JP2016205116A - 杭頭補強構造 - Google Patents

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【課題】応力伝達作用及び定着力を十分に確保することが可能であって、基礎中に埋設される配筋と干渉が生じるおそれを低減できると共に、杭頭部に対して応力伝達可能に設ける作業を容易化することが可能で、構造強度を適切に確保できる杭頭補強構造を提供する。【解決手段】杭1と基礎2との間で杭頭部1aに作用する力を伝達するために、基礎中に上部側が埋設されると共に、下部側が杭頭部の鋼製部分と応力伝達可能に設けられる杭頭補強部材3を有する杭頭補強構造であって、杭頭補強部材は、杭頭部に接合され、鋼製部分との間で応力伝達する上下方向縦向き板状部分3aと、上下方向縦向き板状部分を横向きに貫通する貫通孔3bと、上下方向縦向き板状部分の表面から突設される突出部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、応力伝達作用及び定着力を十分に確保することが可能であって、基礎中に埋設される配筋と干渉が生じるおそれを低減できると共に、杭頭部に対して応力伝達可能に設ける作業を容易化することが可能で、構造強度を適切に確保できる杭頭補強構造に関する。
杭と基礎との間で杭頭部に作用する力を伝達するために、基礎中に上部側が埋設されると共に、下部側が杭頭部と応力伝達可能に設けられる杭頭補強部材を有する杭頭補強構造として、特許文献1が知られている。
特許文献1の「既製杭と基礎スラブとの接続方法」は、少ない鉄筋使用量で既製杭と基礎スラブとを強固に接続する方法を提供することを課題とし、既製杭の外径より大径で、内側にガイドが設けられ且つ外側に鉄筋が溶着された金属短管を既製杭の杭頭部分に装着した後、金属短管と既製杭との隙間に基礎スラブを形成するためのコンクリートを充填し杭頭部を補強するとともに、既製杭と形成された基礎スラブとを一体化させるようにしている。
特開平10−266227号公報
特許文献1では、一般に断面が円形状の鉄筋を短管に溶着するようにしている。基礎と杭との間で杭頭部に作用する曲げモーメントや軸力を伝達するために鉄筋を用いる場合、十分な応力伝達作用を確保し、かつ確実に鉄筋を定着させるためには、鉄筋の長さとして、当該鉄筋の径の30〜40倍の長さが必要であり、鉄筋と基礎中に埋設される配筋との干渉が生じてしまう。
また、鉄筋としては、良好な定着を確保するために、凹凸のある異形鉄筋などが用いられ、フレア溶接によって接合を行うため、溶接技術が至難であり、溶接欠陥を生じやすかった。
このような課題は、鉄筋を短管に接合する場合に限らず、杭頭部に直接接合する場合であっても、同様であった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、応力伝達作用及び定着力を十分に確保することが可能であって、基礎中に埋設される配筋と干渉が生じるおそれを低減できると共に、杭頭部に対して応力伝達可能に設ける作業を容易化することが可能で、構造強度を適切に確保できる杭頭補強構造を提供することを目的とする。
本発明にかかる杭頭補強構造は、杭と基礎との間で杭頭部に作用する力を伝達するために、該基礎中に上部側が埋設されると共に、下部側が該杭頭部の鋼製部分と応力伝達可能に設けられる杭頭補強部材を有する杭頭補強構造であって、上記杭頭補強部材は、上記杭頭部に接合され、上記鋼製部分との間で応力伝達する上下方向縦向き板状部分と、該上下方向縦向き板状部分を横向きに貫通する貫通孔と、上記上下方向縦向き板状部分の表面から突設される突出部とを備えることを特徴とする。
前記突出部は、前記貫通孔をその周りから包囲する形態で形成されることを特徴とする。
前記杭頭補強部材の前記上下方向縦向き板状部分は、前記鋼製部分に面する接合面部を有して、該接合面部が該鋼製部分に溶接接合される鋼製板で形成されることを特徴とする。
前記鋼製板は前記杭頭部の周りに間隔を隔てて複数配列され、前記接合面部は上記鋼製板の板端面であることを特徴とする。
前記杭頭補強部材の前記上下方向縦向き板状部分は、前記鋼製部分に面する接合周面部を有して、該接合周面部が該鋼製部分に溶接接合される鋼製中空筒体で形成されることを特徴とする。
前記杭頭補強部材の前記上下方向縦向き板状部分は、前記杭頭部を、間隔を隔てて包囲する鋼製中空筒体と、該杭頭部から隙間を隔てて、該鋼製中空筒体の内周面に接合して設けられる鋼製板とから構成され、上記上下方向縦向き板状部分は、上記中空筒体内部に充填される充填材を介して、上記杭頭部に接合されることを特徴とする。
前記杭頭補強部材は、前記杭頭部の直上を横向き方向に跨ぐ横向き板状部分を備え、該横向き板状部分は、上記杭頭部を挟んで当該杭頭部の両側に配置される前記上下方向縦向き板状部分を連結し、上記杭頭補強部材は、上記杭頭部の前記鋼製部分との間で応力伝達するために、上記上下方向縦向き板状部分に代えて、少なくとも該上下方向縦向き板状部分及び上記横向き板状部分のいずれかが該杭頭部に接合されることを特徴とする。
前記横向き板状部分を横向きに貫通する貫通孔と、該横向き板状部分の表面から突設される突出部とを備えることを特徴とする。
前記杭頭部には、その周方向に沿って環状の鋼製鍔部が形成され、該鍔部に前記杭頭補強部材が接合されることを特徴とする。
前記杭頭部は中空筒状に形成され、前記横向き板状部分は、前記基礎を構築するコンクリートを堰き止めるための堰部材を備えることを特徴とする。
前記杭頭部は中空筒状に形成され、前記横向き板状部分は、上記杭頭部の内方に垂下される垂下部分を備え、該垂下部分の下端には、杭頭部の内方を上下に仕切る仕切り部材が備えられ、さらに、上記垂下部分を横向きに貫通する貫通孔と、該垂下部分の表面から突設される突出部とを備えることを特徴とする。
本発明にかかる杭頭補強構造にあっては、応力伝達作用及び定着力を十分に確保することができ、基礎中に埋設される配筋と干渉が生じるおそれを低減できると共に、杭頭部に対して応力伝達可能に設ける作業を容易化することができ、構造強度を適切に確保することができる。
本発明に係る杭頭補強構造の第1実施形態を示す側面図である。 図1に示した杭頭補強構造に備えられる貫通孔及び突出部を説明する説明図である。 図1に示した杭頭補強構造への配筋の適用を説明する斜視図である。 第1実施形態に係る杭頭補強構造の変形例を示す斜視図である。 本発明に係る杭頭補強構造の第2実施形態を示す側面図である。 図5に示した杭頭補強構造の斜視図である。 第2実施形態に係る杭頭補強構造の変形例を示す側断面図である。 本発明に係る杭頭補強構造の第3実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る杭頭補強構造の第4実施形態を示す斜視図である。 図9に示した杭頭補強構造を説明する説明図である。 図9に示した杭頭補強構造に用いられる部品を説明する説明図である。 第4実施形態の第1変形例に係る杭頭補強構造を説明する説明図である。 第4実施形態の第2変形例に係る杭頭補強構造を説明する説明図である。 図13に示した杭頭補強構造に用いられる部品を説明する説明図である。 第4実施形態の第3変形例に係る杭頭補強構造を説明する説明図である。 図15に示した杭頭補強構造に用いられる部品の一部である杭頭補強部材の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図である。 第4実施形態の第4変形例に係る杭頭補強構造に適用される杭頭補強部材の組立状態の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図である。 第4実施形態の第5変形例に係る杭頭補強構造に適用される杭頭補強部材の組立状態の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図である。 本発明に係る杭頭補強構造の第5実施形態を示す斜視図である。 図19に示した杭頭補強構造を説明する説明図である。 図19に示した杭頭補強構造に用いられる部品を説明する説明図である。 第5実施形態の第1変形例に係る杭頭補強構造を説明する説明図である。 図22に示した杭頭補強構造に用いられる部品の一部である杭頭補強部材の構成部品例を説明する説明図である。 第5実施形態の第2変形例に係る杭頭補強構造に適用される杭頭補強部材の組立状態の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図である。 第5実施形態の第3変形例に係る杭頭補強構造に適用される杭頭補強部材の組立状態の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図である。
以下に、本発明にかかる杭頭補強構造の好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、第1実施形態に係る杭頭補強構造の側面図、図2は、図1に示した杭頭補強構造に備えられる貫通孔及び突出部を説明する説明図、図3は、図1に示した杭頭補強構造への配筋の適用を説明する斜視図である。
各種杭が周知であるが、本実施形態に係る杭頭補強構造は、少なくとも杭頭部1aに鋼管部分(図では、杭頭部自体が鋼管部分である場合を示している)を有する鋼管杭(S杭)や外殻鋼管付き高強度コンクリート杭(SC杭)などの杭1に適用される。基礎2中には、基礎鉄筋2aが埋設される。そして、杭1の杭頭部1aを基礎2に埋設する際には、杭1と基礎2との間で杭頭部1aに作用する力を伝達するために、杭頭補強部材3が配設される。
杭頭補強部材3は、基礎2中に上部側が埋設され、下部側が杭頭部1aの鋼製部分と応力伝達可能に設けられる。従来であれば、杭頭補強部材として異形鉄筋が用いられていて、この場合、鋼管部分に異形鉄筋をフレア溶接し、そして当該鉄筋を基礎に定着することによって、杭と基礎とは剛接合(固定)であると見なされる。
第1実施形態に係る杭頭補強構造は、図1及び図3に示すように、従来の異形鉄筋に代わる杭頭補強部材3として、杭1の杭芯に沿う上下方向に縦向きに長い、上下方向縦向き板状部分3aと、上下方向縦向き板状部分3aを、上下方向と交差する左右方向に沿って、横向きに貫通する貫通孔3bと、上下方向縦向き板状部分3aの表面3cから突設される突出部3d(図2参照)とを備える鋼製部材を用いて構成される。
杭頭補強部材3は、杭頭部1aの周りに間隔を隔てて複数配列される。図示例では、杭頭補強部材3は、杭頭部1aの周りに互いに等間隔を隔てて(杭頭部2a周りに60°間隔で)、かつ杭芯を中心とする放射方向へ向かって杭頭部1aから外方に突出させて、6枚が配列して設けられる。
本実施形態にあっては、杭頭補強部材3の上下方向縦向き板状部分3aは全体が、適宜な一定厚さの一枚の鋼製板で形成される。図示例では、鋼製板は、縦長帯状の長方形で形成されているが、後述する接合面部3eが杭頭部1aの鋼製部分に対し接する態様であれば、その他の形状であってもよい。
杭頭補強部材3の上下方向縦向き板状部分3aは、下部側が杭頭部1aの鋼製部分に、隅肉溶接などの一般的な溶接技術により、溶接接合され、これにより鋼製部分との間での応力伝達が確保される。また、杭頭補強部材3の上下方向縦向き板状部分3aは、上部側が基礎2を形成するコンクリート中に埋設され、これにより、杭頭部1aに作用する力を、杭1と基礎2との間で伝達する作用が確保される。
図示例にあっては、杭頭補強部材3の上下方向縦向き板状部分3aは、杭頭部1aの鋼製部分に対して溶接接合される上下長さ(下部側の長さ)L1が、杭頭部1aから上方へ突出されて基礎2中に埋設される上下長さ(上部側の長さ)L2よりも短く設定される。溶接接合の強度や基礎2との定着性能によっては、上下長さL1を上下長さL2よりも長くしたり、上下長さL1と上下長さL2を、ほぼ同じ長さに設定しても良い。
杭頭補強部材3の上下方向縦向き板状部分3aは詳細には、その外形形態を画するいくつかの面のうち、杭頭部1aの鋼製部分に面する接合面部3eを有し、この接合面部3eが鋼製部分に突き当てられた状態で、両者が溶接接合される。
第1実施形態では、接合面部3eは、鋼製板(上下方向縦向き部分3a)の板表面3c以外の、板端面とされる。図示例に係る長方形の鋼製板の場合には、2つの板表面3c以外の、4つの平坦な板端面のうち、杭芯に沿う上下方向の2つの板端面のいずれかが、杭頭部1aの鋼製部分に突き当てて溶接接合される接合面部3eとされる。この接合面部3eは、平坦であって、鋼製部分に対し接する態様で突き当てられ、隅肉溶接等の一般的な溶接技術で鋼製部分に溶接接合される。
図2は、貫通孔3b及び突出部3dを説明する説明図であって、図2(A)は、上下方向縦向き板状部分3aに一体的に設けられる場合を示し、図2(B)は、上下方向縦向き板状部分3aに、貫通孔3b付きの突出部3dが別体で設けられる場合を示し、図2(C)は、貫通孔3bを形成した上下方向縦向き板状部分3aに、穴部3fを有する突出部3dが別体で設けられる場合を示している。
上下方向縦向き板状部分3aに形成される貫通孔3bは、これを介して、基礎2を構築するために打設されるコンクリートを杭頭補強部材3周りに円滑に流動させ、充填性を高めると同時に、当該コンクリートを杭頭補強部材3にムラなく密実に付着してそれらを確実に一体化させる。
また、上下方向縦向き板状部分3aに設けられる突出部3dは、杭頭補強部材3周囲に付着するコンクリートに対する杭頭補強部材3の定着性を向上し、杭頭部1aに作用する曲げモーメントやせん断力、軸力を杭1と基礎2との間で伝達する作用を確実化する。
図2(A)の場合は、鋼製板(上下方向縦向き板状部分3a)にバーリング加工で貫通孔3bを形成するようにし、その際に生じる立ち上がり部分が突出部3dとされる。
図2(B)の場合は、貫通孔3bを有しかつ上下方向縦向き板状部分3aの板厚よりも長さの長い長尺パイプピースを、上下方向縦向き板状部分3aに形成した穴3g内部に接合固定するようにし、長尺パイプピースが突出部3dとされる。
図2(C)の場合は、上下方向縦向き板状部分3aに貫通孔3bを形成すると共に、当該貫通孔3bと略同径の穴部3fを有する短尺パイプピースを、穴部3fと貫通孔3bを位置合わせして、上下方向縦向き板状部分3aの板表面3cに接合固定するようにし、短尺パイプピースが突出部3dとされる。
図示例にあっては、突出部3dは、貫通孔3bをその周りから包囲する形態で形成されている。従って、貫通孔3bと突出部3dは同数で4つずつ形成されている。このように形成すれば、貫通孔3bを介して流動するコンクリートを、スムーズに突出部3d周りに送り込んで密実な付着が確保されると同時に、その突出部3dによって定着性能が向上される。しかしながら、貫通孔3bと突出部3dとは、別々に個別に、互いに異なる位置に形成してもよく、従って、異なる個数で形成されていてもよい。
第1実施形態に係る杭頭補強構造の作用について説明すると、図1に示すように、地表面Gから突出している杭頭部1aの鋼製部分に、杭頭補強部材3の上下方向縦向き板状部分3aの下部側を溶接して、杭頭部1aに杭頭補強部材3を接合する。これにより、杭頭補強部材3が杭頭部1aから上方に突出される。
次いで、基礎2中に埋設する基礎鉄筋2aを配筋した後、これら鉄筋2a、杭頭補強部材3の上部側並びに杭頭部1aを埋設するようにして、基礎2を構築するコンクリートを打設する。コンクリートの打設により、杭頭部1aに作用する曲げモーメントやせん断力、軸力は、杭頭補強部材3によって基礎2と杭1との間で伝達される。
第1実施形態に係る杭頭補強構造では、従来の鉄筋に代えて、上記構成を備える杭頭補強部材3を備えるようにしていて、杭頭補強部材3の上下方向縦向き板状部分3aに備えた貫通孔3bと突出部3dとにより、コンクリートの充填性を確保しつつ、コンクリートに対する定着性を向上することができるので、短尺な杭頭補強部材3を用いて、応力伝達作用を適切かつ十分に確保することができ、さらに、基礎2中に埋設される基礎鉄筋2aと干渉が生じるおそれを低減することができる。
また、杭頭補強部材3が上下方向縦向き板状部分3aを有していて、凸凹のある異形鉄筋とは異なり、一般的な溶接技術で杭頭部1aの鋼製部分に溶接接合することができ、従って、杭頭部1aに対して応力伝達可能に設ける作業を容易化することができると同時に、溶接欠陥などの発生を抑えて、構造強度を適切に確保することができる。
突出部3dが、貫通孔3bをその周りから包囲する形態で形成されるようにしたので、これら突出部3dと貫通孔3bとを別々に形成する場合に比べて、合理的かつ効率的にこれら両者を備えることができ、狭いスペースであってもこれらを多数設けることができると共に、貫通孔3bを介して充填性良く流動されるコンクリートが、スムーズに突出部3d周りに送り込まれて、両者の密実な付着を確保することができる。
杭頭補強部材3の上下方向縦向き板状部分3aが、鋼製部分に面する接合面部3eを有して、接合面部3eが鋼製部分に溶接接合される鋼製板で形成されるので、短尺であっても広い定着面積が確保され、かつまた、接合面部3eを利用して、容易かつ確実な接合作業で、杭頭補強部材3を杭頭部1aの鋼製部分に応力伝達可能に設けることができる。
上下方向縦向き板状部分3aを構成する鋼製板は、杭頭部1aの周りに間隔を隔てて複数配列され、接合面部3eは鋼製板の板端面であるので、板表面3cが杭頭部1a外方へ向かって広がる複数の鋼製板により、広い定着領域を確保して、杭頭部1aを的確かつ十分に補強することができる。
図3に示すように、杭頭補強部材3の貫通孔3bに、基礎2に施工される基礎鉄筋2aを挿通しても良い。これにより、杭頭部1aに作用する曲げモーメントやせん断力に対する曲げ耐力、せん断耐力を向上させることができる。また、基礎鉄筋2aに代えて、杭頭補強部材3と杭頭部1a周囲のコンクリートとの定着性能をさらに高めるべく、杭頭部1aの外周面周りに配設される複数本の補強鉄筋を別途用意し、これら補強鉄筋を杭頭補強部材3の貫通孔3bにそれぞれ挿通するようにしても良い。この場合、一般周知の継手手段で補強鉄筋の端部同士を連結すれば、定着性能をさらに高めることができると同時に、複数配列された杭頭補強部材3が一体化されることに伴う協働作用により、杭頭補強構造としての性能を向上することができる。
図4は、第1実施形態に係る杭頭補強構造の変形例を示す斜視図である。この変形例では、上下方向縦向き板状部分3aの接合面部3eは、上記実施形態の板端面に代えて、鋼製板の板表面3cとされている。
板表面3cを杭頭部1aの鋼製部分に押し当てて、当該板表面3c周囲に対し、鋼製部分に対する溶接接合が行われる。この変形例では、溶接接合に代えて、作業が簡便で接合品質が一定のボルト接合を用いても良い。この変形例では、貫通孔3bの一部が杭頭部1aで塞がれる取り付け構造となるが、その他の点は上記実施形態と同等であり、同様な作用効果を奏することができる。
図5及び図6には、本発明に係る杭頭補強構造の第2実施形態が示されている。図5は、第2実施形態に係る杭頭補強構造の側面図、図6は、図5に示した杭頭補強構造の斜視図である。
第2実施形態は、鋼製板を用いる第1実施形態と異なり、杭頭補強部材4の上下方向縦向き板状部分4aが鋼製中空筒体で形成される。すなわち、杭頭補強部材4の上下方向縦向き板状部分4aは、第1実施形態では平板状であったが、第2実施形態では、板状素材から加工成形される筒状とされる。中空筒体の外形形態は、杭頭部1aの鋼製部分に合わせて通常、円筒状に形成される。杭頭部1aの形態に合わせる限り、言い換えれば、鋼製部分の形態に沿う形状であれば、その他の形状であっても良い。
中空筒体状の上下方向縦向き板状部分4aは、杭頭部1aの鋼製部分の外径寸法よりも僅かに大きな内径寸法で形成される。これにより、杭頭補強部材4を杭頭部1aに装着した際、その上下方向縦向き板状部分4aは、杭頭部1aの外周面にほぼ隙間なく密着される。そして、中空筒体の内周面が鋼製部分に面する接合周面部とされる。接合周面部を有する上下方向縦向き板状部分4aの下部側が、杭頭部1aに対しその周りに沿って、隅肉溶接などの一般的な溶接技術を用いて、溶接接合される。なお、中空筒体状の上下方向縦向き板状部分4aと杭頭部1aとの溶接接合は、接合周面部である中空筒体の内周面の、杭頭部1aの鋼管部分上端に位置する部分を、全周に亘って溶接接合しても良い。
これにより、上下方向縦向き板状部分4aの上部側が、基礎2中に埋設される。中空筒体状の上下方向縦向き板状部分4aには、その全周にわたり、第1実施形態で説明した貫通孔3b及び突出部3dが形成される。
第2実施形態に係る杭頭補強構造も、第1実施形態と同様に、杭頭補強部材3の上下方向縦向き板状部分4aに備えた貫通孔3bと突出部3dとにより、コンクリートの充填性を確保しつつ、コンクリートに対する定着性を向上することができるので、短尺な杭頭補強部材4を用いて、応力伝達作用を適切かつ十分に確保することができ、さらに、基礎2中に埋設される基礎鉄筋2aと干渉が生じるおそれを低減することができる。
また、杭頭補強部材4が、中空筒体状の上下方向縦向き板状部分4aを有していて、一般的な溶接技術で杭頭部1aの鋼製部分に溶接接合することができ、従って、杭頭部1aに対して応力伝達可能に設ける作業を容易化することができると同時に、溶接欠陥などの発生を抑えて、構造強度を適切に確保することができる。
図7は、第2実施形態に係る杭頭補強構造の変形例を示す側断面図である。上記第2実施形態では、杭頭補強部材4は、その中空筒体状の上下方向縦向き板状部分4aが杭頭部1aの鋼製部分の外径寸法よりも僅かに大きな内径寸法で形成される場合であったが、この変形例では、杭頭部1aの鋼製部分の内径寸法よりも僅かに小さな外径寸法で形成される。これにより、杭頭補強部材4を杭頭部1aに装着した際、その上下方向縦向き板状部分4aは、杭頭部1aの内周面にほぼ隙間なく密着される。そして、中空筒体の外周面が鋼製部分に面する接合周面部とされる。その他の構成は、上記第2実施形態と同様である。このような変形例であっても、上記第1及び第2実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
図8は、本発明に係る杭頭補強構造の第3実施形態を示す斜視図である。第3実施形態は、杭頭補強部材5の下部側を杭頭部1aの鋼製部分に応力伝達可能に設ける手段が、溶接接合に代えて、基礎2を形成するコンクリートあるいはその他のグラウト材の充填による場合である。杭頭補強部材5の上下方向縦向き板状部分は、貫通孔が形成されない鋼製中空筒体5a及び貫通孔3b及び突出部3dが形成された鋼製の鋼製板5bから構成される。
中空筒体5aは、杭頭部1aを包囲して、杭頭部1a周りの地表面G上に設けられる。中空筒体5aの内周面と杭頭部1aの外周面とは、これらの間にコンクリート等を充填するために、間隔が隔てられる。中空筒体5aの内周面には、その周方向に沿って間隔を隔てて、好ましくは等間隔で、鋼製板5bが溶接接合して設けられる。中空筒体5aの内周面だけでなく、外周面にも鋼製板5bを溶接接合して設けるようにしても良い。
鋼製板5bは、杭芯(中空筒体5aの軸芯)を中心とする放射方向に沿って、中空筒体5aの内周面から内方へ突出させて設けられる。鋼製板5bは、板端面が中空筒体5aに接合され、板表面が杭芯を中心とする放射方向に沿わされる。鋼製板5bは、杭頭部1aの外周面との間に隙間を隔てるように配設される。鋼製板5bには、上述した貫通孔3b及び突出部3dが形成される。
杭頭補強部材5は、杭頭部1aを外方から包囲するように配設され、中空筒体5a内部に、杭頭部1aに対して杭頭補強部材5を応力伝達可能に接合するコンクリート等が充填される。
第3実施形態に係る杭頭補強構造では、上記構成を備える杭頭補強部材5を備えるようにしていて、上下方向縦向き板状部分を構成する鋼製板5bに備えた貫通孔3bと突出部3dとにより、コンクリート等の充填性を確保しつつ、コンクリート等に対する定着性を向上することができるので、短尺な杭頭補強部材5を用いて、応力伝達作用を適切かつ十分に確保することができ、さらに、基礎2中に埋設される基礎鉄筋2aと干渉が生じるおそれを低減することができる。
また、杭頭補強部材5を、コンクリート等の充填によって杭頭部1aに応力伝達可能に接合して設けることができるので、当該接合作業を単純な充填作業によって容易化することができると同時に、構造的な欠陥の発生などを抑えて、構造強度を適切に確保することができる。
図9から図18には、本発明に係る杭頭補強構造の第4実施形態が示されている。第4実施形態は、中空筒状の杭、例えば鋼管杭(S杭)に適用して好ましいものである。図9は、第4実施形態に係る杭頭補強構造の斜視図、図10は、図9に示した杭頭補強構造を説明する説明図であって、図10(a)は平面図、図10(b)は正面図、図10(c)は側面図、図10(d)は図10(a)中、A−A線矢視断面図、図11は、図9に示した杭頭補強構造に用いられる部品を説明する説明図であって、図11(a)及び(b)はそれぞれ杭頭補強部材の正面図、図12は、第4実施形態の第1変形例に係る杭頭補強構造を説明する説明図であって、図12(a)は斜視図、図12(b)は、図12(a)中、B−B線矢視断面図、図13は、第4実施形態の第2変形例に係る杭頭補強構造を説明する説明図であって、図13(a)は斜視図、図13(b)は、図13(a)中、C−C線矢視断面図、図14は、図13に示した杭頭補強構造に用いられる部品を説明する説明図であって、図14(a)は堰部材の平面図、図14(b)は、堰部材の他の例の平面視及び側面視をそれぞれ示す図、図15は、第4実施形態の第3変形例に係る杭頭補強構造を説明する説明図であって、図15(a)は斜視図、図15(b)は、図15(a)中、D−D線矢視断面図、図16は、図15に示した杭頭補強構造に用いられる部品の一部である杭頭補強部材の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図、図17は、第4実施形態の第4変形例に係る杭頭補強構造に適用される杭頭補強部材の組立状態の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図、図18は、第4実施形態の第5変形例に係る杭頭補強構造に適用される杭頭補強部材の組立状態の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図である。
まず、第4実施形態について、図9〜図11を参照して説明すると、杭頭補強部材3は、杭頭部1aの直上を水平横向き方向に跨ぐ鋼製の横向き板状部分3hを備える。横向き板状部分3hは、上下方向縦向き板状部分3a、例えば第1実施形態で説明した上下方向縦向き板状部分3aに連設される。
横向き板状部分3hは、例えば平面長方形状の外形形態を画する面のうち、板表裏の板表面3cが横向きに向けられ、板表面3c以外の四方の板端面のうち、跨ぐ方向の板端面が上下方向縦向き板状部分3aに向けられ、跨ぐ方向と交差する方向の一対の板端面の一方(前述した接合面部3eとなる)が杭頭部1aの上向き頂面1bに向けられ、他方の板端面が上方に向くようにして、杭頭部1a直上に板表面3cを立てた状態で設けられる。
横向き板状部分3hは、杭頭部1aを挟んで当該杭頭部1aの両側に配置される上下方向縦向き板状部分3aを連結する。従って、杭頭補強部材3は、杭頭部1aを水平横向き方向に跨ぐ向きにおいて、中央に横向き板状部分3hを備え、横向き板状部分3hの両端それぞれに上下方向縦向き板状部分3aを備えて構成される。
図示例では、杭頭補強部材3は、上下方向縦向き板状部分3aと横向き板状部分3hとが単一の板材から一体的に形成されている。もちろん、横向き板状部分3hと上下方向縦向き板状部分3aとを別体で形成して、一体的に接合するようにしても良い。
また図示例では、杭頭部1aが平断面円形状であって、杭頭補強部材3は、横向き板状部分3hが杭頭部1aの中心(杭芯)を経過するように、当該杭頭部1aをその直径方向に跨ぐように配置されている。しかしながら、杭頭補強部材3は、横向き板状部分3hが杭頭部1aの直上を跨ぐ形態であれば、直径方向に跨ぐことに限定されず、杭芯を避けた位置を跨ぐ形態(例えば、後述する井桁状)であっても良い。
また、図示例では、2つの杭頭補強部材3の横向き板状部分3hが杭頭部1aの中心(杭芯)で直交配置されている。従って、上下方向縦向き板状部分3aは、4つ備えられ、これら上下方向縦向き板状部分3aは、杭頭部1aの周りに適宜間隔を隔てて配列される。
図11に示すように、例えば各横向き板状部分3hの横向き方向中央には、これらを板厚方向に貫通して、下向き嵌め合わせ溝6と上向き嵌め合わせ溝7とが形成され、これら嵌め合わせ溝6,7を上下に嵌め合わせることにより、2つの杭頭補強部材3は、それらの横向き板状部分3hが嵌め合わせ構造で組み合わされている。
しかしながら、杭頭補強部材3を3つ以上用い、それらの横向き板状部分3hを杭頭部1a直上で放射状に配列し、6つ以上の上下方向縦向き板状部分3aを備えるようにしても良い。このような場合を想定すると、杭頭補強部材3同士の組立は、上記嵌め合わせ構造に限られず、2つ以上の横向き板状部分3hを、杭頭部1aの周方向に循環するように放射状に並べて、互いに溶接接合して構成される。あるいは、いずれかの横向き板状部分3hの板表面に、他の横向き板状部分3hの板端面を突き合わせて溶接接合して構成される。
横向き板状部分3hには、上述した上下方向縦向き板状部分3aと同様にして、貫通孔3bと突出部3dとが備えられる。図示例では、貫通孔3b及び突出部3dは、杭頭部1aの中心を挟んで上下に1つずつ、4つ設けられている。横向き板状部分3hの両端側の上下方向縦向き板状部分3aそれぞれにも、上下に1つずつ設けられている。また、図示例では、連続する横向き板状部分3h及び上下方向縦向き板状部分3aの突出部3dが、すべて同じ向きに突設されているが、突設方向は適宜に異ならせても良い。
要するに、第4実施形態に用いられる杭頭補強部材3は、上下方向縦向き板状部分3aに加えて、当該上下方向縦向き板状部分3aと連結されると共に杭頭部1aの直上を横向き方向に跨ぐ横向き板状部分3hを備えて構成されると共に、これら板状部分3a,3hのいずれにも貫通孔3b及び突出部3dが備えられ、杭頭部1aの上向き頂面1bに対し、これに向けられた横向き板状部分3hの板端面(接合面部3e)を載せることで、杭頭部1a上に仮置きされるようになっている。
第4実施形態では、杭頭補強部材3は、杭頭部1aの鋼製部分との間で応力伝達するために、上下方向縦向き板状部分3a及び横向き板状部分3hの少なくともいずれか一方が杭頭部1aに溶接接合される。
図示例では、杭頭部1aの上向き頂面1bに対し、これに向けられた横向き板状部分3hの板端面が接合面部3eとされ、この接合面部3eと杭頭部1aの上向き頂面1bとが突き合わされて溶接接合され、これにより横向き板状部分3hそのものによって、そしてまた当該横向き板状部分3hを介して上下方向縦向き板状部分3aが杭頭部1aに接合されることによって、これら板状部分3a,3hと鋼製部分との間の応力伝達が確保される。
第4実施形態では、杭頭補強部材3の上下方向縦向き板状部分3aに加えて、横向き板状部分3hによって鋼製部分との間での応力伝達が確保される。また、杭頭補強部材3の上下方向縦向き板状部分3a及び横向き板状部分3hが、基礎2を形成するコンクリート中に埋設され、これにより、杭頭部1aに作用する力を、杭1と基礎2との間で伝達する作用が確保される。
第4実施形態に係る杭頭補強構造の作用について説明すると、図9に示すように、地表面Gから突出している杭頭部1aの鋼製部分に、杭頭補強部材3の横向き板状部分3hの接合面部3eを溶接して、杭頭部1aに杭頭補強部材3を接合する。これにより、杭頭補強部材3が杭頭部1a上方に突設される。
次いで、基礎中に埋設する基礎鉄筋を配筋した後、これら鉄筋、杭頭補強部材3並びに杭頭部1aを埋設するようにして、基礎を構築するコンクリートを打設する。コンクリートの打設により、杭頭部1aに作用する曲げモーメントやせん断力、軸力は、杭頭補強部材3によって基礎と杭1との間で伝達される。
第4実施形態に係る杭頭補強構造にあっては、杭頭補強部材3が、杭頭部1aの直上を横向き方向に跨ぐ横向き板状部分3hを備え、横向き板状部分3hは、杭頭部1aを挟んで当該杭頭部1aの両側に配置される上下方向縦向き板状部分3aを連結して構成されるので、横向き板状部分3h自体、そしてまた横向き板状部分3hを介する上下方向縦向き板状部分3aの杭頭部1aへの接合によって、鋼製部分との応力伝達性能を向上することができる。
横向き板状部分3hを備えることにより、上下方向縦向き板状部分3aの杭頭部1a上方への突出量を抑えることができ、杭頭部1a直上に配される基礎配筋等各種配筋との干渉をなくして、杭頭部1aの四方に均等に配筋することができる。また、杭頭補強部材3が、杭頭部1aから側方へ向かって張り出すので、大きな曲げ抵抗力を発揮させることができる。
横向き板状部分3hは、上下方向縦向き板状部分3aに連結されるので、杭頭補強部材3自体の強度を増大することができる。施工に際しては、横向き板状部分3hを利用して杭頭補強部材3を杭頭部1a上に仮置きすることができて、作業性を向上することができる。横向き板状部分3hに設けられる貫通孔3b及び突出部3dは、上下方向縦向き板状部分3aに設けられる貫通孔3b及び突出部3dと同様の構成及び作用効果を確保することができる。
そしてこのような第4実施形態であっても、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
図12には、第4実施形態に係る杭頭補強構造の第1変形例が示されている。第1変形例では、杭頭部1aには、横向き板状部分3hが接合される環状の上向き頂面1bに、その周方向に沿って環状の鋼製鍔部として鍔部材8が溶接接合され、この鍔部材8に杭頭補強部材3の横向き板状部分3hの接合面部3eが溶接接合される。別体の鍔部材8に代えて、杭頭部1aの上向き頂面1bにこれを拡張する加工を施して、鋼製鍔部を杭頭部1aに一体的に形成するようにしてもよい。鍔部材8は、予め杭頭補強部材3側に接合しておくようにしても良い。
第4実施形態では、杭頭部1aの上向き頂面1bに対し、単に突き合わせて横向き板状部分3hの接合面部3eを溶接接合するため、溶接長を十分に確保できないと共に、その杭頭部1aの上向き頂面1b周辺が応力集中により局部的な変形を起こす場合があるが、第1変形例では、鍔部材8を備えることにより、溶接長を長く確保することができ、鋼製部分と杭頭補強部材3との接合強度を高く確保することができる。また、鍔部材8によって、応力伝達作用を営む杭頭部1aの上向き頂面1b周辺の強度を増強することができ、局部的な変形を防止することができる。
図13及び図14には、第4実施形態に係る杭頭補強構造の第2変形例が示されている。第2変形例は、鋼管杭などのように杭頭部1aが中空筒状に形成されている場合に、杭頭補強部材3の横向き板状部分3hに、基礎を構築するコンクリートを堰き止めるための鋼製の堰部材9を備えるようにしたものである。
堰部材9は、杭頭部1aの内方に挿入可能に、杭頭部1aの内径以下の外径の板材で形成される。図示例では、杭頭部1aが平断面円形状なので、堰部材9は図14(a)に示すように、円形状に形成されている。しかしながら、堰部材9は、杭頭部1aの内方に挿入可能で、コンクリートを堰き止める形状であれば、円形状に限定されず、杭頭部1aの平断面と異なる形状であっても良い。また図示例では、横向き板状部分3hには、杭頭部1aの内方へ挿入可能な延長部分3iが形成され、この延長部分3iに堰部材9が溶接接合されている。
図示例では、2つの杭頭補強部材3の横向き板状部分3hが直交しているので、延長部分3iは平面十字状に形成されていて、堰部材9はこの十字状の延長部分3iに接合されている。堰部材9には、図14(b)に示すように、横向き板状部分3hもしくは延長部分3iが形成されている場合には当該延長部分3iの下端側の形態に合わせて、嵌め込み溝10を形成し、この嵌め込み溝10を介して、横向き板状部分3h等に接合するようにしても良い。図示例では、十字状の嵌め込み溝10が示されている。
嵌め込み溝10を形成する場合、堰部材9は、1枚の板材9aの上に、嵌め込み溝10分の間隔を隔てる複数枚の板片9bを重ね合わせ接合することで形成するようにしてもよい。
延長部分3iにより、杭頭補強部材3を杭頭部1aに嵌め合わせて、前後左右水平方向に対する位置決めをすることができる。また、杭頭補強部材3の平面上の向きを設定する場合、延長部分3iを利用することで、杭頭補強部材3を杭頭部1a周りに回して向きを設定することができる。
第2変形例にあっても、杭頭補強部材3は、横向き板状部分3hの接合面部3eと杭頭部1aの上向き頂面1bとが突き合わされて溶接接合され、これにより応力伝達が確保される。堰部材9の端縁を杭頭部1aの内面に溶接接合しても良い。さらに、延長部分3iを杭頭部1aの内面に溶接接合しても良い。第2変形例では、基礎を構築するコンクリートを堰き止めるための堰部材9を備えたので、杭1内部にコンクリートが入り込むことを抑制することができる。
また、堰部材9、そしてまた延長部分3iにより、杭頭補強部材3と鋼製部分との溶接長を長く確保できて、鋼製部分と杭頭補強部材3との接合強度を高く確保することができる。また、堰部材9、そしてまた延長部分3iによって、応力伝達作用を営む杭頭部1aの上向き頂1b面周辺の強度を増強することができる。
図15及び図16には、第4実施形態に係る杭頭補強構造の第3変形例が示されている。図9〜図14に示した第4実施形態に用いられる杭頭補強部材3では、上下方向縦向き板状部分3aが杭頭部1a上方に位置される場合であったが、第2変形例を示す図13と対比することで理解されるように、第3変形例では、上下方向縦向き板状部分3aが、杭頭部1aの側方で、杭芯に沿う上下方向に沿って垂下されている。
従って、第3変形例では、杭頭補強部材3を、上記第2変形例で説明したように溶接接合し得ることに加えて、上記第1実施形態と同様に、上下方向縦向き板状部分3aを杭頭部1aに溶接接合することが可能であって、さらには、両方の板状部分3a,3hを、そしてまた堰部材9も、杭頭部1aに溶接接合しても良い。
また、図16に示すように、杭頭補強部材3の組立としては、図14(b)に示した嵌め込み溝10を用いることなく、杭頭部1aを跨ぐ方向でいずれかの杭頭補強部材3の横向き板状部分3hの中央に、他の杭頭補強部材3の横向き板状部分3hを当該跨ぐ方向で二分したものを溶接接合して、これを単体ユニット11として設置施工するようにしても良い。
第3変形例では、杭頭部1aに対する杭頭補強部材3の溶接長を自在に長く確保することができ、応力伝達性能をさらに向上することができる。
図17には、第4実施形態に係る杭頭補強構造の第4変形例が示されている。第4変形例の杭頭補強部材3では、図12に示した上記第1変形例に対し、横向き板状部分3hの貫通孔3b及び突出部3dが省略されている。
図18には、第4実施形態に係る杭頭補強構造の第5変形例が示されている。第5変形例の杭頭補強部材3は、図13に示した十字形に組み合わせた上記第2変形例に対し、杭芯を包囲するようにして、4つの杭頭補強部材3の横向き板状部分3hを平面井桁状に組んで構成されている。
第5変形例では、平面井桁状であることから、杭頭部1aの狭いスペースに、定着面積を効率よく確保できる稠密さと構造的な剛強さを備える杭頭補強部材3の組立体12を構成することができ、高い応力伝達性能を確保することができる。
以上説明した第4実施形態の各種変形例のいずれにあっても、上記第1実施形態及び第4実施形態が奏する作用効果と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
図19から図25には、本発明に係る杭頭補強構造の第5実施形態が示されている。第5実施形態も、中空筒状の杭、例えば鋼管杭(S杭)に適用して好ましいものである。図19は、第5実施形態に係る杭頭補強構造の斜視図、図20は、図19に示した杭頭補強構造を説明する説明図であって、図20(a)は平面図、図20(b)は側面図、図20(c)は図20(a)中、E−E線矢視断面図、図21は、図19に示した杭頭補強構造に用いられる部品を説明する説明図であって、図21(a)及び(b)はそれぞれ杭頭補強部材の正面図、図21(c)は仕切り部材の平面図、図22は、第5実施形態の第1変形例に係る杭頭補強構造を説明する説明図であって、図22(a)は斜視図、図22(b)は、図22(a)中、F−F線矢視断面図、図23は、図22に示した杭頭補強構造に用いられる部品の一部である杭頭補強部材の構成部品例を説明する説明図であって、図23(a)は、横向き板状部分の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図、図23(b)は、垂下部分の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図、図24は、第5実施形態の第2変形例に係る杭頭補強構造に適用される杭頭補強部材の組立状態の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図、図25は、第5実施形態の第3変形例に係る杭頭補強構造に適用される杭頭補強部材の組立状態の平面視及び側面視をそれぞれ示す説明図である。
まず、第5実施形態について、図19〜図21を参照して説明する。第5実施形態は、図9に示した第4実施形態と対比すると、杭頭補強部材3の横向き板状部分3aは、中空筒状に形成された杭頭部1aの内方に垂下される垂下部分3jと、垂下部分3jの下端に溶接接合され、杭頭部1a内方をその上方と下方とに仕切る鋼製板状の仕切り部材13とを含み、垂下部分3jには、当該垂下部分3jを横向きに貫通する貫通孔3b及び垂下部分3jの表面から突設される突出部3dとが設けられている。
垂下部分3jは、横向き板状部分3hから一体に垂下される板状の鋼製部分である。杭頭補強部材3は、上述したように例えば十字状に組んで構成されることから、杭頭部1a内方に垂下される垂下部分3jも、十字状形態で杭頭部1a内方に位置される。
杭頭部1a内方に仕切り部材13が設けられ、仕切り部材13の上方には、杭頭部1a内方に充填するコンクリートが打設される。仕切り部材13は、杭頭部1aの内面に溶接接合することが好ましい。すなわち、第5実施形態は、杭頭部1a内で垂下部分3jと鋼管部分とが、杭頭部1a内方に中詰めされる打設コンクリートによって接合されるものである。貫通孔3b及び突出部3dの構成及び作用効果は、上記実施形態と同様である。
図21には、部品構成が示されていて、図11に示した場合と同様に、例えば互いに組み合わされる2つの杭頭補強部材3の一方の横向き板状部分3hと、他方の垂下部分3jの横向き方向中央には、これらを板厚方向に貫通して、下向き嵌め合わせ溝14と上向き嵌め合わせ溝15とが形成され、これら嵌め合わせ溝14,15を上下に嵌め合わせることにより、横向き板状部分3hと垂下部分3jとが嵌め合わせ構造で組み合わされて、2つの杭頭補強部材3が組み付けられる。
しかしながら、第4実施形態で説明したように、杭頭補強部材3を3つ以上用い、それらの横向き板状部分3hを杭頭部1a直上で放射状に配列し、6つ以上の上下方向縦向き板状部分3aを備えるようにしても良い。
このような場合を想定すると、杭頭補強部材3同士の組立は、上記嵌め合わせ構造に限られず、2つ以上の横向き板状部分3h及び垂下部分3jを、杭頭部1aの周方向に循環するように放射状に並べて、互いに溶接接合して構成される。あるいは、いずれかの横向き板状部分3h及び垂下部分3jの板表面に、他の横向き板状部分3h及び垂下部分3jの板端面を突き合わせて溶接接合して構成される。そして、組み立てられた垂下部分3jの下端に、仕切り部材13が溶接接合される。
第5実施形態に係る杭頭補強構造の作用について説明すると、図19に示すように、地表面Gから突出している杭頭部1a内方に向かって垂下部分3jを挿入しつつ、杭頭補強部材3を、横向き板状部分3hを介して杭頭部1a上に仮置き設置する。これにより、杭頭補強部材3の横向き板状部分3h及び上下方向縦向き板状部分3aが杭頭部1a上方に突設されると共に、垂下部分3j及び仕切り部材13が杭頭部1a内方に設置される。
次いで、基礎中に埋設する基礎鉄筋を配筋した後、これら鉄筋、杭頭補強部材3並びに杭頭部1aを埋設するようにして、基礎を構築するコンクリートを打設する。コンクリートの一部は、杭頭部1aの上向き頂部1bからその内方に充填され、仕切り部材13上方の杭頭部1a内に中詰めされる。当該コンクリートによって、杭頭部1aの鋼製部分と杭頭補強部材3、詳細には、鋼製部分と上下方向縦向き板状部分3aとが、垂下部分3j及び横向き板状部分3hを介して、接合される。
そしてまた打設されたコンクリートにより、杭頭部1aに作用する曲げモーメントやせん断力、軸力は、杭頭補強部材3によって基礎2と杭1との間で伝達される。
第5実施形態に係る杭頭補強構造にあっては、第4実施形態の構成に加えて、横向き板状部分3hは、中空筒状体の杭頭部1aの内方に垂下される垂下部分3jを備え、垂下部分3jの下端には、杭頭部1aの内方を上下に仕切る仕切り部材13が備えられ、さらに、垂下部分3jを横向きに貫通する貫通孔3bと、垂下部分3jの表面から突設される突出部3dとを備えているので、垂下部分3j及び横向き板状部分3hそのもの、そしてまた垂下部分3j及び横向き板状部分3hを介する上下方向縦向き板状部分3aの杭頭部1aへの接合によって、鋼製部分との応力伝達性能を向上することができる。
垂下部分3jは、横向き板状部分3h及び上下方向縦向き板状部分3aに連結されるので、杭頭補強部材3自体の強度を増大することができる。施工に際しては、コンクリートによって杭頭補強部材3と鋼管部分とを接合できるので、当該接合のための溶接作業量を削減することができ、施工性を向上することができる。また、横向き板状部分3hを利用して杭頭補強部材3を杭頭部1a上に仮置きすることができて、作業性を向上することができる。
垂下部分3jに設けられる貫通孔3b及び突出部3dは、横向き板状部分3h及び上下方向縦向き板状部分3aに設けられる貫通孔3b及び突出部3dと同様の作用効果を確保することができる。垂下部分3jにより、杭頭補強部材3を杭頭部1aに嵌め合わせて、前後左右水平方向に位置決めをすることができる。また、杭頭補強部材3の平面上の向きを設定する場合、垂下部分3jを利用することで、杭頭補強部材3を杭頭部1a周りに回して向きを設定することができる。
そしてこのような第5実施形態であっても、上記第1実施形態及び第4実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
図22及び図23には、第5実施形態に係る杭頭補強構造の第1変形例が示されている。第1変形例は、杭頭補強部材3の横向き板状部分3hを杭頭部1aに溶接接合する場合に、有利なものである。
この第1変形例は、図15に示した第4実施形態の第3変形例と対比すると、杭頭部1aには、環状の鍔部材8が溶接接合され、この鍔部材8に杭頭補強部材3の横向き板状部分3hの接合面部3eが溶接接合される。
第5実施形態では、杭頭部1a内方へのコンクリートの中詰めによって杭頭補強部材3を鋼製部分に接合するが、第1変形例では、溶接長を確保可能な鍔部材8を備えることにより、横向き板状部分3hを鋼製部分に付加的に長い溶接長で溶接することが可能で、鋼製部分と杭頭補強部材3との接合強度を高く確保することができる。また、鍔部材8によって、応力伝達作用を営む杭頭部1aの上向き頂面1b周辺の強度を増強することができ、局部的な変形を防止することができる。
また、図23に示すように、杭頭補強部材3の組立としては、図21に示した嵌め込み構造ではなく、仕切り部材13付きの垂下部分3jを第1部品16とし、横向き板状部分3h及び上下方向縦向き板状部分3aを主体とするものを第2部品17として作製し、これら部品16,17を後付けで接合して組立を完了するようにしても良い。
図24には、第5実施形態に係る杭頭補強構造の第2変形例が示されている。第2変形例は、第4実施形態の第4変形例に対応する。第2変形例の杭頭補強部材3では、図19に示した上記第5実施形態に対し、複数の杭頭補強部材3のうち、いずれかの杭頭補強部材3の垂下部分3jが省略されている。
図25には、第5実施形態に係る杭頭補強構造の第3変形例が示されている。第3変形例の杭頭補強部材3は、第4実施形態の第5変形例に対応し、図19に示した十字形に組み合わせた第5実施形態に対し、杭芯を包囲するようにして、4つの杭頭補強部材3の横向き板状部分3h及び垂下部分3jを平面井桁状に組んで構成されている。
第3変形例では、平面井桁状であることから、杭頭部1aの狭いスペースに、定着面積を効率よく確保できる稠密さと構造的な剛強さを備える杭頭補強部材3の組立体を構成することができ、高い応力伝達性能を確保することができる。
以上説明した第5実施形態の各種変形例のいずれにあっても、上記第1実施形態、第4実施形態、並びに第5実施形態が奏する作用効果と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
上記実施形態では、突出部3dを上下方向縦向き板状部分3aの片側へ突出させる場合を例示して説明したが、両側へ突出させるようにしても良いことはもちろんである。
またこれら第4及び第5実施形態についても、図3に示したように、杭頭補強部材3の貫通孔3bに、基礎2に施工される基礎鉄筋2aを挿通しても良いことはもちろんである。
1 杭
1a 杭頭部
2 基礎
3,4,5 杭頭補強部材
3a,4a 上下方向縦向き板状部分
3b 貫通孔
3c 板表面
3d 突出部
3e 接合面部
3h 横向き板状部分
3j 垂下部分
5a 中空筒体
5b 板
8 鍔部材
9 堰部材
13 仕切り部材

Claims (11)

  1. 杭と基礎との間で杭頭部に作用する力を伝達するために、該基礎中に上部側が埋設されると共に、下部側が該杭頭部の鋼製部分と応力伝達可能に設けられる杭頭補強部材を有する杭頭補強構造であって、
    上記杭頭補強部材は、上記杭頭部に接合され、上記鋼製部分との間で応力伝達する上下方向縦向き板状部分と、該上下方向縦向き板状部分を横向きに貫通する貫通孔と、上記上下方向縦向き板状部分の表面から突設される突出部とを備えることを特徴とする杭頭補強構造。
  2. 前記突出部は、前記貫通孔をその周りから包囲する形態で形成されることを特徴とする請求項1に記載の杭頭補強構造。
  3. 前記杭頭補強部材の前記上下方向縦向き板状部分は、前記鋼製部分に面する接合面部を有して、該接合面部が該鋼製部分に溶接接合される鋼製板で形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の杭頭補強構造。
  4. 前記鋼製板は前記杭頭部の周りに間隔を隔てて複数配列され、前記接合面部は上記鋼製板の板端面であることを特徴とする請求項3に記載の杭頭補強構造。
  5. 前記杭頭補強部材の前記上下方向縦向き板状部分は、前記鋼製部分に面する接合周面部を有して、該接合周面部が該鋼製部分に溶接接合される鋼製中空筒体で形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の杭頭補強構造。
  6. 前記杭頭補強部材の前記上下方向縦向き板状部分は、前記杭頭部を、間隔を隔てて包囲する鋼製中空筒体と、該杭頭部から隙間を隔てて、該鋼製中空筒体の内周面に接合して設けられる鋼製板とから構成され、
    上記上下方向縦向き板状部分は、上記中空筒体内部に充填される充填材を介して、上記杭頭部に接合されることを特徴とする請求項1または2に記載の杭頭補強構造。
  7. 前記杭頭補強部材は、前記杭頭部の直上を横向き方向に跨ぐ横向き板状部分を備え、
    該横向き板状部分は、上記杭頭部を挟んで当該杭頭部の両側に配置される前記上下方向縦向き板状部分を連結し、
    上記杭頭補強部材は、上記杭頭部の前記鋼製部分との間で応力伝達するために、上記上下方向縦向き板状部分に代えて、少なくとも該上下方向縦向き板状部分及び上記横向き板状部分のいずれかが該杭頭部に接合されることを特徴とする請求項1〜4いずれかの項に記載の杭頭補強構造。
  8. 前記横向き板状部分を横向きに貫通する貫通孔と、該横向き板状部分の表面から突設される突出部とを備えることを特徴とする請求項7に記載の杭頭補強構造。
  9. 前記杭頭部には、その周方向に沿って環状の鋼製鍔部が形成され、該鍔部に前記杭頭補強部材が接合されることを特徴とする請求項7または8に記載の杭頭補強構造。
  10. 前記杭頭部は中空筒状に形成され、前記横向き板状部分は、基礎を構築するコンクリートを堰き止めるための堰部材を備えることを特徴とする請求項7〜9いずれかの項に記載の杭頭補強構造。
  11. 前記杭頭部は中空筒状に形成され、前記横向き板状部分は、上記杭頭部の内方に垂下される垂下部分を備え、該垂下部分の下端には、杭頭部の内方を上下に仕切る仕切り部材が備えられ、さらに、上記垂下部分を横向きに貫通する貫通孔と、該垂下部分の表面から突設される突出部とを備えることを特徴とする請求項7〜9いずれかの項に記載の杭頭補強構造。
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