶をGerstelインキュベーターに移し、攪拌しながら30℃にて15分間試料を平衡化した。30℃にて、バイアル瓶内にSPMEファイバーを導入することにより、ヘッドスペースから試料を採取した(SPMEファイバー ポリジメチルシロキサン/ジビニルベンゼン PDMS−DVB 65μm 23ゲージニードル、Supelco N°57345−U)。10分の吸着後、ファイバーをインジェクターポートに移してスプリットレスモードで250℃にて5分間置き、揮発性化合物を脱着させクロマトグラフィーカラム内に送った。インジェクターには内径0.75mmのライナー(Supelco)を取り付けた。長さ30m、内径0.25mm及び膜厚0.25μmのDB−1701 HP−5MSカラム(Agilent N°1220732)でGC分離を実施した。オーブン(Agilent Technologies 6890A GCオーブン)の温度プログラムは、30℃で3分間、次いで6℃/分で240℃まで加熱、15分間保持とした。GCは、EI/TIC(70eV)モードで作動するMS(AgilentTechnologies5973)質量選択分析器に連結した。
フレーバー前駆体を含まないグリセロールと第四級アンモニウム化合物との組み合わせは、有効な又は望ましい香りを有する化合物を生成しないことがわかる。油からは酢酸が形成されるが(分解、不純物)、重要なフレーバー化合物ではない。出発混合物にはグリセロールが存在し、3−メトキシ−1,2−プロパンジオール及び1,3プロパノールはグリセロールから発生する(不純物又は分解熱により生成される)。フレーバー前駆体を含む場合、望ましい様々な香気が形成される。
実施例4:グリセロール/第四級アンモニウム化合物中のフレーバー前駆体と水中のフレーバー前駆体との比較−反応速度に対する作用
ラムノースを含むフレーバー前駆体混合物をグリセロール/第四級アンモニウム化合物の混合物中で反応させ、水中で反応させた同じフレーバー前駆体混合物と比較した。フレーバー前駆体の香気化合物への転化速度を示すために、120℃での反応の5分後に残存するラムノースの量を測定した。
ベタイン/グリセロール:Ultraturaxスターラーを用い、均質な液体が形成されるまでベタイン100g、グリセロール178.5及び水31gを混合した(混合物A1)。Ultraturaxスターラーを用い、均質な液体が形成されるまでラムノース0.57g、フルクトース1.69g、塩酸リジン1.18g、グリシン0.47g、リン酸水素二ナトリウム0.106g及び水2gを混合することによりフレーバー前駆体混合物を調製した(混合物B)。ヒマワリ油3.2gを0.8gの混合物A1及び0.547gの混合物Bと混合した。全混合物を密閉容器中で120℃にて5分間加熱し、次いで室温まで冷却した。混合物A1に代えて水0.8gを使用したこと以外は同様に実験を繰り返した。
塩化コリン/グリセロール:塩化コリン129.5g、グリセロール162.5gをUltraturaxスターラーを用いて均質な液体が形成されるまで混合した(混合物A2)。Ultraturaxスターラーを用い、均質な液体が形成されるまでラムノース0.57g、フルクトース1.69g、塩酸リジン1.18g、グリシン0.47g、リン酸水素二ナトリウム0.106g及び水2gを混合することによりフレーバー前駆体混合物を調製した(混合物B)。ヒマワリ油3.2gを0.8gの混合物A2及び0.547gの混合物Bと混合した。全混合物を密閉容器中で120℃にて5分間加熱し、次いで室温まで冷却した。
残存ラムノース定量化:1mLの反応媒質を取り、ペンタンでの抽出によって油を除去した(8mL×3)。水層を3400t/分で8℃にて20分間遠心分離した。次いで、得られた溶液を希釈した(100mLに対し45μL)。残存ラムノースを高速イオン交換クロマトグラフィーにより、AS−50オートサンプラー、OH−溶離液生成器、サプレッサー、カラムオーブン及び伝導率検出器を備えたDionex(Thermo Fisher Scientific,81 Wyman Street,Waltham,MA 02454,US)のICS−5000イオンクロマトグラフィーシステムを用いて定量化した。カラムは、ガードカラム(2×50mm)を連結したCarbopac(PA1、2×250mm)とし、両方ともDionexから購入した。溶離液は脱イオン水とし、水酸化物(OH−)を溶離液生成器(KOHカートリッジEGCIII)により生成し、膜を通し溶離液流を放出した(0.4mL/分)。溶出は、イソクラティック溶離とし、20mM[OH−]で0〜49分固定した。対応する標準物質と保持時間を比較することによってラムノースを同定し、検量線を使用して定量化した。
120℃で5分後の残存ラムノース(%)を図4に示す。A1はベタイン/グリセロールであり、A2は塩化コリン/グリセロールである。水よりもグリセロールと第四級アンモニウム化合物の組み合わせにおいて、ラムノースフレーバー前駆体がより迅速に反応することがわかる。

Claims (14)

  1. フレーバー組成物の製造方法であって、
    グリセロールを第四級アンモニウム化合物と混合する工程と、
    少なくとも1種のフレーバー前駆体を加えて反応混合物を生成する工程と、
    前記反応混合物を加熱して香気化合物を生成する工程と、を含み、
    前記グリセロールを第四級アンモニウム化合物と5:1〜0.8:1の範囲のモル比で混合する、方法。
  2. 前記第四級アンモニウム化合物がコリン、ベタイン又はカルニチンである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記コリンが塩化コリンの形態である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記少なくとも1種のフレーバー前駆体が、アミノ酸、ペプチド及びアミノ酸誘導体からなる群から選択されるアミノ化合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 少なくとも2種のフレーバー前駆体を加えて反応混合物を生成し、
    前記フレーバー前駆体が、アミノ酸、ペプチド及びアミノ酸誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のアミノ化合物と、グリセロールでない少なくとも1種のポリオールとを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記アミノ化合物が、グリシン、アラニン、バリン、ノルバリン、ロイシン、ノルロイシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、リジン、セリン、スレオニン、プロリン、チロシン、システイン、シスチン、メチオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、トリプトファン、ジヒドロキシフェニルアラニン、タウリン、チアミン、カルノシン及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 前記ポリオールが還元糖である、請求項5に記載の方法。
  8. 前記ポリオールが、ソルビトール、グルクロン酸、5−ケト−グルコン酸、ガラクツロン酸、イズロン酸、マルトデキストリン、グルコースシロップ、ラムノース、キシロース、グルコース、フルクトース、スクロース、ラクトース、マルトース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  9. 前記少なくとも1種のフレーバー前駆体が、硫黄源を更に含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記硫黄源が硫化アンモニウムである、請求項9に記載の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法によって取得可能なフレーバー組成物を含む、食品製品。
  12. 100g当たり140mg以下のナトリウムを含む、請求項11に記載の食品製品。
  13. ベーカリー製品、乳製品、菓子製品、穀類製品又は料理用製品である、請求項11又は12に記載の食品製品。
  14. ペットフードである、請求項11又は12に記載の食品製品。
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