JP2016210683A - ヒドロキサム酸誘導体 - Google Patents

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    • A61P31/04Antibacterial agents

Abstract

【課題】緑膿菌等のグラム陰性細菌及びその薬剤耐性菌に対して強い抗菌活性を示し、医薬品として有用な新規な化合物を提供することである。【解決手段】式[1]で表されるN−ヒドロキシ−2−[{4−[(5E)−7−ヒドロキシヘプタ−5−エン−1,3−ジイン−1−イル]ベンゾイル}(メチル)アミノ]−N’,2−ジメチルプロパンジアミド、又はその薬学的に許容される塩。【選択図】なし

Description

本発明は、グラム陰性細菌に対して抗菌活性を有する新規なヒドロキサム酸誘導体又はその塩ならびにそれらを有効成分として含有する抗菌剤に関する。
グラム陰性菌には、グラム陽性菌には存在しない脂質二重層からなる外膜が存在するため、薬剤透過性の問題からグラム陽性菌と比較して薬剤抵抗性が強い傾向にある。また、グラム陰性菌は複数の薬剤排出蛋白を持つことが知られており、これも薬剤抵抗性に関与していることが知られている(非特許文献1)。更に、外膜の主要な構成成分の一つであるリポポリサッカライド(LPS)は、エンドトキシンとして毒性に大きく関与している。
グラム陰性菌の中でも、特に緑膿菌は各種の抗菌薬に自然耐性を示す傾向が強いことが知られている。緑膿菌は自然環境や生活環境中に広く常在するが、健常者には通常病原性を示さない弱毒細菌である。しかし、重篤な基礎疾患を持つ患者や、移植等により免疫抑制剤を使用するいわゆるコンプロマイズドホストといわれる患者、医療用カテーテルや気管挿管、外科手術等の医療行為を行っている患者に対しては、敗血症等の重篤な急性感染症を引き起こす病原菌となるため、緑膿菌は日和見感染症や院内感染症の重要な起因細菌の一つである。さらに近年は、医療現場において、本来緑膿菌に効果が期待される第3世代セフェム系薬、カルバペネム系薬、あるいはアミノ配糖体系薬等に耐性を獲得した緑膿菌がしばしば臨床分離されており(非特許文献2)、さらに前記3系薬全てに耐性を獲得した多剤耐性緑膿菌も分離されている(非特許文献3)。多剤耐性緑膿菌に感染すると有用な治療剤が殆どないことから、難治性の感染症疾患として世界的に大きな問題となっており、新規作用機序を有する薬剤の開発が切望されている。
UDP−3−O−アシル−N−アセチルグルコサミンデアセチラーゼ(LpxC)は、リピドA(外膜の構成成分であるLPSの疎水性アンカー)の合成を担う酵素である。リピドA生合成は10段階の反応からなるが、LpxCはその生合成反応の第2段階を触媒し、UDP−3−O−アシル−N−アセチルグルコサミンのアセチル基を離脱させる(非特許文献4)。リピドAは外膜形成に必須な成分であり、結果的にグラム陰性菌の生存に必須である(非特許文献5)。LpxCは、リピドA生合成過程において律速となる重要な酵素の一つであり、リピドA生合成に必須な酵素である。従って、LpxCの活性を阻害する薬剤は、緑膿菌を含むグラム陰性菌、特に従来薬剤と異なる作用機序を有することから薬剤耐性緑膿菌に対して有効な抗菌剤になり得ることが強く期待される。
これまでに、いくつかのLpxC阻害剤が知られているが、アミド構造を有する阻害剤として特許文献1〜7及び非特許文献6〜10が知られている。
国際公開04/062601号パンフレット 国際公開07/069020号パンフレット 国際公開08/154642号パンフレット 国際公開10/031750号パンフレット 国際公開11/132712号パンフレット 国際公開12/154204号パンフレット 国際公開13/039947号パンフレット
Antimicrobial Resistance(2002)Mar 1,34,p.634−640. J.Antimicrob.Chemother.(2003)Jan 14,51,p.347−352. Jpn.J.Antibiotics(2006),59(5),p.355−363. J.Biol.Chem.(1995)Dec 22,270,p.30384−30391. J.Bacteriol.(1987),169,p.5408−5415 J.Med.Chem.(2002),45,p3112−3129. Proc.Natl.Acad.Sci.USA(2007),104,p18433−18438. Chem.Biol.(2011),18,p38−47. Bioorg.Med.Chem.(2011),19,p852−860. Bioorg.Med.Chem.Lett.(2011),21,p1155−1161.
本発明の課題は、緑膿菌をはじめとするグラム陰性細菌及びその薬剤耐性菌に対して強い抗菌活性を有し、医薬品として有用な新規化合物を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を進めた結果、下記式[1]
Figure 2016210683
で表されるN−ヒドロキシ−2−[{4−[(5E)−7−ヒドロキシヘプタ−5−エン−1,3−ジイン−1−イル]ベンゾイル}(メチル)アミノ]−N’,2−ジメチルプロパンジアミド、又はその薬学的に許容される塩がこの目的を達成することを見出し、本発明を完成した。
本発明の化合物及びその薬学的に許容される塩は、緑膿菌をはじめとするグラム陰性細菌に強い抗菌活性を有する。
本発明において、「薬学的に許容される塩」とは、細菌感染症の化学療法及び予防において使用される塩を意味する。それらは例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、ステアリン酸、コハク酸、エチルコハク酸、マロン酸、ラクトビオン酸、グルコン酸、グルコヘプトン酸、安息香酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸(トシル酸)、ラウリル硫酸、リンゴ酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アジピン酸、システイン、N−アセチルシステイン、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、ヨウ化水素酸、ニコチン酸、シュウ酸、ピクリン酸、チオシアン酸、ウンデカン酸、アクリル酸ポリマー及びカルボキシビニルポリマー等の酸との塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩及びカルシウム塩等の無機塩基との塩、モルホリン及びピペリジン等の有機アミン、ならびにアミノ酸との塩を挙げることができる。
本発明において、「抗菌剤」とは、グラム陽性細菌やグラム陰性細菌といった細菌に作用してその生育を抑制又は殺菌する能力を持つ物質を意味する。菌の繁殖を抑えたり、一部の菌を殺してその数を減少させたりするようなものでもよい。グラム陽性細菌としては、例えば、ブドウ球菌属(黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌など)、連鎖球菌属(化膿連鎖球菌、B群連鎖球菌、肺炎球菌など)、腸球菌属(エンテロコッカス・フェカーリス、エンテロコッカス・フェシウムなど)が挙げられる。グラム陰性菌としては、例えば、シュードモナス属(緑膿菌など)、大腸菌属(大腸菌など)、クレブシエラ属(肺炎桿菌、クレブシエラ・オキシトカなど)、ヘモフィルス属(インフルエンザ菌、パラインフルエンザ菌など)、ボルデテラ属(百日咳菌、気管支敗血症菌など)、セラチア属(セラチア・マルセッセンスなど)、プロテウス属(プロテウス・ミラビリスなど)エンテロバクター属(エンテロバクター・クロアカなど)、カンピロバクター属(カンピロバクター・ジェジュニなど)、シトロバクター属、ビブリオ属(腸炎ビブリオ、コレラ菌など)、モルガネラ属(モルガネラ・モルガニなど)、サルモネラ属(チフス菌、パラチフス菌など)、シゲラ属(赤痢菌など)、アシネトバクター属(アシネトバクター・バウマニー、アシネトバクター・カルコアセチカスなど)、レジオネラ属(レジオネラ・ニューモフィラなど)、バクテロイデス属(バクテロイデス・フラジリスなど)、ナイセリア属(淋菌、髄膜炎菌など)、モラキセラ属(モラキセラ・カタラーリスなど)、クラミジア属(クラミジア・トラコマティス、クラミジア・シッタシーなど)及びヘリコバクター属(ヘリコバクター・ピロリなど)が挙げられる。本発明の化合物はグラム陰性細菌への抗菌剤として好ましく使用することができる。
本発明の式[1]で表される化合物には光学異性体が存在しうるが、式[1]で表される化合物には、それら光学異性体、及び光学異性体の混合物が含まれる。また、式[1]で表される化合物、及びその薬学的に許容される塩の各種水和物、及び溶媒和物、並びにそれらの結晶多形も本発明に含まれる。
本発明の好ましい光学異性体は、下記式[2]
Figure 2016210683
で表される(2S)−N−ヒドロキシ−2−[{4−[(5E)−7−ヒドロキシヘプタ−5−エン−1,3−ジイン−1−イル]ベンゾイル}(メチル)アミノ]−N’,2−ジメチルプロパンジアミドである。
本発明の化合物は、一つ又は二つ以上の医薬的に許容される担体、賦形剤又は希釈剤と組み合せて医薬的製剤とすることができる。上記担体、賦形剤及び希釈剤として、水、乳糖、デキストロース、フラクトース、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、デンプン、ガム、ゼラチン、アルギネート、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、セルロース、水シロップ、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルキルパラヒドロキシベンゾソルベート、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、グリセリン、ゴマ油、オリーブ油、大豆油等の各種油等が含まれる。また、上記の担体、賦形剤又は希釈剤に必要に応じて一般に使用される増量剤、結合剤、崩壊剤、pH調整剤、溶解剤等の添加剤が混合し、常用の製剤技術によって錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、粉剤、液剤、乳剤、懸濁剤、軟膏剤、注射剤、皮膚貼付剤等の経口又は非経口用医薬として調製することができる。
本発明の化合物は、成人患者に対して1回の投与量として10〜10000mgを1日1回又は数回に分けて非経口又は経口で投与することが可能である。投与量は治療対象となる疾病の種類、患者の年齢、体重、症状等により適宜増減することが可能である。また、本発明の化合物は、他の薬剤との組み合わせで使用することも可能である。
以下に、実施例及び試験例により本発明をさらに詳細に説明する。本発明化合物の合成法は以下の方法に限定されず、各工程の順序を入れ替える、官能基の保護・脱保護を経る、等の当業者に周知の方法を用いて合成することもできる。
以下の実施例において、高速液体クロマトグラフィーマススペクトル(LCMS)は、MS(ESI)測定は条件1を用いて測定した。データは実測値(found)を記載した。通常、分子イオンピークが観測されるが、水酸基(−OH)を有する化合物の場合、フラグメントピークとしてHOが脱離したピークが観測されることもある。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピーク若しくはフラグメントイオンピークが観測される。
(条件1)
測定機械:Agilent社 Agilent1290及びAgilent社 Agilent6130
イオン化法:エレクトロスプレーイオン化法(Electrospray Ionization: ESI)
NMRスペクトルはプロトンNMRを示し、内部基準としてテトラメチルシランを用いて、δ値をppmで示した。OH型シリカゲルクロマトグラフィー及びNH型シリカゲルクロマトグラフィーにおける担体は、グレースジャパン株式会社製REVELERISTMなどのパックドカラムを用いた。
また、実施例中の略号を以下に示す。
AcOEt:酢酸エチル
CuI:ヨウ化銅
DMSO−d:6重水素化ジメチルスルホキシド
ESI:エレクトロスプレーイオン化法
Et:エチル
IPA:イソプロピルアルコール
IPE:ジイソプロピルエーテル
LC:液体クロマトグラフィー
Me:メチル
NBS:N−ブロモこはく酸イミド
Pd(dba):ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム
PdCl(PPh:ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド
p−TsOH・HO:p−トルエンスルホン酸一水和物
TEA:トリエチルアミン
THF:テトラヒドロフラン
THP:テトラヒドロピラニル
s:シングレット
br.s.:ブロードシングレット(幅広いシングレット)
d:ダブレット
dd:ダブルダブレット
dt:ダブルトリプレット
m:マルチプレット
t:トリプレット
q:カルテット
実施例1
(2S)−N−ヒドロキシ−2−[{4−[(5E)−7−ヒドロキシヘプタ−5−エン−1,3−ジイン−1−イル]ベンゾイル}(メチル)アミノ]−N’,2−ジメチルプロパンジアミド(化合物1)
Figure 2016210683
(1)窒素雰囲気下、特許(WO2011/132712)記載の方法で得られた(2S)−2−[(4−ヨードベンゾイル)(メチル)アミノ]−N,2−ジメチル−N’−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)プロパンジアミド(19.2g)のTHF(200mL)懸濁液に室温でヨウ化銅(0.299g)、PdCl(PPh(0.551g)およびTEA(10.9mL)を加えた。その後、トリメチルシリルアセチレン(5.01g)を5分間かけて加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物をNH型シリカゲル(クロロホルム/メタノール=95/5)でろ過、濃縮して得られた残渣をOH型シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→0/100)で精製して得られた淡橙色固体をIPEで洗浄、乾燥して(2S)−N,2−ジメチル−2−(メチル{4−[(トリメチルシリル)エチニル]ベンゾイル}アミノ)−N’−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)プロパンジアミド(17.6g、無色固体、97%)を得た。
MS(ESI):482(M+Na),458(M−H)
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.26 (9 H, s), 1.48 - 1.90 (6 H m), [1.80], 1.81 (3 H , s), 2.82 - 2.87 (3 H, m), [3.13], 3.15 (s, 3 H), 3.50 - 3.69 (1 H, m), 3.82 - 4.05 (1 H, m), 4.92 - 5.01 (1 H, m), 7.41 - 7.48 (2 H, m), 7.48 - 7.54 (2 H, m), [6.99], 7.62 (1 H, br. s.), [10.06], 10.47 (1 H, s)
Figure 2016210683
(2)実施例1−(1)で得られた化合物(17.1g)のメタノール(250mL)溶液に氷冷下でKCO(5.14g)を加え、同温で50分間撹拌後、室温に昇温して1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NHCl水溶液(1.0L)とクロロホルム(1.0L)の混合物に加えて有機層を分離し、水層をクロロホルム(0.5L)で抽出した。 有機層を合わせて、乾燥(MgSO)、ろ過、濃縮して得られた粗精製物をOH型シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→0/100)で精製して得られた淡橙色固体をIPEで洗浄、乾燥して(2S)−2−[(4−エチニルベンゾイル)(メチル)アミノ]−N,2−ジメチル−N’−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)プロパンジアミド(12.4g、無色固体、86%)を得た。
MS(ESI):410(M+Na),386(M−H)
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 - 1.91 (6 H, m), [1.80], 1.81 (3 H, s), 2.83 - 2.87 (3 H, m), 3.12 - 3.19 (1 H, m), [3.14], 3.16 (3 H, s), 3.53 - 3.69 (1 H, m), 3.83 - 4.05 (1 H, m), 4.93 - 5.01 (1 H, m), 7.44 - 7.51 (2 H, m), 7.52 - 7.57 (2 H, m), [6.98], 7.62 (1 H, br. s.), [10.06], 10.47 (1 H, s)
Figure 2016210683
(3)NBS(6.62g)とトリフルオロ酢酸銀(342mg)のアセトン(50mL)混合物に氷冷下で、実施例1−(2)で得られた化合物(12.0g)のアセトン(150mL)混合物を滴下し、同温で1.5時間撹拌した。反応混合物を飽和重曹水(600mL)に加えて0.5時間撹拌後、クロロホルム(600mL)を加えて不溶物をろ過し、有機層を分離した。水層をクロロホルム(100mL)で抽出し、有機層を合わせて、乾燥(MgSO)、ろ過、濃縮した。得られた残渣に水(500mL)を加えた懸濁液を1.5時間撹拌後、ろ過、洗浄(水、500mL)した。得られた淡橙色固体をクロロホルム(500mL)に溶解し、水(200mL)で洗浄した有機層を乾燥(MgSO)、ろ過、濃縮して得た淡橙色固体をOH型シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0→90/10)で精製後、再結晶(AcOEt/IPE)して(2S)−2−{[4−(ブロモエチニル)ベンゾイル](メチル)アミノ}−N,2−ジメチル−N’−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)プロパンジアミド(8.02g、56%)を得た。
MS(ESI):488(M+Na),464(M−H)
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.46 - 1.90 (6 H, m), [1.80], 1.81 (3 H, s), 2.82 - 2.87 (3 H, m), [3.14], 3.16 (3 H, s), 3.52 - 3.68 (1 H, m), 3.82 - 4.04 (1 H, m), 4.92 - 5.01 (1 H, m), 7.42 - 7.53 (4 H, m), [6.97], 7.61 (1 H, br. s.), [10.05], 10.47 (1 H, s)
Figure 2016210683
(4)窒素雰囲気下、ヨウ化銅(6.1mg)とPd(dba)(18.5mg)のCHCN(10mL)混合物に室温でトリエチルアミン(0.269mL)と(E)−ペント−2−エン−4−イン−1−オール(158mg)を加えて5分間撹拌後、実施例1−(3)で得た化合物(300mg)のCHCN(5mL)溶液を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に珪藻土を加えて濃縮して得た残渣をOH型シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→0/100→クロロホルム/メタノール=100/0→90/10)で精製して(2S)−2−[{4−[(5E)−7−ヒドロキシヘプタ−5−エン−1,3−ジイン−1−イル]ベンゾイル}(メチル)アミノ]−N,2−ジメチル−N’−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)プロパンジアミド(168mg、淡黄白色固体、56%)を得た。
MS(ESI):490(M+Na),466(M−H)
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.49 - 1.89 (6 H, m), [1.80], 1.81 (3 H, s), 2.82 - 2.87 (3 H, m), [3.14], 3.17 (3 H, s), 3.52 - 3.69 (1 H, m), 3.82 - 4.04 (1 H, m), 4.28 (3 H, dd, J=4.6, 2.1 Hz), 4.92 - 5.01 (1 H, m), 5.90 (1 H, dt, J=16.0, 2.1 Hz), 6.47 (1 H, dt, J=16.0, 4.6 Hz), 7.44 - 7.57 (4 H, m), [6.97], 7.62 (1 H, br. s.), [10.04], 10.47 (1 H, s)
Figure 2016210683
(5)実施例1−(4)で得た化合物(1.86g)のメタノール(40mL)と1,4−ジオキサン(40mL)の混合溶液に室温でトシル酸1水和物(75.7mg)を加えて室温で1.5時間撹拌した。反応溶液に重曹水(4.0mL、1.0M)を加えて20分間撹拌後、OH型シリカゲル(ca.19g)を加えて濃縮した。得られた残渣をOH型シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0→90/10)で精製して得た淡黄色固体をジエチルエーテル(20mL)で洗浄、乾燥して、(2S)−N−ヒドロキシ−2−[{4−[(5E)−7−ヒドロキシヘプタ−5−エン−1,3−ジイン−1−イル]ベンゾイル}(メチル)アミノ]−N’,2−ジメチルプロパンジアミド(化合物1)(淡黄白色固体、977mg、58%)を得た。
MS(ESI):382(M−H)
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.61 (3 H, s), 2.64 (3 H, d, J=5.0 Hz), 2.98 (3 H, s), 4.06 - 4.12 (2 H, m), 5.09 (1 H, t, J=5.6 Hz), 5.93 (1 H, dt, J=16.0, 2.4 Hz), 6.58 (1 H, dt, J=16.0, 4.1 Hz), 7.52 - 7.68 (4 H, m), 8.44 - 8.56 (1 H, m), 8.95 (1 H, br. s.), 10.95 (1 H, br. s.)
本発明化合物の作用は以下の薬理試験により確認された。
試験例1 抗菌活性評価試験
最小発育阻止濃度(MIC)測定はCLSI(クリニカル アンド ラボラトリー スタンダーズ インスティテュート)標準法に準じ、下記に示す微量液体希釈法を用いた。
細菌として、緑膿菌TS88株(臨床分離株)を用いた。ハートインフュージョン寒天培地で1晩培養した被検菌体を掻き取り,マクファーランド 0.5相当に懸濁し、これを10倍に希釈して接種菌液とした。接種菌液0.005mLを、被検化合物を含む、カチオン調整ミューラーヒントン培地、または終濃度が5%となるようにヒト血清アルブミン(HSA)を添加したカチオン調整ミューラーヒントン培地に接種し、35℃にて18時間培養した。菌の発育が肉眼的に認められない最小の薬剤濃度をもってMICとした。化合物1のMICはカチオン調整ミューラーヒントン培地では、0.12μg/mLであり、HSAを添加したカチオン調整ミューラーヒントン培地では、4μg/mLであった。
試験例2 感染動物における薬理効果試験
細菌として、緑膿菌TS88株(臨床分離株)を用いた。ハートインフュージョン寒天培地で1晩培養した菌体を掻き取り、生理食塩液に懸濁してマクファーランド 3.5相当となるように調製した。これを3 w/v% ムチン含有生理食塩液にて約6x10 CFU/mLとなるよう希釈し、接種菌液とした。マウス(ICR系、雄性、4.5週齢)に接種菌液0.5 mLを腹腔内接種して感染させ、接種1時間後に化合物1(6.25 mg/kg)または媒体(11 w/v% カプチゾル(商品名))を静脈内投与した。化合物1投与群での接種3日後における生存率は100%(8例中8例生存)、媒体投与群での生存率は0%(8例全例死亡)であった。
本発明の化合物及びその薬学的に許容される塩は、緑膿菌をはじめとするグラム陰性細菌に強い抗菌活性を有し、医薬品として利用することができる。

Claims (4)

  1. 式[1]
    Figure 2016210683
    で表されるN−ヒドロキシ−2−[{4−[(5E)−7−ヒドロキシヘプタ−5−エン−1,3−ジイン−1−イル]ベンゾイル}(メチル)アミノ]−N’,2−ジメチルプロパンジアミド、又はその薬学的に許容される塩。
  2. 式[2]
    Figure 2016210683
    で表される(2S)−N−ヒドロキシ−2−[{4−[(5E)−7−ヒドロキシヘプタ−5−エン−1,3−ジイン−1−イル]ベンゾイル}(メチル)アミノ]−N’,2−ジメチルプロパンジアミド、又はその薬学的に許容される塩。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物。
  4. 請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する抗菌剤。
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