JP2016517359A - フレキシブルガラス基板の2軸曲げおよび/または捻れを低減するための方法および構造体 - Google Patents

フレキシブルガラス基板の2軸曲げおよび/または捻れを低減するための方法および構造体 Download PDF

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Abstract

厚みが約0.3mm以下であるフレキシブルガラス基板を含むフレキシブルガラス構造体。フレキシブルガラス基板の表面に補剛層が連結されている。補剛層は、フレキシブルガラス基板の表面に沿って延伸方向に延在する少なくとも1つの補剛要素を含み、補剛要素は、補剛要素の延伸方向と実質的に平行な方向にフレキシブルガラス基板の好ましい曲げ軸を与えるように選択されたヤング率を有する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条の下で2013年2月27日に出願された米国仮特許出願第61/770015号明細書の優先権の利益を主張するものであり、その内容に依拠し、その全体が参照により本明細書に援用される。
本発明は、フレキシブルガラス基板に関し、より詳細には、フレキシブルガラス基板の2軸曲げおよび捻れを低減するための方法に関する。
タッチセンサー、カラーフィルタ、光電池(PV)のカバーをはじめとした様々な用途に用いられるフレキシブルガラス基板に寄せられる関心が高まっている。フレキシブルガラス基板がパッケージ化されたデバイス内に存在する場合は外部と直接接触させないことが可能であるが、フレキシブルガラス基板は様々な角度からの様々な衝撃および落下事象に耐える能力を有するべきである。フレキシブルガラス基板は、PVモジュールおよび他の電子機器のカバーとして使用する場合も同様に、パッケージ化されたデバイスの外面が受ける様々な衝撃に耐える能力を有するべきである。これらの用途のための機械的信頼性の達成には、フレキシブルガラス基板の欠陥を最小限に抑えることに加えて、応力を制御することが含まれる。形成後のフレキシブルガラス基板の取扱い方法によって、フレキシブルガラス基板の欠陥を低減させ、フレキシブルガラス基板の表面または端部の接触による損傷を低減することができる。最終的なデバイスパッケージ化後にフレキシブルガラス基板に発生する応力は、パッケージの設計およびコーティングの選択により制御することができる。フレキシブルガラス基板の応力を制御するための他の様々な方法が望まれている。
素フレキシブルガラスの機械的信頼性を改善するための1つの技法は、フレキシブルガラス基板の屈曲を抑制することである。機械的強度要件および予期される曲げ応力ならびに最終用途の方向に応じて、本明細書に開示する概念に従い、様々な形状および機械的要件に適合するようにフレキシブルガラス構造体を設計することができる。特に、曲げを制御することにより、予測可能な応力パターンを有するフレキシブルガラス構造体を形成することができる。
以下の詳細な説明にさらなる特徴および利点を記載するが、その一部は、記載内容から当業者に容易に理解され、あるいは発明の詳細な説明および添付の図面に例示する本発明を実施することによって認識されるであろう。前述の一般的な説明および後述の詳細な説明はいずれも本発明の単なる例示であって、特許請求される本発明の性質および特徴を理解するための概要または構成を提供することを企図するものであることを理解すべきである。
添付の図面は、本発明の原理をより深く理解するために含まれるものであり、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。図面は1つまたは複数の実施形態を例示しており、記載内容と一緒になって一例を挙げることによって、本発明の原理および作用を説明する役割を果たす。本明細書および図面に開示されている本発明の様々な特徴は任意のあらゆる組合せで用いることができることを理解すべきである。非限定的な例として、本発明の様々な特徴を以下に示す態様に従い互いに組み合わせることができる。
第1の態様によれば、
厚みが約0.3mm以下であるフレキシブルガラス基板と、
フレキシブルガラス基板の表面に連結されている補剛層であって、該補剛層が、フレキシブルガラス基板の表面に沿って延伸方向に延在する少なくとも1つの補剛要素を含み、補剛要素が、補剛要素の延伸方向と実質的に平行な方向にフレキシブルガラス基板の好ましい曲げ軸を与えるように選択されたヤング率を有するものである補剛層
を備えたフレキシブルガラス構造体が提供される。
第2の態様によれば、補剛層が被覆材料をさらに含む、態様1のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第3の態様によれば、補剛要素が被覆材料内に封止されている、態様2のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第4の態様によれば、補剛要素のヤング率が被覆材料のヤング率よりも高い、態様2または態様3のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第5の態様によれば、補剛要素のヤング率が約40GPaを超え、被覆材料のヤング率が約20GPa未満である、態様4のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第6の態様によれば、補剛要素がずり粘稠化材料を含む、態様1〜5のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第7の態様によれば、補剛要素がガラス繊維または金属線を含む、態様1〜6のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第8の態様によれば、表面がフレキシブルガラス基板の側縁部である、態様1〜7のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第9の態様によれば、複数の補剛要素を含み、この複数の補剛要素が互いに離間しており、かつ互いに平行である、態様1〜8のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第10の態様によれば、
厚みが約0.3mm以下であるフレキシブルガラス基板と、
フレキシブルガラス基板の表面に連結されている補剛層であって、該補剛層が、
フレキシブルガラス基板の表面に沿って第1方向に延在する第1補剛要素と、
フレキシブルガラス基板の表面に沿って、第1方向とは異なる第2方向に延在する第2補剛要素と
を含む補剛層、
を備えたフレキシブルガラス構造体であって、
第1および第2補剛要素が、それぞれ、第1方向および第2方向に延在し、かつ、フレキシブルガラス基板の捻れまたは2軸曲げを阻止するように選択されたヤング率を有する、フレキシブルガラス構造体が提供される。
第11の態様によれば、補剛層が被覆材料をさらに含む、態様10のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第12の態様によれば、補剛要素が被覆材料内に封止されている、態様11のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第13の態様によれば、補剛要素のヤング率が被覆材料のヤング率よりも高い、態様11のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第14の態様によれば、補剛要素のヤング率が約10GPaを超える、態様10〜13のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第15の態様によれば、補剛要素がずり粘稠化材料を含む、態様10〜14のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第16の態様によれば、補剛要素がガラス繊維または金属線を含む、態様10〜15のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第17の態様によれば、表面がフレキシブルガラス基板の側縁部間に延在する広い面である、態様10〜16のフレキシブルガラス構造体が提供される。
第18の態様によれば、フレキシブルガラス構造体の曲げを制御する方法であって、
少なくとも1つの補剛要素を、フレキシブルガラス基板の表面に隣接させ、延伸方向に沿って配置するステップと、
少なくとも1つの補剛要素を、表面に、延伸方向に沿って連結させるステップと
を有してなり、少なくとも1つの補剛要素のヤング率が、少なくとも1つの補剛要素の延伸方向と実質的に平行な方向にフレキシブルガラス基板の好ましい曲げ軸を与えるように選択される、方法が提供される。
第19の態様によれば、連結ステップが、少なくとも1つの補剛要素を、フレキシブルガラス基板の表面に結合する被覆材料内に封止するステップを含む、態様18の方法が提供される。
第20の態様によれば、少なくとも1つの補剛要素がずり粘稠化材料を含む、態様18または19の方法が提供される。
第21の態様によれば、少なくとも1つの補剛要素が金属線または光ファイバを含む、態様18〜20の方法が提供される。
補剛層を有するフレキシブルガラス構造体の実施形態の概略図である。 補剛層を有するフレキシブルガラス構造体の他の実施形態の概略図である。 補剛層を有するフレキシブルガラス構造体の他の実施形態の概略図である。 補剛層を有するフレキシブルガラス構造体の他の実施形態の概略図である。 補剛層を有するフレキシブルガラス構造体の他の実施形態の概略図である。 初期湾曲を有するフレキシブルガラス基板を含むフレキシブルガラス構造体の概略図である。 補剛層を有するフレキシブルガラス構造体の他の実施形態の概略図である。 補剛層を有するフレキシブルガラス構造体の他の実施形態の概略図である。 フレキシブルガラス構造体の曲げを制御するための装置および方法の概略図である。 脱離可能な裏打ち層上に担持された補剛層の実施形態を示す。
以下に示す詳細な説明においては、本発明の様々な原理を十分に理解するために、特定の詳細を開示する例示的な実施形態について説明するが、これらは説明を目的とするものであって限定を目的とするものではない。しかしながら、本開示の利点を有したまま、本明細書に開示した特定の詳細とは異なる他の実施形態で本発明を実施することができることは当業者に明らかであろう。さらに、本発明の様々な原理の説明が曖昧にならないように、公知の装置、方法および材料の説明を省略することができる。最後に、該当する場合は、類似の参照番号は類似の構成要素を指すものとする。
本明細書においては、範囲を、「約」を付したある具体的な値から、および/または「約」を付した他の具体的な値までとして表すことができる。範囲をこのように表す場合、他の実施形態には、ある具体的な値から、および/または他の具体的な値までが包含される。同様に、先行詞「約」を用いることによって値を近似で表す場合、その具体的な値は他の実施形態を成すと理解されるであろう。各範囲の端点は、他の端点との関係において、および他の端点とは独立に、重要であることがさらに理解されるであろう。
本明細書において用いられる、方向を表す語、例えば、上方に(up)、下方に(down)、右方に(right)、左方に(left)、前方に(front)、後方に(back)、最上部に(top)、最下部に(bottom)は、図面に描かれている図を参照することのみを目的として用いられるものであって、絶対的な配置を示唆することを意図するものではない。
特に明記しない限り、本明細書に記載するどの方法も、そのステップを特定の順序で実施することが必要であると解釈されることを決して意図していない。したがって、方法クレームが、そのステップが従うべき順序を実際に列挙していない場合、または、それ以外の形で、特許請求の範囲または明細書において、そのステップが特定の順序に限定されることを具体的に述べていない場合は、いかなる点においても順序を示唆することを決して意図していない。このことは、ステップの順序または操作フローに関する論理の問題;文法構造または句読点から導かれる一般的意味;本明細書に記載される実施形態の数または種類等に関する、あらゆる可能な場合における、明示されていない解釈の基準にも適用される。
本明細書において用いられる単数形は、文脈上そうでないことが明示されていない限り、複数の指示対象も包含する。したがって、例えば、1つの構成要素に言及する場合、文脈上そうでないことが明示されていない限り、2つ以上のこの種の構成要素を有する態様も包含される。
フレキシブルガラス基板は、本来の平坦な状態から開始して1軸曲げを行う場合は、様々な異なる曲げ軸に沿って十分に均等に屈曲させることができる(フレキシブルガラス基板が非晶質材料であり、その性質が等方性であると仮定)。フレキシブルガラス基板は、2軸曲げ中に異なる軸に沿って同時に屈曲すると、高い応力を受けることが多い。衝撃、落下または取扱い事象においては、パッケージ化されたフレキシブルガラス基板に予期できない2軸曲げが起こる可能性があり、その結果としてフレキシブルガラス基板が損傷する可能性がある。本明細書に記載するように、フレキシブルガラス基板が衝撃、落下、取扱い事象において単一の予測可能な1軸曲げ状態で優先的に屈曲することができるか、あるいは捻れを含むあらゆる方向の屈曲を制限することができれば、有利となる可能性がある。その場合は、フレキシブルガラス基板により高い確率で予測可能な応力パターンを生じさせることができる。非対称な被覆およびパッケージデザインを利用して、フレキシブルガラス基板に予め定められた好ましい屈曲状態を作り出すことができる。
図1を参照すると、フレキシブルガラス構造体10の横断面が示されており、フレキシブルガラス構造体10は、補剛要素12と実質的に平行な、すなわち、図の面に垂直な好ましい曲げ軸を有する。フレキシブルガラス構造体10は、フレキシブルガラス基板16から形成されている第1最外層14と、被覆材料20から形成されている第2最外補剛層18とを含む。被覆材料20は、ポリマー被覆、有機被覆および/またはシリコーン被覆とすることができる。図示した実施形態においては、被覆材料20はフレキシブルガラス基板16の面22全体に亘って延在している。他の実施形態においては、被覆材料は、フレキシブルガラス基板16の一部分のみを覆うように延在するか(図2)、または複数の部分を覆うように延在することができる(図3)。被覆はフレキシブルガラス基板16の他の位置に配置することもでき、これに関し以下により詳細に説明する。
本明細書に記載するフレキシブルガラス基板の厚みは約0.3mm以下とすることができ、これらに限定されるものではないが、例えば、約0.01〜0.05mm、約0.05〜0.1mm、約0.1〜0.15mm、約0.15〜0.3mmの厚み(0.3、0.275、0.25、0.225、0.2、0.19、0.18、0.17、0.16、0.15、0.14、0.13、0.12、0.11、0.10、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、0.01mm等)が挙げられる。フレキシブルガラス基板は、ガラス、ガラスセラミック、セラミック材またはこれらの複合体から形成することができる。高品質なフレキシブルガラス基板を形成する溶融プロセス(例えば、ダウンドロー法)をフラットパネルディスプレイ等の様々な機器に使用することができる。溶融プロセスにより製造されるフレキシブルガラス基板は、他の方法により製造されたガラスシートと比較して平坦性および平滑性が極めて優れた表面を有することができる。溶融プロセスについては、米国特許第3,338,696号明細書および米国特許第3,682,609号明細書に記載されている。他の好適なフレキシブルガラス基板形成方法としては、フロート法、アップドロー法およびスロットドロー法が挙げられる。
補剛要素12は補剛層18の一部であり、被覆材料20とは異なる材料から形成することができる。無機材料、例えばガラス繊維または金属線を補剛要素12として使用することができる。横断面が円形である補剛要素12を図示したが、これらは多角形またはランダムな形状等の任意の好適な形状を有することができる。補剛要素12は、被覆材料20のヤング率を大幅に上回る(例えば、約2、4、5、8、10、15、20倍高い)ヤング率を有する材料から形成することができる。例えば、被覆材料20のヤング率は、約1GPa未満であってもよく、補剛要素12を形成する材料のヤング率は約10GPaを超えてもよい。他の例においては、被覆材料20のヤング率は約20GPa未満であってもよく、補剛要素12を形成する材料のヤング率は約40GPaを超えてもよい。
幾つかの実施形態においては、補剛要素12は、機械的事象に対する応答時間が被覆材料20とは異なる材料から形成することができる。例えば、補剛要素12は、例えば、パターン形成されているかまたは実質的に平行な線状に配置されているずり粘稠化材料(ダイラタンシー性を有する非ニュートン流体)から形成することができる。ずり粘稠化流体の例は、ポリ(エチレングリコール)の溶液中にシリカナノ粒子を分散させたものである。他のずり粘稠化材料の例は、SillyPutty(登録商標)またはインテリジェント分子から作製された高分子発泡弾性体(polymer elastomeric foam)である。急激な衝撃事象の場合、ずり粘稠化材料は、パターン形成された線に垂直な軸に沿った屈曲に耐えることができる。比較的ゆっくりとした事象の場合、ずり粘稠化材料は、どちらの方向(すなわち、パターン形成された線に平行な方向およびこの線を横断する方向)の屈曲も許容する。このようなずり粘稠化材料を使用することにより、機器の組立ておよび設置といった比較的ゆっくりとした事象においては、フレキシブルガラス基板16は複数の軸に沿って屈曲することができる。表面の衝撃受圧または落下といった比較的急激な事象においては、ずり粘稠化材料は、好ましい1軸曲げ方向を確立する。衝撃事象の例は、球体落下試験(ball drop mechanical testing)の際に起こる。これにより、応力を低減するようにフレキシブルガラス基板16を屈曲させながら、衝撃のエネルギーを散逸させることが可能になる。
図2を参照すると、フレキシブルガラス構造体40の他の実施形態は、補剛要素42に実質的に平行な、すなわちこのページの面に垂直な好ましい曲げ軸を有する。フレキシブルガラス構造体40は、フレキシブルガラス基板46から形成されている第1最外層44と、被覆材料50および補剛要素42から形成されている第2最外補剛層48とを含む。図示した実施形態においては、被覆材料50は、フレキシブルガラス基板46の表面52の一部のみを横断するように延在している。フレキシブルガラス基板46および補剛層48が好ましい曲げ軸方向に延在する範囲は、ほぼ同じであっても異なっていてもよく、異なる場合は、ガラス構造体40の最終用途に応じて、一方が他方より長くても短くてもよい。
図3を参照すると、フレキシブルガラス構造体60の他の実施形態は、補剛要素62と実質的に平行な方向、すなわちこのページの面に垂直な方向に好ましい曲げ軸を有する。フレキシブルガラス構造体60は、フレキシブルガラス基板66から形成されている第1最外層64と、被覆材料70および補剛要素72から形成されている第2最外補剛層68とを含む。図示した実施形態においては、被覆材料70は、フレキシブルガラス基板66の表面72の一部のみを横断するように、被覆材料の離間した帯状体72として延在している。
図4を参照すると、フレキシブルガラス構造体80の他の実施形態は、補剛要素82に実質的に平行な好ましい曲げ軸を有する。フレキシブルガラス構造体80は、フレキシブルガラス基板86から形成されている第1最外層84と、被覆材料92および補剛要素82から形成される端部補剛層88および90とを含む。図示された実施形態においては、被覆材料92および補剛要素82は、フレキシブルガラス基板86の側縁部94および96に沿って延在している。図示された被覆材料92は、側縁部94および96と等しい高さにあるが、被覆材料は側縁部を超えて延在するか、または側縁部94および96の一部のみを超えて延在することができる。
図5を参照すると、フレキシブルガラス基板の屈曲を制御するために、上述のフレキシブルガラス構造体の構成の任意の組合せを利用することができる。例えば、図5には、補剛要素102に実質的に平行な、すなわちこのページの面と垂直な方向に好ましい曲げ軸を有するフレキシブルガラス構造体100を図示している。この例においては、フレキシブルガラス構造体100は、フレキシブルガラス基板106から形成されている中間層104と、被覆材料110および補剛要素102から形成されている第1最外補剛層108と、被覆材料110および補剛要素102から形成されている第2最外補剛層111と、被覆材料110および補剛要素102から形成されている端部補剛層112および114とを含む。第1最外補剛層108は、フレキシブルガラス基板106の表面116の一部のみを横断するように、離間した複数の帯状体118として延在する被覆材料110を含む。第2最外補剛層111は、フレキシブルガラス基板106の表面120全体に亘って延在する被覆材料110を含む。端部補剛層112および114は、側縁部122および124に沿って延在する被覆材料110を含む。
他の実施形態において、図6を参照すると、フレキシブルガラス構造体170は、フレキシブルガラス基板172に好ましい屈曲状態を作り出す初期湾曲を有するフレキシブルガラス基板172を含む。平坦な状態から開始して、フレキシブルガラス基板172をいずれの曲げ軸に沿って屈曲させる場合も同じ大きさの力が必要である。そのため、衝撃または落下事象において、ランダムな方向に屈曲する状況または2軸曲げもしくは捻れを受けやすい状況が生じる可能性がある。ここに示すように、フレキシブルガラス基板172に初期湾曲を作成しておくことによって、予め定められた軸に沿った好ましい曲げ形状が得られる。デバイスパッケージ174に最初に取り付ける際にフレキシブルガラス基板172を僅かに湾曲させておくことによって予め定められた曲げ軸を確立することができる。図6に示すように、予め定められた曲げ軸はこのページの面と垂直になるであろう。フレキシブルガラス基板172に初期湾曲を与えるために、デバイスパッケージ174をフレキシブルガラス基板172の全範囲またはその一部のみを覆うように配置することができる。さらに、このページの面内にある軸の方向に境界線を共有するように示されているが、デバイスパッケージ174は、フレキシブルガラス基板172を超えて延在することができ、またはフレキシブルガラス基板172がデバイスパッケージ174を超えて延在することもできる。衝撃受圧または落下時には、フレキシブルガラス基板172は、他の曲げ方向よりもこの曲げ方向にさらに屈曲する傾向を示すであろう。フレキシブルガラス基板172に初期湾曲を与えておくことにより、初期湾曲の軸に平行な軸に沿った曲げに耐える剛性が誘導される。
図2〜6に曲げ特性を制御した例示的なフレキシブルガラス構造体の構成を図示する。被覆材料、被覆の位置、層および補剛要素を任意の組合せで用いることができる。例えば、異なる種類の補剛要素および/または被覆材料を異なる層に使用することができる。
好ましい1軸の曲げ軸を与えるために被覆および/または補剛要素(補剛層)を利用するまたはパターン形成することができ、これらはまた、フレキシブルガラス基板の任意の曲げまたは特に捻れを制限または低減するために用いることもできる。図7を参照すると、フレキシブルガラス構造体150は、フレキシブルガラス基板154から形成されている第1最外層152と、補剛要素158から形成されている第2最外補剛層156とを含む。この実施形態においては、補剛要素158は、比較的幅の狭い帯状体として形成されており、一部はフレキシブルガラス基板154の長さLに沿って長手方向に延伸しており、一部はフレキシブルガラス基板154の幅Wに沿って横方向に延伸しており、一部は横方向および長手方向の両方に対し対角線方向に延伸している。
ここで図8を参照すると、他のフレキシブルガラス構造体160は、フレキシブルガラス基板164から形成されている第1最外層162と、補剛要素168から形成されている第2最外補剛層166とを含む。この実施形態においては、補剛要素168は、比較的幅の狭い帯状体として、格子状パターンで形成されており、帯状体の一部はフレキシブルガラス基板164の長さLに沿って長手方向に延伸しており、一部はフレキシブルガラス基板154の幅Wに沿って横方向に延伸している。
図には上述のフレキシブルガラス基板をフレキシブルガラスシートとして示しているが、ロールプロセス(roll process)または作製(例えば、ダウンドロー)プロセス等の連続したフレキシブルガラス基板を用いることにより、制御された曲げおよび/または捻れを有するフレキシブルガラス構造体を形成することもできる。例えば、図9に、フレキシブルガラス基板の2つの例示的な供給源250を図示するが、他の供給源を用いることもできる。例えば、供給源250はダウンドローガラス成形装置252を含むことができる。略図に示したように、ダウンドローガラス成形装置252は、樋256の底部に成形用楔体254を含むことができ、ガラスが成形用楔体254の対向する側面258および260を流下する。次いで、溶融ガラスの2枚のシートは、成形用楔体254の基部262から離れて板引きされるに従い融合一体化する。そのようなものとして、フレキシブルガラスリボンの形態のフレキシブルガラス基板266は、溶融状態で板引き(fusion drawn)することにより、成形用楔体254の基部262を離れて下方向268へと横断し、ダウンドローガラス成形装置の下流に位置する下方領域264にそのまま進行させることができる。
形成後のフレキシブルガラス基板266は、切断やトリミング等によりさらに加工することができる。連続フレキシブルガラスリボンの形態にあるフレキシブルガラス基板266は、補剛層のロール269に向けて送り出すかまたは導くことができる。補剛層のロール269は、例えば、脱離可能な裏打ちシート272上に補剛要素270のパターン形成された層を含むことができる(図10参照)。幾つかの実施形態においては、補剛要素をフレキシブルガラス基板266の複数の側面および/または端部に適用するために複数の補剛層のロール(例えば、補剛層ロール274参照)を存在させることができる。例えば、ヒーター276の熱および/または例えば、加圧ロール278の圧力を用いて補剛要素270をフレキシブルガラス基板266に付着させるために使用することができる。
フレキシブルガラス基板266の他の例示的な供給源250としては、フレキシブルガラス基板266を巻回したスプール(coiled spool)276を挙げることができる。例えば、例えばダウンドロー方式のガラス成形装置252を用いてフレキシブルガラスリボンを板引きした後、フレキシブルガラス基板266を巻回して巻回スプール276とすることができる。したがって、供給源250が巻回スプール276を含む場合、フレキシブルガラス基板266は巻回スプール276から繰り出して、下方領域264に向けて下方向268へと横断させる。フレキシブルガラス基板を水平方向に繰り出す等の他の配置も可能である。
本明細書に記載するフレキシブルガラス構造体は、実装デバイスの機能層(mounting device−functional layer)の基板として使用することができ、またはデバイス内の封止層もしくはバリア層として使用することもできる。デバイスは、電子機器、例えば、ディスプレイスクリーン(例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機LEDディスプレイ、フラットパネルディスプレイ等)、発光素子または太陽電池モジュールとすることができる。機能層としては、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)、ダイオード、フォトダイオード、トライオード、光電池、フォトカプラ、透明電極、カラーフィルタまたは導電層を挙げることができる。フレキシブルガラス構造体は、ディスプレイスクリーンにカバーとして貼合して使用することができる。フレキシブルガラス構造体は、OLED(小分子蛍光色素(small molecule fluorescence)(SMF)および発光ポリマー(LEP))用の基板/封止剤としてのみならず、電気的活性層を含む他のデバイス(例えば、有機光検出器、有機太陽電池、薄膜トランジスタ(TFT)アレイ、OLED用TFT等)用の基板/封止剤としても使用することができる。他の用途としては、LEP製品用のもの、例えば、パターン化されていないバックライトおよび他の光源、または標識、英数字ディスプレイ、ドットマトリクス等のパターン化されたデバイスならびに他の高解像度ディスプレイがある。
フレキシブルガラス構造体は、電子機器の保護要素として使用するための実質的に透明な構造体とすることもできる。このフレキシブルガラス構造体は、厚みが5〜300マイクロメートルのガラスの層と、厚みが50マイクロメートル〜1cm以上の範囲である補剛層とを含む複合構造体である。
ガラスおよび補剛層は、回分式プロセスに従いシート形態で提供することができる。別法として、ガラス層をシート形態で提供し、補剛層を連続ロールから得ることができる。その逆も可能である。さらには、ガラスおよび補剛層を両方共連続ロールから得ることも可能である。複合構造体は、例えば、回分式プロセス、連続式ロールツーロールプロセスまたは半回分式プロセス(この場合、補剛層は連続フィルムであり、ガラス層はシート形態にある)に従い、ガラスおよび補剛層の積層によって形成することができる。ガラスおよび/または補剛層の厚みは一定であってもよく、または厚みが変化してもよい。
補剛層には、プレポリマーまたは予備混合物として堆積/塗工した後、変換することができる、エポキシ樹脂、ポリウレタン、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂等のポリマーを使用することも可能である。光学的に無色透明な材料は、例えば、PVモジュールに使用することができる。ガラス層および補剛層のラミネートは、層の間に膠/接着剤を使用して行うことができる。その場合、接着剤を2枚の基板の一方または両方に予め塗工しておくことができ、あるいは、接着剤を、ラミネートプロセスの最中に、室温または高温で、押圧するかまたは押圧せずに、供給することもできる。UV硬化した接着剤も適している。ガラス層上への補剛層のラミネートおよび/または堆積は、ガラスの製作プロセスに統合することができる。すなわち、ガラスを製作ラインから取り出した後(依然として高温であるかまたは温かいかもしくは低温である)、ポリマーで被覆する。
ある種の状況においては、補剛要素は、明確に分離された補剛要素および被覆材料を含むのではなく、パターン形成された単一の材料から形成することができる。例えば、図2において、補剛要素はポリマー被覆材料を***構造でパターン形成することによって形成することができる。この場合、補剛要素42および被覆材料50は同一の要素となる。この同一要素は被覆および補剛要素の両方の機能を果たす。補剛要素は、特定の方向の屈曲に耐えるポリマーまたは他の被覆材料をパターン形成した、連なった畝状の***部とすることができる。補剛要素は、別個に画定される要素であってもよく、またはパターン形成された被覆材料がその機能を担うこともできる。
補剛要素として機能するためには、補剛要素または補剛要素の役割を果たすパターン形成された被覆は、1μmを超える厚みを有するであろう。例えば、この要素は、厚みが1μm超、2μm超、5μm超または10μm超となるであろう。また、補剛要素を用いることによって、補剛要素の方向に垂直な軸に沿ってフレキシブルガラスを屈曲させるために必要な力が、補剛要素の方向と平行な方向よりも大きくなるであろう。例えば、補剛要素を用いることによって、補剛要素の軸に垂直な軸に沿った曲げ力が、相対的に、1%超、5%超、10%超、20%超または50%超増大するであろう。
被覆材料は、ナノ粒子を分散させたポリマー等の複合材料から作製することもできる。また、被覆材料および補剛要素はフレキシブルガラス表面に直接接着する必要はない。被覆/補剛要素およびガラス表面の間に中間層を存在させることができる。例えば、フレキシブルガラスは、その表面に堆積しているかまたはパターン形成された複数の電子デバイスまたは光学層を有することができる。そのようなものとして、ITO、反射防止膜、タッチセンサーデバイス、ディスプレイデバイス、光電池デバイス、反射コーティング、金属もしくは誘電体層、ポリマーコーティングまたは構造体を挙げることができる。次いで、この被覆および補剛要素を、これらの層の最上部に、フレキシブルガラス表面に近接し、かつ連結するように(但し、直接接触しないように)適用することができる。
ラミネートによる形成に替えて、複合体の補剛層を、回分式または連続プロセスに従いガラス層上に塗工することができる。被覆材料のガラス上への塗工は、ディップコーティング、スプレーコーティング、溶液スピンコーティング、溶液ブレードコーティング、メニスカスコーティングによるか、または溶融ポリマーをガラス層上に塗工することにより行うことができる。すなわち、(i)被覆材料が既にフィルムとして存在しており、ガラスにラミネートされる状況および(ii)被覆材料がフィルム形態になく、ガラス上にディップコーティングやスプレーコーティング等で塗工される状況という異なる状況を考慮することができる。プレポリマーは(ii)の状況に適合する。しかしながら、上述の他の被覆材料のうちの数種は(ii)で塗工することができる。この例においては、被覆材料は、ガラス上に、主として、溶液から、溶融物から、またはプレポリマーとして塗工することによって被覆することができる。
電子機器の製造においては、層の一部または全部を処理ステップに付すことが通常は必要となる。例えば、半導体性共役ポリマーであるポリ(フェニレンビニレン)(PPV)等のエレクトロルミネッセンス有機材料が存在する場合、この層の堆積は、通常、溶媒中のポリマー前駆体を、例えば、スピンコーティングによって堆積させ、次いでこの層を、後続の処理ステップに付すことにより前駆体を最終ポリマーに変換することにより行われるであろう。したがって、これらの処理ステップ中に、下層となるフレキシブルガラス構造体が存在する場合は、前駆体層のスピンコーティングに使用される溶媒および後段で前駆体をポリマーに変換する際に溶媒を追い出すために用いられる温度に耐えることができなければならない。したがって、フレキシブルガラス構造体の補剛層は適切な品質を有することが必要である。例えば、フレキシブルガラス構造体が高温に曝される場合、補剛層のガラス転移温度(および接着剤が使用される場合はその作業温度)はこれらの温度を上回るべきである。例えば、150℃を超える温度を用いることが可能である。さらに、特定の状況下においては、補剛層は、ポリマーに使用される混合キシレン等の溶媒層、MEH PPV等の可溶性共役ポリマーに使用されるTHFに耐性を有するべきである。
電子機器以外でも、上述のフレキシブルガラス−ポリマーラミネート構造体は、建築物の表面装飾、保護コーティング、エレクトロクロミック調光窓(electrochromatic window)、耐火面、防弾ガラス要件に適合させるために必要な様々な構成の多層構造体等の他の分野に使用することができる。同様に、フレキシブルガラス−ポリマーラミネート構造体は、有機/薄膜、PV、OLEDディスプレイ、照明等の用途に使用するためのフィルム、構造体および/またはデバイスを酸素および水分の侵入/透過から保護するためのバリア材として作用することができる。
本発明の上述の実施形態、特に、任意の「好ましい」実施形態は、単に実施可能な例を、単に本発明の様々な原理を明確に理解するために記載したものであることを強調すべきである。本発明の趣旨および様々な原理から実質的に逸脱することのない、本発明の上述の実施形態の多くの変形形態および修正形態が可能である。この種の修正形態および変形形態はいずれも本開示および本発明の範囲内に包含され、以下に示す特許請求の範囲により保護されることを意図している。
例えば、補剛層の任意の特定の実施形態が1つのみのフレキシブルガラス基板に連結しているものとして示されているが、その限りではない。これに替えて、補剛層のいずれの具体的な実施形態も、2つ以上のフレキシブルガラス基板に連結してもよい。例えば、フレキシブルガラス基板は、基板が略平行な配置になるように、補剛層の対向する面に配置されていてもよい。あるいは、2つ以上のフレキシブルガラス基板が1つの補剛層の長手方向に沿って連続して配置されてもよい。

Claims (10)

  1. 厚みが0.3mm以下であるフレキシブルガラス基板と、
    前記フレキシブルガラス基板の表面に連結されている補剛層であって、該補剛層が、前記フレキシブルガラス基板の前記表面に沿って延伸方向に延在する少なくとも1つの補剛要素を含み、前記補剛要素が、前記補剛要素の前記延伸方向と実質的に平行な方向に前記フレキシブルガラス基板の好ましい曲げ軸を与えるように選択されたヤング率を有するものである補剛層、
    を備えたフレキシブルガラス構造体。
  2. 前記補剛層が被覆材料をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブルガラス構造体。
  3. 前記補剛要素が前記被覆材料中に封止されていることを特徴とする、請求項2に記載のフレキシブルガラス構造体。
  4. 前記補剛要素のヤング率が前記被覆材料のヤング率よりも高いことを特徴とする、請求項2に記載のフレキシブルガラス構造体。
  5. 前記補剛要素がずり粘稠化材料、ガラス繊維または金属線を含むことを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブルガラス構造体。
  6. 複数の補剛要素を含み、前記複数の補剛要素が互いに離間しており、かつ互いに平行であることを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブルガラス構造体。
  7. 前記補剛層が、
    前記フレキシブルガラス基板の前記表面に沿って、前記延伸方向とは異なる第2の方向に延在する、第2補剛要素をさらに含み、
    前記第1および第2補剛要素が、それぞれ、前記延伸方向および前記第2方向に延在し、かつ、前記フレキシブルガラス基板の捻れまたは2軸曲げを阻止するように選択されたそれぞれのヤング率を有することを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブルガラス構造体。
  8. フレキシブルガラス構造体の曲げを制御する方法において、
    少なくとも1つの補剛要素を、フレキシブルガラス基板の表面に隣接させ、延伸方向に沿って配置するステップと、
    前記少なくとも1つの補剛要素を、前記表面に、前記延伸方向に沿って連結させるステップと
    を有してなり、前記少なくとも1つの補剛要素のヤング率が、前記少なくとも1つの補剛要素の前記延伸方向と実質的に平行な方向に前記フレキシブルガラス基板の好ましい曲げ軸を与えるように選択されることを特徴とする、方法。
  9. 前記連結ステップが、前記少なくとも1つの補剛要素を、前記フレキシブルガラス基板の前記表面に結合する被覆材料内に封止するステップを含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1つの補剛要素がずり粘稠化材料、ガラス繊維または金属線を含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
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