JP7158997B2 - プレキャストコンクリート部材の接合構造および接合方法 - Google Patents

プレキャストコンクリート部材の接合構造および接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、プレキャストコンクリート部材を用いた建築物の構築におけるプレキャストコンクリート部材の接合構造および接合方法に係り、特に、プレキャストコンクリート梁部材間の接合部分に現場打ちコンクリートを打設するプレキャストコンクリート部材の接合構造および接合方法に関する。
鉄筋コンクリート構造物において、施工の合理化や工期の短縮などのために、あらかじめ工場製作された種々のプレキャストコンクリート部材(以下プレキャスト部材と記す。)が多く使用されている。このとき、梁をプレキャスト部材で構成する場合には、梁スパンの中央又は端部等を分割位置としたプレキャスト部材同士を接合する梁接合部を設ける場合がある。この分割位置で梁の主筋を接合するためには、溶接作業或いは機械式継手作業のために、梁接合部に600~800mm程度の現場コンクリート打設部分が設けられるのが一般的である。このため、梁接合部では、溶接作業や機械式継手作業において位置合わせ等に施工手間がかかり、作業効率が良いとは言えない。
これらの問題に対応するために、特許文献1では、柱梁接合部に梁用スリーブを使用するプレキャスト鉄筋コンクリートの接合方法が開示されている。
特開2006-225897号公報
しかしながら、特許文献1に記載の接合方法では、特許文献1の図9に記載されているように、梁の架設順序等は、一定の規則に従う必要があるので、施工の自由度が低い。また、各梁の施工において、工期の短縮や省人化が図れないという問題がある。
そこで、本発明の目的は、工期の短縮や省人化ができ、かつ、施工の自由度の高いプレキャスト部材の接合構造及び接合方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、上端接続筋及び下端接続筋が側方に張り出したプレキャストコンクリート柱体と、一方の梁断面から第一の接合部補強筋、第一の上端筋及び第一の下端筋が張り出し、他方の梁断面に継手部を有する第一のプレキャストコンクリート梁部材と、梁断面から第二の接合部補強筋、第二の上端筋及び第二の下端筋が張り出した第二のプレキャストコンクリート梁部材と、を備え、前記継手部で前記上端接続筋及び前記下端接続筋による前記プレキャストコンクリート柱体と前記第一のプレキャストコンクリート梁部材との柱梁接合部が構築され、前記第一の接合部補強筋と前記第二の接合部補強筋とによる第一のあき重ね継手と、前記第一の上端筋と前記第二の上端筋とによる第二のあき重ね継手と、前記第一の下端筋と前記第二の下端筋とによる第三のあき重ね継手とを有する第一のプレキャストコンクリート梁部材と前記第二のプレキャストコンクリート梁部材との梁接合部が構築され、該梁接合部のコンクリートは、その一部が該梁接合部と一体形成される床スラブのコンクリートと同一強度であり、かつ前記第一及び第二のプレキャストコンクリート梁部材のコンクリート強度よりも低強度である、現場打ちされたコンクリートであることを特徴とする。
前記第一の接合部補強筋及び前記第二の接合部補強筋は、斜め補強筋であると良い。
接合方法として、本発明は、一方の梁断面から第一の接合部補強筋、第一の上端筋及び第一の下端筋が張り出した第一のプレキャストコンクリート梁部材と、梁断面から第二の接合部補強筋、第二の上端筋及び第二の下端筋が張り出した第二のプレキャストコンクリート梁部材とを、前記第一の接合部補強筋と前記第二の接合部補強筋とが第一のあき重ね継手を形成し、前記第一の上端筋と前記第二の上端筋とが第二のあき重ね継手を形成し、前記第一の下端筋と前記第二の下端筋とが第のあき重ね継手を形成するように、前記第一のプレキャストコンクリート梁部材と前記第二のプレキャストコンクリート梁部材とを接合して梁接合部を構築し、前記第一のプレキャストコンクリート梁部材の他方の梁断面に設けられた継手部でプレキャストコンクリート柱体の側方から張り出した上端接続筋と下端接続筋とにより継手を形成し、前記梁接合部と、その一部が該梁接合部と一体形成される床スラブとに、同一強度であり、かつ前記第一及び第二のプレキャストコンクリート梁部材のコンクリート強度よりも低強度であるコンクリートを打設することを特徴とする。
本発明によれば、工期短縮や省人化ができ、施工の自由度を高くすることができる。
(a)は、本発明の実施形態に係るプレキャスト部材の接合構造の正面断面図、(b)は、(a)のIb-Ib断面線で示した側面断面図、(c)は、(a)のIc-Ic断面線で示した側面断面図。 (a)は、本発明の実施形態に係る一般部用のプレキャスト部材の正面断面図、(b)は、(a)、(c)及び(d)のIIb-IIb断面線で示した側面断面図、(c)は、本発明の実施形態に係る終端部用のプレキャスト部材の正面断面図、(d)は、本発明の実施形態に係るプレキャスト部材と交差する方向に配置されるプレキャスト部材の正面断面図。 本発明の実施形態に係るプレキャスト部材で構成された梁構造を部分的に示した概略梁伏せ図。 (a)は、本発明の実施形態に係るプレキャスト部材の接合方法の第一スパン(及び第二スパン)における一方の梁部材の配置時の正面断面図、(b)は、他方の梁部材の配置時の正面断面図、(c)は、スターラップ筋及び上端筋配置時の正面断面図。 (a)は、本発明の実施形態に係るプレキャスト部材の接合方法の最終スパンにおける一方の梁部材の配置時の正面断面図、(b)は、他方の梁部材の配置時の正面断面図、(c)は、スターラップ筋及び上端筋配置の後、梁接合部及び床スラブにコンクリートを打設した後の正面断面図。
本発明のプレキャスト部材の接合構造及び接合方法について、以下、添付図面を参照して説明する。なお、同一の構成要素は、同一の符号を付し、説明は省略する。
[接合部の構造]
図1各図及び図2(a)~(d)に示す、本発明の実施形態としてのプレキャストコンクリート梁部材1(以下、梁部材1とする。)は、梁断面の上部に一体として設けられる床スラブの厚みに相当する部分を現場打ちコンクリートとするプレキャスト部材である。このプレキャスト部材の接合構造J1は、図3に示すように、梁端接合部10を梁長手方向の一端に有する梁部材1A、1A(又は梁部材1Aと、後述する最後に配置される梁部材1B)とが接合され(梁接合部5)、梁部材1A(又は梁部材1B)と柱上に配置された梁部材2A(又は梁部材2B)とが接合された(柱側面接合部6)構造からなる。梁接合部5は、図1各図に示すように、梁端接合部10,10間に配筋されたスターラップ筋11及び上端筋17のかぶり厚を確保して、床スラブコンクリート41の打設と同時に、床スラブコンクリート41と同一強度の現場打ちコンクリート13を打設することにより、一体的に形成される。これらの梁端接合部10,10の形状は、一例として図3及び図4各図に示したように、梁部材1A,1Bが連続して柱部材P1,P2間に架設され、梁スパンの中央位置で接合されることを想定している。柱側面接合部6は、梁長手方向の他端の梁端接合部30に設けられた継手部19,20に上端接続筋26及び下端接続筋27(又は上端貫通筋51及び下端貫通筋52)が接続されて継手が形成された構造からなる。
<梁接合部の構造>
以下、梁部材1A及び梁部材1Bの構成等について図2各図を参照して説明する。梁部材1A及び梁部材1Bは、工場製造されたプレキャスト部材であり、梁端部に梁端接合部10,30が設けられている。
(梁部材1Aの構成)
図2(a)、図3及び図4各図に示すように、梁部材1Aは、梁長手方向の一端に梁端接合部10を、他端に梁端接合部30を有する。梁部材1Aは、柱部材P1、P2間(又は柱部材P2,P2間)に架設される。梁端接合部10の梁断面の端面14から、斜め補強筋15、16、上端筋17及び下端筋18が、梁長手方向に向けて張り出すように配筋されている。梁端接合部30の端面には継手部19,20が設けられている。この端面は、後述する柱部材P1(P2)の上端貫通孔28、下端貫通孔29が設けられた端面と面一となるように架設される。
図2(a)、(b)に示すように、斜め補強筋15は、本実施形態では、梁長手方向に水平に上端筋17近くの梁上部に2本配筋され、梁断面の端面14から約45°斜め下方に向けて張り出している。斜め補強筋(径d1)15の張り出し長は、30×d1が確保されている。
斜め補強筋16は、梁断面の端面14近傍から約45°斜め上方に向けて張り出している。斜め補強筋(径d2)16の張り出し長は、30×d2が確保されている。
上端筋17は、梁断面の端面14から水平に張り出し、先端が下方に向けて直角フック形状をなしている。上端筋17(径d3)の張り出し長は、フック先端を含めて40×d3が確保されている。
下端筋18は、梁断面の端面14から水平に張り出し、先端が上方に向けて直角フック形状をなしている。下端筋18(径d4)の張り出し長は、フック先端を含めて40×d4が確保されている。
継手部19,20は、本実施形態では、機械式継手で構成されている。継手部19,20の梁内部端には、上端筋17、下端筋18が配筋されている。継手部19,20の梁外部端には、梁部材2A(2B)の上端接続筋26(51)、下端接続筋27(52)が配筋され、この機械式継手によって上端筋17と上端接続筋26(51)、下端筋18と下端接続筋27(52)とが一体的に接合される。
(梁部材1Bの構成)
図2(c)、図3及び図4各図に示すように、梁部材1Bは、中柱P2から外柱P1へ施工するスパンで最後に架設される梁である。梁部材1Bの斜め補強筋15a,16aは、梁部材1Aの斜め補強筋15a,16aと張り出し角度が異なる。また、梁部材1Bの梁長手方向の長さは、梁部材1Aの梁長手方向の長さより上端接続筋26及び下端接続筋27の張り出し長さF1を考慮した分短く設定されている。
図2(b)、(c)に示すように、斜め補強筋15aは、本実施形態では、梁断面の端面14近傍から約28°斜め下方に向けて張り出している。斜め補強筋(径d5)15aの張り出し長は、30×d5が確保されている。
斜め補強筋16aは、梁断面の端面14近傍から約28°斜め上方に向けて張り出している。斜め補強筋(径d6)16aの張り出し長は、30×d6が確保されている。
(梁部材2Aの構成)
図2(d)、図3及び図4各図に示すように、梁部材2Aは、梁長手方向の一端に梁端接合部10を有している。梁部材2Aは、外周に面する外柱(又は柱の先のスパンに梁が延設されていない内部の吹き抜け空間等に面する中柱)である柱部材P1上に梁部材1A,1Bと交差する方向に架設される。
梁部材2Aの梁長手方向の一端には、柱部材P1と同じ断面の柱型部分25が形成されている。柱型部分25には、柱部材P1の柱主筋23を挿通させるための柱主筋貫通孔22が形成されている。また、柱型部分25には、図1(a)及び図2(d)に示すように、梁幅方向の一方(建物内部側)から、上端接続筋26、下端接続筋27が張り出すように配筋されている。
(梁部材2Bの構成)
図2(e)、図3及び図4各図に示すように、梁部材2Bは、梁長手方向の両端に梁端接合部10を有している。梁端接合部10の両端の梁断面の端面14から、斜め補強筋15,16、上端筋17及び下端筋18が、梁長手方向に向けて張り出すように配筋されている。梁部材2Bは、柱主筋23が内部を貫通するようにして中柱としての柱部材P2上に架設される。
梁部材2Bの梁長手方向の中間には、柱部材P2と同じ断面の柱型部分25が形成されている。柱型部分25には、柱部材P2の柱主筋23を挿通させるための柱主筋貫通孔22が形成されている。また、柱型部分25には、梁幅方向に、上端貫通筋51、下端貫通筋52を挿通させるための上端貫通孔28、下端貫通孔29が形成されている。他の構成は、梁部材1Aと同様である。
(その他の構成)
図1(a)、(b)に示すように、スターラップ筋11は、斜め補強筋15,16、上端筋17、下端筋18を取り囲むように配筋される。
<接合構造の構成1>
プレキャストコンクリート梁部材(プレキャスト梁部材)の接合構造J1について、図1各図を参照して説明する。プレキャスト梁部材の接合構造J1のうち、梁接合部5は、梁部材1A(2A,2B:以下略記),1A(2B,2B:以下略記)の梁端接合部10,10を所定の間隔D1を空けて対向させて構成されている。梁部材1A,1A間において、対向する一方の梁部材1Aの斜め補強筋15(16)と他方の梁部材1Aの斜め補強筋16(15)とがそれぞれあき重ね継手を形成してせん断力を伝達する部材として機能する。また、梁部材1A,1Aの上端筋17,17があき重ね継手を形成して柱部材P,P間の梁の上端筋として機能する。梁部材1A,1Aの下端筋18,18があき重ね継手を形成して柱部材P,P間の梁の下端筋として機能する。なお、それぞれのあき重ね継手部分では、あき寸法Sは、0.2LEかつ150mm以下であり、あき重ね継手長さLE=30×鉄筋径である。梁部材1A,1Aの梁断面の端面14,14間には、床スラブ40と一体であり、床スラブコンクリートと同一強度で、かつ、梁部材1Aのコンクリート強度より低強度の現場打ちコンクリート13が打設されている。なお、あき重ね継手を形成する鉄筋は、図1(b)に記号○、×でその位置を示すように、梁部材の吊り下ろし時に干渉しないように、梁幅方向に位置をずらして配筋されている。
プレキャスト梁部材の接合構造J1のうち、柱側面接合部6は、梁部材1Aの梁端接合部10と梁部材2Aの柱型部分25の梁幅方向の一面とを当接させるように対向させて構成されている。梁部材2Aの上端接続筋26(又は梁部材2Bの上端貫通筋51)は、梁部材1Aの継手部19と嵌合され、梁部材2Aの下端接続筋27(又は梁部材2Bの下端貫通筋52)は、梁部材1Aの継手部20と嵌合され、グラウト材が充填されて機械式継手を形成することにより、柱側面接合部6が構成されている。
通常、プレキャストコンクリート工事では、梁接合部の現場打ちコンクリートは、床スラブコンクリートよりも必要強度が大きいため、同時に一体的に打設することはできない。しかし、本発明では梁部材1Aの斜め補強筋15と他の梁部材1Aの斜め補強筋16とからなる接合部補強筋及び梁部材1Aの斜め補強筋16と他の梁部材1Aの斜め補強筋15とからなる接合部補強筋が梁接合部でせん断力の一部を伝達するので、梁部材1A,1Aの設計梁断面の端面14,14間の現場打ちコンクリート13の必要強度を梁部材1A、1A直上の床スラブ40の、梁部材1A,1Aより低強度の床スラブコンクリートと同一強度とすることができる。従って、梁部材1A,1Aの設計梁断面の端面14,14間と梁部材1A,1A直上の床スラブ40の一部とに同時に、一体的に現場打ちコンクリート13を打設することができる。また、上端筋17、下端筋18の先端部が直角フック形状とされているので、梁部材1A,1Aの設計梁断面の端面14,14間の所定の間隔D1を短くでき、現場打ちコンクリート13の打設量を少なくできる。さらに、梁側面接合部6は、機械式継手であるので、現場打ちコンクリートを必要としない。
<接合構造の構成2>
プレキャストコンクリート梁部材(プレキャスト梁部材)の接合構造J2について、図1(a)及び図5各図を参照して説明する。プレキャスト梁部材の接合構造J2は、最後に梁部材を配置する柱スパンに形成される。プレキャスト梁部材の接合構造J2のうち、梁接合部5aは、梁部材1A-5,1Bの梁端接合部10,10を所定の間隔D1+F1を空けて対向させて構成されている。梁部材1A-5,1B間において、梁部材1A-5の斜め補強筋15a(16a)と梁部材1Bの斜め補強筋16a(15a)とがあき重ね継手を形成してせん断力を伝達する部材として機能する。梁部材1A-5,1Bの梁断面の端面14,14間には、床スラブ40と一体であり、床スラブコンクリートと同一強度で、かつ、梁部材1A-5,1Bのコンクリート強度より低強度の現場打ちコンクリート13が打設されている。
<プレキャスト梁部材の接合方法>
次に、梁部材1A、梁部材1B、梁部材2A、梁部材2Bの接合方法について、図4~図5各図等を参照して説明する。まず、第1スパンにおいて、図4(a)に示すように、外柱である柱部材P1上に載置し一体的に接合された梁部材2A-1に梁部材1A-1を接合する。梁部材1A-1を接合位置に向けてほぼ垂直に吊り下ろして、梁部材2A-1の上端接続筋26を梁部材1A-1の継手部19に嵌合させ、梁部材2A-1の下端接続筋27を梁部材1A-1の継手部20に嵌合させた後、継手部19,20にグラウト材を充填して継手を形成する。このとき、図4(b)に示すように、梁部材1A-1をパイプサポート50で支持させる。
続いて、中柱である柱部材P2上に配置された梁部材2B-1に梁部材1A-2を接合すると同時に、梁部材1A-1と梁部材1A-2とで梁接合部5を形成する。このとき、梁部材1A-1の斜め補強筋15(16)と梁部材1A-2の斜め補強筋16(15)とがそれぞれあき重ね継手を形成し、梁部材1A-1の上端筋17(下端筋18)と梁部材1A-2の上端筋17(下端筋18)とがそれぞれあき重ね継手を形成するように、梁端接合部10,10を対向させて、梁接合位置に吊り下ろして、梁部材1A-2もパイプサポート50で支持させる。
現場打ちコンクリート13の打設作業に先立ち、図4(c)に示すように、現場にて、梁部材1A-2を配置していない側から、梁部材2B-1の上端貫通孔28に上端貫通筋51を挿通させ、下端貫通孔29に下端貫通筋52を挿通させる。また、梁部材1A-1,1A-2間にスターラップ筋11を配筋する。併せて、図示しない床スラブの配筋も行う。その後、設計コンクリート断面を完成させるために、梁部材1A-1,1A-2間及び梁部材1A-1,1A-2の上部の床スラブ部分に同時に、床スラブコンクリートと同一強度で、かつ、梁部材1A-1,1A-2のコンクリート強度より低強度の現場打ちコンクリート13を打設し、プレキャスト部材の接合構造J1が形成される。
次に、図4(a)の柱部材P1を図4(c)の上端貫通筋51及び下端貫通筋52を挿通させた後の柱部材P2に置き換えて示すように、第1スパンに隣接する第2スパンにおいて、柱部材P2上に配置された梁部材2B-1に梁部材1A-3を接合する。梁部材1A-3を接合位置に向けてほぼ垂直に吊り下ろした後梁部材2B-1に向けて水平移動させて、梁部材2B-1の上端接続筋としての上端貫通筋51を梁部材1A-3の継手部19に嵌合させ、梁部材2B-1の下端接続筋としての下端貫通筋27を梁部材1A-3の継手部20に嵌合させる。その後、継手部19,20にグラウト材を充填して継手を形成する。
続いて、図4(b)の柱部材P1を図4(c)の上端貫通筋51及び下端貫通筋52を挿通させた後の柱部材P2に置き換えて示すように、中柱である柱部材P3上に配置された梁部材2B-2に梁部材1A-4を接合すると同時に、梁部材1A-3と梁部材1A-4とで梁接合部5を形成する。この場合にも各部に所定のあき重ね継手を形成することができる。
また、梁部材1A-3,1A-4においても同様の工程を経てプレキャスト部材の接合構造J1が形成される。
次に、図5(a)に示すように、第2スパンに隣接する最終スパンである第3スパンにおいて、柱部材P2上に配置された梁部材2B-1に梁部材1A-3を接合する工程(段落0036)と同様の工程によって柱部材P2上に配置された梁部材2B-2に梁部材1A-5を接合する。
続いて、図5(b)に示すように、外柱である柱部材P4上に配置された梁部材2A-2に梁部材1Bを接合すると同時に、梁部材1A-5と梁部材1Bとで梁接合部5aを形成する。このとき、吊り下ろした梁部材1Bを、エアシリンダ等を用いて水平移動(横引き)することで所定位置に移動させることが好ましい。
以下同様の工程を経て、図5(c)に示すように、床スラブの施工と同時にプレキャスト部材の接合構造J2を形成する。
プレキャスト部材の接合構造J2は、通常、最後に梁部材が架設される外柱に形成されるが、中柱のみのスパンにも接合構造J2を形成しても良い。中柱のみのスパンに接合構造J2を形成すれば、このスパンの梁部材を後で配置することができる。これにより、梁部材の架設の自由度を高めることができる。
[変形例]
上述の実施形態では、柱頭部分は、梁勝ちの納まり(柱部材と該柱部材に載置された部分の梁部材とでプレキャストコンクリート柱体を形成する構成)になっているが、柱頭部分を、柱勝ちの納まり(柱部材のみでプレキャストコンクリート柱体を形成する構成)にし、柱部材の上部に上端継手筋、下端継手筋或いは上端貫通孔、下端貫通孔が配置されていても良い。これにより、梁部材2A,2Bを使用しなくて済むので、少ない種類の梁部材を大量に製造することでコスト削減に貢献でき、梁部材の施工手順の種類も減らすことができ、工期短縮や省人化にもつながる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に示した範囲内での種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲内で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
1,1A,1B,2A,2B (プレキャストコンクリート)梁部材
6 柱側面接合部
10,30 梁端接合部
11 スターラップ筋
13 現場打ちコンクリート
14 端面
15,16 斜め補強筋
17 上端筋
18 下端筋
19,20 継手部
21 スターラップ筋
22 柱主筋貫通孔
23 柱主筋
24 躯体天端
25 柱型部分
31 側面
32,33 側方斜め補強筋
34 側方下端筋
J1,J2 接合構造
P1,P4 柱部材(外柱)
P2,P3 柱部材(中柱)

Claims (8)

  1. 上端接続筋及び下端接続筋が側方に張り出したプレキャストコンクリート柱体と、
    一方の梁断面から第一の接合部補強筋、第一の上端筋及び第一の下端筋が張り出し、他方の梁断面に継手部を有する第一のプレキャストコンクリート梁部材と、
    梁断面から第二の接合部補強筋、第二の上端筋及び第二の下端筋が張り出した第二のプレキャストコンクリート梁部材と、
    を備え、
    前記継手部で前記上端接続筋及び前記下端接続筋による前記プレキャストコンクリート柱体と前記第一のプレキャストコンクリート梁部材との柱梁接合部が構築され、
    前記第一の接合部補強筋と前記第二の接合部補強筋とによる第一のあき重ね継手と、前記第一の上端筋と前記第二の上端筋とによる第二のあき重ね継手と、前記第一の下端筋と前記第二の下端筋とによる第三のあき重ね継手とを有する第一のプレキャストコンクリート梁部材と前記第二のプレキャストコンクリート梁部材との梁接合部が構築され、
    該梁接合部のコンクリートは、その一部が該梁接合部と一体形成される床スラブのコンクリートと同一強度であり、かつ前記第一及び第二のプレキャストコンクリート梁部材のコンクリート強度よりも低強度である、現場打ちされたコンクリートであることを特徴とするプレキャストコンクリート部材の接合構造。
  2. 前記第一の接合部補強筋及び前記第二の接合部補強筋は、斜め補強筋であることを特徴とする請求項1に記載のプレキャストコンクリート部材の接合構造。
  3. 前記第二のプレキャストコンクリート梁部材は、前記第二の接合部補強筋が張り出した梁断面と反対側面の梁断面に他の継手部を有し、
    該他の継手部で他のプレキャストコンクリート柱体から張り出した上端接続筋及び下端接続筋による継手が形成され、
    前記第二のプレキャストコンクリート梁部材の梁長は、前記第一のプレキャストコンクリート梁部材の梁長より短いことを特徴とする請求項1又は2に記載のプレキャストコンクリート部材の接合構造。
  4. 前記プレキャストコンクリート柱体は、プレキャストコンクリート柱部材である、又は、プレキャストコンクリート柱部材と該プレキャストコンクリート柱部材に載置されているプレキャストコンクリート梁部材の一部とで構成されている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプレキャストコンクリート部材の接合構造。
  5. 前記第一及び第二の上端筋及び前記第一及び第二の下端筋は、先端がフック形状をなすことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプレキャストコンクリート梁部材の接合構造。
  6. 一方の梁断面から第一の接合部補強筋、第一の上端筋及び第一の下端筋が張り出した第一のプレキャストコンクリート梁部材と、梁断面から第二の接合部補強筋、第二の上端筋及び第二の下端筋が張り出した第二のプレキャストコンクリート梁部材とを、前記第一の接合部補強筋と前記第二の接合部補強筋とが第一のあき重ね継手を形成し、前記第一の上端筋と前記第二の上端筋とが第二のあき重ね継手を形成し、前記第一の下端筋と前記第二の下端筋とが第のあき重ね継手を形成するように、前記第一のプレキャストコンクリート梁部材と前記第二のプレキャストコンクリート梁部材とを接合して梁接合部を構築し、
    前記第一のプレキャストコンクリート梁部材の他方の梁断面に設けられた継手部でプレキャストコンクリート柱体の側方から張り出した上端接続筋と下端接続筋とにより継手を形成し、
    前記梁接合部と、その一部が該梁接合部と一体形成される床スラブとに、同一強度であり、かつ前記第一及び第二のプレキャストコンクリート梁部材のコンクリート強度よりも低強度であるコンクリートを打設することを特徴とするプレキャストコンクリート部材の接合方法。
  7. 前記第二のプレキャストコンクリート梁部材は、前記第二の接合部補強筋が張り出した梁断面と反対側面の梁断面に設けられた他の継手部に、他のプレキャストコンクリート柱体から張り出した上端接続筋及び下端接続筋による継手が形成され、前記第二のプレキャストコンクリート梁部材の梁長は、前記第一のプレキャストコンクリート梁部材の梁長より短いことを特徴とする請求項6に記載のプレキャストコンクリート部材の接合方法。
  8. 前記第二のプレキャストコンクリート梁部材の前記第二の接合部補強筋が張り出した梁断面と反対側面の梁断面に設けられた他の継手部と他のプレキャストコンクリート柱体の側方とを対向させた後に、前記他のプレキャストコンクリート柱体に形成された挿通孔に上端貫通筋及び下端貫通筋が挿通され、前記上端貫通筋及び前記下端貫通筋の端部が前記他のプレキャストコンクリート柱体から張り出し、前記他の継手部と他の柱梁接合部を構築したことを特徴とする請求項6に記載のプレキャストコンクリート部材の接合方法。
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